JP2020192610A - 生産システム - Google Patents

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Abstract

【課題】省スペースで安価な生産システム1を提供する。【解決手段】生産システム1は、ワークを加工する複数の工作機械2、2・・・と、複数の工作機械2、2・・・で加工された加工済みワークWの寸法を測定し、測定結果を出力する共通測定装置4と、共通測定装置4の測定結果から得られた測定寸法値と加工済みワークWの目標寸法値に基づいて、測定寸法値を目標寸法値に近づけるための加工補正値を決定する補正値決定手段5とを有し、複数の工作機械2、2・・・それぞれは、加工補正値を補正値決定手段5から受信し、加工補正値と加工プログラムにしたがってワークに対する工作機械2の加工動作を制御する制御装置22を備えたものである。【選択図】図1

Description

本発明は、ワークを加工する複数の工作機械を備えた生産システムに関する。
旋盤などの工作機械には、加工補正値を用いて加工動作を補正しつつ加工プログラムにしたがって工具とワークとの相対的な移動を制御することでワークを加工するものがある。この工作機械で加工された加工済みワークは、指定された寸法公差内に加工されている必要がある。このため、工作機械のオペレーターが、加工済みワークの抜き取り検査などを行っている。この抜き取り検査では、加工済みワークの寸法を測定装置を用いて測定し、その測定結果から求められる加工済みワークの測定寸法値が所定の補正不要寸法範囲内であるか否かを確認する。補正不要寸法範囲から測定寸法値が外れている場合、工作機械のオペレーターは、加工補正値を工作機械に入力することで工作機械の動作を補正している。この加工補正値は、測定寸法値が目標寸法値に近づくように経験などに基づいて工作機械のオペレーターが決定する。なお、目標寸法値は、一般的に寸法公差の上限と下限の中央値が用いられる。この加工補正値の計算作業および計算した加工補正値の工作機械への入力作業は、手間がかかる上に、計算ミスや入力ミスが発生してしまうこともある。これに対し、自動的に測定寸法値と目標寸法値との差分を計算して加工補正値として工作機械にフィードバックするデータフィードバック手段を備えた加工装置が提案されている(例えば、特許文献1等参照)。この特許文献1に記載された加工装置では、データフィードバック手段を有する測定装置を工作機械に組み合わせている。この特許文献1において提案されている測定装置は、測定寸法値を用いて加工補正値を計算し、工作機械に加工補正値を自動的にフィードバックする。工作機械は、フィードバックされた加工補正値を用いてワークの加工動作を実行する。したがって、特許文献1に記載された加工装置によれば、加工補正値の計算作業の手間や加工補正値の工作機械への入力作業の手間が省略され、また計算ミスや入力ミスの発生を防止できる。
特開2002−210632号公報
しかしながら、特許文献1に記載の加工装置では、工作機械と測定装置を組み合わせているため加工装置が大型化してしまい、この加工装置を配置するために大きな設置スペースが必要になってしまう。このため、この加工装置を複数備えた生産システムでは、工場内に設置できる工作機械の台数が少なくなってしまうという問題があった。また、特許文献1に記載の加工装置では、工作機械と測定装置を組み合わせているので加工装置が高額になってしまう。その結果、生産システムが高価になってしまうという問題もあった。
本発明は上記事情に鑑み、省スペースで安価な生産システムを提供することを目的とする。
上記目的を解決する本発明の生産システムは、ワークを加工する複数の工作機械と、
前記複数の工作機械で加工された加工済みワークの寸法を測定し、測定結果を出力する共通測定装置と、
前記共通測定装置の測定結果から得られた測定寸法値と前記加工済みワークの目標寸法値に基づいて、該測定寸法値を該目標寸法値に近づけるための加工補正値を決定する補正値決定手段とを有し、
前記複数の工作機械それぞれは、前記加工補正値を前記補正値決定手段から受信し、該加工補正値と加工プログラムにしたがって前記ワークに対する該工作機械の加工動作を制御する制御装置を備えたものであることを特徴とする。
この生産システムによれば、前記複数の工作機械の台数に対して、前記共通測定装置の台数が少なくてすむので、省スペースで安価な生産システムを実現できる。
ここで前記共通測定装置は、前記加工済みワークを加工した前記工作機械の識別情報を前記測定寸法値に紐づけて補正値決定手段に送信するものであってもよい。加えて、前記補正値決定手段は、前記加工補正値を前記識別情報に対応する前記工作機械の前記制御装置に送信するものであってもよい。また、前記補正値決定手段は、前記複数の工作機械それぞれに内蔵されたものであってもよい。
この生産システムにおいて、前記補正値決定手段は、前記目標寸法値と前記測定寸法値との差分を算出し、前記加工済みワークを加工した前記工作機械に対応して設定された関数を用いて該差分を変換して得た変換値に基づいて前記加工補正値を決定するものであってもよい。
こうすることで、前記工作機械ごとの特性(機体差)に対応した適切な前記加工補正値を決定することができる。
前記補正値決定手段は、前記識別情報に対応してあらかじめ係数が設定された関数に前記差分を適用することで前記差分を変換した前記変換値を求め、該変換値に基づいて前記加工補正値を決定するものであってもよい。
