JP2020198576A - アクティブフェーズドアレーアンテナ装置 - Google Patents

アクティブフェーズドアレーアンテナ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】アクティブフェーズドアレーアンテナ装置において、送信アンテナと受信アンテナとを隣接して置いても通信品質を劣化させない。【解決手段】アクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aは、入力された信号の位相を調整して出力する移相器21、22、23、24、・・・と、入力された信号を増幅して雑音と共に出力する増幅器31、32、33、34、・・・と、増幅器から入力された信号および雑音を複数の経路に分配する分配器41、42、43、44、・・・と、分配器に分配された信号および雑音を合成して出力する複数の合成器71、72、73、74、・・・と、合成器から入力された信号および雑音を空間に放射する、2次元的に配列された複数の素子アンテナ81、82、83、84、・・・と、を備える。2つの素子アンテナの間隔は、分配器が分配して両者に入力された雑音の波長の半分λ/2である。【選択図】図1

Description

本発明は、アクティブフェーズドアレーアンテナ装置に関する。
アクティブフェーズドアレーアンテナ装置において、各素子アンテナから空間へ放射される信号は、それぞれ相関を持っており、振幅および位相が調整される。このため、アレーアンテナ全体の信号のアレーファクタは、−90°から90°までの間の設定された方向にピークをもつように設計することが可能である。
特許文献1には、各素子アンテナから空間へ放射される信号の振幅および位相を制御するアクティブフェーズドアレーアンテナが開示されている。
特開2003−142921号公報
しかしながら、特許文献1に記載のアクティブフェーズドアレーアンテナでは、1つの増幅器から出力された信号が、対応する1つの素子アンテナに入力されるため、各増幅器から各素子アンテナに入力された雑音は、それぞれ無相関の振幅および位相で各素子アンテナから空間へ放射される。よって、雑音のアレーファクタは全方位にわたり一様となり、すべての方向にビーム方向と同等の強度の雑音が放射される。送信アンテナと受信アンテナとが隣接して置かれる場合、送信アンテナから放射される雑音が受信アンテナに干渉波として入力され、通信品質を劣化させるという課題がある。
本発明は、上述のような事情に鑑みてなされたもので、アクティブフェーズドアレーアンテナ装置において、送信アンテナと受信アンテナとを隣接して置いても通信品質を劣化させないことを目的とする。
上記目的を達成するため、アクティブフェーズドアレーアンテナ装置は、増幅器と、分配器と、複数の素子アンテナと、を備える。増幅器は、入力された信号を増幅して雑音と共に出力する。分配器は、増幅器から出力された信号および雑音を複数の経路に分配する。複数の素子アンテナは、分配器で分配された信号および雑音を空間に放射する、第1の素子アンテナおよび第2の素子アンテナの組み合わせで構成され、2次元的に配列される。分配器から第1の素子アンテナを経由して定められた方向に向かう第1の経路と、第2の素子アンテナを経由して定められた方向に向かう第2の経路とにおいて、第1の素子アンテナおよび第2の素子アンテナから出力される雑音の位相差は、当該雑音の半波長分である。
この発明によれば、アクティブフェーズドアレーアンテナ装置において、雑音のアレーファクタにヌルを成形することで、送信アンテナと受信アンテナとを隣接して置いても通信品質を劣化させないことが可能になる。
本発明の実施の形態1に係るアクティブフェーズドアレーアンテナ装置の構成例の一部を示す図 実施の形態1に係るアクティブフェーズドアレーアンテナ装置の信号経路の一部を示す図 実施の形態1に係る信号のベクトル合成の一例を示す図 実施の形態1に係る移相器の移相量と素子アンテナの励振位相の一覧を示す図 実施の形態1に係るアクティブフェーズドアレーアンテナ装置の信号のアレーファクタについてのシミュレーション例を示す図 実施の形態1に係るアクティブフェーズドアレーアンテナ装置の雑音経路の一部を示す図 実施の形態1に係る2素子部分アレーの雑音のアレーファクタについてのシミュレーション例を示す図 実施の形態1に係るアクティブフェーズドアレーアンテナ装置の雑音のアレーファクタについてのシミュレーション例を示す図 本発明の実施の形態2に係るアクティブフェーズドアレーアンテナ装置の構成例の一部を示す図 実施の形態2に係る素子アンテナの配置を説明する図 実施の形態2に係るアクティブフェーズドアレーアンテナ装置の信号経路の一部を示す図 実施の形態2に係るアクティブフェーズドアレーアンテナ装置の雑音経路の一部を示す図 実施の形態2に係る素子アンテナから−90°方向に放射される雑音を示す図 実施の形態2に係る2素子部分アレーの雑音のアレーファクタについてのシミュレーション例を示す図 実施の形態2に係る素子アンテナの間隔と移相器の移相量と遅延線の移相量と素子アンテナの励振位相の一覧を示す図 実施の形態2に係るアクティブフェーズドアレーアンテナ装置の信号のアレーファクタについてのシミュレーション例を示す図 実施の形態2に係るアクティブフェーズドアレーアンテナ装置の雑音のアレーファクタについてのシミュレーション例を示す図 本発明の実施の形態3に係るアクティブフェーズドアレーアンテナ装置の構成例の一部を示す図 実施の形態3に係る素子アンテナからθNULL方向に放射される雑音を示す図 実施の形態3に係る2素子部分アレーの雑音のアレーファクタについてのシミュレーション例を示す図 実施の形態3に係る素子アンテナの間隔と可変移相器の移相量と素子アンテナの励振位相の一覧を示す図 実施の形態3に係るアクティブフェーズドアレーアンテナ装置の信号のアレーファクタについてのシミュレーション例を示す図 実施の形態3に係るアクティブフェーズドアレーアンテナ装置の雑音のアレーファクタについてのシミュレーション例を示す図 (a)本発明の実施の形態4に係るアクティブフェーズドアレーアンテナ装置の構成例の一部を示す全体図、(b)実施の形態4に係るアクティブフェーズドアレーアンテナ装置の構成例の一部を示す上面視図 (a)実施の形態4に係る2素子部分アレーの組み合わせの第1の例を示す図、(b)実施の形態4に係る2素子部分アレーの組み合わせの第2の例を示す図、(c)実施の形態4に係る2素子部分アレーの組み合わせの第3の例を示す図
