JP2015089547A - 薬剤供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】流量検出手段やブローダウン手段が故障したときに、循環水系への適切でない薬剤の供給を抑制すること。
【解決手段】薬剤供給装置300においては、流量検出手段135の故障が検知された場合に、及び/又は、ブローダウン手段136,153の故障が検知された場合に、薬剤供給制御部311は、検出水量値に比例した投入量の薬剤を循環水系120,L110に供給せずに、予め設定された第1薬剤投入時間及び薬剤投入間隔に基づいて薬剤W3が循環水系120,L110に供給されるように、及び/又は、ブローダウン処理の実行後に予め設定された第2薬剤投入時間に亘って薬剤W3が循環水系120,L110に供給されるように、薬剤供給手段330において薬剤供給処理を実行させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、産業用設備に設けられた循環水系に薬剤を供給する薬剤供給装置に関する。
従来、商業ビル、工業プラント等には、循環水系を有する各種の産業用設備が設置されている。例えば、循環水系を有する産業用設備として冷却塔が知られている。この冷却塔には、空調機や冷凍機に組み込まれた熱交換器等の被冷却装置が接続されている。循環水系には、これら装置を冷却するための冷却水が循環する。冷却水は、冷却塔で冷却されながら、循環水系を循環する(以下、循環する冷却水を「循環水」ともいう)。すなわち、循環水は、循環水系を介して冷却塔と被冷却装置との間を循環する。
循環水が冷却塔で冷却される際に、循環水の一部は蒸発する。そのため、循環水を継続的に循環させると、循環水の濃縮度が徐々に高くなり、水質が悪化する。そこで、循環水の水質を改善するために、ブローダウン処理が実行される。ブローダウン処理は、外部から定期的に新鮮な補給水を供給すると共に、濃縮度の高い循環水の一部を外部に排出して循環水を希釈する処理である。また、ブローダウン処理が実行された際には、循環水又は補給水に、スケール防止剤や防食剤等の薬剤を供給する処理(以下、「薬注処理」ともいう)も実行される。
従来、循環水が循環する循環水系に供給された補給水の水量を検出する流量検出手段を備え、流量検出手段から出力された検出水量値に比例した投入量の薬剤が循環水系に供給されるように薬注処理(以下、「流量比例薬注処理」ともいう)を実行する薬注制御装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第5206308号公報
上述した特許文献1に記載の薬注制御装置のように、流量比例薬注処理を実行する方式では、流量検出手段が故障した場合には、補給水が循環水系に流入しているにもかかわらず流量検出手段が補給水の流通を検知できないため、新たに供給された補給水に対して、流量比例薬注処理が実行されない。補給水に対して薬注処理が実行されないと、循環水系において腐食やスケール付着が発生しやすくなるおそれがある。また、ブローダウン処理を実行するための補給水弁や排出弁等(ブローダウン手段)を閉状態に制御しているにもかかわらず開状態のままとなる故障が発生した場合には、循環水系に流入し続ける補給水に対して、流量検出手段が補給水の流通を検知するため、流量比例薬注処理が実行されることになる。そのため、意図しないブローダウン処理により循環水が外部に排出されているにもかかわらず、流量比例薬注処理により薬剤が投入され続けることになり、薬剤が無駄に消費されるおそれがある。
以上により、流量検出手段やブローダウン手段が故障したときに、薬剤を適切に循環水系へ供給することができない可能性がある。そのため、流量検出手段やブローダウン手段が故障したときに、循環水系への適切でない薬剤の供給を抑制することが望まれる。
従って、本発明は、流量検出手段やブローダウン手段が故障したときに、循環水系への適切でない薬剤の供給を抑制することを目的とする。
本発明は、循環水が循環する循環水系に供給された補給水の水量を検出し、検出水量値として出力する流量検出手段と、前記循環水系に薬剤を供給する薬剤供給処理を実行可能な薬剤供給手段と、前記流量検出手段から出力された検出水量値に比例した投入量の薬剤が前記循環水系に供給されるように、前記薬剤供給手段において前記薬剤供給処理を実行させる薬剤供給制御部と、補給水を前記循環水系に供給しながら、当該循環水系を流通する循環水の一部を外部に排出するブローダウン処理を実行可能なブローダウン手段と、を備え、前記流量検出手段の故障が検知された場合に、及び/又は、前記ブローダウン手段の故障が検知された場合に、前記薬剤供給制御部は、前記検出水量値に比例した投入量の薬剤を前記循環水系に供給せずに、予め設定された第1薬剤投入時間及び薬剤投入間隔に基づいて薬剤が前記循環水系に供給されるように、及び/又は、前記ブローダウン処理の実行後に予め設定された第2薬剤投入時間に亘って薬剤が前記循環水系に供給されるように、前記薬剤供給手段において前記薬剤供給処理を実行させる薬剤供給装置に関する。
また、前記流量検出手段の故障は、前記ブローダウン処理を実行したにもかかわらず、前記流量検出手段からの出力が無い場合に検知されることが好ましい。
また、前記流量検出手段の故障は、循環水の電気伝導率が、前記ブローダウン処理の実行開始条件となる開始設定値から前記ブローダウン処理の実行終了条件となる終了設定値まで変化したにもかかわらず、前記流量検出手段からの出力が無い場合に検知されることが好ましい。
また、前記循環水系には、循環水を冷却する冷却塔と、前記冷却塔で冷却された循環水を使用する被冷却装置と、が設けられ、前記流量検出手段の故障は、前記被冷却装置から前記冷却塔への復路を流通する循環水の水温と、前記冷却塔から前記被冷却装置への往路を流通する循環水の水温との水温差が所定値以上であるにもかかわらず、前記流量検出手段からの出力が無い場合に検知されることが好ましい。
また、前記ブローダウン手段の故障は、循環水の濃縮倍率が所定値未満であるにもかかわらず、前記流量検出手段からの出力が所定時間継続した場合に検知されることが好ましい。
また、前記ブローダウン手段の故障は、前記ブローダウン手段による補給水の供給及び/又は循環水の排出を停止させているにもかかわらず、前記流量検出手段からの出力が所定時間継続した場合に検知されることが好ましい。
また、前記ブローダウン手段として、前記循環水系に補給水を供給する補給水ラインに設けられる補給水弁、又は前記循環水系から循環水の一部を外部に排出する排出ラインに設けられる排出弁を有することが好ましい。
本発明によれば、流量検出手段やブローダウン手段が故障したときに、循環水系への適切でない薬剤の供給を抑制することができる。
実施形態の冷却システム1を示す概略構成図である。 実施形態の冷却システム1の制御に係る機能ブロック図である。 薬剤供給装置300の概略構成図である。 システム制御ユニット100においてブローダウン処理を実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。 薬剤供給装置300において流量比例薬注処理を実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。 薬剤供給装置300において流量センサ135の故障及び/又はブローダウン手段(補給水バルブ136、排水バルブ153)の故障が検知された場合における薬注処理を実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。この実施形態では、本発明に係る薬剤供給装置を適用した冷却システムについて説明する。図1は、本実施形態の冷却システム1を示す概略構成図である。図2は、冷却システム1の制御に係る機能ブロック図である。図3は、薬剤供給装置300の概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態の冷却システム1は、空調機や冷凍機に組み込まれた熱交換器等の被冷却装置131を冷却するために、循環水W2(冷却水)を循環させるシステムである。冷却システム1の運転中、循環水W2は、冷却塔120で冷却されながら循環して用いられる。循環水W2は、蒸発、飛散及びブローダウン処理(後述)等により減少した分が外部から補給される。本実施形態において、産業用設備としての冷却塔120は、いわゆる開放式冷却塔である。
本実施形態の冷却システム1は、主な構成として、冷却塔120と、被冷却装置131と、第1電気伝導率センサ(以下、「第1ECセンサ」ともいう)133と、薬剤供給装置300と、第2電気伝導率センサ(以下、「第2ECセンサ」ともいう)139と、第1温度測定装置151と、第2温度測定装置152と、システム制御ユニット100と、を備える。また、冷却システム1は、主なラインとして、循環水ラインL110と、補給水ラインL120と、第1排水ラインL130と、排出ラインとしての第2排水ラインL131と、を備える。「ライン」とは、流路、経路、管路等の流体の流通が可能なラインの総称である。図1では、電気的な接続の経路を破線で示している。
冷却塔120は、補給水W1が供給されると共に、この補給水W1を循環水W2として被冷却装置131へ供給し、被冷却装置131から回収(返送)される循環水W2を冷却する設備である。冷却塔120は、塔本体121と、貯留部122と、を備える。冷却塔120及び循環水ラインL110は、循環水系を構成する。
塔本体121は、冷却塔120の外郭を形成する筐体である。塔本体121は、散水部、ファン、開口部、ルーバー、充填材等からなる循環水冷却部(不図示)を有する。循環水W2は、循環水冷却部により冷却され、貯留部122に落下する。
貯留部122は、循環水冷却部で冷却された循環水W2を貯留する部位である。貯留部122は、塔本体121の下部に設けられている。貯留部122の底部には、循環水ラインL110の循環水供給ラインL111(後述)が接続されている。貯留部122に貯留された循環水W2は、循環水供給ラインL111を介して被冷却装置131へ供給される。なお、貯留部122には、ブローダウン処理において使用される給水栓137及びオーバーフロー口138が設けられている。