また、この生産システムにおいて、前記補正値決定手段は、前記目標寸法値と前記測定寸法値との差分と、該目標寸法値と、該加工済みワークの材質情報とに基づいて前記加工補正値を学習する機械学習部を備えたものであってもよい。
前記機械学習部により、前記差分と前記目標寸法値と前記材質情報に応じた最適な前記加工補正値が学習される。その加工補正値を用いて加工動作を補正することで、前記測定寸法値を前記目標寸法値に近づけることができる。
前記機械学習部は、前記加工済みワークを加工した前記工作機械の識別情報にも基づいて前記加工補正値を学習するものであってもよい。
こうすることで、前記識別情報が示す前記工作機械の特性も加味された最適な前記加工補正値が学習される。
前記機械学習部は、前記工作機械の状態情報にも基づいて前記加工補正値を学習するものであり、
前記状態情報は、前記加工済みワークを加工した工具の種別情報と、該工具の使用履歴情報と、前記加工プログラムを作成したオペレーターを示す情報と、前記工作機械の電源投入からの稼働時間情報のうち少なくとも1つの情報であってもよい。
前記状態情報にも基づいて前記加工補正値を学習するので、より適切な該加工補正値が学習される。
また、この生産システムにおいて、前記機械学習部は、前記加工済みワークの前記測定寸法値と前記目標寸法値との差分に基づいて報酬を計算する報酬計算部と、該報酬計算部が計算した該報酬に基づいて前記加工補正値を決定するための行動価値関数を更新する関数更新部とを備えた態様であってもよい。
この態様によれば、前記行動価値関数の更新を繰り返すことで、前記加工補正値を決定する能力を洗練させていくことができる。
本発明によれば、省スペースで安価な生産システムを提供することができる。
本発明の一実施形態に相当する生産システムのブロック図である。 図1に示した生産システムに用いられるワーク載置部材の斜視図である。 図1に示す生産システム1の変形例を示すブロック図である。 第2実施形態の生産システムのブロック図である。 図4に示す生産システムの第1変形例を示すブロック図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態に相当する生産システムのブロック図である。また、図2は、図1に示した生産システムに用いられるワーク載置部材の斜視図である。
図1に示すように、本発明の一実施形態である生産システム1は、複数の工作機械2、2・・・と、ワーク搬送装置31と、ワーク洗浄装置32と、切粉付着判定装置33と、共通測定装置4と、補正値決定手段5と、測定データ保存手段6と、オペレーター端末7と、ワーク載置部材8(図2参照)とを備えている。各工作機械2は、NCプログラムおよび加工補正値を記憶した記憶手段21と、NCプログラムにしたがって工作機械2の動作を制御する制御装置22を内蔵している。NCプログラムは、加工プログラムの一例に相当する。NCプログラムは、工具やワーク等の移動指令、使用する工具の呼出指令、および補助機能指令などからなるプログラムである。制御装置22は、NCプログラムを1行ずつ読み込んでその指令を順次実行することで工作機械2の動作を制御する数値制御装置(NC装置)である。工作機械2の加工動作において、制御装置22は、記憶手段21に記憶された加工補正値を参照する。制御装置22は、加工動作における工具とワークの相対移動量を加工補正値を用いて補正しつつNCプログラムにしたがって工作機械2の動作を制御する。換言すれば、制御装置22は、加工補正値とNCプログラムにしたがってワークに対する工作機械2の加工動作を制御する。加工補正値を用いて工具とワークの相対移動量を補正することで、工作機械2の構造体の熱による変位や工具の摩耗状況などに対応してワークの加工精度を維持することができる。
各工作機械2の制御装置22は、LAN(Local Area Network)により補正値決定手段5と情報伝達可能に接続されている。また、補正値決定手段5と共通測定装置4もLANにより情報伝達可能に接続されている。さらに、補正値決定手段5は、測定データ保存手段6とオペレーター端末7それぞれともLANにより情報伝達可能に接続されている。なお、この実施形態では、ノイズの影響や通信速度などを考慮して有線LANを用いているが、無線LANを用いてもよく、その他の通信手段を用いてもよい。また、工作機械2や共通測定装置4が配置された建物とは異なる建物に補正値決定手段5を配置し、各工作機械2と補正値決定手段5、および補正値決定手段5と共通測定装置4をインターネット等を介して情報伝達可能に接続しても構わない。
ワーク搬送装置31は、工作機械2が加工した加工済みワークW(図2参照)を、各工作機械2からワーク洗浄装置32、切粉付着判定装置33、共通測定装置4の順に搬送する装置である。図1においては、ワーク搬送装置31によって搬送される加工済みワークWの搬送経路を破線で示している。ワーク搬送装置31は、第1ロボットアームと、第2ロボットアームと、第3ロボットアームによって構成されている。第1ロボットアームは、工作機械2から加工済みワークWを取り出し、その加工済みワークWを把持したまま、ワーク洗浄装置32まで搬送する。ワーク洗浄装置32は、加工済みワークWに気体を吹き付けて切粉や油などを取り除く装置である。第1ロボットアームによって把持された加工済みワークWは、ワーク洗浄装置32に設けられたワーク洗浄テーブルまで搬送され、その後、加工済みワークWの洗浄が行われる。洗浄された加工済みワークWは、第2ロボットアームによって把持され、切粉付着判定装置33に移送される。