JP2020502163A - 固体脂肪性物質とゲル化ポリマーとを含む化粧用組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、25℃で0.2〜2MPaの範囲内の硬さを有する第1の固体脂肪性物質と、25℃で5〜15MPaの範囲内の硬さを有する第2の固体脂肪性物質と、会合性水性ゲル化ポリマーと、を含む、水中脂肪性相型エマルジョンの形態の組成物に関する。肌の美容的処置への応用。

Description

本発明は、固体脂肪性物質と増粘性ポリマーとの混合物を含む水中脂肪相型エマルジョンの形態の組成物に関する。本発明はまた、肌を処置するためのかかる組成物の使用に関する。
加齢の過程の途中で肌の構造および機能に障害を生じると肌の弛みを引き起こし、これはとりわけ肌の弾力の喪失および顔のボリュームの喪失さらには皺や小皺の発生となって現れる。張り付与剤を肌に適用することによりかかる弛みをただちに修正可能であることは、当業者の知るところである。
現時点では、皺を処置するための多くの張り付与ポリマーの使用が当業者に知られている。アクリル系グラフトシリコーンポリマーまたは相互侵入ポリマーネットワーク、とりわけ、(特許文献1)および(特許文献2)に記載のものは、とくに、張り付与効果により皺を伸ばすと考えられる。
残念ながら、かかる張り付与剤を含有する組成物は、非常に満足な即時張り付与効果を有するが、張り付与ポリマーにより生じる肌の突張りが原因でユーザーにある特定のレベルの不快感を与えるという欠点を有する。さらに、張り付与ポリマーフィルムは、経時により断片化して亀裂や毛羽立ちを生じるため、さらには経時により張り付与効果の有効性が失われるため、必ずしも良好な持続性を有するわけではない。
欧州特許第1038519号明細書 仏国特許第2843025号明細書
それゆえ、ユーザーに快適なように肌の弛みを効率的に処置可能な化粧用組成物の必要性が存在する。
以下に定義される固体脂肪性物質と特定の増粘性ポリマーとの特定の混合物を含む組成物は、肌とくに顔の肌への適用後に肌に表面カバーを提供することにより閉込め感を提供して肌を表面に維持できるようにすることを、本出願人は発見した。肌は、それほど弛むことなくより張りがあってより引き締まる。カバー効果は、肌穴の引締めも引き起こす。肌は、柔軟で快適な(突張りのない)目に見えないカバーフィルムで包まれる。適用された組成物のカバー効果は、肌の小皺とくに眼の近くの小皺の発生の低減に寄与する。クリームが肌に適用されるとすぐに、ユーザーは、肌組織の再構築感および再緻密化感を与える表面カバー効果を感じる。カバー効果は、組成物を肌に適用するごとに知覚され、使用数週間後でさえもユーザーにより感じられる。
肌に適用された組成物は、肌にマット効果も与え、さらに小皺や穴などの肌の欠点を隠したり弱めたりする効果も与える。
そのほか、本発明に係る組成物は、とりわけ1ヶ月間さらには2ヵ月間の貯蔵後、室温(25℃)および45℃で良好な安定性を有する。組成物は、均一な状態を維持し、組成物の表面で相分離も油放出もなんら示さない。以下に記載の組成物の硬さは、ほとんど変化しない。
さらに、肌への組成物の適用時、組成物は、組成物がフォンダンテクスチャーであるため容易に広がるので、肌の表面上に用品が一様に分布し、肌に容易に浸透する。適用後、適用された用品は、べたついたり脂ぎったりせず、しかもなんら重感を伴うことなくソフトで心地よい感触を有する。
より具体的には、本発明は、
(a)25℃で0.2〜2MPaの範囲内の硬さを有する第1の固体脂肪性物質と、
(b)25℃で5〜15MPaの範囲内の硬さを有する第2の固体脂肪性物質と、
(c)会合性水性ゲル化ポリマーと、
を含む水中脂肪性相型エマルジョンの形態の組成物に関する。
本発明はまた、前記組成物の調製方法に関する。
本発明は同様に、以上に記載の組成物を肌に適用することを含む肌の処置方法とりわけ美容的処置方法に関する。肌の処置方法は、とくに、肌の弛みの処置方法および/または肌の小皺発生の低減方法である。
本方法は、とくに、顔(頬、前頭、顎、眼の周り)および首の肌に行われる。
脂肪性相
本発明に係る組成物は、以下に定義される少なくとも2種の異なる固体脂肪性物質を含む脂肪性相を含む。
固体脂肪性物質:
本発明に係る組成物は、25℃で0.2〜2MPaの範囲内の硬さを有する少なくとも1種の第1の固体脂肪性物質と5〜15MPaの範囲内の硬さを有する少なくとも1種の第2の固体脂肪性物質とを含む。
固体脂肪性物質の硬さは、以下のプロトコルに従って測定される。
約15gの量の固体脂肪性物質を85℃に加熱して直径75mmおよび深さ15mmのアルミニウムカプセルに注加し、次いで、室温(25℃)で24時間冷却させる。75%までカプセルに充填する。
固体脂肪性物質の硬さは、固体脂肪性物質のテクスチャーに従って選択される以下の円柱状スピンドルを備えたTA/TX2i Plusテクスチュロメーター(Swantech)を用いて測定される。
・硬質固体脂肪性物質用の直径2mmの円柱状鋼スピンドル、
・軟質固体脂肪性物質用の直径12mmの円柱状鋼スピンドル。
測定は、3つの工程、すなわち、0.1mm/sの測定スピードでスピンドルを移動させ、0.3mmの深さまで固体脂肪性物質に侵入させ、そして達した最大圧縮力値をソフトウェアで記録する、サンプル表面の自動検出後の第1の工程と、この位置にスピンドルを1秒間残留させ、そして1秒間の緩和後に力を記録する、第2の「緩和」工程と、最後に、1mm/sのスピードでスピンドルをその初期位置に戻し、そしてスピンドル抜出しエネルギー(負の力)を記録する、第3の「抜出し」工程と、を含む。硬さ値は、ニュートン単位で測定される最大圧縮力を固体脂肪性物質に接触するmm単位で表されるテクスチュロメーターシリンダーの面積で除算したものに対応する。得られた硬さ値は、メガパスカルまたはMPaの単位で表される。各サンプルで5回の測定を行い、次いで5回の測定の平均を計算する。
有利には、第1の固体脂肪性物質は、45℃以下(とりわけ28〜45℃の範囲内)、好ましくは28〜40℃の範囲内の融点を有する。有利には、第2の固体脂肪性物質は、45℃超、好ましくは45℃超かつ90℃以下の融点を有する。
固体脂肪性物質は、ペースト状脂肪性物質およびワックスから選択しうる。
本発明の目的では、「ペースト状」という用語は、可逆的固体/液体状態変化を伴い、固体状態で異方性結晶性組織を有し、かつ23℃の温度で液体画分と固体画分とを含む、水非混和性化合物を意味する。ペースト状脂肪性物質は、合成ペースト状化合物および植物由来脂肪性物質から選択しうる。ペースト状脂肪性物質は、炭化水素系物質またはシリコーン物質でありうる。
本発明の目的では、「ワックス」という用語は、可逆的固体/液体状態変化を伴う室温(25℃)で固体の親油性化合物を意味する。本発明の目的では、融点は、ISO11357−3;1999規格に記載されるように熱分析(DSC)で観測される最も吸熱的なピークの温度に対応する。固体脂肪性物質の融点は、示差走査熱量計(DSC)、たとえば、TA Universal Analysisソフトウェアを備えてTA Instruments社によりDSC Q100という名称で販売されている熱量計を用いて、測定しうる。
測定プロトコルは以下の通りである。
固体脂肪性物質の約5mgのサンプルを「ハーメチックアルミニウムカプセル」坩堝に配置する。
固体脂肪性物質が軟質(ペースト状脂肪性物質)である場合、80℃まで2℃/分の加熱速度でサンプルを20℃から80℃への第1の温度上昇に付し、80℃の等温で20分間放置し、次いで、2℃/分の冷却速度で80℃から−80℃に冷却し、最後に、2℃/分の加熱速度で−80℃から20℃への第2の温度上昇に付す。
固体脂肪性物質が硬質(ワックス)である場合、80℃まで2℃/分の加熱速度でサンプルを20℃から120℃への第1の温度上昇に付し、120℃の等温で20分間放置し、次いで、2℃/分の冷却速度で120℃から0℃に冷却し、最後に、2℃/分の加熱速度で0℃から20℃への第2の温度上昇に付す。
固体脂肪性物質の融点値は、温度の関数として吸収されたパワー差の変動を表す融解曲線で観測される最も吸熱的なピークの頂点の値である。
本発明に係る組成物に使用しうるワックスは、動物、植物、鉱物、または合成に由来するワックスでありうる。ワックスは、炭化水素系ワックス、シリコーンワックス、および/またはフルオロワックスでありうる。
第1の固体脂肪性物質は以下から選択しうる。
・ 植物由来のバター、たとえば、マンゴーバター、たとえば、Aarhuskarlshamn社によりLipex203またはAlzo社によりTrivent Mango Butterという品名で販売されている製品、シアバター、とくに、INCI名がブチロスパーマム・パーキー(Butyrospermum parkii)バターである製品、たとえば、Aarhuskarlshamn社によりSheasoft(登録商標)またはLipex102という品名で販売されている製品、クプアスバター、たとえば、Beraca Sabara社によりRain Forest RF3410という名称で販売されている製品、ムルムルバター、たとえば、Beraca Sabara社製のRain Forest RF3710、ココアバター、たとえば、Dutch Cocoa BV社によりCT Cocoa Butter Deodorizedという名称で販売されている製品、ババスバター、たとえば、CrodaによりCropure Babassu SS−(LK)という名称で販売されている製品、アボカドバター、コクムバター、ココナッツバター、アプリコットカーネルバター、ショレア・ロブスタ(Shorea robusta)バター、たとえば、Stearineries Dubois社によりDub Shorea Tという名称で販売されている製品(INCI名:ショレア・ロブスタ(Shorea robusta)シードバター)、ウルクムバター、ミモザとホホバとヒマワリとの植物性ワックス混合物、たとえば、GattefosseによりActicireという名称で販売されている混合物、ならびにそれらの混合物、
・ (完全または部分)水素化植物性油、たとえば、水素化ダイズ油、水素化ココナッツ油、水素化ナタネ油、水素化ホホバ油、たとえば、Desert Whale社によりIso−Jojoba−50(登録商標)という商品名で販売されている製品(INCI名:シモンドシア・キネンシス(Simmondsia chinensis)(ホホバ)バター)、水素化オリーブ油、たとえば、Soliance社によりBeurroliveまたはInholiveという品名で販売されている製品、水素化植物性油の混合物、たとえば、ダイズ、ココナッツ、パーム、およびナタネの水素化植物性油の混合物、たとえば、Akogel(登録商標)という品名で販売されている混合物、
・ 石油ゼリー、
・ C〜Cポリアルキレングリコールペンタエリトリチルエーテル、とりわけ3〜10個のオキシアルキレン単位、好ましくは3〜10個のオキシエチレン単位またはオキシプロピレン単位を含有するもの、たとえば、5個のオキシエチレン単位(5OE)を含むポリエチレングリコールペンタエリトリチルエーテル(CTFA名:PEG−5ペンタエリトリチルエーテル)、5個のオキシプロピレン(5OP)単位を含むポリプロピレングリコールペンタエリトリチルエーテル(CTFA名:PPG−5ペンタエリトリチルエーテル)、およびそれらの混合物、より特定的には、Vevy社によりLanolideという名称で販売されているPEG−5ペンタエリトリチルエーテルとPPG−5ペンタエリトリチルエーテルとダイズグリシンステロールとの混合物(これは成分が46/46/8の質量比の混合物、すなわち、46%PEG−5ペンタエリトリチルエーテル、46%PPG−5ペンタエリトリチルエーテル、および8%ダイズグリシンステロールの混合物である)、
・ エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドと6〜40個の炭素原子を含有するアルキレンオキシドとのブロックコポリマー、ただし、このコポリマーは5000〜8000の範囲内の質量平均分子量を有する。有利には、コポリマーのアルキレンオキシドは、6〜30個の炭素原子、好ましくは8〜20個の炭素原子、優先的には10〜18個の炭素原子、より優先的には10〜14個の炭素原子を含みうる。コポリマーの質量平均分子量は、5000〜8000、好ましくは5500〜7000、優先的には5500〜6500、より優先的には5800〜6200の範囲内である。コポリマーは、有利には、35〜55個のエチレンオキシド単位および/またはプロピレンオキシド単位と、6〜40個の炭素原子を含有する15〜30個のアルキレンオキシド単位と、を含む。とくに、コポリマーは、エチレンオキシド単位および/またはプロピレンオキシド単位の数と6〜40個の炭素原子を含有するアルキレンオキシド単位の数との比が1.5〜2.5の範囲内、好ましくは1.8〜2.3の範囲内、優先的には1.9〜2.1の範囲内でありうるものである。
かかるコポリマーは、とりわけ仏国特許出願公開第2425848号明細書に記載されている。好ましくは、ポリオキシエチレン/ポリドデシルグリコールのブロックコポリマー、たとえば、AkzoNobelによりElfacos ST9というブランド名で販売されているドデカンジオール(22mol)とポリエチレングリコール(45OE)とのコポリマー(INCI名:PEG−45/ドデシルグリコールコポリマー)が使用される。
・ 線状または分岐状の好ましくは飽和のC6〜C10ジカルボン酸と、ジグリセロールと、任意選択的にヒドロキシル化された線状または分岐状の好ましくは飽和のC6〜C20モノカルボン酸とのエステルと、の縮合から誘導されるエステル、とくに、アジピン酸と、ジグリセロールと、C6〜C20脂肪酸、たとえば、ステアリン酸、カプリン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、および12−ヒドロキシステアリン酸の混合物とのエステルと、の縮合により得られるジエステル、とりわけ、Cremer Oleo社によりSoftisan(登録商標)649という品名で販売されているもの(INCI名:ビス−ジグリセリルポリアシルアジペート−2)、
・ C8〜C30アルキル基を有するビニルエステルホモポリマー、たとえば、ポリビニルラウレート(とりわけ、Chimex社によりMexomer PPという品名で販売されているもの)、
・ アリルステアレートとビニルアセテートとのコポリマー、たとえば、Chimex社によりMexomer PQという名称で販売されている製品、
・ アラキジルプロピオネート、たとえば、AlzoによりWaxenol 801というブランド名で販売されている製品、
・ 任意選択的に(完全または部分)水素化されたC〜C30、より特定的にはC〜C18、好ましくはC12〜C18の任意選択的にモノヒドロキシル化またはポリヒドロキシル化された線状または分枝状の飽和または不飽和の脂肪酸のトリグリセリド、たとえば、Cremer Oleo社によりSoftisan100(登録商標)という名称で販売されている飽和C12〜C18脂肪酸グリセリド(INCI名:水素化ココイルグリセリド)、
・ ペンタエリトリトールとC8〜C22脂肪酸とのエステル、ペンタエリトリトールとC4〜C10ジカルボン酸とのエステル、およびそれらの混合物から選択されるペンタエリトリトールエステル、たとえば、Croda社によりSupermol L−LQ−(RB)という名称で販売されているペンタエリトリチルイソステアレート/カプレート/カプリレート/アジペート混合物、
・ ヒドロキシル基がフィトステロールとベヘニルアルコールとイソステアリルアルコールとの混合物でエステル化された、ジリノレイルアルコールのダイマーとジリノール酸とのエステル、たとえば、日本精化株式会社によりプランドールGという名称で販売されているエステル(INCI名:ビス−ベヘニル/イソステアリル/フィトステリルダイマージリノレイルダイマージリノレエート)、
・ ジリノール酸と、フィトステロールとイソステアリルアルコールとセチルアルコールとステアリルアルコールとベヘニルアルコールとの混合物と、のエステル、たとえば、日本精化株式会社によりプランドールHまたはプランドールSという名称で販売されているエステル(INCI名:フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニルダイマージリノレエート)、
