JP2020197081A - シート状表装材の施工方法 - Google Patents

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【課題】シート状表装材の貼付けを容易に行うことができ、その仕上がりが良好なものとなるシート状表装材の施工方法を提供する。【解決手段】可撓性を有する厚みが1〜10mmのシート状表装材の施工方法であって、施工面に対して着色された下塗材を塗布し、下塗材が硬化乾燥した後に、下塗材と同色の接着材によりシート状表装材を貼付け、シート状表装材の周囲からはみ出した接着材をヘラ又はコテで平滑に均すことで、シート状表装材の貼付けを容易に行うことができ、その仕上がりが良好なものとなる。【選択図】なし

Description

本開示は、建物など構造物の内外壁表面を始め、床面,天井,柱などへ適用される可撓性を有するシート状表装材の施工方法に関するものである。
従来、建物など構造物の内外壁表面には、その表面の美装と保護の目的で仕上げされることが多い。
この仕上げには、塗装などの湿式工法により仕上げられる他に、タイルやシート状表装材などの化粧部材を用いた乾式工法を行うこともある。乾式工法でのシート状表装材は、美観性に優れた表面に仕上げることができるため用いられることが多くなってきている。
このようなシート状表装材は、各種骨材と合成樹脂等の結合材とを含む組成物をシート状に成形したもので、骨材の種類や比率、表面の凹凸形状等を調整することによって種々の意匠性が表出できるものである。
このシート状表装材は、レンガ、タイル等に比べ軽量且つ安価で、可とう性を有するため施工性に優れ、下地への適合性が広いというもので、簡単に切断することができ、施工部位に合わせて任意形状に切断し、貼り付けることができる。
このようなシート状表装材を用いたものには、下記のようなものなどが多くある。
実用新案登録第3220144号公報 特開平09−221844号公報
まず、特許文献1の化粧壁面には、2以上の化粧シートが、互いに間隔をあけて目地凹部を形成するように貼着されており、上記接着材が、目地底部を形成し、且つ上記化粧シートの小口を被覆していることが記載されている。
これにより、化粧シートの小口において十分な耐水性等を発現し、さらに目地部と化粧シートによって形成される凹凸により、優れた立体的コントラストを有する化粧壁面を提供するものである。
また、特許文献2のシート状表装材の目地処理方法では、化粧材部と基材部および重ね代部を有する表装材を用いて、重ね代の上に貼り付けることになるおよび貼り重ねてある表装材の重ね代との接線部分に沿って、2辺が目地巾の半分以下にあり、0.5mm以上3.0mm以下のほぼ三角形の断面を有するシーリング材を充填するシート状表装材の目地処理方法が記載されている。
これにより、シーリング材等により充填された状態、即ち平目地あるいはふくりん目地とせず、透し目地の状態において仕上げ、かつ施工前後の手順を隠したものにするようにしているものであり、目地部の性能を妨げない方法である。
しかしながら、特許文献1の化粧壁面では、化粧シートの0.2〜30mm程度の小口の全体に接着材を事前又は貼着後に塗布するもので有るため、その塗布作業は、難しいもので、その接着剤の塗布により化粧シート表面を汚すことがある。
汚すことを想定し、化粧シート表面に養生材により保護する必要もある。このようにきれいに仕上げることが困難で、手間が掛かることものである。
特許文献2のシート状表装材の目地処理方法では、目地の仕上がり具合に有効なものであり、表装材に重ね代を設け、その重ね代に表装材を重ねながら貼り付けるものである。そのため、表装材の貼り付けでは、下から上に向かって貼り付けることになり、その施工に制約ができ、効率的に施工を行うものではない。
本開示は、シート状表装材の貼付けを容易行うことができ、その仕上がりが良好なものとなるシート状表装材の施工方法を提供することにある。
