JP2020197295A - バネ組立体 - Google Patents

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Abstract

【課題】バネの座屈を抑制しつつ、バネ組立体全体のバネ定数を下げることができる、バネ組立体を提供する。【解決手段】このバネ組立体10は、円環状をなした支持部材20と、該支持部材20の周方向に沿って複数個配列され、一端部31が支持部材20に支持された小径バネ30と、小径バネ30の線径よりも大きい線径で、小径バネ30の外径よりも大径に形成され、かつ、小径バネ30の自由長よりも長い自由長を有し、一端部41が支持部材20に支持された一個の大径バネ40とを有しており、複数の小径バネ30は、大径バネ40の内径側に配置されている。【選択図】図2

Description

本発明は、複数のコイルバネを支持してなるバネ組立体に関する。
従来から、環状の板材に複数のコイルバネを立設させて構成されたバネ組立体が、例えば、自動車のオートマチックトランスミッション(以下、単に「AT」ともいう)に組み込まれるピストンを、付勢するバネとして用いられている。
例えば、下記特許文献1には、複数の切起し孔が形成された環状プレートと、各切起し孔の内周縁から起立している円筒状突起を拡開するカシメにより、少なくとも一端が環状プレートに固定された複数のコイルスプリングとを備えた、スプリング組立体が記載されている。
特開平10−311357号公報
ところで、上記の特許文献1に記載のスプリング組立体120は、図7に示すように、例えば、自動車のオートマチックトランスミッション100(以下、「AT100」ともいう)に組み込まれるようになっている。このAT100は、ケース101と軸102とを有しており、ケース101の周壁内周に、複数のクラッチ103,104が配置されていると共に、軸102の外周にも複数のクラッチ105,106が設けられている。また、ケース101内には、クラッチ押圧部111を有する押圧部材110(ピストン)がスライド可能に配置されており、この押圧部材110とケース101との間に、作動油Oが充填されている。
上記のスプリング組立体120は、そのコイルスプリング125が押圧部材110により、やや押された状態で、ケース101の内部に組み込まれている(その際の荷重を、セット時荷重とする)。なお、図7(a)に示すように、押圧部材110は、スプリング組立体120の付勢力によって、常時はクラッチ103から離反しており、この状態では、複数のクラッチ103,104,105,106は互いに離れている。
そして、作動油Oに所定の圧力が付与されて、スプリング組立体120の付勢力に抗して、押圧部材110が押されると、図7(b)に示すように、クラッチ押圧部111がクラッチ103を押して、複数のクラッチ103〜106どうしが互いに当接するので、軸102にトルクが伝達される。この際、スプリング組立体120の作動時荷重(油圧により押された押圧部材110を介して、スプリング組立体120に作用する荷重)と、前記セット時荷重との差は少ない方が、作動油Oの圧力が小さくて済む。
ところで、バネ組立体のセット時荷重と作動時荷重との差を小さくするためには、コイルバネのバネ定数を下げる必要があることが知られている。この場合、コイルバネの自由長を長くすることが考えられるが、今度はコイルバネが座屈しやすくなる。
したがって、本発明の目的は、バネの座屈を抑制しつつ、バネ組立体全体のバネ定数を下げることができる、バネ組立体を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明のバネ組立体は、円環状をなした支持部材と、該支持部材の周方向に沿って複数個配列され、一端部が前記支持部材に支持された小径バネと、前記小径バネの線径よりも大きい線径で、前記小径バネの外径よりも大径に形成され、かつ、前記小径バネの自由長よりも長い自由長を有し、一端部が前記支持部材に支持された一個の大径バネとを有しており、複数の前記小径バネは、前記大径バネの内径側、又は、外径側に配置されていることを特徴とする。
本発明のバネ組立体によれば、複数の小径バネと、小径バネよりも線径が大きく大径とされ、かつ、自由長も長い大径バネとを併用したことにより、所定のバネ荷重を確保しつつ、バネ組立体全体の、バネ定数を下げることができる。
