JP2020504093A - 天然配合ホルモン補充製剤及び治療法 - Google Patents

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Abstract

エストラジオール及びプロゲステロンを、それを必要とするヒト対象に、同時投与するための医薬組成物が提供される。いくつかの実施形態では、前記医薬組成物は、可溶化エストラジオール、懸濁化プロゲステロン及び中鎖(C6-C12)油を含む可溶化剤を含む。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2016 年12 月5 日に出願された米国仮特許出願第 62/430,339 号に対する優先権を主張し、その全内容が参照により本明細書に組み込まれる。
本出願は、ホルモン補充療法のための医薬組成物及び方法に関する。
更年期にエストロゲンが減少することは、血管運動の不安定性(ほてりや発汗)、興奮、睡眠障害、緊張、気分の変化、及び泌尿生殖器萎縮に関連している1。卵巣によって産生される主なエストロゲンは17β-エストラジオールであり、これは天然に存在するヒト・エストロゲンの中で最も活性がある。17β-エストラジオールは主要な細胞内ヒト・エストロゲンであり、その代謝産物である、エストロン及びエストリオールよりも、受容体レベルではかなり強い活性がある。17β-エストラジオールは更年期ホルモン療法に使用される。
1参照、Balfour JA and Heel RC. Transdermal estradiol: A review of its pharmacodynamic and pharmacokinetic properties and therapeutic efficacy in the treatment of menopausal complaints. Drugs. 1990, 40(4):561-582.)
閉経後の女性に17β-エストラジオールを投与すると、更年期症状を有意に改善する。更に、エストラジオールは、エストロゲン欠乏による短期間の身体的及び心理的影響を軽減又は予防する可能性がある。エストロゲンは、閉経後症状があるほとんどの女性にとって、最適な治療法と見なすことができる。研究によれば、エストロゲンによって骨粗鬆症を防げることが示されてきている2, 3
(2参照、例、Rossouw JE, et al., Writing Group for the Women's Health Initiative Investigators. Risks and benefits of estrogen plus progestin in healthy postmenopausal women: principal results From the Women's Health Initiative randomized controlled trial. JAMA. 2002 Jul 17;288(3):321-33.
3参照、例、Anderson GL, et al. Women's Health Initiative Steering Committee. Effects of conjugated equine estrogen in postmenopausal women with hysterectomy: the Women's Health Initiative randomized controlled trial. JAMA. 2004 Apr 14;291 (14):1701-12.)
例えば、心臓及びエストロゲン‐プロゲスチン補充研究(the Heart and Estrogen-Progestin Replacement Study (HERS))や女性の健康イニシアチブ(the Women’s Health Initiative (WHI))等の大規模前向き研究では、ホルモン療法の使用に伴うリスクが評価されてきている4。特に乳がん、冠状動脈性心臓病及び静脈血栓塞栓症のリスクに関して、これらの大規模な無作為化対照試験の結果が報告されて以来、HT の長期的な影響は綿密に精査されてきている。WHI の結果が発表された後も、非‐子宮摘出の閉経後の女性に対する更年期ホルモン療法として、17β-エストラジオールとプロゲステロンが使用され続けてきている。
(4参照、例、Haas JS, et al., Changes in the use of postmenopausal hormone therapy after the publication of clinical trial results. Ann Intern Med. 2004 Feb 3; 140(3):184-8.)
更年期エストロゲン療法は、連日投与レジメンで、又は周期的レジメンで投与される。エストロゲンを周期的に投与する場合、前記薬物を通常1 日1 回3 週間投与した後、ホルモン投与無しの休薬期間(washout period)として1 週間を置くこと、又は 1 日1 回25 日間投与した後、5 日間のホルモン投与無しの日を置くこと、を必要に応じて繰り返す。
相対的過剰のエストロゲン(unopposed estrogen)を長期に使用することは、子宮を有する閉経後の女性における子宮内膜増殖症及び子宮内膜がんの発生率の増加と関連していることが、30年以上もの間、知られてきている。プロゲスチンをエストロゲン療法に追加することはその危険性を減らす。
このように、子宮内膜増殖症の発生率を増加させることなく、更年期症状を効果的に治療する、更年期ホルモン療法のための17β-エストラジオールとプロゲステロンを組み合わせた製品(配合製品)が、当分野で必要とされている。本発明はこの必要性並びに他の必要性を満たすものである。
<発明の簡単な説明>
本発明は、更年期に関連する中等度から重度の血管運動症状の治療に使用することができる、可溶化エストラジオールと微粉化プロゲステロンとを含有するソフトゲル製剤からなる配合製品を提供する。前記配合製品は、ソフトゲル・カプセル形態の、内因性エストラジオール及びプロゲステロンと化学的及び生物学的に同一の活性成分からなる。前記配合製品によって、エストロゲン欠乏に関連する血管運動症状を患っている、及び相対的過剰のエストラジオール療法(unopposed estradiol therapy)に関連する子宮内膜の変化を避けたいと思う、完全な子宮を有する更年期女性に、連続的な併用ホルモン療法レジメンが提供される。
一態様では、天然ホルモン補充療法を必要とする対象に、エストラジオールとプロゲステロンを同時投与するための医薬組成物が提供される。いくつかの実施形態では、前記医薬組成物は:可溶化エストラジオール、懸濁化プロゲステロン及び可溶化剤を含み、ここで前記可溶化剤は中鎖(C6-C12)油であり、ここで前記医薬組成物は、対象に投与されると、対象からの血漿サンプル中で、本明細書に記載の 1 種以上の薬物動態パラメータ(例えば、本明細書に記載の、曲線下面積 (AUC)(0-t)、又はエストラジオール、プロゲステロン、エストロン、若しくは総エストロンのCmax、例えば、表18‐21中に記載)を生成する。
いくつかの実施形態では、前記医薬組成物は、少なくとも 1 種の C6-C12 脂肪酸のグリセリドを含む可溶化剤を含む。いくつかの実施形態では、そのグリセリド・エステルはモノグリセリドとジグリセリドの混合物である(例えば、グリセリル・カプリレート/カプレート)。いくつかの実施形態では、前記脂肪酸は主に C8 からC10 脂肪酸である。いくつかの実施形態では、前記医薬組成物は界面活性剤(例えば、ラウロイル・ポリオキシグリセリド)を更に含む。いくつかの実施形態では、前記医薬組成物は、約0.05、0.1、0.125、0.15、0.20、0.25、0.30、0.35、0.375、0.40、0.45、0.50、0.55、0.60、0.625、0.65、0.70、0.75、0.80、0.85、0.90、0.95、1.00、1.125、1.25、1.375、1.50、1.625、1.75、又は2.00 mgの用量でエストラジオールを含み、約25、50、75、100、125、150、175、200、250、300、350、又は400 mgの用量でプロゲステロンを含む。
いくつかの実施形態では、前記医薬組成物は、約 0.25 mg のエストラジオールと約 50 mg のプロゲステロンとを含み、前記対象への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種以上のパラメータを生成する:
(i) 140.3733 pg*hr/ml から 219.3333 pg*hr/ml までのエストラジオールの曲線下面積 (AUC)(0-t)
(ii) 6.4790 pg/ml から 10.1235 pg/ml までのエストラジオールの Cmax
(iii) 24.0174 ng*hr/ml から 37.5272 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t);及び
(iv) 17.8444 ng/ml から 27.8819 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種又は両方のパラメータを更に生成する:909.6091 pg*hr/ml から1421.2642 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t)、及び 42.6549 pg/ml から 66.6483 pg/ml までのエストロンの Cmax
いくつかの実施形態では、対象への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種又は両方のパラメータを更に生成する:20.1752 ng*hr/ml から31.5238 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t)、及び3.5429 ng/ml から5.5358 ng/ml までの総エストロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記医薬組成物は、約 0.25 mg のエストラジオールと約 50 mg のプロゲステロンとを含み、対象への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下のパラメータを生成する:
(i) (a) 140.3733 pg*hr/mlから 219.3333 pg*hr/ml までのエストラジオールの AUC(0-t) 及び (b) 6.4790 pg/ml から 10.1235 pg/ml までのエストラジオールの Cmax の 1 種又は両方;並びに
(ii) (a) 24.0174 ng*hr/ml から 37.5272 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t) 及び (b) 17.8444 ng/ml から 27.8819 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax の 1 種又は両方;並びに任意選択的に
(iii) (a) 909.6091 pg*hr/ml から 1421.2642 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t) 及び (b) 42.6549 pg/ml から 66.6483 pg/ml までのエストロンの Cmax の 1 種又は両方;並びに任意選択的に
(iv) (a) 20.1752 ng*hr/ml から 31.5238 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t) 及び (b) 3.5429 ng/ml から 5.5358 ng/ml までの総エストロンの Cmax の 1 種又は両方。
いくつかの実施形態では、エストラジオール及びプロゲステロンを、それを必要とするヒト対象に同時投与するための医薬組成物は、約 0.50 mg のエストラジオールと約 50 mg のプロゲステロンとを含み、前記対象への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種以上のパラメータを生成する:
(i) 280.7467 pg*hr/mlから 438.6667 pg*hr/mlまでのエストラジオールの AUC(0-t)
(ii) 12.9580 pg/ml から 20.2469 pg/ml までのエストラジオールの Cmax
(iii) 24.0174 ng*hr/ml から 37.5272 ng*hr/mlまでのプロゲステロンの AUC(0-t);及び
(iv) 17.8444 ng/ml から 27.8819 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種又は両方のパラメータを更に生成する:1819.2181 pg*hr/ml から2842.5283 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t)、及び85.3098 pg/ml から133.2966 pg/ml までのエストロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種又は両方のパラメータを更に生成する:40.3505 ng*hr/ml から63.0476 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t)、及び7.0858 ng/ml から11.0715 ng/ml までの総エストロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記医薬組成物は、約 0.50 mg のエストラジオールと約 50 mg のプロゲステロンとを含み、対象への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下のパラメータを生成する:
(i) (a) 280.7467 pg*hr/mlから 438.6667 pg*hr/ml までのエストラジオールの AUC(0-t) 及び (b) 12.9580 pg/ml から 20.2469 pg/ml までのエストラジオールの Cmax の 1 種又は両方;並びに
(ii) (a) 24.0174 ng*hr/ml から 37.5272 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t) 及び (b) 17.8444 ng/ml から 27.8819 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax の 1 種又は両方;並びに任意選択的に
(iii) (a) 1819.2181 pg*hr/ml から 2842.5283 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t) 及び (b) 85.3098 pg/ml から 133.2966 pg/ml までのエストロンの Cmax の 1 種又は両方;並びに任意選択的に
(iv) (a) 40.3505 ng*hr/ml から 63.0476 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t) 及び (b) 7.0858 ng/ml から 11.0715 ng/ml までの総エストロンの Cmax の 1 種又は両方。
いくつかの実施形態では、エストラジオール及びプロゲステロンを、それを必要とするヒト対象に同時投与するための医薬組成物は、約 0.50 mg のエストラジオールと約 100 mg のプロゲステロンとを含み、前記対象への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種以上のパラメータを生成する:
(i) 280.7467 pg*hr/mlから 438.6667 pg*hr/mlまでのエストラジオールの曲線下面積 (AUC)(0-t)
(ii) 12.9580 pg/ml から 20.2469 pg/ml までのエストラジオールの Cmax
(iii) 48.0348 ng*hr/ml から 75.0543 ng*hr/mlまでのプロゲステロンの AUC(0-t);及び
(iv) 35.6889 ng/ml から 55.7639 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種又は両方のパラメータを更に生成する:1819.2181 pg*hr/ml から2842.5283 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t)、及び85.3098 pg/ml から133.2966 pg/ml までのエストロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種又は両方のパラメータを更に生成する:40.3505 ng*hr/ml から63.0476 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t)、及び7.0858 ng/ml から11.0715 ng/ml までの総エストロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記医薬組成物は、約 0.50 mg のエストラジオールと約 100 mg のプロゲステロンとを含み、対象への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下のパラメータを生成する:
(i) (a) 280.7467 pg*hr/mlから 438.6667 pg*hr/ml までのエストラジオールの AUC(0-t) 及び (b) 12.9580 pg/ml から 20.2469 pg/ml までのエストラジオールの Cmax の 1 種又は両方;並びに
(ii) (a) 48.0348 ng*hr/ml から 75.0543 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t) 及び (b) 35.6889 ng/ml から 55.7639 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax の 1 種又は両方;並びに任意選択的に
(iii) (a) 1819.2181 pg*hr/ml から 2842.5283 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t) 及び (b) 85.3098 pg/ml から 133.2966 pg/ml までのエストロンの Cmax の 1 種又は両方;並びに任意選択的に
(iv) (a) 40.3505 ng*hr/ml から 63.0476 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t) 及び (b) 7.0858 ng/ml から 11.0715 ng/ml までの総エストロンの Cmax の 1 種又は両方。
いくつかの実施形態では、エストラジオール及びプロゲステロンを、それを必要とするヒト対象に同時投与するための医薬組成物は、約 1 mg のエストラジオールと約 100 mg のプロゲステロンとを含み、前記対象への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種以上のパラメータを生成する:
(i) 561.4933 pg*hr/ml から 877.3333 pg*hr/ml までのエストラジオールの曲線下面積 (AUC)(0-t)
(ii) 25.9161 pg/ml から 40.4939 pg/ml までのエストラジオールの Cmax
(iii) 48.0348 ng*hr/ml から 75.0543 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t);及び
(iv) 35.6889 ng/ml から 55.7639 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種又は両方のパラメータを更に生成する:3638.4363 pg*hr/ml から5685.0567 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t)、及び170.6197 pg/ml から266.5933 pg/ml までのエストロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種又は両方のパラメータを更に生成する:80.7010 ng*hr/ml から126.0953 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t)、及び14.1716 ng/ml から22.1431 ng/ml までの総エストロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記医薬組成物は、約 0.50 mg のエストラジオールと約 100 mg のプロゲステロンとを含み、対象への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下のパラメータを生成する:
(i) (a) 561.4933 pg*hr/mlから 877.3333 pg*hr/ml までのエストラジオールの AUC(0-t) 及び (b) 25.9161 pg/ml から 40.4939 pg/ml までのエストラジオールの Cmax の 1 種又は両方;並びに
(ii) (a) 48.0348 ng*hr/ml から 75.0543 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t) 及び (b) 35.6889 ng/ml から 55.7639 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax の 1 種又は両方;並びに任意選択的に
(iii) (a) 3638.4363 pg*hr/ml から 5685.0567 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t) 及び (b) 170.6197 pg/ml から 266.5933 pg/ml までのエストロンの Cmax の 1 種又は両方;並びに任意選択的に
(iv) (a) 80.7010 ng*hr/ml から 126.0953 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t) 及び (b) 14.1716 ng/ml から 22.1431 ng/ml までの総エストロンの Cmax の 1 種又は両方。
いくつかの実施形態では、前記医薬組成物は図1の血漿中エストラジオール濃度プロファイルを有する。いくつかの実施形態では、前記医薬組成物は図2の血漿中プロゲステロン濃度プロファイルを有する。いくつかの実施形態では、前記医薬組成物は図3の血漿中エストロン濃度プロファイルを有する。いくつかの実施形態では、前記医薬組成物は図4の血漿中総エストロン濃度プロファイルを有する。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の 1 種以上のパラメータ(例えば、プロゲステロン、エストラジオール、エストロン、又は総エストロンの AUC(0-t) 又はCmax)を、例えば24 時間又は48 時間等の期間にわたって、規則的な間隔(例えば、約 30 分毎、約60 分毎、又は約90 分毎)又は不規則的な間隔で測定する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の 1 種以上のパラメータ(例えば、プロゲステロン、エストラジオール、エストロン、又は総エストロンの AUC(0-t) 又はCmax)を、前記対象に前記医薬組成物を投与した後、約 0.25 時間、0.5 時間、0.67 時間、0.83 時間、1 時間、1.33 時間、1.67 時間、2 時間、2.5 時間、3 時間、4 時間、5 時間、6 時間、7 時間、8 時間、10 時間、12 時間、18 時間、24 時間、36 時間、又は48 時間 に測定する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の 1 種以上のパラメータを、単回用量又は最初の用量の医薬組成物を前記対象に投与した後に、規則的又は不規則的な間隔で測定する。
別の態様では、対象を治療する方法が提供される。いくつかの実施形態では、前記対象は、少なくとも部分的にはエストロゲン欠乏症(例えば、血管運動症状などの 1 種以上の更年期の症状)によって引き起こされる疾患を有する。いくつかの実施形態では、前記方法は、本明細書に記載の、可溶化エストラジオール、懸濁化プロゲステロン及び中鎖(C6-C12)油を含む可溶化剤を含む医薬組成物を、前記対象に投与すること、を含み、ここで前記医薬組成物を投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、本明細書に記載の 1 種以上の薬物動態パラメータを生成する。いくつかの実施形態では、前記方法は、約 0.05、0.1、0.125、0.15、0.20、0.25、0.30、0.35、0.375、0.40、0.45、0.50、0.55、0.60、0.625、0.65、0.70、0.75、0.80、0.85、0.90、0.95、1.00、1.125、1.25、1.375、1.50、1.625、1.75、又は2.00 mg の用量のエストラジオールを含み、及び約 25、50、75、100、125、150、175、200、250、300、350、又は400 mg の用量のプロゲステロンを含む、医薬組成物を投与することを含む。いくつかの実施形態では、前記方法は、以下を含む医薬組成物を投与することを含む:約 0.25 mg の用量のエストラジオール及び約 50 mg の用量のプロゲステロン;約 0.50 mg の用量のエストラジオール及び約 50 mg の用量のプロゲステロン;約 0.50 mg の用量のエストラジオール及び約 100 mg の用量のプロゲステロン;約 1 mg の用量のエストラジオール及び約 100 mg の用量のプロゲステロン;約 2 mg の用量のエストラジオール及び約 200 mg の用量のプロゲステロン。
いくつかの実施形態では、前記方法は、前記対象に、約 0.25 mg のエストラジオールと約 50 mg のプロゲステロンとを含む医薬組成物を投与することを含み、ここで、前記医薬組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種以上のパラメータを生成する:
(i) 140.3733 pg*hr/ml から 219.3333 pg*hr/ml までのエストラジオールの曲線下面積 (AUC)(0-t)
(ii) 6.4790 pg/ml から 10.1235 pg/ml までのエストラジオールの Cmax
(iii) 24.0174 ng*hr/ml から 37.5272 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t);及び
(iv) 17.8444 ng/ml から 27.8819 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種以上のパラメータを更に生成する:909.6091 pg*hr/ml から1421.2642 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t);42.6549 pg/ml から66.6483 pg/ml までのエストロンの Cmax;20.1752 ng*hr/ml から31.5238 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t);及び3.5429 ng/ml から5.5358 ng/ml までの総エストロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記方法は、前記対象に、約 0.25 mg のエストラジオールと約 50 mg のプロゲステロンとを含む医薬組成物を投与することを含み、ここで、前記医薬組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下のパラメータを生成する:
(i) (a) 140.3733 pg*hr/mlから 219.3333 pg*hr/ml までのエストラジオールの AUC(0-t) 及び (b) 6.4790 pg/ml から 10.1235 pg/ml までのエストラジオールの Cmax の 1 種又は両方;並びに
(ii) (a) 24.0174 ng*hr/ml から 37.5272 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t) 及び (b) 17.8444 ng/ml から 27.8819 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax の 1 種又は両方;並びに任意選択的に
(iii) (a) 909.6091 pg*hr/ml から 1421.2642 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t) 及び (b) 42.6549 pg/ml から 66.6483 pg/ml までのエストロンの Cmax の 1 種又は両方;並びに任意選択的に
(iv) (a) 20.1752 ng*hr/ml から 31.5238 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t) 及び (b) 3.5429 ng/ml から 5.5358 ng/ml までの総エストロンの Cmax の 1 種又は両方。
いくつかの実施形態では、前記方法は、前記対象に、約 0.50 mg のエストラジオールと約 50 mg のプロゲステロンとを含む医薬組成物を投与することを含み、ここで、前記医薬組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種以上のパラメータを生成する:
(i) 280.7467 pg*hr/mlから 438.6667 pg*hr/ml までのエストラジオールの AUC(0-t)
(ii) 12.9580 pg/ml から 20.2469 pg/ml までのエストラジオールの Cmax
(iii) 24.0174 ng*hr/ml から 37.5272 ng*hr/mlまでのプロゲステロンの AUC(0-t);及び
(iv) 17.8444 ng/ml から 27.8819 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記組成物を前記対象へ投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種以上のパラメータを更に生成する:1819.2181 pg*hr/ml から2842.5283 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t);85.3098 pg/ml から133.2966 pg/ml までのエストロンの Cmax;40.3505 ng*hr/ml から63.0476 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t);及び7.0858 ng/ml から11.0715 ng/ml までの総エストロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記方法は、前記対象に、約 0.50 mg のエストラジオールと約 50 mg のプロゲステロンとを含む医薬組成物を投与することを含み、ここで、前記医薬組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下のパラメータを生成する:
(i) (a) 280.7467 pg*hr/mlから 438.6667 pg*hr/ml までのエストラジオールの AUC(0-t) 及び (b) 12.9580 pg/ml から 20.2469 pg/ml までのエストラジオールの Cmax の 1 種又は両方;並びに
(ii) (a) 24.0174 ng*hr/ml から 37.5272 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t) 及び (b) 17.8444 ng/ml から 27.8819 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax の 1 種又は両方;並びに任意選択的に
(iii) (a) 1819.2181 pg*hr/ml から 2842.5283 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t) 及び (b) 85.3098 pg/ml から 133.2966 pg/ml までのエストロンの Cmax の 1 種又は両方;並びに任意選択的に
(iv) (a) 40.3505 ng*hr/ml から 63.0476 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t) 及び (b) 7.0858 ng/ml から 11.0715 ng/ml までの総エストロンの Cmax の 1 種又は両方。
いくつかの実施形態では、前記方法は、前記対象に、約 0.50 mg のエストラジオールと約 100 mg のプロゲステロンとを含む医薬組成物を投与することを含み、ここで、前記医薬組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種以上のパラメータを生成する:
(i) 280.7467 pg*hr/ml から 438.6667 pg*hr/ml までのエストラジオールの曲線下面積 (AUC)(0-t)
(ii) 12.9580 pg/ml から 20.2469 pg/ml までのエストラジオールの Cmax
(iii) 48.0348 ng*hr/ml から 75.0543 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t);及び
(iv) 35.6889 ng/ml から 55.7639 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記組成物を前記対象へ投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種以上のパラメータを更に生成する:1819.2181 pg*hr/ml から2842.5283 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t);85.3098 pg/ml から133.2966 pg/ml までのエストロンの Cmax;40.3505 ng*hr/ml から63.0476 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t)、及び 7.0858 ng/ml から 11.0715 ng/ml までの総エストロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記方法は、前記対象に、約 0.50 mg のエストラジオールと約 100 mg のプロゲステロンとを含む医薬組成物を投与することを含み、ここで、前記医薬組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下のパラメータを生成する:
(i) (a) 280.7467 pg*hr/ml から 438.6667 pg*hr/ml までのエストラジオールの AUC(0-t) 及び (b) 12.9580 pg/ml から 20.2469 pg/ml までのエストラジオールの Cmax の 1 種又は両方;並びに
(ii) (a) 48.0348 ng*hr/ml から 75.0543 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t) 及び (b) 35.6889 ng/ml から 55.7639 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax の 1 種又は両方;並びに任意選択的に
(iii) (a) 1819.2181 pg*hr/ml から 2842.5283 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t) 及び (b) 85.3098 pg/ml から 133.2966 pg/ml までのエストロンの Cmax の 1 種又は両方;並びに任意選択的に
(iv) (a) 40.3505 ng*hr/ml から 63.0476 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t) 及び (b) 7.0858 ng/ml から 11.0715 ng/ml までの総エストロンの Cmax の 1 種又は両方。
いくつかの実施形態では、前記方法は、前記対象に、約 1 mg のエストラジオールと約 100 mg のプロゲステロンとを含む医薬組成物を投与することを含み、ここで、前記医薬組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種以上のパラメータを生成する:
(i) 561.4933 pg*hr/ml から 877.3333 pg*hr/ml までのエストラジオールの曲線下面積 (AUC)(0-t)
(ii) 25.9161 pg/ml から 40.4939 pg/ml までのエストラジオールの Cmax
(iii) 48.0348 ng*hr/ml から 75.0543 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t);及び
(iv) 35.6889 ng/ml から 55.7639 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記組成物を前記対象へ投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種以上のパラメータを更に生成する:3638.4363 pg*hr/ml から5685.0567 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t);170.6197 pg/ml から266.5933 pg/ml までのエストロンの Cmax;80.7010 ng*hr/ml から126.0953 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t);及び14.1716 ng/ml から22.1431 ng/ml までの総エストロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記方法は、前記対象に、約 1 mg のエストラジオールと約 100 mg のプロゲステロンとを含む医薬組成物を投与することを含み、ここで、前記医薬組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下のパラメータを生成する:
(i) (a) 561.4933 pg*hr/ml から 877.3333 pg*hr/ml までのエストラジオールの AUC(0-t) 及び (b) 25.9161 pg/ml から 40.4939 pg/ml までのエストラジオールの Cmax の 1 種又は両方;並びに
(ii) (a) 48.0348 ng*hr/ml から 75.0543 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t) 及び (b) 35.6889 ng/ml から 55.7639 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax の 1 種又は両方;並びに任意選択的に
(iii) (a) 3638.4363 pg*hr/ml から 5685.0567 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t) 及び (b) 170.6197 pg/ml から 266.5933 pg/ml までのエストロンの Cmax の 1 種又は両方;並びに任意選択的に
(iv) (a) 80.7010 ng*hr/ml から 126.0953 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t) 及び (b) 14.1716 ng/ml から 22.1431 ng/ml までの総エストロンの Cmax の 1 種又は両方。
更に別の態様では、少なくとも部分的にはエストロゲン欠乏症によって引き起こされる病気又は疾患を治療する方法において使用するための医薬組成物が提供される。いくつかの実施形態では、前記医薬組成物は、可溶化エストラジオール、懸濁化プロゲステロン、及び中鎖(C6-C12)油を含む可溶化剤を含み、ここで、前記治療は、前記対象からの血漿サンプル中で、本明細書に記載の 1 種以上の薬物動態パラメータ(例えば、本明細書に記載されている、エストラジオール、プロゲステロン、エストロン、又は総エストロンの AUC(0-t) 又はCmax であり、例えば、表18‐21の何れかに記載されている)を生成する。いくつかの実施形態では、少なくとも部分的にはエストロゲン欠乏によって引き起こされる疾患又は症状を治療する方法において使用するための医薬組成物は、約 0.05、0.1、0.125、0.15、0.20、0.25、0.30、0.35、0.375、0.40、0.45、0.50、0.55、0.60、0.625、0.65、0.70、0.75、0.80、0.85、0.90、0.95、1.00、1.125、1.25、1.375、1.50、1.625、1.75、又は2.00 mg の用量のエストラジオールを含み、及び約 25、50、75、100、125、150、175、200、250、300、350、又は400 mg の用量のプロゲステロンを含む。
いくつかの実施形態では、少なくとも部分的にはエストロゲン欠乏症によって引き起こされる病気又は疾患(例えば、1 種以上の更年期症状)を治療する方法で使用するための医薬組成物は、約 0.25 mg の用量のエストラジオール、及び約 50 mg の用量のプロゲステロンを含み、単回用量の前記医薬組成物を対象に投与した後(例えば、投与約 24 時間後又は約48 時間後)、表18に開示されている 1 種以上の薬物動態の値を生成する。
いくつかの実施形態では、少なくとも部分的にはエストロゲン欠乏症によって引き起こされる病気又は疾患(例えば、1 種以上の更年期症状)を治療する方法で使用するための医薬組成物は、約 0.50 mg の用量のエストラジオール、及び約 50 mg の用量のプロゲステロンを含み、単回用量の前記医薬組成物を対象に投与した後(例えば、投与約 24 時間後又は約48 時間後)、表19に開示されている 1 種以上の薬物動態の値を生成する。
いくつかの実施形態では、少なくとも部分的にはエストロゲン欠乏症によって引き起こされる病気又は疾患(例えば、1 種以上の更年期症状)を治療する方法で使用するための医薬組成物は、約 0.50 mg の用量のエストラジオール、及び約 100 mg の用量のプロゲステロンを含み、単回用量の前記医薬組成物を対象に投与した後(例えば、投与約 24 時間後又は約48 時間後)、表20に開示されている 1 種以上の薬物動態の値を生成する。
いくつかの実施形態では、少なくとも部分的にはエストロゲン欠乏症によって引き起こされる病気又は疾患(例えば、1 種以上の更年期症状)を治療する方法で使用するための医薬組成物は、約 1 mg の用量のエストラジオール、及び約 100 mg の用量のプロゲステロンを含み、単回用量の前記医薬組成物を対象に投与した後(例えば、投与約 24 時間後又は約48 時間後)、表21に開示されている 1 種以上の薬物動態の値を生成する。
図1は、エストラジオールについての時間(hrs)にわたる平均血漿中濃度(pg/ml)の片対数プロット、を示す。 図2は、プロゲステロンについての時間(hrs)にわたる平均血漿中濃度(ng/ml)の片対数プロット、を示す。 図3は、エストロンについての時間(hrs)にわたる平均血漿中濃度(pg/ml)の片対数プロット、を示す。 図4は、総エストロンについての時間(hrs)にわたる平均血漿中濃度(ng/ml)の片対数プロットを示す。 図5は、1 から12 週までの中等度から重度のほてりの週当たりの頻度におけるベースラインからの平均変化、を示す。 図6は、1 から12 週までの中等度から重度のほてりの週当たりの重症度におけるベースラインからの平均変化、を示す。 図7は、1 から12 週までの週当たりの中等度及び重度の VMS の回数における平均減少、を示す(MITT-VMS 集団)。 図8は、1 から12 週までの週当たりの中等度及び重度の VMS の重症度における平均減少、を示す(MITT-VMS 集団)。 図9は、1 から12 週までの週当たりの軽度、中等度及び重度の VMS の回数における平均減少、を示す(MITT-VMS 集団)。 図10は、1 から 12 週までの週当たりの軽度、中等度及び重度の VMS の重症度における平均減少、を示す(MITT-VMS 集団)。 図11は、中等度及び重度の血管運動症状の平均回数が ≧ 75 % 減少した被験者のパーセント、を示す(MITT-VMS 集団)。 図12は、研究デザイン、を示す。 図13は、ベースライン調整済みの血漿中エストラジオール濃度(pg/mL)の平均(±SD)vs 名目時間(線形目盛)‐感度解析、を示す(PK 集団)。 図14は、ベースライン調整済みの血漿中エストラジオール濃度(pg/mL)の平均 vs 名目時間(片対数目盛)‐感度解析、を示す(PK 集団)。 図15は、未調整の血漿中エストラジオール濃度(pg/mL)の平均(±SD)vs 名目時間(線形目盛)‐感度解析、を示す(PK 集団)。 図16は、未調整の血漿中エストラジオール濃度(pg/mL)の平均 vs 名目時間(片対数目盛)‐感度解析、を示す(PK 集団)。 図17は、ベースライン調整済みの血漿中エストロン濃度(pg/mL)の平均(±SD)vs 名目時間(線形目盛)‐感度解析、を示す(PK 集団)。 図18は、ベースライン調整済みの血漿中エストロン濃度(pg/mL)の平均 vs 名目時間(片対数目盛)‐感度解析、を示す(PK 集団)。 図19は、未調整の血漿中エストロン濃度(pg/mL)の平均(±SD)vs 名目時間(線形目盛)‐感度解析、を示す(PK 集団)。 図20は、未調整の血漿中エストロン濃度(pg/mL)の平均 vs 名目時間(片対数目盛)‐感度解析、を示す(PK 集団)。 図21は、ベースライン調整済みの血漿中プロゲステロン濃度(ng/mL)の平均(±SD)vs 名目時間(線形目盛)‐感度解析、を示す(PK 集団) 図22は、ベースライン調整済みの血漿中プロゲステロン濃度(ng/mL)の平均 vs 名目時間(片対数目盛)‐感度解析、を示す(PK 集団) 図23は、未調整の血漿中プロゲステロン濃度(ng/mL)の平均(±SD)vs 名目時間(線形目盛)‐感度解析、を示す(PK 集団)。 図24は、未調整の血漿中プロゲステロン濃度(ng/mL)の平均 vs 名目時間(片対数目盛)‐感度解析、を示す(PK 集団)。
本発明の実施形態に関する以下の詳細な説明では、同様の参照符号が同様の要素を示す添付の図面を参照し、本発明を実施することができる特定の実施形態を、説明として示す。これらの実施形態は、当業者がこの発明を実施することが可能であるように十分詳細に記載されており、他の実施形態が利用されてもよく、そして本発明の範囲から逸脱することなく他の変更がなされることがある。従って、以下の詳細な説明は限定的な意味で解釈されるべきではなく、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ定義される。本発明で使用されるように、用語「又は(or)」は、論理的な選言肢(即ち、及び/又は(and/or))として定義されると理解され、「どちらか(either)」、「でない限り(unless)」、「代わりに(alternatively)」及び同様の効果の言葉とともに明示的に示されない限り、排他的な選言肢を示すものではない。
I. 定義
単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈が明らかにそうでないと指示しない限り、複数の指示対象を含む。
本明細書で使用されるとき、用語「又は(or)」は論理的な選言肢(即ち、及び/又は)であり、「どちらか(either)」、「でない限り(unless)」、「代わりに(alternatively)」及び同様の効果の言葉とともに明示的に示されない限り、排他的な選言肢を示すものではない。
用語「曲線下面積」(area under the curve「AUC」)は、活性医薬成分の 1 回用量を投与した後の時間で、活性医薬成分(例えば、エストラジオール又はプロゲステロン)、又は活性医薬成分の代謝産物の血中濃度の変化によって定義される曲線の下面積を指す。「AUC0-∞」は、1 回用量の投与の無限大後に外挿した濃度‐時間曲線下面積である。「AUC0-t」は、1 回用量の投与後の時刻ゼロから時刻 t までの濃度‐時間曲線下面積であり、ここで t は測定可能な濃度を有する最後の時点である。
用語「Cmax」は、活性医薬成分(例えば、プロゲステロン若しくはエストラジオール)又は活性医薬成分の代謝産物の、経時的な血中濃度の変化を表す曲線上に示される血中濃度の最大値を指す。
用語「tmax」は、活性医薬成分(例えば、エストラジオール若しくはプロゲステロン)又は活性医薬成分の代謝産物の血中濃度が、その最大値になる、最も早い時間を指す。
まとめると、AUC、Cmax、及び、任意選択的に、Tmax は、動物、特にヒトを含む哺乳動物の対象における、特定の薬剤製品(例えば、プロゲステロン又はエストラジオール等)の薬物動態学的レスポンス(response)を特徴付けることができる主要な薬物動態パラメータである。
用語「生物学的利用能(bioavailability,)」は、21 C.F.R.§320.1(a) で定義される意味を有し、活性成分又は活性部分が薬剤製品から吸収されて、作用部位で利用可能になる速度及び程度を指す。血流に吸収されることが意図されていない医薬品については、活性成分又は活性部分が作用部位で利用可能になる速度及び程度を反映することが意図された測定値によって生物学的利用能を評価することができる。例えば、生物学的利用能を、時間についての関数として、血液中(血清中又は血漿中)の活性成分の量として測定することがある。例えば AUC、Cmax、又は tmax 等の薬物動態(PK)パラメータを用いて生物学的利用能を測定及び評価することがある。
用語「生物学的に等価な(bioequivalent)」は、21 C.F.R.§320.1(e) で定義される意味を有し、適切に設計された研究における同様な条件のもとで、同じモル用量で投与した場合、医薬等価物又は医薬代替物中の有効成分又は活性部分が薬物作用部位で利用可能になる速度及び程度に有意差が無いことを指す。意図的に速度に差がある場合(例えば、特定の持続放出剤形において)、各製品由来の活性成分又は部分が薬物作用部位で利用可能になる程度に有意差が無い場合、特定の医薬等価物又は代替物は生物学的に等価であると見なされることがある。これは、活性成分又は部分が薬物作用部位で利用可能になる速度の違いが、意図的であり、提示されている表示に反映されていて、慢性使用時に有効な体に作用する薬物の濃度の達成には必須ではなく、その薬物にとって医学的に重要ではないと見なされる場合にのみ当てはまる。実際には、AUC 又はCmax の 90 % 信頼区間が 80.00 % から 125.00 % の範囲内であれば、2 つの製品は生物学的に同等であると見なされる。
用語「生物学的‐同一なホルモン(bio-identical hormone)」及び「体的‐同一な(body-identical)」は、人体の中で、天然に又は内因的に見出されるホルモンと構造的に同一である活性医薬成分を指す(例えば、エストラジオール又はプロゲステロン)。
本明細書で使用される場合、用語「約(about)」は、特に明記しない限り、そして範囲の上限がその医薬組成物の 100 % を超えない限り、記載の値の± 10 % を指し、超える場合、その範囲の上限は 99.9 % に制限される。従って、ほんの一例を挙げると、約10 重量パーセントの所与の化合物を含む医薬組成物とは、9 から11 重量パーセントまでのその化合物を有することがある。同様に、約95 重量パーセントの所定の化合物を含む医薬組成物は、その医薬組成物中に 85.5 から99.9 重量パーセントまでの化合物を有することがある。
本明細書で使用される「活性医薬成分(active pharmaceutical ingredient)」(API)は、例えば17β-エストラジオール及びプロゲステロン等の医薬品を製剤化するのに使用する活性化合物を意味する。APIs は、米国食品医薬品局によって公布されたものを含む、確立された政府規格に従って、動物、特にヒトを含む哺乳動物に投与するものとして、一般的に安全である。
用語「エストラジオール」は、(17β)-エストラ-1,3,5(10)-トリエン-3,17-ジオール、を指す。エストラジオールはまた、互換的に17β-エストラジオール、エストラジオール(oestradiol)、又はE2とも呼ばれ、人体内に内因的に見出される。本明細書中で使用される場合、エストラジオールとは、以下の構造を有する人体中に見出される、生物学的同一な又は体的‐同一な形態のエストラジオールを指す:
エストラジオールは、無水物又は 0.5 水和物の形で供給される。本発明の目的のために、無水物形態又は 0.5 水和物形態は、よく知られている及び理解されている技術に従って、水が有ること又は水が無いことを考慮することによって、他方を代用することができる。
用語「可溶化エストラジオール(solubilized estradiol)」は、エストラジオール又はその一部が、本明細書に開示の可溶化剤又は製剤中に、可溶化又は溶解していることを意味する。可溶化エストラジオールは、約80 % 可溶化、約85 % 可溶化、約90 % 可溶化、約95 % 可溶化、約96 % 可溶化、約97 % 可溶化、約98 % 可溶化、約99 % 可溶化、又は約100 % 可溶化したエストラジオールを含むことがある。いくつかの実施形態では、前記エストラジオールは、エストラジオールの全部又は実質的に全部が可溶化剤に可溶化又は溶解していて、「完全に可溶化(fully solubilized)」している。完全に可溶化したエストラジオールは、約97 % 可溶化、約98 % 可溶化、約99 % 可溶化又は約100 % 可溶化したエストラジオールを含むことがある。溶解度は質量パーセント(% w/w、これは重量%(wt %)とも呼ばれる)として表すことがある。
用語「エストロゲン」は、エストラジオール、エストロン及びエストリオール等を含む、主に卵巣によって産生されるいくつかの女性ホルモンの群を指す。本明細書で使用される場合、特に明記しない限り、エストロゲンはエストラジオールを指す。
本明細書で使用される場合、用語「プロゲステロン」は、プレグン-4-エン-3,20-ジオン、を指す。プロゲステロンは、また互換的に P4 とも呼ばれ、人体の中に内因的に見いだされる。本明細書中で使用される場合、プロゲステロンとは、以下の構造を有する人体中に見出される、生物学的に同一の又は体的に同一の形態のプロゲステロンを指す:
用語「可溶化プロゲステロン(solubilized progesterone)」は、プロゲステロン又はその一部が、本明細書に開示した本明細に開示の可溶化剤又は製剤中に、可溶化又は溶解していることを意味する。いくつかの実施形態では、前記プロゲステロンの一部が前記可溶化剤中に可溶化又は溶解している状態で、及び前記プロゲステロンの一部が前記可溶化剤中に懸濁化している状態で、前記プロゲステロンが「部分的に可溶化(partially solubilized)」している。可溶化したプロゲステロンは、約1 % 可溶化、約5 % 可溶化、約10 % 可溶化、約15 % 可溶化、約20 % 可溶化、約30 % 可溶化、約40 % 可溶化、約50 % 可溶化、約60 % 可溶化、約70 % 可溶化、約80 % 可溶化、約85 % 可溶化、約90 % 可溶化、又は約95 % 可溶化したプロゲステロンを含むことがある。他の実施形態では、前記プロゲステロンは、プロゲステロンの全部又は実質的に全部が可溶化剤に可溶化又は溶解していて、「完全に可溶化(fully solubilized)」している。完全に可溶化したプロゲステロンは、約97 % 可溶化、約98 % 可溶化、約99 % 可溶化又は約100 % 可溶化したプロゲステロンを含むことがある。溶解度は質量パーセント(% w/w、これは重量%(wt %)とも呼ばれる)として表すことがある。
用語「微粉化プロゲステロン」及び「微粉化エストラジオール」は、本明細書で使用される場合、約15 ミクロン未満のX50 粒子サイズ値、又は約25 ミクロン未満のX90 粒子サイズ値を有する微粉化プロゲステロン及び微粉化エストラジオールを含む。用語「X50」は、サンプル中の粒子の半分が所与の数よりも直径が小さいことを意味する。例えば、微粉化プロゲステロンの所与のサンプルについて、5 ミクロンのX50 を有する微粉化プロゲステロンは、粒子の半分が 5 ミクロン未満の直径を有することを意味する。同様に、用語「X90」は、サンプル中の粒子の 90 % が所与の数よりも直径が小さいことを意味する。
所与のステロイド・ホルモンの溶解度を、濾紙片を秤量し、秤量した濾紙をブフナー漏斗(磁器又はガラス・フリットを含むガラス)の中に置き、既知量の医薬組成物を、(ネオプレン・カラーが付いたサイドアーム・フラスコ等を用いて)真空を使って濾紙を透過させる吸引濾過による標準的な技術を用いて測定することがある。適切な時間(室温又は高温で)乾燥させた後、前記濾紙を再秤量する。その濾紙上のステロイド・ホルモンの量を計算し、可溶化した及び不溶性ステロイド・ホルモンの量を計算する。
用語「グリセリド」は、グリセロール(1,2,3-プロパントリオール)と脂肪酸のアシル・ラジカルとのエステルを指し、アシルグリセロールとしても知られている。グリセロール分子の 1 か所の位置のみが脂肪酸でエステル化される場合、「モノグリセリド」又は「モノアシルグリセロール」が生成される;2 か所の位置がエステル化される場合、「ジグリセリド」又は「ジアシルグリセロール」が生成される;グリセロールの 3 か所の位置全てが脂肪酸でエステル化される場合、「トリグリセリド」又は「トリアシルグリセロール」が生成される。全てのエステル化位置が同じ脂肪酸を含む場合、グリセリドは「単純(simple)」であり;一方、前記エステル化位置が異なる脂肪酸で置換されている場合、グリセリドは「混合(mixed)」である。グリセリドが単純グリセリドと混合グリセリドの組み合わせを含む場合、そのグリセリドは「複合(complex)」である。グリセロール骨格の炭素は、sn-1、sn-2、及び sn-3 と表され、sn-2 が中央の炭素であり、sn-1 及び sn-3 がグリセロール骨格の末端の炭素である。
本明細書で使用される場合、用語「ホルモン欠乏症」は、対象における1 種以上のステロイド・ホルモンが低レベルであることをいう。正常なホルモン・レベルは対象毎に異なり、そして既知の方法によって測定することができる。低ホルモン・レベルは、限定されるものではないが、疲労、不規則な出血、性欲減退、及び鬱病等を含む症状と関連している場合もあれば、そうでない場合もある。エストロゲン及びプロゲステロン欠乏症に対処するためにエストロゲン及びプロゲステロン療法で治療することができる疾患には、血管運動症状(例えば、ほてり及び寝汗)等を含む閉経期関連症状が含まれる。例えば、これらに限定されないが、血管運動症状、睡眠障害、気分の変化、及び外陰膣萎縮;並びに、骨粗鬆症及びエストラジオールとプロゲステロンを補うことで治療できるその他の非‐更年期の病的状態又は疾患等を含む、他の低エストロゲン症関連の疾患及び症状もまた、エストロゲン及びプロゲステロン療法で治療することができる。
本明細書で使用される場合、用語「宿主(host)」、「対象・被験者(subject)」、及び「患者(patient)」は、ヒトを含む任意の動物、特に女性のヒトを含む雌性の動物を指す。
用語「可溶化剤」は、活性医薬成分(例えば、エストラジオール又はプロゲステロン)を可溶化する薬剤又は薬剤の組み合わせを指す。例えば、そして限定するものではないが、適切な可溶化剤には、中鎖油及び他の溶媒、並びに活性医薬成分を望ましい程度に可溶化又は溶解する共溶媒が含まれる。本明細書に開示される医薬組成物における使用に適した可溶化剤は、医薬グレードの可溶化剤(例えば、医薬グレードの中鎖油)である。他の賦形剤又は成分を可溶化剤に添加又は混合して、その可溶化剤又は得られる医薬組成物の性質又は性能を向上させることができることは、当業者には理解されよう。そのような賦形剤の例としては、限定されるものではないが、界面活性剤、乳化剤、増粘剤、着色剤、香味剤、テルペン等が含まれる。いくつかの実施形態では、前記可溶化剤は中鎖油であり、他の実施形態では中鎖油を共溶媒又は他の賦形剤と組み合わせる。
用語「中鎖(medium chain)」は、脂肪酸含有分子の脂肪族鎖の長さを説明するために使用される。「中鎖」とは、例えば、6 から 14 個の炭素原子、8 から 12 個の炭素原子、又は 8 から 10 個の炭素原子を含む、脂肪酸脂肪族尾部又は炭素鎖を含む、脂肪酸、脂肪酸エステル又は脂肪酸誘導体、を具体的には指す。