循環水ラインL110は、冷却塔120と被冷却装置131との間で循環水W2を循環させるラインである。循環水ラインL110は、循環水供給ラインL111と、循環水回収ラインL112と、を有する。
循環水供給ラインL111は、貯留部122と被冷却装置131との間を接続する。貯留部122内の循環水W2は、循環水供給ラインL111を介して被冷却装置131に供給される。
循環水供給ラインL111の途中には、循環水ポンプ132が設けられている。循環水ポンプ132は、循環水ラインL110(循環水供給ラインL111、循環水回収ラインL112)の上流側から下流側へ向けて、循環水W2を送り出すことができる。循環水ポンプ132は、システム制御ユニット100と電気的に接続されている。循環水ポンプ132の運転(駆動及び停止)は、システム制御ユニット100から出力されるポンプ運転信号により制御される。
循環水回収ラインL112は、被冷却装置131と塔本体121との間を接続するラインである。被冷却装置131において熱交換により加温された循環水W2は、循環水回収ラインL112を介して塔本体121の循環水冷却部(不図示)に回収される。
被冷却装置131は、循環水W2による冷却が必要な熱交換器等の各種装置である。被冷却装置131は、冷却塔120で冷却された循環水W2を使用して冷却される。被冷却装置131は、例えば、各種の化学プラントのターボ冷凍機や吸収冷凍機、建築物の空調用冷却機、食品工場の冷水製造機や真空冷却機等である。
被冷却装置131において、循環水流路の一方の端部には、循環水供給ラインL111の下流側の端部が接続されている。また、被冷却装置131において、循環水流路の他方の端部には、循環水回収ラインL112の上流側の端部が接続されている。
第1ECセンサ133は、貯留部122内の循環水W2の水質を測定して、第1検出電気伝導率値として出力する装置である。第1ECセンサ133は、システム制御ユニット100と電気的に接続されている。第1ECセンサ133で測定された第1検出電気伝導率値(以下、「第1電気伝導率EC」ともいう)は、システム制御ユニット100へ送信される。第1ECセンサ133は、リアルタイムで循環水W2の電気伝導率を測定し、システム制御ユニット100へ第1電気伝導率ECを送信する。なお、第1ECセンサ133で測定された第1電気伝導率ECは、システム制御ユニット100を介して薬剤供給装置300にも送信される。
薬剤供給装置300は、貯留部122内の循環水W2に、スケール防止剤、防食剤、殺菌剤等の薬剤を供給する薬注処理を実行可能な装置である。薬剤供給装置300は、薬剤供給ラインL140を介して貯留部122に接続されている。薬剤供給装置300は、システム制御ユニット100と電気的に接続されている。薬剤供給装置300の構成については、後に詳細に説明する。
スケール防止剤は、水中でのスケールの成長、或いは配管表面等へのスケールの堆積を防止するために用いられる化合物である。防食剤は、主に配管系等における全面腐食、或いはピッチング等の部分腐食の発生を抑制するために用いられる化合物である。殺菌剤は、水中における微生物の繁殖を抑制するために用いられる化合物であり、スライムコントロール剤とも呼ばれる。本実施形態では、スケール防止剤、防食剤、及び殺菌剤を総称して「薬剤」又は「薬剤W3」という。
スケール防止剤、防食剤、及び殺菌剤は、例えば一液型のマルチ薬剤として提供され、薬剤タンク330、薬剤供給ポンプ350及び薬剤供給ラインL140(いずれも後述)から貯留部122に供給される。
なお、薬剤供給装置300の構成については、後に詳細に説明する。
薬剤供給ラインL140は、薬剤W3を貯留部122へ供給するラインである。薬剤供給ラインL140の上流側の端部は、薬剤供給ポンプ350(後述)の吐出口に接続されている。薬剤供給ラインL140の下流側の端部は、貯留部122に接続されている。
また、冷却塔120には、補給水ラインL120が接続されている。補給水ラインL120は、補給水W1を貯留部122(循環水系)へ補給するラインである。補給水ラインL120は、上流側に第1補給水ラインL121を備え、下流側に第2補給水ラインL122及び第3補給水ラインL123を備える。第1補給水ラインL121は、水道水や工業用水等の補給水W1の供給源(不図示)に接続されている。補給水ラインL120は、分岐部J3において、第2補給水ラインL122及び第3補給水ラインL123に分岐している。分岐部J3は、接続部J4(後述)と冷却塔120との間に配置されている。
第1補給水ラインL121には、流量検出手段としての流量センサ135が接続されている。流量センサ135は、第1補給水ラインL121を流通する補給水W1の単位時間当たりの流量を検出する機器である。流量センサ135は、接続部J4において第1補給水ラインL121に接続されている。接続部J4は、接続部J5(後述)と分岐部J3との間に配置されている。流量センサ135として、例えば、流路ハウジング内に軸流羽根車又は接線羽根車(不図示)を配置したパルス発信式の流量センサを用いることができる。
本実施形態で用いられるパルス発信式の流量センサは、偶数枚の羽根の先端部分がN極とS極とに交互に着磁された羽根車を備える。パルス発信式の流量センサは、この羽根車の回転をホールICで検出することにより、補給水W1の流速に比例した時間幅のパルス信号を出力する。ホールICは、電圧レギュレータ、ホール素子、増幅回路、シュミットトリガ回路、出力トランジスタ等がパッケージ化された電子回路である。この電子回路は、羽根車の回転運動に伴う磁束変化に応答して、羽根車が1回転する毎に矩形波のパルス信号を検出水量値として出力する。羽根車が1回転するときの流量[L/パルス]は、流量センサの設計仕様により決まる。そのため、薬剤供給装置300の薬注制御部311(後述)は、流量センサ135から出力されるパルス信号に基づいて、補給水W1の補給水量[L]を算出することができる。
例えば、流量センサ135において、羽根車が1回転するときの流量を1[L]としたときに、流量センサ135から出力されたパルス信号の数が3パルスであれば、補給水W1の補給水量は3[L]となる。
流量センサ135は、薬剤供給装置300を構成する機器の一つである。流量センサ135は、薬剤供給装置300と電気的に接続されている。流量センサ135から出力されたパルス信号は、薬剤供給装置300へ送信される。
また、第1補給水ラインL121には、第2ECセンサ139が接続されている。第2ECセンサ139は、第1補給水ラインL121を流通する補給水W1の水質を測定して、第2検出電気伝導率値として出力する装置である。第2ECセンサ139は、接続部J5において第1補給水ラインL121に接続されている。接続部J5は、補給水W1の供給源(不図示)と接続部J4との間に配置されている。第2ECセンサ139は、システム制御ユニット100と電気的に接続されている。第2ECセンサ139で測定された第2検出電気伝導率値(以下、「第2電気伝導率EC」ともいう)は、システム制御ユニット100へ送信される。第2ECセンサ139は、リアルタイムで補給水W1の電気伝導率を測定し、システム制御ユニット100へ第2電気伝導率ECを送信する。なお、第2ECセンサ139で測定された第2電気伝導率ECは、システム制御ユニット100を介して薬剤供給装置300にも送信される。
第2補給水ラインL122の下流側の端部は、塔本体121に接続されている。第2補給水ラインL122において、分岐部J3と冷却塔120との間には、補給水弁としての補給水バルブ136が設けられている。補給水バルブ136の種類としては、例えば、ソレノイド駆動の電磁弁、モータ駆動の電動弁、圧縮エア駆動の弁などを挙げることができる。
補給水バルブ136は、第2補給水ラインL122を開閉することができる。第2補給水ラインL122を開くことにより、補給水W1を貯留部122に強制的に供給することができる。補給水バルブ136は、システム制御ユニット100と電気的に接続されている。補給水バルブ136の開閉状態は、システム制御ユニット100(ブローダウン処理制御部200)から出力されるバルブ駆動信号により制御される。補給水バルブ136を開状態とすることにより、第2補給水ラインL122を開くことができる。補給水バルブ136を閉状態とすることにより、第2補給水ラインL122を閉じることができる。
第3補給水ラインL123の下流側の端部は、塔本体121に接続されている。第3補給水ラインL123の下流側の端部には、給水栓137が設けられている。給水栓137は、貯留部122内の循環水W2の水位(すなわち、水量)を管理するボールタップ式の給水設備である。循環水W2の蒸発及び飛散により貯留部122の水位が低下すると、給水栓137のボールタップが作動し、第3補給水ラインL123を流通する補給水W1が貯留部122に補給される。
第1排水ラインL130は、貯留部122の内部に略垂直に取り付けられている。第1排水ラインL130は、貯留部122から更に下方に延びている。第1排水ラインL130の上流側の端部は、循環水W2のオーバーフロー口138を形成する。オーバーフロー口138は、給水栓137の管理水位よりも上方に開口する。一方、第1排水ラインL130の下流側の端部は、貯留部122の外部に通じている。第1排水ラインL130は、後述するブローダウン処理において、補給水バルブ136が開状態となり、補給水W1を強制的に供給した場合に、貯留部122から溢れた循環水W2を系外に排出するラインである。
