JP2008049447A - 研削砥石およびこれを備えた研削装置ならびにこれを用いる研削方法 - Google Patents

研削砥石およびこれを備えた研削装置ならびにこれを用いる研削方法 Download PDF

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Abstract

【課題】研削砥石の構成を改良することにより、良好な表面粗さと、うねりのない平面を両立させる研削砥石およびこれを備えた研削装置ならびにこれを用いる研削方法を提供する。
【解決手段】
砥粒12と、第1の結合材と、第2の結合材を有する研削砥石10であって、砥粒12が第1の結合材によって被覆され、それらの砥粒12が第2の結合材中に分散され、第2の結合材の圧縮率が、第1の結合材の圧縮率よりも小さくなるように研削砥石が構成されている。そして、第1の結合材がレジンボンド14であり、第2の結合材がビトリファイドボンド16であることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、研削砥石およびこれを備えた研削装置ならびにこれを用いる研削方法に関する。
半導体ウェーハ(以下、単にウェーハともいう)の製造工程において、インゴットからスライスされたウェーハに対して、表裏面に平坦面を形成するための平面研削が行われる。
図7は、ウェーハの平面研削において用いられる従来の研削砥石の模式断面図である。図7に示すように、研削砥石10は多数の砥粒12が結合材(以下、ボンドともいう)19中に分散され保持されることにより形成されている(例えば、特許文献1)。そして、ウェーハの研削を開始すると砥粒12よりも軟らかい結合材19が先に磨耗することにより、砥粒12が研削砥石10の使用面表面に突き出る。この砥粒12の突き出しにより、ウェーハの研削が進むことになる。
研削砥石10の砥粒12としては、硬度の高いダイヤモンドやCBN(立方晶窒化ホウ素)等のいわゆる超砥粒が、一般に用いられる。また、結合材19としては、フェノール、エポキシ、ポリウレタン等の樹脂結合材であるレジンボンドや、長石、粘土等のセラミックス質結合材であるビトリファイドボンド等が、一般に用いられる。
そして、研削砥石の使用面を回転させながら被処理物(被削材ともいう)であるウェーハに当てることによって、ウェーハの表裏面を平面研削する。
上記、ウェーハの平面研削の工程においては、半導体製品を形成するための高度な平坦性を有するウェーハを最終的に製造する必要性から、ウェーハ表裏面を良好な面粗さとすること、ウェーハ表裏面をうねりのない平面とすることが要求される。
ウェーハ表裏面を良好な面粗さとする方法としては、砥粒を細粒にすることが考えられる。これは、砥粒を細粒にすることによって、砥粒の表面への突き出し量のばらつきが少なくなり、被削材であるウェーハに比較的均一に各砥粒が接触するため、研削後の面粗さが良好となるためである。もっとも、砥粒を細粒にすると、砥粒が粗粒の場合に比較して、高い研削負荷をかけることが必要となる。そして、研削負荷が上昇すると、ウェーハが歪められながら研削が進むため、ウェーハ表裏面のうねりが悪化するという問題が生じる。この現象は、ウェーハの表裏面を同時に研削する両頭研削の場合に特に顕著になる。
そこで、研削負荷を上昇させずにウェーハ表裏面を良好な面粗さとする方法としては、砥粒を粗粒にした上で、結合材として比較的圧縮率の大きい結合材、例えば、レジンボンドを使うことが考えられる。なお、ここで圧縮率Kとは、物体の体積Ωと物体にかかる圧力pの関係を表す物理量であり、温度が一定の場合、下記の式で表されるものである。

K=−(∂Ω/∂p)/Ω

そして、Kの逆数であるk=1/Kが体積弾性率となる。
図8を参照して、上記研削砥石の研削作用により良好な表面粗さが得られる原理を説明する。
