JP2020191589A - 投影装置、投影方法、プログラム及び記憶媒体 - Google Patents

投影装置、投影方法、プログラム及び記憶媒体 Download PDF

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賢太 刀川
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Abstract

【課題】マルチプロジェクションにおいて、エッジブレンド処理が施された映像信号を元に適切な発光量で光量制御を行うことができるようにする。【解決手段】1つの画像からマルチ投影での投影範囲に該当する領域を切り出した切出画像であって、他の切出画像と投影範囲が重複する重畳領域に減光処理が施された切出画像を外部装置から取得する。そして、エッジブレンドカーブ情報を基に、切出画像の重畳領域でゲインを補間するように切出画像を補正するか、もしくは切出画像の重畳領域で統計量を補正し、補正後の切出画像の特徴量に基づいて、マルチ投影で投影するための発光量を決定する。【選択図】図4

Description

本発明は、特に、複数のプロジェクタを用いて画像を表示するために用いて好適な投影装置、投影方法、プログラム及び記憶媒体に関する。
近年、映像の高解像度化が進んでおり、例えば4Kや8K等の高解像度な画像を、プロジェクタなどを用いて大画面表示することが望まれている。一般的に、プロジェクタの高解像度化および輝度を維持しながら大画面化するためには、液晶パネル等のライトバルブ自体を高解像度化したり、高輝度光源を採用したりすることが必要になり、コストが多くかかってしまう。そのため、表示コンテンツよりも低解像度なライトバルブを有する安価なプロジェクタを複数用いたマルチ投影(マルチプロジェクションシステム)により、高解像度で大画面の投影表示を行うことも多い。
ここで、マルチ投影とは、複数の投影画面を繋ぎ合わせて、全体として一つの画像を表示する方法である。一般的に、複数の投影画面を繋ぎ合わせる際には、厳密に位置を合わせないと繋ぎ目が視認されてしまい、品位を低下させてしまう。そのために、エッジブレンド処理と呼ばれる繋ぎ目が目立たなくなる処理が用いられる。エッジブレンド処理とは、複数の投影画面を一部重畳させて投影するケースにおいて、重畳される部分(以下、重畳領域)に関しては各投影画面の照度を合計すると非重畳領域の照度と等しくなるように各投影画面の重畳領域の減光処理を行う処理である。このエッジブレンド処理は、プロジェクタの本体機能により入力画像に施される場合と、プロジェクタに映像信号が入力される前に外部装置で予め施される場合とがある。
一方、プロジェクタにおいて、プロジェクタの発光量(光源からの発光量、アイリスの絞り量等)を、入力された映像信号の特徴量(例えば明るさ、階調値)に応じて動的に制御するダイナミックコントラスト技術が用いられる場合がある。ダイナミックコントラスト技術により、暗いシーンはプロジェクタの発光量を低くすることでより暗くし、明るいシーンは光源の発光量を高くすることでより明るくといったように時間方向のコントラスト向上効果を得ることができる。特許文献1には、入力された画像の統計量を元に光源の発光量を決定し、入力画像にエッジブレンド処理を施して投影を行うプロジェクタに関する技術が開示されている。
特開2017−156581号公報
従来技術では、エッジブレンド処理が施される前に映像信号の特徴量を取得しているため、入力された映像信号の特徴に見合った光量制御を実現することができる。しかしながら、前述のマルチプロジェクションシステムにおいて、外部装置にてエッジブレンド処理を施す場合には、プロジェクタに入力される映像の重畳領域の画素値は既に減光処理がなされているため、本来の画素値よりも低い値となっている。また、プロジェクタ内部でエッジブレンド処理を施す場合においても、LSIの制約などによりエッジブレンド処理を施した後に特徴量を取得するような場合も同様である。よって、エッジブレンド処理が施された後で映像信号の特徴量を取得する場合に、特許文献1に開示されている技術を適用すると、減光前のコンテンツに基づいて算出された発光量よりも小さい発光量で投影されてしまう可能性がある。
本発明は前述の問題点に鑑み、マルチプロジェクションにおいて、エッジブレンド処理が施された映像信号を元に適切な発光量で光量制御を行うことができるようにすることを目的としている。
本発明に係る投影装置は、複数の投影装置が投影する複数の投影画像によって1つの画像を投影面に投影するマルチ投影に用いられる投影装置であって、投影画像を投影する投影手段と、前記1つの画像のうち前記投影手段が前記投影画像を投影するために用いる部分画像であって、他の投影装置が投影する投影画像と重畳して投影される重畳領域に対して減衰処理が適用された前記部分画像を取得する第一取得手段と、前記部分画像のうち前記重畳領域に適用された前記減衰処理に基づいて、前記部分画像を処理する処理手段と、前記処理手段によって処理された前記部分画像に基づいて前記投影手段の投影条件を制御する制御手段と、を備える。
本発明によれば、マルチプロジェクションにおいて、エッジブレンド処理が施された映像信号を元に適切な発光量で光量制御を行うことができる。
実施形態に係るマルチ投影システムの概要を説明するための図である。 実施形態に係る液晶プロジェクタの全体の構成例を示すブロック図である。 実施形態の液晶プロジェクタの基本動作に係る処理手順の一例を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る画像処理部の詳細な内部構成例を示すブロック図である。 外部装置で行われるエッジブレンド処理の概要を説明するための図である。 第1の実施形態における投影処理の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る画像処理部の詳細な内部構成例を示すブロック図である。 第2の実施形態における投影処理の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。 ゲインのエッジブレンドカーブを説明するための図である。 第3の実施形態に係る画像処理部の詳細な内部構成例を示すブロック図である。 第3の実施形態における投影処理の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。 第4の実施形態に係る画像処理部の詳細な内部構成例を示すブロック図である。 第4の実施形態における投影処理の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。 重畳領域に該当するデータの一部の切出しを説明するための図である。 エッジブレンドゲインを算出する方法を説明するための図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。なお、以下の実施形態は本発明を限定するものでなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須のものとは限らない。なお、実施形態において説明される各機能ブロックは必ずしも個別のハードウェアである必要はない。すなわち、例えばいくつかの機能ブロックの機能は、1つのハードウェアにより実行されても良い。また、いくつかのハードウェアの連係動作により1つの機能ブロックの機能または、複数の機能ブロックの機能が実行されても良い。また、各機能ブロックは、CPUがメモリ上に展開したコンピュータプログラムにより実行されても良い。
(第1の実施形態)
[マルチ投影システムの構成]
図1は、本実施形態に係るマルチ投影システム10の概要を説明するための図である。
本実施形態に係るマルチ投影システム10は、プロジェクタ100a、プロジェクタ100b、および外部装置200を有する。マルチ投影システム10は、プロジェクタ100aが投影する画像と、プロジェクタ100bが投影する画像とによって1つの画像を投影面に表示するシステムである。マルチ投影システム10は、プロジェクタ100aが投影する画像の一部と、プロジェクタ100bが投影する画像の一部とを、投影面において重ねて投影する。ここで、各プロジェクタの投影画像のうち、他のプロジェクタの投影画像と重ねて投影される領域を重畳領域という。重畳領域は、エッジブレンド領域とも呼ばれる。ここで、外部装置200、プロジェクタ100aおよびプロジェクタ100bは互いに映像ケーブルを介して接続されている。
