JP2020190415A - 車両状態推定システム、車両状態推定方法、及び車両状態推定プログラム - Google Patents

車両状態推定システム、車両状態推定方法、及び車両状態推定プログラム Download PDF

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Toyoji Hiyokawa
豊治 日与川
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Abstract

【課題】駐車場内で車両の自動走行を円滑に行わせるために、当該車両の位置および方位の推定精度を高める車両状態推定システム、車両状態推定方法及び車両状態推定プログラムを提供する。【解決手段】車両状態推定システム100において、車両制御装置20の推定部23は、画像認識部25による識別対象地物の認識結果に基づいて、車両に対する識別対象地物の相対位置を実相対位置として求めると共に、当該実相対位置と識別対象地物についての地物情報とに基づいて車両の位置を推定する。推定部23は、画像認識部25による帯状地物の認識結果に基づいて、車両に対する帯状地物の相対方位を実相対方位として求めると共に、当該実相対方位に基づいて車両の方位を推定する。【選択図】図2

Description

本発明は、駐車場内において、設定された走行経路に沿って自動走行する車両の位置及び方位を含む車両状態を推定する車両状態推定システム、車両状態推定方法、及び車両状態推定プログラムに関する。
例えば特開2017−117188号公報(特許文献1)には、駐車場内において車両を自動的に誘導するためのシステムが開示されている。以下、背景技術の説明において括弧内に付される符号は、特許文献1のものである。
特許文献1に記載されたシステムでは、目的地(例えば、入庫を行う場合には駐車スペース(11))までのルートとして決定された仮想走行ライン(14)に沿って車両(1)を自動的に誘導している。このシステムでは、現在位置算出部(43)が、駐車場(10)の地図情報と速度センサ(71)や舵角センサ(72)によって検出された検出信号とに基づいて車両(1)の現在位置を算出すると共に、実現在位置算出部(7)が、カメラ(3)が撮影した周辺画像の画像データの中から認識されたマーカ(20)に基づいて車両(1)の実際の現在位置を算出する。そして、現在位置算出部(43)が算出した車両(1)の現在位置と、実現在位置算出部(7)が算出した車両(1)の実際の現在位置との差に基づいて、仮想走行ライン(14)に対する車両(1)の位置ずれを補正している。
特開2017−117188号公報
上記のような車両を自動的に誘導するシステムでは、設定された走行経路に沿って車両を適切に走行させるために、車両の位置ずれを補正する必要があるが、車両の進行方位のずれも補正する必要性が高い。ここで、車両の方位を補正するために認識処理によって車両と地物との相対方位を認識する場合において、地物の形状等によっては、相対方位を認識するのに適していない場合も有り得る。このような地物を用いて相対方位の認識を行うと、車両の方位の推定精度が低下する恐れがある。
上記実状に鑑みて、駐車場内で車両の自動走行を円滑に行わせるために、当該車両の位置および方位の推定精度を高めることが求められている。
上記に鑑みた車両状態推定システムの特徴構成は、
駐車場内において、設定された走行経路に沿って自動走行する車両の位置及び方位を含む車両状態を推定する車両状態推定システムであって、
前記駐車場に設けられた地物の位置情報を含む地物情報を取得する地物情報取得部と、
前記車両に搭載された周辺検知センサにより検知された前記車両の周辺情報を取得する周辺情報取得部と、
前記周辺情報中に含まれる前記地物の認識処理を行う認識部と、
前記車両の位置及び方位を推定する推定部と、を備え、
前記認識部は、前記周辺情報中に含まれる前記地物のうち、前記駐車場に設けられた位置認識用の識別対象地物と、前記駐車場に設けられた帯状地物と、を認識し、