以下に、本発明を実施するための形態に係るアクティブフェーズドアレーアンテナ装置について図面を参照して詳細に説明する。なお、図中同一または相当する部分には同じ符号を付す。以下の実施の形態に係るアクティブフェーズドアレーアンテナ装置は、定められた方向の雑音のアレーファクタにヌルを成形する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係るアクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aの構成例の一部を示す図である。アクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aは、入力された信号をN−1個の経路に分配する分配器11、入力された信号の位相を調整するN−1個の移相器21、22、23、24、・・・、入力された信号を増幅するN−1個の増幅器31、32、33、34、・・・、入力された信号を2つの経路に分配するN−1個の分配器41、42、43、44、・・・、入力された信号を合成するN個の合成器71、72、73、74、・・・、および、入力された信号を空間に放射するN個の素子アンテナ81、82、83、84、・・・を備える。アクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aは、N個の素子アンテナを備えるリニアアレーである。
N−1個の移相器21、22、23、24、・・・を総称する場合は、移相器2という。N−1個の増幅器31、32、33、34、・・・を総称する場合は、増幅器3という。N−1個の分配器41、42、43、44、・・・を総称する場合は、分配器4という。N個の合成器71、72、73、74、・・・を総称する場合は、合成器7という。N個の素子アンテナ81、82、83、84、・・・を総称する場合は、素子アンテナ8という。
分配器11は、入力された信号をN−1個の経路に分配して移相器2に出力する。分配器11には、例えばトーナメント状に接続したウィルキンソン型分配回路を用いる。移相器2は、分配器11に分配された信号の位相を調整して増幅器3に出力する。移相器2には、例えば反射型の可変移相回路を用いる。増幅器3は、移相器2から入力された信号の振幅を増幅し、ランダムな振幅と移相を持つ雑音と共に分配器4に出力する。増幅器3には、例えば電界効果トランジスタを用いる。
分配器4は、増幅器3から入力された信号および雑音を2つの経路に分配して合成器7に出力する。分配器4には、例えばウィルキンソン型分配回路を用いる。合成器7は、分配器4に分配された信号および雑音を合成して素子アンテナ8に出力する。合成器7には、例えばウィルキンソン型分配回路を用いる。素子アンテナ8は、合成器7から入力された信号および雑音を空間に放射するアンテナである。素子アンテナ8には、例えば樹脂基板に導体を蒸着させたパッチアンテナを用いる。素子アンテナ8の間隔はλ/2である。λは、雑音の波長である。
ここで、アクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aの動作を信号と雑音とに分けて、それぞれ説明する。まず、信号に対するアクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aの動作について図2〜図5を用いて説明する。図2は、実施の形態1に係るアクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aの信号経路の一部を示す図である。分配器11が出力した信号S11は移相器21に入力される。移相器21は、分配器11から入力された信号S11を設定された位相に調整し、増幅器31に出力する。分配器11が出力した信号S12は移相器22に入力される。移相器22は、分配器11から入力された信号S12を設定された位相に調整し、増幅器32に出力する。
増幅器31は、移相器21から入力された信号S11の振幅を増幅し、分配器41に出力する。分配器41は、増幅器31から入力された信号S11を分配し、信号S11の一部を信号S13として合成器72に出力する。増幅器32は、移相器22から入力された信号S12の振幅を増幅し、分配器42に出力する。分配器42は、増幅器32から入力された信号S12を分配し、信号S12の一部を信号S14として合成器72に出力する。合成器72は、分配器41から入力された信号S13と分配器42から入力された信号S14とを合成し、信号S15として素子アンテナ82に出力する。素子アンテナ82は、合成器72から入力された信号S15を空間に放射する。
図3は、実施の形態1に係る信号のベクトル合成の一例を示す図である。信号S11は移相器21によりφPS1移相され、信号S13となる。信号S12は移相器22によりφPS2移相され、信号S14となる。信号S11と信号S12とは合成器72により合成され、信号S15となる。このように、素子アンテナ8から出力される信号は、移相器2の移相量の設定により、設定された位相に調整することができる。図4に、実施の形態1に係る移相器2の移相量と素子アンテナ8の励振位相の一覧を示す。移相器2nの移相量φPSnは以下の式(1)により求める。dはn番目の素子アンテナ8nとn+1番目の素子アンテナ8n+1との間隔、θは信号のビーム方向である。図4の例では、d=λ/2、θ=20°とする。
