JP2020500996A - 可塑剤組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、25℃での粘度が100cP以上である可塑剤(A)と、下式(I):を有するエステル(B)(式中のR1及びR2は同一であるか又は異なり、直鎖、枝分かれ又は環式ヒドロカルビル基を表す)とを含む、可塑剤組成物に関する。

Description

本発明は、ポリマー類、例えばビニルポリマー、ハロゲン含有ポリマー、クロロスルホン化ポリエチレン、セルロースエステル、アクリルポリマー、ポリアセタール、ポリスチレン、ポリアミド、ポリオレフィン、又はそれらの混合物などを可塑化するのに適した可塑剤及びエステルを含み、可塑剤の25℃での粘度が100cP以上である、可塑剤組成物に関する。
可塑剤は、材料に添加されて、それらをより柔らかく、より曲げやすくする。可塑剤の選定は、完成した製品の性能仕様、コスト、環境へのマイナスの影響、及び人間の健康への潜在的な有害作用の懸念などの、様々なファクターに依存する。高温での用途向けに設計された製品については、低揮発性、良好な混和性及び小さいマイグレーション傾向を有する可塑剤、例えばトリメリテートエステル又は高分子可塑剤などが選択対象である。環境及び人間の健康への影響が懸念される製品については、バイオベースの高分子量可塑剤への関心が増加している。
しかし、これらの可塑剤は高い粘度を示し、この高い粘度は、配合機へのポンプ送りがとても困難である、混合に長時間を要する、低生産性、ポリマー及びその他の添加剤との混合が困難であり混合物が不均質になるとともに完成製品に欠陥箇所が生じる、などの処理上の問題の原因となる。
この問題を解決するための多くの試みがあり、例えば、ドライブレンド工程に先立ちこれらの高粘度の可塑剤を予熱してドライブレンド工程を完了するのに要する時間を削減する、あるいは他の低揮発性フタレート可塑剤、例えばベンジルブチルフタレート(BBP),ジオクチルフタレート(DOP)又はジイソノニルフタレート(DINP)などとブレンドして、混合時間を短縮し粘度を低下させるなどの試みがあるが、これは、高粘度可塑剤の一部の重要な長所を失わせ、また殊にヨーロッパの一部の国で禁止されているフタレートを完成製品に含有させる。
米国特許出願公開第2013/0210974号明細書及び米国特許第3354176号明細書に、トリメリテート可塑剤とフタレート可塑剤を含む可塑剤組成物を使用するPVC組成物が開示されている。
米国特許第8007918号明細書には、トリオクチルトリメリテートとジウンデシルフタレートを含む、セルロースエステルのための可塑剤組成物が開示されている。
米国特許出願公開第2006/0263556号明細書には、トリメリテート及びアジペート可塑剤を含む可塑剤組成物を使用する酢酸ビニル−ラウリン酸ビニルコポリマーが開示されている。
米国特許第6468258号明細書には、ポリ塩化ビニル、ビタミンE、クエン酸エステル、トリ−(2−エチルヘキシル)トリメリテート(TEHTM又はTOTM)及びエポキシ化油を含む、医療容器用のプラスチック組成物が開示されている。
上述のあらゆる研究にもかかわらず、加工性、可塑剤取込み速度、体積電気抵抗率を向上させることができ、かつまた同等の強度、熱安定特性、高温での重量安定性、マイグレーション、脆化温度で、可塑化ポリマーの欠陥箇所を少なくすることができる効果的な可塑剤が、なおも求められている。
この目的は、次のa)及びb)を含む可塑剤組成物によって達成されることが、意外なことに見いだされた:
a)粘度が100cP以上の可塑剤(A)、及び
b)下式(I):
Figure 2020500996
を有するエステル(B)(式中のR及びRは同一であるか又は異なり、直鎖、枝分かれ又は環式ヒドロカルビル基を表す)。
本願発明の第1の実施形態は、25℃での粘度が100cP以上の可塑剤(A)、及び下式(I):
Figure 2020500996
を有するエステル(B)(式中のR及びRは同一であるか又は異なり、直鎖、枝分かれ又は環式ヒドロカルビル基を表す)、を含む可塑剤組成物に関する。
本発明のもう一つの実施形態は、ビニルポリマー、ハロゲン含有ポリマー、クロロスルホン化ポリエチレン、セルロースエステル、アクリルポリマー、ポリアセタール、ポリスチレン、ポリアミド、ポリオレフィン、又はそれらの混合物からなる群より選ばれた少なくとも1種のポリマーと、25℃での粘度が100cP以上の可塑剤(A)及び下式(I):