前記推定部は、前記認識部による前記識別対象地物の認識結果に基づいて、前記車両に対する前記識別対象地物の相対位置を実相対位置として求めると共に、当該実相対位置と前記識別対象地物についての前記地物情報とに基づいて前記車両の位置を推定し、前記認識部による前記帯状地物の認識結果に基づいて、前記車両に対する前記帯状地物の相対方位を実相対方位として求めると共に、当該実相対方位に基づいて前記車両の方位を推定する点にある。
また、上記に鑑みた、車両状態推定システムの技術的特徴は、車両状態推定方法や車両状態推定プログラムにも適用可能であり、そのため、本発明は、そのような方法やプログラムも権利の対象とすることができる。
その場合における、車両状態推定方法の特徴構成は、
駐車場内において、設定された走行経路に沿って自動走行する車両の位置及び方位を含む車両状態を推定する車両状態推定方法であって、
前記駐車場に設けられた地物の位置情報を含む地物情報を取得する地物情報取得ステップと、
前記車両に搭載された周辺検知センサにより検知された前記車両の周辺情報を取得する周辺情報取得ステップと、
前記周辺情報中に含まれる前記地物の認識処理を行う認識ステップと、
前記車両の位置及び方位を推定する推定ステップと、を備え、
前記認識ステップにおいて、前記周辺情報中に含まれる前記地物のうち、前記駐車場に設けられた位置認識用の識別対象地物と、前記駐車場に設けられた帯状地物と、を認識し、
前記推定ステップでは、前記認識ステップによる前記識別対象地物の認識結果に基づいて、前記車両に対する前記識別対象地物の相対位置を実相対位置として求めると共に、当該実相対位置と前記識別対象地物についての前記地物情報とに基づいて前記車両の位置を推定し、前記認識ステップによる前記帯状地物の認識結果に基づいて、前記車両に対する前記帯状地物の相対方位を実相対方位として求めると共に、当該実相対方位に基づいて前記車両の方位を推定する点にある。
また、その場合における、車両状態推定プログラムの特徴構成は、
駐車場内において、設定された走行経路に沿って自動走行する車両の位置及び方位を含む車両状態を推定する車両状態推定プログラムであって、
前記駐車場に設けられた地物の位置情報を含む地物情報を取得する地物情報取得機能と、
前記車両に搭載された周辺検知センサにより検知された前記車両の周辺情報を取得する周辺情報取得機能と、
前記周辺情報中に含まれる前記地物の認識処理を行う認識機能と、
前記車両の位置及び方位を推定する推定機能と、をコンピュータに実現させ、
前記認識機能において、前記周辺情報中に含まれる前記地物のうち、前記駐車場に設けられた位置認識用の識別対象地物と、前記駐車場に設けられた帯状地物と、を認識し、
前記推定機能では、前記認識機能による前記識別対象地物の認識結果に基づいて、前記車両に対する前記識別対象地物の相対位置を実相対位置として求めると共に、当該実相対位置と前記識別対象地物についての前記地物情報とに基づいて前記車両の位置を推定し、前記認識機能による前記帯状地物の認識結果に基づいて、前記車両に対する前記帯状地物の相対方位を実相対方位として求めると共に、当該実相対方位に基づいて前記車両の方位を推定する点にある。
これらの構成によれば、位置認識用の識別対象地物の認識結果を用いて車両の位置を推定し、帯状地物の認識結果を用いて車両の方位を推定する。ここで、帯状地物は、直線的に延在する形状を備えるため、当該帯状地物の延在方位を認識することが比較的容易であり、車両に対する帯状地物の実相対方位を求める場合に、当該実相対方位の推定精度を高め易い。一方、位置認識用の識別対象地物は、位置認識に適したものとされるため、車両に対する識別対象地物の実相対位置を求める場合に、当該実相対位置の推定精度を高め易い。また、このように車両位置の推定に利用する地物と車両方位の推定に利用する地物とを区別することで、車両位置および車両方位それぞれの推定に適した処理を実行可能となる。従ってこれらの構成によれば、車両の位置および方位の推定精度を高めることができ、駐車場内における車両の自動走行を円滑に行わせることが可能となる。
本開示に係る技術のさらなる特徴と利点は、図面を参照して記述する以下の例示的かつ非限定的な実施形態の説明によってより明確になるであろう。
