JP2020200983A - 診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】維持管理が簡便で、且つ、適量の薬注がされていることを確認することが可能な診断装置を提供することを目的とする。【解決手段】被冷却装置131へ供給するための循環水W2及び被冷却装置131から返送される循環水W2を冷却する冷却塔と、循環水W2を冷却塔120と被冷却装置131との間で循環させる循環水ラインL110と、冷却塔120に補給水W1を供給する補給水ラインL120と、循環水に薬剤を供給する薬剤供給手段300とを有する水処理システムの診断装置であって、冷却塔120及び/又は循環水ラインL110及び/又は補給水ラインに設置される複数のセンサと、複数のセンサからの検出値が入力されると、当該検出値を用いて、循環水W2中の計算薬品濃度を算出する算出部210とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、水処理システムの診断装置に関する。とりわけ、本発明は、冷却塔を含む水処理システムの診断装置に関する。
商業ビル、工業プラント等においては、空調機や冷凍機に組み込まれた熱交換器等の被冷却装置(冷却負荷装置)を冷却するために、冷却水が用いられる。冷却水は、その節約を図る観点から、冷却水を冷却する冷却塔と被冷却装置との間を循環して用いられる(以下、循環する冷却水を適宜に「循環水」という)。
冷却塔を用いた水管理においては、高い管理精度が求められる。高い管理精度を実現するため、冷却塔を含む水処理システムには、複数のセンサが設置されてきた。
例えば、特許文献1は、冷却塔を監視・制御するために、冷却塔に用いられる薬剤濃度のデータを無線受信して解析する、移動型水処理管理サーバを開示している。
特開2005−188824号公報
冷却塔を用いた水管理においては、とりわけ適正に薬注されていることを確認することが重要である。このために、循環水を分析することにより、薬品中に配合したトレーサを測定し、適量の薬注がされていることを確認する方法が一般的である。しかし、分析結果が取得可能となるまでにタイムラグがあるため、分析結果を即座に水管理に反映することはできない。また、循環水の分析のため、現場に赴く手間もかかる。
その改善策として、リチウムセンサや蛍光センサ等により、薬品トレーサを現場で測定する技術が知られているが、イニシャルコストが掛かると共に、冷却塔には構造上、外気からの汚れが入るため、測定装置に汚れが付着することにより、間違った値を出力するリスクがあり、維持管理の手間が掛かる。
本発明は、維持管理が簡便で、且つ、適量の薬注がされていることを確認することが可能な診断装置を提供することを目的とする。
本発明は、被冷却装置へ供給するための循環水及び前記被冷却装置から返送される循環水を冷却する冷却塔と、循環水を前記冷却塔と前記被冷却装置との間で循環させる循環水ラインと、前記冷却塔に補給水を供給する補給水ラインと、循環水に薬剤を供給する薬剤供給手段とを有する水処理システムの診断装置であって、前記冷却塔及び/又は前記循環水ライン及び/又は前記補給水ラインに設置される複数のセンサと、前記複数のセンサからの検出値が入力されると、当該検出値を用いて、前記循環水中の計算薬品濃度を算出する算出部とを備える診断装置に関する。
また、上記の診断装置において、前記複数のセンサは、前記循環水の電気伝導率を検知する電気伝導率センサと、前記薬剤供給手段における前記薬剤の残量を検知する薬剤残量センサと、前記補給水の流量を検知する流量センサとを含み、前記算出部は、前記電気伝導率、前記薬剤の残量、前記補給水の流量を用いて、前記計算薬品濃度を算出することが好ましい。
また、上記の診断装置は、前記薬剤の残量と前記計算薬品濃度とに基づいて、前記薬剤供給手段の不良を判定する判定部を更に備えることが好ましい。
本発明によれば、維持管理が簡便で、且つ、適量の薬注がされていることを確認することが可能な診断装置を提供することが可能となる。
