JP6883592B2 - 偏波フェーズドアレイレーダシステム及びその動作方法 - Google Patents

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Description

本発明は、一般的にレーダシステムに関し、特に、ターゲットレンジ、並びにターゲットの仰角及び方位角を決定するための偏光フェーズドアレイレーダシステムに関する。
レーダシステムで使用されるアレイアンテナは、個別に放射を行う複数のアンテナ素子を含む。一部のアレイアンテナでは、各アンテナ素子は、送信信号の位相及び振幅を制御するように構成された移相器及び減衰器を介して送信機に結合される。同様に、各アンテナ素子は、受信信号の位相及び振幅を制御するように構成された移相器及び減衰器を介して受信機に結合される。送信機と受信機の両方を備え、両者が結合され、共通の回路を共有する装置は、ここでは送受信機と呼ばれる。複数のアンテナ素子と対応する複数の個別の送受信機素子との間を通過する無線周波数信号の相対位相及び振幅は、所望の放射パターンを取得するように制御される。取得されるパターンは、全ての個々の送受信機及びアンテナ素子の組わせられた動作の結果である。
過去では、単一の偏波しか持たない電波を送受信するためにレーダが使用されていた。その結果、入射偏光ビームに垂直な単一の偏光ビームのみを反射可能なターゲットは、該ターゲットが強い反射係数を有していても、不可視である可能性がある。
信号対クラッタ強化、又は改善されたターゲット分類及び識別に関する特性を理由として、偏波システム(「2偏波システム」とも呼ばれる)が主に使用されてきた。偏波レーダは、水平偏波及び垂直偏波の両方を送受信する。水平偏波を有するビームは、ターゲットの水平「特性」に関する重要な情報を提供し、垂直偏波ビームは、ターゲットの垂直「特性」に関する重要な情報を提供する。レーダから返される出力はターゲットの大きさ、形状、向き、密度、反射率などの複雑な関数であるため、第2の種類の偏波から受け取られる追加情報が、改善されたターゲット検出を提供することができる。
ターゲットに関する角度情報を収集するために、モノパルスレーダ技術及び/又はレーダ干渉技術が使用される場合がある(例えば、追跡レーダにおいて使用される場合)。
基本的なモノパルスレーダシステムは、4つのアンテナ、又は合わせて制御される単一のアンテナの4つの象限(quadrant)を使用する。ターゲットは4つの象限の全てによって照明され、4つの戻り信号を生成するために比較器ネットワークが使用される。これらの戻り信号は、4つの象限の全てからの受信信号の組み合わせである「和」信号(Σ)と、2つの下側象限からの信号から2つの上側象限からの信号を減算することによって形成される仰角差信号(Δ)と、右側象限からの信号から左側象限からの信号を減算することによって形成される方位角差信号(Δ)とを含む。追跡レーダでは、モノパルスレーダシステムからターゲットまでの距離を追跡するために和信号が使用され、レーダシステムの左側又は右側のターゲットの位置を決定するために方位角差信号が使用される。仰角差信号は、水平に対するターゲットの位置を決定するために使用される場合がある。
レーダ干渉計は、別々のアンテナ又は同じアンテナ上の別々の点で受信された信号の位相比較によって、波の到来角を決定する受信システムである。
当該技術分野では、モノパルスフェイズドアレイシステムが知られている。これらのシステムは、アレイ状に配置された多数のアンテナ素子を含む。各アンテナ素子は、ビーム
ステアリングシステムの制御下にある対応する送信/受信チャネルを介してT/R(送信機/受信機)モジュールに接続される。ビームステアリングシステムは、送信ビームを形成するためのT/Rモジュールからの送信信号によって供給される。反射信号を受信すると、ビームステアリングシステムから和信号、仰角差信号、及び方位角差信号が取得される。フェーズドアレイシステムは、全てのアンテナ素子から受信された信号を組み合わせ、総和信号(Σ)、総仰角差信号(Δ)、及び総方位角差信号(Δ)を導出する結合ユニットを含み、また、これらから、ビームステアリングシステムの制御下で生成される送信ビームを再ステアリングするための調節信号(Δ/Σ)及び(Δ/Σ)を取得することができる。
従来の偏波フェーズドアレイレーダシステム(PPARS)においては、全てのアンテナ素子が、2つの種類の偏波(例えば、水平偏波及び垂直偏波)を有する信号を同時に受信する。したがって、素子のマルチモードアンテナフィードを介して結合された各アンテナ素子ごとの2つの別個の受信チャネルが必要とされる。
アンテナ素子ごとに2つのチャネルを有するフェーズドアレイシステムには問題が存在する。単一偏波フェーズドアレイレーダシステムと比較して2倍の部品数が必要となり、開発の複雑さ及び増大された生産コストを招く。さらに、システムのサイズ及び重量を増加させ、より多くの電力を要求し、より多くの熱を発生することとなり、したがって、アンテナの最大稼働時間を制限し、及び/又はシステムが動作することができる環境条件に対する制限を課す。
したがって、当該技術分野では、部品数が低減され、よってサイズ及びコストが低減され、使用上の信頼性が向上された新規な偏波フェーズドアレイレーダシステムが必要とされ、かつ有用であろう。
本発明は、アンテナの性能を劣化させることなく、従来の偏波フェーズドアレイレーダシステムの欠点を部分的に排除し、ターゲットの少なくとも1つのパラメータを決定するための偏波フェーズドアレイレーダシステムを提供する。前記ターゲットの前記少なくとも1つのパラメータは、ターゲットレンジ、ターゲット仰角、及びターゲット方位角から選択される。
偏波フェーズドアレイレーダシステムは、単一の種類の偏波又は同時に2つの種類の偏波を有する2偏波レーダ信号のレーダ送信信号成分を送信するように構成された複数の送受信機素子を有するアレイを含む。さらに、送受信機素子のアレイは、単一の種類の偏波を有するレーダ受信信号成分を受信するように構成される。
送信モードにおいて、複数の送受信機素子は、1つ又は2つの種類の偏波を有するレーダ信号成分を送信可能である。
受信モードにおいて、複数の送受信機素子は、少なくとも2つのサブアレイに分割される。各サブアレイは、送受信機素子の第1の部分及び送受信機素子の第2の部分を含み、また、送受信機素子の第1の部分によって第1の種類の偏波を有するレーダ信号成分を受信し、送受信機素子の第2の部分によって第2の種類の偏波を有するレーダ信号成分を受信することができる。
一例によれば、第1及び第2の種類の偏波は、水平偏波及び垂直偏波である。
一例によれば、第1及び第2の種類の偏波は、左円偏光及び右円偏光である。
送受信機素子の第1の部分は第1の所定のダイナミック分布を有し、送受信機素子の第2の部分は第2の所定のダイナミック分布を有する。第1及び第2の所定のダイナミック分布は、少なくとも、送受信機素子の総数、動作周波数、及びターゲットの少なくとも1つのパラメータに依存する。
偏波フェーズドアレイレーダシステムはまた、送受信機素子に結合された信号処理ユニットを含み、信号処理ユニットは、異なる偏波を有するレーダ受信信号成分を処理し、ターゲットパラメータを生成するように構成される。
本発明の一実施形態によれば、複数の送受信機素子は、4つのサブアレイに分割される。4つのサブアレイは、それぞれ前記アレイの左上部分、右上部分、左下部分、及び右下部分から選択される前記アレイの4つの象限部分に配置される。
本発明の一実施形態によれば、前記4つのサブアレイの各サブアレイについて、前記送受信機素子の前記第1及び第2の部分は、前記対応する象限部分に配置された位相中心を有する。
本発明の一実施形態によれば、各サブアレイについて、前記第1及び第2の部分の前記送受信機素子のすべてが、前記アレイの対応する象限部分に配置される。
本発明の他の実施形態によれば、各サブアレイについて、前記第1及び/又は第2の部分の前記送受信機素子の大部分は、前記アレイの1つの象限部分に配置され、前記第1及び/又は第2の部分の前記送受信機素子のうちの少数は、前記アレイの隣接する象限部分に配置される。
本発明の一実施形態によれば、前記4つのサブアレイの各サブアレイについて、前記第1の部分の前記送受信機素子は、前記第2の部分の前記送受信機素子とインターリーブされる。
本発明の一実施形態によれば、前記第1及び第2の部分の前記送受信機素子の前記第1及び第2の所定のダイナミック分布は、ルックアップテーブルの形式で記憶される。
本発明の一実施形態によれば、偏波フェーズドアレイレーダシステムの各送受信機素子は、第1及び第2の種類の偏波を有する第1及び第2の信号成分を含む2偏波レーダ信号を送信及び受信するための第1及び第2のマルチモードアンテナフィードを備えるアンテナ素子を含む。
送受信機素子はさらに、レーダ送信信号を生成するための無線周波数源と、前記無線周波数源に電気的に結合された配電要素とを含む。前記配電要素は、前記無線周波数源によって生成された前記レーダ信号を、前記第1の種類の偏波を有する前記第1の信号成分を送信するための前記第1のマルチモードアンテナフィードに結合された第1のラインと、前記第2の種類の偏波を有する前記第2の信号成分を送信するための前記第2のマルチモードアンテナフィードに結合された第2のラインとの間で分配するよう構成される。
送受信機素子はさらに、前記第1及び第2のライン内であって、かつ、前記配電要素の下流に配置された第1及び第2の送信機移相器を含む。前記第1及び第2の送信機移相器は、それぞれ、前記第1及び第2のラインにおいて伝送される第1及び第2の送信信号成分に必要な位相シフトを提供するように構成される。
本発明の一実施形態によれば、前記配電要素は、無線周波数(RF)電力1対2分配器を含む。RF電力1対2分配器は、前記無線周波数源によって生成された前記送信信号を、前記第1のラインに中継される第1の送信信号成分、及び前記第2のラインに中継される第2の送信信号成分に同時に分割するように構成される。
