JP2020192763A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】インクの位置ずれの解消とヘッドの長寿命化との双方を達成可能な画像形成装置を提供する。【解決手段】画像形成装置1は、ヘッド22と、クリーニングユニット30と、制御ユニット50と、を備える。制御ユニット50は、クリーニングユニット30によってヘッド22を洗浄するメンテナンス時におけるずれ量を算出するずれ量算出部51と、ずれ量算出部51によって算出されたずれ量に基づいて、当該ずれ量のときにヘッド22を洗浄可能な薬液の強度を算出する薬液強度算出部53と、を有する。クリーニングユニット30は、薬液強度算出部53によって算出された強度を有する薬液によってヘッド22を洗浄する。【選択図】図1
Description
この発明は、画像形成装置に関する。
従来、ヘッドからインクを吐出させることによって記録媒体に画像を形成する画像形成装置が知られている。この画像形成装置では、ヘッドにインクが付着すると、記録媒体に向けて吐出されたインクの位置ずれ(インクが正規の位置からずれた位置に付着すること)が生じることがあるため、定期的にヘッドの洗浄が行われる。例えば、国際公開第2013/153910号(以下、「特許文献1」という。)には、インクジェットヘッドと、ヘッドクリーニング装置と、を備えるインクジェット記録装置(画像形成装置)が開示されている。ヘッドクリーニング装置は、アルカリ性の洗浄液を収容する洗浄液収容容器と、洗浄液を吸収するとともにヘッドのインク吐出面を洗浄するクリーニングローラーと、を有している。このクリーニングローラーでヘッドを洗浄することにより、ヘッドに付着したインクが除去されるため、ヘッドから吐出されたインクの位置ずれが解消される。
特許文献1に記載されるような画像形成装置では、インクの位置ずれをより確実に解消するために、洗浄液として強アルカリや強酸が用いられる場合がある。この場合、ヘッドの洗浄が繰り返されるにしたがってヘッドが劣化する懸念がある。
本発明の目的は、インクの位置ずれの解消とヘッドの長寿命化との双方を達成可能な画像形成装置を提供することである。
この発明の一局面に従った画像形成装置は、記録媒体に向けてインクを吐出するヘッドと、薬液によって前記ヘッドを洗浄するクリーニングユニットと、制御ユニットと、を備え、前記制御ユニットは、前記記録媒体に向けて吐出された前記インクの正規の位置からのずれ量であって前記クリーニングユニットによって前記ヘッドを洗浄するメンテナンス時における前記ずれ量を算出するずれ量算出部と、前記ずれ量算出部によって算出された前記ずれ量に基づいて、当該ずれ量のときに前記ヘッドを洗浄可能な前記薬液の強度を算出する薬液強度算出部と、を有し、前記クリーニングユニットは、前記薬液強度算出部によって算出された前記強度を有する前記薬液によって前記ヘッドを洗浄する。
この画像形成装置では、ヘッドのメンテナンス時におけるインクのずれ量に応じた強度を有する薬液でヘッドが洗浄されるため、ヘッドのメンテナンスによってインクの位置ずれが有効に解消されるとともに、メンテナンスの度に強酸や強アルカリでヘッドが洗浄される場合に比べ、ヘッドが長寿命化する。
この場合において、前記ずれ量算出部は、少なくとも、推定時における前記ヘッドの温度及び湿度と、前記推定時から前記クリーニングユニットによる前記ヘッドの次のメンテナンスまでの時間と、に基づいて、前記ヘッドの前記次のメンテナンス時における前記ずれ量を算出することが好ましい。
この態様では、ずれ量算出部がヘッドの次のメンテナンス時におけるずれ量を事前に推定するため、その推定されたずれ量が所定の基準未満であるか否か、つまり、次のメンテナンスまで適切な画像形成を継続することが可能であるか否かを判断することが可能となる。
また、前記ずれ量算出部は、さらに前記インクの種類にも基づいて、前記ヘッドの前記次のメンテナンス時における前記ずれ量を算出することが好ましい。
このようにすれば、インクの種類(分散タイプ、反応タイプ、酸性タイプ等)も踏まえてずれ量が推定されるため、ずれ量算出部によるずれ量の推定精度が高まる。
