JP2020200906A - 仮止めボルト - Google Patents

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斗熙 尹
Doo-Hee Yoon
斗熙 尹
哲哉 藤本
Tetsuya Fujimoto
哲哉 藤本
小辻 貴志
Takashi Kotsuji
貴志 小辻
飯塚 浩一
Koichi Iizuka
浩一 飯塚
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Abstract

【課題】熱硬化性の接着剤を挟んだ第1部材と第2部材を仮止めして加熱する際、軸力の高まりを抑制して適切に仮止めすることができる仮止めボルトを提供すること。【解決手段】第1部材101と第2部材102との間に挟んだ熱硬化性の接着剤103を加熱して硬化させる際、第1部材101を第2部材102に仮止めする仮止めボルト1において、第1部材101に形成された部材貫通孔104を貫通すると共に第2部材102に螺合固定されるボルト軸10と、ボルト軸10から分離されて部材貫通孔104の上に載置されるボルト頭20と、ボルト軸10とボルト頭20との間に介装され、ボルト頭20を第1部材101に向けて付勢する伸縮可能な付勢部材30と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、第1部材と第2部材とを熱硬化性の接着剤で接合する際に用いる仮止めボルトに関するものである。
従来、ボルト締結によって第1ハウジング部材を第2ハウジング部材に固定した油圧機器のハウジングが知られている(例えば、特許文献1参照)。
WO2015/046592号公報
ところで、従来のハウジングでは、内部に封入した液体(オイル)が漏れないよう、第1ハウジング部材と第2ハウジング部材との間の面圧を確保するため、複数のボルトを用いる必要があり、重量が大きくなっていた。これに対し、軽量化を図るために第1ハウジング部材と第2ハウジング部材とを接着剤によって接着し、必要な面圧を確保することが考えられている。
このとき、接着剤として、加熱して硬化する熱硬化性の接着剤を使用する場合、仮止めボルトを用いて第1ハウジング部材を第2ハウジング部材に仮止めした後、接着剤を硬化させるために仮止めボルトごと部材を加熱する。これに対し、通常、仮止めボルトは、ボルト軸とその一端に形成されたボルト頭とが一体化している。そのため、加熱によって第1ハウジング部材や第2ハウジング部材が熱膨張した際、仮止めボルトに作用する軸力が高まり、接着剤が圧縮されて接着層が薄くなってしまう。接着剤の接着力は接着層の厚みに比例するため、接着層が薄くなると接着力が低下し、接着力が低下した箇所からハウジングの内部に封入した液体(オイル)が洩れるおそれがある。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、熱硬化性の接着剤を挟んだ第1部材と第2部材を仮止めして加熱する際、軸力の高まりを抑制して適切に仮止めできる仮止めボルトを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、第1部材と第2部材との間に挟んだ熱硬化性の接着剤を加熱して硬化させて第1部材と第2部材とを接合する際、第1部材を第2部材に仮止めする仮止めボルトにおいて、ボルト軸と、ボルト頭と、付勢部材と、を備える。ここで、ボルト軸は、第1部材に形成された部材貫通孔に挿入されると共に、第2部材に螺合固定される。ボルト頭は、ボルト軸から分離されて、部材貫通孔の上に載置される。そして、付勢部材は、伸縮可能であって、ボルト軸とボルト頭との間に介装されてボルト頭を第1部材に向けて付勢する。
この結果、熱硬化性の接着剤を挟んだ第1部材と第2部材を仮止めして加熱する際、軸力の高まりを抑制して適切に仮止めできる。
