JP2020503645A - ナノワイヤ透明電極およびその製造方法 - Google Patents

ナノワイヤ透明電極およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、超大面積のナノワイヤ透明電極に関し、本発明によるナノワイヤ透明電極は、透明絶縁性基材および金属ナノワイヤネットワークを含み、幅10cmおよび長さ2mのサイズを有するナノワイヤ透明電極の平均面抵抗であるRmが55Ω/sq.以下であり、幅10cmおよび長さ2mのサイズを有する同一ナノワイヤ透明電極の全領域を2cmx2cmの面積に均等分割して規定された500個の分割領域のそれぞれの面抵抗が0.5Rm〜1.5Rmを満たす。【選択図】図5

Description

本発明は、ナノワイヤ透明電極およびその製造方法に関し、より詳細には、伝導性ナノワイヤをベースとし、優れた商業性を有するナノワイヤ透明電極およびその製造方法に関する。
ナノワイヤ透明電極とは、高い光透過率の絶縁基材上にコーティングされた薄い導電膜のことである。ナノワイヤ透明電極は、適切な光学的透明性を有するとともに、表面導電性(surface conductivity)を有する。表面導電性を有するナノワイヤ透明電極は、平板液晶表示装置(flat liquid crystal displays)、タッチパネル(touch panel)、電子発光装置(electroluminescent devices)、および太陽電池(photovoltaic cells)など、透明性と導電性がともに求められる分野で、透明電極として広く用いられており、帯電防止層(anti−static layers)や電磁波遮蔽層(electromagnetic wave shielding layers)としても広く用いられている。
インジウムスズ酸化物(indium tin oxide;ITO)などのような金属酸化物は、優れた光学的透明性および電気的導電性を有するが、物理的衝撃によって損傷しやすく、物理的な変形が不可能であるという欠点とともに、製造時に高いコストがかかるだけでなく、高温工程が要求されるという限界がある。
導電性ポリマーの場合、その電気的特性および光学的特性に劣るだけでなく、化学的および長期的な安定性にも劣るという問題がある。
そこで、優れた電気的、光学的特性を有し、長期間にわたってその物性を安定して維持することができ、物理的な変形が可能なナノワイヤ透明電極に対する要求が増加しつつある。
このような要求に応えるべく、特許文献1のように、絶縁性基材上に、銀ナノワイヤなどの金属ナノワイヤのネットワークが有機マトリックスに組み込まれている構造のナノワイヤ透明電極が開発されている。
しかしながら、かかる金属ナノワイヤベースのナノワイヤ透明電極は、大面積化した際に均一な電気的特性を得にくく、連続工程を用いた大量生産に適した製造工程が確立されないため、商業化が困難であるという限界がある。
韓国公開特許第2013−0135186号公報
本発明は、少なくとも10cm以上の幅を有し、数〜数十メートルに達する長さを有する超大面積にもかかわらず、均一な電気的、光学的特性を有し、商業性に極めて優れたナノワイヤ透明電極を提供することを目的とする。
本発明は、均一で、且つ優れた電気的、光学的特性を有するナノワイヤ透明電極を、極めて簡単な工程により迅速に製造することができ、商業的製造工程の構築が可能なナノワイヤ透明電極の製造方法を提供することを目的とする。
本発明によるナノワイヤ透明電極は、透明絶縁性基材と、金属ナノワイヤネットワークと、を含み、関係式1および関係式2を満たす。
(関係式1)
≦55Ω/sq.
関係式1中、Rは、幅10cmおよび長さ2mのサイズを有するナノワイヤ透明電極の平均面抵抗である。
(関係式2)
0.5R≦Rloc(i)≦1.5R
関係式2中、Rは、幅10cmおよび長さ2mのサイズを有するナノワイヤ透明電極の平均面抵抗であり、Rlocは、幅10cmおよび長さ2mのサイズを有する同一ナノワイヤ透明電極の平均面抵抗であって、Rlocは、幅10cmおよび長さ2mのサイズを有する同一ナノワイヤ透明電極の全領域を2cmx2cmの面積に均等分割して規定された500個の分割領域のうち、一分割領域での面抵抗を意味し、Rloc(i)は、500個の分割領域に順に番号を付与したときに、i番に該当する分割領域の面抵抗を意味し、iは1〜500の自然数である。
本発明の一実施形態によるナノワイヤ透明電極において、透明絶縁性基材の屈折率は1.45〜2.00であってもよい。
本発明の一実施形態によるナノワイヤ透明電極は、下記関係式3をさらに満たしてもよい。
(関係式3)
(R500000−R)/Rx100≦3.0(%)
関係式3中、Rは、ナノワイヤ透明電極の平均面抵抗であり、R500000は、5cmx5cmサイズのナノワイヤ透明電極を対象として、1mm曲率半径下で500,000回の曲げ試験を行った後の平均面抵抗である。
本発明の一実施形態によるナノワイヤ透明電極は、90%以上の光透過率(Transmittance)および1.5%以下のヘイズ(Haze)を有してもよい。
本発明の一実施形態によるナノワイヤ透明電極において、金属ナノワイヤネットワークは、前記透明絶縁性基材上に、金属ナノワイヤ、有機バインダー、および前記有機バインダーを溶解する溶媒を含むワイヤ分散液を塗布した後、下記第3スペクトルの吸光ピークのうち相対的に最も強度が大きい吸光ピークである第1ピークの中心波長に該当する光が除去されるように白色光をフィルタリングし、フィルタリングされた光を照射することで得られることができる。
第1スペクトル:前記透明絶縁性基材の紫外線−可視光吸光スペクトル
第2スペクトル:前記透明絶縁性基材上に、金属ナノワイヤ、有機バインダー、および前記有機バインダーを溶解する溶媒を含むワイヤ分散液を塗布した後、溶媒が揮発除去された状態の基準体の紫外線−可視光吸光スペクトル
第3スペクトル:前記第2スペクトルから第1スペクトルを除去して得られるスペクトル
本発明の一実施形態によるナノワイヤ透明電極は、上述のワイヤ分散液の塗布、およびフィルタリングされた光を照射する光焼結により得られ、下記関係式4および関係式5をさらに満たしてもよい。
(関係式4)
0.95≦HTCF/HREF≦1.05
関係式4中、HTCFは、ナノワイヤ透明電極のヘイズ(%)であり、HREFは、前記透明絶縁性基材に前記ワイヤ分散液が塗布され、光焼結される前の状態の基準体のヘイズ(%)である。
(関係式5)
0.95≦TTCF/TREF≦1.05
関係式5中、TTCFは、ナノワイヤ透明電極の光透過率(%)であり、TREFは、前記透明絶縁性基材に前記ワイヤ分散液が塗布され、光焼結される前の状態の基準体の光透過率(%)である。
本発明の一実施形態によるナノワイヤ透明電極において、金属ナノワイヤネットワークは、2つ以上の金属ナノワイヤが互いに交差する交差領域を含み、交差領域の高さが下記関係式6を満たしてもよい。
(関係式6)
0.5≦hc/(d1+d2)≦0.7
関係式6中、d1は、透明絶縁性基材の表面を基準として、交差領域を成す2つ以上の金属ナノワイヤのうち一金属ナノワイヤの高さを意味し、d2は、透明絶縁性基材の表面を基準として、同一交差領域を成す2つ以上の金属ナノワイヤのうち他の金属ナノワイヤの高さを意味し、hcは、透明絶縁性基材の表面を基準とした交差領域の高さを意味する。
本発明の一実施形態によるナノワイヤ透明電極において、金属ナノワイヤネットワークは、2つ以上の金属ナノワイヤが互いに交差する交差領域を含み、交差領域における上部に位置する金属ナノワイヤが下記関係式7を満たしてもよい。
(関係式7)
0.6do≦dnc≦1do
関係式7中、doは、交差領域における上部に位置する金属ナノワイヤにおいて、ナノワイヤの長さ方向に少なくとも100nm以上他の金属ナノワイヤと接しない地点での、透明絶縁性基材の表面を基準とした金属ナノワイヤの高さであり、dncは、交差領域における上部に位置する同一金属ナノワイヤにおいて、交差領域の端部から金属ナノワイヤの長さ方向に延びる50nm以内の領域で、透明絶縁性基材の表面を基準とした金属ナノワイヤの高さである。
本発明によるナノワイヤ透明電極の製造方法は、透明絶縁性基材の紫外線−可視光吸光スペクトルである第1スペクトル、前記透明絶縁性基材上に、表面プラズモンが発生する金属ナノワイヤ、有機バインダー、および有機バインダーを溶解する溶媒を含むワイヤ分散液を塗布した後、溶媒が揮発除去された状態の基準体の紫外線−可視光吸光スペクトルである第2スペクトル、および第2スペクトルから第1スペクトルを除去して得られた第3スペクトルを基準として、透明絶縁性基材上にワイヤ分散液を塗布した後、第3スペクトルの吸光ピークのうち相対的に最も強度が大きい吸光ピークである第1ピークの中心波長に該当する光が除去されるように白色光をフィルタリングし、フィルタリングされた光を照射して光焼結するステップを含む。
