JP2020201343A - トナー - Google Patents

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政志 河村
Masashi Kawamura
政志 河村
英芳 冨永
Hideyoshi Tominaga
英芳 冨永
聡史 大辻
Satoshi Otsuji
聡史 大辻
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Abstract

【課題】高温高湿環境下でも低温低湿環境下でも優れた帯電性を有し、かつ画像流れ抑制効果を有するトナーの提供。【解決手段】トナー粒子の表面にフルオロアパタイトを有することを特徴とするトナー。【選択図】なし

Description

本発明は、静電荷像現像用トナーに関する。
電子写真プロセスを利用したプリンタおよび複合機は、世界各国にその市場を広げている。そのため、プリンタおよび複合機の使用環境は多岐に渡り、外部環境によらない安定的な高画質を長期間維持することが求められている。
外部環境によらない安定的な高画質のためには、特に高温高湿環境下での帯電性維持を目的として、トナー粒子の表面に撥水性の高いフッ素化合物を含有させたトナーが開示されている(特許文献1,2,3)。
特許文献1には、トナー粒子の表面に金属フッ化物塩を含有させることで、高温高湿環境下でプリントしてもハーフトーン画像ムラやベタ画像の濃度低下が生じにくいトナーが開示されている。
特許文献2には、フッ素を含有する有機ケイ素重合体で表面処理された層状無機鉱物を用いることで、高帯電性、帯電安定性に優れるトナーが開示されている。
特許文献3には、カチオン性フッ素界面活性剤によるフッ素含有層を有することで、ストレスに対しても安定な帯電能力と、地汚れによるプリント画像品質の劣化およびトナー飛散による画像形成装置内の汚染が抑制されたトナーが開示されている。
また一方で、高画質の維持に対する試みの一つとして、感光体ドラムの長寿命化が図られている。しかし、感光体が長寿命化することで感光体の表面に耐久劣化が蓄積し、画質に影響を及ぼす弊害がある。
特に、感光体の表面に放電生成物が付着すると、付着した放電生成物が高湿環境化において感光体の表面の水分に溶け込むことで感光体の表面を低抵抗化し、鮮明な静電潜像の形成を妨げる。これが、画像流れとよばれる画質の劣化につながる。
画像流れの対策としては、トナーに研磨作用を有する粒子を添加し、感光体の表面に付着した放電生成物を剥ぎ取ることによって改善する方法が知られている。しかし、剥ぎ取りの際に感光体の表面を過度に削ることで静電潜像を乱し、画像弊害を引き起こす問題がある。したがって、画像流れを適切に抑制するためには、感光体の表面を削りすぎないよう程良い硬さを持った材料をトナー粒子の表面に有する必要がある。
冒頭にある、外部環境によらない安定的な高画質を長期間維持するためには、高温高湿環境下でも優れた帯電性を有しかつ、部材の長寿命化に伴う画像流れ等の画質の劣化を引き起こさないトナーが必要となる。
特開2011−28246号公報 特開2016−118739号公報 特開2014−178530号公報
本発明は、外部環境によらない安定的な高画質を長期間維持するために、高温高湿環境下でも低温低湿環境下でも優れた帯電性を有しかつ、長期間の使用でも画像流れといった画質の劣化を引き起こさないトナーを提供することを目的とする。
トナー粒子の表面にフルオロアパタイトを含有することを特徴とするトナー。
本発明によれば、高温高湿環境下でも低温低湿環境下でも優れた帯電性を有し、かつ画像流れ抑制効果を有するトナーを提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はこれら説明に限定されるわけではない。
本発明に係るトナーは、トナー粒子の表面にフルオロアパタイトが含まれていることを特徴とする。
トナー粒子の表面に、吸湿性が低く帯電能の高いフッ素化合物を有することで、高温高湿環境下においても優れた帯電性を有する。また、トナー粒子の表面に適度に硬いフルオロアパタイトを有することで、長期間のプリントに伴い感光体の表面上に発生した放電生成物を感光体の表面から剥ぎ取ることができるため、画像流れ抑制効果を発揮する。
トナー粒子の表面のX線光電子分光分析において、
トナー粒子の表面の、炭素原子の濃度dC、酸素原子の濃度dO、カルシウム原子の濃度dCa、リン原子の濃度dP、及びフッ素原子の濃度dFの合計を100atomic%としたときに、フッ素原子の濃度dFが0.210atomic%以上、2.10atomic%以下であることが好ましい。さらに好ましくは、フッ素原子の濃度dFが0.70atomic%以上、1.50atomic%以下である。上記のX線光電子分光分析は、トナーの表面からトナーの中心(長軸の中点)に数nmの厚さで存在する表層の元素分析を行うものである。フッ素原子の濃度dFの割合が上記範囲である場合、高温高湿環境下における帯電性が特に良好になる。
トナー粒子の表面のX線光電子分光分析において、フッ素原子の濃度dFと該リン原子の濃度dPとの比、dF/dPが0.030以上、0.230以下であることが好ましい。さらに好ましくは、0.080以上、0.160以下である。
前記比、dF/dPが上記範囲内である場合、適度に硬いフルオロアパタイトが十分な量だけトナー粒子の表面に存在しているため、画像流れ抑制効果を発揮する。
トナー粒子の表面にフルオロアパタイトを有するトナーの製造方法は以下の3通りを考えることができるが、これらの方法に限定されるものではない。
1)あらかじめ作製したフルオロアパタイトをトナー粒子またはトナーに外添する。
2)トナー粒子形成時にフルオロアパタイトを分散剤として用いる。
3)ヒドロキシアパタイトを表面に有するトナー粒子またはトナーをフッ化ナトリウム水溶液に浸漬させる。
上記トナー粒子の製造方法としては、結着樹脂を形成するための重合性単量体を含有する重合性単量体組成物の粒子を水系媒体中で形成し、重合性単量体を重合させることによってトナー粒子を得る態様(懸濁重合法とも称する)が挙げられる。懸濁重合法は、トナー粒子を水系媒体中に分散させるときにフルオロアパタイトやヒドロキシアパタイトを用いることができる。このため、この手法により作製したトナー粒子は、上記フルオロアパタイトを有するトナーの製造方法3通りのうち、いずれを用いても本発明のトナーを作製することができる。
このほかにも粉砕法、乳化凝集法、溶解懸濁法によりトナー粒子を作製し、フルオロアパタイトを外添することで本発明に係るトナーを得ることができる。
上記製造方法において水系媒体とは、以下のものが挙げられる。
水、メタノール、エタノール、及びプロパノールのようなアルコール類、並びに、これらの混合溶媒である。
以上のトナー粒子製造方法のうち、懸濁重合法がより好ましい。懸濁重合法では、アパタイトをトナー粒子の水系媒体中への分散時に使用できるため、フルオロアパタイトをトナー粒子の表面へ均一に被覆することができ、本発明の効果である高温高湿環境下での帯電性および画像流れ抑制効果が特に良好になる。
以下、懸濁重合法についてさらに説明する。