φPSn=2πnd/λ×sin(θ) ・・・式(1)
図5は、実施の形態1に係るアクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aの信号のアレーファクタについてのシミュレーション例を示す図である。図4に示す通りに移相器2nの移相量を設定することで、θ=20°の方向にピークをもつアレーファクタを成形することができる。θは、移相器2nの移相量φPSnを変更することで−90°から90°までの間の設定された方向に設定できる。
つぎに、雑音に対するアクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aの動作について図6〜図8を用いて説明する。図6は、実施の形態1に係るアクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aの雑音経路の一部を示す図である。図6では、2素子部分アレー2aはアクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aの隣り合う素子アンテナ81および素子アンテナ82の部分を抜き出したものである。以下、アクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aの2個の素子アンテナ8の部分を抜き出したものを2素子部分アレーという。アクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aにおける雑音の振る舞いは、2素子部分アレーにおける雑音の振る舞いの重ね合わせである。
増幅器31で発生した雑音Z11は、分配器41に出力される。分配器41は、増幅器31から入力された雑音を分配し、合成器71と合成器72とに出力する。分配器41から出力された雑音Z12は、合成器71に入力されたのち、素子アンテナ81に入力される。分配器41から出力された雑音Z13は、合成器72に入力されたのち、素子アンテナ82に入力される。素子アンテナ81に入力された雑音Z12は空間に放射される。素子アンテナ82に入力された雑音Z13は空間に放射される。
図7は、実施の形態1に係る2素子部分アレー2aの雑音のアレーファクタについてのシミュレーション例を示す図である。素子アンテナ81と素子アンテナ82との間隔はλ/2であり、雑音Z12および雑音Z13の位相は同相である。このため、−90°方向および90°方向では雑音Z12および雑音Z13が相殺され、ヌルが成形される。
図8は、実施の形態1に係るアクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aの雑音のアレーファクタについてのシミュレーション例を示す図である。図8のシミュレーション例は、雑音を模擬するために、増幅器3から、ランダムな振幅・位相をもつ連続波が出力された場合のアレーファクタを、10通り描画したものである。アクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aのアレーファクタは、2素子部分アレーのアレーファクタの重ね合わせであるため、−90°方向および90°方向にヌルが成形される。実施の形態1の2素子部分アレーにおいて、−90°方向および90°方向が、定められた方向であり、雑音のヌル方向である。2素子部分アレーのn番目の素子アンテナ8nとn+1番目の素子アンテナ8n+1とはそれぞれ、第1の素子アンテナと第2の素子アンテナとの例である。分配器4nから素子アンテナ8nを経由して−90°方向および90°方向に向かう経路は、第1の経路の例である。分配器4n+1から素子アンテナ8n+1を経由して−90°方向および90°方向に向かう経路は、第2の経路の例である。
以上説明したように、実施の形態1に係るアクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aによれば、素子アンテナ8の間隔を、雑音の波長λの半分にすることで、雑音のアレーファクタの−90°方向および90°方向にヌルを成形することができる。したがって、受信アンテナを送信アンテナの雑音のヌル方向に隣接して置けば通信品質を劣化させないことが可能になる。
(実施の形態2)
実施の形態1では、素子アンテナ8の間隔を、雑音の波長λの半分にすることで、雑音のアレーファクタの−90°方向および90°方向にヌルを成形していたが、実施の形態2では、遅延線を備えて、素子アンテナ8の間隔が任意の間隔でも、雑音のアレーファクタの−90°方向または90°方向にヌルを成形する。
図9は、本発明の実施の形態2に係るアクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aの構成例の一部を示す図である。実施の形態2のアクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aは、分配器11、N−1個の移相器21、22、23、24、・・・、N−1個の増幅器31、32、33、34、・・・、N−1個の分配器41、42、43、44、・・・、N個の合成器71、72、73、74、・・・、および、N個の素子アンテナ81、82、83、84、・・・に加え、入力された信号および雑音を遅延させるN本の遅延線52、53、54、・・・、および、N本の遅延線61、62、63、64・・・を備える。N本の遅延線52、53、54、・・・を総称する場合は、遅延線5という。N本の遅延線61、62、63、64、・・・を総称する場合は、遅延線6という。