用語「中鎖脂肪酸(medium chain fatty acid)」及び「中鎖脂肪酸誘導体(medium chain fatty acid derivative)」は、6 から14 個の炭素原子を有する脂肪族尾部(即ち、炭素鎖)を有する、脂肪酸又は脂肪酸誘導体、を説明するために使用される。脂肪酸は、カルボン酸官能基に結合した、非分岐の又は分岐の、脂肪族尾部からなる。脂肪酸誘導体としては、例えば、脂肪酸エステル及び脂肪酸含有分子が含まれ、これらには、限定されるものではないが、脂肪酸に由来する構成要素を含むモノ‐、ジ‐及びトリグリセリドが含まれる。脂肪酸誘導体には、エチレン又はプロピレン・グリコールの脂肪酸エステルも含まれる。脂肪族尾部は飽和でも不飽和でもよい(即ち、後者は炭素原子間に 1 つ以上の二重結合を有する)。いくつかの実施形態では、脂肪族尾部は飽和している(即ち、炭素原子間に二重結合がない)。中鎖脂肪酸又は中鎖脂肪酸誘導体には、C6-C14、C6-C12、C8-C14、C8-C12、C6-C10、C8-C10,又はその他である脂肪族尾部等を含む、6 から 14 個の炭素を有する脂肪族尾部を有する中鎖脂肪酸又は中鎖脂肪酸誘導体が含まれる。中鎖脂肪酸の例としては、限定されるものではないが、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、及びそれらの誘導体が含まれる。ある特定の実施形態では、本明細書に記載の様々な中鎖油を調製するために使用される中鎖脂肪酸は、C8、C10、又はそれらの組み合わせである。
用語「油(oil)」は、本明細書で使用される場合、任意の薬学的に許容される油を指し、特に、本明細書に記載の微粉化プロゲステロン及び/又は微粉化エストラジオール等を含む、生物学的に同一なプロゲステロン又はエストラジオール(その出発物質又は前駆体等を含む)を懸濁又は可溶化することができる中鎖油を指し、特にピーナッツ油を除外する。
用語「中鎖油(medium chain oil)」は、前記油の脂肪酸画分の組成が実質的に中鎖(即ち C6 からC14)脂肪酸である油を指し、即ち前記油中の脂肪酸の組成プロファイルが実質的に中鎖である。本明細書で使用される場合、「実質的に(substantially)」は、前記油の脂肪酸画分の 20 % と100 % の間(上限及び下限を含む)が中鎖脂肪酸(即ち 6 から14 個の炭素を有する脂肪族尾部(即ち炭素鎖)を有する脂肪酸)からなることを意味する。いくつかの実施形態では、前記油の脂肪酸画分の約 25 %、約30 %、約35 %、約40 %、約45 %、約50 %、約55 %、約60 %、約65 %、約70 %、約75 %、約85 %、約90 % 又は約95 %が中鎖脂肪酸からなる。当業者は、所与の油又は可溶化剤を特徴付ける際に、油の「アルキル含有量(alkyl content)」又は「アルキル分布(alkyl distribution)」という用語を油の「脂肪酸画分(fatty acid fraction)」という用語の代わりに使用できることを容易に理解するであろう。そして、これらの用語は本明細書では互換的に使用される。そのように、本明細書に開示される医薬組成物における使用に適した中鎖油は、前記油の脂肪酸画分が実質的に中鎖脂肪酸である中鎖油、又は前記油のアルキル含有量若しくはアルキル分布が実質的に中鎖アルキル(例えば、C6-C14 アルキルであり、また、例えば、C6-C12 アルキル、C8-C12 アルキル、及びC8-C10 アルキル等も含む)である中鎖油を含む。本明細書に開示される医薬組成物での使用に適した中鎖油は、医薬品グレード(例えば、医薬品グレードの中鎖油)であることが、当業者には理解されよう。中鎖油の例としては、例えば、限定されるものではないが、中鎖脂肪酸、グリセロールの中鎖脂肪酸エステル(例えば、モノ‐、ジ‐、及びトリグリセリド)、プロピレン・グリコールの中鎖脂肪酸エステル、ポリエチレン・グリコールの中鎖脂肪酸誘導体、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
用語「ECN」又は「等価炭素数(equivalent carbon number)」は、油の脂肪酸鎖中の炭素原子の数の合計を意味し、例えば中鎖油又は長鎖油として油を特徴付けるために使用することがある。例えば、トリパルミチン(トリパルミチン酸グリセロール)は、16 個の炭素原子の3 つの脂肪酸鎖を含む単純なトリグリセリドであり、3×16=48のECN を有する。逆に、ECN=40 のトリグリセリドは、8、16、及び 16;10、14、及び16;8、14、及び18;等の「混合」脂肪酸鎖長を有することがある。天然油は、特定の脂肪酸に関してしばしば「混合」であるが、同じグリセロール骨格中に長鎖脂肪酸及び中鎖脂肪酸の両方は含まない傾向がある。従って、21-42 のECN を有するトリグリセリドは典型的には主に中鎖脂肪酸を含有する。一方、43 を超えるECN を有するトリグリセリドは、典型的には主に長鎖脂肪酸を含有する。例えば、USP におけるコーン油トリグリセリドのECN であるならば、51-54 の範囲にあるであろう。ECN が12-28 の中鎖ジグリセリドは、主に中鎖脂肪鎖を含有することが多く、一方、ECN が32 以上のジグリセリドは、典型的には主に長鎖脂肪酸尾部を含有する。モノグリセリドは、唯一の脂肪酸鎖の鎖長と一致する ECN を有するであろう。従って、6-14 の範囲のECN のモノグリセリドは主に中鎖脂肪酸を含み、16 以上のECN のモノグリセリドは主に長鎖脂肪酸を含む。
中鎖トリグリセリド油の平均 ECN は典型的には21-42 である。例えば、米国薬局方(USP)に記載されているように、中鎖トリグリセリドは、以下の表に示される例示的な油として以下の組成を有する。
そして、3*[(6*0.02) + (8*0.70) + (10*0.25) + (12*0.02) + (14*0.01)] = 25.8 の平均 ECN を有する。例示的な中鎖トリグリセリド油の ECN はまた、24.9-27.0 の範囲(USP に記載された範囲による)として表すことができる。モノ‐、ジ‐、及びトリグリセリド、又は単一及び二重脂肪酸グリコールが混合した油の場合、油全体の ECN は、個々の各成分(例えば、C8 モノグリセリド、C8 ジグリセリド、C10 モノグリセリド、及び C10 ジグリセリド)の ECN を計算し、及び各成分についてモノグリセリドに対して正規化した ECN を掛けた成分の相対パーセンテージの合計をとることによって求めることができる。例えば、以下の表に示すC8 及びC10 モノ‐及びジグリセリドを有する油は、8.3 の ECN を有し、従って中鎖油である。
言い換えれば、ECN は、前記組成物中の各鎖長に前記油中のその相対パーセンテージを乗じて計算することができる:即ち、(8 * .85) + (10 * .15) = 8.3。
用語「賦形剤(excipients)」は、本明細書で使用される場合、例えば、可溶化剤、抗酸化剤、油、潤滑剤、溶解助剤、テルペン、及び医薬品の製剤化に使用する他のもの等の非‐API 成分を指す。
用語「治療する(treat)」、「治療すること(treating)」、「治療(treatment)」等は、傷害、病気、若しくは疾患の治療若しくは改善に際しての成功の何らかの兆しを指し、例えば、症状を軽減、寛解、低下させること、若しくは傷害、病気若しくは疾患をその患者にとってより許容できるものにすること;変性若しくは衰えが進む速さを遅らせること;又は、患者の身体的若しくは精神的な健康状態を改善すること等が含まれる。症状の治療又は軽減は、身体検査、精神神経学的検査、又は精神医学的評価の結果等を含む、客観的又は主観的パラメータに基づくことがある。
本明細書中で使用される場合、用語「予防する(prevent)」とは、疾患(例えば、ステロイド・ホルモン欠乏症)を発症するリスクがある対象に対する予防的治療をすることを指し、その結果、前記対象は前記疾患を発症する確率が低下する。
成句「治療有効量(therapeutically effective amount)」は、特定の症状、障害、又は病気を治療するのに適した医薬組成物又は所定のステロイド・ホルモンの量を指す。
本明細書で使用される場合、成句「実質的に純粋な(substantially pure)」は、同定される構成成分が、少なくとも約 90 重量% の純度、ある実施形態では少なくとも約95 重量% の純度、更なる実施形態では少なくとも約98 重量% の純度、であることを意味する。
本明細書中で使用される場合、成句「ステロイド・ホルモン」は、プロゲステロン、17-ヒドロキシプロゲステロン、5α-ジヒドロプロゲステロン、及びエストラジオールを指す。
本明細書中で使用される場合、成句「対照製品(reference product)」は、特に明記しない限り、プロゲステロンについての PROMETRIUM、及びエストラジオールについての ESTRACE 錠剤を指す。
用語「賦形剤」は、本明細書で使用される場合、例えば、可溶化剤、抗酸化剤、油、潤滑剤、及び医薬品の製剤化に使用する他のもの等の非活性医薬成分を指す。
用語「治療する(treat)」、「治療すること(treating)」、及び「治療(treatment)」は、傷害、病気、若しくは疾患の治療若しくは改善に際しての成功の何らかの兆しを指し、例えば、症状を軽減、寛解、低下させること、若しくは傷害、病気若しくは疾患をその患者にとってより許容できるものにすること;変性若しくは衰えが進む速さを遅らせること;又は、患者の身体的若しくは精神的な健康状態を改善すること等が含まれる。症状の治療又は軽減は、身体検査、精神神経学的検査、又は精神医学的評価の結果等を含む、客観的又は主観的パラメータに基づくことがある。
II. 医薬組成物
ある態様では、本発明は、エストラジオール及びプロゲステロンを、それを必要とするヒト対象に同時投与するための医薬組成物に関する。いくつかの実施形態では、前記組成物は、エストラジオール、プロゲステロン、及び可溶化剤(例えば、中鎖油、例えば、C6-C12 油)を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のエストラジオール、プロゲステロン、及び可溶化剤を含む医薬組成物は、対象又は対象の集団に投与すると、下記のように、エストラジオール、プロゲステロン、エストロン、又は総エストロンに対する1 種以上のAUC、Cmax、又は Tmax パラメータを生成する。
エストラジオール及びプロゲステロン組成物の製剤化
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の使用のための医薬組成物は、可溶化エストラジオールと懸濁化プロゲステロン;可溶化エストラジオールと部分可溶化プロゲステロン及び部分懸濁化プロゲステロンの両方;又は、可溶化エストラジオールと完全可溶化プロゲステロン、を含む。いくつかの実施形態では、前記組成物は可溶化エストラジオールと懸濁化プロゲステロンを含む。本明細書中に提供される基礎となる製剤化の概念を、他の天然型又は合成型のエストラジオール及びプロゲステロンと共に使用することがあるが、天然型又は生物学的に同一な型のエストラジオール及びプロゲステロンが好ましい。
いくつかの実施形態では、前記組成物は、約0.05、0.1、0.125、0.15、0.20、0.25、0.30、0.35、0.375、0.40、0.45、0.50、0.55、0.60、0.625、0.65、0.70、0.75、0.80、0.85、0.90、0.95、1.00、1.125、1.25、1.375、1.50、1.625、1.75、又は2.00 mg の用量でエストラジオールを含む。いくつかの実施形態では、前記組成物は、約25、50、75、100、125、150、175、200、250、300、350、又は400 mg の用量でプロゲステロンを含む。
いくつかの実施形態では、エストラジオールは可溶化している。可溶化エストラジオールは、可溶化剤中に約 80 % から100 % で溶解した(具体的な実施形態は:可溶化剤中に 80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又は 100% で溶解した、等を含む)エストラジオールを含むことがある。溶解度は質量分率(% w/w、重量% とも呼ばれる)として表すことがある。いくつかの実施形態では、エストラジオールを微粉化又は部分的に微粉化する。いくつかの実施形態では、微粉化エストラジオールは、約 15 ミクロン未満、約10 ミクロン未満、約5 ミクロン未満、又は約3 ミクロン未満のX50 粒子サイズ値を有する。いくつかの実施形態では、微粉化エストラジオールは、約25 ミクロン未満、約20 ミクロン未満、又は約15 ミクロン未満のX90 粒子サイズ値を有する。いくつかの実施形態では、前記組成物は、微粉化され部分的に可溶化したエストラジオールを含む。
いくつかの実施形態では、前記組成物は微粉化プロゲステロンを含む。前記プロゲステロン(又は、例えばエストラジオール等の他の活性医薬成分)を、当業者が典型的に利用する複数の方法のうちの何れか 1 種を介して微粉化することがある。様々な実施形態では、微粉化プロゲステロンは、約15 ミクロン未満、約10 ミクロン未満、約5 ミクロン未満又は約3 ミクロン未満のX50 粒子サイズ値を有する。様々な実施形態では、微粉化プロゲステロンは、約25 ミクロン未満、約20 ミクロン未満、又は約15 ミクロン未満のX90 粒子サイズ値を有する。粒子サイズは任意の適切な方法で測定することができる。例えば、Beckman Coulter LS 13 320 レーザー回折粒子サイズ解析器(「ベックマン装置」)を使用して粒子サイズを決定することができる。
エストラジオール及びプロゲステロン組成物並びにそのような組成物を調製する方法は、米国特許第 8,633,178 号;米国特許出願公開第 2013/0129818 号;米国特許出願公開第 2013/0338123 号。国際公開番号WO2013/078422;及び国際公開番号 WO 2013/192251 に記載されていて、これらのそれぞれは、その全体が参照により組み込まれる。
可溶化剤
本発明のエストラジオール及びプロゲステロン組成物は、可溶化剤と混合することによって調製される。いくつかの実施形態では、前記可溶化剤は、中鎖油を含む薬学的に許容される油である。いくつかの実施形態では、前記可溶化剤は、実質的にC6-C12 中鎖(例えば、前記油中に存在する少なくとも 20 %、少なくとも30 %、少なくとも40 %、少なくとも50 %、少なくとも60 %、少なくとも70 %、少なくとも80 %、又は少なくとも90 % の鎖がC6-C12 である)を含む中鎖油である。いくつかの実施形態では、前記油は、少なくとも 1 種のモノ‐、ジ‐、若しくはトリグリセリド、又はそれらの誘導体、又はそれらの組み合わせを有する中鎖脂肪酸等の少なくとも 1 種の中鎖脂肪酸を含む。いくつかの実施形態では、前記中鎖油は、少なくとも 1 種の中鎖脂肪酸、若しくはプロピレン・グリコール、ポリエチレン・グリコール、又は中鎖脂肪酸のエステルを有するグリセリドを含む。いくつかの実施形態では、前記可溶化剤はピーナッツ油ではない。
いくつかの実施形態では、エストラジオールを可溶化し、プロゲステロンを懸濁化、部分懸濁化及び部分可溶化、又は完全可溶化するために使用する油には、中鎖脂肪酸エステル(例えば、グリセロール、ポリエチレン・グリコール、又はプロピレン・グリコールのエステル)及びそれらの混合物が含まれる。いくつかの実施形態では、中鎖脂肪酸は、C6、C8、C10、C12、C6-C12、C8-C12、C6-C10、C8-C10、又は C10-C12 脂肪酸である。いくつかの実施形態では、中鎖脂肪酸は飽和、又は主に飽和(例えば、約50 % を超える飽和、約60 % を超える飽和、又は約75 % を超える飽和)である。いくつかの実施形態では、可溶化剤は、主に中鎖長の飽和脂肪酸又はその誘導体、具体的には主に C8 からC12 飽和脂肪酸又はその誘導体を含む。
いくつかの実施形態では、中鎖可溶化剤としては、例えば、限定されるものではないが、飽和中鎖脂肪酸又は飽和中鎖脂肪酸の誘導体:カプロン酸(C6)、エナント酸(C7)、カプリル酸(C8)、ペラルゴン酸(C9)、カプリン酸(C10)、ウンデシル酸(C11)、ラウリン酸(C12)、トリデシル酸(C13)、又はミリスチン酸(C14)、が含まれる。いくつかの実施形態では、前記可溶化剤は、これらの遊離中鎖脂肪酸からなる油、グリセリン、プロピレン・グリコール、若しくはエチレン・グリコールの中鎖脂肪酸エステルの油、又はそれらの組み合わせを含む。これらの例は、主に飽和中鎖脂肪酸を含む(即ち、50 % を超える脂肪酸が中鎖飽和脂肪酸である)。いくつかの実施形態では、前記可溶化剤は主にC6-C12 の飽和脂肪酸又は脂肪酸誘導体を含む。
いくつかの実施形態では、前記可溶化剤は、1 種以上のモノ‐、ジ‐、若しくはトリグリセリド又はそれらの組み合わせを含む。例示的なグリセリン・ベースの可溶化剤としては、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリドである MIGLYOLs(登録商標)(SASOL Germany GMBH、ハンブルグ)が含まれる。MIGLYOLs(登録商標)には、MIGLYOL(登録商標) 810(カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド)、MIGLYOL(登録商標) 812(カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド)、MIGLYOL(登録商標) 816(カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド)、及び MIGLYOL(登録商標) 829(カプリル酸/カプリン酸/コハク酸トリグリセリド)が含まれる。他のカプリル酸/カプリン酸トリグリセリド可溶化剤も同様に企図され、例えば以下のものが含まれる:カプロン酸/カプリル酸/カプリン酸/ラウリン酸トリグリセリド;カプリル酸/カプリン酸/リノール酸トリグリセリド;又はカプリル酸/カプリン酸/コハク酸トリグリセリド。他の例示的なカプリル酸/カプリン酸モノ‐、ジ‐、又はトリグリセリド可溶化剤としては、限定されるものではないが、CAPMUL(登録商標)MCM、CAPMUL(登録商標)MCM C10、CAPMUL(登録商標)MCM C8、CAPMUL(登録商標)MCM C8 EP、及びCAPMUL(登録商標)708 G 等を含む CAPMULs(登録商標)(ABITEC、コロンバス、オハイオ州) が含まれる。実施形態によれば、他のモノ‐、ジ‐、及びトリグリセリドの分画された植物性脂肪酸、並びにそれらの組み合わせ又は誘導体が、前記可溶化剤のことがある。例えば、前記可溶化剤は、飽和ヤシ油及びパーム核油の 1,2,3-プロパントリオール(グリセロール、グリセリン(glycerin)、グリセリン(glycerine))エステル及びそれらの誘導体であることがある。
いくつかの実施形態では、前記可溶化剤は、プロピレン・グリコール、ポリエチレン・グリコールの 1 種以上のエステル、又はそれらの組み合わせを含む。例示的なプロピレン及びポリエチレン・グリコールをベースとした可溶化剤には、グリセリル・モノ‐及びジ‐カプリレート;プロピレン・グリコール・モノカプリレート(例えば、CAPMUL(登録商標) PG-8 又は CAPMUL(登録商標) PG-8 NF);プロピレン・グリコール・モノカプレート(例えば、CAPMUL(登録商標) PG-10);プロピレン・グリコール・モノラウレート(例えば、CAPMUL(登録商標) PG-12 EP/NF);プロピレン・グリコール・モノ‐及びジカプリレート;プロピレン・グリコール・モノ‐及びジカプレート;プロピレン・グリコール・ジカプリレート/ジカプレート(例えば、MIGLYOL(登録商標) 840);プロピレン・グリコール・ジラウレート(例えば、CAPMUL(登録商標) PG-2L EP/NF);ジエチレン・グリコール・モノ・エステル(例えば、TRANSCUTOL(登録商標)、2-(2-エトキシエトキシ)エタノール、GATTEFOSSE SAS、サン=プリエスト、フランス);ジエチレン・グリコール・モノエチル・エーテル、が含まれる。
いくつかの実施形態では、市販の脂肪酸グリセロール及びグリコール・エステル可溶化剤は天然油から調製され、従って、前記可溶化剤を主に含み、特徴付ける脂肪酸エステルに追加して、成分を含んでもよい。そのような他の成分は、例えば、他の脂肪酸モノ‐、ジ‐、及びトリグリセリド、脂肪酸モノ‐及びジエステル・エチレン若しくはプロピレン・グリコール、遊離グリセロール若しくはグリコール、又は遊離脂肪酸であることがある。例えば、CAPMUL(登録商標)MCM C8 の ABITEC の技術データシートには、CAPMUL(登録商標)MCM C8 が中鎖脂肪酸(主にカプリル酸)のモノグリセリドとジグリセリドで構成されていると記載されていて、前記アルキル含量は、 C6 が1 % 以下、C8 が95 % 以上、C10 が5 % 以下、並びにC12 及びこれより高いC が1.5 % 以下、と記載されている。更なる例として、MIGLYOL(登録商標)812 は、脂肪酸組成が少なくとも約 80 % のカプリル酸(C8)及びカプリン酸(C10)であるため、一般に C8-C10 トリグリセリドとして記載されている。しかしながら、それはまた少量の他の脂肪酸、例えば約 5 % 未満のカプロン酸(C6)、ラウリン酸(C12)及びミリスチン酸(C14)を含むことがある。
本明細書に開示される組成物には、任意の適切な量の中鎖油を使用することがある。一般に、経皮医薬組成物は約10 %(w/w)から約 30 %(w/w)までを含有する。前記組成物は、例えば、約14 %(w/w)から約 26 %(w/w)の中鎖油、又は約18 %(w/w)から約 22 %(w/w)の中鎖油、又は約10 %(w/w)から約 25 %(w/w)の中鎖油、又は約10 %(w/w)から約 20 %(w/w)の中鎖油、又は約10 %(w/w)から約 15 %(w/w)の中鎖油、又は約15 %(w/w)から約 20 %(w/w)の中鎖油、又は、約20 %(w/w)から約 25 %(w/w)の中鎖油、又は約25 %(w/w)から約 30 %(w/w)の中鎖油、を含むことがある。前記組成物は約10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29 又は30 % (w/w)の中鎖油を含有することがある。いくつかの実施形態では、前記経皮医薬組成物は、中鎖油を約10 %(w/w)から約 30 %(w/w)の範囲の量で含む。いくつかの実施形態では、前記経皮医薬組成物は、中鎖油を約15 %(w/w)から約 25 %(w/w)の範囲の量で含む。
界面活性剤
いくつかの実施形態では、前記医薬組成物は、1 種以上の非‐イオン性又はイオン性界面活性剤を更に含む。いくつかの実施形態では、前記非‐イオン性界面活性剤は、1 つ以上の、中鎖脂肪酸又は長鎖脂肪酸の、グリセロール及びポリエチレン・グリコール・エステル、例えば、ラウロイル・マクロゴール-32 グリセリド又はラウロイル・ポリオキシ-32 グリセリド、から選択され、例えば、GELUCIRE(登録商標)39/01(飽和C12-C18 脂肪酸のグリセロール・エステル);GELUCIRE(登録商標)43/01(硬質脂肪NF/JPE);GELUCIRE(登録商標)44/14(ラウロイル・マクロゴール-32 グリセリド EP、ラウロイル・ポリオキシ-32 グリセリドNF、ラウロイル・ポリオキシグリセリド(USA FDA IIG));GELUCIRE(登録商標)50/13(ステアロイル・マクロゴール-32 グリセリド EP、ステアロイル・ポリオキシ-32 グリセリドNF、ステアロイル・ポリオキシグリセリド(USA FDA IIG))等を含むGELUCIRE(登録商標)として市販されている。
いくつかの実施形態では、非‐イオン性界面活性剤は、モノ‐及びジ‐プロピレン並びにエチレン・グリコール並びにモノ‐、ジ‐、及びトリグリセリドの組み合わせを含む。例えば、いくつかの実施形態では、ポリエチレン・グリコール・グリセリド(GELUCIRE(登録商標)、GATTEFOSSESAS、サン=プリエスト、フランス)を本明細書で界面活性剤として使用することがある。例えば、ポリエチレン・グリコールの中鎖脂肪酸エステルであるGELUCIRE(登録商標)44/14(PEG-32 グリセリルラウレートEP)は、モノ‐、ジ‐及びトリグリセリド並びにポリエチレン・グリコールのモノ‐及びジエステルからなるポリエチレン・グリコール・グリセリドである。
いくつかの実施形態では、非‐イオン性界面活性剤は、例えば、限定されるものではないが:1 種以上のオレイン酸、リノール酸、パルミチン酸、及びステアリン酸を含む。いくつかの実施形態では、非‐イオン性界面活性剤は、商標 TWEEN 80(登録商標)(Sigma Aldrich、セントルイス、ミズーリ州)として市販されているポリソルベート 80 を含むポリエチレン・ソルビトール・エステルを含む。ポリソルベート 80 は約 60 %‐70 % のオレイン酸を含み、残りは主にリノール酸、パルミチン酸、及びステアリン酸を含む。
いくつかの実施形態では、非‐イオン性界面活性剤としては、PEG-6 パルミトステアレート及びエチレン・グリコール・パルミトステアレートが挙げられ、これらは TEFOSE(登録商標)63(GATTEFOSSESAS、サン=プリエスト、フランス)として市販されている。これを、例えば、CAPMUL(登録商標)MCM と共に、MCM 対TEFOSE(登録商標)63 の比が、例えば、8:2 又は9:1 であるとして、使用することがある。他の例示的な可溶化剤/非‐イオン性界面活性剤の組み合わせとしては、限定されるものではないが、MIGLYOL(登録商標)812:GELUCIRE 50/13 又は MIGLYOL(登録商標)812:TEFOSE(登録商標)63 が含まれる。
非‐イオン性又はイオン性界面活性剤は、約 0.01 % を超える濃度、例えば、約 0.01 % から 30.0 %、約 0.1 % から 10.0 %、又は約1 % から10.0 %、10 % から30 % の濃度で使用することがある。いくつかの実施形態では、前記医薬組成物は約10.0 重量% の界面活性剤を含む。いくつかの実施形態では、前記医薬組成物は約15.0 重量% の界面活性剤を含む。いくつかの実施形態では、前記医薬組成物は、約0.1 重量% から約5.0 重量%、例えば約1.0 重量% の界面活性剤を含む。いくつかの実施形態では、前記医薬組成物は、約5.0 重量% から約15.0 重量% の界面活性剤を含む。いくつかの実施形態では、前記医薬組成物は約10.0 重量% から約20.0 重量% の界面活性剤を含む。いくつかの実施形態では、前記医薬組成物は、30.0 重量% 未満、29.0 重量% 未満、28.0 重量% 未満、27.0 重量% 未満、26.0 重量% 未満、25.0 重量% 未満、24.0 重量% 未満、23.0 重量% 未満、22.0 重量% 未満、21.0 重量% 未満、20.0 重量% 未満、19.0 重量% 未満、18.0 重量% 未満、17.0 重量% 未満、16.0 重量% 未満、15.0 重量% 未満、14.0 重量% 未満、13.0 重量% 未満、12.0 重量%、11.0 重量% 未満、10.0 重量% 未満、9.0 重量% 未満、8.0 重量% 未満、7.0 重量% 未満、6.0 重量% 未満、5.0 重量% 未満、4.0 重量% 未満、3.0 重量% 未満、2.0 重量% 未満、又は1.0 重量% 未満の界面活性剤を含む。
その他の賦形剤
いくつかの実施形態では、前記医薬組成物は、限定されるものではないが、着色剤、香味剤、保存剤、及び矯味剤等、1 種以上の他の賦形剤を更に含む。賦形剤の選択は、大部分は、例えば、具体的な投与方法、溶解度及び安定性に対する賦形剤の効果、並びに剤形の性質等の要因に左右される。着色剤が、例えば、約0.1 重量% から約2 重量% 含まれることがある。保存剤は、メチル及びプロピル・パラベンを、例えば約10:1 の比で、そして約0.005 重量% 及び0.05 重量% の割合で含むことがある。
一般に、本明細書に記載の医薬組成物に使用される可溶化剤、界面活性剤、及び他の賦形剤は、毒性がなく、薬学的に許容され、互いに相溶性であり、前記医薬組成物及び様々な成分の互いに対する安定性を維持する。更に、前記医薬組成物を構成する様々な成分の組み合わせは、対象に投与したときに所望の治療効果をもたらすであろう。
製剤化
いくつかの実施形態では、可溶化剤の組み合わせ(例えば、2 種以上の油)、又は 1 種以上の可溶化剤と 1 種以上の界面活性剤との組み合わせを、エストラジオールとプロゲステロンとの組成物を形成するために使用する。様々な比率で、これらの可溶化剤又は可溶化剤と界面活性剤を使用することがある。例えば、CAPMUL(登録商標)MCM 及び非‐イオン性界面活性剤、例えば GELUCIRE(登録商標)44/14(ラウロイル・マクロゴール-32グリセリド EP;ラウロイル・ポリオキシル-32グリセリド NF;ラウロイル・ポリオキシグリセリド(USA FDA IIG))を、例えば、限定されるものではないが、60:40、65:35、70:30、75:25、80:10、80:15、85:20、90:10、及び98:1 等を含む、約99:1 から約2:1 の比で使用することがある。もう一つ別の例として、CAPMUL(登録商標)MCM 及び非‐イオン性界面活性剤、例えば TEFOSE(登録商標)63 を、約 8:2 又は 9:1 の比で使用することがある。他の例示的な可溶化剤/界面活性剤の組み合わせとしては、限定されないが、MIGLYOL(登録商標)812:GELUCIRE(登録商標)50/13 又は MIGLYOL(登録商標)812:TEFOSE(登録商標)63 が含まれる。非‐イオン性界面活性剤に対する油(例えば、モノグリセリド及びジグリセリドの中鎖脂肪酸エステル)の比はかなり高くなることがある。例えば、CAPMUL(登録商標)MCM 及び GELUCIRE(登録商標)を、最大約65:1、例えば8:1、22:1、49:1、65:1 及び 66:1 の比で使用することがある。従って、有用な比は8:1 以上、例えば 60 から 70:1、であることがある。
いくつかの実施形態では、エストラジオール又はプロゲステロンは室温で可溶化剤に可溶であるが、特定の可溶化剤を温めることが望ましい場合がある。例えば、前記製剤が界面活性剤として中鎖脂肪酸モノグリセリド及びジグリセリド(例えば、CAPMUL(登録商標)MCM)及びポリエチレン・グリコール・グリセリド(例えば、GELUCIRE(登録商標))を含む場合、前記油又は前記界面活性剤を、油と界面活性剤の混合を容易にするために、界面活性剤については 65 ℃、油についてはそれより低く、加温することがある。前記エストラジオールを、この温度で、又は混合物を冷却しながらより低い温度(例えば、約 40 ℃ 若しくは約30 ℃ で、又は前記混合物を室温まで冷却した後)で、添加することがある。前記プロゲステロンを、混合物を冷却しながら(例えば、約 40 ℃ より低く、若しくは約 30 ℃ より低く、又は前記混合物を室温まで冷却した後)で、添加することがある。
非限定的な例として、本発明の組成物は、可溶化エストラジオール;プロゲステロン(少なくとも 30 %(例えば、少なくとも約30 %、約 40 %、約 50 %、約 60 %、約 70 %、約 75 %、約 80 %、約 85 %、又はそれ以上)のプロゲステロンは可溶化している(残りは本明細書の他の場所で論じるように微粉化する));油である可溶化剤、ここで前記油は、界面活性剤を含む又は含まない、中鎖脂肪酸モノ‐、ジ‐、又はトリグリセリドを含む、を含む。特定の実施形態では、プロゲステロンの仕様を、> 80 % の可溶化、< 20 % の微粉化、又は> 85 % の可溶化、< 15 % の微粉化、に設定する。可溶化剤として CAPMUL(登録商標)MCM NF(グリセリル・カプリレート/カプレート)、及び界面活性剤として GELUCIRE(登録商標)44/14(ラウロイル・ポリオキシグリセリド)を用いて、少なくとも約 85 % のプロゲステロンを可溶化しうる、そのような例示的実施形態の具体例は、例えば、以下の 5 種類の製剤A-E を含む:
*注:本明細書に開示されている全ての製剤について、1.00 mg のエストラジオールは 1.03 mg のエストラジオール 0.5 水和物と等価である。
一般的に言えば、上記製剤は、30 から35 重量% のプロゲステロン、0.1 から0.4 重量% のエストラジオール(又はエストラジオール 0.5 水和物)、55 から75 重量% の主に中鎖脂肪酸モノ‐、ジ‐、又はトリグリセリド(例えば、CAPMUL(登録商標)MCM 等)である油、0.5 から 10 重量% の非‐イオン性界面活性剤(例えば、GELUCIRE(登録商標)44/14 等)を含む。上記製剤は、賦形剤(例えば、Gelatin 200 Bloom 等のゼラチン、グリセリン、Opatint 赤及び白のような着色剤、及び任意選択的に MIGLYOL(登録商標)812)を含むように改変することがある。
エストラジオールの可溶化によって、確実に、含有量が高度に均一になること、及び安定性が高められること、が促進される。完全可溶化プロゲステロン製剤又は部分可溶化プロゲステロン製剤(プロゲステロンの少なくとも約50 %、例えば、少なくとも約50 %、60 %、70 %、75 %、80 %、85 %、90 %、95 % 以上、が可溶化している)によって、PK 関連特性が改善すると思われる。
エストラジオールとプロゲステロンとの組成物の薬物動態パラメータ
本発明の医薬組成物は、前記組成物が投与される対象(例えば、雌性の対象)において望ましい薬物動態パラメータとなるように製剤化される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の医薬組成物は、前記対象において、プロゲステロンに関する望ましい薬物動態パラメータとなる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の医薬組成物は、前記対象において、エストラジオールに関する望ましい薬物動態パラメータとなる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の医薬組成物は、前記対象において、プロゲステロン又はエストラジオールの1 種以上の代謝産物(例えば、エストロン又は総エストロン)に関する望ましい薬物動態パラメータとなる。
プロゲステロン及びエストラジオールを含む組成物を対象に投与した後、プロゲステロン又はエストラジオールの濃度及び代謝を対象由来のサンプル(例えば、血液、血清又は血漿サンプル)中で測定することができる。プロゲステロンは、プレグナンジオール及びプレグナノロンに代謝され、これらはグルクロニドと硫酸塩の代謝物に結合し、排泄されるか更にリサイクルされる。エストラジオールは可逆的にエストロンに変換され、エストラジオールとエストロンの両方は代謝産物のエストリオールに変換することがある。閉経後の女性では、循環エストロゲンのかなりの割合が硫酸抱合体、特に硫酸エストロンとして存在する。従って、エストロンを、「エストロン」量(硫酸エストロンなどの抱合体を除く)及び「総エストロン」量(遊離又は非抱合型のエストロン、及び硫酸エストロン等の抱合型エストロンの両方を含む)に関して、測定することができる。
本発明の医薬組成物を、前記組成物を、対象又は対象の集団に投与した後の、プロゲステロン、エストラジオール、又はそれらの代謝産物の1 種以上の薬物動態パラメータによって特徴付けることができる。これらの薬物動態パラメータには、AUC、Cmax、及び Tmax が含まれる。AUC は、横座標(X 軸)の時間に対して縦座標(Y 軸)に薬物の血液、血清、又は血漿中濃度をプロットする曲線の下面積(AUC)を求めたものである。AUCs はよく理解されており、薬学の分野で頻繁に使用されるツールであり、詳しく記載されてきている。Cmaxは、対象の血液、血清、又は血漿中の最大薬物濃度の略語として当該技術分野でよく理解されている。Tmax は、対象の血中、血清中、又は血漿中の最大薬物濃度に至るまでの時間の略語として当該技術分野でよく理解されている。
いくつかの実施形態では、1 種以上の薬物動態パラメータ、例えば AUC、Cmax、又は Tmax を、エストラジオールについて測定する。いくつかの実施形態では、1 種以上の薬物動態パラメータ、例えば AUC、Cmax、又は Tmax を、プロゲステロンについて測定する。いくつかの実施形態では、1 種以上の薬物動態パラメータ、例えば AUC、Cmax、又は Tmax を、エストロンについて測定する。いくつかの実施形態では、1 種以上の薬物動態パラメータ、例えば AUC、Cmax、又は Tmax を、総エストロンについて測定する。
サンプル中のプロゲステロン、エストラジオール、エストロン、又は総エストロンのレベルを測定するために、イムノアッセイ、質量解析(MS)、紫外蛍光検出を用いる高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、質量解析(MS)と併せた液体クロマトグラフィー(LC-MS)、タンデム質量解析(MS/MS)、及び液体クロマトグラフィー‐タンデム質量解析(LC-MS/MS)等を含む、様々な方法の何れかを使用することがある。いくつかの実施形態では、プロゲステロン、エストラジオール、エストロン、又は総エストロンのレベルは、確認評価済みの(validated)LC-MS/MS 法を用いて測定される。ホルモン・レベルを測定する方法は、文献中に詳細に記載されている。
プロゲステロン、エストラジオール、エストロン、又は総エストロンのレベルを、任意の生物学的サンプル(例えば、組織又は、例えば、血液、血清、血漿、又は尿等の体液)中で測定することがある。いくつかの実施形態では、前記サンプルは血液又は血漿である。いくつかの実施形態では、プロゲステロン、エストラジオール、エストロン、又は総エストロンのレベルを、投与後約 0.0、0.10、0.20、0.05、0.30、0.35、0.40、0.45、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、15、18、21、24、27、30、33、36、39、42、45、若しくは48 時間、又はホルモンの各々のレベルを測定するのに一般的若しくは有用な、任意の他の適切な期間に測定する。いくつかの実施形態では、プロゲステロン、エストラジオール、エストロン、又は総エストロンのレベルを、単回投与又は初回投与の投与後、約18 時間、約24 時間、約18 から 36 時間、約 20 から 30 時間、約 22 から 26 時間、約 24 から 36 時間、約 36 時間、約 36 から 48 時間、約 40 から 48 時間、又は約 48 時間に測定する。一般に、プロゲステロン、エストラジオール、エストロン、又は総エストロンのレベルを測定するためのアッセイは、投与後5、10、15、20、30、60、120、360、480、720、又は 1440 分毎、又はその組み合わせ(例えば、最初の測定群について最初の1 時間は15 分毎に行い、その後は120 分毎に行う)で、1 回以上測定する。実施形態では、そのような測定のタイミングは、Cmax、Tmax、又は AUC を正確に測定するように企図されている。所与の状況に基づいてタイミングを調整することがある(即ち、ある製剤化によって、より急速に Cmax が生じるようになった場合、Cmax、Tmax、及び AUC の正確な測定を保証するために、初期での測定時間を、互いにより近づける、時間ゼロにより近づける、又はその両方)。いくつかの実施形態では、プロゲステロン、エストラジオール、エストロン、又は総エストロンの Cmax、Tmax、又は AUC 値を、本明細書に記載の医薬組成物の単回投与の投与後に測定する。
いくつかの実施形態では、Cmax、Tmax、又は AUC の値は、患者集団内の全ての対象から得られたいくつかの値を代表するものであり、従って、集団全体にわたって平均された平均値(例えば、算術又は幾何平均)である。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載のエストラジオール、プロゲステロン、及び中鎖可溶化剤を含む医薬組成物を、対象又は対象の集団に経口投与すると、以下に記載するように、1 種以上のAUC、Cmax、若しくは Tmax パラメータ、又は 1 種以上の平均 AUC、平均 Cmax、又は平均 Tmax パラメータを、エストラジオール、プロゲステロン、エストロン、又は総エストロンについて、それぞれ生成する。
製剤 A のAUC、C max 、及び T max パラメータ
いくつかの実施形態では、本発明の医薬組成物は、約0.25 mg の用量のエストラジオール及び約50 mg の用量のプロゲステロンとを含む。いくつかの実施形態では、前記医薬組成物は上記の表1の製剤 A の製剤処方を含む。
いくつかの実施形態では、約 0.25 mg のエストラジオールと約 50 mg のプロゲステロンとを含む組成物を対象に投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種又は両方のパラメータを生成する:
(i) 140.3733 pg*hr/ml から 219.3333 pg*hr/ml までのエストラジオールの AUC(0-t);又は
(ii) 6.4790 pg/ml から 10.1235 pg/ml までのエストラジオールの Cmax
いくつかの実施形態では、前記組成物を前記対象に投与することは、140.3733 pg*hr/ml から219.3333 pg*hr/ml までのエストラジオールのAUC(0-t)、及び 6.4790 pg/ml から 10.1235 pg/ml までのエストラジオールの Cmax の両方を生成する。
いくつかの実施形態では、前記組成物を前記対象に投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種又は両方のパラメータを生成する:
(i) 24.0174 ng*hr/ml から 37.5272 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t);又は
(ii) 17.8444 ng/ml から 27.8819 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記組成物を前記対象に投与することは、24.0174 ng*hr/ml から37.5272 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t)、及び17.8444 ng/ml から27.8819 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax の両方を生成する。
いくつかの実施形態では、前記組成物を前記対象に投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、
(i) 140.3733 pg*hr/ml から 219.3333 pg*hr/ml までのエストラジオールの AUC(0-t)
(ii) 6.4790 pg/ml から 10.1235 pg/ml までのエストラジオールの Cmax
(iii) 24.0174 ng*hr/ml から 37.5272 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t);又は
(iv) 17.8444 ng/ml から 27.8819 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax
を生成する。
いくつかの実施形態では、前記組成物を前記対象に投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、7.2 時間から11.3 時間までのエストラジオールの Tmax を更に生成する。いくつかの実施形態では、前記組成物を前記対象に投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、2.4 時間から3.8 時間までのプロゲステロンの Tmax を更に生成する。
いくつかの実施形態では、前記医薬組成物を前記対象に投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1、2、3 種又はそれ以上のパラメータを生成する:
(i) 140.3733 pg*hr/ml から 219.3333 pg*hr/ml までのエストラジオールの AUC(0-t)
(ii) 6.4790 pg/ml から 10.1235 pg/ml までのエストラジオールの Cmax
(iii) 24.0174 ng*hr/ml から 37.5272 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t);又は
(iv) 17.8444 ng/ml から 27.8819 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記対象への前記医薬組成物の投与は、パラメータ (i) 及び(ii) の両方を生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (i) 及び(iii) の両方を生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (i) 及び(iv) の両方を生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (ii) 及び(iii) の両方を生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (ii) 及び(iv) の両方を生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (iii) 及び(iv) の両方を生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (i)、(ii)、及び (iii) の全てを生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (i)、(iii)、及び (iv) の両方を生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (ii)、(iii)、及び (iv) の両方を生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (i)、(ii)、(iii)、及び(iv) の全てを生成する。
いくつかの実施形態では、前記対象への前記医薬組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種以上のパラメータを更に生成する:
(i) 909.6091 pg*hr/ml から 1421.2642 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t)
(ii) 42.6549 pg/ml から 66.6483 pg/ml までのエストロンの Cmax;又は
(iii) 4.4 時間から6.9 時間までのエストロンの Tmax
いくつかの実施形態では、前記対象への前記医薬組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種以上のパラメータを更に生成する:
(i) 20.1752 ng*hr/ml から 31.5238 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t)
(ii) 3.5429 ng/ml から 5.5358 ng/ml までの総エストロンの Cmax;又は
(iii) 2 時間から3.1 時間までの総エストロンの Tmax
いくつかの実施形態では、約0.25 mg のエストラジオール及び約50 mg のプロゲステロンを含む医薬組成物を、それを必要とする対象の集団に投与し、前記組成物を投与した対象からのサンプル(例えば血液又は血漿サンプル)について平均パラメータを測定する。従って、いくつかの実施形態では、対象の集団への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、140.3733 pg*hr/ml から219.3333 pg*hr/ml までのエストラジオールの平均AUC(0-t) 、6.4790 pg/ml から10.1235 pg/ml までのエストラジオールの平均 Cmax 、及び7.2 時間から11.3 時間までのエストラジオールの平均 Tmax 、のうちの1 種以上を生成する。いくつかの実施形態では、対象の集団への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、24.0174 ng*hr/ml から37.5272 ng*hr/ml までのプロゲステロンの平均 AUC(0-t) 、17.8444 ng/ml から27.8819 ng/ml までのプロゲステロンの平均 Cmax 、及び2.4 時間から3.8 時間までのプロゲステロンの平均 Tmax 、のうちの1 種以上を生成する。いくつかの実施形態では、対象の集団への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、909.6091 pg*hr/ml から1421.2642 pg*hr/ml までのエストロンの平均 AUC(0-t) 、42.6549 pg/ml から66.6483 pg/ml までのエストロンの平均 Cmax 、及び4.4 時間から6.9 時間までのエストロンの平均 Tmax 、のうちの1 種以上を生成する。いくつかの実施形態では、対象の集団への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、20.1752 ng*hr/ml から31.5238 ng*hr/ml までの総エストロンの平均 AUC(0-t) 、3.5429 ng/ml から5.5358 ng/ml までの総エストロンの平均 Cmax 、及び2 時間から3.1 時間までの総エストロンの平均 Tmax 、のうちの1 種以上を生成する。
いくつかの実施形態では、エストラジオール及びプロゲステロンを含む医薬組成物で対象を治療する方法を提供する。いくつかの実施形態では、前記方法は、本明細書に記載の約0.25 mg のエストラジオール及び約50 mg のプロゲステロンを含む医薬組成物(例えば、上記の表1の製剤 A の製剤処方を有する医薬組成物)を前記対象に投与することを含む。ここで前記医薬組成物を投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種以上のパラメータを生成する:140.3733 pg*hr/ml から219.3333 pg*hr/ml までのエストラジオールの AUC(0-t);6.4790 pg/ml から10.1235 pg/ml までのエストラジオールの Cmax;7.2 時間から11.3 時間までのエストラジオールの Tmax;24.0174 ng*hr/ml から37.5272 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t);17.8444 ng/ml から27.8819 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax;2.4 時間から3.8 時間までのプロゲステロンの Tmax;909.6091 pg*hr/ml から1421.2642 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t);42.6549 pg/ml から66.6483 pg/ml までのエストロンの Cmax;4.4 時間から6.9 時間までのエストロンの Tmax;20.1752 ng*hr/ml から31.5238 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t);3.5429 ng/ml から5.5358 ng/ml までの総エストロンの Cmax;及び2 時間から3.1 時間までの総エストロンのTmax
いくつかの実施形態では、本方法は、単回用量の医薬組成物(例えば、上記の表1の製剤 A の製剤処方を有する医薬組成物)の投与後に、前記対象からサンプル(例えば、血液又は血漿サンプル)を得ること、及び、エストラジオールの AUC(0-t) 、エストラジオールの Cmax 、プロゲステロンの AUC(0-t) 、プロゲステロンの Cmax 、エストロンのAUC(0-t) 、エストロンのCmax 、総エストロンのAUC(0-t) 、及び総エストロンの Cmax から選択される1 種以上の薬物動態パラメータを測定すること、を更に含む。ここで、1 種以上の以下の値が存在することが治療有効量を示すことである:140.3733 pg*hr/ml から219.3333 pg*hr/ml までのエストラジオールの AUC(0-t);6.4790 pg/ml から10.1235 pg/ml までのエストラジオールの Cmax;24.0174 ng*hr/ml から37.5272 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t);17.8444 ng/ml から27.8819 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax;909.6091 pg*hr/ml から1421.2642 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t);42.6549 pg/ml から66.6483 pg/ml までのエストロンの Cmax;20.1752 ng*hr/ml から31.5238 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t);又は3.5429 ng/ml から5.5358 ng/ml までの総エストロンの Cmax 。いくつかの実施形態では、1 種以上の薬物動態パラメータを、単回用量の投与後、約18 時間、約24 時間、約18-36 時間、約20-30 時間、約22-26 時間、約24-36 時間、約36 時間、約36-48 時間、約40-48 時間、又は約48 時間に測定する。
AUC、C max 及び T max パラメータ (B)
いくつかの実施形態では、本発明の医薬組成物は、約0.50 mg の用量のエストラジオールと約50 mg の用量のプロゲステロンとを含む。いくつかの実施形態では、前記医薬組成物は上記の表2の製剤 B の製剤処方を含む。
いくつかの実施形態では、約 0.50 mg のエストラジオールと約 50 mg のプロゲステロンとを含む組成物を対象に投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種又は両方のパラメータを生成する:
(i) 280.7467 pg*hr/ml から 438.6667 pg*hr/ml までのエストラジオールの AUC(0-t);又は
(ii) 12.9580 pg/ml から 20.2469 pg/ml までのエストラジオールの Cmax
いくつかの実施形態では、前記組成物を前記対象に投与することは、280.7467 pg*hr/ml から438.6667 pg*hr/ml までのエストラジオールのAUC(0-t)、及び 12.9580 pg/ml から 20.2469 pg/ml までのエストラジオールの Cmax の両方を生成する。
いくつかの実施形態では、前記組成物を前記対象に投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種又は両方のパラメータを生成する:
(i) 24.0174 ng*hr/ml から 37.5272 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t);又は
(ii) 17.8444 ng/ml から 27.8819 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記組成物を前記対象に投与することは、24.0174 ng*hr/ml から37.5272 ng*hr/ml までのプロゲステロンの (AUC)(0-t)、及び 17.8444 ng/ml から27.8819 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax の両方を生成する。
いくつかの実施形態では、前記組成物を前記対象に投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、
(i) 280.7467 pg*hr/ml から 438.6667 pg*hr/ml までのエストラジオールの AUC(0-t)
(ii) 12.9580 pg/ml から 20.2469 pg/ml までのエストラジオールの Cmax
(iii) 24.0174 ng*hr/ml から 37.5272 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t);又は
(iv) 17.8444 ng/ml から 27.8819 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax
を生成する。
いくつかの実施形態では、前記組成物を前記対象に投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、7.2 時間から11.3 時間までのエストラジオールの Tmax を更に生成する。いくつかの実施形態では、前記組成物を前記対象に投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、2.4 時間から3.8 時間までのプロゲステロンの Tmax を更に生成する。
いくつかの実施形態では、前記医薬組成物を前記対象に投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1、2、3 種又はそれ以上のパラメータを生成する:
(i) 280.7467 pg*hr/ml から 438.6667 pg*hr/ml までのエストラジオールの AUC(0-t)
(ii) 12.9580 pg/ml から 20.2469 pg/ml までのエストラジオールの Cmax
(iii) 24.0174 ng*hr/ml から 37.5272 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t);又は
(iv) 17.8444 ng/ml から 27.8819 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記対象への前記医薬組成物の投与は、パラメータ (i) 及び(ii) の両方を生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (i) 及び(iii) の両方を生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (i) 及び(iv) の両方を生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (ii) 及び(iii) の両方を生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (ii) 及び(iv) の両方を生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (iii) 及び(iv) の両方を生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (i)、(ii)、及び (iii) の全てを生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (i)、(iii)、及び (iv) の両方を生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (ii)、(iii)、及び (iv) の両方を生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (i)、(ii)、(iii)、及び(iv) の全てを生成する。
いくつかの実施形態では、前記対象への前記医薬組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種以上のパラメータを更に生成する:
(i) 1819.2181 pg*hr/ml から 2842.5283 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t)
(ii) 85.3098 pg/ml から 133.2966 pg/ml までのエストロンの Cmax;又は
(iii) 4.4 時間から6.9 時間までのエストロンの Tmax
いくつかの実施形態では、前記対象への前記医薬組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種以上のパラメータを更に生成する:
(i) 40.3505 ng*hr/ml から 63.0476 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t)
(ii) 7.0858 ng/ml から 11.0715 ng/ml までの総エストロンの Cmax;又は
(iii) 2 時間から3.1 時間までの総エストロンの Tmax