可撓性を有する厚みが1〜10mmのシート状表装材の施工方法であって、施工面に対して着色された下塗材を塗布し、下塗材が硬化乾燥した後に、下塗材と同色の接着材によりシート状表装材を貼付け、シート状表装材の周囲からはみ出した接着材をヘラ又はコテで平滑に均すことである。
これにより、シート状表装材の貼付けを容易に行うことができ、その仕上がりが良好なものとなる。
つまり、シート状表装材を貼付けるのには十分な量の接着材を使用し、端部から余った接着材を出し、その余った接着材をシート状表装材の端部周りを均し整えることで、その端部の接着を確認することができ、端部側面にも接着材を付けることができ、端部周囲も一体に接着できるものである。
さらに、接着材が硬化乾燥後に、シート状表装材の側面と下塗材層又は接着剤層により形成される隅角部に接着材と同色の充填材を充填することである。
これにより、その端部の接着の状態を確認することができ、端部側面と硬化した接着材層と接着することができるため、より接着を良好なものとすることができる。
前記ヘラ又はコテの幅が、シート状表装材間の目地幅と同サイズであることにより、仕上りや目地幅が安定し、次に貼るシート状表装材の貼り位置が分かり、効率的に作業ができるものである。又、シート状表装材の端部側面に綺麗に接着材を付けることができる。
本開示の実施形態を詳細に説明する。
本開示のシート状表装材の施工方法は、可撓性を有する厚みが1〜10mmのシート状表装材の施工方法であって、施工面に対して着色された下塗材を塗布し、下塗材が硬化乾燥した後に、下塗材と同色の接着材によりシート状表装材を貼付け、シート状表装材の周囲からはみ出した接着材をヘラ又はコテで平滑に均すことである。
シート状表装材は、建築物などの壁面の仕上げに用いられるものであって、御影石調や砂岩調,大理石調などの岩石模様、木目などの木材模様、タイル調や幾何学的な模様など意匠性を付与することができるもので、これら模様と目地模様との組み合わせにより、美観性を高めることができる。
これらシート状表装材は、壁面に良く馴染むように可撓性があるものである。この可撓性を有するために、曲面への施工も可能なものである。
このように可撓性を有するため、その多くは、合成樹脂を主成分とするものが多い。
また、そのシート状表装材の厚みが1〜10mmのものであるため、比較的軽量で、その重量が0.5〜10Kg/mの範囲のものが多い。
この重量のため容易に接着材で貼ることができ、貼着後そのシート状表装材のズレが少ないものである。
このシート状表装材は、壁面の仕上がりに影響するものであり、単一の層構造により得られたものや複層構造なものがあり、本開示では、この複層構造のシート状表装材を用いることが多い。
この複層構造のシート状表装材は、意匠形成のための化粧材部と下地との接着性やシート状表装材の引っ張り,曲げや引き裂き強度の向上のための基材部とにより構成させるものである。
この化粧材部は、天然石やその砕石,着色骨材,着色プラスチック粒,プラスチック砕石を、合成樹脂エマルション,溶剤型合成樹脂,ホットメルト樹脂等により成形したものや建築用吹付材などの塗料を用いた塗装塗膜により形成されたものなどが挙げられるが、特に制限されるものではない。
その他にもこのシート状表装材の化粧材部の形成方法としては、塗料などの液状物を型枠などに流し込む方法や加熱ニーダー,圧延ロールなどの方法により形成されることが可能である。
基材部は、不織布,織布,ガラスクロス,セラミックペーパー,合成紙,メッシュ,クロスなどから選択されるものあるいは、これらの素材に対して樹脂補強あるいは目止め処理を施したものが利用される。
これらの中でも可とう性や水蒸気透過性などを有するものが好ましく、織布、不織布、メッシュ、クロス等の繊維質系のものを用いられることが多い。
また、その化粧材部の表面には、表面保護や汚染防止性などのためにクリヤー層を設けたものが好ましく用いられる。クリヤー層を形成するためのクリヤー塗料は特に制限されるものではなく、一般的なものを使用することができる。