本発明に係るバネ組立体の、第1実施形態を示す分解斜視図である。 同バネ組立体の組立て斜視図である。 同バネ組立体において、バネに荷重が付与されていない自由状態での、断面図である。 同バネ組立体において、一対の部材間にセットされ、セット時荷重が付与された状態での、断面図である。 同バネ組立体において、図4の状態から作動時荷重が付与された状態の、断面図である。 同バネ組立体において、バネ長と荷重との関係を示すグラフである。 同バネ組立体、又は、従来のスプリング組立体を、オートマチックトランスミッションに組み込んだ状態であって、(a)はセット時荷重が付与された状態の説明図、(b)は、(a)の状態から作動時荷重が付与された状態の説明図である。 本発明に係るバネ組立体の、第2実施形態を示す分解斜視図である。 同バネ組立体の組立て斜視図である。 同バネ組立体において、一対の部材間にセットされ、セット時荷重が付与された状態での、断面図である。 本発明に係るバネ組立体の、第3実施形態を示す分解斜視図である。 同バネ組立体の組立て斜視図である。 同バネ組立体において、一対の部材間にセットされ、セット時荷重が付与された状態での、断面図である。 本発明に係るバネ組立体の、第4実施形態を示す分解斜視図である。 同バネ組立体の組立て斜視図である。 同バネ組立体において、一対の部材間にセットされ、セット時荷重が付与された状態での、断面図である。
以下、図1〜7を参照して、本発明に係るバネ組立体の、第1実施形態について説明する。
図1〜3に示すように、この実施形態におけるバネ組立体10は、円環状をなした支持部材20と、この支持部材20の周方向に沿って複数個配列され、一端部31が支持部材20に支持された小径バネ30と、同じく支持部材20に一端部41が支持された一個の大径バネ40とを有している。
また、図4に示すように、この実施形態におけるバネ組立体10は、一対の部材50,110の間に配置されるものであって、一方の部材50に支持部材20が配置され、他方の部材110(押圧部材110)に、複数の小径バネ30の他端部33及び大径バネ40の他端部43が当接可能とされている。
また、このバネ組立体10は、上述した特許文献1のスプリング組立体120と同様に、図7に示すように、例えば、自動車のAT100に組み込まれて、油圧制御用の押圧部材110を付勢するための、ピストンリターン用のバネとして用いることができる。なお、AT100の構造については、前述したので省略する。また、図7においては、1個のコイルバネのみ図示されているが、これは便宜上のものであり、この実施形態においては、複数の小径バネ30及び一個の大径バネ40を意味する。
なお、このバネ組立体としては、AT100のピストンリターン用バネ以外にも、クラッチやブレーキのリターン用バネとして用いてもよく、適用箇所や設置箇所は、特に限定されるものではない。
一方の部材50は、略円環板状をなしており、その外周縁部から周壁51が立設されている(図4参照)。また、ピストンをなす押圧部材110は、一方の部材50に対して近接離反可能となっている。更に、押圧部材110の中央には、円形孔112が形成されており、この円形孔112の周縁からバネ押圧部113が突設しており、該バネ押圧部113の基端側の外周縁部からは、環状のフランジ部115が広がっている。また、押圧部材110には、特に図示はしないが、図7と同様に、クラッチを押すための、クラッチ押圧部111が設けられている。なお、図4,5に示す押圧部材110は、図7に示すものとは形状が異なっているが、これは図面の便宜上のものである。
そして、図4に示すように、上記押圧部材110は、前記バネ押圧部113が、小径バネ30の他端部33に当接可能とされており、前記フランジ部115が、大径バネ40の他端部43に当接可能とされており、図5に示すように、小径バネ30及び大径バネ40を圧縮する方向に付勢するようになっている。なお、一方の部材50の中央部、及び、押圧部材110の円形孔112には、支軸58が挿通されるようになっている。
また、図3に示すように、前記小径バネ30は、所定の線径W1の円形断面とされた線材を、所定ピッチで巻回して、線材間に隙間を空けて形成されたコイルバネ状をなしている。各小径バネ30は、角形断面の線材で形成してもよく、また、線材間に隙間を空けない密巻き形状としてもよい。
一方、大径バネ40は、所定の線径W2の円形断面とされた一本の線材を、所定ピッチで巻回して、線材間に隙間を空けて形成されたコイルバネ状をなしている。また、図3に示すように、大径バネ40を形成する線材の線径W2は、小径バネ30を形成する線材の線径W1よりも大きく、かつ、大径バネ40の外径D2は、小径バネ30の外径D1よりも大径に形成されている。