本発明の一実施形態によるナノワイヤ透明電極の製造方法において、フィルタリング時に、第3スペクトルの吸光ピークのうち相対的に二番目に強度が大きい吸光ピークである第2ピークの中心波長に該当する光が通過するようにフィルタリングが行われてもよい。
本発明の一実施形態によるナノワイヤ透明電極の製造方法において、フィルタリング時に、第2ピークの中心波長の1.3倍を超える波長の光が除去されるようにフィルタリングが行われてもよい。
本発明の一実施形態によるナノワイヤ透明電極の製造方法において、フィルタリングはバンドパスフィルタリングであり、フィルタリングされた光の最小波長は、第1ピークの中心波長と第2ピークの中心波長との間に位置してもよい。
本発明の一実施形態によるナノワイヤ透明電極の製造方法において、フィルタリングされた光の最大波長と最小波長との差である帯域幅は150nm以下であってもよい。
本発明の一実施形態によるナノワイヤ透明電極の製造方法において、波長を基準としたバンドパスフィルタの通過帯域の最小波長は380〜410nmであり、最大波長は430nm〜550nmであってもよい。
本発明の一実施形態によるナノワイヤ透明電極の製造方法において、フィルタリングされた光を用いた光焼結時に、ワイヤ分散液が塗布された透明絶縁性基材に照射される、フィルタリングされた光のフルエンス(fluence)は6〜10J/cmであってもよい。
本発明の一実施形態によるナノワイヤ透明電極の製造方法において、ワイヤ分散液の塗布および光焼結は連続工程であってもよい。
本発明の一実施形態によるナノワイヤ透明電極の製造方法は、ロール状に巻き取られた透明絶縁性基材を巻き解く巻き解きステップと、巻き解かれた透明絶縁性基材にワイヤ分散液を塗布する塗布ステップと、ワイヤ分散液が塗布された透明絶縁性基材に、フィルタリングされた光を照射する光焼結ステップと、光が照射された透明絶縁性基材を洗浄し、さらにロール状に巻き戻す巻き戻しステップと、を含んでもよい。
本発明は、上述の製造方法により製造されたナノワイヤ透明電極を含む。
本発明によるナノワイヤ透明電極は、10cm以上の幅および数mの長さに達する超大面積を有するにもかかわらず、優れた光透過率、低いヘイズとともに、著しく低い面抵抗を有するだけでなく、超大面積の全領域で極めて均一な面抵抗を有するため、商業性に非常に優れるという利点がある。また、本発明によるナノワイヤ透明電極は、1mmに達する極限の曲げ試験条件下で500,000回に達する繰り返し試験でも、面抵抗減少率が3.0%以下、具体的には2.0%以下、より具体的には1.5%以下であって、繰り返される変形にもその電気的特性の減少が著しく抑制される利点がある。
本発明によるナノワイヤ透明電極の製造方法は、ワイヤ分散液の塗布およびフィルタリングされた光の照射という極めて簡単な工程により、電気的、光学的特性に非常に優れ、超大面積でも均一な特性を有するナノワイヤ透明電極を製造することができ、ロールツーロールなどの連続工程により、高品質のナノワイヤ透明電極を大量生産することができるため、商業性に極めて優れる利点がある。
本発明の一実施形態に従って、ロールツーロール工程によりナノワイヤ透明電極を製造する工程を観察した光学写真である。 本発明の一実施形態に従って、透明絶縁性基材の紫外線−可視光吸光スペクトルである第1スペクトルを測定して示した図である。 本発明の一実施形態に従って、ワイヤ分散液が塗布された透明絶縁性基材の紫外線−可視光吸光スペクトルである第2スペクトルを測定して示した図である。 本発明の一実施形態に従って、第2スペクトルから第1スペクトルを除去して得られた第3スペクトルを示した図である。 製造されたナノワイヤ透明電極を観察した走査型電子顕微鏡写真である。 製造されたナノワイヤ透明電極の曲げ試験を観察した光学写真である。
以下、添付図面を参照して、本発明によるナノワイヤ透明電極およびその製造方法について詳細に説明する。以下に紹介される図面は、本発明の思想が当業者に十分に伝達されるように例として提供されるものである。したがって、本発明は、以下に提示される図面に限定されず、他の形態で具体化されることもでき、以下に提示される図面は、本発明の思想を明確にするために誇張されて示されることがある。ここで用いられる技術用語および科学用語は、別に定義されない限り、この発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が通常に理解している意味を有するものであり、下記の説明および添付図面において本発明の要旨を不明瞭にする可能性のある公知機能および構成についての説明は省略する。
本出願人は、金属ナノワイヤベースのナノワイヤ透明電極が商用化されるためには、大面積化、および迅速で且つ簡単な連続工程による大量生産化が必ず先決されるべきであることに着目し、これに関する研究を持続的に行った。
その結果、金属ナノワイヤの塗布均質性を確保するためには、有機バインダーを含有する金属ナノワイヤ分散液を用いなければならず、金属ナノワイヤが塗布された透明絶縁性基材に白色光を照射する時に、透明絶縁性基材に塗布された状態の金属ナノワイヤ吸光スペクトルにおいて、吸光ピークのうち相対的に最も強度が大きい吸光ピークに該当する波長帯域の光が、光焼結に却って悪影響を与えることを見出した。
このような見出しに基づいて、研究をさらに深化した結果、透明絶縁性基材に塗布された状態の金属ナノワイヤの紫外線−可視光(UV−Vis)吸光スペクトルから、一特定ピークに該当する波長の光は除去し、他の特定ピークに該当する波長の光は通過するように白色光をフィルタリングして光を照射する場合、著しく低いフルエンスでも、ナノワイヤや透明絶縁性基材が損傷することがないながらも、著しく低い面抵抗を有するナノワイヤ透明電極が製造され、また、超大面積でも実質的に略同一の面抵抗を有する極めて均一な特性のナノワイヤ透明電極が製造されることを確認した。
また、一特定ピークに該当する波長の光は除去し、他の特定ピークに該当する波長の光は通過するように白色光をフィルタリングするとともに、熱線に近い長波長の光を除去することで、照射される光の全エネルギーを一特定ピークに該当する波長帯域に集中させて光焼結する場合、ナノワイヤの接点に位置する有機バインダーが分解され、極めて効果的に光焼結されることを見出した。すなわち、フィルタリングされていない白色光を照射して光のフルエンスが増加する場合、有機バインダーの分解前にナノワイヤや透明基材の損傷が発生して、紫外線のような有機バインダー分解工程が要求される。しかし、バンドパスフィルタを用いて、透明絶縁性基材に塗布された状態の金属ナノワイヤの紫外線−可視光(UV−Vis)吸光スペクトル上の特定ピークに該当する光の波長帯域に全ての光エネルギーを集中させる場合、著しく低い光フルエンスでも有機バインダーが分解され、有機バインダーの分解および光焼結が単一の光照射(フィルタリングされた光の照射)によって同時に発生することを見出し、本発明を出願するに至った。
公知のように、紫外線−可視光吸光スペクトルは、紫外線−可視光の波長毎の吸光度(absorbance)を意味し、照射される光の波長をx軸とし、透過する輻射量(I)に対する、照射された輻射量(I)の割合(I/I)のログ(log)値である吸光度をy軸として有するスペクトルである。
本発明において、第1スペクトルは、ナノワイヤ透明電極の製造に用いられる透明絶縁性基材自体の紫外線−可視光吸光スペクトルであり、第2スペクトルは、第1スペクトルの測定時に用いられた透明絶縁性基材と同一基材に、金属ナノワイヤ、有機バインダー、および有機バインダーを溶解する溶媒を含むワイヤ分散液を塗布した後、溶媒が揮発除去されて得られた基準体の紫外線−可視光吸光スペクトルである。第3スペクトルは、第2スペクトルから第1スペクトルを除去して算出されたものであって、第2スペクトルの波長毎の吸光度値から第1スペクトルの同一波長での吸光度値を引いた吸光度差をy軸の値として有するスペクトルである。すなわち、第1スペクトルがy=f(x)(x=紫外線−可視光の波長、y=吸光度)の関数で表され、第2スペクトルがy=f(x)(x=紫外線−可視光の波長、y=吸光度)の関数で表されると仮定した時に、第3スペクトルは、y=y−y=f(x)−f(x)(x=紫外線−可視光の波長、y=波長毎の第1スペクトルと第2スペクトルとの吸光度差)で表されることができる。この際、第1スペクトルまたは第2スペクトルは、従来の紫外線−可視光吸光スペクトルの測定時に用いられる常用プログラムなどにより、散乱やノイズの補正、平滑化(smoothing)などのデータ処理が行われたものであってもよいことはいうまでもない。
また、一吸光スペクトル(第1スペクトル、第2スペクトル、または第3スペクトル)において、波長による吸光度が連続して増加し、頂点に達してからさらに連続して減少する(吸光スペクトルの一次微分スペクトル上、連続して正の値から0を経て負の値に変化する)場合、一吸光ピークと認識されることができる。吸光ピークの中心での波長は、ピークの頂点に該当する波長、すなわち、吸光スペクトルの一次微分スペクトル上、正の値から負の値に変化する時に、0の地点の波長を意味し得る。吸光ピークの中心での波長を中心波長またはピーク波長と、吸光ピークの中心での吸光度値をピーク(の)強度または強度と称する。