図8(a)は砥粒12が被削材であるウェーハ20に接触を開始した研削初期の状態を示す。また、図8(b)は砥粒12が被削材であるウェーハ20に完全に接触している研削中の状態を示す。図8(a)に示すように、研削初期は砥粒12の突き出し量がばらついている。しかし、図8(b)に示すように研削中は、砥粒12が研削負荷で圧縮率の大きいレジンボンドからなる結合材14中に押し込まれることにより、砥粒12の突き出し量が揃うことになる。したがって、研削中は各砥粒がウェーハに均一に接触するため、砥粒12が粗粒であっても良好な表面粗さが得られることになる。また、砥粒12の突き出し量が、砥粒が細粒の場合に比べて大きくなることから、研削負荷は細粒の場合に比べ小さくてすむ。したがって、研削中のウェーハの歪みは小さくなるため、研削負荷という観点からは、ウェーハ表裏面のうねりが悪化することはない。しかしながら、結合材14の圧縮率が大きいことから、元来のウェーハが有するうねりに沿って、研削砥石10自体が変形する。したがって、結局、ウェーハのうねりが助長され、ウェーハ表裏面のうねりが悪化することになる。
逆に、研削負荷を上昇させずにウェーハのうねりの悪化を抑えるためには、砥粒を粗粒にした上で、圧縮率の小さい結合材、例えば、ビトリファイボンドを使用することが考えられる。図9はこの場合の研削作用を示す図である。図9(a)は砥粒12が被削材であるウェーハ20に接触を開始した研削初期の状態を示す。また、図9(b)は砥粒12が被削材であるウェーハ20に完全に接触している研削中の状態を示す。この場合には、図9(b)に示すように、結合材16の圧縮率が小さいため、砥粒12が研削負荷で十分に結合材中に押し込まれない。したがって、研削中も図9(a)の研削初期と変わらず砥粒12の突き出し量が揃わないため、良好な表面粗さを得ることができないという問題が生じる。
特開昭62−57874号公報
上記のように、ウェーハの平面研削において要求される良好な表面粗さと、うねりのない平面を両立させることは、従来技術ではきわめて困難であった。
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、その目的とするところは、研削砥石の構成を改良することにより、良好な表面粗さと、うねりのない平面を両立させる研削砥石およびこれを備えた研削装置ならびにこれを用いる研削方法を提供することにある。
本発明の一態様の研削砥石は、
前記砥粒が前記第1の結合材によって被覆され、
前記第1の結合材によって被覆された砥粒が前記第2の結合材中に分散され、
前記第2の結合材の圧縮率が、前記第1の結合材の圧縮率よりも小さいことを特徴とする。
ここで、前記第1の結合材がレジンボンドであり、前記第2の結合材がビトリファイドボンドであることが望ましい。
本発明の一態様の研削装置は、
砥粒と、第1の結合材と、第2の結合材を有する研削砥石を備える研削装置であって、
前記砥粒が前記第1の結合材によって被覆され、
前記第1の結合材によって被覆された砥粒が前記第2の結合材中に分散され、
前記第2の結合材の圧縮率が、前記第1の結合材の圧縮率よりも小さいことを特徴とする。
ここで、前記第1の結合材がレジンボンドであり、前記第2の結合材がビトリファイドボンドであることが望ましい。
本発明の一態様の研削方法は、
砥粒と、第1の結合材と、第2の結合材を有する研削砥石を備える研削装置を用いた研削方法であって、
前記砥粒が前記第1の結合材によって被覆され、
前記第1の結合材によって被覆された砥粒が前記第2の結合材中に分散され、
前記第2の結合材の圧縮率が、前記第1の結合材の圧縮率よりも小さいことを特徴とする。
本発明によれば、研削砥石の構成を改良することにより、良好な表面粗さと、うねりのない平面を両立させる研削砥石およびこれを備えた研削装置ならびにこれを用いる研削方法を提供することが可能になる。