本発明の別の実施形態によれば、前記配電要素は、前記無線周波数源によって生成された前記レーダ送信信号を、スイッチがスイッチ第1の位置にある場合は前記第1のラインに、スイッチがスイッチ第2の位置にある場合は前記第2のラインに選択的に結合する無線周波数電力スイッチを含む。
送受信機素子はさらに、前記第1及び第2の移相器の下流にそれぞれ配置された第1のデュプレクサ及び第2のデュプレクサを含む。第1のデュプレクサ及び第2のデュプレクサは、送信モードにおいて、それぞれ、前記第1及び第2の種類の偏波を有する前記第1及び第2の送信信号成分を送信するための前記第1及び第2のマルチモードアンテナフィードに、シフトされた送信信号成分を前記第1及び第2の送信ラインにおいて供給するように構成される。第1のデュプレクサ及び第2のデュプレクサは、受信モードにおいて、前記第1及び第2のマルチモードアンテナフィードによって供給される前記第1及び第2の種類の偏波を有する第1及び第2の受信信号成分を受信し、前記第1及び第2の受信信号成分を受信ラインに供給するように構成される。
送受信機素子はさらに、前記受信ライン内に配置され、前記第1及び第2のデュプレクサに結合された選択スイッチを含む。前記選択スイッチは、前記アンテナ素子によって供給される、前記第1の種類の偏波を有する前記第1の受信信号成分の受信と、前記アンテナ素子によって供給される、前記第2の種類の偏波を有する前記第2の受信信号成分の受信との間で切り替えを行うように構成される。
送受信機素子はさらに、前記選択スイッチに結合された受信機移相器であって、(i)前記選択スイッチが第1の位置にある場合、前記第1の種類の偏波を有する前記第1の受信信号成分を前記選択スイッチから受信し、(ii)前記選択スイッチが第2の位置にある場合、前記第2の種類の偏波を有する前記第2の受信信号成分を受信するように構成された受信機移相器を含む。前記受信機移相器は、前記受信機移相器を介して伝送される前記受信信号成分に必要な位相シフトを提供し、単一の種類の偏波のシフトされた受信信号成分を生成する。
前記送受信機素子はさらに、前記選択スイッチの下流に配置された増幅器/減衰器ユニットを備える送受信機素子を含み、前記増幅器/減衰器ユニットは、前記アンテナ素子のアパーチャで受信される前記2偏波レーダ信号の前記受信信号成分の電力の所望のテーパリングのために構成される。
本発明はさらに、ターゲットの少なくとも1つのパラメータを決定するための上記偏波フェーズドアレイレーダシステムの動作方法を提供する。前記送信モードにおいて、方法は、前記複数の送受信機素子に、少なくとも1つの種類の偏波を有するレーダ信号成分を送信させるステップを含む。
前記受信モードにおいて、方法は、前記複数の送受信機素子の前記アレイから少なくとも2つのサブアレイを選択するステップを含む。各サブアレイは、前記送受信機素子の第1の部分と前記送受信機素子の第2の部分とを含む。各サブアレイについて、第1の所定のダイナミック分布が前記送受信機素子の前記第1の部分に提供され、第2の所定のダイナミック分布が前記送受信機素子の前記第2の部分に提供される。前記第1及び第2の所定のダイナミック分布は、前記送受信機素子の総数、動作周波数、及び前記ターゲットの
前記少なくとも1つのパラメータから選択される少なくとも1つの特性に依存する。
方法はさらに、前記送受信機素子の第1の部分によって1つの種類の偏波を有するレーダ信号成分を受信し、前記送受信機素子の第2の部分によって別の種類の偏波を有するレーダ信号成分を受信するステップと、前記ターゲットの少なくとも1つのパラメータを計算するステップとを含む。
本発明の一実施形態によれば、少なくとも2つのサブアレイを選択するステップは、前記複数の送受信機素子の4つのサブアレイを選択することと、モノパルス追跡技術を適用することによって前記ターゲットの少なくとも1つのパラメータを計算することとを含む。この実施形態によれば、前記ターゲットの1つ又は複数のパラメータを計算するステップは、4サブアレイ和信号(Σ)を計算するために、前記4つのサブアレイから受信された少なくとも1つの種類の偏波を有する信号成分を足し合わせるステップと、任意の2つのサブアレイから受信された少なくとも1つの種類の偏波を有する信号成分を足し合わせて第1の2サブアレイ和信号を計算し、他の2つのサブアレイから受信された少なくとも1つの種類の偏波を有する信号成分を足し合わせて第2の2サブアレイ和信号を計算するステップとを含む。その後、前記第1の2サブアレイ和信号と前記第2の2サブアレイ和信号との間の差信号(Δ)が生成される。方法はさらに、前記ターゲットパラメータを生成するために、前記4サブアレイ和信号(Σ)及び前記差信号(Δ)を処理するステップを含む。
本発明の他の実施形態によれば、少なくとも2つのサブアレイを選択するステップは、前記複数の送受信機素子の2つのサブアレイを選択することと、干渉法技術を適用することによって前記ターゲットの少なくとも1つのパラメータを計算することとを含む。この実施形態によれば、前記ターゲットの1つ又は複数のパラメータを計算するステップは、前記少なくとも2つのサブアレイから受信された少なくとも1つの種類の偏波を有する前記信号成分間の位相差信号を生成するステップと、前記第1の部分及び前記第2の部分から選択される、前記少なくとも1つの種類の偏波に対応する前記送受信機素子の少なくとも1つの部分について、前記少なくとも2つのサブアレイの前記送受信機素子の位相中心間の距離を計算するステップとを含む。前記位相差信号及び前記位相中心間の距離は、前記ターゲットパラメータを生成するために処理される。
本発明の一実施形態によれば、方法は、サイドローブレベルを所望の大きさに低減するために、アンテナ素子のアパーチャで受信された前記レーダ信号の前記信号成分の電力をテーパリングするステップを含む。
本発明の偏波フェーズドアレイレーダシステムは、従来技術の利点の多くを有する一方、同時に、従来技術が通常有する欠点の一部を克服する。
本発明に係る偏波フェーズドアレイレーダシステムは、航空及び/又は宇宙レーダシステなど、サイズ及びコストが重要である用途に適合させられる場合がる。
本発明に係る偏波フェーズドアレイレーダシステムは、容易かつ効率的に製造することができる。
本発明に係る偏波フェーズドアレイレーダシステムは、耐久性及び信頼性が高い構造を有する。
本発明に係る偏波フェーズドアレイレーダシステムは、より低い全体的運用及びメンテナンスコストを有することができる。
本発明に係る偏波フェーズドアレイレーダシステムは、比較的低い製造コストを有することができる。
上記では、後述の詳細な説明がよりよく理解されるように、本発明の重要な特徴を広義に概説した。詳細な説明には本発明のさらなる詳細及び利点が記載され、また、部分的には、該記載から理解され、又は本発明の実施によって知られるであろう。
本開示の主題をよりよく理解し、実際にどのように実施され得るかを例示するために、単なる非限定的な例として、以下の添付図面を参照しながら実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る、ターゲットの少なくとも1つのパラメータを決定するための偏波フェーズドアレイレーダシステムを示す。 図2は、本発明の一実施形態に係る、図1に示すフェーズドアレイレーダシステムの送受信機素子の概略ブロック図である。 図3A及び図3Bは、ターゲットパラメータの計算のためにモノパルス法を利用する図1に示される偏波フェーズドアレイレーダシステムのアレイ内の送受信機素子のアンテナ素子の配置例を概略的に示す。 図4A及び図4Bは、ボアサイト角度が0度であり、送受信機素子の分布が図3Aに示される分布に対応する場合の、方位面におけるターゲットの方位角に対する、和信号パターン及び方位角差信号パターンのシミュレーションの例を示す。 図5A及び図5Bは、ボアサイト角度が0度であり、送受信機素子の分布が図3Bに示される分布に対応する場合の、方位面におけるターゲットの方位角に対する、和信号パターン及び方位角差信号パターンのシミュレーションの例を示す。 図6は、ボアサイト角度が0度であり、送受信機素子の分布が図3A及び図3Bに示される分布に対応する場合の、垂直偏波及び水平偏波を有する信号を受信するアレイの第1及び第2の部分の送受信機素子について得られた、モノパルス比対方位角の依存性を示す。 図7A及び図7Bは、ボアサイト角度が0度であり、送受信機素子の分布が図3Aに示される分布に対応する場合の、仰角面におけるターゲットの仰角に対する、和信号パターン及び仰角差信号パターンのシミュレーションの例を示す。 図8は、ボアサイト角度が0度であり、送受信機素子の分布が図3Aに示される分布に対応する場合の、垂直偏波及び水平偏波を有する信号を受信するアレイの送受信機素子について得られた、モノパルス比対仰角の依存性を示す。 図9A及び図9Bは、ボアサイト角度が30度であり、送受信機素子の分布が図3Aに示される分布に対応する場合の、方位面におけるターゲットの方位角に対する、和信号パターン及び方位角差信号パターンのシミュレーションの例を示す。 図10A及び図10Bは、ボアサイト角度が30度であり、送受信機素子の分布が図3Bに示される分布に対応する場合の、方位面におけるターゲットの方位角に対する、和信号パターン及び方位角差信号パターンのシミュレーションの例を示す。 図11は、ボアサイト角度が30度であり、送受信機素子の分布が図3A及び図3Bに示される分布に対応する場合の、垂直偏波及び水平偏波を有する信号を受信するアレイの送受信機素子について得られた、モノパルス比対方位角の依存性を示す。 図12A及び図12Bは、ボアサイト角度が50度であり、送受信機素子の分布が図3Aに示される分布に対応する場合の、方位面におけるターゲットの方位角に対する、和信号パターン及び方位角差信号パターンのシミュレーションの例を示す。 図13A及び図13Bは、ボアサイト角度が50度であり、送受信機素子の分布が図3Bに示される分布に対応する場合の、垂直偏波及び水平偏波を有する信号を受信するアレイの送受信機素子について得られた、モノパルス比対方位角の依存性を示す。 図14は、ボアサイト角度が50度であり、送受信機素子の分布が図3A及び図3Bに示される分布に対応する場合の、垂直偏波及び水平偏波を有する信号を受信するアレイの送受信機素子について得られた、モノパルス比対方位角の依存性を示す。 図15A及び図15Bは、ターゲットの方位角の決定のために干渉法を利用する図1に示される偏波フェーズドアレイレーダシステムのアレイ内の送受信機素子のアンテナ素子の配置例を概略的に示す。 図16A及び図16Bは、ターゲットの仰角の決定のために干渉法を利用する図1に示される偏波フェーズドアレイレーダシステムのアレイ内の送受信機素子のアンテナ素子の配置例を概略的に示す。 図17〜図19は、それぞれ、ボアサイト角度が0°、30°、及び50°である場合の垂直偏波及び水平偏波の位相差信号対ターゲットの方位角の間の依存性の例を示す。