また、前記ずれ量算出部は、さらに前記推定時における前記ずれ量にも基づいて、前記ヘッドの前記次のメンテナンス時における前記ずれ量を算出することが好ましい。
このようにすれば、ずれ量算出部によるずれ量の推定精度がさらに高まる。
また、前記ずれ量算出部は、さらに単位時間あたりの前記ヘッドからの前記インクの吐出量にも基づいて、前記ヘッドの前記次のメンテナンス時における前記ずれ量を算出することが好ましい。
また、前記ずれ量算出部は、さらに単位時間あたりの前記ヘッドからの前記インクの吐出量にも基づいて、前記ヘッドの前記次のメンテナンス時における前記ずれ量を算出することが好ましい。
このようにすれば、ずれ量算出部によるずれ量の推定精度がさらに高まる。
あるいは、前記ずれ量算出部は、推定時における前記ヘッドの温度及び湿度と、前記推定時から前記クリーニングユニットによる前記ヘッドの次のメンテナンスまでの時間と、前記インクの種類と、前記推定時における前記ずれ量と、単位時間あたりの前記ヘッドからの前記インクの吐出量と、を含む入力情報と、前記入力情報と前記ずれ量との関係を示すずれ量推定テーブルと、に基づいて前記ヘッドの前記次のメンテナンス時における前記ずれ量を算出してもよい。
あるいは、前記ずれ量算出部は、推定時における前記ヘッドの温度及び湿度と、前記推定時から前記クリーニングユニットによる前記ヘッドの次のメンテナンスまでの時間と、前記インクの種類と、前記推定時における前記ずれ量と、単位時間あたりの前記ヘッドからの前記インクの吐出量と、を含む入力情報と、前記入力情報と前記ずれ量との関係を示すずれ量推定テーブルと、に基づいて前記ヘッドの前記次のメンテナンス時における前記ずれ量を算出してもよい。
また、前記制御ユニットは、前記ずれ量算出部によって算出された前記ずれ量とそのずれ量のときに前記ヘッドを洗浄可能な前記薬液の強度との関係を示す薬液強度推定テーブルをさらに有することが好ましい。
このようにすれば、ヘッドのメンテナンス時におけるインクのずれ量に応じた薬液の強度が有効に取得される。
また、前記制御ユニットは、前記クリーニングユニットによる前記ヘッドの洗浄後における前記ずれ量が閾値未満であるか否かを判断する判断部と、前記薬液強度推定テーブルを更新する更新部と、をさらに有していてもよい。この場合において、前記ヘッドの洗浄後における前記ずれ量が前記閾値以上であると前記判断部が判断した場合、前記薬液強度算出部は、前記ヘッドの洗浄後における前記ずれ量と前記薬液強度推定テーブルとに基づいて前記薬液の強度を算出し、かつ、前記クリーニングユニットは、前記薬液強度算出部によって算出された前記強度を有する前記薬液によって前記ヘッドを洗浄し、前記更新部は、前記クリーニングユニットによる前記ヘッドの洗浄後における前記ずれ量が前記閾値未満であると前記判断部が判断した場合、前記ヘッドの洗浄後における前記ずれ量が前記閾値以上となった履歴に基づいて前記薬液強度推定テーブルを更新することが好ましい。
このようにすれば、ヘッドの洗浄後におけるずれ量が閾値未満となるように薬液強度推定テーブルが更新されるため、薬液強度算出部による薬液の強度の算出精度が高まる。
また、前記薬液強度推定テーブルは、前記ずれ量及び前記インクの種類と、そのずれ量及びそのインクの種類のときに前記ヘッドを洗浄可能な前記薬液の強度との関係を示し、前記薬液強度算出部は、前記ずれ量算出部によって算出された前記ずれ量と、前記インクの種類と、前記薬液強度推定テーブルと、に基づいて前記薬液の強度を算出することが好ましい。
この態様では、薬液強度算出部は、インクの種類も踏まえて薬液の強度を算出するため、薬液強度算出部による薬液の強度の算出精度が高まる。
以上に説明したように、この発明によれば、インクの位置ずれの解消とヘッドの長寿命化との双方を達成可能な画像形成装置を提供することができる。
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
図1は、本発明の第1実施形態の画像形成装置の全体構成を概略的に示す図である。この画像形成装置1は、例えば、インクジェット式プリンタであり、スキャン式の記録方式によって画像を形成する装置である。スキャン式の画像記録装置では、ヘッド22がキャリッジに搭載されて主走査方向(図1におけるX方向)に往復動するとともに、記録媒体Mが副走査方向(図1におけるY方向)に搬送される。
