JP2020196040A - 予備はんだ付け装置及び予備はんだ付け方法 - Google Patents

予備はんだ付け装置及び予備はんだ付け方法 Download PDF

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徹哉 赤岩
Tetsuya Akaiwa
徹哉 赤岩
西村 哲郎
Tetsuro Nishimura
哲郎 西村
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Abstract

【課題】はんだ付け部材に予備はんだを適正状態で付着させることができ、この予備はんだを使用してはんだ付けを行う際に接合不良が発生するのを効果的に防止できる予備はんだ付け装置及び予備はんだ付け方法を提供する。【解決手段】溶融はんだ2を貯留する予備はんだ槽3と、前記溶融はんだ2中にはんだ付け部材4を浸漬させる浸漬機構5と、前記溶融はんだ2中に浸漬された前記はんだ付け部材4を振動させる振動機構6とを備えている予備はんだ付け装置1、及びこの予備はんだ付け装置1を使用した予備はんだ付け方法。【選択図】図1

Description

本発明は、はんだ付け部材の予備はんだを付着させる予備はんだ付け装置及び予備はんだ付け方法に関する。
従来、予備はんだ漕内に収容された溶融はんだ中に、電子部品のリード線等からなるはんだ付け部材を浸漬することにより、このはんだ付け部材に予備はんだを付着させる浸漬装置において、電子部品を吸着した状態で所定の角度回転させる回転機構と、電子部品を傾斜させた状態で、所定の深さとなるまで電子部品のリード線等をはんだ漕に浸漬させる上下機構とを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、電子部品を電気的に接続するアルミニウム線からなるはんだ付け部材を、予備はんだ付け部の溶融はんだ槽(予備はんだ槽)内に浸漬した状態で、超音波振動を照射する超音波ディップ工法等によりはんだ付け部材に予備はんだを付着させた後、加熱はんだ付け部おいて、はんだ付け部材をプリント基板等に接続することが行われていた(例えば、特許文献2参照)。
特開2016−221570号公報 特開平10−233484号公報
特許文献1に開示された浸漬装置を用いたはんだ浸漬方法及び特許文献2に開示された超音波ディップ工法によれば、はんだ付け部材の先端部に予備はんだを付着させた後、しばらくの間(例えば数週間程度)放置してから、はんだゴテ等を用いてはんだ付け作業を行った場合に、はんだがぬれずに接合不良が発生するという問題があった。その原因は、必ずしも明確ではないが、はんだ付け部材に予備はんだを付着させた後の放置期間に、予備はんだが酸化したり、腐食したりすることが一因であると考えられる。
また、特許文献2に開示された超音波ディップ工法によりアルミニウム線に予備はんだ付けする作業を繰り返すと、アルミニウム線の表面から剥離したアルミニウム金属やその酸化物等が予備はんだ槽内に蓄積される。この結果、はんだ付け部材に付着させることができる予備はんだ量が次第に減少し、これが接合不良の原因となっていた。
そこで、本発明者等は、上述の接合不良の発生を防止するため、予備はんだをはんだ付け部材に付着させる際の濡れ性を良好にすることを目的として、フラックスをはんだ付け部材の表面に塗布した状態で、はんだ付け部材を予備はんだ漕内に浸漬してはんだ付け部材の表面に予備はんだを付着させるディップ工法の検討を行った。しかし、このフラックスを用いたディップ工法によれば、フラックスの揮発成分や、フラックスの分解成分、又はその金属酸化物に由来したガスからなるボイドが発生し易く、このボイドが予備はんだ中に巻き込まれた状態ではんだ付け部材の表面に付着するという別の問題が浮上した。
すなわち、溶融はんだ中に発生したボイドは、通常、浮力で浮遊して外気に放出されるが、溶融はんだ中に浸漬されたはんだ付け部材の表面近傍に位置するボイドは、はんだ付け部材の表面に形成された凹凸に捕捉され易い。この状態ではんだ付け部材を溶融はんだ中から取り出すと、はんだ付け部材の表面に付着した予備はんだ中にボイドが巻き込まれた状態となり、これに起因する接合不良が発生した。