本発明に係る偏波フェーズドアレイレーダシステム(PPARS)の原理は、同一の要素を示すために同じ参照番号が全体を通して使用されている図面及び関連する説明を参照することにより、よりよく理解されるであろう。これらの図面は、必ずしも縮尺通りではなく、また、例示を目的とするにすぎず、本発明の範囲を限定するものではないことを理解されたい。例えば、一部の図面の要素の寸法は、様々な実施形態の理解を助けるために、他の要素に対して誇張されている場合がある。さらに、記載及び図面は必ずしも示されている順序でなくてもよい。さらに、特定のアクション及び/又はステップが特定の順序で記載又は描写される場合があるが、当業者であれば、順序に関するそのような具体性は実際には要求されないことを理解するであろう。
これらの図におけるブロック及び他の要素は機能的エンティティに過ぎず、物理的接続及び/又は物理的関係ではなく、エンティティ間の機能的関係が示されているに過ぎないことに留意されたい。当業者は、提供される実施例の多くが利用可能な適切な変形例を有することを理解するであろう。
図1を参照すると、本発明の一実施形態に係る、ターゲットの少なくとも1つのパラメータを決定するための偏波フェーズドアレイレーダシステム10が示されている。ターゲットパラメータとしては、例えば、ターゲットレンジ、ターゲット仰角、ターゲット方位角が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
偏波フェーズドアレイレーダシステム10は、複数の送受信機素子12を含むアレイ11を含む。送受信機素子12は、1つの種類の偏波又は同時に2つの種類の偏波を有する2偏波レーダ信号のレーダ信号成分を送信するように構成される。さらに、送受信機素子12は、1つの種類の偏波のみを有するレーダ信号成分を受信するように構成される。一例によれば、2つの種類の偏波は、水平偏波及び垂直偏波であってもよい。他の例によれば、2つの種類の偏波は、左円偏光及び右円偏光であってもよい。
したがって、本発明のシステムでは、素子のマルチモードアンテナフィードを介して結合されたアンテナ素子ごとの1つの種類の偏波のための1つの受信チャネルしか必要ない。したがって、本発明の送信機の実施に必要な部品の数は、2つの種類の偏波を有する信号を同時に伝送する2つの別個の受信チャネルに各アンテナ素子が結合される従来の偏波フェーズドアレイシステムと比較して低減される。したがって、受信チャネルを1つしか有さない本発明のシステムの開発の複雑さを低減し、また、製造コストを低減することができる。さらに、本発明のシステムのシステムサイズ及び重量は、従来の偏波フェーズド
アレイシステムと比較して減少させることができる。同様に、本発明のシステムは、より少ない電力を要求し、動作中により少ない熱を生成する。
各送受信機素子12は、対応する受信/送信チャネルを介して2偏波レーダ信号を送信及び受信するように構成されたマルチモードアンテナフィード(図示せず)を有するアンテナ素子21を含む。
本発明の一実施形態によれば、送受信機素子12のアンテナ素子21は平板(図示せず)上に取り付けられ、平面状の構成を有する。
本発明の別の実施形態によれば、送受信機素子12のアンテナ素子21は、空間的に配置される。
図2を参照すると、本発明の一実施形態に係る、図1のフェーズドアレイレーダシステムのための送受信機素子12が示されている。送受信機素子は、2偏波レーダ信号を送信及び受信するように構成されたマルチモードアンテナフィード(図示せず)を有するアンテナ素子21を含む。
本発明の主題は、アンテナ素子21のいかなる具体的実施形態にも限定されないことに留意されたい。したがって、アンテナ素子21は、様々な代替形態で実施することができる。放射素子21の例は、限定するものではないが、パッチアンテナ素子、スタックパッチアンテナ素子、マイクロストリップアンテナ素子、ダイポールアンテナ素子、ホーンアンテナ素子、テーパスロットアンテナ(TSA)素子(Vivaldiとも知られている)、及び他のアンテナ素子、又はこれらの組み合わせを含む。したがって、アンテナ素子21の種類、形状、及び構成は、アンテナアレイに採用される技術に適するように選択することができる。
送受信機素子12は、送信部22と受信部23とを含む。送受信機素子12の送信部22は、RFレーダ信号を生成するように構成された入力波形生成器(図示せず)を有する無線周波数(RF)源221を含む。送信部22はさらに、RF源221に電気的に結合され、入力波形生成器によって生成された信号を、第1の種類の偏波を有するレーダ信号成分を送信するための第1のライン223、及び第2の種類の偏波を有するレーダ信号成分を送信するための第2のライン224に分配するように構成された配電素子222を含む。第1の線223は、第1の種類の偏波を有する第1の信号成分を送信するためのアンテナ素子21の第1のマルチモードアンテナフィード(図示せず)に結合される。同様に、第2の線224は、第2の種類の偏波を有する第2の信号成分を送信するための第2のマルチモードアンテナフィード(図示せず)に結合される。
本発明の一実施形態によれば、配電要素222は、無線周波数源によって生成された信号を、第1のライン223に中継される第1の信号成分、及び第2のライン224に中継される第2の信号成分に同時に分割するように構成された無線周波数電力1対2分配器(図示せず)を含む。この場合、送受信機素子12は、2つの種類の偏波を有する同時送信信号成分を有する2偏波レーダ信号を送信する。
本発明の別の実施形態によれば、配電要素222は、無線周波数源によって生成されたレーダ信号をスイッチ第1の位置において第1のライン223に、及びスイッチ第2の位置において第2のライン224に選択的に結合するように構成された無線周波数電力スイッチ(図示せず)を含む。この場合、送受信機素子12は、単一の種類の偏波を有する1つのレーダ信号成分を送信する。
送信部22は、さらに、それぞれ第1及び第2のライン223及び224内、かつ配電要素222の下流に配置された第1の送信機(TR)移相器225a及び第2の送信機移相器225bを含む。第1及び第2の送信機移相器225a及び225bは、それぞれ、第1及び第2の偏波の第1及び第2の送信信号成分に必要な位相シフトを提供するように構成される。
一実施形態によれば、送信部22はさらに、第1及び第2の送信機移相器225a及び225bにそれぞれ結合された第1の送信機増幅器/減衰器226a及び第2の送信機増幅器/減衰器226bを含む。第1及び第2の送信機増幅器/減衰器226a及び226bは、それぞれ、第1及び第2の偏波の第1及び第2の送信信号成分に所望のテーパリング(すなわち、増幅/減衰)を提供するように構成される。図2に示す実施形態では、第1の送信機増幅器/減衰器226a及び第2の送信機増幅器/減衰器226bは、第1及び第2の送信機移相器225a及び225bの下流に配置されるが、必要に応じて、第1及び第2の送信機増幅器/減衰器を、第1及び第2の送信機移相器225a及び225bの上流に配置してもよい。
本発明の一実施形態によれば、送受信機素子12は、第1及び第2の移相器225a及び225bの下流にそれぞれ配置された第1のデュプレクサ227a及び第2のデュプレクサ227bを含む。第1のデュプレクサ227a及び第2のデュプレクサ227bは、送信部22を受信部23から分離しつつ、両者が共通アンテナ素子21を共有することを可能にする。例えば、第1のデュプレクサ227a及び第2のデュプレクサ227bは、スイッチとして実装されてもよい。あるいは、第1のデュプレクサ227a及び第2のデュプレクサ227bは、サーキュレータとして実装されてもよい。
第1及び第2のデュプレクサ227a及び227bは、第1及び第2の種類の偏波を有する第1及び第2の送信信号成分を送信するための第1及び第2のマルチモードアンテナフィードに、第1及び第2の送信ライン223及び224において伝送されるシフトされた送信信号成分を提供するために送信モードに構成される。
受信モードでは、第1及び第2のデュプレクサ227a及び227bは、受信された2偏波レーダ信号の第1及び第2の受信信号成分を受信し、これらの受信信号成分を受信部23の受信ライン231に提供するように構成される。
送受信機素子12の受信部23は、受信ライン231内に配置され、第1及び第2のデュプレクサ227a及び227bに結合される選択スイッチ232を含む。選択スイッチ232は、アンテナ素子21によって供給される、第1の種類の偏波を有する第1の受信信号成分の受信と、アンテナ素子21によって供給される、第2の種類の偏波を有する第2の受信信号成分の受信との間で切り替えを行うように構成される。