図1に示されるように、画像形成装置1は、搬送ユニット10と、画像形成ユニット20と、クリーニングユニット30と、ずれ現在値算出部41と、インク判別部42と、温度センサ43と、湿度センサ44と、印字量入力部45と、メンテナンス時間入力部46と、制御ユニット50と、を備えている。
搬送ユニット10は、記録媒体Mを搬送する。搬送ユニット10は、プラテン12と、一対の搬送ローラー14と、を有している。一対の搬送ローラー14は、記録媒体Mの搬送方向(図1におけるY方向)におけるプラテン12の上流側と下流側とに配置されている。
画像形成ユニット20は、搬送ユニット10によって搬送される記録媒体Mに対して画像を形成する(例えば印字する)ユニットである。画像形成ユニット20は、複数のヘッド22と、複数のインクパック24と、複数のインクケーブル26と、を有している。
複数のヘッド22は、主走査方向に並ぶように配置されている。これらヘッド22は、主走査方向に沿って搬送される。各ヘッド22は、インクを吐出する吐出面22aを有している。吐出面22aは、ヘッド22のうちインクを吐出するノズル(図示略)の吐出口が形成された面であり、記録媒体Mへの画像形成時に記録媒体Mに対向する面である。
各インクパック24は、インクを収容している。インクの種類として、分散インク、反応インク、酸性インクが挙げられる。
各インクケーブル26は、各インクパック24と各ヘッド22とを連結している。各インクケーブル26は、各インクパック24から各ヘッド22へのインクの供給経路を構成している。
クリーニングユニット30は、薬液(洗浄液)37によって各ヘッド22を洗浄するユニットである。本実施形態では、クリーニングユニット30は、主走査方向において搬送ユニット10に隣接する位置に配置されている。クリーニングユニット30は、クリーニングローラー31と、薬液収容容器32と、絞りローラー33と、薬液タンク34と、吸引ポンプ35と、ヘッドキャップ36と、を有している。
薬液収容容器32は、ヘッド22を洗浄可能な(ヘッド22に付着しているインクを除去可能な)薬液37を収容している。
薬液タンク34は、薬液収容容器32に接続されている。この薬液タンク34から薬液収容容器32に薬液37が供給される。薬液タンク34は、薬液収容容器32に供給される薬液37の強度(例えばpH)を調整可能に構成されている。薬液37の強度の調整は、強酸と強アルカリとの混合により行われてもよいし、水の電気分解により行われてもよい。
吸引ポンプ35は、薬液収容容器32に接続されており、薬液収容容器32に貯留された薬液37を吸引可能である。吸引ポンプ35は、ヘッドキャップ36にも接続されており、吸引ポンプ35とヘッドキャップ36とでヘッド22からインク等を吸引する吸引装置が構成される。
図2は、図1に示される画像形成装置のクリーニングユニットを概略的に示す断面図である。図2に示されるように、クリーニングローラー31は、薬液収容容器32内の薬液37に浸る位置に配置されている。クリーニングローラー31は、回転することによってヘッド22の吐出面22aを洗浄する。クリーニングローラー31は、ワイピング部材31aと、軸部材31bと、を有している。
ワイピング部材31aは、軸部材31bの周囲に設けられており、薬液37を吸収する。ワイピング部材31aは、その外周面をヘッド22の吐出面22aに接触させた状態で吐出面22aに対して軸部材31bとともに相対回転することによって当該吐出面22aを洗浄する。
軸部材31bは、駆動機構(図示略)により回転駆動されるとともに、上下方向に移動可能である。図2に示されるように、軸部材31bは、ワイピング部材31aの頂点高さT1が吐出面22aの高さT2よりも高くなる範囲まで上昇可能である。この状態でヘッド22が図2における矢印で示される方向にクリーニングローラー31を通過することにより、ワイピング部材31aが吐出面22aに押し当てられる。一方、軸部材31bは、ワイピング部材31aの頂点高さT1が吐出面22aの高さT2よりも低くなる位置まで下降可能である。この状態では、ヘッド22は、クリーニングローラー31に接触することなくクリーニングローラー31の情報を通過する。
