JP2020190422A - 巻き尺 - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、敢えて、巻き取る速度を遅くする工夫がなされていた。例えば、支持軸にガタを設けてケースに支持して、ケースの内周壁に巻取ドラムの外周部に接する制動部材を設ける提案がなされていた(特許文献1)。また、遠心クラッチ、磁気を利用した回転形のダンパなどを設けた提案もあり、また、ケースの外にオイルダンパー(オイルの粘性の制動力を利用)を設けて支持軸を連結する提案があった(特許文献2)。
また、オイルダンパーを設ける場合では、ケース外に突出した支持軸にオイルダンパーを取り付けるので、ケースに不安定な突出物があり、巻き尺を使い難く、またオイルダンパーが破損し易かった。
(1) 前記回転支持軸の一端部を前記ケースの内面に固定した。
(2) 前記巻取ドラムに固定され、かつ前記巻取ドラムと共に回転する摩擦増強具を、前記ケース内に配置した。
(3) 前記摩擦増強具は、前記巻取ドラムと共に回転する基部に、粘性が高い流体を充填した収容穴を形成し、前記基部の収容穴内に回転制御軸の一端部を収容して、前記回転制御軸の他端部を前記基部から突出させて、構成した。
(4) 前記回転支持軸の他端部は、前記摩擦増強具の回転制御軸に軸止めされた。
(1) ケースに操作開口を形成した。
(2) 巻取ドラムに固定し、かつ巻取ドラムとともに回転する制御円板を前記ケース内に配置した。
(3) 前記制御円板の一面に摩擦発生面を形成し、該摩擦発生面を前記操作開口に臨ませた。
(1) ドラム蓋を巻取ドラムに固定しかつ前記蓋を巻取ドラムと共に回転するように形成した。
(2) 計測テープを、前記巻取ドラムのドラム円板と前記ドラム蓋のドラム蓋円板とに挟んで配置した。
(3) 前記ドラム蓋円板に制御円板を固定した。
(4) 「前記ドラム蓋円板の前記制御円板側の面」および/または「前記制御円板の前記ドラム蓋円板側の面」に、摩擦増強具収容部を形成した。
(1) 摩擦増強具は、回転制御軸の一端部に大径の摩擦円板を形成し、前記摩擦円板を基部の収容穴内に収容した。
ケース1は、以下の各部材を格納すると共に、寸法を表示した計測テープ(図示していない)と計測テープをケース1内に巻き戻すぜんまいばね(図示していない)とを備える。
第1ケース片2は、天板3の外周に沿って側壁5を有し、側壁5に第2ケース片8側に向けた係止突起6を有し、かつ側壁5に計測テープをケース1内に出し入れする挿入口7を構成する挿入口片7aを形成してある。また、天板3の略中央に円形の操作開口4を形成してある。
また、第2ケース片8は、底板9の外周に沿って側壁14を有し、側壁14に、第1ケース片2の係止突起6が嵌る係止凹部15を形成してあり、かつ側壁14に計測テープ(図示していない)をケース1内に出し入れする挿入口7を構成する挿入口片7bを形成してある。また、底板9に円柱状の回転支持軸10を、底板9に対して略直角に突設してあり、回転支持軸10の先端に非円形で軸方向の係止穴12を形成してなり、回転支持軸10の外周にぜんまいばね(図示していない)を係止する内スリット13を形成してある。また、回転支持軸10の基端側(底板9の内面)に回転支持軸10の径より大径の大径部11を形成してある。
前記において、第1ケース片2と第2ケース片8とを重ねた際に、第1ケース片2の挿入口片7aと第2ケース片8の挿入口片7bとが連通して挿入口7を形成する。
なお、以下において、巻取ドラム20の各部材、ドラム蓋30の各部材で、第1ケース片2の天板3側を一面(または一側)とし、第2ケース片8の底板9側を他面(または他側)とする。
ドラムベース板21の略中央に、回転支持軸10の太径部11より大径の(大径部11が緩く納まる)下円形開口23を形成してある。また、ドラム筒22には収容したぜんまいばねの外周端部を係止する外スリット24を形成し、外スリット24の先端側に、外スリット24より大形の切り欠き25を形成し、またドラム筒22の先端に、第1ケース片2側に向けた4箇所の第1挿入突起26、26を形成してある。
また、ドラム蓋円板31の一面側で、上円形開口34の周囲に、後述する摩擦増強手段40の横取付突起42、42を取り付ける取付凹部(摩擦増強具収容部)36、36を形成してある。またドラム蓋円板31に、制御円板50の第2挿入突起52を挿入する第2係止孔35、35を円周方向に、かつ第1係止孔33、33と干渉しないように、形成してある。なお、取付凹部36、36は、天板3側に向けた小円柱状の突起が形成されている(図1)。