第2排水ラインL131は、接続部J9において循環水供給ラインL111に接続されている。接続部J9は、循環水供給ラインL111における循環水ポンプ132と被冷却装置131との間に配置されている。第2排水ラインL131は、循環水ラインL110(循環水系)から循環水W2の一部を系外に排出するラインである。第2排水ラインL131には、排出弁としての排水バルブ153が設けられている。排水バルブ153の種類としては、例えば、ソレノイド駆動の電磁弁、モータ駆動の電動弁、圧縮エア駆動の弁などを挙げることができる。
排水バルブ153は、第2排水ラインL131を開閉することができる。排水バルブ153を開くことにより、循環水供給ラインL111を循環する循環水W2を第2排水ラインL131から系外に強制的に排出することができる。排水バルブ153は、システム制御ユニット100と電気的に接続されている。排水バルブ153の開閉状態は、システム制御ユニット100(ブローダウン処理制御部200)から出力されるバルブ駆動信号により制御される。排水バルブ153を開状態とすることにより、第2排水ラインL131を開くことができる。排水バルブ153を閉状態とすることにより、第2排水ラインL131を閉じることができる。
上記構成において、補給水バルブ136を開状態とすることにより、補給水W1を冷却塔120に補給しながら、循環水W2の一部を冷却塔120から外部に排出するブローダウン処理を実行することができる。本実施形態においては、補給水バルブ136を開状態として実行するブローダウン処理を、例えば、強制補水ブローダウン処理ともいう。補給水バルブ136は、循環水W2の水質が悪化した場合に開状態に制御され、第2補給水ラインL122を通じて新鮮な補給水W1を貯留部122に強制的に補給しながら、貯留部122に貯留された循環水W2の一部を第1排水ラインL130から外部に排出するブローダウン手段として機能する。
また、排水バルブ153を開状態とすることにより、循環水W2の一部を循環水ラインL110から外部に排出しながら、補給水W1を冷却塔120に補給するブローダウン処理を実行することができる。本実施形態においては、排水バルブ153を開状態として実行するブローダウン処理を、例えば、強制排水ブローダウン処理ともいう。排水バルブ153は、循環水W2の水質が悪化した場合に開状態に制御され、第2排水ラインL131を通じて循環水ラインL110から循環水W2の一部を外部に排出しながら、第3補給水ラインL123及び給水栓137を通じて、新鮮な補給水W1を貯留部122に補給するブローダウン手段として機能する。
第1温度測定装置151は、被冷却装置131から冷却塔120へ回収される循環水W2の温度(以下、「入口温度TP」ともいう)を測定する装置である。言い換えると、第1温度測定装置151は、被冷却装置131から冷却塔120への復路を流通する循環水W2の水温を測定する。第1温度測定装置151は、測定ラインL113を介して、接続部J7において循環水回収ラインL112に接続されている。接続部J7は、循環水回収ラインL112における冷却塔120の入口側に配置されている。また、第1温度測定装置151は、システム制御ユニット100と電気的に接続されている。第1温度測定装置151で測定された循環水W2の入口温度TPは、薬剤供給装置300の薬注制御ユニット310(後述)へ送信される。第1温度測定装置151は、所定の時間間隔(又はリアルタイム)で循環水W2の入口温度TPを測定し、薬注制御ユニット310(後述)へ送信する。
第2温度測定装置152は、冷却塔120から被冷却装置131へ供給される循環水W2の温度(以下、「出口温度TP」ともいう)を測定する装置である。言い換えると、第2温度測定装置152は、冷却塔120から被冷却装置131への往路を流通する循環水W2の水温を測定する。第2温度測定装置152は、測定ラインL114を介して、接続部J8において循環水供給ラインL111に接続されている。接続部J8は、循環水供給ラインL111における冷却塔120の出口側に配置されている。第2温度測定装置152は、システム制御ユニット100と電気的に接続されている。第2温度測定装置152で測定された循環水W2の出口温度TPは、薬剤供給装置300の薬注制御ユニット310(後述)へ送信される。第2温度測定装置152は、所定の時間間隔(又はリアルタイム)で循環水W2の出口温度TPを測定し、薬注制御ユニット310(後述)へ送信する。
次に、図2を参照して、冷却システム1の制御に係る機能について説明する。
システム制御ユニット100は、冷却システム1における各部の動作を制御する。図2に示すように、システム制御ユニット100は、例えば、循環水ポンプ132、薬剤供給装置300、補給水バルブ136、及び排水バルブ153と電気的に接続される。
また、システム制御ユニット100は、冷却システム1の各測定装置と電気的に接続され、これら測定装置から測定情報を受信する。例えば、システム制御ユニット100は、測定装置としての第1ECセンサ133、第2ECセンサ139及び流量センサ135と電気的に接続される。システム制御ユニット100において、各測定装置から受信した最新の測定情報は、適宜、第1メモリ210に記憶される。
システム制御ユニット100は、ブローダウン処理制御部200と、第1メモリ210と、を備える。システム制御ユニット100におけるブローダウン処理制御部200の機能は、CPU及び内部メモリ含むマイクロプロセッサ(不図示)により実現される。
ブローダウン処理制御部200は、第1ECセンサ133で検出された循環水W2の第1電気伝導率ECが、予め設定された上限閾値ECb1以上となった場合に、補給水バルブ136又は排水バルブ153を制御して循環水W2のブローダウン処理を実行させる。上限閾値ECb1は、例えば、スケール防止剤及び防食剤の効果の持続性を担保できる濃縮倍数を考慮して決定される。
ブローダウン処理制御部200は、ブローダウン処理(強制補水ブローダウン処理、強制排水ブローダウン処理)として、循環水W2の排水及び補給水W1の補給を同時に(又は連続して)実施する。具体的には、ブローダウン処理制御部200は、第1電気伝導率EC≧上限閾値ECb1となった場合、すなわち循環水W2の水質が悪化した場合に、補給水バルブ136又は排水バルブ153を開状態になるように制御する。
例えば、ブローダウン処理制御部200は、補給水バルブ136を開状態として、第2補給水ラインL122を通じて新鮮な補給水W1を貯留部122に強制的に補給する。補給水W1が補給されると、貯留部122の水位が上昇するため、オーバーフロー口138から溢れた循環水W2が第1排水ラインL130を通じて外部に排出される。あるいはまた、ブローダウン処理制御部200は、排水バルブ153を開状態として、第2排水ラインL131を通じて循環水W2を外部に強制的に排出する。循環水W2が外部に排出されると、貯留部122内の循環水W2の水位が低下するため、給水栓137のボールタップが作動し、第3補給水ラインL123を流通する補給水W1が貯留部122に補給される。
すなわち、ブローダウン処理が実行されると、濃縮の進んだ循環水W2の一部は、補給水W1と入れ替わる。そのため、循環水ラインL110を流通する循環水W2は、全体として第1電気伝導率ECが低下する。
そして、ブローダウン処理制御部200は、補給水バルブ136又は排水バルブ153を開状態とした後、第1電気伝導率EC≦下限閾値ECb2となった場合、すなわち循環水W2の水質が回復した場合に、補給水バルブ136又は排水バルブ153を閉状態として、補給水W1の補給又は循環水W2の排出を停止させる。なお、当然ながら、ブローダウン処理の開始点である上限閾値ECb1とブローダウン処理の終了点である下限閾値ECb2との関係は、上限閾値ECb1>下限閾値ECb2である。
ブローダウン処理制御部200は、ブローダウン処理を実行する際に、薬剤供給装置300に外部停止信号(インターロック信号)を出力する。外部停止信号は、ブローダウン処理の実行(開始)を通知するための信号である。また、ブローダウン処理制御部200は、ブローダウン処理が終了した際に、薬剤供給装置300への外部停止信号の出力を停止する。
第1メモリ210は、ブローダウン処理等に関する各種のデータを記憶する記憶装置である。例えば、第1メモリ210には、第1ECセンサ133で測定された第1電気伝導率EC(更新値)、第2ECセンサ139で測定された第2電気伝導率EC(更新値)、ブローダウン処理の開始点である上限閾値ECb1(設定値)、ブローダウン処理の終了点である下限閾値ECb2(設定値)、ブローダウン処理を実行させるための制御プログラム等が記憶される。
次に、図3を参照して、薬剤供給装置300の構成について詳細に説明する。
図3に示すように、薬剤供給装置300は、主な構成として、薬注制御ユニット310と、流量センサ135と、薬剤タンク330と、薬剤供給ポンプ350と、を備える。このうち、薬剤タンク330及び薬剤供給ポンプ350は、本発明における薬剤供給手段を構成する。
まず、薬剤供給装置300の制御系の構成について説明する。薬注制御ユニット310は、例えば、流量センサ135、第1温度測定装置151、及び第2温度測定装置152と電気的に接続される。薬注制御ユニット310において、各測定装置から受信した最新の測定情報は、適宜、第2メモリ320に記憶される。
薬注制御ユニット310は、薬剤供給制御部としての薬注制御部311と、計時部312と、故障検知部313と、第2メモリ320と、を備える。薬注制御ユニット310における薬注制御部311及び計時部312の各機能は、CPU及び内部メモリ含むマイクロプロセッサ(不図示)により実現される。なお、本実施形態において、システム制御ユニット100は、薬剤供給装置300に搭載されており、システム制御ユニット100と薬注制御ユニット310の間で各種の測定値や制御状態等の情報を共有する。
薬注制御部311は、流量センサ135から出力されたパルス信号に基づいて補給水W1の補給水量を算出する。そして、薬注制御部311は、算出した補給水W1の補給水量に比例した投入量の薬剤W3が循環水W2に供給されるように、薬剤供給ポンプ350において薬注処理(以下、「流量比例薬注処理」ともいう)を実行させる。