絞りローラー33は、ワイピング部材31aを押圧することにより、ワイピング部材31aに含浸した薬液37の一部をワイピング部材31aから絞り出す。これにより、ワイピング部材31aにおける薬液37の含浸量が調節される。
制御ユニット50は、ヘッド22の次のメンテナンス(洗浄)時におけるずれ量に応じた薬液強度を算出するユニットである。クリーニングユニット30は、制御ユニット50が算出した薬液強度を有する薬液37でヘッド22を洗浄する。ずれ量とは、記録媒体Mに向けて吐出されたインクが正規の位置からずれている量を意味する。図3に示されるように、制御ユニット50は、ずれ量算出部51と、ずれ量推定テーブル52と、薬液強度算出部53と、薬液強度推定テーブル54と、判断部55と、更新部56と、を有している。
ずれ量算出部51は、ヘッド22の次のメンテナンス時におけるずれ量を算出する。本実施形態では、ずれ量算出部51は、以下の6つの入力情報とずれ量推定テーブル52とに基づいて、ヘッド22の次のメンテナンス時におけるずれ量を算出(推定)する。
入力情報1:インク位置ずれ現在値
入力情報2:インクの種類(分散インク、反応インク、酸性インク)
入力情報3:推定時におけるヘッド22の温度
入力情報4:推定時におけるヘッド22の湿度
入力情報5:単位時間あたりの印字量(ヘッド22からのインクの吐出量)
入力情報6:推定時から次のメンテナンスまでの時間
入力情報2:インクの種類(分散インク、反応インク、酸性インク)
入力情報3:推定時におけるヘッド22の温度
入力情報4:推定時におけるヘッド22の湿度
入力情報5:単位時間あたりの印字量(ヘッド22からのインクの吐出量)
入力情報6:推定時から次のメンテナンスまでの時間
入力情報1は、推定時(現在)におけるインクの位置のずれ量を意味する。この情報は、ずれ現在値算出部41によって取得される。ずれ現在値算出部41は、記録媒体Mへのインクの吐出位置を検出する位置検出部(ラインセンサやエリアカメラ等)と、位置検出部による検出結果に基づいてずれ量を算出する演算部と、を有している。位置検出部は、インクの吐出位置を検出可能な位置(記録媒体Mの上方等)に配置されている。
入力情報2は、インク判別部42から取得される。インク判別部42は、ユーザーがインクの種類を入力可能な操作パネルであってもよいし、インクパック24を自動判別可能な素子であってもよい。
入力情報3は、温度センサ43の検出値である。温度センサ43は、ヘッド22の環境温度(ヘッド22の近傍の温度)を検出する。温度センサ43は、ヘッド22の環境温度を検出可能な位置(例えば、記録媒体Mの搬送方向におけるヘッド22の下流側)に配置されている。
入力情報4は、湿度センサ44の検出値である。湿度センサ44は、ヘッド22の環境湿度(ヘッド22の近傍の湿度)を検出する。湿度センサ44は、ヘッド22の環境湿度を検出可能な位置(例えば、記録媒体Mの搬送方向におけるヘッド22の下流側)に配置されている。
入力情報5は、印字量入力部45から取得される。印字量入力部45は、画像形成装置1に送られた画像データに基づいて単位時間あたりの印字量を算出する。
入力情報6は、メンテナンス時間入力部46から取得される。メンテナンス時間入力部46は、例えば、操作パネルである。
ずれ量推定テーブル52は、上記6つの入力情報と、ヘッド22の次のメンテナンス時におけるずれ量と、の関係を示すテーブルである。ずれ量推定テーブル52は、試験等によって予め取得されている。図4から図6を参照しながら、ずれ量推定テーブル52の例を説明する。ずれ量推定テーブル52は、第1階層52aと、第2階層52bと、第3階層52cと、を有している。
第1階層52aは、図4に示されている。第1階層52aは、インクの種類(入力情報2)ごとに、ヘッド22の環境温度(入力情報3)と環境湿度(入力情報4)とに基づいて決定される複数のテーブルを有している。
