JP2022052950A - 水処理システムの管理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】水処理システムのメンテナンス計画に合わせて、効率的に薬液を補充することを可能とする管理装置を提供することを目的とする。【解決手段】水処理システム1のメンテナンススケジュールを記憶するメモリ240と、第1所定期間における薬剤供給装置300における薬剤の残量の変化量から、薬剤の平均使用量を算出する平均使用量算出部210と、現時点の薬剤の残量と、現時点の薬剤の平均使用量とから、薬剤の補充が必要となる補充必要日時を予測する補充必要日時予測部220と、補充必要日時よりも前にメンテナンス日時がある場合には、補充必要日時から直近のメンテナンス日時に、薬剤供給装置300に対して薬剤を実際に補充する補充日時を設定し、補充必要日時よりも前にメンテナンス日時がない場合には、補充必要日時以前に補充日時を設定する、補充日時設定部230と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、水処理システムの管理装置に関する。
従来、冷却塔を含む水処理システムの管理において、水処理システムを循環する循環水や補給水に薬液を添加する場合、薬液添加手段にレベルセンサを設置し、薬液の残量が少なくなった場合には、アラームを発報する技術が知られている。
例えば、特許文献1は、冷却塔やボイラ等の機器に添加する薬液を薬液タンクから移送する薬液移送装置において、薬液の液面が所定位置以上であるか否かを検知するレベルセンサを薬液タンクの底面から所定距離の位置に設け、レベルセンサで液面が検知されなくなった時に、ポンプの運転を停止すると共に警報を出力する薬液移送装置を開示している。
特開2002-130140号公報
しかし、出力が二値化されたレベルセンサを用いた場合には、冷却塔の負荷に季節変動があるため、薬液添加手段における薬液の残量が少なくなったためにアラームを発報した後、薬剤の残量がゼロとなるまでの期間が予測できず、薬液の手配や補充の点で、計画的なメンテナンスをすることができなかった。
本発明は、水処理システムのメンテナンス計画に合わせて、効率的に薬液を補充することを可能とする管理装置を提供することを目的とする。
本発明は、被冷却装置に供給され、該被冷却装置から返送される循環水を冷却する冷却塔と、循環水を前記冷却塔と前記被冷却装置との間で循環させる循環水ラインと、前記冷却塔に補給水を供給する補給水ラインと、循環水又は補給水に薬剤を供給する薬剤供給手段と、を有する水処理システムの管理装置であって、前記水処理システムのメンテナンススケジュールを記憶する記憶部と、第1所定期間における前記薬剤供給手段における薬剤の残量の変化量から、前記第1所定期間における前記薬剤の平均使用量を算出する平均使用量算出部と、現時点の前記薬剤の残量と、現時点の前記薬剤の平均使用量とから、前記薬剤供給手段に対する前記薬剤の補充が必要となる補充必要日時を予測する補充必要日時予測部と、前記メンテナンススケジュールに記載されたメンテナンス日時と、前記補充必要日時とを比較し、前記補充必要日時よりも前に前記メンテナンス日時がある場合には、前記補充必要日時から直近の前記メンテナンス日時に、前記薬剤供給手段に対して前記薬剤を実際に補充する補充日時を設定し、前記補充必要日時よりも前に前記メンテナンス日時がない場合には、前記補充必要日時以前に前記補充日時を設定する、補充日時設定部と、を備える管理装置に関する。
また、上記の管理装置において、前記補充日時設定部は、前記補充必要日時よりも前に前記メンテナンス日時がない場合に、前記補充日時と、現時点から直近の前記メンテナンス日時との間の期間を算出し、前記算出された期間が第2所定期間未満である場合は、前記現時点から直近の前記メンテナンス日時を、前記補充日時に前倒して設定し、前記算出された期間が第2所定期間以上である場合には、前記補充日時を、前記薬剤の補充に特化した前記補充日時として設定することが好ましい。
また、上記の管理装置において、前記補充日時設定部は、前記補充必要日時よりも前に前記メンテナンス日時がある場合に前記補充日時を設定した後、設定した前記補充日時から第3所定期間が経過するまでに、更なるメンテナンス日時がある場合には、前記補充日時に、更なるメンテナンス日時に実行予定のメンテナンス作業を行う予定を、前倒して設定することが好ましい。
また、上記の管理装置において、前記第1所定期間中に前記薬剤の補充があった場合には、前記平均使用量算出部は、前記薬剤の使用量と、補充された前記薬剤の補充量とを用いて、前記平均使用量を算出することが好ましい。
また、上記の管理装置において、前記補充必要予測部は、更に、季節に応じた変数を用いて前記薬剤の平均使用量を補正することにより、前記補充必要日時を予測することが好ましい。
本発明によれば、水処理システムのメンテナンス計画に合わせて、効率的に薬液を補充することを可能とする管理装置を提供することが好ましい。
本実施形態の水処理システムを示す概略構成図である。 本実施形態の水処理システムに含まれる薬剤供給装置の構成を示す概略構成図である。 本実施形態の水処理システムに含まれる制御に係る機能ブロック図である。 本実施形態の水処理システムに含まれる補充日時設定部による補充日時の設定方法を示す図である。 本実施形態の水処理システムに含まれる補充日時設定部による補充日時の設定方法を示す図である。 本実施形態の水処理システムに含まれる補充日時設定部による補充日時の設定方法を示す図である。 本実施形態の水処理システムの動作を示すフローチャートである。 本実施形態の水処理システムの動作を示すフローチャートである。 本実施形態の水処理システムの動作を示すフローチャートである。 本実施形態の実施例における薬品残量の推移を表すグラフである。 本実施形態の実施例における季節ごとの安全率を示す図である。 本実施形態の実施例におけるメンテナンス予定日を示す表である。 本実施形態の実施例における各メンテナンス項目の設定の必要性を示す表である。 本実施形態の実施例における各メンテナンスの作業レベルに応じて、どのレベルの作業者を仕分けするかを示す表である。 本実施形態の実施例における薬品残量の推移を表すグラフである。 本実施形態の実施例におけるメンテナンス予定日を示す表である。 本実施形態の実施例における薬品残量の推移を表すグラフである。 本実施形態の実施例におけるメンテナンス予定日を示す表である。
