JP2020199846A - 車両の下部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】走行風を整流する機能を損なうことなく、アンダーカバー8の脱落を防止できる車両1の下部構造を提供することを目的とする。【解決手段】左右一対のリヤサイドフレーム2を連結する第2リヤクロスメンバ5と、第2リヤクロスメンバ5の車両後方を覆うアンダーカバー8とを備えた車両1の下部構造であって、第2リヤクロスメンバ5の車両前方に配設された燃料タンク6と、燃料タンク6を保護するタンク保護部材7とを備え、タンク保護部材7が、第2リヤクロスメンバ5に締結固定される複数の締結固定部71を備え、アンダーカバー8が、リヤサイドフレーム2に取付けられた左右一対のカバー側方縁部84と、カバー側方縁部84の間に立設されたカバー前面部83と、タンク保護部材7の締結固定部71の間において、第2リヤクロスメンバ5に取付けられた前方取付け部分85aとを備えたことを特徴とする。【選択図】図1

Description

この発明は、例えば車両後方からの衝突物の衝突から燃料タンクを保護するタンク保護部材と、燃料タンクの車両後方を流れる走行風を整流するアンダーカバーとを備えたような車両の下部構造に関する。
従来、自動車などの車両において、内燃機関の出力を駆動力とする車両では、ガソリンなどの燃料を貯留する燃料タンクが、左右のサイドシルの間に配設されていることが多い。
一方、従来の内燃機関にかえて、回転電機の出力を駆動力とする電動車両では、燃料タンクにかえて、回転電機に電力を供給する比較的大型なバッテリユニットを、左右のサイドシルの間に配設している。
さらに、電動車両には、航続距離を延長するために、発電用内燃機関を搭載したものがある。このような電動車両の場合、燃料タンクは、サイドシルよりも車両後方に位置する左右のリヤサイドフレームの間に配設されることが多い(特許文献1参照)。
ところで、リヤサイドフレームの間に燃料タンクを配設した車両は、サイドシルの間に配設された燃料タンクに比べて、車両後方に燃料タンクが位置するため、車両後方からの衝突物の衝突から燃料タンクを保護する燃料タンクの保護性能を向上する必要がある。
そこで、燃料タンクを覆うように保護する比較的高剛性なタンク保護部材を、例えば、特許文献1の燃料タンクを覆う水素タンクアンダーカバーにかえて設けることが考えられる。
この際、走行風を整流するアンダーカバーの機能を確保するために、燃料タンクの車両後方に配設されたアンダーカバーの底面前端を、タンク保護部材に固定するなどして、アンダーカバーの底面が、タンク保護部材の底面に連続するように配設することになる。
しかしながら、この場合、車両前方から見た際、アンダーカバーの内部が露出することになるため、車両前方からの走行風が、アンダーカバーの内部に流入することで、空気抵抗が増加するおそれがある。
さらに、小石や雪などの飛来物が、アンダーカバーの内部に侵入するだけでなく、侵入した飛来物などが内部に堆積することで、アンダーカバーに意図しない負荷が加わり、アンダーカバーが脱落するおそれがあった。
特開2009−96438号公報
この発明は、上述の問題に鑑み、走行風を整流する機能を損なうことなく、アンダーカバーの脱落を防止できる車両の下部構造を提供することを目的とする。
この発明は、車両前後方向に延びる左右一対のリヤサイドフレームと、該リヤサイドフレームを車幅方向に連結するクロスメンバと、該クロスメンバの車両後方を覆うアンダーカバーとを備えた車両の下部構造であって、前記クロスメンバの車両前方に配設された燃料タンクと、車両後方からの衝突物から前記燃料タンクを保護するタンク保護部材とを備え、該タンク保護部材が、車幅方向に所定間隔を隔てた位置で前記クロスメンバの底面に締結固定される複数の締結固定部を備え、前記アンダーカバーが、前記リヤサイドフレームの底面に取付けられた左右一対の側方取付け部と、該側方取付け部の間に立設された前面をなす前面部と、前記タンク保護部材の前記締結固定部の間において、前記前面部から車両前方へ延設されるとともに、前記クロスメンバの底面に取付けられた前方取付け部とを備えたことを特徴とする。
この発明により、走行風を整流する機能を損なうことなく、アンダーカバーの脱落を防止することができる。
具体的には、タンク保護部材の締結固定部、及びアンダーカバーの前方取付け部が、比較的高剛性なクロスメンバに固定され、アンダーカバーの側方取付け部が比較的高剛性なリヤサイドフレームに固定されるため、車両の下部構造は、タンク保護部材の取付け剛性、及びアンダーカバーの取付け剛性を確保することができる。
この際、タンク保護部材の締結固定部の間に位置するように、アンダーカバーの前方取付け部が設けられているため、車両の下部構造は、タンク保護部材によって、クロスメンバとアンダーカバーとの連結箇所近傍を、車両前方や車両側方からの飛来物から保護することができる。
さらに、アンダーカバーが側方取付け部の間に立設された前面部を有しているため、車両の下部構造は、タンク保護部材の底面に連続するように、アンダーカバーの底面を形成した場合であっても、車両前方から見てアンダーカバーの内部が露出することを防止できる。
このため、車両の下部構造は、車両前方からの飛来物がアンダーカバーの内部に侵入することを、アンダーカバーの前面部によって阻止できる。
従って、車両の下部構造は、タンク保護部材の取付け剛性、及びアンダーカバーの取付け剛性を確保できるとともに、走行風を整流する機能を損なうことなく、アンダーカバーの脱落を防止することができる。
この発明の態様として、前記アンダーカバーの前記前方取付け部が、前記タンク保護部材の前記締結固定部に略同じ車両前後方向の位置で、前記クロスメンバの底面に取付けられ、前記アンダーカバーの前記前面部が、前記前方取付け部の基部から前記前面部の下端に至る範囲を車両後方へ凹設した凹部分を備えてもよい。