これまで、予備はんだ漕内に貯留された溶融はんだの温度、はんだ付け部材の浸漬時間及び浸漬速度、はんだ付け部材に付着させるフラックスの濃度等を種々に変化させる実験を繰り返したが、予備はんだ中に巻き込まれるボイドを大幅に低減することは困難であり、これに起因した接合不良の発生を防止することが望まれていた。
本発明の目的は、はんだ付け部材に予備はんだを適正状態で付着させることができ、この予備はんだを使用してはんだ付けを行う際に接合不良が発生するのを効果的に防止できる予備はんだ付け装置及び予備はんだ付け方法を提供することである。
本発明の予備はんだ付け装置は、溶融はんだを貯留する予備はんだ槽と、前記溶融はんだ中にはんだ付け部材を浸漬させる浸漬機構と、前記溶融はんだ中に浸漬された前記はんだ付け部材を振動させる振動機構とを備えたものである。
この構成によれば、溶融はんだ中に浸漬されたはんだ付け部材を、振動機構によって振動させることにより、はんだ付け部材と溶融はんだとの接触機会を積極的に増大させて、はんだ付け部材の先端部表面に適量の予備はんだを付着させることができる。したがって、この予備はんだを使用してはんだ付け部材を被はんだ付け部に接合する際に、その接合強度を十分に確保することができる。
また、上述の予備はんだ付け装置において、前記浸漬位置にあるはんだ付け部材を水平方向に移動させる水平移動機構を、さらに備えた構成とすることが好ましい。
この構成によれば、浸漬位置にあるはんだ付け部材を水平方向に移動させることにより、振動機構により振い落された多数のボイドやごみ等が存在していない位置において、はんだ付け部材の取り出しを行うことができる。このため、はんだ付け部材を溶融はんだ中から取り出す際に、予備はんだの表面にボイド等が再付着するという事態の発生を効果的に防止することができる。
また、前記振動機構は、回転軸を回転駆動するモータ部と、前記回転軸に取り付けられた回転ブレードとを有し、前記モータ部により前記回転ブレードを回転させて、その先端部を前記はんだ付け部材に間欠的に当接させる構成とすることが好ましい。
この構成によれば、回転ブレードの先端部をはんだ付け部材に間欠的に当接させることにより、はんだ付け部材を効果的に振動させて、はんだ付け部材の先端部表面に適量の予備はんだを付着させることができるとともに、この予備はんだからボイド等を効率よく振るい落とすことができる。
また、前記振動機構は、把持部により把持された前記はんだ付け部材を、その軸と直交する方向に往復駆動する往復駆動部とを有する構成としてもよい。
この構成によれば、はんだ付け部材を、その軸と直交する方向に往復駆動することにより、はんだ付け部材を効果的に振動させて、はんだ付け部材に付着される予備はんだからボイド等を効率よく振るい落とすことができる。
また、前記振動機構は、把持部により把持された前記はんだ付け部材を、その軸方向に往復駆動する往復駆動部とを有する構成としてもよい。
この構成によれば、はんだ付け部材を、その軸方向に往復駆動することにより、はんだ付け部材を効果的に振動させて、はんだ付け部材に付着される予備はんだからボイド等を効率よく振るい落とすことができる。
また、前記振動機構は、把持部により把持された前記はんだ付け部材の軸を中心に、当該はんだ付け部材を回転駆動する回転駆動部とを有するものであってもよい。
この構成によれば、把持部により把持されたはんだ付け部材を、その軸を中心に回転駆動することにより、はんだ付け部材を効果的に振動させて、はんだ付け部材に付着される予備はんだからボイド等を効率よく振るい落とすことができる。
本発明の予備はんだ付け方法は、予備はんだ槽内に貯留された溶融はんだ中にはんだ付け部材を浸漬する浸漬工程と、前記溶融はんだ中に浸漬された前記はんだ付け部材に振動させる振動工程と、前記溶融はんだ中から前記はんだ付け部材を取り出す取出工程とを有するものである。
この構成によれば、浸漬工程で溶融はんだ中に浸漬されたはんだ付け部材を、振動工程において振動させることにより、はんだ付け部材と溶融はんだとの接触機会を積極的に増大させることができるため、はんだ付け部材の先端部表面に適量の予備はんだを付着させることができる。したがって、この予備はんだを使用してはんだ付け部材を被はんだ付け部に接合する際に、その接合強度を十分に確保することができる。