第2階層52bは、図5に示されている。第2階層52bは、第1階層52aの一部を構成している。第2階層52bは、第1階層52aのうち、ヘッド22の環境湿度ごとに、ヘッド22の環境温度(入力情報3)に基づいて決定される複数のテーブルを有している。
第3階層52cは、図6に示されている。第3階層52cは、第2階層52bの一部を構成している。第3階層52cは、第2階層52bのうち、印字率、すなわち、単位時間あたりの印字量(入力情報5)に基づいて決定される複数のテーブルを有している。これらのテーブルは、インク位置ずれ現在値(入力情報1)とメンテナンスまでの時間(入力情報6)とに基づいて決定されるずれ量を示している。なお、図6では、次のメンテナンス時におけるずれ量の具体的な数値は、省略されている。
例えば、図4及び図5に示されるように、インクの種類(入力情報2)が分散インクであり、ヘッド22の湿度(入力情報4)が15%である場合、第1階層52aからテーブル群Aが選択される。そして、ヘッド22の温度(入力情報3)が10℃である場合、テーブル群Aからテーブル群Bが選択される。さらに、図5及び図6に示されるように、単位時間あたりの印字量(入力情報5)が5%である場合、テーブル群BからテーブルCが選択される。そして、そのテーブルCにおいて、インク位置ずれ現在値(入力情報1)とメンテナンスまでの時間(入力情報6)とに基づいて、次のメンテナンス時におけるずれ量が決定される。
薬液強度算出部53は、ずれ量算出部51によって算出されたずれ量に基づいて、当該ずれ量のときにヘッド22を洗浄可能な薬液37の強度を算出する。より詳細には、図3に示されるように、薬液強度算出部53は、ずれ量算出部51によって算出されたずれ量と、インクの種類(入力情報2)と、薬液強度推定テーブル54と、に基づいて薬液の強度を算出する。
薬液強度推定テーブル54は、図7に示されている。薬液強度推定テーブル54は、ずれ量算出部51によって算出されたずれ量及びインクの種類と、そのずれ量及びそのインクの種類のときにヘッド22を洗浄可能な薬液37の強度との関係を示している。
例えば、ずれ量算出部51によって算出されたずれ量が10μmであり、インクの種類が分散インクである場合、薬液強度算出部53は、薬液強度推定テーブル54に基づいて、薬液37の強度としてpH10.0〜pH11.0をクリーニングユニット30に出力する。
判断部55は、クリーニングユニット30によるヘッド22の洗浄後におけるずれ量が閾値未満であるか否かを判断する。
更新部56は、薬液強度推定テーブル54を更新する。具体的に、更新部56は、クリーニングユニット30によるヘッド22の洗浄後におけるずれ量が前記閾値未満であると判断部55が判断した場合、ヘッド22の洗浄後におけるずれ量が前記閾値以上となった履歴に基づいて薬液強度推定テーブル54を更新する。
ここで、図8(次のメンテナンス時における薬液強度を算出する操作を示すフローチャート)を参照しながら、ヘッド22の次のメンテナンス時におけるずれ量に応じた薬液強度を算出する操作について説明する。
図8に示されるように、制御ユニット50のずれ量算出部51は、上記6つの入力情報とずれ量推定テーブル52とに基づいて、次のメンテナンス時におけるずれ量を出力する(ステップS11)。
次に、薬液強度算出部53は、ステップS11で出力されたずれ量と、インクの種類と、薬液強度推定テーブル54と、に基づいて、薬液強度を出力する(ステップS12)。
続いて、図9(ヘッドの洗浄操作を示すフローチャート)を参照しながら、ヘッド22の洗浄操作について説明する。
図9に示されるように、ヘッド22のメンテナンス時、クリーニングユニット30に薬液強度(ステップS12の出力)が入力される(ステップS21)。
そうすると、薬液タンク34は、その薬液強度を有する薬液37を生成する(ステップS22)。そして、クリーニングユニット30は、その薬液37によってヘッド22の吐出面22aを洗浄する(ステップS23)。
その後、画像形成ユニット20は、ヘッド22の洗浄が十分に行われたかどうかを確認するために記録媒体Mにテストパターンを印字し、ずれ現在値算出部41は、そのテストパターンに基づいてずれ量を算出する(ステップS24)。
