JP2020200976A - 冷凍板及び保冷コンテナ - Google Patents

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久雄 中島
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俊紀 延安
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Hiroyuki Fujino
博之 藤野
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Abstract

【課題】コンテナ内をほぼ一定温度に維持することが可能であり、且つランニングコストを低減でき、且つ荷物の積み込みを短時間で実施することが可能な冷凍板、及び保冷コンテナを提供する。【解決手段】容器24内に設けられ、低温のブラインを流して蓄冷剤38を冷却するブライン配管(31、32、33、34、R1)と、ブライン配管の入口に設けられ、外部よりブラインを導入する入口ソケット35と、ブライン配管の出口に設けられ、外部にブラインを送出する出口ソケット36を備える。ブライン配管は、入口ソケットに連通する入口ヘッダ管31、及び出口ソケットに連通する出口ヘッダ管32と、入口ヘッダ管から分岐して容器内に設けられ、出口ヘッダ管に連通し、入口ヘッダ管及び出口ヘッダ管よりも相対的に内径が小さい複数の分岐配管R1を備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、冷凍板、及び該冷凍板を搭載した保冷コンテナに関する。
航空輸送用に用いる保冷コンテナとして、例えば、特許文献1に開示されたものが知られている。特許文献1には、断熱材で覆われたコンテナ内の一部にドライアイスを収納するための冷却室を設け、電動ファンを作動させてコンテナ内にドライアイスの冷気を循環させることにより、コンテナ内を低温に維持することが開示されている。また、電動ファンのオン、オフを切り替えることにより、コンテナ内の温度が一定温度となるように制御している。
実開平01−091862号公報
しかしながら、上述した従来例では、コンテナ内の冷却にドライアイスを使用しており、ドライアイスは昇華温度が−78.5℃と非常に低温であるため、例えば、コンテナ内にチルド品を積載して輸送する場合には、電動ファンのオン、オフを切り替える方法を採用すると、コンテナ内が冷凍温度とチルド温度との間で頻繁に変動することになる。このため、温度変化によりチルド品の品質が低下するという問題が生じる。
また、法規制により電動ファンの駆動に用いる電源は乾電池に限定されている。このため、ドライアイス、及び乾電池が消耗品となり、ランニングコストが高まるという問題が生じる。更に航空輸送では、特に時間厳守が求められる為、保冷コンテナの準備が出来しだい荷物を積み込みたいニーズがある。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、コンテナ内をほぼ一定温度に維持することが可能であり、且つランニングコストを低減でき、且つ荷物の積み込みを短時間で実施することが可能な冷凍板、及び保冷コンテナを提供することにある。
上記目的を達成するため、本願の請求項1に係る冷凍板は、周囲が密閉された容器内に蓄冷剤が充填された冷凍板であって、前記容器内に設けられ、低温のブラインを流して前記蓄冷剤を冷却するブライン配管と、前記ブライン配管の入口に設けられ、外部よりブラインを導入する入口ソケットと、前記ブライン配管の出口に設けられ、外部にブラインを排出する出口ソケットと、を備え、前記ブライン配管は、前記入口ソケットに連通する入口ヘッダ管、及び、前記出口ソケットに連通する出口ヘッダ管と、前記入口ヘッダ管から分岐して前記容器内に設けられ、前記出口ヘッダ管に連通し、前記入口ヘッダ管及び出口ヘッダ管よりも相対的に内径が小さい複数の分岐配管と、を備えたことを特徴とする。
請求項2に係る冷凍板は、前記容器は平面視で矩形状をなし、前記入口ヘッダ管及び前記出口ヘッダ管は、前記矩形状の一つの辺である第1の辺に沿って配置されており、前記複数の分岐配管は、前記入口ヘッダ管から前記第1の辺に対して直交する方向に向けて延在し、前記第1の辺に対向する第2の辺の近傍で向きが反転して前記出口ヘッダ管に戻るように設けられていることを特徴とする。
