以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。以下に説明する実施形態は、実店舗で販売される商品に関するお得な情報を広告としてユーザに提供し、その商品を実店舗で購入したユーザに対して特典を付与する情報提供システムに対して本発明を適用した場合の実施形態である。お得情報は、商品を購入したユーザに対して特典が付与されることを示す情報である。店舗の種類の例として、コンビニエンスストア、ドラッグストア、スーパーマーケット等が挙げられる。付与される特典は、例えば、商品を購入する際に、その商品との交換価値があるものであってもよい。すなわち、付与される特典は、金銭的又は貨幣的な性質を有してもよい。特典の例として、ポイント、キャッシュバック、商品券等が挙げられる。
[1.情報提供システムの構成]
先ず、本実施形態に係る情報提供システムSの構成及び機能概要について、図1及び図2を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る情報提供システムSの概要構成の一例を示す図である。
図1に示すように、情報提供システムSは、情報提供サーバ1と、1又は複数の店舗サーバ2と、複数のユーザ端末3とを備える。情報提供サーバ1〜ユーザ端末3は、ネットワークNWを介して互いに接続される。ネットワークNWは、例えばインターネット、専用通信回線(例えば、CATV(Community Antenna Television)回線)、移動体通信網(基地局等を含む)、及びゲートウェイ等により構築されている。
情報提供サーバ1は、商品のお得情報をユーザに提供するとともに、その商品を実店舗で購入してその際に発行されたレシートを提示したユーザに対してポイントを付与するサーバ装置である。お得情報は、その商品を示す商品特定情報と、付与されるポイント数とを関連付けた情報である。ユーザは、例えば実店舗で受け取ったレシートを撮影して、その画像を情報提供サーバ1へ送信する。これにより、ユーザに対してポイントが付与される。特定のユーザが特定の商品を購入したことを判定する方法は、撮影されたレシートの画像を利用した方法に限定されるものではない。情報提供サーバ1は、各店舗のPOS(Point of sale system)と連携することにより、特定のユーザが特定の商品を購入したことを識別してもよい。例えば、情報提供サーバ1は、情報提供システムSにおいてユーザを識別するためのユーザIDと、そのユーザが利用する電子マネーの識別情報とを関連付けて記憶する。ユーザが電子マネーを用いて店舗で商品を購入すると、店舗サーバ2は、例えばその電子マネーの識別情報と、購入された商品の商品IDとを、情報提供サーバ1へ送信する。
各店舗サーバ2は、実店舗で販売される商品に関する情報を管理する。例えば、ストアチェーン等のように複数の店舗が単一の事業者に関連している場合、その事業者に対して一又は複数の店舗サーバ2が設置されてもよい。独立した店舗に対しては、その単一の店舗に対して一の店舗サーバ2が設置されてもよい。各店舗サーバ2は、商品状況DB21を備える。DBは、データベースの略語である。商品状況DB21には、対応する店舗で販売される商品のうち少なくとも一の商品のそれぞれについて、商品状況情報が記憶される。商品状況情報は、例えば商品名、商品ID、価格、在庫情報、販売期限等を含んでもよい。商品IDは、商品を識別する情報である。商品IDは、例えばJAN(Japanese Article Number Code)コード等の商品コードであってもよい。在庫情報は、店舗における商品の存在状況を示す。例えば、在庫情報は、対応する店舗にその商品が存在しているか否かを示してもよいし、対応する店舗にあるその商品の個数を示してもよい。便宜上、「在庫」という用語を用いているが、在庫情報に示される商品の存在状況は、店舗にある在庫室におけるその商品の保管状況、店舗におけるその商品の陳列状況、及びこれら両方を含み得る。販売期限は、対応する商品について、店舗に存在している商品の販売が許される期限である。販売期限の例として、消費期限、賞味期限、保存期限、保管期限等が挙げられる。例えば、商品が店舗に納入された際に、店舗の従業員等が納入商品についての情報をPOSに入力する。これにより、商品状況DB21における在庫情報や販売期限が更新されてもよい。また例えば、レジにおいて商品の清算が行われた際に、在庫情報が更新されてもよい。或いは、各商品に対してICタグが付加されていてもよい。このICタグには、例えば、商品ID、販売期限等が記録されてもよい。この場合、店舗内に設置されたタグリーダがICタグからの情報を検知することで、在庫情報や販売期限が更新されてもよい。
各ユーザ端末3は、情報提供システムSを利用するユーザにより利用される携帯用の端末装置である。ユーザ端末3には、ウェブブラウザ等のプログラムが記憶される。ユーザ端末3の例として、スマートフォン、タブレット式コンピュータ等の携帯情報端末、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等が挙げられる。各ユーザ端末3は、ユーザの操作に基づいて、情報提供サーバ1からお得情報を受信して画面に表示する。また、各ユーザ端末3は、カメラを備える。更に、各ユーザ端末3は、そのユーザ端末3の位置を示す位置情報を取得する機能を有する。例えば、GPS(Global Positioning System)等の衛星測位システムを利用して、位置情報として経緯度が計算されてもよい。また例えば、移動体通信事業者により、基地局を利用した位置情報がユーザ端末3に提供されてもよい。この場合、ユーザ端末3は、そのユーザ端末3の近くにある基地局の位置に対応した経緯度、住所又は郵便番号を、位置情報として取得する。また例えば、少なくとも一部の店舗の付近又はその店舗の内部に、少なくとも一のビーコンが設置されてもよい。このビーコンは、Bluetooth(登録商標)等を用いて、そのビーコンの周囲に向けてビーコン情報を発信する。ビーコン情報は、例えばそのビーコンを識別するビーコンIDを含んでもよい。ユーザ端末3がビーコンに接近すると、ユーザ端末3はビーコン情報を受信する。これにより、ユーザ端末3は、ビーコンIDを位置情報として取得する。ビーコンIDは、対応するビーコンが設置された店舗内又はその店舗の付近にユーザ端末3が位置していることを示している。