Figure 2020500996
を有するエステル(B)(式中のR及びRは同一であるか又は異なり、直鎖、枝分かれ又は環式ヒドロカルビル基を表す)を含む可塑剤組成物とを含む、ポリマー組成物に関する。
可塑剤組成物は、25℃での粘度が100cP以上の可塑剤(A)、及び下式(I):
Figure 2020500996
を有するエステル(B)を含み、上記の式中のR及びRは同一であるか又は異なり、直鎖、枝分かれ又は環式ヒドロカルビル基、好ましくはアルキル基を表し、かつR及びRは1〜15の炭素原子を有することができる。好ましくは、Rは、1〜12の炭素原子、より好ましくは2〜8の炭素原子、最も好ましくは5〜7の炭素原子を有するアルキル基である。Rは、7〜15の炭素原子、より好ましくは8〜14の炭素原子、最も好ましくは8〜10の炭素原子を有するアルキル基である。
最も好ましくは、式(I)のエステルは11〜23の炭素原子を有する。式(I)のエステルが11未満の炭素原子を有する場合には、室温においてより揮発性となる。逆に、式(I)のエステルが23より多数の炭素原子を有する場合には、室温において固形となって、結果としてポリマー樹脂の加工性及びそれとの相性が乏しくなる。
粘度が100cP以上、好ましくは100〜3,000cPの範囲の可塑剤(A)は、トリメリテート可塑剤、高分子可塑剤、バイオベースの可塑剤、又はそれらの混合物から選ばれる。
トリメリテート可塑剤は、トリ−2−エチルヘキシルトリメリテート(TEHTM又はTOTM)、トリイソノニルトリメリテート(TINTM)、トリメチルトリメリテート(TMTM)、トリ−(n−オクチル,n−デシル)トリメリテート(ATM)、トリ−(ヘプチル,ノニル)トリメリテート(LTM)、n−オクチルトリメリテート(OTM)、又はそれらの混合物から選択される。
高分子可塑剤は、線状及び/又は枝分かれポリエステル、エチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素生成物、ブタジエンとアクリロニトリル、アクリル酸エステル及びフマル酸エステルとのコポリマーから選択される。
ポリエステル可塑剤は、アジピン酸、アゼライン酸、脂肪酸、混合二塩基酸、フタル酸、セバシン酸、コハク酸又はグルタル酸と、アルコール、グリコール又は多価アルコールとの反応生成物である。ポリエステル可塑剤の例は、アジピン酸ポリエステル及びアジピン酸エーテルポリエステルである。
バイオベースの可塑剤は、イソソルビドエステル、糖アルコール、アセチル化脂肪エステル、アセチル化油、エポキシ化脂肪エステル、エポキシ化油、及びイソソルビドジエステルから選択される。
可塑剤と式(I)のエステル(B)との混合物は、任意の比率の可塑剤及びエステル(B)を含むことができる。好適な混合物は、可塑剤組成物の総量に対して80〜99.7wt%、好ましくは90〜99wt%、より好ましくは92〜98.5wt%、最も好ましくは92〜97wt%の量の可塑剤を含むことができよう。同様に、好適な混合物は、可塑剤組成物の総量に対して0.3〜20wt%、好ましくは1〜10wt%、より好ましくは1.5〜8wt%、最も好ましくは3〜8wt%の量のエステル(B)を含むことができよう。一実施形態では、可塑剤組成物は、可塑剤組成物の総量に対して上述の実施形態のいずれかにおける可塑剤及びエステル(B)の混合物からなる。
本発明の可塑剤組成物の可能性のある用途は、種々のポリマー樹脂のための、例えばビニルポリマー、ハロゲン含有ポリマー、クロロスルホン化ポリエチレン、セルロースエステル、アクリルポリマー、ポリアセタール、ポリスチレン、ポリアミド、ポリオレフィン、又はそれらの混合物などのための、好ましくはアクリレートエラストマー、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、エピクロロヒドリン、クロロスルホン化ポリエチレン、セルロース−アセテートブチレートのための、最も好ましくはポリ塩化ビニルのための、可塑剤としての用途である。