以下、本発明に係る実施の形態の研削砥石およびこれを備えた研削装置ならびにこれを用いた研削方法について添付図面に基づき説明する。なお、ここでは、被削材をシリコンウェーハ(以下ウェーハともいう)、研削装置を、カップ型砥石を使用するインフォード型両頭研削装置とする場合を例として記載する。また、図面中、同一または類似部材は同一符号で示す。
(実施の形態)
図1は、本発明に係る実施の形態の研削砥石の模式的断面図である。図1に示すように、本実施の形態の研削砥石10は、粒径が4〜8μm程度のダイヤモンドからなる砥粒12の各々が、第1の結合材であるレジンボンド14によって2μm程度の厚さで被覆されている。そして、第1の結合材であるレジンボンド14によって被覆された砥粒は、第2の結合材であるビトリファイドボンド16中に分散されている。
このように、本実施の形態の研削砥石10は、レジンボンド14によって、各々の砥粒12が被覆され、それらの砥粒12がレジンボンドよりも圧縮率の小さいビトリファイドボンド中に分散されていることを特徴とする。
図2は本実施の形態の研削砥石の研削作用を説明する図である。図2(a)は砥粒12が被削材であるウェーハ20に接触を開始した研削初期の状態を示す。また、図2(b)は砥粒12が被削材であるウェーハ20に完全に接触している研削中の状態を示す。図2(a)に示すように、研削砥石10の使用面(研削砥石のウェーハ側の面)がウェーハ20に接すると、砥粒12のウェーハ側に被さっていた、ビトリファイドボンド16およびレジンボンド12が先に研磨され消失する。さらに、表面にある各砥粒12間のビトリファイドボンド16およびレジンボンド12の一部が消失しはじめるとともに、ウェーハ20がもっとも表面に突き出ている砥粒12に接触を始める。この時点では、使用面における砥粒12の突き出し量は揃っていない。
もっとも、図2(b)に示すように、ウェーハ20が砥粒12に接触を始めると、研削負荷で砥粒12が圧縮率の大きいレジンボンド14からなる結合材に押し込まれる。これにより、砥粒12の突き出し量が揃うことになる。したがって、研削中は各砥粒がウェーハに均一に接触するため、良好な表面粗さが得られることになる。
そして、各々の砥粒12は、レジンボンド14より圧縮率の小さいビトリファイドボンド16中に分散されている。したがって、図8に示す従来のレジンボンド14のみを結合材とする研削砥石のように、元来のウェーハが有するうねりに沿って、研削砥石10自体が変形することもない。したがって、ウェーハ元来のうねりが助長され、ウェーハ表裏面のうねりが悪化するという問題も生じない。
また、砥粒12を粗粒にしても突き出し量のばらつきが抑えられるため、研削負荷も適当な大きさに設定することができる。したがって、研削負荷の観点からもウェーハのうねりを抑制することが可能となる。
よって、本実施の形態の研削砥石を用いることで、良好な表面粗さと、うねりのない平面を両立させる平面研削を実現することが可能となる。
なお、本実施の形態においては、第1の結合材としてレジンボンド、第2の結合材としてレジンボンドよりも圧縮率の小さいビトリファイドボンドを使用している。シリコンウェーハの平面研削において良好な平面粗さとうねりのない平面を両立させるためには、この結合材の組み合わせが好適であるが、必ずしもこの組み合わせに限られるものではない。すなわち、要求される平面研削の仕上がり等に応じて、レジンボンド、ビトリファイドボンド、メタルボンド等の中から、任意の第1の結合材と、第1の結合材よりも圧縮率の小さい任意の第2の結合材を選択して使用することが可能である。
また、砥粒としては硬度の高い上記ダイヤモンドやCBN等の超砥粒が好適であるが、必要に応じて、SiC、Al等の一般砥粒も使用可能である。
次に、本実施の形態の研削砥石の第1の製造方法について簡単に説明する。