いくつかの実施形態では、約 0.50 mg のエストラジオール及び約 50 mg のプロゲステロンを含む医薬組成物を、それを必要とする対象の集団に投与し、前記組成物を投与した対象からのサンプル(例えば血液又は血漿サンプル)について平均パラメータを測定する。従って、いくつかの実施形態では、対象の集団への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、280.7467 pg*hr/ml から438.6667 pg*hr/ml までのエストラジオールの平均AUC(0-t)、12.9580 pg/ml から20.2469 pg/ml までのエストラジオールの平均 Cmax、及び7.2 時間から11.3 時間までのエストラジオールの平均 Tmax、のうちの1 種以上を生成する。いくつかの実施形態では、対象の集団への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、24.0174 ng*hr/ml から37.5272 ng*hr/ml までのプロゲステロンの平均 AUC(0-t)、17.8444 ng/ml から27.8819 ng/ml までのプロゲステロンの平均 Cmax、及び2.4 時間から3.8 時間までのプロゲステロンの平均 Tmax、のうちの1 種以上を生成する。いくつかの実施形態では、対象の集団への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、1819.2181 pg*hr/ml から2842.5283 pg*hr/ml までのエストロンの平均 AUC(0-t)、85.3098 pg/ml から133.2966 pg/ml までのエストロンの平均 Cmax、及び4.4 時間から6.9 時間までのエストロンの平均 Tmax、のうちの1 種以上を生成する。いくつかの実施形態では、対象の集団への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、40.3505 ng*hr/ml から63.0476 ng*hr/ml までの総エストロンの平均 AUC(0-t)、7.0858 ng/ml から11.0715 ng/ml までの総エストロンの平均 Cmax、及び2 時間から3.1 時間までの総エストロンの平均 Tmax、のうちの1 種以上を生成する。
いくつかの実施形態では、エストラジオール及びプロゲステロンを含む医薬組成物で対象を治療する方法を提供する。いくつかの実施形態では、前記方法は、本明細書に記載の約0.50 mg のエストラジオール及び約 50 mg のプロゲステロンを含む医薬組成物(例えば、上記の表2の製剤 B の製剤処方を有する医薬組成物)を前記対象に投与することを含む。ここで前記医薬組成物を投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種以上のパラメータを生成する:280.7467 pg*hr/ml から438.6667 pg*hr/ml までのエストラジオールの AUC(0-t);12.9580 pg/ml から20.2469 pg/ml までのエストラジオールの Cmax;7.2 時間から11.3 時間までのエストラジオールの Tmax;24.0174 ng*hr/ml から37.5272 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t);17.8444 ng/ml から27.8819 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax;2.4 時間から3.8 時間までのプロゲステロンの Tmax;1819.2181 pg*hr/ml から2842.5283 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t);85.3098 pg/ml から133.2966 pg/ml までのエストロンの Cmax;4.4 時間から6.9 時間までのエストロンの Tmax;40.3505 ng*hr/ml から63.0476 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t);7.0858 ng/ml から11.0715 ng/ml までの総エストロンの Cmax;及び2 時間から3.1 時間までの総エストロンの Tmax
いくつかの実施形態では、前記方法は、単回用量の前記医薬組成物(例えば、上記の表2の製剤 B の製剤処方を有する医薬組成物)の投与後に、前記対象からサンプル(例えば、血液又は血漿サンプル)を得ること、及び、エストラジオールの AUC(0-t)、エストラジオールの Cmax、プロゲステロンの AUC(0-t)、プロゲステロンの Cmax、エストロンのAUC(0-t)、エストロンのCmax、総エストロンのAUC(0-t)、及び総エストロンの Cmax から選択される1 種以上の薬物動態パラメータを測定すること、を更に含む。ここで、1 種以上の以下の値が存在することが治療有効量を示すことである:280.7467 pg*hr/ml から438.6667 pg*hr/ml までのエストラジオールの AUC(0-t);12.9580 pg/ml から20.2469 pg/ml までのエストラジオールの Cmax;24.0174 ng*hr/ml から37.5272 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t);17.8444 ng/ml から27.8819 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax;1819.2181 pg*hr/ml から2842.5283 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t);85.3098 pg/ml から133.2966 pg/ml までのエストロンの Cmax;40.3505 ng*hr/ml から63.0476 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t);及び7.0858 ng/ml から11.0715 ng/ml までの総エストロンの Cmax 。いくつかの実施形態では、1 種以上の薬物動態パラメータを、単回用量の投与後、約 18 時間、約24 時間、約18-36 時間、約20-30 時間、約22-26 時間、約24-36 時間、約36 時間、約36-48 時間、約40-48 時間、又は約48 時間に測定する。
AUC、C max 及び T max パラメータ (C)
いくつかの実施形態では、本発明の医薬組成物は、約 0.50 mg の用量のエストラジオールと約 100 mg の用量のプロゲステロンとを含む。いくつかの実施形態では、前記医薬組成物は上記の表3の製剤 C の製剤処方を含む。
いくつかの実施形態では、約 0.50 mg のエストラジオールと約 100 mg のプロゲステロンとを含む組成物を対象に投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種又は両方のパラメータを生成する:
(i) 280.7467 pg*hr/ml から 438.6667 pg*hr/ml までのエストラジオールの AUC(0-t);又は
(ii) 12.9580 pg/ml から 20.2469 pg/ml までのエストラジオールの Cmax
いくつかの実施形態では、前記組成物を前記対象に投与することは、280.7467 pg*hr/ml から438.6667 pg*hr/ml までのエストラジオールのAUC(0-t)、及び 12.9580 pg/ml から 20.2469 pg/ml までのエストラジオールの Cmax の両方を生成する。
いくつかの実施形態では、前記組成物を前記対象に投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種又は両方のパラメータを生成する:
(i) 48.0348 ng*hr/ml から 75.0543 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t);又は
(ii) 35.6889 ng/ml から 55.7639 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記組成物を前記対象に投与することは、48.0348 ng*hr/ml から75.0543 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t)、及び35.6889 ng/ml から55.7639 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax の両方を生成する。
いくつかの実施形態では、前記組成物を前記対象に投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、
(i) 280.7467 pg*hr/ml から 438.6667 pg*hr/ml までのエストラジオールの AUC(0-t)
(ii) 12.9580 pg/ml から 20.2469 pg/ml までのエストラジオールの Cmax
(iii) 48.0348 ng*hr/ml から 75.0543 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t);又は
(iv) 35.6889 ng/ml から 55.7639 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax
を生成する。
いくつかの実施形態では、前記組成物を前記対象に投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、7.2 時間から11.3 時間までのエストラジオールの Tmax を更に生成する。いくつかの実施形態では、前記組成物を前記対象に投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、2.4 時間から3.8 時間までのプロゲステロンの Tmax を更に生成する。
いくつかの実施形態では、前記医薬組成物を前記対象に投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種以上のパラメータを生成する:
(i) 280.7467 pg*hr/ml から 438.6667 pg*hr/ml までのエストラジオールの AUC(0-t)
(ii) 12.9580 pg/ml から 20.2469 pg/ml までのエストラジオールの Cmax
(iii) 48.0348 ng*hr/ml から 75.0543 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t);又は
(iv) 35.6889 ng/ml から 55.7639 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記対象への前記医薬組成物の投与は、パラメータ (i) 及び(ii) の両方を生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (i) 及び(iii) の両方を生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (i) 及び(iv) の両方を生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (ii) 及び(iii) の両方を生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (ii) 及び(iv) の両方を生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (iii) 及び(iv) の両方を生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (i)、(ii)、及び (iii) の全てを生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (i)、(iii)、及び (iv) の両方を生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (ii)、(iii)、及び (iv) の両方を生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (i)、(ii)、(iii)、及び(iv) の全てを生成する。
いくつかの実施形態では、前記対象への前記医薬組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1、2、3 種又はそれ以上のパラメータを生成する:
(i) 1819.2181 pg*hr/ml から 2842.5283 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t)
(ii) 85.3098 pg/ml から 133.2966 pg/ml までのエストロンの Cmax;又は
(iii) 4.4 時間から6.9 時間までのエストロンの Tmax
いくつかの実施形態では、前記対象への前記医薬組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種以上のパラメータを更に生成する:
(i) 40.3505 ng*hr/ml から 63.0476 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t)
(ii) 7.0858 ng/ml から 11.0715 ng/ml までの総エストロンの Cmax;又は
(iii) 2 時間から3.1 時間までの総エストロンの Tmax
いくつかの実施形態では、約 0.50 mg のエストラジオール及び約 100 mg のプロゲステロンを含む医薬組成物を、それを必要とする対象の集団に投与し、前記組成物を投与した対象からのサンプル(例えば血液及び血漿サンプル)について平均パラメータを測定する。従って、いくつかの実施形態では、対象の集団への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、280.7467 pg*hr/ml から438.6667 pg*hr/ml までのエストラジオールの平均AUC(0-t)、12.9580 pg/ml から20.2469 pg/ml までのエストラジオールの平均 Cmax、及び7.2 時間から11.3 時間までのエストラジオールの平均 Tmax、のうちの1 種以上を生成する。いくつかの実施形態では、対象の集団への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、48.0348 ng*hr/ml から75.0543 ng*hr/ml までのプロゲステロンの平均 AUC(0-t)、35.6889 ng/ml から55.7639 ng/ml までのプロゲステロンの平均 Cmax、及び2.4 時間から3.8 時間までのプロゲステロンの平均 Tmax、のうちの1 種以上を生成する。いくつかの実施形態では、対象の集団への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、1819.2181 pg*hr/ml から2842.5283 pg*hr/ml までのエストロンの平均 AUC(0-t)、85.3098 pg/ml から133.2966 pg/ml までのエストロンの平均 Cmax、及び4.4 時間から6.9 時間までのエストロンの平均 Tmax、のうちの1 種以上を生成する。いくつかの実施形態では、対象の集団への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、40.3505 ng*hr/ml から63.0476 ng*hr/ml までの総エストロンの平均 AUC(0-t)、7.0858 ng/ml から11.0715 ng/ml までの総エストロンの平均 Cmax、及び2 時間から3.1 時間までの総エストロンの平均 Tmax、のうちの1 種以上を生成する。
いくつかの実施形態では、エストラジオール及びプロゲステロンを含む医薬組成物で対象を治療する方法を提供する。いくつかの実施形態では、前記方法は、本明細書に記載の約 0.50 mg のエストラジオール及び約 100 mg のプロゲステロンを含む医薬組成物(例えば、上記の表3の製剤 C の製剤処方を有する医薬組成物)を前記対象に投与することを含む。ここで前記医薬組成物を投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種以上のパラメータを生成する:280.7467 pg*hr/ml から438.6667 pg*hr/ml までのエストラジオールの AUC(0-t);12.9580 pg/ml から20.2469 pg/ml までのエストラジオールの Cmax;7.2 時間から11.3 時間までのエストラジオールの Tmax;48.0348 ng*hr/ml から75.0543 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t);35.6889 ng/ml から55.7639 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax;2.4 時間から3.8 時間までのプロゲステロンの Tmax;1819.2181 pg*hr/ml から2842.5283 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t);85.3098 pg/ml から133.2966 pg/ml までのエストロンの Cmax;4.4 時間から6.9 時間までのエストロンの Tmax;40.3505 ng*hr/ml から63.0476 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t);7.0858 ng/ml から11.0715 ng/ml までの総エストロンの Cmax;及び2 時間から3.1 時間までの総エストロンの Tmax
いくつかの実施形態では、本方法は、単回用量の医薬組成物(例えば、上記の表3の製剤 C の製剤処方を有する医薬組成物)の投与後に、前記対象からサンプル(例えば、血液又は血漿サンプル)を得ること、及び、エストラジオールの AUC(0-t)、エストラジオールの Cmax、プロゲステロンの AUC(0-t)、プロゲステロンの Cmax、エストロンのAUC(0-t)、エストロンのCmax、総エストロンのAUC(0-t)、及び総エストロンの Cmax から選択される1 種以上の薬物動態パラメータを測定すること、を更に含む。ここで、1 種以上の以下の値が存在することが治療有効量を示すことである:280.7467 pg*hr/ml から438.6667 pg*hr/ml までのエストラジオールの AUC(0-t);12.9580 pg/ml から20.2469 pg/ml までのエストラジオールの Cmax;48.0348 ng*hr/ml から75.0543 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t);35.6889 ng/ml から55.7639 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax;1819.2181 pg*hr/ml から2842.5283 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t);85.3098 pg/ml から133.2966 pg/ml までのエストロンの Cmax;40.3505 ng*hr/ml から63.0476 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t);及び7.0858 ng/ml から11.0715 ng/ml までの総エストロンの Cmax 。いくつかの実施形態では、1 種以上の薬物動態パラメータを、単回用量の投与後、約 18 時間、約24 時間、約18-36 時間、約20-30 時間、約22-26 時間、約24-36 時間、約36 時間、約36-48 時間、約40-48 時間、又は約48 時間に測定する。
AUC、C max 及び T max パラメータ (D)
いくつかの実施形態では、本発明の医薬組成物は、約 1 mg の用量のエストラジオールと約 100 mg の用量のプロゲステロンとを含む。いくつかの実施形態では、前記医薬組成物は上記の表4の製剤 D の製剤処方を含む。
いくつかの実施形態では、約 1 mg のエストラジオールと約 100 mg のプロゲステロンとを含む組成物を対象に投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種又は両方のパラメータを生成する:
(i) 561.4933 pg*hr/ml から 877.3333 pg*hr/ml までのエストラジオールの AUC(0-t);又は
(ii) 25.9161 pg/ml から 40.4939 pg/ml までのエストラジオールの Cmax
いくつかの実施形態では、前記組成物を前記対象に投与することは、561.4933 pg*hr/ml から877.3333 pg*hr/ml までのエストラジオールのAUC(0-t)、及び 25.9161 pg/ml から 40.4939 pg/ml までのエストラジオールの Cmax の両方を生成する。
いくつかの実施形態では、前記組成物を前記対象に投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種又は両方のパラメータを生成する:
(i) 48.0348 ng*hr/ml から 75.0543 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t);又は
(ii) 35.6889 ng/ml から 55.7639 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記組成物を前記対象に投与することは、48.0348 ng*hr/ml から75.0543 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t)、及び35.6889 ng/ml から55.7639 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax の両方を生成する。
いくつかの実施形態では、前記組成物を前記対象に投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、
(i) 561.4933 pg*hr/ml から 877.3333 pg*hr/ml までのエストラジオールの AUC(0-t)
(ii) 25.9161 pg/ml から 40.4939 pg/ml までのエストラジオールの Cmax
(iii) 48.0348 ng*hr/ml から 75.0543 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t);又は
(iv) 35.6889 ng/ml から 55.7639 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax
を生成する。
いくつかの実施形態では、前記組成物を前記対象に投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、7.2 時間から11.3 時間までのエストラジオールの Tmax を更に生成する。いくつかの実施形態では、前記組成物を前記対象に投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、2.4 時間から3.8 時間までのプロゲステロンの Tmax を更に生成する。
いくつかの実施形態では、前記組成物を前記対象に投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1、2、3 種又はそれ以上のパラメータを生成する:
(i) 561.4933 pg*hr/ml から 877.3333 pg*hr/ml までのエストラジオールの AUC(0-t)
(ii) 25.9161 pg/ml から 40.4939 pg/ml までのエストラジオールの Cmax
(iii) 48.0348 ng*hr/ml から 75.0543 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t);又は
(iv) 35.6889 ng/ml から 55.7639 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記対象への前記医薬組成物の投与は、パラメータ (i) 及び(ii) の両方を生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (i) 及び(iii) の両方を生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (i) 及び(iv) の両方を生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (ii) 及び(iii) の両方を生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (ii) 及び(iv) の両方を生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (iii) 及び(iv) の両方を生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (i)、(ii)、及び (iii) の全てを生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (i)、(iii)、及び (iv) の両方を生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (ii)、(iii)、及び (iv) の両方を生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (i)、(ii)、(iii)、及び(iv) の全てを生成する。
いくつかの実施形態では、前記対象への前記医薬組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種以上のパラメータを生成する:
(i) 3638.4363 pg*hr/ml から 5685.0567 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t)
(ii) 170.6197 pg/ml から 266.5933 pg/ml までのエストロンの Cmax;又は
(iii) 4.4 時間から6.9 時間までのエストロンの Tmax
いくつかの実施形態では、前記対象への前記医薬組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種以上のパラメータを更に生成する:
(i) 80.7010 ng*hr/ml から 126.0953 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t)
(ii) 14.1716 ng/ml から 22/1431 ng/ml までの総エストロンの Cmax;又は
(iii) 2 時間から3.1 時間までの総エストロンの Tmax
いくつかの実施形態では、約 1 mg のエストラジオール及び約 100 mg のプロゲステロンを含む医薬組成物を、それを必要とする対象の集団に投与し、前記組成物を投与した対象からのサンプル(例えば血液又は血漿サンプル)について平均パラメータを測定する。従って、いくつかの実施形態では、対象の集団への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、561.4933 pg*hr/ml から877.3333 pg*hr/ml までのエストラジオールの平均AUC(0-t)、25.9161 pg/ml から40.4939 pg/ml までのエストラジオールの平均 Cmax、及び7.2 時間から11.3 時間までのエストラジオールの平均 Tmax、のうちの1 種以上を生成する。いくつかの実施形態では、対象の集団への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、48.0348 ng*hr/ml から75.0543 ng*hr/ml までのプロゲステロンの平均 AUC(0-t)、35.6889 ng/ml から55.7639 ng/ml までのプロゲステロンの平均 Cmax、及び2.4 時間から3.8 時間までのプロゲステロンの平均 Tmax、のうちの1 種以上を生成する。いくつかの実施形態では、対象の集団への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、3638.4363 pg*hr/ml から5685.0567 pg*hr/ml までのエストロンの平均 AUC(0-t)、170.6197 pg/ml から266.5933 pg/ml までのエストロンの平均 Cmax、及び4.4 時間から6.9 時間までのエストロンの平均 Tmax、のうちの1 種以上を生成する。いくつかの実施形態では、対象の集団への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、80.7010 ng*hr/ml から126.0953 ng*hr/ml までの総エストロンの平均 AUC(0-t)、14.1716 ng/ml から22/1431 ng/ml までの総エストロンの平均 Cmax、及び2 時間から3.1 時間までの総エストロンの平均 Tmax、のうちの1 種以上を生成する。
いくつかの実施形態では、エストラジオール及びプロゲステロンを含む医薬組成物で対象を治療する方法を提供する。いくつかの実施形態では、前記方法は、本明細書に記載の約 1 mg のエストラジオール及び約 100 mg のプロゲステロンを含む医薬組成物(例えば、上記の表4の製剤 D の製剤処方を有する医薬組成物)を前記対象に投与することを含む。ここで前記医薬組成物を投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種以上のパラメータを生成する:561.4933 pg*hr/ml から877.3333 pg*hr/ml までのエストラジオールの AUC(0-t);25.9161 pg/ml から40.4939 pg/ml までのエストラジオールの Cmax;7.2 時間から11.3 時間までのエストラジオールの Tmax;48.0348 ng*hr/ml から75.0543 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t);35.6889 ng/ml から55.7639 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax;2.4 時間から3.8 時間までのプロゲステロンの Tmax;3638.4363 pg*hr/ml から5685.0567 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t);170.6197 pg/ml から266.5933 pg/ml までのエストロンの Cmax;4.4 時間から6.9 時間までのエストロンの Tmax;80.7010 ng*hr/ml から126.0953 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t);14.1716 ng/ml から22/1431 ng/ml までの総エストロンの Cmax;及び2 時間から3.1 時間までの総エストロンの Tmax
いくつかの実施形態では、本方法は、単回用量の医薬組成物(例えば、上記の表4の製剤 D の製剤処方を有する医薬組成物)の投与後に、前記対象からサンプル(例えば、血液又は血漿サンプル)を得ること、及び、エストラジオールの AUC(0-t)、エストラジオールの Cmax、プロゲステロンの AUC(0-t)、プロゲステロンの Cmax、エストロンのAUC(0-t)、エストロンのCmax、総エストロンのAUC(0-t)、及び総エストロンの Cmax から選択される1 種以上の薬物動態パラメータを測定すること、を更に含む。ここで、1 種以上の以下の値が存在することが治療有効量を示すことである:561.4933 pg*hr/ml から877.3333 pg*hr/ml までのエストラジオールの AUC(0-t);25.9161 pg/ml から40.4939 pg/ml までのエストラジオールの Cmax;48.0348 ng*hr/ml から75.0543 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t);35.6889 ng/ml から55.7639 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax;3638.4363 pg*hr/ml から5685.0567 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t);170.6197 pg/ml から266.5933 pg/ml までのエストロンの Cmax;80.7010 ng*hr/ml から126.0953 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t);及び14.1716 ng/ml から22/1431 ng/ml までの総エストロンの Cmax 。いくつかの実施形態では、1 種以上の薬物動態パラメータを、単回用量の投与後、約 18 時間、約24 時間、約18-36 時間、約20-30 時間、約22-26 時間、約24-36 時間、約36 時間、約36-48 時間、約40-48 時間、又は約48 時間に測定する。
AUC、C max 及び T max パラメータ (E)
いくつかの実施形態では、本発明の医薬組成物は、約 2 mg の用量のエストラジオールと約 200 mg の用量のプロゲステロンとを含む。いくつかの実施形態では、前記医薬組成物は上記の表5の製剤 E の製剤処方を含む。
いくつかの実施形態では、約 2 mg のエストラジオールと約 200 mg のプロゲステロンとを含む医薬組成物を対象に投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種又は両方のパラメータを生成する:
(i) 1123 pg*h/ml から 1755 pg*h/ml までのエストラジオールの AUC(0-t);又は
(ii) 52 pg/ml から81 pg/ml までのエストラジオールの Cmax
いくつかの実施形態では、前記組成物を前記対象に投与することは、1123 pg*h/ml から1755 pg*h/ml までのエストラジオールのAUC(0-t)、及び 52 pg/ml から 81 pg/ml までのエストラジオールの Cmax の両方を生成する。
いくつかの実施形態では、前記組成物を前記対象に投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種又は両方のパラメータを生成する:
(i) 96 ng*hr/ml から 150 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t);又は
(ii) 71 ng/ml から112 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記組成物を前記対象に投与することは、96 ng*hr/ml から150 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t)、及び71 ng/ml から112 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax の両方を生成する。
いくつかの実施形態では、前記組成物を前記対象に投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、
(i) 1123 pg*h/ml から 1755 pg*h/ml までのエストラジオールの AUC(0-t)
(ii) 52 pg/ml から81 pg/ml までのエストラジオールの Cmax
(iii) 96 ng*hr/ml から 150 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t);又は
(iv) 71 ng/ml から112 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax
を生成する。
いくつかの実施形態では、前記組成物を前記対象に投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、7.2 時間から11.3 時間までのエストラジオールの Tmax を更に生成する。いくつかの実施形態では、前記組成物を前記対象に投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、2.4 時間から3.8 時間までのプロゲステロンの Tmax を更に生成する。
いくつかの実施形態では、前記医薬組成物を前記対象に投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1、2、3 種又はそれ以上のパラメータを生成する:
(i) 1123 pg*h/ml から 1755 pg*h/ml までのエストラジオールの AUC(0-t)
(ii) 52 pg/ml から81 pg/ml までのエストラジオールの Cmax
(iii) 96 ng*hr/ml から 150 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t);又は
(iv) 71 ng/ml から112 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記対象への前記医薬組成物の投与は、パラメータ (i) 及び(ii) の両方を生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (i) 及び(iii) の両方を生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (i) 及び(iv) の両方を生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (ii) 及び(iii) の両方を生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (ii) 及び(iv) の両方を生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (iii) 及び(iv) の両方を生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (i)、(ii)、及び (iii) の全てを生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (i)、(iii)、及び (iv) の両方を生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (ii)、(iii)、及び (iv) の両方を生成する。いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、パラメータ (i)、(ii)、(iii)、及び(iv) の全てを生成する。
いくつかの実施形態では、前記対象への前記医薬組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種以上のパラメータを生成する:
(i) 7277 pg*hr/ml から 11370 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t)
(ii) 341 pg/ml から 533 pg/ml までのエストロンの Cmax;又は
(iii) 4.4 時間から6.9 時間までのエストロンの Tmax
いくつかの実施形態では、前記対象への前記医薬組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種以上のパラメータを更に生成する:
(i) 161 ng*h/ml から 252 ng*h/ml までの総エストロンの AUC(0-t)
(ii) 28 ng/ml から44 ng/ml までの総エストロンの Cmax;又は
(iii) 2 時間から3.1 時間までの総エストロンの Tmax
いくつかの実施形態では、約 2 mg のエストラジオール及び約 200 mg のプロゲステロンを含む医薬組成物を、それを必要とする対象の集団に投与し、前記組成物を投与した対象からのサンプル(例えば血液又は血漿サンプル)について平均パラメータを測定する。従って、いくつかの実施形態では、対象の集団への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、1123 pg*h/ml から1755 pg*h/ml までのエストラジオールの平均AUC(0-t)、52 pg/ml から81 pg/ml までのエストラジオールの平均 Cmax、及び7.2 時間から11.3 時間までのエストラジオールの平均 Tmax、のうちの1 種以上を生成する。いくつかの実施形態では、対象の集団への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、96 ng*hr/ml から150 ng*hr/ml までのプロゲステロンの平均 AUC(0-t)、71 ng/ml から112 ng/ml までのプロゲステロンの平均 Cmax、及び2.4 時間から3.8 時間までのプロゲステロンの平均 Tmax、のうちの1 種以上を生成する。いくつかの実施形態では、対象の集団への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、7277 pg*hr/ml から11370 pg*hr/ml までのエストロンの平均 AUC(0-t)、341 pg/ml から533 pg/ml までのエストロンの平均 Cmax、及び4.4 時間から6.9 時間までのエストロンの平均 Tmax、のうちの1 種以上を生成する。いくつかの実施形態では、対象の集団への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、161 ng*h/ml から252 ng*h/ml までの総エストロンの平均 AUC(0-t)、28 ng/ml から44 ng/ml までの総エストロンの平均 Cmax、及び2 時間から3.1 時間までの総エストロンの平均 Tmax、のうちの1 種以上を生成する。
いくつかの実施形態では、エストラジオール及びプロゲステロンを含む医薬組成物で対象を治療する方法を提供する。いくつかの実施形態では、前記方法は、本明細書に記載の約 2 mg のエストラジオール及び約 200 mg のプロゲステロンを含む医薬組成物(例えば、上記の表5の製剤 E の製剤処方を有する医薬組成物)を前記対象に投与することを含む。ここで前記医薬組成物を投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種以上のパラメータを生成する:1123 pg*h/ml から1755 pg*h/ml までのエストラジオールの AUC(0-t);52 pg/ml から81 pg/ml までのエストラジオールの Cmax;7.2 時間から11.3 時間までのエストラジオールの Tmax;96 ng*hr/ml から150 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t);71 ng/ml から112 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax;2.4 時間から3.8 時間までのプロゲステロンの Tmax;7277 pg*hr/ml から11370 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t);341 pg/ml から533 pg/ml までのエストロンの Cmax;4.4 時間から6.9 時間までのエストロンの Tmax;161 ng*h/ml から252 ng*h/ml までの総エストロンの AUC(0-t);28 ng/ml から44 ng/ml までの総エストロンの Cmax;及び2 時間から3.1 時間までの総エストロンの Tmax
いくつかの実施形態では、本方法は、単回用量の医薬組成物(例えば、上記の表5の製剤 E の製剤処方を有する医薬組成物)の投与後に、前記対象からサンプル(例えば、血液又は血漿サンプル)を得ること、及び、エストラジオールの AUC(0-t)、エストラジオールの Cmax、プロゲステロンの AUC(0-t)、プロゲステロンの Cmax、エストロンのAUC(0-t)、エストロンのCmax、総エストロンのAUC(0-t)、及び総エストロンの Cmax から選択される1 種以上の薬物動態パラメータを測定すること、を更に含む。ここで、1 種以上の以下の値が存在することが治療有効量を示すことである:1123 pg*h/ml から1755 pg*h/ml までのエストラジオールの AUC(0-t);52 pg/ml から81 pg/ml までのエストラジオールの Cmax;96 ng*hr/ml から150 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t);71 ng/ml から112 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax;7277 pg*hr/ml から11370 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t);341 pg/ml から533 pg/ml までのエストロンの Cmax;161 ng*h/ml から252 ng*h/ml までの総エストロンの AUC(0-t);及び28 ng/ml から44 ng/ml までの総エストロンの Cmax 。いくつかの実施形態では、1 種以上の薬物動態パラメータを、単回用量の投与後、約 18 時間、約24 時間、約18-36 時間、約20-30 時間、約22-26 時間、約24-36 時間、約36 時間、約36-48 時間、約40-48 時間、又は約48 時間に測定する。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の医薬組成物を投与すると、図1の血漿中エストラジオール濃度プロファイルがもたらされる。いくつかの実施形態では、前記医薬組成物を投与すると、図2の血漿中プロゲステロン濃度プロファイルがもたらされる。いくつかの実施形態では、前記医薬組成物を投与すると、図3の血漿中エストロン濃度プロファイルがもたらされる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の医薬組成物を投与すると、図4の血漿中総エストロン濃度プロファイルがもたらされる。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の医薬組成物を投与すると、図5に示すように、1 週から12 週の間、中等度から重度のほてり/紅潮の週当たりの頻度において、ベースラインからの平均変化がもたらされる。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の医薬組成物を投与すると、図6に示すように、1 週から12 週の間、中等度から重度のほてり/紅潮の週当たりの重症度において、ベースラインからの平均変化がもたらされる。
投与と治療
本明細書に記載のエストラジオール及びプロゲステロンを含む医薬組成物(例えば、可溶化エストラジオール、懸濁化プロゲステロン、及び中鎖可溶化剤を含む組成物)は、多種多様な経口、非経口及び局所剤形で調製及び投与することがある。経口製剤には、患者による摂取に適した錠剤、丸剤、粉剤、糖衣錠、カプセル剤、液剤、ロゼンジ剤、カシェ剤、ゲル剤、シロップ剤、スラリー剤、懸濁剤等が含まれる。医薬組成物を、例えば、局所投与、経口投与、鼻腔内投与、髄腔内投与、直腸投与、膣投与、舌下投与、又は、皮下、静脈内、筋肉内、胸骨内、海綿体内、道内(intrameatal)、若しくは尿道内注射若しくは点滴等を含む非経口投与等を含む、任意の適切な投与方法のために製剤化することができる。いくつかの実施形態では、投与は注射、即ち静脈内、筋肉内、皮内、皮下、十二指腸内又は腹腔内である。
本発明の化合物から医薬組成物を調製するために、薬学的に許容される組成物は固体又は液体のどちらかであることがある。固形製剤には、散剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、カシェ剤、坐剤、及び分散性顆粒剤が含まれる。固形製剤は、希釈剤、香味剤、結合剤、保存剤、錠剤崩壊剤、又はカプセル化剤として役割を果たすこともある、1 種以上の物質を含むことがある。製剤化及び投与のための技術に関する詳細は、科学及び特許文献に十分に記載されている。例えば、最新版のRemington's Pharmaceutical Sciences、Mack Publishing Co、ペンシルベニア州イーストン(「Remington's」)を参照のこと。
一般に、組成物の種類は投与方法に基づいて選択する。医薬組成物(例えば、経口投与、又は注射による送達用)は、液体(例えば、エリキシル剤、シロップ剤、液剤、乳剤又は懸濁剤)の形態であることがある。或いは、本明細書に記載の医薬組成物は、液体油を含む丸剤、錠剤又はカプセル剤の形態をとることができ、従って、前記組成物は以下のうち任意のものを含むことがある:ラクトース、スクロース、リン酸二カルシウムの希釈剤等;デンプン又はその誘導体等の崩壊剤;ステアリン酸マグネシウム等の滑剤等;デンプン、アカシア・ゴム、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、セルロース及びそれらの誘導体等の結合剤。前記組成物はまた、例えばポリエチレン・グリコール(PEG)可溶化剤中に入れて坐剤に製剤化することがある。
本発明の組成物を投与は、許容される投与方法の何れを介しても実施することができる。従って、投与は、例えば、静脈内、局所、皮下、経皮(transcutaneous)、経皮(transdermal)、筋肉内、経口、関節内、非経口、細動脈内、皮内、脳室内、頭蓋内、腹腔内、病巣内、鼻腔内、直腸、膣、又は吸入によることがある。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の組成物を経口投与する。例えば、本明細書に記載の医薬組成物を、例えばソフト・カプセル等のカプセルを介して投与することがある。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の医薬組成物を、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90、100 日又はそれより多くの日数の期間、1 日1 回投与する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の医薬組成物を、少なくとも 1 週間、少なくとも2 週間、少なくとも3 週間、少なくとも4 週間、少なくとも1 ヶ月間、少なくとも2 ヶ月間、少なくとも3 ヶ月間、少なくとも4 ヶ月間、少なくとも5 ヶ月間、少なくとも6 ヶ月間、少なくとも7 ヶ月間、少なくとも8 ヶ月間、少なくとも9 ヶ月間、少なくとも10 ヶ月間、少なくとも11 ヶ月間、少なくとも12 ヶ月間、又はそれより多くの期間、毎日投与する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の医薬組成物を、連続的な併用療法レジメンとして投与する。
いくつかの実施形態では、とりわけ、一日用量の 28 日間又は1 月間のレジメンを、コンプライアンスを改善し、関連する症状を軽減するために同定した投与日数分を含む単一のキット(例えば、ブリスター・パック)に、包装する。いくつかの実施形態では、各 1 日用量はエストラジオールとプロゲステロンの両方を含む。いくつかの実施形態では、1 つ以上の1 日量は、エストラジオール又はプロゲステロンを含まない。エストラジオール又はプロゲステロンの API を含まない1 日量をプラセボと呼ぶことがある。ブリスター・パックは、ブリスター・パックを 28 日分に分ける複数の刻み目又はミシン目を有することがある。各日分は、単一のブリスター又は複数のブリスターを更に含むことがある。様々な実施形態では、各単位用量は、微粉化又は部分的可溶化、又は完全可溶化プロゲステロン又は可溶化エストラジオールを本明細書に記載の量で含むことがあるが、他の用量範囲を考慮することもある。更に、他の構成を有するキットもまた本明細書で考慮される。例えば、限定されるものではないが、そのようなブリスター・パックを有するキットは、任意の数の 1 日用量を含み得る。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されている医薬組成物は、特に子宮を有する女性に対して、少なくとも部分的にはエストロゲン欠乏症によって引き起こされる対象の疾患を治療するのに有用である。例えば、実施形態では、本明細書に開示されている医薬組成物は、以下の疾患のうちの 1 種以上を治療するのに有用である:子宮内膜増殖症;続発性無月経;対象の子宮頸管が短くなっている場合の早産の予防;例えば、血管運動症状等を含む更年期関連症状;例えば、限定されるものではないが、ほてり及び寝汗(血管運動症状)、睡眠障害、気分の変化及び外陰膣萎縮症を含む低エストロゲン症関連症状の治療に関連するもの;骨粗鬆症、及びプロゲステロン又はエストロゲンを補充することで治療する他の非‐更年期の病態又は疾患。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されている医薬組成物は、ほてり及び寝汗等を含むがこれらに限定されない血管運動症状を治療するのに有用である。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されている医薬組成物は、ほてり及び寝汗を治療するのに有用である。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されている医薬組成物は、ほてりの治療に有用である。従って、いくつかの実施形態では、本発明は、本明細書に記載のエストラジオール及びプロゲステロンを含む組成物を対象に投与することによって、そのような疾患を治療する方法を提供する。
III. 実施例
以下の実施例は説明のために提供されるが、特許請求される対象を限定するものではない。
(実施例1)
例示的な実施形態では、ソフト・ゼラチン・カプセルは、懸濁化プロゲステロン及び可溶化エストラジオールを含む医薬組成物を含む:
表6のカプセル化した医薬組成物は、任意の適切な方法で製造することができる。この実施例の目的のために、混合を、羽根車、撹拌機、又は他の適切な手段によって促進することがある。又、この実施例の目的のために、加熱又は混合を、不活性な、又は、例えば窒素ガス(N2)等の比較的不活性なガス雰囲気下で行うこともある。この実施例の目的のための混合又は加熱を、例えばステンレス鋼容器等の任意の適切な容器中で行うことがある。
例えば、CAPMUL(登録商標)MCM を、30℃ から 50℃、より好ましくは 35℃ から 45℃、そして更に好ましくは 40℃±2℃ に加熱することがある。GELUCIRE(登録商標)44/14 を CAPMUL(登録商標)MCM に添加し、溶解するまで混合することがある(最終溶液中のプロゲステロンの溶解度を増加させるために、GELUCIRE(登録商標)44/14 を約 10 % w/w で添加した)。前記添加を、一度に全部行ってもよいし、ある期間にわたって徐々に行ってもよい。GELUCIRE(登録商標)44/14 と CAPMUL(登録商標)MCM の混合中に、熱を加え続けることがある。
GELUCIRE(登録商標)44/14 と CAPMUL(登録商標)MCM の混合物の加熱をやめることがある。エストラジオール 0.5 水和物を前記混合物に添加することがある。前記添加を、一度に全部行ってもよいし、ある期間にわたって徐々に行ってもよい。次いで、微粉化プロゲステロンを、溶解するまでGELUCIRE(登録商標)44/14、CAPMUL(登録商標)MCM 及びエストラジオール 0.5 水和物の混合物に添加することがある。前記添加を、一度に全部行ってもよいし、ある期間にわたって徐々に行ってもよい。
(実施例2)
最終的なスケールアップした製剤の例を表7に示す。製造するために、CAPMUL(登録商標)MCM を 40℃ に加熱する。GELUCIRE(登録商標)44/14 を 65℃ に加熱し、添加し、及び溶解するまで混合する。加熱をやめる。エストラジオールを添加し、及び溶解するまで混合する。次に微粉化プロゲステロンを添加し、完全に懸濁するまで混合する。
(実施例3)
例示的な実施形態では、ソフト・ゼラチン・カプセルは、完全に可溶化したエストラジオール及び部分的に可溶化したプロゲステロンを有する医薬組成物を含み、以下を含む:
製造するために、CAPMUL(登録商標)MCM を 65℃ に加熱する。GELUCIRE(登録商標)44/14 を添加し、そして溶解するまで混合する。加熱をやめる。エストラジオールを添加し、そして溶解するまで混合する。次に微粉化プロゲステロンを加えて分散させる。次にその混合物をコロイド・ミルに通す。得られた充填物を、カプセル化に使用することができる。
(実施例4)
例示的な実施形態では、ソフト・ゼラチン・カプセルは、完全に可溶化したエストラジオール及び部分的に可溶化したプロゲステロンを有する医薬組成物を含み、以下を含む:
製造するために、CAPMUL(登録商標)MCM を 65℃に加熱する。GELUCIRE(登録商標)44/14 を添加し、溶解するまで混合する。加熱をやめる。エストラジオールを添加し、そして溶解するまで混合する。次に微粉化プロゲステロンを加えて分散させる。次にその混合物をコロイド・ミルに通す。得られた医薬組成物をソフト・ゼラチン・カプセルに封入する。或いは、GELUCIRE(登録商標)44/14 を 65℃ に加熱し、CAPMUL(登録商標)MCM を 40℃±5℃ に加熱して、前記油と前記界面活性剤を混合し、加熱をやめる;その混合物を冷ましている間にエストラジオールを添加する;その混合物が約40℃よりも下に下がったときにプロゲステロンを添加する;次いでその混合物をコロイド・ミルに 1 回以上、例えば3 回通過させる。
(実施例5)
ホルモン療法の臨床開発における、最初の配合剤17β-エストラジオール/プロゲステロン・カプセル剤の薬物動態
この試験の目的は、個々の製品ESTRACE(登録商標)及び PROMETRIUM(登録商標)の同時投与と比較して、17β-エストラジオール/プロゲステロンの配合カプセルの薬物動態及び経口での生物学的利用能を評価することであった。
被験者と研究デザイン:40 から 65歳の健常な閉経後の女性(N = 66)における、ピーナッツ油を含まない治験用の 2 mg の 17β-エストラジオール/200 mg のプロゲステロン配合カプセル剤(表9に記載した方法と同様の方法で製剤化した)の生物学的利用能と、200 mg のPROMETRIUM(登録商標)(プロゲステロン)及び 2 mg の ESTRACE(登録商標)(17β-エストラジオール)錠剤の同時投与とを比較した、オープン・ラベル、バランスの取れた、無作為化、単回投与、2-処置、3-期間、3-順序、クロスオーバー、部分反復(partial-replicate)、対照でスケール化(reference-scaled)、経口、相対的な生物学的利用能の試験、である。被験者の主な組み入れ基準には、非喫煙者又は元喫煙者(直近 3 ヶ月間は禁煙)であるBMI 18.50 から 29.99 kg/m2 ということ、が含まれた。被験者の主な除外基準には、本研究中及び本研究の 48 時間前までにグレープフルーツ・ジュース又はケシ含有食品を摂取したこと、本研究前14 日以内に何らかのホルモン剤を使用したこと、及び投与前6 ヶ月以内に更年期ホルモン療法を使用したこと、が含まれた。
患者は、同じ用量の配合カプセル剤(試験 (Test)、T)及び対照製品(対照 (Reference)、R)についての3 つの投与順序:即ち TRR、RTR 又はRRT、のうちの1 つに順々に無作為に割り付けた。66 人の被験者を無作為化し、62 人(94.0 %)が本研究を完了した。被験者は、平均年齢49.5±5.6 歳(範囲40 歳から64 歳)及び平均BMI 24.8±3.1 kg/m2(範囲18.7 から 29.9)であった。
高脂肪、高カロリーの朝食を摂取した後、各女性は、本研究の 1 期間に配合(試験)カプセル剤の単回投与を受け、残りの 2 期間それぞれに同時投与製品(対照)を単回投与を受けた。投与前の 75 分以内、及び投与後の 0.25、0.5、0.67、0.83、1、1.33、1.67、2、2.5、3、4、5、6、7、8、10、12、18、24、36、及び 48 時間後に、プロゲステロン、遊離(非抱合)エストラジオール、遊離及び総(抱合+遊離、エストロン硫酸塩を含む)エストロン濃度を測定するために、血液サンプルを採取した。各時点で、血液サンプルを採取した後、前記血液サンプルを 4 ℃で10 分間4000 RPM で遠心分離をして、血漿を分離した。サンプルからの血漿を 2 つのアリコートに分けた。血漿サンプルから 1.5 mL をアリコートI に移し、残りの血漿サンプルをアリコート II に移した。これらのアリコートを一時的な保存のために -30 ℃で保存し、次いで解析が完了するまで -70 ℃で保存した。
ヒト血漿中のプロゲステロン、エストラジオール、エストロン、及び総エストロンを、LC-MS/MS 法を用いて測定した。各解析物についての主要(Cmax、AUC0-t、及び AUC0-∞)及び副次(Tmax、t1/2、及び Ke)PK パラメータを、ベースライン調整済みの濃度を用いたノンコンパートメント解析によって各期間中の各被験者について測定した。統計解析を、SAS(登録商標)統計ソフトウェアを用いて行った。