外部装置200は、マルチ投影システム10で投影する1つの画像に対応する画像(原画像)から、プロジェクタ100aおよびプロジェクタ100bがそれぞれ投影する画像に対応する領域を切り出した部分画像(切出画像)をそれぞれ生成する。そして、それぞれの重畳領域にエッジブレンド処理(減光処理、減衰処理)を施してプロジェクタ100aおよびプロジェクタ100bに出力する。ここで、外部装置200は、映像信号を出力できるものであれば、パーソナルコンピュータ、カメラ、携帯電話、スマートフォン、ハードディスクレコーダ、ゲーム機など、どのようなものであってもよい。
プロジェクタ100aおよびプロジェクタ100bは、外部装置200より入力された部分画像の特徴量(例えば階調値、明るさ)を元に発光量を決定し、それぞれスクリーン300に投影する。なお、プロジェクタの台数や配置はこれに限らず、WUXGA解像度の4台のプロジェクタを用いて4Kの解像度を実現した投影を行ってもよい。また、プロジェクタ100aおよびプロジェクタ100bは通信線によって互いに接続され、互いに発光量に関するパラメータを通信する。本実施形態では一例として、TCP/IPを通信プロトコルとして用いるローカルエリアネットワーク(LAN)で装置間の通信が行われるものとする。
また、本実施形態では、投影型表示装置の一例として、透過型液晶パネルを用いた液晶プロジェクタについて説明する。なお、表示デバイスとして透過型液晶パネルを用いた液晶プロジェクタに限らず、DLP、LCOS(反射型液晶)パネルなどの表示デバイスを用いたどのようなものであっても適用可能である。また、液晶プロジェクタには、単板式、3板式などが一般に知られているが、どちらの方式であっても良い。本実施形態の液晶プロジェクタは、表示するべき画像に応じて液晶素子の光の透過率を制御し、液晶素子を透過した光源からの光をスクリーンに投影することで、画像をユーザに提示する。以下、このような液晶プロジェクタについて説明する。
<全体構成>
まず、図2を用いて、本実施形態の液晶プロジェクタの全体構成を説明する。
図2は、本実施形態に係る液晶プロジェクタ100の全体の構成例を示すブロック図である。尚、図1に示すプロジェクタ100aおよびプロジェクタ100bは同じ構成のプロジェクタであり、以降、内部構成の説明では液晶プロジェクタ100として説明する。
本実施形態の液晶プロジェクタ100は、CPU110、ROM111、RAM112、操作部113、画像入力部130、および画像処理部140を有する。また、液晶プロジェクタ100は、さらに、液晶制御部150、液晶素子151R、151G、151B、光源制御部160、光源161、色分離部162、色合成部163、光学系制御部170、および投影光学系171を有する。また、液晶プロジェクタ100は、さらに、記録再生部191、記録媒体192、通信部193、撮像部194、表示制御部195、および表示部196を有する。
CPU110は、液晶プロジェクタ100の各動作ブロックを制御する。ROM111は、CPU110の処理手順を記述した制御プログラムを記憶する。RAM112は、ワークメモリとして一時的に制御プログラムやデータを格納する。また、CPU110は、記録再生部191により記録媒体192から再生された静止画データや動画データを一時的に記憶し、ROM111に記憶されたプログラムを用いて、それぞれの画像や映像を再生したりすることもできる。また、CPU110は、通信部193より受信した静止画データや動画データを一時的に記憶し、ROM111に記憶されたプログラムを用いて、それぞれの画像信号や映像信号を再生したりすることもできる。また、撮像部194により得られた画像信号や映像信号を一時的にRAM112に記憶し、ROM111に記憶されたプログラムを用いて、静止画データや動画データに変換して記録媒体192に記録させることもできる。
また、操作部113は、ユーザの指示を受け付け、CPU110に指示信号を送信するものであり、例えば、スイッチやダイヤル、表示部196上に設けられたタッチパネルなどからなる。また、操作部113は、例えば、リモコンからの信号を受信する信号受信部(赤外線受信部など)で、受信した信号に基づいて所定の指示信号をCPU110に送信するものであってもよい。また、CPU110は、操作部113や、通信部193から入力された制御信号を受信して、液晶プロジェクタ100の各動作ブロックを制御する。
画像入力部130は、外部装置200から映像信号を受信するものであり、例えば、コンポジット端子、S映像端子、D端子、コンポーネント端子、アナログRGB端子、DVI−I端子、DVI−D端子、HDMI(登録商標)端子等を含む。また、アナログ映像信号を受信した場合には、受信したアナログ映像信号をデジタル映像信号に変換する。そして、受信した映像信号を、画像処理部140に送信する。
画像処理部140は、入力された映像信号に対して所定の画像処理を施して、液晶制御部150に送信するものであり、例えば画像処理用のマイクロプロセッサからなる。また、画像処理部140は、専用のマイクロプロセッサである必要はなく、例えば、ROM111に記憶されたプログラムによって、CPU110が画像処理部140と同様の処理を実行しても良い。また、画像処理部140は、画像入力部130から受信した映像信号以外にも、CPU110によって再生された画像や映像に対して前述の変更処理を施すこともできる。画像処理部140の内部構成に関しては後述する。
液晶制御部150は、画像処理部140で処理の施された映像信号に基づいて、液晶素子151R、151G、151Bの画素の液晶に印可する電圧を制御して、液晶素子151R、151G、151Bの透過率を調整する。また、液晶制御部150は、制御用のマイクロプロセッサからなるが、専用のマイクロプロセッサである必要はなく、例えば、ROM111に記憶されたプログラムによって、CPU110が液晶制御部150と同様の処理を実行しても良い。例えば、画像処理部140に映像信号が入力されている場合、液晶制御部150は、画像処理部140から1フレームの画像信号を受信する度に、画像に対応する透過率となるように、液晶素子151R、151G、151Bを制御する。
液晶素子151Rは、赤色に対応する液晶素子であって、光源161から出力された光のうち、色分離部162で赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に分離された光のうち、赤色の光の透過率を調整するためのものである。液晶素子151Gは、緑色に対応する液晶素子であって、光源161から出力された光のうち、色分離部162で赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に分離された光のうち、緑色の光の透過率を調整するためのものである。液晶素子151Bは、青色に対応する液晶素子であって、光源161から出力された光のうち、色分離部162で赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に分離された光のうち、青色の光の透過率を調整するためのものである。
光源制御部160は、光源161のオン/オフを制御したり光量を制御したりするものであり、制御用のマイクロプロセッサからなる。また、光源制御部160は、専用のマイクロプロセッサである必要はなく、例えば、ROM111に記憶されたプログラムによって、CPU110が光源制御部160と同様の処理を実行しても良い。
光源161は、不図示のスクリーンに画像を投影するための光を出力するものであり、例えば、ハロゲンランプ、キセノンランプ、高圧水銀ランプなどである。色分離部162は、光源161から出力された光を、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に分離するものであり、例えば、ダイクロイックミラーやプリズムなどからなる。なお、光源161として、各色に対応するLED等を使用する場合には、色分離部162は不要である。
色合成部163は、液晶素子151R、151G、151Bを透過した赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の光を合成するものであり、例えば、ダイクロイックミラーやプリズムなどからなる。そして、色合成部163により赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の成分を合成した光は、投影光学系171に送られる。このとき、液晶素子151R、151G、151Bは、画像処理部140から入力された画像に対応する光の透過率となるように、液晶制御部150により制御される。そのため、色合成部163により合成された光は、投影光学系171によりスクリーンに投影されると、画像処理部140に入力された画像に対応する画像がスクリーン上に表示されることになる。