・ 水素化ヒマシ油とジリノール酸ダイマーとのエステル、たとえば、高級アルコール工業株式会社によりリソカスタ−DA−Lまたはリソカスタ−DA−Hという名称で販売されている製品(INCI名:水素化ヒマシ油ダイマージリノレエート)、
・ 水素化ヒマシ油とC16〜C22脂肪酸とくにイソステアリン酸とのエステル、たとえば、Nissin Oil社により販売されているサラコスHCIS(V−L)、
・ 植物由来のワックス、たとえば、ローレルワックス、たとえば、Linea Vegetal Mukuna社からLaurel Waxという名称で販売されている製品、オレンジワックス、たとえば、Koster Keunen社によりOrange Peel Waxという名称で販売されている製品、
・ ミネラルワックス、たとえば、マイクロクリスタリンワックス、たとえば、Strahl & Pitsch社によりWhite Microcrystalline Wax SP−18という名称で販売されている製品、
・ ビニルピロリドン/エイコセンコポリマー、たとえば、ISPによりAntaron V220FまたはGanex220Fという名称で販売されている製品、
ならびにそれらの混合物。
好ましい実施形態によれば、第1の固体脂肪性物質は以下から選択される。
・ 植物由来のバター、とくに、マンゴーバター、たとえば、Alzo社によりTrivent Mango Butterという名称で販売されている製品、ココアバター、たとえば、Dutch Cocoa BV社によりCT Cocoa Butter Deodorizedという名称で販売されている製品、ミモザとホホバとヒマワリとの植物性ワックス混合物、たとえば、GattefosseによりActicireという名称で販売されている混合物、
・ (完全または部分)水素化植物性油、たとえば、水素化ダイズ油、水素化ココナッツ油、水素化ナタネ油、または水素化ホホバ油、
およびそれらの混合物。
優先的には、第1の固体脂肪性物質は、マンゴーバター、ココアバター、ミモザとホホバとヒマワリとの植物性ワックス混合物、水素化ホホバ油、およびそれらの混合物から選択される。
第1の固体脂肪性物質は、本発明に係る組成物中に組成物の全質量を基準にして0.5質量%〜15質量%の範囲内、好ましくは1質量%〜10質量%、さらに良好には2質量%〜6質量%の範囲内の含有率で存在しうる。
第2の固体脂肪性物質は、25℃で5〜15MPaの範囲内、好ましくは6〜12MPaの範囲内の硬さを有する脂肪性物質から選択しうる。
第2の固体脂肪性物質は以下から選択しうる。
・ エチレングリコールとC12〜C30脂肪酸とのエステル、たとえば、エチレングリコールモノパルミテート、たとえば、SEPPIC社によりLanol P Ecaillesという名称で販売されている製品、
・ 動物由来のワックス、たとえば、ビーズワックス、たとえば、Strahl & PitschによりWhite Beeswax SP453Pという名称で、またはEvonik Goldschmidt社によりCyclochem326Aという名称で、またはKoster Keunen社によりKester Wax K82H、Kester Wax K82P−VS、もしくはKester Wax K82Pという商品名で販売されている製品、ポリグリセロール化ビーズワックス、たとえば、とりわけKoster Keunen社によりCerabellinaという品名で販売されているポリグリセロール化(3mol)ビーズワックス、シリコーンビーズワックス、たとえば、ジメチコンコポリオールでエステル化されたビーズワックス、とくに、PEG−12ジメチコン、たとえば、Koster Keunen社によりSiliconyl Beeswaxという名称で販売されている製品、ジメチコノールでエステル化されたビーズワックス、たとえば、Lubrizol社によりUltrabee WD Siliconeという品名で販売されている製品、昆虫ワックス、たとえば、Kahl社によりChinese Insect Waxという名称で販売されている製品、セラックワックス、たとえば、Kahl社によりShellac Wax7302Lという名称で販売されている製品、
・ C30〜45アルキルジメチコン、たとえば、Momentive Performance Materials社によりSF1642という名称で販売されている製品、
・ 16〜50個の炭素原子、好ましくは16〜22個の炭素原子を含む脂肪アルコール、およびそれらの混合物、たとえば、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、アラキジルアルコール(C20)、およびそれらの混合物、
・ 鉱物由来のワックス、たとえば、オゾケライト、たとえば、Paramelt社によりParacera ARFBという品名で販売されている製品またはCires et Derives社によりOzokerite313という名称で販売されている製品、マイクロクリスタリンワックス、たとえば、Paramelt社によりParacera MおよびMicrowax HWという名称で販売されている製品、セレシンワックス、たとえば、Hansotech社によりWhite Ceresin Wax JH520という名称で販売されている製品、モンタンワックス、たとえば、Saint Gobain社によりMontan Wax SP48という名称で販売されている製品、
・ 植物由来のワックス、たとえば、カンデリラワックス、たとえば、Strahl & Pitsch社によりCandelilla Wax SP75Gという品名で販売されている製品、カルナウバワックス、たとえば、Baerlocher社によりCerauba T1、Cerauba T1Bio、およびCerauba T3という名称で販売されている製品、コメヌカワックス、たとえば、Cera Rica Noda社によりNC1720という名称で販売されている製品、ヒマワリワックス、たとえば、Koster Keunen社によりSunflower Waxという名称で販売されている製品、レモンワックス、たとえば、Koster Keunen Holland BV社によりLemon Peel Wax(Wax#288B)という名称で販売されている製品、オウリキュリーワックス、とりわけ、Strahl & PitschによりOuricury Waxという商品名で販売されているもの、マカダミアワックス、たとえば、Provital社によりMacadamia Waxという名称で販売されている製品、
・ 水素化植物性油、たとえば、水素化ホホバ油、たとえば、Desert WhaleによりJojoba Wax Flakesという名称で販売されている製品、水素化ヒマシ油、たとえば、CognisによりCutina HR Powderという名称でまたはCaschem社によりCastor Wax MP80という商品名で販売されている製品、水素化パーム油、たとえば、SIO社によりGV60という名称で販売されている製品、水素化オリーブ油、たとえば、Soliance社によりWaxoliveという名称で販売されている製品、
・ 合成ワックス、たとえば、ポリエチレンワックス、たとえば、New Phase TechnologiesによりPerformalene 400 Polyethylene、Performalene 500L Polyethylene、またはPerformalene 655 Polyethyleneという名称で販売されている製品、パラフィンワックス、たとえば、SasolによりSasol Wax5603という名称で販売されている製品、ポリメチレンワックス、たとえば、Cirebelle社によりCirebelle 303という名称で販売されている製品、
・ C14〜C30脂肪酸と植物性油とのエステル、たとえば、水素化ヒマシ油イソステアレート、たとえば、Ethox Chemicals社によりKama−MIS Aという名称で販売されている製品、ヒマシ油のベヘン酸エステル、たとえば、Sophim社によりPhytowax Ricin 22L73という名称で販売されている製品、ヒマシ油のセチルエステル、たとえば、Sophim社によりPhytowax Ricin 16L64という名称で販売されている製品、水素化オリーブ油のステアリン酸エステル、たとえば、Sophim社により販売されているPhytowax Olive 18L57、水素化オリーブ油のミリスチン酸エステル、たとえば、Sophim社によりPhytowax Olive 14L48という名称で販売されている製品、
・ C10〜C30、好ましくは、C14〜C22アルキル(メタ)アクリレートのポリマーとりわけホモポリマー、より特定的には、ポリ(ステアリルアクリレート)ホモポリマーまたはポリ(ベヘニルアクリレート)ホモポリマー、たとえば、Air Products and Chemicals社によりIntelimer(登録商標)IPA13−1 NG PolymerおよびIntelimer(登録商標)IPA13−6という名称で販売されている製品(INCI名:ポリC10〜30アルキルアクリレート)。
優先的にはポリ(ステアリルアクリレート)ホモポリマーが使用される。
・ ならびにそれらの混合物。
好ましくは、第2の固体脂肪性物質は、動物由来のワックス、とくに、ホワイトビーズワックス、C16〜C50脂肪アルコール、とくに、ステアリルアルコール、ミネラルワックス、とくに、オゾケライト、マイクロクリスタリンワックス、植物性ワックス、たとえば、カンデリラワックス、カルナウバワックス、水素化ホホバ油、ポリエチレンワックス、C10〜C30アルキル(メタ)アクリレートホモポリマー、およびそれらの混合物から選択される。
本発明の特定の実施形態では、第2の固体脂肪性物質は、植物性ワックス、たとえば、カンデリラワックスまたはカルナウバワックス、ミネラルワックス、とくに、オゾケライト、C10〜C30アルキル(メタ)アクリレートホモポリマー(ポリ(ステアリルアクリレート)ホモポリマーまたはポリ(ベヘニルアクリレート)ホモポリマー)、およびそれらの混合物から選択される。
本発明の一実施形態によれば、第2の固体脂肪性物質は、C10〜C30アルキル(メタ)アクリレートホモポリマー、とくに、ポリ(ステアリルアクリレート)ホモポリマーまたはポリ(ベヘニルアクリレート)ホモポリマー、優先的にはポリ(ステアリルアクリレート)ホモポリマー、植物性ワックスまたはミネラルワックスたとえば以上に記載のものとの任意選択的な組合せを含む。
第2の固体脂肪性物質は、本発明に係る組成物中に組成物の全質量を基準にして0.5質量%〜15質量%の範囲内、好ましくは1質量%〜10質量%、さらに良好には2質量%〜8質量%の範囲内の含有率で存在しうる。
有利には、第1および第2の固体脂肪性物質は、本発明に係る組成物中に組成物の全質量を基準にして6質量%〜25質量%の範囲内、好ましくは6質量%〜20質量%の範囲内、優先的には8質量%〜16質量%の範囲内、より優先的には10%〜14%の範囲内の全含有率で存在しうる。
一実施形態によれば、第1および第2の固体脂肪性物質は、本発明に係る組成物中に第1の固体脂肪性物質と第2の固体脂肪性物質との質量比が0.4〜0.8の範囲内、好ましくは0.45〜0.75の範囲内、優先的には0.5〜0.7の範囲内で存在する。
会合性水性ゲル化ポリマー:
本発明に係る組成物は、少なくとも1種の会合性親水性ゲル化ポリマーを含む。本発明の目的では、「会合性ポリマー」という用語は、水性媒体中でそれ自体または他の分子と可逆的に組合せ可能な両親媒性ポリマーを意味する。それは、一般に、その化学構造中に少なくとも1つの親水性領域または親水性基と少なくとも1つの疎水性領域または疎水性基とを含む。
「疎水性基」という用語は、飽和または不飽和の線状または分岐状の炭化水素系鎖を有する基またはポリマーを意味する。炭化水素系基を意味する場合、疎水性基は、少なくとも10個の炭素原子、好ましくは10〜30個の炭素原子、とくに12〜30個の炭素原子、優先的には18〜30個の炭素原子を含む。優先的には、炭化水素系疎水性基は、単官能性化合物に由来する。例として、疎水性基は、ステアリルアルコール、ドデシルアルコール、デシルアルコールなどの脂肪アルコールから誘導しうるか、またはステアレス100などのポリアルキレン化脂肪アルコールから誘導しうる。それはまた、たとえばポリブタジエンなどの炭化水素系ポリマーを意味しうる。
「親水性ゲル化ポリマー」という用語は、水性媒体を増粘可能なポリマーを意味する。
有利には、会合性親水性ゲル化ポリマーは、非イオン性会合性ポリウレタンポリエーテル、非イオン性ヒドロキシエチルセルロースのC12〜C20脂肪アルコールエーテル、およびアニオン性会合性アクリル系ポリマーから選択される。
アニオン性会合性アクリル系ポリマーに属するものとしては、以下のものが挙げられうる。
(1)以下:
(i)(メタ)アクリル酸と、
(ii)下記の式(II):
CH=CR’CHOBR (II)
(式中、R’はHまたはCHを表し、Bはエチレンオキシ基(−CH−CH−O−)を表し、nはゼロであるかまたは1〜100(とりわけ5〜15)の範囲内の整数を表し、かつRは、8〜30個の炭素原子、好ましくは10〜24個の炭素原子、さらにより特定的には16〜20個の炭素原子を含むアルキル基、アリールアルキル基、アリール基、アルキルアリール基、およびシクロアルキル基から選択される炭化水素系基を表す)
のモノマーと、
の重合から誘導されるコポリマー。
さらにとくに好ましい式(II)のモノマーは、R’がHを表し、nが10に等しく、かつRがステアリル(C18)基を表す、モノマーである。
かかるアニオン性会合性ポリマーは、欧州特許第0216479号明細書に記載されている。
こうしたアニオン性会合性ポリマーのうち、とくに好ましいのは、20質量%〜60質量%の(メタ)アクリル酸と、5質量%〜60質量%のC1〜C4アルキル(メタ)アクリレートと、2質量%〜50質量%の式(II)のモノマーと、周知の共重合性不飽和ポリエチレン性モノマー、たとえば、ジアリルフタレート、アリル(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、(ポリ)エチレングリコールジメタクリレート、またはメチレンビスアクリルアミドである0〜1質量%の架橋剤と、から形成されるポリマーである。
後者のポリマーのうち、とくに最も好ましいのは、メタクリル酸と、エチルアクリレートと、10molのエチレンオキシドを含有するポリオキシエチレン化ステアリルアルコールアリルエーテルと、のターポリマー(INCI名:ステアレス−10アリルエーテル/アクリレートコポリマー)、とりわけ、それぞれ40/50/10の質量割合のもの、たとえば、Ciba社によりSalcare SC80という名称で販売されている製品である。
(2)不飽和エチレン性カルボン酸タイプの少なくとも1個の親水性単位と、不飽和カルボン酸タイプの(C10〜C30)アルキルエステルの少なくとも1個の疎水性単位と、を含む会合性ポリマー。
好ましくは、こうしたポリマーは、(i)下記の式(III):
Figure 2020502163
(式中、Rは、H、CH、またはCを表す)
のモノマーと、(ii)下記の式(IV):
C=CR−COOR (IV)
(式中、Rは、HまたはCHまたはC、好ましくはHまたはCHを表し、Rは、C10〜C30、好ましくはC12〜C22アルキル基を表す)
のモノマー(不飽和カルボン酸タイプの(C10〜C30)アルキルエステルのモノマー)と、のコポリマーから選択される。
このポリマーでは、モノマー(III)は親水性単位を構成し、かつモノマー(IV)は疎水性単位を構成する。
不飽和カルボン酸の(C10〜C30)アルキルエステルは、たとえば、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、およびドデシル(メタ)アクリレートを含む。
このタイプのアニオン性ポリマーは記載されており、たとえば、米国特許第3915921号明細書および同第4509949号明細書に従って調製される。
さらにとくに使用されるであろうこのタイプのアニオン性会合性ポリマーとしては、
(i)アクリル酸と、
(ii)RがHまたはCHを表し、かつRが12〜22個の炭素原子を含有するアルキル基を表す、以上に記載の式(IV)のエステルと、
(iii)任意選択的に、周知の共重合性ポリエチレン性不飽和モノマーである架橋剤、たとえば、ジアリルフタレート、アリル(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、(ポリ)エチレングリコールジメタクリレート、またはメチレンビスアクリルアミドと、
を含むモノマー混合物から形成されるポリマーが挙げられる。