上述のように、本発明によるナノワイヤ透明電極の製造方法は、透明絶縁性基材の紫外線−可視光吸光スペクトルである第1スペクトル、透明絶縁性基材上に、表面プラズモンが発生する金属ナノワイヤ、有機バインダー、および有機バインダーを溶解する溶媒を含むワイヤ分散液を塗布した後、溶媒が揮発除去された状態の基準体の紫外線−可視光吸光スペクトルである第2スペクトル、および第2スペクトルから第1スペクトルを除去して得られた第3スペクトルを基準として、透明絶縁性基材上にワイヤ分散液を塗布した後、第3スペクトルの吸光ピークのうち相対的に最も強度(ピーク強度)が大きい吸光ピークである第1ピークの中心波長(以下、λfpeak)に該当する光が除去されるように白色光をフィルタリングし、フィルタリングされた光を照射して光焼結するステップを含む。
この際、第1スペクトルおよび第2スペクトルは、吸光スペクトルに影響し得る全ての条件が互いに等しい状態で、測定対象物のみが変わった状態で測定されたスペクトルであり得るということはいうまでもない。第2スペクトルから第1スペクトルを除去して第3スペクトルを得るため、第3スペクトルは、透明絶縁性フィルム上に塗布されて光焼結されていない状態の金属ナノワイヤ自体の吸光スペクトルに相応し得る。
白色光のフィルタリング時に、第3スペクトルの吸光ピークのうち相対的に二番目に強度(ピーク強度)が大きい吸光ピークである第2ピークの中心波長に該当する光が通過するようにフィルタリングが行われることが有利である。
より具体的に詳述すると、フィルタリング時に、第3スペクトルにおいて、300〜600nmの波長範囲で相対的に最も強度(ピーク強度)が大きい吸光ピークの中心波長に該当する光は除去されるとともに、300〜600nmの波長範囲で相対的に二番目に強度(ピーク強度)が大きい吸光ピークの中心波長に該当する光は通過するように白色光のフィルタリングが行われることができる。
第1ピークの中心波長(以下、λfpeak)に該当する光は除去され、第2ピークの中心波長(以下、λspeak)に該当する光は通過させるフィルタリングにより、金属ナノワイヤおよび透明絶縁性基材が損傷または変形することなく、塗布された状態のまま金属ナノワイヤ間の接触(交差)点が安定して溶融結着されることができ、大面積でも全ての接触(交差)点が均一且つ同等に溶融結着されることができる。
多様なサイズの銀ナノワイヤおよび種々の透明絶縁性基材を対象とした先行実験により、第3スペクトルにおいて第1ピークと第2ピークが300〜600nm、具体的に350〜450nmの波長範囲に位置することを確認し、全ての場合で、第1ピークの中心波長が第2ピークの中心波長より短波長であることを確認した。
単純液相に分散された銀ナノワイヤの紫外線−可視光吸光スペクトルの場合、単一の吸光ピークを有する点、および銀ナノワイヤが透明絶縁性基材に塗布されることによって基材による吸光は除去されたにもかかわらず、第1ピークと第2ピークを含む少なくとも2つ以上の吸光ピークが形成される点を考慮すると、第1ピークと第2ピークは、銀ナノワイヤと絶縁性透明基材の接触、および銀ナノワイヤ間の接触に起因するものであると解釈される。このような点から、上記の解釈に限定されるものではないが、第3スペクトルにおける第1ピークと第2ピークは、金属ナノワイヤ間の接点で発生する局在表面プラズモン共鳴(LSPR)と伝搬型プラズモン共鳴(PSPR)のようなその他のプラズモン共鳴に起因したピークであると解釈され、金属ナノワイヤ間の接点であるホットスポットで発生する局在表面プラズモン共鳴は、その媒質が空気であり、透明絶縁性基材のように銀ナノワイヤと接触する空気以外の媒質の屈折率は空気より大きいため、伝搬型プラズモン共鳴(PSPR)のような局在表面プラズモン共鳴(LSPR)以外のプラズモン共鳴波長は、LSPR波長を基準としてブルーシフト(blue−shift)すると予測可能である。
そこで、第2ピークは、ナノワイヤ間の接点(少なくとも空気を介したナノワイヤ間の接点)で吸収される局在表面プラズモン共鳴による光吸収と解釈することができ、第1ピークは、伝搬型プラズモン共鳴(PSPR)のような局在表面プラズモン共鳴(LSPR)以外のプラズモン共鳴による光吸収と解釈することができる。すなわち、局在表面プラズモン共鳴(LSPR)による光吸収(第2ピーク)は、ナノワイヤ間の接点を光焼結(溶融結着)させてその役割を果たすが、金属ナノワイヤと空気以外の媒質との作用によって発生する伝搬型プラズモン共鳴(PSPR)のような他の形態のプラズモン共鳴は、却って均一な光接合を阻害する要素として作用し、これを除去することが有利である。
上述のように、第1ピークの中心波長が第2ピークの中心波長より短波長であってもよい。有利には、低いフルエンスによって安定した光焼結が行われることができ、紫外線の照射などの別の光照射(フィルタリングされた光以外の光照射)を排除することができ、基材の損傷などを防止するために、フィルタリング時に、第2ピークの中心波長(λspeak)の1.3倍を超える波長の光が除去されるようにフィルタリングが行われてもよい。
このような解釈に制限されるものではないが、フィルタリング時に、第1ピークの中心波長が除去され、且つ第2ピークの中心波長(λspeak)の1.3倍を超える波長の光が除去されるように白色光をフィルタリングするということは、光照射時に、局在表面プラズモン共鳴以外のプラズモン共鳴の発生を根本的に遮断することであり、照射される光の全てのエネルギーを、大気中に露出した状態の金属ナノワイヤ間の接点の局在表面プラズモン共鳴波長帯域に集中させて光焼結を行うことを意味する。
先行された実験により、フィルタリングされていない白色光を照射する場合、光のフルエンスが増加するため、有機バインダーの分解前にナノワイヤや透明基材の損傷が発生し、紫外線の照射によって有機バインダーを予め除去する工程が要求されることを確認した。しかし、光をフィルタリングして局在表面プラズモン共鳴波長帯域に全ての光エネルギーを集中させる場合、著しく低い光フルエンスでも、ナノワイヤ間の接点領域に位置する有機バインダーが分解され、有機バインダーの分解および光焼結が単一の光照射(バンドパスフィルタリングされた光の照射)によって同時に起こることを確認した。
また、第1ピークの中心波長(λfpeak)に該当する光は除去され、第2ピークの中心波長(λspeak)に該当する光は通過させ、第2ピークの中心波長(λspeak)の1.3倍を超える波長の光が除去されるフィルタリングにより、金属ナノワイヤ間の多様な形態の接点および一定のサイズ分布(短軸直径のサイズ分布)を有する金属ナノワイヤ間の接点で溶融結着が安定して行われることができる。
より有利且つ実質的に、白色光のフィルタリングはバンドパスフィルタリングであってもよく、フィルタリングされた光の最小波長(λfmin)は、第1ピークの中心波長(λfpeak)と前記第2ピークの中心波長(λspeak)との間に位置し得る。
これを数式で表現すると、λfpeak<λfmin<λspeakを満たすことができ、バンドパスフィルタリングされた光の最大波長をλfmaxで表現したときに、λspeak<λfmax≦1.3λspeakを満たすことができる。この際、周波数と波長は逆数の関係を有するため、λfmaxは、白色光のフィルタリングに用いられるバンドパスフィルタの低域遮断周波数(f)に相応し、λfminは、バンドパスフィルタの高域遮断周波数(f)に相応し、フィルタリングされた光の波長帯域、すなわち、λfmin〜λfmaxの波長帯域は、バンドパスフィルタの帯域幅(B)に相応することができる。
実質的な一例として、バンドパスフィルタリングされた光の最小波長(λfmin)と最大波長(λfmax)との差である帯域幅は、150nm以下、好ましくは100nm以下、実質的には50nm〜100nmであってもよい。
実質的な一例として、バンドパスフィルタリングされた光の最小波長(λfmin)は380〜410nmであり、最大波長(λfmax)は430nm〜550nmであって、より実質的な例として、最小波長(λfmin)は390〜410nmであり、最大波長(λfmax)は430〜520nmであってもよい。
本発明の一実施形態によるナノワイヤ透明電極の製造方法は、第3スペクトルに基づいて、バンドパスフィルタリングにより、金属ナノワイヤ間の交差領域(接点)で金属ナノワイヤを接合させる作用をする帯域の光を選別して照射することで、照射される光(フィルタリングされた光)のフルエンスが著しく低くても、安定した光焼結が行われることができる。