また、摩擦増強具40の他面から、回転制御軸44の他側を突出させてある。回転制御軸44の一側には摩擦円板45が形成してあり、摩擦円板45は、円柱基部41内に形成された円板収容穴(収容穴)43内に納まっている。摩擦円板45は回転制御軸44が回転できるように、円板収容穴43内に緩く収容され、円板収容穴43と摩擦円板45との間には、粘性が高い流体(グリスなど半固体あるいはペースト状の物質)が充填されている。なお、円板収容穴43内の全体に粘性が高い流体を充填したが、円板収容穴43内で、少なくとも回転制御軸44の摩擦円板45と対向する面に粘性が高い流体が配置されていれば良い。また、回転制御軸44の他側に摩擦円板45を形成したが、回転制御軸44と同径または大径の軸を形成して、同様に円板収容穴43との間に粘性の高い流体を充填することもできる(図示していない)。
また、摩擦増強具40の回転制御軸44、回転支持軸10の先端の係止穴12に挿入係止して、回転支持軸10とともに回転するように、少なくとも先端側は非円形断面で形成されている。
なお、制御基板51の他面に、摩擦増強具40の一面側の一部を収容する凹部53を形成したが、基ドラム蓋円板31の一面と、摩擦増強具40の一面とが面一となるように形成すれば、凹部53は省略できる(図示していない)。
また、従来の巻き尺と同様に、つるまきばね(図示していない)を巻取ドラム20のドラム筒22の内側に収容し、つるまきばねの内周端を回転支持軸10の内スリット13に係止固定して、つるまきばねの外周端を巻取ドラム20のドラム筒22の外スリットに係止する。また、巻取ドラム20のドラム筒22の外周側に巻き付けた計測テープ(図示していない)の内周端を内スリット13に位置するつるまきばねの外周端に連結する。また、計測テープの外周端の基準金具56を第2ケース片8の挿入口片7bから第2ケース片8外に突出させる。
続いて、摩擦増強具40の回転制御軸44を上円形開口34に挿入して、回転支持軸10の係止穴12に挿入係止して、回転支持軸10と回転制御軸44とが一体に回転するように連結する。同時に、摩擦増強具40の横取付突起42をドラム蓋30の取付凹部36、36に係止して、摩擦増強具40をドラム蓋30に固定する(図5(b))。この際、摩擦増強具40の一方の横取付突起42の円孔に、ドラム蓋30の一方の取付凹部36の小円柱状の突起が嵌挿し、かつ、摩擦増強具40の他方の横取付突起42の半円状の切欠が、ドラム蓋30の他方の取付凹部36の小円柱状の突起に係止して、摩擦増強具40は、ドラム蓋30内に安定して保持される。
続いて、制御円板50をドラム蓋30の一面側に重ね、制御円板50の第2挿入突起52、52をドラム蓋30の第2係止孔35、35に挿入し、かつ制御円板50の凹部53内に摩擦増強具40の一面側((円柱基部41、横取付突起42、42の一面側)を挿入し、制御円板50をドラム蓋30に固定する。
この際、摩擦増強具30の一面側は制御円板50の凹部53内に収容され、摩擦増強具30の他面側はドラム蓋30の上円形開口34および取付凹部36内に収容されるので、制御円板50の制御基板51の他面側は、ドラム蓋30のドラム蓋円板31の一面側に、密着あるいは隙間を極めて小さくできる。したがって、摩擦増強具30をケース1に収容したにも関わらず、ケース1の厚さ(天板3と底板9との距離)を小さくできる。
以上のようにして、この発明の巻き尺60を構成する’(図1、図2)。
なお、第1ケース片2を先に第2ケース片8に重ねて、その後に、摩擦増強具40と制御円板50を取り付けることもできる(図5(c))。
計測が終了したならば、従来の巻き尺と同様に、基準金具56を離せば、つるまきばねの復元力により、回転支持軸10周りに「巻取ドラム20、ドラム蓋30、摩擦増強具40および制御円板50」が一体に回転して、ケース1内に計測テープを巻き取ることができる。この際、この発明の特徴である、回転支持軸10は摩擦増強具40の回転制御軸44に連結されているので、摩擦円板45と円板収容穴43の間の粘性を有する流体の作用により、回転支持軸10周りの回転の速さが抑制され、計測テープはゆっくりと巻き取られる。したがって、計測テープの巻き取り中に基準金具56に触れて怪我をすることや、巻き取り終了時に、基準金具56がケース1に衝突する衝撃を大きく軽減できる。また、この際、摩擦増強具40はケース1内に収められているので、破損することもない。