また、上述の予備はんだ付け方法において、前記浸漬工程で前記はんだ付け部材を前記溶融はんだ中に浸漬する前に、前記はんだ付け部材のはんだ付け個所にフラックスを塗布する塗布工程を有することが好ましい。
この構成によれば、はんだ付け部材の先端部表面に予備はんだを付着させる際の濡れ性を向上させることができる。しかも、フラックスの分解成分、又はその金属酸化物に由来したガスからなるボイドが発生した場合においても、溶融はんだ中に浸漬されたはんだ付け部材を振動させることにより、はんだ付け部材に付着される予備はんだからボイドを振るい落とした状態で、予備はんだの表面にボイドが張り付くことに起因した凹凸が形成されたり、はんだ付け部材に付着させた予備はんだの内部にボイドが巻き込まれたりするのを効果的に抑制することができる。
また、前記取出工程で前記溶融はんだ中から前記はんだ付け部材を取り出す前に、前記浸漬位置にある前記はんだ付け部材を水平方向に移動させる移動工程を有することが好ましい。
この構成によれば、浸漬位置にあるはんだ付け部材を移動工程で水平方向に移動させることにより、振動工程で振い落された多数のボイド等が存在していない位置において、はんだ付け部材の取り出しを行うことができる。このため、取出工程ではんだ付け部材を溶融はんだ中から取り出す際に、予備はんだの表面にボイド等が再付着するという事態の発生を効果的に防止することができる。
また、前記はんだ付け部材は、アルミニウム線であることが好ましい。
この構成によれば、銅線材によりはんだ付け部材を構成した場合に比べて、はんだ付け部材の重量を軽量化することができるとともに、材料費を安価にすることができるという利点がある。しかも、上述のように溶融はんだ中に浸漬されたはんだ付け部材を振動工程で振動させることにより、はんだ付け部材の先端部表面に適量の予備はんだを付着させることができる。
本発明の予備はんだ付け装置及び予備はんだ付け方法によれば、はんだ付け部材に予備はんだを適正状態で付着させることができ、この予備はんだを使用してはんだ付けを行う際に接合不良が発生するのを効果的に防止することが可能である。
本発明の実施形態に係るに係る予備はんだ付け装置の構成を示す部分断面図である。 はんだ付け部材を溶融はんだ中に浸漬した状態を示す部分断面図である。 図1のIII−III線断面図である。 本発明に係る予備はんだ付け方法の実施形態を示す工程図である。 本発明の予備はんだ付け方法によりはんだ付け部材に付着された予備はんだの外観を示す写真である。 本発明の予備はんだ付け方法によりはんだ付け部材に付着された予備はんだの内部を示すX線写真である。 従来の予備はんだ付け方法によりはんだ付け部材に付着された予備はんだの外観を示す写真である。 従来の予備はんだ付け方法によりはんだ付け部材に付着された予備はんだのの内部を示すX線写真である。 振動機構の他の例を示す拡大正面である。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。
図1は、本発明に係る予備はんだ付け装置1の全体構成を示す部分断面図、図2は、はんだ付け部材4を溶融はんだ2中に浸漬した状態を示す部分断面図、図3は、図1のIII−III線断面図、図4は、本発明に係る予備はんだ付け方法の実施形態を示す工程図である。また、図5は、本発明の予備はんだ付け方法によりはんだ付け部材に付着された予備はんだの外観を示す写真、図6は、本発明の予備はんだ付け方法によりはんだ付け部材に付着された予備はんだの内部を示すX線写真、図7は、従来の予備はんだ付け方法によりはんだ付け部材に付着された予備はんだの外観を示す写真、図8は、従来の予備はんだ付け方法によりはんだ付け部材に付着された予備はんだの内部を示すX線写真である
予備はんだ付け装置1は、図1に示すように、Sn−Ag−Cu系又はSn−Cu系、又はSn−Zn組成等の鉛フリーはんだ等からなる溶融はんだ2を貯留する予備はんだ槽3と、はんだ付け部材4の先端部を溶融はんだ2中に浸漬する浸漬機構5と、溶融はんだ2中に浸漬されたはんだ付け部材4を振動させる振動機構6と、浸漬位置にあるはんだ付け部材4を水平方向に移動させる水平移動機構7とを有している。はんだ付け部材4は、例えば自転車の車輪に設けられたハブに内蔵されるハブダイナモ(発電機)40のコイルを構成するアルミニウム線等からなっている。