本発明の第1実施形態に係る水処理システム1の全体構成図である。 本発明の第1実施形態に係る水処理システム1に含まれる薬剤供給装置300の概略構成図である。 本発明の第1実施形態に係る水処理システム1の制御に係る機能ブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る水処理システム1の診断装置による診断結果を示す表である。
〔1 第1実施形態〕
以下、図面を参照して、本発明の第1実施形態を説明する。この実施形態では、本発明に係る診断装置を適用した水処理システムについて説明する。図1は、本実施形態の水処理システム1を示す概略構成図である。図2は、薬剤供給装置300の概略構成図である。図3は、水処理システム1の制御に係る機能ブロック図である。
〔1.1 第1実施形態の全体構成〕
図1に示すように、本実施形態の水処理システム1は、空調機や冷凍機に組み込まれた熱交換器等の被冷却装置131を冷却するために、循環水W2(冷却水)を循環させるシステムである。水処理システム1の運転中、循環水W2は、冷却塔120で冷却されながら循環して用いられる。循環水W2は、蒸発、飛散及びブローダウン処理(後述)等により減少した分が外部から補給される。本実施形態において、産業用設備としての冷却塔120は、いわゆる開放式冷却塔である。
本実施形態の水処理システム1は、主な構成として、冷却塔120と、被冷却装置131と、電気伝導率センサ(以下、「ECセンサ」ともいう)134と、流量センサ135と、薬剤供給装置300と、システム制御ユニット100と、診断ユニット200とを備える。また、水処理システム1は、主なラインとして、循環水ラインL110と、補給水ラインL120と、排水ラインL130と、を備える。「ライン」とは、流路、経路、管路等の流体の流通が可能なラインの総称である。
冷却塔120は、補給水W1が供給されると共に、この補給水W1を循環水W2として被冷却装置131へ供給し、被冷却装置131から回収(返送)される循環水W2を冷却する設備である。冷却塔120は、塔本体121と、貯留部122と、を備える。冷却塔120及び循環水ラインL110は、循環水系を構成する。すなわち、本実施形態において循環水W2とは、冷却塔120に貯留される水及び循環水ラインL110を流通する水を含み、被冷却装置131を冷却する冷却水として用いられる水を示す。
塔本体121は、冷却塔120の外郭を形成する筐体である。塔本体121は、散水部、ファン、開口部、ルーバー、充填材等からなる循環水冷却部(不図示)を有する。循環水W2は、循環水冷却部により冷却され、貯留部122に落下する。
貯留部122は、循環水冷却部で冷却された循環水W2を貯留する部位である。貯留部122は、塔本体121の下部に設けられている。貯留部122の底部には、循環水ラインL110の循環水供給ラインL111(後述)が接続されている。貯留部122に貯留された循環水W2は、循環水供給ラインL111を介して被冷却装置131へ供給される。なお、貯留部122には、電気伝導率センサ134が浸漬されていると共に、給水栓137及びブローダウン処理において使用されるオーバーフロー口138が設けられている。
電気伝導率センサ134は、貯留部122に貯留された循環水W2の水質を測定して、検出電気伝導率値として出力する装置である。電気伝導率センサ134は、システム制御ユニット100と電気的に接続されている。電気伝導率センサ134で測定された検出電気伝導率値は、システム制御ユニット100へ送信される。電気伝導率センサ134は、リアルタイムで循環水W2の電気伝導率を測定し、システム制御ユニット100へ電気伝導率を送信する。なお、電気伝導率センサ134で測定された電気伝導率は、システム制御ユニット100を介して薬剤供給装置300にも送信される。
循環水ラインL110は、冷却塔120と被冷却装置131との間で循環水W2を循環させるラインである。循環水ラインL110は、循環水供給ラインL111と、循環水回収ラインL112と、循環水検出ラインL113とを有する。