請求項3に係る冷凍板は、前記分岐配管は、前記第1の辺から第2の辺に向く経路と、前記第2の辺から第1の辺に向く経路が、前記容器の平面視方向で重複しないことを特徴とする。
請求項4に係る冷凍板は、前記容器内に、前記複数の分岐配管の長手方向に対して直交する方向に延在する伝熱板を、前記各分岐配管が貫通するように設けたことを特徴とする。
請求項5に係る冷凍板は、前記伝熱板は、該伝熱板の長手方向に対して直交する方向の断面形状が、平板部及び側部からなるコ字形状を成しており、前記側部は、前記容器の内面に対して略平行で、非接触に設けられていることを特徴とする。
請求項6に係る保冷コンテナは、収容物を収容して冷却する保冷コンテナであって、収容物を収容する密閉構造の筐体と、前記筐体内に設けられた前記請求項1〜5のいずれか1項に記載した少なくとも一つの冷凍板と、前記冷凍板の入口ソケット、及び出口ソケットに接続され、外部より供給されるブラインを導入する導入配管と、を備えたことを特徴とする。
請求項7に係る保冷コンテナは、前記冷凍板は、前記筐体の壁面に近接して配置され、前記容器は平面視で矩形状をなし、前記入口ヘッダ管及び前記出口ヘッダ管は、前記矩形状の一つの辺である第1の辺に沿って配置されており、前記複数の分岐配管は、前記入口ヘッダ管から前記第1の辺に対して直交する方向に向けて延在し、前記第1の辺に対向する第2の辺の近傍で向きが反転して前記出口ヘッダ管に戻るように設けられ、前記第1の辺から第2の辺に向く分岐配管は、前記容器内の前記壁面とは反対側に配置され、前記第2の辺から第1の辺に向く配管は、前記容器内の前記壁面側に配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、コンテナ内をほぼ一定温度に維持することができ、ランニングコストを低減でき、且つ、荷物の積み込みを短時間で実施することが可能となる。
図1は、本発明の実施形態に係る冷凍板が搭載された保冷コンテナの斜視図である。 図2は、図1に示した保冷コンテナの縦断面図である。 図3は、図2に示したD−D’断面図である。 図4は、本発明の実施形態に係る冷凍板の内部構造を示す平面図である。 図5は、図4に示したA−A’断面図である。 図6Aは、図4に示したB−B’断面図である。 図6Bは、図6Aに示した「C」部の拡大図である。 図7は、本発明の実施形態に係る保冷コンテナ、及び冷凍装置のフロー図である。
以下、本発明に係る冷凍板、及び該冷凍板を用いた保冷コンテナを、図面を参照して説明する。
[保冷コンテナの説明]
図1は、本実施形態に係る保冷コンテナ100の構成を示す斜視図、図2は図1における縦断面図、図3は図2におけるD−D’断面図である。本実施形態に係る保冷コンテナ100は例えば航空輸送用のコンテナであり、航空機の胴体内に収容されて輸送される。
図1、図2に示すように、本実施形態に係る保冷コンテナ100は、一部が裁断された直方体形状を成している。即ち、図2に示すように、保冷コンテナ100は側面視で五角形状を成している。
保冷コンテナ100は、ポリスチレンフォームなどの断熱材で形成された天板11、側板12a、12b、底板13、裏側板14a、表側板14b、斜面板15により、全体が閉塞した密閉構造の筐体をなしている。従って、保冷コンテナ100の内部と外部との間で熱が遮断され、輸送時における外部からの熱の侵入を防止して保冷コンテナ100内の収容物を低温に維持することが可能とされている。また、表側板14bには扉16が形成されており、該扉16を開閉することにより、保冷コンテナ100内に保冷の対象となる収容物(例えば、冷蔵食品)を出し入れすることが可能となっている。
更に、図1に示すように、側板12aにはブラインを循環させるための導入配管25(図3)を連結する接続ソケット17a、17bが設けられている。なお、ブラインとは、塩化カルシウム水溶液、塩化ナトリウム水溶液、塩化マグネシウム水溶液、エチレングリコール、プロピレングリコールなどの熱媒体を指す。