図2(a)は、お得情報の表示例を示す図である。ユーザ端末3の画面には、例えば図2(a)に示すように、お得情報一覧ページ200が表示される。お得情報一覧ページ200は、1又は複数のお得情報201を含むウェブページである。お得情報201は、商品を示す商品特定情報202及びその商品を実店舗で購入した場合に発行されたレシートをユーザが提示した場合に付与されるポイント数を示すポイント情報203を少なくとも含む。商品特定情報202は、例えば商品名及び商品の画像の少なくとも1つを含む。商品特定情報202は、更に商品の価格、仕様、説明、キャッチコピー等を含んでもよい。お得情報一覧ページ200からユーザが何れかのお得情報201を選択すると、図2(b)に示すように、商品詳細ウインドウ210が表示される。商品詳細ウインドウ210は、選択された商品特定情報、ポイント数、ポイントを獲得するための条件、登録ボタン211等を含む。ユーザが登録ボタン211を押下すると、選択されたお得情報が、ユーザお得情報として登録される。ユーザお得情報は、そのユーザが実際にポイントを獲得可能な商品のお得情報である。その後、ユーザは、ユーザお得情報が登録された商品を購入する。ユーザは、ユーザ端末3を操作して、図2(c)に示すように、ユーザお得情報一覧ページ220を表示させる。ユーザお得情報一覧ページ220は、1又は複数のユーザお得情報221、及び交換ボタン222を含む。ユーザお得情報221は、例えばユーザに登録された商品の商品特定情報及びポイント数を含む。ユーザは、ユーザお得情報一覧ページ220から1又は複数のユーザお得情報221を選択して交換ボタン222を押下する。すると、ユーザ端末3のカメラが起動するので、ユーザは、店舗で受け取ったレシートを撮影して、その画像をユーザ端末3から情報提供サーバ1へ送信させる。これにより、情報提供サーバ1は、そのユーザに対して、購入された商品に対応するポイントを付与する処理を実行する。
[2.情報提供サーバの構成]
次に、情報提供サーバ1の構成について、図3及び図4を用いて説明する。図3は、本実施形態に係る情報提供サーバ1の概要構成の一例を示すブロック図である。図3に示すように、情報提供サーバ1は、システム制御部11と、システムバス12と、入出力インターフェース13と、記憶部14と、通信部15と、を備えている。システム制御部11と入出力インターフェース13とは、システムバス12を介して接続されている。
システム制御部11は、CPU(Central Processing Unit)11a、ROM(Read Only Memory)11b、RAM(Random Access Memory)11c等により構成されている。
入出力インターフェース13は、記憶部14及び通信部15とシステム制御部11との間のインターフェース処理を行う。
記憶部14は、例えば、ハードディスクドライブ等により構成されている。この記憶部14には、会員DB14a、商品DB14b、店舗DB14c、購入履歴DB14d、ユーザ属性DB14e、店舗商品状況DB14f等のデータベースが記憶されている。
図4は、データベースに記憶される内容の一例を示す図である。会員DB14aには、情報提供システムSのユーザに関する会員情報がユーザごとに記憶されている。具体的に、会員DB14aには、会員情報として、ユーザID、氏名、性別、生年月日、住所、保有ポイント数等の情報が関連付けて記憶される。ユーザIDは、ユーザを識別するための識別情報である。保有ポイント数は、ユーザが現在保有しているポイントの数である。
商品DB14bには、実店舗で販売される様々な商品に関する商品情報が商品ごとに記憶されている。具体的に、商品DB14bには、商品情報として、商品ID、カテゴリID、商品名、商品の画像、価格、付与ポイント数、1又は複数のユーザ属性情報等が関連付けて記憶される。商品IDは、商品を識別するための識別情報である。カテゴリIDは、商品が属するカテゴリを識別するための識別情報である。例えば、商品の種類によってカテゴリ分類が行われてもよいし、商品を製造したメーカによってカテゴリ分類が行われてもよい。或いは、種類及びメーカそれぞれに対応したカテゴリIDが商品DB14bに記憶されてもよい。付与ポイント数は、対応する商品を購入したユーザに対して通常付与されるポイント数である。ユーザ属性情報は、如何なる属性のユーザに対してお得情報を表示させるかを示す。具体的に、ユーザ属性情報は、1の属性又は複数の属性の組み合わせを示す。ユーザの属性の例として、性別、年齢、年代、住所地(例えば都道府県等)等が挙げられる。また、店舗におけるユーザの商品の購入履歴等、ユーザの行動から推定されるユーザの傾向が、属性として用いられてもよい。一般的に、ユーザ属性情報は、対応する商品を購入する傾向があるユーザの属性や、対応する商品のメーカがその商品を購入してもらいたいユーザの属性を示す。ユーザ属性情報は、例えばメーカにより予め指定されてもよい。また例えば、情報提供サーバ1は、定期的に購入履歴を分析して、商品DB14bに対して、ユーザ属性情報の追加、変更及び削除を行ってもよい。