このシート状表装材は、これらを組み合わせて構成されるもので有り、その複合化については、貼り合せ、あるいは基材部上への塗装、化粧材を成形し未硬化の状態のうちに基材を埋め込むことなどにより製造されるものである。
このシート状表装材を貼り付けるにあたり、施工面に下塗材を塗布する。この下塗材の塗布する前には、この施工面の必要な下地処理などを行う。
この必要な下地処理には、この施工面を平滑にすることや下塗材の密着を良好にするためのプライマー処理などが含まれる。
下塗材は、特に制限されるものではないが、施工面への密着が良好なもので有り、後述される接着材との密着が良好のものであり、目地部として露出されることもあるため耐候性などの耐久性に優れたものであることが好ましい。
この下塗材には、溶剤系や水系の塗料が用いられることが多く、その中でも水系塗料が好ましく用いられることが多い。この水系塗料は、水を溶媒としたもので、乾燥過程で水が蒸発し、塗膜を形成するものである。
この水系塗料には、そのバインダーには、塗料の使いやすさ、製造の容易さ、入手の容易さより合成樹脂エマルションが用いられることが多い。
この合成樹脂エマルションは、合成樹脂を水に分散させたもので、この合成樹脂には、アクリル樹脂,ウレタン樹脂,塩化ビニル樹脂,シリコーン樹脂,酢酸ビニル樹脂,ポリエステル樹脂,スチレン樹脂,フッ素樹脂などの樹脂を単独又は共重合したものが使われる。
合成樹脂エマルションは、乳化重合のような常用の重合技術で製造することができる、一般的なもので良い。
塗料適性,塗膜の物性,入手の容易性などの点から、アクリル樹脂、スチレン樹脂より製造されたアクリル系合成樹脂エマルション及びアクリルスチレン系合成樹脂エマルションが好ましい。
また、酸化チタン,カオリン,タルクやクレーなどの白色顔料や着色顔料のような着色成分を含ませ着色させ、フィラー成分を含有させることもできる。これらにより、施工面を均一な色にさせることができる。
この着色顔料には、酸化鉄などの無機系の顔料や有機系顔料などがあり、白色顔料と組み合わせ任意の色を得ることができる。
このフィラー成分は、炭酸カルシウム,珪藻土,ベントナイト,ホワイトカーボン,ガラスビーズ,プラスチックビーズ,水酸化アルミニウムや珪砂などの体質顔料が挙げられる。
このフィラー成分の平均粒子径は、150μm以下のものが用いられることが多く、炭酸カルシウム,珪藻土,水酸化アルミニウムや珪砂が容易に入手することができるため好ましく用いられる。
これら着色成分やフィラー成分などの顔料成分の含有量は、塗料の顔料体積濃度(PVC)が、5%〜80%になる範囲が好ましく、30〜70%の範囲がより好ましい。
この顔料体積濃度が5%より少ない場合には、下塗材により形成される塗膜の隠ぺい性が低下し、80%を超える場合には、塗膜の耐久性や仕上がりに影響を与えることがある。
そのため、この範囲内で必要に応じた顔料体積濃度を調整するが、30〜70%の範囲に調整することで、より仕上がりが良好なものとなる。
この塗料に平均粒径150〜800μmの範囲の骨材を含むことが可能で、これにより、後述される接着材が引っ掛かり易くなり、接着性が向上するものとなる。
この骨材には、珪砂などの天然砂、珪石,寒水石,大理石,御影石を含む天然石の粉砕物、陶磁器粉砕物、ガラス,プラスチックからなるビーズ、黒曜石,真珠岩,ガラス粉を発泡体とした軽量骨材などがあり、入手の容易さにより珪砂や寒水石などが多い。
この水系塗料には、その他の添加剤としての低沸点アルコール,高沸点溶剤,界面活性剤,増粘剤,着色顔料,難燃剤,pH調整剤,防腐剤等のような一般に塗料製造に配合されている成分を使用することができる。
高沸点溶剤は、造膜助剤や防凍剤として用いられ、界面活性剤は、消泡剤,分散剤,湿潤剤などとして用いられる。増粘剤は、粘度及び粘性調整のために用いられる。
このようなものにより下塗材は、構成される。この下塗材が水系塗料の場合には、その水系塗料の粘度を上げることにより接着材に利用することが可能である。