循環水供給ラインL111の途中には、循環水ポンプ132が設けられている。循環水ポンプ132は、循環水ラインL110(循環水供給ラインL111、循環水回収ラインL112)の上流側から下流側へ向けて、循環水W2を送り出すことができる。循環水ポンプ132の運転は、冷却塔120及び後述の被冷却装置131の運転制御内で実行される。循環水ポンプ132は、システム制御ユニット100と電気的に接続されている。このため、循環水ポンプ132の運転信号は、システム制御ユニット100によって取得可能である。
循環水回収ラインL112は、被冷却装置131と塔本体121との間を接続するラインである。被冷却装置131において熱交換により加温された循環水W2は、循環水回収ラインL112を介して塔本体121の循環水冷却部(不図示)に回収される。
被冷却装置131は、循環水W2による冷却が必要な熱交換器等の各種装置である。被冷却装置131は、冷却塔120で冷却された循環水W2を使用して冷却される。被冷却装置131は、例えば、各種の化学プラントのターボ冷凍機や吸収冷凍機、建築物の空調用冷却機、食品工場の冷水製造機や真空冷却機等である。
被冷却装置131において、循環水流路の一方の端部には、循環水供給ラインL111の下流側の端部が接続されている。また、被冷却装置131において、循環水流路の他方の端部には、循環水回収ラインL112の上流側の端部が接続されている。
薬剤供給装置300は、貯留部122内の循環水W2に、スケール防止剤、防食剤、殺菌剤等の薬剤を供給する薬注処理を実行可能な装置である。薬剤供給装置300は、薬剤供給ラインL140を介して貯留部122に接続されている。薬剤供給装置300は、システム制御ユニット100と電気的に接続されている。薬剤供給装置300の構成については、後に詳細に説明する。
スケール防止剤は、水中でのスケールの成長、或いは配管表面等へのスケールの堆積を防止するために用いられる化合物である。防食剤は、主に配管系等における全面腐食、或いはピッチング等の部分腐食の発生を抑制するために用いられる化合物である。殺菌剤は、水中における微生物の繁殖を抑制するために用いられる化合物であり、スライムコントロール剤とも呼ばれる。本実施形態では、スケール防止剤、防食剤、及び殺菌剤を総称して「薬剤」又は「薬剤W3」という。
スケール防止剤、防食剤、及び殺菌剤は、例えば一液型のマルチ薬剤として提供され、薬剤タンク330、薬剤供給ポンプ350及び薬剤供給ラインL140(いずれも後述)から貯留部122に供給される。
薬剤供給ラインL140は、薬剤W3を貯留部122へ供給するラインである。薬剤供給ラインL140の上流側の端部は、薬剤供給ポンプ350(後述)の吐出口に接続されている。薬剤供給ラインL140の下流側の端部は、貯留部122に接続されている。
また、冷却塔120には、補給水ラインL120が接続されている。補給水ラインL120は、補給水W1を貯留部122(循環水系)へ補給するラインである。補給水ラインL120は、上流側に第1補給水ラインL121を備え、下流側に第2補給水ラインL122及び第3補給水ラインL123を備える。第1補給水ラインL121は、水道水や工業用水等の補給水W1の供給源(不図示)に接続されている。補給水ラインL120は、分岐部J1において、第2補給水ラインL122及び第3補給水ラインL123に分岐している。
第1補給水ラインL121には、流量検出手段としての流量センサ135が接続されている。流量センサ135は、第1補給水ラインL121を流通する補給水W1の単位時間当たりの流量を検出する機器である。流量センサ135として、例えば、流路ハウジング内に軸流羽根車又は接線羽根車(不図示)を配置したパルス発信式の流量センサを用いることができる。