店舗DB14cには、店舗に関する店舗情報が店舗ごとに記憶される。具体的に、店舗DB14cには、店舗情報として、店舗ID、店舗名、店舗位置情報等が関連付けて記憶される。店舗IDは、店舗を識別する識別情報である。店舗位置情報は、店舗が所在する位置を示す。店舗位置情報は、例えば経緯度であってもよいし、住所や郵便番号等であってもよい。また、店舗にビーコンが設置されている場合、店舗位置情報は、そのビーコンのビーコンIDを含んでもよい。
購入履歴DB14dには、店舗におけるユーザによる商品の購入履歴が記憶される。具体的に、購入履歴DB14dには、購入履歴として、ユーザID、店舗ID、商品ID、購入日時等が関連付けて記憶される。ユーザID、店舗ID及び商品IDの組み合わせは、如何なるユーザが如何なる店舗で如何なる商品を購入したかを示す。購入日時は、商品が購入された日時を示す。
ユーザ属性DB14eには、購入履歴DB14dに記憶される購入履歴に基づいて少なくとも一のユーザの属性が特定された場合、そのユーザについて特定された属性が記憶される。具体的に、ユーザ属性DB14eには、ユーザID、及び一又は複数の属性情報が、属性が特定されたユーザごとに記憶される。属性情報は、対応するユーザについて特定された属性を示す。例えば、或るユーザについて特定種類の商品の購入頻度が高い場合、そのユーザがその種類の商品を好みであることを示す属性情報が記憶されてもよい。また例えば、或るユーザについて特定の時間(時間帯、曜日等)において特定の商品の購入頻度が高い場合、そのユーザがその時間にその商品を購入する傾向があることを示す属性情報が記憶されてもよい。情報提供サーバ1は、例えば定期的に購入履歴を分析して、ユーザ属性DB14eに対応する属性情報の追加、変更及び削除を行ってもよい。
店舗商品状況DB14fは、各店舗で販売される商品のうち、お得情報の提供対象となる各商品の状況を示す店舗商品状況情報が記憶される。具体的に、店舗商品状況DB14fには、店舗商品状況情報として、店舗ID、商品ID、在庫情報、販売期限等が関連付けて記憶される。例えば、或る店舗において或る商品が存在するか否かに変化があった場合又は販売期限に変化があった場合、その店舗に対応する店舗サーバ2は、その店舗の店舗ID、その商品の商品ID、及び新しい在庫情報又は販売期限を情報提供サーバ1へ送信してもよい。情報提供サーバ1は、店舗サーバ2から受信された情報で、店舗商品状況DB14fを更新する。
記憶部14には、更に、オペレーティングシステム、DBMS(Database Management System)、サーバプログラム等の各種プログラムが記憶されている。サーバプログラムは、情報提供システムSに関する各種処理をシステム制御部11に実行させるプログラムである。特に、サーバプログラムは、お得情報をユーザ端末3に提供するためのプログラムである。サーバプログラムは、例えば、他の装置からインターネットNWを介して取得されるようにしてもよいし、磁気テープ、光ディスク、メモリカード等の記録媒体に記録されてドライブ装置を介して読み込まれるようにしてもよい。
通信部15は、ネットワークNWを介して店舗サーバ2やユーザ端末3と接続し、これらの装置との通信状態を制御する。
[3.システム制御部の機能概要]
次に、図5乃至図10を用いて、情報提供サーバ1のシステム制御部11の機能概要について説明する。図5は、本実施形態に係る情報提供サーバ1のシステム制御部11の機能ブロックの一例を示す図である。システム制御部11は、CPU11aが、サーバプログラムに含まれる各種プログラムコードを読み出し実行することにより、図5に示すように、端末位置情報取得部111、店舗位置情報取得部112、店舗商品状況取得部113、お得情報表示制御部114等として機能する。
端末位置情報取得部111は、ユーザ端末3の位置を示す位置情報を、端末位置情報として取得する。例えば、ユーザがユーザ端末3を操作して、お得情報一覧ページの表示を指示したときに、ユーザ端末3は、お得情報一覧ページの要求を情報提供サーバ1へ送信する。この要求に、現在位置を示す端末位置情報が含まれてもよい。端末位置情報は、ユーザ端末3が位置する場所の経緯度、住所、郵便番号等であってもよい。また例えば、店舗に設置されたビーコンからビーコン情報を受信可能な場所にユーザ端末3が位置する場合、端末位置情報は、そのビーコンのビーコンIDを含んでもよい。
店舗位置情報取得部112は、複数の店舗のうち所定店舗の位置を示す店舗位置情報を含む店舗DB14cを記憶する記憶部14から、店舗位置情報を取得する。ここで、「複数の店舗」とは、特定された複数の店舗を必ずしも示すものではなく、情報提供システムSにおいてユーザが買い物をするであろうと想定されている種類(例えば、コンビニエンスストア、ドラッグストア、スーパーマーケット等)の一般的な店舗を示している。また、所定店舗は、店舗DB14cに情報が登録されている店舗である。これらの店舗を登録店舗という。
店舗商品状況取得部113は、店舗サーバ2から商品状況情報内の少なくとも一部の情報を取得する。例えば、前述したように、各店舗サーバ2は、商品が存在するか否かが変化したときに、最新の在庫情報を情報提供サーバへ送信したり、販売期限が変化したときに、最新の販売期限を情報提供サーバへ送信したりしてもよい。店舗商品状況取得部113は、受信した情報を予め店舗商品状況DB14fに記憶させておいてもよい。或いは、店舗商品状況取得部113は、ユーザ端末3にお得情報を表示させる時点で、店舗に対応する店舗サーバ2から情報を取得してもよい。