この接着材の粘度は、特に制限されるものではなく、コテ,ヘラや塗装用ローラーで塗布することが可能であり、貼り付けたシート状表装材がズレるものでなければ良い。
このズレは、シート状表装材の単位面積当たりの重量と接着材の粘度,硬化時間,塗布量に影響されることが多いため、確認が必要な場合がある。
この接着材は、前記記載の下塗材と同様で、下塗材への密着が良好なもので有り、目地部として露出されるものであるため耐候性などの耐久性に優れたものであることが好ましい。
この接着材には、溶剤系,無溶剤系や水性の接着材が用いられることが多く、それぞれ硬化剤と反応して硬化させるものや空気中の湿気などにより硬化するものなどがある。その中でも水性接着材がその取扱いの点などから好ましく用いられることが多い。
この水性接着材には、そのバインダーには、接着材の使いやすさ、製造の容易さ、入手の容易さより合成樹脂エマルションが用いられることが多い。
この合成樹脂エマルションは、合成樹脂を水に分散させたもので、前記水系塗料に用いられるものと同様なものであれば良い。
この水性接着材には、添加剤としての低沸点アルコール,高沸点溶剤,界面活性剤,増粘剤,着色顔料,難燃剤,pH調整剤,防腐剤等のような一般に配合される成分を使用することができる。
この接着剤は、前記下塗材と同色にする必要があるため、着色成分を含有させることが必要である。この着色成分には、白色顔料,着色顔料や体質顔料などの各種顔料などがある。
白色顔料には、酸化チタン,カオリン,タルクやクレーなどがあり、着色顔料には、酸化鉄などの無機系の顔料や有機系顔料などがある。又、炭酸カルシウム,珪藻土,ベントナイト,ホワイトカーボン,ガラスビーズ,プラスチックビーズ,水酸化アルミニウムや珪砂などの体質顔料がある。
このような顔料成分の組み合わせにより、前記下塗材と同色の色に調整し、得ることができる。
このようなものにより接着材は、構成され、この接着材の粘度を下げることにより前記下塗材として用いることも可能である。この粘度を下げる方法としては、希釈剤などにより希釈して、粘度を下げ、塗装可能な状態にし、下塗材として用いることができる。
例えば、水性接着材の場合には、その溶媒である水により希釈することになる。
このようなシート状表装材,下塗材や接着材などにより本開示は、構成され行うことができる。
これらにより本開示のシート状表装材の施工は、施工面に対して行われ、その施工面には、住宅,マンション,学校,病院,店舗,事務所,工場,倉庫などの建築物の壁面を構成するコンクリート,モルタル,ALCパネル,サイディングボード,押出成型板,石膏ボード,スレート,セラミック,プラスチック,繊維混入セメント板,セメント珪酸カルシウム板,スラグセメントパーライト板,合板などの木材,石材,タイル,レンガ等の種々の対象物に行うことが可能である。
また、これらの表面に対して、シーラー,サーフェーサー,フィラー,パテなどの何らかの表面処理が施されたものでもよく、既に被膜が形成されたものや、壁紙が貼り付けられたものなどであってもよい。
これらにより構成される塗装方法を実施形態により詳細に説明する。
まず、施工面に対して着色された下塗材を塗布する。この下塗材の塗布方法としては、一般的な塗装方法に用いられるスプレー,塗装用ローラーや刷毛などの塗装器具を用いて行うことができる。
これらの塗装器具の中でも塗装時の下塗材の飛散や塗布作業性の点から塗装用ローラーを用いて行われることが多い。
この塗装用ローラーは、塗料保持層があるローラーカバーをローラー器具に装着することにより塗装が可能なものとなる。塗装用ローラーカバーは、円筒状部材と塗料保持層により構成される。
この塗料保持層は、その内部に塗材を含ませることができる空間が有り、塗材に浸し圧力を掛け、変形させ圧力を開放すると空間の空気と置換される形で液体を吸い取り、その塗材を保持することができる。
このように保持された塗材は、被塗装面に接し、塗装時の圧力により放出され、塗布することができる。