分配器4は、増幅器3から入力された信号および雑音を2つの経路に分配して遅延線5および遅延線6に出力する。遅延線5および遅延線6は、分配器4から入力された信号および雑音を遅延させて合成器7に出力する。遅延線5および遅延線6には、例えばマイクロストリップライン、反射型の移相回路などを用いる。合成器7は、接続された2本の遅延線5および遅延線6から入力された信号および雑音を合成して素子アンテナ8に出力する。図10は、実施の形態2に係る素子アンテナ8の配置を説明する図である。素子アンテナ8nと素子アンテナ8n+1との間隔dは任意である。その他のアクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aの構成要素の機能は、実施の形態1と同様である。
ここで、アクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aの動作を信号と雑音とに分けて、それぞれ説明する。まず、信号に対するアクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aの動作について図11を用いて説明する。図11は、実施の形態2に係るアクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aの信号経路の一部を示す図である。分配器11が出力した信号S21は移相器21に入力される。移相器21は、分配器11から入力された信号S21を設定された位相に調整し、増幅器31に出力する。分配器11が出力した信号S22は移相器22に入力される。移相器22は、分配器11から入力された信号S22を設定された位相に調整し、増幅器32に出力する。
増幅器31は、移相器21から入力された信号S21の振幅を増幅し、分配器41に出力する。分配器41は、増幅器31から入力された信号S21を分配し、信号S21の一部を信号S23として遅延線52に出力する。増幅器32は、移相器22から入力された信号S22の振幅を増幅し、分配器42に出力する。分配器42は、増幅器32から入力された信号S22を分配し、信号S22の一部を信号S24として遅延線62に出力する。
遅延線52に入力された信号S23は、φa2移相されたのち、合成器72に入力される。遅延線62に入力された信号S24は、φb2移相されたのち、合成器72に入力される。合成器72は、遅延線52から入力された信号S23と遅延線62から入力された信号S24とを合成し、信号S25として素子アンテナ82に出力する。素子アンテナ82は、合成器72から入力された信号S25を空間に放射する。その他のアクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aの信号に対する動作は、実施の形態1と同様である。
つぎに、雑音に対するアクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aの動作について図12および図13を用いて説明する。図12は、実施の形態2に係るアクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aの雑音経路の一部を示す図である。2素子部分アレー2aはアクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aの隣り合う素子アンテナ81および素子アンテナ82の部分を抜き出したものである。アクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aにおける雑音の振る舞いは、2素子部分アレーにおける雑音の振る舞いの重ね合わせである。
増幅器31で発生した雑音Z21は、分配器41に出力される。分配器41は、増幅器31から入力された雑音Z21を分配し、合成器71と合成器72とに出力する。分配器41から出力された雑音Z22は、遅延線61に入力されてφb1移相されたのち、合成器71に入力される。分配器41から出力された雑音Z23は、遅延線52に入力されてφa2移相されたのち、合成器72に入力される。合成器71に入力された雑音Z22は、素子アンテナ81に入力される。合成器72に入力された雑音Z23は、素子アンテナ82に入力される。素子アンテナ81に入力された雑音Z22は空間に放射される。素子アンテナ82に入力された雑音Z23は空間に放射される。
図13は、実施の形態2に係る素子アンテナ81および素子アンテナ82から−90°方向に放射される雑音を示す図である。素子アンテナ81から−90°方向に出力された雑音Z22と、素子アンテナ82から−90°方向に出力された雑音Z23について、以下の式(2)の関係を満たすとき、両者は逆相となり打ち消される。φnoise1は雑音Z22の素子アンテナ81の出力端での位相、φnoise2は雑音Z23の素子アンテナ82の出力端での位相、dは素子アンテナ81と素子アンテナ82との間隔、kは任意の整数である。
φnoise1=φnoise2+2πd/λ+π(2k−1) ・・・式(2)
図14は、実施の形態2に係る2素子部分アレー2aの雑音のアレーファクタについてのシミュレーション例を示す図である。素子アンテナ81から放射される雑音Z22の出力端での位相φnoise1と素子アンテナ82から放射される雑音Z23の出力端での位相φnoise2と素子アンテナ81と素子アンテナ82との間隔dが式(2)の関係にある場合、図14に示すように雑音のアレーファクタは−90°方向にヌルが成形される。
つまり、素子アンテナ8nおよび素子アンテナ8n+1について、以下の式(3)の関係を満たす場合、雑音のアレーファクタは−90°方向にヌルが成形される。φnoisenは雑音の素子アンテナ8nの出力端での位相、φnoisen+1は雑音の素子アンテナ8n+1の出力端での位相、dは素子アンテナ8nと素子アンテナ8n+1との間隔、kは任意の整数である。
φnoisen=φnoisen+1+2πd/λ+π(2k−1) ・・・式(3)
このため、式(3)を満たすφnoisen、φnoisen+1になる遅延線6nの移相量φbnと遅延線5n+1の移相量φan+1とを設定する。式(3)において、φnoisen、φnoisen+1はそれぞれ、以下の式(4)、式(5)により求める。φnoise0nは増幅器3nで発生する雑音の位相である。