光学系制御部170は、投影光学系171を制御するものであり、制御用のマイクロプロセッサからなる。また、光学系制御部170は、専用のマイクロプロセッサである必要はなく、例えば、ROM111に記憶されたプログラムによって、CPU110が光学系制御部170と同様の処理を実行しても良い。投影光学系171は、色合成部163から出力された合成光をスクリーンに投影するためのものである。投影光学系171は複数のレンズ、レンズ駆動用のアクチュエータからなり、レンズをアクチュエータにより駆動することで、投影画像の拡大、縮小、焦点調整などを行うことができる。
記録再生部191は、記録媒体192から静止画データや動画データを再生したり、また、撮像部194により得られた画像信号や映像信号の静止画データや動画データをCPU110から受信して記録媒体192に記録したりするものである。また、記録再生部191は、通信部193より受信した静止画データや動画データを記録媒体192に記録する。記録再生部191は、例えば、記録媒体192と電気的に接続するインタフェースや記録媒体192と通信するためのマイクロプロセッサからなる。また、記録再生部191には、専用のマイクロプロセッサを含む必要はなく、例えば、ROM111に記憶されたプログラムによって、CPU110が記録再生部191と同様の処理を実行しても良い。
記録媒体192は、静止画データや動画データ、その他、本実施形態の液晶プロジェクタ100に必要な制御データなどを記録することができるものである。記録媒体192は、磁気ディスク、光学式ディスク、半導体メモリなどのあらゆる方式の記録媒体であってよく、着脱可能な記録媒体であっても、内蔵型の記録媒体であってもよい。
通信部193は、外部機器からの制御信号を受信したり、画像取得処理として静止画データ、動画データなどを受信したりする。通信方式は、例えば、無線LAN、有線LAN、USB、Bluetooth(登録商標)などであってよく、通信方式を特に限定するものではない。また、画像入力部130の端子が、例えばHDMI(登録商標)端子であれば、その端子を介してCEC通信を行うものであっても良い。ここで、外部機器は、前述の外部装置200以外に、他の液晶プロジェクタなどが該当する。
撮像部194は、本実施形態の液晶プロジェクタ100の周辺を撮像して画像信号を取得するものであり、投影光学系171を介して投影された画像を撮影(スクリーン方向を撮影)することができる。撮像部194は、得られた画像信号や映像信号をCPU110に送信し、CPU110は、その画像信号や映像信号を一時的にRAM112に記憶し、ROM111に記憶されたプログラムに基づいて、静止画データや動画データに変換する。撮像部194は、被写体の光学像を取得するレンズ、レンズを駆動するアクチュエータ、アクチュエータを制御するマイクロプロセッサを有する。さらに、レンズを介して取得した光学像を画像信号に変換する撮像素子、撮像素子により得られた画像信号をデジタル信号に変換するAD変換部などを有する。また、撮像部194は、スクリーン方向を撮影するものに限られず、例えば、スクリーンと逆方向の視聴者側を撮影しても良い。
表示制御部195は、液晶プロジェクタ100に備えられた表示部196に液晶プロジェクタ100を操作するための操作画面やスイッチアイコン等の画像を表示させるための制御をするものであり、表示制御を行うマイクロプロセッサなどからなる。また、表示制御部195は専用のマイクロプロセッサである必要はなく、例えば、ROM111に記憶されたプログラムによって、CPU110が表示制御部195と同様の処理を実行しても良い。
表示部196は、液晶プロジェクタ100を操作するための操作画面やスイッチアイコンを表示するものである。表示部196は、画像を表示できればどのようなものであっても良い。例えば、液晶ディスプレイ、CRTディスプレイ、有機ELディスプレイ、LEDディスプレイであって良い。また、特定のボタンをユーザに認識可能に掲示するために、各ボタンに対応するLED等を発光させるものであってもよい。
なお、本実施形態の画像処理部140、液晶制御部150、光源制御部160、光学系制御部170、記録再生部191、及び表示制御部195は、これらの各ブロックと同様の処理を行うことのできる単数または複数のマイクロプロセッサあっても良い。または、例えば、ROM111に記憶されたプログラムによって、CPU110が各ブロックと同様の処理を実行しても良い。
<基本動作>
次に、図3を用いて、本実施形態の液晶プロジェクタ100の基本動作を説明する。
図3は、本実施形態の液晶プロジェクタ100の基本動作に係る処理手順の一例を示すフローチャートである。図3の各処理は、基本的にCPU110が、ROM111に記憶されたプログラムに基づいて、各機能ブロックを制御することにより実行されるものである。操作部113や不図示のリモコンによりユーザが液晶プロジェクタ100の電源のオンを指示すると、CPU110は、不図示の電源部からプロジェクタ100の各部に不図示の電源回路から電源を供給する。これにより、図3に示す処理が開始される。
S310において、CPU110は、現在の表示モードが「入力画像表示モード」であるか否かを判定する。ここで、「入力画像表示モード」は、外部装置200から画像入力部130を介して入力された映像を表示するモードであり、本実施形態のプロジェクタ100の表示モードの一つである。また、その他のモードとしては、記録再生部191により記録媒体192から読み出された静止画データの画像や動画データの映像を表示する「ファイル再生表示モード」がある。また、その他のモードとしては、その他の外部機器から通信部193を介して受信した静止画データの画像や動画データの映像を表示する「ファイル受信表示モード」がある。
S310の判定の結果、現在の表示モードが「入力画像表示モード」である場合は、S320において、CPU110は、画像入力部130に映像信号が入力されるまで待機する。そして、画像入力部130に映像信号が入力されると、S330において、CPU110は、投影処理を実行する。
S330の投影処理では、CPU110は、画像入力部130より入力された映像信号を画像処理部140に送信する。そして、画像処理部140は、映像信号の画素数、フレームレート、形状の変形等を行い、処理の施された1画面分の画像のデータを液晶制御部150に送信する。そして、液晶制御部150は、受信した1画面分の画像の赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色成分の階調レベルに応じた透過率となるように、液晶素子151R、151G、151Bの透過率を制御する。そして、光源制御部160は光源161からの光の出力を制御する。色分離部162は、光源161から出力された光を、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に分離し、それぞれの光を、液晶素子151R、151G、151Bに供給する。液晶素子151R、151G、151Bに供給された、各色の光は、各液晶パネルの画素毎に透過する光量が制限される。そして、液晶素子151R、151G、151Bを透過した赤色(R)、緑色(G)、青色(B)それぞれの光は、色合成部163に供給され再び合成される。そして、色合成部163で合成された光は、投影光学系171を介して、不図示のスクリーンに投影される。この投影処理は、画像を投影している間、1フレームの画像毎に順次、実行される。投影処理の詳細については後述する。
なお、ユーザにより投影光学系171を操作する指示が操作部113などから入力されると、光学系制御部170は、投影画像の焦点を変更したり、光学系の拡大率を変更したりするように投影光学系171のアクチュエータを制御する。
続いてS340において、CPU110は、ユーザにより表示モードを切り替える指示が操作部113などから入力されたか否かを判定する。この判定の結果、ユーザにより表示モードを切り替える指示が操作部113などから入力された場合は、S310に戻る。
一方、S340の判定の結果、ユーザにより表示モードを切り替える指示が操作部113などから入力されていない場合は、S350において、CPU110は、ユーザにより投影終了の指示が操作部113などから入力されたか否かを判定する。この判定の結果、ユーザにより投影終了の指示が操作部113などから入力された場合には、CPU110は、液晶プロジェクタ100の各ブロックに対する電源供給を停止させ、画像投影を終了させる。一方、S350の判定の結果、ユーザにより投影終了の指示が操作部113などから入力されなかった場合には、S320へ戻る。以上のように、本実施形態の液晶プロジェクタ100は、スクリーンに対して画像を投影する。
なお、S310の判定の結果、現在の表示モードが「入力画像表示モード」でない場合は、S315において、CPU110は、現在の表示モードに応じた処理を行う。ここで、「ファイル再生表示モード」および「ファイル受信表示モード」での処理について説明する。