図2、図3に示すように、保冷コンテナ100の天井部11a(天板11の内側の面)には、2つの冷凍板21a、21bが設けられている。各冷凍板21a、21bは、平面視で略矩形状をなしており、それぞれ4個のブラケット18により天井部11aに対して一定の間隔を持って固定されている。即ち、冷凍板21a、21bは天井部11a(筐体の壁面)に近接して配置されており、直接的に接していない。
更に、各冷凍板21a、21bには、ブラインを循環させるための導入配管25が接続されている。導入配管25は保冷コンテナ100内部の壁面に沿って設けられており、図1に示した接続ソケット17a、17bに接続されている。
従って、接続ソケット17a、17bを冷凍装置(詳細は後述)に接続し、冷凍装置より冷却されたブラインを送出すると、送出されたブラインは、接続ソケット17a、導入配管25を経由して各冷凍板21a、21bに供給される。また、各冷凍板21a、21bより排出されたブラインは、導入配管25、接続ソケット17bを経由して冷凍装置に戻される。各冷凍板21a、21bに、冷却されたブラインを供給して循環させることにより、各冷凍板21a、21bを蓄冷することが可能である。
なお、本実施形態に係る保冷コンテナ100は、コンテナ内の空気を強制的に循環させるファンを備えず、冷凍板21a、21bからの冷熱が自然循環する方式を採用する例を示す。
[冷凍板の説明]
次に、冷凍板21a、21bの構成について説明する。なお、以下では2つの冷凍板21a、21bを総称して、冷凍板21として示す。図4は冷凍板21の内部構成を示す平面図、図5は図4におけるA−A’断面図、図6Aは図4におけるB−B’断面図である。また、図6Bは図6Aにおける「C」部の拡大図である。
各図(特に、図5、図6B)に示すように、冷凍板21は、周囲がフランジ部とされ全体がフランジ部に対して浅く窪んだ形状(トレイ形状と称することもある)を有する2つの収納板22、23を付き合わせて接合した容器24を有している。各収納板22、23は、例えばアルミニウムの板をプレス成形して形成することができる。各収納板22、23の外周にはフランジ部22a、23aが形成されている。
図6Bに示すように、容器24は、2つの収納板22、23の各フランジ部22a、23aの面どうしを付き合わせ、シーム溶接により全周溶接することで密閉構造をなしている。また、図4に示すように、冷凍板21は平面視で略矩形状をなしている。各冷凍板21の平面部は、該冷凍板21が蓄冷された際に保冷コンテナ100内に放冷する熱の貫流面となる。
また、図4に示すように、容器24の一つの辺には、容器24内にブラインを供給する入口ソケット35、及び容器24内からブラインを排出するための出口ソケット36が設けられている。入口ソケット35は、導入管33(ブライン配管)の入口に設けられて外部よりブラインを導入する。出口ソケット36は、排出管34(ブライン配管)の出口に設けられて外部にブラインを排出する。
以下では、上記矩形状の長手方向をX軸方向とし、短手方向(矩形平面上でX軸方向と直交する方向)をY軸方向とし、矩形平面(X−Y平面)に直交する方向(垂直方向)をZ軸方向として説明する。
前述したように冷凍板21は、平面視で略矩形状をなしており、容器24内のX軸方向の一方の辺である第1の辺L1(図4参照)に沿って入口ヘッダ管31、及び出口ヘッダ管32(図6A参照)が設けられている。図6Aに示すように、入口ヘッダ管31と出口ヘッダ管32は、Z軸方向において重複して配置されている。従って、図4では出口ヘッダ管32は入口ヘッダ管31の裏側に重複配置されているので、見えていない。
入口ヘッダ管31は、導入管33を介して入口ソケット35に連通し、出口ヘッダ管32は、排出管34を介して出口ソケット36に連通している。入口ヘッダ管31及び出口ヘッダ管32は、例えばアルミニウムで構成されている。また、容器24内には蓄冷剤38が充填されている。蓄冷剤38は、特定の凝固温度を持ち、ブラインにより冷却されると凝固し、そのとき凝固熱を奪われる。保冷コンテナ100の輸送時には、蓄冷剤38は融解し、その融解熱(冷熱)によりコンテナ内を一定温度に保つことができる。
冷凍板21は、図5に示すように、保冷コンテナ100の天井部11aに対向しない面(壁面とは反対側の面、図中下側の面)が表面p1であり、天井部11aに対向する面(壁面側の面、図中上側の面)が裏面p2となる。図6Aに示すように入口ヘッダ管31は表面p1側に配置され、出口ヘッダ管32は裏面p2側に配置されている。