φnoisen=φnoise0n+φbn ・・・式(4)
φnoisen+1=φnoise0n+φa2 ・・・式(5)
式(3)〜式(5)から得られる以下の式(6)は、アクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aの素子アンテナ8nおよび素子アンテナ8n+1の2素子部分アレーのアレーファクタの−90°方向にヌルを成形する条件である。Δφは、素子アンテナ8nに接続する遅延線6nの移相量φbnと素子アンテナ8n+1に接続する遅延線5n+1の移相量φan+1との移相差φbn−φan+1である。
Δφ=2πd/λ+π(2k−1) ・・・式(6)
ここで、アクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aの信号のビーム方向および雑音のヌル方向について説明する。図15は、実施の形態2に係る素子アンテナ8の間隔と移相器2の移相量と遅延線5の移相量と遅延線6の移相量と素子アンテナ8の励振位相との一覧を示す図である。移相器2nの移相量φPSnは、以下の式(7)により求める。dは素子アンテナ8nと素子アンテナ8n+1との間隔、θは信号のビーム方向である。図15の例では、θ=20°とする。
φPSn=−φPSn+2+4πdn+1/λ×sin(θ) ・・・式(7)
遅延線5n+1の移相量φan+1と遅延線6nの移相量φbnとは、両者の移相差Δφが式(6)を満たす値に設定する。
図16は、実施の形態2に係るアクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aの信号のアレーファクタについてのシミュレーション例を示す図である。図15に示す通りに移相器2nの移相量φPSnを設定することで、θ=20°の方向にピークをもつアレーファクタを成形することができる。θは、移相器2nの移相量φPSnを変更することで−90°から90°までの間の設定された方向に設定できる。
図17は、実施の形態2に係るアクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aの雑音のアレーファクタについてのシミュレーション例を示す図である。図17のシミュレーション例は、雑音を模擬するために、増幅器3から、ランダムな振幅・位相をもつ連続波が出力された場合のアレーファクタを、10通り描画したものである。アクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aのアレーファクタは、2素子部分アレーのアレーファクタの重ね合わせであるため、−90°方向にヌルが成形される。
なお、上述の式(6)のΔφを、素子アンテナ8n+1に接続する遅延線5n+1の移相量φan+1と素子アンテナ8nに接続する遅延線6nの移相量φbnとの移相差φan+1−φbnにすれば、2素子部分アレーのアレーファクタは、90°方向にヌルが成形される。実施の形態2の2素子部分アレーにおいては、−90°方向または90°方向が定められた方向であり、雑音のヌル方向である。2素子部分アレーのn番目の素子アンテナ8nとn+1番目の素子アンテナ8n+1とはそれぞれ、第1の素子アンテナと第2の素子アンテナとの例である。分配器4nから素子アンテナ8nを経由して−90°方向または90°方向に向かう経路は、第1の経路の例である。分配器4n+1から素子アンテナ8n+1を経由して−90°方向または90°方向に向かう経路は、第2の経路の例である。
以上説明したように、実施の形態2に係るアクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aによれば、遅延線5n+1の移相量φan+1と遅延線6nの移相量φbnとを調整することで、雑音のアレーファクタの−90°方向または90°方向にヌルを成形することができる。したがって、受信アンテナを送信アンテナの雑音のヌル方向に隣接して置けば通信品質を劣化させないことが可能になる。また、素子アンテナ8の間隔を任意の間隔にすることができる。
(実施の形態3)
実施の形態3では、実施の形態2のアクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aの遅延線5および遅延線6の代わりに可変移相器を接続し、移相器2を備えないものである。実施の形態3では、移相器2の移相機能は可変移相器が有する。
図18は、本発明の実施の形態3に係るアクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aの構成例の一部を示す図である。実施の形態3のアクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aは、分配器11、N−1個の増幅器31、32、33、34、・・・、N−1個の分配器41、42、43、44、・・・、N個の合成器71、72、73、74、・・・、および、N個の素子アンテナ81、82、83、84、・・・に加え、入力された信号および雑音の位相を調整するN−1個の可変移相器92、93、94、・・・、および、N−1個の可変移相器101、102、103、104、・・・を備える。N−1個の可変移相器92、93、94、・・・を総称する場合は、可変移相器9という。N−1個の可変移相器101、102、103、104、・・・を総称する場合は、可変移相器10という。
可変移相器9および可変移相器10は、分配器4から出力された信号と雑音の位相を調整して出力する。可変移相器9および可変移相器10には、例えば反射型の可変移相回路を用いる。素子アンテナ8nと素子アンテナ8n+1との間隔dは任意である。その他のアクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aの構成要素の機能は、実施の形態2と同様である。