上記重合性単量体組成物には、必要に応じて着色剤、離型剤、極性樹脂、及び低分子量樹脂を添加してもよい。また、重合工程終了後は、生成した粒子を洗浄、濾過により回収し、乾燥させてトナー粒子を得る。なお、上記重合工程の後半に昇温してもよい。さらに、未反応の重合性単量体又は副生成物を除去するために、重合工程後半又は重合工程終了後に一部分散媒体を反応系から留去することも可能である。
なお、以下に記載される材料は、懸濁重合法にのみ適用されるものではなく、上記他の製法にも適用できるものである。
重合性単量体として、以下に示すビニル系重合性単量体が好適に例示できる。スチレン;α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレンのようなスチレン誘導体;メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、iso−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−ノニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、ジメチルフォスフェートエチルアクリレート、ジエチルフォスフェートエチルアクリレート、ジブチルフォスフェートエチルアクリレート、2−ベンゾイルオキシエチルアクリレートのようなアクリル系重合性単量体;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、iso−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、iso−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、n−ノニルメタクリレート、ジエチルフォスフェートエチルメタクリレート、ジブチルフォスフェートエチルメタクリレートのようなメタクリル系重合性単量体;メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル、蟻酸ビニルのようなビニルエステル;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルのようなビニルエーテル;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロピルケトン。
重合性単量体の重合に際して、重合開始剤を添加してもよい。重合開始剤としては、以下のものが挙げられる。
2,2’−アゾビス−(2,4−ジバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリルのようなアゾ系、又はジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、ジイソプロピルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシドのような過酸化物系重合開始剤。これらの重合開始剤は、重合性単量体に対して0.5質量%以上30.0質量%以下の量で用いることが好ましく、単独でも又は併用してもよい。
トナー粒子を構成する結着樹脂の分子量をコントロールするために、重合性単量体の重合に際して、連鎖移動剤を添加してもよい。連鎖移動剤の添加量としては、重合性単量体の0.001質量%以上15.000質量%以下であることが好ましい。
一方、トナー粒子を構成する結着樹脂の分子量をコントロールするために、重合性単量体の重合に際して、架橋剤を添加してもよい。架橋剤としては、以下のものが挙げられる。
ジビニルベンゼン、ビス(4−アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、エチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール#200ジアクリレート(CH=CHCOO(CHCHO)nOCCH=CH n=4 分子量308)、ポリエチレングリコール#400ジアクリレート(CH=CHCOO(CHCHO)nOCCH=CH n=9 分子量508)、ポリエチレングリコール#600ジアクリレート(CH=CHCOO(CHCHO)nOCCH=CH n=14 分子量708)、ジプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリエステル型ジアクリレート(MANDA 日本化薬(株))、及びこれらのアクリレートをメタクリレートに変えたもの。
また、多官能の架橋剤としては以下のものが挙げられる。
ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート及びそのメタクリレート、2,2−ビス(4−メタクリロキシ・ポリエトキシフェニル)プロパン、ジアクリルフタレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルトリメリテート、ジアリールクロレンデート。架橋剤の添加量としては、重合性単量体に対して0.001質量%以上15.000質量%以下であることが好ましい。
上記重合性単量体の重合の際に用いられる媒体が水系媒体の場合には、重合性単量体組成物の粒子の水系媒体中での分散安定剤として以下のものを使用することができる。
無機分散安定剤として、以下のものが挙げられる。
リン酸三カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸亜鉛、リン酸アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、メタケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ベントナイト、シリカ、アルミナ。
また、有機系分散安定剤としては、ポリビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩、デンプンが挙げられる。
さらに、市販のノニオン、アニオン、カチオン型の界面活性剤の利用も可能である。このような界面活性剤としては、以下のものが挙げられる。
ドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム。
難水溶性無機分散安定剤を用い、水系媒体を調製する場合に、これらの分散安定剤の添加量は重合性単量体100.0質量部に対して、0.2質量部以上2.0質量部以下であることが好ましい。また、重合性単量体組成物100質量部に対して300質量部以上3,000質量部以下の水を用いて水系媒体を調製することが好ましい。
上記のような難水溶性無機分散剤が分散された水系媒体を調製する場合には、市販の分散安定剤をそのまま用いてもよい。また、細かい均一な粒度を有する分散安定剤を得るためには、水のような液媒体中で、高速撹拌下、難水溶性無機分散剤を生成させてもよい。具体的には、リン酸三カルシウムを分散安定剤として使用する場合、高速撹拌下でリン酸ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液を混合してリン酸三カルシウムの微粒子を形成することで、好ましい分散安定剤を得ることができる。