従って、入口ソケット35より供給される冷却されたブラインが流れる入口ヘッダ管31が保冷コンテナ100の内側(収容物が置かれる側)に配置され、冷却後の温度が上昇したブラインが流れる出口ヘッダ管32が保冷コンテナ100の壁面側に配置されることになる。このため、保冷コンテナ100内の冷却効率を高めることができる。
入口ヘッダ管31、及び出口ヘッダ管32は、導入管33及び排出管34よりも相対的に内径が大きく構成されている。
また、入口ソケット35及び出口ソケット36は、図3に示したように保冷コンテナ100内に設けられた導入配管25に接続され、該導入配管25を経由して接続ソケット17a、17bに接続されている。
従って、接続ソケット17a、17bを冷凍装置(後述)に接続し、接続ソケット17aより冷却されたブラインを導入すると、このブラインは、導入配管25、入口ソケット35、導入管33を経由して入口ヘッダ管31に導入される。また、出口ヘッダ管32より排出されるブラインは、排出管34、出口ソケット36、導入配管25、接続ソケット17bを経由して冷凍装置に戻されることになる。
図4〜図6Bに戻って、入口ヘッダ管31には、該入口ヘッダ管31から分岐する複数(図では24本)の分岐配管R1が設けられている。分岐配管R1は、例えばアルミニウムで構成されている。
各分岐配管R1はY軸方向(図4の下方向)に向けて延在し、更に、前述した第1の辺L1に対向する第2の辺L2の近傍にてU字状に折り曲げられ(即ち、向きが反転し)、更に、Y軸方向(図4の上方向)に向けて延在し、その端部は出口ヘッダ管32に接続されている。この際、図5に示すように、各分岐配管R1の往路(第1の辺から第2の辺に向く経路)と復路(第2の辺から第1の辺に向く経路)はZ軸方向で若干ずれた位置に配置されている。即ち、分岐配管R1の往路と復路は容器24の平面視方向で重複していない。
従って、入口ソケット35を経由して入口ヘッダ管31に供給されたブラインは、複数の分岐配管R1を通ってY軸方向に向けて往復して流れ、出口ヘッダ管32に導入され、ひいては出口ソケット36より外部へ排出されることになる。複数の分岐配管R1を設けることにより、蓄冷剤38との接触面積を広げることができ、熱交換率を向上させることができる。
また、各分岐配管R1は、入口ヘッダ管31及び出口ヘッダ管32に直交して並列に配置されているので、入口ヘッダ管31に供給されたブラインは、一回のみいずれかの分岐配管R1を通過して出口ヘッダ管32に送られる。
各分岐配管R1は、入口ヘッダ管31及び出口ヘッダ管32に対して相対的に内径が小さく構成されている。このため、入口ヘッダ管31の内部、及び出口ヘッダ管32の内部の圧力はほぼ均一となり、各分岐配管R1にはほぼ同一の流速、流量のブラインが流れることになる。即ち、ブラインにより容器24内を均一に冷却することができる。
また、容器24内のX軸方向に向く長尺状の伝熱板37が、複数(図では10個)設けられている。伝熱板37は、例えばアルミニウムなどの熱伝導率が高く且つ軽量の材料で形成されている。
伝熱板37は図6Bに示すように、平板部37a及び側部37b、37cからなる断面コ字型の長尺形状に形成されている。図5に示すように、平板部37aには、複数の挿通孔hが形成されており、該挿通孔hには分岐配管R1が貫通するように設けられている。伝熱板37は、各挿通孔hに嵌合によりかしめ結合されている。
また、図6Bに示すように、伝熱板37の側部37b、37cは、収納板22、23の内面に対して平行に配置されており、且つこの内面に対して接触しておらず若干の距離を有して配置されている。側部37b、37cが収納板22、23の内面と非接触であることにより、後述する蓄冷剤の凝固、融解の相変化時の体積変化により発生する冷凍板21の応力集中を回避することができる。
更に、上述したように容器24内には蓄冷剤38が充填されている。従って、各分岐配管R1にブラインが流れると、分岐配管R1及び伝熱板37がブラインにより冷却され、ひいては、蓄冷剤38を冷却することができる。
なお、上述した例では、保冷コンテナ100の天井部11aの近傍に冷凍板21を配置する例について説明したが、例えば、保冷コンテナ100の側壁の近傍に配置する構成とすることも可能である。