更に図3に示すように、他方の部材(押圧部材110)が、複数の小径バネ30及び大径バネ40に当接しない状態、すなわち、バネに荷重が何ら付与されていない状態での、大径バネ40の自由長L2は、同状態での各小径バネ30の自由長L1よりも長く形成されている。また、図4に示すように、押圧部材110が複数の小径バネ30及び大径バネ40に当接した状態での、大径バネ40の長さL2´は、同状態での各小径バネの長さL1´よりも長く形成されている。
前記支持部材20は、内周及び外周が円形とされた、円環状をなした板材となっている。なお、この支持部材20の外径は、前記大径バネ40の外径D2にほぼ適合する大きさとなっている。そのため、支持部材20の外径側に、大径バネ40を支持した状態で、支持部材20の外周縁部から大径バネ40の外周が飛び出ないようになっている(図2参照)。また、支持部材20の内径は、その外径側に大径バネ40を支持した状態においても、内径側に複数の小径バネ30を支持可能な程度の大きさとされている。
前記支持部材20の内径側には、円形孔状をなした貫通孔21が、周方向に均等な間隔をあけて複数個形成されている。また、支持部材20の各貫通孔21の、バネ支持面(小径バネ30や大径バネ40の支持面)側の周縁からは、環状突起状をなした第1バネ支持部23がそれぞれ突設されている。
そして、図3に示すように、各小径バネ30の一端部31の内周に、各第1バネ支持部23が挿入されて、各小径バネ30の一端部31が支持部材20の支持面に支持されると共に、各第1バネ支持部23の先端部を、小径バネ30側に向けて広がる方向にカシメることで、複数の小径バネ30が支持部材20に対して抜け止めされた状態で、支持部材20の内径側において、周方向に沿って配列されるようになっている。なお、各小径バネ30は、その軸心が、支持部材20の支持面に対して直交し、かつ、互いに平行となるように立設して配置される(図3参照)。
また、前記支持部材20の外径側には、切欠き部25を介して、第2バネ支持部27が切起こして形成されている。この実施形態における第2バネ支持部27は、切欠き部25の、支持部材20の内径側周縁から、突片状に切起こされてなるものである。また、切欠き部25は、支持部材20の外径側であって、前記貫通孔21,21の間となるように、複数個形成されている。その結果、複数の第2バネ支持部27が、支持部材20の内径側に形成した複数の第1バネ支持部23に対して、支持部材20の周方向に重ならないように位置ずれして設けられている。
そして、図2や図3に示すように、支持部材20の外径側に、大径バネ40の一端部41を当接して支持させると共に、複数の第2バネ支持部27の先端側を、支持部材20の外径側に向けてそれぞれ屈曲させることで、大径バネ40の一端部41が内径側から押え込まれることとなり、大径バネ40が支持部材20の外径側において、支持部材20に対して抜け止め固定される。このとき、上述したように、支持部材20の内径側に複数の小径バネ30が配列されている関係上、大径バネ40は、複数の小径バネ30の配列箇所の外径側に配置されることとなる(図2及び図3参照)。言い換えると、複数の小径バネ30は、大径バネ40の内径側に配置されるようになっている。なお、一個の大径バネ40は、その軸心が、支持部材20の支持面に対して直交し、かつ、複数の小径バネ30の軸心と互いに平行となるように立設して配置される(図3参照)。
また、上記構成をなしたバネ組立体10は、一対の部材50,110との配置関係で、複数の小径バネ30及び一個の大径バネ40の状態が変化する。すなわち、図3に示す場合は、一方の部材50に支持部材20が配置されると共に、他方の部材である押圧部材110が、小径バネ30及び大径バネ40が当接しない状態となっているが、この場合、小径バネ30及び大径バネ40には何ら荷重が付加されておらず、自由長で延びている。
一方、図4に示す場合は、一対の部材50,110の間に、バネ組立体10を配置した状態であって、一方の部材50に支持部材20が配置されると共に、押圧部材110が、小径バネ30及び大径バネ40が当接して、両バネ30,40がやや押圧されて縮んだ状態となっている。この状態では、作動油Oによる油圧よりも、バネ組立体10の両バネ30,40による付勢力の方が高くなっている。このように、図4に示すバネ組立体10は、一対の部材50,110の間にセットされて、押圧部材110により押されただけの状態、すなわち、図7(a)に示す状態となっており、この状態を「セット時荷重」が付与された状態とする。