[樹脂成分]
トナー粒子に用いられる結着樹脂は、特段限定されず、従来公知のものを用いることができる。結着樹脂はビニル系樹脂、ポリエステルなどが好ましく例示できる。ビニル系樹脂としては、前述したビニル系重合性単量体の重合により生成する樹脂を用いることができる。ビニル系樹脂は、フッ素を含有する有機ケイ素化合物の重合体をトナー粒子の表面に析出させる作用に優れ、表面均一性、長期保存安定性に優れているため好ましい。
ポリエステル樹脂としては、下記に挙げるカルボン酸成分とアルコール成分とを縮重合させたものを用いることができる。
カルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、フマル酸、マレイン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、及び、トリメリット酸が挙げられる。
アルコール成分としては、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物、グリセリン、トリメチロールプロパン、及び、ペンタエリスリトールが挙げられる。
また、ポリエステル樹脂は、ウレア基を含有したポリエステル樹脂であってもよい。
その他の結着樹脂として、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリアクリル樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂を含有していてもよい。
また、トナーは、結晶性ポリエステルを含有しても良い。結晶性ポリエステルとは融点を有するポリエステルのことである。
結晶性ポリエステルの合成に用いられるアルコール成分としては、以下の炭素数2以上16以下の脂肪族ジオール及び芳香族ジオールが挙げられる。以下に示すアルコール成分は2種以上組み合わせて使用してもよい。
エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ドデカンジオール、1,12−ウンデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,15−ペンタデカンジオール、1,16−ヘキサデカンジオール等。
ビスフェノールA又はビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物等の芳香族ジオール。
ここで、融点を有するポリエステル樹脂を得るためには、α,ω−直鎖アルカンジオールが好ましく、1,4−ブタンジオール又は1,6−ヘキサンジオールがより好ましく、1,4−ブタンジオールがさらに好ましい。
炭素数2以上16以下の脂肪族ジオール又は芳香族ジオールの含有量は、アルコール成分中に50モル%以上である。急激な粘度の変化により低温定着性をさらに向上させるためには、好ましくは80モル%以上であり、より好ましくは90モル%以上である。
結晶性ポリエステルの合成に用いられるカルボン酸成分としては、以下の芳香族ジカルボン酸及び脂肪族ジカルボン酸が挙げられる。以下に示すカルボン酸成分は、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
芳香族ジカルボン酸としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸及びこれらの酸の無水物、並びにそれらのアルキルエステル(炭素数1以上3以下)が挙げられる。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、及び、イソプロピル基が挙げられる。テレフタル酸又はテレフタル酸のアルキルエステル(炭素数1以上3以下)はトナーの帯電安定性が良化するため好ましい。
脂肪族ジカルボン酸としては、以下のものが挙げられる。マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼリン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,11−ウンデカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,13−トリデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸。また、それらの酸の無水物及びそれらの酸のアルキル(炭素数1以上3以下)エステル等が挙げられる。
脂肪族ジカルボン酸は、不飽和脂肪族ジカルボン酸であってもよく、フマル酸、マレイン酸等を例示することができる。
脂肪族ジカルボン酸の含有量は、カルボン酸成分中に50モル%以上であり、好ましくは70モル%以上であり、より好ましくは90モル%以上である。
なお、脂肪族ジカルボン酸が、不飽和脂肪族ジカルボン酸である場合、不飽和脂肪族ジカルボン酸の含有量は、カルボン酸成分中、50モル%未満であることが好ましい。より好ましくは0.01モル%以上25.0モル%以下であり、さらに好ましくは0.10モル%以上10.0モル%以下である。不飽和脂肪族ジカルボン酸の含有量が、カルボン酸成分中に50モル%未満であることで、低温定着性が良化する。
また、カルボン酸成分として、炭素数2以上16以下の芳香族ジカルボン酸又は炭素数2以上16以下の脂肪族ジカルボン酸以外に、3価以上のカルボン酸成分を使用してもよい。
3価以上の多価カルボン酸化合物としては、以下のものが挙げられる。トリメリット酸、1,2,4−トリカルボン酸トリ−n−エチル、1,2,4−トリカルボン酸トリ−n−ブチル、1,2,4−トリカルボン酸トリ−n−ヘキシル、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリイソブチル、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリ−n−オクチル、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリ−2−エチルヘキシル及びトリカルボン酸の低級アルキルエステル。3価以上の多価カルボン酸化合物のなかでは、安価で、反応制御が容易なため、トリメリット酸及びトリメリット酸無水物が好ましい。
また、一価のカルボン酸、一価のアルコールを必要に応じて用いてもよい。
一価のカルボン酸としては以下のものが挙げられる。安息香酸、ナフタレンカルボン酸、サリチル酸、4−メチル安息香酸、3−メチル安息香酸、フェノキシ酢酸、ビフェニルカルボン酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、オクタン酸、デカン酸、ドデカン酸、ステアリン酸。一価のアルコールとしては以下のものが挙げられる。n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、n−ヘキサノール、n−オクタノール、ラウリルアルコール、2−エチルヘキサノール、デカノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、ドデシルアルコール。