このタイプのアニオン性会合性ポリマーとしては、
95質量%〜60質量%のアクリル酸と、4質量%〜40質量%のC10〜C30アルキルアクリレートと、0〜6質量%の架橋性重合性モノマーと、で構成されるもの、
または代替的に、98質量%〜96質量%のアクリル酸と、1質量%〜4質量%のC10〜C30アルキルアクリレートと、0.1質量%〜0.6質量%の架橋性重合性モノマーと、で構成されるもの、たとえば、以上に記載のもの、
がさらにとくに使用されるであろう。
上述したポリマーのうち、とくに最も好ましいものは、Pemulen TR1、Pemulen TR2、Carbopol1382、Carbopol ETD2020、Carbopol Ultrez20、およびCarbopol Ultrez21という商品名でLubrizol社により販売されている製品(INCI名:アクリレート/C10〜30アルキルアクリレートクロスポリマー)、さらにより優先的にはPemulen TR1およびCarbopol1382である。
(3)以下:
(a)3〜5個の炭素原子を含有する19.5質量%〜70質量%のα,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸と、
(b)20質量%〜80質量%のC〜Cアルキル(メタ)アクリレートと、
(c)下記の式(IV):
Figure 2020502163
の0.5質量%〜60質量%の非イオン性ウレタンマクロモノマーと、
(式中、pは6〜150の範囲内であり、かつR2は、18〜26個、好ましくは20〜24個の炭素原子を含む線状アルキル基から選択される。好ましくは、基R2はベヘニル基である。)
を含むアクリル系ターポリマー。
かかるターポリマーは、とりわけ、欧州特許出願公開第0173109号明細書に記載されている。
α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸(a)は、アクリル酸、メタクリル酸、およびクロトン酸から選択しうる。それは好ましくは(メタ)アクリル酸である。優先的には、モノマー(a)はメタクリル酸である。
ターポリマーは、C〜Cアルキル(メタ)アクリレート、たとえば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、またはブチル(メタ)アクリレートから選択されるモノマー(b)を含有する。モノマー(b)は、好ましくは、メチルアクリレートおよびエチルアクリレートから選択される。
かかるターポリマーは、一般に、水性ディスパージョンの形態である。
優先的に使用されるのは、メタクリル酸/メチルアクリレート/ジメチルメタ−イソプロピレニルベンジルイソシアネートとポリオキシエチレン化(40OE)ベヘニルアルコールとの縮合物のターポリマー(INCI名:ポリアクリレート−3)、たとえば、Dow Chemical Company社によりViscophobe DB1000という商品名で25質量%の水性ディスパージョンの形態で販売されている製品である。
(4)α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸と、α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸とポリオキシエチレン化C12〜C30脂肪アルコールとのエステル、とりわけ10〜50個のエチレンオキシド単位を有するものと、α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸とC〜Cアルコールとのエステルと、のコポリマー。
挙げられうるかかるコポリマーの例には、以下のものが含まれる。
Dow Chemical Company社によりAculyn88Polymerという名称で販売されている、ペンタエリトリチルアリルエーテルまたはトリメチロールプロパンアリルエーテルで架橋された、アクリル酸とメチルアクリレートと20OEポリオキシエチレン化ステアリルメタクリレートとのポリマー(INCI名:アクリレート/ステアレス−20メタクリレートクロスポリマー)、
アクリル酸とメチルアクリレートと25OEポリオキシエチレン化ベヘニルメタクリレートとの架橋ポリマー(INCI名:アクリレート/ベヘネス−25メタクリレートコポリマー)、たとえば、Lubrizol Advanced Materials,Inc.社によりNovethix L−10 Polymerという名称で販売されている製品、
アクリル酸とメチルアクリレートと25OEポリオキシエチレン化C12〜C24アルキルメタクリレートとのポリマー(INCI名:アクリレート/パルメス−25アクリレートコポリマー)、たとえば、3V Group社によりSynthalen W2000Lという名称で販売されている製品、
メタクリル酸と、エチルメタクリレートと、25個のエチレングリコール単位を含有するポリエチレングリコールC16〜C22アルキルエーテルメタクリレートと、2−(6,6−ジメチルビシクロ[3.1.1]ヘプト−2−エン−2−イル)エチルメタクリレートと5個のプロピレングリコール単位を含有するポリプロピレングリコールと25個のエチレングリコール単位を含有するポリエチレングリコールとのエーテルと、のポリマー(INCI名:ポリアクリレート−33)、たとえば、Rhodia Novecare社によりRheomer(登録商標)33という名称で販売されている製品。
・ アクリル酸/エチルアクリレート/ステアリルメタクリレートのポリオキシエチレン化(20OE)ターポリマー(INCI名:アクリレート/ステアレス−20メタクリレートコポリマー)、とりわけ、Dow Chemical Company社によりAculyn22という商品名で販売されているもの、
・ アクリル酸/エチルアクリレート/ベヘニルメタクリレートのポリオキシエチレン化(25OE)ターポリマー(INCI名:アクリレート/ベヘネス−25メタクリレートコポリマー)、とりわけ、Dow Chemical Company社によりAculyn28Polymerという商品名で販売されているもの。
(5)(メタ)アクリル酸と、架橋C1〜C4アルキル(メタ)アクリレートと、25molのエチレンオキシドを含有するポリエチレングリコールC10〜C30アルキルエーテルメタクリレートと、20個のエチレンオキシド単位を含有するポリエチレングリコールアリルエーテル/5個のプロピレンオキシド単位を含有するポリプロピレングリコールと、のコポリマー、たとえば、Lubrizol社によりFixate(登録商標)Plus Polymerという名称で販売されている製品(INCI名:ポリアクリレート−14)。
本発明に使用しうる非イオン性会合性ポリマーは、好ましくは、以下から選択される。
(5)ヒドロキシエチルセルロースのC12〜C20脂肪アルコールエーテル、たとえば、ヒドロキシエチルセルロースのセチルアルコールエーテル(INCI名:セチルヒドロキシエチルセルロース)、たとえば、Ashland社により販売されているNatrosol(登録商標)Plus330CS Modified HydroxyethylcelluloseまたはPolysurf Modified Hydroxyethylcelluloseという名称で販売されている製品。
(6)非イオン性会合性ポリウレタンポリエーテル:
好ましくは、非イオン性会合性ポリウレタンポリエーテルは、親水性ブロックにより分離された6〜30個の炭素原子を含有する少なくとも2つの親油性炭化水素系鎖を含み、炭化水素系鎖は、親水性ブロックの末端の側鎖または鎖でありうる。とくに、1つ以上の側鎖を想定可能である。そのほか、ポリマーは、親水性ブロックの一方の末端または両方の末端に炭化水素系鎖を含みうる。
ポリウレタンポリエーテルは、マルチブロックとくにトリブロックの形態でありうる。疎水性ブロックは、鎖の各末端に存在しうるか(たとえば、親水性中央ブロックを有するトリブロックコポリマー)、または末端および鎖中の両方に分布しうる(たとえば、マルチブロックコポリマー)。上述のポリマーはまた、グラフトポリマーまたはスターポリマーでありうる。
非イオン性脂肪性鎖ポリウレタンポリエーテルは、親水性ブロックが10〜500個、好ましくは10〜300個のオキシエチレン基を含むポリオキシエチレン鎖であるトリブロックコポリマーでありうる。
第1の変形形態では、
(i)120〜250molのエチレンオキシドを含むポリエチレングリコールと、
(ii)15〜120molのエチレンオキシド(とりわけ20〜100OE)を含む14〜24個の炭素原子を含むポリオキシエチレン化モノアルコール(とりわけデシルテトラデシルアルコールまたはステアリルアルコール)と、
(iii)6〜20個の炭素原子を含有するジイソシアネート、とりわけ、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)(SMDI)およびヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、好ましくはHDIから選択されるものと、
の重縮合から誘導されるポリウレタンポリエーテルを使用しうる。
かかるポリウレタンポリエーテルは、たとえば、以下のものである。
・ 136molのエチレンオキシドを含有するポリエチレングリコールと、100molのエチレンオキシドでポリオキシエチレン化されたステアリルアルコールと、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)と、の重縮合物、とりわけ、30000〜40000の質量平均分子量(Mw)を有するもの(INCI名:PEG−136/ステアレス−100/HDIコポリマー)、たとえば、Elementis社によりRheoluxe811およびまたはNuvis FX1100(以前のRheolate(登録商標)FX1100)という名称で販売されている製品。
・ 240molのエチレンオキシドを含有するポリエチレングリコールと、20個のエチレンオキシド単位を含有するポリオキシエチレン化デシルテトラデシルアルコールと、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)と、の重縮合物、たとえば、Adeka USA Corporation社によりAdekanol GT−730という名称で販売されている製品(INCI名:PEG−240/HDIコポリマービス−デシルテトラデセス−20エーテル)。
第2の変形形態では、
(i)130〜200molのエチレンオキシドを含むポリエチレングリコールと、
(ii)8〜22個の炭素原子を含むモノアルコール、とりわけ、デシルアルコールまたはステアリルアルコールと、
(iii)6〜20個の炭素原子を含有するジイソシアネート、とりわけ、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)(SMDI)およびヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、好ましくは、SMDIから選択されるものと、
の重縮合から誘導されるポリウレタンポリエーテルを使用しうる。
かかるポリウレタンポリエーテルは、たとえば、以下のものである。
・ 150または180molのエチレンオキシドを含有するポリエチレングリコールと、ステアリルアルコールと、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)(SMDI)と、の重縮合物(INCI名:PEG−150/ステアリルアルコール/SMDIコポリマー)、たとえば、Dow Chemical Company社によりAculyn 46という商品名で販売されているマルトデキストリン(4%)と水(81%)とのマトリックス中の15質量%の製品、
・ 150または180molのエチレンオキシドを含有するポリエチレングリコールと、デシルアルコールと、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)(SMDI)と、の重縮合物(INCI名:PEG−150/デシルアルコール/SMDIコポリマー)、たとえば、Dow Chemical Company社によりAculyn44Polymerという商品名で販売されているプロピレングリコール(39%)と水(26%)との混合物中の35質量%の製品。
第3の変形形態では、200molのエチレンオキシドを含有するポリエチレングリコールと、10molのエチレンオキシドを含有するポリエチレングリコールおよび/またはメチルグルコースのエーテルと、6molのエチレンオキシドを含有するポリエチレングリコールとトリデシルアルコールとのエーテルと、ヘキサメチレンジイソシアネートと、のC16〜C20アルコール末端基を含有する重縮合物、たとえば、Lubrizol社によりAvalure(登録商標)Flex6Polymerという名称で販売されている製品(INCI名:ポリウレタン−62)を使用しうる。
好ましくは、例として以上に記載したポリウレタンポリエーテルが使用される。
好ましくは、以上に記載の会合性ポリマーは、当業者に公知の方法により測定しうる500000未満、さらにより優先的には100000未満、好ましくは5000〜80000の範囲内の質量平均分子量を有する。
好ましくは、会合性ポリマーは以下から選択される。
・ メタクリル酸/メチルアクリレート/ポリオキシエチレン化(40OE)ベヘニルアルコールジメチルメタ−イソプロペニルベンジルイソシアネート、たとえば、Amerchol(Dow Chemical)社によりViscophobe DB1000という名称で販売されている製品(INCI名:ポリアクリレート−3)、
・ 150または180molのエチレンオキシドを含有するポリエチレングリコールとデシルアルコールとメチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)との重縮合物(INCI名:PEG−150/デシルアルコール/SMDIコポリマー)、たとえば、Dow Chemical Company社によりAculyn44Polymerという名称で販売されている製品、
・ 200molのエチレンオキシドを含有するポリエチレングリコールと、10molのエチレンオキシドを含有するポリエチレングリコールとメチルグルコースとのエーテルと、6molのエチレンオキシドを含有するポリエチレングリコールとトリデシルアルコールとのエーテルと、ヘキサメチレンジイソシアネートと、のC16〜C20アルコール末端基を含有する重縮合物、たとえば、Lubrizol社によりAvalure(登録商標)Flex6Polymerという名称で販売されている製品(INCI名:ポリウレタン−62)。
・ 240molのエチレンオキシドを含有するポリエチレングリコールと、20個のエチレンオキシド単位を含有するポリオキシエチレン化テトラデシルアルコールと、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)と、の重縮合物、たとえば、Adeka USA Corporation社によりAdekanol GT−730という名称で販売されている製品(INCI名:PEG−240/HDIコポリマービス−デシルテトラデセス−20エーテル)。
優先的には、会合性ポリマーは、メタクリル酸/メチルアクリレート/ポリオキシエチレン化(40OE)ベヘニルアルコールジメチルメタ−イソプロペニルベンジルイソシアネートターポリマー、たとえば、Amerchol(Dow Chemical)社によりViscophobe DB1000という名称で販売されている製品(INCI名:ポリアクリレート−3)から選択される。
本発明に係る組成物は、以上に記載の会合性水性ゲル化剤の混合物を含みうる。
一実施形態によれば、組成物は、
i)すでに(3)に記載のアクリル系ターポリマー、好ましくは、メタクリル酸/メチルアクリレート/ジメチルメタ−イソプロペニルベンジルイソシアネートとポリオキシエチレン化(40OE)ベヘニルアルコールとの縮合物のターポリマー(INCI名:ポリアクリレート−3)、たとえば、Dow Chemical Company社によりViscophobe DB1000という商品名で25質量%の水性ディスパージョンの形態で販売されている製品と、
ii)不飽和エチレン性カルボン酸タイプの少なくとも1個の親水性単位と、不飽和カルボン酸タイプの(C10〜C30)アルキルエステルの少なくとも1個の疎水性単位と、を含む会合性ポリマーと、
の組合せを含みうる。
他の一実施形態によれば、組成物は、