以下、図面を参照して、本発明に係る管理装置を適用した水処理システムについて説明する。図1は、本実施形態の水処理システム1を示す概略構成図である。図2は、図2に記載の水処理システムに含まれる薬剤供給装置の構成を示す概略構成図である。図3は、図1に記載の水処理システムに含まれる制御に係る機能ブロック図である。
〔1 実施形態の全体構成〕
図1に示すように、本実施形態の水処理システム1は、空調機や冷凍機に組み込まれた熱交換器等の被冷却装置131を冷却するために、循環水W2(冷却水)を循環させるシステムである。水処理システム1の運転中、循環水W2は、冷却塔120で冷却されながら循環して用いられる。循環水W2は、蒸発、飛散及びブローダウン処理(後述)等により減少した分が外部から補給される。本実施形態において、産業用設備としての冷却塔120は、いわゆる開放式冷却塔である。
本実施形態の水処理システム1は、主な構成として、冷却塔120と、被冷却装置131と、流量センサ135と、薬剤供給装置300と、システム制御ユニット100と、管理ユニット200とを備える。また、水処理システム1は、主なラインとして、循環水ラインL110と、補給水ラインL120と、排水ラインL130と、を備える。「ライン」とは、流路、経路、管路等の流体の流通が可能なラインの総称である。
冷却塔120は、補給水W1が供給されると共に、この補給水W1を循環水W2として被冷却装置131へ供給し、被冷却装置131から回収(返送)される循環水W2を冷却する設備である。冷却塔120は、塔本体121と、貯留部122と、を備える。冷却塔120及び循環水ラインL110は、循環水系を構成する。すなわち、本実施形態において循環水W2とは、冷却塔120に貯留される水及び循環水ラインL110を流通する水を含み、被冷却装置131を冷却する冷却水として用いられる水を示す。
塔本体121は、冷却塔120の外郭を形成する筐体である。塔本体121は、散水部、ファン、開口部、ルーバー、充填材等からなる循環水冷却部(不図示)を有する。循環水W2は、循環水冷却部により冷却され、貯留部122に落下する。
貯留部122は、循環水冷却部で冷却された循環水W2を貯留する部位である。貯留部122は、塔本体121の下部に設けられている。貯留部122の底部には、循環水ラインL110の循環水供給ラインL111(後述)が接続されている。貯留部122に貯留された循環水W2は、循環水供給ラインL111を介して被冷却装置131へ供給される。なお、貯留部122には、電気伝導率センサ134が浸漬されていると共に、給水栓137及びブローダウン処理において使用されるオーバーフロー口138が設けられている。
電気伝導率センサ134は、貯留部122に貯留された循環水W2の水質を測定して、検出電気伝導率値として出力する装置である。電気伝導率センサ134は、システム制御ユニット100と電気的に接続されている。電気伝導率センサ134で測定された検出電気伝導率値は、システム制御ユニット100へ送信される。電気伝導率センサ134は、リアルタイムで循環水W2の電気伝導率を測定し、システム制御ユニット100へ電気伝導率を送信する。なお、電気伝導率センサ134で測定された電気伝導率は、システム制御ユニット100を介して薬剤供給装置300にも送信される。
循環水ラインL110は、冷却塔120と被冷却装置131との間で循環水W2を循環させるラインである。循環水ラインL110は、循環水供給ラインL111と、循環水回収ラインL112とを有する。
循環水供給ラインL111の途中には、循環水ポンプ132が設けられている。
循環水ポンプ132は、循環水ラインL110(循環水供給ラインL111、循環水回収ラインL112)の上流側から下流側へ向けて、循環水W2を送り出すことができる。循環水ポンプ132の運転は、冷却塔120及び後述の被冷却装置131の運転制御内で実行される。循環水ポンプ132は、システム制御ユニット100と電気的に接続されている。このため、循環水ポンプ132の運転信号は、システム制御ユニット100によって取得可能である。
循環水回収ラインL112は、被冷却装置131と塔本体121との間を接続するラインである。被冷却装置131において熱交換により加温された循環水W2は、循環水回収ラインL112を介して塔本体121の循環水冷却部(不図示)に回収される。
被冷却装置131は、循環水W2による冷却が必要な熱交換器等の各種装置である。被冷却装置131は、冷却塔120で冷却された循環水W2を使用して冷却される。被冷却装置131は、例えば、各種の化学プラントのターボ冷凍機や吸収冷凍機、建築物の空調用冷却機、食品工場の冷水製造機や真空冷却機等である。
被冷却装置131において、循環水流路の一方の端部には、循環水供給ラインL111の下流側の端部が接続されている。また、被冷却装置131において、循環水流路の他方の端部には、循環水回収ラインL112の上流側の端部が接続されている。
薬剤供給装置300は、貯留部122内の循環水W2に、スケール防止剤、防食剤、殺菌剤等の薬剤を供給する薬注処理を実行可能な装置である。薬剤供給装置300は、薬剤供給ラインL140を介して貯留部122に接続されている。薬剤供給装置300は、システム制御ユニット100と電気的に接続されている。薬剤供給装置300の構成については、後に詳細に説明する。
スケール防止剤は、水中でのスケールの成長、或いは配管表面等へのスケールの堆積を防止するために用いられる化合物である。防食剤は、主に配管系等における全面腐食、或いはピッチング等の部分腐食の発生を抑制するために用いられる化合物である。殺菌剤は、水中における微生物の繁殖を抑制するために用いられる化合物であり、スライムコントロール剤とも呼ばれる。本実施形態では、スケール防止剤、防食剤、及び殺菌剤を総称して「薬剤」又は「薬剤W3」という。