この発明により、車両の下部構造は、アンダーカバーの前面部における剛性を、凹部分によって向上できるため、車両前方からの走行風によるアンダーカバーの前面部の撓み変形を抑制することができる。このため、車両の下部構造は、アンダーカバーの前方取付け部とクロスメンバとの取付け箇所近傍に不要な負荷が加わることを抑制できる。
さらに、車両の下部構造は、アンダーカバーをクロスメンバに固定するための工具の挿通スペースを、前面部の凹部分によって確保することができる。このため、車両の下部構造は、車両前後方向において、アンダーカバーの前面部を、タンク保護部材に近接させることができる。
これにより、車両の下部車体構造は、車両前後方向において、アンダーカバーの底面をタンク保護部材の底面により近接させることができるため、車両前方からの走行風を、アンダーカバーの底面で確実に整流することができる。
従って、車両の下部構造は、アンダーカバーの剛性向上を図ることができるとともに、クロスメンバに対するアンダーカバーの組付け性を損なうことなく、アンダーカバーの整流機能を確保することができる。
また、この発明の態様として、前記アンダーカバーが、前記前方取付け部に一体形成されるとともに、前記タンク保護部材の前記締結固定部を車両下方から覆う保護部材被覆部を備えてもよい。
この発明により、車両の下部構造は、タンク保護部材の締結固定部に向けて飛散した雨水などの水分が、締結固定部に付着することを阻止できる。このため、車両の下部構造は、タンク保護部材の締結固定部とクロスメンバの隙間を閉塞する止水部材を設けることなく、クロスメンバの内部への水分の侵入を阻止することができる。
これにより、車両の下部構造は、タンク保護部材の締結固定部近傍の腐食を防止できるため、タンク保護部材とクロスメンバとの連結強度を安定して確保することができる。
従って、車両の下部構造は、アンダーカバーの脱落を防止できるとともに、安定した燃料タンクの保護性能を、アンダーカバーの保護部材被覆部によって確保することができる。
また、この発明の態様として、前記アンダーカバーが、前記リヤサイドフレームと前記クロスメンバとの接合箇所を車両下方から覆うメンバ被覆部を備えてもよい。
この発明により、車両の下部構造は、リヤサイドフレームとクロスメンバとの接合箇所へ向けて飛散した雨水などの水分が、リヤサイドフレームとクロスメンバとの接合箇所に付着することを阻止できる。
これにより、車両の下部構造は、リヤサイドフレームとクロスメンバとの接合箇所近傍の腐食を抑制できるため、リヤサイドフレームとクロスメンバとの接合強度を安定して確保することができる。
このため、車両の下部構造は、例えば、後突の進行に伴う衝突物などの車両後方から車両前方への移動を、クロスメンバで安定して阻止するとともに、タンク保護部材との協働によって、衝突物などと燃料タンクとの接触を阻止することができる。
従って、車両の下部構造は、アンダーカバーの脱落を防止できるとともに、より安定した燃料タンクの保護性能を、アンダーカバーのメンバ被覆部によって確保することができる。
また、この発明の態様として、前記クロスメンバが、車両前後方向に沿った縦断面における断面形状が車両下方に突出した断面略ハット状のメンバ本体と、該メンバ本体の前面、及び後面から延設されるとともに、前記リヤサイドフレームにおける車幅方向内側の面に接合された第1接合部と、該第1接合部とは独立して前記メンバ本体の底面から延設されるとともに、前記リヤサイドフレームの底面に接合された第2接合部とで構成され、前記アンダーカバーの前記メンバ被覆部が、前記クロスメンバの前記第1接合部、及び前記第2接合部を一体的に覆う形状に形成されてもよい。
この発明により、車両の下部構造は、リヤサイドフレームとクロスメンバとが簡素な構成で接合された場合であっても、安定した燃料タンクの保護性能をアンダーカバーによって確保することができる。
具体的には、第2接合部が第1接合部とは独立して延設されているため、クロスメンバは、リヤサイドフレームに接合された状態において、第1接合部と第2接合部との間に隙間が生じ易い。
そこで、アンダーカバーのメンバ被覆部が、クロスメンバの第1接合部、及び第2接合部を一体的に覆うことで、車両の下部構造は、リヤサイドフレームとクロスメンバとの接合箇所が、雨水などの水分に晒されることを防止できる。
これにより、車両の下部構造は、リヤサイドフレームとクロスメンバとの接合箇所近傍の腐食を抑制できるだけでなく、クロスメンバの内部への水分の侵入を抑制することができる。
このため、車両の下部構造は、リヤサイドフレームとクロスメンバとが簡素な構成で接合された場合であっても、リヤサイドフレームとクロスメンバとの接合強度、及びタンク保護部材の締結固定部とクロスメンバとの締結強度をより安定して確保することができる。
従って、車両の下部構造は、リヤサイドフレームとクロスメンバとが簡素な構成で接合された場合であっても、安定した燃料タンクの保護性能をアンダーカバーによって確保することができる。
この発明により、走行風を整流する機能を損なうことなく、アンダーカバーの脱落を防止できる車両の下部構造を提供することができる。
車両における車両後部を底面視で示す底面図。 アンダーカバーを取外した状態における車両後部を底面視で示す底面図。 図1中のA−A矢視における断面を説明する説明図。 図1中のB−B矢視断面図。 リヤサイドフレームと後側フロアクロスメンバとの接合箇所の外観を示す要部外観斜視図。 リヤサイドフレームと後側フロアクロスメンバとの接合箇所を底面視で示す要部底面図。 補強部材の外観を示す要部外観斜視図。 車両前方下方から見たアンダーカバーの外観を示す外観斜視図。
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
本実施形態の車両は、リヤサイドフレームの間に構成された荷室床面の車両下方に燃料タンクを備えたような車両である。このような車両の下部構造について、図1から図8を用いて詳しく説明する。
なお、図1は車両1における車両後部の底面図を示し、図2はアンダーカバー8を取外した状態における車両後部の底面図を示し、図3は図1中のA−A矢視における断面を説明する説明図を示し、図4は図1中のB−B矢視断面図を示し、図5はリヤサイドフレーム2と第2リヤクロスメンバ5との接合箇所の要部外観斜視図を示している。