切粉付着判定装置33は、加工済みワークWを複数方向から撮影することで加工済みワークWに切粉などが付着していないか判定する。詳細には、第2ロボットアームは、切粉付着判定装置33の内部に設けられたワーク保持テーブルに加工済みワークWを設置する。その状態で加工済みワークWを複数方向から撮影し、その後、第2ロボットアームを利用して加工済みワークWの向きを変えてワーク保持テーブルに設置した上で、再度加工済みワークWを複数方向から撮影する。そして、撮影結果から加工済みワークWに切粉などが付着していないか判定する。切粉付着判定装置33によって切粉などが付着していると判定された加工済みワークWは、第2ロボットアームによってワーク洗浄装置32に戻されて再度洗浄が行われる。その後、切粉付着判定装置33によって切粉などが付着していないか再判定される。切粉付着判定装置33によって切粉などが取り除かれていると判定された加工済みワークWは、第2ロボットアームによって共通測定装置4近傍に搬送される。共通測定装置4近傍には、第3ロボットアームが用意されている。第2ロボットアームによって搬送された加工済みワークWは、共通測定装置4近傍においてその第2ロボットアームによってワーク載置部材8に載置される。第2ロボットアームが加工済みワークWをワーク載置部材8に載置したあと、第3ロボットアームにてワーク載置部材8を把持した上で、ワーク載置部材8を共通測定装置4に搬送する。なお、第3ロボットアームを使用せず、第2ロボットアームで加工済みワークWが載置されたワーク載置部材8を共通測定装置4に搬送してもよい。さらに、工作機械2とワーク洗浄装置32、切粉付着判定装置33、共通測定装置4のそれぞれが近距離に設置されているときには、第2ロボットアームでの加工済みワークWの搬送と第3ロボットアームのワーク載置部材8の搬送を第1ロボットアームで行ってもよい。なお、工作機械2とワーク洗浄装置32、切粉付着判定装置33、共通測定装置4のそれぞれが離れた位置に設置されている場合は、ワーク搬送装置31にベルトコンベアを組み込み、加工済みワークWもしくは加工済みワークWが載置されたワーク載置部材8を搬送してもよい。さらに、ワーク搬送装置31は、ロボットアームだけではなく、ワーク搬送用コンベアとワーク吸着パッドの組み合わせなど、ワークを搬送する様々な構成を適用できる。
図2に示すように、ワーク載置部材8は、載置部材本体80と、2つの保持部81、81と、表示プレート82と、切替部83とを備えている。ワーク載置部材8には、同じ工作機械2によって加工された2個の加工済みワークW、Wが載置される。載置部材本体80は、概略直方体をした金属製のものである。載置部材本体80には、2つの貫通孔801、801と、上部切欠部802と、前部切欠部803が形成されている。
2つの保持部81、81は、載置された加工済みワークWを保持するためのものである。保持部81の上側部分には円筒状の突出部81aが形成されている。その突出部81aは、載置部材本体80の上面よりも上方に突出している。保持部81の下側部分は、載置部材本体80の貫通孔801内に配置されている。図2に示した加工済みワークWは、下端に円筒状の凹部Waが形成されている。突出部81aの外径は、加工済みワークWの凹部Waよりほんの少しだけ小径に形成されている。この突出部81aに凹部Waを差し込むことで加工済みワークWがワーク載置部材8に保持される。2つの保持部81、81それぞれは、不図示のボルトによって載置部材本体80に付け替え可能に固定されている。保持部81を載置部材本体80に付け替え可能にすることにより、複数種類の加工済みワークWに対して載置部材本体80を共用することができる。
表示プレート82は、内部に表示部821が設けられた透明な樹脂製のものである。この表示プレート82は、不図示のスナップフィット構造によって、載置部材本体80の上部切欠部802に着脱自在に取り付けられている。表示部821は、第1表示部821aと第2表示部821bとを有する。第1表示部821aには、ワーク載置部材8に載置される加工済みワークWを加工した工作機械2の機械番号と、加工済みワークWの種別番号と、ワーク載置部材8の個体番号が表示されている。すなわち、そのワーク載置部材8は、人が読み取り可能な人読取可能情報を表示する第1表示部821aを有する。これにより、工作機械2のオペレーターは、ワーク載置部材8に載置された加工済みワークWが、どの工作機械2で加工されたものであるかを確認できる。また、加工済みワークWがワーク載置部材8に載置される際に、本来使用すべきワーク載置部材8と異なっていないかオペレーターによって確認することができる。一方、第2表示部821bには、2次元バーコードが表示されている。この2次元バーコードには、ワーク載置部材8に載置される加工済みワークWを加工した工作機械2の識別情報と、その工作機械2のオペレーターを示す情報と、加工済みワークWの種別情報と、ワーク載置部材8の個体番号情報が示されている。また、後述するように共通測定装置4には2次元バーコードを読み取り可能なバーコードリーダ43が設けられている。すなわち、ワーク載置部材8は、共通測定装置4が読み取り可能な機械読取可能情報を表示する第2表示部821bを有する。ただし、第2表示部821bの代わりに、これらの情報を無線通信で送信するRFID等の無線モジュールをワーク載置部材8に設けてもよい。すなわち、ワーク載置部材8は、共通測定装置4に情報を伝達可能な情報伝達部が設けられたものであってもよい。こうすることで、共通測定装置4は、加工済みワークWを加工した工作機械2の識別情報などの情報をワーク載置部材8から取得し、測定結果にそれらの情報を紐づけて出力することができる。