送受信機素子12の受信部23は、選択スイッチ232に結合された受信機(RX)移相器233をさらに含む。受信機移相器233は、選択スイッチが第1の位置にあるとき、第1の種類の偏波を有する第1の受信信号成分を選択スイッチから受信し、選択スイッチが第2の位置にあるとき、第2の種類の偏波を有する第2の受信信号成分を受信するように構成される。動作中、受信機移相器は、受信機移相器を介して伝送される受信信号成分に必要な位相シフトを提供し、単一の種類の偏波のシフトされた受信信号成分を生成する。
送受信機素子12は、複数の受信チャネルを形成する。各受信機チャネルは、受信機増幅器/減衰器243、アナログ−デジタル変換器(ADC)245、及び受信ライン231内に配置され、レーダシステムの受信部で利用される他の従来要素を含んでもよい。図
2に示す実施形態では、受信機移相器233の下流に受信機増幅器/減衰器243が配置されているが、必要に応じて、RX移相器233の上流にRX増幅器/減衰器243が配置されてもよい。
偏波フェーズドアレイレーダシステム(図1の10)は、受信チャネルの下流に配置され、ADC245に結合された信号処理システム(図示せず)を含む。信号プロセッサシステムは、異なる偏波を有する信号成分を受信し、ターゲットパラメータを生成するように構成される。
本発明の一実施形態によれば、受信動作モードでは、偏波フェーズドアレイレーダシステム(図1の10)でターゲットを追跡することができるように、モノパルス原理が利用される。図3Aは、ターゲットパラメータの計算のためにモノパルス方法を利用する図1に示される偏波フェーズドアレイレーダシステムのアレイ11の送受信機素子12の分配の一例を概略的に示す。モノパルス原理を実現するために、送受信機素子12のアレイ11は、4つのサブアレイ110に分割される。4つのサブアレイ110は、アレイの左上象限部A、右上象限部B、左下象限部C、及び右下象限部Dからそれぞれ選択されるアレイ11の4つの象限部分に配置される。
各サブアレイ110は、送受信機素子の第1の部分と送受信機素子の第2の部分とを含む。以下に説明するように、第1及び第2の部分の送受信機素子は、それぞれ、第1の種類及び第2の種類の偏波で動作する。右下象限部Aに位置するサブアレイ110に属する第1及び第2の部分の送受信機要素は、それぞれ、参照符号A1及びA2で示されている。同様に、それぞれ、右下象限部Bに属する第1及び第2の部分の送受信機要素は参照符号B1及びB2で示されており、右下象限部Cに属する第1及び第2の部分の送受信機要素は参照符号C1及びC2で示されており、右下象限部Dに属する第1及び第2の部分の送受信機要素は参照符号D1及びD2で示されている。
この実施形態によれば、1つ又は複数の象限部A、B、C、及び/又はDについて、各サブアレイの第1の部分の送受信機素子及び第2の部分の送受信機素子が交互に配置されてもよい。
一実施形態によれば、各サブアレイ110について、第1及び第2の部分の送受信機素子は、それぞれ、対応する象限部A、B、C、及びDに配置された位相中心を有するべきである。具体的には、送受信機素子A1及びA2は、対応する象限部Aに配置された位相中心を有するべきであり、送受信機素子B1及びB2は、対応する象限部Bに配置された位相中心を有するべきであり、送受信機素子C1及びC2は、対応する象限部Cに配置された位相中心を有するべきであり、送受信機素子D1及びD2は、対応する象限部Dに配置された位相中心を有するべきである。
図3Aに示すように、各サブアレイ110について、第1及び第2の部分の送受信機素子のすべてが、アレイの対応する象限部A、B、C、及びDに配置される。しかし、必要に応じて、各サブアレイについて、第1及び/又は第2の部分の送受信機素子の大半のみがアレイの1つの象限部分に配置され、少数の第1及び/又は第2の部分の送受信機素子は、アレイの隣接する象限部分に配置されてもよい(ただし、第1及び第2の部分の送受信機素子の位相中心が対応する象限部分に配置されていることを条件とする)。図3Bに示すように、第1及び第2の部分の送受信機素子の大半のみが、アレイの対応する象限部分に配置され、少数の第1及び第2の部分の送受信機素子は隣接する象限部分に配置される。特に、第1及び第2の部分の送受信機素子A1及びA2の大部分が象限部Aに配置される一方、少数の素子A1及びA2はアレイの象限部A及びCに配置される。
しかし、第1及び第2の部分の送受信機素子A1及びA2の位相中心は、象限部Aに配置されるべきである。同様に、アレイの他の象限部B、C、及びDについても、第1及び第2の部分の送受信機素子の位相中心は対応する象限部分に配置されるべきである。
受信動作モードでは、各サブアレイ110は、送受信機素子の第1の部分によって第1の種類の偏波を有するレーダ信号成分を受信するように構成され、送受信機素子の第2の部分によって第2の種類の偏波を有するレーダ信号成分を受信するように構成される。送受信機素子の第1の部分は第1の所定の空間ダイナミック分布を有し、送受信機素子の第2の部分は第2の所定の空間ダイナミック分布を有する。
本発明の一実施形態によれば、偏波フェーズドアレイレーダシステムの最適な性能(正確なビーム偏向角、低いサイドローブ、低いアクティブリターンロス、低い交差偏波など)を提供するために、第1及び第2の部分における送受信機素子の第1及び第2の所定の空間ダイナミック分布の最適化は、1つ又は複数のシステムパラメータに依存する。例えば、第1及び第2の所定の空間ダイナミック分布は、異なる動作周波数ごとに異なる。分布は、アレイ内の送受信機素子の数に応じて異なり、また、アンテナ素子間の結合などにも依存する。さらに、第1及び第2の所定の空間ダイナミック分布は、異なるボアサイト(ビーム偏向)角度ごとに、及び異なるターゲットレンジ、ターゲット仰角、及びターゲット方位角等のターゲットパラメータごとに異なる場合がある。
特定の動作周波数、及び特定のターゲットパラメータのための、第1及び第2の部分における送受信機素子の最適な分布は、標準的な最適化方法を用いて決定することができる。最適化方法の例には、限定はされないが、遺伝的アルゴリズム、ニュートン法、準ニュートン法、モンテカルロ法などが含まれる。これらの方法はそれ自体は公知であるので、以下では説明しない。
第1及び第2の部分における送受信機素子の最適な分布を計算する際には、様々な手法を用いることができる。例えば、第1及び第2の部分における送受信機素子の最適な分布は、所望の動作周波数における所望のターゲット仰角及びターゲット方位角ごとに計算することができる。別の例によれば、ターゲット仰角及びターゲット方位角の全範囲がいくつかの部分範囲に分割されてもよい。したがって、ターゲット仰角及びターゲット方位角の各サブレンジについて、第1及び第2の部分における送受信機素子の最適な分布を、所望の周波数において計算することができる。
本発明の一実施形態によれば、第1及び第2の部分における送受信機素子の最適な分布の計算は、本発明の偏波フェーズドアレイレーダシステムの信号プロセッサシステムにおいて、「オンザフライで」、すなわち、ターゲットを追跡し及びターゲットパラメータを決定するためのシステムの動作中に実行される。
本発明の別の実施形態によれば、第1及び第2の部分における送受信機素子の最適な分布の計算は事前に、例えばルックアップテーブルの形式で実行される。したがって、ルックアップテーブルは、信号プロセッサシステムのメモリに格納され、ターゲットを追跡し及びターゲットパラメータを決定するためのシステムの動作中に使用され得る。
本発明の一実施形態によれば、本発明の偏波フェーズドアレイレーダシステムの他の要素の最適化のために、第1及び第2の部分における送受信機素子の計算された分布を使用することができる。例えば、送受信機素子12の増幅器/減衰器(図2の243)の最適な動作のために、第1の部分及び第2部分における送受信機素子の最適な分布を使用して、アンテナ素子21のアパーチャで受信される2偏波レーダ信号の受信信号成分を電力の所望のテーパリングを提供することができる。例えば、サイドローブのレベルを所望の大
きさに低減するために、レーダ信号の信号成分のパワーのテーパリングが必要とされる場合がある。
信号成分のパワーのテーパリングは、送受信機素子の分布に応じて異なる可能性がある。本発明の一実施形態によれば、信号成分の大きさの最適な増幅又は減衰が、ターゲットを追跡するためのシステムの動作中に「オンザフライで」決定され得る。別の実施形態によれば、信号成分の大きさの最適な増幅又は減衰は事前に計算される。これらの大きさは、ルックアップテーブルの形式で記憶され、ターゲットを追跡するためのシステムの動作中に利用されてもよい。
送受信機素子12のアレイ11をサブアレイ110に分割する上記方式は、ターゲットパラメータを計算するためのモノパルス追跡技術を使用する。モノパルス技術は、アレイ11の4つの象限A、B、C、及びDを使用する。素子はすべて、移相器(図2の233)を使用して一緒にステアリングされる。ターゲットは、4つの象限のすべての送受信機要素12によって等しく照射される。偏波フェーズドアレイレーダシステムの信号プロセッサシステムは、4つの象限によって受信される第1の種類の偏波及び第2の種類の偏波の戻り信号成分を処理するために使用することができる。例えば、2つの種類の偏波は、水平偏波及び垂直偏波であってもよい。同様に、2つの種類の偏波は、左円偏光及び右円偏光であってもよい。
処理は、4つのサブアレイから受け取った1つ又は2つの種類の偏波を有する信号成分を足し合わせ、1つ又は2つの種類の偏波について、4つのサブアレイ和信号を計算することを含む。
第1の種類の偏波に関して、和信号Σは下式によって得られる。
Σ=A+B+C+D
ここで、A、B、C、及びDは、4つのサブアレイA、B、C、及びDから受け取られる第1の種類の偏波を有する信号成分である。
第2の種類の偏波に関して、和信号Σは下式によって得られる。
Σ=A+B+C+D
ここで、A、B、C、及びDは、4つのサブアレイA、B、C、及びDから受け取られる第2の種類の偏波を有する信号成分である。