「ファイル再生表示モード」では、記録再生部191は、記録媒体192から静止画データや動画データのファイルリストや各ファイルのサムネイルデータを読み出し、RAM112に一時的に記憶する。そして、CPU110は、ROM111に記憶されたプログラムに基づいて、RAM112に一時記憶されたファイルリストに基づく文字画像や各ファイルのサムネイルデータに基づく画像を生成し、画像処理部140に送信する。そして、CPU110は、通常の投影処理(S330)と同様に、画像処理部140、液晶制御部150、光学系制御部170を制御する。
次に、投影画面上において、記録媒体192に記録された静止画データや動画データにそれぞれ対応する文字や画像を選択する指示が操作部113などを通して入力される。そうすると、CPU110は、選択された静止画データや動画データを記録媒体192から読み出すように記録再生部191を制御する。そして、CPU110は、読み出された静止画データや動画データをRAM112に一時的に記憶し、ROM111記憶されたプログラムに基づいて、静止画データの画像や動画データの映像を再生する。
そして、CPU110は、例えば再生した動画データの映像信号を順次、画像処理部140に送信し、通常の投影処理(S330)と同様に、画像処理部140、液晶制御部150、光学系制御部170を制御する。また、静止画データに係る画像信号を再生した場合には、再生した画像信号を画像処理部140に送信し、通常の投影処理(S330)と同様に、画像処理部140、液晶制御部150、光学系制御部170を制御する。
また、「ファイル受信表示モード」では、CPU110は、通信部193から受信した静止画データや動画データをRAM112に一時的に記憶し、ROM111に記憶されたプログラムに基づいて、静止画データの画像や動画データの映像を再生する。そして、CPU110は、例えば再生した動画データの映像信号を順次、画像処理部140に送信し、通常の投影処理(S330)と同様に、画像処理部140、液晶制御部150、光学系制御部170を制御する。また、静止画データに係る画像信号を再生した場合には、再生した画像信号を画像処理部140に送信し、通常の投影処理(S330)と同様に、画像処理部140、液晶制御部150、光学系制御部170を制御する。
次に、本実施形態の特徴的な構成について詳しく説明する。
図4は、図2の画像処理部140の詳細な内部構成の一例を示すブロック図である。
図4に示すように、画像処理部140は、エッジブレンドカーブ生成部141、ブレンド領域画素値補正部142、統計量取得部143、および発光量決定部144を含む。
エッジブレンドカーブ生成部141は、エッジブレンド領域の幅および位置の情報取得処理を行ってエッジブレンドカーブ情報を生成し、RAM112に格納する。なお、エッジブレンド領域の幅および位置の情報は、ユーザの操作により、操作部113より入力される。ブレンド領域画素値補正部142は、RAM112に格納されたエッジブレンドカーブ情報を元に、入力された映像信号の重畳領域における画素値を補正する。統計量取得部143は、入力された映像信号を元に統計量を算出する。統計量の詳細については後述する。発光量決定部144は、統計量取得部143によって取得された統計量を元に、光源の発光量を制御するために光量制御量を決定する。決定した光量制御量は光源制御部160に送られる。なお、エッジブレンドカーブ情報の生成方法や、各ブロックにおける画像の補正方法などの詳細は後述する。
ここで、外部装置200から出力され、プロジェクタ100aおよびプロジェクタ100bに入力される映像信号(部分画像)について詳しく説明する。図5(a)は、外部装置200により切り出される前の外部装置200が保持する元の映像信号(原画像)500を示す模式図である。図5(b)は、原画像500のうち、プロジェクタ100aが投影する領域(投影領域)に対応する領域に合わせて切り出された映像信号(部分画像)501aを示す模式図である。図5(c)は、原画像500のうち、プロジェクタ100bが投影する領域(投影領域)に対応する領域に合わせて切り出された映像信号(部分画像)501bを示す模式図である。
部分画像501aと、部分画像501bとは、原画像500の左側と右側との領域にそれぞれ対応し、領域520を共通に含む。部分画像501aにおいて、領域520に対応する520aを重畳領域、重畳領域520a以外の領域を非重畳領域510aとする。同様に、部分画像501bにおいて、領域520に対応する520bを重畳領域、重畳領域520b以外の領域を非重畳領域510bとする。
各部分画像に重畳領域を設けることで、複数の投影画面を繋ぎ合わせる際に繋ぎ目が視認されることを抑制する。一方で、部分画像501aおよび部分画像501bをそのまま各プロジェクタ100で投影すると、投影画像の重畳領域が互いに重なって、重畳領域の輝度が高くなってしまう。そこで、各部分画像に対して、エッジブレンド処理を行う。エッジブレンド処理とは、複数の投影画面の重畳領域を重畳させて投影するケースにおいて、重畳領域の照度の増加を抑制するために、各投影画面の重畳領域に対して減光処理(減衰処理)を行う処理である。
図5(d)は、外部装置200によって適用されるエッジブレンド処理のゲインを示す図である。図5(d)に示すように、非重畳領域である領域510a,510bにおいては1.0倍とし、重畳領域である領域520a,520bにおいては、横方向の位置により、非重畳領域との境界を1.0とし、投影画像端において0となるようなゲインとする。なお、図5に示す例では、非重畳領域の境界と投影画像端との間のゲインは直線補間して線形となっているが、S字カーブなどにしてもよい。
図5(e)および図5(f)は、それぞれ図5(d)に示されるゲイン530a,530bのエッジブレンド処理が適用された後の映像信号502a,502bを説明するための図である。斜線で表される領域540a,540bは、それぞれエッジブレンド処理が適用されていることを示している。このように外部装置200によって生成された映像信号502a,502bがそれぞれプロジェクタ100aおよびプロジェクタ100bに入力される。
以下、本実施形態において、映像信号を補正し、光量制御量を生成して投影するまでの詳細な処理手順について説明する。
図6は、本実施形態における、図3のS330の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。
S601において、CPU110は、RAM112にエッジブレンドカーブ情報が格納されているか否かを判定する。この判定の結果、RAM112にエッジブレンドカーブ情報が格納されている場合は、S603に進む。一方、S601の判定の結果、RAM112にエッジブレンドカーブ情報が格納されていない場合は、S602に進む。
S602においては、エッジブレンドカーブ生成部141は、不図示のリモコン等によりユーザから入力されたエッジブレンドの幅およびエッジブレンドの位置の情報に基づき、エッジブレンドカーブ情報を生成してRAM112に格納する。このとき、非重畳領域と重畳領域との境界におけるゲインを1.0とし、また、投影画像端に向けて直線的に減少してゲインが0となるような勾配のエッジブレンドカーブ情報を生成する。
なお、重畳領域(エッジブレンド)の幅は画素数で指定しても良いし、投影領域における重畳領域の比率で指定をしてもよい。また、エッジブレンドの幅の画素数の他に、エッジブレンドカーブの形状についての情報を操作部113から取得し、同様にエッジブレンドカーブ情報を生成してもよい。このとき、エッジブレンドカーブの形状としては、マルチ投影の重畳領域において、非重畳領域との境界から端部に向かって徐々に減光するような勾配を有する形状であればよく、直線的なものや、S字カーブのようなものが挙げられる。
例えばプロジェクタ100aにおいて、S602でエッジブレンドカーブ生成部141が「投影面の右辺が重畳領域であること」、「幅が192画素であること」、「エッジブレンドカーブは直線的な形状であること」の情報を操作部113から取得する。この場合も、図5(d)中のゲイン530aを生成することが可能である。
S603においては、CPU110は、現在の投影モードがマルチ投影ダイナミックコントラストモードであるか否かの判定をする。本実施形態においては、操作部113の不図示のリモコンにより「マルチ投影ダイナミックコントラストモード」のオン・オフをユーザが指示するものとする。この判定の結果、現在の投影モードが「マルチ投影ダイナミックコントラストモード」でない場合は、S608に進み、通常の投影を行う。一方、S603の判定の結果、現在の投影モードが「マルチ投影ダイナミックコントラストモード」である場合は、S604に進む。