スケール防止剤、防食剤、及び殺菌剤は、例えば一液型のマルチ薬剤として提供され、薬剤タンク330、薬剤供給ポンプ350及び薬剤供給ラインL140(いずれも後述)から貯留部122に供給される。
薬剤供給ラインL140は、薬剤W3を貯留部122へ供給するラインである。薬剤供給ラインL140の上流側の端部は、薬剤供給ポンプ350(後述)の吐出口に接続されている。薬剤供給ラインL140の下流側の端部は、貯留部122に接続されている。
また、冷却塔120には、補給水ラインL120が接続されている。補給水ラインL120は、補給水W1を貯留部122(循環水系)へ補給するラインである。補給水ラインL120は、上流側に第1補給水ラインL121を備え、下流側に第2補給水ラインL122及び第3補給水ラインL123を備える。第1補給水ラインL121は、水道水や工業用水等の補給水W1の供給源(不図示)に接続されている。補給水ラインL120は、分岐部J1において、第2補給水ラインL122及び第3補給水ラインL123に分岐している。なお、以降では第2補給水ラインL122を「強制補水ライン」、第3補給水ラインL123を「自動補水ライン」と呼称することがある。
第1補給水ラインL121には、流量検出手段としての流量センサ135が接続されている。流量センサ135は、第1補給水ラインL121を流通する補給水W1の単位時間当たりの流量を検出する機器である。流量センサ135として、例えば、流路ハウジング内に軸流羽根車又は接線羽根車(不図示)を配置したパルス発信式の流量センサを用いることができる。
本実施形態で用いられるパルス発信式の流量センサは、偶数枚の羽根の先端部分がN極とS極とに交互に着磁された羽根車を備える。パルス発信式の流量センサは、この羽根車の回転をホールICで検出することにより、補給水W1の流速に比例した時間幅のパルス信号を出力する。ホールICは、電圧レギュレータ、ホール素子、増幅回路、シュミットトリガ回路、出力トランジスタ等がパッケージ化された電子回路である。この電子回路は、羽根車の回転運動に伴う磁束変化に応答して、羽根車が1回転する毎に矩形波のパルス信号を検出水量値として出力する。羽根車が1回転するときの流量[L/パルス]は、流量センサの設計仕様により決まる。そのため、薬剤供給装置300の薬注制御部311(後述)は、流量センサ135から出力されるパルス信号に基づいて、補給水W1の補給水量[L]を算出することができる。
例えば、流量センサ135において、羽根車が1回転するときの流量を1[L]としたときに、流量センサ135から出力されたパルス信号の数が3パルスであれば、補給水W1の補給水量は3[L]となる。
第2補給水ラインL122の下流側の端部は、塔本体121に接続されている。第2補給水ラインL122において、分岐部J1と冷却塔120との間には、補給水弁としての補給水バルブ136が設けられている。補給水バルブ136の種類としては、例えば、ソレノイド駆動の電磁弁、モータ駆動の電動弁、圧縮エア駆動の弁等を挙げることができる。
補給水バルブ136は、第2補給水ラインL122を開閉することができる。第2補給水ラインL122を開くことにより、補給水W1を貯留部122に強制的に供給することができる。補給水バルブ136は、システム制御ユニット100と電気的に接続されている。補給水バルブ136の開閉状態は、システム制御ユニット100から出力されるバルブ駆動信号により制御される。補給水バルブ136を開状態とすることにより、第2補給水ラインL122を開くことができる。補給水バルブ136を閉状態とすることにより、第2補給水ラインL122を閉じることができる。なお、以降では、補給水バルブ136を、「ブロー制御弁136」とも呼称する。
第3補給水ラインL123の下流側の端部は、塔本体121に接続されている。第3補給水ラインL123の下流側の端部には、給水栓137が設けられている。給水栓137は、貯留部122内の循環水W2の水位(すなわち、水量)を管理するボールタップ式の給水設備である。循環水W2の蒸発及び飛散により貯留部122の水位が低下すると、給水栓137のボールタップが作動し、第3補給水ラインL123を流通する補給水W1が貯留部122に補給される。
排水ラインL130は、貯留部122の内部に略鉛直方向に延びるように取り付けられている。排水ラインL130は、貯留部122から更に下方に延びている。排水ラインL130の上流側の端部は、循環水W2のオーバーフロー口138を形成する。オーバーフロー口138は、給水栓137の管理水位よりも上方に開口する。一方、排水ラインL130の下流側の端部は、貯留部122の外部に通じている。排水ラインL130は、ブローダウン処理において、補給水バルブ136が開状態となり、補給水W1を強制的に供給した場合に、貯留部122から溢れた循環水W2を系外に排出するラインである。
上記構成において、補給水バルブ136を開状態とすることにより、補給水W1を冷却塔120に補給しながら、循環水W2の一部を冷却塔120から外部に排出するブローダウン処理を実行することができる。補給水バルブ136は、循環水W2の水質が悪化した場合に開状態に制御され、第2補給水ラインL122を通じて新鮮な補給水W1を貯留部122に強制的に補給しながら、貯留部122に貯留された循環水W2の一部を排水ラインL130から外部に排出するブロー手段として機能する。
〔2 薬剤供給装置300の構成〕
次に、図2を参照して、薬剤供給装置300の構成について詳細に説明する。
図2に示すように、薬剤供給装置300は、主な構成として、薬注制御ユニット310と、流量センサ135と、薬剤タンク330と、薬剤供給ポンプ350と、を備える。このうち、薬剤タンク330及び薬剤供給ポンプ350は、本発明における薬剤供給手段を構成する。
まず、薬剤供給装置300の制御系の構成について説明する。薬注制御ユニット310は、流量センサ135と電気的に接続される。薬注制御ユニット310において、各測定装置から受信した最新の測定情報は、適宜、メモリ320に記憶される。