切替部83は、付け替えブロック831と回動レバー832を有している。付け替えブロック831は、ネジ831aによって載置部材本体80の前部切欠部803に着脱可能に固定されている。この付け替えブロック831は、ワーク載置部材8に取り付けられた数と位置によって載置された加工済みワークWの種別を示すものである。前部切欠部803には、3つの仕切壁804、804、804が形成されている。これらの仕切壁804、804、804によって、前部切欠部803は4つの領域に区分けされている。付け替えブロック831は、その4つの領域のうち、図2における右側3つの領域に選択的に取り付け可能になっている。また、図2における最も左側の領域には、回動レバー832が回動自在に配置されている。この回動レバー832は、レバーの位置によって、載置されている加工済みワークWが通常の測定を行うものなのか、後述する特定部位の測定を行うものなのかを示すものである。すなわち、回動レバー832は、加工済みワークWの測定部位を示すものである。付け替えブロック831が取り付けられた領域および回動レバー832の位置は、人が目視によって認識できる他、後述するように共通測定装置4等の機械もセンサを用いて認識することができる。したがって、切替部83の状態によって、人と機械の両方が、載置された加工済みワークWの種別および測定部位を認識できる。
図1に示すように、共通測定装置4は、画像測定機41と、表面粗さ測定機42と、バーコードリーダ43と、測定部位記憶手段44とを備えている。画像測定機41は、加工済みワークWを撮影して加工済みワークWの寸法を測定する機器である。表面粗さ測定機42は、加工済みワークWの表面粗さを接触式で測定する機器である。なお、画像測定機41の代わりに接触式の寸法測定機を用いてもよい。また、表面粗さ測定機42として、非接触式のものを用いてもよい。バーコードリーダ43は、図2に示した第2表示部821bに表示された2次元バーコードを読み取り可能なセンサーである。測定部位記憶手段44は、加工済みワークWの種別ごとに設定された通常測定部位情報と特定部位情報が記憶されている。通常測定部位情報は、例えば加工済みワークWが図2に示すような軸部材である場合、加工済みワークWの下端から3mm上方の軸径と上端から5mm下方の軸径を測定するといった、測定部位または測定位置を示す情報である。また、特定部位情報は、通常測定部位よりも多数のサンプル(加工済みワークW)に対して測定を行う特定部位が指定された情報である。この特定部位情報は、加工済みワークWの一部に、より精度の高い測定結果を得たい部位が存在する場合などに用いられる。
共通測定装置4は、バーコードリーダ43によって、ワーク載置部材8の第2表示部821bに表示された2次元バーコードを読み取る。これにより共通測定装置4は、ワーク載置部材8に載置されている加工済みワークWを加工した工作機械2の識別情報と、その工作機械2のオペレーターを示す情報と、加工済みワークWの種別情報と、ワーク載置部材8の個体番号情報を取得する。また、共通測定装置4は、図2に示した付け替えブロック831の有無および配置領域と、回動レバー832の位置と、ワーク載置部材8の向きを、画像測定機41を用いて認識する。共通測定装置4は、加工済みワークWの種別情報を付け替えブロック831の配置領域からも認識する。共通測定装置4は、バーコードリーダ43によって取得した加工済みワークWの種別と、付け替えブロック831の配置領域によって認識した加工済みワークWの種別とが一致しない場合、不一致である旨のエラーを表示する。また、共通測定装置4は、回動レバー832の位置に対応した測定部位情報を測定部位記憶手段44から取得する。そして、ワーク載置部材8と画像測定機41の相対位置を調整しながら、取得した測定部位情報に基づいて測定を実行する。ワーク載置部材8には、同じ工作機械2によって加工された2個の加工済みワークW、Wが載置されている。共通測定装置4は、ワーク載置部材8に載置された一方の加工済みワークWの測定が完了したら、他方の加工済みワークWを測定する。同様に、共通測定装置4は、表面粗さ測定部位情報を測定部位記憶手段44から取得する。そして、共通測定装置4は、ワーク載置部材8に載置された2個の加工済みワークW、Wの表面粗さを表面粗さ測定機42によって順に測定する。
共通測定装置4は、1個の加工済みワークWに対する全ての測定部位を測定したら、測定結果情報である実測値の情報および実測表面粗さの情報を、ワーク載置部材8から得られた情報および測定時間情報とともに、補正値決定手段5に出力する。すなわち、共通測定装置4は、加工済みワークWごとの情報を一連の情報として補正値決定手段5に送信する。以下、この加工済みワークWごとに送信される一連の情報をワーク単位情報と称する。ワーク載置部材8から得られた情報には、ワーク載置部材8に載置される加工済みワークWを加工した工作機械2の識別情報、その工作機械2のオペレーターを示す情報、加工済みワークWの種別情報、ワーク載置部材8の個体番号情報、測定した加工済みワークWのワーク載置部材8上の位置(左右の何れか)情報、および通常測定部位の測定か特定部位の測定かの情報が含まれる。ただし、これらの情報全てを補正値決定手段5に送信しないで、例えば実測値の情報と工作機械2の識別情報のみを送信する等、これらの情報から選択された情報のみを送信してもよい。なお、1つの加工済みワークWに対して複数の部位の寸法を測定した場合、複数の実測値それぞれに、その実測値の測定部位に関する情報が紐づけられて補正値決定手段5に送信される。同様に、複数の部位の表面粗さを測定した場合、複数の表面粗さ情報それぞれに、その表面粗さの測定部位に関する情報が紐づけられて補正値決定手段5に送信される。