更に、図5に示す場合は、図4に示す状態から、作動油Oに所定圧力が付与されて、バネ組立体10の付勢力に抗して、押圧部材110が押されて、小径バネ30及び大径バネ40が更に押圧されて縮んだ状態となっている。このように、図5に示すバネ組立体10は、作動油Oの所定油圧により、両バネ30,40の付勢力に抗して、押された押圧部材110を介して、更に押された状態、すなわち、図7(b)に示す状態であり、この状態を「作動時荷重」が付与された状態とする。
上記のように、この実施形態のバネ組立体10における複数の小径バネ30は、大径バネ40の内径側に配置されているが、複数の小径バネ30は、大径バネ40の外径側に配置されていてもよい(これについては、後述の第3,第4実施形態で説明する)。
また、この実施形態においては、支持部材20に、複数の環状突起状をなした第1バネ支持部23を設けると共に、複数の突片状をなした第2バネ支持部27を設けたが、バネ支持部の形状や個数、位置等は、特に限定されるものではない(例えば、第1バネ支持部を、一対の爪状や、3個の突片状等としてもよい)。ただし、支持部材20には、複数の小径バネ30を支持可能とする第1バネ支持部と、一個の大径バネ40を支持可能とする第2バネ支持部との、両方が一体的に形成されていることが好ましい。また、上記の支持部材20は、例えば、金属材料から形成することができるが、合成樹脂等から形成してもよい。
次に、上記構成からなるバネ組立体10の作用効果について説明する。
この実施形態のバネ組立体10は、上述したように、例えば、自動車のAT100に組み込まれ、図4に示すように、一方の部材50に支持部材20が配置されると共に、押圧部材110が、小径バネ30及び大径バネ40が当接して、両バネ30,40がやや押圧されて縮んだ状態でセットされる。そして、この図4に示す状態から、作動油Oに所定圧力が付与されて、バネ組立体10の付勢力(小径バネ30及び大径バネ40による付勢力)に抗して、押圧部材110が押されると、図5に示すように、大径バネ40が圧縮されて縮むと共に、複数の小径バネ30が圧縮されて、太鼓のように軸方向中央部がやや膨らんだ状態でそれぞれ縮む。その結果、図7(b)に示すように、クラッチ103〜106どうしが互いに当接して、ケース101と軸102とが連結されて、軸102にトルクが伝達されるようになっている。
このとき、このバネ組立体10においては、図2や図3に示すように、支持部材20の周方向に沿って複数の小径バネ30を配列すると共に、複数の小径バネ30は、一個の大径バネ40の内径側に配置された構成となっている。このように、複数の小径バネ30と、小径バネ30の線径W1よりも大きい線径W2で、小径バネ30の外径D1よりも大径(外径D2)に形成され、かつ、小径バネ30の自由長L1よりも長い自由長L2を有する、一個の大径バネ40とを併用したことにより、所定のバネ荷重を確保しつつ、バネ組立体10全体の、バネ定数を下げることができる。
すなわち、小径バネ30だけで、所定のバネ荷重を確保しながら、バネ定数を下げるには、小径バネ30の自由長L1を長くする必要があるが、この場合には、小径バネ30が座屈しやすくなる。これに対して、このバネ組立体10においては、上述したように、複数の小径バネ30と大径バネ40とを併用したことによって、小径バネ30による所定のバネ荷重を得る際に、座屈しにくい大径バネ40の自由長L2を長くしたので、バネ組立体10全体のバネ定数を下げながら、小径バネ30の座屈を抑制することができるのである。
上記作用について図6を参照して詳述すると、図6には、バネ長と、荷重(バネの弾性力反発力により、受け止めることができる荷重)との関係を示すグラフが記載されている。図6中の縦線S1は、一対の部材50,110間にバネ組立体10をセットした状態(図4の状態)におけるバネ長を示し、同図6中の縦線S2は、図4の状態から押圧部材110により小径バネ30及び大径バネ40が押圧されて縮んだ状態(図5の状態)におけるバネ長を示している。
