JP2020196507A - 着脱部材及び可搬式コンテナ - Google Patents
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Abstract
Description
容器10は、容器本体11と、パチン錠40が装着される一対の台座部材15と、ハンドル50を支持する一対のハンドル支持部材18と、を備える。
容器本体11は、上方向に向けて開口する有底の円筒状に形成されている。容器本体11は、ステンレス等の金属により形成される。
一対の台座部材15は、ステンレス等の金属により形成される略コ字状(略U字状)の金具である。台座部材15の開口側の端部は容器本体11の外周面に溶接等で固定されている。台座部材15は、高さ方向Hに貫通する空洞部を有する向きに設置される。一対の台座部材15は、容器10の径方向に互いに対向する位置に配置される。台座部材15には、パチン錠40が着脱可能に装着される。台座部材15の具体的な構成については後で詳述する。
一対のハンドル支持部材18は、ステンレス等の金属により形成され、容器本体11の外周面に向けて開口する略コ字状の金具である。一対のハンドル支持部材18の開口側の端部は容器本体11の外周面に固定されている。一対のハンドル支持部材18は、容器10の径方向に互いに対向する位置に配置される。各ハンドル支持部材18における容器本体11の周方向に並ぶ2つの壁部18bには貫通する孔18aが形成されている。ハンドル支持部材18の各孔18aには、ハンドル50が回転可能にハンドル50の端部が挿入されている。例えば、一対のハンドル支持部材18が並ぶ方向と一対の台座部材15が並ぶ方向は直交している。
図2(a),(b)に示すように、台座部材15は、本体板部15aと、側壁部15b,15cと、防護壁部15d,15eと、フランジ部15f,15gと、を備える。
一対の側壁部15b,15cは、本体板部15aの幅方向Wの両端から、本体板部15aに直交し、容器本体11の外周面に向かう方向に延びる板状をなす。側壁部15bは本体板部15aの幅方向Wの一端部(図2(a)の右端部)に連結され、側壁部15cは本体板部15aの幅方向Wの他端部(図2(a)の左端部)に連結される。
本体板部15aには、側壁部15bとの連結部である角部に位置する溝部15hが形成されている。溝部15hは、上方向に向けて開口し、かつ本体板部15aの厚さ方向に貫通する。溝部15hには、パチン錠40の後述するロック部材42が位置する。
また、図2(a)に示すように、本体板部15aには、本体板部15aの厚さ方向に貫通するスライド孔15jが形成されている。スライド孔15jには、パチン錠40が台座部材15に装着される際に、パチン錠40の後述するスライド部41dが挿入される。スライド孔15jは、側壁部15cの挿入孔15iから幅方向Wに沿って延びるように形成され、高さ方向Hの中央部に位置する。スライド孔15jは、側壁部15cの挿入孔15iの下部に対応して位置し、挿入孔15iにつながっている。スライド孔15jのスリットの高さ幅は、高さ方向Hにおいてスライド部41dの厚さよりも大きく形成される。
図3及び図4に示すように、防護壁部15d,15eは、ロック部材42の後述する被押圧部42bを高さ方向Hから見て露出させるために側壁部15bとの間の隙間を有する。
詳しくは、図2(a)に示すように、パチン錠40は、ベース部41と、ロック部材42と、レバー部材43と、アーム部材44と、回転ピン45と、コイルばね部46と、図3に示すように、トーションばね47と、を備える。
レバー装着部41aは、ベース部41の上部に位置し、レバー部材43が回転可能に嵌め込まれる。
図5(a)に示すように、スライド部41dは、ベース部41における容器本体11の外周面に対向する本体面41sに設けられている。
図5(b)に示すように、スライド部41dは、本体面41sから容器本体11の外周面に向かって延びる第1片部41eと、第1片部41eにおける容器本体11の外周面に近い端部から上方向に延びる第2片部41fと、を備え、L字状をなす。
第1片部41eは、台座部材15の挿入孔15i内に位置する。第2片部41fは、台座部材15の本体板部15aの背面(容器本体11の外周面に近い面)に対面し、本体板部15aを本体面41sとの間で挟持する。スライド部41dが挿入孔15i内に位置すると、パチン錠40が幅方向Wを除き台座部材15に固定される。
詳しくは、図3に示すように、ロック部材42は、本体部42aと、被押圧部42bと、を備える。本体部42aは、ロック回転支持ピン41cに直交する方向に延びる長方形板状をなす。本体部42aの基端部には、ロック回転支持ピン41cが挿通される貫通孔41hが形成されている。これにより、ロック部材42はロック回転支持ピン41cに回転軸Axを中心に回転可能に支持されている。
図3に示すように、被押圧部42bは、ロック部材42の先端部に位置し、ロック回転支持ピン41cに沿う幅広の形状をなす。被押圧部42bは、本体部42aに直交し、台座部材15の幅方向Wの中央部に向けて延びる。