本実施形態で用いられるパルス発信式の流量センサは、偶数枚の羽根の先端部分がN極とS極とに交互に着磁された羽根車を備える。パルス発信式の流量センサは、この羽根車の回転をホールICで検出することにより、補給水W1の流速に比例した時間幅のパルス信号を出力する。ホールICは、電圧レギュレータ、ホール素子、増幅回路、シュミットトリガ回路、出力トランジスタ等がパッケージ化された電子回路である。この電子回路は、羽根車の回転運動に伴う磁束変化に応答して、羽根車が1回転する毎に矩形波のパルス信号を検出水量値として出力する。羽根車が1回転するときの流量[L/パルス]は、流量センサの設計仕様により決まる。そのため、薬剤供給装置300の薬注制御部311(後述)は、流量センサ135から出力されるパルス信号に基づいて、補給水W1の補給水量[L]を算出することができる。
例えば、流量センサ135において、羽根車が1回転するときの流量を1[L]としたときに、流量センサ135から出力されたパルス信号の数が3パルスであれば、補給水W1の補給水量は3[L]となる。
流量センサ135は、薬剤供給装置300を構成する機器の一つである。流量センサ135は、薬剤供給装置300と電気的に接続されている。流量センサ135から出力されたパルス信号は、薬剤供給装置300へ送信される。
第2補給水ラインL122の下流側の端部は、塔本体121に接続されている。第2補給水ラインL122において、分岐部J1と冷却塔120との間には、補給水弁としての補給水バルブ136が設けられている。補給水バルブ136の種類としては、例えば、ソレノイド駆動の電磁弁、モータ駆動の電動弁、圧縮エア駆動の弁等を挙げることができる。
補給水バルブ136は、第2補給水ラインL122を開閉することができる。第2補給水ラインL122を開くことにより、補給水W1を貯留部122に強制的に供給することができる。補給水バルブ136は、システム制御ユニット100と電気的に接続されている。補給水バルブ136の開閉状態は、システム制御ユニット100から出力されるバルブ駆動信号により制御される。補給水バルブ136を開状態とすることにより、第2補給水ラインL122を開くことができる。補給水バルブ136を閉状態とすることにより、第2補給水ラインL122を閉じることができる。
第3補給水ラインL123の下流側の端部は、塔本体121に接続されている。第3補給水ラインL123の下流側の端部には、給水栓137が設けられている。給水栓137は、貯留部122内の循環水W2の水位(すなわち、水量)を管理するボールタップ式の給水設備である。循環水W2の蒸発及び飛散により貯留部122の水位が低下すると、給水栓137のボールタップが作動し、第3補給水ラインL123を流通する補給水W1が貯留部122に補給される。
排水ラインL130は、貯留部122の内部に略垂直に取り付けられている。排水ラインL130は、貯留部122から更に下方に延びている。排水ラインL130の上流側の端部は、循環水W2のオーバーフロー口138を形成する。オーバーフロー口138は、給水栓137の管理水位よりも上方に開口する。一方、排水ラインL130の下流側の端部は、貯留部122の外部に通じている。排水ラインL130は、ブローダウン処理において、補給水バルブ136が開状態となり、補給水W1を強制的に供給した場合に、貯留部122から溢れた循環水W2を系外に排出するラインである。
上記構成において、補給水バルブ136を開状態とすることにより、補給水W1を冷却塔120に補給しながら、循環水W2の一部を冷却塔120から外部に排出するブローダウン処理を実行することができる。補給水バルブ136は、循環水W2の水質が悪化した場合に開状態に制御され、第2補給水ラインL122を通じて新鮮な補給水W1を貯留部122に強制的に補給しながら、貯留部122に貯留された循環水W2の一部を排水ラインL130から外部に排出するブロー手段として機能する。
また、上記構成において、電気伝導率センサ134は、冷却塔120の貯留部122に浸漬されているが、これは一例であって、これには限定されない。
〔1.2 薬剤供給装置300の構成〕
次に、図2を参照して、薬剤供給装置300の構成について詳細に説明する。