本発明の可塑剤組成物は、ポリマーとの、とりわけポリ塩化ビニルとの混和性が優れることから、加工を容易にする。これは、上記の可塑剤組成物の粘度が低いおかげであって、この組成物では、式(I)のエステルが高粘度の可塑剤のための粘度降下剤かつ取込み速度向上剤として働く。
本発明のもう一つの実施形態は、少なくとも1種のポリマーと、粘度が100cP以上の可塑剤(A)及び式(I)のエステル(B)を含む可塑剤組成物とを含む、ポリマー組成物に関する。
この実施形態のポリマーは、ビニルポリマー、ハロゲン含有ポリマー、クロロスルホン化ポリエチレン、セルロースエステル、アクリルポリマー、ポリアセタール、ポリスチレン、ポリアミド、ポリオレフィン、又はそれらの混合物からなる群から、好ましくはアクリレートエラストマー、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、エピクロロヒドリン、クロロスルホン化ポリエチレン、セルロース−アセテートブチレートから選ばれ、最も好ましくはポリ塩化ビニルである。
この実施形態のポリマー組成物では、先に説明した実施形態のいずれにおける可塑剤(A)及びエステル(B)を含む可塑剤組成物を使用してもよい。
本発明のポリマー組成物は、好ましくは、100重量部のポリマー当たりに1〜120重量部の可塑剤組成物を含み、より好ましくは100重量部のポリマー当たりに40〜90重量部を含む。
本発明のポリマー組成物は、容易に加工、混合又は成形される。これは、上記の可塑剤組成物が低い粘度とともにポリマーとの良好な混和性を有し、それゆえポリマー組成物を加工、混合又は成形する際にポリマー粘度を低下させるのに一役買うからである。このときに、混合時間及び冷却時間も削減することができ、それでもその間に均一な分布が得られ、その結果として一層の省エネルギーが進み、生産性がより高くなる。更に、このポリマー組成物は欠陥箇所がより少なく、かつ体積電気抵抗率がより大きい。
本発明のポリマー組成物は更に、充填剤、増量剤、顔料、熱安定剤、紫外線安定剤、粘度調整剤、レオロジー添加剤、気泡形成剤、気泡安定剤、帯電防止剤、耐衝撃性改良剤及び潤滑剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の添加剤を含む。
本発明のポリマー組成物は、化合物、電気ワイヤ/ケーブル用コンパウンド、ワイヤハーネス、シート、テープ、フィルム、食品パッケージ、ホース、自動車部品、シールライナー、ガスケット、医療用品、建設材料、家庭用品、靴、床材、合成皮革,防水布、壁紙、玩具などの製造のために使用することができる。
一例として、以下において本発明を更に説明する。
〔方法及び定義〕
1.可塑剤組成物粘度の測定
可塑剤組成物の粘度は、ASTM D2196(ブルックフィールド粘度計)に従い、0番スピンドルを使用し25℃で試験して測定する。
2.可塑剤取込み時間の測定
可塑剤取込み時間は、ASTM D2396−88の手順により測定する。可塑剤の添加から遊星型ミキサーの混練トルクが最小に達するまでに要する時間を、可塑剤取込み時間として測定する。
3.ポリマー複合材料の物性の測定
a)硬さ
厚さ3mmの試験片について、ASTM D2240に従い、硬さ試験機又はデュロメーター(タイプA)を用いて試験片の5つの異なる箇所で測定し、平均値を報告した。
b)マイグレーションは、可塑剤のマイグレーション量の目安である。
厚さ1mmの試験片を70℃のオーブンで10日間加熱し、次の式によりマイグレーション率(%)を計算した。
Figure 2020500996
c)体積抵抗率(VR)は、ポリマー組成物の体積電気抵抗率の目安である。
体積抵抗率は、ASTM D257に従って測定する。厚さ2mmの試験片を2つの電極の間に配置する。60秒間、電圧を印加し、抵抗を測定する。表面又は体積抵抗率を計算し、明らかな値を提示する(帯電時間60秒)。
d)熱安定性は、ポリマー複合材料の熱に対する耐久時間の目安である。
熱安定性は、メタスタット機により200℃で200分測定する。厚さ1mmの試験片を、変色及びその他の劣化の兆候について目視検査する。試験片の色が変化し始める(初期の変色)時間及び試験片が燃焼し始める(燃焼変色)時間を記録する。
e)重量安定性(損失重量(%))は、加熱後のポリマー組成物の分解の目安である。
厚さ1mmの試験片をたたいてダンベル形状にし、その後100℃で168時間加熱して、損失重量(%)を次のように計算した。