具体的には、薬注制御部311は、流量センサ135から出力されるパルス信号の数をカウントする。そして、薬注制御部311は、カウントしたパルス信号の数(以下、「パルス信号数」ともいう)が所定のパルス信号数に達する毎に、そのパルス信号数(補給水量)に比例した投入量の薬剤W3が循環水W2に供給されるように、薬剤供給ポンプ350(後述)にポンプ駆動信号を出力する(分周制御)。これにより、薬剤供給装置300において、薬注処理が実行される。
なお、薬注制御部311において、流量センサ135からパルス信号が一つ出力される毎に、所定量の薬剤が循環水W2に供給されるように、薬注処理を複数回繰り返し実行してもよい(カウンタ制御)。
薬注制御部311は、算出した薬剤の投入量に対応したパルス幅を有するポンプ駆動信号を薬剤供給ポンプ350に出力する。これにより、薬剤供給ポンプ350では、薬注制御部311から出力されたポンプ駆動信号のパルス幅の期間(運転時間)に亘って、指定されたストローク数で薬剤の投入が実行される。この動作により、薬剤タンク330から必要量の薬剤W3が循環水W2に供給される。
薬注制御部311は、ブローダウン処理制御部200(システム制御ユニット100)によるブローダウン処理が実行中であれば、ブローダウン処理が終了するまで薬注処理の実行を待機する。そして、薬注制御部311は、ブローダウン処理の終了後に、ブローダウン処理の実行期間中に検出された補給水量に比例した投入量の薬剤W3が循環水W2に供給されるように、薬注処理を実行する。
薬注制御部311は、流量センサ135の故障が故障検知部313(後述)により検知された場合に、及び/又は、ブローダウン手段(補給水バルブ136、排水バルブ153)の故障が検知された場合に、流量比例薬注処理を実行せずに、インターバル薬注処理又はブローダウン同期薬注処理を実行する。本実施形態においては、インターバル薬注処理又はブローダウン同期薬注処理は、流量センサ135の故障やブローダウン手段(補給水バルブ136、排水バルブ153)の故障が発生した場合においてバックアップ的に実行される薬注処理(以下、「バックアップ薬注処理」ともいう)である。
インターバル薬注処理とは、予め設定された第1薬剤投入時間及び薬剤投入間隔に基づいて薬剤が循環水系に供給されるように、薬剤供給ポンプ350において薬剤供給処理を実行させる薬注処理である。インターバル薬注処理においては、薬注制御部311は、第1薬剤投入時間の期間中に、当該第1薬剤投入時間に応じた投入量の薬剤が循環水W2に供給されるように、薬剤投入間隔毎に、薬剤供給ポンプ350において薬注処理を実行させる。なお、第1薬剤投入時間及び薬剤投入間隔は、予め設定されており、第2メモリ320(後述)に記憶されている。第1薬剤投入時間及び薬剤投入間隔は、計時部312(後述)により計時される。
ブローダウン同期薬注処理とは、ブローダウン処理の実行後に予め設定された第2薬剤投入時間に亘って薬剤が循環水系に供給されるように、薬剤供給ポンプ350において薬剤供給処理を実行させる薬注処理である。ブローダウン同期薬注処理においては、薬注制御部311は、ブローダウン処理の終了後に、ブローダウン処理の実行時間に比例した投入量の薬剤W3が循環水W2に供給されるように、第2薬剤投入時間に亘って、薬剤供給ポンプ350において薬注処理を実行させる。第2薬剤投入時間は、予め設定されており、第2メモリ320(後述)に記憶されている。第2薬剤投入時間は、計時部312(後述)により計時される。
計時部312は、インターバル薬注処理における予め設定された第1薬剤投入時間及び薬剤投入間隔を交互に計時する。計時部312は、ブローダウン同期薬注処理における予め設定された第2薬剤投入時間を計時する。第1薬剤投入時間及び第2薬剤投入時間とは、循環水W2に薬剤を供給する時間、すなわち薬剤供給ポンプ350の運転時間である。薬剤投入間隔とは、循環水W2に薬剤を供給しない期間、すなわち薬剤供給ポンプ350の運転を停止している期間である。
計時部312は、ポンプ駆動信号が出力されたことを薬注制御部311から通知されると、第1薬剤投入時間又は第2薬剤投入時間の計時をスタートする。また、計時部312は、ポンプ駆動信号の出力が停止したことを薬注制御部311から通知されると、第1薬剤投入時間又は第2薬剤投入時間の計時をストップする。計時部312は、計時した薬剤投入時間を第2メモリ320に記憶させる。
計時部312は、ポンプ駆動信号の出力が停止したことを薬注制御部311から通知されると、薬剤投入間隔の計時をスタートする。また、計時部312は、ポンプ駆動信号が出力されたことを薬注制御部311から通知されると、薬剤投入時間の計時をストップする。計時部312は、計時した薬剤投入間隔を第2メモリ320に記憶させる。
第2メモリ320は、薬注処理に関する各種のデータを記憶する記憶装置である。例えば、第2メモリ320には、第1温度測定装置151で測定された循環水W2の入口温度TP、第2温度測定装置152で測定された循環水W2の出口温度TP、第1薬剤投入時間、第2薬剤投入時間、薬剤投入間隔、薬注処理を実行させるための制御プログラム等が記憶される。
故障検知部313は、流量センサ135の故障又はブローダウン手段(補給水バルブ136、排水バルブ153)の故障を検知する。故障検知部313により、流量センサ135の故障又はブローダウン手段(補給水バルブ136、排水バルブ153)の故障が検知された場合には、流量比例薬注処理は実行されずに、バックアップ薬注処理が実行される。
ここで、故障検知部313により、流量センサ135の故障又はブローダウン手段(補給水バルブ136、排水バルブ153)の故障が検知された場合において、流量比例薬注処理を実行せずに、バックアップ薬注処理が実行される理由について説明する。流量比例薬注処理の実行中においては、流量センサ135が故障した場合には、補給水W1が循環水系に流入しているにもかかわらず、流量センサ135は、補給水W1の流通を検知しない。そのため、新たに供給された補給水W1に対して、流量比例薬注処理が実行されないことになる。よって、補給水W1に対して薬注処理が実行されないと、循環水系において腐食やスケール付着が発生しやすくなる可能性があるため、流量比例薬注処理を実行せずに、バックアップ薬注処理を実行する。
また、補給水バルブ136や排水バルブ153について、閉状態に制御しているにもかかわらず開状態のままとなる故障が発生した場合には、循環水系に流入し続ける補給水W1に対して、流量センサ135が補給水W1の流通を検知するため、流量比例薬注処理が実行されることになる。そのため、意図しないブローダウン処理により循環水W2が循環水系の外部に排出されているにもかかわらず、流量比例薬注処理により薬剤が投入され続けることになり、循環水W2と共に薬剤も循環水系の外部に排出されてしまうことになる。よって、薬剤が無駄に消費される可能性があるため、流量比例薬注処理を実行せずに、バックアップ薬注処理を実行する。
バックアップ薬注処理が実行される条件となる故障の検知としては、流量センサ135の故障の検知や、ブローダウン手段(補給水バルブ136、排水バルブ153)の故障の検知がある。流量センサ135の故障の検知、及びブローダウン手段(補給水バルブ136、排水バルブ153)の故障の検知の具体例について説明する。
まず、流量センサ135の故障を検知する具体例としては、例えば、次のような、流量センサ故障検知例1〜3がある。
(流量センサ故障検知例1)
流量センサ135の故障は、ブローダウン処理を実行したにもかかわらず、流量センサ135からの出力が無い場合に、故障検知部313により検知される。具体的には、冷却システム1において、ブローダウン処理が実行されると、補給水W1を冷却塔120に補給しながら、循環水W2の一部を冷却塔120から外部に排出する処理が実行される。これにより、補給水ラインL120には、補給水W1が流通される。補給水W1が流通されているにもかかわらず、流量センサ135からのパルスの出力が無い場合には、流量センサ135が機械的故障(羽根車のロック等)や電気的故障(ホールICの断線等)を起こしていることが想定される。よって、ブローダウン処理を実行したにもかかわらず、流量センサ135からのパルスの出力が無い場合には、故障検知部313は、流量センサ135で故障が発生していると看做して、流量センサ135の故障を検知する。
(流量センサ故障検知例2)
流量センサ135の故障は、循環水W2の電気伝導率が、ブローダウン処理の実行開始条件となる開始設定値(上限閾値ECb1以上)からブローダウン処理の実行終了条件となる終了設定値(下限閾値ECb2以下)まで変化したにもかかわらず、流量センサ135からの出力が無い場合に、故障検知部313により検知される。具体的には、冷却システム1において、循環水W2の電気伝導率が上限閾値ECb1以上の場合には、循環水W2の電気伝導率が下限閾値ECb2以下になるように、ブローダウン処理が実行される。ブローダウン処理が実行されると、前述の流量センサ故障検知例1の場合と同様に、補給水W1を冷却塔120に補給しながら、循環水W2の一部を冷却塔120から外部に排出する処理が実行される。これにより、補給水ラインL120には、補給水W1が流通される。補給水W1が流通されているにもかかわらず、流量センサ135からのパルスの出力が無い場合には、流量センサ135が機械的故障(羽根車のロック等)や電気的故障(ホールICの断線等)を起こしている故障していることが想定される。よって、循環水W2の電気伝導率が、ブローダウン処理の実行開始条件となる開始設定値(上限閾値ECb1以上)からブローダウン処理の実行終了条件となる終了設定値(下限閾値ECb2以下)まで変化したにもかかわらず、流量センサ135からのパルスの出力が無い場合には、故障検知部313は、流量センサ135で故障が発生していると看做して、流量センサ135の故障を検知する。
(流量センサ故障検知例3)