実施例1の仮止めボルトを用いて製造される製品を示す説明図である。 実施例1の仮止めボルトを用いた仮止め状態を示す断面図である。 実施例1の仮止めボルトを示す分解斜視図である。 (a)は図3のA−A断面図であり、(b)は図3のB−B断面図であり、(c)は図3のC−C断面図である。 実施例1の仮止めボルトにおいて、付勢部材からボルト頭に作用する力を示す説明図である。 (a)は比較例の仮止めボルトを用いた仮止め状態を示す断面図であり、(b)は比較例の仮止めボルトで仮止めして加熱したときの状態を示す説明図である。 実施例1の仮止めボルトで仮止めして加熱したときの状態を示す説明図である。 実施例2の仮止めボルトを用いた仮止め状態を示す断面図である。 実施例2の仮止めボルトを示す分解斜視図である。 (a)は図9のD−D断面図であり、(b)は図9のE−E断面図である。 (a)は実施例2のバネ支持部の高さ寸法を示す説明図であり、(b)は実施例2のボルト頭の高さ寸法を示す説明図であり、(c)は実施例2の仮止めボルトを組付けた際の付勢部材の高さ寸法と第1部材からバネ支持部までの距離を示す説明図である。 実施例2の仮止めボルトで仮止めして加熱したときの状態を示す説明図である。
以下、本発明の仮止めボルトを実施するための形態を、図面に示す実施例1及び実施例2に基づいて説明する。
本発明の仮止めボルト(図1では実施例1の仮止めボルト1を示す)は、図1に示すように、熱硬化性の接着剤103によって第1部材101と第2部材102とを接合する際に使用される。すなわち、この仮止めボルト1は、第1部材101と第2部材102との接合面に接着剤103を塗布し、第1部材101と第2部材102とを接合面で重ねた後、第1部材101を第2部材102に仮止めするときに用いられる。なお、仮止めボルト1によって仮止めされた第1部材101及び第2部材102は、接着剤を硬化させるため、仮止めボルト1ごと加熱される。
ここで、第1部材101はアルミ合金材製のハウジング部材であり、この第1部材101を貫通した部材貫通孔104が形成されている。一方、第2部材102アルミ合金材製のハウジング部材であり、内周面に雌ねじ105a(図2参照)が形成されたボス105が形成されている。そして、部材貫通孔104とボス105とは、第1部材101と第2部材102とを接合面で重ねた際、重複する位置に形成されている。第1部材101及び第2部材102によって、例えばオイル等の液体を封入するハウジング等の製品が形成される。
(実施例1)
以下、実施例1の仮止めボルト1の構成を、図2〜図5に基づいて説明する。なお、各図において、仮止めボルト1は適宜着色して示す。
実施例1の仮止めボルト1は、図2及び図3に示すように、ボルト軸10と、ボルト頭20と、付勢部材30と、を備えている。
ボルト軸10は、線膨張係数がアルミ合金材よりも低い鉄鋼材の丸棒によって形成され、下端部10aの外周面に雄ねじ11が形成されている。このボルト軸10は、第1部材101に形成された部材貫通孔104を貫通し、第2部材102に形成されたボス105に挿入される。そして、ボルト軸10は、雄ねじ11がボス105の内周面に形成された雌ねじ105aに螺合することで第2部材102に螺合固定される。
ボルト頭20は、ボルト軸10から分離された鉄鋼製の六角柱部材によって形成され、部材貫通孔104の上に載置される。このボルト頭20は、二面幅sが部材貫通孔104の内径寸法r1よりも大きい。このため、ボルト頭20は、部材貫通孔104の上に載置された際、この部材貫通孔104を覆うことができる。さらに、ボルト頭20の中心位置には、ボルト頭20を貫通したボルト頭貫通孔21が形成されている。ボルト頭貫通孔21は、ボルト頭20の下面20aに開放した下部開口21aと、ボルト頭20の上面20bに開放した上部開口21bとが、いずれも正方形を呈した穴である。ここで、下部開口21aは、上部開口21bよりも狭い開口面積を有しており、ボルト頭貫通孔21はボルト頭20の下面20aから上面20bに向かって次第に径方向に拡大している。
付勢部材30は、ボルト軸10とボルト頭20との間に介装され、ボルト頭20を第1部材101に向けて付勢する。また、この付勢部材30は、ボルト軸10の軸方向に伸縮可能である。そして、この実施例1では、付勢部材30を一対の板バネ31、31によって形成している。なお、板バネ31、31の材質は任意に選択される。付勢部材30を形成する一対の板バネ31、31は、ボルト軸10の先端部10bに取り付けられた支持部33によって支持されると共に、ボルト軸10の軸線を挟んで互いに反対方向に反り返っている。つまり、一対の板バネ31、31は、先端32に向かって次第にボルト軸10の径方向に広がっている。