S604においては、ブレンド領域画素値補正部142は、RAM112よりエッジブレンドカーブ情報を読み出し、入力された映像信号(部分画像502)の画像補正処理を行う。ブレンド領域画素値補正部142は、少なくとの重畳領域を補正の対象とする。重畳領域は操作部113から取得されるエッジブレンドの幅とエッジブレンドの位置との情報により決定される。ブレンド領域画素値補正部142は、この補正対象となる映像信号の画素の位置に対応するエッジブレンドカーブのゲインを参照し、その逆数を補正対象の映像信号の画素値に積算することによりゲインを補間し、映像信号を補正する。補正した映像信号は統計量取得部143に送られる。
このとき、参照したエッジブレンドカーブのゲインの値が0に近い値である場合、液晶プロジェクタ100へ入力された映像信号は、外部装置200による補正前の映像信号と比較して大きく階調性が損なわれている。よって前述の画素値の補正を行っても、補正後の映像信号は、外部装置200でエッジブレンド処理が施される前の映像信号と近い結果となることが困難である。
そこで本実施形態では、参照したエッジブレンドカーブの対象位置のゲイン値がある閾値以下である場合は、前述の対象位置に対し非重畳領域に近い方向の隣接画素より値を補間する。これにより、外部装置200による補正前(エッジブレンド処理前)の映像信号と、ブレンド領域画素値補正部142の出力結果とを近づけることができる。この時の補間方法としては、非重畳領域に近い隣接画素の画素値と等しい値としても良く、また、内挿補間や外挿補間により画素値を決定してもよい。なお、この処理で補正された映像信号は次の統計量の計算用として用いられるのであって、投影に用いられるわけではない。
S605においては、統計量取得部143は、S604で補正された映像信号から統計量を取得する。本実施形態においては、映像信号の特徴量として画素値に関する統計量を取得する。本実施形態においては、統計量取得部143で取得する統計量は、補正された映像信号全体の平均輝度(APL(Average Pixel Level))として説明するがこの限りではない。例えば、統計量として、映像信号内のある閾値以上となる画素値の画素数や、映像信号の全画素数に対する特定の画素数の占める割合、または画素値のヒストグラムを用いてもよい。また、統計量は映像信号をある画素数毎に分割したブロックごとに求められてもよい。
S606においては、発光量決定部144は、S605で取得した統計量を元に光源161からの光量を所望の量にするための光量制御量を決定する。ここで光量制御量とは、入力された映像信号をどれだけの発光量で投影するかを決定するパラメータである。光量制御量を決定する際に、光源の光量を少なくする場合、またはアイリス制御によって光量の調整を行う場合、もしくはその両方を組み合わせる場合がある。
ここで、ブレンド領域画素値補正部142で算出された映像信号全体のAPLが最大値の場合の光量制御量をMaxY、最小値の場合の光量制御量をMinYとする。発光量決定部144は、その間が線形で補間されるテーブルを参照することにより、光量制御量の情報を生成する。また、最大の光量制御量MaxYと最小の光量制御量MinYと間の関係は、最大の光量制御量MaxYよりも最小の光量制御量MinYで光量を制御した方がプロジェクタから出力される光量が少なくなる関係性にある。例えば、最大の光量制御量MaxY=出力光量100%時の光量制御量、最小の光量制御量MinY=出力光量25%の光量制御量とする。なお、光量制御量と映像信号の最大APLとを紐付けるテーブルはこれに限らず、S字のような非線形のテーブルでもよく、また、映像信号全体のAPLがある閾値以上で光量制御量が100%となるようなテーブルであってもよい。
プロジェクタ100aは光量制御量の情報を生成した後、プロジェクタ100bで生成された光量制御量の情報を通信部193より取得し、その平均値を最終的なプロジェクタ100aに設定する光量制御量に決定する。同様の手順により、プロジェクタ100bにおいても、プロジェクタ100a及びプロジェクタ100bで算出された光量制御量の平均値が光源制御部160に設定される。これにより、左右のプロジェクタで光量制御量が異なることにより、重畳領域に輝度の段差が発生してしまうのを防ぐことができる。決定された光量制御量は光源制御部160に出力される。
なお、ある閾値以上となる画素値の画素数が統計量として取得された場合、当該画素数が0の場合の光量制御量をMinY、当該画素数が一定数以上の場合の光量制御量をMaxYとする。そして、発光量決定部144は、その間が線形で補間されるテーブルを参照し、同様に光量制御量を決定することができる。また、画素値のヒストグラムが統計量として取得された場合、画素値のヒストグラムが最小である場合の光量制御量をMinY、画素値のヒストグラムが最大である場合の光量制御量をMaxYとする。そして、発光量決定部144は、その間が線形で補間されるテーブルを参照し、同様に光量制御量を決定することができる。
また、映像信号の画素数に対する特定の画素数の占める割合が統計量として取得された場合、当該割合が0の場合の光量制御量をMinY、当該割合が最大の場合の光量制御量をMaxYとする。そして、発光量決定部144は、その間が線形で補間されるテーブルを参照し、同様に光量制御量を決定することができる。なお、光量制御量と各統計量とを紐付けるテーブルはこの説明の限りでなく、S字のような非線形のテーブルでもよく、また、各統計量がある閾値以上で光量制御量が100%となるようなテーブルであってもよい。また、画素値のヒストグラムのある閾値Lim1以下の画素数とある閾値Lim2以上の画素数との両方を元にテーブルを生成するようにしても良く、線形テーブルだけでなく多次元のテーブルであってもよい。
また、統計量取得部143により取得される統計量が映像信号をある画素数毎に分割したブロックごとに求められている場合についても同様に光量制御量を決定することができる。例えば、ブロックごとにAPLが求められている場合、取得されたブロック毎のAPL中の最大値に基づいて前述の光量制御量と映像信号の最大APLとを紐付けるテーブルを参照することにより、光量制御量を決定することができる。
ブロック毎にある閾値以上となる画素値の画素数が統計量として取得された場合は、当該画素数が最大値であるブロックの値を用いてテーブルを参照することによって光量制御量を決定することができる。このとき、当該画素数がある閾値以上となるブロックの数が0の場合の光量制御量をMinY、当該画素数が一定数以上の場合の光量制御量をMaxYとし、その間の値は線形補間されるテーブルを参照し、同様に光量制御量を決定してもよい。また、画素値のヒストグラムがブロック毎に取得された場合、画素値がある閾値以下の画素数が閾値Lim1以下となるブロックの数と画素値がある閾値以上の画素数が閾値Lim2以上となるブロックの数との両方を用いる。そして、これらの両方を元に光量制御量と当該ブロック数とを紐付ける二次元テーブルを参照し、同様に光量制御量を決定することができる。
S607においては、光源制御部160は、発光量決定部144より決定された光量制御量に従い、映像信号を投影する際の光源の出力光量を制御する。そして、S608において、液晶制御部150は、画像入力部130に入力された映像信号に関し、それぞれの液晶素子151R、151G、151Bの透過率を制御し、その映像信号をスクリーン300に投影する。
以上の手順で光量制御量を決定することにより、エッジブレンド処理が施される前の映像信号に応じて算出された場合と同等近い映像信号となるような光量制御量とすることができる。
以上のように本実施形態によれば、外部装置200により予めエッジブレンド処理を施された映像信号に対し、エッジブレンドカーブ情報に基づいてエッジブレンド処理をかける前の画像を再現するように補正した。これにより、エッジブレンド処理前の映像信号に近い光量制御量を設定することができ、マルチ投影を行う場合であっても、発光量が小さくなりすぎず、当初の画像をより再現して表示することができる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、外部装置200により予めエッジブレンド処理を施された映像信号の画素値に対し、エッジブレンドカーブ情報に基づいてエッジブレンド処理をかける前の画像を再現するように補正した。そして、補正した後の映像信号から統計量を取得することで、エッジブレンド処理前の映像信号に近い光量制御量を設定できるようにした。本実施形態では、外部装置200により予めエッジブレンド処理を施された映像信号に対し、エッジブレンド処理による輝度低下量の推定結果から統計量を補正し、光量制御量を決定する例について説明する。