結果:プロゲステロン、エストラジオール、エストロン、及び総エストロンのCmax、AUC0-t、AUC0-∞、Tmax、t1/2、Kel_lower、Kel_upper 及び AUC% Extrap_obs について、平均値、標準偏差(SD)、幾何平均、変動係数(CV %)、最小値、中央値、及び最大値を算出した。結果を以下の表10、11、12、及び13に示す。表10‐13のそれぞれについて、「試験製品(T)」はプロゲステロン+エストラジオールの医薬組成物を指し、一方「対照製品(R1)」及び「対照製品(R2)」は同時投与の PROMETRIUM(登録商標)(プロゲステロン)及び ESTRACE(登録商標)(エストラジオール)を指す。プロゲステロン、エストラジオール、エストロン、及び総エストロンの血漿中濃度の経時的変化も図1‐4に示す。
*中央値(範囲)で表した
*中央値(範囲)で表した
*中央値(範囲)で表した
*中央値(範囲)で表した
(実施例6)
プロゲステロン、エストラジオール、遊離エストロン、及び総エストロンに関する薬物動態データ(Cmax、AUC(0-t)、AUC0-∞、及び Tmax)を表14‐17に示す。医薬組成物 A-E を表1‐5に開示する。医薬組成物 E の pK 値は、実施例5に開示しているように計算した。医薬組成物 A-D については、予想される薬物動態データを医薬組成物 E について開示されているデータから計算する。
表1‐4の各医薬組成物について予想される pK 値の範囲を、それぞれ表18‐21に開示する。
従って、いくつかの実施形態では、前記医薬組成物は、約 0.25 mg のエストラジオールと約 50 mg のプロゲステロンとを含み、前記対象への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種以上のパラメータを生成する:
(i) 140.3733 pg*hr/ml から 219.3333 pg*hr/ml までのエストラジオールの曲線下面積 (AUC)(0-t)
(ii) 6.4790 pg/ml から 10.1235 pg/ml までのエストラジオールの Cmax
(iii) 24.0174 ng*hr/ml から 37.5272 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t);及び
(iv) 17.8444 ng/ml から 27.8819 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種又は両方のパラメータを更に生成する:909.6091 pg*hr/ml から1421.2642 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t);及び42.6549 pg/ml から66.6483 pg/ml までのエストロンの Cmax
いくつかの実施形態では、対象への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種又は両方のパラメータを更に生成する:20.1752 ng*hr/ml から31.5238 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t)、及び3.5429 ng/ml から5.5358 ng/ml までの総エストロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記医薬組成物は、約 0.25 mg のエストラジオールと約 50 mg のプロゲステロンとを含み、前記対象への前記組成物の投与は、対象からの血漿サンプル中で、以下のパラメータを生成する:
(i) (a) 140.3733 pg*hr/mlから 219.3333 pg*hr/ml までのエストラジオールの AUC(0-t) 及び (b) 6.4790 pg/ml から 10.1235 pg/ml までのエストラジオールの Cmax の 1 種又は両方;並びに
(ii) (a) 24.0174 ng*hr/ml から 37.5272 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t) 及び (b) 17.8444 ng/ml から 27.8819 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax の 1 種又は両方;並びに任意選択的に
(iii) (a) 909.6091 pg*hr/ml から 1421.2642 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t) 及び (b) 42.6549 pg/ml から 66.6483 pg/ml までのエストロンの Cmax の 1 種又は両方;並びに任意選択的に
(iv) (a) 20.1752 ng*hr/ml から 31.5238 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t) 及び (b) 3.5429 ng/ml から 5.5358 ng/ml までの総エストロンの Cmax の 1 種又は両方。
いくつかの実施形態では、エストラジオール及びプロゲステロンを、それを必要とするヒト対象に同時投与するための医薬組成物は、約 0.50 mg のエストラジオールと約 50 mg のプロゲステロンとを含み、前記対象への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種以上のパラメータを生成する:
(i) 280.7467 pg*hr/mlから 438.6667 pg*hr/mlまでのエストラジオールの AUC(0-t)
(ii) 12.9580 pg/ml から 20.2469 pg/ml までのエストラジオールの Cmax
(iii) 24.0174 ng*hr/ml から 37.5272 ng*hr/mlまでのプロゲステロンの AUC(0-t);及び
(iv) 17.8444 ng/ml から 27.8819 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種又は両方のパラメータを更に生成する:1819.2181 pg*hr/ml から2842.5283 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t)、及び85.3098 pg/ml から133.2966 pg/ml までのエストロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種又は両方のパラメータを更に生成する:40.3505 ng*hr/ml から63.0476 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t)、及び7.0858 ng/ml から11.0715 ng/ml までの総エストロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記医薬組成物は、約 0.50 mg のエストラジオールと約 50 mg のプロゲステロンとを含み、対象への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下のパラメータを生成する:
(i) (a) 280.7467 pg*hr/mlから 438.6667 pg*hr/ml までのエストラジオールの AUC(0-t) 及び (b) 12.9580 pg/ml から 20.2469 pg/ml までのエストラジオールの Cmax の 1 種又は両方;並びに
(ii) (a) 24.0174 ng*hr/ml から 37.5272 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t) 及び (b) 17.8444 ng/ml から 27.8819 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax の 1 種又は両方;並びに任意選択的に
(iii) (a) 1819.2181 pg*hr/ml から 2842.5283 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t) 及び (b) 85.3098 pg/ml から 133.2966 pg/ml までのエストロンの Cmax の 1 種又は両方;並びに任意選択的に
(iv) (a) 40.3505 ng*hr/ml から 63.0476 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t) 及び (b) 7.0858 ng/ml から 11.0715 ng/ml までの総エストロンの Cmax の 1 種又は両方。
いくつかの実施形態では、エストラジオール及びプロゲステロンを、それを必要とするヒト対象に同時投与するための医薬組成物は、約 0.50 mg のエストラジオールと約 100 mg のプロゲステロンとを含み、前記対象への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種以上のパラメータを生成する:
(i) 280.7467 pg*hr/mlから 438.6667 pg*hr/mlまでのエストラジオールの曲線下面積 (AUC)(0-t)
(ii) 12.9580 pg/ml から 20.2469 pg/ml までのエストラジオールの Cmax
(iii) 48.0348 ng*hr/ml から 75.0543 ng*hr/mlまでのプロゲステロンの AUC(0-t);及び
(iv) 35.6889 ng/ml から 55.7639 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種又は両方のパラメータを更に生成する:1819.2181 pg*hr/ml から2842.5283 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t)、及び85.3098 pg/ml から133.2966 pg/ml までのエストロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種又は両方のパラメータを更に生成する:40.3505 ng*hr/ml から63.0476 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t)、及び7.0858 ng/ml から11.0715 ng/ml までの総エストロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記医薬組成物は、約 0.50 mg のエストラジオールと約 100 mg のプロゲステロンとを含み、対象への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下のパラメータを生成する:
(i) (a) 280.7467 pg*hr/mlから 438.6667 pg*hr/ml までのエストラジオールの AUC(0-t) 及び (b) 12.9580 pg/ml から 20.2469 pg/ml までのエストラジオールの Cmax の 1 種又は両方;並びに
(ii) (a) 48.0348 ng*hr/ml から 75.0543 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t) 及び (b) 35.6889 ng/ml から 55.7639 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax の 1 種又は両方;並びに任意選択的に
(iii) (a) 1819.2181 pg*hr/ml から 2842.5283 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t) 及び (b) 85.3098 pg/ml から 133.2966 pg/ml までのエストロンの Cmax の 1 種又は両方;並びに任意選択的に
(iv) (a) 40.3505 ng*hr/ml から 63.0476 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t) 及び (b) 7.0858 ng/ml から 11.0715 ng/ml までの総エストロンの Cmax の 1 種又は両方。
いくつかの実施形態では、エストラジオール及びプロゲステロンを、それを必要とするヒト対象に同時投与するための医薬組成物は、約 1 mg のエストラジオールと約 100 mg のプロゲステロンとを含み、前記対象への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種以上のパラメータを生成する:
(i) 561.4933 pg*hr/ml から 877.3333 pg*hr/ml までのエストラジオールの曲線下面積 (AUC)(0-t)
(ii) 25.9161 pg/ml から 40.4939 pg/ml までのエストラジオールの Cmax
(iii) 48.0348 ng*hr/ml から 75.0543 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t);及び
(iv) 35.6889 ng/ml から 55.7639 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種又は両方のパラメータを更に生成する:3638.4363 pg*hr/ml から5685.0567 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t)、及び170.6197 pg/ml から266.5933 pg/ml までのエストロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記対象への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種又は両方のパラメータを更に生成する:80.7010 ng*hr/ml から126.0953 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t)、及び14.1716 ng/ml から22.1431 ng/ml までの総エストロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記医薬組成物は、約 0.50 mg のエストラジオールと約 100 mg のプロゲステロンとを含み、対象への前記組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下のパラメータを生成する:
(i) (a) 561.4933 pg*hr/mlから 877.3333 pg*hr/ml までのエストラジオールの AUC(0-t) 及び (b) 25.9161 pg/ml から 40.4939 pg/ml までのエストラジオールの Cmax の 1 種又は両方;並びに
(ii) (a) 48.0348 ng*hr/ml から 75.0543 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t) 及び (b) 35.6889 ng/ml から 55.7639 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax の 1 種又は両方;並びに任意選択的に
(iii) (a) 3638.4363 pg*hr/ml から 5685.0567 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t) 及び (b) 170.6197 pg/ml から 266.5933 pg/ml までのエストロンの Cmax の 1 種又は両方;並びに任意選択的に
(iv) (a) 80.7010 ng*hr/ml から 126.0953 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t) 及び (b) 14.1716 ng/ml から 22.1431 ng/ml までの総エストロンの Cmax の 1 種又は両方。
いくつかの実施形態では、前記医薬組成物は図1の血漿中エストラジオール濃度プロファイルを有する。いくつかの実施形態では、前記医薬組成物は図2の血漿中プロゲステロン濃度プロファイルを有する。いくつかの実施形態では、前記医薬組成物は図3の血漿中エストロン濃度プロファイルを有する。いくつかの実施形態では、前記医薬組成物は図4の血漿中総エストロン濃度プロファイルを有する。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の 1 種以上のパラメータ(例えば、プロゲステロン、エストラジオール、エストロン、又は総エストロンの AUC(0-t) 又はCmax)を、例えば24 時間又は48 時間等の期間にわたって、規則的な間隔(例えば、約 30 分毎、約60 分毎、又は約90 分毎)又は不規則的な間隔で測定する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の 1 種以上のパラメータ(例えば、プロゲステロン、エストラジオール、エストロン、又は総エストロンの AUC(0-t) 又はCmax)を、前記対象に前記医薬組成物を投与した後、約 0.25 時間、0.5 時間、0.67 時間、0.83 時間、1 時間、1.33 時間、1.67 時間、2 時間、2.5 時間、3 時間、4 時間、5 時間、6 時間、7 時間、8 時間、10 時間、12 時間、18 時間、24 時間、36 時間、又は48 時間 に測定する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の 1 種以上のパラメータを、単回用量又は最初の用量の医薬組成物を前記対象に投与した後に、規則的又は不規則的な間隔で測定する。
別の態様では、対象を治療する方法が提供される。いくつかの実施形態では、前記対象は、少なくとも部分的にはエストロゲン欠乏症によって引き起こされる疾患(例えば、血管運動症状などの 1 種以上の更年期の症状)を有する。いくつかの実施形態では、前記方法は、本明細書に記載の、可溶化エストラジオール、懸濁化プロゲステロン及び中鎖(C6-C12)油を含む可溶化剤を含む医薬組成物を、前記対象に投与すること、を含み、ここで前記医薬組成物を投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、本明細書に記載の 1 種以上の薬物動態パラメータを生成する。いくつかの実施形態では、前記方法は、約 0.05、0.1、0.125、0.15、0.20、0.25、0.30、0.35、0.375、0.40、0.45、0.50、0.55、0.60、0.625、0.65、0.70、0.75、0.80、0.85、0.90、0.95、1.00、1.125、1.25、1.375、1.50、1.625、1.75、又は2.00 mg の用量のエストラジオールを含み、及び約 25、50、75、100、125、150、175、200、250、300、350、又は400 mg の用量のプロゲステロンを含む、医薬組成物を投与することを含む。いくつかの実施形態では、前記方法は、以下を含む医薬組成物を投与することを含む:約 0.25 mg の用量のエストラジオール及び約 50 mg の用量のプロゲステロン;約 0.50 mg の用量のエストラジオール及び約 50 mg の用量のプロゲステロン;約 0.50 mg の用量のエストラジオール及び約 100 mg の用量のプロゲステロン;約 1 mg の用量のエストラジオール及び約 100 mg の用量のプロゲステロン;約 2 mg の用量のエストラジオール及び約 200 mg の用量のプロゲステロン。
いくつかの実施形態では、前記方法は、前記対象に、約 0.25 mg のエストラジオールと約 50 mg のプロゲステロンとを含む医薬組成物を投与することを含み、ここで、前記医薬組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種以上のパラメータを生成する:
(i) 140.3733 pg*hr/ml から 219.3333 pg*hr/ml までのエストラジオールの曲線下面積 (AUC)(0-t)
(ii) 6.4790 pg/ml から 10.1235 pg/ml までのエストラジオールの Cmax
(iii) 24.0174 ng*hr/ml から 37.5272 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t);及び
(iv) 17.8444 ng/ml から 27.8819 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記医薬組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種以上のパラメータを更に生成する:909.6091 pg*hr/ml から1421.2642 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t) ;42.6549 pg/ml から66.6483 pg/ml までのエストロンの Cmax ;20.1752 ng*hr/ml から31.5238 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t) ;及び3.5429 ng/ml から5.5358 ng/ml までの総エストロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記方法は、前記対象に、約 0.25 mg のエストラジオールと約 50 mg のプロゲステロンとを含む医薬組成物を投与することを含み、ここで、前記医薬組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下のパラメータを生成する:
(i) (a) 140.3733 pg*hr/mlから 219.3333 pg*hr/ml までのエストラジオールの AUC(0-t) 及び (b) 6.4790 pg/ml から 10.1235 pg/ml までのエストラジオールの Cmax の 1 種又は両方;並びに
(ii) (a) 24.0174 ng*hr/ml から 37.5272 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t) 及び (b) 17.8444 ng/ml から 27.8819 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax の 1 種又は両方;並びに任意選択的に
(iii) (a) 909.6091 pg*hr/ml から 1421.2642 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t) 及び (b) 42.6549 pg/ml から 66.6483 pg/ml までのエストロンの Cmax の 1 種又は両方;並びに任意選択的に
(iv) (a) 20.1752 ng*hr/ml から 31.5238 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t) 及び (b) 3.5429 ng/ml から 5.5358 ng/ml までの総エストロンの Cmax の 1 種又は両方。
いくつかの実施形態では、前記方法は、前記対象に、約 0.50 mg のエストラジオールと約 50 mg のプロゲステロンとを含む医薬組成物を投与することを含み、ここで、前記医薬組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種以上のパラメータを生成する:
(i) 280.7467 pg*hr/mlから 438.6667 pg*hr/ml までのエストラジオールの AUC(0-t)
(ii) 12.9580 pg/ml から 20.2469 pg/ml までのエストラジオールの Cmax
(iii) 24.0174 ng*hr/ml から 37.5272 ng*hr/mlまでのプロゲステロンの AUC(0-t);及び
(iv) 17.8444 ng/ml から 27.8819 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記組成物を前記対象へ投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種以上のパラメータを更に生成する:1819.2181 pg*hr/ml から2842.5283 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t) ;85.3098 pg/ml から133.2966 pg/ml までのエストロンの Cmax ;40.3505 ng*hr/ml から63.0476 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t) ;及び7.0858 ng/ml から11.0715 ng/ml までの総エストロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記方法は、前記対象に、約 0.50 mg のエストラジオールと約 50 mg のプロゲステロンとを含む医薬組成物を投与することを含み、ここで、前記医薬組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下のパラメータを生成する:
(i) (a) 280.7467 pg*hr/mlから 438.6667 pg*hr/ml までのエストラジオールの AUC(0-t) 及び (b) 12.9580 pg/ml から 20.2469 pg/ml までのエストラジオールの Cmax の 1 種又は両方;並びに
(ii) (a) 24.0174 ng*hr/ml から 37.5272 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t) 及び (b) 17.8444 ng/ml から 27.8819 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax の 1 種又は両方;並びに任意選択的に
(iii) (a) 1819.2181 pg*hr/ml から 2842.5283 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t) 及び (b) 85.3098 pg/ml から 133.2966 pg/ml までのエストロンの Cmax の 1 種又は両方;並びに任意選択的に
(iv) (a) 40.3505 ng*hr/ml から 63.0476 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t) 及び (b) 7.0858 ng/ml から 11.0715 ng/ml までの総エストロンの Cmax の 1 種又は両方。
いくつかの実施形態では、前記方法は、前記対象に、約 0.50 mg のエストラジオールと約 100 mg のプロゲステロンとを含む医薬組成物を投与することを含み、ここで、前記医薬組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種以上のパラメータを生成する:
(i) 280.7467 pg*hr/ml から 438.6667 pg*hr/ml までのエストラジオールの曲線下面積 (AUC)(0-t)
(ii) 12.9580 pg/ml から 20.2469 pg/ml までのエストラジオールの Cmax
(iii) 48.0348 ng*hr/ml から 75.0543 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t);及び
(iv) 35.6889 ng/ml から 55.7639 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記組成物を前記対象へ投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種以上のパラメータを更に生成する:1819.2181 pg*hr/ml から2842.5283 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t) ;85.3098 pg/ml から133.2966 pg/ml までのエストロンの Cmax ;40.3505 ng*hr/ml から63.0476 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t)、及び 7.0858 ng/ml から 11.0715 ng/ml までの総エストロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記方法は、前記対象に、約 0.50 mg のエストラジオールと約 100 mg のプロゲステロンとを含む医薬組成物を投与することを含み、ここで、前記医薬組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下のパラメータを生成する:
(i) (a) 280.7467 pg*hr/ml から 438.6667 pg*hr/ml までのエストラジオールの AUC(0-t) 及び (b) 12.9580 pg/ml から 20.2469 pg/ml までのエストラジオールの Cmax の 1 種又は両方;並びに
(ii) (a) 48.0348 ng*hr/ml から 75.0543 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t) 及び (b) 35.6889 ng/ml から 55.7639 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax の 1 種又は両方;並びに任意選択的に
(iii) (a) 1819.2181 pg*hr/ml から 2842.5283 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t) 及び (b) 85.3098 pg/ml から 133.2966 pg/ml までのエストロンの Cmax の 1 種又は両方;並びに任意選択的に
(iv) (a) 40.3505 ng*hr/ml から 63.0476 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t) 及び (b) 7.0858 ng/ml から 11.0715 ng/ml までの総エストロンの Cmax の 1 種又は両方。
いくつかの実施形態では、前記方法は、前記対象に、約 1 mg のエストラジオールと約 100 mg のプロゲステロンとを含む医薬組成物を投与することを含み、ここで、前記医薬組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種以上のパラメータを生成する:
(i) 561.4933 pg*hr/ml から 877.3333 pg*hr/ml までのエストラジオールの曲線下面積 (AUC)(0-t)
(ii) 25.9161 pg/ml から 40.4939 pg/ml までのエストラジオールの Cmax
(iii) 48.0348 ng*hr/ml から 75.0543 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t);及び
(iv) 35.6889 ng/ml から 55.7639 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記組成物を前記対象へ投与することは、前記対象からの血漿サンプル中で、以下から選択される 1 種以上のパラメータを更に生成する:3638.4363 pg*hr/ml から 5685.0567 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t) ;170.6197 pg/ml から266.5933 pg/ml までのエストロンの Cmax ;80.7010 ng*hr/ml から126.0953 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t) ;及び14.1716 ng/ml から22.1431 ng/ml までの総エストロンの Cmax
いくつかの実施形態では、前記方法は、前記対象に、約 1 mg のエストラジオールと約 100 mg のプロゲステロンとを含む医薬組成物を投与することを含み、ここで、前記医薬組成物の投与は、前記対象からの血漿サンプル中で、以下のパラメータを生成する:
(i) (a) 561.4933 pg*hr/ml から 877.3333 pg*hr/ml までのエストラジオールの AUC(0-t) 及び (b) 25.9161 pg/ml から 40.4939 pg/ml までのエストラジオールの Cmax の 1 種又は両方;並びに
(ii) (a) 48.0348 ng*hr/ml から 75.0543 ng*hr/ml までのプロゲステロンの AUC(0-t) 及び (b) 35.6889 ng/ml から 55.7639 ng/ml までのプロゲステロンの Cmax の 1 種又は両方;並びに任意選択的に
(iii) (a) 3638.4363 pg*hr/ml から 5685.0567 pg*hr/ml までのエストロンの AUC(0-t) 及び (b) 170.6197 pg/ml から 266.5933 pg/ml までのエストロンの Cmax の 1 種又は両方;並びに任意選択的に
(iv) (a) 80.7010 ng*hr/ml から 126.0953 ng*hr/ml までの総エストロンの AUC(0-t) 及び (b) 14.1716 ng/ml から 22.1431 ng/ml までの総エストロンの Cmax の 1 種又は両方。
(実施例7)
完全な子宮を有する閉経後の女性における、プロゲステロンと配合したエストラジオールの安全性と有効性を評価するための第3 相二重盲検プラセボ対照無作為化多施設共同試験。
この研究には、以下の 2 つの主な目的がある。
血管運動症状(VMS):4 週及び12 週において、プラセボ治療と比較した場合、連続投与した TX-001HR が、更年期に関連する中等度から重度の血管運動症状の頻度及び重症度を軽減するのに有効であるかどうかを判定すること。
子宮内膜増殖症:連続投与したTX-001HR が、12 ヶ月の治療後で子宮内膜増殖症の発生率≦1 % を達成するのに有効であるかどうかを判定すること。
A.研究デザイン/説明
A.1 研究デザインの概要
この研究は、連続投与するエストラジオール/プロゲステロンの配合剤(TX-001HR)が、更年期に関連する血管運動症状の頻度及び重症度を軽減するのに有効であるかどうかを判定する、前向き無作為化二重盲検プラセボ対照並行群多施設試験であり、並びに子宮内膜増殖症の発生率が十分に低いことを実証することによって適切なプロゲステロン用量を確立するもの、である。
試験参加基準を満たした完全な子宮を有する閉経後の被験者は、5 つの治療群(4 つの活性薬物治療群及び 1 つのプラセボ群)のうちの 1 つに無作為に割り付けられ、12 ヶ月間、盲検試験の薬物療法を受けた。スクリーニング期間中、全ての被験者には、血管運動症状の頻度と重症度を自己評価する記録日記が提供された。中等度から重度のほてりを、少なくとも 1 日当たりの頻度で≧7 回(又は1 週当たり≧50 回)経験している被験者が、治療の最初の12 週間の間にVMS サブ研究に参加した。前記サブ研究の被験者を施設内の治療群毎に層別化し、サブ研究の被験者のみが、プラセボに無作為化で割り付けられる可能性があった。中等度から重度のほてりを、少なくとも 1 日当たり頻度で≧ 7 回(又は1 週当たり≧50 回)経験していること以外で本研究に参加する資格がある被験者は、施設内の治療群毎に、4 つの治療群のうちの 1 つに層別化し、12 ヶ月間、盲検試験の薬物療法を受けたが、前記 VMS サブ研究には参加しなかった。(ただし、治療の最初の12 週間の間に、全ての被験者からVMS の情報を収集した。)
ほてりが軽減することを希望し、他の全ての組み入れ/除外基準を満たした、完全な子宮を有する閉経後の女性が、12 ヶ月間の研究治療に適格性があった。(スクリーニング中に決定するように)1 日当たり≧ 7 回、又は1 週間当たり≧ 50 回、中等度から重度のほてりがあった研究被験者全員のサブセットが、12 週のVMS サブ研究及び合計12 ヶ月の研究治療に適格性があった。
臨床評価は、以下の時点で実施した:
・スクリーニング期間/ベースライン(約60 日)
・来院1 無作為化(0 週目)(1 日目)
・来院2 中間(4 週目、28 日目[±3 日])
・来院3 中間(8 週目、56 日目[±3 日])
・来院4 中間(12 週目、84 日目[±3 日])
・来院5 中間(6 月目、180 日目[±4日])
・来院6 中間(9 月目、270 日目[±4 日])
・来院7 治療終了(12 月目、360 日目[±4 日])
・治療後の電話連絡による安全性のフォローアップ来院(治験薬の最終投与後約15 日)
安全上の理由、管理上の理由(例えば、治験薬又は記録日記の補充)のため、又は本研究に関して被験者が懸念すること又は疑問に思うことに対して答えるために、予定外の来院が治験担当研究者の裁量により許可された。
A.2 試験順序及び被験者の参加期間
この研究には、最大約 14.5 ヶ月の参加の合計期間に対して、無作為化前の約 60 日間のスクリーニング期間、約12 ヶ月(13 サイクル)の治療期間、及び15 日間の追跡期間が含まれた(表22、以下を参照)。
B.研究の集団
米国の約120 の治験施設が、この研究に参加する被験者を募集した。十分な数の被験者をスクリーニングし、約1750 人の被験者を無作為化した(400 人/活性薬物治療群;150 人のプラセボ群)。VMS サブ研究については、およそ750 人の被験者を無作為化した(1 治療群当たり150 人)。治療センター内の登録は競合的であり、中止となった被験者の置き換えはなかった。
B.1 組み入れ基準
本研究に参加するためには、被験者は以下でなければならない:(1)インフォームド・コンセントの書式に署名することによって文書化されているように、本研究に参加する意思のある、(無作為化の時点で)40 歳から65 歳の間の女性;(2)完全な子宮を有し、及びスクリーニング血清中エストラジオール・レベル ≦50 pg/mL の閉経後の女性。本明細書で閉経後とは:(a)≧ 12 月の自発性無月経、又は(b)スクリーニング血清中 FSH レベルが > 40 mIU/mL である、又は(c)両側卵巣摘出術の術後 ≧ 6 週間、として定義される;(3)更年期に伴う血管運動症状の治療又は軽減を希望している;(4)VMS サブ研究に参加するためには、被験者は、スクリーニング中のベースライン評価で、中等度から重度のほてりが 1 日当たり≧ 7 回、又は1 週間当たり≧ 50 回を報告しなければならない;ほてりの頻度がそれほど頻繁ではない被験者は、なお依然として非‐サブ研究の被験者として参加することができる。[注:スクリーニングのベースライン評価には、最低14 日連続して記載したほてりの記録日記データが必要であり、これらの連続日は、無作為化のための来院の前の直近14 日以内でなければならない(無作為化のための来院日自体は含まない)。無作為化前の最も直近の7 日間連続したデータ(-7 日から-1 日まで)を使用して、各被験者の軽度、中等度、及び重度のほてりのベースライン数を決定する。];(5)34 kg/m2 以下の肥満度指数(BMI)を有する(BMI 値は最も近い整数に四捨五入する[例えば、34.4 は34 に切り捨て、26.5 は27 に切り上げる]);(6)研究参加期間を通して、エストロゲン、プロゲスチン、又はプロゲステロンを含む製品(治験薬以外)の使用を控える意志がある;(7)治験薬の初回投与前のスクリーニング期間中に実施された医学的評価に基づいて、その他の点では概して健康であると主任又は副治験担当研究者により判断される。医学的評価の所見には以下が含まれなければならない:(a)バイタル・サイン(座位血圧、心拍数、呼吸数及び体温)等を含む、正常の又は臨床的に問題の無い身体検査結果。スクリーニング時の座位の収縮期血圧は≦140 mmHg、且つ、拡張期血圧は≦90 mmHg であること。被験者は2 つまでの降圧薬を服用していても構わない;(b)正常又は臨床的に問題の無い内診結果;(c)有意な疾患の徴候を示さないマンモグラム(治験薬の初回投与の前の 6 月以内に実施することがある)。被験者は、本研究に登録するためには、BI-RADS 1 又は 2 でなければならない。不完全なマンモグラム結果、即ち BI - RADS 0 は、許容できない。施設は、被験者の研究ファイルの公式報告書のコピーを入手しなければならず、追加の評価のために必要であればマンモグラム自体が利用可能であることを、確認しなければならない;(d)正常又は臨床的に問題の無い臨床的乳房検査結果。許容される乳房検査結果は、悪性腫瘍の疑いがあると判断された腫瘤又はその他の所見が無いことと定義される;(e)正常のスクリーニング・パパニコロウ(Papanicolaou (「Pap」))スメアの結果。(異型腺細胞[AGC]、AGUS、反射検査でハイリスク HPV 型のASCUS、LSIL、ASC-H、HSIL、形成異常細胞、又は悪性細胞が発見された被験者は、無作為化から除外しなければならない);(f)評価可能なスクリーニング子宮内膜生検の許容可能な結果。スクリーニングにおける、2 人の中心的な病理学医による子宮内膜生検の報告書によって、それぞれ以下のうちの1 つが特定されなければならない:増殖性子宮内膜;増殖性の低い子宮内膜;無秩序な増殖パターン;分泌性子宮内膜;その他の子宮内膜組織(子宮内膜上皮、腺、間質等の良性、不活性又は萎縮性の断片、等を含む);診断には不十分な子宮内膜組織;子宮内膜が同定されない;又は組織が同定されない。しかしながら、少なくとも一人の病理学医が生検を評価するのに十分な組織を特定しなければならない。更に、スクリーニング時の他所見に関して、2 人の中心的な病理学医による子宮内膜生検の報告書は、それぞれ以下のうちの1 つを特定しなければならない:子宮内膜ポリープは存在しない;良性子宮内膜ポリープ;又は他のポリープ。除外基準 #27 と#28 を参照;(g)正常又は臨床的に問題の無い 12-誘導 ECG。
B.2 除外基準
本研究に参加するためには、被験者は以下であってはならない:(1)現在入院している;(2)深部静脈又は動脈の血栓症又は血栓塞栓症の既往歴がある;(3)冠状動脈又は脳血管疾患(例えば、心筋梗塞、狭心症、卒中、TIA)の既往歴がある;(4)慢性の肝臓又は腎臓の機能不全/障害(例えば、C 型肝炎又は慢性腎不全)の既往歴がある;(5)吸収不良の障害(例、胃バイパス、クローン病)の既往歴がある;(6)胆嚢が除去されていない場合、胆嚢機能不全/障害(例えば、胆管炎、胆嚢炎)の既往歴がある;(7)糖尿病、甲状腺疾患、又はその他の内分泌疾患の既往歴がある。(スクリーニング時に食事で管理された糖尿病又は管理された甲状腺機能低下症の患者は除外されない。);(8)エストロゲン依存性新生物の既往歴がある;(9)乳房の異型乳管増殖症の既往歴がある;(10)スクリーニング時に臨床的に問題のある子宮筋腫の所見がある;(11)子宮アブレーションを受けたことがある;(12)未診断の膣出血の既往歴がある;(13)子宮内膜増殖症、黒色腫、又は子宮/子宮内膜がん、乳がん又は卵巣がんの既往歴がある;(14)皮膚の基底細胞(1 年以内の場合は除く)又は非浸潤性扁平上皮細胞(1 年以内の場合は除く)がん腫を除く、直近5 年以内に他の悪性腫瘍の既往歴がある;(15)その他の心血管系、肝臓、腎臓、肺、血液、胃腸、内分泌、免疫学、皮膚科、神経学的、精神的(例、双極性障害、統合失調症、大うつ病)、若しくは筋骨格系疾患、又は主任治験担当研究者若しくは医療副治験担当研究者の意見として臨床的に問題のある障害の既往歴がある;(16)スクリーニング時に以下の臨床検査値の何れかを有する;(a)空腹時(fasting)トリグリセリド ≧ 300 mg/dL 及び/又は総コレステロール ≧ 300 mg/dL;(b)第 V 因子ライデン変異に対する陽性の検査所見;(c)AST 又は ALT が正常上限(ULN)の ≧ 1.5 倍である;(d)空腹時(fasting)血糖値> 125 mg/dL;(17)妊娠していることが分かっている、又は尿妊娠検査が陽性である。(注:両側卵管結紮術、両側卵巣摘出術を受けた、又は55 歳以上で、少なくとも1 年間の月経停止を経験してきている被験者には妊娠検査を必要としなかった。);(18)エストロゲン及び/又はプロゲスチン療法に対する禁忌、又はエストラジオール及び/又はプロゲステロン又は治験薬の任意の成分の使用に対するアレルギーを有する;(19)1 日に 15 本以上の紙巻たばこを使用するか、現在電子タバコを使用している;(20)研究開始から1年以内に薬物及び/又はアルコールの乱用の既往歴がある;(21)来院 1 の時での治験薬の初回投与前の 28 日以内に、エストロゲン及び/又はプロゲスチン薬の代謝に影響を与える可能性のあるCYP3A4 酵素活性を誘導又は阻害することが知られている何らかの薬を使用していた;(22)スクリーニング前の28 日以内に、又は試験中に、プロゲステロン又はエストロゲンの活性を変える、又は血管運動症状を治療するために使用する処方薬又は一般市販薬(OTC)(セントジョンズ・ワート(St. John’s Wort)等のハーブ製品を含む)の使用をしていた、又は予定していた;(23)次の何れかの期間、エストロゲンのみ、又はエストロゲン/プロゲスチン、SERM(選択的エストロゲン受容体モジュレーター)、テストステロン、又はエストロゲン/テストステロンを使用したことがある:(a)スクリーニング前 7 日以内の膣非全身性ホルモン製剤(指輪、クリーム、ゲル)、又はスクリーニング前 28 日以内の膣全身性製剤(例:FemRing);(b)スクリーニング前 8 週間以内の経皮エストロゲン単独又はエストロゲン/プロゲスチン製品;(c)スクリーニング前 8 週間以内の経口エストロゲン及び/又はプロゲスチン療法及び/又は SERM;(d)スクリーニング前の3 月以内のプロゲステロン・インプラント、エストロゲン又はエストロゲン/プロゲステロン注射薬物療法;(e)スクリーニング前6 月以内のエストロゲン・ペレット療法又はプロゲステロン注射薬物療法;(f)スクリーニング前 8 週間以内の経皮エストロゲン・ローション/ゲル;(g)スクリーニング前8 週間以内の経口、局所、膣内、パッチ、埋め込み型又は注射型アンドロゲン療法;(24)スクリーニング前の12週間以内に子宮内器具(IUD)を使用したことがある;(25)VMS サブ研究の被験者についてのみ:スクリーニング前の28 日以内に血管運動症状の評価項目の結果に影響を与える可能性のある薬物の使用(例:SSRIs[選択的セロトニン再取り込み阻害薬]、SNRIs [セロトニン及びノルエピネフリン再取り込み阻害薬]、アルドメット、ドーパミン作動薬又は抗ドーパミン作動薬、ガバペンチン、クロニジン、又はベレルガル);(26)主任治験担当研究者又は医療副治験担当研究者の意見に、被験者が安全に研究に参加したり、プロトコル要件を遵守したりできないような何らかの理由がある;(27)子宮内膜組織が診断に不十分であること、子宮内膜が同定されていないこと、又は組織が同定されていないことが、両方の主要病理学医によって見出される、スクリーニング子宮内膜生検サンプルである;(メディカル・モニターの承認を得て、スクリーニング子宮内膜生検を 1 回繰り返すことがある。);(28)少なくとも1 名の中心的な病理学医によって報告される異型核を有する子宮内膜ポリープ;(29)計画された研究評価(例、子宮内膜生検)に禁忌がある;(30)スクリーニング前の30 日以内に別の臨床試験に参加したことがある、治験薬の初回投与前の3 月以内に治験薬の投与を受けたことがある、又は本研究中に臨床試験に参加若しくは別の治験薬を投与される可能性がある;(31)現在マリファナを使用している。
B.3 併用及び禁止されている薬物治療
研究参加者は、セクションB.2(除外基準)に概説されているスクリーニングの前の特定の時間枠又は試験中に、治験薬以外のエストロゲン、SERMs、プロゲスチン又はプロゲステロンを服用しないように指示された。
エストロゲン/プロゲスチンの薬物代謝に影響を及ぼし得る CYP3A4 酵素活性を誘導又は阻害することが知られているいかなる薬物の使用も、来院 1 前の28 日以内及び本研究期間を通して禁止した。
ホルモン療法と相互作用することが知られている、又は疑われる何れの薬、ハーブ製品、又は栄養サプリメントの使用を、スクリーニング前の28 日以内及び本研究期間を通して禁止した。テストステロンを、スクリーニング前の8 週間以内及び本研究期間を通して禁止する。
VMS サブ研究の被験者に対してのみ:スクリーニング前の 28 日以内及び VMS サブ研究への参加中を通して(治療の最初の 12 週間まで)、血管運動症状の評価項目の結果に影響を与える可能性のある薬物の使用を禁止した(例:SSRIs、SNRIs、アルドメット、ドーパミン作動薬又は抗ドーパミン作動薬、ガバペンチン、クロニジン、又はベレルガル)。
被験者には、一般市販(OTC)製品及びハーブ又は栄養サプリメント/医薬等を含む、全ての併用薬物を報告するように指示した。被験者にはまた、併用薬物を何らか変更したら報告するようにも指示した;各来院時、及び適切な場合には来院と来院の間の連絡中に、併用薬物に関して施設の担当者が質問する。
C.研究の手順と評価
C.1 研究手順
実施活動のスケジュールと共に研究のフロー・チャートを以下の表23に記載する。
C.1.1 インフォームド・コンセント
40 から65 歳の閉経後の女性は、施設内審査委員会(Institutional Review Board (IRB))によって承認された書面によるインフォームド・コンセントに署名した。各被験者が本研究について十分に知らされ、同意書に適切に署名し日付を記入するまで、試験関連の処置又は実施活動を行わなかった。前記治験担当研究者、又は前記治験担当研究者によって指名された有資格者は、研究の目的及び処置、並びに潜在的な利益及びリスクについて説明をした。全ての被験者には、署名され日付が記入された同意書のコピーが提供された。
C.1.2 集団統計、医療/婦人科の既往歴、及び併用薬物治療
スクリーニング時に、集団統計データ(年齢、性別、人種及び民族)、外科的及び婦人科的な既往歴(最終月経日、両側性卵巣摘出日、該当する場合)、並びにタバコ及びアルコールの使用歴等を含む完全な既往歴を記録した。前記既往歴には、過去及び現在の全ての疾患のレビューが含まれた。それには、ほてりの既往歴も含まれた。この来院前の6 ヶ月以内に行われたホルモン療法は全て(わかる場合は、一般名を使用して)、対応する適応症とともに記録した。記録したその他の薬物治療としては、スクリーニング来院前の 30 日以内に服用した、処方薬及び OTC 薬、栄養サプリメント、及び全ての製品が含まれた。
C.1.3 身長、体重、BMI 等を含む身体検査
スクリーニング及び来院 7/治療終了時に完全な身体検査を行った。前記身体検査には、少なくとも、被験者の一般的な外観、HEENT((head, eyes, ears, nose 及びthroat)頭、目、耳、鼻、のど)、心臓、肺、筋骨格系、胃腸(GI)系、神経系、リンパ節、腹部及び四肢の検査が含まれた。被験者の身長はスクリーニング時のみに測定し、体重(被験者は軽く衣服を着ている)はスクリーニング、12 週目、6 月目、及び治療終了時に測定した。BMI を計算した。
C.1.4 妊娠検査
スクリーニングのまさにその開始時に、尿妊娠検査を実施した。もし、その妊娠検査が陽性であれば、その被験者を研究参加から除外した。両側卵管結紮術、両側卵巣摘出術を受けた患者、又は 55 歳以上で、少なくとも 1 年間の月経停止を経験してきている被験者には妊娠検査を必要としなかった。
C.1.5 バイタル・サイン
被験者に10 分間を超えて座ってもらった後、バイタル・サイン(体温、心拍数[HR]、呼吸数[RR]、及び座位血圧[BP])を測定した。
C.1.6 内診と乳房検査(Pelvic and Breast Examination)
各被験者には、治験薬の初回投与の前に実施された内診及び乳房検査で、正常又は臨床的に問題の無いことが求められた。前記内診及び乳房検査を、来院5 及び7/治療終了時に繰り返した。
C.1.7 検査測定
C.1.7.1 臨床検査試験
血液化学、血液学、凝固検査、及びホルモン・レベルのために、血液サンプルを収集した。検査測定に関連するスケジュールは、以下の表24、検査試験のスケジュールに記載する。
以下のパラメータをモニターした。
血液化学:ナトリウム、カリウム、塩化物、重炭酸塩、血中尿素窒素(BUN)、鉄、アルブミン、総タンパク質、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)、アラニン・アミノトランスフェラーゼ(ALT)、アミラーゼ、アルカリ・ホスファターゼ、血清クレアチニン、カルシウム、リン酸、尿酸、総ビリルビン、ブドウ糖、トリグリセリド、総コレステロール、HDL、LDL(最低 8 時間絶食(fasting)しなければならない)。
血液学:白血球数(WBC)及び百分率、赤血球(RBC)数、ヘモグロビン、ヘマトクリット、血小板数等を含む完全血球算定(CBC)。
凝固検査:プロトロンビン時間(PT/INR)、活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)、フィブリノーゲン、プロテイン C 及びプロテインS、アンチトロンビン III、第 V 因子ライデン(スクリーニング時のみ)。
ホルモン・レベル:卵胞刺激ホルモン(FSH)(≧ 12 ヶ月の自発性の無月経又は両側卵巣摘出術を受けた被験者には必要としない)、エストラジオール、エストロン、プロゲステロン、甲状腺刺激ホルモン(TSH)。検査値範囲によってTSH が異常であれば、遊離トリヨードチロニン(T3)と遊離チロキシン(T4)の反射テストを行う。
尿解析:外観、比重、タンパク質、pH。
尿妊娠検査:両側卵管結紮術、両側卵巣摘出術を受けた、又は 55 歳以上で、少なくとも 1 年間の月経停止を経験してきている被験者には、妊娠検査を必要としなかった。妊娠が疑われる場合は、本研究の間いつでも試験を実施することができた。
臨床検査試験は、治験依頼者又は指定された者の事前承認を得た場合のみ繰り返すことができた。主任治験担当研究者又は資格を持ち委任された医療副治験担当研究者は、検査所見の解釈(即ち、示された異常値に関する臨床的意義を判定すること)、及び検査報告書への署名及び日付記入を担当した。治験中に発生した、治療、治験薬の中断又は中止を必要とする、あらゆる臨床的に関連する変化が、有害事象として報告された。
権限のある、及び資格のある任意の者が、前記被験者から生物学的サンプルを収集することを許可された。サンプル採取の日時を記録した。血液及び尿サンプルの解析を実施し、そしてサンプルの収集及び取り扱いのために適用できるキット、供給品、及び説明書を提供するために、中央検査室をこの研究のために指定した。組み入れ基準をスクリーニングするためのエストラジオールの評価を、確認評価済みの高速クロマトグラフィー・アッセイによって行った。全てのベースライン及び治療後のエストラジオール、エストロン、及びプロゲステロンを、確認評価済みの生体解析アッセイで評価した。検査評価のためのサンプル収集及び取り扱いは、中央検査室によって指定された手順に従って行われた。中央検査室に関する連絡先情報及び関連文書は別々に提供した。
C.1.8 12-誘導心電図(ECG)
スクリーニング時及び来院 7/治療終了時に、標準的な 12-誘導ECG を測定し、施設にて判読を行った。前記治験担当研究者は、ECG を解釈してレビューをし、ハードコピーを保管することを担当した。
C.1.9 パップ・スメアとマンモグラフィ
各被験者はスクリーニング時に以下の検査を受ける必要があった:
・完全な子宮頸部を有する被験者に対するスクリーニング・パップ・スメア。(全ての被験者は、最近の事前評価に関係なく、スクリーニング中にパップ・スメアを行わなくてはならなかった。)
・マンモグラム(治験薬の初回投与の以前6 か月以内に実施した可能性がある;その施設は、被験者の研究ファイルの公式報告書のコピーを入手し、追加の評価に必要な場合は、マンモグラム自体が利用可能であることを確認しなければならない。もし前記被験者が、最初の治験薬の投与前の6 ヶ月以内にマンモグラムを受けていなかった場合、又は関連書類を入手できなかった場合は、前記被験者を無作為化する前に、マンモグラムを行った。)
パップ・スメアとマンモグラムを来院7/治療終了時に繰り返した。
C.1.10 子宮内膜生検
子宮内膜生検は、理事会認定の婦人科医が行い、使用した器具等を含む手順を、被験者のソース・ファイル(source file)に文書化する。
子宮内膜生検は、スクリーニング時及び来院 7/治療終了時に行った。≧12 週間、治験薬の投与を受けた後に研究への参加を中止した被験者も、子宮内膜生検を受けることが求められた。医学的理由が示された場合は、予定外の子宮内膜生検を試験中に実施することができた。
スクリーニング子宮内膜生検は、スクリーニング期間中の様々な時点で行った;しかしながら、他の理由から、スクリーニングで不適格となる被験者に対して、不必要な侵襲的処置を行うことを避けるために、子宮内膜生検以外の他のスクリーニング評価によって、本研究の適格な候補者であることが示された後である、一番最後に行われることが推奨された(スクリーニング期間中に病理学者の報告を受けるのに十分な時間を見込んで、スクリーニング期間の真ん中付近で実施することが好ましい)。
生検標本は、中央検査室によって処理された。解釈の均一性を確実にするために、子宮内膜病理学の分野の専門家である4 人の独立した病理学医からなる公認の病理委員会が盲検様式で子宮内膜生検サンプルを評価した。子宮内膜生検の実施、サンプルの提出及び報告に関する指示及びその他の追加情報は、本研究の病理委員会規定(the study Pathology Committee Charter)において、別々に提供された。
全てのスクリーニング子宮内膜生検は、2 人の病理学医が中心となって判読した。スクリーニング時に、少なくとも1 人の病理学医が、研究の適格性について前記生検を評価するのに十分な組織を同定することが必要とされた。最初の子宮内膜生検を行い、両方の病理学医が、子宮内膜組織が診断に不十分、子宮内膜が同定されない、又は組織が同定されないと報告した場合、及び前記被験者が、それまでに他の全てのプロトコルで指定された適格性基準を満たしていた場合、メディカル・モニターの承認を得て、前記スクリーニング子宮内膜生検を 1 回繰り返すことができた。
スクリーニング中に、何れかの病理学医が子宮内膜生検を増殖症又はがんとして評価した場合、又は何れかの病理学医が増殖症、任意の程度の腺異型(例えば異型核)又はがんを伴う子宮内膜ポリープを同定した場合、その被験者は本研究から除外された。
来院7/治療終了、早期終了及び治療中の予定外の生検は、3 人の病理学医が中心となって判読した。
治療終了又は早期終了の生検は、3 人の病理学医全員が、子宮内膜組織が診断に不十分、子宮内膜が同定されない、又は組織が同定されないと報告した場合、1 回繰り返した。プロトコールに従って繰り返す必要がある、治療の終了時又は早期中止時の子宮内膜生検を、治験薬の最終投与の30 日以内に行った。
予定外の生検では、増殖症又は異型核が存在しない限り、子宮内膜ポリープの組織学的診断によって、中止する必要はなかった。
C.1.11 血管運動症状及び出血/スポッティングの症状発現の評価
C.1.11.1 スクリーニング期間
最初のスクリーニング手順が完了すると、スクリーニングを継続する適格性があると判断された全ての被験者に、ほてりの記録日記を提供し、残りのスクリーニング期間中に記載した。前記記録日記に血管運動症状(ほてり)の回数と重症度を記録して、記録日記を毎日記載するように被験者に指示した。
血管運動症状の重症度を、下記の表C.1.11.1に臨床的に定義する。
スクリーニング時のベースライン評価には、最低14 日間連続して記載したほてりの記録日記データが必要であり、これらの連続した日は、無作為化の来院の前の直近14 日以内でなければならなかった(ただし、無作為化の来院日自体は含まない)。無作為化前の直近の 7 日間連続したデータを使用して、各被験者について、軽度、中等度及び重度のほてりのベースライン数を決定した。
来院1 の時に、来院1 の前の7 日で、少なくとも1 日当たり頻度が≧ 7 回(又は1 週当たり≧ 50 回)の中等度から重度のほてりがあって、適格性基準を満たし続けた被験者を、VMS サブ研究に無作為に割り付けた。VMS サブ研究のほてりの要件を満たしていない他の全ての適格被験者を、登録が完了するまで、本治験の非‐サブ研究の部分に無作為に割り付けた。
C.1.11.2 治療期間‐1-84 日目
全ての被験者(VMS サブ研究及び非‐サブ研究の両方)が 12 週目まで、ほてり/出血及びスポッティングの記録日記を記載する。ほてりの頻度及び重症度が記載されることに加えて、被験者の記録日記には、治験薬を投与した日時、投薬に最も近い食物摂取の時間及び出血/スポッティングの症状発現の強さが記載される。出血/スポッティングの定義は表C.1.11.2に、以下示す。
被験者は、各研究来院の時に記録日記を返却するように指示された。研究スタッフは返却された被験者の記録日記をレビューして、適切に記載していることを確認した;必要に応じて被験者は記録日記を正しく記載するように再指示された。