補正値決定手段5は、データベース51を備えたサーバーによって構成されている。この補正値決定手段5には、加工補正値を決定するためのアプリケーションプログラムが実装されている。データベース51には、加工済みワークWの種別情報と、その種別情報に対応した測定部位情報と、各測定部位における目標寸法値と、各測定部位における補正不要寸法範囲情報と、加工補正値算出用の関数の情報と、加工補正値の決定に必要なサンプル数情報が、あらかじめ記述されている。また、データベース51には、共通測定装置4が測定した加工済みワークWの加工時に工作機械2が用いた加工補正値が現加工補正値として記述されている。加工補正値算出用の関数は、工作機械2の識別情報および加工済みワークWの種別情報に対応して、測定部位ごとに用意されている。この加工補正値算出用の関数は、工作機械2を操作するオペレーターが経験に基づいて、実測値或いは後述する測定寸法値に対して決定した加工補正値を工作機械2ごとに回帰分析することで得た関数である。この関数は、例えば一次関数や二次関数など、どの様な関数であってもよく、実測値或いは測定寸法値の特定範囲ごとに場合分けされた複数の関数で構成されていてもよい。工作機械2を操作するオペレーターは、工作機械2ごとの特性(機体差)や加工済みワークWの種別(寸法や材質など)を考慮して加工補正値を決定している。したがって、この関数には、工作機械2の特性や加工済みワークWの種別が考慮された係数が設定されている。補正値決定手段5は、この関数を用いて加工補正値を決定することで、加工済みワークWを加工した工作機械2の特性に応じた適切な加工補正値を決定できる。目標寸法値は、測定部位に指定された寸法公差の上限と下限の中央値が設定されている。ただし、目標寸法値として、工具の摩耗などの経時変化を考慮し、寸法公差の上限と下限の中央値に対して修正した値を設定してもよい。補正不要寸法範囲は、加工補正値の修正が不要な範囲を示すものであり、目標寸法値を中心値として所定の範囲が設定されている。
次に補正値決定手段5の動作について説明する。補正値決定手段5は、共通測定装置4から送信されたワーク単位情報を受信し、そのワーク単位情報を各工作機械2の識別情報ごとに分けてデータベース51に蓄積していく。補正値決定手段5は、データベース51に蓄積したワーク単位情報の数を各工作機械2毎にカウントするカウンター機能を備えている。そして、前回の加工補正値を決定する処理完了後に蓄積された各工作機械2の識別情報ごとのワーク単位情報の数が、データベース51に記述されている加工補正値の決定に必要なサンプル数に達したら、補正値決定手段5は加工補正値を決定する処理を開始する。補正値決定手段5は、まず必要なサンプル数のワーク単位情報全てを参照し、同一測定部位を測定した実測値を読み込んで測定寸法値を求める。本実施形態では、測定部位ごとに実測値の平均値を算出し、その測定部位ごとの平均値を測定寸法値としている。なお、必要なサンプル数が1の測定部位は、実測値を測定寸法値として扱う。測定寸法値がデータベース51に記述された補正不要寸法範囲内の場合、補正値決定手段5は、今回の加工補正値を決定する処理において参照したワーク単位情報を測定データ保存手段6に送信して処理を終了する。測定寸法値が補正不要寸法範囲外の場合、補正値決定手段5は、その平均値と目標寸法値との差分を算出する。そして、補正値決定手段5は、上述した加工補正値算出用の関数を用いて、その差分を変換する。さらに、補正値決定手段5は、データベース51に記述されている現加工補正値を参照し、その現加工補正値に、加工補正値算出用の関数を用いて変換することで得られた変換値を加えることで、測定寸法値を目標寸法値に近づけるための加工補正値を決定する。
補正値決定手段5は、決定した加工補正値を、識別情報が示す工作機械2の制御装置22に送信する。また、補正値決定手段5は、データベース51に記述されている現加工補正値を、決定した加工補正値に書き換える。さらに、補正値決定手段5は、今回の加工補正値を決定する処理において参照したワーク単位情報と、決定した加工補正値と、現加工補正値を測定データ保存手段6に送信する。測定データ保存手段6は、受信したワーク単位情報などを保存する。そして、補正値決定手段5は、今回の加工補正値を決定する処理において加工補正値を送信した工作機械2のワーク単位情報の数をカウントするカウンターをリセットする。
補正値決定手段5には、オペレーター端末7が接続されている。生産システム1のオペレーターは、このオペレーター端末7を用いて、補正値決定手段5に実装されたアプリケーションプログラムの動作設定、データベース51の内容の閲覧、およびデータベース51の内容書き換えができる。また、オペレーターは、オペレーター端末7を用いて、測定データ保存手段6に保存されたワーク単位情報や加工補正値の変更履歴情報を閲覧することができる。オペレーターは、これらの情報を閲覧することで、測定状況の確認や、生産システム1に不具合が生じたときの原因解析などをすることができる。
工作機械2の制御装置22は、不図示の受信手段によって補正値決定手段5から加工補正値を受信する。制御装置22は、加工補正値を受信したら、記憶手段21に記憶されている、前回加工時に用いた現加工補正値を受信した加工補正値に書き換える。そして、制御装置22は、次のワーク加工から、書き換えられた加工補正値を用いて加工動作を補正しつつ加工プログラムにしたがってワークに対する工作機械2の加工動作を制御する。