お得情報表示制御部114は、商品の広告として、お得情報をユーザ端末3に表示させる。例えば、お得情報一覧ページが表示される。特に、お得情報表示制御部114は、端末位置情報取得部111により取得された端末位置情報、及び店舗位置情報取得部112により取得された店舗位置情報に基づいて、お得情報を表示させる商品を決定する。
具体的に、お得情報表示制御部114は、端末位置情報に示されるユーザ端末3の位置が、店舗位置情報に示される登録店舗の位置に対応した所定範囲内にあるか否かを判定する。登録店舗の位置に対応した所定範囲は、ユーザ端末3が登録店舗の近くに位置するか否かの判定のために規定される。例えば、所定範囲は、登録店舗を中心とする所定半径の円領域であってもよい。基地局を利用した位置情報を利用した位置情報がユーザ端末3に提供される場合、所定範囲は、例えば、登録店舗から所定距離以内に位置する基地局がユーザ端末3との通信をカバーするセルの範囲であってもよい。登録店舗にビーコンが設置されている場合、所定範囲は、例えば、ユーザ端末3がそのビーコンからビーコン情報を受信可能な領域であってもよい。
ユーザ端末3の位置が、登録店舗の位置に対応した所定範囲内にない場合、お得情報表示制御部114は、複数の店舗の少なくとも何れかで販売される商品であって、そのユーザ端末3のユーザの属性に応じた商品の広告を示すお得情報をユーザ端末3に表示させる。この商品を、ユーザ属性対応商品という。ユーザ属性対応商品は、特定された店舗ではないものの、どこかの店舗では購入可能な商品である。ユーザの属性に応じた商品は、例えば、会員DB14aに記憶されているユーザの属性に、商品DB14bに記憶されているユーザ属性情報が合致する商品であってもよい。また例えば、ユーザの属性に応じた商品は、ユーザ属性DB14eに記憶されているユーザの属性情報に合致する商品、又はそのユーザの属性情報に商品カテゴリが合致する商品であってもよい。ユーザの属性に応じた商品は、一般的にそのユーザが好きな商品であったり、そのユーザが購入する傾向にある商品であったりする蓋然性がある。これまでの説明を要約すると、ユーザが登録店舗から離れた場所にいる場合、どこかの一般的な店舗で販売されている商品であって、そのユーザが購入する蓋然性が比較的に高い商品のお得情報が表示される。これによって、通常時において、店舗で販売される商品の売り上げの増大が期待される。複数のユーザ属性対応商品についてお得情報の一覧を表示させるとき、お得情報表示制御部114は、各商品の表示の優先度を、その商品のメーカから提供される広告料に基づいて決定してもよい。例えば、優先度が高い商品であるほど、そのお得情報が画面の上方に表示され、又はそのお得情報を表示させるためのスクロール操作の負担が小さい。例えば衛星からの電波を受信することができない等の理由により、ユーザ端末3が現在の端末位置情報を取得することができない場合も、お得情報表示制御部114は、ユーザ属性対応商品のお得情報を表示させてもよい。
ユーザ端末3の位置が、登録店舗の位置に対応した所定範囲内にある場合、お得情報表示制御部114は、その登録店舗で取り扱いがある商品の広告を示すお得情報をユーザ端末3に表示させる。この商品を、付近登録店舗取扱商品という。また、或る登録店舗の位置に対応した所定範囲内にユーザ端末3が位置している場合、その店舗を付近登録店舗という。付近登録店舗で取り扱いがある商品とは、その店舗で通常販売されている商品である。従って、ユーザが登録店舗の近く又はその登録店舗内にいる場合、その登録店舗で販売される商品のお得情報が表示される。
ユーザの現在位置から近くにある店舗又はユーザがいる店舗で販売される商品の方が、そのユーザの属性に応じた商品ではあっても、そのような店舗では販売されていない商品よりも、そのユーザにより購入される蓋然性が高い。すなわち、ユーザ属性対応商品のお得情報を見て、ユーザがその商品を求めてその商品を販売している店舗まで移動するよりも、付近登録店舗取扱商品のお得情報を見て、ユーザが付近にある店舗に移動して又はその場でその商品を購入する方が、ユーザにとって購入行動を取りやすい。こうして、ユーザと登録店舗との位置関係に応じて、お得情報が表示される商品を制御することで、店舗で販売される商品の売り上げが効率的に増大させることができる。
ユーザ端末3の位置が登録店舗の位置に対応した所定範囲内にある場合、お得情報表示制御部114は、ユーザ属性対応商品のうち付近登録店舗取扱商品のお得情報を表示させてもよい。両方の条件を満たす商品であれば、ユーザが購入する蓋然性は更に高くなる。ここで、お得情報表示制御部114は、付近登録店舗取扱商品のうち、ユーザ属性対応商品のみを表示させてもよい。或いは、お得情報表示制御部114は、付近登録店舗取扱商品の全てを表示対象とするものの、それらの商品のうち、ユーザ属性対応商品の表示の優先度を、他の商品の優先度よりも高くしてもよい。
また、ユーザ端末3の位置が登録店舗の位置に対応した所定範囲内にある場合、お得情報表示制御部114は、付近登録店舗取扱商品のお得情報のみを表示させてもよい。或いは、お得情報表示制御部114は、付近登録店舗取扱商品のお得情報、及びユーザ属性対応商品のお得情報の両方を表示させてもよい。この場合、ユーザが何れの商品の購入を選択したとしても、売り上げを増大させることができる。ここで、お得情報表示制御部114は、付近登録店舗取扱商品の表示の優先度を、ユーザ属性対応商品の表示の優先度より高くしてもよい。