被験者の記録日記の記載に加えられたいかなる変更も、医薬品の臨床試験の実施に関する基準(Good Clinical Practice standards)に従って文書化した。ソース文書に対するいかなる変更又は訂正も、日付が付けられ、イニシャルで署名し、(必要ならば)説明が付され、そして元の記載を不明瞭にはしなかった。必要に応じて、前記被験者が施設である診療所にいる間、前記記録日記のレビュー中に、訂正を好ましくは文書化した。治験担当研究者又はその指名された担当者は、被験者の頭文字、被験者の番号、及び適切な記入事項が明確に決定された日付を、自明な場合は訂正することができた。被験者の意図した意味を文書化するのに適切な場合には、記録日記に訂正を加えることができるが、欠損した記録日記データを、出来事があった日から 1 週間以上後に、思い出して記載することはできなかった。必要に応じて、治験薬投与に関する訂正を、治験薬への照合に基づいて行うことができた。
研究スタッフは、治験依頼者が、前記被験者の記録日記の記載に関しての被験者のコンプライアンスを評価するために、被験者の記録日記データを速やかにCRF に入力した。指示を繰り返したにも関わらず、記録日記を正しく記載しなかった、又は記録日記を提出しなかった被験者は、メディカル・モニターとの協議の後、コンプライアンスを遵守しない理由で中止させることができた。被験者が記録日記を施設に返却し忘れた場合、前記研究スタッフは、記録日記又は欠損している記録日記ページを集めるためにあらゆる合理的な試みを行った。
C.1.11.3 治療期間‐85-360 日目
治療期間の最初の12 週間が終了したら、全ての被験者は、参加を継続し、12 ヶ月間の治療を完了するように求められた。12 週目の来院時に、被験者には、3 ヶ月分の出血及びスポッティングの記録日記を、毎日記載するように、配布された。被験者は次の予定された来院時に記録日記を返却すように指示された。被験者は、12 月目の治療終了まで、出血及びスポッティング記録日記を記載続け、各診療所の来院時に前記記録日記を返却した。研究スタッフは記録日記記載のコンプライアンスを監視し続けた。
C.1.12 更年期特有のクォリティ・オブ・ライフに関する調査票(MENQOL)
Hilditch, et al., Maturitas, 1996;24(3):161-175) によって開発された 1996 年版の更年期特有のクォリティ・オブ・ライフに関する調査票(MENQOL)を利用して、研究参加者のクォリティ・オブ・ライフの変化を評価した。MENQOL は来院1、4、5 及び 7 の時に実施した。
C.1.13 医学的アウトカム研究‐睡眠に関する調査票(MOS-Sleep)
1992 年版の医学的アウトカム研究‐睡眠に関する調査票(MOS-Sleep)(これは、Hays, RD and Stewart, AL, Sleep Measures, in A.L. Stewart and J.E. Ware (eds.), Measuring functioning and well-being : The Medical Outcomes Study approach (pp.235-259), Durham, NC: Duke University Press, 1992 に記載されている)を利用して、睡眠における変化を評価した。この MOS-Sleep に関する調査は来院 1、4、5 及び7 の時に実施した。
C.1.14 臨床的な全体印象(Clinical Global Impression (CGI))
4、8 及び12 週目に、VMS サブ研究の被験者は、Gerlinger et al., Menopause: The Journal of The North American Menopause Society, 2012:19(7):799-803 に記載された臨床的な全体印象を報告するように求められた。被験者は次の質問に答えるように指示された:「あなたの判断で、総合的な改善を、それが薬物治療によるものであるかどうか、評価しなさい。本研究への参加時のあなたの状態と比較して、それはどの位変わったか?」。以下のように、被験者は対称的な7 点尺度を用いてこの質問に答えるように求められた。
・非常に大きく改善
・大きく改善
・わずかに改善
・変化無し
・わずかに悪化
・大きく悪化
・非常に大きく悪化
C.2 スクリーニング手順(約60 日)
スクリーニング期間は、被験者がインフォームド・コンセント書式に署名した日に始まった。有望な被験者は、研究センターに来院し、資格を持ち適切に任命された研究スタッフによって評価され、適格性が検証され、併存疾患が排除された。
スクリーニング評価期間は60 日以内に終了した;ただし、この期間はメディカル・モニターの承認を得て、より長くすることが許された。全てのスクリーニング評価は無作為化の前に完了させた。スクリーニング手順を完了させるには、来院1 での無作為化の前に、少なくとも2 回の来院が通常必要であった。
必要とされるスクリーニング評価を完了させるために、スクリーニング期間内に必要に応じて、追加的な来院として、被験者に研究施設に来るように指示した。治験担当研究者は全てのスクリーニング手順の結果をレビューし、前記被験者が本研究に登録することが適格かどうかを判断した。スクリーニング時では以下の手順と評価を行った:インフォームド・コンセント、医療履歴及び婦人科歴;以前の/併用の医療の情報を収集した;バイタル・サイン(体温、心拍数(以下「HR」)、呼吸数(以下「RR」)、血圧(以下「BP」)の収集;身長と体重の測定、及びBMI を計算した;身体検査を行った;12-誘導 ECG を行った;内診及び乳房検査を行った;パップ・スメア検査を行った;血液化学検査、血液検査及び凝固検査用に血液及び尿サンプルを採取した;FSH(≧ 12 ヶ月の自発性無月経、又は両側卵巣摘出術を受けた被験者を除く)、エストラジオール、エストロン、プロゲステロン、及びTSH レベルの測定のために血液サンプルを採取した(注:TSH が検査値範囲によって異常の場合、T3 及び T4 の反射試験を実施した);尿妊娠検査(卵管結紮、両側卵巣摘出術、又は 55 歳以上で 1 年以上無月経の既往がある被験者を除く);マンモグラフィを実施した(来院 1 の 6 月以内に行っていない場合、又は報告が無い場合);子宮内膜生検を行った;ほてり/出血及びスポッティングを治療する(Issue Treatment Hot Flush/Bleeding and Spotting)記録日記(来院 1 の前の 最低 14 日)を配布した;及び、本研究にとっての記録日記の重要性、記載方法、及び研究施設への記録日記の返却方法に関して指示を行った。
C.3 二重盲検治療フェーズ
全ての治療中の来院には、被験者のスケジュール及び週末におけるわずかな変動を見込んだ来院ウィンドウがあった;しかしながら、指定された研究日に、前記被験者に来院してもらうためのあらゆる努力がなされた。前記来院ウィンドウをもっと長くすることができたが、メディカル・モニターの承認がある場合に限られた。来院を計画するとき、全体の治療期間を維持した;以降の来院は、無作為化した日を基準とした。
研究来院は、典型的には、上記、表23に概説した、及び以下に示した実施活動を含むように行われた。
C.1.1 来院1(0 週目/1 日目)
適格性基準を満たした被験者を、VMS サブ研究又は非‐サブ研究の何れかの治療群に無作為化して割り付けた。全てのスクリーニング手順が完了し、適格性が確認されたら、治験薬を渡した。この来院時には、以下の手順及び評価を実施した:研究参加基準のレビュー;医療履歴及び婦人科歴の更新(スクリーニング期間中に出現したあらゆる新しい疾患又は情報を記録するため);バイタル・サイン(体温、HR、RR、及び BP)の収集;更年期特有のクォリティ・オブ・ライフに関する調査票(以下、「MENQOL 書式」)5 の配布と被験者が記載したものの回収;医学的アウトカム研究‐睡眠に関する調査票(以下、「MOS-Sleep 書式」)6の配布と被験者が記載したものの回収;前回の来院以降の有害事象(AE)の記録と文書化;前回の来院以降の以前の/併用する薬剤治療の情報の収集;スクリーニング記録日記の回収とVMS サブ研究7 及び非‐サブ研究8 への割り付け;被験者を治験薬物に無作為に割り付けた;被験者に、治験薬物の自己投与及び被験者の記録日記9 の記載について指導した;その後の 4 週間の治療のために(前記来院ウィンドウを考慮して)治験薬を渡し、就寝時にそれを食物と一緒に服用することを被験者に指示した;及び、更に約4 週間後(28 日± 3 日)に研究施設に再来院するように被験者に指示した。
5Hilditchら、Maturitas、1996; 24(3):161-175 によって開発された、1996 年版の更年期特有のクォリティ・オブ・ライフに関する調査票(MENQOL)を利用して、研究参加者のクォリティ・オブ・ライフの変化を評価した。このMENQOL を来院1、4、5 及び 7 の時に実施した。
6Hays, RD and Stewart, AL, Sleep Measures, in A.L. Stewart and J.E. Ware (eds.), Measuring functioning and well-being: The Medical Outcomes Study approach (pp.235-259), Durham, NC: Duke University Press, 1992 に記載されている、1992 年版の医学的アウトカム研究‐睡眠に関する調査票(MOS-Sleep)を利用して、睡眠の変化を評価した。MOS-Sleep に関する調査票を来院 1、4、5 及び7 の時に実施した。
7スクリーニング時でのベースライン評価中に、最低14 日間連続して記載したほてりの記録日記データが必要とされ、これらの連続した日は、無作為化の来院の前の14 日以内(無作為化の来院日自体を数えない)でなければならない。無作為化前の直近の 7 日間連続したデータ(-7 日から-1 日)を使用して、各被験者についての軽度、中等度及び重度のほてりのベースライン数を決定した。
8前記 VMS サブ研究に参加するには、被験者はスクリーニング中のベースライン評価で、中等度から重度のほてりが1 日当たり≧ 7 回、又は1 週間当たり≧50 回を報告していなければならなかった。ほてりがそれほど頻繁ではなかった被験者は、非‐VMS サブ研究の登録に達するまで、非‐サブ研究の被験者として、なお依然として参加することが認められた。
9ほてり/出血及びスポッティングを治療する(Issue Treatment Hot Flush/Bleeding and Spotting)の記録日記を、最初の 4 週間の治療のために(前記来院ウィンドウを考慮して)配布した。
C.1.2 来院2(4 週目/28 日目± 3 日、中間)
被験者は、治療開始の4 週目(28 日目± 3 日)に研究施設に再来院した。この来院時には、以下の手順及び評価を行った:バイタル・サイン(体温、HR、RR、及びBP)の収集;エストラジオール及びエストロンの血清レベルをモニターするための採血;過去4 週間の治療に関して記載した被験者の記録日記の、施設職員による回収及びレビュー;ほてり/出血及びスポッティングを治療する(Issue Treatment Hot Flush/Bleeding and Spotting)の記録日記を、その後の 4 週間の治療(前記来院ウィンドウを考慮して)のために配布し、必要な場合は、記載の指示を施設職員がレビューした;治験薬を、その後の4 週間の治療(前記来院ウィンドウを考慮して)のために配布し、食物と一緒に自己投与するための指示を研究職員がレビューした;前の治療期間からの全ての治験薬容器及び未使用の治験薬を、研究職員が回収した;治療の指示とコンプライアンスを被験者と一緒にレビューした;前回の来院以降の全てのAEs を記録し、及び文書化した;前回の来院以降の併用薬剤治療の情報を収集した;VMS サブ研究の被験者についてのみ、臨床的な全体印象の評価(以下、「CGI 評価」)10 を記載した;及び、約 4 週間後(56 日目± 3 日)にその研究施設に再来院するように被験者に指示した。
10 4、8 及び 12 週目に、VMS サブ研究の被験者は、Gerlinger et al., Menopause: The Journal of The North American Menopause Society, 2012:19(7):799-803 に記載されているように、臨床的な全体印象(Clinical Global Impression(CGI))を報告するように求められた。
C.1.3 来院3(8 週目/56 日目± 3 日、中間)
被験者は、治療開始の 8 週目(56 日目± 3 日)に研究施設に再来院した。この来院時には、以下の手順及び評価を行った:バイタル・サイン(体温、HR、RR、及びBP)の収集;過去4 週間の治療に関して記載した被験者の記録日記の、施設職員による回収及びレビュー;ほてり/出血及びスポッティングを治療する(Issue Treatment Hot Flush/Bleeding and Spotting)の記録日記を、その後の 4 週間の治療(前記来院ウィンドウを考慮して)のために配布し、必要な場合は、記載の指示を施設職員がレビューした;治験薬を、その後の 4 週間の治療(前記来院ウィンドウを考慮して)のために配布し、食物と一緒に自己投与するための指示を研究職員がレビューした;前の治療期間からの全ての治験薬容器及び未使用の治験薬を、研究職員が回収した;治療の指示とコンプライアンスを被験者と一緒にレビューした;前回の来院以降の全ての AEs を記録し、及び文書化した;前回の来院以降の併用薬剤治療の情報を収集した;VMS サブ研究の被験者についてのみ、CGI 評価を記載した;及び、約 4 週間後(84 日目± 3 日)にその研究施設に再来院するように被験者に指示した。
C.1.4 来院4(12 週目/84 日目± 3 日、中間)
被験者は、治療開始の 12 週目(84 日目± 3 日)に研究施設に再来院した。この来院時には、以下の手順及び評価を行った:バイタル・サイン(体温、HR、RR、及びBP)の収集;体重測定を行った;血液化学、血液学及び凝固検査のために血液サンプルを採取した;エストラジオール、エストロン、及びプロゲステロンのレベルを測定するために血液サンプルを採取した;尿解析を行った;過去 4 週間の治療に関して記載した被験者の記録日記の、施設職員による回収及びレビュー;ほてり/出血及びスポッティングを治療する(Issue Treatment Hot Flush/Bleeding and Spotting)の記録日記を、その後の 3 ヶ月間の治療(前記来院ウィンドウを考慮して)のために配布し、必要な場合は、記載の指示を施設職員がレビューした;治験薬を、その後の 3 ヶ月間の治療(前記来院ウィンドウを考慮して)のために配布し、食物と一緒に自己投与するための指示を研究職員がレビューした;前の治療期間からの全ての治験薬容器及び未使用の治験薬を、研究職員が回収した;治療の指示とコンプライアンスを被験者と一緒にレビューした;前回の来院以降の全ての AEs を記録し、及び文書化した;前回の来院以降の併用薬剤治療の情報を収集した;MENQOL の配布と被験者が記載したものの回収;MOS-Sleep 書式の配布と被験者が記載したものの回収;VMS サブ研究の被験者についてのみ、CGI 評価を記載した。
約3 ヶ月後(6 月目、180 日目± 4 日)に研究施設に再来院するように被験者に指示した。加えて、研究の被験者に、来院と来院の間に電話(又は必要に応じて他の手段)によって連絡があるかもしれないことを通知した。連絡があった場合、被験者は治療コンプライアンス、有害事象、及び併用薬物療法について質問される。必要であれば、前記被験者は、治験薬の自己投与及び他の研究要件へのコンプライアンス(例えば、記録日記の記載)について、施設職員によって再指導される。被験者との全ての連絡は、それらのソース・ファイル中に文書化されるべきとされた。注:VMS サブ研究に登録されている被験者は、12 週間の評価後も、非‐サブ研究の被験者と共に参加を続ける。
C.1.5 来院5(6 月目、180 日目± 3 日、中間)
被験者は、治療開始の 6 月目(180 日目± 3 日)に研究施設に再来院した。この来院時には、以下の手順及び評価を行った:バイタル・サイン(体温、HR、RR、及びBP)の収集;体重測定を行った;内診及び乳房検査を行った;血液化学、血液学及び凝固検査のために血液サンプルを採取した;エストラジオール及びエストロンのレベルを測定するために血液サンプルを採取した;尿解析を行った;過去 6 ヶ月間の治療に関して記載した被験者の記録日記の、施設職員による回収及びレビュー;ほてり/出血及びスポッティングを治療する(Issue Treatment Hot Flush/Bleeding and Spotting)の記録日記を、その後の 3 ヶ月間の治療(前記来院ウィンドウを考慮して)のために配布し、必要な場合は、記載の指示を施設職員がレビューした;治験薬を、その後の 3 ヶ月間の治療(前記来院ウィンドウを考慮して)のために配布し、食物と一緒に自己投与するための指示を研究職員がレビューした;前の治療期間からの全ての治験薬容器及び未使用の治験薬を、研究職員が回収した;治療の指示とコンプライアンスを被験者と一緒にレビューした;前回の来院以降の全ての AEs を記録し、及び文書化した;前回の来院以降の併用薬剤治療の情報を収集した;MENQOL 書式の配布と被験者が記載したものの回収;及び、MOS-Sleep 書式の配布と被験者が記載したものの回収。
約3 ヶ月後(9 月目、270 日目± 4 日)に研究施設に再来院するように被験者に指示した。加えて、研究の被験者に、来院と来院の間に電話(又は必要に応じて他の手段)によって連絡があるかもしれないことを通知した。連絡があった場合、被験者は治療コンプライアンス、有害事象、及び併用薬物療法について質問される。必要であれば、前記被験者は、治験薬の自己投与及び他の研究要件へのコンプライアンス(例えば、記録日記の記載)について、施設職員によって再指導される。被験者との全ての連絡は、それらのソース・ファイル中に文書化されるべきとされた。
C.1.6 来院6(9 月目/270 日目± 3 日、中間)
被験者は、治療開始の 9 月目(270 日目± 3 日)に研究施設に再来院した。この来院時には、以下の手順及び評価を行った:バイタル・サイン(体温、HR、RR、及びBP)の収集;血液化学、血液学及び凝固検査のために血液サンプルを採取した;エストラジオール及びエストロンのレベルを測定するために血液サンプルを採取した;尿解析を行った;過去 3 ヶ月間の治療に関して記載した被験者の記録日記の、施設職員による回収及びレビュー;ほてり/出血及びスポッティングを治療する(Issue Treatment Hot Flush/Bleeding and Spotting)の記録日記を、その後の 3 ヶ月間の治療(前記来院ウィンドウを考慮して)のために配布し、必要な場合は、記載の指示を施設職員がレビューした;治験薬を、その後の 3 ヶ月間の治療(前記来院ウィンドウを考慮して)のために配布し、食物と一緒に自己投与するための指示を研究職員がレビューした;前の治療期間からの全ての治験薬容器及び未使用の治験薬を、研究職員が回収した;治療の指示とコンプライアンスを被験者と一緒にレビューした;前回の来院以降の全ての AEs を記録し、及び文書化した;及び、前回の来院以降の併用薬剤治療の情報を収集した。
約3 ヶ月後(12 月目、360 日目± 4 日)に研究施設に再来院するように被験者に指示した。加えて、研究の被験者に、来院と来院の間に電話(又は必要に応じて他の手段)によって連絡があるかもしれないことを通知した。連絡があった場合、被験者は治療コンプライアンス、有害事象、及び併用薬物療法について質問される。必要であれば、前記被験者は、治験薬の自己投与及び他の研究要件へのコンプライアンス(例えば、記録日記の記載)について、施設職員によって再指導される。被験者との全ての連絡は、それらのソース・ファイル中に文書化されるべきとされた。
C.1.7 来院7(12 月目/360 日目± 4 日、治療終了)
被験者は、治療開始の 12 月目(360 日目± 4 日)に研究施設に再来院した。この来院時には、以下の手順及び評価を行った:身体検査を行った;バイタル・サイン(体温、HR、RR、及びBP)の収集;体重測定を行った;内診及び乳房検査を行った;パップ・スメアを行った;マンモグラフィーを行った;12-誘導ECG を行った;子宮内膜生検を行った11;血液化学、血液学及び凝固検査のために血液サンプルを採取した;エストラジオール、エストロン及びプロゲステロンのレベルを測定するために血液サンプルを採取した;尿解析を行った;過去の 3 ヶ月間の治療に関して、記載された、ほてり/出血及びスポッティングを治療する(Issue Treatment Hot Flush/Bleeding and Spotting)の記録日記を、施設職員が回収してレビューする;前の治療期間からの全ての治験薬容器及び未使用の治験薬を、研究職員が回収した;治療のコンプライアンスを被験者と一緒にレビューした;前回の来院以降の全ての AEs を記録し、及び文書化した;前回の来院以降の併用薬剤治療の情報を収集した;MENQOL 書式の配布と被験者が記載したものの回収;MOS-Sleep 書式の配布と被験者が記載したものの回収;及び、治験薬の最終投与後 30 日以内に発生する重篤な有害事象を報告することに関する指示を与えた。
11 治療の終了時に子宮内膜生検をプロトコルに従って繰り返し、治験薬の最終投与から30 日以内に実施した。
C.1.8 治療後の電話連絡による安全性のフォローアップ(治験薬の最終投与から約15 日後)
治験薬を投与された各被験者は、治療期間に関係なく、治験薬の最終投与の約15 日後にフォローアップの電話を受けた。フォローアップは、一般に、全ての安全性評価(例えば、子宮内膜生検及びマンモグラフィーの結果)を受領した後に行った。フォローアップの電話には以下が含まれた:継続している有害事象、及び治験薬の最終投与後15 日間に発生した新たな有害事象のレビュー;継続している併用薬、及び治験薬の最終投与後 15 日間にあった新しい併用薬のレビュー;全ての試験終了時の安全性評価、及び更なるフォローアップ又は診療所への来院が必要かどうかの判定に関する議論;及び、治験薬の最終投与後 30 日以内に発生する重篤な有害事象を報告することに関する指示を再び与えた。
D. 被験者の同定と無作為化の手順
各被験者には、スクリーニングの開始時に、被験者の臨床施設を同定するために使用され、通し番号である固有の被験者番号が与えられた。更に、割り当てられた被験者番号に加えて、被験者のイニシャルも同定に使用した。
適格性のある被験者は、来院 1(0 週目/1 日目)の時に無作為に割り付けられた。無作為化コードを、本研究の開始前に統計学者によって準備された、コンピュータで生成した無作為化スケジュールを使用して作成した。
E. 試験製品、用量及び投与方法
E.1 治験薬の説明と包装
TX-001HR は、楕円形、不透明、ピンク色、ソフト・ゼラチン製剤の17β-エストラジオール0.5 水和物及び微粉化プロゲステロンを含む配合剤製品である。
異なる用量を収容するためには 2 つの異なるサイズのカプセルが必要であったので、二重のダミー技術を用いた。2 つのサイズのプラセボ・カプセルは、活性治験薬と同一のものであったが、エストロゲン/プロゲステロンを含まなかった。
治験薬は、ブリスター・パックに包装し、ラベルを貼って各施設に送った。箱ラベルと包装ラベルには、その薬剤が何であるかを明瞭にするための情報は含まれなかった。
E.2 研究治療
活性薬物治療に無作為に割り付けられた被験者は、以下の 4 つの活性TX-001HR 治療群のうちの1 つを、就寝時に毎日 12 ヶ月間食物と共に、経口的に、自己投与した。
・治療1:エストラジオール1 mg/プロゲステロン 100 mg 配合製剤
[大活性薬剤、小プラセボ]
・治療2:エストラジオール0.5 mg/プロゲステロン100 mg 配合製剤
[大活性薬剤、小プラセボ]
・治療3:エストラジオール0.5 mg/プロゲステロン50 mg 配合製剤
[大プラセボ、小活性薬剤]
・治療4:エストラジオール0.25mg/プロゲステロン50mg 配合製剤
[大プラセボ、小活性薬剤]
プラセボに無作為に割り付けられた VMS サブ研究に参加している被験者は、試験製品に対応する 2 つのプラセボ・ゲル・カプセルを、経口的に服用した。本研究の盲検性を保つために、本研究は二重盲検、二重ダミー治療で行った。活性薬物治療に無作為に割り付けられた被験者は、活性薬物のものとは別のカプセル・サイズに対応するプラセボ・ゲル・カプセルを服用した。全ての被験者は1 つの大きなカプセルと1 つの小さなカプセルを服用した。
・治療5:プラセボ
[大プラセボ、小プラセボ]
E.3 治験薬投与
全ての被験者は、就寝時に毎日 12 ヶ月間食物と共に、経口的に、自己投与した。各被験者に、来院ウィンドウを考慮して、次の予定された来院時まで服用するのに十分な治験薬を配布した。前記被験者には、来院2、3、4、5、6 及び 7 の時に、使用済み及び元の包装に入っている未使用の治験薬の容器を、その研究施設に返却するように指示した。その施設は、配布した/返却された治験薬の数、及び前記被験者より報告されたあらゆる追加情報(例:カプセルの紛失に関する情報)に基づいて、コンプライアンスを検証し、文書化した。
E.4 治験薬の配布及び返却
治験薬を、来院1 から 6 の時に、適格性のある全ての被験者に配布した。来院 2 から 7 の時には、全ての使用済み治験薬の容器、及び未使用の治験薬を研究職員に、元の包装で、返却するように指示し、次の期間のための新しい治験薬を配布した。
被験者が研究への参加を中止した、又は前記研究を中止した場合、前記被験者は中止/終了時に全ての治験薬容器及び未使用の治験薬を返却するように指示された。
E.4 治験薬のアカウンタビリティ(Accountability)/コンプライアンス
被験者が治験薬を投与した最初の日を 1 日目とみなし、その後の全ての来院はこの日に基づいた。コンプライアンスは、12 週目までの被験者の記録日記とピル数から判定した。この間、前記被験者は服用した及び服用しそこなった全ての投与を記録するように指示された。12 週目の来院後、配布され、及び返却されたカプセルの数、並びに前記被験者によって報告された説明的な情報を通して、治験薬のコンプライアンスをモニターした。各研究の被験者は、治験薬の服薬コンプライアンスを遵守していると見なされるためには、各研究来院の間隔にわたるカプセル数に基づいて、少なくとも80 % の治験薬の服薬コンプライアンスであることが必要とされた。もし、被験者の服薬コンプライアンスが80 % 未満の場合、治験担当研究者は、前記被験者を除くことをメディカル・モニターと話し合うように指示された。
被験者には、来院時に、記載した研究記録日記を研究職員に返却するように指示した。研究職員は、前記記録日記に記録された治験薬投与、及び他の情報を適切に文章化することを確実にするために、被験者と一緒に被験者の記録日記をレビューした。治験薬容器の返却時に、研究職員は、返却された治験薬の量、被験者が使用した治験薬の量、及び被験者が使用しなかった治験薬の量を薬物のアカウンタビリティ・ログ(drug accountability log)に記録することを担当した。
F. 評価項目
F.1 主な評価項目
F.1.1 主要有効性評価項目:血管運動症状(VMS サブ研究)
スクリーニング時でのベースライン評価中に、最低 14 日間連続して記載したほてりの記録日記データが必要とされ、これらの連続した日は、無作為化の来院の前の 14 日以内(無作為化の来院日自体を数えない)でなければならない。無作為化前の直近の 7 日間連続したデータ(-7 日から-1 日)を使用して、各被験者についての軽度、中等度及び重度のほてりのベースライン数を決定した。この 7 日間の中等度から重度のほてりの回数も、VMS サブ研究の適格性を判断するために使用した。
・プラセボと比較した、活性薬物治療群における、ベースラインから4 週目までの、中等度から重度の血管運動症状の頻度における平均変化。
・プラセボと比較した、活性薬物治療群における、ベースラインから 12 週目までの、中等度から重度の血管運動症状の頻度における平均変化。
・プラセボと比較した、活性薬物治療群における、ベースライン時の中等度から重度の血管運動症状の重症度が、4 週目時に軽度、中等度から重度の血管運動症状になる平均変化。
・プラセボと比較した、活性薬物治療群における、ベースライン時の中等度から重度の血管運動症状の重症度が、12 週目時に軽度、中等度から重度の血管運動症状になる平均変化。
F.1.2 主要安全性評価項目:子宮内膜増殖症
・主要安全性評価項目は、事前の計画(3 人の病理学医のうち 2 人の間のコンセンサスが最終的な子宮内膜病理学診断である)に基づいた、12 カ月時の子宮内膜増殖症の発生率(増殖症率は≦ 1 %で、その割合に対する片側 95 % CI の上限は4 % を超えない)であった。2 人の主な病理学医が、増殖症が存在することについての意見で一致しないとき、3 人目の病理学医の判読結果を利用する。
主要評価項目として、3 人の病理学医が中心となって全ての子宮内膜生検を判読した。治験依頼者が任命した2 人の病理学医が主要な病理学医であると考えられた(病理学医はこの任命に対して盲検化された)。
各病理学医は、前記生検を以下の3 つのカテゴリのうちの1 つに分類した:
・カテゴリ1:非‐子宮内膜悪性腫瘍/非‐増殖症‐には、増殖性子宮内膜、弱増殖性子宮内膜、無秩序な増殖パターン、分泌型子宮内膜、子宮内膜組織(その他)[即ち、子宮内膜上皮、腺、間質等の良性、不活性又は萎縮性な断片]、診断に不十分な子宮内膜組織、子宮内膜が同定されない、組織が同定されない、その他、が含まれる。
・カテゴリ2:子宮内膜増殖症‐には、異型を伴う又は伴わない単純型増殖症、及び異型を伴う又は伴わない複雑型増殖症が含まれる。
・カテゴリ3:子宮内膜悪性腫瘍。
2 人の主要な病理学医の判読を利用した。2 人の主要な病理学医の判読者が上記のカテゴリの何れかに意見が一致した場合、コンセンサスが成立した。例えば、「非‐子宮内膜悪性腫瘍/非‐増殖症」のサブカテゴリの何れか2 つは、「カテゴリ1:非‐子宮内膜悪性腫瘍/非‐増殖症」として分類されるが、主要な病理学医が、増殖症の存在についての意見で一致しなかった場合、3 人目の病理学医の結果が利用され、増殖症の存在に関する最終決定は多数決の診断に基づいた。
3 人全員の判読結果が異なる場合(即ち、それぞれが異なるカテゴリ‐カテゴリ1、2、又は 3 に分類される)、最終診断は 3 人の判読結果のうち最も重度のものに基づいた。
信頼区間アプローチを使用して、前記増殖症の発生率が許容可能であるかどうかを判断した。各活性薬物治療群について、1 年目時の増殖症の発生率、及び相関する 95 % 片側上限信頼限界を計算した。95 % 片側上限信頼限界が4 % 以下で、1 % 以下として観察された発生率は、許容できるほど低いと見なされた。
F.2 副次VMS サブ研究評価項目
副次VMS サブ研究評価項目には以下が含まれる:
・ベースラインから 12 週までの各週までの、中等度から重度の血管運動症状の頻度の平均変化。
・12 週までの各週の、ベースラインから、軽度、中等度から重度の血管運動症状までの、中等度から重度の血管運動症状の重症度における平均変化。
・ベースラインから 12 週までの各週までの、軽度、中等度及び重度の血管運動症状の頻度及び重症度の平均変化。
・12 週までの各週において、中等度から重度の血管運動症状がベースラインから50 %、及び、これとは別に、75 % 減少した被験者のパーセント。
・ベースラインからの中等度から重度の血管運動症状の頻度における変化と比較した、治療に対する被験者の満足度(臨床的な全体印象(Clinical Global Impression [CGI]))に基づく、4、8 及び 12 週時の治療レスポンダーのパーセント。
F.3 副次子宮内膜増殖症評価項目
副次解析を補足的に行った。副次評価項目は、3 人の病理学医の判読結果のうち2 人の判読結果が一致したことに基づく、12 ヶ月時の子宮内膜増殖症の発生率であった。3 人の盲検化した病理学医が全ての生検を判読し、3 人の病理学医からの結果を利用した。この補足解析では、最終診断は 3 人の病理学医のうちの 2 人の判読結果の一致に基づいていた。3 人の病理学医のうち2 人が上記のカテゴリの何れかに意見が一致した場合、コンセンサスが成立した。例えば、「非‐子宮内膜悪性腫瘍/非‐増殖症」のサブカテゴリの何れか 2 つは、「カテゴリ1:非‐子宮内膜悪性腫瘍/非‐増殖症」として分類される。もし、3 人全員の判読結果が異なる場合(即ち、それぞれが異なるカテゴリ‐カテゴリ 1、2、又は 3 となる)、最終診断は、3 人の判読結果のうち、最も重度なものに基づいた。
F.4 その他の副次評価項目
その他の副次評価項目には以下が含まれた:
・1 日目から364 日目まで続けて無月経(cumulative amenorrhea)であった被験者の割合
・出血なし:サイクル毎の % 及び連続したサイクルについての累積。
・出血/スポッティングがある日数。
・研究被験者全体における、12 週間にわたるほてりの頻度及び重症度の評価。
・MENQOL 評価パラメータ。
・MOS-Sleep 評価パラメータ。
・血清中エストラジオールとエストロンに関する、トラフ(trough)・ホルモンの評価。
F.5 安全性評価項目
バイタル・サイン、体重、臨床検査測定値の変化(血液学、臨床化学、尿検査、及びパップ・スメア等を含む)、並びに有害事象を安全性評価項目の一部として評価した。身体検査、ECG、内診、及びマンモグラムの変化を評価した。増殖症性ポリープ及びポリープ関連異型の発生率を安全性レビュー中で考慮した。何れかの治療群における被験者の少なくとも 5 % によって報告された任意の有害事象の頻度及び重症度分布に関して、活性薬物治療群の比較を、5 つの治療群の頻度分布を比較することによって評価する。
G. 統計的考察
G.1 無作為化と層別化
VMS サブ研究の被験者は、各研究施設内で、1:1:1:1:1 の配分比で、以下の治療群のうちの1 群に無作為化して割り付けた。VMS サブ研究に参加していない被験者は、1:1:1:1 の配分比で、活性薬物治療群のうちの 1 群に無作為化して割り付けた。再現性のあるコンピューターで作成したブロック無作為化スケジュールを使用して、各施設内で、被験者を治験薬に無作為化して割り付けた。無作為化コードを生成し、アクセスを制限することで、非盲検化される機会を減らし、偏りを最小限にした。
・治療1:エストラジオール 1 mg/プロゲステロン 100 mg 配合製剤
・治療2:エストラジオール 0.5 mg/プロゲステロン100 mg 配合製剤
・治療3:エストラジオール 0.5 mg/プロゲステロン50 mg 配合製剤
・治療4:エストラジオール 0.25mg/プロゲステロン50mg 配合製剤
・治療5:プラセボ
G.2 サンプル・サイズの根拠
全体の研究サンプル・サイズは、配合剤療法が治療の 12 ヶ月後に≦ 1 % の子宮内膜増殖症の発生率を達成するのに有効であり、そして推定発生率の 95 % 信頼区間の上限が≦ 4 % である、という目標に基づいた。VMS サブ研究のサンプル・サイスは、ベースラインから4 週目及び12 週目までの血管運動症状の週当たりの頻度及び重症度の平均についての予想される変化に基づいた。
研究全体:12 ヶ月間の治療を終了し、ベースライン時及び 12 月時に子宮内膜増殖症の評価ができ、2 件以下の子宮内膜増殖書の報告で、年間の発生率が≦ 1 % 及び片側95 % 信頼区間の上限が≦ 2.5 %(厳密な二項分布)である、各活性薬物治療群の 250 人の被験者。
VMS サブ研究:頻度数と重症度指数の両方を解析する主な方法は、前回の観測による補完を使用して欠損している情報を説明すること、並びに、被験者を無作為効果として扱い、及びベースライン、4 週目及び12 週目時に反復頻度及び重症度の尺度を説明する線形混合効果共分散パターン・モデル(linear mixed effects covariance pattern model)、であった。各比較についての試験の有意水準を 5 %(両側)で維持するために、4 つの活性薬物治療群及び 4 つの共‐主要アウトカムのそれぞれを、階層順にプラセボ群と比較した。2 群t-検定を使用して、サンプル・サイズの要件を推定した。
頻度の変化:中等度から重度のほてりの週当たりの頻度におけるベースラインからの平均変化は、4 週目と12 週目の両方で、何れかの所与の活性薬物治療群で少なくとも-56、プラセボ群で-35 であると仮定した。治療群及び週にわたる、共通の被験者間の標準偏差は35 であると更に仮定した。
重症度指数の変化:軽度、中等度及び重度のほてりのベースラインからの重症度スコアにおける平均変化は、4 週目と12 週目の両方で、何れかの所与の活性薬物治療群で少なくとも -0.7、プラセボ群で-0.4 であると仮定した。治療群及び週にわたる、共通の被験者間の標準偏差は 0.6 であると更に仮定した。
各治療群に150 人の被験者を登録し、各群の最大20 % の被験者が一次解析で不適格となることを見込むことで、主要VMS 仮説を検定するための少なくとも90 % の検出力が得られる。
G.3 解析対象のデータセット
解析のための集団データセットを、活性薬物治療群における子宮内膜増殖症の評価について、VMS サブ研究での、中等度から重度のほてりの週当たりの頻度及び重症度におけるベースラインからの変化に関する活性薬物治療群とプラセボ群間の比較について、及び、全体的な安全性評価について、以下に定義する。
・全無作為化:本研究に無作為に割り付けた全ての被験者。
・全治療/安全性:少なくとも 1 つの研究治療を受けた無作為化した全ての被験者。
・子宮内膜増殖症(EH):12 ヶ月間の研究治療を続け、主要なプロトコル違反はなく、ベースライン時及び 12 ヶ月時に子宮内膜増殖症の有無を評価できる生検が行われた、活性薬物治療群に無作為に割り付けられて治療を受けた全ての被験者。加えて、ベースライン時に明確な生検を受けた被験者において、研究中での来院時において、子宮内膜増殖症が診断された場合、子宮内膜増殖症の事象を有する被験者は、年間発生率を計算する際にカウントされる。
・VMS サブ研究の修正した治療意図(Modified Intent-to-Treat (MITT)):VMS サブ研究への資格があり、中等度から重度のほてりの頻度及び重症度に関するベースラインの測定値があり、研究治療の開始後、少なくとも 1 週間のほてりの頻度及び重症度の報告があった、治療を受けた全ての被験者;
・VMS サブ研究の有効性の評価可能性(Efficacy Evaluable (EE)):有効性の理由から無作為化時に正しく含まれ、4 週及び 12 週の有効性評価データが全てある MITT 被験者。
子宮内膜増殖症の有効性解析はEH 集団を用いて行い、VMS の有効性解析はMITT 及び EE 集団を用いて行い、及び安全性解析は全治療/安全性集団を用いて行う。
スポッティング及び出血に関するその他の解析、非‐サブ研究の被験者におけるほてり、MENQOL 及びMOS-Sleep のレスポンスは利用可能なデータに依存する。
統計解析計画に規定されているように、プロトコルから大きく逸脱している被験者は解析から除外する。
G.4 解析
G.4.1 被験者の配置
無作為化し、治療を受け、様々な評価に参加し、そして臨床試験を終了した被験者の数を表にした。
G.4.2 集団統計及び被験者の他の特性
被験者の集団統計及び治療前の特性を叙述的にまとめた。統計的検定を行って、治療への割り付け間での集団統計を比較することはしなかった。
G.4.3 試験前及び併用の薬物治療
併用の薬物治療には、活性研究治療の期間中に受けたあらゆる薬物又は健康製品が含まれた。試験前の薬物治療には、無作為化の30 日以内に受けたあらゆる薬物が含まれた。被験者の数及び薬物を使用しているパーセントを、薬物治療の世界保健機関(WHO)の治療薬クラス及び一般用語(2010 年 3 月辞書以降)(the medication’s World Health Organization (WHO)Therapeutic Drug Class and Generic Term)に従って、全ての治療を受けた集団の治療割り当て毎に、表にした。試験前の薬物治療と併用の薬物治療は別々の表である。2 回以上1 種の薬物治療を受けている被験者は、その薬物治療について 1 回だけカウントした。
G.5 中間解析
中間解析は計画しなかった。
G.6 最終統計解析計画
データベースを施錠することに先立って、治験依頼者は最終統計解析計画を承認した。前記統計解析計画には、意図された全ての解析について、詳細に記載した。
G.6.1.1 ほてりのデータに関するデータ処理
ほてりの頻度及び重症度を、スクリーニングの来院から12 週目の来院までの間、毎日のほてりの記録日記を用いて、記録した。4 週目及び12 週目の軽度、中等度又は重度のほてりの回数は、4 週目及び12 週目の7 日間のそれぞれの中等度及び重度のほてりの回数を合計することによって計算した。
スクリーニング時のベースライン評価中に、最低14 日間連続して記載したほてりの記録日記データが必要であり、これらの連続日は無作為化の来院の前の直近の14 日以内でなければならなかった(無作為化の来院日自体を数えない)。無作為化前の直近の 7 日間の連続したデータ(-7 日から-1 日)を使用して、各治験者についての軽度、中等度及び重度のほてりのベースライン数を測定した。これら7 日間の中等度から重度のほてりの回数も使用して、VMS サブ研究の適格性を判断した。(VMS サブ研究に参加するためには、被験者は、スクリーニング中のベースライン評価時に、1 日当たり≧7 回の中等度から重度のほてり、又は 1 週間当たり≧50 回を報告していなければならなかった;ほてりがそれほど頻繁ではなかった被験者は、非‐VMS サブ研究の登録に達するまで、非‐サブ研究の被験者として、なお依然として参加することが認められた。)
ベースライン来院、ベースラインから4 週目までの変化、及びベースラインから12 週目までの変化について主要評価項目をまとめた。各来院について、サンプルサイズ、平均、中央値、最小値、最大値、及びプールしたSD の推定値を示す。
投与の最終日後に行われた記録日記データは、全ての解析から除外する。
欠損データ:1 週間の記録日記データ内に欠損データがある場合、欠損データを推定するために以下の方法を使用した。
・少なくとも4 日の評価可能なデータがある週の場合、その週の欠損日のデータを、その週の欠損していない日の平均によって推定した。週内の欠損値を前記平均値に置き換えたら、その7 日間の値を使用してその週のスコアを計算した。
・3 日以下のデータしかない週については、被験者のデータが4 日未満のデータしか含まない週のみで構成されている場合を除き、その週のデータを解析から除外した。この結果生じたデータセットは、観察された症例データと見なした。
・(3 日以下のデータしかないため)完全に欠損値で構成されている週は全て、LOCF を使用して置き換えた。このLOCF 解析では、前週のデータがベースラインでない限り、欠損データの週を前週のデータに置き換えた。
G.6.1.2 ほてりのデータに関するデータ処理
主要有効性解析‐VMS
中等度から重度のほてりの週当たりの回数及び週当たりの重症度スコアを、各被験者について、ベースラインから4 週目及び12 週目までの平均変化として評価した。
各評価週(ベースライン、並びに4 週目と12 週目)の中等度から重度のほてりの週当たりの回数を、次のように導き出した:
・週当たりの頻度=(対象となる週の7 日間の中等度及び重度のほてりの合計回数)
・各評価週(ベースライン、及び4 週目と12 週目)の週当たりのほてりの重症度は、次のように導き出す:
週当たりの重症度スコア= [(7 日間の軽度のほてりの回数)× 1 +
(7 日間の中等度のほてりの回数)× 2 +
(7 日間の重度のほてりの回数)× 3] /
(7日間のほてりの合計回数)。
週当たりの重症度スコア0 を、所与の評価週に対して、ほてりがないことを報告した被験者に、割り当てる。
血管運動症状の頻度及び重症度における絶対値、ベースラインからの変化、及びプラセボとのそれぞれの差を列挙し、まとめた。平均、標準偏差(S.D.)、最小値(MIN)及び最大値(MAX)を、4 つの共‐主要評価項目全てについて求めた。
血管運動症状の頻度及び重症度におけるベースラインからの平均変化を、共変量としてのベースライン、治療(活性薬物 vs. プラセボ)、週(4 及び12)及び治療と週の相互作用を用いた、線形混合効果共分散パターン・モデル(linear mixed effects covariance pattern model)を用いて評価した。被験者は無作為効果(random effect)としてモデルに含まれ、複合対称性モデル(compound symmetry model)を仮定した。全体的な治療効果についての検定、並びに活性薬物とプラセボとの週当たりの比較を評価した。プラセボと比較して、各有効用量について別々の混合モデルを実行した。4 つの共‐主要評価項目の各々に関する用量比較の各々について p < 0.05 であれば、統計的有意性が有るとした。最高のエストラジオール用量(1 mg)を、4 つの共‐主要評価項目のそれぞれについて最初に検定し、全ての評価項目がプラセボと比較して統計的有意性に達していれば、次の検定に進んだ。2 番目の検定は、2 つの 0.5 mg 用量とプラセボの 3 元比較であった;4 つの共‐主要評価項目のそれぞれが統計的有意性を示す場合、各0.5 mg 用量とプラセボの間で別々のペアワイズ比較を行う。最後に、0.5 mg 用量(the 0.5 mg doses)のプラセボとの全てのペアワイズ比較が統計的に有意である場合、0.5 mg 用量(the 0.5 mg dose)をプラセボと比較した。ベースラインからの変化、及びプラセボからのそれぞれの差について、95 %(95 %)の両側信頼区間を導き出し、各用量及び週ごとにグラフで表示した。
主要安全性解析‐子宮内膜増殖症
主要安全性評価項目は、事前の計画(3 人の病理学医のうち 2 人の間のコンセンサスが最終的な子宮内膜病理学診断である)に基づいた、12 カ月時の子宮内膜増殖症の発生率(増殖症率は≦ 1 %で、その割合に対する片側 95 % CI の上限は4 % を超えない)であった。2 人の主な病理学医が、増殖症が存在することについての意見で一致しないとき、3 人目の病理学医の判読結果を利用した。
主要評価項目として、3 人の病理学医が中心となって全ての子宮内膜生検を判読した。治験依頼者が任命した 2 人の病理学医が主要な病理学医であると考えられた(病理学医はこの任命に対して盲検化された)。
各病理学医は、前記生検を以下の 3 つのカテゴリのうちの 1 つに分類した:
・カテゴリ1:非‐子宮内膜悪性腫瘍/非‐増殖症‐には、増殖性子宮内膜、弱増殖性子宮内膜、無秩序な増殖パターン、分泌型子宮内膜、子宮内膜組織(その他)[即ち、子宮内膜上皮、腺、間質等の良性、不活性又は萎縮性な断片]、診断に不十分な子宮内膜組織、子宮内膜が同定されない、組織が同定されない、その他、が含まれる。
・カテゴリ2:子宮内膜増殖症‐には、異型を伴う又は伴わない単純型増殖症、及び異型を伴う又は伴わない複雑型増殖症が含まれる。
・カテゴリ3:子宮内膜悪性腫瘍。
主要解析として:
2 人の主要な病理学医の判読を利用した。両方の主要な病理学医の判読者が上記のカテゴリの何れかに意見が一致した場合、コンセンサスが成立した。例えば、「非‐子宮内膜悪性腫瘍/非‐増殖症」のサブカテゴリの何れか 2 つは、「カテゴリ1:非‐子宮内膜悪性腫瘍/非‐増殖症」として分類された;主要な病理学医が、増殖症の存在についての意見で一致しなかった場合、3 人目の病理学医の結果が利用され、増殖症の存在に関する最終決定は多数決の診断に基づいた。
3 人全員の判読結果が異なる場合(即ち、それぞれが異なるカテゴリ‐カテゴリ1、2、又は 3 に分類される)、最終診断は 3 人の判読結果のうち最も重度のものに基づいた。
信頼区間アプローチを使用して、前記増殖症の発生率が許容可能であるかどうかを判断した。各活性薬物治療群について、1 年時の増殖症の発生率、及び相関する 95 % 片側上限信頼限界を計算した。子宮内膜の増殖症(endometrium hyperplasia)の主要解析集団は、子宮内膜増殖症(endometrial hyperplasia (EH))の集団であった。1年時のEH 被験者は、無作為に割り当てられ、少なくとも1 用量の治験薬を服用し、除外となるプロトコル違反はなく(統計解析の計画で詳述した)、治療前の子宮内膜生検及び1 年時の生検を受けている、又は研究期間中の何れかの時期に子宮内膜増殖症を発症した被験者、である。11 月目から13 月目(治験薬物治療の最初の日に対して)以内に行った生検を1 年生検と見なし、最終投与から30 日以内に行われた限り、本解析に含める。
1 年時での子宮内膜増殖症の発生率を以下のように計算した:
I = A/B
ここで、I = 1 年評価時での発生率
A = 本研究中に生検を受けて子宮内膜増殖症が陽性である全ての被験者。
B = 11 から 13 月目の間に上記の基準を満たす生検を受けた全ての被験者、これに加えて、11 月前に、生検を受けて何れかの病理学医によって子宮内膜増殖症が陽性であるされた全ての被験者。
95 % 片側上限信頼限界が 4 % 以下で、1 % 以下として観察された発生率は、許容できるほど低いと見なされる。
更に、増殖症発生率における群間のペアワイズの差について、95 % の両側信頼区間を計算した。
G.6.1.3 副次VMS 解析
4 週及び12 週の共‐主要評価項目と同様に、12 週までの各評価週について、軽度、中等度及び重度の血管運動症状の頻度及び重症度の変化について評価を行った。中等度及び重度の血管運動症状だけを含む評価、並びに軽度、中等度及び重度の血管運動症状を含む評価、の 2 つの評価を行った。重症度スコアは、中等度及び重度の評価については、中等度又は重度のほてりを報告していない被験者をゼロ(0)に設定し、及び軽度中等度及び重度の評価については、ほてりを報告しない被験者をゼロ(0)に設定した。更に、ベースラインからの減少率及びプラセボとのそれぞれの差を報告した。
治療レスポンダー(treatment responders)の割合を各治療群内で特定し、4、8、及び 12 週時に、被験者の治療満足度の自己評価(CGI を使用)と報告された中等度から重度のほてりにおける変化を組み合わせる、Gerlinger らが記載する方法(上記)を使用して、この治療レスポンダーの割合を比較した。特に、Gerlinger のアプローチでは、中等度から重度のほてりの回数におけるベースラインからの被験者の変化を、CGI レスポンス(response)(「非常に大きく悪化」から「非常に大きく改善」までの 7 段階)によって、まず最初に層別化する;次に、判別解析を適用して、研究被験者が有益であると認識し、レスポンダーを定義するために使用する、ほてりの回数における臨床的に重要な最小限の減少を同定する。
治療レスポンダー(treatment responders)を同定するための第 2 のアプローチは、12 週までの各週において、中等度から重度の血管運動症状がベースラインから 50 %、及び、これとは別に、75 % 減少した被験者のパーセントを計算し、活性薬物治療とプラセボ治療間で比較することであった。
G.6.1.4 副次子宮内膜増殖症解析
副次解析を補足的に行った。3 人の病理学医からの結果を利用した。この補足解析では、最終診断は3 人の病理学医のうちの2 人の判読結果の一致に基づいていた。3 人の病理学医のうち 2 人の病理学医の判読者が上記のカテゴリの何れかに意見が一致した場合、コンセンサスが成立した。例えば、「非‐子宮内膜悪性腫瘍/非‐増殖症」のサブカテゴリの何れか 2 つは、「カテゴリ1:非‐子宮内膜悪性腫瘍/非‐増殖症」として分類された。3 人全員の判読結果が異なる場合(即ち、それぞれが異なるカテゴリ‐カテゴリ 1、2、又は 3 に分類される)、最終診断は 3 人の判読結果のうち、最も重度のものに基づいた。
G.6.2 その他の解析
その他の解析には以下のものが含まれた:
・1 日目から364 日目まで続けて無月経(cumulative amenorrhea)であった被験者の割合。
・出血なし:サイクル毎の % 及び連続したサイクルについての累積。
・出血/スポッティングがある日数。
無月経のパーセント:無月経は、出血やスポッティングがないことと定義される。各治療群内で、1 日目から364 日目まで続けて無月経(cumulative amenorrhea)であった被験者の割合を計算し、活性薬物治療とプラセボ治療との間で比較した。
出血無しのパーセント:出血無しとは、出血が無いことと定義される。各治療群内で、出血していない被験者の割合をサイクル毎及び連続サイクル毎に計算し、活性薬物治療とプラセボ治療との間で比較した。
出血/スポッティングのある日数:被験者の記録日記で報告されているように、出血/スポッティングのある日数を、サイクル及び治療群毎にまとめた。
非‐サブ研究の被験者における 12 週にわたるほてりの頻度及び重症度の変化:非‐サブ研究群(活性薬物で治療した被験者全員)におけるほてりの経験を、VMS サブ研究データの副次解析のために、前述した方法で評価した。
MENQOL:更年期特有のクォリティ・オブ・ライフに関する調査票は、1 ヶ月間にわたる研究被験者のクォリティ・オブ・ライフの変化を評価する。それは、被験者自身で記載されるものであり、研究期間中のベースライン時及び12 週、6 月及び12 月時に測定した。それは4 つのドメイン(:血管運動、心理社会的、身体的そして性的ドメイン)に渡って分布している29 の質問で構成されている。総スコアがないため、ドメイン・スコアを別々に解析した。毎月のスコアの変化を各治療群内でまとめ、記載した。
MOS-Sleep:医学的アウトカム研究の睡眠自己レポート調査票には、過去 4 週間の睡眠の 6 つの次元を測定する 12 の項目がある。それは、被験者自身で記載されるものであり、研究期間中のベースライン時及び12 週、6 月及び12 月時に測定した。過去4 週間にわたるスコアの変化(合計及びサブスケール)を各治療内で解析した。
G.6.3 エストラジオール、エストロン、及びプロゲステロンの血清中濃度
スクリーニングの来院 1 の時に得られたエストラジオールの血清中濃度をまとめた。
スクリーニング時及び来院2、4、5、6 及び 7 の時に得られたエストラジオール及びエストロンの血清中濃度、並びにスクリーニング時及び来院4 及び 7 の時に得られたプロゲステロンの血清中濃度を治療毎にまとめた。
G.6.4 安全性及び忍容性の解析
安全性及び忍容性を、有害事象の発生率、関連性、重症度、及び種類、並びに安全性評価基準における治療中に発生した変化をまとめることによって評価した。安全性評価の結果は全ての被験者について列挙し、まとめを治療毎に表にした。全ての安全性及び忍容性の解析は叙述的であり、全治療/安全性集団を使用した。
・有害事象:少なくとも1 つの治療中に発生した有害事象を有する被験者の数(割合)を、MedDRA システム‐臓器クラス別に、及び MedDRA の「好ましい(preferred)」用語に従って、頻度表に示す。治療を中断するか、治験薬の投与を中止することになった SAEs 及び AEs についても同様のまとめを作成する。まとめは、重症度及び治験薬との関係によっても示される。
・バイタル・サイン、体重、ECGs、マンモグラム、及び臨床検査値:ベースラインからの変化を経時的にまとめ、臨床的に問題があると見なされる任意の異常値を表にする。シフト表を作成する。
・身体検査:ベースラインから最終評価までの変化を、各身体系について改善、変化なし、又は悪化として分類する。各カテゴリの変化における被験者の数及びパーセントを、各治療群及び身体系についての最終評価時に得る。
G.6.5 治療への曝露及びコンプライアンス
治験薬に曝露され続けた期間及び治験薬投与のコンプライアンスを治療群毎にまとめた。コンプライアンスを、各被験者が治験薬に暴露されている間に使用した可能性のある理論量の薬物と比較した場合の、実際に使用した治験薬のパーセントとして推定した。服用し忘れた場合や治験薬の投与中断については、調整を行わなかった。
H. 初期の有効性結果と解析
本補充治験は、完全な子宮を有する閉経後の女性において、閉経による中等度から重度の血管運動症状(VMS)を治療するために、単一の経口ソフトゲル中に入った、17β-エストラジオールと天然プロゲステロンとの生物学的に同一のホルモン療法配合剤であるTX-001HR を研究した。
上記で説明したように、本補充治験では、40 から 65 歳の 1,835 人の閉経後女性における、4 用量のTX-001HR とプラセボを評価した。研究した用量は以下の通りであった:
‐ 17β-エストラジオール1 mg/プロゲステロン100 mg(n = 416)
‐ 17β-エストラジオール0.5 mg/プロゲステロン100 mg(n = 423)
‐ 17β-エストラジオール0.5 mg/プロゲステロン50 mg(n =421)
‐ 17β-エストラジオール0.25 mg/プロゲステロン50 mg(n = 424)
‐ プラセボ(n = 151)
本補充試験の結果により、以下のことが示された:
・TX-001HR エストラジオール1 mg/プロゲステロン100 mg 及びTX-001HR エストラジオール0.5 mg/プロゲステロン100 mg は両方とも、4 つの共‐主要有効性評価項目及び主要安全性評価項目の全てを達成した(表26‐29並びに表30参照、以下)。
・TX-001HR エストラジオール1 mg/プロゲステロン100 mg 及びTX-001HR エストラジオール0.5 mg/プロゲステロン100 mg は両方とも、プラセボと比較して、ほてりの頻度及び重症度の両方において、統計的に有意且つ臨床的に意味のあるベースラインからの減少を示した(表26‐29参照、以下)。
・TX-001HR エストラジオール0.5 mg/プロゲステロン50 mg 及びTX-001HR エストラジオール0.25 mg/プロゲステロン50 mg は、全ての共‐主要有効性評価項目において統計的に有意というわけではなかった(表26‐29参照、以下)。エストラジオール 0.25 mg/プロゲステロン 50 mg の用量は、最低有効用量を特定するための FDA ガイダンスの要件を満たすための非‐有効用量として本臨床試験に組み入れられた。
・4 つの TX-001HR 用量全てにわたって、コンセンサス子宮内膜増殖症又は悪性腫瘍の発生率は0 % であり、米国の食品医薬品局(FDA)12 のドラフト・ガイダンスによって規定された勧告を満たした(表30参照、以下)。
(12 産業のための2003 年 FDA ドラフト・ガイダンス:血管運動症状及び外陰部及び膣萎縮症の症状を治療するためのエストロゲン及びエストロゲン/プロゲスチン医薬品‐臨床評価のための勧告http://www.fda.gov/ucm/groups/fdagov-public/@fdagov-drugs -gen/documents/document/ucm071643.pdf.)
前記FDA のガイダンスに概説されているように、本補充試験における共‐主要有効性評価項目は、プラセボと比較した場合の4 週と 12 週時のほてりの回数と重症度におけるベースラインからの変化であった13。主要安全性評価項目は、最長 12 月の治療による子宮内膜増殖症の発生率であった。一般的な安全性も評価した。
13 12 と同じ)
本補充試験の結果(<0.05 のp-値はFDA のガイダンスを満たし、有効性の根拠を裏付ける)を下記の表25(並びに表31)にまとめ、そしてマルチメディアを含めた。
本補充研究はまた、プロゲステロンと配合した高用量のエストラジオールを支持する用量反応性を示した。重要なことに、TX-001HR の反復投与によって、多様な女性集団のニーズを満たすために、治療を個別化することが可能になる。
活性薬物治療群で報告された最も一般的な有害事象(> 5 %)は、乳房の圧痛、頭痛、鼻咽頭炎、腹痛、上気道感染症、悪心、及び腰痛であった。驚くべきことに、眠気が重大な副作用として報告されている市販の経口プロゲステロン(例えば、参考文献に記載されている薬物プロメトリウム(Prometrium)等)とは対照的に、TX-001HR による眠気の有害事象に関する報告された発生は非常に低かった。予想外の安全性の徴候はなかった。
TX-001HR エストラジオール1 mg/プロゲステロン100 mg 及びエストラジオール0.5 mg/プロゲステロン100 mg はまた、以下を含む副次評価項目における臨床的に意味があり且つ統計的に有意な改善とも関連していた:
・閉経期特有のクォリティ・オブ・ライフ(MENQOL)、自己評価されたクォリティ・オブ・ライフの尺度であり、総スコア及び血管運動症状の領域において統計的に有意な改善が見られた(表32−35参照);
・臨床的な全体印象(CGI)スケール、定評のある患者が報告するアウトカムのツールであり、統計的に有意で臨床的に意味のある改善を示した(表36参照);及び
・50 % 及び 75 % を超えるほてりの減少に関するレスポンダー解析は、プラセボと比較して、活性薬物治療群において統計的に有意であった(表37参照)。
前記結果に基けば、本補充試験で研究されたTX-001HR の用量の反復投与が肯定的な結果をもたらしたことは明らかであり、この医薬候補品が生物学的に同一なホルモン療法に対する大きな需要に対処できることを実証する。過去14 年間で、米国の女性は、FDA が承認した合成ホルモン療法から、独立又は共同体ベースの薬局で混合又は配合された未承認の生物学的に同一なホルモンに移行した。本補充試験のゴールは、製薬業界ではほとんど無視されてきた、女性、医師、薬局のニーズを満たす、実証済みの安全で効果的な生物学的に同一性のある配合ホルモン療法を提供することであった。異なる用量の反復投与の TX-001HR が、まさにそれを提供することが分かった。TX-001HRは、非常に重要なことに、安全性と有効性が証明された、女性が求めるホルモン・ソリューションを提供する。
TX-001HR は、大規模で、十分に管理された無作為化臨床試験で評価された、天然のプロゲステロンと配合したエストラジオールの一番最初の生物学的に同一なホルモン療法である。本補充試験では、主要及び副次有効性評価項目に一貫した効果があり、天然プロゲステロンと配合したエストラジオールの反復投与によるほてりの治療に対して、初めて、安全性及び強力な有効性が実証された。重要なことには、TX-001HR は、連続的な併用レジメンにおいて天然プロゲステロンと併用したエストラジオールの反復投与についてFDA が要求する子宮内膜の安全性を達成する。