図2に示すように、薬剤供給装置300は、主な構成として、薬注制御ユニット310と、流量センサ135と、薬剤タンク330と、薬剤供給ポンプ350と、を備える。このうち、薬剤タンク330及び薬剤供給ポンプ350は、本発明における薬剤供給手段を構成する。
まず、薬剤供給装置300の制御系の構成について説明する。薬注制御ユニット310は、流量センサ135と電気的に接続される。薬注制御ユニット310において、各測定装置から受信した最新の測定情報は、適宜、メモリ320に記憶される。
薬注制御ユニット310は、薬剤供給システム制御ユニットとしての薬注制御部311と、計時部312と、メモリ320と、を備える。薬注制御ユニット310における薬注制御部311及び計時部312の各機能は、CPU及び内部メモリ含むマイクロプロセッサ(不図示)により実現される。なお、本実施形態において、システム制御ユニット100は、薬剤供給装置300に搭載されており、システム制御ユニット100と薬注制御ユニット310の間で各種の測定値や制御状態等の情報を共有する。
薬注制御部311は、流量センサ135から出力されたパルス信号に基づいて補給水W1の補給水量を算出する。そして、薬注制御部311は、算出した補給水W1の補給水量に比例した投入量の薬剤W3が循環水W2に供給されるように、薬剤供給ポンプ350において薬注処理(以下、「流量比例薬注処理」ともいう)を実行させる。
具体的には、薬注制御部311は、流量センサ135から出力されるパルス信号の数をカウントする。そして、薬注制御部311は、カウントしたパルス信号の数(以下、「パルス信号数」ともいう)が所定のパルス信号数に達する毎に、そのパルス信号数(補給水量)に比例した投入量の薬剤W3が循環水W2に供給されるように、薬剤供給ポンプ350(後述)にポンプ駆動信号を出力する(分周制御)。これにより、薬剤供給装置300において、薬注処理が実行される。
なお、薬注制御部311において、流量センサ135からパルス信号が一つ出力される毎に、所定量の薬剤が循環水W2に供給されるように、薬注処理を複数回繰り返し実行してもよい(カウンタ制御)。
薬注制御部311は、算出した薬剤の投入量に対応したパルス幅を有するポンプ駆動信号を薬剤供給ポンプ350に出力する。これにより、薬剤供給ポンプ350では、薬注制御部311から出力されたポンプ駆動信号のパルス幅の期間(運転時間)に亘って、指定されたストローク数で薬剤の投入が実行される。この動作により、薬剤タンク330から必要量の薬剤W3が循環水W2に供給される。
薬注制御部311は、ブローダウン処理が実行中であれば、ブローダウン処理が終了するまで薬注処理の実行を待機する。そして、薬注制御部311は、ブローダウン処理の終了後に、ブローダウン処理の実行期間中に検出された補給水量に比例した投入量の薬剤W3が循環水W2に供給されるように、薬注処理を実行する。
計時部312は、薬注処理における予め設定された薬剤投入時間及び薬剤投入間隔を交互に計時する。計時部312は、薬剤投入時間とは、循環水W2に薬剤を供給する時間、すなわち薬剤供給ポンプ350の運転時間である。薬剤投入間隔とは、循環水W2に薬剤を供給しない期間、すなわち薬剤供給ポンプ350の運転を停止している期間である。
計時部312は、ポンプ駆動信号が出力されたことを薬注制御部311から通知されると、薬剤投入時間の計時をスタートする。また、計時部312は、ポンプ駆動信号の出力が停止したことを薬注制御部311から通知されると、薬剤投入時間の計時をストップする。計時部312は、計時した薬剤投入時間をメモリ320に記憶させる。
計時部312は、ポンプ駆動信号の出力が停止したことを薬注制御部311から通知されると、薬剤投入間隔の計時をスタートする。また、計時部312は、ポンプ駆動信号が出力されたことを薬注制御部311から通知されると、薬剤投入時間の計時をストップする。計時部312は、計時した薬剤投入間隔をメモリ320に記憶させる。