i)すでに(3)に記載のアクリル系ターポリマー、好ましくは、メタクリル酸/メチルアクリレート/ジメチルメタ−イソプロピレニルベンジルイソシアネートとポリオキシエチレン化(40OE)ベヘニルアルコールとの縮合物のターポリマー(INCI名:ポリアクリレート−3)と、
ii)ヒドロキシエチルセルロースのC12〜C20脂肪アルコールエーテル、好ましくは、ヒドロキシエチルセルロースのセチルアルコールエーテルと、
の組合せを含みうる。
会合性親水性ゲル化ポリマーは、本発明に係る組成物中に組成物の全質量を基準にして0.1質量%〜2質量%の範囲内、好ましくは0.2質量%〜1.5質量%の範囲内、優先的には0.2質量%〜1質量%の範囲内の含有率で存在しうる。
追加の親水性ゲル化剤
有利には、本発明に係る組成物は、以下に記載の少なくとも1種の特定の追加の水性ゲル化剤を含みうる。
本発明の目的では、「水性ゲル化剤」という用語は、「親水性ゲル化剤」ともいい、本発明に係る組成物の水性相をゲル化可能な化合物を意味する。
追加の水性ゲル化剤は、すでに記載の会合性ポリマーとは異なる。
追加の水性ゲル化剤は、以下の化合物から選択される。
(1)架橋アクリル酸ホモポリマー。
ホモポリマーは、架橋剤、とりわけ、ペンタエリトリチルアリルエーテル、スクロースアリルエーテル、およびプロピレンアリルエーテルから選択されるもので架橋しうる。
かかるポリマーは、INCI名:カルボマーを有する。
たとえば、Lubrizol社によりCarbopol980もしくは981もしくはCarbopol Ultrez10という名称でまたは3V社によりSynthalen KもしくはSynthalen LもしくはSynthalen Mという名称で販売されているポリマーを使用しうる。
(2)カラゲナン。
カラゲナンは、種々の紅藻類(紅藻網(Rhodophyceae))、とりわけ、スギノリ科(Gigartinacae)、イバラノリ科(Hypneaceae)、ススカケベニ科(Furcellariaceae)、およびガラガラモドキ科(Polyideaceae)に属する紅藻類の細胞壁を構成する硫酸化多糖である。これらの紅藻類に属するものとしては、限定されるものではないが、カッパフィカス・アルバレジイ(Kappaphycus alvarezii)、ユーケマ・デンティクラタム(Eucheuma denticulatum)、エウケウマ・スピノサム(Eucheuma spinosum)、コンドラス・クリスパス(Chondrus crispus)、ベタフィカス・ゲラチナム(Betaphycus gelatinum)、ギガルチナ・スコッツベルギイ(Gigartina skottsbergii)、ギガルチナ・カナリクラタ(Gigartina canaliculata)、サルコタリア・クリスパタ(Sarcothalia crispata)、マザエラ・ラミナロイデス(Mazzaella laminaroides)、ヒプネア・ムスシフォルミス(Hypnea musciformis)、マストカルパス・ステラタス(Mastocarpus stellatus)、およびイリダエア・コルダタ(Iridaea cordata)が挙げられうる。
それらは、一般に、前記藻類の天然株から熱時水系抽出により得られる。これらの線状ポリマーは、二糖単位で形成され、α(1,3)結合とβ(1,4)結合とにより交互に結合された2個のD−ガラクトピラノース単位で構成される。それらは高硫酸化多糖(20〜50%)であり、α−D−ガラクトピラノシル残基は3,6−アンヒドロ形でありうる。分子の繰返し二糖上の硫酸エステル基の数および位置に依存して、いくつかタイプのカラゲナン、すなわち、1個の硫酸エステル基を有するκ−カラゲナン、2個の硫酸エステル基を有するι−カラゲナン、および3個の硫酸エステル基を有するλ−カラゲナンが識別される。
カラゲナンは、酸形または塩形で使用可能である。挙げられうる許容可能な塩には、限定されるものではないが、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、亜鉛、およびアンモニウムの塩、または有機塩基カウンターイオン、たとえば、第1級、第2級、または第3級アルキルアミン、とりわけ、トリエチルアミンまたはブチルアミンを有して得られる塩が含まれる。この第1級、第2級、または第3級アルキルアミンは、1個以上の窒素原子および/または酸素原子を含みうるので、たとえば、1つ以上のアルコール官能基を含みうる。とりわけ、2−アミノ−2−メチルプロパノール、2−ジメチルアミノ−2−プロパノール、およびトリエタノールアミンが挙げられうる。また、リシンまたは3−(ジメチルアミノ)プロピルアミンも挙げられうる。これらの硫酸化多糖はまた、限定されるものではないが、以上に定義されたものに属するカウンターイオンの混合物を含みうる。
カラゲナンは、とりわけ、SEPPIC社によりSolagum(登録商標)という名称で、Gelymar社によりCarragel(登録商標)、Carralact(登録商標)、およびCarrasol(登録商標)という名称で、Cargill社によりSatiagel(商標)およびSatiagum(商標)という名称で、ならびにCP−Kelco社によりGenulacta(登録商標)、Genugel(登録商標)、およびGenuvisco(登録商標)という名称で販売されている。
ι−カラゲナンは有利に使用される。
(3)アクリル酸ホモポリマーのアルカリ金属塩:
本発明に従って使用されるホモポリマーは、とくに、ポリアクリル酸ナトリウムおよびポリアクリル酸カリウムから選択される。ポリアクリル酸ナトリウムは好ましく使用される。
アクリル酸ホモポリマーは、有利には、5%〜80%の範囲内で中和しうる。
本発明に従って使用可能なポリアクリル酸ナトリウムとして、Cognis社によりCosmedia SP(登録商標)またはCosmedia SPL(登録商標)という名称で販売されているもの、さもなければBASF社により販売されているLuvigel(登録商標)EMを使用しうる。
優先的には、追加の水性ゲル化剤は、アクリル酸ホモポリマーのアルカリ金属塩から、とくに、ポリアクリル酸ナトリウムホモポリマーから選択される。
追加の親水性ゲル化剤は、本発明に係る組成物中に組成物の全質量を基準にして0.1質量%〜5質量%の範囲内、好ましくは0.1質量%〜3質量%の範囲内、優先的には0.1質量%〜2質量%の範囲内、さらに良好には0.2質量%〜1.5質量%の範囲内の含有率で存在しうる。

本発明に係る組成物は、少なくとも1種の油を含みうる。
「油」という用語は、室温(25℃)かつ大気圧(760mmHgすなわち10Pa)で液体の脂肪性物質を意味する。油は、揮発性物質または不揮発性物質でありうる。
本発明の目的では、「揮発性油」という用語は、室温かつ大気圧で肌またはケラチン線維との接触時に1時間未満で蒸発可能な油を意味する。本発明の揮発性油は、室温かつ大気圧でとくに0.13Pa〜40000Pa(10−3〜300mmHg)の範囲内、とくに1.3Pa〜13000Pa(0.01〜100mmHg)の範囲内、さらにとくに1.3Pa〜1300Pa(0.01〜10mmHg)の範囲内のゼロでない蒸気圧を有する室温で液体の揮発性化粧用油である。
「不揮発性油」という用語は、室温かつ大気圧で肌またはケラチン線維に少なくとも数時間残留するとともにとりわけ10−3mmHg(0.13Pa)未満の蒸気圧を有する油を意味する。
油は、任意の油、好ましくは生理学的に許容可能な油、とくに鉱物性、動物性、植物性、または合成の油、とくに揮発性または不揮発性の炭化水素系油および/またはシリコーン油および/またはフルオロ油、ならびにそれらの混合物から選択しうる。
より正確には、「炭化水素系油」という用語は、主に炭素原子と水素原子とを含むともに任意選択的にヒドロキシル基、エステル基、エーテル基、およびカルボン酸基から選択される1つ以上の基を含む油を意味する。
本発明の目的では、「シリコーン油」という用語は、少なくとも1個のケイ素原子、とりわけ少なくとも1個のSi−O基を含む油を意味する。
本発明の目的では、「フルオロ油」という用語は、少なくとも1個のフッ素原子を含む油を意味する。
とりわけ挙げられうる炭化水素系油には、以下のものが含まれる。
・ 植物由来の炭化水素系油、たとえば、グリセロールの脂肪酸エステルで構成されたトリグリセリド、ただし、それらの脂肪酸がC〜C24の範囲内の鎖長を有しうるとともにこれらの鎖が場合により線状または分岐状の飽和または不飽和であるもの、とくに、ヘプタン酸またはオクタン酸のトリグリセリドの油、または代替的に、コムギ胚芽油、ヒマワリ油、ブドウ種子油、ゴマ種子油、トウモロコシ油、アンズ油、ヒマシ油、シア油、アボカド油、オリーブ油、ダイズ油、スイートアーモンド油、パーム油、ナタネ油、メンジツ油、ヘーゼルナッツ油、マカダミア油、ホホバ油、アルファルファ油、ケシ油、カボチャ油、マロー油、ブラックカラント油、マツヨイグサ油、ミレット油、オオムギ油、キノア油、ライムギ油、サフラワー油、ククイ油、トケイソウ油、およびジャコウバラ油、シアバター、さもなければ、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、たとえば、Stearineries Dubois社により販売されているもの、またはCremer Oleo社によりMiglyol(登録商標)810および812という名称で販売されているもの、
・ 鉱物由来または合成由来の線状または分岐状の炭化水素、たとえば、石油ゼリー、ポリデセン、水素化ポリイソブテン、たとえば、Parleam(登録商標)、スクアラン、流動パラフィン、分岐状C〜C16アルカン、たとえば、石油由来のC〜C16イソアルカン(イソパラフィンとしても知られる)、たとえば、イソドデカン(2,2,4,4,6−ペンタメチルヘプタンとしても知られる)、イソデカン、イソヘキサデカン、たとえば、Isopar(登録商標)またはPermethyl(登録商標)という商品名で販売されている油、
・ 式RCOOR(式中、RCOOは、2〜40個の炭素原子を含有するカルボン酸残基を表し、かつRは、炭化水素系鎖、とくに、1〜40個の炭素原子を含有する分岐状炭化水素系鎖を表し、ただし、R+R≧10を条件とする)の炭化水素系エステル、たとえば、セトステアリルオクタノエート、セチルオクタノエート、トリデシルオクタノエート、イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテート、エチルパルミテート、C12〜C15アルコールベンゾエート、ヘキシルラウレート、ジイソプロピルアジペート、イソノニルイソノナノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、イソステアリルイソステアレート、2−ヘキシルデシルラウレート、2−オクチルデシルパルミテート、2−オクチルドデシルミリステート、イソデシルネオペンタノエート、イソトリデシルネオペンタノエート、イソステアリルネオペンタノエート、2−オクチルデシルネオペンタノエート、イソノニルイソノナノエート、イソトリデシルイソノナノエート、オクチルイソノナノエート、オレイルエルケート、イソセチルステアレート、イソデシルネオペンタノエート、イソステアリルベヘネート、ミリスチルミリステート、
・ 10〜40個の炭素原子を含有する合成エーテル、たとえば、ジカプリリルエーテル、
・ 12〜26個の炭素原子を含有する室温で液体の脂肪アルコール、たとえば、オクチルドデカノール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、2−ヘキシルデカノール、2−ブチルオクタノール、2−ウンデシルペンタデカノール、
・ 高級脂肪酸、たとえば、オレイン酸、リノール酸、またはリノレン酸、およびそれらの混合物。
・ 揮発性の線状または環状のシリコーンのシリコーン油、とりわけ、粘度≦5センチストークス(5×10−6/s)を有するとともにとりわけ2〜10個のケイ素原子、好ましくは2〜7個のケイ素原子を含有するもの、任意選択的に、1〜10個の炭素原子を含有するアルキル基またはアルコキシ基を含むこれらのシリコーン。本発明に使用しうる揮発性シリコーン油としては、とりわけ、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ヘプタメチルヘキシルトリシロキサン、ヘプタメチルオクチルトリシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサンとドデカメチルペンタシロキサン、またそれらの混合物が挙げられうる。
・ 不揮発性シリコーン油、とりわけ、不揮発性ポリジメチルシロキサン(PDMS)、シリコーン鎖の側部および/または末端のアルキル基またはアルコキシ基を含むとともに各基が2〜24個の炭素原子を含有するポリジメチルシロキサン、フェニルシリコーン、たとえば、フェニルトリメチコン、フェニルジメチコン、トリメチルシロキシフェニルジメチコン、フェニルトリメチルシロキシジフェニルシロキサン、ジフェニルジメチコン、ジフェニルメチルジフェニルトリシロキサン、およびそれらの混合物から選択されるもの。
有利には、本発明に係る組成物は、植物由来の炭化水素系油(グリセロールの脂肪酸エステルで構成されたトリグリセリド)とは異なる油、とりわけ、たとえばすでに記載のものと、任意選択的に、植物由来の炭化水素系油(グリセロールの脂肪酸エステルで構成されたトリグリセリド)から選択される追加の油と、を含む。
油は、本発明に係る組成物中に組成物の全質量を基準にして0質量%〜30質量%(または0.1質量%〜30質量%)の範囲内、好ましくは0質量%〜20質量%(または0.1質量%〜20質量%)の範囲内、優先的には0質量%〜15質量%(または0.1質量%〜15質量%)の範囲内、さらに良好には5質量%〜15質量%の範囲内の含有率で存在しうる。
本発明に係る組成物が油を含む場合、第1および第2の固体脂肪性物質は、有利には、(第1および第2の固体脂肪性物質)/油の質量比が0.5〜1.5の範囲内、好ましくは0.6〜1.4の範囲内、優先的には0.7〜1.3の範囲内、さらに良好には0.9〜1.2の範囲内で存在する。
界面活性剤
本発明に係る組成物は、好ましくは乳化性界面活性剤である少なくとも1種の非イオン性非シリコーン界面活性剤を含みうる。
非イオン性非シリコーン界面活性剤は、以下から選択しうる。
・ ポリオキシエチレン化C8〜C30脂肪アルコール、とりわけ、2〜100molのエチレンオキシドを含有するもの、
・ 糖のC8〜C30脂肪アルコールエーテル、とくに、(C8〜C30)アルキル(ポリ)グルコシド、
・ ポリエチレングリコールのエーテル、とりわけ、20〜120個のエチレンオキシド単位を含有し、グルコースまたはメチルグルコースのC8〜C30脂肪酸エステルとのもの、
・ ソルビタンのC〜C30脂肪酸エステル、
・ ソルビタンのポリオキシエチレン化C8〜C30脂肪酸エステル、とりわけ、2〜30molのエチレンオキシドを含有するもの、
・ ソルビタンのポリオキシエチレン化C8〜C30脂肪酸エステル、とりわけ、2〜100molのエチレンオキシドを含有するもの、
・ グリセロールのC8〜C30脂肪酸モノエステルまたはジエステル、
・ ポリグリセロール化C8〜C30脂肪酸エステル、とりわけ、2〜16molのグリセロールを含有するもの、
・ ポリエチレングリコールのC8〜C30脂肪酸エステル、とりわけ、2〜200個のエチレンオキシド単位を含有するもの、
・ グルコースまたは(C1〜C2)アルキルグルコースまたはスクロースのC8〜C30脂肪酸エステル、
・ およびそれらの混合物。
好ましくは、非イオン性非シリコーン界面活性剤は、ポリオキシエチレン化C8〜C30脂肪アルコール、とりわけ、2〜100molのエチレンオキシドを含有するもの、および(C8〜C30)アルキル(ポリ)グルコシドから選択しうる。
優先的には、非イオン性非シリコーン界面活性剤は、ポリオキシエチレン化C8〜C30脂肪アルコール、とりわけ、2〜100molのエチレンオキシドを含有するものから選択しうる。
ポリオキシエチレン化C8〜C30脂肪アルコール、とりわけ、2〜100molのエチレンオキシドを含有するものは、C12〜C18脂肪アルコール、とくに、ポリオキシエチレン化されたラウリルアルコール、セチルアルコール、ミリスチルアルコール、ステアリルアルコール、およびセテアリルアルコール(セチルアルコールとステアリルアルコールとの混合物)、とりわけ、2〜100molのエチレンオキシドを含有するもの、たとえば、以下から選択しうる。
2OEでポリオキシエチレン化されたセチルアルコール(セテス−2)