ユーザ端末3の位置が登録店舗の位置に対応した所定範囲内にある場合にお得情報が表示される付近登録店舗取扱商品は、ユーザの付近にある登録店舗で購入可能な状況にある商品に限定されてもよい。これにより、その店舗では通常販売されているものの、今現在は一時的に購入することができないような状況にある商品についてはお得情報が表示されない。そのため、ユーザがお得情報を見て店舗に行ったが、商品を購入することができなかったという事態を回避することができる。また、商品を購入することができなかったという事態を回避することで、商品の売り上げを増大させることができる。
登録店舗で購入可能な状況にある商品は、例えばその店舗に存在している商品であってもよい。店舗に存在している商品は、その店舗に在庫がある商品、その店舗に陳列されている商品、又はその両方を満たす商品であってもよい。お得情報表示制御部114は、店舗商品状況取得部113により店舗サーバ2から取得された在庫情報に基づいて、ユーザの付近にある登録店舗で販売される商品のうちその店舗に存在している商品を、お得情報を表示させる付近登録店舗取扱商品として特定する。登録店舗で購入可能な状況にある商品は、店舗に在庫もなく陳列もされていないが、その店舗で予約購入が可能な商品を更に含んでもよい。
複数の付近登録店舗取扱商品についてお得情報の一覧を表示させるとき、お得情報表示制御部114は、ユーザ属性対応商品の場合と同様に、各商品の表示の優先度を広告料に基づいて決定してもよい。或いは、登録店舗側で、各取扱商品の表示の優先度が予め設定されてもよい。設定された優先度は、例えば店舗サーバ2の商品状況DB21に記憶される。そして、店舗商品状況取得部113が、店舗サーバ2から優先度を取得する。こうして、同一の商品であっても、ユーザが登録店舗から離れている場合は、メーカ側の事情に応じた優先順位でその商品のお得情報が表示され、ユーザが登録店舗の付近又はその登録店舗内に位置しており、且つその商品がその登録店舗で取り扱われている場合、その登録店舗側の事情に応じた優先順位でその商品のお得情報が表示されてもよい。
図6は、お得情報の表示の制御例を示す図である。例えば、商品A〜Zが、お得情報の表示対象である商品であるとする。或る登録店舗102は、これらの商品のうち、商品A〜Fを取り扱っている。商品A、C〜Fは店舗102に在庫があり、商品Bの在庫はない。領域103は、店舗102に対応する所定範囲に相当する。ユーザ端末3を所持したユーザ101が、当初領域103外でユーザ端末3にお得情報一覧ページ200−1を表示させた。このユーザ端末3では、6個のお得情報を表示可能である。商品A〜Zのうち、商品C、G、H、I、J及びKは、ユーザ101の属性に応じた商品である。この場合、お得情報一覧ページ200−1は、これらの商品のお得情報を含む。その後、ユーザ101は、領域103内に移動して、ユーザ端末3にお得情報一覧ページ200−2を表示させた。お得情報一覧ページ200−2は、店舗102に在庫がある商品A、C〜Fのお得情報を含む。これらの商品のうち、例えばユーザの属性に応じた商品Cのお得情報が優先的に表示されてもよい。また、お得情報一覧ページ200−2は、商品G〜Zのうち、ユーザの属性の応じた例えば商品Gのお得情報を更に含む。
付近登録店舗取扱商品のお得情報を表示させる場合、お得情報表示制御部114は、ユーザの付近にその付近登録店舗取扱商品を取り扱っている付近登録店舗が存在することを示す付加的情報も表示させてもよい。図7及び図8は、付加的情報の表示例を示す。図7(a)においては、お得情報一覧ページ200において、付近登録店舗取扱商品のお得情報201内に、付加的情報204が表示される。店舗名情報204として、例えば、「XXX限定 渋谷店」等が表示されてもよい。ここで、「XXX」は、コンビニエンスストアチェーンの名称であり、「渋谷店」は、そのチェーンにおける店舗名である。お得情報201に示されている商品AAAは、コンビニエンスストアXXX限定で販売されるため、「限定」という文言が付されている。しかしながら、文言「限定」の表示は必須ではない。図7(b)においては、付近登録店舗取扱商品の商品詳細ウインドウ210内に、付加的情報212が表示される。付加的情報212として、例えば、「近くのXXXで購入できます。」等のメッセージが表示されてもよい。図8(a)においては、お得情報一覧ページ200の上方に、付加的情報205が表示される。付加的情報205として、例えば「XXX渋谷店でAAAコーヒーが購入可能です。」等のメッセージが表示されてもよい。図8(b)においては、お得情報一覧ページ200において、付近登録店舗取扱商品のお得情報201内にアイコン206が表示される。ユーザがアイコン206を選択すると、付加的情報として、地図ウインドウ230が表示される。地図ウインドウ230には、ユーザ端末3の周辺の地図が表示される。地図ウインドウ230には、例えば、ユーザの位置を示すマーク231、及び付近登録店舗の位置を示すマーク232が表示される。なお、お得情報表示制御部114は、付加的情報を表示させなくてもよい。その理由は、お得情報を見ることにより、ユーザが付近登録店舗取扱商品を購入するために付近の店舗に行った場合、その店舗はその付近登録店舗取扱商品を取り扱っている登録店舗である蓋然性が高いからである。また、メーカとしては、そのメーカの商品が購入されるのであれば、購入先が登録店舗であるか否かは特に問題ではない。