この下塗材を塗装用ローラーで塗布する場合には、塗料保持層が繊維毛状のウールローラーを用いることが多く、このウールローラーは、円筒状部材に繊維毛を植毛して作られたもので、繊維毛状が羊毛状のものを用いたものがある。
このウールローラーは、毛丈,素材,サイズや形状などの異なったものが多様にあり、大きく分けると3種類に分類でき、円筒状部材の表面から毛先までの長さ(以下、毛足)で分類されている。
毛足が4〜5mm程度と短い短毛ローラー,毛足が13mm程度と中程度の長さの中毛ローラーや毛足が20mm以上の長さを持つ長毛ローラーがある。
このウールローラーの中でも、中毛ローラーや凸凹のある塗装面でも毛足が長いので容易に塗装することができる長毛ローラーが用いられることが多い。
塗装用ローラーの塗料保持層の長さは、50〜300mmの範囲のものが好ましく用いられる。50mmより小さい場合では、塗布作業での塗り継ぎが多くなり、塗布斑が目立つことがある。
また、300mmより大きい場合では、扱い難いことがある。100〜200mmの範囲のものであれば作業が行い易く、塗り継ぎが比較的少なくなるためより好ましいものである。
塗料保持層の外径が直径で20〜75mmの範囲が好ましく、この範囲であることで、塗布作業性に適したものであり、保持することができる下塗材の量が適切となり、安定的に塗布することができるものである。
このようにして下塗材を塗布する。この下塗材の色が仕上がった面の目地の一部となる場合があり、その色が目地色となる。
この下塗材が硬化乾燥した後に、シート状表装材を貼り付けることになるが、その貼り付ける前に、そのシート状表装材を貼り付ける位置を印しておくことが好ましい。
その貼り付ける位置が分かっていることで、適切に接着材を塗付けることができることになる。
次に接着材を塗付けシート状表装材を貼り付ける。この接着材の塗付け方法としては、コテやヘラにより塗付けることが一般的であり、このコテ,ヘラの塗付け部分の形状が櫛目状になっているものを使うことが多い。
この櫛目状のヘラ,コテを使うことで接着材の塗付け量が一定なものとなる。又、塗装用ローラーを使う場合もある。
この塗装用ローラーの中でもスポンジローラーや砂骨ローラーと呼ばれる、塗装用ローラーを使用する。この塗装用ローラーは、比較的多く含むことがでるので一度に塗る面積が広くなり、塗料保持層の弾力性のある空隙により下地に馴染み、効率的に作業することができる。
このように接着材を塗付ける。この塗付け量は、接着材の粘度などの性状,施工面の形状や吸い込み状態,シート状表装材の裏面の状態や厚みなどにより変わるが、塗付けた後にシート状表装材を貼り付け、そのシート状表装材を押し当てた時に、シート状表装材の端部より接着材がはみ出ることが必要になる。
つまり、シート状表装材の接着に必要以上の塗付け量で貼り付けることになる。
おおよその接着材の塗付け量としては、0.1〜3kg/mの範囲であることが多く、この範囲であれば良好な接着効果を得ることができ、その仕上がりも良好なものとなる。
この押し当てには、転圧ローラーや叩き板などを使いシート状表装材の表面の中央部から端部へ圧力を掛け、余剰な接着材をシート状表装材の端部から押し出すように押し当てる。
このようにシート状表装材を必要以上の接着材量で貼り付け、余剰の接着材をシート状表装材の端部から出すことで、シート状表装材全体に接着材を斑無く行渡らせることができ、シート状表装材の端部にまで十分な接着効果を得ることができる。
シート状表装材の周囲から押し出され、はみ出した接着材をヘラ又はコテで平滑に均す。これにより、シート状表装材の貼付けを容易に行うことができ、その仕上がりが良好なものとなる。
つまり、シート状表装材を貼付けるのには十分な量の接着材を使用し、端部から余った接着材を出し、その余った接着材をシート状表装材の端部周りを均し整えることで、その端部の接着を確認することができ、端部側面にも接着材を付けることができ、端部周囲も一体に接着できるものである。