流量センサ135の故障は、冷却塔120における循環水W2の入口温度TPと出口温度TPとの水温差が所定値以上であるにもかかわらず、流量センサ135からの出力が無い場合に、故障検知部313により検知される。具体的には、本実施形態においては、ブローダウン処理を実行していないとき(ブローダウン待機中)に、循環水W2の入口温度TPと出口温度TPとの水温差が所定値以上である場合には、循環水W2の蒸発損失量が増大している状態(冷却負荷が高い状態)であると考えられる。そのため、循環水W2の入口温度TPと出口温度TPとの水温差が所定値以上である場合には、蒸発損失量に応じた補給水W1が、第3補給水ラインL123及び給水栓137を通じて貯留部122に継続的に補給される。これにより、補給水ラインL120には、補給水W1が流通される。補給水W1が流通されているにもかかわらず、流量センサ135からのパルスの出力が無い場合には、流量センサ135が機械的故障(羽根車のロック等)や電気的故障(ホールICの断線等)を起こしていることが想定される。よって、循環水W2の入口温度TPと出口温度TPとの水温差との水温差が所定値以上であるにもかかわらず、流量センサ135からのパルスの出力が無い場合には、故障検知部313は、流量センサ135で故障が発生していると看做して、流量センサ135の故障を検知する。
次に、ブローダウン手段(補給水バルブ136、排水バルブ153)の故障を検知する具体例としては、例えば、次のような、ブローダウン手段故障検知例1及び2がある。
(ブローダウン手段故障検知例1)
ブローダウン手段(補給水バルブ136、排水バルブ153)の故障は、循環水W2の濃縮倍率が所定値未満であるにもかかわらず、流量センサ135からの出力が所定時間継続した場合に、故障検知部313により検知される。循環水W2の濃縮倍率とは、補給水W1と循環水W2との電気伝導率の比率である。具体的には、冷却システム1において、循環水W2の濃縮倍率が所定値以上の場合には、循環水W2のブローダウン処理が実行される。ブローダウン処理が実行されると、補給水W1が補給され又は循環水W2が排水されるため、循環水W2が入れ替わる。そして、循環水W2が入れ替わるため、循環水W2の濃縮倍率は所定値未満となる。循環水W2の濃縮倍率が所定値未満となると、ブローダウン処理が終了されて、補給水W1の流通を停止するために、補給水バルブ136及び/又は排水バルブ153は、開状態から閉状態になるように制御される。これにより、補給水ラインL120おいて、補給水W1の流通は停止される。しかし、補給水バルブ136及び/又は排水バルブ153を開状態から閉状態になるように制御しても、補給水バルブ136及び/又は排水バルブ153が故障している場合には、補給水バルブ136及び/又は排水バルブ153は開状態のままである。この場合には、補給水ラインL120おいて、補給水W1の流通は停止されない。そのため、循環水W2の濃縮倍率が所定値未満にもかかわらず、流量センサ135からの出力が所定時間継続した場合には、補給水バルブ136及び/又は排水バルブ153が機械的故障(弁体部のゴミ噛み等)や電気的故障(モータやソレノイドの断線等)を起こしていることが想定される。よって、循環水W2の濃縮倍率が所定値未満であるにもかかわらず、流量センサ135からの出力が所定時間継続した場合には、補給水バルブ136及び/又は排水バルブ153で故障が発生していると看做して、故障検知部313は、補給水バルブ136及び/又は排水バルブ153の故障を検知する。
(ブローダウン手段故障検知例2)
ブローダウン手段(補給水バルブ136、排水バルブ153)の故障は、ブローダウン手段(補給水バルブ136、排水バルブ153)による補給水W1の供給及び/又は循環水W2の排出を停止させているにもかかわらず、流量センサ135からの出力が所定時間継続した場合に、故障検知部313により検知される。具体的には、ブローダウン処理が終了されて、補給水W1の流通を停止するために、補給水バルブ136及び/又は排水バルブ153が開状態から閉状態になるように制御されると、補給水ラインL120おいて、補給水W1の流通は停止される。しかし、補給水バルブ136及び/又は排水バルブ153を開状態から閉状態になるように制御しても、補給水バルブ136及び/又は排水バルブ153が故障している場合には、補給水バルブ136及び/又は排水バルブ153は開状態のままである。この場合には、補給水ラインL120おいて、補給水W1の流通は停止されない。そのため、ブローダウン手段(補給水バルブ136、排水バルブ153)による補給水W1の供給及び/又は循環水W2の排出を停止させているにもかかわらず、流量センサ135からの出力が所定時間継続した場合には、補給水バルブ136及び/又は排水バルブ153が機械的故障(弁体部のゴミ噛み等)や電気的故障(モータやソレノイドの断線等)を起こしていることが想定される。よって、ブローダウン手段(補給水バルブ136、排水バルブ153)による補給水W1の供給及び/又は循環水W2の排出を停止させているにもかかわらず、流量センサ135からの出力が所定時間継続した場合には、故障検知部313は、補給水バルブ136及び/又は排水バルブ153で故障が発生していると看做して、補給水バルブ136及び/又は排水バルブ153の故障を検知する。
次に、図3に示す薬剤供給装置300において、循環水W2に薬剤W3を供給するライン及びその周辺設備の構成について説明する。
薬剤タンク330は、内部に薬剤を貯留可能な容器である。薬剤タンク330の内部には、レベルセンサ340が設けられている。また、薬剤タンク330には、薬剤供給ポンプ350が接続されている。薬剤タンク330及び薬剤供給ポンプ350は、貯留部122に薬剤を供給する薬剤供給処理を実行可能である。
レベルセンサ340は、薬剤タンク330内の薬剤の液位(すなわち、液量)を検出する機器である。レベルセンサ340は、薬注制御ユニット310と電気的に接続されている。レベルセンサ340は、薬剤タンク330内の薬剤の液位に応じたレベル信号を出力する。レベルセンサ340から出力されたレベル信号は、薬注制御ユニット310に送信される。薬注制御ユニット310は、レベル信号が満水液位Aから減少して、設定液位Bに満たなくなると、例えば、警報器に警報を一定時間発生させて、管理者に薬剤の補充を促す。
薬剤供給ポンプ350は、薬剤タンク330内の薬剤W3を、薬剤供給ラインL140を介して貯留部122に向けて送出する装置である。本実施形態の薬剤供給ポンプ350は、電磁駆動ダイアフラム式の定量ポンプである。薬剤供給ポンプ350として、電磁駆動ダイアフラム式の定量ポンプを用いた場合、ダイアフラム弁(不図示)が往復運動することにより、薬剤W3が断続的に薬剤供給ラインL140へ押し込まれる。その結果、薬剤供給ラインL140の上流側では圧力が上昇するため、薬剤W3は、薬剤供給ラインL140の下流側から貯留部122に吐出される。
薬剤供給ポンプ350は、ダイアフラム弁の1ストローク当たりの吐出流量[mL/ストローク]を所定値に設定し、且つストローク数[ストローク/分]を増減することにより、薬剤の吐出量[mL/分]を調節できる。ストローク数とは、単位時間当たりにダイアフラム弁が往復運動する回数をいい、1往復が1ストロークに相当する。薬剤供給ポンプ350は、薬注制御部311(薬注制御ユニット310)と電気的に接続されている。薬剤供給ポンプ350は、薬注制御部311からポンプ駆動信号(パルス信号)が出力されると、そのパルス幅の期間(以下、「運転時間」ともいう)に亘って、指定されたストローク数での薬剤の投入を実行する。
なお、本実施形態では、スケール防止剤、防食剤、及び殺菌剤を配合した一液型のマルチ薬剤を、一つの薬剤供給装置300から貯留部122に供給する例について説明する。化合物の特性により一液に配合することが困難な場合には、スケール防止剤、防食剤、及び殺菌剤を、それぞれ個別の薬剤供給装置から貯留部122に供給してもよい。
薬剤供給ラインL140には、フローチェッカ141及びチェックバルブ142が設けられている。
フローチェッカ141は、薬剤供給ラインL140における薬剤W3の流通状態を検出する機器である。フローチェッカ141は、薬注制御ユニット310と電気的に接続されている。フローチェッカ141は、薬剤供給ラインL140を薬剤W3が適正に流通していないことを検出した場合、薬注制御ユニット310に検出信号を送信する。例えば、薬剤供給ラインL140に気泡や固形物が混入し、一時的に薬剤W3の流通が滞った場合には、フローチェッカ141から薬注制御ユニット310に閉塞検出信号が送信される。フローチェッカ141は、薬剤供給ラインL140において、薬剤タンク330とチェックバルブ142との間に設けられている。
チェックバルブ142は、薬剤の流通方向を規制する弁である。チェックバルブ142は、薬剤タンク330から貯留部122に向けて薬剤W3が圧送されるときには、弁体が開き、貯留部122から逆流が起こったときには、弁体が閉じる。チェックバルブ142は、薬剤供給ラインL140と貯留部122との接続部分に設けられている。
次に、本実施形態の冷却システム1において実行されるブローダウン処理及び薬注処理の動作を、図4〜図6に示すフローチャートを参照して説明する。
ブローダウン処理では、循環水W2の排水及び補給を、同時又は連続して実施する。循環水W2を排水する場合、次の強制補水ブローダウン処理又は強制排水ブローダウン処理のいずれかの方法によって行われる。強制補水ブローダウン処理及び強制排水ブローダウン処理は、適宜選択されて実行される。
まず、強制補水ブローダウン処理について説明する。図4は、システム制御ユニット100においてブローダウン処理を実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。図4に示すフローチャートの処理は、第1メモリ210に記憶された制御プログラムに基づいて、ブローダウン処理制御部200により実行される。また、図4に示すフローチャートの処理は、冷却システム1の運転中において、繰り返し実行される。