図3に示すように、被押圧部42bは、ロック部材42がアンロック位置に回転可能となるように、上方向から見て、台座部材15、例えば、台座部材15における本体板部15a、側壁部15b及び防護壁部15dの隙間から露出する。
また、図4に示すように、被押圧部42bは、ドライバ等の工具Tlにより下方向(図4の紙面垂直方向)から押圧されてアンロック位置に回転可能となるように、下方向から見て、台座部材15、例えば、台座部材15における本体板部15a、側壁部15b及び防護壁部15eの隙間から露出する。
レバー部材43の一端部(図2(a)の上端部)には、ベース部41のレバー装着部41aが嵌め込まれる凹部43aが形成される。レバー部材43の凹部43aにベース部41のレバー装着部41aが嵌め込まれることにより、レバー部材43はベース部41に回転可能に支持される。
レバー部材43の他端部(図2(a)の下端部)は、レバー部材43における幅方向Wに並ぶ2つの側壁の間に回転ピン45を支持する。アーム部材44はU字状をなす。アーム部材44におけるレバー部材43側(図2(a)の上側)の端部はレバー部材43を幅方向Wから挟み込むように位置し、回転ピン45に回転可能に支持される。アーム部材44におけるレバー部材43から遠い先端部44cは、図1に示す蓋20の被係止部材23に係止される。
図2(a)に示すように、アーム部材44は、アーム部材44の長手方向に並ぶ2つの部材44a,44bに分割されて構成される。コイルばね部46は、2つの部材44a,44bの間を連結するように設けられる。コイルばね部46が弾性変形することにより、アーム部材44は伸縮可能となる。
なお、本例に限らず、アーム部材44は、1つの部材により構成され、コイルばね部46が省略されてもよい。
まず、図2(b)に示すように、パチン錠40を台座部材15に近づけ、パチン錠40のスライド部41dを台座部材15の挿入孔15iにスライド可能(幅方向W)な位置に配置する。そして、ロック部材42の被押圧部42bに上方向への外力を工具又は手指により加えることにより、トーションばね47(図3参照)の付勢力に抗して、ロック部材42をアンロック位置に保持する。この状態で、スライド部41dを台座部材15の挿入孔15iを介してスライド孔15j内に挿入する。
そして、図2(c)に示すように、ロック部材42を溝部15hに高さ方向Hに対向する位置に到達させる。次に、図2(d)に示すように、ロック部材42に加わる外力を解放すると、トーションばね47(図3参照)の付勢力によりロック部材42が溝部15hに嵌まり、ロック部材42がロック位置となる。以上で、パチン錠40の装着が完了する。
パチン錠40のスライド部41dを台座部材15の挿入孔15i内に位置させることにより、パチン錠40がスライド方向(幅方向W)以外の方向では台座部材15に固定される。そして、ロック部材42が溝部15hに嵌まると、パチン錠40がスライド方向(幅方向W)において移動できず台座部材15に固定される。これにより、全ての方向において、パチン錠40が台座部材15に固定される。
まず、図2(d)に示すロック部材42が溝部15hに嵌まったロック位置から、図2(c)に示すように、トーションばね47(図3参照)の付勢力に抗して、ロック部材42の被押圧部42bを上方向に回転させる外力を加え、ロック部材42が溝部15hから外れたアンロック位置とする。これにより、ロック部材42のロック状態が解除される。このとき、例えば、被押圧部42bを、図2(d)の一点鎖線で示すドライバ等の工具Tlにより下方向から上方向へ押す。この際、工具Tlは、図4に示すように、台座部材15の側壁部15bと防護壁部15eに干渉しないように、高さ方向Hに沿う向きにする必要がある。
ロック部材42をアンロック位置に維持しつつ、スライド部41dが台座部材15の挿入孔15iから外出するように、パチン錠40を幅方向Wにスライドさせる。これにより、パチン錠40が台座部材15から取り外される。
なお、上述した装着作業と取り外し作業は、例えば、容器10の開口部が下方向を向くように容器10が逆さまに設置された状態で行われてもよい。
以上、説明した一実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)容器10の台座部材15に着脱可能な着脱部材の一例であるパチン錠40は、ベース部41と、ベース部41により支持され台座部材15の溝部15hに嵌まるロック位置と溝部15hから外れるアンロック位置の間で回転可能なロック部材42と、を備える。ロック部材42は、ロック位置にあるとき、パチン錠40を台座部材15に対し幅方向Wに固定し、アンロック位置にあるとき、パチン錠40の台座部材15に対する幅方向Wへの固定を解除する。
この構成によれば、ロック部材42が溝部15hに嵌まることにより、パチン錠40を容器10の台座部材15に固定できる。このように、ビスを用いないため、ビスが振動により弛むことがなく、パチン錠40を容器10に確実に固定することができる。また、ビスが脱落することが抑制され、パチン錠40が容器10から外れることが抑制される。