車両状態推定システムが適用される駐車場の一例を示す図 車両状態推定システムのシステム構成を示すブロック図 車両が自動走行を行っている状態を示す平面図 ローカル座標系における帯状地物の実相対方位を示す説明図 絶対座標系における帯状地物の絶対方位を示す説明図 車両方位の推定についての説明図 ローカル座標系における識別対象地物の実相対位置を示す説明図 絶対座標系における識別対象地物の絶対位置を示す説明図 車両位置の推定についての説明図 識別対象地物のみが認識された場合の説明図 帯状地物のみが認識された場合の説明図 識別対象地物および帯状地物の双方が認識された場合の説明図 車両状態推定システムが実行する処理手順を示すフローチャート 第2実施形態における車両方位の推定の一例を示す説明図 認識部による認識パターンの他の例を示す説明図 認識部による認識パターンの他の例を示す説明図
〔第1実施形態〕
第1実施形態に係る車両状態推定システム(車両状態推定方法、車両状態推定プログラム)について、図面を参照して説明する。図1に示すように、この車両状態推定システム100は、駐車場1内において車両2の入庫及び出庫を自動で行う自動バレー駐車システムに適用される。
〔自動バレー駐車システムの概要〕
まず、自動バレー駐車システムの概要について簡単に説明する。
図1には、自動バレー駐車システムが適用される駐車場1の一例が示されている。駐車場1には、駐車枠線Laによって区画されて車両2の駐車場所となる駐車スペースP3と、駐車スペースP3へ入庫される入庫対象の車両2から乗員9が降車する降車スペースP1と、駐車スペースP3から出庫された出庫対象の車両2に乗員9が乗車する乗車スペースP2と、が設けられている。
入庫の際には、降車スペースP1において車両2から乗員9が降車した後、車両2は、入庫指示に応じて、降車スペースP1から空きの駐車スペースP3へ自動走行して当該駐車スペースP3において自動的に停車(駐車)する。出庫の際には、車両2は、出庫指示に応じて、駐車スペースP3から乗車スペースP2へ自動走行して当該乗車スペースP2において自動的に停車する。入庫指示および出庫指示は、例えば、乗員9による端末装置3の操作によって実現される。端末装置3は、乗員9が携帯している携帯端末であっても良いし、駐車場1に設置された固定端末であっても良い。
〔車両状態推定システムの構成〕
このような自動バレー駐車システムにおいて、車両2は、設定された走行経路Rに沿って自動走行する。そして、車両状態推定システム100は、駐車場1内において、当該走行経路Rに沿って設定された目的地Pに向かって自動走行する車両2の位置及び方位を含む車両状態を推定する。本実施形態において「目的地P」とは、駐車場1を管理する管制装置10によって指定される場所である。入庫の際には、空きの駐車スペースP3(空きの駐車スペースP3が複数存在する場合には、それらのうち何れか)が目的地Pとして指定される。出庫の際には、乗車スペースP2が目的地Pとして指定される。例えば乗車スペースP2が使用中であって降車スペースP1が空いている場合には、当該降車スペースP1が出庫時の目的地Pとして指定されてもよい。なお、空きの駐車スペースP3が複数存在する場合には、これらのうち何れかを、乗員9が端末装置3の操作により指定するようにしてもよい。また、図1では、降車スペースP1及び乗車スペースP2が、それぞれ1つずつ設けられている例を示しているが、降車スペースP1及び乗車スペースP2のそれぞれが複数設けられていてもよい。この場合には、複数の降車スペースP1及び複数の乗車スペースP2の何れかが、出庫時における目的地Pとして指定されるようにしてもよい。或いは、同じ1つのスペースが、降車スペースP1と乗車スペースP2とで兼用されるようになっていても良い。
尚、車両状態推定方法は、車両状態推定システム100を構成するハードウェアやソフトウェアを利用して、位置及び方位を含む車両状態の推定を実行する方法である。また、車両状態推定プログラムは、例えば車両状態推定システム100に含まれるコンピュータにおいて実行され、車両状態推定機能を実現させるプログラムである。