モノパルス法によれば、和信号Σ及びΣは、例えば、ターゲット距離を追跡するために使用することができる。
各種類の偏波についての仰角差信号は、2つの下側象限から受信された2つの種類の偏波を有する信号成分から、2つの上側象限から受信された1つ又は2つの種類の偏波を有する信号成分を減算することによって形成される。
第1の種類の偏波に関して、仰角差信号Δelは下式によって得られる。
Δel=(A+B)−(C+D
第2の種類の偏波に関して、仰角差信号Δelは下式によって得られる。
Δel=(A+B)−(C+D
ターゲット仰角はモノパルス比Δel/Σ及びΔel/Σに比例するため、各種類の偏波についての仰角差信号は、水平に対するターゲットの相対位置の計算のために処理されてもよい。所望の場合、Δel、Δel、Σ、及びΣの重み付けされた
組合せが、水平に対するターゲットの位置を計算するために使用されてもよい。組み合わせの例としては、限定はされないが、組み合わせ
Figure 0006883592
を含み、ここで、α、β、γ、及びδは、対応する重みを示す。
各種類の偏波についての方位角差信号は、右側象限から受信された2つの種類の偏波を有する信号成分から、左側象限から受信された1つ又は2つの種類の偏波を有する信号成分を減算することによって形成される。
第1の種類の偏波に関して、方位角差信号Δazは下式によって得られる。
Δaz=(A+D)−(B+C
第2の種類の偏波に関して、方位角差信号Δazは下式によって得られる。
Δaz=(A+D)−(B+C
ターゲット方位角はモノパルス比Δaz/Σ及びΔaz/Σに比例するため、各種類の偏波についての方位角差信号は、左又は右のターゲットの位置の計算のために処理され得る。所望の場合、Δaz、Δaz及びΣ、Σの重み付けされた組合せが、左又は右のターゲットの位置を計算するために使用されてもよい。組み合わせの例としては、限定はされないが、組み合わせ
Figure 0006883592
を含み、ここで、α、β、γ、及びδは、対応する重みを示す。
図4A及び図4Bは、垂直偏波信号(曲線41a及び42a)及び水平偏波信号(曲線41b及び42b)について、方位面におけるターゲットの方位角に対して、(最大ゲイン値に正規化された)和信号パターン(曲線41a及び41b)及び(最大ゲイン値に対して正規化された)方位角差信号パターン(曲線42a及び42b)のシミュレーション結果の例を示す。シミュレーションは、0度のボアサイト角度、及び8.3λの直径を有する円形アレイについて実行された(ここで、λは動作波長である)。図4A及び図4Bは、送受信機素子の分布が図3Aに示される分布に対応する場合、すなわち、第1及び第2部分の送受信機素子のすべてがアレイの対応する象限部分A、B、C、及びDに位置する場合に対応する。
さらに、第1及び第2の部分の送受信機素子の大半のみが、アレイの対応する象限部分に配置され、少数の第1及び第2の部分の送受信機素子はアレイの隣接する象限部分に配置されるケースについてもシミュレーションが実行された。図5A及び図5Bは、送受信機素子の分布が図3Bに示される分布に対応する場合の、方位面におけるターゲットの方位角に対する、(最大ゲイン値に正規化された)和信号パターン(曲線51a及び51b)及び(最大ゲイン値に対して正規化された)方位角差信号パターン(曲線52a及び52b)のシミュレーションの例を示す。
和信号と方位角差信号の値は、方位角の計算に使用することができる。図6は、垂直偏
波(曲線61及び63)及び水平偏波(曲線62及び64)を有する信号を受信するアレイの第1及び第2の部分の送受信機素子について得られたモノパルス比対方位角の依存性を示す。曲線61及び62は、図3Aに示される送受信機素子の分布に対応し、曲線63及び64は、図3Bに示される送受信機素子の分布に対応する。
図7A及び図7Bは、垂直偏波信号(曲線71a及び72a)及び水平偏波信号(曲線71b及び72b)について、仰角面におけるターゲットの仰角に対して、(最大ゲイン値に正規化された)和信号パターン(曲線71a及び71b)及び(最大ゲイン値に対して正規化された)仰角差信号パターン(曲線72a及び72b)のシミュレーション結果の例を示す。シミュレーションは、0度のボアサイト角度、及び8.3λの直径を有する円形アレイについて実行された(ここで、λは動作波長である)。図7A及び図7Bは、送受信機素子の分布が図3Aに示される分布に対応する場合、すなわち、第1及び第2部分の送受信機素子のすべてがアレイの対応する象限部分A、B、C、及びDに位置する場合に対応する。
和信号と仰角差信号の値は、仰角の計算に使用することができる。図8は、垂直偏波(曲線81)及び水平偏波(曲線82)を有する信号を受信するアレイの第1及び第2の部分の送受信機素子について得られたモノパルス比対仰角の依存性を示す。
本発明の技術は、様々なボアサイト角度でスキャンする場合のターゲットパラメータの決定に使用することができる。
図9A及び図9Bは、垂直偏波信号(曲線91a及び92a)及び水平偏波信号(曲線91b及び92b)について、方位面におけるターゲットの方位角に対して、(最大ゲイン値に正規化された)和信号パターン(曲線91a及び91b)及び(最大ゲイン値に対して正規化された)方位角差信号パターン(曲線92a及び92b)のシミュレーション結果の例を示す。シミュレーションは、30度のボアサイト角度、及び8.3λの直径を有する円形アレイについて実行された(ここで、λは動作波長である)。図9A及び図9Bは、送受信機素子の分布が図3Aに示される分布に対応する場合、すなわち、第1及び第2部分の送受信機素子のすべてがアレイの対応する象限部分A、B、C、及びDに位置する場合に対応する。
さらに、第1及び第2の部分の送受信機素子の大半のみが、アレイの対応する象限部分に配置され、少数の第1及び第2の部分の送受信機素子はアレイの隣接する象限部分に配置されるケースについても、30度のボアサイト角度の場合のシミュレーションが実行された。図10A及び図10Bは、送受信機素子の分布が図3Bに示される分布に対応する場合の、方位面におけるターゲットの方位角に対する、(最大ゲイン値に正規化された)和信号パターン(曲線101a及び101b)及び(最大ゲイン値に対して正規化された)方位角差信号パターン(曲線102a及び102b)のシミュレーションの例を示す。
30度のボアサイト角度の場合の和信号と方位角差信号の値は、方位角の計算に使用することができる。図11は、垂直偏波(曲線111及び113)及び水平偏波(曲線112及び114)を有する信号を受信するアレイの第1及び第2の部分の送受信機素子について得られたモノパルス比対方位角の依存性を示す。曲線111及び112は、図3Aに示される送受信機素子の分布に対応し、曲線113及び114は、図3Bに示される送受信機素子の分布に対応する。
図12A及び図12Bは、垂直偏波信号(曲線121a及び122a)及び水平偏波信号(曲線121b及び122b)について、方位面におけるターゲットの方位角に対して、(最大ゲイン値に正規化された)和信号パターン(曲線121a及び121b)及び(
最大ゲイン値に対して正規化された)方位角差信号パターン(曲線122a及び122b)のシミュレーション結果の例を示す。
シミュレーションは、50度のボアサイト角度、及び8.3λの直径を有する円形アレイについて実行された(ここで、λは動作波長である)。図12A及び図12Bは、送受信機素子の分布が図3Aに示される分布に対応する場合、すなわち、第1及び第2部分の送受信機素子のすべてがアレイの対応する象限部分A、B、C、及びDに位置する場合に対応する。
さらに、第1及び第2の部分の送受信機素子の大半のみが、アレイの対応する象限部分に配置され、少数の第1及び第2の部分の送受信機素子はアレイの隣接する象限部分に配置されるケースについても、50度のボアサイト角度の場合のシミュレーションが実行された。図13A及び図13Bは、送受信機素子の分布が図3Bに示される分布に対応する場合の、方位面におけるターゲットの方位角に対する、(最大ゲイン値に正規化された)和信号パターン(曲線131a及び131b)及び(最大ゲイン値に対して正規化された)方位角差信号パターン(曲線132a及び132b)のシミュレーションの例を示す。
50度のボアサイト角度の場合の和信号と方位角差信号の値は、方位角の計算に使用することができる。図14は、垂直偏波(曲線141及び143)及び水平偏波(曲線142及び144)を有する信号を受信するアレイの第1及び第2の部分の送受信機素子について得られたモノパルス比対方位角の依存性を示す。曲線141及び142は、図3Aに示される送受信機素子の分布に対応し、曲線143及び144は、図3Bに示される送受信機素子の分布に対応する。曲線143及び144は互いに非常に近接していることに留意されたい。
本発明の他の実施形態によれば、受信動作モードでは、偏波フェーズドアレイレーダシステム(図1の10)でターゲットを追跡することができるように、干渉法が利用される。図15A及び図15Bは、ターゲットパラメータの計算のために干渉法を利用する図1に示される偏波フェーズドアレイレーダシステムのアレイ11の送受信機素子12のアンテナ素子21の配置の例を概略的に示す。干渉法を実現するために、送受信機素子12のアレイ11は、2つのサブアレイ1100に分割される。ターゲット方位角及び仰角の決定のために、2つのサブアレイ1100は、2つの方法でアレイ11の2つの半分に配置される場合がある。
具体的には、ターゲット方位角の決定のために、2つのサブアレイ1100は右半分Xと左半分Yとから選択される。一方、ターゲット方位角の決定のために、2つのサブアレイ1100はアレイの上半分Iと下半分Jとから選択される。
各サブアレイ1100は、送受信機素子の第1の部分(参照符号X1及びJ1)及び送受信機素子の第2の部分(参照符号Y2及びI2)を含む。