具体的な一例として、フィルタリングされた光を用いた光焼結時に、ワイヤ分散液が塗布された透明絶縁性基材に照射される、フィルタリングされた光のフルエンス(fluence)は6〜10J/cmであってもよい。フィルタリングされた光およびこのような低いフルエンスは、光焼結時に金属ナノワイヤおよび透明絶縁性基材に与える悪影響(金属ナノワイヤの歪みや変形、部分的な短軸直径の減少、基材の損傷など)を著しく減少させることができる。さらに、フィルタリングされた光を用いた光焼結時に、単一パルスで光照射が行われてもよい。すなわち、光焼結のために、1回の(1つの)光パルスのみが照射されてもよい。これは、極めて低いフルエンスで光焼結が行われるため可能な条件である。実質的に、5〜20msec、より実質的に5〜15msecの幅を有する単一パルスで光が照射されてもよい。しかし、このような単一パルスの照射による光焼結は、フィルタリングされた光および低いフルエンスによる光焼結という本発明の優れた技術によって実現可能なことであって、単一パルスの光照射に本発明が限定されるわけではないことはいうまでもない。必要に応じて、上述のフルエンス(照射された総フルエンス)を満たすように多重パルスで光が照射されてもよいことはいうまでもなく、多重パルスで照射する際に、パルス幅およびパルス間の間隔は、それぞれ数十〜数百μsec程度であってもよいことはいうまでもない。
具体的に、第3スペクトルに基づいて、バンドパスフィルタリングにより、金属ナノワイヤを接合させる作用をする帯域の光が選別されて照射され、且つ著しく低いフルエンスで光が照射されることで、基材に塗布された状態の金属ナノワイヤが、その配列および形状が光照射前と実質的に同様に維持され、金属ナノワイヤ間の接点で溶融結着が行われることができる。
本発明の一実施形態による製造方法において、ワイヤ分散液の塗布および光焼結は連続工程であってもよい。すなわち、ワイヤ分散液の塗布および光焼結がそれぞれ連続して行われる連続的製造方法であってもよい。かかる連続的製造方法は、ナノワイヤ透明電極の大量生産のために必須的であるが、従来は、電気的および光学的特性、何より電気的特性の均一性が確報されなかったため、連続的製造が困難であった。
しかし、本発明の一実施形態による製造方法は、紫外線などのような別の光照射が不要であり、上述のように、フィルタリングされた(バンドパスフィルタリングされた)白色光を面状に照射して光焼結が行われるため、極めて迅速で且つ簡単であって、大面積工程に基づく連続工程に好適であり、大面積でも電気的および光学的特性が極めて均一なナノワイヤ透明電極が製造されることができる。しかし、連続工程に本発明が限定されるわけではないことはいうまでもなく、不連続工程からなるバッチ式工程が排除されるのではない。
ワイヤ分散液の塗布としては印刷を含み、具体的に、インクジェット印刷、微細接触印刷、インプリント、グラビア印刷、グラビア−オフセット印刷、フレキソ印刷、オフセット/リバースオフセット印刷、スロットダイコーティング、バーコーティング、ブレードコーティング、スプレーコーティング、ディップコーティング、ロールコーティングなど、カーボンナノチューブやナノワイヤのような一次元ナノ構造を含有する分散液の塗布に用いられると公知されている方法であれば何れを用いてもよい。但し、連続工程である場合、グラビア印刷、グラビア−オフセット印刷、フレキソ印刷、オフセット/リバースオフセット印刷、スロットダイコーティング、バーコーティングなど、連続塗布においてより有利な塗布方法を用いることが好ましい。
上述の塗布が行われた後、ワイヤ分散液中の溶媒(金属ナノワイヤの分散媒で、且つ有機バインダーを溶解する溶媒)を揮発除去するための乾燥ステップがさらに行われてもよいが、印刷ステップと光焼結のための光照射ステップとの時間間隔が、塗布された溶媒が揮発除去されるのに十分な時間である場合には、別の乾燥ステップが行われなくてもよい。
すなわち、乾燥ステップは、工程設計に応じて選択的に行われてもよい。乾燥としては、常温揮発乾燥、熱風乃至冷風乾燥、加熱乾燥(熱エネルギーまたは赤外線エネルギーなど)、またはこれらの組み合わせを用いてもよく、熱風や加熱乾燥時には、基材に悪影響を与えず、且つ溶媒を揮発除去できる温度(例えば、40〜80℃)で乾燥が行われ得ることはいうまでもない。また、バンドパスフィルタリングされた白色光の光照射による焼結ステップが行われた後、乾燥ステップと同様に、必要に応じて、水などを用いた洗浄ステップがさらに行われてもよいことはいうまでもない。
本発明の一実施形態による製造方法はロールツーロール連続工程であってもよい。すなわち、ロール状に巻き取られた透明絶縁性基材を巻き解く巻き解きステップと、巻き解かれた透明絶縁性基材にワイヤ分散液を塗布する塗布ステップと、ワイヤ分散液が塗布された透明絶縁性基材に、フィルタリングされた光を照射する光焼結ステップと、光が照射された透明絶縁性基材を洗浄し、さらにロール状に巻き戻す巻き戻しステップと、を含んでもよい。光焼結ステップが、バンドパスフィルタリングされた光の単一パルスの照射であってもよいため、ロールツーロール連続工程の工程速度(すなわち、巻き解かれ、塗布ステップおよび光焼結ステップが行われて巻き戻される速度)は、10mm/sec、具体的に30mm/sec、より具体的に50mm/sec以上であってもよい。
上述の製造方法および後述のナノワイヤ透明電極において、金属ナノワイヤは、表面プラズモンが発生する金属のナノワイヤを意味し得る。具体的な一例として、表面プラズモンを有する伝導性ナノワイヤとしては、金、銀、リチウム、アルミニウム、およびこれらの合金などから選択される1つまたは2つ以上の物質のナノワイヤが挙げられるが、本発明がこれに限定されるものではない。金属ナノワイヤのアスペクト比および短軸直径(平均)は、透明度(光透過率)の低下を最小化しながらも、ナノワイヤが互いに接して安定した電流移動経路を提供する伝導性ネットワークの形成に有利なアスペクト比および短軸直径であればよい。実質的な一例として、金属ナノワイヤのアスペクト比は50〜20000であり、短軸平均直径は5〜100nmであってもよいが、本発明がこれに限定されるものではない。
フィルタリングされる対象である白色光はキセノンランプ(Xenon Lamp)光であってもよいが、これに限定されるものではなく、キセノンランプと類似に、従来に白色光の光源として公知されている光源であれば何れを用いてもよい。キセノンフラッシュランプは、シリンダ状の密封された石英管内に注入されたキセノンガスを含む構成からなる。かかるキセノンガスは、入力された電気エネルギーから光エネルギーを出力し、50%が超えるエネルギー変換率を有する。また、キセノンランプの内部両側には、正極および負極の形成のために、タングステンなどの金属電極が形成される。このような構成からなるランプに、電源部から発生した高い電源および電流が印加されると、内部に注入されたキセノンガスがイオン化し、正極と負極との間でスパークが発生する。この際、ランプの内部で発生したスパークにより、ランプの内部にアークプラズマ形状が生じ、強い強度の光が発生する。ここで発生した光は、160nm〜2.5mmの、紫外線から赤外線までの広い波長帯域の光スペクトルを内蔵しているため、キセノンランプは白色光源の一種としてよく知られている。
ワイヤ分散液に含有される有機バインダーは、分子量(重量平均分子量)が5x10以下、具体的には2x10以下の低分子量の天然ポリマーまたは低分子量の合成ポリマーであってもよい。この際、実質的な一例として、有機バインダーの分子量が3,000以上であってもよいが、有機バインダーの分子量の下限によって本発明が限定されるわけではないことはいうまでもない。
実質的に、有機バインダーは、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルアルコール(PVA)、多糖類、および多糖類誘導体から選択される1つまたは2つ以上であってもよい。
より実質的に、有機バインダーは、分子量が3,000〜50,000、好ましくは3,000〜20,000である低分子量のポリエチレングリコール(PEG)、分子量が3,000〜60,000である低分子量のポリビニルピロリドン(PVP)、分子量が3,000〜50,000である低分子量のポリビニルアルコール(PVA)、分子量が3,000〜200,000、好ましくは3,000〜100,000である低分子量の多糖類、および分子量が3,000〜200,000、好ましくは3,000〜100,000である低分子量の多糖類誘導体から選択される1つまたは2つ以上であってもよい。
低分子量の多糖類は、グリコーゲン、アミロース、アミロペクチン、カロース、寒天、アルギン、アルジネート、ペクチン、カラギーナン、セルロース、キチン、キトサン、カードラン、デキストラン、フルクタン(fructane)、コラーゲン、ゲランガム(gellan gum)、アラビアガム、澱粉、キサンタン、トラガン卜ガム(gum tragacanth)、カラヤン(carayan)、カラビン(carabean)、グルコマンナン、またはこれらの組み合わせを含んでもよい。多糖類誘導体は、セルロースエステルまたはセルロースエーテルを含んでもよい。