これらのカルボン酸成分は、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
ポリエステル樹脂は、通常のポリエステル合成法で製造することができる。具体的には、多価カルボン酸と多価アルコールとを、エステル化反応、又は、エステル交換反応させた後、低沸点の多価アルコールを減圧下又は窒素ガスを導入して常法に従って縮重合反応を行い、ポリエステル樹脂を得る。エステル化又はエステル交換反応のときには必要に応じて硫酸、チタンブトキサイド、ジブチルスズオキサイド、酢酸マンガン、酢酸マグネシウムのような通常のエステル化触媒又はエステル交換触媒を用いることができる。また、重合に関しては、チタンブトキサイド、ジブチルスズオキサイド、酢酸スズ、酢酸亜鉛、二硫化スズ、三酸化アンチモン、二酸化ゲルマニウムのような公知の重合触媒を使用することができる。また、重合温度、触媒量は特に限定されるものではなく、必要に応じて任意に選択すればよい。
[離型剤]
トナー粒子は、離型剤を含有することが好ましい。前記トナー粒子に使用可能な離型剤としては、以下のものが挙げられる。パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタムのような石油系ワックス及びその誘導体、モンタンワックス及びその誘導体、フィッシャートロプシュ法による炭化水素ワックス及びその誘導体、ポリエチレン、ポリプロピレンのようなポリオレフィンワックス及びその誘導体、カルナバワックス、キャンデリラワックスのような天然ワックス及びその誘導体、高級脂肪族アルコール、ステアリン酸、パルミチン酸のような脂肪酸、あるいはその化合物、酸アミドワックス、エステルワックス、ケトン、硬化ヒマシ油及びその誘導体、植物系ワックス、動物性ワックス、シリコ−ン樹脂。
なお、誘導体には酸化物や、ビニル系モノマーとのブロック共重合物、グラフト変性物を含む。
離型剤の含有量は、結着樹脂又は重合性単量体100.0質量部に対して5.0質量部以上20.0質量部以下であることが好ましい。
[着色剤]
トナー粒子は着色剤を含有してもよい。着色剤としては、特に限定されず、以下に示す公知のものを使用することができる。
黄色顔料としては、黄色酸化鉄、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アンスラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、アリルアミド化合物が用いられる。具体的には以下のものが挙げられる。
C.I.ピグメントイエロー12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、109、110、111、128、129、147、155、168、180。
橙色顔料としては以下のものが挙げられる。
パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジRK、インダスレンブリリアントオレンジGK。
赤色顔料としては、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アンスラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物が挙げられる。具体的には以下のものが挙げられる。
C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、48:2、48:3、48:4、57:1、81:1、122、144、146、166、169、177、184、185、202、C.I.206、220、221、254。
青色顔料としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アンスラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物等が挙げられる。具体的には以下のものが挙げられる。
C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66。
紫色顔料としては、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキが挙げられる。
緑色顔料としては、C.I.ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンGが挙げられる。白色顔料としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛が挙げられる。
黒色顔料としては、カーボンブラック、アニリンブラック、非磁性フェライト、マグネタイト、上記黄色系着色剤、赤色系着色剤及び青色系着色剤を用い黒色に調色されたものが挙げられる。これらの着色剤は、単独又は混合して、さらには固溶体の状態で用いることができる。
また、トナーの製造方法によっては、着色剤の持つ重合阻害性や分散媒体移行性に注意を払う必要がある。必要により、重合阻害のない物質による着色剤の表面処理を施して表面改質を行ってもよい。特に、染料やカーボンブラックは、重合阻害性を有しているものが多いので使用の際に注意を要する。
また、染料を処理する好ましい方法として、あらかじめ染料の存在下に重合性単量体を重合させ、得られた着色重合体を重合性単量体組成物に添加する方法が挙げられる。一方、カーボンブラックについては、上記染料と同様の処理の他、カーボンブラックの表面官能基と反応する物質(例えば、オルガノシロキサン等)で処理を行ってもよい。
なお、着色剤の含有量は、結着樹脂又は重合性単量体100.0質量部に対して3.0質量部以上15.0質量部以下であることが好ましい。
[荷電制御剤]
トナー粒子は荷電制御剤を含有してもよい。荷電制御剤としては、公知のものが使用できる。特に帯電スピードが速く、かつ、一定の帯電量を安定して維持できる荷電制御剤が好ましい。さらに、トナー粒子を直接重合法により製造する場合には、重合阻害性が低く、水系媒体への可溶化物が実質的にない荷電制御剤が特に好ましい。
荷電制御剤として、トナー粒子を負荷電性に制御するものとしては、以下のものが挙げられる。
有機金属化合物及びキレート化合物として、以下のものが挙げられる。モノアゾ金属化合物、アセチルアセトン金属化合物、芳香族オキシカルボン酸、芳香族ダイカルボン酸、オキシカルボン酸及びダイカルボン酸系の金属化合物。他には、芳香族オキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属塩、無水物、又はエステル類、ビスフェノールのようなフェノール誘導体類なども含まれる。さらに、尿素誘導体、含金属サリチル酸系化合物、含金属ナフトエ酸系化合物、ホウ素化合物、4級アンモニウム塩、カリックスアレーンが挙げられる。
一方、トナー粒子を正荷電性に制御する荷電制御剤としては、以下のものが挙げられる。