なお、本実施形態に係るシステムの構成、および液晶プロジェクタ内部の全体構成は第1の実施形態で説明した図1及び図2と同様であるため、説明は省略する。また、外部装置200から出力され、プロジェクタ100aおよびプロジェクタ100bに入力される映像信号についても、第1の実施形態に記載の内容と重複するため、詳細な説明は省略する。さらに液晶プロジェクタ100の基本動作も図3と同様であるため、説明は省略する。
図7は、本実施形態に係る画像処理部140の詳細な内部構成例を示すブロック図である。
図7に示すように、画像処理部140は、エッジブレンドカーブ生成部141、統計量取得部143、発光量決定部144、およびブレンド領域統計量補正部145を含む。
ブレンド領域統計量補正部145は、RAM112に格納されたエッジブレンドカーブ情報を元に、統計量取得部143が取得した統計量を補正する。また、エッジブレンドカーブ生成部141、統計量取得部143および発光量決定部144は第1の実施形態と同様であるため、説明を割愛する。
図8は、本実施形態における、図3のS330の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、図6と同じ処理については同じ符号を付しており、説明を割愛する。また、本実施形態では、それぞれの液晶素子151R、151G、151Bの有効領域の解像度がWUXGA(1920×1200)の液晶プロジェクタ100とする。そして、液晶プロジェクタ100に対し、水平方向の重畳領域の幅を20%となる384画素、エッジブレンドカーブの形状は直線的なものであるとして説明する。
S801においては、統計量取得部143は、画像処理部140に入力された映像信号から特徴量として統計量を取得する。本実施形態においては、入力された映像信号全体を240画素四方のブロックに分割し、そのブロック毎のAPL(以下、ブロックAPLと呼ぶ)を統計量として取得するが、ブロックAPLのサイズはこの限りではない。また、別の種類の統計量を取得してもよく、例えば、特定の画素値の割合や、画素値のヒストグラムをブロック毎に取得しても良い。
S802においては、ブレンド領域統計量補正部145は、RAM112よりエッジブレンドカーブ情報を読み出し、エッジブレンド処理が少なくとも一部でも適用されている領域で取得されたブロックAPLの補正を行う。この時の補正の方法について、図9を用いて説明する。
図9は、本実施形態において、プロジェクタ100aのエッジブレンドカーブ生成部141で生成されるゲイン900のエッジブレンドカーブを説明するための図である。図9中の斜線部901は、右端のブロックAPLに適用されているエッジブレンドカーブを示している。ブレンド領域統計量補正部145は、斜線部901内のエッジブレンドカーブのゲイン値の平均値を算出し、その逆数をブロックAPLに積算することによってブロックAPLの補正を行う。
また、特定の画素値の割合や、画素値のヒストグラムが統計量として取得されている場合の補正方法は、以下の通りである。例えば、ブロック毎に特定の画素値の割合が取得されている場合は、各ブロックが該当するエッジブレンドカーブの範囲のゲイン値の平均値を算出し、その逆数を積算することによって特定の画素値の割合を補正する。また、ブロック毎に画素値のヒストグラムが取得されている場合は、各ブロックが該当するエッジブレンドカーブの範囲のゲイン値の平均値に基づいて平行移動量を決定し、該当ブロック内で取得されたヒストグラムを平行移動させることで補正が可能である。なお、エッジブレンドカーブの該当範囲のゲイン値の平均値をMean、補正前の画素値をx、補正後の画素値をyとした場合に以下の式1に基づいて画素値のヒストグラムが補正されてもよい。
y=1/Mean×x ・・・(式1)
この場合、補正前後の画素値とエッジブレンドゲインの平均値Meanとの紐付けは式1のように線形関係に限る必要はない。例えば、補正前後の画素値とエッジブレンドゲインの平均値Meanとを紐付けたテーブルを予め保持しておき、そのテーブルを参照することによって特徴量補正を行ってもよい。
以上の手順で算出した統計量を用い、第1の実施形態と同様の方法を用いて光量制御量を決定する。これにより、エッジブレンド処理が施された映像信号から統計量を取得した場合においても、エッジブレンド処理が施される前の映像信号に応じて算出された場合と同等近い映像信号となるような光量制御量とすることができる。
(第3の実施形態)
第2の実施形態では、外部装置200により予めエッジブレンド処理を施された映像信号より、ブレンド領域統計量補正部145が映像信号の統計量をRAM112に格納されたエッジブレンドカーブ情報に基づいて補正する例について説明した。本実施形態では、外部装置200から出力される映像信号にはエッジブレンド処理が施されておらず、液晶プロジェクタ100内でエッジブレンド処理を施した映像信号から取得した統計量を補正し、光量制御量を決定する例について説明する。本実施形態に係るシステムの構成、およびプロジェクタ内部の全体構成は第1の実施形態で説明した図1及び図2と同様であるため、説明は省略する。さらに液晶プロジェクタ100の基本動作も図3と同様であるため、説明は省略する。
図10は、本実施形態に係る画像処理部140の詳細な内部構成例を示すブロック図である。
図10に示すように、画像処理部140は、エッジブレンドカーブ生成部141、統計量取得部143、発光量決定部144、ブレンド領域統計量補正部145、およびエッジブレンド処理部146を含む。なお、エッジブレンドカーブ生成部141、統計量取得部143、発光量決定部144、およびブレンド領域統計量補正部145の動作内容は第2の実施形態と同様であるため、詳細な説明は割愛する。
エッジブレンド処理部146は、入力された映像信号に対し、操作部113より取得したエッジブレンドの幅とエッジブレンドの位置との情報に基づいて、エッジブレンド処理を施す。エッジブレンド処理の詳細な方法は、第1の実施形態で説明した外部装置200で行われるエッジブレンド処理の方法と同様である。
図11は、本実施形態における、図3のS330の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、図8と同じ処理については同じ符号を付しており、説明は割愛する。
S1101においては、エッジブレンド処理部146は、映像信号の重畳領域部分にエッジブレンド処理を施す。つまり、エッジブレンド処理部146は、RAM112よりエッジブレンドカーブ生成部141で生成したエッジブレンドカーブ情報を読み出し、入力された映像信号の補正を行う。
以上のように、プロジェクタ内部でエッジブレンド処理を施し、その映像信号から統計量を取得した場合においても、エッジブレンド処理が施される前の映像信号に応じて算出された場合と同等近い映像信号となるような光量制御量とすることができる。
(第4の実施形態)
第1〜第3の実施形態では、操作部113からの指示より取得したエッジブレンドの幅とエッジブレンドの位置との情報に基づいてエッジブレンドカーブ情報を生成していた。本実施形態では、外部装置200により予めエッジブレンド処理が施された映像信号の一部をプロジェクタ間で通信し、重畳領域のエッジブレンドゲインの分布を推定し、取得される統計量を補正する例について説明する。本実施形態に係るシステムの構成、およびプロジェクタ内部の全体構成は第1の実施形態で説明した図1及び図2と同様であるため、説明は省略する。さらに液晶プロジェクタ100の基本動作も図3と同様であるため、説明は省略する。
図12は、本実施形態に係る画像処理部140の内部構成例を示すブロック図である。
図12に示すように、画像処理部140は、統計量取得部143、発光量決定部144、ブレンド領域統計量補正部145、およびエッジブレンドゲイン分布生成部148を含む。統計量取得部143、発光量決定部144、およびブレンド領域統計量補正部145の動作内容については第2の実施形態に記載の内容と重複するため、説明を省略する。
エッジブレンドゲイン分布生成部148は、通信部193を介して他のプロジェクタから映像信号を受信し、該映像信号の一部と液晶プロジェクタ100に入力された映像信号とを元にエッジブレンドゲインの分布を算出する。そして、そのエッジブレンドゲインの分布に係るエッジブレンドカーブ情報をRAM112に格納する。以下、本実施形態では、プロジェクタ100bから映像信号を受信し、プロジェクタ100aでエッジブレンドゲインの分布を算出する例について説明する。なお、エッジブレンドゲインの分布の算出方法、および各ブロックにおける画像の補正方法などの詳細は後述する。