また、図6における実施例は、図1〜5に示す実施形態の形状となっており、図6における比較例は、図示はしないが、図1〜5に示す実施形態の形状から、大径バネ40を除いた形状となっている。なお、図6における傾斜した直線は、実施例及び比較例におけるバネ定数を意味することとなる(符号B1が実施例のバネ定数、符号B2が比較例のバネ定数)。また、バネ組立体のセット時における荷重(セット時荷重:S1参照)に対して、バネ組立体の作動時における荷重(作動時荷重:S2参照)の差が小さいほど、バネ組立体が荷重を受けた際の応答性が良く好ましい(セット時荷重から、付与される荷重が小さくても、バネ組立体が作動する)。
そして、この実施形態のバネ組立体10では、図1〜5に示す構造を採用することによって、図6に示すように、そのバネ定数B1を、比較例のバネ組立体のバネ定数B2よりも下げて寝かした状態にすることができる(傾斜角度を小さくすることができる)。その結果、実施例のバネ組立体10におけるセット時荷重と作動動時荷重との差を、比較例におけるセット時荷重と作動動時荷重との差に比べて、小さくすることができる。そのため、バネ組立体10を、上述したように、AT100に組み込まれる押圧部材110を付勢する、いわゆるリターンスプリングとして利用したときに、最小限の油圧で、バネ組立体10を、図4に示すセット状態から、図5に示す状態にスムーズに作動させることができるので、余計な油圧を付与する必要がなくなり、燃費向上等に寄与する。
また、この実施形態においては、図3に示すように、他方の部材(押圧部材110)が小径バネ30及び大径バネ40に当接しない状態での、大径バネ40の自由長L2が、小径バネ30の自由長L1よりも長く形成されているので、バネ組立体10全体のバネ定数を、より下げやすくすることができる。
更に、図4に示すように、他方の部材(押圧部材110)が小径バネ30及び大径バネ40に当接した状態での、大径バネ40の長さL2´は、小径バネ30の長さL1´よりも長く形成されているので、一対の部材50,110の間にバネ組立体10を配置した際における、一対の部材50,110間の距離を確保することができ(一対の部材のセット長の確保)、複数の小径バネ30を圧縮させやすくすることができる(大径バネ40の長さが、小径バネ30よりも短いと、大径バネ40の線材どうしが当接して、一方の部材50に対して他方の部材110を押せなくなり、小径バネ30による荷重が出ない)。
また、この実施形態においては、図2や図3に示すように、複数の小径バネ30は、大径バネ40の内径側に配置されているので、支持部材20の大きさを変えずに、なるべく外径の大きい大径バネ40を用いることができ、バネ組立体10全体のバネ定数を、より一層下げることができる。
図8〜10には、本発明に係るバネ組立体の、第2実施形態が示されている。なお、前記第1実施形態と実質的に同一部分には同符号を付してその説明を省略する。
この第2実施形態におけるバネ組立体10Aは、前記第1実施形態のバネ組立体10と基本的には同様の構造をなしているが、図9や図10に示すように、複数の小径バネ30の他端部33が、当接部材60により支持される構造となっている。
図8に示すように、当接部材60は、略円環板状をなしており、支持部材20の貫通孔21に適合する個数の、貫通孔61が周方向に均等な間隔で形成されており、その内面側周縁から、第3バネ支持部63がそれぞれ突設されている。なお、当接部材60の外径は、大径バネ40の内径よりも小さく形成されており、大径バネ40の内側に配置可能となっている。そして、図10に示すように、当接部材60に形成した各第3バネ支持部63を、小径バネ30の他端部33の内周に挿入してカシメることで、複数の小径バネ30の他端部33に、当接部材60が抜け止め固定されるようになっている。
また、押圧部材110に設けたバネ押圧部113が、当接部材60を押圧することで、複数の小径バネ30が押圧されるようになっている。すなわち、複数の小径バネ30は、当接部材60を介して、押圧部材110に間接的に付勢されるようになっている。
そして、この第2実施形態においても、上記の第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
図11〜13には、本発明に係るバネ組立体の、第3実施形態が示されている。なお、前記各実施形態と実質的に同一部分には同符号を付してその説明を省略する。
図12に示すように、この第3実施形態におけるバネ組立体10Bにおいては、大径バネ40が、複数の小径バネ30の配列箇所の内径側に配置された構造、言い換えると、複数の小径バネ30は、大径バネ40の外径側に配置されるようになっている。