さらに、図6はリヤサイドフレーム2と第2リヤクロスメンバ5との接合箇所の要部底面図を示し、図7は補強部材57の要部外観斜視図を示し、図8は車両前方下方から見たアンダーカバー8の外観斜視図を示している。
また、図3(a)は図1中のA−A矢視における車両左側の断面図を示し、図3(b)は図1中のA−A矢視における車両右側の断面図を示している。
また、図中において、矢印Fr及び矢印Rrは前後方向を示しており、矢印Frは前方を示し、矢印Rrは後方を示している。さらに、矢印Rh及び矢印Lhは車幅方向を示しており、矢印Rhは右方向を示し、矢印Lhは左方向を示している。
車両1は、図1及び図2に示すように、車両後部において、車幅方向に所定間隔を隔てた位置で車両前後方向に延びる左右一対のリヤサイドフレーム2と、左右のリヤサイドフレーム2の間に配設されたリヤフロアパネル3と、左右のリヤサイドフレーム2の前部を車幅方向に連結する第1リヤクロスメンバ4と、第1リヤクロスメンバ4の車両後方で左右のリヤサイドフレーム2を車幅方向に連結する第2リヤクロスメンバ5とを備えている。
さらに、車両1は、第1リヤクロスメンバ4と第2リヤクロスメンバ5との間に配設された燃料タンク6と、車両後方からの衝突物の衝突から燃料タンク6を保護するタンク保護部材7と、第2リヤクロスメンバ5の車両後方におけるリヤフロアパネル3を車両下方から覆う合成樹脂製のアンダーカバー8とを備えている。
リヤサイドフレーム2は、図3に示すように、車幅方向に沿った縦断面における断面形状が断面略矩形の閉断面部材であって、車両上方に位置するアッパフレーム21と、車両下方に位置するロアフレーム22とで構成されている。
アッパフレーム21は、図3に示すように、車幅方向に沿った縦断面において、リヤフロアパネル3の上面に接合される内側フランジ部21aと、内側フランジ部21aの端部から車両上方へ延設されたのち、車幅方向外側へ延設された上面部21bと、上面部21bから車両上方へ延設された外側フランジ部21cとで一体形成されている。
一方、ロアフレーム22は、図3に示すように、車幅方向に沿った縦断面における断面形状が、車両上方が開口した断面略門型形状に形成されている。
具体的には、ロアフレーム22は、図3に示すように、車幅方向に沿った縦断面において、リヤフロアパネル3の下面に接合される内側フランジ部22aと、内側フランジ部22aの端部から車両下方へ延設された内壁部22bと、内壁部22bから車幅方向外側へ延設された底面部22cと、底面部22cからリヤフロアパネル3よりも車両上方へ延設された外壁部22dとで一体形成されている。
そして、リヤサイドフレーム2は、アッパフレーム21の内側フランジ部21aと、ロアフレーム22の内側フランジ部22aとが、リヤフロアパネル3の縁端を挟んで接合され、アッパフレーム21の外側フランジ部21cがロアフレーム22における外壁部22dの上部に接合されることで、車幅方向に沿った縦断面における断面形状が断面略矩形の閉断面を形成している。
さらに、リヤサイドフレーム2におけるロアフレーム22の底面部22cには、図1及び図2に示すように、アンダーカバー8(後述するアンダーカバー8のカバー側方縁部84)を締結固定するための締結ボルト11が挿通される挿通孔2Hが、車両前後方向に所定間隔を隔てて4つ開口形成されている。なお、底面部22cの上面には、挿通孔2Hを介して挿通された締結ボルト11が螺合する溶接ナット(図示省略)が接合されている。
この4つの挿通孔2Hは、図2に示すように、底面視において、最も車両前方に位置する挿通孔2Hが、後述する第2リヤクロスメンバ5の前端近傍に略同じ車両前後方向の位置に開口形成され、車両前方から数えて二番目の挿通孔2Hが、後述する補強部材57よりも車両後方の位置に開口形成されている。
さらに、車両前方から数えて三番目の挿通孔2Hが、後述するリヤフロアパネル3の後方床面部33における車両前後方向略中央に略同じ車両前後方向の位置に開口形成され、車両前方から数えて四番目の挿通孔2Hが、リヤフロアパネル3の後方床面部33における後端近傍に略同じ車両前後方向の位置に開口形成されている。
また、リヤフロアパネル3は、図2から図4に示すように、図示を省略した車両1の車室床面よりも車両後方において、車両1の荷室床面をなすパネル部材である。このリヤフロアパネル3は、図4に示すように、車両前後方向に沿った縦断面において、車室床面をなすフロントフロアパネル(図示省略)の後端から車両後方上方へ延設された斜面部31と、斜面部31の後端から後述する第2リヤクロスメンバ5にかけて延設された略平板状の前方床面部32と、前方床面部32からさらに車両後方へ延設された略平板状の後方床面部33とで一体形成されている。
このリヤフロアパネル3の後方床面部33には、図2及び図4に示すように、例えば車載オーディオのパワーアンプや車載工具などを収容可能な収容部33aが車両下方へ向けて凹設されている。なお、収容部33aは、図2及び図4に示すように、車幅方向に長い底面視略長楕円形状であって、第2リヤクロスメンバ5に対して車両後方に所定間隔を隔てた位置に凹設されている。
また、第1リヤクロスメンバ4は、図2及び図4に示すように、車両前後方向に沿った縦断面における断面形状が断面略矩形の閉断面形状であって、リヤフロアパネル3における斜面部31を挟んで配設されたアッパクロスメンバ41とロアクロスメンバ42とで構成されている。
アッパクロスメンバ41は、図4に示すように、斜面部31の上面に接合されるとともに、リヤフロアパネル3の斜面部31とで、車両前後方向に沿った縦断面における断面形状が、断面略矩形の閉断面をなすように形成されている。
具体的には、アッパクロスメンバ41は、図4に示すように、車両前後方向に沿った縦断面における断面形状が車両上方に突出した断面略ハット状であって、その下端に設けたフランジ部が、リヤフロアパネル3の斜面部31に接合されている。