図13は、本実施形態における、図3のS330の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。以下、プロジェクタ100aが行う処理として説明する。なお、図8と同じ処理については同じ符号を付しており、説明は割愛する。
S1301においては、通信部193は、プロジェクタ100bに対して、映像信号の重畳領域の部分データを送信するよう送信要求を行う。具体的には上記旨の命令信号をプロジェクタ100bに送信する。プロジェクタ100bは、この命令信号を受信すると、入力された映像信号のうち、重畳領域に該当するデータの一部を切り出し、プロジェクタ100aに送信する。
ここで、図14を用いてプロジェクタ100bより送信される部分データについて説明する。図14において、投影領域1400aはプロジェクタ100aの投影領域を表しており、投影領域1400bはプロジェクタ100bの投影領域を表している。また、斜線領域はエッジブレンド処理が適用される投影領域を表しており、投影領域1400a,1400bは斜線領域で重畳される。本実施形態においては、プロジェクタ100aに入力された映像信号は投影面右端に、プロジェクタ100bに入力された映像信号は投影面左端に外部装置200でエッジブレンド処理が適用されているものとする。
プロジェクタ100bは通信部193で上記命令信号を受信すると、CPU110により自身が受信した映像信号から部分データ1401bを切り出す。部分データ1401bはエッジブレンド処理が適用されていることから、例えば非重畳領域から重畳領域に向けた方向に水平方向に徐々に暗くなるように減光処理が施されたデータとなる。なお、本実施形態では、投影領域1400bの重畳領域の左端から幅100画素、映像信号の垂直方向の中間位置を中心として高さ100画素の100画素四方の画像を部分データ1401bとして切り出すものとして説明する。しかし、重畳領域内で部分データが切り出せれば部分データの位置およびサイズはこの限りではない。
S1302においては、通信部193は、プロジェクタ100bから部分データ1401bを受信するまで待機する。そして、部分データ1401bを受信すると、S1303に進む。
S1303においては、エッジブレンドゲイン分布生成部148は、通信部193から取得した部分データ1401bと画像入力部130から入力された映像信号とを元にエッジブレンドゲインの分布を算出する。そして、そのエッジブレンドゲインの分布に係るエッジブレンドカーブ情報をRAM112に格納する。ここで、図15を参照しながらエッジブレンドゲイン分布生成部148がエッジブレンドゲインを算出する方法を説明する。
図15において、プロジェクタ100aの投影領域1400aをRA、プロジェクタ100bの映像信号より切り出された部分データ1401bをCBとする。そして、それぞれ左端からi番目、上端からj番目の画素値をそれぞれRA(i,j)、CB(i,j)とする。また、図15において、左下がり方向の斜線領域はプロジェクタ100aの映像信号のエッジブレンド処理が適用される投影領域、右下がり方向の斜線領域はプロジェクタ100bの映像信号のエッジブレンド処理が適用される領域をそれぞれ表している。
エッジブレンドゲイン分布生成部148は、領域CBからエッジブレンド領域を特定するためのテンプレートTを決定する。テンプレートTを決定する際に、受信した領域CBの左端の列を用いてしまうとエッジブレンドゲインが0に近い領域を選択することとなり、その後のマッチングの精度が低くなってしまう。そこで本実施形態では、図15に示すように、CBの垂直方向の列の中でも分散が一定以上の大きさであるk番目の列を用いてテンプレートTを決定するものとして説明する。
図15(a)は、マッチングで使用する投影領域1400aおよび部分データ1401b内の各ポイントおよび領域を説明するための図である。エッジブレンドゲイン分布生成部148は、プロジェクタ100aの領域RAからテンプレートTとの正規化相関係数が最も高い領域を網羅的に探索し、その時の領域の上端の座標(x',y')を取得する。テンプレートTは分散が一定以上の大きさであることを考慮し、領域CBの左端からk画素離れた位置を選択しているため、実際に領域CB全体がRAに一致する領域の上端かつ左端の座標(x,y)は座標(x'−k,y')で表される。
また、図15(b)はテンプレートTと領域RAとのマッチング方法を説明するための図である。このとき、テンプレートTのマッチング開始位置を水平方向は投影領域1400aの右端、垂直方向は投影領域1400bから領域CBが切り出された領域付近とする。そして、水平左方向に順に探索することにより、座標(x,y)を検出するまでの時間を短縮することができる。受信した領域CBと類似度の高い領域におけるエッジブレンドゲインEB'(i,j)は、領域RAの画素値RA()、領域CBの画素値CB()を用いて以下の式2に基づいて計算される。
EB'(i,j)=RA(x+i,y+j)/(RA(x+i,y+j)+CB(i,j)) ・・・(式2)
ここで、i,jはそれぞれ0〜100の定数を表す。投影面全体の水平方向におけるエッジブレンドカーブは、エッジブレンドゲインEB'を水平方向に外挿補間することにより算出される。また、映像信号によっては、ある垂直位置のエッジブレンドゲインEB'から求めたエッジブレンドカーブでは、一部ゲインが算出できずカーブが不連続になるケースもある。その場合、算出したエッジブレンドゲインEB'を垂直方向に平均値を算出し、水平方向に補間することによって水平方向のエッジブレンドカーブの算出精度を向上することができる。
なお、本実施形態では、受信した映像信号の部分データ1401bから1次元のデータをテンプレートとして類似度の最も高い領域を探索する方法について説明したが、これに限らない。例えば、空間周波数特性の高周波成分を比較することで類似度の高い領域を探索してもよい。また、回転や拡大・縮小がある場合を考慮し、受信した領域CBに対し様々な量の回転や拡大・縮小をしたモデルを新たに複数用意し、網羅的に同様のマッチングを行ってもよい。
また、プロジェクタ100aおよびプロジェクタ100bがスクリーン300に正対していないような場合、外部装置200からそれぞれのプロジェクタには幾何学補正が施された映像信号が入力されることとなる。ここで、幾何学補正とは、プロジェクタ本体とスクリーンとの相対的な傾斜角に基づく台形補正のことである。この幾何学補正が適用される場合、受信した領域CBのエッジ成分を特徴量のテンプレートとして領域RA中のエッジ成分とパターンマッチングを行い、類似度の最も高い領域を検出することで、同様に一致する領域を求めることができる。
例えば、エッジブレンドゲイン分布生成部148は、取得された領域CBから複数のエッジに関する特徴量を取得する。この時の取得する特徴量の数はその後の処理で射影変換行列を算出する関係上、4点以上が望ましい。続いて、エッジブレンドゲイン分布生成部148は、領域RAからも、部分領域毎にエッジに関する特徴量を算出し、領域CBから取得されたエッジの特徴量と類似度の最も高い領域を探索する。探索をした結果、領域CB中と領域RA中とで算出される特徴量が一致する複数の座標組(x_CBn,y_CBn)、(x_RAn,y_RAn)がそれぞれ一意に定まる。エッジブレンドゲイン分布生成部148は、複数の座標組(x_CBn,y_CBn)、(x_RAn,y_RAn)を元に、元画像の領域CBと射影変換後の領域CB'との対応関係を示す射影変換行列Mを算出する。これにより、射影変換前後の領域CBの座標の関係は、以下の式3のように表すことができる。
ここで、xs_CB、ys_CBは、取得された領域CBの座標を表しており、xd_CB、yd_CBは、射影変換後の領域CB'の座標を表している。また、xso、ysoは、取得された領域CBの左上の頂点の座標であり、xdo、ydoは、射影変換後の領域CB'において、元画像(領域CB)の頂点(xso,yso)に対応する頂点の座標値である。なお、行列Mの逆行列M-1を用いることによって、式3は以下の式4に変形できる。CPU110は、変形パラメータとして、逆行列M-1と座標(xso,yso)、(xdo,ydo)をエッジブレンドゲイン分布生成部148に与える。そして、エッジブレンドゲイン分布生成部148は、以下の式4に従って射影変換後の座標値(xd、yd)に対応する元画像の座標(xs、ys)を求める。
式4で得られる元画像(領域CB)での座標xs_CB,ys_CBがいずれも整数であれば、CB(xs_CB,ys_CB)の画素値をそのまま射影変換後のCB'(xd_CB,yd_CB)の画素値とすることができる。一方、式4で得られる元画像(領域CB)での座標が整数にならない場合、エッジブレンドゲイン分布生成部148は、CB(xs_CB,ys_CB)に相当する画素値を、複数の周辺画素の値を用いた補間演算により求めることができる。補間演算は、例えばバイリニア、バイキュービックなど、公知の補間演算のいずれかを用いて行うことができる。式4で得られる元画像の座標が、元画像の内部である領域を有効画素領域と呼ぶ。