薬注制御ユニット310は、薬剤供給システム制御ユニットとしての薬注制御部311と、計時部312と、メモリ320と、を備える。薬注制御ユニット310における薬注制御部311及び計時部312の各機能は、CPU及び内部メモリ含むマイクロプロセッサ(不図示)により実現される。なお、本実施形態において、システム制御ユニット100は、薬剤供給装置300に搭載されており、システム制御ユニット100と薬注制御ユニット310の間で各種の測定値や制御状態等の情報を共有する。
薬注制御部311は、流量センサ135から出力されたパルス信号に基づいて補給水W1の補給水量を算出する。そして、薬注制御部311は、算出した補給水W1の補給水量に比例した投入量の薬剤W3が循環水W2に供給されるように、薬剤供給ポンプ350において薬注処理(以下、「流量比例薬注処理」ともいう)を実行させる。
具体的には、薬注制御部311は、流量センサ135から出力されるパルス信号の数をカウントする。そして、薬注制御部311は、カウントしたパルス信号の数(以下、「パルス信号数」ともいう)が所定のパルス信号数に達する毎に、そのパルス信号数(補給水量)に比例した投入量の薬剤W3が循環水W2に供給されるように、薬剤供給ポンプ350(後述)にポンプ駆動信号を出力する(分周制御)。これにより、薬剤供給装置300において、薬注処理が実行される。
なお、薬注制御部311において、流量センサ135からパルス信号が一つ出力される毎に、所定量の薬剤が循環水W2に供給されるように、薬注処理を複数回繰り返し実行してもよい(カウンタ制御)。
薬注制御部311は、算出した薬剤の投入量に対応したパルス幅を有するポンプ駆動信号を薬剤供給ポンプ350に出力する。これにより、薬剤供給ポンプ350では、薬注制御部311から出力されたポンプ駆動信号のパルス幅の期間(運転時間)に亘って、指定されたストローク数で薬剤の投入が実行される。この動作により、薬剤タンク330から必要量の薬剤W3が循環水W2に供給される。
薬注制御部311は、ブローダウン処理が実行中であれば、ブローダウン処理が終了するまで薬注処理の実行を待機する。そして、薬注制御部311は、ブローダウン処理の終了後に、ブローダウン処理の実行期間中に検出された補給水量に比例した投入量の薬剤W3が循環水W2に供給されるように、薬注処理を実行する。
計時部312は、薬注処理における予め設定された薬剤投入時間及び薬剤投入間隔を交互に計時する。計時部312は、薬剤投入時間とは、循環水W2に薬剤を供給する時間、すなわち薬剤供給ポンプ350の運転時間である。薬剤投入間隔とは、循環水W2に薬剤を供給しない期間、すなわち薬剤供給ポンプ350の運転を停止している期間である。
計時部312は、ポンプ駆動信号が出力されたことを薬注制御部311から通知されると、薬剤投入時間の計時をスタートする。また、計時部312は、ポンプ駆動信号の出力が停止したことを薬注制御部311から通知されると、薬剤投入時間の計時をストップする。計時部312は、計時した薬剤投入時間をメモリ320に記憶させる。
計時部312は、ポンプ駆動信号の出力が停止したことを薬注制御部311から通知されると、薬剤投入間隔の計時をスタートする。また、計時部312は、ポンプ駆動信号が出力されたことを薬注制御部311から通知されると、薬剤投入時間の計時をストップする。計時部312は、計時した薬剤投入間隔をメモリ320に記憶させる。
メモリ320は、薬注処理に関する各種のデータを記憶する記憶装置である。例えば、メモリ320には、薬剤投入時間、薬剤投入間隔、薬注処理を実行させるための制御プログラム等が記憶される。
薬剤タンク330は、内部に薬剤を貯留可能な容器である。薬剤タンク330の内部には、レベルセンサ340が設けられている。また、薬剤タンク330には、薬剤供給ポンプ350が接続されている。薬剤タンク330及び薬剤供給ポンプ350は、貯留部122に薬剤を供給する薬剤供給処理を実行可能である。
レベルセンサ340は、薬剤タンク330内の薬剤の液位(すなわち、液量)を検出するアナログ式のレベルセンサである。レベルセンサ340は、薬注制御ユニット310と電気的に接続されている。レベルセンサ340は、薬剤タンク330内の薬剤の液位に応じたレベル信号を出力する。レベルセンサ340から出力されたレベル信号は、薬注制御ユニット310に送信される。
薬剤供給ポンプ350は、薬剤タンク330内の薬剤W3を、薬剤供給ラインL140を介して貯留部122に向けて送出する装置である。本実施形態の薬剤供給ポンプ350は、電磁駆動ダイアフラム式の定量ポンプである。薬剤供給ポンプ350として、電磁駆動ダイアフラム式の定量ポンプを用いた場合、ダイアフラム弁(不図示)が往復運動することにより、薬剤W3が断続的に薬剤供給ラインL140へ押し込まれる。その結果、薬剤供給ラインL140の上流側では圧力が上昇するため、薬剤W3は、薬剤供給ラインL140の下流側から貯留部122に吐出される。
薬剤供給ポンプ350は、ダイアフラム弁の1ストローク当たりの吐出流量[mL/ストローク]を所定値に設定し、且つストローク数[ストローク/分]を増減することにより、薬剤の吐出流量[mL/分]を調節できる。ストローク数とは、単位時間当たりにダイアフラム弁が往復運動する回数をいい、1往復が1ストロークに相当する。薬剤供給ポンプ350は、薬注制御部311(薬注制御ユニット310)と電気的に接続されている。薬剤供給ポンプ350は、薬注制御部311からポンプ駆動信号(パルス信号)が出力されると、そのパルス幅の期間(以下、「運転時間」ともいう)に亘って、指定されたストローク数での薬剤の投入を実行する。
なお、本実施形態では、スケール防止剤、防食剤、及び殺菌剤を配合した一液型のマルチ薬剤を、一つの薬剤供給装置300から貯留部122に供給する例について説明する。化合物の特性により一液に配合することが困難な場合には、スケール防止剤、防食剤、及び殺菌剤を、それぞれ個別の薬剤供給装置から貯留部122に供給してもよい。
薬剤供給ラインL140には、フローチェッカ141及びチェックバルブ142が設けられている。