[1] 治療、週(1-12)、治療と週の相互作用を要因として、ベースラインを共変量として、及び被験者を反復測定単位として、MMRM モデルから導出した。差を最小二乗平均間の単純な対比から推定する。

[1] 治療を要因として、及びベースラインを共変量として、ANCOVA モデルから導出した。差を最小二乗平均間の単純な対比から推定する。

[1] 治療、週(1-12)、治療と週の相互作用を要因として、ベースラインを共変量として、及び被験者を反復測定単位として、MMRM モデルから導出した。差を最小二乗平均間の単純な対比から推定する。
[1] 治療を要因として、及びベースラインを共変量として、ANCOVA モデルから導出した。差を最小二乗平均間の単純な対比から推定する。
注:すべての治療群の被験者で発生率は 0 であるため、群間比較を行っていない。
[1] 治療、週、治療と週の相互作用を要因として、ベースラインを共変量として、及び被験者を反復測定単位として、MMRM モデルから導出した。差を最小二乗平均間の単純な対比から推定する。
[1] 治療、週、治療と週の相互作用を要因として、ベースラインを共変量として、及び被験者を反復測定単位として、MMRM モデルから導出した。差を最小二乗平均間の単純な対比から推定する。
[1] 治療、週、治療と週の相互作用を要因として、ベースラインを共変量として、及び被験者を反復測定単位として、MMRM モデルから導出した。差を最小二乗平均間の単純な対比から推定する
[1] 治療、週、治療と週の相互作用を要因として、ベースラインを共変量として、及び被験者を反復測定単位として、MMRM モデルから導出した。差を最小二乗平均間の単純な対比から推定する。
[1] ベースラインからの平均変化についての対応のある t-検定
[1] ベースラインからの平均変化についての対応のある t-検定
[1] 治療、週、治療と週の相互作用を要因として、ベースラインを共変量として、及び被験者を反復測定単位として、MMRM モデルから導出した。差を最小二乗平均間の単純な対比から推定する。
[1] 治療、週、治療と週の相互作用を要因として、ベースラインを共変量として、及び被験者を反復測定単位として、MMRM モデルから導出した。差を最小二乗平均間の単純な対比から推定する。
[1]各カテゴリに CGI がある被験者の N(%)。
[2]それぞれの CGI カテゴリの被験者について、中等度から重度の血管運動症状の週当たりの頻度における変化。
[3]プラセボに対する、非常に大きく改善+大きく改善、の % を比較したフィッシャーの正確確率検定の P-値。
出典: V:\replenish\production\programs\tlf\t_14_2_2_10_freqms_cgi.sas
I. 個々の被験者データの詳細な有効性の結果と表
<共‐主要有効性評価項目の解析(MITT-VMS 集団)>
<中等度から重度のVMS の頻度におけるベースラインからの変化、及びプラセボからの LS 平均変化>
MITT-VMS 集団について、MMRT 法によって解析された、4 週及び 12 週時での週当たりの中等度及び重度の VMS の回数における、ベースライン値、ベースラインからの平均変化、及びプラセボからの LS 平均変化を表38に示し、完全な詳細を表26及び27に示す。ベースラインからのパーセント変化及びプラセボからのパーセント LS 平均変化を表28に示す。12 週時では、プラセボ奏効率が高かった(中等度から重度の VMS でベースラインから 55 % 減少)。
4 週時に、0.5 mg E2/50 mg P(p = 0.141)を除いて、全ての治療群がプラセボと比較して、中等度及び重度の VMS の回数において統計的に有意な減少を示した。活性薬物治療群のベースラインからの平均変化は、プラセボの -26.4 と比較して、-40.6(1 mg E2/100 mg P)から -33.6(0.5 mg E2/50 mg P)の範囲であった(表38)。各治療群についてプラセボからの LS 平均変化は以下の通りであった:1 mg E2/100 mg P については -12.81;0.5 mg E2/100 mg P については -8.07;0.5mg E2/50 mg P については -4.81;0.25 mg E2/50 mg P については -10.40。
12 週までに、全ての用量は、中等度から重度の VMS の回数を減らすという点でプラセボと統計的に有意に異なっていた(p≦0.002)。活性薬物治療群のベースラインからの平均変化は、プラセボの -40.2 と比較して、-55.1(1 mg E2/100 mg P)から -50.2(0.5 mg E2/50 mg P)の範囲であった(表38)。各治療群についてプラセボからの LS 平均変化は以下の通りであった:1 mg E2/100 mg P については -16.58;0.5 mg E2/100 mg P については -15.07;0.5mg E2/50mg P については -10.79;0.25 mg E2/50 mg P については -11.71。


副次評価項目である、1 週から12 週までの各週の週当たりの中等度及び重度の VMS の平均回数についての解析結果を表28に示し、図7にグラフで示す。
プラセボと比較して、統計的有意性は、1 mg E2/100 mg P 及び 0.25 mg E2/50 mg P 用量では 3 週までに、0.5 mg E2/100 mg P 用量では 4 週までに、そして 0.5 mg E2/50 mg P 用量では 6 週までに、達成された。12 週間全体では、全ての用量はプラセボと統計的に有意に異なっていた(p <0.05)。
EE-VMS 集団について、中等度から重度の VMS の頻度における、ベースラインから 4 週及び 12 週までの変化に関して、MMRM 解析を利用した結果を得た。MITT-VMS 集団と比較すると、4 週及び 12 週時で同様の結果が認められたが、4 週時で 0.5 mg E2/100 mg P 用量が統計的に異なるものではなかった(p = 0.053)。
MOTT-VMS 集団及び EE-VMS 集団について、LOCF 解析も実施した。LOCF の結果は、両方の集団のMMRM 解析で示されたものと同様であった。
<中等度から重度の VMS の重症度におけるベースラインからの変化及びプラセボからの LS 平均変化>
MITT-VMS 集団について、4 週及び 12 週時の週当たりの中等度及び重度の VMS の重症度における、ベースライン値、ベースラインからの平均変化、及びプラセボからの LS 平均変化を表39に示し、及び完全な詳細を表28に示す。ベースラインからのパーセント変化及びプラセボからのパーセント LS 平均変化も計算した。
4 週時に、2 つの最高用量(1mg E2/100mg P 及び 0.5mg E2/100mg P)は、プラセボと比較して、VMS の重症度において統計的に有意な減少を示した(それぞれ p = 0.031 及び p = 0.005)。活性薬物治療群のベースラインからの平均変化は、プラセボの -0.34 と比較して、-0.51(0.5 mg E2/100 mg P)から -0.40(0.5 mg E2/50 mg P)の範囲であった。プラセボからの LS 平均変化は:1mg E2/100mg P については -0.13、0.5mg E2/100mg P については -0.17、0.5mg E2/50mg P については -0.05、及び0.25mg E2/50については-0.10であった(表39)。
12 週時では、最低活性用量(0.25 mg E2/50 mg P)を除いて、全ての用量が中等度から重度の VMS の重症度を減少させることにおいてプラセボと統計的に有意に異なっていた。ベースラインからの平均変化は、プラセボの -0.56 と比較して、-1.12(1 mg E2/100 mg P)から -0.71(0.25 mg E2/50 mg P)の範囲であった。プラセボからの LS 平均変化は:1 mg E2/100 mg P については -0.57、0.5 mg E2/100 mg P については -0.39、0.5 mg E2/50 mg P については -0.24、及び 0.25 mg E2/50 mg P については -0.16 であった。(表39)。
出典:表28
略語:MITT-VMS‐修正した治療意図‐血管運動症状;E2‐17β-エストラジオール;P‐プロゲステロン;LS‐最小二乗法;SE‐標準誤差;MMRM‐混合モデル反復測定
副次評価項目である、1 週から12 週までの各週についての週当たりの中等度及び重度の VMS の平均重症度についての解析結果を図8にグラフで示す。
中等度から重度のVMS の重症度における平均減少は、2 つの最高用量である 1 mg E2/100 mg P 及び0.5 mg E2/100 mg P については、3 週までにプラセボと統計的に有意に異なるようになった。統計的に有意な差は、0.5 mg E2/50 mg P 群については 7 週、9 から 12 週時に、0.25 mg E2/50 mg P 用量については 6、7、及び 9 週時に見られた。
12 週間全体では、重症度における平均変化は、1 mg E2/100 mg P、0.5 mg E2/100 mg P、及び 0.25 mg E2/50 mg P の治療群でプラセボと統計的に有意に異なっていた。
EE-VMS集団及び1 週から 12 週について、中等度から重度の VMS の重症度におけるベースラインから 4 週及び 12 週までの変化に関する MMRM 解析の結果も決定した。4週時に、0.5 mg E2/100 mg P 用量はプラセボと統計的に異なっていた(p = 0.037)。12 週時では、結果は、プラセボと統計的に異なっている、1 mg E2/100 mg P、0.5 mg E2/100 mg P、及び 0.5 mg E2/50 mg P の活性薬物治療群の MITT-VMS 集団と同様であった。
VMS の重症度の変化のLOCF 解析も、MITT-VMS と EE-VMS の両方の集団で実施した。MITT-VMS 集団についての結果を表29に提示し、そして EE-VMS 集団についても結果を得た。LOCF の結果は、MITT-VMS 集団と EE-VMS 集団の MMRM 解析で示された結果と同様であった。
<VMS サブ研究の副次有効性評価項目>
VMS サブ研究の参加者で評価した副次有効性評価項目には以下が含まれる:
1)ベースラインから最大12 週の各週までの、軽度、中等度、及び重度の VMS の回数と重症度の減少における平均変化
2)最大12 週の各週時に、中等度及び重度の VMS の頻度がベースラインから 50 %、及び 75 % 減少した被験者のパーセント
3)最大 12 週の各週時に、軽度、中等度及び重度の VMS の頻度がベースラインから 50 %、及び 75 % 減少した被験者のパーセント
4)4 週、8 週、及び 12 週時の CGI 分布(被験者の数及びパーセント)(4、8、及び 12 週時の各 CGI カテゴリ内にまとめられた、中等度及び重度の VMS の頻度におけるベースラインからの平均変化と一緒に)
5)MENQOL パラメータにおけるベースラインからの変化
6)及び MOS-Sleep スコアにおけるベースラインからの変化
<ベースラインから1 週から 12 週までの軽度、中等度、及び重度の VMS の頻度におけるプラセボからの LS 平均変化(MITT-VMS)>
4 週及び12 週時の軽度、中等度、及び重度の VMS の週当たりの頻度における、ベースライン値、ベースラインからの平均変化、及びプラセボからの LS 平均変化を表40に示す。1-12 週のデータも収集した。全ての群についてベースラインからの平均変化を図9にグラフで示す。
軽度、中等度、及び重度のVMS の回数において、プラセボからの統計的に有意な減少が、1 mg E2/100 mg P 及び 0.25 mg E2/50 mg P 群については3 週までに、0.5 mg E2/100 mg P 群については 4 週までに、及び 0.5 mg E2/50 mg P 群については 6 週までに、観察された。全ての投与量で、12 週時に、軽度、中度、及び重度の VMS の回数が統計的に有意に減少したことが示された。
略語:MITT-VMS‐修正した治療意図‐血管運動症状;E2‐17β-エストラジオール;P‐プロゲステロン; LS‐最小二乗法;SE‐標準誤差;MMRM‐混合モデル反復測定
EE-VMS 集団の結果は MITT-VMS 集団の結果と変わらない。
<ベースラインから1 週から 12 週までの軽度、中度、及び重度の VMS の重症度におけるプラセボからのLSの平均変化(MITT-VMS)>
4 週及び 12 週時の軽度、中等度、及び重度の VMS の週当たりの頻度における、ベースライン値、ベースラインからの平均変化、及びプラセボからの LS 平均変化を表41に示す。1-12 週のデータも収集した。全ての群についてベースラインからの平均変化を図10にグラフで示す。
軽度、中等度、及び重度のVMS の重症度において、プラセボからの統計的に有意な減少が、1 mg E2/100 mg P 群については 3 週までに観察された。残りの群では、様々な時点で重症度における統計的に有意な減少が見られたが、12 週にわたって一貫していなかった。この解析には軽度、中等度、及び重度のVMS が含まれていることを考えると、わずかな変動が 4 段階の重症度にあると予想される。12 週時には、0.25 mg E2/50 mg P を除く全ての用量で、軽度、中等度、及び重度のVMS の重症度が統計的に有意に減少した。
EE-VMS 集団の結果はMITT-VMS 集団の結果と変わらなかった。
略語:MITT-VMS‐修正した治療意図‐血管運動症状;E2‐17β-エストラジオール;P‐プロゲステロン; LS‐最小二乗法;SE‐標準誤差;MMRM‐混合モデル反復測定
<レスポンダー解析>
レスポンダーを、中等度及び重度の VMS の回数がベースラインから ≧ 50 %減少した被験者として定義した。中等度及び重度の VMS の回数がベースラインから ≧ 75 % 減少しているレスポンダーの解析も行った。軽度、中等度、及び重度の VMS の回数の減少についても同じ解析を行った。レスポンダー率の評価は 4 週と 12 週時に行った。
<ベースラインから1 週から 12 週までの中等度及び重度の VMS の頻度が ≧ 50 %、及び ≧ 75 % 減少している被験者(MITT-VMS 集団)>
4 週と12 週時の週当たりの中等度及び重度のVMS の回数の平均において、≧ 50 % 及び、これとは別に、≧ 75 %、ベースラインからの減少をしている被験者の数及びパーセントを表42に示し、12 週間全てのデータも集めた。4 週及び 12 週時に≧ 75 % 減少した被験者は、図11にグラフでも示す。
プラセボと比較して全ての治療群の間に統計的に有意な差が 4 週と 12 週時に観察された。
<ベースラインから1 週、更には 12 週までの軽度、中等度、及び重度の VMS の頻度が ≧ 50 % 及び ≧ 75 % 減少している被験者(MITT-VMS 集団)>
レスポンダー解析を、軽度、中等度、及び重度の VMS についても計算した。1 から 12 週までの軽度、中等度及び重度の VMS の週当たりの平均回数において、≧ 50 % 及び、これとは別に ≧ 75 %、ベースラインから減少している被験者の数及びパーセントをまとめた。
4 週時では、軽度、中等度、及び重度の VMS の回数が≧ 50 % 及び ≧ 75 % 減少した被験者の数において、プラセボと比較して、統計的に有意な差が全ての治療群で観察された。0.5 mg E2/50 mg P 群(p = 0.056)を除いて、同様の結果が 12 週時に報告された。
<MITT-VMS 集団の臨床的な全体印象>
<CGI の質問に対するレスポンス>
被験者は次の質問に答えた:「あなたの判断で、総合的な改善を、それが薬物治療によるものであるかどうか、評価しなさい。本研究への参加時のあなたの状態と比較して、それはどの位変わったか?」。可能なレスポンスには以下が含まれた:非常に大きく改善、大きく改善、わずかに改善、変化無し、わずかに悪化、大きく悪化、又は非常に大きく悪化。
4週、8週、及び12 週時のレスポンスの数とパーセントのまとめを、中等度及び重度の VMS の頻度におけるベースラインからの平均変化と共に、報告した。
表43は、4、8、及び 12 週時の CGI に対するそれぞれの可能なレスポンスに対しての被験者の数及びパーセントを示す。改善に関する上位 2 つのレスポンス(非常に大きく改善、及び大きく改善)並びに変化無し又は悪化(わずかに悪化、大きく悪化、又は非常に大きく悪化)を各群について組み合わせ、そして活性薬物治療群をプラセボと比較した。4 週時に、「非常に大きく改善」又は「大きく改善」と報告した被験者のパーセントは、プラセボ群の 32.8 % に対し、活性薬物治療群で 50.0 から 63.2 % であった。8 週までに、「非常に大きく改善」又は「大きく改善」と報告した被験者のパーセントは、活性薬物治療群については 66.0 から 77.7 %、及びプラセボ群については 53.0 % に増加した。12 週の最後の評価時では、プラセボ群の 53.4 % に対し、活性薬物治療群の範囲は 72.7 から 82.1 % であった。全ての時点で、プラセボと比較して活性薬物治療群において統計的に有意な改善が観察された。10 mg E2/100 mg P 治療群で、「非常に大きく改善」又は「大きく改善」と報告した被験者が最も高い割合であった。全ての群で、4 週から 8 週に増加した。
略語:MITT-VMS‐修正した治療意図‐血管運動症状;E2‐17β-エストラジオール;P‐プロゲステロン
<臨床的意義の解析>
ノンパラメトリック判別解析に基づくと、「わずかに改善」と報告した女性と「大きく又は非常に大きく改善」と報告した女性との間を最も良く判別する、週当たりの中等度から重度の VMS の意味のある減少を表すための閾値は、4 週時に 36 回 の VMS の減少、及び 12 週時に 39 回 の VMS の減少であった。この CGI 解析に基づくと、前記レスポンダーの定義は、36 回から 39 回の中等度から重度の VMS の減少という基準に基づくべきである。
上記の定義に基づく、レスポンダーであった被験者の数及びパーセントを表44に示す。4 週及び 12 週時にプラセボと比較した場合、統計的に有意な差が全ての活性薬物治療群について観察された。
<MITT-VMS 集団についての更年期特有のクォリティ・オブ・ライフに関する調査票>
MENQOL 総スコア及び血管運動領域スコアにおける、12 週、6 月、及び 12 月までの、ベースラインスコア、ベースラインからの平均変化、及びプラセボからの LS 平均変化の結果を表45に示す。
12 週時に、プラセボと比較して、MENQOL 総スコアの統計的に有意な改善が、全ての活性薬物治療群で観察された。6 月及び 12 月時に、3 つの最高用量(1 mg E2/100 mg P、0.5 mg E2/100 mg P、及び 0.5 mg E2/50 mg P)の総スコアは、プラセボよりも統計的に有意に改善された。
また、プラセボと比較して、血管運動領域における統計的に有意な改善が、全ての治療群について、 12 週時に観察され、12 月まで継続しており(p≦0.008)、1 年間の治療にわたって有効性が持続することが示された。
全体として、心理社会的、身体的、又は性的領域について、群間で統計的に有意な差は見られなかった。
略語:LS‐最小二乗法;MENQOL‐更年期特有のクオリティ・オブ・ライフ;MITT-VMS‐修正した治療意図‐血管運動症状;E2‐17β-エストラジオール;P‐プロゲステロン;SD‐標準偏差;SE‐標準誤差;MMRM‐混合モデル反復測定
<MITT-VMS 集団の医学的アウトカム研究睡眠スケール>
MOS 総睡眠スコアにおける12 週、6 月、及び12 月の、ベースライン、ベースラインからの平均変化、及びプラセボからのLS 平均変化をXVIII に示す。前記総スコアは、12 個の質問のうち9 個の質問の平均である。
6 及び12 月時に、プラセボと比較して全ての活性薬物治療群について統計的に有意な改善が見られた(p <0.05)(12 月時の1 mg E2/100 mg P 群を除く、(p=0.058))。
個々のスケール・スコア(睡眠障害、いびき、睡眠時の息切れ又は頭痛、睡眠の適切さ、睡眠眠気、睡眠問題指数I、睡眠問題指数II)、並びに睡眠量及び適正な睡眠の評価を、過去4 週間の間の毎晩の睡眠時間の平均に基づいて、評価した。結果を表47に示す。睡眠障害は閉経後の女性の主な病状として同定されてきている。
睡眠障害は、12 週時の1 mg E2/100 mg P 群及び 0.5 mg E2/50 mg P 群、並びに 6 及び 12 月時のプラセボ群と比較した全ての活性薬物治療群で、統計的に有意に減少した(p <0.05)。6 月時には、プラセボ群と比較して全ての群で、及び12 月時のほとんどの群で、睡眠問題指数I 及び指数II においても、統計的に有意な改善があった。
0.5 mg E2/100 mg P 群及び0.25 mg E2/50 mg P 群の 12 月時を除いて、天然プロゲステロンの活性薬物治療群とプラセボの間に、眠気における統計的に有意な差は見られなかった。
<有効性に関する結論>
TX-001HR は、プラセボと比較した場合に、血管運動症状の頻度及び重症度において、統計学的に及び臨床的に有意な改善を示した。治療群は、年齢、人種、及びBMI に関してバランスがとれていた。有効性集団の全体の平均年齢は54.6 歳で、平均BMI は 26.6kg/m2であった。平均コンプライアンスは12 週の時で92.5 % であり、被験者の89.1 % が 12 週の VMS サブ研究を完了した。
7)4 週の時に、プラセボと比較した中等度及び重度のVMS の回数の統計的に有意な減少が、0.5 mg E2/50 mg P を除いて(p=0.141)、全ての活性薬物治療群で観察された。6 週までに、全ての活性薬物治療群がプラセボとの統計的に有意な差を示した。これは 12 週まで続いた。
8)12 週までに、全ての用量は、中等度から重度のVMS の回数を減らすという点で、プラセボと統計的に有意に異なっていた(p≦0.002)。活性薬物治療群についてのベースラインからの平均変化は、プラセボの-40.2 と比較して、-55.1(1 mg E2/100 mg P)から -50.2(0.5 mg E2/50 mg P)の範囲であった。
9)中等度から重度のVMS の重症度における平均減少は、2 つの最高用量である1 mg E2/100 mg P 及び 0.5 mg E2/100 mg P について、3 週までに、プラセボと統計的に有意に異なっていた。
0.5 mg E2/50 mg P 群については 7 週及び 9 から 12 週の時に統計的に有意な差が見られ、0.25 mg E2/50 mg P 用量については 6、7、及び9 週の時に統計的に有意な差が見られた。
10)CGI ベースのアンカーを利用して臨床レスポンダー閾値を決定し、そして CGI ベースのアンカーによって、TX-001HR の全ての用量で治療した人において、中等度から重度の VMS が、臨床的に有意な減少をすることの根拠が得られた。
副次有効性評価項目は、TX-001HR の効果の一貫性を裏付ける。
11)軽度、中等度、及び重度の VMS の回数において、プラセボからの統計的に有意な減少が、1 mg E2/100 mg P 及び0.25 mg E2/50 mg P 群については3 週までに、0.5 mg E2/100 mg P 群については4 週までに、及び0.5 mg E2/50 mg P 群については6 週までに、観察された。全ての投与量で、12 週の時に、軽度、中度、及び重度の VMS の回数が統計的に有意に減少したことが示された。
12)軽度、中等度、及び重度の VMS の重症度において、プラセボからの統計的に有意な減少が、1 mg E2/100 mg P 群については3 週までに観察された。残りの群では、様々な時点で重症度における統計的に有意な減少が見られた;12 週の時までに、0.25 mg E2/50 mg P を除いて、全ての用量で、軽度、中等度、及び重度の VMS の重症度が統計的に有意に減少した。
13)4 週と12 週の時の両方で、中等度から重度の VMS の回数が50 % 及び75 % よりも大きく減少した活性薬物治療群の被験者(レスポンダー)は、有意に多かった。
14)12 週の時には、プラセボと比較して、MENQOL 総スコアの統計的における有意な改善が、全ての活性薬物治療群で観察された。血管運動領域は、測定した全ての時点で、プラセボと比較して全ての治療群について統計的に有意な改善を示し(p ≦ 0.008)、この効果は本試験全体を通して観察され、持続的な有効性が示された。
15)睡眠のMOS 測定は、閉経後の睡眠困難(即ち、睡眠障害及び睡眠の適切さ)に典型的に関連する睡眠指標において、プラセボと比較して、活性薬物治療群で改善を示した。
16)サブ群解析は、TX-001HR の効果が全体的に一貫していることを実証した。
− データを人種によって解析した場合、1 つの例外が認められた。本研究におけるプラセボ奏効率は、全集団で高かった(55 %)。MITT 集団中、12 週の時に白人被験者(51 %)と黒人/アフリカ系アメリカ人被験者(65 %)との間のプラセボ奏効率に、統計的に有意な差が観察された(p = 0.049)。
全体として、非常に高いプラセボ奏効率にも関わらず、2 つの最高用量のTX-001HR(1 mg E2/100 mg P 及び 0.5 mg E2/100 mg P)は、ベースライン及びプラセボと比較して、4 週及び12 週の時の両方で、VMS の頻度における臨床的に意味があり且つ統計的に有意な改善、並びに中等度から重度の VMS の重症度の統計的に有意な減少、を伴う明確且つ一貫した有効性を示した。
TX-001HR 0.5 mg E2/50 mg P は、12 週の時に、VMS の頻度及び重症度において、臨床的に意味があり且つ統計的に有意な減少を示した(統計的に有意な頻度の減少は6 週までに見られ、12 週まで続いた。そして、重症度における統計的に優位な減少は7 週と 9 から 12 週の時に観察された)
TX-001HR 0.25 mg E2/50 mg P は、VMS の頻度において、4 週と 12 週の時に(3 週目という早い時期に)、統計的に有意な減少を示したが、VMS の重症度を、4 週及び12 週の時に、有意には低下させなかった(6 週、7 週及び9 週の時のみで、VMS の重症度を有意に低下させた)。これは、最低用量のエストラジオールが、共‐主要評価項目に対しては、無効果用量であったことを示唆している。
J. PK 定常状態
1. エストラジオール濃度
安全性集団についての各時点及び治療群別のエストラジオールの平均血清中濃度のまとめを表48に示す。スクリーニング時の全体の平均エストラジオール濃度は 6.1 pg/mL であり、エストラジオール濃度の中央値は 4.4 pg/mL であり、閉経後の状態と一致していた。エストラジオールの定量下限は 2.00 pg/mL であった。エストラジオールの血清中濃度については、用量反応性が観察され、エストラジオール・レベルは、それぞれの治療群について、経時的に一定のままであった。
2. エストロン濃度
安全性集団についての各時点及び治療群別のエストロンの平均血清中濃度のまとめを表49に示す。
スクリーニング時の全体の平均エストロン濃度は23.3 pg/mL であり、濃度の中央値は 20.8 pg/mL であり、閉経後の状態と一致していた。エストロンの定量下限は 5.00 pg/mL であった。一般に、エストロン・レベルは、投与されたエストラジオール用量と用量依存的に関連していた;各治療群について、レベルは、経時的に一定のままであった。
3. プロゲステロン濃度
安全性集団についての各時点及び治療群別のプロゲステロンの平均血清中濃度のまとめをXXII に示す。スクリーニング時の全体の平均プロゲステロン濃度は57.6 pg/mL であり、濃度の中央値は 50 pg/mL であった。プロゲステロンの定量下限は 50.0 pg/mL であった。プロゲステロンの血清中濃度については、用量反応性が観察され、プロゲステロン・レベルはそれぞれの治療群について、経時的に一定のままであった。
4. 安全性に関する結論
安全性集団に含めるのに適格であった登録被験者は 1835 人いて、1255 人の被験者がES 集団の適格性を満たした。
主要安全性評価項目は、ES 集団で評価された子宮内膜増殖症の発生率であった:
17)病理学規定によってあらかじめ定義された子宮内膜増殖症の症例は、本試験中に観察されなかった;片側の上限95 % 信頼限界は、全ての群で 4 % 未満であった。
18)全ての被験者がカテゴリ1(非‐子宮内膜悪性腫瘍/非‐増殖症)の病理学規定に従って最終診断を受けた。
副次安全性評価項目には、続けて無月経(cumulative amenorrhea)であること、及び出血/スポッティングが含まれた:
19)サイクル1 から 13 まで続けて無月経(cumulative amenorrhea)である(即ち、本試験に対して、出血又はスポッティング無し)は以下のとおりであった:プラセボで79 %;活性薬物治療群では、0.25 mg E2/50 mg P 群の被験者が最も高い73.1 % の割合を示し、続いて0.5 mg E2/100 mg P 及び 0.5 mg E2/50 mg P で同様の割合を示し(約 68 %)、1 mg E2/100 mg P 群ではより低かった(56.1 %)。
20)試験終了時で、続けて無月経(cumulative amenorrhea)である割合は、1 mg E2/100 mg 群とプラセボの比較を除いて(それぞれ 90.2 % vs 97.8 %;p = 0.023)、活性薬物治療群とプラセボで同様であった。
21)最初の3 ヶ月間にスポッティングを報告した被験者のパーセントは、プラセボ群の9.7 % に対し、活性薬物群では18.9 % から 28.8 % の範囲であった。
4 番目の3 ヶ月間に、スポッティングを報告している被験者の割合は、全ての群で減少した;活性薬物治療群では、前記範囲は6.5 % から 16.7 %、プラセボでは 4.3 % であった。
22)最初の3 ヶ月間に出血を報告した被験者のパーセントは、プラセボ群の 3.9 % に対し、活性薬物群では 7.5 % から15.4 % の範囲であった。
4 番目の3 ヶ月間に、出血があった被験者の割合は、全ての群で減少し、プラセボとTX-001HR の 2 つの最低用量の間では類似しており、2 つの高用量では出血を報告した患者の割合が高かった。
23)本試験中に出血/スポッティングが報告されたが、被験者が出血/スポッティングを経験した平均日数は 1 日未満であった。
3 つの高用量のTX-001HR については、日数は最大 28 日までの範囲であり、一方、最低用量の TX-001HR 及びプラセボは最大 7 日までの範囲であった(0.25 mg E2/50 mg P については5 日、及びプラセボについては 7 日)。
安全性集団の1835 人の被験者に関する追加の安全性データを以下にまとめる:
24)1270 人(69.2 %)の被験者が少なくとも 1 件の AE を経験し、1258 人(68.6 %)が本試験中に少なくとも 1 件の TEAE を報告した。
25)活性薬物治療群のTEAEs は、プラセボ群の51.7 % と比較して、類似していた(67.9 % から 71.6 %)。
26)最も頻繁に発生したTEAEs(何れかの治療群で≧3 % で発生)、及びプラセボよりも一般的に発生したものには以下があった:
頭痛、鼻咽頭炎、乳房の圧痛、上気道感染症、吐き気、腰痛、腹痛、副鼻腔炎、めまい、骨盤痛、下痢、外陰膣真菌感染症、腹部膨満、膣分泌物、高血圧、インフルエンザ、及び膣出血。
27)ほとんどのTEAEs は、重症度が軽度又は中等度とみなされ、大多数は治験薬に関連しないと分類された。
28)最も頻繁に発生した薬物関連のTEAEs(何れかの治療群で≧3 % で発生)及びプラセボよりも一般的に発生したものには以下があった:
乳房の圧痛、頭痛、吐き気、骨盤痛、膣出血、及び膣分泌物。
29)40 人の被験者が本研究中に47 件の TESAEs を報告した;活性薬物治療群の TESAEs が発生した被験者パーセントは、プラセボ群の 1.3 % に対し、1.9 % から 3.1 % の範囲であった。
7 件の TESAEs が治験薬に関連する可能性がある、又はおそらく関連していると評価された;治療群間で差はなかった:急性膵炎、3 件の乳がん、浸潤性乳管乳がん腫、DVT、及び感染性胆嚢炎。
30)更に2 人の被験者が関連するSAEs を有していた(IP の最終投与後15 日を超えて発生した);両被験者とも 0.25 mg E2/50 mg P 群に属していた(浸潤性乳管がん腫及び慢性閉塞性肺疾患)。
31)活性薬物治療群のTEAEs による中止は、プラセボ群の6.6 % に対し、7.3 % から 10.8 % の範囲であった。
32)本研究中に1 人の死亡があった(研究60 日目に胸水を伴う非小細胞肺がんステージIV と診断された被験者)。
33)以前に左大腿膝窩バイパス手術を受けたことがあり、DVTの家族歴(息子)がある被験者に、VTE が 1 件報告された。
34)悪性腫瘍が稀に発生した
本試験中に2 人の被験者が肺がんと診断された;短期間の治験薬への曝露及び以前の既往歴を考慮して、治験薬に関連するとして、PI はどちらも評価しなかった(診断は治験薬開始後 60 日及び102 日後になされた)。
6 人の被験者が試験終了時に浸潤性乳がんと診断され、PI 及びメディカル・モニターは、IP に関連する可能性がある、又はおそらく関連していると評価した。
35)臨床検査評価は主に正常範囲内であった
トリグリセリドは本試験中に増加し、プラセボと比較して活性薬物治療群でより高かった。
総コレステロール、HDL コレステロール、又はLDL コレステロールに群間差はなかった。
36)スクリーニング時のエストラジオール、エストロン、及びプロゲステロンの平均ホルモン濃度は、全て閉経後の状態と一致していた。
37)本研究を通して、エストラジオールの血清中濃度、及び投与したエストラジオール用量の用量依存様式に関連するエストロンについて、用量反応性が観察された。
エストラジオール及びエストロンのレベルは、それぞれの治療群について経時的に一定のままであり、0.5 mg E/100 mg P 群及び0.5 mg E2/50 mg P 群で類似していた。
38)プロゲステロンの血清中濃度について用量反応性が観察され、プロゲステロン・レベルはそれぞれの群で経時的に一定のままであった。
まとめると、1 年間の試験中に、子宮内膜増殖症又は悪性腫瘍の症例はなかった。全体的に見て、AEs と TEAEs の発生率はプラセボよりも活性薬物治療群でより一般的であり、一般的に重症度は軽度から中等度であった。一般的に、特に注意を払う AEs のパーセントは低く、プラセボよりも活性薬物群においてより高い頻度で起こるものではなかった。心血管疾患、VTE、脳血管障害AEs 等のような特別に注意を払う事象は、閉経後の女性の背景集団でのそれらの事象割合の範囲であった。身体検査、ECGs、及び検査評価は主に正常範囲内であった。全体として、この研究で報告された有害事象の発生率と性質は、この集団及びエストラジオールとプロゲステロンの治療について予想されたものと、一致する。
K. 考察と全体的な結論
これは、完全な子宮を有する女性における、中等度から重度の血管運動症状の治療のために、
17β-エストラジオールとプロゲステロンの 4 種類の配合剤(1 mg E2/100 mg P、0.5 mg E2/100 mg P、0.5 mg E2/50 mg P、及び 0.25 mg E2/50 mg P)をプラセボと比較する、大規模、第 3 相、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、多施設試験であった。
主要有効性及び安全性の評価項目は次のとおりである:
39)主要有効性:中等度から重度のVMS の頻度及び重症度における、ベースラインから4 週及び12 週までの変化。
40)主要安全性:12 月時での子宮内膜増殖症の発生率(片側95 % CI の上限が4 % を超えない範囲で≦1 % の増殖症率を示すこと)。
<有効性>
予め特定した主要有効性評価項目は、VMS サブ研究の集団を治療するという修正した意図において評価し、1 mg E2/100 mg P 群の 141 人の被験者、0.5 mg E2/100 mg P 群の 149 人の被験者、0.5 mg E2/50 mg P group 群の 147 人の被験者、0.25 mg E2/50 mg P 群の154 人の被験者、及びプラセボ群の 135 人の被験者が含まれた。治療群は、年齢、人種、及びBMI に関してバランスが取れていた。有効性集団の全体の平均年齢は54.6 歳で、平均BMI は26.6 kg/m2 であった。平均コンプライアンスは、12 週時で92.5 % であり、被験者の89.1 % が 12 週の VMS サブ研究を終了した。
ベースライン時に、この試験の被験者は、平均して 1 週間におよそ74 回の中等度から重度のVMS を報告した。4 週時に、プラセボと比較して、0.5 mg E/50 mg P 用量を除いて、TX-001HR の全ての用量で、中等度から重度のVMS の頻度の統計的に有意な減少が達成された(p≦0.013)(ベースラインからの平均変化は、プラセボ群の -26.4 と比較して、活性薬物治療群では -33.6 から-40.6 の範囲)。6 週まで及び12 週までは、プラセボと比較してTX-001HR の全ての用量で、中等度から重度のVMS の頻度の統計的に有意な減少が観察され(p ≦ 0.002)、ベースラインからの平均変化は、プラセボ群の -40.2 と比較して、活性群の-50.2 から- 55.1 の範囲であり、非常に高いプラセボ奏効率(ベースラインから55 % 減少)にも関わらず有効性を達成した。
中等度から重度のVMS の頻度において観察された減少の臨床的意義を評価するために、中等度から重度のVMS の頻度における臨床的に意味があり、且つ重要な変化の定義を提供するために、レスポンダー閾値を決定した。アンカー‐ベースの方法を使用して、週当たりの中等度から重度のVMS の頻度の変化に対する臨床的に意味があるレスポンダーの定義を決定した(Revicki DA, et al. J Clin Epidemiol, 2008. 61(2):102-109); Gerlinger C, et al., Menopause, 2012. 19(7):799-803)。被験者の全体的な状態の変化に対するCGI に基づいた単一のグローバル・アンカー・スケール(Gerlinger et al. 2012、上記)を、中等度から重度の VMS の頻度に関するレスポンダーの定義を開発するために使用した。この解析によって、4 週時に≧ 36 回のVMS の、及び12 週時に≧ 39 回のVMS の、減少をレスポンダーと定義し、TX-001HR の全ての用量は、4 週時と12 週時に、プラセボと統計的に有意に異なっていて(p < 0.05)、及び臨床的に意味のある有効性をもたらした。効果の一貫性は、有効性が無いことによる中止率によっても支持された。有効性が無いことから、配合剤の活性薬物治療群の被験者が本研究を中止したのが僅か 1.2 % であり、一方、この理由で中止したプラセボ群の被験者は 8.9 % であった。
ベースラインでの平均重症度は約2.5 であり、中等度から重度のVMS 集団を含めることと一致していた。3 週時の始め、及び12 週時にかけて、プラセボと比較して、重症度の統計的に有意な改善が、2 つの高用量のTX-001HR(1 mg E2/100 mg P及び0.5 mg E2/100 mg P)、12 週時には0.5 mg E2/100 mg P 用量で観察された。
更に、中等度から重度のVMS の治療におけるTX-001HR の有効性が一貫していることが、測定時点で観察されたMENQOL の血管運動領域において、統計的に有意な改善があったことからわかる:プラセボと比較した、全ての TX-001HR 群についての12 週、6 月、及び12 月(p ≦ 0.008)。これらのデータは、VMS の頻度を減らすことにおいて、12 週時に有効性が観察されたことだけでなく、12 月まで改善が持続することも支持する。
有効性に関する更に裏付けとなる根拠には、以下が含まれる:
41)全ての用量で、6 週までに軽度、中等度、及び重度のVMS の頻度の統計的に有意な減少が見られ、そして12 週まで続いた。
42)軽度、中等度、及び重度のVMS の重症度において、プラセボから統計的に有意に減少することが、1 mg E2/100 mg P 群については3 週までに、0.25 mg E2/50 mg P 群を除く全ての用量については12 週までに観察された。
43)4 週と 12 週時の両方で、中等度から重度の VMS の回数が 50 % 及び 75 % よりも大きく減少した、活性薬物治療群の被験者(レスポンダー)は、有意に多かった。
44)12 週時、プラセボと比較して、MENQOL 総スコアの統計的に有意な改善が、全ての活性薬物治療群で観察された。
45)睡眠のMOS 測定は、閉経後の睡眠困難(即ち、睡眠障害及び睡眠の適切さ)に一般的に関連する睡眠指標において、プラセボと比較して、活性薬物治療群で改善を示した。
サブ群解析はまた、TX-001HR の効果が全体的に一貫していることを実証した。データを人種によって解析した場合、1 つの例外が認められた。本研究におけるプラセボ奏効率は、全集団で高かった(55 %)。MITT 集団中、12 週時に、プラセボ奏効率において、白人被験者(51 %)と黒人/アフリカ系アメリカ人被験者(65 %)との間で、統計的に有意な差が観察された(p = 0.049)。
<安全性>
主要安全性評価項目である子宮内膜増殖症の発生率を、ES 集団で評価した(n = 1255)。病理学規定によってあらかじめ定義された子宮内膜増殖症の症例は、本試験中に観察されず、片側の上限 95 % 信頼限界は、全ての群で 4 % 未満であった(1 mg E2/100 mg P については 1.06%;0.5 mg E2/100 mg P については0.98 %;0.5 mg E2/50 mg P については0.97 %;0.25 mg E2/50 mg P については1.09 %;及びプラセボ群については 3.20%)。全ての被験者がカテゴリ 1(非‐子宮内膜悪性腫瘍/非‐増殖症)の病理学規定による最終診断を受けたが、これにより TX 001HR の配合した全ての用量においてプロゲステロンによる子宮内膜保護が支持された。
副次的安全性評価項目には、続けて無月経(cumulative amenorrhea)であること、及び出血/スポッティングが含まれた。サイクル 1 から13 まで続けて無月経(cumulative amenorrhea)である割合は、1 mg E2 群(56.1 %)と比較して0.5 mg E2 治療群(〜68 %)で高かった;最高用量のエストラジオール(1 mg E2/100 mg P)を含め、全てのグループで経時的に増加し続けた。治療の最初の 3 月間に、被験者の≧ 70 % に出血はなかった。サイクル 13 まででは、無月経率は、全ての TX-001HR 用量について、1 mg E2/100 mg 群とプラセボの比較を除いて(なお依然として> 90% であった)(それぞれ 90.2 % vs 97.8 %;p = 0.023)、プラセボと同様であった。サイクル 13 では、全群にわたって被験者の < 3 %、活性薬物治療群とプラセボの間に差はなかった。被験者が出血/スポッティングを経験した平均日数は、本研究をまたがる任意のサイクルについて≦ 1.5 日であった。サイクル 13 までに、平均は全群で< 1 日であり、最大日数は、最高用量の TX-001HR については28 日、最低用量のTX-001HR 及びプラセボについては 5-7 日であった。これを考慮すると、別の配合剤エストロゲン/プロゲスチン製品(Prempro(登録商標))は、22.1 %(CEE 0.625/MPA 2.5)から45.2 %(CEE 0.3/MPA 1.5)の範囲で続けて無月経(cumulative amenorrhea)であることを報告しており、更に衛生保護剤を必要とする出血がより多く報告された(Archer DF, et al., Fertil Steril, 2001. 75:1080-1087)。
安全性集団に含めるのに適格であった1835 人の登録した被験者に対して追加の安全性評価を実施した:1 mg E2/100 mg P群 で 415人の被験者;0.5 mg E2/100 mg P 群で 424 人の被験者;0.5 mg E2/50 mg P 群で 421 人の被験者;0.25 mg E2/50 mg 群で424 人の被験者及びプラセボの 151 人の被験者。
TEAEs は、活性薬物治療群で、プラセボ群より頻繁に発生した(それぞれ、67.9 % から 71.6 % vs 51.7 %)。AEs の大部分は軽度又は中等度の重症度とみなされ、治験薬には関連しないと分類された。関連するTEAEs はプラセボ群(17.9 %)と比較して活性薬物治療群(併せて34.4 %)でより頻繁に発生した;最も頻繁に見られる薬物関連のTEAEs(何れかの治療群で≧3 % で発生)及びプラセボよりも一般的なものであったものは、以下である:乳房の圧痛、頭痛、悪心、骨盤痛、膣出血、及び膣分泌物。TEAEs による中止は、全ての群で < 11 % であった。SAEs を報告した被験者の人数は、群間で類似していた(プラセボ群では1.3 % に対し、活性薬物治療群では1.9 % から 3.1 %)。7 件の TESAEs が治験薬に関連していると評価された(6 件は活性薬物治療群、1 件はプラセボ);1 件以上報告された TESAE は、乳がんのみであった。更に 2 人の被験者が関連する SAEs を有していた(IP の最終投与後 15 日以降に発生した);浸潤性乳管がん及び慢性閉塞性肺疾患。
本研究中に1 人の死亡があった(被験者は研究60 日目に胸水を伴った非小細胞肺がんステージIV と診断され、振り返ってみると無作為化時に既に存在した)。
特に注意を払うAEs には以下が含まれた:VTEs;表在性血栓症/静脈炎;注意を払う心臓 AEs;ECG でわかったAEs;注意を払う脳血管障害 AEs;胸痛のAEs;失神;乳がんのAEs;注意を払う他の乳房 AEs;子宮頸管AEs;子宮内膜に関連する AEs;及び悪性腫瘍。全体として、本研究中に診断された悪性腫瘍はまれであった;2 人の被験者が肺癌と診断され(研究60 日目に報告され、残りの 1 人が研究102 日目に報告された)、6 人の被験者(活性薬物治療群の 0.36 %)が浸潤性乳がんと診断された。この試験中の1 年時の浸潤性乳がんの発生率は、PEPI 試験(0.73 %; PEPI 1995)及びSEER データベース(Howlader N, Noone AM, Krapcho M, Miller D, Bishop K, Kosary CL, Yu M, Ruhl J, Tatalovich Z, Mariotto A, Lewis DR, Chen HS, Feuer EJ, Cronin KA (eds). SEER Cancer Statistics Review, 1975-2014, National Cancer Institute. Bethesda, MD, https://seer.cancer.gov/csr/1975_2014/, 11 月 2016 SEER データ提出に基づく、SEER ウェブ・サイトに投稿, 4 月 2017)で観察された背景割合と矛盾が無いものである。特別に注意を払う事象(例えば、心血管疾患、VTE、脳血管障害AEs 等)は、閉経後の女性の背景集団でのその事象の割合の範囲内であった。
トリグリセリドは本試験中に増加し、12 月時では、エストロゲンとプロゲスチンの併用に関する以前の試験で報告されたものよりは低いものの(PEPI、1995)、プラセボと比較して全ての治療群でより高かった。活性薬物治療群はプラセボと同様であり、総コレステロール、HDL、及びLDL に対する影響は中立的であった。
<全体的な結論>
2 つの最高用量のTX-001HR (1 mg E2/100 mg P 及び0.5 mg E2/100 mg P)は、ベースライン及びプラセボと比較して、4 週及び12 週時の両方で、中等度から重度の VMS の頻度及び重症度の減少において、はっきりとして且つ一貫性のある有効性を示した。TX-001HR 0.5 mg E2/50 mg P及び0.25 mg E2/50 mg P 用量は、12 週までに、VMS の頻度が統計的に有意に減少した;0.25 mg E2/50 mg P 群は、3 週までにプラセボと統計的に有意に異なり、12 週にかけて改善を示し続け、6 週から12 週までに0.5 mg E2/50 mg P 群は改善し続けた。TX-001HR 0.5 mg E2/50 mg P 群は、12 週までに、VMS の重症度において改善を示した。注目すべきことに、この研究では、非常に高いプラセボ奏効率があったが(55 %)、プラセボ群に対して、統計的及び臨床的に有意な利益の両方が観察された。更に解析をすると、全ての用量について、臨床的に意味のある有効性が示された。効果が一貫していることは、レスポンダー率、CGI、MENQOL、及び MOS-Sleep 等を含む、患者が報告したアウトカムに焦点を当てた、共‐主要、及び複数の副次評価項目で観察された。
12 月時の子宮内膜増殖症の発生率は、主要安全性評価項目であった。子宮内膜増殖症又は悪性腫瘍の症例は無かった。TEAEs 及び関連するTEAEs は、プラセボと比較して活性薬物治療群でより頻繁に発生した;しかしながら、特別な SAEs 及びAEs は、プラセボよりも活性薬物群において、より高い頻度で発生するということはなかった。身体検査、ECGs、及び検査評価は主に正常範囲内であり、活性薬物の被験者とプラセボの被験者の間で差はなかった。全体として、本研究で報告された有害事象の発生率と性質は、この集団に対して予想されたもの、及びエストラジオールとプロゲステロンの治療についてのもの、と一致する。
結論として、この二重盲検、無作為化、プラセボ対照試験でのデータ全体は、TX-001HR が、完全な子宮を有する女性における中等度から重度のVMS の治療に対して一貫した有効性を示すこと、及びエストラジオールとプロゲステロンを予め一定に定めた配合剤(the fixed estradiol and progesterone combinations)が、被験者の子宮内膜を、増殖症及び悪性腫瘍から保護すること、を示した。AEs において、TX-001HRは、プラセボと比較して、臨床的に有意な差がなく、忍容性が良好であった。
実施例8
1.前書き
更年期にエストロゲン産生が減少することは、血管運動の不安定性(ほてりや発汗)、興奮、睡眠障害、緊張、気分の変化、及び泌尿生殖器萎縮に関連している。主要且つ最も生物活性のあるエストロゲンは、卵巣によって産生される17β-エストラジオールである。エストロゲン療法は、血管運動及び外陰部並びに膣萎縮症等を含む更年期症状を管理するために、何十年間と使用されてきた。
相対的過剰のエストロゲン(unopposed estrogens)の長期使用は、閉経後の女性における子宮内膜腺がんの前兆になることがある子宮内膜増殖症のリスクを増大させる(Thom MH, et al., Br. J. Hosp. Med. 1980 May; 23 (5): 506, 508-9, 511-3)。プロゲストゲンは、子宮を増殖症及びがんから保護するために、エストロゲン補充療法の補助剤として、完全な子宮を持つ女性に使用される(Graham JD, et al., Endocr. Rev. 1997 Aug;18 (4): 502-19)。
経口錠剤及び経皮製剤を含む、多数の固定用量のエストロゲンとプロゲスチン配合製品が、様々な用量及び製剤の形で市販されている。1994 年に米国食品医薬品局が Prempro(登録商標)を承認したことで始まる 20 年以上もの間、更年期ホルモン療法配合剤が利用可能であってきた。エストロゲンとプロゲステロンを 1 つの製剤中に配合することは、患者のコンプライアンス及び便宜上の助けとなるだけでなく、併用療法として連続投与する場合に、消退出血(withdrawal bleeding)の発生を減少させる(Ellerington MC, et al. Br. Med. Bull. 1992 Apr; 48 (2): 401-25)。
現在市販されている更年期ホルモン療法の配合剤には、結合型エストロゲン(conjugated estrogen)、エチニル・エストラジオール又は 17β-エストラジオール等の半合成エストロゲン、並びに酢酸ノルエチンドロン、ドロスピレノン、ノルゲスチメート、及び酢酸メドロキシプロゲステロン等の合成プロゲスチンが含まれる。
治験薬TX-001HR(可溶化エストラジオール及び微粉化プロゲステロンのカプセル剤)は、子宮がある女性の更年期に関連する中等度から重度の血管運動症状の治療を目的とした、液体充填ソフトゲル・カプセル配合剤である。 TX-001HR は17β-エストラジオール及びプロゲステロンを含有し、これらは内因性起源のものと化学的に同一である天然に存在するステロイド・ホルモンである。 TX-001HR は、完全な子宮を有する更年期の女性において、子宮内膜の保護を併せ備えた、中等度から重度の血管運動症状の治療のための連続的な併用ホルモン療法レジメンを提供することを目的としている。
閉経前、正常に月経サイクルがある成人女性におけるエストロゲンの主な供給源は卵胞であり、卵胞は月経サイクルの相に応じて、1 日当たり70 から500 μg のエストラジオールを分泌する。閉経後、内因性エストロゲンの大部分は、副腎皮質から分泌されるアンドロステンジオンが、末梢組織でエストロンに変換されることによって産生される。
プロゲステロンは思春期の始まりから卵巣で(黄体により)大量に産生され、そして更年期で止まる。より少量のプロゲステロンが、男性と女性の両方で副腎皮質症の発症後に産生される。
この第1 相試験は、エストロゲン又はプロゲステロン療法に禁忌の無い健康な閉経後の女性において、許容できる安全性プロファイルと併せて有効性を証明した大規模第 3 相臨床試験の中で使用した最大固定用量の配合での、TX-001HR を単回投与した後の、エストラジオールとプロゲステロンの生物学的利用能に対する食物による影響を評価するために設計した。エストロンはエストラジオールの代謝産物であるため、この研究の一部としてエストロンの血漿中レベルも測定した。
エストラジオールとプロゲステロンの生物学的利用能に対する食物による影響は、以前、EPROG-1K-351-12 研究とEPROG-1K-352-12 研究(これらは、同じ臨床施設において、同じ時期に行われた)の結果をクロス‐スタディ比較(cross-study comparison)することによって評価した。これらの研究は、それぞれ、空腹時及び高脂肪食条件で、正常の健康な成人閉経後の女性被験者において、TX-001HR(2 mgエストラジオール/ 200 mgプロゲステロン)と、200 mg のプロメトリウム(Prometrium)(登録商標)(プロゲステロン USP)ソフトゲル・カプセルと同時投与する 2 mg エストレース(Estrace)(登録商標)(エストラジオール錠剤 USP)からなる対照製品、との比較に関する、非盲検、バランスの取れた、無作為化、2-処置、2-期間、2-順序(two-sequence)、単回投与、クロスオーバー経口比較の生物学的利用能の研究であった。プロゲステロンの血漿中濃度は、食物と一緒に投与することによって大きく影響を受け、ピーク血漿中濃度(Cmax)は約21 倍高かった。更に、0 から一番最後に測定し得た濃度までの濃度‐時間曲線下面積(AUC0-t)は 13 倍増加し、0 から無限までの濃度‐時間曲線下面積(AUC0-∞)は 9 倍増加した。対照的に、食物はエストラジオールの血漿中濃度には、ほとんど、又は全く影響を及ぼさなかった。未調整のエストラジオールの Cmax は、食物と一緒のTX-001HR では約33 % 減少したが、AUC0-tは 1.2 倍増加し、AUC0-∞ は 2.0 倍増加した。代謝産物、非抱合型及び総エストロンの曝露に対する食物の影響は、親のエストラジオールに対する影響と同等であった。
2. 研究目的と評価項目
2.1 目的
この研究の主要な目的は以下の通りである:
・空腹及び摂食(高脂肪食)条件下での、TX-001HR 1 mg エストラジオール/100 mg プロゲステロンの単回投与後のエストラジオール及びプロゲステロンの生物学的利用能に対する食物の影響を明らかにすること。
・エストラジオール代謝産物である、エストロンの血漿中濃度を明らかにすること。
この研究の副次的な目的は以下の通りである:
・空腹及び摂食(高脂肪食)条件下で、単回投与後のTX-001HR の安全性及び忍容性を評価すること。
3. 研究計画
3.1 研究デザイン全体に関する説明、及び実施した研究手順の概要
これは、第1 相、非盲検、無作為化、バランスの取れた、単回投与、2-処置(摂食及び空腹)、クロスオーバー、単一施設研究であり、適格性の基準に合う健康な閉経後の女性被検者において、TX-001HR(エストラジオール及び微粉化プロゲステロンのカプセル剤)の生物学的利用能への食物の影響を評価するものである。スクリーニング来院(来院 1)に加えて、適格な被験者は、入院研究施設に 2 回(各期間に1 回)来院した。まず最初の来院は、期間1 の -1 日から 4 日までの泊りがけの来院であった(来院 2)。同様に、期間 2 の間、-1 日から4 日目までの、前記研究施設への泊りがけの来院があった(来院3)。
期間1、1 日目の朝に、合計24 名の適格な被験者を、TX-001 HR 1 mg エストラジオール/100 mg プロゲステロンの1 回経口用量を、空腹(fasting)条件下又は摂食条件下が1:1 の割合で、投与されるように無作為に割り付けた。割り当てた食事条件は無作為化表により特定された。-1 日の夕方の午後8 時前に、被験者は研究施設に入院し、中脂肪食を摂った。治療に関わらず、被験者は一晩、少なくとも10 時間絶食(fasted)した。空腹条件下での治療としては、治験担当研究者(又は前記治験担当研究者に委任されたスタッフ・メンバー)は、0-時間の薬物動態(PK)採血後 5 分以内に、単回投与量の治験薬を 240 mL の周囲温度の水と共に投与した。被験者は4 時間の採血後まで絶食(fasting)を続け、その後中脂肪食を摂った。摂食条件下での治療としては、治験担当研究者(又は前記治験担当研究者に委任されたスタッフ・メンバー)は、規格化された高脂肪食(例えば、当業者に既知なもの)を摂り始めておよそ 30 分後、且つ1 日目の0-時間のPK 採血後5 分以内に、単回投与量の治験薬を 240 mL の周囲温度の水と共に投与した。それから、被験者は 4 時間の採血後まで絶食(fasting)を続け、その後中脂肪食を摂った。エストラジオール、プロゲステロン、及びエストロンの濃度を評価するために、1 日目の投薬に関して以下の時点でそれぞれ約10 mL の静脈血サンプルを採取した:治験薬投与後、-60、-30、及び 0 分(この平均はベースラインを表す)そして20、40、60、及び90 分(±5 分)、並びに2、3、4、6、8、12、18、24、36、48(±10 分)、及び72 時間(±2 時間)。72 時間のPK サンプルの収集後、前記被験者は研究施設から退院した。
治療と治療の間の14 日間の休薬期間の後、前記被験者は、無作為化スケジュールによる次の食事条件のために、期間2、-1 日に研究施設に入院した。治療に関わらず、被験者は少なくとも10 時間一晩絶食(fasted)した。空腹条件下での治療としては、治験担当研究者(又は前記治験担当研究者に委任されたスタッフ・メンバー)は、1 日目の0-時間の薬物動態(PK)採血後 5 分以内に、単回投与量の治験薬を 240 mL の周囲温度の水と共に投与した。被験者は 4 時間の採血後まで絶食(fasting)を続け、その後中脂肪食を摂った。摂食条件下での治療としては、治験担当研究者(又は前記治験担当研究者に委任されたスタッフ・メンバー)は、規格化された高脂肪食を摂り始めておよそ 30 分後、且つ1 日目の0-時間のPK 採血後5 分以内に、単回投与量の治験薬を 240 mL の周囲温度の水と共に投与した。それから、被験者は 4 時間の採血後まで絶食(fasting)を続け、その後中脂肪食を摂った。エストラジオール、プロゲステロン、及びエストロンの濃度を評価するために、1 日目の投薬に関して以下の時点でそれぞれ約 10 mL の静脈血サンプルを採取した:治験薬投与後、-60、-30、及び 0 分(この平均はベースラインを表す)そして 20、40、60、及び90 分(±5 分)、並びに2、3、4、6、8、12、18、24、36、48(±10 分)、及び72 時間(±2 時間)。
72 時間のPK サンプルの収集後、前記被験者は本研究から離れた。
安全上の理由、管理上の理由から、又は研究に関して被験者が懸念すること又は疑問に思うことに対して答えるために、予定外の来院が治験担当研究者の裁量により許可された。プロトコルの要件を満たすために、予定外の来院があることもあった(例えば、検査再採血(laboratory re-draws))。
本研究の概略デザインを図12に示す。
3.2 研究デザインに関する説明
これは、健康な閉経後の女性被験者におけるTX-001HR の生物学的利用能に対する食物による影響を評価するための、第1相、非盲検、無作為化、バランスのとれた、単回投与、2-処置、クロスオーバーの研究であった。適格性のある被験者は、空腹時又は摂食時の何れかの条件下で、1 mg エストラジオール/100 mg プロゲステロンの単回経口投与を受けるように、1:1 の比率で無作為に割り付けられた。TX-001HR は、完全な子宮を有する女性の更年期に関連する中等度から重度の血管運動症状の治療を目的としたエストラジオール‐プロゲステロン配合経口製品で、この研究は閉経後の女性で行った。高脂肪食は、プロトコルで定義及び記載されている、規格化した食事であり、脂肪、タンパク質、及び炭水化物からのカロリーの内訳がある推奨される食事等が含まれる。中脂肪食は、脂肪、タンパク質、及び炭水化物からのカロリーの内訳とともに、カロリー含有量の観点から記載した。
3.3 研究の集団の選択
3.3.1 組み入れ基準
以下の基準の全てを満たすボランティアを、本研究への登録のために考慮した:
1. 40 から65 歳の閉経後の女性被験者で、少なくとも以下の条件が含まれる(無作為化時):
a. 他に考えられる医学的原因の無い12 ヶ月間連続しての自発性の無月経;又は
b. 両側卵巣摘出術の術後6 週間以上経過していない < 55歳の女性は、卵胞刺激ホルモン(FSH)レベルが > 40mIU/mL でなければならない;又は
c. FSH レベル> 40 mIU/mL の 6 ヶ月間の自発性の無月経;又は
d. 両側卵巣摘出術の術後 6 週間
2. 主任治験担当研究者又は医療副治験担当研究者の意見の中で、被験者が安全に試験に参加したり、プロトコル要件を遵守したりすることを妨げるような根本的な疾患がない
3. 18 と 30 kg/m2 の間の肥満度指数(BMI)。BMI 値は最も近い整数に四捨五入した(例えば、30.4 は30 に切り捨てられ、26.5 は27 に切り上げられた)。
4. スクリーニング検査値が正常範囲内であるか、又は臨床的に問題は無いと医師又は主任/臨床治験担当研究者が判断したもの
5. 本治験担当研究者の意見の中で、前記被験者はプロトコールを遵守し、本研究を終了する可能性が高い
6. ベジタリアン(vegetarian)ではない食事と高脂肪食を摂ることを厭わないこと。
3.3.2. 除外基準
以下の基準の何れかの既往歴又は有意な存在を有するボランティアは、本研究への登録から除外された:
1. エストロゲン及び/又はプロゲスチン療法に対する何らかの禁忌、又はエストラジオール及び/又はプロゲステロン又は治験薬の任意の成分の使用に対する何らかのアレルギー
2. 以下の何れかの使用:
a. スクリーニング来院前8 週間以内の、経口エストロゲン‐、プロゲスチン‐、アンドロゲン(プラステロンを含む)‐、又は選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM-)‐を含む医薬品
b. スクリーニング来院前4 週間以内の経皮ホルモン製剤
c. スクリーニング来院前4 週間以内の膣ホルモン製剤(指輪、クリーム、ゲル)
d. スクリーニング来院前8 週間以内の子宮内プロゲスチン
e. スクリーニング来院前6 月以内のプロゲスチン・インプラント/注射剤又はエストロゲン・ペレット/注射剤
f. シトクロムP450 3A4(CYP3A4)に対する中等度から強力な阻害剤又は誘導剤である薬。無作為化(1 日目)の前に少なくとも2 週間の休薬が適格性のために必要とされた
g. 市販薬(OTC)、ハーブ製品、栄養サプリメント(例、大豆製品、注射用コルチコステロイド、テストステロン、又はデヒドロエピアンドロステロン)等を含む、エストロゲン/プロゲスチンの薬物代謝に影響を及ぼすことが知られている、又は疑われる何れの医薬品。無作為化(1 日目)の前に少なくとも4 週間の休薬が適格性のために必要とされた
3. 本研究を混乱させる又は被験者によって有害なものとなる、臨床的に重大な医学的疾患の既往歴又は活動的な存在、限定されるものではないが、以下のものが含まれる:
a. エストロゲン又はプロゲステロン又は他の関連薬に対する過敏症
b. 子宮内膜増殖症
c. 未診断の膣出血
d. 慢性の肝臓又は腎臓の機能不全/障害(例:C 型肝炎又は慢性腎不全)の既往歴がある
e. 血栓性静脈炎、血栓症、又は血栓塞栓症
f. 脳血管障害、脳卒中、又は一過性脳虚血発作
g. 心筋梗塞又は虚血性心疾患
h. 皮膚の基底細胞がん又は皮膚の扁平上皮がんを除く、過去 5 年以内の悪性腫瘍又は悪性腫瘍の治療
i. エストロゲン依存性新生物、乳がん、黒色腫、又はあらゆる婦人科がんの既往歴
j. 内分泌疾患(管理されている甲状腺機能低下症、又は管理されているインスリン非依存型糖尿病を除く)
4. スクリーニング来院から1 年以内のアルコール又は薬物乱用の既往歴
5. スクリーニング来院時又は期間 1、-1 日目の入院時に、尿薬物又はアルコール検査が陽性。主任治験担当研究者又は医療副知見担当研究者の意見の中で、薬物乱用の証拠が文書化されておらず、薬物スクリーニング陽性の理由が医学的に処方された薬物治療によるものである場合、尿薬物スクリーニングが陽性の患者は適格性有りとした
6. 現在のタバコの喫煙者、又は電子タバコを含むあらゆるタバコ含有製品の現在の使用
7. 現在のマリファナ使用
8. スクリーニング来院前60 日以内の治験薬又は生物製剤の使用
9. スクリーニング身体検査、評価、心電図(ECG)、又は臨床検査で、何らかの臨床的に重大な異常、限定されるものではないが、以下を含む:
a. 意義不明の異型腺細胞(atypical glandular cells of undetermined significance (AGUS))又は意義不明の異型扁平上皮細胞(atypical squamous cells of undetermined significance (ASCUS))に関する未解決の子宮頸部細胞診のスメア・レポート。低グレード以上の扁平上皮内病変(squamous intraepithelial lesion (SIL))、グレード1 以上の子宮頸部上皮内腫瘍に関する子宮頸部細胞スメア・レポート、又は何れの報告された異形成;ASCUS 患者は、高リスクのヒト・パピローマ・ウイルス(HPV)の結果が陰性の場合にのみ、適格であった。
b. 乳房検査で悪性腫瘍が疑われる未解決の所見;マンモグラフィに関する不完全な結果(乳房画像報告及びデータ・システム[BI-RADS] 0)、又は悪性変化を示唆する未解決の所見、又は試験前のマンモグラムについて、短期間の追跡調査を要する所見(被験者は、登録されるには、BI-RADS 1 又は2 のマンモグラフィ結果でなければならない)。マンモグラムはスクリーニング来院前9 月以内に実施されていて、文書化されていて利用可能である。もし前記被験者が、スクリーニング来院の9 月以内にマンモグラムを実施していなかった場合、マンモグラムをスクリーニング期間中に実施するものとした。(施設は、被験者の研究ファイルの公式報告書のコピーを入手しなければならなず、追加の評価に必要な場合は、マンモグラム自体が利用可能であることが確認されていなければならない。)
c. 35 % より低い、又は45 % より高い、ヘマトクリット値
d. 使用している検査正常値の上限の15 % を超える血清クレアチニン
e. 使用している検査正常値の上限の 1.5 倍を超える血清アラニン・アミノトランスフェラーゼ(ALT)又は血清アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)
f. 空腹時総コレステロールが 300 mg/dL(7.77 mmol/L)より高い、又はトリグリセリドが 300 mg/dL(3.39 mmol/L)より高い
g. 第 V 因子ライデン変異に対する陽性の検査所見
h. 空腹時血糖値 > 125 mg/dL
i. スクリーニング時又は期間 1、-1 日時に、管理不良の高血圧;収縮期血圧が 140 mm Hg よりも高く、又は拡張期血圧が 90 mm Hg よりも高い、座位高血圧を有し、高血圧症の治療のために2 つを超える降圧薬を服用していない被験者
j. スクリーニング時又は -1 日時に、管理不良の低血圧;収縮期血圧が 95 mm Hg よりも低く、又は拡張期血圧が 65 mm Hg よりも低い
k. 臨床的に有意に異常な 12-誘導 ECG(例えば、心筋梗塞、又は虚血を示唆する他の所見等)
10. 妊娠又は陽性の尿妊娠検査。(注:両側卵管結紮術、両側卵巣摘出術、子宮摘出術を受けた、又は55 歳以上で、少なくとも1 年間月経停止を経験したことがある被験者は、妊娠検査を必要としなかった。)
11. 無作為化前の56 日以内の全血又は治験薬投与前の1 月以内の血小板の提供
12. 無作為化前の 48 時間以内及び本研究全体を通して、グレープフルーツ及び/又はそのジュース、スターフルーツ、セビリア・オレンジ・ジュース、若しくはセビリア・オレンジ、又はケシの実を含む食品の摂取
13. 静脈アクセス困難の既往歴
3.3.3. 治療又は評価からの患者の除外
この研究への参加は厳密に自発的なものであった。全ての被験者は、如何なる理由でいつでも試験への参加を中止する権利があった。以下の何れの理由により、被験者は試験を中止したか、又は本試験から離脱した可能性があった:
・被験者が離脱することを正当化する有害事象(AE)
・スクリーニング時であれば試験参加から被験者を除外したであろう情報を、前記被験者が意図的に提供しなかったこと
・被験者が妊娠した。もし、被験者の妊娠が試験参加中に報告されたならば、前記妊娠を医学的に適切なものとして追跡観察した
・血液サンプルの採取が過度に困難(即ち留置カニューレを確立できなかったこと)
・手順を遵守しない
・研究が完了する前に終了する
・参加を取り消されることが、本研究参加者の利益の最優先である
・被験者による研究への参加の同意の撤回
・著しいプロトコル逸脱/違反又は逸脱/違反の傾向(被験者の権利、安全性、又は試験データの完全性に影響を及ぼす逸脱/違反として定義される)
・禁止された併用療法が報告又は要求された
無作為化した被験者が期間2、4 日の前に研究を中止する場合、治験担当研究者は早期終了来院の評価を実施することになっていた。更に、治験担当研究者は、進行中のあらゆる AEs を、それらが解決されるまで、又は前記被験者が臨床的に安定するまで、フォローした。この研究では、中止した被験者はいなかった。全ての無作為化した被験者が、試験を終了させた。
3.4 治療
3.4.1. 投与治療
治療は、摂食条件下で投与する 1 用量の TX-001HR 1 mg エストラジオール/100 mg プロゲステロン、及び空腹条件下で投与する 1 用量の TX-001HR 1 mg エストラジオール/100 mg プロゲステロンから構成された。各治療は研究施設の研究スタッフが行った。治療と治療の間の休薬期間は14 日間であった。
3.4.2. 治験薬のアイデンティティ(identity)
3.4.3. 治療群へ患者を割り付ける方法
被験者は、期間 1 に空腹(fasting)、期間 2 に摂食(順序 A)、又は期間 1 に摂食、期間 2 に空腹(fasting)(順序 B)の順序で、1 mg エストラジオール/100 mg のプロゲステロンの TX-001HR の投与を受けるように 1:1 の比率に無作為に割り付けた。無作為化は、期間 1 の 1 日目に行った。治療の順序は無作為化表によって特定された。無作為化スケジュールは、SAS(登録商標)ソフトウェア、バージョン 9.2 以上、SAS Institute Inc, USA で生成した。
3.4.4. 本研究における用量の選択
本研究で使用した治験薬TX-001HR の用量(1 mg エストラジオール/100 mg プロゲステロン)を、販売承認を求める最高用量であるように、評価のために選択した。
3.4.5. 各患者に対する投与の選択とタイミング
各期間の1 日目に、無作為化スケジュールに基づいて、空腹条件下、又は規格化された高脂肪食を摂り始めて約30 分後の何れかで、治験担当研究者(又は治験担当研究者から委任されたスタッフ)は、単回投与量の治験薬を、朝に投与した。各用量を 240 mL の周囲温度の水と共に投与した。
3.4.6. 盲検化
この試験は非盲検試験であり、盲検の手順は必要なかった。
3.4.7. 以前の、及び併用した療法
治験薬の初回投与前30 日以内に前記被験者に行われた全ての治療(処方薬又はOTC 治療薬及び栄養サプリメントを含む)は、以前の治療と見なされ、電子症例報告書(eCRF)にその旨を記録した。治験薬の開始時から行われた如何なる治療も併用治療と見なし、そのようなものとしてeCRF に記録した。分かっている場合、開始日と終了日、用量、頻度、及び適応症を記録した。
以下の併用薬物治療、治療法、及び製品を禁止した:
・スクリーニング来院の8 週間前から本研究終了まで、経口エストロゲン‐、プロゲスチン‐、アンドロゲン(プラステロンを含む)‐、又は SERM‐を含む医薬品を禁止した
・スクリーニング来院の4 週間前から本研究終了まで、経皮ホルモン製剤を禁止した
・スクリーニング来院の4 週間前から本研究終了まで、膣内ホルモン製品(リング、クリーム、ゲル)を禁止した。
・スクリーニング来院の 8 週間前から本研究終了まで、子宮内プロゲスチンを禁止した
・スクリーニング来院の 6 月前から本研究終了まで、プロゲスチン・インプラント/注射剤、又はエストロゲン・ペレット/注射剤を禁止した
・スクリーニング来院の 4 週間前から本研究終了まで、エストラジオール又はプロゲステロン療法と相互作用することが知られている、又は疑われる、何れの医薬品、ハーブ製品、又は栄養サプリメントを禁止した
・無作為化(期間 1、1 日目)の少なくとも2 週間前から本研究終了まで、中等度から強力なチトクロームP450 3A4(CYP3A4)の阻害剤又は誘導剤を禁止した
・無作為化(期間 1、1 日目)の少なくとも 4 週間前から本研究終了まで、エストロゲン/プロゲスチンの薬物代謝に影響を与えることが知られている、又は疑われる、OTC製品、ハーブ製品若しくは栄養サプリメント(例、大豆製品、注射用コルチコステロイド、テストステロン、又はデヒドロエピアンドロステロン)等を含む何れの薬物を禁止した。
・スクリーニング来院の60 日前から本研究終了まで、何れの他の治験薬又は生物製剤を禁止した
・被験者は、スクリーニング来院から本研究終了まで、アルコールの摂取を控えるよう奨励された。スクリーニング時又は期間1、-1 日目にアルコール尿検査が陽性の被験者は、本研究から除外した
・喫煙、他のタバコ含有製品の使用、又はマリファナの使用をしていた被験者は、この研究に適格ではなかった
3.4.8. 治療コンプライアンス
本治験薬は、治験担当研究者又は治験担当研究者から委任されたスタッフの監督の下で投与されたので、期間1、1 日目及び期間2、1 日目のコンプライアンスは、スタッフによって保証された。
3.5. 薬物動態及び安全性の変数
3.5.1. 薬物動態及び安全性パラメータの評価とフローチャート
評価スケジュールを表52に示す。