メモリ320は、薬注処理に関する各種のデータを記憶する記憶装置である。例えば、メモリ320には、薬剤投入時間、薬剤投入間隔、薬注処理を実行させるための制御プログラム等が記憶される。
薬剤タンク330は、内部に薬剤を貯留可能な容器である。薬剤タンク330の内部には、レベルセンサ340が設けられている。また、薬剤タンク330には、薬剤供給ポンプ350が接続されている。薬剤タンク330及び薬剤供給ポンプ350は、貯留部122に薬剤を供給する薬剤供給処理を実行可能である。
レベルセンサ340は、薬剤タンク330内の薬剤の液位(すなわち、液量)を検出する機器である。レベルセンサ340は、薬注制御ユニット310と電気的に接続されている。レベルセンサ340は、薬剤タンク330内の薬剤の液位に応じたレベル信号を出力する。レベルセンサ340から出力されたレベル信号は、薬注制御ユニット310に送信される。薬注制御ユニット310は、レベル信号が満水液位Aから減少して、設定液位Bに満たなくなると、例えば、警報器に警報を一定時間発生させて、管理者に薬剤の補充を促す。
薬剤供給ポンプ350は、薬剤タンク330内の薬剤W3を、薬剤供給ラインL140を介して貯留部122に向けて送出する装置である。本実施形態の薬剤供給ポンプ350は、電磁駆動ダイアフラム式の定量ポンプである。薬剤供給ポンプ350として、電磁駆動ダイアフラム式の定量ポンプを用いた場合、ダイアフラム弁(不図示)が往復運動することにより、薬剤W3が断続的に薬剤供給ラインL140へ押し込まれる。その結果、薬剤供給ラインL140の上流側では圧力が上昇するため、薬剤W3は、薬剤供給ラインL140の下流側から貯留部122に吐出される。
薬剤供給ポンプ350は、ダイアフラム弁の1ストローク当たりの吐出流量[mL/ストローク]を所定値に設定し、且つストローク数[ストローク/分]を増減することにより、薬剤の吐出流量[mL/分]を調節できる。ストローク数とは、単位時間当たりにダイアフラム弁が往復運動する回数をいい、1往復が1ストロークに相当する。薬剤供給ポンプ350は、薬注制御部311(薬注制御ユニット310)と電気的に接続されている。薬剤供給ポンプ350は、薬注制御部311からポンプ駆動信号(パルス信号)が出力されると、そのパルス幅の期間(以下、「運転時間」ともいう)に亘って、指定されたストローク数での薬剤の投入を実行する。
なお、本実施形態では、スケール防止剤、防食剤、及び殺菌剤を配合した一液型のマルチ薬剤を、一つの薬剤供給装置300から貯留部122に供給する例について説明する。化合物の特性により一液に配合することが困難な場合には、スケール防止剤、防食剤、及び殺菌剤を、それぞれ個別の薬剤供給装置から貯留部122に供給してもよい。
薬剤供給ラインL140には、フローチェッカ141及びチェックバルブ142が設けられている。
フローチェッカ141は、薬剤供給ラインL140における薬剤W3の流通状態を検出する機器である。フローチェッカ141は、薬注制御ユニット310と電気的に接続されている。フローチェッカ141は、薬剤供給ラインL140を薬剤W3が適正に流通していないことを検出した場合、薬注制御ユニット310に検出信号を送信する。例えば、薬剤供給ラインL140に気泡や固形物が混入し、一時的に薬剤W3の流通が滞った場合には、フローチェッカ141から薬注制御ユニット310に閉塞検出信号が送信される。フローチェッカ141は、薬剤供給ラインL140において、薬剤タンク330とチェックバルブ142との間に設けられている。
チェックバルブ142は、薬剤の流通方向を規制する弁である。チェックバルブ142は、薬剤タンク330から貯留部122に向けて薬剤W3が圧送されるときには、弁体が開き、貯留部122から逆流が起こったときには、弁体が閉じる。チェックバルブ142は、薬剤供給ラインL140と貯留部122との接続部分に設けられている。
〔1.3 水処理システム1の制御〕
次に、図3を参照して、水処理システム1の制御に係る機能について説明する。