一方、ロアクロスメンバ42は、図4に示すように、リヤフロアパネル3の斜面部31を挟んでアッパクロスメンバ41に対向するように、斜面部31の下面に接合されている。このロアクロスメンバ42は、図4に示すように、リヤフロアパネル3の斜面部31とで、車両前後方向に沿った縦断面における断面形状が、断面略矩形の閉断面をなすように形成されている。
具体的には、ロアクロスメンバ42は、図4に示すように、車両前後方向に沿った縦断面における断面形状が、車両下方に突出した断面略ハット状であって、その上端に設けたフランジ部が、リヤフロアパネル3の斜面部31に接合されている。
また、第2リヤクロスメンバ5は、図2に示すように、第1リヤクロスメンバ4に対して車両後方に所定間隔を隔てた位置で、リヤフロアパネル3における前方床面部32の後部下面に接合されている。
この第2リヤクロスメンバ5は、図4から図6に示すように、車両前後方向に沿った縦断面における断面形状が車両下方に突出した断面略ハット状のメンバ本体51と、メンバ本体51における車幅方向の両端からそれぞれ延設された前方フランジ片52、後方フランジ片53、及び底面フランジ片54とで一体形成されている。
メンバ本体51は、リヤサイドフレーム2の車幅方向間隔よりも僅かに短い車幅方向の長さに形成されている。
このメンバ本体51は、図4に示すように、車両前後方向に沿った縦断面において、リヤフロアパネル3に対して車両下方に所定間隔を隔てた位置で対面する底面部51aと、底面部51aの前端から車両上方へ延設された前壁部51bと、前壁部51bから車両前方へ延設されるとともに、リヤフロアパネル3の下面に接合された前側フランジ部51cと、底面部51aの後端から車両上方へ延設された後壁部51dと、後壁部51dから車両後方へ延設されるとともに、リヤフロアパネル3の下面に接合された後側フランジ部51eとで一体形成されている。
この第2リヤクロスメンバ5の底面部51aには、図1から図3に示すように、において、車幅方向に所定間隔を隔てた配設された後方支持部材63が、車幅方向略中央近傍に締結固定されている。なお、後方支持部材63については、後ほど説明する。
さらに、底面部51aには、図2から図4に示すように、アンダーカバー8(後述するカバー前方縁部85)を締結固定するためのウエルドボルト55が、後方支持部材63の締結箇所よりも車幅方向外側の上面に接合されている。
加えて、底面部51aには、図1から図3に示すように、タンク保護部材7(後述する締結固定部71)を締結固定するための締結ボルト12が螺合する溶接ナット56が、ウエルドボルト55よりも車幅方向外側の上面に接合されている。
なお、底面部51aにおける車両前後方向の略中央位置に対して、車両前方側の位置に後方支持部材63の締結箇所が位置し、車両後方側の位置に溶接ナット56、及びウエルドボルト55が位置している。
前方フランジ片52は、図5及び図6に示すように、前壁部51bにおける車幅方向の端部から車幅方向外側へ僅かに延設されたのち、車両前方へ向けて延設されている。この前方フランジ片52は、図5及び図6に示すように、前壁部51bにおける車両上下方向の長さよりも短い車両上下方向の長さで、車両前方へ延設されている。
後方フランジ片53は、図5及び図6に示すように、後壁部51dにおける車幅方向の端部から車幅方向外側へ僅かに延設されたのち、車両後方へ向けて延設されている。この後方フランジ片53は、図5及び図6に示すように、後壁部51dにおける車両上下方向の長さよりも短い車両上下方向の長さで、車両前方へ延設されている。
底面フランジ片54は、図5及び図6に示すように、底面部51aにおける車幅方向の端部から車幅方向外側へ延設されている。この底面フランジ片54は、図6に示すように、車幅方向外側が短辺をなす平面視略台形状に延設されている。
第2リヤクロスメンバ5が上述したような構成のため、リヤサイドフレーム2と第2リヤクロスメンバ5との接合箇所には、前方フランジ片52と底面フランジ片54とリヤサイドフレーム2とで囲われた隙間、及び後方フランジ片53と底面フランジ片54とリヤサイドフレーム2とで囲われた隙間が形成されている。
このようなリヤサイドフレーム2と第2リヤクロスメンバ5との接合箇所には、図6及び図7に示すように、リヤサイドフレーム2と第2リヤクロスメンバ5との接合箇所を補強する補強部材57が接合されている。
具体的には、補強部材57は、図3、図6、及び図7に示すように、第2リヤクロスメンバ5の前壁部51bからリヤサイドフレーム2の内壁部22bに至る範囲と、第2リヤクロスメンバ5の後壁部51dからリヤサイドフレーム2の内壁部22bに至る範囲と、第2リヤクロスメンバ5の底面部51aからリヤサイドフレーム2の底面部22cに至る範囲とを車両下方から一体的に覆う形状に形成されている。
換言すると、補強部材57は、第2リヤクロスメンバ5の前方フランジ片52、後方フランジ片53、及び底面フランジ片54を車両下方から一体的に覆う形状に形成されている。
また、燃料タンク6は、例えば、駆動力を発生させる内燃機関、または発電用の内燃機関に供給されるガソリンなどの燃料を貯留している。この燃料タンク6は、図2及び図4に示すように、底面視において、第1リヤクロスメンバ4と第2リヤクロスメンバ5との間における車幅方向略中央に配設されるとともに、第1リヤクロスメンバ4、及び第2リヤクロスメンバ5に支持されている。
具体的には、燃料タンク6は、図2及び図4に示すように、燃料を貯留するタンク本体61と、タンク本体61の前部を支持する前方支持部材62と、タンク本体61の後部を支持する2つの後方支持部材63とで構成されている。
前方支持部材62は、図2及び図4に示すように、車幅方向略中央近傍において、タンク本体61の前端と第1リヤクロスメンバ4の底面とを車両前後方向に連結している。なお、前方支持部材62は、タンク本体61、及び第1リヤクロスメンバ4に締結されているものとする。