浸漬機構5は、はんだ付け部材4を着脱可能に把持する把持部8と、この把持部8に把持されたはんだ付け部材4を昇降変位させる昇降駆動部9とを有している。この昇降駆動部9は、水平移動機構7及び把持部8を鉛直ガイド10に沿って上下方向にねじ送りするねじ送り機構、又は水平移動機構7及び把持部8を昇降変位させる駆動シリンダ等を備えている。そして、昇降駆動部9により把持部8を昇降変位させることにより、図1に示すように、はんだ付け部材4の先端部を溶融はんだ2の液面よりも上方に位置させた待機位置から、図2に示すように、はんだ付け部材4の先端部を溶融はんだ2中に進入させた下方の浸漬位置に変位させるように構成されている。
水平移動機構7は、水平ロッド11を伸縮させて把持部8を水平方向に移動させる駆動シリンダ、又は把持部8を水平ガイド(図示せず)に沿ってねじ送りするねじ送りするねじ送り機構等からなっている。そして、水平移動機構7を作動させて把持部8を水平方向に移動させることにより、溶融はんだ2中に浸漬されたはんだ付け部材4の浸漬位置を、例えば図2の実線で示す予備はんだ槽3の左方部等から、図2の仮想線で示す予備はんだ槽3の右方部等に移動させるように構成されている。
振動機構6は、把持部8の側壁面等に取り付けられたモータ部12と、モータ部12の回転軸13に取り付けられた回転ブレード14とを有している。図3に示すように、回転ブレード14の突出長さ、つまり回転軸13の軸心から回転ブレード14の先端部までの距離Tが、把持部8に把持されたはんだ付け部材4の軸心と回転軸13の軸心との間隔Uよりも大きく設定されている。そして、モータ部12の回転軸13を、例えば1000rpm程度の高速で回転させることにより、回転ブレード14の先端部をはんだ付け部材4に間欠的に当接させて、はんだ付け部材4を振動させるように構成されている。
回転ブレード14は、適度の弾力性と耐熱性とを有する素材、例えば薄板のステンレス鋼板等により形成可能であるが、アルミニウム線等からなるはんだ付け部材4の損傷を防止するためには、適度の強度と耐熱性とを有する合成樹脂材、例えばポリカーボネート材等により形成することが望ましい。」
図4は、上述の予備はんだ付け装置1を使用した予備はんだ付け方法の実施形態を示している。この予備はんだ付け方法は、はんだ付け部材4の先端部からなるはんだ付け個所にフラックスを塗布する塗布工程K1と、予備はんだ槽3内に貯留された溶融はんだ2中にはんだ付け部材4を浸漬する浸漬工程K2と、溶融はんだ2中に浸漬されたはんだ付け部材4に振動させる振動工程K3と、浸漬位置にあるはんだ付け部材4を水平方向に移動させる移動工程K4と、溶融はんだ2中からはんだ付け部材4を取り出す取出工程K5とを有している。
塗布工程K1では、予備はんだをはんだ付け部材4に付着させる際の濡れ性を良好にするためのフラックス、例えばロジン系樹脂、ジエチレングルコールやブチルカルビトール等の溶剤、硬化ヒマシ油等のチクソ剤、モノカルボン酸やジカルボン酸及び有機酸等の活性剤から構成されたフラックス15をはんだ付け部材4の先端部表面に塗布する(図1のハッチング参照)。
次いで、浸漬工程K2において、例えば図1に示すように、上方の待機位置に位置させた浸漬機構5の把持部8にハブダイナモ40をセットし、このハブダイナモ40のコイルを構成するアルミニウム導線材からなるはんだ付け部材4の先端部を把持部8の下方に所定距離だけ突出させた状態で、はんだ付け部材4を把持部8に把持させる。
その後、浸漬機構5の昇降駆動部9により把持部8を、図1に示す上方の待機位置から、図2に示す下方の浸漬位置に移動させる。これにより、図2の実線で示すように、はんだ付け部材4の先端部が予備はんだ槽3の溶融はんだ2中に浸漬された状態となる。
次に、振動工程K3において、振動機構6のモータ部12を作動させ、図3の矢印Aに示すように回転ブレード14を回転させることにより、その先端部をはんだ付け部材4に間欠的に当接させてはんだ付け部材4を振動させる。これにより、はんだ付け部材4の先端部表面と溶融はんだ2との接触機会が積極的に増大され、図5及び図6に示すように、はんだ付け部材4の先端部表面に適量の予備はんだ41を付着させることができる。また、はんだ付け部材4に付着される予備はんだ41中に混入したボイドやごみ等が、はんだ付け部材4の振動に応じて振い落されるため、このボイド等が予備はんだ41中に巻き込まれた状態となるのを効果的に抑制することができる。