お得情報表示制御部114は、お得情報を表示する付近登録店舗取扱商品の販売期限までの残時間が短いほど、特典の価額としてより高い価額を示す特典情報を含むお得情報を表示させてもよい。特典情報は、特典の価額として、例えばポイント数、キャッシュバックされる金額、商品券で購入可能な商品の価格等を示す。本実施形態においては、特典情報としてポイント数が表示される。販売期限までの残時間は、例えば現時点から販売期限までに要する時間である。残時間が短いほど、商品を購入した場合にユーザが獲得することができる特典の価額が高くなるので、売れ残ることによって店舗から回収又は破棄せざるを得ない商品の数を減少させることができる。残時間が短いほど特典の価額が高くなるのであれば、お得情報表示制御部114は、如何なるアルゴリズムで特典の価額を決定してもよい。その都度、手動で適当なアルゴリズムを模索して決定してもよい。図9は、お得情報の表示例を示す情報である。店舗102に陳列されている商品Bの賞味期限が3日後であるとする。この場合に商品Bのお得情報201には、例えば、15ポイントを示すポイント情報203−1が表示される。その後、商品Bの賞味期限が12時間後になったとする。この場合、商品Bのお得情報201には、例えば、50ポイントを示すポイント情報203−2が表示される。
お得情報表示制御部114は、登録店舗における商品の陳列スペースのうち、所定陳列スペースに陳列されている複数の付近登録店舗取扱商品であって、同一カテゴリに属する複数の付近登録店舗取扱商品それぞれの複数のお得情報を同時に表示させてもよい。すなわち、画面内のお得情報の表示態様を、所定陳列スペースにおける陳列状態に類似させる。ユーザがお得情報を見ることにより、何れかの付近登録店舗取扱商品を購入しようと思ったとする。そのときに、その商品と同一カテゴリの他の商品についてもお得情報が表示されているので、ユーザは、他の商品についても興味を持つ蓋然性がある。ユーザは商品を購入するために付近登録店舗でその商品が陳列されている陳列スペースを見る。その陳列スペースには、ユーザが購入しようと思った商品とともに、そのユーザが興味を持った商品も陳列されている。従って、ユーザは、興味を持った商品を手に取りやすい。その結果、ユーザは、当初購入しようと思った商品に加えて、興味を持った商品も購入する蓋然性がある。このように、店舗で販売される商品の売り上げの増大が期待される。
登録店舗においては、例えば所定陳列スペースに陳列されている商品を検出する検出装置が設置される。図10(a)は、或る陳列スペースにおける商品の陳列状況を示す図である。例えば、所定陳列スペースとして、棚300には現在、付近登録店舗取扱商品である商品321〜325が陳列されている。これらの商品は、全てコーヒー飲料である。商品321〜325それぞれには、商品ID等の情報が記録されたICタグが付されている。棚300には、更に検出装置としてICタグリーダ310が設置されている。ICタグリーダ310は、棚300内の各商品に付されたICタグの情報を読み取ることにより、その商品を検出する。なお、ICタグリーダ310の設置位置や性能、及び棚300における商品の陳列状態によっては、ICタグリーダ310が、棚300以外の陳列スペースに陳列されている商品を検出したり、棚300内にある一部の商品を検出することができなかったりする場合がある。しかしながら、これらの事態は特に問題ではない。ICタグリーダ310は、棚300内にある商品のうち少なくとも2以上の商品を検出することができればよい。ICタグリーダ310は、所定のネットワークを介して店舗サーバ2に接続される。ICタグリーダ310は、例えば検出した商品の商品IDと、そのICタグリーダ310が設置された陳列スペースを識別する陳列スペースIDを店舗サーバ2へ送信する。店舗サーバ2は、受信された陳列スペースIDを、商品IDと関連付けて商品状況DB21に記憶させる。
店舗商品状況取得部113は、店舗サーバ2から店舗ID、商品ID及び陳列スペースIDの組み合わせを取得して、店舗商品状況DB14fに記憶させる。お得情報表示制御部114は、お得情報を表示させるとき、店舗商品状況DB14fに記憶された陳列スペースIDを参照することにより、付近登録店舗取扱商品のうち、同一の陳列スペースに陳列されている商品を特定する。また、お得情報表示制御部114は、同一の陳列スペースに陳列されている商品のうち、同一のカテゴリに属する複数の商品を抽出する。お得情報表示制御部114は、抽出された複数の商品のお得情報を同時に表示させる。例えば、お得情報表示制御部114は、所定陳列スペースに陳列されている同一カテゴリの複数の商品に対して連続した表示順位を割り当てることにより、それらの商品のお得情報がまとまって表示されるようにしてもよい。また、付近取扱店舗の中に、所定陳列スペースに陳列された同一カテゴリに属する商品と、これらの商品とは別の商品が存在する場合、お得情報表示制御部114は、所定陳列スペースに陳列された同一カテゴリに属する商品の表示の優先順位を、他の商品の優先順位より高くしてもよい。図10(b)は、お得情報の表示例を示す図である。図10(b)に示すお得情報一覧ページ200には、商品325、324、321、322及び323にそれぞれ対応するお得情報201−1〜201−5が、この順序で表示されている。