Figure 2020500996
f)黄変指数は、試験片の黄変の目安である。
厚さ1mmの試験片を、ASTM D9125に従いDataカラーマシン600TMによって測定する。
g)引張り強さと伸び率(%)
引張り強さと伸び率は、JIS K 6723により測定する。試験機U.T.M.を使って、ダンベル状の試験片を200mm/minのクロスヘッド速度で伸ばす。破断点を測定する。次の式により、引張り強さと伸び率を計算する。
Figure 2020500996
h)引張り強さ及び伸び率の保持率(%)
厚さ1mmのダンベル状の試験片を80又は100℃のオーブンにより168時間加熱してから、JIS K 6723に従い引張り強さ及び伸び率を測定する。引張り強さ及び伸び率の保持率(%)を、次の式により計算する。
Figure 2020500996
i)脆化温度は、脆性が検出される前にポリマー組成物が低温に耐える温度の目安である。脆化温度が低くなるほど、ポリマー複合材料の低温に関する耐久性は高くなる。
クラッシュ−バーグ試験(ASTM D746の脆性試験)を使って、厚さ2mmの試験片の測定を−30℃から−50℃までの温度範囲の間で2℃/minの温度変化率にて行う。
j)欠陥箇所は、試験片の表面に現れる未溶融の材料に起因する表面欠陥である。欠陥箇所の数を数える。
下記の表で使用する省略形の意味は次のとおりである。
PVC: ポリ塩化ビニル樹脂
TOTM: トリ(2−エチルヘキシル)トリメリテート
DOTP: ジ(2−エチルヘキシル)テレフタレート
DINP: ジイソノニルフタレート
2EHB: 2−エチルヘキシルブチレート
2EHH: 2−エチルヘキシルヘキサノエート
DDP: ドデシルプロプリオネート
TDP: テトラデシルプロプリオネート
以下において、下記の実施例及び比較例により本願発明をより詳しく説明する。しかしながら、下記の実施例は本発明を理解するためのものに過ぎず、本発明は下記の実施例に限定されない。
〔第1の実施形態〕
混合物を40rpm及び周囲温度で5分間撹拌して、本発明の可塑剤組成物及び比較の可塑剤を調製した。その後、特性を表1に提示したとおりに評価した。
Figure 2020500996
表1から明らかなように、TOTMとともに式(I)のエステル(B)が存在する(IE1〜7)と、TOTMだけ(CE1)であるよりも粘度が低くなり、かつ可塑剤取込み時間が短くなる。式(I)のエステル(B)の量が多くなるほど、可塑剤組成物の粘度が低くなり、可塑剤取込み時間が短くなることが分かる。第2の可塑剤の量が同じものでは、TOTMと式(I)のエステル(B)を含む可塑剤組成物(IE1、IE3、IE6及びIE7)が、TOTMとDINPを含む可塑剤組成物(CE2)、TOTMとDOTPを含む可塑剤組成物(CE3)、及びDOTPとポリエステルを含む可塑剤組成物(CE4)よりも低い粘度と短い可塑剤取込み時間を有している。これらから、比較の可塑剤と比べて、本発明の可塑剤組成物をベースとする可塑化ポリマーの処理はより容易なものとなる。
表1は、ポリエステル可塑剤を式(I)のエステルと混合すると(IE8)、ポリエステル可塑剤の非常に高い粘度(CE5)が有意に低下することも示している。
粘度が低くなればなるほど、また可塑剤取込み時間が短くなればなるほど、TOTM又はポリエステル可塑剤及び式(I)のエステル(B)を含む可塑剤組成物を使用することで処理時間が速くなる。
〔第2の実施形態〕
表2に示したとおりの材料及び量により、高耐熱性ケーブル用途向けのポリマー組成物を調製した。成分をドライブレンドし、次いでミキシングロールにより160℃で4分間混合して、熱安定性を試験するためにポリ塩化ビニル組成物のシートを作製した。その他の特性を試験するためには、上記組成物のシートを圧縮成形により180℃で5分間圧縮して所定の大きさにした。結果を表2に示した。