次いで、取出工程K5において溶融はんだ3中からはんだ付け部材4を取り出す前に、移動工程K4で、水平移動機構7を作動させることにより、予備はんだ槽3内の浸漬位置にあるはんだ付け部材4を水平方向に移動させる。その後、取出工程K5で、浸漬機構5の昇降駆動部9により把持部8を下方の浸漬位置から上方の待機位置に移動させることにより、図2の仮想線で示す位置において、予備はんだ槽3内の溶融はんだ2中からはんだ付け部材4が取り出される。
そして、把持部8からハブダイナモ40及びはんだ付け部材4を取り外した後、予備はんだ41を使用してはんだ付け部材4を被はんだ付け部に接合する作業が行われる。具体的には、ハブダイナモ40のコイルを構成するアルミニウム線等からなるはんだ付け部材4の先端部を、自転車の前照灯に設けられた電極等からなる被はんだ付け部に当接させた状態で、はんだ付け部材4の先端部にはんだゴテを押し当てる等により、予備はんだ41を再溶融させてはんだ付け部材4を被はんだ付け部に接合する。
上述のように溶融はんだ2を貯留する予備はんだ槽3と、溶融はんだ2中にはんだ付け部材4を浸漬する浸漬機構5と、溶融はんだ2中に浸漬されたはんだ付け部材4を振動させる振動機構6とを備えた予備はんだ付け装置1、及びこの予備はんだ付け装置1を使用した予備はんだ付け方法によれば、はんだ付け部の接合不良が発生するのを効果的に防止して、その接合強度を十分に維持することができるとともに、接合部の電気抵抗が増大するのを抑制することができるという利点がある。
すなわち、上述の実施形態では浸漬工程K2で、アルミニウム線からなるはんだ付け部材4を、浸漬機構5の昇降駆動部9により上方の待機位置から下方の浸漬位置に移動させることにより、はんだ付け部材4の先端部を予備はんだ槽3の溶融はんだ2中に浸漬した後、取出工程K5で溶融はんだ2中からはんだ付け部材4を取り出す前に、振動工程K3において、振動機構6のモータ部12を作動させ、回転ブレード14の先端部をはんだ付け部材4に間欠的に当接させることにより、溶融はんだ2中に浸漬されたはんだ付け部材4を振動させるようにしている。
これにより、はんだ付け部材4の先端部表面と溶融はんだ2との接触機会を積極的に増大させて、はんだ付け部材4の先端部表面に適量の予備はんだ41を付着させることができる。したがって、この予備はんだ41を使用してはんだ付け部材4を被はんだ付け部に接合する際に、その接合強度を十分に確保することができる。
上述の実施形態では、塗布工程K1において、はんだ付け部材4の先端部にフラックス15を塗布した後、浸漬工程K2で、はんだ付け部材4の先端部を予備はんだ槽3の溶融はんだ2中に浸漬するようにしたため、はんだ付け部材4の先端部表面に予備はんだ41を付着させる際の濡れ性を向上させることができる。この反面、フラックス15の分解成分、又はその金属酸化物に由来したガスからなるボイドが発生し易いという欠点がある。
したがって、溶融はんだ2中に浸漬されたはんだ付け部材4を、振動機構6により振動させることなく、溶融はんだ2中からはんだ付け部材4を取り出した場合には、図7に示すように、はんだ付け部材4に付着させた予備はんだ41の表面にボイドが張り付くことに起因した多数の凹凸42が形成され、この凹凸42の存在により予備はんだ41の表面に発生する酸化や腐食が促進される可能性がある。また、図8に示すように、はんだ付け部材4に付着させた予備はんだ41の内部に多数のボイド43が巻き込まれた状態となって、はんだ付け部の接合強度が低下し易いという欠点がある。しかも、ボイド43の存在により接合断面積が減少して、接合部の電気抵抗が増大する可能性がある。