この実施形態によれば、複数の工作機械2、2・・・それぞれが加工した複数の加工済みワークW、W・・・を、1台の共通測定装置4により測定し、その測定結果を用いて補正値決定手段5が加工補正値を決定しているので、生産システム1を省スペースで安価に構築することができる。また、1台の補正値決定手段5が複数の工作機械2、2・・・の加工補正値を決定し、識別情報が示す工作機械2に送信しているので、補正値決定手段5の数も少なくてすむ。その結果、より省スペースで安価に生産システム1を構築することができる。
以上説明した実施形態からは、ワークを加工する工作機械であって、
加工された加工済みワークの測定結果から得られた測定寸法値と該加工済みワークの目標寸法値との差分を算出し、あらかじめ設定された関数を用いて該差分を変換して得た変換値に基づいて決定された加工補正値を受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した前記加工補正値を用いて前記ワークに対する加工動作を補正しつつ加工プログラムにしたがってこの工作機械を制御する制御装置とを備えたことを特徴とする工作機械、といった発明思想を導き出すことができる。
この工作機械によれば、前記変換値に基づいて決定された前記加工補正値を用いて加工動作を補正するので適切な加工を行うことができる。
続いて、これまで説明してきた生産システム1の変形例について、これまで説明した構成とは異なる点を中心に説明する。
図3は、図1に示す生産システム1の変形例を示すブロック図である。
図3に示すように、この変形例の生産システム1は、補正値決定手段5が各工作機械2に搭載されている点とオペレーター端末7が設けられていない点とが、図1に示した生産システム1と異なる。この変形例の共通測定装置4は、識別情報が示す工作機械2に搭載された補正値決定手段5にワーク単位情報を送信する。補正値決定手段5のデータベース51には、その補正値決定手段5が搭載された工作機械2に適した加工補正値算出用の関数が記述されている。補正値決定手段5は、加工補正値を決定し、自身が搭載された工作機械2の制御装置22に送信する。制御装置22は、受信した加工補正値を用いてワークに対する加工動作を補正しつつ加工プログラムにしたがって工作機械2を制御する。オペレーターは、工作機械2の操作パネルを用いて、補正値決定手段5に実装されたアプリケーションプログラムの動作設定、データベース51の内容の閲覧、データベース51の内容書き換え、および測定データ保存手段6に保存された情報の閲覧などができる。
以上説明した変形例からは、ワークを加工する工作機械であって、
加工された加工済みワークの測定結果から得られた測定寸法値と該加工済みワークの目標寸法値との差分を算出し、あらかじめ設定された関数を用いて該差分を変換して得た変換値に基づいて加工補正値を決定する補正値決定手段と、
前記補正値決定手段が決定した前記加工補正値を用いて前記ワークに対する加工動作を補正しつつ加工プログラムにしたがってこの工作機械を制御する制御装置とを備えたことを特徴とする工作機械、といった発明思想を導き出すことができる。
この変形例の工作機械によれば、前記変換値に基づいて前記加工補正値を決定する前記補正値決定手段を該工作機械が有しているので、より該工作機械に適した該加工補正値を決定して、加工動作を実行することができる。
次に、第2実施形態の生産システム1について説明する。これより後の説明では、これまで説明した構成要素の名称と同じ名称の構成要素には、これまで用いた符号を付して説明し、重複する説明は省略することがある。
図4は、第2実施形態の生産システムにおける図1と同様のブロック図である。
図4に示す生産システム1は、図1に示した生産システム1とは、補正値決定手段5に機械学習部52が設けられている点が異なる。また、データベース51に、加工補正値算出用の関数の情報が記述されておらず、加工済みワークWの種別情報に対応して加工済みワークWの材質情報(硬度情報)が記述されている点も、図1に示した生産システム1と異なる。
この第2実施形態では、図1に示した補正値決定手段5に実装されたアプリケーションプログラムが実行していた動作のうち、加工補正値を決定する動作の多くを機械学習部52が実行する。この実施形態における補正値決定手段5の加工補正値を決定する処理では、補正値決定手段5に実装されたアプリケーションプログラムは、まず先の実施形態と同様に、実測値の平均値である測定寸法値を計算し、その測定寸法値と目標寸法値との差分を算出する。そして、アプリケーションプログラムは、算出した差分と目標寸法値と加工済みワークWを加工した工作機械2の識別情報を状態変数sとして機械学習部52に入力する。また、アプリケーションプログラムは、加工済みワークWの材質情報をデータベース51において参照し、その材質情報も状態変数sとして機械学習部52に入力する。なお、これらの状態変数sの機械学習部52への入力は、測定部位ごとに実行される。
機械学習部52は、Q学習の手法を用いた強化学習を実行する。なお、強化学習の学習方法として、Q学習以外の学習方法を用いても構わない。機械学習部52は、状態変数sで示される状態において行動aを選択した場合の行動価値Qを求める行動価値関数Q(s,a)に基づいて、状態変数sにおける最適な行動aを学習する。ここで、行動aは、工作機械2の制御装置22に対して送信する加工補正値である。