一方、後方支持部材63は、図2及び図4に示すように、車幅方向略中央よりも僅かに車幅方向外側において、タンク本体61の後端と第2リヤクロスメンバ5の底面部51aとを車両前後方向に連結している。なお、後方支持部材63は、タンク本体61、及び第2リヤクロスメンバ5に締結されているものとする。
また、タンク保護部材7は、図2、図4、及び図5に示すように、車幅方向に所定間隔を隔てた位置で、第2リヤクロスメンバ5に締結固定された左右一対の締結固定部71と、締結固定部71から車両前方へ延びる左右一対の保護フレーム72と、左右の保護フレーム72に橋架された保護パネル73とで構成されている。
締結固定部71は、図2に示すように、底面視において、燃料タンク6の車幅方向外側に保護フレーム72が位置するように、第2リヤクロスメンバ5に締結固定されている。
具体的には、締結固定部71は、図3及び図5に示すように、車両下方に突出した背面視略ハット状の部材であって、車幅方向の両端が締結ボルト12を介して、第2リヤクロスメンバ5の底面部51aに設けた溶接ナット56に締結固定されている。
保護フレーム72は、車幅方向に沿った断面における断面形状が断面略矩形の閉断面部材であって、締結固定部71における車両下方へ突出した部分に接合されている。
この保護フレーム72は、図4に示すように、側面視において、燃料タンク6の車両下方をとおるように、締結固定部71から車両前方下方へ向けて延びる下方延設部分72aと、下方延設部分72aから緩やかに湾曲して車両前方へ向けて延びる前方延設部分72bとで一体形成されている。
なお、詳細な図示を省略するが、保護フレーム72の前端は、例えば、車両1の車体を構成する車体骨格部材、または車体骨格部材に締結固定された高剛性な高剛性部材に締結固定されているものとする。
保護パネル73は、図2及び図4に示すように、保護フレーム72の後端近傍において、燃料タンク6の車両後方側を覆うように配設されている。
具体的には、保護パネル73は、図2及び図4に示すように、保護フレーム72の下方延設部分72aを連結するように橋架されている。この保護パネル73は、図4に示すように、車両後方に位置して下方延設部分72aの後面に接合されるアウタパネル73aと、アウタパネル73aに対して車両前方に位置するインナパネル73bとで構成されている。
さらに、保護パネル73のアウタパネル73aには、車両後方側へ突出するとともに、車幅方向に延びる複数のビードが形成されている。同様に、保護パネル73のインナパネル73bには、アウタパネル73aに接合された状態において、アウタパネル73aのビードに対向するとともに、車両前方側へ突出した複数のビードが形成されている。
また、アンダーカバー8は、図1、図4、及び図8に示すように、車両上方が開口した略ボックス状であって、左右のリヤサイドフレーム2と、第2リヤクロスメンバ5と、リヤサイドフレーム2の後端よりも車両後方に配設されたリヤバンパ9(図1参照)とに固定されている。
より詳しくは、アンダーカバー8は、図1、図4、及び図8に示すように、リヤフロアパネル3に対して車両下方に所定間隔を隔てた位置に配設された略平板状のカバー底面部81と、カバー底面部81における車幅方向の両端から車両上方へ延設された左右のカバー側壁部82と、カバー底面部81の前端から車両上方へ延設されたカバー前面部83と、カバー側壁部82の上端から車幅方向外側へ延設されたカバー側方縁部84と、カバー前面部83の上端から車両前方へ延設されたカバー前方縁部85と、カバー前方縁部85よりも車両前方へカバー側方縁部84を延設したメンバ被覆部86とで一体形成されている。
カバー底面部81は、図1及び図4に示すように、左右のリヤサイドフレーム2の車幅方向間隔よりも僅かに短い車幅方向の長さと、リヤバンパ9の下端から第2リヤクロスメンバ5に至る車両前後方向の長さよりも僅かに短い車両前後方向の長さを有する底面視略矩形の平板状に形成されている。
このカバー底面部81は、図4に示すように、側面視において、保護フレーム72の前方延設部分72bにおける後端近傍と、前方延設部分72bよりも車両上方に位置するリヤバンパ9の下端とを結ぶ仮想直線(図示省略)に沿うように、前端に対して後端が車両上方に位置するように傾斜した状態で配設されている。
さらに、カバー底面部81の後端には、図1及び図8に示すように、リヤバンパ9の下端に固定される締結ボルト13、及び樹脂クリップ14の挿通を許容する挿通孔81Hが、車幅方向に所定間隔を隔てて開口形成されている。
加えて、カバー底面部81には、図1及び図8に示すように、その前端近傍における車幅方向略中央、及び車幅方向両端に、車幅方向に長い底面視略長楕円形状の水抜き孔81aが、車両前後方向に沿って3つ開口形成されている。
左右のカバー側壁部82は、図1及び図8に示すように、車幅方向におけるカバー底面部81の縁端から車両上方、かつ僅かに車幅方向外側へ延設された略平板状に形成されている。なお、カバー側壁部82は、図1に示すように、底面視において、その上端がリヤサイドフレーム2の底面部22cにおける車幅方向内側の端部に略一致するように形成されている。
さらに、カバー側壁部82には、図8に示すように、下端から上端にかけて車幅方向外側に突設された突設部分82aが、車両前後方向に所定間隔を隔てた位置に2つ形成されている。
カバー前面部83は、図1及び4に示すように、左右のカバー側壁部82とカバー底面部81とで形成される車両前方側の開口を覆う略平板状に形成されている。
具体的には、カバー前面部83は、図4及び図8に示すように、第2リヤクロスメンバ5における底面部51aの後端へ向けて、カバー底面部81の前端から車両前方上方へ延設されている。
さらに、カバー前面部83には、図1、図4、及び図8に示すように、下端近傍から上端に至る車両上下方向の範囲を車両後方へ凹設された2つの凹部分83aが、カバー前方縁部85と第2リヤクロスメンバ5との固定箇所に略同じ車幅方向の位置に形成されている。
具体的には、凹部分83aは、図1及び図8に示すように、車両後方に突出した略円弧状に凹設されるとともに、上端から下端にかけて漸次、車幅方向の長さが短くなるように凹設されている。