フローチェッカ141は、薬剤供給ラインL140における薬剤W3の流通状態を検出する機器である。フローチェッカ141は、薬注制御ユニット310と電気的に接続されている。フローチェッカ141は、薬剤供給ラインL140を薬剤W3が適正に流通していないことを検出した場合、薬注制御ユニット310に検出信号を送信する。例えば、薬剤供給ラインL140に気泡や固形物が混入し、一時的に薬剤W3の流通が滞った場合には、フローチェッカ141から薬注制御ユニット310に閉塞検出信号が送信される。フローチェッカ141は、薬剤供給ラインL140において、薬剤タンク330とチェックバルブ142との間に設けられている。
チェックバルブ142は、薬剤の流通方向を規制する弁である。チェックバルブ142は、薬剤タンク330から貯留部122に向けて薬剤W3が圧送されるときには、弁体が開き、貯留部122から逆流が起こったときには、弁体が閉じる。チェックバルブ142は、薬剤供給ラインL140と貯留部122との接続部分に設けられている。
〔3 水処理システム1の制御〕
次に、図3を参照して、水処理システム1の制御に係る機能について説明する。
システム制御ユニット100は、水処理システム1における各部の動作を制御する。図3に示すように、システム制御ユニット100は、例えば、薬剤供給装置300、補給水バルブ136と電気的に接続される。
また、システム制御ユニット100は、水処理システム1の各測定装置と電気的に接続され、これら測定装置から測定情報を受信する。例えば、システム制御ユニット100は、測定装置としての電気伝導率センサ134、流量センサ135、及びレベルセンサ340と電気的に接続される。システム制御ユニット100において、各測定装置から受信した最新の測定情報は、適宜、後述の管理ユニット200が備えるメモリ240に記憶される。
システム制御ユニット100は、ブロー制御部110を備える。システム制御ユニット100におけるブロー制御部110の機能は、CPU及び内部メモリを含むマイクロプロセッサ(不図示)により実現される。
ブロー制御部110は、電気伝導率センサ134によって検出される電気伝導率が予め設定された上限閾値となった場合に、補給水バルブ136を開としてブローダウン処理を実行し、予め設定された下限閾値となった場合に、補給水バルブ136を閉としてブローダウン処理を終了する。なお、流量センサ135がパルス発信式である場合には、ブローダウン処理の実行中において、ブロー制御部110は、流量センサ135からパルス信号の出力が無い際に、流量センサ135に異常が発生していると判断し、流量センサ135の異常を示すアラームを発報してもよい。
管理ユニット200は、システム制御ユニット100を介して取得する、薬液タンク330内の薬剤の液位に応じたレベル信号に基づいて、薬剤の平均使用量を算出し、薬剤の補充が必要となる補充必要日時を予測すると共に、薬剤を実際に補充する補充日時を設定する。なお、管理ユニット200は、システム制御ユニット100と互いに通信可能であり、これにより、システム制御ユニット100を介して、電気伝導率センサ134、及び流量センサ135、及びレベルセンサ340による検出値を取得することが可能である。なお、管理ユニット200は、クラウド上に備わってもよい。また、システム制御ユニット100と管理ユニット200とは、別体として構成されてもよく、同一の筐体内に備わる構成としてもよい。
管理ユニット200は、平均使用量算出部210と、補充必要日時予測部220と、補充日時設定部230と、メモリ240と、を備える。管理ユニット200における平均使用量算出部210、補充必要日時予測部220、及び補充日時設定部230の機能は、CPU及び内部メモリを含むマイクロプロセッサ(不図示)により実現される。
メモリ240は、水処理システム1のメンテナンススケジュールを記憶する。
平均使用量算出部210は、第1所定期間における、薬液タンク330内の薬剤の液位に応じたレベル信号から算出される薬剤の残量の変化量から、第1所定期間における薬剤の平均使用量を算出する。
なお、第1所定期間中に薬剤の補充があった場合には、平均使用量算出部210は、薬剤の使用量と、補充された薬剤の補充量とを用いて、平均使用量を算出してもよい。
補充必要日時予測部220は、現時点の薬剤の残量と、現時点の薬剤の平均使用量とから、薬剤供給手段に対する薬剤の補充が必要となる補充必要日時を予測する。
なお、補充必要日時予測部220は、更に、季節に応じた変数を用いて薬剤の平均使用量を補正することにより、補充必要日時を予測してもよい。
補充日時設定部230は、薬剤供給装置300に対して薬剤を実際に補充する補充日時を設定する。
図4A~図4Cは、補充日時設定部230による補充日時の設定方法を示す。図4Aの(a)に示すように、補充日時設定部230は、メモリ240に記憶されるメンテナンススケジュールに記載されたメンテナンス日時と、補充必要日時とを比較し、補充必要日時よりも前にメンテナンス日時がある場合には、補充必要日時から直近のメンテナンス日時に、補充日時を設定する。一方、図4Aの(b)に示すように、補充日時設定部230は、補充必要日時よりも前にメンテナンス日時がない場合には、補充必要日時以前のどこかに補充日時を設定する。
また、図4Bの(a)に示すように、補充必要日時よりも前にメンテナンス日時がない場合に、補充日時設定部230は、補充日時と、現時点から直近のメンテナンス日時との間の期間を算出し、算出された期間が第2所定期間未満である場合は、現時点から直近のメンテナンス日時を、補充日時に前倒して設定してもよい。一方で、図4Bの(b)に示すように、補充日時設定部230は、算出された期間が第2所定期間以上である場合に、補充日時を、薬剤の補充に特化した補充日時として設定してもよい。
また、図4Cに示すように、補充必要日時よりも前にメンテナンス日時がある場合に補充日時を設定した後、設定した補充日時から第3所定期間が経過するまでに、更なるメンテナンス日時がある場合には、補充日時設定部230は、補充日時に、更なるメンテナンス日時に実行予定のメンテナンス作業を行う予定を、前倒して設定してもよい。
〔4 水処理システム1の動作〕
図5A~図5Cは、水処理システム1の動作を示すフローチャートである。以下、図5A~図5Cを参照することにより、水処理システム1の動作について説明する。