状態変数sにおいて行動aを選択したときに得られる行動価値Qは、最初の学習時には未知である。そこで、機械学習部52は、或る状態変数sに対して様々な行動aを選択して実行する。そして、機械学習部52は、行動aの結果として与えられる報酬rに基づいて、行動価値関数Q(s,a)を更新することで、状態変数sに対してより適した行動aを選択できるように学習していく。行動価値関数Q(s,a)を更新する一般式は、数式1で表される。
Figure 2020192610
この数式1において、sは、時刻tにおける状態変数を表し、aは、時刻tにおける行動を表す。st+1は、行動aを実行した結果として変化した状態変数である。rt+1は、その状態の変化により得られる報酬である。また、maxの付いた項は、状態変数st+1における行動価値Qの最大値(最適な行動aを選択した場合の行動価値)にγを乗じたものである。γは、割引率であり、0より大きく1以下の値に設定される。このγは、例えば0.995等、一般的に1に近い値が設定される。また、αは、学習係数で、0より大きく1以下の値に設定される。このαは、例えば0.1等、一般的に比較的小さい値が設定される。
図4に示すように、機械学習部52は、報酬計算部521と関数更新部522とを備えている。報酬計算部521は、補正値決定手段5が決定した加工補正値にしたがって加工した加工済みワークWの測定寸法値と目標寸法値との差分に基づいて、報酬rを計算する。報酬rは、その加工済みワークWの測定寸法値と目標寸法値の差分が小さい場合は高い値とし、差分が大きい場合は低い値とする。例えば、測定寸法値と目標寸法値とが一致している場合は報酬rとして+1を与え、測定寸法値が要求された公差外である場合は報酬rとして−1を与える。なお、測定寸法値が公差内であって目標寸法値以外の場合、報酬rとして+1と−1の間の値を与える。例えば、目標寸法値との差分が小さいときは+1に近い報酬rを与え、差分が大きく公差ぎりぎりのときは−1に近い報酬rを与える。関数更新部522は、得られた報酬rに基づいて学習することにより行動価値関数Q(s,a)を更新する。なお、機械学習部52における学習は、過去の加工実績を用いてあらかじめ作成した訓練データセットを用いてもよく、実際の加工と測定を繰り返してもよい。
補正値決定手段5は、機械学習部52により学習された行動価値関数Q(s,a)に基づいて、或る状態において選択可能な行動のうち、Qの値が最大となるような行動を実行する。すなわち、状態に適した加工補正値を出力する。これにより、加工済みワークWの測定寸法値を目標寸法値に近づけることが可能になる。
この第2実施形態の生産システム1によれば、先の実施形態の効果に加え、機械学習部52により、最適な加工補正値を決定することができる。
続いて、これまで説明してきた第2実施形態の生産システム1の変形例について、これまで説明した構成とは異なる点を中心に説明する。
図5は、図4に示す生産システムの第1変形例を示すブロック図である。
図5に示すように、この第1変形例の生産システム1は、補正値決定手段5が工作機械2に搭載されている点とオペレーター端末7が設けられていない点とが、図4に示した生産システム1と異なる。この変形例の共通測定装置4は、識別情報が示す工作機械2に搭載された補正値決定手段5にワーク単位情報を送信する。この第1変形例の補正値決定手段5では、測定寸法値と目標寸法値との差分と、目標寸法値と、加工済みワークWの材質情報を状態変数sとして機械学習部52に入力する。補正値決定手段5は、加工補正値を決定し、自身が搭載された工作機械2の制御装置22に送信する。オペレーターは、工作機械2の操作パネルを用いて、補正値決定手段5の動作設定や機械学習部52のパラメータ設定、データベース51の内容の閲覧、データベース51の内容書き換え、および測定データ保存手段6に保存された情報の閲覧などができる。この第1変形例によれば、機械学習部52は、状態変数sとして工作機械2の識別情報を採用していないので、機械学習部52における学習が容易になる。
次に、生産システム1の第2変形例について、先に説明した第2実施形態の生産システム1とは異なる点を中心に説明する。
この第2変形例の生産システム1は、図4に示す第2実施形態の生産システム1と同一のシステム構成をしている。しかし、各工作機械2から補正値決定手段5に対して情報が送信される点、および補正値決定手段5がその各工作機械2から送信された情報も用いて加工補正値を決定する点が、第2実施形態の生産システム1とは異なる。各工作機械2からは、工作機械2の識別情報、工作機械2の機種情報、加工済みワークWを加工した工具の種別情報、その工具の累計切削時間情報、工作機械2のオペレーター情報、工作機械2の電源投入後において加工プログラムが実行された時間の情報が補正値決定手段5に送信される。この累計切削時間情報は、工具の使用履歴情報の一例に相当する。また、この加工プログラムが実行された時間の情報は、工作機械2の電源投入からの稼働時間情報の一例に相当する。以下、各工作機械2から補正値決定手段5に送信される情報をまとめて、工作機械2の状態情報と称する。なお、工作機械2は、上述の工作機械2の状態情報のうちから選択した1つまたは複数の情報のみを補正値決定手段5に送信するように設定されていてもよい。工作機械2は、加工補正値を決定する処理の直前に工作機械2の状態情報を補正値決定手段5に送信する。ただし、工作機械2は、加工済みワークWが完成するごとに工作機械2の状態情報を補正値決定手段5に送信してもよく、所定の時間間隔で工作機械2の状態情報を補正値決定手段5に送信してもよい。また、温度計、湿度計、マイクロフォン、及び振動計等のセンサーを工作機械2に配置し、これらのセンサーから得られた、温度、湿度、異音、及び振動などの情報を工作機械2の状態情報に加えてもよい。