図11に示すように、この実施形態における支持部材20Bは、その外径側に、貫通孔21を介して、複数の第1バネ支持部23が周方向に均等な間隔をあけて突設されていると共に、内径側に、切欠き部25を介して、複数の第2バネ支持部27が、第1バネ支持部23に対して周方向に位置ずれして形成されている。また、押圧部材110の外周縁部から、環状のバネ押圧部113が突設されており、この部分で複数の小径バネ30の他端部43を押圧し、更に、バネ押圧部113の内径側の部分で、大径バネ40Bの他端部43を押圧するようになっている。そして、図12や図13に示すように、各小径バネ30の一端部31が、各第1バネ支持部23によって、支持部材20Bの外径側に支持されると共に、一個の大径バネ40Bの一端部41が、複数の第2バネ支持部27によって、支持部材20Bの内径側に支持されるようになっている。なお、大径バネ40Bは、前記第1,第2実施形態のものと比べて外径が小さく形成されており、支持部材20Bに支持された状態で、支持部材20Bの内周縁部から飛び出ないようになっている。
そして、この第3実施形態においても、上記の第1,第2実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
図14〜16には、本発明に係るバネ組立体の、第4実施形態が示されている。なお、前記各実施形態と実質的に同一部分には同符号を付してその説明を省略する。
この第4実施形態におけるバネ組立体10Cは、前記第3実施形態のバネ組立体10Bと基本的には同様の構造をなしているが、図14や図15に示すように、複数の小径バネ30の他端部33が、当接部材60Cにより支持される構造となっている。
当接部材60Cは、略円環板状をなしており、支持部材20Bの貫通孔21に適合する個数の、貫通孔61が周方向に均等な間隔で形成されており、その内面側周縁から、第3バネ支持部63がそれぞれ突設されている。なお、当接部材60Cの内径は、大径バネ40Bの外径よりも大きく形成されており、大径バネ40の外側に配置可能となっている。そして、図16に示すように、当接部材60Cに形成した各第3バネ支持部63を、小径バネ30の他端部33の内周に挿入してカシメることで、複数の小径バネ30の他端部33に、当接部材60Cが抜け止め固定されるようになっている。
また、押圧部材110に設けたバネ押圧部113が、当接部材60Cを押圧することで、複数の小径バネ30が押圧されるようになっている。すなわち、複数の小径バネ30は、当接部材60Cを介して、押圧部材110に間接的に付勢されるようになっている。
そして、この第4実施形態においても、上記の第1〜3の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で、各種の変形実施形態が可能であり、そのような実施形態も本発明の範囲に含まれる。
10,10A,10B,10C バネ組立体
20,20B 支持部材
30 小径バネ
31 一端部
33 他端部
40 大径バネ
41 一端部
43 他端部
50 部材(一方の部材)
60,60C 当接部材
110 押圧部材(他方の部材)

Claims (3)

  1. 円環状をなした支持部材と、
    該支持部材の周方向に沿って複数個配列され、一端部が前記支持部材に支持された小径バネと、
    前記小径バネの線径よりも大きい線径で、前記小径バネの外径よりも大径に形成され、かつ、前記小径バネの自由長よりも長い自由長を有し、一端部が前記支持部材に支持された一個の大径バネとを有しており、
    複数の前記小径バネは、前記大径バネの内径側、又は、外径側に配置されていることを特徴とするバネ組立体。
  2. 前記バネ組立体は、一対の部材の間に配置されるものであって、一方の部材に前記支持部材が配置され、他方の部材が、複数の前記小径バネ及び前記大径バネの他端部が当接可能とされており、
    前記他方の部材が前記小径バネ及び前記大径バネに当接しない状態での、前記大径バネの自由長が、前記小径バネの自由長よりも長く形成されており、
    前記他方の部材が前記小径バネ及び前記大径バネに当接した状態での、前記大径バネの長さは、前記小径バネの長さよりも長く形成されている請求項1記載のバネ組立体。
  3. 複数の前記小径バネは、前記大径バネの内径側に配置されている請求項1又は2記載のバネ組立体。
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