図1〜図3に示すように、車両状態推定システム100(車両状態推定方法/車両状態推定プログラム)は、車両2の走行を制御する走行制御部21(走行制御ステップ/走行制御機能)と、車両2の位置及び方位を推定する推定部23(推定ステップ/推定機能)と、目的地Pまでの車両2の走行経路Rを設定する経路設定部13(経路設定ステップ/経路設定機能)と、駐車場1内に設けられた地物Oの位置情報を含む地物情報を取得する地物情報取得部24(地物情報取得ステップ/地物情報取得機能)と、車両2に搭載されたカメラC(撮影装置)により撮影(検知)された車両2の周辺画像を取得する周辺画像取得部26(周辺画像取得ステップ/周辺画像取得機能)と、周辺画像中に含まれる地物Oの画像認識処理を行う画像認識部25(画像認識ステップ/画像認識機能)と、を備えている。ここで、カメラCは、周辺検知センサSAの一例である。同様に、周辺画像は周辺情報の一例であり、画像認識処理(画像認識ステップ/画像認識機能)は認識処理(認識ステップ/認識機能)の一例である。
ここで、地物情報には、地物Oの種類の情報が含まれている。地物Oの種類には、立体地物や平面地物などが含まれる。立体地物としては、道路標識、案内板、縁石ブロック、ガードレール、フェンス、街灯、柱、壁などが含まれる。平面地物としては、規制標示や指示標示などの道路標示、区画線、駐車枠線、その他、地表面に標示された標示物など、地表面に設けられたペイント地物が含まれる。これらの各種の地物Oのうち、駐車場1に設けられ、位置認識用に設定された地物が識別対象地物Mとなる。また、これらの各種の地物Oのうち、駐車場1に設けられ、帯状の形状を有する、或いは、周辺検知センサSA(カメラC)により帯状の形状を有するものとして認識される地物が帯状地物Lとなる。図3には、地物Oとして、駐車スペースP3を区画する駐車枠線Laと、複数の駐車スペースP3ごとに配置されるマーカMaと、が例示されている。本実施形態では、車両状態推定システム100は、駐車枠線Laを「帯状地物L」として認識し、マーカMaを「識別対象地物M」として認識して、車両2の位置及び方位を含む車両状態の推定を行う。
本実施形態では、更に、地物情報には、識別対象地物Mの絶対位置を示す絶対位置情報(位置情報)が含まれる。ここで、「識別対象地物Mの絶対位置情報」とは、駐車場1内における識別対象地物M(ここではマーカMa)の絶対位置を示す情報をいう。ここで「絶対位置」とは、駐車場1内の地表面に固定された固定座標上の位置である。この固定座標は、駐車場1内だけ或いは特定の地域だけに設定された座標でも良いし、緯度及び経度で表される地理座標であっても良い。本実施形態では、駐車場1内における任意の基準位置を原点として設定された座標系を絶対座標系(図8参照)として、識別対象地物Mの絶対位置を特定している。なお、識別対象地物M(地物O)には、駐車場1の周辺であって周辺検知センサSAによって検知可能な範囲に存在するものが含まれてもよい。
また、本実施形態では、地物情報には、帯状地物Lの延在方位を示す絶対方位情報(方位情報)が含まれる。ここで、「帯状地物Lの絶対方位情報」とは、駐車場1内における帯状地物L(ここでは駐車枠線La)の長手方向の絶対方位を示す情報をいう。より詳しくは、帯状地物Lは、帯状の形状を有し或いは帯状に認識される形状を有しているため、当該帯状の長手方向と幅方向を規定することができる。地物情報には、このような帯状地物Lの長手方向がいずれの方位(絶対方位)に沿っているかを示す情報が、「帯状地物Lの絶対方位情報」として含まれる。ここで「絶対方位」とは、駐車場1内の地表面に固定された固定座標上の方位である。本実施形態では、駐車場1内における任意の基準位置を原点として設定された座標系を絶対座標系(図5参照)として、帯状地物Lの絶対方位を特定している。なお、帯状地物L(地物O)には、駐車場1の周辺であって周辺検知センサSAによって検知可能な範囲に存在するものが含まれてもよい。また、地物情報には、上述した情報の他にも、地物Oの向きを示す方位情報、地物Oの形状を示す形状情報、地物Oの色彩を示す色彩情報、の少なくとも1つが含まれていても良い。
本実施形態では、車両状態推定システム100は、駐車場1の全体を制御する管制装置10と、車両2を制御する車両制御装置20と、を備えている。管制装置10及び車両制御装置20のそれぞれは、プロセッサ(システムLSI、DSP(Digital Signal Processor)等)や、ECU(Electronic Control Unit)として構成された演算処理ユニットを含んで構成されている。