補正値決定手段5は、測定寸法値と目標寸法値との差分と、目標寸法値と、工作機械2の識別情報と、加工済みワークWの材質情報に加え、加工済みワークWを加工した工作機械2の状態情報の一部も状態変数sとして機械学習部52に入力する。この第2変形例では、工作機械2の状態情報のうち、測定部位を加工した工具の種別情報とその工具の使用履歴情報を状態変数sとして用いる。なお、状態変数sとして、工作機械2の状態情報である、工作機械2のオペレーター情報および工作機械2の電源投入からの稼働時間情報も用いてもよい。さらに、これらの工作機械2の状態情報のうちから選択された1つまたは複数の情報を、測定寸法値と目標寸法値との差分等に加えて状態変数sとして用いてもよい。この第2変形例によれば、機械学習部52は、工作機械2の状態情報にも基づいて加工補正値を学習する。これにより、補正値決定手段5は、工具における状態変化などにも対応してより柔軟に加工補正値を決定することができる。
本発明は上述の実施形態に限られることなく特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形を行うことが出来る。例えば、ワーク搬送装置31を省略して、加工済みワークWの搬送は人が行ってもよい。さらに、切粉付着判定装置33を省略して、人が目視により切粉などが取り除かれたか判定してもよい。加えて、ワーク洗浄装置32は、気体の他に洗浄液を吹き付けるものであってもよく、液体中に加工済みワークWを沈めて超音波振動により洗浄するものであってよい。またさらに、表面粗さ測定機42は省略してもよい。また、ワーク載置部材8は、第1表示部821aと第2表示部821bの両方を有する例を用いて説明したが、どちらか一方のみにしてもよい。ここで、第1表示部821aのみにする場合は、第1表示部821aにおいて表示される数字や文字の認識機能を共通測定装置4に持たせることが望ましい。また、第2実施形態における機械学習部52は、ニュートラルネットワークモデルを用いて学習を行うものであってもよい。さらに、機械学習部52は、教師あり学習により加工補正値を学習するものであってもよい。教師あり学習によって学習する場合、工作機械2のオペレーターが決定した加工補正値を教師データとしてもよい。なお、工作機械2は、例えば旋盤やマシニングセンターやフライス盤など、ワークを加工するものであればどのようなものであってもよい。
以上説明した実施形態や変形例によれば、工作機械2の台数に対して、共通測定装置4の台数が少なくてすむので、省スペースで安価な生産システム1を提供することができる。
なお、以上説明した実施形態や各変形例の記載それぞれにのみ含まれている構成要件であっても、その構成要件を、他の実施形態や他の変形例に適用してもよい。
1 生産システム
2 工作機械
4 共通測定装置
5 補正値決定手段
22 制御装置
W 加工済みワーク

Claims (6)

  1. ワークを加工する複数の工作機械と、
    前記複数の工作機械で加工された加工済みワークの寸法を測定し、測定結果を出力する共通測定装置と、
    前記共通測定装置の測定結果から得られた測定寸法値と前記加工済みワークの目標寸法値に基づいて、該測定寸法値を該目標寸法値に近づけるための加工補正値を決定する補正値決定手段とを有し、
    前記複数の工作機械それぞれは、前記加工補正値を前記補正値決定手段から受信し、該加工補正値と加工プログラムにしたがって前記ワークに対する該工作機械の加工動作を制御する制御装置を備えたものであることを特徴とする生産システム。
  2. 前記補正値決定手段は、前記目標寸法値と前記測定寸法値との差分を算出し、前記加工済みワークを加工した前記工作機械に対応して設定された関数を用いて該差分を変換して得た変換値に基づいて前記加工補正値を決定するものであることを特徴とする請求項1記載の生産システム。
  3. 前記補正値決定手段は、前記目標寸法値と前記測定寸法値との差分と、該目標寸法値と、該加工済みワークの材質情報とに基づいて前記加工補正値を学習する機械学習部を備えたものであることを特徴とする請求項1記載の生産システム。
  4. 前記機械学習部は、前記加工済みワークを加工した前記工作機械の識別情報にも基づいて前記加工補正値を学習するものであることを特徴とする請求項3記載の生産システム。
  5. 前記機械学習部は、前記工作機械の状態情報にも基づいて前記加工補正値を学習するものであり、
    前記状態情報は、前記加工済みワークを加工した工具の種別情報と、該工具の使用履歴情報と、前記加工プログラムを作成したオペレーターを示す情報と、前記工作機械の電源投入からの稼働時間情報のうち少なくとも1つの情報であることを特徴とする請求項3または4記載の生産システム。
  6. 前記機械学習部は、前記加工済みワークの前記測定寸法値と前記目標寸法値との差分に基づいて報酬を計算する報酬計算部と、該報酬計算部が計算した該報酬に基づいて前記加工補正値を決定するための行動価値関数を更新する関数更新部とを備えたものであることを特徴とする請求項3から5のうちいずれか1項記載の生産システム。
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