図4に示すステップST101において、ブローダウン処理制御部200は、第1ECセンサ133で測定された循環水W2の第1電気伝導率EC、及びブローダウン処理の開始点である上限閾値ECb1を第1メモリ210から取得する。
ステップST102において、ブローダウン処理制御部200は、第1電気伝導率ECが上限閾値ECb1以上か否かを判定する。このステップST102において、ブローダウン処理制御部200により、第1電気伝導率EC≧上限閾値ECb1である(YES)と判定された場合には、循環水W2の濃縮度が所定の濃縮度に達したため、処理はステップST103へ移行する。また、ステップST102において、ブローダウン処理制御部200により、第1電気伝導率EC<上限閾値ECb1である(NO)と判定された場合には、循環水W2の濃縮度が所定の濃縮度に達していないため、処理はステップST101へ戻る。
ステップST103(ステップST102:YES)において、ブローダウン処理制御部200は、補給水バルブ136を開状態として、ブローダウン処理を開始する。
ステップST103において強制補水ブローダウン処理が実行されることにより、補給水W1が貯留部122に強制的に補給される一方、貯留部122内の循環水W2の一部が第1排水ラインL130から外部に排出される。そのため、循環水W2の第1電気伝導率ECは、徐々に低下する。
ステップST104において、ブローダウン処理制御部200は、第1ECセンサ133で測定された循環水W2の第1電気伝導率EC、及びブローダウン処理の終了点である下限閾値ECb2を第1メモリ210から取得する。
ステップST105において、ブローダウン処理制御部200は、第1電気伝導率ECが下限閾値ECb2以下か否かを判定する。このステップST105において、ブローダウン処理制御部200により、第1電気伝導率EC≦下限閾値ECb2である(YES)と判定された場合には、循環水W2の濃縮度が十分に低下したと考えられるため、処理はステップST106へ移行する。また、ステップST105において、ブローダウン処理制御部200により、第1電気伝導率EC>下限閾値ECb2である(NO)と判定された場合には、循環水W2の濃縮度が未だ低下していないと考えられるため、処理はステップST104へ戻る。
ステップST106(ステップST105:YES)において、ブローダウン処理制御部200は、補給水バルブ136を閉状態として、ブローダウン処理を終了する。これにより、本フローチャートの処理は終了する(ステップST101へリターンする)。
次に、強制排水ブローダウン処理について説明する。強制排水ブローダウン処理については、図4におけるブローダウン処理を実行する場合の処理手順において、一部のステップにおける処理動作が異なるのみである。そのため、強制排水ブローダウン処理の説明についても、強制補水ブローダウン処理の説明と同様に、図4を参照しながら説明する。
強制排水ブローダウン処理は、図4に示すステップST101、ST102、ST104、ST105において、強制補水ブローダウン処理の動作と同様であるため、その説明を省略する。
ステップST103(ステップST102:YES)において、強制排水ブローダウン処理においては、ブローダウン処理制御部200は、排水バルブ153を開状態として、ブローダウン処理を開始する。
ステップST103において強制排水ブローダウン処理が実行されることにより、循環水ラインL110流通する循環水W2の一部が第2排水ラインL131から強制的に排出される一方、補給水W1が第3補給水ラインL123及び給水栓137を通じて貯留部122に補給される。そのため、循環水W2の第1電気伝導率ECは、徐々に低下する。
ステップST106(ステップST105:YES)において、ブローダウン処理制御部200は、排水バルブ153を閉状態として、ブローダウン処理を終了する。これにより、本フローチャートの処理は終了する(ステップST101へリターンする)。
次に、本実施形態の薬剤供給装置300において実行される流量比例薬注処理の動作について説明する。図5は、薬剤供給装置300において流量比例薬注処理を実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。図5に示すフローチャートの処理は、第2メモリ320に記憶された制御プログラムに基づいて、薬注制御部311により実行される。また、図5に示すフローチャートの処理は、冷却システム1の運転中において、繰り返し実行される。
図5に示すステップST201において、薬注制御部311は、流量センサ135から所定数のパルス信号を受信したか否か(カウントしたパルス信号が所定数になったか否か)を判定する。このステップST201において、薬注制御部311により、所定数のパルス信号を受信した(YES)と判定された場合に、処理はステップST202へ移行する。また、ステップST201において、薬注制御部311により、所定数のパルス信号を受信していない(NO)と判定された場合に、処理はステップST201へ戻る。
なお、薬注制御部311は、流量センサ135から出力されるパルス信号が所定数に達していない間にブローダウン処理が実行された場合には、それまでのカウント数を第1メモリ210に記憶する。そして、ブローダウン処理後の薬注処理において、そのパルス信号数(補給水量)に比例した薬剤の投入量分を、ステップST207(後述)で算出した投入量分に加算する(図5に示すフローチャートでは記載を省略)。
ステップST202(ステップST201:YES)において、薬注制御部311は、ブローダウン処理が開始(実行)されたか否かを判定する。薬注制御部311は、ブローダウン処理制御部200から出力される外部停止信号の有無により、ブローダウン処理が開始されたか否かを判定することができる。
このステップST202において、薬注制御部311により、ブローダウン処理が開始された(YES)と判定された場合に、処理はステップST204へ移行する。この場合に、薬注処理の実行は待機状態となる。また、ステップST202において、薬注制御部311により、ブローダウン処理が開始されていない(NO)と判定された場合に、処理はステップST203へ移行する。
ステップST203(ステップST202:NO)において、薬注制御部311は、ステップST201で取得したパルス信号に基づいて薬剤の投入量を算出し、その投入量に対応したパルス幅を有するポンプ駆動信号を薬剤供給ポンプ350に出力する。これにより、薬剤供給ポンプ350において、薬注処理が実行される。このステップST203における薬注処理が終了すると、本フローチャートの処理は終了する(ステップST201へリターンする)。
なお、ステップST203において薬注処理を実行している間に、ブローダウン処理が開始された場合には、後述するステップST204の処理へ移行する。その場合に、ステップST203において実行された薬注処理はキャンセルされる。
一方、ステップST204(ステップST202:YES)において、薬注制御部311は、流量センサ135から出力されたパルス信号数Pをカウントする(Pのカウントをスタート)。
ステップST205において、薬注制御部311は、ブローダウン処理が終了したか否かを判定する。このステップST205において、薬注制御部311により、ブローダウン処理が終了した(YES)と判定された場合に、処理はステップST206へ移行する。また、ステップST205において、薬注制御部311により、ブローダウン処理が終了していない(NO)と判定された場合に、処理はステップST205へ戻る。
ステップST206(ステップST205:YES)において、薬注制御部311は、カウントしたパルス信号数Pを第2メモリ320に記憶すると共に、パルス信号数Pのカウント値をリセットする。
ステップST207において、薬注制御部311は、カウントしたパルス信号数Pを第2メモリ320から読み出し、パルス信号数Pに比例した薬剤の投入量分を算出し、その投入量分に対応したパルス幅を有するポンプ駆動信号を薬剤供給ポンプ350に出力する。これにより、薬剤供給ポンプ350において、薬注処理が実行される。
ステップST208において、薬注制御部311は、薬注処理が終了したか否かを判定する。このステップST208において、薬注制御部311により、薬注処理が終了した(YES)と判定された場合に、本フローチャートの処理は終了する(ステップST201へリターンする)。また、ステップST208において、薬注処理が終了していない(NO)と判定された場合に、処理はステップST209へ移行する。
ステップST209(ステップST208:NO)において、薬注制御部311は、ブローダウン処理が開始(実行)されたか否かを判定する。薬注制御部311は、ブローダウン処理制御部200から出力される外部停止信号の有無により、ブローダウン処理が開始されたか否かを判定することができる。
このステップST209において、薬注制御部311により、ブローダウン処理が開始された(YES)と判定された場合に、処理はステップST210へ移行する。また、ステップST209において、薬注制御部311により、ブローダウン処理が開始されていない(NO)と判定された場合に、処理はステップST208へ戻る。
ステップST210(ステップST209:YES)において、薬注制御部311は、薬剤供給ポンプ350へのポンプ駆動信号の出力を停止して、薬注処理を中断させる。また、薬注制御部311は、中断させた薬注処理において循環水W2に供給されなかった薬剤の投入量分を第2メモリ320に記憶させる。
ステップST211において、薬注制御部311は、流量センサ135から出力されたパルス信号数Pをカウントする(Pのカウントをスタート)。
ステップST212において、薬注制御部311は、ブローダウン処理が終了したか否かを判定する。このステップST212において、薬注制御部311により、ブローダウン処理が終了した(YES)と判定された場合に、処理はステップST213へ移行する。また、ステップST212において、薬注制御部311により、ブローダウン処理が終了していない(NO)と判定された場合に、処理はステップST212へ戻る。