有機バインダーは低分子量のセルロースエーテルであってもよく、セルロースエーテルは、カルボキシ−C1−C3−アルキルセルロース、カルボキシ−C1−C3−アルキルヒドロキシ−C1−C3−アルキルセルロース、C1−C3−アルキルセルロース、C1−C3−アルキルヒドロキシ−C1−C3−アルキルセルロース、ヒドロキシ−C1−C3−アルキルセルロース、混合されたヒドロキシ−C1−C3−アルキルセルロース、またはこれらの混合物を含んでもよい。
一例として、カルボキシ−C1−C3−アルキルセルロースはカルボキシメチルセルロースなどを含んでもよく、カルボキシ−C1−C3−アルキルヒドロキシ−C1−C3−アルキルセルロースはカルボキシメチルヒドロキシエチルセルロースなどを含んでもよく、C1−C3−アルキルセルロースはメチルセルロースなどを含んでもよく、C1−C3−アルキルヒドロキシ−C1−C3−アルキルセルロースは、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、またはこれらの組み合わせなどを含んでもよく、ヒドロキシ−C1−C3−アルキルセルロースは、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、またはこれらの組み合わせを含んでもよく、混合されたヒドロキシ−C1−C3−アルキルセルロースは、ヒドロキシエチルヒドロキシプロピルセルロース、またはアルコキシヒドロキシエチルヒドロキシプロピルセルロース(前記アルコキシグループは、直鎖または分枝鎖であり、2〜8個の炭素原子を含有する)などを含んでもよい。
ワイヤ分散液は、0.1〜5重量%、好ましくは0.1〜1重量%、より好ましくは0.1〜0.7重量%の有機バインダーを含有してもよい。このような有機バインダーの含量は、ワイヤ分散液の塗布時に、金属ナノワイヤを基材上に均一且つ均質に塗布および固着させるとともに、金属ナノワイヤの間に存在する有機バインダーを最小化することができる含量である。
ワイヤ分散液中の金属ナノワイヤの含量は、目的とする用途に応じて適宜調節可能である。具体的に、溶媒100重量部を基準として、0.01〜70重量部、より具体的には0.01〜10重量部、さらに具体的には0.05〜5重量部、一層具体的には0.05〜0.5重量部の金属ナノワイヤを含有してもよいが、これに限定されるものではなく、塗布方法や用途を考慮して適宜調節可能であることはいうまでもない。
ワイヤ分散液に含有された溶媒としては、有機バインダーを溶解し、且つ金属ナノワイヤの分散媒として作用可能であり、容易に揮発除去可能な溶媒であれば使用可能である。具体的な一例として、溶媒としては、2−ブトキシエチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールブチルエーテル、シクロヘキサノン、シクロヘキサノール、2−エトキシエチルアセテート、エチレングリコールジアセテート、テルピネオール(terpineol)、イソブチルアルコール、水、またはこれらの混合溶液が挙げられるが、ワイヤ分散液に含有された溶媒の種類によって本発明が限定されるわけではないことはいうまでもない。
透明絶縁性基材、または透明絶縁性基材が透明絶縁性ベースフィルムおよび透明絶縁性コーティング層を含む積層基材である時に、基材は、物性的に硬い(rigid)またはフレキシブル(flexible)であってもよい。硬い透明絶縁性基材または透明絶縁性ベースフィルムの一例として、ガラス、ポリカーボネート、アクリルポリエチレンテレフタレートなどが挙げられ、フレキシブルな透明絶縁性基材、透明絶縁性ベースフィルム、または透明絶縁性コーティング層の一例として、ポリエステルナフタレートおよびポリカーボネートなどのポリエステル系;直鎖状、分岐状(brancned)、および環状ポリオレフィンなどのポリオレフィン系;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアセタール、ポリスチレン、およびポリアクリルなどのポリビニル系;セルローストリアセテート(cellulose triacetate)やセルロースアセテート(cellulose acetate)などのセルロースエステル塩基系;ポリエーテルスルホンなどのポリスルホン系;ポリイミド系、またはシリコーン系などが挙げられるが、これに限定されるものではない。但し、金属ナノワイヤと接する透明絶縁性基材の表面(コーティング層または透明絶縁性基材自体)領域は、その屈折率が1.45〜2.00であってもよい。このような屈折率は、第1ピークと第2ピークを離隔させて白色光をバンドパスフィルタリングする時に、第1ピークに属する光波長帯域と第2ピークに属する波長帯域が安定して分離されてフィルタリングされることができる。
本発明は、上述の製造方法により製造されたナノワイヤ透明電極を含む。
以下、本発明によるナノワイヤ透明電極を詳述する。ナノワイヤ透明電極を詳述するにあたり、金属ナノワイヤ、透明絶縁性基材、その製造方法などは、上述のナノワイヤ透明電極の製造方法における説明と類似乃至同一である。
本発明によるナノワイヤ透明電極は、透明絶縁性基材および金属ナノワイヤネットワークを含み、関係式1および関係式2を満たす。
(関係式1)
≦55Ω/sq.
関係式1中、Rは、幅10cmおよび長さ2mのサイズを有するナノワイヤ透明電極の平均面抵抗である。具体的に、関係式1は、10cmおよび長さ2mのサイズを有するナノワイヤ透明電極の全領域を2cmx2cmの面積に均等分割して500個の分割領域に区画し、各分割領域での面抵抗を平均した平均面抵抗であってもよい。
(関係式2)
0.5R≦Rloc(i)≦1.5R
関係式2中、Rは、幅10cmおよび長さ2mのサイズを有するナノワイヤ透明電極の平均面抵抗であり、Rlocは、幅10cmおよび長さ2mのサイズを有する同一ナノワイヤ透明電極の全領域を2cmx2cmの面積に均等分割して規定された500個の分割領域のうち、一分割領域での面抵抗を意味し、Rloc(i)は、500個の分割領域に順に番号を付与したときに、i番に該当する分割領域の面抵抗を意味し、iは1〜500の自然数である。
関係式1に提示されたように、本発明によるナノワイヤ透明電極は、55Ω/sq以下のR、特徴的に50Ω/sq以下のR、より特徴的に45Ω/sq以下のR、さらに特徴的に40Ω/sq以下のRを有する、非常に優れた電気的特性(低い面抵抗)を有することができる。これとともに、幅10cmおよび長さ2mのサイズを有する超大面積で、全ての分割領域で測定された面抵抗が0.5R〜1.5Rの値、特徴的に0.6R〜1.4Rの値、より特徴的に0.7R〜1.3Rの値、さらに特徴的に0.8R〜1.2Rの値、一層特徴的に0.85R〜1.15Rの値、よりさらに特徴的に0.95R〜1.05Rの値を満たす、極めて均一な電気的特性を有することができる。金属ナノワイヤベースのナノワイヤ透明電極において、このような超大面積で、関係式1のような低い面抵抗および関係式2のような極めて優れた電気的特性の均一性は、今まで報告されていない。
上述のように、ナノワイヤ透明電極の製造方法において、透明絶縁性基材が単一層である場合、透明絶縁性基材の屈折率は1.45〜2.00であってもよく、透明絶縁性基材が透明絶縁性ベースフィルムおよび前記ベースフィルムにコーティングされた透明絶縁性コーティング層を含む場合、透明絶縁性コーティング層の屈折率は1.45〜2.00であってもよい。
本発明の一実施形態によるナノワイヤ透明電極は、下記関係式3をさらに満たしてもよい。
(関係式3)
(R500000−R)/Rx100≦3.0(%)
関係式3中、Rは、ナノワイヤ透明電極の平均面抵抗であり、R500000は、5cmx5cmサイズのナノワイヤ透明電極を対象として、1mm曲率半径下で500,000回の曲げ試験を行った後の平均面抵抗である。
関係式3を満たす特性は、ナノワイヤ透明電極において金属ナノワイヤ間の接点が互いに溶融結着して安定して一体を成し、融着過程で、ナノワイヤ透明電極を横切る方向に連続的な電流移動経路を形成する金属ナノワイヤネットワークを成す金属ナノワイヤが、実質的に全く損傷されない状態であることを意味する。すなわち、金属ナノワイヤネットワークを成す金属ナノワイヤが、金属ナノワイヤの接点での溶融結着のために行われる光焼結中に、歪みや反り、短軸直径の部分的な変化が発生せず、製造された状態(as−fabricated)のままの電気的、物理的特性を維持しながら、金属ナノワイヤの接点で安定した溶融結着が行われることによって有することができる物性である。
詳細に、本発明の一実施形態によるナノワイヤ透明電極は、関係式3で規定された面抵抗変化率((R500000−R)/Rx100)が3.0%以下、より特徴的には2.0%以下、さらに特徴的には1.5%以下であってもよい。