システム制御ユニット100は、水処理システム1における各部の動作を制御する。図3に示すように、システム制御ユニット100は、例えば、薬剤供給装置300、補給水バルブ136と電気的に接続される。
また、システム制御ユニット100は、水処理システム1の各測定装置と電気的に接続され、これら測定装置から測定情報を受信する。例えば、システム制御ユニット100は、測定装置としての電気伝導率センサ134、流量センサ135、及びレベルセンサ340と電気的に接続される。システム制御ユニット100において、各測定装置から受信した最新の測定情報は、適宜、後述の診断ユニット200が備えるメモリ230に記憶される。
システム制御ユニット100は、ブロー制御部110を備える。システム制御ユニット100におけるブロー制御部110の機能は、CPU及び内部メモリを含むマイクロプロセッサ(不図示)により実現される。
ブロー制御部110は、電気伝導率センサ134によって検出される電気伝導率が予め設定された上限閾値となった場合に、補給水バルブ136を開としてブローダウン処理を実行し、予め設定された下限閾値となった場合に、補給水バルブ136を閉としてブローダウン処理を終了する。
診断ユニット200は、水処理システム1における計算薬品濃度を算出することにより、薬剤供給装置300の不良を判定する。なお、診断ユニット200は、システム制御ユニット100と互いに通信可能であり、これにより、システム制御ユニット100を介して、電気伝導率センサ134、流量センサ135、及びレベルセンサ340による検出値を取得することが可能である。なお、診断ユニット200は、クラウド上に備わってもよい。また、システム制御ユニット100と診断ユニット200とは、別体として構成されてもよく、同一の筐体内に備わる構成としてもよい。
診断ユニット200は、算出部210と、判定部220と、メモリ230と、を備える。診断ユニット200における算出部210及び判定部220の機能は、CPU及び内部メモリを含むマイクロプロセッサ(不図示)により実現される。
算出部210は、電気伝導率センサ134、流量センサ135、及びレベルセンサ340による検出値を、以下の数式(1)に適用することにより、循環水W2の計算薬品濃度を算出する。
計算薬品濃度(g/m)=薬品液位差から算出される薬品使用量(g)/補給水量(m)×電気伝導率から算出される濃縮倍率 (1)
判定部220は、主として、レベルセンサ340による検出値に基づく薬剤の残量と、算出部210によって算出された計算薬品濃度とに基づいて、薬剤供給装置300の不良を判定する。より詳細には、判定部220は、後述のように、メモリ230に記憶されている、各検出値と閾値との比較結果の組み合わせを参照することにより、薬剤供給装置300の不良を判定する。
メモリ230は、各検出値と閾値との比較結果の組み合わせと、薬剤供給装置300の不良との対応関係を記憶する。
図4は、メモリ230に記憶されている、各検出値と閾値との比較結果と、薬剤供給装置300の不良との対応関係の例を示す。
図4に示すように、流量センサ135によって検出される補給水W1の積算流量が正常範囲にあり、電気伝導率センサ134によって検出される循環水W2の電気伝導率が正常範囲にあり、レベルセンサ340によって検出される薬剤タンク330内の薬剤の液位が正常範囲内にあるものの、上記の数式(1)によって算出される計算薬品濃度が閾値よりも低い場合には、薬剤供給装置300からの薬剤の吐出に不良が発生しているとする。
なお、この場合には、水処理システム1の保守員は、薬剤供給装置300から薬剤の吐出を正常なものとするメンテナンスをする必要がある。
判定部220は、電気伝導率センサ134、流量センサ135、及びレベルセンサ340からの検出値が入力されると、メモリ230に記憶された上記の対応関係を参照することにより、薬剤供給装置300の不良を判定する。この判定結果は、システム制御ユニット100の外部に出力されることにより、水処理システム1の保守員によって認識されることが可能である。