さらに、この付勢部材30を形成する一対の板バネ31、31は、部材貫通孔104の上にボルト頭20が載置された際、図2に示すように、ボルト頭20のボルト頭貫通孔21を貫通する。ここで、一対の板バネ31、31がボルト軸10の径方向に広がっているため、各板バネ31、31の外側面31aが、ボルト頭貫通孔21の上部開口21bの内縁に接触する。また、各板バネ31、31が径方向に撓むことで、板バネ間隔a(図4(a)参照)が伸縮する。
そして、付勢部材30を形成する一対の板バネ31、31を支持する支持部33は、図3に示すように、金属製の角柱部材である。この支持部33は、図4(b)、(c)に示すように、断面の対角線長さbが、ボルト軸10の直径寸法cよりも短い長さに設定されている。なお、ここでは、一対の板バネ31、31の端部が支持部33の天面に溶着されることで、支持部33によって付勢部材30が支持されている。また、ここでは、支持部33の下部に形成されたねじ部(不図示)を、ボルト軸10の先端面10cに形成したねじ穴(不図示)に螺合することで、支持部33はボルト軸10に取り付けられている。
以下、実施例1の仮止めボルト1を用いて第1部材101を第2部材102に仮止めする際の手順を示す。
まず、作業者は、接着剤103を塗布した第2部材102に第1部材101を重ね合わせる。このとき、第1部材101に形成された部材貫通孔104と第2部材102に形成されたボス105とを対向させる。
そして、作業者は、ボルト軸10の下端部10aを、部材貫通孔104を介してボス105に挿入し、雄ねじ11をボス105の雌ねじ105aに螺合する。このとき、ボルト軸10の先端部10bには、予め付勢部材30を固定しておく。また、ボルト頭20は、ボルト軸10とは別にしておく。
ボルト軸10を第2部材102に螺合固定したら、作業者は、付勢部材30を形成する一対の板バネ31、31の互いの先端32、32を指先で摘まむ等して近づけ、その状態でボルト頭20のボルト頭貫通孔21に付勢部材30を差し込む。ボルト頭貫通孔21に付勢部材30が入り込んだら、そのままボルト頭20を引き下ろし、部材貫通孔104の上に載置する。このとき、付勢部材30を形成する一対の板バネ31、31が径方向に広がって上部開口21bの内縁に接触することで、付勢部材30からボルト頭貫通孔21の内縁に軸直方向の力Fs(図5参照)が付与され、ボルト頭20は付勢力Faによって第1部材101に向けて付勢される。この結果、第1部材101及び第2部材102に圧縮力が作用し、第1部材101を第2部材102に仮止めすることができる。
なお、ボルト頭20が付勢部材30から受ける第1部材101に向かう付勢力Faは、下記式(1)によって求められる。
Fa=2×Fs×Sinθ …(1)
ここで、「角度θ」とは、ボルト頭貫通孔21の内周面21cとボルト頭20の下面20aとでなす角度である。
また、「軸直方向の力Fs」は、下記式(2)によって求められる。
Fs=k×(x)×2 …(2)
なお、「k」は、バネ定数である。「x」は、付勢部材30を形成する一対の板バネ31、31が、負荷がかかっていない状態から、板バネ間隔aを狭くする方向に変形したときの変形量(変形長さ)である。
以下、比較例の仮止めボルト100の構造と課題を、図6(a)及び図6(b)に基づいて説明する。
比較例の仮止めボルト100は、図6(a)に示すように、ボルト軸100aとボルト頭100bとが一体化した鉄鋼材製の一般的なボルトである。この比較例の仮止めボルト100を用いて第1部材101を、第2部材102に仮止めすると、ボルト軸100aが第2部材102に形成されたボス105に螺合固定され、ボルト頭100bが第1部材101の上面101aに接触する。なお、この比較例の仮止めボルト100では、ボルト軸100aを締めこむことで第1部材101及び第2部材102に圧縮力が作用する。また、第1部材101及び第2部材102は、いずれも鉄鋼材よりも線膨張係数の高いアルミ合金材によって形成される。