ステップS1において、レベルセンサ340が、薬剤タンク330内の薬剤の残量を検知する。
ステップS2において、平均使用量算出部210が、第1所定期間における薬剤の残量の変化量から、第1所定期間における薬剤の平均使用量を算出する。
ステップS3において、補充必要日時予測部220が、現時点の薬剤の残量と、現時点の薬剤の平均使用量とから、薬剤供給装置300に対する薬剤の補充が必要となる補充必要日時を予測する。
ステップS4において、補充日時設定部230が、薬剤供給装置300に対して薬剤を実際に補充する補充日時を設定する。
図5Bは、ステップS4を構成するサブステップを示す。
ステップS41において、補充必要日時よりも前にメンテナンス日時がある場合(S41:Y)には、ステップS42の処理を行う。補充必要日時よりも前にメンテナンス日時がない場合(S41:N)には、ステップS43の処理を行う。
ステップS42において、補充日時設定部230は、補充必要日時から直近のメンテナンス日時に、補充日時を設定する。
ステップS43において、補充日時設定部230は、補充必要日時以前に補充日時を設定する。
図5Cは、ステップS43を構成するサブステップを示す。
ステップS431において、補充日時設定部230は、補充日時と、現時点から直近のメンテナンス日時との間の期間を算出する。
ステップS432において、ステップS431で算出された期間が第2所定期間未満である場合(S432:Y)にはステップS433の処理を行う。ステップS431で算出された期間が第2所定期間以上である場合(S432:N)にはステップS434の処理を行う。
ステップS433において、補充日時設定部230は、現時点から直近のメンテナンス日時を、補充日時に前倒して設定する。
ステップS434において、補充日時設定部230は、補充日時を、薬剤の補充に特化した補充日時として設定する。
図5Bに戻ると、ステップS44において、補充日時から第3所定期間が経過するまでに更なるメンテナンス日時がある場合(S44:Y)には、ステップS45の処理を行う。補充日時から第3所定期間が経過するまでに更なるメンテナンス日時がない場合(S44:N)には、全ての処理を終了する。
ステップS45において、補充日時設定部230は、補充日時に、更なるメンテナンス日時に実行予定のメンテナンス作業を行う予定を、前倒して設定する。
〔5 実施例〕
〔5.1 第1実施例〕
以下、図6A~図6Eを参照することにより、第1実施例について説明する。図6Aは、薬品残量の推移を表すグラフである。図6Bは、季節ごとの安全率を示す図である。図6Cは、本実施例におけるメンテナンス予定日を示す表である。図6Dは、各メンテナンス項目の設定の必要性を示す表である。図6Eは、各メンテナンスの作業レベルに応じて、どのレベルの作業者を仕分けするかを示す表である。
図6Aを参照すると、本実施例において、6月8日時点で薬品残量が50Lあり、薬品を消費し始めててから任意の期間経過後、10L薬品を補充し、その後、再度薬品を消費した結果、6月15日の現時点の薬品残量が40Lであるとする。
この時、以下の数式(1)により、薬品の平均使用量を算出する。
平均使用量=(7日前薬品残量-現時点での薬品残量+補充量)/経過日数 (1)
図6Aのグラフ内の数値を数式(1)に代入すると、本実施例における平均使用量は、(50-40+10)/7=2.9L/日となる。
次に、薬品の平均使用量と、図6Bに示される季節ごとの安全率を考慮して、以下の数式(2)により、補充基準を下回る日数を計算する。
日数=(薬品残量-補充基準)/(平均使用量×安全率) (2)
本実施例の場合、安全率が1.1であるため、補充基準を下回る日数は、(40-10)/(2.9×1.1)=9.4日≒9日となる。
その結果、薬品の補充必要日時は、6月15日の9日後である、6月24日となる。
次に、薬品補充日を薬品補充日以外のメンテナンス予定と比較し、一番早い日時を次回のメンテナンス日に設定する。図6Cの表を参照すると、薬品補充日の2019年6月24日が最も早いため、2019年6月24日を、次回のメンテナンス日に設定する。
次に、図6Dの表を参照することにより、次回のメンテナンス日に設定するメンテナンス項目を決定する。図6Dの表に従うと、必ず設定する必要のあるセンサ掃除を設定する。また、チャッキ掃除については、図6Cの表において予定がないことが示されているため、設定しない。また、薬品補充については、既に設定されているため、改めて設定しない。ホース交換については、図6Cの表において予定日が1か月後を超過しているため、設定しない。これにより、次回のメンテナンス日である6月24日に、薬品補充とセンサ掃除が設定される。
最後に、図6Eの表を参照することにより、メンテナンス内容の作業レベルから、作業者の仕分けを行い、必要人員を決める。図6Eの表に従えば、次回のメンテナンス日に設定した薬品補充とセンサ掃除は、共に作業員レベルの作業レベルであるため、対象者を作業員とする。
〔5.2 第2実施例〕
以下、図7A及び図7Bを参照することにより、第2実施例について説明する。なお、本実施例においても、季節ごとの安全率を示す図として図6Bを、各メンテナンス項目の設定の必要性を示す表として図6Dを、各メンテナンスの作業レベルに応じて、どのレベルの作業者を仕分けするかを示す表として図6Eを参照する。
図7Aを参照すると、本実施例において、6月8日時点で薬品残量が50Lあり、薬品を消費し始めてから任意の期間経過後、1L薬品を補充し、その後、再度薬品を消費した結果、6月15日の現時点の薬品残量が48Lであるとする。
この時、上記の数式(1)により、薬品の平均使用量を算出すると、本実施例における平均使用量は、(50-48+1)/7=0.43L/日となる。
次に、薬品の平均使用量と、図6Bに示される季節ごとの安全率を考慮して、上記の数式(2)により、補充基準を下回る日数を計算すると、補充基準を下回る日数は、(48-10)/(0.43×1.1)=80.3日≒80日となる。
その結果、薬品の補充必要日時は、6月15日の80日後である、9月3日となる。