また、計測テープの巻き取りを遅くできるので、ケース1の操作開口4から露出している制御円板50の制御基板51の凹凸面54に指で触れれば、制御円板50(巻取ドラム20、ドラム蓋30、摩擦増強具40)の回転を止め、計測テープを任意位置に止めることができる。したがって、計測テープの巻き取りを止めるためのストッパー機構を省略できる。
2 第1ケース片
3 第1ケース片の天板
4 第1ケース片の操作開口
5 第1ケース片の側壁
6 第1ケース片の係止突起
7 ケースの挿入口
7a、7b 挿入口片
8 第2ケース片
9 第2ケース片の底板
10 第2ケース片の回転支持軸
11 第2ケース片の回転支持軸の大径部
12 第2ケース片の回転支持軸の係止穴
13 第2ケース片の回転支持軸の内スリット
14 第2ケース片の側壁
15 第2ケース片の係止凹部
20 巻取ドラム
21 巻取ドラムのドラム円板
22 巻取ドラムのドラム筒
23 巻取ドラムの下円形開口
24 巻取ドラムの外スリット
25 巻取ドラムの切欠
26 巻取ドラムの第1挿入突起
30 ドラム蓋
31 ドラム蓋円板
32 ドラム蓋円板の挿入片
33 ドラム蓋円板の第1係止孔
34 ドラム蓋円板の上円形開口(摩擦増強具収容部)
35 ドラム蓋円板の第2係止孔
36 ドラム蓋円板の取付凹部(摩擦増強具収容部)
40 摩擦増強具(摩擦制御手段)
41 摩擦増強手段の円柱基部
42 摩擦増強手段の横取付突起
43 摩擦増強手段の円板収容穴(収容穴)
44 摩擦増強手段の回転制御軸
45 摩擦増強手段の摩擦円板
50 制御円板(摩擦制御手段)
51 制御基板
52 制御円板の第2挿入突起
53 制御円板の凹部(摩擦増強具収容部)
54 制御円板の凹凸面(摩擦発生面)
56 計測テープの基準金具
60 巻き尺
Claims (4)
- 先端に基準金具を有し、かつ巻き取った状態に付勢された目盛り付き計測テープを巻き取って巻取ドラムを形成し、ケース内に設けられた回転支持軸に前記巻取ドラムを回転自在に装着し、以下のように構成したことを特徴とする巻き尺。
(1) 前記回転支持軸の一端部を前記ケースの内面に固定した。
(2) 前記巻取ドラムに固定され、かつ前記巻取ドラムと共に回転する摩擦増強具を、前記ケース内に配置した。
(3) 前記摩擦増強具は、前記巻取ドラムと共に回転する基部に、粘性が高い流体を充填した収容穴を形成し、前記基部の収容穴内に回転制御軸の一端部を収容して、前記回転制御軸の他端部を前記基部から突出させて、構成した。
(4) 前記回転支持軸の他端部は、前記摩擦増強具の回転制御軸に軸止めされた。 - 以下のように構成したことを特徴とする請求項1に記載の巻き尺。
(1) ケースに操作開口を形成した。
(2) 巻取ドラムに固定し、かつ巻取ドラムとともに回転する制御円板を前記ケース内に配置した。
(3) 前記制御円板の一面に摩擦発生面を形成し、該摩擦発生面を前記操作開口に臨ませた。 - 以下のように構成したことを特徴とする請求項2に記載の巻き尺。
(1) ドラム蓋を巻取ドラムに固定しかつ前記蓋を巻取ドラムと共に回転するように形成した。
(2) 計測テープを、前記巻取ドラムのドラム円板と前記ドラム蓋のドラム蓋円板とに挟んで配置した。
(3) 前記ドラム蓋円板に制御円板を固定した。
(4) 「前記ドラム蓋円板の前記制御円板側の面」および/または「前記制御円板の前記ドラム蓋円板側の面」に、摩擦増強具収容部を形成した。 - 以下のように構成したことを特徴とする請求項1に記載の巻き尺。
(1) 摩擦増強具は、回転制御軸の一端部に大径の摩擦円板を形成し、前記摩擦円板を基部の収容穴内に収容した。
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- 2019-05-20 JP JP2019094306A patent/JP6577158B1/ja active Active
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