そして、接着剤103を硬化させるために、仮止めボルト100ごと第1部材101及び第2部材102を加熱すると、図6(b)に示すように、第1部材101及び第2部材102は熱膨張する。一方、仮止めボルト100も熱膨張するものの、鉄鋼材であることから、アルミ合金材の第1部材101や第2部材102よりも線膨張係数が低い。そのため、第1部材101及び第2部材102の変形に追従して仮止めボルト100が同様に変形することはできない。そのため、第1部材101や第2部材102の変形が規制されて、仮止めボルト100に作用する軸力が高まり、接着剤103が圧縮されてしまう。この結果、接着剤103が接着面からはみ出し、接着剤103の層が薄くなって、接着剤103の接着力が低下してしまう。
以下、実施例1の仮止めボルト1の作用を図7に基づいて説明する。
実施例1の仮止めボルト1を用いて第1部材101を第2部材102に仮止めした後、仮止めボルト1ごと第1部材101及び第2部材102を加熱すると、図7に示すように、第1部材101及び第2部材102が熱膨張する。
これに対し、仮止めボルト1では、ボルト軸10とボルト頭20とが分割されているため、熱膨張した第1部材101によってボルト頭20が押し上げられる。このため、第1部材101や第2部材102と仮止めボルト1との線膨張係数が異なっていても、第1部材101や第2部材102の熱膨張による変形が規制されることがなく、仮止めボルト1に作用する軸力が高まることを、比較例の仮止めボルト100に比べて抑制できる。これにより、接着剤103にかかる圧力が高くなり過ぎることを防止でき、接着剤103の層が薄くなり、接着剤103の接着力が低下することを防止できる。
また、このとき、付勢部材30は、第1部材101によってボルト頭20が押し上げられたことで一対の板バネ31、31が閉じる方向に変形する。付勢部材30からボルト頭貫通孔21の内縁に軸直方向の力Fsは、上述の式(2)によって求めることができるが、変形量が大きいほど軸直方向の力Fsは大きくなる。一方、ボルト頭20が付勢部材30から受ける第1部材101に向かう付勢力Faは、上述の式(1)によって求めることができるため、軸直方向の力Fsが変化しても、角度θと、板バネ31、31のバネ定数を適切に設定しておくことで、第1部材101の仮止めに必要な付勢力Faを維持することができる。この結果、熱硬化性の接着剤103を挟んだ第1部材101と第2部材102を仮止めして加熱する際、軸力の高まりを抑制して適切に仮止めすることができる。
また、実施例1の仮止めボルト1では、ボルト頭20にボルト頭貫通孔21が形成されている。一方、付勢部材30は、ボルト軸10の軸方向に伸縮可能であって、ボルト頭貫通孔21の内縁にボルト軸10の軸直方向の力Fsを付与する。このため、付勢部材30は、ボルト頭20に対し、軸直方向の力Fsによって第1部材101の仮止めに必要な付勢力Faを作用させることができる。
さらに、実施例1の仮止めボルト1では、付勢部材30が、ボルト軸10の先端部10bに取り付けられてボルト頭20のボルト頭貫通孔21を貫通すると共に、ボルト頭貫通孔21を貫通した先端32、32が径方向に広がってボルト頭貫通孔21の上部開口21bの内縁に接触する一対の板バネ31、31によって形成されている。このため、ボルト頭貫通孔21の内周面21cとボルト頭20の下面20aとでなす角度θと、板バネ31、31のバネ定数に応じて、第1部材101の仮止めに必要な付勢力Faを適切に設定することができる。すなわち、角度θと板バネ31、31のバネ定数を適切に設定することで必要な付勢力Faを設定でき、仮止めに必要な軸力を維持することができる。
なお、実施例1において、付勢部材30を形成する一対の板バネ31、31は、金属製の角柱部材からなる支持部33によって支持されている。そのため、ボルト軸10を第2部材102に螺合固定したことで付勢部材30に作用するねじれに対する耐性を向上することができる。
以上述べたように、実施例1の仮止めボルト1にあっては、下記に列挙する効果が得られる。