[冷凍装置の説明]
上述した冷凍板21を蓄冷するために、冷凍装置を用いることができる。図7は、保冷コンテナ100、及び該保冷コンテナ100に連結する冷凍装置40におけるブライン及び冷媒の流れを示すフロー図である。
図7に示すように、冷凍装置40は、圧縮機41と、凝縮器44と、膨張弁43と、蒸発器42と、ポンプ46、及びブラインタンク47を備えている。
圧縮機41は冷媒ガスを圧縮し、圧縮した冷媒ガスを吐出して凝縮器44に供給する。冷媒は圧力が高くなるとそれに伴って温度も高くなる。そのため、圧縮機41より出力される圧縮後の冷媒ガスは高温、高圧の状態となっている。
凝縮器44にはファン45が設けられており、ファン45を回転駆動させることにより、凝縮器44で圧縮された冷媒ガスの温度を低下させる。凝縮器44より出力された冷媒ガスは膨張弁43に供給される。膨張弁43は冷媒の圧力を減圧させ、冷媒を膨張させる。
膨張弁43より出力される冷媒ガスは、例えばプレート式熱交換器などの蒸発器42の冷媒側流路に供給され、該蒸発器42のブライン側流路を流れるブラインと熱交換する。即ち、冷媒によりブラインを冷却する。
蒸発器42を通過した冷媒は、ブラインと熱交換することにより温度が上昇する。その後、圧縮機41に戻される。
一方、ブラインタンク47にはブラインが蓄積されており、ポンプ46により蒸発器42のブライン側流路に供給される。蒸発器42に供給されたブラインは、冷媒側流路を流れる冷媒との間で熱交換して温度が低下する。温度が低下したブラインは、接続ソケット48aを経由して冷凍板21の入口ソケット35から冷凍板21の内部に供給される。また、冷凍板21の出口ソケット36より排出されたブラインは、接続ソケット48bを介してブラインタンク47に戻される。
そして、上記の構成を有する冷凍装置40を用いることにより、冷却したブラインを冷凍板21内に供給することが可能となる。
[冷凍板の作用の説明]
次に、本実施形態に係る冷凍板21の作用について説明する。保冷コンテナ100内に冷蔵食品などの収容物を挿入する前に、保冷コンテナ100内に搭載されている冷凍板21内にブラインを供給して、冷凍板21を蓄冷させる処理を実施する。
詳細には、図7に示した接続ソケット48a、48bと、接続ソケット17a、17bを連結して冷凍装置40を保冷コンテナ100に接続し、該冷凍装置40を作動させることにより、冷却したブラインを冷凍板21の入口ソケット35を介して容器24内に供給する。
各接続ソケット17a、17b、48a、48bは、ワンタッチ式で取り外しが可能なカプラで構成されており、カプラを外してもブラインが漏れない構造となっている。実際には、冷凍板21a、21bを蓄冷する際にカプラを連結してブラインを循環させ、輸送時はカプラを切り離す。
入口ソケット35より供給されたブラインは、図4〜図6Bに示した入口ヘッダ管31、各分岐配管R1、及び出口ヘッダ管32を経由して流れる。従って、各分岐配管R1の温度、及び各分岐配管R1に接する伝熱板37の温度が低下する。
分岐配管R1内に流れるブラインは、分岐配管R1の周囲の蓄冷剤38との間で熱交換し、温度が上昇する。この際、ブラインは相変化しないので顕熱による温度上昇となる。従って、入口ヘッダ管31のブラインと出口ヘッダ管32のブラインとの間で温度差が生じ、この温度差が冷凍板21の蓄冷量となる。詳細に述べると、ブラインは入口ヘッダ管31から分岐配管R1に導入されると、この分岐配管R1の表面の蓄冷剤38を冷却し、該蓄冷剤38が凝固温度に低下すると凝固を始める。
凝固する領域は時間の経過とともに徐々に増加し、凝固した蓄冷剤が分岐配管R1を取り囲むと熱伝達が阻害される。この際、分岐配管R1に挿入嵌合されている伝熱板37は分岐配管R1から熱伝導を受け、伝熱板37の表面から蓄冷剤38を冷却し、並行して蓄冷剤38の蓄冷(凝固)が行われる。
この伝熱板37による冷却効果により、熱伝達の阻害が改善される。以上のように、分岐配管R1と伝熱板37によりブラインの冷熱により蓄冷剤38が蓄冷され、冷凍板21の板厚方向(Z軸方向)の中央部より蓄冷が進む。