ニグロシン及び脂肪酸金属塩のようなによるニグロシン変性物;グアニジン化合物;イミダゾール化合物;トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートのような4級アンモニウム塩、及びこれらの類似体であるホスホニウム塩のようなオニウム塩及びこれらのレーキ顔料;トリフェニルメタン染料及びこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、リンタングステン酸、リンモリブデン酸、リンタングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン化物、フェロシアン化物など);高級脂肪酸の金属塩;樹脂系荷電制御剤。
これら荷電制御剤は単独で或いは2種類以上組み合わせて含有することができる。これら荷電制御剤の中でも、含金属サリチル酸系化合物が好ましく、特にその金属がアルミニウムもしくはジルコニウムが好ましい。最も好ましい荷電制御剤としては、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸アルミニウム化合物である。
また、樹脂系荷電制御剤としては、スルホン酸系官能基を有する重合体が好ましい。スルホン酸系官能基を有する重合体とは、スルホ基(スルホン酸基)、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基を有する重合体又は共重合体である。
スルホ基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基を有する重合体又は共重合体としては、側鎖にスルホ基を有する高分子型化合物等が挙げられる。特にスルホ基含有アクリルアミド系モノマーまたはメタクリルアミド系モノマーを共重合質量比で2質量%以上用いて合成されたアクリル酸エステル共重合体またはメタクリル酸エステル共重合体が好ましい。より好ましい共重合質量比は5質量%以上である。また、ガラス転移温度(Tg)が40℃以上90℃以下のアクリル酸エステル共重合体またはメタクリル酸エステル共重合体である高分子型化合物が好ましい。高湿下での帯電安定性が良化する。
上記のスルホ基含有アクリルアミド系モノマー、スルホ基含有メタクリルアミド系モノマーとしては、下記式(X)で表せるものが好ましく、具体的には、2−アクリルアミド−2−メチルプロパン酸や2−メタクリルアミド−2−メチルプロパン酸等が挙げられる。
Figure 2020201343
(式(X)中、Rは、水素原子、又は、メチル基を表し、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1以上10以下のアルキル基、アルケニル基、アリール基、又は、アルコキシ基を表し、nは、1以上10以下の整数を表す。)
スルホン酸系官能基を有する重合体は、トナー粒子において、結着樹脂100質量部に対して0.1質量部以上10.0質量部以下含有させることにより、トナー粒子の帯電状態を一層良好なものとすることができる。
これらの荷電制御剤の添加量としては、結着樹脂又は重合性単量体100.00質量部に対して、0.01質量部以上10.00質量部以下であることが好ましい。
[外添剤]
トナーは、各種特性付与を目的として、各種有機微粒子又は無機微粒子でトナー粒子の表面を処理し、トナーとすることができる。前記有機微粒子又は無機微粒子は、トナー粒子に添加した時の耐久性から、トナー粒子の重量平均粒径の1/10以下の粒径であることが好ましい。
有機微粒子又は無機微粒子としては、以下のようなものが用いられる。
(1)流動性付与剤:シリカ、アルミナ、酸化チタン、カーボンブラック及びフッ化カーボン。
(2)研磨剤:チタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化クロムのような金属酸化物、窒化ケイ素のような窒化物、炭化ケイ素のような炭化物、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウムのような金属塩。
(3)滑剤:フッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素系樹脂粉末、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムのような脂肪酸金属塩。
(4)荷電制御性粒子:酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ、アルミナのような金属酸化物、カーボンブラック。
有機微粒子又は無機微粒子は、トナーの流動性の改良及びトナーの帯電均一化のためにトナー粒子の表面を処理する。有機微粒子又は無機微粒子を疎水化処理することによって、トナーの帯電性の調整、高湿環境下での帯電特性の向上を達成することができるので、疎水化処理された有機微粒子又は無機微粒子を用いることが好ましい。有機微粒子又は無機微粒子の疎水化処理の処理剤としては、以下のものが挙げられる。未変性のシリコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、未変性のシリコーンオイル、各種変性シリコーンオイル、シラン化合物、シランカップリング剤、その他有機ケイ素化合物、有機チタン化合物。これらの処理剤は単独であるいは併用して用いられてもよい。
その中でも、シリコーンオイルによって処理された無機微粒子が好ましい。より好ましくは、無機微粒子をカップリング剤で疎水化処理すると同時にあるいは処理した後あるいは処理する前に、シリコーンオイルによって処理したものである。シリコーンオイルで処理された疎水化処理無機微粒子が高湿環境下でもトナーの帯電量を高く維持し、選択現像性を低減する上で好ましい。
これら有機微粒子又は無機微粒子の添加量は、トナー粒子100.00質量部に対し、0.01質量部以上10.00質量部以下であることが好ましい。0.02質量部以上5.00質量部以下であることがより好ましく、さらに好ましくは0.03質量部以上1.00質量部以下である。添加量の適正化により、有機微粒子又は無機微粒子のトナー粒子への埋め込みや遊離による部材汚染が良化する。これら有機微粒子又は無機微粒子は、単独で用いてもよいし、複数併用してもよい。
有機微粒子又は無機微粒子のBET比表面積は、10m/g以上450m/g以下であることが好ましい。
有機微粒子又は無機微粒子のBET比表面積は、BET法(好ましくはBET多点法)に従って、動的定圧法による低温ガス吸着法により求めることができる。例えば、比表面積測定装置(商品名:ジェミニ2375 Ver.5.0、(株)島津製作所製)を用いて、試料表面に窒素ガスを吸着させ、BET多点法を用いて測定することにより、BET比表面積(m/g)を算出することができる。
有機微粒子又は無機微粒子はトナー粒子の表面に強固に固着や付着させてもよい。トナー粒子の表面に有機微粒子又は無機微粒子を強固に固着又は付着させるための外添混合機としては、以下のものが挙げられる。三井ヘンシェルミキサ、メカノフュージョン、サイクロミックス、タービュライザ、フレキソミックス、ハイブリタイゼーション、メカノハイブリット、ノビルタ。また、回転周速を早めたり、処理時間を長めにしたりすることで有機微粒子又は無機微粒子を強く固着や付着することができる。