本発明の一実施形態によるナノワイヤ透明電極は、90%以上の光透過率(Transmittance)および1.5%以下のヘイズ(Haze)、より具体的には90%以上の光透過率および1.35%以下のヘイズを有してもよい。このような光透過率およびヘイズも、10cmおよび長さ2mのサイズを有するナノワイヤ透明電極の全領域を2cmx2cmの面積に均等分割して500個の分割領域に区画し、各分割領域での光透過率またはヘイズを平均した平均光透過率または平均ヘイズであってもよい。さらに、このような光透過率およびヘイズは、10cmおよび長さ2mのサイズを有するナノワイヤ透明電極の全領域を2cmx2cmの面積に均等分割した500個の全ての分割領域のそれぞれが満たす光透過率およびヘイズであってもよい。
本発明の一実施形態によるナノワイヤ透明電極において、金属ナノワイヤネットワークは、透明絶縁性基材上に、金属ナノワイヤ、有機バインダー、および有機バインダーを溶解する溶媒を含むワイヤ分散液を塗布した後、下記第3スペクトルの吸光ピークのうち相対的に最も強度が大きい吸光ピークである第1ピークの中心波長に該当する光が除去されるように白色光をフィルタリングし、フィルタリングされた光を照射して得られることができる。
第1スペクトル:前記透明絶縁性基材の紫外線−可視光吸光スペクトル、
第2スペクトル:前記透明絶縁性基材上に、金属ナノワイヤ、有機バインダー、および前記有機バインダーを溶解する溶媒を含むワイヤ分散液を塗布した後、溶媒が揮発除去された状態の基準体の紫外線−可視光吸光スペクトル、
第3スペクトル:前記第2スペクトルから第1スペクトルを除去して得られるスペクトル。
この際、フィルタリングされは、有利に、バンドパスフィルタリングであり、バンドパスフィルタリングの条件および光照射条件は、上述のナノワイヤ透明電極の製造方法における説明と類似乃至同一であり、ナノワイヤ透明電極の製造方法で上述した関連内容を全て含む。
関係式3によって上述したように、紙が折り曲げられる時の半径に相応する1mmに達する極限の曲げ試験条件でも、電気的特性が殆ど低下せず、超大面積でも極めて均一な電気的特性を有し、著しく低い面抵抗を有する特性は、光焼結過程で透明絶縁性基材上に塗布された金属ナノワイヤの歪みや反り、短軸直径の部分的に変化がなく、製造された状態(as−fabricated)のままの金属ナノワイヤが塗布された状態を維持し、金属ナノワイヤの接点で安定した溶融結着が行われることによって得られる特性である。
製造された状態(as−fabricated)のままの、金属ナノワイヤが塗布された状態をそのまま維持して光焼結される本発明の一実施形態によるナノワイヤ透明電極の特徴は、下記関係式4および関係式5のパラメータで規定されることができる。
(関係式4)
0.95≦HTCF/HREF≦1.05
関係式4中、HTCFは、ナノワイヤ透明電極のヘイズ(%)であり、HREFは、前記透明絶縁性基材に前記ワイヤ分散液が塗布され、光焼結される前の状態の基準体のヘイズ(%)である。
(関係式5)
0.95≦TTCF/TREF≦1.05
関係式5中、TTCFは、ナノワイヤ透明電極の光透過率(%)であり、TREFは、前記透明絶縁性基材に前記ワイヤ分散液が塗布され、光焼結される前の状態の基準体の光透過率(%)である。
関係式4および関係式5における基準体は、ナノワイヤ透明電極の製造工程において、透明絶縁性基材上に、金属ナノワイヤ、有機バインダー、および有機バインダーを溶解する溶媒を含むワイヤ分散液が塗布された状態、すなわち、光焼結される直前の状態を意味し得る。
関係式4および関係式5は、光焼結前後のヘイズ(%)および光透過率(%)が実質的に同一であることを意味し、これは、光焼結過程で金属ナノワイヤの歪みや反り、短軸直径の部分的な変化がなく、製造された状態のままの金属ナノワイヤが塗布された状態をそのまま維持しながら光焼結されることを示す。
本発明の一実施形態によるナノワイヤ透明電極において、金属ナノワイヤネットワークは、2つ以上の金属ナノワイヤが互いに交差する交差領域を含み、交差領域の高さが下記関係式6を満たしてもよい。この際、交差領域は、交差領域を成す2つ以上の金属ナノワイヤが溶融結着された状態であり得ることはいうまでもない。すなわち、交差領域は、2つ以上の金属ナノワイヤが互いに交差して溶融結着された領域である。
(関係式6)
0.5≦hc/(d1+d2)≦0.7
関係式6中、d1は、透明絶縁性基材の表面を基準として、交差領域を成す2つ以上の金属ナノワイヤのうち一金属ナノワイヤの高さを意味し、d2は、透明絶縁性基材の表面を基準として、同一交差領域を成す2つ以上の金属ナノワイヤのうち他の金属ナノワイヤの高さを意味し、hcは、透明絶縁性基材の表面を基準とした交差領域の高さを意味する。
この際、d1およびd2はそれぞれ、該当金属ナノワイヤの長さ方向に少なくとも100nm以上他の金属ナノワイヤと接しない地点で、透明絶縁性基材の表面を基準とした金属ナノワイヤの高さ(ナノワイヤの短軸直径、厚さ)であり、走査型電子顕微鏡観察による実験により測定された高さであってもよい。走査型電子顕微鏡で観察試験片を回転またはティルト(tilt)させて観察し、その角度を考慮してナノワイヤなどの表面構造物の高さ(厚さ)を測定することは、周知慣用の技術である。
関係式6は、交差領域で溶融結着された程度を示すパラメータである。関係式6において、hc/(d1+d2)が0.5未満である場合には、過度な溶融により、 交差領域から延びる金属ナノワイヤに損傷(厚さが薄くなったり、歪みなどの変形)が発生する恐れがあり、0.7を超える場合には、不完全な溶融結着により、面抵抗が増加する恐れがある。より特徴的に、本発明の一実施形態によるナノワイヤ透明電極において、金属ナノワイヤネットワークはhc/(d1+d2)が0.5〜0.6を満たしてもよい。
本発明の一実施形態によるナノワイヤ透明電極において、金属ナノワイヤネットワークは、2つ以上の金属ナノワイヤが互いに交差する交差領域を含み、交差領域における上部に位置する金属ナノワイヤが下記関係式7を満たしてもよい。この際、金属ナノワイヤネットワークは、関係式6とともに、または関係式6と独立して、関係式7を満たしてもよい。
(関係式7)
0.6do≦dnc≦1do
関係式7中、doは、交差領域における上部に位置する金属ナノワイヤにおいて、ナノワイヤの長さ方向に少なくとも100nm以上他の金属ナノワイヤと接しない地点での、透明絶縁性基材の表面を基準とした金属ナノワイヤの高さであり、dncは、交差領域における上部に位置する同一金属ナノワイヤにおいて、交差領域の端部から金属ナノワイヤの長さ方向に延びる50nm以内の領域(以下、接点近隣領域)で、透明絶縁性基材の表面を基準とした金属ナノワイヤの高さである。この際、doおよびdncはそれぞれ、透明絶縁性基材の表面を基準とした金属ナノワイヤの高さ(ナノワイヤの短軸直径、厚さ)であり、走査型電子顕微鏡観察によって測定された高さであってもよい。また、交差領域の端部は、交差領域において、金属ナノワイヤ(交差領域を成す2つ以上の金属ナノワイヤのうち一金属ナノワイヤ)の長さ方向に金属ナノワイヤの上部または下部に他の金属ナノワイヤが位置する地点と位置していない地点との間の境界を意味し得る。
関係式7は、関係式3にて上述したように、1mmに達する極限の曲げ試験条件でも電気的特性の低下が殆ど発生せず、低い面抵抗を有することができる特徴的な条件である。関係式7において、dncが0.6do未満である場合には、接点近隣領域での金属ナノワイヤの高さ(厚さ)が著しく小さくなり、変形が繰り返される際に接点近隣領域が優先的に破壊(疲労による切断)される恐れがある。また、関係式7において、dncが0.6do未満である場合には、接点近隣領域で電流移動経路が急に細くなり、抵抗が増加し得る。より特徴的に、本発明の一実施形態によるナノワイヤ透明電極において、金属ナノワイヤネットワークは、dncが0.7do〜1do、より特徴的にdncが0.8do〜1do、さらに特徴的にdncが0.85do〜1do、一層特徴的にdncが0.9do〜1doであってもよい。
関係式1のような極めて低い面抵抗を有し、且つ関係式7を満たす特性は、上述のように、フィルタリングされた光を著しく低いフルエンスで照射する上述の製造方法の特徴により実現可能な特性である。
本発明は、上述のナノワイヤ透明電極、または上述の製造方法により製造されたナノワイヤ透明電極を含む帯電防止物、電磁波遮蔽物、電磁波吸収物、太陽電池、燃料電池、電気電子素子、電気化学素子、二次電池、メモリー素子、半導体素子、光電素子、ノート型パソコン(ノート型パソコン部品)、コンピュータ(コンピュータ部品)、個人端末機(個人端末機部品)、PDA(PDA部品)、PSP(PSP部品)、ゲーム機(ゲーム機部品)、ディスプレイ装置(FED;field emission display、BLU;back light unit、LCD;liquid crystal display、PDP;plasma display panel)、発光装置、医療機器、建築材、壁紙、光源部品、タッチパネル、電飾看板、広告板、光学機器、または軍需品などを含む。特に、本発明は、上述のナノワイヤ透明電極、または上述の製造方法により製造されたナノワイヤ透明電極を含む平板液晶表示装置(flat liquid crystal displays)、タッチパネル(touch panel)、電子発光装置(electroluminescent devices)、または太陽電池(photovoltaic cells)を含む。