次に、判断部55は、ステップS24で算出されたずれ量が閾値未満であるか否か、つまり、ヘッド22の洗浄が十分に行われたか否かを判断する(ステップS25)。その結果、ずれ量が閾値以上である場合、薬液強度算出部53は、ステップS24で算出されたずれ量と、インクの種類と、薬液強度推定テーブル54と、に基づいて再度薬液37の強度を算出し(ステップS26)、再びステップS22に戻る。
一方、ステップS25において、ステップS24で算出されたずれ量が閾値未満である場合、更新部56は、ヘッド22の洗浄後におけるずれ量が閾値以上となった履歴(ステップS26を経た履歴)に基づいて薬液強度推定テーブル54を更新する(ステップS27)。
以上に説明したように、本実施形態の画像形成装置1では、ヘッド22のメンテナンス時におけるインクのずれ量に応じた強度を有する薬液37でヘッド22が洗浄されるため、ヘッド22のメンテナンスによってインクの位置ずれが有効に解消されるとともに、メンテナンスの度に強酸や強アルカリでヘッド22が洗浄される場合に比べ、ヘッド22が長寿命化する。
また、ずれ量算出部51は、上記6つの入力情報に基づいて、ヘッド22の次のメンテナンス時におけるずれ量を事前に推定するため、その推定されたずれ量が所定の基準未満であるか否か、つまり、次のメンテナンスまで適切な画像形成を継続することが可能であるか否かを判断することが可能となる。
また、ヘッド22の洗浄後におけるずれ量が閾値以上であると判断部55が判断した場合、薬液強度算出部53は、ヘッド22の洗浄後におけるずれ量と薬液強度推定テーブル54とに基づいて薬液37の強度を再度算出し、その後、クリーニングユニット30は、薬液強度算出部53によって算出された強度を有する薬液37によって再度ヘッド22を洗浄する。このため、ヘッド22から吐出されたインクの位置ずれが有効に解消される。
さらに、更新部56は、クリーニングユニット30によるヘッド22の洗浄後におけるずれ量が閾値未満であると判断部55が判断した場合、ヘッド22の洗浄後におけるずれ量が閾値以上となった履歴に基づいて薬液強度推定テーブル54を更新する。このため、薬液強度算出部53による薬液37の強度の算出精度が高まる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えば、ヘッド22のメンテナンス時に、ずれ現在値算出部41によって実際のずれ量を算出し、ずれ量算出部51は、その実際のずれ量(ずれ現在値算出部41の算出結果)を薬液強度算出部53に送信してもよい。この場合、ずれ量推定テーブル52は使用されない。
また、ずれ量算出部51は、上記6つの入力情報のうち、少なくともヘッド22の温度(入力情報3)、ヘッド22の湿度(入力情報4)及びメンテナンスまでの時間(入力情報6)に基づいて、ヘッド22の次のメンテナンス時におけるずれ量を算出(推定)してもよい。この場合、インク位置ずれ現在値(入力情報1)は、5μm〜10μm程度に設定され、インクの種類(入力情報2)は、分散インクに設定され、単位時間あたりの印字量(入力情報5)は、20%〜40%程度に設定される。
また、薬液強度推定テーブル54は、ずれ量算出部51によって算出されたずれ量と薬液強度との関係を示すテーブルであってもよい。この場合、インクの種類(入力情報2)は、分散インクに設定される。
1 画像形成装置、10 搬送ユニット、20 画像形成ユニット、22 ヘッド、22a 吐出面、30 クリーニングユニット、37 薬液、41 ずれ現在値算出部、42 インク判別部、43 温度センサ、44 湿度センサ、45 印字量入力部、46 メンテナンス時間入力部、50 制御ユニット、51 ずれ量算出部、52 ずれ量推定テーブル、53 薬液強度算出部、54 薬液強度推定テーブル、55 判断部、56 更新部、M 記録媒体。
Claims (9)
- 記録媒体に向けてインクを吐出するヘッドと、
薬液によって前記ヘッドを洗浄するクリーニングユニットと、
制御ユニットと、を備え、
前記制御ユニットは、
前記記録媒体に向けて吐出された前記インクの正規の位置からのずれ量であって前記クリーニングユニットによって前記ヘッドを洗浄するメンテナンス時における前記ずれ量を算出するずれ量算出部と、