[トナー]
以下、トナーの物性について説明する。
トナーの重量平均粒径(D4)は、4.0μm以上9.0μm以下であることが好ましく、より好ましくは5.0μm以上8.0μm以下であり、さらに好ましくは5.0μm以上7.0μm以下である。
トナーのガラス転移温度(Tg)は35℃以上100℃以下であることが好ましく、より好ましくは40℃以上80℃以下であり、さらに好ましくは45℃以上70℃以下である。ガラス転移温度が上記範囲であることによって、耐ブロッキング性、耐低温オフセット性、オーバーヘッドプロジェクター用フィルムの透過画像の透明性をさらに向上させることができる。
トナーのテトラヒドロフラン(THF)可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定された重量平均分子量(Mw)(以下、トナーの重量平均分子量ともいう)は、5,000以上50,000以下であることが好ましい。トナーの重量平均分子量(Mw)が上記範囲内であることによって、耐ブロッキング性及び現像耐久性と、低温定着性及び画像の高グロスを成立させることができる。なお、トナーの重量平均分子量(Mw)は、低分子量樹脂の添加量及び重量平均分子量(Mw)やトナー粒子製造時の反応温度、反応時間、重合開始剤量、連鎖移動剤量及び架橋剤量により調整することができる。
トナーのテトラヒドロフラン(THF)可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定された分子量分布において、重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比[Mw/Mn]は、以下の範囲であることが好ましい。すなわち5.0以上100.0以下であることが好ましく、より好ましくは5.0以上30.0以下である。[Mw/Mn]が上記範囲内であることによって、定着可能温度領域を広くすることができる。
トナーのテトラヒドロフラン不溶分の含有量は、トナーの着色剤及び無機微粒子以外のトナー成分に対して50.0質量%以下であることが好ましい。より好ましくは45.0質量%以下であり、さらに好ましくは5.0質量%以上40.0質量%以下である。THF不溶分の含有量を50.0質量%以下とすることによって、低温定着性を向上させることができる。
また、トナーの円形度分布において、平均円形度が0.970以上1.000以下であることが好ましい。また、モード円形度が0.98以上1.00以下であることが好ましい。この場合、トナーの多くが真球に近い形状を有するため、鏡像力やファンデルワールス力等に起因するトナーの感光体への付着力の低下がより一層顕著になり、転写効率が高くなり好ましい。
なお、モード円形度とは、0.40から1.00までの円形度を、0.40以上0.41未満、0.41以上0.42未満、・・・0.99以上1.00未満及び1.00のように0.01ごとに61分割し、
測定した各粒子の円形度をそれぞれ各分割範囲に割り振り、円形度頻度分布において頻度値が最大となる分割範囲の円形度をいう。
<トナー粒子又はトナーの物性の測定方法>
[トナーのTHF不溶分の含有量]
トナーのTHF不溶分の含有量とは、THF溶媒に対して不溶性となった超高分子ポリマー成分(実質的に架橋ポリマー)の質量割合を意味する。本発明において、測定対象のトナーのTHF不溶分の含有量とは、以下のように測定された値である。
測定対象のトナー1.0gを秤量し(W1[g])、円筒濾紙(例えば東洋濾紙(株)製No.86R)に入れてソックスレー抽出器にかけ、溶媒としてTHF200mLを用いて20時間抽出し、溶媒によって抽出された可溶成分を濃縮する。その後、40℃で数時間減圧乾燥を行い、THF可溶樹脂成分量を秤量する(W2[g])。トナー中の着色剤のような樹脂成分以外の成分の質量を(W3[g])とする。THF不溶分の含有量は、下記式から求められる。
THF不溶分の含有量(質量%)
={(W1−(W3+W2))/(W1−W3)}×100
[トナー表面に存在する原子の濃度(atomic%)測定方法]
トナーの表層に存在する下記の原子の各濃度は、X線光電子分光分析(ESCA:Electron Spectroscopy for Chemical Analysis)を用いた表面組成分析を行い算出した。
炭素原子の濃度dC(atomic%)、酸素原子の濃度dO(atomic%)、カルシウム原子の濃度dCa(atomic%)、リン原子の濃度dP(atomic%)、及びフッ素原子の濃度dF(atomic%)。
本発明では、ESCAの装置および測定条件は、下記の通りである。
使用装置:アルバック・ファイ(株)製 Quantum2000
X線光電子分光装置測定条件:X線源 Al Kα
X線:100μm 25W 15kV
ラスター:300μm×200μm
PassEnergy:58.70eV StepSize:0.125eV
中和電子銃:20μA、1V Arイオン銃:7mA、10V
Sweep数:C 10回、O 5回、Ca 10回、P 10回、F 15回
本発明では、測定された各元素のピーク強度から、アルバック・ファイ(株)提供の相対感度因子を用いて、トナー粒子の表層に存在する、下記の原子の各濃度を算出した。
炭素原子の濃度dC(atomic%)、酸素原子の濃度dO(atomic%)、カルシウム原子の濃度dCa(atomic%)、リン原子の濃度dP(atomic%)、及びフッ素原子の濃度dF(atomic%)。
[トナー(粒子)の重量平均粒径(D4)及び個数平均粒径(D1)の測定]
トナー(粒子)の重量平均粒径(D4)及び個数平均粒径(D1)は、下記の測定装置と下記の専用ソフトを用いて、実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行い、算出する。
100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置(商品名:コールター・カウンター Multisizer 3、ベックマン・コールター(株)製)
測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト(商品名:ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51、ベックマン・コールター(株)製)
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、ベックマン・コールター(株)製のISOTON II(商品名)が使用できる。
なお、測定、解析を行う前に、以下のように前記専用ソフトの設定を行う。
前記専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は(標準粒子10.0μm、ベックマン・コールター(株)製)を用いて得られた値を設定する。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON II(商品名)に設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μm以上60μm以下に設定する。