略語:BP = 血圧;ECG = 心電図;FSH = 卵胞刺激ホルモン;HR = 心拍数;RR = 呼吸数
*スクリーニングは、研究施設で、入院の 45 日前までに行わなければならない。
aマンモグラフィーは、利用可能な文書化と併せて、スクリーニング来院前の9 月以内に実施したか、又はマンモグラムが必要な場合は、投与前の-45 日のスクリーニング期間内に完了した。
bバイタル・サインを、被験者が少なくとも5 分間座った後に測定した。スクリーニング及び -1 日の血圧測定結果がプロトコルによる適格性の範囲外であれば、最大 2 回まで繰り返した後に、前記被験者をスクリーニングで不適格とした。両方の期間の1 日目に、-60 分の採血の前、及び投薬の1 から 3 時間後、バイタル・サインを測定した。2 から 4 日目には、その日の最初の PK サンプル採取の前に、バイタル・サインを収集した。
c12-誘導 ECGを、対被験者を少なくとも 10 分間横臥位又は半横臥位にした後に測定した。
dグルコース及びトリグリセリドの評価は、被験者が最低 8 時間絶食していることを必要とした。
e甲状腺刺激ホルモン(TSH)が検査値範囲によって異常であれば、遊離トリヨードチロニン(T3)と遊離チロキシン(T4)の反射試験を実施した。
f血清中FSH 検査を、両側卵巣摘出術後6 週間以上でない< 55 歳の被験者、又は6 から 12 ヶ月間、自発性の無月経である被験者には、必要とした。
g血液、白血球、硝酸塩、及びタンパク質に何らかの陽性所見(≧ +1のみ)があった場合、反射顕微鏡検査と併せたディップスティックを行った。
h尿妊娠検査は、両側卵管結紮術、両側卵巣摘出術、子宮摘出術を受けた被験者、又は55 歳以上で少なくとも1 年間月経停止を経験してきている被験者には必要としない。
i期間 1の -1 日目のみ。
j期間 1の 1 日目のみ。
k期間1 及び2 の 1 日目に、治験担当研究者(又は前記治験担当研究者により委任されたスタッフ)は、少なくとも10 時間の一晩の絶食後、及び、無作為化表に従って、空腹条件又は高脂肪食を摂り始めた 30 分後に、治験薬を240 mL の周囲温度の水と共に投与した。
l摂食条件下で治療を受ける被験者に限り、規格化された高脂肪食を 1 日目の投与の約30分前に提供する。
m-1 日目の夕方の午後8 時前に、被験者は研究施設に入院し、中脂肪食を摂った。
n1 日目の4 時間の採血後、全被験者に中脂肪食が提供され、4 日目まで、定期的なスケジュールで、規格化された中脂肪食を続けて提供した。
o投与前に-60、-30(± 5 分)、並びに0 分(-5 分)、及び次に、治験薬の 1 日目の投与後20、40、60、並びに90 分(±5 分)、並びに2、3、4、6、8、12、18、24、36、48 時間(±10 分)、及び72 時間(± 2 時間)に、サンプルを採取した。
p期間 1 と 2 の -1 日目の午後 8 時より前に、研究施設に入院した。
q期間 2 の 4 日目のみ。
3.5.2. 薬物濃度の測定
表53の以下に示す時点で、血漿中エストラジオール、エストロン、及びプロゲステロンを評価するために、K3EDTA 抗凝固剤を用いて、それぞれ10 mL の静脈血サンプルを採取した。各血液サンプルを実際に採取した時間(最も近い分(minute))を、適切なソース文書とeCRF に記録した。予定した時間からの許容可能な採血ウィンドウを表53に示す。ベースライン(0-時間)時点(time point)のものを、投薬前 5 分以内に採取した。この範囲外で違ってしまうことを、プロトコルの逸脱とは見なさなかった。しかしながら、実際の時間のもののみをPK 解析に使用した。
エストラジオール/エストロンの生物学的解析を、両方の解析物について定量下限(LLOQ)が5.00 pg/ml である、確認評価済みの液体クロマトグラフィー‐タンデム質量解析(LC-MS/MS)アッセイを使用して実施した。プロゲステロンの生物学的解析を、LLOQ が0.1 ng/ml である、確認評価済みの LC-MS/MS アッセイを使用して実施した。
3.5.3. 評価した薬物動態パラメータ
エストラジオール、エストロン、及びプロゲステロンについて、以下の PK パラメータを、ベースライン調整済み、及びベースライン未調整の結果として、期間 1 及び 2 の 1 日目に評価した。
・ゼロから一番最後に測定し得た濃度までの濃度‐時間曲線下面積(AUC0-t
・無限大にまで外挿した濃度‐時間曲線下面積(AUC0-∞
・薬物のピーク(最大)血漿中濃度、(Cmax
・ピーク(最大)血漿中濃度までの時間、(tmax
・最終消失速度定数、(λz
・消失半減期(t1/2
3.5.4. 評価した安全性パラメータ
下記の安全パラメータを、安全性集団で評価した。
3.5.4.1. バイタル・サイン(Vital Signs)
血圧、心拍数、呼吸数、及び体温を含むバイタル・サインを、スクリーニング来院時、期間1 及び 2の両方の -1 日目(入院時)、1 日目のPK 採血の-60 分前、投与後1 から3 時間以内、期間1 及び2 の両方の2 から4 日目まででその日の最初の PK 採血前、に測定した。必要な場合、バイタル・サインを早期終了の来院時に測定した。被験者には少なくとも 5 分間座っていてもらい、その後に測定した。
スクリーニング時及び-1 日目に、収縮期血圧が140 mm Hg 超又は95 mm Hg 未満の被験者、及び拡張期血圧が90 mm Hg 超又は65 mm Hg 未満の被験者は、本研究から除外した。この範囲外の結果のものは、最大 2 回まで測定を繰り返した後に、被験者を除外するような血圧測定値に基づいて前記被験者をスクリーニングで不適格とした。
3.5.4.2. 乳房検査、身長、体重、及び肥満度指数計算等を含むスクリーニング身体検査
スクリーニング来院時に完全な身体検査を実施した。前記身体検査には、少なくとも被験者の一般的な外観、頭、目、耳、鼻、のど、心臓、肺、筋骨格系、胃腸系、神経系、リンパ節、腹部、及び四肢の検査が含まれた。
被験者は、スクリーニング来院中に乳房検査を受けた。
被験者の体重(軽く着ている間)と身長(靴無し)を記録し、BMI をスクリーニング来院時に計算した。
3.5.4.3. スクリーニング心電図
スクリーニング来院時に、前記被験者に、少なくとも10 分間横臥位又は半横臥位になってもらった後、標準的な12-誘導ECGsを測定した。結果は正常であったか、又は治験担当研究者及び医療モニターが臨床的に問題は無いとみなしたものでなければならなかった。その施設は、被験者の研究ファイルの公式報告書のコピーを入手し、追加の評価に必要な場合は、マンモグラム自体が利用可能であることを確認した。
3.5.4.4. スクリーニング内診とパパニコロー・スメア(Papanicolaou Smear)
スクリーニング来院中に、被験者は両手の内診、パパニコロー(Pap)スメアを受ける必要があった。前記パップ・スメアは、完全な子宮及び子宮頸部の有無に関わらず、全ての被験者に必要とした。完全な子宮頸部を有さない被験者については、膣カフの頂点をサンプリングすることによってパップ・スメアを得た。全ての被験者は、直近の事前評価に関わらず、スクリーニング中にパップ・スメアを受けなければならなかった。ASCUS として報告されたパップ・スメアの結果には、適格性を判断するための反射型HPV 解析が含まれた。
3.5.4.5. スクリーニング・マンモグラム
被験者は、スクリーニング来院前の9 月以内にマンモグラフィーを実施しているか、又はスクリーニング期間中にマンモグラフィーを受けていなければならない。その施設は、被験者の研究ファイルの公式報告書のコピーを入手し、追加の評価に必要な場合は、マンモグラム自体が利用可能であることを確認した。
3.5.4.6. 検査パラメータの評価
血液化学、血液学、及びホルモン・レベルのための血液サンプル、及び尿検査のための尿サンプルは、スクリーニング来院時のみに集めた。
血液学及び凝固
以下の血液検査パラメータをスクリーニング来院時に評価した:ヘモグロビン、ヘマトクリット、平均赤血球ヘモグロビン、平均赤血球ヘモグロビン濃度、平均赤血球体積、血小板数、赤血球数、白血球(WBC)数、及びWBC 百分率(WBC differential)。第V因子ライデンは、スクリーニング来院時のみに評価した(適格性を判定するため)。
血液化学
以下の化学検査パラメータをスクリーニング来院時に評価した:グルコース、ナトリウム、塩化物、カリウム、重炭酸塩、カルシウム、アルブミン、総タンパク質、AST、ALT、アルカリ・ホスファターゼ、総ビリルビン、総コレステロール、トリグリセリド、クレアチニン、血中尿素窒素、及び尿酸。グルコース及びトリグリセリドの評価は、被験者が最低8 時間絶食していることを必要とした。
甲状腺機能
甲状腺刺激ホルモン(TSH)をスクリーニング来院時のみに評価した(適格性を判定するため)。TSH が検査値範囲によって異常であれば、遊離トリヨードチロニンと遊離チロキシンの反射試験を実施した。
尿検査
スクリーニング来院時に、血液、WBC エステラーゼ(白血球エステラーゼ)、硝酸塩、及びタンパク質(≧ +1 のみ)に関してディップスティックで何らかの陽性所見を得た場合、反射顕微鏡検査による尿検査のために、尿を採取した。以下の尿検査検査パラメータを評価した:pH、タンパク質、比重、グルコース、ケトン、血液、WBC エステラーゼ、亜硝酸塩、ウロビリノーゲン、及びミオグロビン。
尿薬物とアルコールのスクリーニング
スクリーニング来院時及び期間 1、1 日目の診療所への入院時に、以下の薬物について尿を採取した:コカイン、テトラヒドロカンナビノール、フェンシクリジン、アンフェタミン(メタンフェタミンを含む)、鎮静剤(ヘロイン及びコデイン等を含む)、ベンゾジアゼピン、バルビツレート、メタドン、三環系抗うつ薬、オキシコドン、ブプレノルフィン、及びアルコール。
妊娠スクリーニング
スクリーニング来院時及び期間 1、1 日目に尿妊娠検査を実施した。注:尿妊娠検査は、両側卵管結紮術、両側卵巣摘出術、子宮摘出術を受けた被験者、又は 55 歳以上で少なくとも 1 年間月経停止を経験してきている被験者には必要としなかった。
卵胞刺激ホルモン
この研究では、閉経後を、他に考えられる医学的原因のない≧12 月の自発性の無月経と定義した;両側卵巣摘出術後6 週間未満の< 55 歳の女性は、FSHレベル > 40 mIU/mL でなければならなかった;≧ 6 月の無月経及び血清中 FSH > 40 mIU/mL;又は両側卵巣摘出術後 ≧ 6 週間。閉経後の状態を確認する必要がある場合は、FSH を評価するためにスクリーニング来院時に血液サンプルを採取した。
3.5.4.7. 有害事象の評価
この研究における AE には、たとえ研究治療が施されていなくても、スクリーニング期間等を含む如何なる時に発生した、望ましくない医学的状態が含まれた。被験者が登録された後、治療前、治療中、又は期間2 の 4 日目の 72 時間の採血までに発生した全ての AEs は、それらが本研究に関連しているかどうかに関わらず、無作為化した被験者の eCRF のソース文書に記録した。
治療中に発生した有害事象(TEAE)とは、本製品に偶然に関連していると見なされるかどうかに関わらず、医薬品への曝露後又は曝露中に、望ましくない病状の発生又は既存の病状の悪化、であった。治験薬の過剰投与によりTEAE が発生することもあり得た。スクリーニング期間中に発生した病状(例、同時感染)はTEAE とは見なさなかった(AE と見なした)。
本研究の如何なる相(スクリーニング、治療、又はフォローアップ)、及び本治験薬の如何なる用量で発生した AE で、以下の基準のうち1つ以上を満たすものを、重篤な有害事象(serious adverse event (SAE))と考えた。
・死に至った
・命を脅かすものであった。AE が発生した時に、被験者には、AE による死亡の即時リスクがあった
・被験者に必要な入院又は既存の入院の延長。入院自体をSAE とは見なさなかった
・持続的な又は重大な障害又は無能力化がもたらされた。障害を、人の日常的な機能を遂行する能力が実質的に破壊されることとして定義した
・先天性異常又は先天性欠損症
・上記のアウトカムのうちの1 つを防ぐために、被験者を危険にさらしているか、又は医学的介入を必要とする可能性がある重大な医学的事象であった。適切な医学的判断に基づいて、前記事象によって被験者が危険にさらされ、この定義にリストしたアウトカムのうちの 1 つを防ぐために、医療的又は外科的介入を必要とした場合、死亡に至らなかった、生命を脅かすものではなかった、若しくは入院を必要とするものではなかった重要な医学的事象は、SAE と考えた。そのような事象の例は、アレルギー性気管支痙攣、血液疾患、若しくは入院に至らなかった痙攣、又は薬物依存若しくは薬物乱用の発生に対する、緊急治療室又は家庭での集中治療である。入院を招く有害事象は重篤と考えた。
ICF に署名後、期間2 の 4 日目の退院までに発生した全ての SAEs は、それらが治験薬に関連しているかどうかに関わらず報告されなければならなかった。本治験薬と少なくとも関連があると考えられるSAEs は何であれ、本研究後いつでも報告されることになっていた。
治験担当研究者は、各 AE の重症度(軽度、中等度、又は重度)及び治験薬との関係(関連無し、関連している可能性有り、又はおそらく関連している)を評価するよう求められた。
3.5.5. 測定の妥当性
本研究で使用した PK 及び安全性評価は標準的な測定であり、本研究の目的を満たすために適切であると考えられた。
3.6. データの品質保証
この臨床試験は、治験依頼者又は指定された者の標準的な操作手順、並びにICH GCP ガイドライン及びその他の関連する規制当局によって定められた規制に従って行われた。
治験担当研究者又は指定された者は、プロトコルが必要とする治験データを電子データ捕捉(Electronic Data Capture(EDC))システムに入力した。臨床研究アソシエート(The clinical research associates)は、完全性及び正確さを期して eCRFs をレビューするために、臨床施設を来院した。ソース文書と記録した eCRF との間に何らかの齟齬が見つかった場合は、臨床研究アソシエートは、EDC システム中に齟齬として入力した。それから、適切な臨床施設の職員担当者が、EDC システム中のそれらの齟齬に対処した。eCRF を修正するための統一された手順(クエリー(queries))を、eCRF 記録研修で議論し、補足的な研究特有のガイド及び取扱説明書に文書化した。臨床データベースの有効性と正確性を確実にするために、品質管理、モニタリング及びデータを確認評価する手順を適用した。
コンピューター化した手順及びマニュアル(manual)の手順を使用して、欠損、明らかなエラー、及び更に明確にする必要がある値について、eCRF からのデータ、及び外部情報源からのデータをレビューし、チェックした。明確にする必要があるデータ・クエリーを文書化し、レビューし、解決することが、臨床施設に要求された。権限のある担当者のみが臨床データベースを修正することができ、全ての修正をオーディット・トレイル(audit trail)に記録した。
3.7. プロトコルで計画した統計的方法とサンプル数の決定
3.7.1. 集団
統計解析を、以下の計画した被験者集団に対して行った:
1. 安全性集団:この集団は、本研究に無作為に割り付けられ、少なくとも1 用量の治験薬を投与を受けた、全ての被験者から構成されていた。集団統計及び安全性のまとめは、安全性集団に基づいていて、ITT 集団と同等であった。
2. PK 集団:この集団は、両方の期間を終了し、そして Cmax、AUC0-t、及び AUC0-∞ を計算するのに十分なデータがある被験者から構成されていた。PK のまとめは、PK 集団に基づいた。
3. 終了者:この集団は、期間2 の72時間の採血後に診療所から退院したPK 集団の全ての被験者から構成された。
3.7.2. 被験者の配置
無作為化した全ての被験者により構成された。本研究に無作為に割り付けられた被験者の数を、処置順序毎にまとめた。全ての無作為化した被験者が本研究を終了した。本研究を中止した被験者はいなかった。
3.7.3. 集団統計及びベースラインの特性
カテゴリ・データを、数値とパーセントを使用してまとめた。パーセントは、対応する評価を行った被験者の総数に基づいていた。被験者数(N)、平均、標準偏差(SD)、中央値、最小値、最大値を使用して一連のデータを提示した。安全性集団について、処置順序毎にまとめた。全てのベースライン特性もまた列挙した。集団統計及びベースライン特性の値が欠損していたとしても、それを補完することはしなかった。
既往歴の結果は、規制活動のための医学辞典(Medical Dictionary for Regulatory Activities (MedDRA))バージョン 18.0 を使用してコード化し、そしてシステム臓器クラス(SOC)及び好ましい用語(PT)毎にまとめた。
3.7.4. 以前の治療と併用治療
以前の及び併用の薬物治療を、被験者毎にリスト化し、世界保健機関(WHO)薬物辞書バージョン 01MAR2014 を使用してコード化し、まとめた。
以前の薬物治療を、治験薬の最初の投与日の前に開始された、あらゆる薬物治療として定義した。以前の薬物治療を処置順序毎にまとめた。
併用の薬物治療を、治験薬の初回投与日、又はそれ以降に服用した、あらゆる薬物治療として定義した。併用薬物治療を、全ての被験者に対してまとめ、そして提示した。
薬物治療を、前記リスト化の際に、主要な 4 段階レベルの解剖治療化学コード(primary 4th level Anatomical Therapeutic Chemical codes)及び WHO Drug PTs に従って分類した。被験者は、薬物クラス毎及び PT 毎に複数の併用治療を受けていた可能性がある。まとめた表は、以前の治療と併用治療の両方について作成したもので、このまとめた表の中では、被験者は、任意の以前の治療又は併用治療について 1 回だけカウントした。以前の及び併用の非‐医薬品療法(非‐薬物治療)は、MedDRA を使用してコード化し、その後、以前の及び併用の薬物療法と同様の方法でまとめた。併用薬物治療の投与タイミングが、治験薬の投与との関係において、はっきりとさせることができない場合、それは併用薬物治療と考えた。
3.7.5. プロトコールの逸脱
プロトコルの逸脱を、逸脱のカテゴリ毎にまとめる。
3.7.6. コンプライアンス
摂食及び空腹条件下で治験薬を投与された被験者の数を、安全性集団の処置順序毎にまとめる。
3.7.7. 薬物動態の解析
PK 集団について多数の異なるPK パラメータを評価した。
PK パラメータは、WinNonlin(登録商標)Professional(バージョン 7.0、Pharsight Corporation、A Certara Company、セント・ルイス、ミズーリ州)で実行されるものと同じアルゴリズムに従ったSAS(登録商標)プログラムを使用して計算した。更に、WinNonlin 7.0 から生成されたパラメータを使用して、前記 SAS の結果を確認評価した。ベースライン調整済み PK パラメータ及びベースライン未調整 PK パラメータを、それぞれ、エストラジオール、エストロン、及びプロゲステロンについて各被験者について計算した。何れかの濃度が欠損していた場合、欠損している理由(例えば、サンプルが失われた;サンプルが集められなかった)を特定した。
血漿中濃度を、名目上のサンプル時間及び処置(摂食及び空腹)毎に、表にして、リスト化した。PK 集団から除外された被験者は、濃度データのリスト化に際しては入っていたが、要約統計からは除外し、表中にその旨を記載した。定量限界(BLQ)を下回る値は全て、個々の濃度データのリスト化に際して「BLQ」として示し、それに応じて脚注を付け、濃度データの記述要約統計では「0」として扱った。PK パラメータを計算するとき、先行するBLQ 値(Leading BLQ values)は 0 として扱った; PK パラメータ(例えば、AUC0-t、λz)を計算するとき、埋め込まれた及び後に続く BLQ 値(embedded and trailing BLQ values)は「欠損している」として扱った。
ベースライン濃度は、各期間の 1 日目の-60、-30、及び 0 分(投与直前)のサンプルの平均として定義した。ベースライン調整済み濃度に関しては、前記ベースライン濃度を投薬後の各濃度から差し引き、これらの調整値に基づいて、各期間について、その後の PK パラメータを推定した。このベースライン調整によって負の血漿中濃度値になった場合、ベースライン調整済み PK パラメータを計算する前に、その値を0 に等しく設定した。前記ベースライン濃度及びポスト‐ベースライン濃度が両方とも BLQ である場合、ベースライン調整済み PK パラメータを計算する前に、ベースライン調整済み濃度値を 0 に等しく設定した。
ベースライン調整済みの、及び未調整の濃度データについて、生データ及び対数変換データの両方を使用する、平均及び個々の濃度‐時間曲線を示すために、図を作成した。エストラジオール、エストロン、及びプロゲステロン濃度データの平均及び個々の濃度‐時間プロファイルを、線形及び片対数目盛で示す。線形平均プロットについては、それらの SD と共に提示し、片対数プロットについては、それらの SD 無しで、図を提示した。
エストラジオール、エストロン、及びプロゲステロンの血漿中濃度は、処置(摂食又は空腹)毎に、記述的にまとめた:観察回数、算術平均、SD、変動係数(CV)、幾何平均、幾何 CV、中央値、最小値、最大値。
各解析物について、Cmax、tmax、AUC0-t、AUC0-∞、λz 及び t1/2 等を含むベースライン調整済み及びベースライン未調整の PK パラメータを記述的にまとめた。tmax 及び t1/2 については、幾何平均及び幾何 CV % を省略した。
エストラジオール、エストロン、及びプロゲステロンのベースライン調整済み濃度及びベースライン未調整濃度の両方について、対数変換 AUC0-t、AUC0-∞、及び Cmax に対する食物の影響を評価するために、同等のアプローチをとった。空腹状態を対照にした。ベースライン調整済み及びベースライン未調整のAUC0-t、AUC0-∞、及び Cmax の評価項目を、PK 集団を使用した線形混合効果モデルを使用して解析した。前記値の自然対数を取ってから、前記モデルを当て嵌めた。各パラメータについて当て嵌めたモデル(対数目盛)には、固定効果期間(fixed effects period)、順序及び治療条件(摂食及び空腹)、並びにランダム効果としての被験者が含まれた。各当て嵌めたモデルを使用して、2 つの治療間の調整済み平均差(対数目盛)に関する点推定値及び関連する90 % 信頼区間(CIs)を導いた。これらの CIs を最終的に指数化して調整済み幾何平均比(geometric mean ratio (GMR))の点推定値及び関連する 90 % CIs を得た。摂食vs 空腹の調整済みGMR の 90 % CI が 80 から 125 % の範囲内であれば、食物による影響は無いと結論付けるものとした。
調整済みGM と GMRs についての 90 % CI に加えて、被験者内変動を示す。この被験者内変動を、幾何学的 CV によって測定し、100*sqrt(exp(S2)-1) として導き出した。ここで、S2 は対数変換線形混合効果モデル(log transformed linear mixed-effect model)からの残差(residual variation)である。
3.7.8. 安全性の解析
安全性パラメータを安全性集団を使用して評価した。欠損値は、AEs の因果関係、重症度、重篤度、及びアウトカムを除いて、欠損として扱った。そのような場合、「最悪の場合」のアプローチを使用し、即ち、因果関係については治験薬に関連すると仮定し、重症度については最大の重症度を仮定し、重篤度については重篤と仮定し、及びアウトカムについては進行中と仮定した。データをまとめの表及びリスト中に示す。カテゴリ・データを、各カテゴリの被験者の数とパーセントを用いて、処置毎にまとめた。パーセントの計算について、分母は、安全性集団におけるそのそれぞれの処置を受けている被験者の総数とした。連続データは、数、平均、SD、中央値、最小値、及び最大値を使用して、処置毎にまとめた。
有害事象を、MedDRA バージョン18.0 を用いてコード化した。治療中に発生したものではない AEs を含む全てのAEs をリスト化した。TEAE を、治験薬の初回投与後に新規又は重症度が悪化したAE として定義した。全てのTEAEs を SOC、PT、及び処置毎にまとめた。まとめは全てのAEs、TEAEs、及び SAEs について作成した。重症度毎の TEAEs のまとめも提示する。
まとめ表については、同じPT にコード化されたAEs は、任意の被験者内では 1 回だけカウントした。同じ治療期間内に一種のAE が複数件記録された場合は、最も重度で、治験薬と最も高い関連性があるもののみを示した。単一の AE エントリ内に2 件以上の臨床事象が報告された場合、対応する個々の PTs を別々にコード化した。
中止に至った死亡、SAEs、及びAEs は、被験者毎にリスト化した。
全てのバイタル・サイン解析についての期間ベースラインは、その期間投与前の最後の評価とした。各治療期間について、-1 日目から4 日目までのバイタル・サイン評価を、治療条件(摂食及び空腹)毎の各評価時間についての治療条件毎にまとめた。更に、各期間について、1 日目から4 日目までのバイタル・サイン評価について、期間ベースラインからの変化を導き出した。ベースライン値からのこれらの変化を、治療条件毎の各評価時間についてもまとめた。統計のまとめには、データを有する被験者の数、平均(SD)、中央値、最小値、及び最大値が含まれた。結果は被験者毎にもリスト化する。
スクリーニングECG、身体検査、血液学、化学、及び尿検査の結果を記述的にまとめ、被験者毎にリスト化した。他のスクリーニング安全性評価(内診、パップ・スメア、マンモグラム、尿薬物及びアルコールのスクリーニング結果、尿妊娠検査)を、被験者毎にリスト化した。
3.7.9. サンプル・サイズの決定
経口プロゲステロンの生物学的利用能に対する食品の影響についての文献中で知られていること、及び EPROG-1K-351-12、EPROG-1K-352-12、及び EPROG-1K-459-12 研究におけるセラピューティックスエムディー(TherapeuticsMD)の過去の経験に基づいて、TX-001HR への食物の影響を正確に特徴付けるために、24 人の被験者を登録して、20 人の被験者が終了するように計画した。
3.7.10. 中間解析
中間解析を予定しなかったし、実施もしなかった。
3.8. 本研究又は予定した解析の実施における変更
3.8.1. プロトコールに対する変更
当初のプロトコールに1 件の修正を行った:本プロトコールへの修正 1(2017 年8 月11 日)(スクリーニング前に完了していた)には、情報の明確化と一貫性のための文書の変更が含まれていた。最も大きな改訂には次のものが含まれていた:
・閉経後を、他に考えられる医学的原因が無い、12 月連続する自発性の無月経として更に定義するための、組み入れ基準1a の明確化。
・両側卵巣摘出術後 6 週間未満の< 55 歳の全ての女性は、> 40mIU/mL の卵胞刺激ホルモン・レベルでなければならないことを必要とする、組み入れ基準 1b の修正。
・< 55 歳で、且つ両側卵巣摘出術後6 週間未満である全ての女性がFSH を実施しなければならないことを示すための、プロトコールの明確化。
・被験者への面接に基づいて医療履歴を得ること、及び適格性を評価するために医療記録を利用可能にすることの要件の追加。
・尿検査を、期間1 の -1 日目に実施すべきとし、期間 2 の -1 日目には必要としないという評価のスケジュール及び評価のリストにおける明確化。
3.8.2. 予定した解析に対する変更
被験者01-109 は、期間2 において閉経後の女性に一般に認められている範囲の上限より高いエストラジオールのベースライン・レベルであることが見出された(108 から115 pg/ml)。前記被験者は、以前、36 歳の 1997 年に、卵巣摘出術無しで、部分的な子宮摘出術を受けたが、1999 年以来閉経後であると報告されていた。前記被験者はスクリーニング時に56 歳であったので、その時に FSH 検査を受けなかった。これらの予想外に高いベースライン・レベルのエストラジオールが未調整の濃度に与える影響を考慮して、PK解析を、この被験者がある場合と無い場合で実施することにした。この臨床研究報告書内に提示されている PK 解析結果は、この被験者を除く感度解析に基づいている;しかしながら、この被験者を含めて他の PK 解析を実施し、そして本文後(post-text)の図及び表に示す。
4. 研究目的
4.1. 被験者の配置
被験者の登録及び配置を表54に示した。24 人の被験者を絶食‐摂食、又は摂食‐絶食の順序の条件に無作為に割り付け、各群 12 人の被験者とした。無作為に割り付けた被験者全員は、安全性集団及び PK 集団に含まれた。途中で中止した被験者はいなかった;全被験者が本研究を終了した。
略語:PK =薬物動態
a少なくとも 1 用量の治験薬を投与された全被験者が含まれた。
b両方の期間を終了し、Cmax、AUC0-t、及び AUC0-∞ を計算するのに十分なデータがある被験者が含まれた。
4.2. プロトコールの逸脱
プロトコールの逸脱を表55にカテゴリ毎にまとめる。全ての被験者には少なくとも 1 件の軽微なプロトコール違反があった。全ての被験者について、投与後 1 から3 時間の時間ウィンドウの外側で、期間 1 の1 日目の投与後のバイタル・サイン評価が行われた。10 人の被験者(41.7 %)には、「その他」として分類されるプロトコルの逸脱があった。これらには、誤って実施された妊娠検査又はFSH、スクリーニング時の拡張期血圧が範囲外、1 日目の投与をウィンドウの4 分外側で行った、投与前のPK 採血を時間ウィンドウの外側で行った、が含まれた。実施損ねた評価/手順は3 人の被験者(12.5 %)で報告された。これらの見つかったことは軽微であると考えられ、本研究結果にほとんど又は全く影響を及ぼさなかった。