お得情報表示制御部114は、ビーコンを利用した端末位置情報を用いて、所定陳列スペースに陳列された同一カテゴリに属する商品のお得情報の表示を制御してもよい。この場合、例えば所定陳列スペース付近にビーコンが設置される。お得情報表示制御部114は、例えば、GPS又は基地局を利用した端末位置情報から、登録店舗に対応する所定範囲内にユーザ端末3が位置していると判定したが、ビーコンからビーコン情報を受信することができる範囲内にそのユーザ端末3が位置していないと判定した場合、所定陳列スペースに陳列されているか否かに関わらず、その登録店舗の取扱商品について、お得情報を表示させる。一方、お得情報表示制御部114は、ビーコンからビーコン情報を受信することができる範囲内にユーザ端末3が位置していると判定した場合、所定陳列スペースに陳列された同一カテゴリに属する複数の商品のお得情報を同時に表示させる。また、同一店舗内において、所定の複数の陳列スペースそれぞれにICタグリーダが設置されてもよい。そして、これら複数の陳列スペースそれぞれに対してビーコンが設置されてもよい。店舗DB14cには、例えば、陳列スペースとこれに対応するビーコンとの組み合わせごとに、陳列スペースIDとビーコンIDとが関連付けて記憶される。お得情報表示制御部114は、端末位置情報としてのビーコンIDに基づいて、如何なる陳列スペースについてお得情報を表示させるかを制御してもよい。
なお、所定陳列スペースにおける商品の陳列状況をICタグリーダ310等の検出装置により検出するのではなく、登録店舗の店員等がその店舗の事情等により手作業で所定陳列スペース又は各陳列スペースにおける商品の陳列状況等の情報を入力してもよい。これにより、商品状況DB21において陳列スペースID等の陳列状況を示す情報等が更新されてもよい。そして、店舗サーバ2の商品状況DB21と情報提供サーバ1の店舗商品状況DB14fとの間で陳列状況等の情報が常時連携されてもよい。
[4.情報提供システムの動作]
次に、情報提供システムSの動作について、図11を用いて説明する。図11は、情報提供サーバ1のシステム制御部11によるお得情報提供処理の一例を示すフローチャートである。お得情報提供処理は、例えばユーザ端末3からお得情報一覧ページの要求を情報提供サーバ1が受信したときに実行される。この要求は、例えば要求を送信したユーザ端末3を利用するユーザのユーザID及び端末位置情報を含む。
図11に示すように、端末位置情報取得部111は、受信された要求から端末位置情報を取得する(ステップS1)。次いで、店舗位置情報取得部112は、店舗DB14cから、店舗位置情報に示される位置に対応する所定範囲が、端末位置情報に示されるユーザ端末3の位置を含む店舗を、付近登録店舗として検索する(ステップS2)。例えば、端末位置情報が、GPS又は基地局を利用してユーザ端末3が取得した情報である場合、店舗位置情報取得部112は、端末位置情報に示される位置から店舗位置情報に示される位置までの距離を店舗ごとに計算する。店舗位置情報取得部112は、計算された距離が所定距離以下である店舗を、付近登録店舗として特定する。端末位置情報がビーコンIDである場合、店舗位置情報取得部112は、このビーコンIDと同一のビーコンIDを店舗位置情報に含む店舗を、付近登録店舗として検索する。
次いで、店舗位置情報取得部112は、付近登録店舗が見つかったか否かを判定する(ステップS3)。付近登録店舗が見つからなかったと判定された場合(ステップS3:NO)、処理はステップS4に進む。ステップS4において、お得情報表示制御部114は、ユーザの属性に応じた商品の情報を取得する。例えば、お得情報表示制御部114は、受信された要求に含まれるユーザIDに対応する属性を会員DB14aから取得する。お得情報表示制御部114は、取得された属性に合致するユーザ属性情報に関連付けられた商品IDを、商品DB14bから検索する。そして、お得情報表示制御部114は、検索された商品IDに関連付けられた商品情報を、商品DB14bから取得する。また例えば、お得情報表示制御部114は、ユーザIDに対応する属性情報をユーザ属性DB14eから取得する。お得情報表示制御部114は、取得された属性情報に合致する商品ID、又は属性情報に合致するカテゴリIDに関連付けられた商品IDを、商品DB14bから検索する。そして、お得情報表示制御部114は、検索された商品IDに関連付けられた商品情報を、商品DB14bから取得する。次いで、お得情報表示制御部114は、取得された情報に基づいて、ユーザの属性に応じた各商品のお得情報を生成する。そして、お得情報表示制御部114は、これらのお得情報を含むお得情報一覧ページを生成して、ユーザ端末3へ送信する(ステップS5)。
ステップS3において、付近登録店舗が見つかったと判定された場合(ステップS3:YES)、処理はステップS6に進む。ステップS6において、お得情報表示制御部114は、付近登録店舗で取り扱われている各商品の情報を、商品DB14b及び店舗商品状況DB14fそれぞれから取得する。次いで、お得情報表示制御部114は、店舗商品状況DB14fから取得された在庫情報に基づいて、付近登録店舗で取り扱われている商品のうち、その店舗に存在している商品を抽出する(ステップS7)。次いで、お得情報表示制御部114は、付近登録店舗に存在している各商品について、現時点から店舗商品状況DB14fから取得された販売期限までの残時間を計算する。お得情報表示制御部114は、計算された残時間に応じて、各商品のポイント数を決定する(ステップS8)。
次いで、お得情報表示制御部114は、ステップS4と同様に、ユーザの属性に応じた商品の情報を取得する(ステップS9)。次いで、お得情報表示制御部114は、付近登録店舗に存在している商品の表示の優先順位を、ユーザの属性に応じた商品であるもののその付近登録店舗に存在していない商品の表示の優先順位よりも上位に設定する(ステップS10)。次いで、お得情報表示制御部114は、ユーザ端末3が、付近登録店舗において所定陳列スペース付近に位置しているか否かを判定する(ステップS11)。例えば、ユーザ端末3から受信された要求に含まれる端末位置情報がビーコンIDであり、店舗DB14cにおいて、付近登録店舗についてそのビーコンIDと何らかの陳列スペースIDが関連付けて記憶されている場合、お得情報表示制御部114は、ユーザ端末3が所定陳列スペース付近に位置していると判定する(ステップS11:YES)。この場合、お得情報表示制御部114は、所定陳列スペースに陳列されている同一カテゴリに属する複数の商品の表示順位を、他の商品の表示順位よりも上位に設定する(ステップS12)。このとき、お得情報表示制御部114は、所定陳列スペースの陳列スペースIDに関連付けられた商品IDを、商品DB14bから検索する。お得情報表示制御部114は、検索された商品IDに関連付けられたカテゴリIDに基づいて、所定陳列スペースに陳列されている商品のうち、同一カテゴリに属する複数の商品を特定する。