まず、使用する砥粒の最大粒径よりも膜厚が大きく、かつ、使用する砥粒の最大粒径よりも径の大きい複数の空孔を有する層状のビトリファイドボンドを形成する。この層状のビトリファイボンドの形成は、例えば、粘土、長石等の窯業原料と、木粉など焼成によりガスとなって飛散する有機物とを、所望の空孔ができるように混合し、この混合物をプレス法、流し込み法などにより成形、乾燥させた後、600〜1350℃の温度で焼成することによって行われる。
そして、層状に形成されたビトリファイドボンドの空孔に、砥粒とレジンボンドの粉末を充填する。その上に、さらに同様に形成した、砥粒とレジンボンドの粉末が充填された層状のビトリファイボンドを必要な研削砥石膜厚になるまで順次積み重ねていく。必要な研削砥石膜厚になった時点で、積み重ねた層状のビトリファイドボンドを、150〜300℃の温度で焼成する。この焼成によって、レジンボンド粉末が固着し、レジンボンドで被覆された砥粒がビトリファイドボンドの空孔内に形成される。さらに、層状のビトリファイドボンド同士もレジンボンドによって固着する。
以上のようにして、砥粒が第1の結合材であるレジンボンドで被覆され、それらの砥粒がレジンボンドよりも圧縮率の小さい第2の結合材であるビトリファイドボンド中に分散された研削砥石が形成される。
次に、本実施の形態の研削砥石の第2の製造方法について簡単に説明する。
まず、使用する砥粒の最大粒径よりも径の大きい空孔が、ネットワーク状に内部でつながるビトリファイドボンドを形成する。このビトリファイドボンドは、第1の製造方法の場合と異なり、最初から所望の最終膜厚を有するように形成される。このビトリファイボンドの形成は、例えば、粘土、長石等の窯業原料と、木粉など焼成によりガスとなって飛散する有機物とを、所望の径の空孔が最終的にネットワーク状に内部でつながるように混合し、この混合物をプレス法、流し込み法などにより成形、乾燥させた後、600〜1350℃の温度で焼成することによって行われる。
そして、ネットワーク状に内部でつながる空孔に、砥粒とレジンボンドの粉末を表面から充填する。その後に、ビトリファイドボンドを、150〜300℃の温度で焼成する。この焼成によって、レジンボンド粉末が固着し、レジンボンドで被覆された砥粒がビトリファイドボンドの空孔内に分散、充填される。
以上のようにして、各々の砥粒が第1の結合材であるレジンボンドで被覆され、それらの砥粒がレジンボンドよりも圧縮率の小さいビトリファイドボンド中に分散された研削砥石が形成される。
次に、本発明に係る実施の形態の研削装置について説明する。
図3は、本発明に係る実施の形態のインフィード型両頭研削装置の構成概要を示すための概略説明図である。図3(a)、(b)、(c)はそれぞれ、平面図、正面図および側面図である。以下、図3を用いて本実施の形態のインフィード型両頭研削装置について説明する。
本実施の形態のインフィード型両頭研削装置は、ウェーハ20の両面を同時に研削する装置として構成され、図3(a)、(b)に示すように、両頭研削装置36は、同方向に回転する一対のカップ型砥石31とウェーハ20を両面から支持する二対のウェーハ押さえローラ37、ウェーハ20の円周を支持する4個のウェーハガイドローラ39とウェーハ20をカップ型砥石31と反対方向に回転駆動する一対のウェーハ駆動ローラ41から構成されている。カップ型砥石31は台金32と砥石部43と砥石回転軸45からなる。
本実施の形態においては、図3(c)に示すように台金32の砥石部に、湾曲した直方体型の砥粒層セグメント33が円周上に多数接合されている。本実施の形態において、この砥粒層セグメント33に用いられる研削砥石が、砥粒がレジンボンドによって被覆され、さらにそれらの砥粒がレジンボンドより圧縮率の小さいビトリファイドボンド中に分散されている研削砥石であることを特徴とする。そして、平面研削に際して、これらの砥粒層セグメント33がウェーハ20の中心を通るようにウェーハ20のセット位置が調整可能となっている。また、研削液が、砥石回転軸45の中心孔(図示せず)から供給可能となっている。