具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250mL丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mLを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、解析ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100mL平底ビーカーに前記電解水溶液約30mLを入れ、この中に分散剤として下記のコンタミノンN(商品名)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3mL加える。
コンタミノンN(商品名):非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業(株)製。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの下記の超音波分散器の水槽内に所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中にコンタミノンN(商品名)を約2mL添加する。
超音波分散器(商品名:Ultrasonic Dispersion System Tetora150、日科機バイオス(株)製)。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー(粒子)約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。なお、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナー(粒子)を分散した前記(5)の電解水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)を算出する。なお、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。専用ソフトでグラフ/個数%と設定したときの、「分析/個数統計値(算術平均)」画面の「平均径」が個数平均粒径(D1)である。
[トナー(粒子)の平均円形度の測定方法]
トナー(粒子)の平均円形度の測定には、フロー式粒子像分析装置である「FPIA−3000型」(シスメックス(株)製)を用い、校正作業時の測定・解析条件で測定する。
イオン交換水20mLに、分散剤として界面活性剤、アルキルベンゼンスルホン酸塩を適量加えた後、測定試料0.02gを加え、下記の卓上型の超音波洗浄器分散機を用いて2分間分散処理を行い、測定用の分散液とする。その際、分散液の温度が10℃以上40℃以下となる様に適宜冷却する。
卓上型の超音波洗浄器分散機(商品名:VS−150、(株)ヴェルヴォクリーア製)発振周波数50kHz、電気的出力150ワット。
測定には、標準対物レンズ(10倍)を搭載した前記フロー式粒子像分析装置を用い、シース液にはパーティクルシース「PSE−900A」(シスメックス(株)製)を使用する。前記手順に従い調製した分散液を前記フロー式粒子像分析装置に導入し、HPF測定モードで、トータルカウントモードにて3000個のトナー(粒子)を計測する。そして、粒子解析時の2値化閾値を85%とし、解析粒子径を円相当径1.98μm以上19.92μm以下に限定し、トナー(粒子)の平均円形度を求める。
測定にあたっては、測定開始前に標準ラテックス粒子(例えば、Duke Scientific社製の5100A(商品名)をイオン交換水で希釈)を用いて自動焦点調整を行う。その後、測定開始から2時間毎に焦点調整を実施することが好ましい。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例によって制限されるものではない。なお、以下の配合における部数は、特に説明がない限り質量部を示す。
[トナー粒子(1)の製造例]
還流管、撹拌機、温度計、窒素導入管を備えた四つ口容器中にイオン交換水700質量部と0.1mol/LのNaPO水溶液1000質量部と1.0mol/LのHCl水溶液25.0質量部とを添加した。そして、高速撹拌装置T.K.ホモミクサー(特殊機化工業(株))を用いて14,000rpmで撹拌しながら、60℃に保持した。ここに1.0mol/LのCaCl水溶液90質量部を徐々に添加し、微細な難水溶性分散安定剤Ca(POを含む水系分散媒体を調製した。
・スチレン 70.0質量部
・n−ブチルアクリレート 30.0質量部
・1,6−ヘキサンジオールジアクリレート 0.1質量部
・銅フタロシアニン顔料(C.I.ピグメントブルー15:3) 7.5質量部
・離型剤(ベヘン酸ベヘニル、融点:72.1℃) 10.0質量部
上記材料をアトライタ(三井三池化工機(株)製)で3時間分散させて得られた重合性単量体組成物(1)を温度60℃で20分間保持した。その後、重合性単量体組成物(1)に重合開始剤であるt−ブチルパーオキシピバレート17.0質量部(トルエン溶液50%)を添加した重合性単量体組成物(1)を水系媒体中に投入した。そして、高速撹拌装置の回転数を14,000rpmに維持しつつ10分間造粒した。その後、高速撹拌装置をプロペラ式撹拌器に変えて、内温を65℃に昇温させ、ゆっくり撹拌しながら4時間反応させた。このとき水系媒体のpHは5.1であった。容器内を温度80℃に昇温して1時間維持した。
次に、イオン交換水を300質量部添加して、還流管を取り外し、蒸留装置を取り付けた。容器内の温度が100℃の蒸留を5時間行って、重合体スラリー(1)を得た。蒸留留分は300質量部であった。
30℃に冷却後、重合体スラリー(1)を含む容器内に希塩酸を添加して分散安定剤を除去した。さらに、濾別、洗浄、乾燥をして重量平均粒径が5.6μmのトナー粒子(1)が得られた。
トナー粒子(1)の物性を表2に示した。
[トナー粒子(2)〜(7)および比較トナー粒子(1)〜(3)の製造例]
トナー粒子(1)の製造例と同様にして、トナー粒子(2)〜(7)および比較トナー粒子(1)〜(3)を作製した。トナー粒子(2)〜(7)の物性を表2に、比較トナー粒子(1)〜(3)の物性を表3にそれぞれ示した。
[トナー(1)の製造例]
トナー粒子(1)の製造例で得られた重合体スラリー(1)にフッ化ナトリウム0.05質量部(水溶液4.0%)を添加した後24時間撹拌した。その後、濾別、洗浄、乾燥をしてトナー(1)を得た。トナー(1)の物性を表4に示した。
[トナー(2)〜(7)の製造例]
トナー(1)の製造例で用いたフッ化ナトリウムの部数を表1に記載したように変更した以外はトナー(1)の製造例と同様にしてトナー(2)〜(7)を得た。トナー(1)〜(7)の処方及び条件を表1に示した。また、物性を表4に示した。
[比較トナー(1)の製造例]