なお、式4で得られる元画像(領域CB)の座標が、元画像(領域CB)の外部領域の座標である場合もある。この場合は、エッジブレンドゲイン分布生成部148は、射影変換後の画像(領域CB')の座標(xd_CB,yd_CB)の画素値を黒(0)またはユーザが設定した背景色とする。このようにして、エッジブレンドゲイン分布生成部148は、射影変換後の画像の全座標についての画素値を求め、射影変換後の画像(領域CB')を生成することができる。射影変換後の領域CB'より、例えば有効画素領域内で面積が最大となる矩形領域を抽出したデータを新たにCBと定義し、テンプレートTを決定することによって、以降同様のフローでエッジブレンドカーブを算出することができる。以上により生成されたエッジブレンドカーブ情報はRAM112に格納される。
図13の説明に戻り、その後の処理は図8と同様であるため、詳細な説明を省略する。以上の手順により光量制御量を決定することにより、エッジブレンドの幅やエッジブレンドカーブの形状の情報が入力されていない場合においても、エッジブレンド処理が施される前の映像信号に応じて決定する場合と同等近くの光量制御量とすることができる。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
141 エッジブレンドカーブ生成部
142 ブレンド領域画素値補正部
144 発光量決定部

Claims (20)

  1. 複数の投影装置が投影する複数の投影画像によって1つの画像を投影面に投影するマルチ投影に用いられる投影装置であって、
    投影画像を投影する投影手段と、
    前記1つの画像のうち前記投影手段が前記投影画像を投影するために用いる部分画像であって、他の投影装置が投影する投影画像と重畳して投影される重畳領域に対して減衰処理が適用された前記部分画像を取得する第一取得手段と、
    前記部分画像のうち前記重畳領域に適用された前記減衰処理に基づいて、前記部分画像を処理する処理手段と、
    前記処理手段によって処理された前記部分画像に基づいて前記投影手段の投影の条件を制御する制御手段と、
    を備える投影装置。
  2. 前記部分画像のうち、補正の対象とする領域の情報を取得する第二取得手段をさらに備え、
    前記処理手段は、前記部分画像の前記補正の対象とする領域に対して、前記減衰処理で用いられたゲインの勾配に基づいて補正を行うことを特徴とする請求項1に記載の投影装置。
  3. 前記第二取得手段は、ユーザの操作に応じて前記補正の対象とする領域の情報を取得することを特徴とする請求項2に記載の投影装置。
  4. 前記第二取得手段は、さらに前記ゲインの勾配の情報を取得することを特徴とする請求項3に記載の投影装置。
  5. 前記処理手段は、前記減衰処理で用いられたゲインの逆数を積算することにより前記部分画像を補正することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の投影装置。
  6. 前記処理手段は、補正の対象とする領域の中でゲインが閾値以下である位置に対して、隣接画素を用いて補間するように補正することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の投影装置。
  7. 前記投影手段は、光を発する光源と、前記光源から発せられた光を前記部分画像に基づいて変調して投影面に画像を投影する変調手段とを備え、
    前記制御手段は、前記処理手段によって処理された前記部分画像の特徴量に基づいて、前記光源の発光量を決定することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の投影装置。
  8. 前記制御手段は、前記第一取得手段が取得した前記減衰処理が適用された前記部分画像に基づいて、前記変調手段を制御することを特徴とする請求項7に記載の投影装置。
  9. 複数の投影装置が投影する複数の投影画像によって1つの画像を投影面に投影するマルチ投影に用いられる投影装置であって、
    投影画像を投影する投影手段と、
    前記1つの画像のうち前記投影手段が前記投影画像を投影するために用いる部分画像であって、他の投影装置が投影する投影画像と重畳して投影される重畳領域に対して減衰処理が適用された前記部分画像を取得する第一取得手段と、
    前記部分画像の特徴量を取得する第二取得手段と、
    前記部分画像のうち前記重畳領域に適用された前記減衰処理に基づいて、前記部分画像の前記特徴量を処理する処理手段と、
    前記処理手段によって処理された前記特徴量に基づいて前記投影手段の投影の条件を制御する制御手段と、
    を備える投影装置。
  10. 複数の投影装置が投影する複数の投影画像によって1つの画像を投影面に投影するマルチ投影に用いられ、投影画像を投影する投影手段を有する投影装置の投影方法であって、
    前記1つの画像のうち前記投影手段が前記投影画像を投影するために用いる部分画像であって、他の投影装置が投影する投影画像と重畳して投影される重畳領域に対して減衰処理が適用された前記部分画像を取得する第一取得工程と、
    前記部分画像のうち前記重畳領域に適用された前記減衰処理に基づいて、前記部分画像を処理する処理工程と、
    前記処理工程によって処理された前記部分画像に基づいて前記投影手段の投影の条件を制御する制御工程と、
    を備える投影方法。
  11. 前記部分画像のうち、補正の対象とする領域の情報を取得する第二取得工程をさらに備え、
    前記処理工程は、前記部分画像の前記補正の対象とする領域に対して、前記減衰処理で用いられたゲインの勾配に基づいて補正を行うことを特徴とする請求項10に記載の投影方法。
  12. 前記第二取得工程は、ユーザの操作に応じて前記補正の対象とする領域の情報を取得することを特徴とする請求項11に記載の投影方法。
  13. 前記第二取得工程は、さらに前記ゲインの勾配の情報を取得することを特徴とする請求項12に記載の投影方法。
  14. 前記処理工程は、前記減衰処理で用いられたゲインの逆数を積算することにより前記部分画像を補正することを特徴とする請求項10乃至13のいずれか1項に記載の投影方法。
  15. 前記処理工程は、補正の対象とする領域の中でゲインが閾値以下である位置に対して、隣接画素を用いて補間するように補正することを特徴とする請求項10乃至14のいずれか1項に記載の投影方法。
  16. 前記投影手段は、光を発する光源と、前記光源から発せられた光を前記部分画像に基づいて変調して投影面に画像を投影する変調手段とを備え、
    前記制御工程は、前記処理工程によって処理された前記部分画像の特徴量に基づいて、前記光源の発光量を決定することを特徴とする請求項10乃至15のいずれか1項に記載の投影方法。
  17. 前記制御工程は、前記第一取得工程が取得した前記減衰処理が適用された前記部分画像に基づいて、前記変調手段を制御することを特徴とする請求項16に記載の投影方法。
  18. 複数の投影装置が投影する複数の投影画像によって1つの画像を投影面に投影するマルチ投影に用いられ、投影画像を投影する投影手段を有する投影装置の投影方法であって、
    前記1つの画像のうち前記投影手段が前記投影画像を投影するために用いる部分画像であって、他の投影装置が投影する投影画像と重畳して投影される重畳領域に対して減衰処理が適用された前記部分画像を取得する第一取得工程と、
    前記部分画像の特徴量を取得する第二取得工程と、
    前記部分画像のうち前記重畳領域に適用された前記減衰処理に基づいて、前記部分画像の前記特徴量を処理する処理工程と、
    前記処理工程によって処理された前記特徴量に基づいて前記投影手段の投影の条件を制御する制御工程と、
    を備える投影方法。
  19. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の投影装置の各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
  20. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の投影装置の各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムを格納する記憶媒体。
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