6OEでポリオキシエチレン化されたセチルアルコール(セテス−6)
10OEでポリオキシエチレン化されたセチルアルコール(セテス−10)
20OEでポリオキシエチレン化されたセチルアルコール(セテス−20)
24OEでポリオキシエチレン化されたセチルアルコール(セテス−24)
2OEでポリオキシエチレン化されたラウリルアルコール(ラウレス−2)
3OEでポリオキシエチレン化されたラウリルアルコール(ラウレス−3)
4OEでポリオキシエチレン化されたラウリルアルコール(ラウレス−4)
7OEでポリオキシエチレン化されたラウリルアルコール(ラウレス−7)
9OEでポリオキシエチレン化されたラウリルアルコール(ラウレス−9)
10OEでポリオキシエチレン化されたラウリルアルコール(ラウレス−10)
12OEでポリオキシエチレン化されたラウリルアルコール(ラウレス−12)
21OEでポリオキシエチレン化されたラウリルアルコール(ラウレス−21)
23OEでポリオキシエチレン化されたラウリルアルコール(ラウレス−23)
2OEでポリオキシエチレン化されたステアリルアルコール(ステアレス−2)
10OEでポリオキシエチレン化されたステアリルアルコール(ステアレス−10)
20OEでポリオキシエチレン化されたステアリルアルコール(ステアレス−20)
21OEでポリオキシエチレン化されたステアリルアルコール(ステアレス−21)
2OEでポリオキシエチレン化されたセテアリルアルコール(セテアレス−2)
10OEでポリオキシエチレン化されたセテアリルアルコール(セテアレス−10)
20OEでポリオキシエチレン化されたセテアリルアルコール(セテアレス−20)
25OEでポリオキシエチレン化されたセテアリルアルコール(セテアレス−25)
30OEでポリオキシエチレン化されたセテアリルアルコール(セテアレス−30)
40OEでポリオキシエチレン化されたセテアリルアルコール(セテアレス−40)
50OEでポリオキシエチレン化されたセテアリルアルコール(セテアレス−50)
60OEでポリオキシエチレン化されたセテアリルアルコール(セテアレス−60)
80OEでポリオキシエチレン化されたセテアリルアルコール(セテアレス−8)
100OEでポリオキシエチレン化されたセテアリルアルコール(セテアレス−100)
非イオン性界面活性剤はまた、糖のC8〜C30脂肪アルコールエーテル、とくに、(C8〜C30)アルキル(ポリ)グルコシドから選択しうる。
アルキル(ポリ)グルコシドは、下記の一般式:
O−(G)
(式中、Rは、8〜30個の炭素原子、好ましくは8〜24個の炭素原子を含む線状または分岐状のアルキル基を表し、G基は、5〜6個の炭素原子を含む糖を表し、aは1〜10の範囲の数である)、
を有する化合物およびそれらの混合物を含む群から選択しうる。
アルキル(ポリ)グルコシドは、とりわけ、グルコースまたはキシロース、好ましくはグルコースのC8〜C22脂肪アルコールエーテルまたはエーテル混合物を含む群から選択しうる。
エーテルの脂肪アルコールから誘導される単位(または鎖)は、とりわけ、カプリリル、カプリル、デシル、ラウリル、ミリスチル、セチル(またはパルミチル)、ステアリル、オクチルドデシル、アラキジル、ベヘニル、およびヘキサデカノイルの単位およびそれらの混合物、たとえば、セテアリルから選択しうる。
特定の実施形態では、アルキル(ポリ)グルコシドは、カプリリル/カプリルグルコシド、デシルグルコシド、ラウリルグルコシド、ミリスチルグルコシド、セテアリルグルコシド、アラキジルグルコシド、ココイルグルコシド、オクチルドデシルグルコシド、カプリリル/カプリルキシロシド、オクチルドデシルキシロシド、およびそれらの混合物、好ましくは、セテアリルグルコシドおよびアラキジルグルコシドから選択される。
挙げられうるアルキル(ポリ)グルコシドの例には、カプリリル/カプリルグルコシド、たとえば、SEPPIC社によりOramix CG110という名称で販売されている製品、デシルグルコシド、たとえば、Henkel社によりPlantaren2000、Cognis社によりPlantacare 2000UP、Kao社によりMydol10、またはSEPPIC社によりOramix NS10という名称で販売されているもの、ラウリルグルコシド、たとえば、Henkel社によりPlantaren1200という名称で販売されているもの、ココイルグルコシド、たとえば、Cognis社によりPlantacare818UPという名称で販売されているもの、セテアリルグルコシド、任意選択的に、セテアリルアルコールとの混合物、たとえば、SEPPIC社によりMontanov68という名称でまたはSoliance社によりXylianceという名称で、Evonik Goldschmidt社によりTego Care CG90という名称で、およびHenkel社によりEmulgade KE3302という名称で販売されているもの、さらにはアラキジルグルコシド、たとえば、SEPPIC社によりMontanov 202という名称で販売されているアラキジルアルコールおよびベヘニルアルコールとアラキジルグルコシドとの混合物の形態のもの、ココイルポリグルコシドとセチルアルコールおよびステアリルアルコールとの混合物(35/65)、たとえば、SEPPIC社によりMontanov82という名称で販売されているもの、SEPPIC社によりFluidanov20XまたはEasynovという名称で販売されているオクチルドデシルキシロシド、ミリスチルグルコシド、とりわけ、ミリスチルアルコールとの混合物の形態のもの、たとえば、SEPPIC社によりMontanov14という名称で販売されている製品、(C12〜C20)アルキルグルコシドの混合物、とりわけ、C14〜C22脂肪アルコールとの混合物、たとえば、SEPPIC社によりMontanov Lという名称で販売されている混合物、ならびにそれらの混合物が含まれる。
本発明の特定の実施形態によれば、アルキル(ポリ)グルコシドは、アラキジルグルコシド、とりわけ、アラキジルアルコールおよびベヘニルアルコールとの混合物、たとえば、SEPPIC社によりMontanov202という名称で販売されている製品、およびそれらの混合物から選択される。
ポリエチレングリコール、とりわけ、20〜120個のエチレンオキシド単位を含有するものと、グルコースまたはメチルグルコースのC8〜C30脂肪酸エステルと、のエーテルは、以下から選択しうる。
約20molのエチレンオキシドを含有するポリエチレングリコールと、カプリル酸/カプリン酸のメチルグルコースモノエステルおよびジエステルの混合物と、のエーテル(INCI名:PEG−20メチルグルコースセスキカプリレート/セスキカプレート)
約80molのエチレンオキシドを含有するポリエチレングリコールと、ラウリン酸のメチルグルコースエステルと、のエーテル(INCI名:PEG−80メチルグルコースラウレート)
約20molのエチレンオキシドを含有するポリエチレングリコールと、ラウリン酸のメチルグルコースモノエステルおよびジエステルの混合物と、のエーテル(INCI名:PEG−20メチルグルコースセスキラウレート)
約20molのエチレンオキシドを含有するポリエチレングリコールと、ステアリン酸のメチルグルコースモノエステルおよびジエステルの混合物と、のエーテル(INCI名:PEG−20メチルグルコースセスキステアレート)
約20molのエチレンオキシドを含有するポリエチレングリコールと、ステアリン酸のメチルグルコースジエステルと、のエーテル(INCI名:PEG−20メチルグルコースジステアレート)
約120molのエチレンオキシドを含有するポリエチレングリコールと、ステアリン酸のメチルグルコーストリエステルと、のエーテル(INCI名:PEG−120メチルグルコーストリイソステアレート)
約120molのエチレンオキシドを含有するポリエチレングリコールと、オレイン酸のメチルグルコースジエステルと、のエーテル(INCI名:PEG−120メチルグルコースジオレエート)
約120molのエチレンオキシドを含有するポリエチレングリコールと、オレイン酸のメチルグルコーストリエステルと、のエーテル(INCI名:PEG−120メチルグルコーストリオレエート)。
ソルビタンのC〜C30、好ましくはC12〜C22脂肪酸エステル(とりわけ、モノエステル、ジエステル、およびトリエステル)は、以下から選択しうる。
ソルビタンカプリレート、ソルビタンココエート、ソルビタンイソステアレート、ソルビタンラウレート、ソルビタンオレエート、ソルビタンパルミテート、ソルビタンステアレート
ソルビタンジイソステアレート、ソルビタンジオレエート、ソルビタンジステアレート、
ソルビタンセスキカプリレート、ソルビタンセスキイソステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタンセスキステアレート
ソルビタントリイソステアレート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート。
ソルビタンのポリオキシエチレン化C8〜C30(好ましくはC12〜C18)脂肪酸エステル(とりわけ、モノエステル、ジエステル、およびトリエステル)、とりわけ、2〜30molのエチレンオキシドを含有するものは、C12〜C18脂肪酸、とくに、ラウリン酸、ミリスチン酸、セチル酸、またはステアリン酸と、ソルビタンと、のポリオキシエチレン化エステル、とりわけ、2〜30molのエチレンオキシドを含有するもの、たとえば、以下から選択しうる。
ポリオキシエチレン化ソルビタンモノラウレート(4OE)(ポリソルベート−21)
ポリオキシエチレン化ソルビタンモノラウレート(20OE)(ポリソルベート−20)
ポリオキシエチレン化ソルビタンモノパルミテート(20OE)(ポリソルベート−40)
ポリオキシエチレン化ソルビタンモノステアレート(20OE)(ポリソルベート−60)
ポリオキシエチレン化ソルビタンモノステアレート(4OE)(ポリソルベート−61)
ポリオキシエチレン化ソルビタンモノオレエート(20OE)(ポリソルベート−80)
ポリオキシエチレン化ソルビタンモノオレエート(5OE)(ポリソルベート−81)
ポリオキシエチレン化ソルビタントリステアレート(20OE)(ポリソルベート−65)
ポリオキシエチレン化ソルビタントリオレエート(20OE)(ポリソルベート−85)
ソルビタンのポリオキシエチレン化C8〜C30(好ましくはC12〜C18)脂肪酸エステル(とりわけ、モノエステル、ジエステル、トリエステル、およびテトラエステル)、とりわけ、2〜100molのエチレンオキシドを含有するものは、C12〜C18脂肪酸、とくに、たとえば、ラウリン酸、ミリスチン酸、セチル酸、またはステアリン酸と、ソルビタンと、のポリオキシエチレン化エステル、とりわけ、2〜100molのエチレンオキシドを含有するもの、たとえば、以下から選択しうる。
ソルビタンとヤシ油脂肪酸との20OEでポリオキシエチレン化されたエステル(PEG−20ソルビタンココエート)、
イソステアリン酸とソルビタンとの40OEでポリオキシエチレン化されたジエステル(PEG−40ソルビタンジイソステアレート)、
ソルビタンとイソステアリン酸とのポリオキシエチレン化エステル(とりわけ、2〜20OEを含有するもの)(たとえば、PEG−2ソルビタンイソステアレート、PEG−5ソルビタンイソステアレート、PEG−20ソルビタンイソステアレート、たとえば、Nikkol社によりNikkol TI10Vという名称で販売されている製品)、
ソルビタンとラウリン酸とのポリオキシエチレン化エステル(とりわけ、2〜40OEを含有するもの)(たとえば、PEG−10ソルビタンラウレート、PEG−40ソルビタンラウレート)、
ソルビタンとオレイン酸との10個のオキシエチレン基を含有するポリオキシエチレン化エステル(とりわけ、2〜40OEを含有するもの)(たとえば、PEG−6ソルビタンオレエート、PEG−20ソルビタンオレエート)、
ソルビタンとステアリン酸とのポリオキシエチレン化エステル(とりわけ、3〜60OEを含有するもの)(たとえば、PEG−3ソルビタンステアレート、PEG−4ソルビタンステアレート、PEG−6ソルビタンステアレート、PEG−40ソルビタンステアレート、PEG−60ソルビタンステアレート)、
ソルビタンとオレイン酸とのポリオキシエチレン化テトラエステル(とりわけ、30〜60OEを含有するもの)(たとえば、PEG−30ソルビタンテトラオレエート、PEG−40ソルビタンテトラオレエート、PEG−60ソルビタンテトラオレエート)、
ソルビタンと(イソ)ステアリン酸とのポリオキシエチレン化トリエステル(とりわけ、4〜60OEを含有するもの)(たとえば、PEG−4ソルビタントリイソステアレート、PEG−20ソルビタントリイソステアレート、PEG−3ソルビタントリステアレート)。
グリセロールのC8〜C30(好ましくはC12〜C18)脂肪酸モノエステルは、グリセリルカプリレート、グリセリルカプレート、ラウリン酸グリセリル、グリセリルミリステート、グリセリルパルミテート、グリセリルイソステアレート(Gattefosse製のPeceol Isostearique)、グリセリルステアレート、グリセリルオレエート、グリセリルココエート、グリセリルベヘネート(Gattefosse製のコンプリトール888ATO)、グリセリルアラキデート、グリセロールジエステル、たとえば、グリセリルジラウレート、グリセリルジミリステート、グリセリルジパルミテート、グリセリルジイソステアレート、グリセリルジステアレート、グリセリルジオレエート、グリセリルジベヘネート、グリセリルジアラキデートから選択しうる。
ポリグリセロール化C8〜C30脂肪酸エステル、とりわけ、2〜16molのグリセロールを含有するものは、C12〜C18脂肪酸、とくに、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、またはイソステアリン酸のポリグリセロール化エステル、とりわけ、2〜16molのグリセロールを含有するもの、たとえば、以下から選択しうる。
ポリグリセリル−2ラウレート、ポリグリセリル−3ラウレート、ポリグリセリル−4ラウレート、ポリグリセリル−5ラウレート、ポリグリセリル−6ラウレート、ポリグリセリル−10ラウレート、
ポリグリセリル−2ミリステート、ポリグリセリル−3ミリステート、ポリグリセリル−4ミリステート、ポリグリセリル−5ミリステート、ポリグリセリル−6ミリステート、ポリグリセリル−10ミリステート、
ポリグリセリル−2パルミテート、ポリグリセリル−3パルミテート、ポリグリセリル−6パルミテート、ポリグリセリル−10パルミテート、
ポリグリセリル−2イソステアレート、ポリグリセリル−3イソステアレート、ポリグリセリル−4イソステアレート、ポリグリセリル−5イソステアレート、ポリグリセリル−6イソステアレート、ポリグリセリル−10イソステアレート、
ポリグリセリル−2ステアレート、ポリグリセリル−3ステアレート、ポリグリセリル−4ステアレート、ポリグリセリル−5ステアレート、ポリグリセリル−6ステアレート、ポリグリセリル−8ステアレート、ポリグリセリル−10ステアレート。
ポリエチレングリコールのC8〜C30(好ましくはC12〜C18)脂肪酸エステル、とりわけ、2〜200個のエチレンオキシド単位を含有するものは、以下から選択しうる。
PEG−8ベヘネート、PEG−8カプリレート、PEG−8カプレート、PEG−6カプリレート/カプレート、PEG−8カプリレート/カプレート、PEG−5ココエート、PEG−8ココエート、PEG−9ココエート、PEG−10ココエート、PEG−15ココエート、PEG−4エチルヘキサノエート、PEG−5エチルヘキサノエート、PEG−13エチルヘキサノエート、PEG−2イソステアレート、PEG−4イソステアレート、PEG−6イソステアレート、PEG−8イソステアレート、PEG−10イソステアレート、PEG−12イソステアレート、PEG−20イソステアレート、PEG−30イソステアレート、PEG−40イソステアレート、PEG−2ラウレート、PEG−4ラウレート、PEG−6ラウレート、PEG−8ラウレート、PEG−9ラウレート、PEG−10ラウレート、PEG−12ラウレート、PEG−14ラウレート、PEG−20ラウレート、PEG−32ラウレート、PEG−75ラウレート、PEG−150ラウレート、PEG−2オレエート、PEG−4オレエート、PEG−6オレエート、PEG−8オレエート、PEG−10オレエート、PEG−12オレエート、PEG−14オレエート、PEG−16オレエート、PEG−20オレエート、PEG−32オレエート、PEG−75オレエート、PEG−150オレエート、PEG−6パルミテート、PEG−18パルミテート、PEG−20パルミテート、PEG−2ステアレート、PEG−4ステアレート、PEG−6ステアレート、PEG−8ステアレート、PEG−10ステアレート、PEG−14ステアレート、PEG−18ステアレート、PEG−20ステアレート、PEG−25ステアレート、PEG−30ステアレート、PEG−35ステアレート、PEG−40ステアレート、PEG−45ステアレート、PEG−50ステアレート、PEG−55ステアレート、PEG−75ステアレート、PEG−80ステアレート、PEG−90ステアレート、PEG−100ステアレート、PEG−120ステアレート、PEG−150ステアレート。