ステップST213(ステップST212:YES)において、薬注制御部311は、カウントしたパルス信号数Pを第2メモリ320に記憶すると共に、パルス信号数Pのカウント値をリセットする。
ステップST214において、薬注制御部311は、中断させた薬注処理において循環水W2に供給されなかった薬剤の投入量分を第2メモリ320から読み出す。また、薬注制御部311は、カウントしたパルス信号数Pを第2メモリ320から読み出し、パルス信号数Pに比例した薬剤の投入量分を算出する。そして、薬注制御部311は、中断させた薬注処理において循環水W2に供給されなかった薬剤の投入量分と、ブローダウン処理の実行期間中に検出されたパルス信号数Pに比例した薬剤の投入量分とを合計した量の薬剤W3が循環水W2に供給されるように、薬剤の合計量に対応したパルス幅を有するポンプ駆動信号を薬剤供給ポンプ350に出力する。これにより、薬剤供給ポンプ350において薬注処理が実行(再開)される。このステップST214における薬注処理が終了すると、本フローチャートの処理は終了する(ステップST201へリターンする)。
次に、流量比例薬注処理が実行されている場合に、流量センサ135の故障及び/又はブローダウン手段(補給水バルブ136、排水バルブ153)の故障が検知された場合における薬注処理について説明する。図6は、薬剤供給装置300において流量センサ135の故障及び/又はブローダウン手段(補給水バルブ136、排水バルブ153)の故障が検知された場合における薬注処理を実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。
図6に示すフローチャートの薬注処理においては、通常の薬注処理動作において、上述した流量比例薬注処理が実行されている。
図6に示すように、ステップST301において、薬注制御部311は、流量比例薬注処理を実行する。すなわち、薬注制御部311は、ブローダウン処理を実行していないときには、検出されたパルス信号数に比例した薬剤W3の投入量に対応したパルス幅を有するポンプ駆動信号を薬剤供給ポンプ350に出力する。また、薬注制御部311は、ブローダウン処理の実行期間中には、薬注処理を待機させ、ブローダウン処理の終了後に、ブローダウン処理の実行期間に検出されたパルス信号数に比例した薬剤の投入量に対応したパルス幅を有するポンプ駆動信号を薬剤供給ポンプ350に出力する。これにより、ブローダウン処理中の薬剤の投入を避けつつ、補給水量に比例して、循環水W2にスケール防止剤、防食剤及び殺菌剤が供給される。
ステップST302において、故障検知部313は、流量センサ135の故障又はブローダウン手段(補給水バルブ136、排水バルブ153)が故障であるか否かを検知する。故障検知部313は、前述したように、流量センサ故障検知例1〜3、並びに、ブローダウン手段故障検知例1及び2のような場合に、流量センサ135の故障又はブローダウン手段(補給水バルブ136、排水バルブ153)の故障を検知する。
例えば、前述の流量センサ故障検知例1のように、故障検知部313は、ブローダウン処理を実行したにもかかわらず、流量センサ135からの出力が無い場合に、流量センサ135の故障を検知する。また、前述の流量センサ故障検知例2ように、故障検知部313は、循環水W2の電気伝導率が、ブローダウン処理の実行開始条件となる開始設定値(上限閾値ECb1以上)からブローダウン処理の実行終了条件となる終了設定値(下限閾値ECb2以下)まで変化したにもかかわらず、流量センサ135からの出力が無い場合に、流量センサ135の故障を検知する。また、前述の流量センサ故障検知例3のように、故障検知部313は、冷却塔120における循環水W2の入口温度TPと出口温度TPとの水温差が所定値以上であるにもかかわらず、流量センサ135からの出力が無い場合に、流量センサ135の故障を検知する。
また、前述のブローダウン手段故障検知例1のように、故障検知部313は、循環水W2の濃縮倍率が所定値未満であるにもかかわらず、流量センサ135からの出力が所定時間継続した場合に、ブローダウン手段(補給水バルブ136、排水バルブ153)の故障を検知する。また、前述のブローダウン手段故障検知例2のように、故障検知部313は、ブローダウン手段(補給水バルブ136、排水バルブ153)による補給水W1の供給及び/又は循環水W2の排出を停止させているにもかかわらず、流量センサ135からの出力が所定時間継続した場合に、ブローダウン手段(補給水バルブ136、排水バルブ153)の故障を検知する。
このステップST302において、故障検知部313により、流量センサ135の故障又はブローダウン手段(補給水バルブ136、排水バルブ153)の故障が検知された(YES)場合に、処理は、ステップST303へ移行する。この場合に、流量比例薬注処理は、バックアップ薬注処理に切り替えられる。また、ステップST302において、故障検知部313により、流量センサ135の故障又はブローダウン手段(補給水バルブ136、排水バルブ153)の故障が検知されない(NO)場合に、処理はステップST301へ戻り、流量比例薬注処理を継続して実行する。
ステップST303(ステップST302:NO)において、薬注制御部311は、薬注処理を、流量比例薬注処理からバックアップ薬注処理に切り替える。本実施形態においては、バックアップ薬注処理は、インターバル薬注処理又はブローダウン同期薬注処理のいずれかの薬注処理である。インターバル薬注処理とは、予め設定された第1薬剤投入時間及び薬剤投入間隔に基づいて薬剤が循環水系に供給されるように、薬剤供給ポンプ350において薬剤供給処理を実行させる薬注処理である。ブローダウン同期薬注処理とは、ブローダウン処理の実行後に予め設定された第2薬剤投入時間に亘って薬剤が循環水系に供給されるように、薬剤供給ポンプ350において薬剤供給処理を実行させる薬注処理である。なお、予め設定された第2薬剤投入時間とは、前もって第2メモリ320に記憶させた固定時間だけでなく、ブローダウン処理の実行時間に比例させた変動時間を包含する。この変動時間は、ブローダウン処理の実行時間と同一の場合も含まれる。
これにより、流量センサ135の故障又はブローダウン手段(補給水バルブ136、排水バルブ153)の故障中において、インターバル薬注処理又はブローダウン同期薬注処理が実行される。従って、流量センサ135が故障して流量比例薬注処理が継続できなくなった場合でも、薬剤の投入を停止させることなく、循環水W2の水質維持に必要な最低限の量の薬剤を循環水W2に投入することができる。また、ブローダウン手段(補給水バルブ136、排水バルブ153)が故障した場合に、流量比例薬注処理を中止して補給水量と無関係の簡易な制御に切り替えるため、多量の薬剤が循環水W2へ投入されることを抑制することができる。これにより、腐食やスケール付着の発生を抑制することができ、薬剤が無駄に消費されることを抑制することができる。このステップST303におけるバックアップ薬注処理が継続して実行され、例えばバックアップ処理に切り替えられたことが報知部(不図示)により報知されることで、本フローチャートの処理は終了する。
上述した本実施形態の薬剤供給装置300によれば、例えば、以下のような効果を奏する。
本実施形態の薬剤供給装置300においては、流量センサ135の故障が検知された場合に、及び/又は、ブローダウン手段(補給水バルブ136、排水バルブ153)の故障が検知された場合に、薬注制御部311は、検出水量値に比例した投入量の薬剤を循環水系120,L110に供給せずに、予め設定された第1薬剤投入時間及び薬剤投入間隔に基づいて薬剤W3が循環水系120,L110に供給されるように、及び/又は、ブローダウン処理の実行後に予め設定された第2薬剤投入時間に亘って薬剤W3が貯留部122に供給されるように、薬注処理が実行される。
これにより、流量センサ135又はブローダウン手段(補給水バルブ136、排水バルブ153)の故障が検知された場合に、薬注制御部311は、流量比例薬注処理の実行を行わずに、インターバル薬注処理又はブローダウン同期薬注処理を実行させる。そのため、流量センサ135又はブローダウン手段(補給水バルブ136、排水バルブ153)が故障したときに、循環水系への適切でない薬剤の供給を抑制することができる。よって、流量センサ135又はブローダウン手段(補給水バルブ136、排水バルブ153)が故障しても、腐食やスケール付着の発生を最小限に抑制することができ、薬剤が無駄に消費されることを抑制することができる。
また、本実施形態の薬剤供給装置300においては、流量センサ135の故障は、ブローダウン処理を実行したにもかかわらず、流量センサ135からの出力が無い場合に検知される。そのため、流量センサ135の故障を、ブローダウン処理の実行時において、流量センサ135の出力の有無を確認することで検知することができる。これにより、流量センサ135の故障を、腐食やスケール付着が進行する前に、早期に検知することができる。
また、本実施形態の薬剤供給装置300においては、流量センサ135の故障は、循環水W2の電気伝導率が、ブローダウン処理の実行開始条件となる開始設定値(上限閾値ECb1以上)からブローダウン処理の実行終了条件となる終了設定値(下限閾値ECb2以下)まで変化したにもかかわらず、流量センサ135からの出力が無い場合に検知される。そのため、流量センサ135の故障を、循環水W2の電気伝導率が、ブローダウン処理の実行開始条件となる開始設定値からブローダウン処理の実行終了条件となる終了設定値まで変化したときにおいて、流量センサ135の出力の有無を確認することで検知することができる。これにより、流量センサ135の故障を、腐食やスケール付着が進行する前に、早期に検知することができる。