一実施形態によれば、図15Aに示される送受信機素子の分布のために、各サブアレイ1100において、送受信機素子X1は送受信機素子X2とインターリーブされ、送受信機素子Y1は送受信機素子Y2とインターリーブされる。同様に、図15Bに示される送受信機素子の分布のために、各サブアレイ1100において、送受信機素子J1は送受信機素子J2とインターリーブされ、送受信機素子I1は送受信機素子I2とインターリーブされる。
一実施形態によれば、各サブアレイ1100について、送受信機素子の第1及び第2の部分は、対応する半分に配置された位相中心を有する。特に、図15Aに示される送受信
機素子の分布について、送受信機素子X1及びX2の位相中心は半分Xに配置され、一方、送受信機素子Y1及びY2の位相中心は半分Yに配置される。同様に、図15Bに示される送受信機素子の分布について、送受信機素子J1及びJ2の位相中心は半分Jに配置され、一方、送受信機素子I1及びI2の位相中心は半分Iに配置される。
図15A及び図15Bに示すように、第1及び第2の部分の送受信機素子のすべてが、アレイの対応する半分に配置される。しかし、必要に応じて、各サブアレイについて、第1及び/又は第2の部分の送受信機素子の大半のみがアレイの1つの半分に配置され、少数の第1及び/又は第2の部分の送受信機素子は、アレイの隣接する半分に配置されてもよい(ただし、第1及び第2の部分の送受信機素子の位相中心が対応する半分に配置されていることを条件とする)。
例えば、図16Aに示すように、送受信機素子X1及びX2の大部分のみがアレイの右半分Xに配置され、一方、第1及び第2部分の送受信機素子の少数はアレイの隣接する半分Yに配置される。しかし、送受信機X1及びX2の位相中心は、半分Xに配置されるべきである。
受信動作モードでは、各サブアレイ1100は、送受信機素子の第1の部分によって第1の種類の偏波を有するレーダ信号成分を受信するように構成され、送受信機素子の第2の部分によって第2の種類の偏波を有するレーダ信号成分を受信するように構成される。送受信機素子の第1の部分は第1の所定の空間ダイナミック分布を有し、送受信機素子の第2の部分は第2の所定の空間ダイナミック分布を有する。
本発明の一実施形態によれば、偏波フェーズドアレイレーダシステムの最適な性能(正確なビーム偏向角、低いサイドローブ、低いアクティブリターンロス、低い交差偏波など)を提供するために、第1及び第2の部分における送受信機素子の第1及び第2の所定の空間ダイナミック分布の最適化は、1つ又は複数のシステムパラメータに依存する。例えば、第1及び第2の所定の空間ダイナミック分布は、異なる動作周波数ごとに異なる。分布は、アレイ内の送受信機素子の数に応じて異なり、また、アンテナ素子間の結合などにも依存する。さらに、第1及び第2の所定の空間ダイナミック分布は、異なるターゲットレンジ、ターゲット仰角、及びターゲット方位角等のターゲットパラメータごとに異なる場合がある。
特定の動作周波数、及び特定のターゲットパラメータのための、第1及び第2の部分における送受信機素子の最適な分布は、標準的な最適化方法を用いて決定することができる。最適化方法の例には、限定はされないが、遺伝的アルゴリズム、ニュートン法、準ニュートン法、モンテカルロ法などが含まれる。これらの方法はそれ自体は公知であるので、以下では説明しない。
第1及び第2の部分における送受信機素子の最適な分布を計算する際には、様々な手法を用いることができる。例えば、第1及び第2の部分における送受信機素子の最適な分布は、所望の動作周波数における所望のターゲット仰角及びターゲット方位角ごとに計算することができる。別の例によれば、ターゲット仰角及びターゲット方位角の全範囲がいくつかの部分範囲に分割されてもよい。したがって、ターゲット仰角及びターゲット方位角の各サブレンジについて、第1及び第2の部分における送受信機素子の最適な分布を、所望の周波数において計算することができる。
本発明の一実施形態によれば、第1及び第2の部分における送受信機素子の最適な分布の計算は、本発明の偏波フェーズドアレイレーダシステムの信号プロセッサシステムにおいて、「オンザフライで」、すなわち、ターゲットを追跡し及びターゲットパラメータを
決定するためのシステムの動作中に実行される。
本発明の別の実施形態によれば、第1及び第2の部分における送受信機素子の最適な分布の計算は事前に、例えばルックアップテーブルの形式で実行される。したがって、ルックアップテーブルは、信号プロセッサシステムのメモリに格納され、ターゲットを追跡し及びターゲットパラメータを決定するためのシステムの動作中に使用され得る。
本発明の一実施形態によれば、本発明の偏波フェーズドアレイレーダシステムの他の要素の最適化のために、第1及び第2の部分における送受信機素子の計算された分布を使用することができる。例えば、送受信機素子12の増幅器/減衰器(図2の243)の最適な動作のために、第1の部分及び第2の部分における送受信機素子の最適な分布を使用して、アンテナ素子21のアパーチャで受信される2偏波レーダ信号の受信信号成分を電力の所望のテーパリングを提供することができる。例えば、サイドローブのレベルを所望の大きさに低減するために、レーダ信号の信号成分の電力のテーパリングが必要とされる場合がある。
信号成分の電力のテーパリングは、送受信機素子の分布に応じて異なる可能性がある。本発明の一実施形態によれば、信号成分の大きさの最適な増幅又は減衰が、ターゲットを追跡するためのシステムの動作中に「オンザフライで」決定され得る。別の実施形態によれば、信号成分の大きさの最適な増幅又は減衰は事前に計算される。これらの大きさは、ルックアップテーブルの形式で記憶され、ターゲットを追跡するためのシステムの動作中に利用されてもよい。
送受信機素子12のアレイ11をサブアレイ1100に分割する方式は、ターゲットパラメータを計算するための干渉法技術を使用する。干渉法技術は、ターゲット方位角の決定のために左右の半分(図15A又は図16AのX及びY)を使用し、ターゲット仰角の決定のためにアレイ11の上下の半分(図15B又は図16AのI及びJ)を使用する。素子はすべて、移相器(図2の233)を使用して一緒にステアリングされる。ターゲットは、2つの半分のすべての送受信機素子12によって等しく照射される。偏波フェーズドアレイレーダシステムの信号プロセッサシステムは、(アレイの左右の半分に配置された)送受信機素子の第1及び第2の部分によってそれぞれ受信された第1の種類の偏波及び第2の種類の偏波の戻り信号成分を処理するために使用することができる。例えば、2つの種類の偏波は、水平偏波及び垂直偏波であってもよい。同様に、2つの種類の偏波は、左円偏光及び右円偏光であってもよい。
ターゲット方位角の決定のために、処理は、左右の半分X及びYの第1及び第2の部分のサブアレイからそれぞれ受信された信号成分の間の位相差信号Δφ及びΔφを生成するステップと、左右の半分X及びYの第1及び第2の部分のアンテナ素子の位相中心間の距離S及びSを算出するステップとを含む。
第1の種類及び第2の種類の偏波についてのそれぞれのターゲット方位角θaz及びθazは、下式によって取得することができる。
Figure 0006883592
必要に応じて、位相差信号Δφ及びΔφの重み付けされた組み合わせを使用して、ターゲット方位角が計算されてもよい。同様に、異なる偏波について計算されたターゲット方位角θaz及びθazの重み付けされた組み合わせが使用されてもよい。
ターゲット仰角の決定のために、処理は、上下の半分I及びJの第1及び第2の部分のサブアレイからそれぞれ受信された信号成分の間の位相差信号Δφ及びΔφを生成するステップと、上下の半分I及びJの第1及び第2の部分のアンテナ素子の位相中心間の距離S及びSを算出するステップとを含む。
第1及び第2の種類の偏波についてのそれぞれのターゲット方位角θel及びθelは、下式によって取得することができる。
Figure 0006883592
必要に応じて、位相差信号Δφ及びΔφの重み付けされた組み合わせを使用して、ターゲット仰角が計算されてもよい。同様に、異なる偏波について計算されたターゲット仰角θel及びθelの重み付けされた組み合わせが使用されてもよい。
垂直偏波及び水平偏波に対応する位相差信号Δφ及びΔφ対ターゲット方位角の間の依存性を計算するために、図15A及び16Aに示す送受信機素子の分布についてシミュレーションを行った。図17は、ボアサイト角度が0度である場合のかかる依存性の例を示す。曲線171及び172は、図15Aに示される送受信機素子の分布、すなわち、垂直偏波及び水平偏波を有する送受信機素子のすべてがアレイの対応する半分X及びYに配置される場合に対応する。一方、曲線173及び174は、送受信機素子X1及びX2の少数がアレイの隣接する半分Yに配置される場合に対応する、図16Aに示す送受信機素子の分布に対応する。
本発明の技術は、様々なボアサイト角度でスキャンする場合の方位角及び仰角の決定に使用することができる。図18及び図19は、それぞれ、ボアサイト角度が30°及び50°である場合の垂直偏波及び水平偏波の位相差信号対ターゲットの方位角の間の依存性の例を示す。
曲線181、182、191、及び192は、図15Aに示される送受信機素子の分布、すなわち、垂直偏波及び水平偏波を有する送受信機素子のすべてがアレイの対応する半分X及びYに配置される場合に対応する。一方、曲線183、184、193、及び194は、図16Aに示される送受信機素子の分布に対応する。
このように、本発明が関連する分野の当業者は、本発明を好ましい実施形態に関連して説明してきたが、本開示の基礎となる概念は、本発明の複数の目的を達成するための他の構造及び方法を設計するための基礎として容易に利用され得ることを理解するであろう。
また、本明細書で使用される表現及び用語は、説明のためのものであり、限定的であるとみなされるべきではないことを理解されたい。