ここで、アクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aの動作を信号と雑音とに分けて、それぞれ説明する。まず、雑音に対するアクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aの動作について図19および図20を用いて説明する。図19は、実施の形態3に係る素子アンテナからθNULL方向に放射される雑音を示す図である。素子アンテナ81からθNULL方向に出力された雑音Z31と、素子アンテナ82からθNULL方向に出力された雑音Z32について、以下の式(8)の関係を満たすとき、両者は逆相となり打ち消される。φnoise1は雑音Z31の素子アンテナ出力端での位相、φnoisen+1は雑音Z32の素子アンテナ出力端での位相、dは素子アンテナ81と素子アンテナ82との間隔、kは任意の整数である。
φnoise1=φnoise2+2πdsin(θNULL)/λ+π(2k−1) ・・・式(8)
図20は、実施の形態3に係る2素子部分アレーの雑音のアレーファクタについてのシミュレーション例を示す図である。素子アンテナ81から放射される雑音Z31の出力端での位相と素子アンテナ82から放射される雑音Z32の出力端での位相と素子アンテナ81と素子アンテナ82との間隔dが式(8)の関係にある場合、図20に示すようにアレーファクタはθNULL方向にヌルが成形される。
つまり、素子アンテナ8nおよび素子アンテナ8n+1について、以下の式(9)の関係を満たす場合、雑音のアレーファクタはθNULL方向にヌルが成形される。φnoisenは雑音の素子アンテナ8nの出力端での位相、φnoisen+1は雑音の素子アンテナ8n+1の出力端での位相、dは素子アンテナ8nと素子アンテナ8n+1との間隔、kは任意の整数である。
φnoisen=φnoisen+1+2πdsin(θNULL)/λ+π(2k−1) ・・・式(9)
このため式(9)を満たすφnoisen、φnoisen+1になる可変移相器10nの移相量φbnと可変移相器9n+1の移相量φan+1とを設定する。図20の例では、θNULL=−70°とする。式(9)において、φnoisen、φnoisen+1はそれぞれ、上述の式(4)、式(5)により求める。
式(4)、式(5)、式(9)から得られる以下の式(10)は、アクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aの素子アンテナ8nおよび素子アンテナ8n+1の2素子部分アレーのアレーファクタのθNULL方向にヌルを成形する条件である。Δφは、素子アンテナ8nに接続する可変移相器10nの移相量φbnと素子アンテナ8n+1に接続する可変移相器9n+1の移相量φan+1との移相差φbn−φan+1である。
Δφ=2πdsin(θNULL)/λ+(2k−1)π ・・・式(10)
ここで、アクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aの信号のビーム方向および雑音のヌル方向について説明する。図21は、実施の形態3に係る素子アンテナ8の間隔と可変移相器9の移相量と可変移相器10の移相量と素子アンテナ8の励振位相の一覧を示す図である。図21の例では、可変移相器10nの移相量φbn、可変移相器9n+1の移相量φan+1は、以下の式(11)、式(12)に示すとおりに設定している。dは素子アンテナ8nと素子アンテナ8n+1との間隔、θは信号のビーム方向である。θNULLは雑音のヌル方向である。図21の例では、θ=20°、θNULL=−70°とする。
φbn=2πnd/λ×sin(θ)・・・式(11)
φan+1=2φbn−2πdsin(θNULL)/λ+(2k−1)π・・・式(12)
可変移相器10nの移相量φbnと、可変移相器9n+1の移相量φan+1とは、両者の移相差Δφが式(10)を満たす値に設定している。
図22は、実施の形態3に係るアクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aの信号のアレーファクタについてのシミュレーション例を示す図である。図21に示す通りに可変移相器9n+1の移相量φan+1および可変移相器10nの移相量φbnを設定することで、θ=20°の方向にピークをもつアレーファクタを成形することができる。
図23は、実施の形態3に係るアクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aの雑音のアレーファクタについてのシミュレーション例を示す図である。図23のシミュレーション例は、雑音を模擬するために、増幅器3から、ランダムな振幅・位相をもつ連続波が出力された場合のアレーファクタを、10通り描画したものである。アクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aのアレーファクタは、2素子部分アレーのアレーファクタの重ね合わせであるため、θNULL=−70°の方向にヌルが成形される。実施の形態3の2素子部分アレーにおいて、θNULL方向が、定められた方向であり、雑音のヌル方向である。2素子部分アレーのn番目の素子アンテナ8nとn+1番目の素子アンテナ8n+1とはそれぞれ、第1の素子アンテナと第2の素子アンテナとの例である。分配器4nから素子アンテナ8nを経由して設定されたθNULL方向に向かう経路は、第1の経路の例である。分配器4n+1から素子アンテナ8n+1を経由して設定されたθNULL方向に向かう経路は、第2の経路の例である。