次に、薬品補充日を薬品補充日以外のメンテナンス予定と比較し、一番早い日時を次回のメンテナンス日に設定する。図7Bの表を参照すると、薬品補充日の2019年9月3日が最も早いため、2019年9月3日を、次回のメンテナンス日に設定する。
次に、図6Dの表を参照することにより、次回のメンテナンス日に設定するメンテナンス項目を決定する。図6Dの表に従うと、必ず設定する必要のあるセンサ掃除を設定する。また、チャッキ掃除については、図7Bの表において2019年9月29日に予定があることが示されているため、設定する。また、薬品補充については、既に設定されているため、改めて設定しない。ホース交換については、図7Bの表において予定が1か月後を超過しているため、設定しない。これにより、次回のメンテナンス日である9月3日に、薬品補充、センサ掃除、及びチャッキ掃除が設定される。
最後に、図6Eの表を参照することにより、メンテナンス内容の作業レベルから、作業者の仕分けを行い、必要人員を決める。図6Eの表に従えば、次回のメンテナンス日に設定した薬品補充とセンサ掃除は、共に作業員レベルの作業レベルであるが、チャッキ掃除は、エンジニアレベルの作業レベルであるため、対象者をエンジニアとする。
ここでいうチャッキ掃除とは、たとえばレベルセンサ340によって計測される薬品使用量と、流量センサ135によって計測される補給水量から算出された、薬品の平均使用量が、予め設定された所定の薬品使用量を下回る場合に薬注不良と判断し、設定されるメンテナンスである。
より詳細には、一定期間の薬品使用量と補給水量とから、計算薬注量(mg/L)を算出し、計算薬注量が閾値(例えば、設定薬注量の70%)を下回った場合に、薬注不良傾向ありと判断し、チャッキ掃除、並びにチャッキ・ホースの交換を行う。
チャッキ掃除は、チャッキ部分の分解、組付けといった作業を要するためエンジニアレベルの作業に位置づけられる。
〔5.3 第3実施例〕
以下、図8A及び図8Bを参照することにより、第3実施例について説明する。なお、本実施例においても、季節ごとの安全率を示す図として図6Bを、各メンテナンス項目の設定の必要性を示す表として図6Dを、各メンテナンスの作業レベルに応じて、どのレベルの作業者を仕分けするかを示す表として図6Eを参照する。
図8Aを参照すると、本実施例において、6月8日時点で薬品残量が50Lあり、薬品を消費してから任意の期間経過後、1L薬品を補充し、その後、再度薬品を消費した結果、6月15日の現時点の薬品残量が48Lであるとする。
この時、上記の数式(1)により、薬品の平均使用量を算出すると、本実施例における平均使用量は、(50-48+1)/7=0.43L/日となる。
次に、薬品の平均使用量と、図6Bに示される季節ごとの安全率を考慮して、上記の数式(2)により、補充基準を下回る日数を計算すると、補充基準を下回る日数は、(48-10)/(0.43×1.1)=80.3日≒80日となる。
その結果、薬品の補充必要日時は、6月15日の80日後である、9月3日となる。
次に、薬品補充日を薬品補充日以外のメンテナンス予定と比較し、一番早い日時を次回のメンテナンス日に設定する。図8Bの表を参照すると、センサ掃除の2019年8月15日が最も早いため、2019年8月15日を、次回のメンテナンス日に設定する。
次に、図6Dの表を参照することにより、次回のメンテナンス日に設定するメンテナンス項目を決定する。図6Dの表に従うと、必ず設定する必要のあるセンサ掃除を設定する。また、チャッキ掃除については、図8Bの表において予定がないことが示されているため、設定しない。また、薬品補充については、既に設定されているため、改めて設定しない。ホース交換については、図8Bの表において予定が1か月後を超過しているため、設定しない。これにより、次回のメンテナンス日である9月3日に、薬品補充、センサ掃除、及びチャッキ掃除が設定される。
最後に、図6Eの表を参照することにより、メンテナンス内容の作業レベルから、作業者の仕分けを行い、必要人員を決める。図6Eの表に従えば、次回のメンテナンス日に設定した薬品補充とセンサ掃除は、共に作業員レベルの作業レベルであるため、対象者を作業員とする。
〔6 実施形態が奏する効果〕
上述した本実施形態に係る水処理システム1の管理装置によれば、例えば、以下のような効果が得られる。
本実施形態に係る水処理システム1の管理装置は、被冷却装置131に供給され、被冷却装置131から返送される循環水W2を冷却する冷却塔120と、循環水W2を冷却塔120と被冷却装置131との間で循環させる循環水ラインL110と、冷却塔120に補給水W1を供給する補給水ラインL120と、循環水W2又は補給水W1に薬剤を供給する薬剤供給装置300と、を有する水処理システム1の管理装置であって、水処理システム1のメンテナンススケジュールを記憶するメモリ240と、第1所定期間における薬剤供給装置300における薬剤の残量の変化量から、第1所定期間における薬剤の平均使用量を算出する平均使用量算出部210と、現時点の薬剤の残量と、現時点の薬剤の平均使用量とから、薬剤供給装置300に対する薬剤の補充が必要となる補充必要日時を予測する補充必要日時予測部220と、メンテナンススケジュールに記載されたメンテナンス日時と、補充必要日時とを比較し、補充必要日時よりも前にメンテナンス日時がある場合には、補充必要日時から直近のメンテナンス日時に、薬剤供給装置300に対して薬剤を実際に補充する補充日時を設定し、補充必要日時よりも前にメンテナンス日時がない場合には、補充必要日時以前に補充日時を設定する、補充日時設定部230と、を備える。
補充必要日時よりも前に定期メンテナンス日時がある場合には、当初より予定されていたメンテナンスの日に薬品補充を合わせて行うことにより、薬品補充だけのために、冷却塔の設置場所に出向する必要する必要がなくなる。
また、本実施形態に係る水処理システム1の管理装置において、補充日時設定部230は、補充必要日時よりも前にメンテナンス日時がない場合に、補充日時と、現時点から直近の前記メンテナンス日時との間の期間を算出し、算出された期間が第2所定期間未満である場合は、現時点から直近の前記メンテナンス日時を、補充日時に前倒して設定し、算出された期間が第2所定期間以上である場合には、補充日時を、薬剤の補充に特化した前記補充日時として設定してもよい。