また、本実施形態の薬剤供給装置300においては、流量センサ135の故障は、冷却塔120における循環水W2の入口温度TPと出口温度TPとの水温差が所定値以上であるにもかかわらず、流量センサ135からの出力が無い場合に検知される。そのため、流量センサ135の故障を、冷却塔120における循環水W2の入口温度TPと出口温度TPとの水温差が所定値以上であるときにおいて、流量センサ135の出力の有無を確認することで検知することができる。これにより、流量センサ135の故障を、腐食やスケールの付着が進行する前に、早期に検知することができる。
また、本実施形態の薬剤供給装置300においては、ブローダウン手段(補給水バルブ136、排水バルブ153)の故障は、循環水W2の濃縮倍率が所定値未満であるにもかかわらず、流量センサ135からの出力が所定時間継続した場合に検知される。そのため、ブローダウン手段(補給水バルブ136、排水バルブ153)の故障を、循環水W2の濃縮倍率が所定値未満であるときにおいて、流量センサ135からの出力が所定時間継続したか否かを確認することで検知することができる。これにより、ブローダウン手段(補給水バルブ136、排水バルブ153)の故障を、薬剤の無駄な消費が進行する前に、早期に検知することができる。
また、本実施形態の薬剤供給装置300においては、ブローダウン手段(補給水バルブ136、排水バルブ153)の故障は、ブローダウン手段(補給水バルブ136、排水バルブ153)による補給水W1の供給及び/又は循環水W2の排出を停止させているにもかかわらず、流量センサ135からの出力が所定時間継続した場合に検知される。そのため、ブローダウン手段(補給水バルブ136、排水バルブ153)の故障を、ブローダウン手段(補給水バルブ136、排水バルブ153)による補給水W1の供給及び/又は循環水W2の排出を停止させているときにおいて、流量センサ135からの出力が所定時間継続したか否かを確認することで検知することができる。これにより、ブローダウン手段(補給水バルブ136、排水バルブ153)の故障を、薬剤の無駄な消費が進行する前に、早期に検知することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、以下のように種々の形態で実施することができる。
本実施形態では、循環水系を有する産業用設備として、循環水ラインL110を有する冷却塔120を例に説明した。この例に限らず、循環水系を有する産業用設備は、例えば、ボイラ装置や逆浸透膜装置であってもよい。
ボイラ装置の場合、例えば、多管式の貫流ボイラでは、ボイラ本体で発生した気水混合物を上部ヘッダに連結された気水分離器で蒸気と飽和水とに分離し、飽和水を降水管(循環水系)により下部ヘッダに戻すように構成されている。従って、この種のボイラ装置において、循環水系を流通する水の一部を排出すると共に、外部から供給される補給水をボイラ本体に導入する処理を、ブローダウン処理と看做すことができる。
また、逆浸透膜装置の場合、一次側の膜表面での流速を確保するため、一般に、膜モジュールの外に排出される濃縮水の一部を、濃縮水返送ライン(循環水系)を介して加圧ポンプの原水吸込側に戻す、クロスフロー方式が採用されている。従って、クロスフロー方式の逆浸透膜装置において、循環水系を流通する濃縮水の一部を排出すると共に、外部から供給される原水を逆浸透膜装置に導入する処理を、ブローダウン処理と看做すことができる。
本実施形態では、薬剤を貯留部122に供給する例について説明した。しかし、薬剤を循環水系(塔本体121及び循環水ラインL110)に供給することができれば、薬剤を供給する位置はこの例に限定されない。例えば、薬剤を塔本体121の散水部(不図示)に供給してもよいし、循環水供給ラインL111又は循環水回収ラインL112に供給してもよい。また、薬剤を補給水W1に供給してもよいし、補給水W1及び循環水W2の両方に供給してもよい。
本実施形態では、第1ECセンサ133を貯留部122に配置する例について説明した。これに限らず、第1ECセンサ133を循環水回収ラインL112に配置してもよい。また、本実施形態では、第1ECセンサ133で検出された第1電気伝導率ECが上限閾値ECb1以上となった場合にブローダウン処理を実行する例について説明した。このほか、冷却塔120の蒸発損失量を検出し、検出した蒸発損失量に基づいて循環水W2の濃縮度を推定することにより、ブローダウン処理の実行の可否を判定するようにしてもよい。
本実施形態では、薬剤供給装置300の薬剤供給ポンプ350として、電磁駆動ダイアフラム式の定量ポンプを用いる例について説明した。この例に限らず、薬剤供給ポンプ350として、プランジャーポンプ、ベローズポンプ等の定量吐出ポンプを用いてもよい。
本実施形態では、冷却塔120を開放式冷却塔として構成した例について示した。この例に限らず、冷却塔120を密閉式冷却塔として構成してもよい。
本実施形態においては、被冷却装置131から冷却塔120への復路を流通する循環水W2の水温と、冷却塔120から被冷却装置131への往路を流通する循環水W2の水温との水温差について、冷却塔の出入口の水温差により計測したが、これに制限されず、例えば、被冷却装置(熱交換器等)の出入口の水温差により計測してもよい。
本実施形態においては、第2補給水ラインL122に補給水バルブ136を設けると共に第2排水ラインL131に排水バルブL153を設けることにより、強制補水ブローダウン処理又は強制排水ブローダウン処理のいずれかを行うことを可能としたが、これに制限されない。例えば、保有水量の大きな冷却塔では、強制補水ブローダウン処理及び強制排水ブローダウン処理の両方の処理を行うように制御し、循環水W2の一部を冷却塔120及び循環水ラインL110の両方から系外に排出してもよい。また、例えば、第2排水ラインL131及び排水バルブL153を設けずに、第2補給水ラインL122及び補給水バルブL136のみを設けて、強制補水ブローダウン処理を行う構成としてもよいし、第2補給水ラインL122及び補給水バルブ136を設けずに、第2排水ラインL131及び排水バルブL153のみを設けて、強制排水ブローダウン処理を行う構成としてもよい。また、例えば、第2排水ラインL131及び排水バルブL153は、循環水供給ラインL111ではなく、循環水回収ラインL112に接続されるように構成してもよい。
1 冷却システム
120 冷却塔(循環水系)
122 貯留部
135 流量センサ(流量検出手段)
136 補給水バルブ(ブローダウン手段、補給水弁)
153 排水バルブ(ブローダウン手段、排出弁)
201 ブローダウン処理制御部
311 薬注制御部(薬剤供給制御部)
330 薬剤タンク(薬剤供給手段)
350 薬剤供給ポンプ(薬剤供給手段)
L110 循環水ライン(循環水系)
L131 第2排水ライン(排出ライン)
W1 補給水
W2 循環水
W3 薬剤

Claims (7)

  1. 循環水が循環する循環水系に供給された補給水の水量を検出し、検出水量値として出力する流量検出手段と、
    前記循環水系に薬剤を供給する薬剤供給処理を実行可能な薬剤供給手段と、
    前記流量検出手段から出力された検出水量値に比例した投入量の薬剤が前記循環水系に供給されるように、前記薬剤供給手段において前記薬剤供給処理を実行させる薬剤供給制御部と、
    補給水を前記循環水系に供給しながら、当該循環水系を流通する循環水の一部を外部に排出するブローダウン処理を実行可能なブローダウン手段と、
    を備え、
    前記流量検出手段の故障が検知された場合に、及び/又は、前記ブローダウン手段の故障が検知された場合に、前記薬剤供給制御部は、前記検出水量値に比例した投入量の薬剤を前記循環水系に供給せずに、予め設定された第1薬剤投入時間及び薬剤投入間隔に基づいて薬剤が前記循環水系に供給されるように、及び/又は、前記ブローダウン処理の実行後に予め設定された第2薬剤投入時間に亘って薬剤が前記循環水系に供給されるように、前記薬剤供給手段において前記薬剤供給処理を実行させる
    薬剤供給装置。
  2. 前記流量検出手段の故障は、前記ブローダウン処理を実行したにもかかわらず、前記流量検出手段からの出力が無い場合に検知される
    請求項1に記載の薬剤供給装置。
  3. 前記流量検出手段の故障は、循環水の電気伝導率が、前記ブローダウン処理の実行開始条件となる開始設定値から前記ブローダウン処理の実行終了条件となる終了設定値まで変化したにもかかわらず、前記流量検出手段からの出力が無い場合に検知される
    請求項2に記載の薬剤供給装置。
  4. 前記循環水系には、循環水を冷却する冷却塔と、
    前記冷却塔で冷却された循環水を使用する被冷却装置と、が設けられ、
    前記流量検出手段の故障は、前記被冷却装置から前記冷却塔への復路を流通する循環水の水温と、前記冷却塔から前記被冷却装置への往路を流通する循環水の水温との水温差が所定値以上であるにもかかわらず、前記流量検出手段からの出力が無い場合に検知される
    請求項1に記載の薬剤供給装置。
  5. 前記ブローダウン手段の故障は、循環水の濃縮倍率が所定値未満であるにもかかわらず、前記流量検出手段からの出力が所定時間継続した場合に検知される
    請求項1に記載の薬剤供給装置。
  6. 前記ブローダウン手段の故障は、前記ブローダウン手段による補給水の供給及び/又は循環水の排出を停止させているにもかかわらず、前記流量検出手段からの出力が所定時間継続した場合に検知される
    請求項5に記載の薬剤供給装置。
  7. 前記ブローダウン手段として、前記循環水系に補給水を供給する補給水ラインに設けられる補給水弁、又は前記循環水系から循環水の一部を外部に排出する排出ラインに設けられる排出弁を有する
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の薬剤供給装置。
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