したがって、本発明の範囲は、本明細書に記載される例示的な実施形態によって限定されると解釈されないことが重要である。添付の特許請求の範囲において規定される本発明の範囲内で他の変形形態も可能である。特徴、機能、要素、及び/又は特性の他の組み合わせ及び部分的組み合わせが、現在の請求項の補正、又は本願又は関連出願における新規請求項の提示を通じて請求される可能性がある。そのような補正された又は新規請求項は、該請求項が異なる組み合わせを対象とするか又は同じ組み合わせを対象とするか、原請求項に対して範囲が異なる、より広い、より狭い、又は同等であるかにかかわらず、本明細書の主題の範囲内に含まれるものと考えられる。

Claims (21)

  1. ターゲット仰角及びターゲット方位角から選択される少なくとも1つのターゲットパラメータを決定するための偏波フェーズドアレイレーダシステムであって、前記偏波フェーズドアレイレーダシステムは、
    複数の送受信機素子(12)を含むアレイ(11)を備え、各送受信機素子は、単一の種類の偏波又は同時に2つの種類の偏波を有する2偏波レーダ信号のレーダ送信信号成分を送信し、また、単一の種類の偏波を有するレーダ受信信号成分を受信するように構成され、
    送信モードにおいて、前記複数の送受信機素子(12)の各々は、少なくとも1つの種類の偏波を有するレーダ信号成分を送信するように動作し、
    受信モードにおいて、レーダ信号成分を処理するために、前記アレイ(11)の前記複数の送受信機素子(12)は2つのサブアレイ(1100)に分割され、前記2つのサブアレイは、
    (i)前記ターゲット方位角を決定するための右半分(X)及び左半分(Y)と、
    (ii)前記ターゲット仰角を決定するための上半分(I)及び下半分(J)とから選択される2つの態様で前記アレイ(11)の2つの半分に配置され、
    各サブアレイ(1100)は、それぞれ第1の種類の偏波及び第2の種類の偏波とともに動作する、前記送受信機素子(12)の第1の部分(X1、Y1、J1、又はI1)及び対応する前記送受信機素子(12)の第2の部分(X2、Y2、J2、又はI2)を含み、
    各サブアレイ(1100)について、前記送受信機素子の前記第1の部分(X1、Y1、J1、又はI1)及び前記送受信機素子の前記第2の部分(X2、Y2、J2、又はI2)は、対応する前記右半分(X)、前記左半分(Y)、前記上半分(I)、及び、前記下半分(J)に配置された位相中心を有し、
    各サブアレイ(1100)は、最適化のために構成され、かつ、前記送受信機素子の総数、動作周波数、及び前記少なくとも1つのターゲットパラメータから選択される少なくとも1つの特性に依存する、第1の所定のダイナミック分布を有する前記送受信機素子(12)の前記第1の部分(X1、Y1、J1、又はI1)によって、前記第1の種類の偏波を有するレーダ信号成分を受信するように動作し、また同時に、最適化のために構成され、かつ、前記送受信機素子(12)の前記総数、前記動作周波数、及び前記少なくとも1つのターゲットパラメータから選択される少なくとも1つの特性に依存する、第2の所定のダイナミック分布を有する前記送受信機素子(12)の前記第2の部分(X2、Y2、J2、又はI2)によって、前記第2の種類の偏波を有するレーダ信号成分を受信し、および、
    前記偏波フェーズドアレイレーダシステムは、前記送受信機素子(12)に結合された信号処理システムを備え、前記信号処理システムは、レーダ干渉法技術を使用することによって単一の種類の偏波を有するレーダ受信信号成分を処理し、前記少なくとも1つのターゲットパラメータを生成するように構成されている、偏波フェーズドアレイレーダシステム。
  2. 前記2つのサブアレイの各サブアレイ(1100)について、前記第1及び第2の部分の前記送受信機素子のすべてが、前記アレイの対応する前記右半分(X)、前記左半分(Y)、前記上半分(I)、及び、前記下半分(J)に配置される、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記2つのサブアレイの各サブアレイ(1100)について、前記第1及び/又は第2の部分の前記送受信機素子の大部分は、前記アレイの1つの半分に配置され、前記第1及び/又は第2の部分の前記送受信機素子のうちの少数は、前記アレイの隣接する半分に配置される、請求項1に記載のシステム。
  4. ターゲットレンジ、ターゲット仰角、及びターゲット方位角から選択される少なくとも1つのターゲットパラメータを決定するための偏波フェーズドアレイレーダシステムであって、前記偏波フェーズドアレイレーダシステムは、
    複数の送受信機素子(12)を含むアレイ(11)を備え、各送受信機素子(12)は、単一の種類の偏波又は同時に2つの種類の偏波を有する2偏波レーダ信号のレーダ送信信号成分を送信し、また、単一の種類の偏波を有するレーダ受信信号成分を受信するように構成され、
    送信モードにおいて、前記複数の送受信機素子(12)は、少なくとも1つの種類の偏波を有するレーダ信号成分を送信するように動作し、
    受信モードにおいて、レーダ信号成分を処理するために、前記アレイ(11)の前記複数の送受信機素子(12)は、前記アレイの左上象限部分(A)、右上象限部分(B)、左下象限部分(C)、及び右下象限部分(D)から選択される前記アレイの4つの象限部分に配置された4つのサブアレイ(110)に分割され、
    各サブアレイ(110)は、それぞれ第1の種類の偏波及び第2の種類の偏波とともに動作する、前記送受信機素子(12)の第1の部分(A1、B1、C1、又はD1)及び対応する前記送受信機素子(12)の第2の部分(A2、B2、C2、又はD2)を含み、
    各サブアレイ(110)について、前記送受信機素子の前記第1の部分(A1、B1、C1、又はD1)及び前記送受信機素子の前記第2の部分(A2、B2、C2、又はD2)は、対応する前記左上象限部分(A)、前記右上象限部分(B )、前記左下象限部分(C)、及び、前記右下象限部分(D)に配置された位相中心を有し、そして、
    各サブアレイ(110)は、
    最適化のために構成され、かつ、前記送受信機素子(12)の総数、動作周波数、及び前記少なくとも1つのターゲットパラメータから選択される少なくとも1つの特性に依存する、第1の所定のダイナミック分布を有する前記送受信機素子(12)の前記第1の部分(A1、B1、C1、又はD1)によって、前記第1の種類の偏波を有するレーダ信号成分を受信し、また同時に、
    最適化のために構成され、かつ、前記送受信機素子(12)の前記総数、前記動作周波数、及び前記少なくとも1つのターゲットパラメータから選択される少なくとも1つの特性に依存する、第2の所定のダイナミック分布を有する前記送受信機素子(12)の前記第2の部分(A2、B2、C2、又はD2)によって、前記第2の種類の偏波を有するレーダ信号成分を受信するように動作し、および、
    前記偏波フェーズドアレイレーダシステムは、前記送受信機素子(12)に結合された信号処理システムを備え、前記信号処理システムは、モノパルスレーダ技術を使用することによって単一の種類の偏波を有するレーダ受信信号成分を処理し、前記少なくとも1つのターゲットパラメータを生成するように構成されている、偏波フェーズドアレイレーダシステム。
  5. 前記4つのサブアレイの各サブアレイについて、前記第1及び第2の部分の前記送受信機素子のすべてが、前記アレイの対応する前記左上象限部分(A)、前記右上象限部分(B )、前記左下象限部分(C)、及び、前記右下象限部分(D)に配置される、請求項4に記載のシステム。
  6. 前記4つのサブアレイの各サブアレイについて、前記第1及び/又は第2の部分の前記送受信機素子の大部分は、前記アレイの1つの象限部分に配置され、前記第1及び/又は第2の部分の前記送受信機素子のうちの少数は、前記アレイの隣接する象限部分に配置される、請求項4に記載のシステム。
  7. 各サブアレイについて、前記第1の部分の前記送受信機素子は、前記第2の部分の前記送受信機素子とインターリーブされる、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のシステム。
  8. 前記第1及び第2の部分の前記送受信機素子の前記第1及び第2の所定のダイナミック分布は、ルックアップテーブルの形式で記憶される、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のシステム。
  9. 前記2つの種類の偏波は、水平偏波及び垂直偏波から選択される、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のシステム。
  10. 前記2つの種類の偏波は、左円偏光及び右円偏光から選択される、請求項1乃至9のいずれか一項に記載のシステム。
  11. 前記複数の送受信機素子の各送受信機素子は、
    第1及び第2の種類の偏波を有する第1及び第2の信号成分を含む2偏波レーダ信号を送信及び受信するための第1及び第2のマルチモードアンテナフィードを備えるアンテナ素子と、
    レーダ送信信号を生成するための無線周波数源と、
    前記無線周波数源に電気的に結合された配電要素であって、前記無線周波数源によって生成された前記レーダ信号を、前記第1の種類の偏波を有する前記第1の信号成分を送信するための前記第1のマルチモードアンテナフィードに結合された第1のラインと、前記第2の種類の偏波を有する前記第2の信号成分を送信するための前記第2のマルチモードアンテナフィードに結合された第2のラインとの間で分配する、配電要素と、
    前記第1及び第2のライン内であって、かつ、前記配電要素の下流に配置された第1及び第2の送信機移相器であって、それぞれ、前記第1及び第2のラインにおいて伝送される第1及び第2の送信信号成分に必要な位相シフトを提供する、第1及び第2の送信機移相器と、