グルコースまたは(C1〜C2)アルキルグルコースまたはスクロースのC8〜C30(好ましくはC12〜C18)脂肪酸エステルは、グルコースパルミテート、(C1〜C2)アルキルグルコースセスキステアレート、たとえば、メチルグルコースセスキステアレート、(C1〜C2)アルキルグルコースパルミテート、たとえば、メチルグルコースパルミテートまたはエチルグルコースパルミテート、メチルグルコシドの脂肪酸エステル、なかでもとりわけ、メチルグルコシドとオレイン酸とのジエステル(INCI名:メチルグルコースジオレエート)、メチルグルコシドとイソステアリン酸とのエステル(INCI名:メチルグルコースイソステアレート)、メチルグルコシドとラウリン酸とのエステル(INCI名:メチルグルコースラウレート)、メチルグルコシドとイソステアリン酸とのモノエステルおよびジエステルの混合物(INCI名:メチルグルコースセスキイソステアレート)、メチルグルコシドとステアリン酸とのモノエステルおよびジエステルの混合物(INCI名:メチルグルコースセスキステアレート)、とくに、Amerchol社によりGlucate SSという名称で販売されている製品、ならびにそれらの混合物から選択しうる。
挙げられうるスクロースエステルには、スクロースココエート、スクロースジラウレート、スクロースジステアレート、スクロースラウレート、スクロースミリステート、スクロースオレエート、スクロースパルミテート、およびスクロースステアレートが含まれる。
非イオン性非シリコーン界面活性剤は、本発明に係る組成物中に組成物の全質量を基準にして0.1質量%〜4質量%の範囲内、好ましくは0.1質量%〜3質量%、さらに良好には0.4質量%〜2.5質量%、さらにより良好には0.4質量%〜2質量%の範囲内の含有率で存在しうる。
水性相
本発明に係る組成物は水性相を含む。
水性相は少なくとも水を含む。水は、本発明に係る組成物中に組成物の全質量を基準にして25質量%〜90質量%の範囲内、30質量%〜80質量%、さらに良好には40質量%〜70質量%の範囲内の含有率で存在しうる。
水性相は、室温(25℃)で水混和性の少なくとも1種の有機溶媒、たとえば、2〜6個の炭素原子を含有する線状または分岐状のモノアルコール、たとえば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール(butantol)、イソブタノール、ペンタノール、またはヘキサノール、ポリオール、とりわけ、2〜20個の炭素原子、好ましくは2〜6個の炭素原子を含有するもの、たとえば、グリセロール、プロピレングリコール、イソプレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール、ソルビトール、および2〜200個のエチレン単位を含有するポリエチレングリコール、ならびにそれらの混合物を含みうる。水混和性有機溶媒は、組成物中に組成物の全質量を基準にして0.1質量%〜45質量%の範囲内の含有率で存在しうる。
オルガノポリシロキサンエラストマー
本発明の組成物は、本明細書の残りの部分で「シリコーンエラストマー」ともいう少なくとも1種の非乳化性エラストマー性オルガノポリシロキサンを含みうる。「エラストマー」という用語は、粘弾性、とりわけ、スポンジまたは柔軟球の稠度を有する変形可能な可撓性固体材料を意味する。その弾性率は、この材料が変形に耐えて制限されたストレッチ性および収縮性を有するような値である。この材料は、ストレッチ後にその元の形状を取り戻すことが可能である。このエラストマーは、架橋点の均一ネットワークにより運動性が制限される高分子量のポリマー鎖から形成される。
本発明の特定の実施形態によれば、組成物に使用されるエラストマー性オルガノポリシロキサンは、部分架橋または完全架橋される。その場合、それは粒子の形態でありうる。この粒子は任意の形態を有しうるとともに、たとえば、スフェリカル、フラット、またはアモルファスでありうる。
油性相に含まれる場合、このエラストマー性オルガノポリシロキサンは、使用される油性相の量に依存して、少量の油性相の存在下で使用されるときはスポンジ外観の物質に、またはより多量の油性相の存在下では均一なゲルに、変換される。このエラストマーを有する油性相のゲル化は、完全または部分的でありうる。
そのため、本発明のエラストマーは、エラストマー性オルガノポリシロキサンと油性相とから構成される無水ゲルの形態で移送しうる。エラストマー性オルガノポリシロキサンの無水ゲルの製造に使用される油性相は、炭化水素系油および/またはシリコーン油から選択される室温(25℃)で液体の1種以上の油を含有する。有利には、油性相は、鎖の側部または末端のアルキル鎖またはアリール鎖を任意選択的に含む室温で液体の直鎖または環状鎖のポリジメチルシロキサンから選択される1種以上の油を含有する液体シリコーン相であり、アルキル鎖は、1〜6個の炭素原子を含有する。
本発明に従って使用されるエラストマー性オルガノポリシロキサンは、欧州特許出願公開第0295886号明細書に記載の架橋ポリマーおよび米国特許第5266321号明細書に記載のものから選択しうる。それらは乳化性または非乳化性でありうる。
「非乳化性エラストマー性オルガノポリシロキサン」という用語は、(ポリ)オキシアルキレン鎖や(ポリ)グリセロール鎖などの親水性鎖を含まないシリコーンエラストマーを意味する。
化合物(A1)のケイ素原子に結合された有機基は、1〜18個の炭素原子を含有するアルキル基、たとえば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、オクチル、デシル、ドデシル(またはラウリル)、ミリスチル、セチル、またはステアリル、置換アルキル基、たとえば、2−フェニルエチル、2−フェニルプロピル、または3,3,3−トリフルオロプロピル、アリール基、たとえば、フェニル、トリル、またはキシリル、置換アリール基、たとえば、フェニルエチル、および置換1価炭化水素系基、たとえば、エポキシ基、カルボン酸エステル基、またはメルカプト基でありうる。
そのため、化合物(A1)は、トリメチルシロキシ末端メチルヒドロポリシロキサン、トリメチルシロキシ末端ジメチルシロキサン/メチルヒドロシロキサンコポリマー、ジメチルシロキサン/メチルヒドロシロキサン環式コポリマー、およびトリメチルシロキシ末端ジメチルシロキサン/メチルヒドロシロキサン/ラウリルメチルシロキサンコポリマーから選択しうる。
化合物(C1)は、架橋反応用の触媒であり、とくに、クロロ白金酸、クロロ白金酸−オレフィン錯体、クロロ白金酸−アルケニルシロキサン錯体、クロロ白金酸−ジケトン錯体、担持白金黒および担持白金である。
「非乳化性エラストマー性オルガノポリシロキサン」という用語は、ポリオキシアルキレン単位やポリグリセロール単位などの親水性鎖を含有しないオルガノポリシロキサンエラストマーを意味する。
本発明の特定の実施形態によれば、非乳化性シリコーンエラストマーは、とりわけ白金触媒の存在下での、ケイ素に結合された少なくとも1個の水素を含有するジオルガノポリシロキサンと、ケイ素に結合されたエチレン性不飽和基を含有するジオルガノポリシロキサンと、の架橋付加反応により、またはとりわけオルガノスズ化合物の存在下での、ヒドロキシ末端ジオルガノポリシロキサンと、ケイ素に結合された少なくとも1個の水素を含有するジオルガノポリシロキサンと、の脱水素化架橋縮合反応により、またはヒドロキシ末端ジオルガノポリシロキサンと、加水分解性オルガノポリシランと、の架橋縮合反応により、またはとりわけオルガノペルオキシド触媒の存在下でのオルガノポリシロキサンの熱架橋により、またはγ線、紫外線、電子ビームなどの高エネルギー線によるオルガノポリシロキサンの架橋により、得られうるエラストマー性架橋オルガノポリシロキサンである。
好ましくは、エラストマー性架橋オルガノポリシロキサンは、たとえば、欧州特許出願公開第295886号明細書に記載されるように、それぞれ異なるケイ素原子に結合された少なくとも2個の水素原子を含有するジオルガノポリシロキサン(A)と、ケイ素に結合された少なくとも2個のエチレン性不飽和基を含有するジオルガノポリシロキサン(B)と、のとりわけ白金触媒(C)の存在での架橋付加反応により得られる。
とくに、オルガノポリシロキサンは、白金触媒の存在下でジメチルビニルシロキシ末端ジメチルポリシロキサンとトリメチルシロキシ末端メチルヒドロポリシロキサンとの反応により得られうる。
化合物(A)は、エラストマー性オルガノポリシロキサンを形成するための基本試薬であり、架橋反応は、化合物(A)と化合物(B)との触媒(C)の存在下での付加反応により行われる。
化合物(A)は、有利には、少なくとも2個の低級(たとえばC2〜C4)アルケニル基を含有するジオルガノポリシロキサンであり、低級アルケニル基は、ビニル基、アリル基、およびプロペニル基から選択しうる。これらの低級アルケニル基は、オルガノポリシロキサン分子の任意の位置に配置しうるが、好ましくは、オルガノポリシロキサン分子の末端に配置される。オルガノポリシロキサン(A)は、分岐鎖状、直鎖状、環状、またはネットワーク状の構造を有しうるが、直鎖状構造が好ましい。化合物(A)は、液体状態からガム状態までの範囲内の粘度を有しうる。好ましくは、化合物(A)は、25℃で少なくとも100センチストークスの粘度を有する。
オルガノポリシロキサン(A)は、メチルビニルシロキサン、メチルビニルシロキサン/ジメチルシロキサンコポリマー、ジメチルビニルシロキシ末端ジメチルポリシロキサン、ジメチルビニルシロキシ末端ジメチルシロキサン/メチルフェニルシロキサンコポリマー、ジメチルビニルシロキシ末端ジメチルシロキサン/ジフェニルシロキサン/メチルビニルシロキサンコポリマー、トリメチルシロキシ末端ジメチルシロキサン/メチルビニルシロキサンコポリマー、トリメチルシロキシ末端ジメチルシロキサン/メチルフェニルシロキサン/メチルビニルシロキサンコポリマー、ジメチルビニルシロキシ末端メチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)ポリシロキサン、およびジメチルビニルシロキシ末端ジメチルシロキサン/メチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)シロキサンコポリマーから選択しうる。
化合物(B)は、とくに、各分子中にケイ素に結合された少なくとも2個の水素を含有するオルガノポリシロキサンであり、そのため、化合物(A)に対する架橋剤である。
有利には、化合物(A)の1分子当たりのエチレン性基の数と化合物(B)の1分子当たりのケイ素に結合された水素原子の数との和は、少なくとも4である。
化合物(B)は、任意の分子構造、とりわけ、直鎖状、分岐鎖状、または環状の構造でありうる。
化合物(B)は、とりわけ化合物(A)と混和しうるように25℃で1〜50000センチストークスの範囲内の粘度を有しうる。
化合物(B)は、化合物(B)中のケイ素に結合された水素原子の全量と化合物(A)中のすべてのエチレン性不飽和基の全量との分子比が1/1〜20/1の範囲内になるような量で添加することが有利である。
化合物(B)は、トリメチルシロキシ末端メチルヒドロポリシロキサン、トリメチルシロキシ末端ジメチルシロキサン/メチルヒドロシロキサンコポリマー、およびジメチルシロキサン/メチルヒドロシロキサン環状コポリマーから選択しうる。
化合物(C)は、架橋反応用の触媒であり、とりわけ、クロロ白金酸、クロロ白金酸−オレフィン錯体、クロロ白金酸−アルケニルシロキサン錯体、クロロ白金酸−ジケトン錯体、担持白金黒および担持白金である。
触媒(C)は、好ましくは、化合物(A)および(B)の全量1000質量部当たりクリーン白金金属として0.1〜1000質量部、さらに良好には1〜100質量部の量で添加される。
他の有機基、たとえば、アルキル基、たとえば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、またはオクチル、置換アルキル基、たとえば、2−フェニルエチル、2−フェニルプロピル、または3,3,3−トリフルオロプロピル、アリール基、たとえば、フェニル、トリル、またはキシリル、置換アリール基、たとえば、フェニルエチル、および置換1価炭化水素系基、たとえば、エポキシ基、カルボン酸エステル基、またはメルカプト基をすでに記載のオルガノポリシロキサン(A)および(B)中のケイ素に結合させうる。
非乳化性シリコーンエラストマーは、一般に、ゲルを形成するために少なくとも1種の炭化水素系油および/または1種のシリコーン油と混合される。こうしたゲルでは、非乳化性エラストマーは非球状粒子の形態である。
本発明の組成物に使用される非乳化性エラストマー性オルガノポリシロキサンは、たとえば、信越化学工業株式会社によりKSG6、Dow Corning社によりTrefil E−505CまたはTrefil E−506C、Grant Industries社によりGransil(SR−CYC、SR DMF10、SR−DC556)という名称で販売されているもの、または構成済みのゲルの形態で販売されているもの、すなわち、信越化学工業株式会社製のKSG15、KSG16、KSG17、KSG18、KSG26A、KSG26B、KSG−31、KSG−32、KSG−33、KSG−41、KSG−42、KSG−43、およびKSG−44、Grant Industries製のGransil SR5CYC Gel、Gransil SR DMF10 Gel、Gransil SR DC556 Gel、およびGransil RPS、General Electric社製の1229−02−167および1229−02−168でありうる。
また、環状シリコーン油との混合物としてINCI名ジメチコン/ビニルジメチコンコポリマー(またはポリシリコーン−11)を有するシリコーンエラストマーも使用しうる。挙げられうる例には、架橋オルガノポリシロキサン/シクロペンタシロキサンの混合物または架橋オルガノポリシロキサン/シクロヘキサシロキサンの混合物、たとえば、Grant Industries社製のGransil RPS D5またはGransil RPS D6が含まれる。
また、Dow Corning社によりDC9040、DC9041、DC9509、DC9505、およびDC9506という商品名で販売されているエラストマーも挙げられうる。また、シリコーンエラストマーの混合物、とりわけ、これらの市販品の混合物も使用しうる。
非乳化性エラストマー性オルガノポリシロキサンは、本発明に係る組成物中に組成物の全質量を基準にして0〜2質量%(または0.1質量%〜2質量%)の範囲内、好ましくは0〜1.5質量%(0.1質量%〜1.5質量%)の範囲内、優先的には0〜1質量%の範囲内の(活性材料)含有率で存在しうる。
本発明の組成物は、美容および/または皮膚の分野の一般的な添加剤、たとえば、保湿剤、皮膚軟化剤、親水性または親油性の活性剤、フリーラジカルスカベンジャー、金属イオン封鎖剤、抗酸化剤、保存剤、酸性化剤または塩基性化剤、香料、フィルム形成剤、充填剤、色素、UV遮断剤、およびそれらの混合物を含みうる。
特定の実施形態によれば、本発明に係る組成物は、固体脂肪性物質と会合性水性ゲル化ポリマーとが存在するので、コンパクトテクスチャーを有し、そのため、特定のレオロジープロファイルを有する。
有利には、本発明に係る組成物は、25℃で1〜30kPa(さらに良好には2〜30kPaまたは3〜30kPa)の範囲内、好ましくは1〜15kPa(さらに良好には2〜15kPaまたは3〜15kPa)の範囲内、優先的には1〜10kPa(さらに良好には2〜10kPaまたは3〜10kPa)の範囲内の硬さを有する。
組成物の硬さは、次のプロトコルに従って25℃で測定される。水平に置かれた15mlガラス製化粧品ジャーに組成物を詰める。TA XT2iテクスチュロメーターおよびTexture Expert Exceedソフトウェアを用いて圧縮力を測定する。使用されるスピンドルは、以下のパラメーターを有するステンレス鋼P/6mmシリンダーである。