(1)第1部材101と第2部材102との間に挟んだ熱硬化性の接着剤103を加熱して硬化させて第1部材101と第2部材102とを接合する際、第1部材101を第2部材102に仮止めする仮止めボルト1において、第1部材101に形成された部材貫通孔104を貫通すると共に第2部材102に螺合固定されるボルト軸10と、ボルト軸10から分離されて部材貫通孔104の上に載置されるボルト頭20と、ボルト軸10とボルト頭20との間に介装され、ボルト頭20を第1部材101に向けて付勢する伸縮可能な付勢部材30と、を備える構成とした。これにより、熱硬化性の接着剤103を挟んだ第1部材101と第2部材102を仮止めして加熱する際、軸力の高まりを抑制して適切に仮止めすることができる。
(2)ボルト頭20にはボルト頭貫通孔21が形成され、付勢部材30は、ボルト軸10の軸方向に伸縮可能であって、ボルト頭貫通孔21の内縁に軸直方向の力Fsを付与する構成とした。これにより、付勢部材30は、ボルト頭20に対して、軸直方向の力Fsによって第1部材101の仮止めに必要な付勢力Faを作用させることができる。
(3)付勢部材30は、ボルト軸10の先端部10bに取り付けられてボルト頭貫通孔21を貫通すると共に、ボルト頭貫通孔21を貫通した先端32が径方向に広がってボルト頭貫通孔21の内縁に接触する板バネ31、31によって形成されている構成とした。これにより、適切な仮止めに必要な付勢力Faを、角度θと板バネ31、31のバネ定数を適切に設定することで設定でき、仮止めに必要な軸力を維持することができる。
(実施例2)
以下、実施例2の仮止めボルト1Aの構成を、図8〜図11に基づいて説明する。
実施例2の仮止めボルト1Aは、図8及び図9に示すように、ボルト軸40と、ボルト頭50と、付勢部材60と、を備えている。
ボルト軸40は、金属製の丸棒によって形成され、下端部40aの外周面に雄ねじ41が形成され、上端部40bに断面矩形のバネ支持部42が形成されている。また、バネ支持部42の上面には、径方向に突出したフランジ43が形成されている。バネ支持部42は、図10(a)及び(b)に示すように、最も短い断面長さdが、下端部40aの直径寸法c1よりも長くなっている。このボルト軸40は、第1部材101に形成された部材貫通孔104を貫通し、第2部材102に形成されたボス105に挿入される。そして、ボルト軸40は、雄ねじ41がボス105の内周面に形成された雌ねじ105aに螺合することで第2部材102に螺合固定される。
さらに、図11(a)及び(b)に示すように、バネ支持部42の高さ寸法H1は、ボルト頭50の高さ寸法H2よりも小さくなるように設定されている。また、図11(c)に示すように、ボルト軸40を第2部材102に螺合固定したとき、第1部材101の上面101aからバネ支持部42までの高さ寸法ΔH(=H2−H1)が、付勢部材60の高さ寸法kよりも大きくなるように設定されている。
ボルト頭50は、ボルト軸40から分離された金属製の六角柱部材によって形成され、部材貫通孔104の上に載置される。このボルト頭50は、二面幅sが部材貫通孔104の内径寸法r1よりも大きく、部材貫通孔104の上に載置された際、この部材貫通孔104を覆うことができる。さらに、ボルト頭50の中心位置には、ボルト頭50を貫通したボルト頭貫通孔51が形成されている。ボルト頭貫通孔51は、ボルト頭50の下面50aに開放した下部開口51aと、ボルト頭50の上面50bに開放した上部開口51bとが、いずれも正方形を呈した穴である。ここで、下部開口51aと上部開口51bとは、同じ大きさの開口面積を有し、ボルト軸40のバネ支持部42を挿入可能であって、フランジ43を通過させない大きさに設定されている。
付勢部材60は、ボルト軸40とボルト頭50との間に介装され、ボルト頭50を第1部材101に向けて付勢する。また、この付勢部材60は、ボルト軸40の軸方向に伸縮可能である。そして、この実施例2では、付勢部材60を弾性体である皿バネによって形成している。この皿バネによって形成された付勢部材60は、ボルト軸40のフランジ43と、ボルト頭50の上面50bとの間に配置される。