図1は、ロールツーロール工程を用いて、本発明による製造方法によってナノワイヤ透明電極を製造する過程を観察した光学写真である。
詳細に、ポリエチレンテレフタレート(PET、屈折率1.55)フィルム(幅10cm)を透明絶縁性基材として使用し、銀ナノワイヤ(平均直径35nm、平均長さ25μm、吸光ピーク中心波長=415nm)0.142重量%、重量平均分子量が2x10(g/mol)以下である低分子量のヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)0.138重量%、および残部の水を含有するワイヤ分散液を使用した。スロットダイを用いて、基材にワイヤ分散液を塗布した。ロールツーロール工程のライン速度は40mm/secであり、スロットダイコーティング厚さは50μmであり、吐出量は0.25ml/sであり、ダイギャップ(die gap)は80μm、ダイシム(die shim)は100μmであった。
図2は、透明絶縁性基材であるPETフィルム自体のUV−Vis吸光スペクトル(第1スペクトル)であり、図3は、スロットダイによってワイヤ分散液がPETフィルム上に塗布され、溶媒が揮発除去された状態(光焼結前状態)である基準体のUV−Vis吸光スペクトル(第2スペクトル)であり、図4は、図3の吸光スペクトルから図2のスペクトルを除去して得られた第3スペクトルである。
図4から分かるように、相対的に最も強いピークの中心波長は約373nmであり、相対的に二番目に強いピークの中心波長は約420nmであった。これに基づき、白色光源としてキセノンランプ(350〜950nm波長)を使用し、400nmから500nmまでの波長(400−500nm)を通過させるバンドパスフィルタでフィルタリングした。フィルタリングされた光が面照射されるように、光源およびフィルタを含む光学系を構成した。上述のロールツーロール工程において、スロットダイによるワイヤ分散液の塗布を第1ステージとし、8J/cmのフルエンスおよび10msecの単一パルス条件でフィルタリングされた光を照射する光焼結を第2ステージとして、ナノワイヤ透明電極を連続して製造した。
図5は、製造されたナノワイヤ透明電極を観察した走査型電子顕微鏡写真である。図5から分かるように、ナノワイヤが互いに交差する交差領域で溶融結着が安定して行われていることが分かり、PETフィルムの表面を基準として、交差領域の高さが40.2nm、交差領域を形成する2つのナノワイヤのそれぞれの高さが36.2nmおよび34.5nmであって、hc/(d1+d2)が0.56であることが分かる。また、交差領域の端部から50nm以内の領域での銀ナノワイヤの高さが、ナノワイヤの長さ方向に少なくとも100nm以上他の金属ナノワイヤと接しない地点での高さと実質的に同一であることが分かる。また、図5から分かるように、光焼結により、交差領域の端部を含む実質的に全てのナノワイヤが、フィルムの表面に接して位置することが分かる。これは、交差によって空中に浮かんでいたナノワイヤ領域が、光焼結時に溶融結着されてPETフィルムに沈着していることが分かる。
10cmの幅および2mの長さに切ったナノワイヤ透明電極を対象として、ナノワイヤ透明電極の全領域を2cmx2cmの面積に均等分割して規定された500個の分割領域のそれぞれの面抵抗を測定し、平均を取った結果、ナノワイヤ透明電極の平均面抵抗は35.2Ω/sq.であり、分割領域で測定された全ての面抵抗が34.5〜36.1Ω/sq.の範囲に属することを確認した。製造されたナノワイヤ透明電極の光透過率は90.33%であり、ヘイズは1.30(%)であった。面抵抗と同様に、2cmx2cmの面積に均等分割して規定された分割領域のそれぞれの光透過率とヘイズを測定した結果、全ての分割領域の光透過率が90.31〜90.37%に属しており、全ての分割領域のヘイズが1.27〜1.32%に属することを確認した。図5と同一の条件で光焼結前状態(基準体)の平均面抵抗、透過率、およびヘイズを測定した結果、基準体の平均面抵抗は60Ω/sq.であり、透過率は90.34(%)であり、ヘイズは1.29(%)であった。
図6は、製造されたナノワイヤ透明電極を50mmx50mmに切断し、2つの端部に銅テープを付着して行った曲げ試験(in−folding test)を観察した光学写真である。1mmの半径で500,000回の曲げ試験を行った結果、関係式3で規定された抵抗増加率が1.4%に過ぎないことを確認した。
図5のサンプルと同様に製造し、但し、キセノンランプから発生した白色光を、バンドパスフィルタではなく、500nmカットオフされるローパスフィルタ(low pass filter)でフィルタリングし、ローパスフィルタでフィルタリングされた光を8J/cmのフルエンスおよび10msecの単一パルス条件で照射して光焼結を行った。光焼結により得られたフィルムの平均面抵抗は58Ω/sq.であって、有意な光焼結が行われていないことを確認した。フルエンスを増加させ、500nmカットオフされるローパスフィルタでフィルタリングされた光を28J/cmのフルエンスおよび10msecの単一パルス条件で照射して光焼結を行った時に、光焼結により得られたフィルムの平均面抵抗が約46Ω/sq.であって、光焼結がある程度行われたことを確認したが、2cmx2cmの面積に均等分割して規定された500個の分割領域のそれぞれの面抵抗が39.1〜57.3Ω/sq.範囲であって、不完全な焼結とともに、面抵抗均一度も著しく低下することを確認した。
図5のサンプルと同様に製造し、但し、キセノンランプから発生した白色光を、バンドパスフィルタではなく、430nmカットオフされるハイパスフィルタ(high pass filter)でフィルタリングし、ハイパスフィルタでフィルタリングされた光を8J/cmのフルエンスおよび10msecの単一パルス条件で照射して光焼結を行った。光焼結により得られたフィルムの平均面抵抗が、500nmカットオフされるローパスフィルタの結果よりも増加し、基準体と類似の面抵抗が得られることを確認し、光焼結が実質的に発生しなかったことを確認した。
図5のサンプルと同様に製造し、但し、キセノンランプから発生した白色光を、バンドパスフィルタではなく、400nmカットオフされるローパスフィルタ(low pass filter)でフィルタリングし、ローパスフィルタでフィルタリングされた光を8J/cmのフルエンスおよび10msecの単一パルス条件で照射して光焼結を行った。光焼結により得られたフィルムの平均面抵抗が、500nmカットオフされるローパスフィルタの結果よりも増加し、基準体と類似の面抵抗が得られることを確認した。
また、図5のサンプルと同様に製造し、8J/cmのフルエンスの代わりに、6J/cmまたは10J/cmのフルエンスでバンドパスフィルタリングされた光を照射した。その結果、図5のサンプルよりも平均面抵抗が僅かに増加したが、電気的、光学的、および機械的(曲げ試験)に、図5のサンプルと略類似の物性および均一性を有するナノワイヤ透明電極が製造されることを確認した。しかし、6J/cm未満のフルエンスで光照射した場合には、十分に溶融結着されなかったため、面抵抗が急激に増加(約53.2Ω/sq.)することを確認し、12J/cmのフルエンスでバンドパスフィルタリングされた光を照射した場合には、透明基材の損傷および金属ナノワイヤの損傷、特に、交差領域と隣接した部分での金属ナノワイヤの厚さ(高さ)が著しく減少することを確認した。特に、1mm半径の曲げ試験時に、抵抗増加が100,000回に既に17%に達し、繰り返される物理的変形に急激に脆弱になることを確認することができた。
以上、本発明を特定事項と限定された実施形態および図面に基づいて説明したが、これは、本発明のより全体的な理解のために提供されたものにすぎず、本発明が上記の実施形態によって限定されるものではない。本発明が属する分野において通常の知識を有する者であれば、このような記載から多様な修正および変形が可能である。
したがって、本発明の思想は上述の実施形態に限定して決まってはならず、添付の特許請求の範囲だけでなく、この特許請求の範囲と均等または等価的変形のある全てのものなどは、本発明の思想の範囲に属するといえる。

Claims (17)

  1. 透明絶縁性基材と、金属ナノワイヤネットワークと、を含み、関係式1および関係式2を満たす、ナノワイヤ透明電極。
    (関係式1)
    ≦55Ω/sq.