また、シート状表装材の端部からの水の浸入を防止することができ、それによりシート状表装材間の目地を形成することができ、施工面の仕上がりを良好なものとすることができる。
シート状表装材の端部から出た接着材は、そのシート状表装材に隣接して貼るシート状表装材の接着に用いることもできる。これにより接着材のロスを最小限に抑えることが可能となる。
また、接着材の種類によっては、余った接着材を再び容器に戻し、再度使用することも可能である。この場合の接着材の種類としては、接着材の溶媒が蒸発して硬化する1液型のものが可能である。
ここで用いられるコテ又はヘラは特に制限されるものではなく、一般的に市販されているもので、プラスチック製や金属製のコテ又はヘラで良く、その大きさも作業が行い易いようなものであれば良い。
より好ましくは、前記ヘラ又はコテの幅が、シート状表装材間の目地幅と同サイズであるものである。
これにより、仕上りや目地幅が安定し、次に貼るシート状表装材の貼り位置が分かり、効率的に作業ができるものである。又、シート状表装材の端部側面に綺麗に接着材を付けることができる。
この目地幅は、隣り合うシート状表装材の間隔のことであり、その間隔は、特に制限されるものではないが、多くの場合は、3〜20mmの範囲である。
この範囲であれば、シート状表装材と目地を生かした良好な仕上がりとなり、施工性も良いものとなる。そのため平滑に均すためのヘラ又はコテの幅も3〜20mmの範囲のものを用いることが好ましいものとなる。
このように本開示のシート状表装材の施工方法は、施工され、シート状表装材を貼付けるのには十分な量の接着材を使用し、端部から余った接着材を出し、その余った接着材をシート状表装材の端部周りを均し整えることで、その端部の接着を確認することができ、端部側面にも接着材を付けることができ、端部周囲も一体に接着できるものである。
また、下塗材と接着材とが同色であることから、シート状表装材の周囲からはみ出した接着材をヘラ又はコテで平滑に均す工程において、そのはみ出した接着材の量が少なくても、目地の色などに違和感がなく、簡単に仕上がることが可能である。
このようにシート状表装材の貼付けを容易に行うことができ、その仕上がりが良好なものとなる。
さらに、接着材が硬化乾燥後に、シート状表装材の側面と下塗材層又は接着剤層により形成される隅角部に接着材と同色の充填材を充填することである。
これにより、その端部の接着の状態を確認することができ、端部側面と硬化した接着材層と接着することができるため、より接着を良好なものとすることができる。
この充填材は、接着材と同色であればよく、前記下塗材や接着材を用いることもできる。又、接着材と同色のシーリング材を用いることも可能である。
好ましくは、下塗材や接着材を用いることで、目地部が一体となり十分な密着性を実現させることができる。
このシーリング材は、一般的なシーリング材を利用することができ、その種類として、シリコーン系,変成シリコーン系,ポリサルファイド系,アクリルウレタン系,ウレタン系,アクリル系のものがある。これらの中でも、透湿性の観点からシリコーン系あるいは変成シリコーン系,耐汚染性の観点から変成シリコーン系,ポリサルファイド系のシーリング材が適している。
このシーリング材の硬さ,粘度は、建築用シーリング材として利用される範囲と同じで良く、JISA5758 建築用シーリング材の押出し性において基準のある20秒以下にあれば問題なく使用できる。
これら充填材の充填に当っては、ノズル径0.5〜3.0mmにあるシーリング材注入器具や注射器状のシリンジにより、充填箇所である下塗材層又は接着剤層により形成される隅角部に充填する。
これにより、その隅角部に略三角形状の断面をもって充填材が固着する。このノズルの断面形状は、円形であっても充填材を押え付けるように塗り付けることにより、略三角形状の断面が得られる。
また、ノズルの先端が斜めに切断してあった方が、表面が盛り上ることのない、表面を平らにした充填を行えることになる。
このように接着材と同色の充填材を充填することにより目地部にはみ出た接着材と一体となり違和感のない仕上がりとなる。