カバー側方縁部84は、図1及び図8に示すように、カバー側壁部82の後端からカバー前方縁部85の前端に至る車両前後方向の長さの略平板状に形成されている。このカバー側方縁部84は、図1に示すように、締結ボルト11を介して、リヤサイドフレーム2に締結固定されている。
具合的には、カバー側方縁部84は、図1及び図8に示すように、リヤサイドフレーム2に設けた4つの挿通孔2Hのうち、車両前方から数えて二番目、三番目、及び四番目の挿通孔2Hに挿通される締結ボルト11の挿通を許容する挿通孔84Hが、車両前後方向に所定間隔を隔てて3つ開口形成されている。
カバー前方縁部85は、図1及び図8に示すように、左右のカバー側方縁部84を連結するように、カバー前面部83の上端から車両前方へ延設されている。なお、カバー前方縁部85は、図1、図6、及び図8に示すように、第2リヤクロスメンバ5の底面部51aにおける車両前後方向略中央近傍にその前端が位置する車両前後方向の長さで、カバー前面部83の上端から延設されている。
このカバー前方縁部85は、図1から図3、及び図8に示すように、第2リヤクロスメンバ5の底面部51aに設けたウエルドボルト55に取付けられる2つの前方取付け部分85aと、タンク保護部材7の締結固定部71を車両下方から覆う2つの保護部材被覆部分85bとを車幅方向に一体的に連結して構成されている。
具体的には、前方取付け部分85aは、図1及び図8に示すように、第2リヤクロスメンバ5に取付けられた状態において、燃料タンク6を支持する後方支持部材63よりも車幅方向外側、かつタンク保護部材7の締結固定部71よりも車幅方向内側の位置に位置するように形成されている。
この前方取付け部分85aには、第2リヤクロスメンバ5のウエルドボルト55が挿通する挿通孔85Hが開口形成されている。なお、前方取付け部分85aの後端には、上述したカバー前面部83の凹部分83aが凹設されている。
保護部材被覆部分85bは、図3及び図8に示すように、前方取付け部分85aよりも車幅方向外側において、タンク保護部材7の締結固定部71に対向する部分を、車両下方に突設して形成されている。
メンバ被覆部86は、図6に示すように、底面視において、第2リヤクロスメンバ5の前方フランジ片52、後方フランジ片53、及び底面フランジ片54と、補強部材57とを車両下方から一体的に覆う形状に形成されている。
具体的には、メンバ被覆部86は、図1、図6、及び図8に示すように、カバー側方縁部84の前端とカバー前方縁部85の車幅方向端部とを一体的に、補強部材57の前端に至る車両前後方向の長さで車両前方へ向けて延設した形状に形成されている。
このメンバ被覆部86には、リヤサイドフレーム2に設けた4つの挿通孔2Hのうち、最も車両前方に位置する挿通孔2Hに挿通される締結ボルト11の挿通を許容する挿通孔86Hが開口形成されている。
さらに、メンバ被覆部86には、図6及び図8に示すように、第2リヤクロスメンバ5の前壁部51bとリヤサイドフレーム2の内壁部22bとに沿うように、車両上方へ起立させた起立部分86aが、車幅方向内側の前端に形成されている。
以上のように、車両前後方向に延びる左右一対のリヤサイドフレーム2と、リヤサイドフレーム2を車幅方向に連結する第2リヤクロスメンバ5と、第2リヤクロスメンバ5の車両後方を覆うアンダーカバー8とを備えた車両1の下部構造は、第2リヤクロスメンバ5の車両前方に配設された燃料タンク6と、車両後方からの衝突物から燃料タンク6を保護するタンク保護部材7とを備え、タンク保護部材7が、車幅方向に所定間隔を隔てた位置で第2リヤクロスメンバ5の底面部51aに締結固定される複数の締結固定部71を備え、アンダーカバー8が、リヤサイドフレーム2の底面部22cに取付けられた左右一対のカバー側方縁部84と、カバー側方縁部84の間に立設された前面をなすカバー前面部83と、タンク保護部材7の締結固定部71の間において、カバー前面部83から車両前方へ延設されるとともに、第2リヤクロスメンバ5の底面部51aに取付けられた前方取付け部分85aとを備えたことにより、走行風を整流する機能を損なうことなく、アンダーカバー8の脱落を防止することができる。
具体的には、タンク保護部材7の締結固定部71、及びアンダーカバー8の前方取付け部分85aが、比較的高剛性な第2リヤクロスメンバ5に固定され、アンダーカバー8のカバー側方縁部84が比較的高剛性なリヤサイドフレーム2に固定されるため、車両1の下部構造は、タンク保護部材7の取付け剛性、及びアンダーカバー8の取付け剛性を確保することができる。
この際、タンク保護部材7の締結固定部71の間に位置するように、アンダーカバー8の前方取付け部分85aが設けられているため、車両1の下部構造は、タンク保護部材7によって、第2リヤクロスメンバ5とアンダーカバー8との連結箇所近傍を、車両前方や車両側方からの飛来物から保護することができる。
さらに、アンダーカバー8がカバー側方縁部84の間に立設されたカバー前面部83を有しているため、車両1の下部構造は、タンク保護部材7の底面に連続するように、アンダーカバー8のカバー底面部81を形成した場合であっても、車両前方から見てアンダーカバー8の内部が露出することを防止できる。
このため、車両1の下部構造は、車両前方からの飛来物がアンダーカバー8の内部に侵入することを、アンダーカバー8のカバー前面部83によって阻止できる。
従って、車両1の下部構造は、タンク保護部材7の取付け剛性、及びアンダーカバー8の取付け剛性を確保できるとともに、走行風を整流する機能を損なうことなく、アンダーカバー8の脱落を防止することができる。
また、アンダーカバー8の前方取付け部分85aが、タンク保護部材7の締結固定部71に略同じ車両前後方向の位置で、第2リヤクロスメンバ5の底面部51aに取付けられ、アンダーカバー8のカバー前面部83が、前方取付け部分85aの基部からカバー前面部83の下端に至る範囲を車両後方へ凹設した凹部分83aを備えたことにより、車両1の下部構造は、アンダーカバー8のカバー前面部83における剛性を、凹部分83aによって向上できるため、車両前方からの走行風によるアンダーカバー8のカバー前面部83の撓み変形を抑制することができる。このため、車両1の下部構造は、アンダーカバー8の前方取付け部分85aと第2リヤクロスメンバ5との取付け箇所近傍に不要な負荷が加わることを抑制できる。