以上説明したように、実施の形態3に係るアクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aによれば、可変移相器9n+1の移相量φan+1と可変移相器10nの移相量φbnとを調整することで、雑音のアレーファクタの設定されたθNULL方向にヌルを成形することができる。したがって、受信アンテナを送信アンテナの雑音のヌル方向に隣接して置けば通信品質を劣化させないことが可能になる。雑音のヌル方向を−90°から90°までの間の設定された方向にできるので、受信アンテナを送信アンテナの−90°から90°までの間の所望の方向に置くことができる。また、素子アンテナ8の間隔を任意の間隔にすることができる。
(実施の形態4)
実施の形態4のアクティブフェーズドアレーアンテナ装置1bは、N個の素子アンテナを備えるリニアアレーである実施の形態2のアクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aを、N×M個の素子アンテナを備える平面アレーに拡張したものである。
図24(a)は、本発明の実施の形態4に係るアクティブフェーズドアレーアンテナ装置1bの構成例の一部を示す全体図である。図24(b)は、実施の形態4に係るアクティブフェーズドアレーアンテナ装置1bの構成例の一部を示す上面視図である。アクティブフェーズドアレーアンテナ装置1bは、入力された信号を(N−1)×(M−1)個の経路に分配する図示しない分配器11と、入力された信号の位相を調整する(N−1)×(M−1)個の移相器211、212、・・・、221、222、・・・と、入力された信号を増幅する(N−1)×(M−1)個の増幅器311、312、・・・、321、322、・・・と、入力された信号を4つの経路に分配する(N−1)×(M−1)個の分配器411、412、・・・、421、422、・・・と、入力された信号を合成するN×M個の合成器711、712、713、・・・、721、722、723、・・・と、入力された信号を空間に放射するN×M個の素子アンテナ811、812、813、・・・、821、822、823、・・・と、入力された信号および雑音を遅延させる(N−1)×(M−1)×2本の遅延線511a、511b、512a、512b、513a、513b、・・・、522a、523a、・・・と、入力された信号および雑音を遅延させる(N−1)×(M−1)×2本の遅延線611a、611b、612a、612b、・・・、621a、622a、・・・と、を備える。
(N−1)×(M−1)個の移相器211、212、・・・、221、222・・・を総称する場合は、移相器200という。(N−1)×(M−1)個の増幅器311、312、・・・、321、322・・・を総称する場合は、増幅器300という。(N−1)×(M−1)個の分配器411、412、・・・、421、422・・・を総称する場合は、分配器400という。N×M個の合成器711、712、713、・・・、721、722、723、・・・を総称する場合は、合成器700という。N×M個の素子アンテナ811、812、813、・・・、821、822、823、・・・を総称する場合は、素子アンテナ800という。(N−1)×(M−1)×2本の遅延線511a、511b、512a、512b、513a、513b、・・・、522a、523a、・・・を総称する場合は、遅延線500という。(N−1)×(M−1)×2本の遅延線611a、611b、611c、612a、612b、・・・、621a、622a・・・を総称する場合は、遅延線600という。
分配器11は、入力された信号を(N−1)×(M−1)個の経路に分配して移相器200に出力する。分配器11には、例えばウィルキンソン型分配回路を用いる。移相器200は、分配器11から入力された信号の位相を調整して増幅器300に出力する。移相器200には、例えば反射型の可変移相回路を用いる。増幅器300は、移相器200から入力された信号の振幅を増幅し、ランダムな振幅と移相を持つ雑音と共に分配器400に出力する。増幅器300には、例えば電界効果トランジスタを用いる。
分配器400は、増幅器300から入力された信号および雑音を4つの経路に分配して遅延線500および遅延線600に出力する。例えば、分配器411は、増幅器311から入力された信号および雑音を4つの経路に分配して遅延線511a、511b、611a、611bに出力する。
遅延線500および遅延線600は、分配器400から入力された信号および雑音を遅延させて合成器700に出力する。遅延線500には、例えばマイクロストリップライン、反射型の移相回路などを用いる。合成器700は、接続された4本の遅延線500および遅延線600から入力された信号および雑音を合成して素子アンテナ800に出力する。素子アンテナ800は、合成器700から入力された信号および雑音を空間に放射するアンテナである。素子アンテナ800には、例えば樹脂基板に導体を蒸着させたパッチアンテナを用いる。
実施の形態2と同様に、信号についてのアレーファクタは移相器200の移相量を調整し、ビーム方向θにピークをもつアレーファクタを成形する。雑音についてのアレーファクタは、遅延線500の移相量と遅延線600の移相量とを調整し、2素子部分アレーの−90°方向にヌルを成形する。アクティブフェーズドアレーアンテナ装置1bのアレーファクタは、2素子部分アレー2bのアレーファクタの重ね合わせであるため、−90°方向にヌルが成形される。図24の例では、2素子部分アレーは、平面アレーの辺方向の2つの素子アンテナ800を組み合わせている。
2素子部分アレーの素子アンテナ800の他の組み合わせ例を図25に示す。図25(a)の2素子部分アレー2cは、四角配列の平面アレーの2素子部分アレー2bとは異なる辺方向に隣り合う2つの素子アンテナ800を組み合わせている。図25(b)の2素子部分アレー2dは、四角配列の平面アレーの対角線方向に隣り合う2つの素子アンテナ800を組み合わせている。図25(c)の2素子部分アレー2eは、三角配列の平面アレーの辺方向に隣り合う2つの素子アンテナ800を組み合わせている。なお、三角配列の平面アレーでは、分配器400に3分配器を用いる。三角配列は、正三角形配列でもよいし、二等辺三角形配列でもよい。