図4は、本実施の形態のカップ型砥石31の砥粒層セグメント33とウェーハ20の接触部の一部の拡大を示す概略図である。図4に示すように、カップ型砥石31の台金32に取り付けられた砥粒層セグメント33が、ウェーハ研削中に、ウェーハの表裏面を両側から挟みこむことが可能となるように装置が構成されている。
次に、本実施の形態のカップ型砥石およびインフィード型両頭研削装置の研削方法について図3を参照しつつ簡単に説明する。
ウェーハ20を両頭研削装置36にセットし、二対のウェーハ押さえローラ37で両面を支持し、4個のウェーハガイドローラ39でウェーハの円周を支持し、ウェーハ駆動ローラ41でウェーハ20を回転させる。次に、一対のカップ型砥石31を回転させながら、ウェーハ20の両面から挟み込むようにして近づけ、砥石部43の外周をウェーハに接触させ、ウェーハ20とカップ型砥石31を互いに反対方向に回転させて研削する。
そして、研削中は研削液を砥石回転軸45の中心孔(図示せず)から供給するようにしている。
このように、砥粒がレジンボンドによって被覆され、それらの砥粒がレジンボンドより圧縮率の小さいビトリファイドボンド中に分散されている研削砥石を用いたカップ型砥石を備えたインフィード型両頭研削装置で、ウェーハを研削することにより、良好な表面粗さと、うねりのない平面を両立させる平面研削を実現することが可能となる。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。
実施の形態の説明においては、シリコンウェーハを被削材とする場合について説明したが、被削材は必ずしもシリコンウェーハに限られることなく、ガリウム砒素ウェーハ、インジウムリンウェーハあるいはSOIウェーハ等その他の半導体ウェーハや、露光原版用石英基板等その他の板状加工物にも本発明を適用することは可能である。
また、実施の形態の説明においては、カップ型砥石を備えたインフォード型両頭研削装置について説明したが、研削装置については必要に応じて、2つの対になる円筒砥石の間にウェーハを通すことによって研削するクリープフィード型両頭研削装置などのその他の両頭研削装置、あるいは片面研削装置について本発明を適用することが可能である。
また、実施の形態の説明においては、研削砥石、研削装置、研削方法等で、本発明の説明に直接必要としない部分等については記載を省略したが、必要とされる研削砥石、研削装置、研削方法等に関わる要素を適宜選択して用いることができる。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての研削砥石、研削装置および研削方法は、本発明の範囲に包含される。
以下、本発明の実施例および比較例について、図面を参照しつつ説明するが、これらによって本発明が限定されるものではない。
(実施例1)
図3に示した両頭研削装置に、図1に示した本発明の研削砥石を砥粒層セグメントとするカップ型砥石を取り付けて、シリコンウェーハの研削を行った。
ここで、研削砥石の砥粒は平均粒径約6μmのダイヤモンドとし、この砥粒を約2μmの膜厚のレジンボンドで被覆した。そして、この砥粒同士は、ビトリファイドボンドによって結合した。
両頭研削の条件は、下表の通りである。
Figure 2008049447
なお、表1でスパークアウトとは、研削初期にウェーハの送りをとめて行われるならし研磨時間をいう。
上記条件で、100枚のウェーハを連続研削し、研削後に各ウェーハの面粗さとうねりを測定した。面粗さについては触診式の粗さ測定器により測定し、Ra(粗さ曲線の平均線から測定曲線までの偏差の絶対値を合計し平均した値)を評価した。また、うねりについてはレーザー変位計でウェーハ中央の表裏を測定し、PV値(測定値の最大値と最小値の差)を評価した。測定結果は図5、図6に示す。
(比較例1)
図3に示した両頭研削装置に、レジンボンドのみを結合材とする研削砥石(以下、レジンボンド砥石という)を砥粒層セグメントとするカップ型砥石を取り付けて、シリコンウェーハの研削を行った。