これにより、補充必要日時よりも前に定期メンテナンス日時が存在しないものの、補充日時と、直近の定期メンテナンス日時とのタイムラグがあまりない場合には、定期メンテナンス日時を薬剤補充必要日時に前倒しすることで、薬品補充のためだけに、冷却塔の設置場所に出向する必要がなくなる。一方で、補充日時と定期メンテナンス日時とが所定期間を超えて離れている場合には、定期メンテナンスとは別個に、薬品補充だけのために出向することとなるが、その際、定期メンテナンスが可能な高度なスキルを持たず、薬品補充のみが可能な程度のスキルの作業員を現場に出向させることにより、作業員のスキルのハードルを下げると共に、人的コスト削減に資することができる。
また、本実施形態に係る水処理システム1の管理装置において、補充日時設定部230は、補充必要日時よりも前にメンテナンス日時がある場合に補充日時を設定した後、設定した補充日時から第3所定期間が経過するまでに、更なるメンテナンス日時がある場合には、補充日時に、更なるメンテナンス日時に実行予定のメンテナンス作業を行う予定を、前倒して設定してもよい。
これにより、補充必要日時よりも前にメンテナンス日時があるために、当該メンテナンス日時に補充日時を設定した場合に、補充日時=メンテナンス日時から、第3所定期間が経過するまでに更なるメンテナンス作業が予定されている際、更なるメンテナンス作業を薬品補充日に前倒して設定することで、薬品の補充と複数のメンテナンス作業とを、まとめて実行することが可能となる。
また、本実施形態に係る水処理システム1の管理装置において、第1所定期間中に薬剤の補充があった場合には、平均使用量算出部210は、薬剤の使用量と、補充された前記薬剤の補充量とを用いて、平均使用量を算出してもよい。
これにより、第1所定期間中に、薬剤を使用するのみならず、薬剤を補充した場合には、使用量と補充量との双方に基づくことで、より正確な平均使用量を算出することが可能となる。
また、本実施形態に係る水処理システム1の管理装置において、補充必要日時予測部220は、更に、季節に応じた変数を用いて前記薬剤の平均使用量を補正することにより、前記補充必要日時を予測してもよい。
補充必要日時予測部は、季節に応じた変数を用いて薬剤の平均使用量を補正することにより、例えば季節毎の平均気温に応じて、薬剤中の水分が蒸発したり薬剤が劣化することを踏まえた上で、補充必要日時を予測することが可能となる。
1 水処理システム
100 システム制御ユニット
110 ブロー制御部
120 冷却塔
121 塔本体
122 貯留部
131 被冷却装置
132 循環水ポンプ
134 電気伝導率センサ
135 流量センサ
136 補給水バルブ
137 給水栓
138 オーバーフロー口
141 フローチェッカ
142 チェックバルブ
200 管理ユニット
210 平均使用量算出部
220 補充必要日時予測部
230 補充日時設定部
240 メモリ
300 薬剤供給装置
310 薬注制御ユニット
311 薬注制御部
320 メモリ
330 薬剤タンク
340 レベルセンサ
350 薬剤供給ポンプ

Claims (5)

  1. 被冷却装置に供給され、該被冷却装置から返送される循環水を冷却する冷却塔と、
    循環水を前記冷却塔と前記被冷却装置との間で循環させる循環水ラインと、
    前記冷却塔に補給水を供給する補給水ラインと、
    循環水又は補給水に薬剤を供給する薬剤供給手段と、を有する水処理システムの管理装置であって、
    前記水処理システムのメンテナンススケジュールを記憶する記憶部と、
    第1所定期間における前記薬剤供給手段における薬剤の残量の変化量から、前記第1所定期間における前記薬剤の平均使用量を算出する平均使用量算出部と、
    現時点の前記薬剤の残量と、現時点の前記薬剤の平均使用量とから、前記薬剤供給手段に対する前記薬剤の補充が必要となる補充必要日時を予測する補充必要日時予測部と、
    前記メンテナンススケジュールに記載されたメンテナンス日時と、前記補充必要日時とを比較し、前記補充必要日時よりも前に前記メンテナンス日時がある場合には、前記補充必要日時から直近の前記メンテナンス日時に、前記薬剤供給手段に対して前記薬剤を実際に補充する補充日時を設定し、前記補充必要日時よりも前に前記メンテナンス日時がない場合には、前記補充必要日時以前に前記補充日時を設定する、補充日時設定部と、
    を備える管理装置。
  2. 前記補充日時設定部は、前記補充必要日時よりも前に前記メンテナンス日時がない場合に、前記補充日時と、現時点から直近の前記メンテナンス日時との間の期間を算出し、前記算出された期間が第2所定期間未満である場合は、前記現時点から直近の前記メンテナンス日時を、前記補充日時に前倒して設定し、前記算出された期間が第2所定期間以上である場合には、前記補充日時を、前記薬剤の補充に特化した前記補充日時として設定する、請求項1に記載の管理装置。
  3. 前記補充日時設定部は、前記補充必要日時よりも前に前記メンテナンス日時がある場合に前記補充日時を設定した後、設定した前記補充日時から第3所定期間が経過するまでに、更なるメンテナンス日時がある場合には、前記補充日時に、更なるメンテナンス日時に実行予定のメンテナンス作業を行う予定を、前倒して設定する、請求項1又は請求項2に記載の管理装置。
  4. 前記第1所定期間中に前記薬剤の補充があった場合には、前記平均使用量算出部は、前記薬剤の使用量と、補充された前記薬剤の補充量とを用いて、前記平均使用量を算出する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の管理装置。
  5. 前記補充必要日時予測部は、更に、季節に応じた変数を用いて前記薬剤の平均使用量を補正することにより、前記補充必要日時を予測する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の、管理装置。
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