四角配列の平面アレーの場合、辺方向の素子アンテナ800を組み合わせた場合と、対角線方向の2つの素子アンテナ800を組み合わせた場合とでは、2素子部分アレーの素子アンテナ800の間隔dが異なる。正三角配列の平面アレーの場合は、どの方向の2つの素子アンテナ800を組み合わせても2素子部分アレーの素子アンテナ800の間隔dは同じである。
以上説明したように、実施の形態4に係るアクティブフェーズドアレーアンテナ装置1bによれば、遅延線500の移相量と遅延線600の移相量とを調整することで、送信アンテナが平面アレーであっても、雑音のアレーファクタの−90°方向または90°方向にヌルを成形することができる。したがって、受信アンテナを送信アンテナの雑音のヌル方向に隣接して置けば通信品質を劣化させないことが可能になる。
上記の実施の形態1〜3では、N>4であったが、リニアアレーの場合はN≧2であればよい。実施の形態4では、N×M>6であったが、四角配列の場合はN×M≧4であればよく、三角配列の場合はN×M≧3であればよい。リニアアレーでN=2の場合、アクティブフェーズドアレーアンテナ装置1bは、分配器11を備えなくてよい。四角配列の場合でN×M=4の場合、および、三角配列でN×M=3の場合、アクティブフェーズドアレーアンテナ装置1bは、分配器11を備えなくてよい。
上記の実施の形態4では、N個の素子アンテナを備えるリニアアレーである実施の形態2のアクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aを、N×M個の素子アンテナを備える平面アレーに拡張した。これに限らず、実施の形態1または3のアクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aを、N×M個の素子アンテナを備える平面アレーに拡張してもよい。実施の形態1のアクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aを、N×M個の素子アンテナを備える平面アレーに拡張する場合、2素子部分アレーの素子アンテナ800の間隔をλ/2にする。実施の形態3のアクティブフェーズドアレーアンテナ装置1aを、N×M個の素子アンテナを備える平面アレーに拡張する場合、遅延線500および遅延線600の代わりに可変移相器を接続し、移相器200を備えない。
1a,1b アクティブフェーズドアレーアンテナ装置、2a〜2e 2素子部分アレー、2,21〜24 移相器、3,31〜34 増幅器、4,41〜44 分配器、5,52〜54,6,61〜64 遅延線、7,71〜74 合成器、8,81〜84 素子アンテナ、9,10,92〜94,101〜104 可変移相器、11 分配器、200,211、212、221、222 移相器、300,311,312,321,322 増幅器、400,411,412,421,422 分配器、500,511a,511b,512a,512b,513a,522a,523a,600,611a,611b,612a,612b,621a,622a 遅延線、700,711〜713,721〜723 合成器、800,811〜813,821〜823 素子アンテナ、S11〜S15,S21〜S25 信号、Z11〜Z13,Z21〜Z23,Z31,Z32 雑音。

Claims (6)

  1. 入力された信号を増幅して雑音と共に出力する増幅器と、
    前記増幅器から出力された信号および雑音を複数の経路に分配する分配器と、
    前記分配器で分配された信号および雑音を空間に放射する、第1の素子アンテナおよび第2の素子アンテナの組み合わせで構成される2次元的に配列された複数の素子アンテナと、
    を備え、
    前記分配器から前記第1の素子アンテナを経由して定められた方向に向かう第1の経路と、前記第2の素子アンテナを経由して前記定められた方向に向かう第2の経路とにおいて、前記第1の素子アンテナおよび前記第2の素子アンテナから出力される雑音の位相差は、当該雑音の半波長分であるアクティブフェーズドアレーアンテナ装置。
  2. 前記第1の素子アンテナと前記第2の素子アンテナとの間隔は、前記第1の素子アンテナおよび前記第2の素子アンテナから出力される雑音の波長の半分である請求項1に記載のアクティブフェーズドアレーアンテナ装置。
  3. 前記分配器で分配された信号および雑音を遅延させる複数の遅延線をさらに備え、
    前記第1の素子アンテナと前記第2の素子アンテナとにそれぞれ接続される前記遅延線の移相量は、前記第1の素子アンテナおよび前記第2の素子アンテナから出力される雑音のアレーファクタの−90°方向または90°方向にヌルを成形する値である請求項1に記載のアクティブフェーズドアレーアンテナ装置。
  4. 前記分配器で分配された信号および雑音の位相を調整して出力する複数の可変移相器をさらに備え、
    前記第1の素子アンテナと前記第2の素子アンテナとにそれぞれ接続される前記可変移相器の移相量は、前記第1の素子アンテナおよび前記第2の素子アンテナから出力される雑音のアレーファクタの−90°から90°までの間の設定された方向にヌルを成形する値である請求項1に記載のアクティブフェーズドアレーアンテナ装置。
  5. 前記分配器は、入力された信号および雑音を3つの経路に分配し、
    前記素子アンテナは、三角配列で構成される請求項1から4のいずれか1項に記載のアクティブフェーズドアレーアンテナ装置。
  6. 前記分配器は、入力された信号および雑音を4つの経路に分配し、
    前記素子アンテナは、四角配列で構成される請求項1から4のいずれか1項に記載のアクティブフェーズドアレーアンテナ装置。
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