さらに、車両1の下部構造は、アンダーカバー8を第2リヤクロスメンバ5に固定するための工具の挿通スペースを、カバー前面部83の凹部分83aによって確保することができる。このため、車両1の下部構造は、車両前後方向において、アンダーカバー8のカバー前面部83を、タンク保護部材7に近接させることができる。
これにより、車両1の下部車体構造は、車両前後方向において、アンダーカバー8のカバー底面部81をタンク保護部材7の底面により近接させることができるため、車両前方からの走行風を、アンダーカバー8のカバー底面部81で確実に整流することができる。
従って、車両1の下部構造は、アンダーカバー8の剛性向上を図ることができるとともに、第2リヤクロスメンバ5に対するアンダーカバー8の組付け性を損なうことなく、アンダーカバー8の整流機能を確保することができる。
また、アンダーカバー8が、前方取付け部分85aに一体形成されるとともに、タンク保護部材7の締結固定部71を車両下方から覆う保護部材被覆部分85bを備えたことにより、車両1の下部構造は、タンク保護部材7の締結固定部71に向けて飛散した雨水などの水分が、締結固定部71に付着することを阻止できる。
このため、車両1の下部構造は、タンク保護部材7の締結固定部71と第2リヤクロスメンバ5の隙間を閉塞する止水部材を設けることなく、第2リヤクロスメンバ5の内部への水分の侵入を阻止することができる。
これにより、車両1の下部構造は、タンク保護部材7の締結固定部71近傍の腐食を防止できるため、タンク保護部材7と第2リヤクロスメンバ5との連結強度を安定して確保することができる。
従って、車両1の下部構造は、アンダーカバー8の脱落を防止できるとともに、安定した燃料タンク6の保護性能を、アンダーカバー8の保護部材被覆部分85bによって確保することができる。
また、アンダーカバー8が、リヤサイドフレーム2と第2リヤクロスメンバ5との接合箇所を車両下方から覆うメンバ被覆部86を備えたことにより、車両1の下部構造は、リヤサイドフレーム2と第2リヤクロスメンバ5との接合箇所へ向けて飛散した雨水などの水分が、リヤサイドフレーム2と第2リヤクロスメンバ5との接合箇所に付着することを阻止できる。
これにより、車両1の下部構造は、リヤサイドフレーム2と第2リヤクロスメンバ5との接合箇所近傍の腐食を抑制できるため、リヤサイドフレーム2と第2リヤクロスメンバ5との接合強度を安定して確保することができる。
このため、車両の下部構造は、例えば、後突の進行に伴う衝突物などの車両後方から車両前方への移動を、第2リヤクロスメンバ5で安定して阻止するとともに、タンク保護部材7との協働によって、衝突物などと燃料タンク6との接触を阻止することができる。
従って、車両1の下部構造は、アンダーカバー8の脱落を防止できるとともに、より安定した燃料タンク6の保護性能を、アンダーカバー8のメンバ被覆部86によって確保することができる。
また、第2リヤクロスメンバ5が、車両前後方向に沿った縦断面における断面形状が車両下方に突出した断面略ハット状のメンバ本体51と、メンバ本体51の前壁部51b、及び後壁部51dから延設されるとともに、リヤサイドフレーム2の内壁部22bに接合された前方フランジ片52、及び後方フランジ片53と、前方フランジ片52、及び後方フランジ片53とは独立してメンバ本体51の底面部51aから延設されるとともに、リヤサイドフレーム2の底面部22cに接合された底面フランジ片54とで構成され、アンダーカバー8のメンバ被覆部86が、第2リヤクロスメンバ5の前方フランジ片52、後方フランジ片53、及び底面フランジ片54を一体的に覆う形状に形成されたことにより、車両1の下部構造は、リヤサイドフレーム2と第2リヤクロスメンバ5とが簡素な構成で接合された場合であっても、安定した燃料タンク6の保護性能をアンダーカバー8によって確保することができる。
具体的には、底面フランジ片54が前方フランジ片52、及び後方フランジ片53とは独立して延設されているため、第2リヤクロスメンバ5は、リヤサイドフレーム2に接合された状態において、前方フランジ片52と底面フランジ片54との間、及び後方フランジ片53と底面フランジ片54との間に隙間が生じ易い。
そこで、アンダーカバー8のメンバ被覆部86が、第2リヤクロスメンバ5の前方フランジ片52、後方フランジ片53、及び底面フランジ片54を一体的に覆うことで、車両1の下部構造は、リヤサイドフレーム2と第2リヤクロスメンバ5との接合箇所が、雨水などの水分に晒されることを防止できる。
これにより、車両1の下部構造は、リヤサイドフレーム2と第2リヤクロスメンバ5との接合箇所近傍の腐食を抑制できるだけでなく、第2リヤクロスメンバ5の内部への水分の侵入を抑制することができる。
このため、車両1の下部構造は、リヤサイドフレーム2と第2リヤクロスメンバ5とが簡素な構成で接合された場合であっても、リヤサイドフレーム2と第2リヤクロスメンバ5との接合強度、及びタンク保護部材7の締結固定部71と第2リヤクロスメンバ5との締結強度をより安定して確保することができる。
従って、車両1の下部構造は、リヤサイドフレーム2と第2リヤクロスメンバ5とが簡素な構成で接合された場合であっても、安定した燃料タンク6の保護性能をアンダーカバー8によって確保することができる。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明のクロスメンバは、実施形態の第2リヤクロスメンバ5に対応し、
以下同様に、
タンク保護部材は、タンク保護部材7に対応し、
クロスメンバの底面は、第2リヤクロスメンバ5の底面部51aに対応し、
リヤサイドフレームの底面は、リヤサイドフレーム2の底面部22cに対応し、