トナー粒子(1)100質量部に対し、100nmのフッ化カルシウム3.0質量部と、BET比表面積が50m/gの酸化アルミニウム0.25質量部とを、下記のミキサを用いて3分間混合して得られたトナーを比較トナー(1)とする。
撹拌翼最先端の周速が17.00m/secの三井ヘンシェルミキサ(三井三池化工機(株)製)
[比較トナー(2)の製造例]
(フッ素処理層状無機鉱物の製造例)
水1,000質量部に、ベンジル基を有する第4級アンモニウム塩で変性した変性層状無機鉱物モンモリロナイト(クレイトンAPA Southern Clay Products社製)100質量部を添加した。そして、T.K.ホモディスパー(特殊機化工業(株)製)を用いて、15分間攪拌、分散させ、層状無機鉱物をスラリー状にした。そこにトリフルオロプロピルトリメトキシシランを1部添加してさらに10分間攪拌した。得られたスラリーをろ過し、オーブンにて150℃で90分間乾燥させた後、粉砕してフッ素処理層状無機鉱物を得た。
トナー粒子(1)100質量部に対し、フッ素処理層状無機鉱物3.0質量部とBET比表面積が50m/gの酸化アルミニウム0.25質量部とを、下記のミキサを用いて3分間混合して比較トナー(2)を得た。
撹拌翼最先端の周速が17.00m/secの三井ヘンシェルミキサ(三井三池化工機(株)製)
[比較トナー(3)の製造例]
(溶解乃至分散液の調製)
トナー粒子(1)の製造例において重合性単量体組成物(1)の作製に用いた材料に加えて、カチオン性フッ素系界面活性剤メガファックF−150(DIC(株)製)を固形分で0.3質量部加えた。それ以外はトナー粒子(1)の製造例と同様の工程を経ることで比較トナー(3)を得た。
比較トナー(1)〜(3)の物性を表5に示した。
[実施例1]
トナー(1)を用いて以下の評価を行った。評価結果を表6に示した。
(摩擦帯電量(トリボ)の測定)
摩擦帯電量は、以下に示す方法によって求めた。
まず、トナーと負帯電極性トナー用標準キャリア(商品名:N−01、日本画像学会製)とを、下記の低温低湿環境、高温高湿環境でそれぞれ24時間静置した。
低温低湿環境(LL環境):温度10℃/相対湿度15%
高温高湿環境(HH環境):温度35.0℃/相対湿度90%
上記静置後に、トナーと標準キャリアとを、トナーの質量が5質量%となるように、各環境下で下記のターブラミキサを用いて60秒間混合し、二成分現像剤を得た。
ターブラミキサ(商品名:T2F、製造会社名:(株)シンマルエンタープライゼス)
次に、得られた二成分現像剤を混合後1分以内に常温常湿(温度25℃/相対湿度50%)の環境下で、底部に目開き20μmの導電性スクリーンを装着した金属製の容器に入れ、吸引機で吸引した。そして、吸引前後の質量差と、容器に接続されたコンデンサに蓄積された電位とを測定した。この際、吸引圧を4.0kPaとした。前記吸引前後の質量差、蓄電された電位、及びコンデンサの容量から、下記式を用いてトナー粒子又はトナーの摩擦帯電量を算出した。
なお、測定に使用した負帯電極性トナー用標準キャリア(商品名:N−01、日本画像学会製)は250メッシュを通過したものを使用した。
Q=(A×B)/(W1−W2)
Q(mC/kg):トナー粒子又はトナーの摩擦帯電量
A(μF):コンデンサの容量
B(V):コンデンサに蓄積された電位差
W1−W2(kg):吸引前後の質量差
(連続3枚ベタ画像濃度差)
連続3枚ベタ画像濃度差は、ベタ画像(トナー載り量0.35mg/cm)を連続で3枚出力し、下記基準に従い評価した。なお、転写紙は70g/mのA4サイズを用い、A4横方向に印字した。
SPI補助フィルターを装着した、マクベス濃度計(商品名:RD−914、マクベス社製)を用いてベタ画像濃度を測定した。なお、連続3枚ベタ画像濃度差は、3枚の内、最も高い画像濃度から最も低い画像濃度を引いた値である。
なお、画像濃度差の評価基準は下記のとおりである。画像濃度は転写紙の中心1点を、前記HH環境下において測定した。
A:0.00以上0.10未満
B:0.10以上0.20未満
C:0.20以上0.30未満
D:0.30以上
(規制不良)
規制不良は、前記LL環境下において、印字比率0%のベタ白画像を印刷した直後のトナー担持体上のトナー量と、印字比率100%のベタ黒画像を印刷した直後のトナー担持体上のトナー量との差で評価した。ベタ白画像を印刷した直後のトナー担持体上のトナー量を「白後のトナー量」とも記載し、ベタ黒画像を印刷した直後のトナー担持体上のトナー量を「黒後のトナー量」とも記載する。
なお、規制不良の判断基準は以下の通りである。
A:白後のトナー量と黒後のトナー量との差が1.0g/m未満であり非常に良好
B:白後のトナー量と黒後のトナー量との差が1.0g/m以上2.0g/m未満であり良好
C:白後のトナー量と黒後のトナー量との差が2.0g/m以上3.0g/m未満であり、実用上問題ないレベル
D:白後のトナー量と黒後のトナー量との差が3.0g/m以上
(画像流れ評価)
画像形成装置として、キヤノン(株)製レーザービームプリンタLBP9660Ciを用いた。該装置のカートリッジにトナー(1)を200g詰めた。
10000枚の耐久画出し後、高温高湿環境(温度35℃、相対湿度90%)下で中間転写体を感光体から解除した状態で、帯電バイアスを印加しながら感光体のみを30分間回転させた後に停止させ、そのままの状態で24時間静置した。その後、カートリッジ、中間転写体を通常に戻し、印字比率5%の文字パターンを画像流れが消えるまで画出しした。画像流れが認められなくなる枚数に応じて以下のランク分けを行った。
A:10枚未満
B:10枚以上20枚未満
C:20枚以上30枚未満
D:30枚以上40枚未満
E:40枚以上
[実施例2〜7]
実施例1のトナー(1)をトナー(2)〜(7)に変更した以外は実施例1と同様の評価を行った。その結果を表6に示した。
[比較例1〜3]
実施例1のトナー(1)を比較トナー(1)〜(3)に変更した以外は実施例1と同様の評価を行った。その結果を表7に示した。
Figure 2020201343
Figure 2020201343
Figure 2020201343
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Figure 2020201343
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Claims (3)

  1. トナー粒子の表面にフルオロアパタイトを含有することを特徴とするトナー。
  2. 該トナー粒子の表面のX線光電子分光分析において、
    該トナー粒子の表面の、炭素原子の濃度dC、酸素原子の濃度dO、カルシウム原子の濃度dCa、リン原子の濃度dP、及びフッ素原子の濃度dFの合計を100atomic%としたときに、該フッ素原子の濃度dFが0.210atomic%以上、2.10atomic%以下である請求項1に記載のトナー。
  3. 該トナーは、該フッ素原子の濃度dFと該リン原子の濃度dPとの比、dF/dPが0.030以上、0.230以下である請求項1または請求項2に記載のトナー。

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