    前記第1及び第2の移相器の下流にそれぞれ配置された第1のデュプレクサ及び第2のデュプレクサであって、
    送信モードにおいて、それぞれ、前記第1及び第2の種類の偏波を有する前記第1及び第2の送信信号成分を送信するための前記第1及び第2のマルチモードアンテナフィードに、シフトされた送信信号成分を前記第1及び第2の送信ラインにおいて供給し、また、
    受信モードにおいて、前記第1及び第2のマルチモードアンテナフィードによって供給される前記第1及び第2の種類の偏波を有する第1及び第2の受信信号成分を受信し、前記第1及び第2の受信信号成分を受信ラインに供給するように構成された、第1のデュプレクサ及び第2のデュプレクサと、
    前記受信ライン内に配置され、かつ、前記第1及び第2のデュプレクサに結合された選択スイッチであって、前記アンテナ素子によって供給される、前記第1の種類の偏波を有する前記第1の受信信号成分の受信と、前記アンテナ素子によって供給される、前記第2の種類の偏波を有する前記第2の受信信号成分の受信との間で切り替えを行うように構成された、選択スイッチと、
    前記選択スイッチに結合された受信機移相器であって、(i)前記選択スイッチが第1の位置にある場合、前記第1の種類の偏波を有する前記第1の受信信号成分を前記選択スイッチから受信し、(ii)前記選択スイッチが第2の位置にある場合、前記第2の種類の偏波を有する前記第2の受信信号成分を受信し、(iii)前記受信機移相器を介して伝送される前記受信信号成分に必要な位相シフトを提供し、(iv)単一の種類の偏波のシフトされた受信信号成分を生成するように構成された、受信機移相器とを備える、請求項1乃至10のいずれか一項に記載のシステム。
  12. 各送受信機素子は、前記選択スイッチの下流に配置された増幅器/減衰器を備え、前記増幅器/減衰器は、前記アンテナ素子のアパーチャで受信される前記2偏波レーダ信号の前記受信信号成分の電力の所望のテーパリングのために構成される、請求項11に記載のシステム。
  13. 前記配電要素は、前記無線周波数源によって生成された前記送信信号を、前記第1のラインに中継される第1の送信信号成分、及び前記第2のラインに中継される第2の送信信号成分に同時に分割するように構成された、無線周波数電力1対2分配器を含む、請求項11に記載のシステム。
  14. 前記配電要素は、前記無線周波数源によって生成された前記レーダ送信信号を、スイッチ第1の位置において前記第1のラインに、及びスイッチ第2の位置において前記第2のラインに選択的に結合するように構成された、無線周波数電力スイッチを含む、請求項11に記載のシステム。
  15. ターゲット仰角及びターゲット方位角から選択される少なくとも1つのターゲットパラメータを決定するための偏波フェーズドアレイレーダシステムの動作方法であって、前記方法は、
    複数の送受信機素子(12)を含むアレイ(11)を提供するステップを含み、各送受信機素子(12)は、単一の種類の偏波又は同時に2つの種類の偏波を有する2偏波レーダ信号のレーダ信号成分を送信し、また、単一の種類の偏波を有するレーダ信号成分を受信するように構成され、
    前記方法はさらに、
    送信モードにおいて、
    前記複数の送受信機素子(12)が、少なくとも1つの種類の偏波を有するレーダ信号成分を送信させるように動作するステップと、
    受信モードにおいて、
    前記複数の送受信機素子(12)の前記アレイから2つのサブアレイ(1100)を選択するステップとを含み、前記2つのサブアレイは、
    (i)前記ターゲット方位角を決定するための右半分(X)及び左半分(Y)と、
    (ii)前記ターゲット仰角を決定するための上半分(I)及び下半分(J)とから選択される2つの態様で前記アレイ(11)の2つの半分に配置され、
    各サブアレイは、第1の種類の偏波とともに動作する、前記送受信機素子(12)の第1の部分(X1、Y1、J1、又はI1)及び第2の種類の偏波とともに動作する、対応する前記送受信機素子(12)の第2の部分(X2、Y2、J2、又はI2)を含み、
    前記方法はさらに、各サブアレイ(1100)について、
    最適化のために構成された第1の所定のダイナミック分布を前記送受信機素子(12)の前記第1の部分(X1、Y1、J1、又はI1)に提供し、最適化のために構成された第2の所定のダイナミック分布を前記送受信機素子(12)の前記第2の部分(X2、Y2、J2、又はI2)に提供するステップであって、前記第1及び第2の所定のダイナミック分布は、前記送受信機素子の総数、動作周波数、及び前記ターゲットの前記少なくとも1つのパラメータから選択される少なくとも1つの特性に依存する、ステップと、
    前記送受信機素子の第1の部分(X1、Y1、J1、又はI1)によって1つの種類の偏波を有するレーダ信号成分を受信し、同時に、前記送受信機素子の第2の部分(X2、Y2、J2、又はI2)によって前記第2の種類の偏波を有するレーダ信号成分を受信するステップと、
    レーダ干渉法技術を使用することによって前記ターゲットの前記少なくとも1つのパラメータを計算するステップとを含む、方法。
  16. 少なくとも1つのターゲットパラメータを決定するための偏波フェーズドアレイレーダシステムの動作方法であって、前記方法は、
    複数の送受信機素子(12)を含むアレイ(11)を提供し、各送受信機素子(12)は、単一の種類の偏波又は同時に2つの種類の偏波を有する2偏波レーダ信号のレーダ信号成分を送信し、また、単一の種類の偏波を有するレーダ信号成分を受信するように構成され、
    前記方法はさらに、
    送信モードにおいて、
    前記複数の送受信機素子(12)を、少なくとも1つの種類の偏波を有するレーダ信号成分を送信するように動作し、
    受信モードにおいて、前記複数の送受信機素子(12)の前記アレイ(11)を、前記アレイの左上象限部分(A)、右上象限部分(B)、左下象限部分(C)、及び右下象限部分(D)から選択される前記アレイ(11)の4つの象限部分に配置された4つのサブアレイ(110)に分割するステップとを含み、
    各サブアレイ(110)は、それぞれ第1の種類の偏波及び第2の種類の偏波とともに動作する、前記送受信機素子(12)の第1の部分(A1、B1、C1、又はD1)及び対応する前記送受信機素子(12)の第2の部分(A2、B2、C2、又はD2)を含み、
    前記方法はさらに、各サブアレイ(1100)について、
    最適化のために構成された第1の所定のダイナミック分布を前記送受信機素子(12)の前記第1の部分(A1、B1、C1、又はD1)に提供し、最適化のために構成された第2の所定のダイナミック分布を前記送受信機素子(12)の前記第2の部分(A2、B2、C2、又はD2)に提供するステップであって、前記第1及び第2の所定のダイナミック分布は、前記送受信機素子の総数、動作周波数、及び前記ターゲットの前記少なくとも1つのパラメータから選択される少なくとも1つの特性に依存する、ステップと、
    前記送受信機素子の第1の部分(A1、B1、C1、又はD1)によって1つの種類の偏波を有するレーダ信号成分を受信し、同時に、前記送受信機素子の第2の部分(A2、B2、C2、又はD2)によって前記第2の種類の偏波を有するレーダ信号成分を受信するステップと、
    モノパルス追跡技術を使用することによって前記ターゲットの前記少なくとも1つのパラメータを計算するステップとを含む、方法。
  17. 前記モノパルス追跡技術を適用することによって前記ターゲットの前記少なくとも1つのパラメータを計算するステップは、
    4サブアレイ和信号(Σ)を計算するために、前記4つのサブアレイから受信された少なくとも1つの種類の偏波を有する信号成分を足し合わせるステップと、
    任意の2つのサブアレイから受信された少なくとも1つの種類の偏波を有する信号成分を足し合わせて第1の2サブアレイ和信号を計算し、他の2つのサブアレイから受信された少なくとも1つの種類の偏波を有する信号成分を足し合わせて第2の2サブアレイ和信号を計算するステップと、
    前記第1の2サブアレイ和信号と前記第2の2サブアレイ和信号との間の差信号(Δ)を生成するステップと、
    前記ターゲットの前記少なくとも1つのパラメータを生成するために、前記4サブアレイ和信号(Σ)及び前記差信号(Δ)を処理するステップとを含む、請求項16に記載の方法。
  18. 前記レーダ干渉法技術を使用することによって前記少なくとも1つのターゲットパラメータを計算するステップは、
    (i)前記ターゲット方位角を決定するための右半分(X)及び左半分(Y)、及び/又は
    (ii)前記ターゲット仰角を決定するための上半分(I)及び下半分(J)、に配置された前記2つのサブアレイから受信された少なくとも1つの種類の偏波を有する前記信号成分間の位相差信号を生成するステップと、
    前記第1の部分及び前記第2の部分から選択される、前記少なくとも1つの種類の偏波に対応する前記送受信機素子の少なくとも1つの部分について、前記2つのサブアレイの前記送受信機素子の位相中心間の距離を計算するステップと、
    前記少なくとも1つのターゲットパラメータを生成するために、前記位相差信号及び前記位相中心間の距離を処理するステップとを含む、請求項15に記載の方法。
  19. サイドローブレベルを所望の大きさに低減するために、アンテナ素子のアパーチャで受信された前記レーダ信号の前記信号成分の電力をテーパリングするステップを含む、請求項15又は16に記載の方法。
  20. 前記2つの種類の偏波は、水平偏波及び垂直偏波から選択される、請求項15又は16に記載の方法。
  21. 前記2つの種類の偏波は、左円偏光及び右円偏光から選択される、請求項15又は16に記載の方法。
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