そして、この仮止めボルト1Aを用いて第1部材101を第2部材102に仮止めするには、作業者は、予め部材貫通孔104とボス105とが対向した状態で、接着剤103を塗布した第2部材102に第1部材101を重ね合わせる。また、作業者は、ボルト軸40の下端部40aを、付勢部材60とボルト頭50とに順に差し込み、ボルト頭50とフランジ43の間に付勢部材60を配置する。これにより、ボルト軸40は、ボルト頭50のボルト頭貫通孔51を貫通すると共に、ボルト頭貫通孔51から突出した位置にフランジ43が形成されることになる。
そして、作業者は、ボルト軸40の下端部40aを、部材貫通孔104を介してボス105に挿入し、雄ねじ41をボス105の雌ねじ105aに螺合する。このとき、ボルト軸40は、付勢部材60がボルト頭50とフランジ43の双方に接するまでボス105にねじ込まれる。これにより、付勢部材60からボルト頭50の上面50bに軸方向の力が付与され、ボルト頭50はこの付勢力によって第1部材101に向けて付勢される。この結果、第1部材101及び第2部材102に圧縮力が作用し、第1部材101を第2部材102に仮止めすることができる。
以下、実施例2の仮止めボルト1Aの作用を図12に基づいて説明する。
実施例2の仮止めボルト1Aを用いて第1部材101を第2部材102に仮止めした後加熱すると、図12に示すように、第1部材101及び第2部材102は熱膨張する。
これに対し、仮止めボルト1Aでは、実施例1と同様にボルト軸40とボルト頭50とが分割されているため、熱膨張した第1部材101によってボルト頭50が押し上げられる。このため、第1部材101や第2部材102は、熱膨張による変形が規制されることがなく、仮止めボルト1Aに作用する軸力が高まることを抑制できる。そして、接着剤103に圧力がかからないため、接着剤103の層が薄くなり、接着剤103の接着力が低下することを防止できる。
また、このとき、付勢部材60は、第1部材101によって押し上げられたボルト頭50によって押圧され、高さを低くする方向に変形する。付勢部材60は、撓み量に応じて荷重特性が変化するので、荷重特性を適切に設定することで必要な付勢力を設定することができる。そして、第1部材101の仮止めに必要な軸力を維持することができる。よって、熱硬化性の接着剤103を挟んだ第1部材101と第2部材102を仮止めして加熱する際、軸力の高まりを抑制して適切に仮止めすることができる。
このように、実施例2の仮止めボルト1Aでは、付勢部材60が、ボルト軸40の軸方向に伸縮可能であると共に、ボルト頭50にボルト軸40の軸方向の力を付与する。このため、付勢部材60は、ボルト頭50に対して、軸方向の力によって第1部材101の仮止めに必要な付勢力を作用させることができる。
また、実施例1の仮止めボルト1Aでは、ボルト頭50にボルト頭貫通孔51が形成されている。また、ボルト軸40が、ボルト頭貫通孔51を貫通すると共に、ボルト頭貫通孔51から突出した位置にフランジ43が形成される。そして、付勢部材60が、フランジ43とボルト頭50との間に配置された弾性体である皿バネによって形成されている。このため、皿バネの荷重特性を適切に設定することで必要な付勢力を設定することができ、仮止めに必要な軸力を維持することができる。
なお、実施例2において、バネ支持部42の高さ寸法H1を、ボルト頭50の高さ寸法H2よりも小さく設定すると共に、第1部材101の上面101aからバネ支持部42までの高さ寸法ΔH(=H2−H1)を、付勢部材60の高さ寸法kよりも大きく設定している。これにより、第1部材101や第2部材102が熱膨張しても、ボルト頭50の移動がフランジ43によって阻害されることがなく、付勢部材60による十分な力吸収が可能となる。
以上述べたように、実施例2の仮止めボルト1Aにあっては、下記に列挙する効果が得られる。
(4)前記付勢部材60は、ボルト軸40の軸方向に伸縮可能であって、ボルト頭50にボルト軸40の軸方向の力を付与する構成とした。これにより、ボルト頭20に対して、軸方向の力によって第1部材101の仮止めに必要な付勢力を作用させることができる。