ステップS11において、ユーザ端末3が所定陳列スペース付近に位置していないと判定された場合(ステップS11:NO)、又はステップS12が完了した場合、処理はステップS13に進む。ステップS13において、お得情報表示制御部114は、付近登録店舗取扱商品に存在している商品のうち、ユーザの属性に応じた商品の表示の優先順位を、他の商品の優先順位よりも上位に設定する。ステップS12の後にステップS13が実行される場合、お得情報表示制御部114は、所定陳列スペースに陳列されている商品のうち、ユーザの属性に応じた商品の表示の優先順位を、他の商品の優先順位よりも上位に設定してもよい。
次いで、お得情報表示制御部114は、ステップS6で商品DB14bから取得された情報に基づいて、付近登録店舗に存在している各商品及びユーザの属性に応じた各商品のお得情報を生成する。ここで、お得情報表示制御部114は、付近登録店舗に存在している商品について、ステップS8で決定されたポイント数を示すポイント情報を、お得情報に含める。そして、お得情報表示制御部114は、生成されたお得情報を、ステップS10、12及び13で設定された優先順位に対応した順序で含むお得情報一覧ページを生成して、ユーザ端末3へ送信する(ステップS14)。ステップS5又はS14が完了すると、お得情報提供処理は終了する。
以上説明したように、本実施形態によれば、システム制御部11が、ユーザ端末3の位置を示す端末位置情報を取得する。また、システム制御部11が、複数の店舗のうち登録店舗の位置を示す店舗位置情報を記憶する記憶部14から、店舗位置情報を取得する。また、システム制御部11が、端末位置情報に示されるユーザ端末3の位置が、店舗位置情報に示される登録店舗の位置に対応した所定範囲内にない場合、複数の店舗の少なくとも何れかで販売される商品であって、ユーザの属性に応じたユーザ属性対応商品の広告を示すお得情報をユーザ端末3に表示させる。また、システム制御部11が端末位置情報に示されるユーザ端末3の位置が所定範囲内にある場合、登録店舗で取り扱われている付近登録店舗取扱商品の広告を示すお得情報をユーザ端末3に表示させる。従って、ユーザと登録店舗との位置関係に応じて、店舗で販売される商品の売り上げが効率的に増大するように広告を表示させることができる。
また、システム制御部11が、ユーザの属性に応じたユーザ属性対応商品のうち、登録店舗で取り扱われている付近登録店舗取扱商品について、お得情報を表示させてもよい。この場合、登録店舗で取り扱われている商品がユーザに購入される蓋然性を高めることができる。
また、付近登録店舗取扱商品のお得情報は、付近登録店舗取扱商品に関する商品特定情報と、付近登録店舗取扱商品を購入したユーザに対して付与される特典の価額を示す特典情報と、を含んでもよい。また、登録店舗について、付近登録店舗取扱商品の販売期限が設定されてもよい。また、システム制御部11は、販売期限までの残時間が短いほど、特典の価額としてより高い価額を示す特典情報を含むお得情報を表示させてもよい。この場合、商品が売れ残ることにより回収又は破棄せざるを得ない商品の数を減少させることができる。
また、システム制御部11が、登録店舗で取り扱われている少なくとも一の商品それぞれのその登録店舗における存在状況を管理する店舗サーバ2から、存在状況を示す在庫情報を受信してもよい。また、システム制御部11が、在庫情報に基づいて、少なくとも一の商品のうち登録店舗に存在している商品を、お得情報を表示させる付近登録店舗取扱商品として特定してもよい。この場合、ユーザが、広告情報が表示された商品をその登録店舗で購入しようとしたにもかかわらず、その商品がなかったという事態の発生を抑制することができる。
また、システム制御部11が、ユーザ属性対応商品のお得情報及び付近登録店舗取扱商品のお得情報の両方を表示させてもよい。この場合、ユーザが何れの条件を満たす商品を購入するとしても、商品がユーザに購入される蓋然性を高めることができる。
また、システム制御部11が、登録店舗における商品の陳列スペースのうち、所定陳列スペースに陳列されている、同一カテゴリに属する複数の付近登録店舗取扱商品それぞれの複数のお得情報を同時に表示させてもよい。この場合、店舗で販売される商品の売り上げを増大させることができる。
また、システム制御部11が、所定陳列スペースに陳列されている商品を検出するICタグリーダから出力された、検出された商品を示す商品ID及び陳列スペースIDを取得してもよい。また、システム制御部11が、取得された商品ID及び陳列スペースIDに基づいて、所定陳列スペースに陳列されている、同一カテゴリに属する複数の付近登録店舗取扱商品を特定してもよい。この場合、所定陳列スペースに陳列されている商品を適切に特定することができる。
また、ユーザの属性は、そのユーザによる商品の購入履歴に基づいて設定されてもよい。この場合、ユーザ自身により登録された属性の情報以外からでも、そのユーザの属性を特定することができる。