更に、伝熱板37は断面形状がコ字形状に折り曲げられており、側部37b、37cは、容器24の内面と略平行とされ、且つ、若干の間隔を有している。即ち、伝熱板37と容器24の内面は直接的に接していない。従って、蓄冷剤38の凝固、融解の相変化時の体積変化による冷凍板21の応力集中を回避できる。
このように、本実施形態では、伝熱板37を設けることにより、ブラインの流れる分岐配管R1から離れている蓄冷剤38を冷却できるだけでなく、保冷コンテナ100内も同時に冷却することが可能であり、全体を均一に冷却させることができる。従って、冷凍装置40を接続してブラインを供給するという簡単な操作で迅速に冷凍板21と保冷コンテナ100を同時に冷却することができる。
容器内の蓄冷剤38が冷凍状態とされた後に、図8に示した接続ソケット17a、17bから接続ソケット48a、48bを取り外して、冷凍板21と冷凍装置40を切り離す。その後、図1に示した扉16を開いて保冷コンテナ100内に冷蔵食品などの収容物を搬入する。その後、扉16を閉じる。
なお、蓄冷剤38を蓄冷する蓄冷運転の途中であっても、保冷コンテナ100内を所望の保冷温度に到達させることができるので、蓄冷運転中に保冷コンテナ100内に収容物を搬入することが可能となる。
[本実施形態の効果の説明]
以上説明したように、本実施形態に係る冷凍板21では、容器24の内部にブライン配管(入口ヘッダ管31、出口ヘッダ管32、導入管33、排出管34、分岐配管R1)を設置し、これらのブライン配管に冷却したブラインを流すことにより、冷凍板21内に充填されている蓄冷剤38を蓄冷(凝固)させる。この際、各分岐配管R1は入口ヘッダ管31及び出口ヘッダ管32よりも内径が小さくされている。従って、各分岐配管R1にブラインを均一に流すことができるので、蓄冷剤38を迅速且つ均一に凝固させることができる。従って、荷物の積み込みを短時間で実施することが可能となる。また、従来のように、乾電池、ドライアイスを用いる方式ではないので、消耗品が不要となりランニングコストを低減できる。
また、各分岐配管R1には、該分岐配管R1の長手方向に直交する方向に、断面コ字形状で長尺形状の伝熱板37が設けられている。従って、各伝熱板37により蓄冷剤38をより効率良く冷却することができる。従って、より迅速、且つ均一に蓄冷剤38を蓄冷することが可能となる。また、伝熱板37の側部37b、37cは容器24の内面と接していないので、冷凍板21の歪による応力集中を回避することができる。
更に、本実施形態では、ブラインタンク47を含む冷凍装置40を地上側の拠点に設置し、接続ソケット17a、17bと接続ソケット48a、48bを接続して、保冷コンテナ100内の冷凍板21を蓄冷する構成としているので、冷凍板21を短時間、且つ簡便に蓄冷することが可能である。
また、本実施形態では、冷凍板21内にブラインを供給することにより、蓄冷剤38が冷却され、更に容器24の表面から保冷コンテナ100内に冷熱が伝達されて保冷コンテナ100内を冷却する。従って、冷凍板21を蓄冷する蓄冷運転と並行して、保冷コンテナ100内を冷却することができ、冷凍板21が完全に蓄冷される前の時点で、保冷コンテナ100内に収容物を搬入することが可能となり、収容物の搬入を迅速に行うことが可能となる。
更に、本実施形態では、冷凍板21内に設けられた入口ヘッダ管31から分岐する分岐配管R1が保冷コンテナ100の内側(収容物側、図5の符号p1側)に配置され、出口ヘッダ管32に戻る分岐配管R1が保冷コンテナ100の外側(壁面側、図5の符号p2側)に配置されるので、収容物側を効率良く冷却することが可能となる。このため、保冷コンテナ100内の冷却効率を高めることが可能となる。また、冷凍板21を保冷コンテナ100の天井部11aに設置する構成としているので、保冷コンテナ100内に均一に冷気を循環させることができ、保冷コンテナ100内の温度を均一に維持することが可能となる。
また、本実施形態では、入口ヘッダ管31、出口ヘッダ管32、各分岐配管R1、及び各伝熱板37をアルミニウムで構成しているので、冷凍板21を軽量化することができ、例えば、飛行機の搭載する場合には極めて有用である。
以上、本発明の実施形態を記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
11 天板
11a 天井部
12a、12b 側板
13 底板
14a 裏側板
14b 表側板