表2から、TOTM及び式(I)のエステル(B)を含有しているポリマー組成物(ポリマー組成物1〜6)は、TOTMだけを含有しているポリマー組成物(ポリマー組成物7)よりも少ない欠陥箇所を示している。式(I)のエステル(B)の量が多くなるほど、より少ない欠陥箇所を観測することができ、そして引張り強さが増大する傾向がある。可塑剤組成物に式(I)のエステル(B)を添加すると、その他の第2の可塑剤を添加する(ポリマー組成物8〜10)のと比べて体積電気抵抗率がより高くなるのに対して、引張り強さ,熱安定性、重量安定性、マイグレーションなどの特性は、似かよったレベルにとどまる。TOTM及びポリエステル可塑剤を含有しているポリマー組成物(ポリマー組成物10)は、TOTM及び式(I)のエステル(B)を含有しているポリマー組成物よりも体積電気抵抗率及び熱安定特性が有意に劣ることも分かる。
Figure 2020500996
Figure 2020500996

Claims (15)

  1. 次のa)及びb)を含む可塑剤組成物:
    a)25℃での粘度が100cP以上である可塑剤(A)、及び
    b)下式(I):
    Figure 2020500996
    を有するエステル(B)(式中のR及びRは同一であるか又は異なり、直鎖、枝分かれ又は環式ヒドロカルビル基を表す)。
  2. 式(I)中のR及びRが同一であるか又は異なり、直鎖又は枝分かれアルキル基を表す、請求項1に記載の可塑剤組成物。
  3. 式(I)中のR及びRが互いに独立して、1〜15の炭素原子を有する、請求項1又は2に記載の可塑剤組成物。
  4. が1〜12の炭素原子を有するアルキル基である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の可塑剤組成物。
  5. が7〜15の炭素原子を有するアルキル基である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の可塑剤組成物。
  6. 前記可塑剤(A)が、トリメリテート可塑剤、高分子可塑剤、バイオベースの可塑剤、又はそれらの混合物から選択されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の可塑剤組成物。
  7. 前記可塑剤(A)が、当該可塑剤組成物の全量に対して80〜99.7wt%の量で存在している、請求項1〜6のいずれか一項に記載の可塑剤組成物。
  8. 前記可塑剤(A)が、当該可塑剤組成物の全重に対して90〜99wt%の量で存在している、請求項7に記載の可塑剤組成物。
  9. 前記エステル(B)が、当該可塑剤組成物の全量に対して0.3〜20wt%の量で存在している、請求項1〜8のいずれか一項に記載の可塑剤組成物。
  10. 前記エステル(B)が、当該可塑剤組成物の全量に対して1〜10wt%の量で存在している、請求項9に記載の可塑剤組成物。
  11. ビニルポリマー、ハロゲン含有ポリマー、クロロスルホン化ポリエチレン、セルロースエステル、アクリルポリマー、ポリアセタール、ポリスチレン、ポリアミド、ポリオレフィン、又はそれらの混合物のための、好ましくはアクリレートエラストマー、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、エピクロロヒドリン、クロロスルホン化ポリエチレン、セルロース−アセテートブチレートのための、最も好ましくはポリ塩化ビニルのための、請求項1〜10のいずれか一項に記載の可塑剤組成物の使用。
  12. ビニルポリマー、ハロゲン含有ポリマー、クロロスルホン化ポリエチレン、セルロースエステル、アクリルポリマー、ポリアセタール、ポリスチレン、ポリアミド、ポリオレフィン、又はそれらの混合物からなる群より選ばれる少なくとも1種のポリマーと、請求項1〜10のいずれか一項に記載の可塑剤組成物とを含む、ポリマー組成物。
  13. 前記ポリマーがポリ塩化ビニルである、請求項12に記載のポリマー組成物。
  14. 前記可塑剤組成物が、100重量部のポリマー当たり1〜120部の量で、好ましくは100重量部のポリマー当たり40〜90部の量で存在している、請求項12又は13に記載のポリマー組成物。
  15. 充填剤、増量剤、顔料、熱安定剤、紫外線安定剤、粘度調整剤、レオロジー添加剤、気泡形成剤、気泡安定剤、帯電防止剤、耐衝撃性改良剤及び潤滑剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の添加剤を更に含む、請求項12〜14のいずれか一項に記載のポリマー組成物。
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