スピンドル下降スピード:1mm/s
測定スピード:1mm/s
侵入深さ:5mm
スピンドル抜出しスピード:10mm/s
2つのサンプルで測定を行う。
得られる値はグラム(g)単位で表される最大力Fmaxである。
式:D=Fmax/Sに従って硬さを計算する。
D:硬さ(MPa単位)
Fmax:測定された最大力、ニュートン単位で表される(1Nは101.97g)
S:スピンドルの接触面積πr(mm)(すなわち28.26mm
本発明はまた、以下の工程、すなわち、
水と、会合性ゲル化ポリマーと、任意選択的に追加の親水性増粘性ポリマーと、親水性添加剤と、を含有する水性相を60〜90℃、好ましくは70〜75℃の範囲内の温度でホモジナイズする工程と、
第1および第2の固体脂肪性物質を含むとともに油と、非乳化性エラストマー性オルガノポリシロキサンと、親油性添加剤と、を任意選択的に含む脂肪性相を75〜100℃、好ましくは85〜90℃の範囲内の温度でホモジナイズする工程と、
次いで、ホモジナイズされた脂肪性相をホモジナイズされた水性相に60〜90℃、好ましくは70〜75℃の範囲内の温度で導入する工程と、
次いで、混合物を室温に冷却する工程と、
を含む、本発明に係る組成物の調製方法に関する。
とくに記載がない限り、指定量は組成物の全質量を基準にした質量である。
以下に記載の組成物では、指定の硬さおよび融点を有する下記の固体脂肪性物質を使用した(硬さが増加する順に列挙した)。
Alzo社によりTrivent Mango Butterという名称で販売されているマンゴーバター(硬さ=0.26MPa、m.p.=36.1℃)
Gattefosse社によりActicireという名称で販売されているミモザとホホバとヒマワリとの植物性ワックス混合物(硬さ=0.49MPa、m.p.=38.2℃)
Dutch Cocoa BV社によりCT Cocoa Butter Deodorizedという名称で販売されているココアバター(硬さ=1.05MPa、m.p.=32℃)
Desert Whale社によりIso Jojoba50という名称で販売されている水素化ホホバ油バター(硬さ=1.14MPa、m.p.=30℃)
Sasol社によりSasol Wax5603という名称で販売されているパラフィンワックス(硬さ=7.4MPa、m.p.=58.1℃)
Paramelt社によりParacera ARFBという名称で販売されているオゾケライトワックス(硬さ=8.8MPa、m.p.=55.8℃)
ステアリルアルコール(硬さ=9.27MPa、m.p.=62℃)
Air Products and Chemicals社によりIntelimer IPA13−1NG Polymerという名称で販売されているポリステアリルアクリレート(硬さ=9.5MPa、m.p.=47℃)
Strahl & Pitsch社によりCandelilla Wax SP75Gという名称で販売されているカンデリラワックス(硬さ=9.6MPa、m.p.=64.9℃)
ベヘニルアルコール(硬さ=10.6MPa、m.p.=67.4℃)
Baerlocher社によりCerauba T3という名称で販売されているカルナウバワックス(硬さ=10.7MPa、m.p.=82.3℃)
使用した会合性水性ゲル化剤は、下記の通りである。
Rheoluxe811(Elementis):PEG−136/ステアレス−100/HDIコポリマー
Viscophobe DB1000(Dow Chemical Company):ジメチルメタ−イソプロペニルベンジルイソシアネートとポリオキシエチレン化(40OE)ベヘニルアルコールとのメタクリル酸/メチルアクリレート/縮合物のターポリマー(INCI名:ポリアクリレート−3)
Aculyn44ポリマー(Dow Chemical Company):プロピレングリコール(39%)と水(26%)との混合物中の35質量%の、150または180molのエチレンオキシドを含むポリエチレングリコールとデシルアルコールとメチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)との重縮合物(INCI名:PEG−150/デシルアルコール/SMDIコポリマー)
Adekanol GT−730(Adeka USA Corporation):240molのエチレンオキシドを含有するポリエチレングリコールと、20個のエチレンオキシド単位を含有するポリオキシエチレン化デシルテトラデシルアルコールと、ヘキサメチレンジイソシアネートと、の重縮合物(INCI名:PEG−240/HDIコポリマービスデシルテトラデセス−20エーテル)
Polysurf変性ヒドロキシエチルセルロース(Ashland):セチルヒドロキシエチルセルロース
Pemulen TR−1 Polymer(Noveon):エチルアセテート/シクロヘキサン混合物中で重合されたアクリル酸/ステアリルメタクリレートコポリマー
実施例1および2:
下記の2つのフェイシャルケア組成物を調製した(質量含有率)。
Figure 2020502163
約70〜75℃の温度で水性相をホモジナイズした。約85〜90℃の温度で脂肪性相をホモジナイズした。次いで、10分間を超えて乳化温度が70〜75℃になるように脂肪性相を水性相に導入した。次いで、増粘剤を添加した。次いで、混合物を室温に放冷した。
得られた組成物は、室温(25℃)および45℃で2ヵ月間貯蔵後、安定であり、その硬さに応じたコンパクトテクスチャーを有する。
アンチエイジングケア製品の正規のユーザーであった40〜60歳の12名の女性のパネルにより組成物1および2を評価した。これらの女性は、通常の適用条件下で自身の顔の肌に組成物1および2を適用した。
パネルは、試験組成物が下記の美容的性質を有すると判断した。
適用時、組成物1および2は、容易に広がって急速に浸透する。テクスチャーはべたつきがなく、適用時にソフト感を与える。
顔への組成物1および2の適用後、突張り感やべたつき感を経験しなかった。
使用3日後、組成物1および2は快適と判断される。
組成物1では、パネルの大多数は、アンチエイジング効果(滑らかな肌、張りのある肌)および肌引締め効果を見いだした。
組成物2では、パネルの大多数は、顔の穴が締め付けられることを見いだすとともに、さらにアンチエイジング効果(張りのある、正常化された、再活性化された、引き締まった肌、小皺の減少)を見いだした。
実施例3:
下記のフェイシャルケア組成物を調製した。
イソステアリルネオペンタノエート 5%
ポリステアリルアクリレート 1%
ベヘニルアルコール 1.2%
カルナウバワックス 2%
パラフィンワックス 2%
ジメチコン(Dow Corning製のXiameter PMX−200シリコーン流体 10cS) 5%
ジメチコンとジメチコンクロスポリマーとの混合物(Dow Corning製のDow Corning9041シリコーンエラストマーブレンド) 5%
窒化ホウ素 2%
オキシエチレン化(25OE)セチルステアリルアルコール 1.8%
Acticire 4%
メタクリル酸/メチルアクリレート/水中23%AMのエトキシル化アルコールジメチルメタ−イソプロペニルベンジルイソシアネート(Amerchol製のViscophobe DB1000) 2.17%
ポリアクリル酸ナトリウム(Cognis製のCosmedia SP) 0.8%
グリセロール 7%
金属イオン封鎖剤 0.1%
保存剤 適量
水 適量100%
得られた組成物は、6.59kPaの硬さを有する。
得られた組成物は、室温(25℃)および45℃で2ヵ月間貯蔵後、安定であり、その硬さに応じたコンパクトテクスチャーを有する。
使用感のパネルによる知覚および肌で知覚される効果を得るために、55歳を超えた12名の女性のパネルにより組成物を評価した。パネルは、試験組成物が下記の美容的性質を有すると判断した。組成物はコンパクトテクスチャーを有する。すなわち、ジャーに詰めた組成物を指で取り出すとき、指は組成物に入り込むことなく組成物の表面に接触した状態を維持する。顔の肌への適用時、組成物は、コンパクトであるにもかかわらず肌に迅速に侵入する。適用後、肌はカバーフィルムで包まれる。肌の表面をカバーする能力、とりわけ、穴の引締めを引き起こす能力により肌を表面に維持して閉込め感を与える。肌は、柔軟で目に見えないカバーフィルムで包まれるように感じる。ユーザーは、肌組織の再構築感および再緻密化感を有する。
実施例4〜11:
下記のスキンケア組成物を調製した。
Figure 2020502163
Figure 2020502163
得られた組成物は、室温(25℃)および45℃で2ヵ月間貯蔵後、安定であり、組成物4〜8、10、および11は、それらの硬さに応じたコンパクトテクスチャーを有する。
組成物は、容易に肌の上で広がりその中に侵入する。適用後、適用された組成物は、べたついたり脂ぎったりせず、しかもなんら重感を伴うことなくソフトで心地よい感触を有する。
顔の肌への適用後、組成物は、肌の表面にカバーを与えることにより肌を表面に維持して閉込め感を与える。肌はより引き締まり、肌穴は締め付けられる。肌は、柔軟で快適な(突張りのない)目に見えないカバーフィルムで包まれる。
実施例12および13:
下記の2つのフェイシャルケア組成物を調製した。
Figure 2020502163
得られた組成物は、室温(25℃)および45℃で2ヵ月間貯蔵後、安定であり、その硬さに応じたコンパクトテクスチャーを有する。
組成物は、容易に肌上に広がり、適用後にべたついたり脂ぎったりしない。すなわち、なんら重感を伴うことなくソフトで心地よい感触を有する。
顔の肌への適用時、組成物は、肌の表面に快適な(突張りのない)柔軟なカバーを与えることにより、肌を表面に維持して閉込め感を与える。肌はより引き締まり、肌穴は締め付けられる。
比較実施例14および15(本発明の範囲外):
実施例3の組成物に類似するがActicire(第1の固体脂肪性物質)およびViscophobe DB1000(会合性水性ゲル化剤)をそれぞれ有していない本発明の範囲外の2つの組成物(実施例14、15)を調製した。
Figure 2020502163
T0さらには45℃貯蔵2ヶ月後のTで各組成物の硬さを測定し、貯蔵後の組成物の硬さの変動を計算した。
各組成物を顔の肌に適用することにより美容的性質を評価した。
本発明に係る実施例3の組成物との比較:
実施例14の組成物:
安定性の喪失:37%の硬さ低下
肌への適用:組成物は、あまりよく広がらず、フィルム形成性が低く、引きずりやすく、それほどソフトな感触を与えない。肌の表面のカバー効果が低下する。
実施例15の組成物:
安定性の喪失:30%の硬さ低下
肌への適用:組成物は、指下でそれほど高い稠度を有しておらず、より滑りやすく、肌の表面にカバー効果を与えない(この効果は認識されない)。
実施例16(本発明の範囲外):
実施例3の組成物に類似するがViscophobe DB1000(会合性水性ゲル化剤)を有しておらず、代わりに同一量の活性材料、すなわち、アンモニアで部分中和されたかつ架橋されたポリアクリルアミドメチルプロパンスルホン酸(Hostacerin AMPS(登録商標))を有する本発明の範囲外の一組成物
イソステアリルネオペンタノエート 5%
ポリステアリルアクリレート 1%
ベヘニルアルコール 1.2%
カルナウバワックス 2%
パラフィンワックス 2%
ジメチコン(Dow Corning製のXiameter PMX−200シリコーン流体10cS) 5%
ジメチコンとジメチコンクロスポリマーとの混合物(Dow Corning製のDow Corning9041シリコーンエラストマーブレンド) 5%
窒化ホウ素 2%
オキシエチレン化(25OE)セチルステアリルアルコール 1.8%
Acticire 4%
メタクリル酸/メチルアクリレート/アンモニアで部分中和されたかつ架橋されたポリアクリルアミドメチルプロパンスルホン酸(Clariant製のHostacerin AMPS(登録商標)) 0.5%
ポリアクリル酸ナトリウム(Cognis製のCosmedia SP) 0.8%
グリセロール 7%
金属イオン封鎖剤 0.1%
保存剤 適量
水 適量100%
得られた組成物は、1.74kPaの硬さを有する。
実施例3の組成物と比較して、実施例16の組成物は、より柔軟性であり(それほどコンパクトでない)、肌への適用後、肌は、より低い閉込め感を与えかつより低いマット効果を有するカバーフィルムで包まれる。また、フィルムはよりべたつきやすい。

Claims (36)

  1. (a)25℃で0.2〜2MPaの範囲内の硬さを有する第1の固体脂肪性物質と、
    (b)25℃で5〜15MPaの範囲内の硬さを有する第2の固体脂肪性物質と、
    (c)会合性水性ゲル化ポリマーと、
    を含む、水中脂肪性相型エマルジョンの形態の組成物。
  2. 前記第1の固体脂肪性物質が28〜45℃の範囲内、好ましくは28〜40℃の範囲内の融点を有することを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記第1の固体脂肪性物質が、植物由来のバター、水素化植物性油、石油ゼリー、C〜Cポリアルキレングリコールのペンタエリトリトールエーテル、エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドと6〜40個の炭素原子を含有するアルキレンオキシドとのブロックコポリマー、5000〜8000の範囲内の質量平均分子量を有するコポリマー、線状または分岐状の好ましくは飽和のC〜C10ジカルボン酸と、ジグリセロールと、任意選択的にヒドロキシル化された線状または分岐状のC〜C20モノカルボン酸とのエステルと、の縮合から誘導されるエステル、C〜C30アルキル基を含有するビニルエステルのホモポリマー、アリルステアレートとビニルアセテートとのコポリマー、アラキジルプロピオネート、飽和または不飽和の線状または分枝状の任意選択的にモノヒドロキシル化またはポリヒドロキシル化されたC〜C30脂肪酸トリグリセリド、ペンタエリトリトールのC〜C22脂肪酸エステルと、ペンタエリトリトールのC〜C10ジカルボン酸エステルと、それらの混合物と、から選択されるペンタエリトリチルエステル、ヒドロキシル基がフィトステロールとベヘニルアルコールとイソステアリルアルコールとの混合物でエステル化された、ジリノレイルアルコールダイマーとジリノール酸とのエステル、ジリノール酸と、フィトステロールとイソステアリルアルコールとセチルアルコールとステアリルアルコールとベヘニルアルコールとの混合物と、のエステル、水素化ヒマシ油とジリノール酸ダイマーとのエステル、水素化ヒマシ油とC16〜C22脂肪酸とのエステル、植物由来のワックス、マイクロクリスタリンワックス、ビニルピロリドン/エイコセンコポリマー、ならびにそれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 前記第1の固体脂肪性物質が、植物由来のバター、水素化植物性油、およびそれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 前記第1の固体脂肪性物質が、マンゴーバター、ココアバター、ミモザとホホバとヒマワリとの植物性ワックス混合物、水素化ホホバ油、およびそれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 前記第1の固体脂肪性物質が、前記組成物の全質量を基準にして0.5質量%〜15質量%の範囲内、好ましくは1質量%〜10質量%の範囲内、さらに良好には2質量%〜6質量%の含有率で存在することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 前記第2の固体脂肪性物質が25℃で6〜12MPaの範囲内の硬さを有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 前記第2の固体脂肪性物質が45℃超かつ90℃以下の融点を有することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 前記第2の固体脂肪性物質が、エチレングリコールのC12〜C30脂肪酸エステル、動物由来のワックス、C30〜45アルキルジメチコン、16〜50個の炭素原子を含む脂肪アルコール、鉱物由来のワックス、植物由来のワックス、水素化植物性油、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、ポリメチレンワックス、C14〜C30脂肪酸と植物性油とのエステル、C10〜C30アルキル(メタ)アクリレートホモポリマー、およびそれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 前記第2の固体脂肪性物質が、動物由来のワックス、C16〜C50脂肪アルコール、鉱物由来のワックス、植物由来のワックス、C10〜C30アルキル(メタ)アクリレートホモポリマー、およびそれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. 前記第2の固体脂肪性物質が、カンデリラワックス、カルナウバワックス、オゾケライト、ポリ(ステアリルアクリレート)ホモポリマー、ポリ(ベヘニルアクリレート)ホモポリマー、およびそれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