aプロトコルに従って、1 日目の投与後 1 から 3 時間以内にバイタル・サインを測定すべきであった。投与後のバイタル・サイン測定を、期間 1 の1 日目にウィンドウの外側で実施した。
注:幾人かの被験者は、複数のプロトコル逸脱があった可能性がある。
5. 薬物動態の評価
5.1. 解析したデータ・セット
以下の被験者集団について統計解析を行った:
PK 集団:この集団は、両方の期間を終了し、並びに Cmax、AUC0-t、及び AUC0-∞ を計算するのに十分なデータがある被験者から構成されていた。PK のまとめは、この PK 集団を基にした。
この研究では、PK 集団と安全性集団は、同じ被験者で構成されていた。
5.2. 集団統計と他のベースラインの特徴
5.2.1. 被験者の集団統計
集団統計の特徴を、表56に安全性集団に関してまとめる。
この研究の参加者は全員女性であった(24/24 [100.0 %])。平均年齢は57.5 歳であった。大多数の被験者は白人(17/24 [70.8 %])であり、ヒスパニック系又はラテン系ではなかった(20/24 [83.3 %])。平均体重、身長、及びBMI は、それぞれ71.05 kg、163.11 cm、及び26.9 kg/m2 であった。

注:BMI =肥満度指数;SD =標準偏差
aBMI =体重(kg)/(身長(m))2、小数点以下第 2 位を四捨五入
5.2.2. 医療履歴
安全性集団の医療履歴の所見をまとめた。全ての被験者は閉経後であるという医療履歴を有していた。その他の一般的な所見は、眼の障害(87.5 %)、外科的及び医学的処置(87.5 %)、感染症及び寄生(83.3 %)、免疫系障害(41.7 %)、筋骨格系及び結合組織の障害(37.5 %)であった。
更年期のタイプ及び子宮摘出術又は両側卵巣摘出術の既往歴等を含む婦人科歴の所見もまた認められた。
5.2.3. 以前の治療
以前の薬物治療を本文後(post-text)にまとめた。10 人の被験者(41.7 %)が、少なくとも1 つ以上、以前に薬物治療を受けていた。
以前の非‐薬物療法及び処置を本文後(post-text)にまとめた。1 人の被験者(4.2 %)が、以前に非‐薬物療法を使用していたと報告した。
5.2.4. スクリーニング身体検査
スクリーニング身体検査の結果を以下の表58にまとめる。スクリーニングの時点で、安全性集団の大多数の被験者は、身体評価の中で正常な評価を受けていた。前記評価中に、被験者に、異常で、臨床的に問題のある所見は確認されなかった。
略語:HEENT =頭、目、耳、鼻、のど(head, eyes, ears, nose, and throat)に関する身体検査
出典:表14.1.8
5.2.5. スクリーニング内診
内診とパップ・スメア検査の結果は、リスト16.2.4.6 に被験者毎にリスト化した。大多数の被験者は、正常な内診結果(23/24 [95.8 %])であった。1 人の被験者は、臨床的には問題は無い異常な結果であった。全ての被験者が正常なパップ・スメアの結果であった。
5.2.6. スクリーニング心電図
スクリーニング12-誘導ECGs の結果の全体的な解釈を以下の表59にまとめる。大多数の被験者は、正常な結果を得ていた(13/24 [54.2 %])。異常で、臨床的に問題のある結果は報告されなかった。
5.2.7. スクリーニング・マンモグラム
スクリーニング・マンモグラフィの結果を記した。全ての結果は良性であった;22 人の被験者(91.7 %)が BI-RADS 2 の結果であり、2 人の被験者(8.3 %)が BI-RADS 1 の結果であった。
5.3. 治療コンプライアンスの測定
薬物曝露及び治療コンプライアンスを以下の表60にまとめる。全被験者は両方の投与を受けた。
5.4. 薬物動態結果と個々の患者データの表
5.4.1. 薬物動態の解析
薬物動態パラメータは、ベースライン調整済みの、及び未調整の血漿中エストラジオール、エストロン、及びプロゲステロン濃度を用いて決定した。
被験者 01-109 は、期間 2 において閉経後の状態と一致する範囲の上限より高いエストラジオールのベースライン・レベルであることが見出された(108 から 115 pg/ml)。この被験者は、スクリーニング時に56 歳で、1997 年に卵巣摘出術無しで、部分的な子宮摘出術を受け、1999 年以降は閉経後であった。臨床研究報告のこのセクション内に提示された PK 解析結果は、この被験者を除外する感度解析に基づいている。しかしながら、この被験者を含めたその他の PK 解析も行った。
5.4.1.1. 血漿中濃度
5.4.1.1.1. エストラジオール
血漿中エストラジオール濃度(ベースライン調整済み、及び未調整)を本文後(post-text)に、時点毎にまとめた。
図13及び図14は、摂食時及び空腹時の平均ベースライン調整済みエストラジオール濃度 vs 名目時間を、それぞれ線形目盛及び片対数目盛で示す。図15及び図16は、平均ベースライン未調整エストラジオール濃度 vs 名目時間を、それぞれ線形目盛及び片対数目盛で示す。エストラジオールのLC-MS/MS アッセイのLLOQ は 5.00 pg/mL である。
ベースライン調整済みエストラジオール濃度 vs 実時間のスパゲッティ・プロットを、摂食条件について、他の場所では線形目盛で、及び本文後(post-text)の他の場所では片対数目盛で提示する。ベースライン調整済みエストラジオール濃度 vs 実時間のスパゲッティ・プロットを、空腹条件について、本文後(post-text)の他の場所では線形目盛で、及び本文後(post-text)の他の場所では片対数目盛で提示する。
5.4.1.1.2. エストロン
血漿中エストロン(エストラジオールの代謝産物)濃度(ベースライン調整済み、及び未調整)を、本文後(post-text)の他の場所に、時点毎にまとめる。
図17及び図18は、摂食時及び空腹時の平均ベースライン調整済みエストロン濃度 vs 名目時間を、それぞれ線形及び片対数目盛で示す。図19及び図20は、平均ベースライン未調整エストロン濃度 vs 名目時間を、それぞれ線形目盛及び片対数目盛で示す。エストロンの LC-MS/MS アッセイのLLOQ は5.00 pg/mL である。
ベースライン調整済みエストロン濃度vs 実時間のスパゲッティ・プロットを、摂食条件について、他の場所では線形目盛で、及び本文後(post-text)の他の場所では片対数目盛で提示する。ベースライン調整済みエストロン濃度 vs 実時間のスパゲッティ・プロットを、空腹条件について、本文後(post-text)の他の場所では線形目盛で、及び本文後(post-text)の他の場所では片対数目盛で提示する。
5.4.1.1.3. プロゲステロン
血漿中プロゲステロン濃度(ベースライン調整済み、及び未調整)を、時点毎にまとめる。
図21及び図22は、摂食時及び空腹時の平均ベースライン調整済みプロゲステロン濃度 vs 名目時間を、それぞれ線形及び片対数目盛で示す。図23及び図24は、平均ベースライン未調整プロゲステロン濃度 vs 名目時間を、それぞれ線形目盛及び片対数目盛で示す。プロゲステロンの LC-MS/MS アッセイの LLOQ は 0.10 ng/mL である。
ベースライン調整済みのプロゲステロン濃度 vs 実時間のスパゲッティ・プロットを、摂食条件について、本文後(post-text)の他の場所では線形目盛で、及び本文後(post-text)の他の場所では片対数目盛で提示する。ベースライン調整済みのプロゲステロン濃度 vs 実時間のスパゲッティ・プロットを、空腹条件について、本文後(post-text)の他の場所では線形目盛で、及び本文後(post-text)の他の場所では片対数目盛で提示する。
5.4.1.2. 薬物動態パラメータ
5.4.1.2.1. エストラジオール
血漿中エストラジオールの PK パラメータ(ベースライン調整済み、及び未調整)(摂食及び空腹)を以下の表61にまとめる。
平均AUC0-t、AUC0-∞、及び λz は、ベースライン調整済みの解析及び未調整の解析の両方において、摂食条件下及び空腹条件下で異ならなかった。平均ベースライン調整済みのCmax は、空腹条件(74.68 pg/ml)の方が摂食条件(29.55 pg/ml)よりも大きかった。未調整のエストラジオールについても同様の知見が観察された。平均tmax は、ベースライン調整済みの、及び未調整の解析において、摂食条件下(11.57 時間)の方が空腹条件下(2.58 時間)よりも大きかった。観察された平均 t1/2 値は、ベースライン調整済みのエストラジオールについて、摂食及び空腹条件下で異ならなかった(それぞれ 21.77 時間及び25.49 時間)。

略語;SD =標準偏差
注:PK パラメータを、投与後 0 から72 時間に測定した濃度に基づいて導き出した。
被験者109 をこの感度解析から除外した。
なお、可能な場合、データは、4 桁の有効数字を用いて概数とした。
5.4.1.2.2. エストロン
血漿中エストロンの PK パラメータ(ベースライン調整済み、及び未調整)(摂食及び空腹)を以下の表62にまとめる。
平均AUC0-t、AUC0-∞、Cmax、tmax、及び λz は、ベースライン調整済みの解析と未調整の解析の両方において、摂食条件下及び空腹条件下で概ね異ならなかった。平均 t1/2 もまた、摂食条件下及び空腹条件下では異ならなかったが、一般に、ベースライン調整済みのエストロンと比較して、未調整のエストロン解析においてより大きかった。

略語;SD =標準偏差
注:PK パラメータを、投与後 0 から72 時間に測定した濃度に基づいて導き出した。
被験者109 をこの感度解析から除外した。
なお、可能な場合、データは、4 桁の有効数字を用いて概数とした。
5.4.1.2.3. プロゲステロン
血漿中プロゲステロンの PK パラメータ(ベースライン調整済み、及び未調整)(摂食及び空腹)を以下の表63にまとめる。
平均AUC0-t、AUC0-∞、及びCmax は、ベースライン調整済みの解析と未調整の解析の両方において、空腹条件と比較して摂食条件下で一般的に大きかった。プロゲステロンの平均 tmax、λz及びt1/2 は、ベースライン調整済みの、及び未調整の解析の両方において、空腹時と摂食時とで差はなかった。

略語;SD =標準偏差
注:PK パラメータを、投与後 0 から72 時間に測定した濃度に基づいて導き出した。
被験者109 をこの感度解析から除外した。
なお、可能な場合、データは、4 桁の有効数字を用いて概数とした。
5.4.1.3. 食物による影響に対する薬物動態パラメータの統計解析
5.4.1.3.1. エストラジオール
血漿中エストラジオールの摂食 vs 空腹に対するベースライン調整済みの、及び未調整の PK パラメータの統計解析を、それぞれ表64及び表65に示す。
摂食vs 空腹時PK パラメータのGMR に関する90 % CIs が80 % から125 % の範囲内である場合、食物による影響は無いとした。吸収の程度を表すAUC0-t 及び AUC0-∞ の GMRs の90 % CIs は、ベースライン調整済みの、及び未調整の解析において、それぞれこの範囲内であった。しかしながら、ベースライン調整済みの、及び未調整のCmax の解析において、調整済みの GMRs についての 90 % CIs は 80 % 未満であることが見出された。はるかに早い tmax によって示されるように、空腹状態においてより急速に吸収されることを考慮すると、これは予想外のことではない。また、Cmax についての被験者内変動は 30 % より大きかった(46.7、ベースライン調整済み、及び 41.7、未調整)。

略語:CI =信頼区間。GMR = 幾何平均比
注:各パラメータについて当て嵌めたモデル(対数目盛)には、固定効果期間、順序、及び治療条件(摂食と空腹)、及びランダム効果としての被験者、が含まれていた。
a対数変換したデータの混合効果モデルからの最小二乗平均の指数値。
b被験者内変動は幾何学的変動係数によって測定され、100*sqrt (exp(S2)-1) として導出される。ここで、S2 は対数変換した線形混合モデルからの残差である。
被験者109 を、この感度解析から除外した。

略語:CI =信頼区間。GMR = 幾何平均比
注:各パラメータについて当て嵌めたモデル(対数目盛)には、固定効果期間、順序、及び治療条件(摂食と空腹)、及びランダム効果としての被験者、が含まれていた。
a対数変換したデータの混合効果モデルからの最小二乗平均の指数値。
b被験者内変動は幾何学的変動係数によって測定され、100*sqrt (exp(S2)-1) として導出される。ここで、S2 は対数変換した線形混合モデルからの残差である。
被験者 109 を、この感度解析から除外した。
5.4.1.3.2. エストロン
血漿中エストロンの摂食 vs 空腹に対するベースライン調整済みの、及び未調整の PK パラメータの統計解析を、それぞれ下記の表66及び表67に示す。摂食時PK パラメータvs 空腹時PK パラメータのGMRs に関する90 % CIs が 80 % から 125 % の範囲内である場合、食物による影響は無いとした。
ベースライン調整済みの、及び未調整の幾何平均AUC0-t、AUC0-∞、及び Cmax の解析では、エストロンの血漿中レベルに対する食物による影響は観察されなかった。全ての CIs は 80 から 125 % の範囲内であり、被験者内変動は 30 % 未満であった。

略語:CI =信頼区間。GMR = 幾何平均比
注:各パラメータについて当て嵌めたモデル(対数目盛)には、固定効果期間、順序、及び治療条件(摂食と空腹)、及びランダム効果としての被験者、が含まれていた。
a対数変換したデータの混合効果モデルからの最小二乗平均の指数値。
b被験者内変動は幾何学的変動係数によって測定され、100*sqrt (exp(S2)-1) として導出される。ここで、S2 は対数変換した線形混合モデルからの残差である。
被験者 109 を、この感度解析から除外した。

略語:CI =信頼区間。GMR = 幾何平均比
注:各パラメータについて当て嵌めたモデル(対数目盛)には、固定効果期間、順序、及び治療条件(摂食と空腹)、及びランダム効果としての被験者、が含まれていた。
a対数変換したデータの混合効果モデルからの最小二乗平均の指数値。
b被験者内変動は幾何学的変動係数によって測定され、100*sqrt (exp(S2)-1) として導出される。ここで、S2 は対数変換した線形混合モデルからの残差である。
被験者 109 を、この感度解析から除外した。
5.4.1.3.3. プロゲステロン
血漿中プロゲステロンの摂食 vs 空腹に対するベースライン調整済みの、及び未調整の PK パラメータの統計解析を、それぞれ下記の表68及び表69に示す。
摂食時PK パラメータvs 空腹時PK パラメータのGMRs に関する90 % CIs が80 % から125 % の範囲内である場合、食物による影響は無いとした。AUC0-t、AUC0-∞、及び Cmax の調整された GMRs の CIs が 80 から125 % の範囲外で、摂食条件においてより大きな暴露であったので、食物による影響が観察された。更に、広いCIs となる全てのPK パラメータについて、被験者内変動は30 % を超えていた。

略語:CI =信頼区間。GMR = 幾何平均比
注:各パラメータについて当て嵌めたモデル(対数目盛)には、固定効果期間、順序、及び治療条件(摂食と空腹)、及びランダム効果としての被験者、が含まれていた。
a対数変換したデータの混合効果モデルからの最小二乗平均の指数値。
b被験者内変動は幾何学的変動係数によって測定され、100*sqrt (exp(S2)-1) として導出される。ここで、S2 は対数変換した線形混合モデルからの残差である。
被験者 109 を、この感度解析から除外した。

略語:CI =信頼区間。GMR = 幾何平均比
注:各パラメータについて当て嵌めたモデル(対数目盛)には、固定効果期間、順序、及び治療条件(摂食と空腹)、及びランダム効果としての被験者、が含まれていた。
a対数変換したデータの混合効果モデルからの最小二乗平均の指数値。
b被験者内変動は幾何学的変動係数によって測定され、100*sqrt (exp(S2)-1) として導出される。ここで、S2 は対数変換した線形混合モデルからの残差である。
被験者 109 を、この感度解析から除外した。
5.4.2. 統計的/解析的な課題
5.4.2.1. 共変量の調整
適用できない。
5.4.2.2. ドロップアウト又は欠損データの処理
PK 解析でデータが欠損していることへの補完は行わなかった。
5.4.3. 個別レスポンス・データの集計
エストラジオール、エストロン、及びプロゲステロンの個々の血漿中濃度を、他の場所で被験者毎にリスト化した。血漿中エストラジオール、エストロン、及びプロゲステロンに基づく個々の PK パラメータを、他の場所で被験者毎にリスト化した。
ベースライン調整済みのエストラジオール濃度 vs 実時間の個々のスパゲッティ・プロットを、線形目盛で他の場所に、片対数目盛で他の場所に、示す。
ベースライン調整済みのエストロン濃度 vs 実時間の個々のスパゲッティ・プロットを、線形目盛で他の場所に、片対数目盛で本文後(post-text)の他の場所に、示す。
ベースライン調整済みのプロゲステロン濃度 vs 実時間の個々のスパゲッティ・プロットを、線形目盛で本文後(post-text)の他の場所に、片対数目盛で本文後(post-text)の他の場所に、示す。
5.4.4. 薬物動態の結果に関する考察
ベースライン調整済みの、及び未調整の血漿中エストラジオール、エストロン、及びプロゲステロン濃度を用いて、薬物動態パラメータを評価した。全体的な結論を示す。対数変換した PK パラメータに対する食物による影響があるかどうかを評価するために同等のアプローチをとった。摂食時PK パラメータと空腹時PK パラメータのGMRs の 90 % CIs が 80 % から 125 % の範囲内であれば、食物による影響は無いとした。
56 歳の女性、被験者01-109 は、期間2 においてベースライン時に予想外に高レベルのエストラジオール(108 から 115 pg/mL)を呈した;サンプル解析が終了するまではわからなかった。それ故、この研究のために行った全てのPK 解析を、この被験者無しで繰り返し、そして感度解析として表示した。
摂食条件及び空腹条件についてのベースライン調整済みのエストラジオールAUC0-t 及び Cmax は、被験者 01-109 を含めた場合、又は除外した場合とで変わらなかった。ベースライン未調整のCmax も、摂食条件下及び空腹条件下の両方で、被験者 01-109 を含めた場合、又は除外した場合とで変わらなかった。摂食条件下でのベースライン未調整エストラジオールAUC0-t は異ならなかった。しかしながら、空腹条件下では、AUC0-t は被験者01-109 が含まれた方がその被験者を除外した場合よりも高かった(それぞれ1525 vs 1275 pg*h/mL)。
ベースライン調整済みの、及び未調整のエストロンAUC0-t 及び Cmax は、摂食条件及び空腹条件の両方について、被験者 01-109 を含めた場合、又は除外した場合とで変わらなかった。
ベースライン調整済みの、及び未調整のプロゲステロンAUC0-t 及び Cmax は、摂食条件及び空腹条件の両方について、被験者 01-109 を除外した場合、この被験者が含まれる場合と比較して、やや低かった。
この被験者を解析に含めたとき、全体的な PK の結論は変わらなかった。この臨床研究報告書の本文に提示されている表及び図は、被験者01-109 を除外している。完全性及び比較のために、被験者 01-109 を含めた場合、及び除外した場合の PK 解析を本明細書に含める。
5.4.5. 薬物動態の結論
・平均エストラジオール AUC0-t 及びAUC0-∞ は、ベースライン調整済みの、及び未調整の両方のエストラジオール濃度に基づいて、空腹及び摂食条件下で差はなかった。ベースライン調整済みの、及び未調整の濃度の両方に基づいて、空腹条件下では、平均Cmax がより大きく、平均 tmax がより早くなった。エストラジオール AUC0-t 及び AUC0-∞ の調整済みの GMRs の統計解析は、これらのエストラジオール・パラメータに対する食物による影響が無かったことを示す;しかしながら、Cmax は、空腹条件下では摂食条件下よりも有意に大きかった。
・エストロンの平均PK パラメータは、ベースライン調整済みの、及び未調整の両方の濃度に基づいて、空腹及び摂食条件下で差はなかった。エストロンの AUC0-t、AUC0-∞、及び Cmax の調整済みの GMRs の統計解析は、これらのエストロン PK パラメータに対する食物による影響が無かったことを示す。
・平均プロゲステロン AUC0-t、AUC0-∞、及び Cmax は、ベースライン調整済みの、及び未調整の両方の濃度に基づいて、空腹状態と比較した場合、摂食条件下でより大きかった。プロゲステロン AUC0-t、AUC0-∞、及び Cmax の調整済みの GMRs の統計解析は、TX 001HR 1 mg エストラジオール/100 mg プロゲステロンの投与後に、食物がプロゲステロンへの曝露を増加させることを示している。
・全体的な PK の結論は、本解析に被験者 01-109 を含めも、又は除外しても、変わらなかった。
6. 安全性の評価
6.1. 治験薬の曝露量
治験薬の投与及び曝露の詳細を、他の場所で被験者毎にリスト化する。24 人の被験者全員が両方の治験薬の投与を受けた。
6.2. 有害事象
6.2.1. 有害事象の概要
AEs の概要を以下の表70に示す。9 人の被験者(37.5 %)が本研究中に TEAE を経験し、4 人の被験者(16.7 %)が治験薬に関連した TEAE を経験した。死亡、SAEs、又は治験薬の休薬につながる AEs は報告されなかった。

AE =有害事象、TEAE =治療中に発生した有害事象
TEAE を、治験薬の初回投与後に新規又は重症度が悪化した AE として定義する。
1 つのカテゴリ内で複数の事象を報告した被験者は、1 回だけカウントした。
「治験薬に関連したTEAE」を、治験薬との関連性が、可能性がある、おそらくある、欠損していると報告された TEAE として定義した。
6.2.2. 有害事象の表示
TEAEs を、下記の表71中で、安全性集団についての SOC 及び PT 毎にまとめる。6 人の被験者(25.0 %)が頭痛を経験したが、他の TEAEs を複数の被験者が報告することはなかった。
SOC と PT 毎の有害事象を他の場所にまとめる。

TEAE = 治療中に発生した有害事象
有害事象(AE)は、規制活動のための医学辞典(Medical Dictionary for Regulatory Activities (MedDRA version 18.0))を使用してコード化した。
TEAE を、治験薬の初回投与後に新規又は重症度が悪化した AE として定義した。
被験者が、同じシステム臓器クラス(SOC)又は好ましい用語(PT)内で、2 件以上を報告した場合は、1 回のみカウントした。
SOCs はアルファベット順に並び替え、PTs は高いから低いへ、被験者の頻度によって並び替えた。
TEAEs を、下記の表72中で、重症度、SOC、及びPT 毎にまとめる。TEAEs の大部分は軽度であった。1 人の被験者は中等度の心的外傷後頭痛を有し、そして 4 人の被験者は中等度の頭痛を有していた。頭痛の発生率は、摂食条件と空腹条件の間で異ならなかった。重度のTEAEs は報告されなかった。

TEAE = 治療中に発生した有害事象
有害事象(AE)は、規制活動のための医学辞典(Medical Dictionary for Regulatory Activities (MedDRA version 18.0))を使用してコード化した。
TEAE を、治験薬の初回投与後に新規又は重症度が悪化した AE として定義した。
被験者は、同じシステム臓器クラス(SOC)又は好ましい用語(PT)内で、2 件以上を報告した場合は、1 回のみカウントした。
SOCs はアルファベット順に並び替え、PTs は高いから低いへ、被験者の頻度によって並び替えた。
6.2.3. 有害事象の解析
本研究中に9 人の被験者(37.5 %)がTEAE を経験した。死亡、他のSAEs、又は治験薬の休薬につながるAEs は報告されなかった。最も頻繁なTEAE は頭痛であり、これは、6 人の被験者から報告された(25.0 %)。他のTEAEs を複数の被験者が報告することはなかった。4 人の被験者(16.7 %)では、1 人の被験者における頭痛、1 人の被験者における性欲の増加及びエネルギーの増加、1 人の被験者における寝汗、及び 1 人の被験者におけるほてり、を含む治験薬に関連すると考えられる TEAEs が見られた。TEAEs の大部分は軽度であった。4 人の被験者では中等度の頭痛が見られ、そして 1 人の被験者では中等度の心的外傷後頭痛が見られた。重度の TEAEs はなかった。
6.2.4. 被験者毎の有害事象のリスト化
有害事象を、他の場所で被験者毎にリスト化する。
6.3. 死亡、その他の重篤な有害事象、及びその他の重大な有害事象
重篤な有害事象を他の場所にまとめ、SAEs、死亡に至る AEs、及び休薬に至る AEs のリストを、それぞれ他の場所に示した。しかし、SAEs、死亡に至る AEs、及び休薬に至るAEs は報告されなかった。
6.4. 臨床検査評価
全ての臨床検査をスクリーニング時に行い、それ故、治療後の評価は行わなかった。
FSH、第 V 因子ライデン突然変異、及び甲状腺機能についてのスクリーニング試験の結果を、他の場所で被験者毎にリスト化する。
尿薬物検査及びアルコール検査を、他の場所で被験者毎にリスト化し、尿妊娠検査の結果を、他の場所で被験者毎にリスト化する。
スクリーニング血液検査、化学検査、及び尿検査の結果を、他の場所で被験者毎にリスト化する。スクリーニング時に評価した血液及び化学検査パラメータを、他の場所にまとめる。スクリーニング時に評価した尿検査パラメータを、他の場所に提示する。
6.5. バイタル・サイン、身体所見、及び安全性に関するその他の観察
6.5.1. バイタル・サイン
バイタル・サインの期間ベースラインからの変化を他の場所にまとめる。そして、バイタル・サインを安全性集団の中で被験者毎に他の場所にリスト化する。収縮期及び拡張期血圧の平均が非常にわずかな減少することが、摂食及び空腹条件下で観察された。
バイタル・サインの全体的な解釈を他の場所にまとめる。本研究中に観察された収縮期血圧、拡張期血圧、心拍数、呼吸数、又は体温において、異常で臨床的に問題のある結果は見られなかった。
6.5.2. 併用療法
併用薬物治療を他の場所にまとめ、他の場所に被験者毎にリスト化する。11 人の被験者(45.8 %)が本研究中に、少なくとも1 つの併用薬物を服用した。最も一般的な併用薬物はイブプロフェンで、5 人の被験者が服用していた(20.8 %)。
併用する非‐薬物療法及び処置を他の場所にまとめ、他の場所に被験者毎にリスト化する。1 人の被験者(4.2 %)が併用非‐薬物療法:経皮電気神経刺激療法、を使用した。被験者 01-106 は2009 年以来、慢性的な腰痛のためにこの治療法を使用していて、本研究の間それを使用し続けた。
6.6. 安全性の結論
全体として、TX-001HR 1 mg エストラジオール/100 mg プロゲステロンは安全で良好な忍容性であった。
・本研究中に、9 人の被験者(37.5 %)が TEAE を経験した。
・最も頻度が高かったTEAE は頭痛であり、これは、6 人の被験者が報告した(25.0 %)。他のTEAEs を複数の被験者が報告することはなかった。
・4 人の被験者(16.7 %)では、治験薬に関連すると考えられる TEAEs が見られ、これには、1 人の被験者における頭痛、1 人の被験者における性欲の増加及びエネルギーの増加、1 人の被験者における寝汗、及び 1 人の被験者におけるほてり、が含まれた。
・TEAEs の大部分は軽度であった。重度な TEAEs はなかった。1 人の被験者では中等度の心的外傷後頭痛が見られ、4 人の被験者では中等度の頭痛が見られた。
・死亡、他の SAEs、又は治験薬の休薬につながるTEAEs は報告されなかった。
・収縮期及び拡張期血圧の平均が非常にわずかに減少することが、摂食及び空腹条件下で観察された。しかし、異常で臨床的に問題のあるバイタル・サインの結果は、本研究中、どの被験者にも観察されなかった。
7. 考察と全体的な結論
これは、健康な閉経後の女性被験者における TX-001HR(エストラジオール及び微粉化プロゲステロンのカプセル剤)の生物学的利用能に対する食物の影響を評価するための、第 1 相、非盲検、無作為化、バランスのとれた、単回投与、2-処置(摂食及び空腹)、クロスオーバー、単一施設の研究であった。24 人の被験者を登録し、空腹状態又は摂食状態の順序に対して1:1 の比率で無作為に割り付けた。各被験者は、14 日間の休薬によって分離する各条件下で、治験薬の単回経口投与を受けた。
ベースライン調整済みの、及び未調整の血漿中エストラジオール、エストロン、及びプロゲステロン濃度を用いてPK パラメータを推定した。被験者 01-109 は、期間2 におけるエストラジオールのベースライン濃度が、閉経後の女性について予想されるものよりも高かったために、被験者 01-109 がある場合と無い場合で、前記 PK 解析を実施した。この被験者が本解析に含まれていても除外されていても、全体的なPK の結論は変わらなかった。
エストラジオールに対する AUC0-t 及びAUC0-∞ の GMRs は、ベースライン調整済みの、及び未調整の両方の濃度に基づいて、摂食及び空腹条件下で差は無かった。これは、これらのPK パラメータに対する食物の影響は無く、TX-001HR のエストラジオール成分は、空腹時及び摂食条件下で、生物学的に同等であることを示した。しかしながら、平均エストラジオールCmax(ベースライン調整済み、及び未調整)は、摂食条件と比較して、空腹条件下では一般に2 倍大きく、tmaxはより早かった。
エストロンに対する AUC0-t、AUC0-∞、及び Cmax の GMRs は、ベースライン調整済みの、及び未調整の両方のエストロン濃度に基づいて、摂食及び空腹条件下で同様であった。これは、食物による、エストロンPK パラメータに対する影響は無く、及び TX-001HR のエストラジオール成分に由来するエストロン・レベルは、空腹及び摂食条件下で生物学的に同等であった。
平均プロゲステロン AUC0-t、AUC0-∞、及び Cmax は、ベースライン調整済みの、及び未調整の両方のプロゲステロン濃度に基づいて、空腹状態と比較して、摂食条件下でより大きかった。これは、食物によって、投与後のTX-001HR のプロゲステロン成分の生物学的利用能が高まることを示す。
全体として、TX-001HR は安全で、且つ良好な忍容性であった。最も頻度が高かった AE は頭痛であり、そして大部分の事象は軽度であった。重度又は重篤なTEAEs は報告されておらず、TEAEs のために治療を中止した被験者はいなかった。吸収量(AUC)に関する特定の統計解析に基づくと、食物は、エストラジオールの生物学的利用能に、影響を及ぼさなかった。食物は、TX-001HR の単回投与後にプロゲステロンの吸収を増加させた。
本発明の精神又は範囲から逸脱することなく、本発明において、様々な修正及び変形をなし得ることが当業者には明らかであろう。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲及びそれらの均等物の範囲内にある限り、本発明の修正形態及び変形形態を網羅することを意図している。
同様に、デバイス又は方法の構造及び機能の詳細と共に様々な代替等を含む、多数の特徴及び利点が前述の説明において述べられてきた。この開示は、例示のみを目的としており、それ自体が網羅的であることを意図しない。特に本開示の原理内の組み合わせを含む、構造、材料、要素、構成要素、形状、大きさ、及び部品の配置に関して、添付の特許請求の範囲が表現される用語の広い一般的な意味によって示される範囲にまで、様々な変更を加えることができることは当業者には明らかであろう。これらの様々な改変が添付の特許請求の範囲の精神及び範囲から逸脱しない限り、それらはその中に包含されることが意図される。

Claims (18)

  1. エストロゲン欠乏症に関連する血管運動症状を有する対象を治療する方法であって、前記方法が:
    可溶化エストラジオール、懸濁化プロゲステロン及び可溶化剤を含む医薬組成物を前記対象に投与すること、ここで前記可溶化剤は中鎖(C6-C12)油を含み;
    ここで更年期に関連する中等度から重度の血管運動症状の頻度及び/又は重症度が低減される、
    を含む方法。
  2. 更年期に関連する中等度から重度の血管運動症状の頻度及び/又は重症度が、プラセボ又は無治療と比較して減少する、請求項1に記載の方法。
  3. 更年期に関連する中等度から重度の血管運動症状の頻度及び重症度の両方が軽減される、請求項1に記載の方法。
  4. 前記医薬組成物が、約 0.25 mg のエストラジオールと約 50 mg のプロゲステロンとを含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記医薬組成物が、約 0.50 mg のエストラジオールと約 50 mg のプロゲステロンとを含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記医薬組成物が、約 0.50 mg のエストラジオールと約 100 mg のプロゲステロンとを含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記医薬組成物が、約1 mg のエストラジオール及び約100 mg のプロゲステロンを含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記対象が雌性である、請求項1に記載の方法。
  9. 前記対象が子宮を有する女性である、請求項1に記載の方法。
  10. 治療の前に、前記女性が ≦50 pg/mL の血清中エストラジオール・レベルを有する、請求項1に記載の方法。
  11. 治療の前に、前記女性が中等度から重度のほてりを 1 日当たり ≧ 7 回有する、請求項1に記載の方法。
  12. 治療の前に、前記女性が中等度から重度のほてりを 週当たり ≧ 50 回有する、請求項1に記載の方法。
  13. 更年期に関連する中等度から重度の血管運動症状の頻度及び重症度が、4 週の時点でプラセボ処置と比較した場合に減少している、請求項1に記載の方法。
  14. 更年期に関連する中等度から重度の血管運動症状の頻度及び重症度が、12 週の時点でプラセボ処置と比較した場合に減少している、請求項1に記載の方法。
  15. 前記方法が、対照として記載された薬物と比較して、眠気のより低い発生率をもたらす、請求項1に記載の方法。
  16. 前記対照として記載された薬物がプロメトリウムである、請求項15に記載の方法。
  17. 前記血管運動症状が、ほてり又は紅潮、寝汗、発汗、睡眠障害、及びそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  18. エストロゲン欠乏症に関連する血管運動症状を有する対象を治療する方法であって、前記方法が:
    可溶化エストラジオール、懸濁化プロゲステロン及び可溶化剤を含む医薬組成物を前記対象に投与すること、ここで前記可溶化剤は中鎖(C6-C12)油を含み;
    ここで更年期に関連する中等度から重度の血管運動症状の頻度及び重症度が、プラセボ処置と比較して低減される;及び
    ここで前記医薬組成物が、12 ヶ月の治療後に ≦ 1% の子宮内膜増殖症の発生率を達成するのに有効である、
    を含む方法。
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