これに対して、溶融はんだ2中に浸漬されたはんだ付け部材4を、振動工程K3で振動させることにより、はんだ付け部材4に付着される予備はんだ41からボイド等を振るい落とした後に、溶融はんだ2中からはんだ付け部材4を取り出すように構成した場合には、図5に示すように、はんだ付け部材4に付着させた予備はんだ41の表面が平坦面に形成され、予備はんだ41の表面にボイドが張り付くことに起因した凹凸は見られなかった。また、図6に示すように、はんだ付け部材4に付着させた予備はんだ41の内部に巻き込まれたボイドも存在しないことが確認された。したがって、予備はんだ41の表面に上述の凹凸が形成されることに起因した酸化や腐食が促進されることがなく、かつ予備はんだ41の内部に多数のボイドが巻き込まれることに起因した接合強度の低下等を防止できることが分かった。
すなわち、取出工程K5で溶融はんだ2中からはんだ付け部材4を取り出した後、予備はんだ41を使用して、はんだ付け部材4を被はんだ付け部に接合する際に、はんだ付け部材4に付着される予備はんだ41中にボイドが巻き込まれることに起因した接合不良の発生を効果的に防止することができる。このため、はんだ付け部材4と被はんだ付け部との接合強度を十分に維持することができるとともに、この接合部にボイドが混入することに起因した種々の弊害を効果的に抑制することができる。
なお、塗布工程K1でフラックス15をはんだ付け部材4の先端部表面に塗布した後、浸漬工程K2において、浸漬機構5の把持部8にはんだ付け部材4を把持させるように構成した上述の実施形態に代え、浸漬工程K2で浸漬機構5の把持部8にはんだ付け部材4を把持させ後、はんだ付け部材4を溶融はんだ2中に浸漬する前に、はんだ付け部材4の先端部表面にフラックス15を塗布するように構成してもよい。
また、上述のようにはんだ付け部材4をアルミニウム線により構成した場合には、銅線材によりはんだ付け部材を構成した場合に比べて、はんだ付け部材4の重量を軽量化することができるとともに、材料費を安価にすることができるという利点がある。この反面、アルミニウム線からなるはんだ付け部材4に予備はんだ槽3に浸漬する作業を繰り返すと、アルミニウム線の表面から剥離したアルミニウム金属やその酸化物等が予備はんだ槽3内の溶融はんだ2中に蓄積されることが避けられない。このアルミニウム金属やその酸化物の影響で、はんだ付け部材4に付着させることができる予備はんだ41の量が次第に減少する傾向がある。
しかし、上述のように溶融はんだ2中に浸漬されたはんだ付け部材4を振動機構6により振動させ、はんだ付け部材4と溶融はんだ2との接触機会を積極的に増大させるように構成した場合には、上述のアルミニウム金属やその酸化物の影響を排除して、常に適量の予備はんだ41をはんだ付け部材4の先端部表面に付着させることができる。
さらに、上述の実施形態では、浸漬位置にあるはんだ付け部材4を水平方向に移動させる水平移動機構7を予備はんだ付け装置1に設け、移動工程K4において、上述の浸漬位置にあるはんだ付け部材4を水平方向に移動させた後に、取出工程K5において、予備はんだ3槽内からはんだ付け部材4を取り出すように構成したため、はんだ付け部材4に付着させた予備はんだ41の表面にボイド等が張り付くことに起因した多数の凹凸が形成されることを、より効果的に防止できるという利点がある。
すなわち、振動機構6により振動させた後に、上述の浸漬位置にあるはんだ付け部材4を水平方向に移動させることなく、溶融はんだ2中からはんだ付け部材4を取り出すように構成した場合には、振動工程K3ではんだ付け部材4に付着される予備はんだ41から振い落された多数のボイドやごみ等が、はんだ付け部材4の近傍に存在している位置において、はんだ付け部材4の取り出しが行われる。このため、はんだ付け部材4を溶融はんだ2中から取り出す際に、予備はんだ41の表面に上述のボイド等が再付着する可能性がある。
これに対して、上述のように取出工程K5で、浸漬位置にあるはんだ付け部材4を水平移動機構7により水平方向に移動させた後に、予備はんだ3槽内からはんだ付け部材4を取り出すように構成した場合には、振動工程K3で振い落された多数のボイド等が存在していない位置において、はんだ付け部材4の取り出しが行われる。この結果、はんだ付け部材4を溶融はんだ2中から取り出す際に、予備はんだ41の表面にボイド等が再付着するという事態の発生を効果的に防止することができる。