側方取付け部は、カバー側方縁部84に対応し、
前面部は、カバー前面部83に対応し、
前方取付け部は、前方取付け部分85aに対応し、
第1接合部は、前方フランジ片52、及び後方フランジ片53に対応し、
第2接合部は、底面フランジ片54に対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
例えば、上述した実施形態において、左右一対の締結固定部71、左右一対の保護フレーム72、及び保護パネル73で構成されたタンク保護部材7としたが、これに限定せず、車両後方からの衝突物の衝突から燃料タンク6を保護できる構成であれば、適宜の構成のタンク保護部材であってもよい。
また、前方取付け部分85aと保護部材被覆部分85bとが一体形成されたカバー前方縁部85を有するアンダーカバー8としたが、これに限定せず、前方取付け部分85aを前方取付け部とし、保護部材被覆部分85bを保護部材被覆部として、独立形成されたアンダーカバー8としてもよい。
また、タンク保護部材7の締結固定部71を車両下方から覆う保護部材被覆部分85bが、アンダーカバー8のカバー前方縁部85に一体形成された構成としたが、これに限定せず、保護部材被覆部分85bに加えて、燃料タンク6を支持する後方支持部材63と第2リヤクロスメンバ5との締結箇所を車両下方から覆う部分が一体形成されたカバー前方縁部85であってもよい。
この場合、アンダーカバー8のカバー前方縁部85を、第2リヤクロスメンバ5の底面部51aにおける車両前後方向略中央よりも車両前方に前端が位置する車両前後方向の長さで延設するとともに、後方支持部材63と第2リヤクロスメンバ5との締結箇所に対向するアンダーカバー8のカバー前方縁部85を車両下方に突設することで、後方支持部材63と第2リヤクロスメンバ5との締結箇所を覆う構成であってもよい。
あるいは、タンク保護部材7の締結固定部71と第2リヤクロスメンバ5との締結箇所、及びアンダーカバー8と第2リヤクロスメンバ5との締結箇所に略同じ車両前後方向の位置で、後方支持部材63と第2リヤクロスメンバ5とを締結するとともに、後方支持部材63と第2リヤクロスメンバ5との締結箇所に対向するアンダーカバー8のカバー前方縁部85を車両下方に突設することで、後方支持部材63と第2リヤクロスメンバ5との締結箇所を覆う構成であってもよい。
また、リヤサイドフレーム2と第2リヤクロスメンバ5との接合箇所を補強する補強部材57を備えた構成としたが、これに限定せず、補強部材57を備えていない車両1の下部構造であってもよい。
また、第2リヤクロスメンバ5の前方フランジ片52、後方フランジ片53、及び底面フランジ片54を介して、リヤサイドフレーム2と第2リヤクロスメンバ5とを連結したが、これに限定せず、リヤサイドフレーム2と第2リヤクロスメンバ5とが連結可能であれば、適宜の構成で連結してもよい。
1…車両
2…リヤサイドフレーム
5…第2リヤクロスメンバ
6…燃料タンク
7…タンク保護部材
8…アンダーカバー
22c…底面部
51…メンバ本体
51a…底面部
52…前方フランジ片
53…後方フランジ片
54…底面フランジ片
71…締結固定部
83…カバー前面部
83a…凹部分
84…カバー側方縁部
85a…前方取付け部分
85b…保護部材被覆部分
86…メンバ被覆部

Claims (5)

  1. 車両前後方向に延びる左右一対のリヤサイドフレームと、
    該リヤサイドフレームを車幅方向に連結するクロスメンバと、
    該クロスメンバの車両後方を覆うアンダーカバーとを備えた車両の下部構造であって、
    前記クロスメンバの車両前方に配設された燃料タンクと、
    車両後方からの衝突物から前記燃料タンクを保護するタンク保護部材とを備え、
    該タンク保護部材が、
    車幅方向に所定間隔を隔てた位置で前記クロスメンバの底面に締結固定される複数の締結固定部を備え、
    前記アンダーカバーが、
    前記リヤサイドフレームの底面に取付けられた左右一対の側方取付け部と、
    該側方取付け部の間に立設された前面をなす前面部と、
    前記タンク保護部材の前記締結固定部の間において、前記前面部から車両前方へ延設されるとともに、前記クロスメンバの底面に取付けられた前方取付け部とを備えた
    車両の下部構造。
  2. 前記アンダーカバーの前記前方取付け部が、
    前記タンク保護部材の前記締結固定部に略同じ車両前後方向の位置で、前記クロスメンバの底面に取付けられ、
    前記アンダーカバーの前記前面部が、
    前記前方取付け部の基部から前記前面部の下端に至る範囲を車両後方へ凹設した凹部分を備えた
    請求項1に記載の車両の下部構造。
  3. 前記アンダーカバーが、
    前記前方取付け部に一体形成されるとともに、前記タンク保護部材の前記締結固定部を車両下方から覆う保護部材被覆部を備えた
    請求項2に記載の車両の下部構造。
  4. 前記アンダーカバーが、
    前記リヤサイドフレームと前記クロスメンバとの接合箇所を車両下方から覆うメンバ被覆部を備えた
    請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の車両の下部構造。
  5. 前記クロスメンバが、
    車両前後方向に沿った縦断面における断面形状が車両下方に突出した断面略ハット状のメンバ本体と、
    該メンバ本体の前面、及び後面から延設されるとともに、前記リヤサイドフレームにおける車幅方向内側の面に接合された第1接合部と、
    該第1接合部とは独立して前記メンバ本体の底面から延設されるとともに、前記リヤサイドフレームの底面に接合された第2接合部とで構成され、
    前記アンダーカバーの前記メンバ被覆部が、
    前記クロスメンバの前記第1接合部、及び前記第2接合部を一体的に覆う形状に形成された
    請求項4に記載の車両の下部構造。
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