上記の水処理システム1は、例えばクラウド上に設置され、電気伝導率センサ134、流量センサ135、レベルセンサ340からの検出値を収集する収集サーバを備えてもよい。この場合、上記の各センサは、収集サーバに対して検出値を送信する通信部を備え、判定部220は、収集サーバから検出値を受信する通信部を備える。更に、この収集サーバは、一つの筐体において、システム制御ユニット100と一体化されていてもよい。
また、上記の水処理システム1において、少なくとも、電気伝導率センサ134、流量センサ135、レベルセンサ340、診断ユニット200の算出部210、判定部220及びメモリ230をまとめて、「診断装置」と呼称する。
〔1.4 第1実施形態が奏する効果〕
上述した本実施形態に係る水処理システム1の診断装置によれば、例えば、以下のような効果が得られる。
本実施形態に係る水処理システム1の診断装置は、冷却塔120及び/又は循環水ラインL110及び/又は補給水ラインL120に設置される複数のセンサと、複数のセンサからの検出値が入力されると、当該検出値を用いて、循環水W2中の計算薬品濃度を算出する算出部210とを備える。
これにより、水分析をしなくても薬品濃度が適正範囲に入っているかどうかを推測できる。
また、本実施形態に係る水処理システム1の診断装置において、上記の複数のセンサは、循環水W2の電気伝導率を検知する電気伝導率センサ134と、薬剤供給装置300における薬剤の残量を検知するレベルセンサ340と、補給水W1の流量を検知する流量センサ135とを含み、算出部210は、電気伝導率、薬剤の残量、補給水W1の流量を用いて、計算薬品濃度を算出する。
これにより、冷却塔120における汚れの影響を受けない点で信頼性の高い薬品濃度を算出することが可能となる。
また、本実施形態に係る水処理システム1の診断装置は、薬剤の残量と計算薬品濃度とに基づいて、薬剤供給装置300の不良を判定する判定部220を更に備える。
これにより、薬液液位と計算薬品濃度から、薬品吐出不良を推測できる。
1 水処理システム
100 システム制御ユニット
120 冷却塔
121 塔本体
122 貯留部
131 被冷却装置
132 循環水ポンプ
133 薬品濃度センサ
134 電気伝導率センサ
135 流量センサ
136 補給水バルブ
137 給水栓
138 オーバーフロー口
141 フローチェッカ
142 チェックバルブ
200 ブロー制御部
210 算出部
220 判定部
230 記憶部(メモリ)
300 薬剤供給装置
310 薬注制御ユニット
311 薬注制御部
320 メモリ
330 薬剤タンク
340 レベルセンサ
350 薬剤供給ポンプ

Claims (3)

  1. 被冷却装置へ供給するための循環水及び前記被冷却装置から返送される循環水を冷却する冷却塔と、
    循環水を前記冷却塔と前記被冷却装置との間で循環させる循環水ラインと、
    前記冷却塔に補給水を供給する補給水ラインと、
    循環水に薬剤を供給する薬剤供給手段とを有する水処理システムの診断装置であって、
    前記冷却塔及び/又は前記循環水ライン及び/又は前記補給水ラインに設置される複数のセンサと、
    前記複数のセンサからの検出値が入力されると、当該検出値を用いて、前記循環水中の計算薬品濃度を算出する算出部とを備える診断装置。
  2. 前記複数のセンサは、前記循環水の電気伝導率を検知する電気伝導率センサと、前記薬剤供給手段における前記薬剤の残量を検知する薬剤残量センサと、前記補給水の流量を検知する流量センサとを含み、
    前記算出部は、前記電気伝導率、前記薬剤の残量、前記補給水の流量を用いて、前記計算薬品濃度を算出する、請求項1に記載の診断装置。
  3. 前記薬剤の残量と前記計算薬品濃度とに基づいて、前記薬剤供給手段の不良を判定する判定部を更に備える、請求項1又は2に記載の診断装置。


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