(5)ボルト頭50にはボルト頭貫通孔51が形成され、ボルト軸40は、ボルト頭貫通孔51を貫通すると共に、ボルト頭貫通孔51から突出した位置にフランジ43が形成され、付勢部材60は、フランジ43とボルト頭50との間に配置された弾性体(皿バネ)によって形成されている構成とした。これにより、皿バネの荷重特性を適切に設定することで設定でき、仮止めに必要な軸力を維持することができる。
以上、本発明の仮止めボルトを実施例1及び実施例2に基づき説明してきた。しかし、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、付勢部材30を一対の板バネ31、31によって形成した例を示したが、これに限らない。例えば、ボルト軸10の軸線を中心に径方向に反り返った三つ以上の板バネによって付勢部材30を形成してもよい。
実施例2では、付勢部材60を皿バネによって形成した例を示した。しかしながら、ボルト頭50とフランジ43の間に介装され、ボルト頭50に対して軸方向の力を付与することができる弾性体であればよい。そのため、例えば圧縮コイルバネによって付勢部材60を形成してもよい。
また、実施例2では、ボルト軸40の上端部40bに形成したバネ支持部42が、断面矩形である例を示したが、これに限らない。例えば、バネ支持部42の断面形状を、短径寸法がボルト軸40の下端部40aの直径寸法c1よりも長い楕円形としてもよい。また、実施例1における支持部33についても、断面が楕円形であってもよい。
また、実施例1では、第1部材101及び第2部材102をアルミ合金材とし、ボルト軸10及びボルト頭20を鉄鋼材とする例を示した。しかしながら、素材についてはこれらに限定されるものではなく、例えば、第1部材101や第2部材102を樹脂材料によって形成された部材としたり、ボルト軸10等の仮止めボルト1を非鉄金属材によって形成したりしてもよい。
1、1A 仮止めボルト
10、40 ボルト軸
11、41 雄ねじ
20、50 ボルト頭
21、51 ボルト頭貫通孔
30、60 付勢部材
31 板バネ
101 第1部材
102 第2部材
103 接着剤
104 部材貫通孔
105 ボス

Claims (5)

  1. 第1部材と第2部材との間に挟んだ熱硬化性の接着剤を加熱して硬化させて前記第1部材と前記第2部材とを接合する際、前記第1部材を前記第2部材に仮止めする仮止めボルトにおいて、
    前記第1部材に形成された部材貫通孔を貫通すると共に前記第2部材に螺合固定されるボルト軸と、
    前記ボルト軸から分離されて前記部材貫通孔の上に載置されるボルト頭と、
    前記ボルト軸と前記ボルト頭との間に介装され、前記ボルト頭を前記第1部材に向けて付勢する伸縮可能な付勢部材と、を備える
    ことを特徴とする仮止めボルト。
  2. 請求項1に記載された仮止めボルトにおいて、
    前記ボルト頭にはボルト頭貫通孔が形成され、
    前記付勢部材は、前記ボルト軸の軸方向に伸縮可能であって、前記ボルト頭貫通孔の内縁に軸直方向の力を付与する
    ことを特徴とする仮止めボルト。
  3. 請求項2に記載された仮止めボルトにおいて、
    前記付勢部材は、前記ボルト軸の先端部に取り付けられて前記ボルト頭貫通孔を貫通すると共に、前記ボルト頭貫通孔を貫通した先端が径方向に広がって前記ボルト頭貫通孔の内縁に接触する板バネによって形成されている
    ことを特徴とする仮止めボルト。
  4. 請求項1に記載された仮止めボルトにおいて、
    前記付勢部材は、前記ボルト軸の軸方向に伸縮可能であって、前記ボルト頭に軸方向の力を付与する
    ことを特徴とする仮止めボルト。
  5. 請求項4に記載された仮止めボルトにおいて、
    前記ボルト頭にはボルト頭貫通孔が形成され、
    前記ボルト軸は、前記ボルト頭貫通孔を貫通すると共に、前記ボルト頭貫通孔から突出した位置にフランジが形成され、
    前記付勢部材は、前記フランジと前記ボルト頭との間に配置された弾性体によって形成されている
    ことを特徴とする仮止めボルト。





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