15 斜面板
16 扉
17a、17b 接続ソケット
18 ブラケット
21(21a、21b) 冷凍板
22、23 収納板
22a、23a フランジ部
24 容器
25 導入配管
31 入口ヘッダ管(ブライン配管)
32 出口ヘッダ管(ブライン配管)
33 導入管(ブライン配管)
34 排出管(ブライン配管)
35 入口ソケット
36 出口ソケット
37 伝熱板
37a 平板部
37b、37c 側部
38 蓄冷剤
40 冷凍装置
41 圧縮機
42 蒸発器
43 膨張弁
44 凝縮器
45 ファン
46 ポンプ
47 ブラインタンク
48a、48b 接続ソケット
100 保冷コンテナ
L1 第1の辺
L2 第2の辺
R1 分岐配管(ブライン配管)
p1 表面
p2 裏面
h 挿通孔

Claims (7)

  1. 周囲が密閉された容器内に蓄冷剤が充填された冷凍板であって、
    前記容器内に設けられ、低温のブラインを流して前記蓄冷剤を冷却するブライン配管と、前記ブライン配管の入口に設けられ、外部よりブラインを導入する入口ソケットと、前記ブライン配管の出口に設けられ、外部にブラインを排出する出口ソケットと、を備え、
    前記ブライン配管は、
    前記入口ソケットに連通する入口ヘッダ管、及び、前記出口ソケットに連通する出口ヘッダ管と、
    前記入口ヘッダ管から分岐して前記容器内に設けられ、前記出口ヘッダ管に連通し、前記入口ヘッダ管及び出口ヘッダ管よりも相対的に内径が小さい複数の分岐配管と、
    を備えたことを特徴とする冷凍板。
  2. 前記容器は平面視で矩形状をなし、前記入口ヘッダ管及び前記出口ヘッダ管は、前記矩形状の一つの辺である第1の辺に沿って配置されており、
    前記複数の分岐配管は、前記入口ヘッダ管から前記第1の辺に対して直交する方向に向けて延在し、前記第1の辺に対向する第2の辺の近傍で向きが反転して前記出口ヘッダ管に戻るように設けられていること
    を特徴とする請求項1に記載の冷凍板。
  3. 前記分岐配管は、前記第1の辺から第2の辺に向く経路と、前記第2の辺から第1の辺に向く経路が、前記容器の平面視方向で重複しないこと
    を特徴とする請求項2に記載の冷凍板。
  4. 前記容器内に、前記複数の分岐配管の長手方向に対して直交する方向に延在する伝熱板を、前記各分岐配管が貫通するように設けたこと
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の冷凍板。
  5. 前記伝熱板は、該伝熱板の長手方向に対して直交する方向の断面形状が、平板部及び側部からなるコ字形状を成しており、
    前記側部は、前記容器の内面に対して略平行で、非接触に設けられていること
    を特徴とする請求項4に記載の冷凍板。
  6. 収容物を収容して冷却する保冷コンテナであって、
    収容物を収容する密閉構造の筐体と、
    前記筐体内に設けられた前記請求項1〜5のいずれか1項に記載した少なくとも一つの冷凍板と、
    前記冷凍板の入口ソケット、及び出口ソケットに接続され、外部より供給されるブラインを導入する導入配管と、
    を備えたことを特徴とする保冷コンテナ。
  7. 前記冷凍板は、前記筐体の壁面に近接して配置され、
    前記容器は平面視で矩形状をなし、前記入口ヘッダ管及び前記出口ヘッダ管は、前記矩形状の一つの辺である第1の辺に沿って配置されており、
    前記複数の分岐配管は、前記入口ヘッダ管から前記第1の辺に対して直交する方向に向けて延在し、前記第1の辺に対向する第2の辺の近傍で向きが反転して前記出口ヘッダ管に戻るように設けられ、
    前記第1の辺から第2の辺に向く分岐配管は、前記容器内の前記壁面とは反対側に配置され、前記第2の辺から第1の辺に向く配管は、前記容器内の前記壁面側に配置されていること
    を特徴とする請求項6に記載の保冷コンテナ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023026744A1 (ja) * 2021-08-25 2023-03-02 東プレ株式会社 冷凍板

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