また、シート状表装材の端部からの水の浸入を防止することができ、特に、横目地方向の下辺側目地壁部分に貯まり易い雨水などの水の浸入を防止することができる。
さらに、埃や汚れなどが溜り易い部分に、硬化した充填材の形状が略三角形状の断面であることから、溜り難くなり、風雨による除去も可能となる。
さらに、目地部をより立体的にすることで、目地部により陰影を付けることができて、シート状表装材の立体感を強調し、より際立せることが可能となる。
また、下塗材,接着材や充填材は、同色であるが、その色は、特に制限されるものではない。これらの材料は、目地部を形成するものであることからシート状表装材と色相が異なる色であることが多く、黒色やグレーなど無彩色を用いることが多く、目地部を強調した意匠に仕上げることができる。
次に、前記実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
上記シート状表装材は、化粧材部と基材部により構成されるものが好ましく、これによりそのシート状表装材の下地との接着性や引っ張り,曲げや引き裂き強度を向上させることができ、化粧材部によりシート状表装材の意匠性を向上させることができる。
上記下塗材は、水系塗料であり、その顔料体積濃度が、5%〜80%になる範囲であることが好ましく、これにより下塗材により形成される塗膜の隠ぺい性や耐久性や仕上がりが良好なものとなる。
上記下塗材に平均粒径150〜800μmの範囲の骨材を含むことが好ましく、これにより接着材が引っ掛かり易くなり、接着性が向上するものとなる。
上記下塗材が水系塗料であり、その水系塗料と同成分のものを接着材に利用することが好ましく、下塗材への密着が良好なもので有り、目地部として露出されるものであるため耐候性などの耐久性に優れたものである。
上記下塗材を塗料保持層の長さが50〜300mmの範囲,外径が直径で20〜75mmの範囲である中毛ローラー又は長毛ローラーのウールローラーで塗布することが好ましく、これにより塗布作業性に適したもので、塗装用ローラーの取り扱いが良く、塗り継ぎなどの塗布斑が目立ち難く、容易で安定的に塗布することができるものである。
上記接着材をスポンジローラー又は砂骨ローラーにより塗付けることが好ましく、これにより比較的多く接着材を含ませることができ、一度に塗る面積が広くなり、塗料保持層の弾力性のある空隙により下地に馴染み、効率的に作業することができる。
上記接着材の塗付け量が0.1〜3kg/mの範囲であることが好ましく、これにより良好な接着効果を得ることができ、その仕上がりも良好なものとなる。
上記充填材が下塗材又は接着材を用いることが好ましく、これにより目地部が一体となり十分な密着性を実現させることができる。
上記充填材の充填にノズル径0.5〜3.0mmのシリンジにより充填することが好ましく、これにより、その隅角部に略三角形状の断面をもって充填材が固着することができる。
上記下塗材と接着材と充填材が同色であり、黒色やグレーなど無彩色を用いることが好ましく、これにより目地部を強調した意匠に仕上げることができる。

Claims (3)

  1. 可撓性を有する厚みが1〜10mmのシート状表装材の施工方法であって、
    施工面に対して着色された下塗材を塗布し、
    下塗材が硬化乾燥した後に、
    下塗材と同色の接着材によりシート状表装材を貼付け、
    シート状表装材の周囲からはみ出した接着材をヘラ又はコテで平滑に均す
    シート状表装材の施工方法。
  2. さらに、接着材が硬化乾燥後に、シート状表装材の側面と下塗材層又は接着剤層により形成される隅角部に接着材と同色の充填材を充填する請求項1に記載のシート状表装材の施工方法。
  3. 前記ヘラ又はコテの幅が、シート状表装材間の目地幅と同サイズである請求項1又は請求項2に記載のシート状表装材の施工方法。

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