さらに、ロック部材42をアンロック位置とすることにより、パチン錠40を容器10の台座部材15から取り外しできる。よって、例えば、ロック部材42に不具合が生じたときに、ロック部材42を容易に交換することができる。
この構成によれば、ロック部材42とスライド部41dにより、全ての方向からパチン錠40が台座部材15に固定される。よって、パチン錠40を容器10に確実に固定することができる。
この構成によれば、ロック収容部41bにより、ロック部材42の基端部が保護される。このため、ロック部材42が外部から押されることが抑制され、ロック部材42がロック位置からアンロック位置に意図せずに回転することが抑制される。
この構成によれば、側壁部15b,15c、本体板部15a及び防護壁部15d,15eにより、ロック部材42の先端部が保護される。このため、ロック部材42の先端部が外部から押されることが抑制され、ロック部材42がロック位置からアンロック位置に意図せずに回転することが抑制される。
この構成によれば、被押圧部42bが防護壁部15e、本体板部15a及び側壁部15bの隙間を介して工具Tlにより下方向から押される。これにより、パチン錠40を取り外す際には、ロック部材42をロック位置からアンロック位置に回転させることができる。
この構成によれば、容器10の向きに関わらず、トーションばね47によりロック部材42がロック位置に保持される。このため、重力によりロック部材42がアンロック位置となることが抑制され、パチン錠40が意図せず台座部材15から外れることが抑制される。
また、ロック位置はアンロック位置よりも下方向に位置する。よって、ロック部材42が重力によりロック位置からアンロック位置に回転することが抑制される。
上記実施形態においては、容器10は円筒状に形成されていたが、これに限らず、角筒状に形成されてもよい。
また、上記実施形態における防護壁部15d,15eのうち少なくとも何れか一方が省略されてもよい。
また、上記実施形態において、トーションばね47は省略されてもよい。この場合、ロック部材42は、溝部15h内に圧入されることにより、ロック位置に保持されてもよい。
上記実施形態においては、容器本体11の外周面に一対の台座部材15が設けられていたが、台座部材15の数はこれに限定されない。例えば、3つの台座部材15が容器本体11の外周面に120度間隔で配置されてもよいし、4つの台座部材15が容器本体11の外周面に90度間隔で配置されてもよい。
Claims (6)
- 容器の台座部材に着脱可能な着脱部材であって、
ベース部と、
前記ベース部により支持され前記台座部材の溝部に嵌まるロック位置と前記溝部から外れるアンロック位置の間で回転可能なロック部材と、を備え、
前記ロック部材は、前記ロック位置にあるとき、前記着脱部材を前記台座部材に対して前記ロック部材の回転軸に沿うスライド方向に固定し、前記アンロック位置にあるとき、前記着脱部材の前記台座部材に対する前記スライド方向への固定を解除する、
着脱部材。 - 前記ベース部は、前記台座部材のスライド孔に前記スライド方向に沿って挿入可能に形成されるスライド部を備え、
前記スライド部は、前記スライド孔に挿入された状態で前記スライド方向以外の方向において前記着脱部材を前記台座部材に固定する、
請求項1に記載の着脱部材。 - 前記ベース部は、前記ロック部材における回転可能に支持される基端部を前記回転軸に沿う方向から挟み込み、前記台座部材に向けて開口するコ字状に形成されるロック収容部を備える、
請求項1又は2に記載の着脱部材。 - 請求項1から3の何れか1項に記載の着脱部材と、
収容物が収容され、開口部を有する容器と、
前記容器の前記開口部を塞ぐ蓋と、
前記容器の外周面に固定され、前記着脱部材が着脱可能に装着される前記台座部材と、を備える可搬式コンテナであって、
前記着脱部材は前記蓋を前記容器に固定するパチン錠であり、
前記台座部材は、
前記容器の前記外周面に交わる方向に延びる2つの側壁部と、
前記2つの側壁部における前記外周面から遠い端部を連結し、前記外周面に沿って延び、前記溝部が形成される本体板部と、
前記本体板部の高さ方向の縁部から前記外周面に向けて延びる防護壁部と、を備え、
前記ロック位置にある前記ロック部材の先端部は、前記2つの側壁部、前記本体板部及び前記防護壁部により囲まれている、
可搬式コンテナ。 - 前記ロック部材は、前記ロック部材の前記先端部に位置し、前記ロック部材の前記回転軸に沿う方向に延び、外部から押されることにより前記ロック部材を前記ロック位置と前記アンロック位置の間で回転させる被押圧部を備え、
前記被押圧部は、前記高さ方向から見て、前記防護壁部、前記本体板部及び前記側壁部の間から露出する、
請求項4に記載の可搬式コンテナ。 - 前記着脱部材は、前記ロック部材を前記アンロック位置から前記ロック位置に向けて付勢する付勢部を備え、
前記ロック位置は、前記アンロック位置よりも前記容器の前記開口部から遠い位置に存在する、
請求項4又は5に記載の可搬式コンテナ。
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