研削砥石が異なる以外は、実施例1と同様の条件での研削および面粗さとうねりの測定を行った。測定結果は図5、図6に示す。
(比較例2)
図3に示した両頭研削装置に、ビトリファイドボンドのみを結合材とする研削砥石(以下、ビトリファイド砥石という)を砥粒層セグメントとするカップ型砥石を取り付けて、シリコンウェーハの研削を行った。
研削砥石が異なる以外は、実施例1と同様の条件での研削および面粗さとうねりの測定を行った。測定結果は図5、図6に示す。
(結果)
図5に実施例1および比較例1、2の表面粗さの測定結果を示す。縦軸は、Ra(粗さ曲線の平均線から測定曲線までの偏差の絶対値を合計し平均した値)で表される表面粗さを示している。図5から明らかなように、実施例1の本発明の研削砥石では、比較例1のレジンボンド砥石よりも面粗さが若干劣るが、比較例2のビトリファイドボンド砥石よりも格段に良好な面粗さが得られた。
図6には実施例1および比較例1、2のウェーハのうねりの測定結果を示す。縦軸は、PV値(測定値の最大値と最小値の差)で表されるうねりの程度を示している。図6から明らかなように、実施例1の本発明の研削砥石では、比較例1のレジンボンド砥石よりうねりにおいて格段に良好であり、比較例2のビトリファイドボンド砥石とは同等のうねりの値が得られた。
このように、実施例において、本発明により、良好な表面粗さと、うねりのない平面を両立させる平面研削が可能であることが判明した。
実施の形態の研削砥石の模式的断面図。 実施の形態の研削砥石の研削作用を説明する図。 実施の形態のインフィード型両頭研削装置の構成概要を示すための概略説明図。 実施の形態のカップ型砥石の砥粒層セグメントとウェーハの接触部の一部の拡大を示す概略図。 実施例のウェーハの表面粗さ測定結果を示す図。 実施例のウェーハのうねり測定結果を示す図。 ウェーハの平面研削において用いられる従来の研削砥石の模式断面図。 砥粒を粗粒にした上で、比較的圧縮率の大きい結合材を用いる研削砥石の研削作用を示す図。 砥粒を粗粒にした上で、圧縮率の比較的小さい結合材を用いる研削砥石の研削作用を示す図。
符号の説明
10 研削砥石
12 砥粒
14 レジンボンド
16 ビトリファイドボンド
19 結合材
20 ウェーハ
31 インフォード型両頭研削装置
32 台金
33 砥粒層セグメント
36 カップ型砥石

Claims (5)

  1. 砥粒と、第1の結合材と、第2の結合材を有する研削砥石であって、
    前記砥粒が前記第1の結合材によって被覆され、
    前記第1の結合材によって被覆された砥粒が前記第2の結合材中に分散され、
    前記第2の結合材の圧縮率が、前記第1の結合材の圧縮率よりも小さいことを特徴とする研削砥石。
  2. 前記第1の結合材がレジンボンドであり、前記第2の結合材がビトリファイドボンドであることを特徴とする請求項1記載の研削砥石。
  3. 砥粒と、第1の結合材と、第2の結合材を有する研削砥石を備える研削装置であって、
    前記砥粒が前記第1の結合材によって被覆され、
    前記第1の結合材によって被覆された砥粒が前記第2の結合材中に分散され、
    前記第2の結合材の圧縮率が、前記第1の結合材の圧縮率よりも小さいことを特徴とする研削装置。
  4. 前記第1の結合材がレジンボンドであり、前記第2の結合材がビトリファイドボンドであることを特徴とする請求項3記載の研削装置。
  5. 砥粒と、第1の結合材と、第2の結合材を有する研削砥石を備える研削装置を用いた研削方法であって、
    前記砥粒が前記第1の結合材によって被覆され、
    前記第1の結合材によって被覆された砥粒が前記第2の結合材中に分散され、
    前記第2の結合材の圧縮率が、前記第1の結合材の圧縮率よりも小さいことを特徴とする研削方法。





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