    (関係式1中、Rは、幅10cmおよび長さ2mのサイズを有するナノワイヤ透明電極の平均面抵抗である。)
    (関係式2)
    0.5R≦Rloc(i)≦1.5R
    (関係式2中、Rlocは、幅10cmおよび長さ2mのサイズを有するナノワイヤ透明電極の全領域を2cmx2cmの面積に均等分割して規定された500個の分割領域のうち、一分割領域での面抵抗を意味し、Rloc(i)は、500個の分割領域に順に番号を付与したときに、i番に該当する分割領域の面抵抗を意味し、iは1〜500の自然数である。)
  2. 下記関係式3をさらに満たす、請求項1に記載のナノワイヤ透明電極。
    (関係式3)
    (R500000−R)/Rx100≦3.0(%)
    (関係式3中、Rは、ナノワイヤ透明電極の平均面抵抗であり、R500000は、5cmx5cmサイズのナノワイヤ透明電極を対象として、1mm曲率半径下で500,000回の曲げ試験を行った後の平均面抵抗である。)
  3. 90%以上の光透過率(Transmittance)および1.5%以下のヘイズ(Haze)を有する、請求項1に記載のナノワイヤ透明電極。
  4. 前記金属ナノワイヤネットワークは、前記透明絶縁性基材上に、金属ナノワイヤ、有機バインダー、および前記有機バインダーを溶解する溶媒を含むワイヤ分散液を塗布した後、下記第3スペクトルの吸光ピークのうち相対的に最も強度が大きい吸光ピークである第1ピークの中心波長に該当する光が除去されるように白色光をフィルタリングし、フィルタリングされた光を照射することで得られる、請求項1に記載のナノワイヤ透明電極。
    第1スペクトル:前記透明絶縁性基材の紫外線−可視光吸光スペクトル
    第2スペクトル:前記透明絶縁性基材上に、金属ナノワイヤ、有機バインダー、および前記有機バインダーを溶解する溶媒を含むワイヤ分散液を塗布した後、溶媒が揮発除去された状態の基準体の紫外線−可視光吸光スペクトル
    第3スペクトル:前記第2スペクトルから第1スペクトルを除去して得られるスペクトル
  5. 下記関係式4および関係式5をさらに満たす、請求項4に記載のナノワイヤ透明電極。
    (関係式4)
    0.95≦HTCF/HREF≦1.05
    (関係式4中、HTCFは、ナノワイヤ透明電極のヘイズ(%)であり、HREFは、前記透明絶縁性基材に前記ワイヤ分散液が塗布され、光焼結される前の状態の基準体のヘイズ(%)である。)
    (関係式5)
    0.95≦TTCF/TREF≦1.05
    (関係式5中、TTCFは、ナノワイヤ透明電極の光透過率(%)であり、TREFは、前記透明絶縁性基材に前記ワイヤ分散液が塗布され、光焼結される前の状態の基準体の光透過率(%)である。)
  6. 前記金属ナノワイヤネットワークは、2つ以上の金属ナノワイヤが互いに交差する交差領域を含み、交差領域の高さが下記関係式6を満たす、請求項1に記載のナノワイヤ透明電極。
    (関係式6)
    0.5≦hc/(d1+d2)≦0.7
    (関係式6中、d1は、透明絶縁性基材の表面を基準として、交差領域を成す2つ以上の金属ナノワイヤのうち一金属ナノワイヤの高さを意味し、d2は、透明絶縁性基材の表面を基準として、同一交差領域を成す2つ以上の金属ナノワイヤのうち他の金属ナノワイヤの高さを意味し、hcは、透明絶縁性基材の表面を基準とした交差領域の高さを意味する。)
  7. 前記金属ナノワイヤネットワークは、2つ以上の金属ナノワイヤが互いに交差する交差領域を含み、前記交差領域における上部に位置する金属ナノワイヤが下記関係式7を満たす、請求項1に記載のナノワイヤ透明電極。
    (関係式7)
    0.6do≦dnc≦1do
    (関係式7中、doは、交差領域における上部に位置する金属ナノワイヤにおいて、ナノワイヤの長さ方向に少なくとも100nm以上他の金属ナノワイヤと接しない地点での、透明絶縁性基材の表面を基準とした金属ナノワイヤの高さであり、dncは、交差領域における上部に位置する同一金属ナノワイヤにおいて、交差領域の端部から金属ナノワイヤの長さ方向に延びる50nm以内の領域で、透明絶縁性基材の表面を基準とした金属ナノワイヤの高さである。)
  8. 透明絶縁性基材の紫外線−可視光吸光スペクトルである第1スペクトル、前記透明絶縁性基材上に、表面プラズモンが発生する金属ナノワイヤ、有機バインダー、および前記有機バインダーを溶解する溶媒を含むワイヤ分散液を塗布した後、溶媒が揮発除去された状態の基準体の紫外線−可視光吸光スペクトルである第2スペクトル、および前記第2スペクトルから第1スペクトルを除去して得られた第3スペクトルを基準として、
    前記透明絶縁性基材上に前記ワイヤ分散液を塗布した後、前記第3スペクトルの吸光ピークのうち相対的に最も強度が大きい吸光ピークである第1ピークの中心波長に該当する光が除去されるように白色光をフィルタリングし、フィルタリングされた光を照射して光焼結するステップを含む、ナノワイヤ透明電極の製造方法。
  9. 前記フィルタリング時に、前記第3スペクトルの吸光ピークのうち相対的に二番目に強度が大きい吸光ピークである第2ピークの中心波長に該当する光が通過するようにフィルタリングが行われる、請求項8に記載のナノワイヤ透明電極の製造方法。
  10. 前記フィルタリング時に、前記第2ピークの中心波長の1.3倍を超える波長の光が除去されるようにフィルタリングが行われる、請求項9に記載のナノワイヤ透明電極の製造方法。
  11. 前記フィルタリングはバンドパスフィルタリングであり、フィルタリングされた光の最小波長は、前記第1ピークの中心波長と前記第2ピークの中心波長との間に位置する、請求項9に記載のナノワイヤ透明電極の製造方法。
  12. 前記フィルタリングされた光の最大波長と最小波長との差である帯域幅が150nm以下である、請求項11に記載のナノワイヤ透明電極の製造方法。
  13. 波長を基準とした前記バンドパスフィルタリングの通過帯域の最小波長は380〜410nmであり、最大波長は430nm〜550nmである、請求項11に記載のナノワイヤ透明電極の製造方法。
  14. 前記フィルタリングされた光を用いた光焼結時に、前記フィルタリングされた光のフルエンス(fluence)は6〜10J/cmである、請求項8に記載のナノワイヤ透明電極の製造方法。
  15. 前記ワイヤ分散液の塗布および光焼結が連続工程である、請求項8に記載のナノワイヤ透明電極の製造方法。
  16. ロール状に巻き取られた透明絶縁性基材を巻き解く巻き解きステップと、
    巻き解かれた透明絶縁性基材にワイヤ分散液を塗布する塗布ステップと、
    ワイヤ分散液が塗布された透明絶縁性基材に、フィルタリングされた光を照射する光焼結ステップと、
    光が照射された透明絶縁性基材を洗浄し、さらにロール状に巻き戻す巻き戻しステップと、を含む、請求項8に記載のナノワイヤ透明電極の製造方法。
  17. 請求項8から16の何れか一項に記載の製造方法により製造されたナノワイヤ透明電極。
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