上述の実施形態では、回転軸13を回転駆動するモータ部12と、回転軸13に取り付けられた回転ブレード14とを有する振動機構6を備え、モータ部12により回転ブレード14を回転させて、その先端部をはんだ付け部材4に間欠的に当接させるように構成したため、はんだ付け部材4を高速で振動させることができ、はんだ付け部材4に付着される予備はんだ41からボイド等を効率よく振るい落とすことができる。
なお、図9に示すように、振動機構6が、浸漬機構5の把持部8により把持されたはんだ付け部材4を間欠的に押動することにより、はんだ付け部材4を、その軸と直交する方向に高速で往復駆動するバイブレータ等からなる往復駆動部16を備えた構成としてもよい。この構成においても、はんだ付け部材4を効果的に振動させて、はんだ付け部材4に付着される予備はんだ41からボイド等を効率よく振るい落とすことができる。
また、振動機構6が、浸漬機構5の把持部8により把持されたはんだ付け部材4を、その軸と直交する方向に往復駆動する図外の駆動シリンダやバイブレータ等からなる往復駆動部を備えた構成としてもよい。この構成においても、はんだ付け部材4を効果的に振動させて、はんだ付け部材4に付着される予備はんだ41からボイド等を効率よく振るい落とすことができる。
さらに、振動機構6が、浸漬機構5の把持部8により把持されたはんだ付け部材4の軸を中心にはんだ付け部材4を回転駆動する図外の駆動モータ等からなる回転駆動部を備えた構成としてもよい。この構成においても、はんだ付け部材4を効果的に振動させて、はんだ付け部材4に付着される予備はんだ41からボイド等を効率よく振るい落とすことができる。
1 予備はんだ付け装置
2 溶融はんだ
3 予備はんだ槽
4 はんだ付け部材
5 浸漬機構
6 振動機構
7 水平移動機構
8 把持部
9 昇降駆動部
10 鉛直ガイド
11 水平ロッド
12 モータ部
13 回転軸
14 回転ブレード
15 フラックス
16 往復駆動部
41 予備はんだ
42 凹凸
43 ボイド
K1 塗布工程
K2 浸漬工程
K3 振動工程
K4 移動工程
K5 取出工程

Claims (10)

  1. 溶融はんだを貯留する予備はんだ槽と、
    前記溶融はんだ中にはんだ付け部材を浸漬させる浸漬機構と、
    前記溶融はんだ中に浸漬された前記はんだ付け部材を振動させる振動機構とを備えている予備はんだ付け装置。
  2. 前記浸漬位置にあるはんだ付け部材を水平移動させる水平移動機構を、さらに備えている請求項1記載の予備はんだ付け装置。
  3. 前記振動機構は、回転軸を回転駆動するモータ部と、前記回転軸に取り付けられた回転ブレードとを有し、前記モータ部により前記回転ブレードを回転させて、その先端部を前記はんだ付け部材に間欠的に当接させる請求項1又は2記載の予備はんだ付け装置。
  4. 前記振動機構は、把持部により把持された前記はんだ付け部材を、その軸と直交する方向に往復駆動する往復駆動部を有する請求項1又は2記載の予備はんだ付け装置。
  5. 前記振動機構は、把持部により把持された前記はんだ付け部材を、その軸方向に往復駆動する往復駆動部を有する請求項1又は2記載の予備はんだ付け装置。
  6. 前記振動機構は、把持部により把持された前記はんだ付け部材の軸を中心に、当該はんだ付け部材を回転駆動する回転駆動部を有する請求項1又は2記載の予備はんだ付け装置。
  7. 予備はんだ槽内に貯留された溶融はんだ中にはんだ付け部材を浸漬する浸漬工程と、
    前記溶融はんだ中に浸漬された前記はんだ付け部材に振動させる振動工程と、
    前記溶融はんだ中から前記はんだ付け部材を取り出す取出工程とを有する予備はんだ付け方法。
  8. 前記浸漬工程で前記はんだ付け部材を前記溶融はんだ中に浸漬する前に、前記はんだ付け部材のはんだ付け個所にフラックスを塗布する塗布工程を有する請求項7記載の予備はんだ付け方法。
  9. 前記取出工程で前記溶融はんだ中から前記はんだ付け部材を取り出す前に、前記浸漬位置にある前記はんだ付け部材を水平方向に移動させる移動工程を有する請求項7又は8記載の予備はんだ付け方法。
  10. 前記はんだ付け部材は、アルミニウム線である請求項7乃至9の何れか1項に記載の予備はんだ付け方法。
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