前記ずれ量算出部によって算出された前記ずれ量に基づいて、当該ずれ量のときに前記ヘッドを洗浄可能な前記薬液の強度を算出する薬液強度算出部と、を有し、
前記クリーニングユニットは、前記薬液強度算出部によって算出された前記強度を有する前記薬液によって前記ヘッドを洗浄する、画像形成装置。 - 前記ずれ量算出部は、少なくとも、推定時における前記ヘッドの温度及び湿度と、前記推定時から前記クリーニングユニットによる前記ヘッドの次のメンテナンスまでの時間と、に基づいて、前記ヘッドの前記次のメンテナンス時における前記ずれ量を算出する、請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記ずれ量算出部は、さらに前記インクの種類にも基づいて、前記ヘッドの前記次のメンテナンス時における前記ずれ量を算出する、請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記ずれ量算出部は、さらに前記推定時における前記ずれ量にも基づいて、前記ヘッドの前記次のメンテナンス時における前記ずれ量を算出する、請求項2又は3に記載の画像形成装置。
- 前記ずれ量算出部は、さらに単位時間あたりの前記ヘッドからの前記インクの吐出量にも基づいて、前記ヘッドの前記次のメンテナンス時における前記ずれ量を算出する、請求項2から4のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記ずれ量算出部は、推定時における前記ヘッドの温度及び湿度と、前記推定時から前記クリーニングユニットによる前記ヘッドの次のメンテナンスまでの時間と、前記インクの種類と、前記推定時における前記ずれ量と、単位時間あたりの前記ヘッドからの前記インクの吐出量と、を含む入力情報と、前記入力情報と前記ずれ量との関係を示すずれ量推定テーブルと、に基づいて前記ヘッドの前記次のメンテナンス時における前記ずれ量を算出する、請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記制御ユニットは、前記ずれ量算出部によって算出された前記ずれ量とそのずれ量のときに前記ヘッドを洗浄可能な前記薬液の強度との関係を示す薬液強度推定テーブルをさらに有する、請求項1から6のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記制御ユニットは、
前記クリーニングユニットによる前記ヘッドの洗浄後における前記ずれ量が閾値未満であるか否かを判断する判断部と、
前記薬液強度推定テーブルを更新する更新部と、をさらに有し、
前記ヘッドの洗浄後における前記ずれ量が前記閾値以上であると前記判断部が判断した場合、前記薬液強度算出部は、前記ヘッドの洗浄後における前記ずれ量と前記薬液強度推定テーブルとに基づいて前記薬液の強度を算出し、かつ、前記クリーニングユニットは、前記薬液強度算出部によって算出された前記強度を有する前記薬液によって前記ヘッドを洗浄し、
前記更新部は、前記クリーニングユニットによる前記ヘッドの洗浄後における前記ずれ量が前記閾値未満であると前記判断部が判断した場合、前記ヘッドの洗浄後における前記ずれ量が前記閾値以上となった履歴に基づいて前記薬液強度推定テーブルを更新する、請求項7に記載の画像形成装置。 - 前記薬液強度推定テーブルは、前記ずれ量及び前記インクの種類と、そのずれ量及びそのインクの種類のときに前記ヘッドを洗浄可能な前記薬液の強度との関係を示し、
前記薬液強度算出部は、前記ずれ量算出部によって算出された前記ずれ量と、前記インクの種類と、前記薬液強度推定テーブルと、に基づいて前記薬液の強度を算出する、請求項7又は8に記載の画像形成装置。
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JP2019100426A JP2020192763A (ja) | 2019-05-29 | 2019-05-29 | 画像形成装置 |
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