  12. 前記第2の固体脂肪性物質が、植物由来のワックスまたは鉱物由来のワックスと任意選択的に組み合わせて、C10〜C30アルキル(メタ)アクリレートホモポリマー、好ましくはポリ(ステアリルアクリレート)ホモポリマーまたはポリ(ベヘニルアクリレート)ホモポリマー、優先的にはポリ(ステアリルアクリレート)ホモポリマーを含むことを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の組成物。
  13. 前記第2の固体脂肪性物質が、前記組成物の全質量を基準にして0.5質量%〜15質量%の範囲内、好ましくは1質量%〜10質量%の範囲内、さらに良好には2質量%〜8質量%の含有率で存在することを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物。
  14. 前記第1および第2の固体脂肪性物質が、前記組成物の全質量を基準にして6質量%〜25質量%の範囲内、好ましくは6質量%〜20質量%の範囲内、優先的には8質量%〜16質量%の範囲内、より優先的には10質量%〜14質量%の範囲内の全含有率で存在することを特徴ととする、請求項1〜13のいずれか一項に記載の組成物。
  15. 前記第1および第2の固体脂肪性物質が、0.4〜0.8の範囲内、好ましくは0.45〜0.75の範囲内、優先的には0.5〜0.7の範囲内の、第1の固体脂肪性物質と第2の固体脂肪性物質との質量比で存在することを特徴とする、請求項1〜14のいずれか一項に記載の組成物。
  16. 前記会合性水性ゲル化ポリマーが、非イオン性会合性ポリウレタンポリエーテル、非イオン性ヒドロキシエチルセルロースのC12〜C20脂肪アルコールエーテル、およびアニオン性会合性アクリル系ポリマーから選択されることを特徴とする、請求項1〜15のいずれか一項に記載の組成物。
  17. 前記会合性水性ゲル化ポリマーが、
    (1)以下:
    (i)(メタ)アクリル酸と、
    (ii)下記の式(II):
    CH=CR’CHOBR (II)
    (式中、R’はHまたはCHを表し、Bはエチレンオキシ基(−CH−CH−O−)を表し、nはゼロであるかまたは1〜100(とりわけ5〜15)の範囲内の整数を表し、かつRは、8〜30個の炭素原子、好ましくは10〜24個の炭素原子、さらにより特定的には16〜20個の炭素原子を含むアルキル基、アリールアルキル基、アリール基、アルキルアリール基、およびシクロアルキル基から選択される炭化水素系基を表す)
    のモノマーと、
    の重合から誘導されるコポリマー、
    (2)以下:
    (i)下記の式(III):
    Figure 2020502163
    (式中、Rは、HまたはCHまたはCを表す)
    のモノマーと、
    (ii)下記の式(IV):
    C=CR−COOR (IV)
    (式中、Rは、HまたはCHまたはC、好ましくはHまたはCHを表し、Rは、C10〜C30、好ましくはC12〜C22アルキル基を表す)
    のモノマーと、
    のコポリマー、
    (3)以下:
    (a)3〜5個の炭素原子を含有する19.5質量%〜70質量%のα,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸と、
    (b)20質量%〜80質量%のC〜Cアルキル(メタ)アクリレートと、
    (c)下記の式(IV):
    Figure 2020502163
    (式中、pは6〜150の範囲内であり、かつR2は、18〜26個、好ましくは20〜24個の炭素原子を含む線状アルキル基から選択される。好ましくは、基R2はベヘニル基である。)
    の0.5質量%〜60質量%の非イオン性ウレタンマクロモノマーと、
    を含むアクリル系ターポリマー、
    (4)α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸と、α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸とポリオキシエチレン化C12〜C30脂肪アルコールとのエステル、とりわけ10〜50個のエチレンオキシド単位を有するものと、α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸とC〜Cアルコールとのエステルと、のコポリマー、
    (5)(メタ)アクリル酸と、架橋C1〜C4アルキル(メタ)アクリレートと、25molのエチレンオキシドを含有するポリエチレングリコールC10〜C30アルキルエーテルメタクリレートと、20個のエチレンオキシド単位を含有するポリエチレングリコールアリルエーテル/5個のプロピレンオキシド単位を含有するポリプロピレングリコールと、のコポリマー、
    から選択されるアニオン性会合性アクリル系ポリマーであることを特徴とする、請求項1〜16のいずれか一項に記載の組成物。
  18. 前記会合性水性ゲル化ポリマーが、メタクリル酸/メチルアクリレート/ジメチルメタ−イソプロペニルベンジルイソシアネートとポリオキシエチレン化(40OE)ベヘニルアルコールとの縮合物のターポリマーであることを特徴とする、請求項1〜17のいずれか一項に記載の組成物。
  19. 前記会合性水性ゲル化ポリマーが、ヒドロキシエチルセルロースのC12〜C20脂肪アルコールエーテルから選択される、好ましくはヒドロキシエチルセルロースのセチルアルコールエーテルから選択されることを特徴とする、請求項1〜18のいずれか一項に記載の組成物。
  20. 前記会合性水性ゲル化ポリマーが、
    (1)以下:
    (i)120〜250molのエチレンオキシドを含むポリエチレングリコールと、
    (ii)15〜120molのエチレンオキシド(とりわけ20〜100OE)を含む、14〜22個の炭素原子を含むポリオキシエチレン化モノアルコールと、
    (iii)6〜20個の炭素原子を含有するジイソシアネート、好ましくはメチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)およびヘキサメチレンジイソシアネートから選択されるもの、好ましくはヘキサメチレンジイソシアネートと、
    の重縮合から誘導されるポリウレタンポリエーテル、
    (2)以下:
    (i)130〜200molのエチレンオキシドを含むポリエチレングリコールと、
    (ii)8〜22個の炭素原子を含むモノアルコールと、
    (iii)6〜20個の炭素原子を含有するジイソシアネート、好ましくはメチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)およびヘキサメチレンジイソシアネートから選択されるもの、優先的にはメチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)と、
    の重縮合から誘導されるポリウレタンポリエーテル、
    (3)200molのエチレンオキシドを含有するポリエチレングリコールと、10molのエチレンオキシドを含有するポリエチレングリコールとメチルグルコースとのエーテルと、6molのエチレンオキシドを含有するポリエチレングリコールとトリデシルアルコールとのエーテルと、ヘキサメチレンジイソシアネートとの、C16〜C20アルコール末端基を含有する重縮合物、
    から選択されるポリウレタンポリエーテルであることを特徴とする、請求項1〜19のいずれか一項に記載の組成物。
  21. 前記会合性水性ゲル化ポリマーが、
    ・ 136molのエチレンオキシドを含有するポリエチレングリコールと、100molのエチレンオキシドでポリオキシエチレン化されたステアリルアルコールと、ヘキサメチレンジイソシアネートと、の重縮合物、
    ・ 240molのエチレンオキシドを含有するポリエチレングリコールと、20個のエチレンオキシド単位を含有するポリオキシエチレン化デシルテトラデシルアルコールと、ヘキサメチレンジイソシアネートと、の重縮合物、
    ・ 150または180molのエチレンオキシドを含有するポリエチレングリコールと、ステアリルアルコールと、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)と、の重縮合物、
    ・ 150または180molのエチレンオキシドを含有するポリエチレングリコールと、デシルアルコールと、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)と、の重縮合物、
    ・ 200molのエチレンオキシドを含有するポリエチレングリコールと、10molのエチレンオキシドを含有するポリエチレングリコールとメチルグルコースとのエーテルと、6molのエチレンオキシドを含有するポリエチレングリコールとトリデシルアルコールとのエーテルと、ヘキサメチレンジイソシアネートとの、C16〜C20アルコール末端基を含有する重縮合物、
    から選択されるポリウレタンポリエーテル、
    好ましくは、
    ・ 136molのエチレンオキシドを含有するポリエチレングリコールと、100molのエチレンオキシドでポリオキシエチレン化されたステアリルアルコールと、ヘキサメチレンジイソシアネートと、の重縮合物、
    ・ 240molのエチレンオキシドを含有するポリエチレングリコールと、20個のエチレンオキシド単位を含有するポリオキシエチレン化デシルテトラデシルアルコールと、ヘキサメチレンジイソシアネートと、の重縮合物、
    ・ 150または180molのエチレンオキシドを含有するポリエチレングリコールと、デシルアルコールと、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)と、の重縮合物、
    から選択されるポリウレタンポリエーテルであることを特徴とする、請求項1〜20のいずれか一項に記載の組成物。
  22. 前記会合性親水性ゲル化ポリマーが、前記組成物の全質量を基準にして0.1質量%〜2質量%の範囲内、好ましくは0.2質量%〜1.5質量%の範囲内、優先的には0.2質量%〜1質量%の範囲内の含有率で存在することを特徴とする、請求項1〜21のいずれか一項に記載の組成物。
  23. ・ 架橋アクリル酸ホモポリマー、好ましくは、ペンタエリトリチルアリルエーテル、スクロースアリルエーテル、およびプロピレンアリルエーテルから選択される架橋剤で架橋されたもの、
    ・ カラゲナン、好ましくはι−カラゲナン、
    ・ アクリル酸ホモポリマーのアルカリ金属塩、好ましくはポリアクリル酸ナトリウムホモポリマー、
    から選択される追加の水性ゲル化剤を含むことを特徴とする、請求項1〜22のいずれか一項に記載の組成物。
  24. ポリアクリル酸ナトリウムホモポリマーから選択される追加の水性ゲル化剤を含むことを特徴とする、請求項1〜23のいずれか一項に記載の組成物。
  25. 前記追加の水性ゲル化剤が、本発明に係る前記組成物中に前記組成物の全質量を基準にして0.1質量%〜5質量%の範囲内、好ましくは0.1質量%〜3質量%の範囲内、優先的には0.1質量%〜2質量%の範囲内、さらに良好には0.2質量%〜1.5質量%の範囲内の含有率で存在することを特徴とする、請求項23または24に記載の組成物。
  26. 油を含むことを特徴とする、請求項1〜25のいずれか一項に記載の組成物。
  27. 前記組成物の全質量を基準にして0質量%〜30質量%の範囲内、好ましくは0質量%〜20質量%の範囲内、優先的には0質量%〜15質量%の範囲内、さらに良好には5質量%〜15質量%の範囲内の含有率で存在する油を含むことを特徴とする、請求項1〜26のいずれか一項に記載の組成物。
  28. 油を含み、前記油および前記第1および第2の固体脂肪性物質が、0.5〜1.5の範囲内、好ましくは0.6〜1.4の範囲内、優先的には0.7〜1.3の範囲内、さらに良好には0.9〜1.2の範囲内の(第1および第2の固体脂肪性物質)/油の質量比で存在することを特徴とする、請求項1〜27のいずれか一項に記載の組成物。
  29. 非イオン性非シリコーン界面活性剤を含むことを特徴とする、請求項1〜28のいずれか一項に記載の組成物。
  30. 前記非イオン性非シリコーン界面活性剤が、
    ・ ポリオキシエチレン化C8〜C30脂肪アルコール、とりわけ、2〜100molのエチレンオキシドを含有するもの、
    ・ 糖のC8〜C30脂肪アルコールエーテル、とくに、(C8〜C30)アルキル(ポリ)グルコシド、
    ・ ポリエチレングリコールのエーテル、とりわけ、20〜120個のエチレンオキシド単位を含有し、グルコースまたはメチルグルコースのC8〜C30脂肪酸エステルとのもの、
    ・ ソルビタンのC〜C30脂肪酸エステル、
    ・ ソルビタンのポリオキシエチレン化C8〜C30脂肪酸エステル、とりわけ、2〜30molのエチレンオキシドを含有するもの、
    ・ ソルビタンのポリオキシエチレン化C8〜C30脂肪酸エステル、とりわけ、2〜100molのエチレンオキシドを含有するもの、
    ・ グリセロールのC8〜C30脂肪酸モノエステルまたはジエステル、
    ・ ポリグリセロール化C8〜C30脂肪酸エステル、とりわけ、2〜16molのグリセロールを含有するもの、
    ・ ポリエチレングリコールのC8〜C30脂肪酸エステル、とりわけ、2〜200個のエチレンオキシド単位を含有するもの、
    ・ グルコースまたは(C1〜C2)アルキルグルコースまたはスクロースのC8〜C30脂肪酸エステル、
    ・ ならびにそれらの混合物、
    から選択される、
    好ましくは、ポリオキシエチレン化C8〜C30脂肪アルコール、とりわけ、2〜100molのエチレンオキシドを含有するもの、および(C8〜C30)アルキル(ポリ)グルコシドから選択される、
    優先的には、ポリオキシエチレン化C8〜C30脂肪アルコール、とりわけ、2〜100molのエチレンオキシドを含有するものから選択される、
    ことを特徴とする、請求項29に記載の組成物。
  31. 前記非イオン性非シリコーン界面活性剤が、本発明に係る前記組成物中に前記組成物の全質量を基準にして0.1質量%〜4質量%の範囲内、好ましくは0.1質量%〜3質量%、さらに良好には0.4質量%〜2.5質量%、さらにより良好には0.4質量%〜2質量%の範囲内の含有率で存在することを特徴とする、請求項29または30に記載の組成物。
  32. 前記組成物の全質量を基準にして25質量%〜90質量%の範囲内、好ましくは30質量%〜80質量%、さらに良好には40質量%〜70質量%の含有率で水を含むことを特徴とする、請求項1〜31のいずれか一項に記載の組成物。
  33. 非乳化性エラストマー性オルガノポリシロキサンを含むことを特徴とする、請求項1〜32のいずれか一項に記載の組成物。
  34. 25℃で1〜30kPaの範囲内、好ましくは1〜15kPaの範囲内、優先的には1〜10kPaの範囲内の硬さを有することを特徴とする、請求項1〜33のいずれか一項に記載の組成物。
  35. 請求項1〜34のいずれか一項に記載の組成物を肌に適用することを含む、肌の処置方法とりわけ美容的方法。
  36. 前記方法が肌の弛みの処置および/または肌の小皺の発生の低減を意図したものであることを特徴とする、請求項35に記載の方法。
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