管制装置10は、駐車場1に設置されると共に、車両制御装置20と通信自在に構成されている。管制装置10は、駐車場1における駐車スペースP3の空き状況等を管理する駐車場管理部11と、駐車場1の地図情報や駐車場1内に設けられた地物Oの種類、絶対位置情報(絶対位置データ)、及び絶対方位情報(絶対方位データ)等の地物情報を記憶するデータ記憶部12と、を備えている。本例では、上述の経路設定部13は、管制装置10に備えられている。但し、このような構成に限定されることなく、データ記憶部12及び経路設定部13の少なくとも一方が、車両制御装置20に備えられていてもよい。
駐車場管理部11は、駐車スペースP3を撮影する撮影装置(不図示)や駐車スペースP3における車両2の有無を検出するセンサ(不図示)などによって、駐車スペースP3の空き状況を管理する。また、駐車場管理部11は、入庫指示の対象となっている車両2および出庫指示の対象となっている車両2を特定する情報、例えば各車両2の識別情報や位置情報等を管理する。
データ記憶部12は、地物Oの絶対位置、絶対方位、及び種類等の情報を含む地物情報を記憶している。データ記憶部12は、例えば、揮発性の主記憶装置や不揮発性の補助記憶装置等を含んで構成されている。
経路設定部13は、目的地Pまでの車両2の走行経路Rを設定する。経路設定部13は、入庫指示があった場合には、入庫指示の対象となっている車両2が停まっている降車スペースP1から入庫先として指定された駐車スペースP3までの走行経路Rを設定する。経路設定部13は、出庫指示があった場合には、出庫指示の対象となっている車両2(駐車車両)が駐車している駐車スペースP3から乗車スペースP2までの走行経路Rを設定する。
車両制御装置20は、車両2に設置されると共に、管制装置10と通信自在に構成されている。車両制御装置20は、自車の位置に関する自車位置情報を取得する自車位置情報取得部22を備えている。本例では、上述の走行制御部21、推定部23、地物情報取得部24、周辺画像取得部26、及び画像認識部25は、車両制御装置20に備えられている。
走行制御部21は、各種センサ(不図示)による検出結果に基づいて車両2の走行、操舵、変速、及び停止などを制御する。走行制御部21は、経路設定部13から取得した目的地Pまでの走行経路Rの情報と、自車位置情報取得部22により取得した自車位置情報と、カメラCにより撮影された周辺画像情報とに基づいて、目的地Pに到着するまでの間、車両2の動作を制御する。
自車位置情報取得部22は、車両2に搭載されたGPS受信機G、方位センサS1(例えば車両2の旋回角度を検出するジャイロセンサ)、及び回転センサS2(例えば車輪の回転速度を検出する車輪速センサ)等を用いて、自車位置情報を取得する。
地物情報取得部24は、管制装置10のデータ記憶部12から地物情報を取得する。上述のように、地物情報には、地物Oの絶対位置情報、絶対方位情報、及び種類情報等が含まれている。
周辺画像取得部26は、車両2に搭載されたカメラCにより撮影された車両2の周辺画像を取得する。図3に示すように、本実施形態では、車両2の進行方向を基準として、当該車両2の左側周辺および右側周辺が、カメラCによって撮影される。図3において仮想線(二点鎖線)で示されるエリアは、カメラCの撮影エリアCAである。本実施形態では、カメラCは、車両2の側方を撮影するサイドカメラである。車両2には、前方を撮影するフロントカメラや後方を撮影するバックカメラ等も搭載されている場合があり、これらをカメラCとして利用してもよい。
画像認識部25は、周辺画像取得部26が取得した周辺画像から、当該周辺画像中に含まれる地物Oの画像認識処理を行う。そして、画像認識部25は、画像認識処理によって、周辺画像中に含まれる地物Oの種類を判別する。すなわち、画像認識部25は、周辺画像中に含まれる地物Oのうち、マーカMa(識別対象地物M)と駐車枠線La(帯状地物L)とを認識するように構成されている。具体的には、画像認識部25は、周辺画像の画像認識処理によって認識された地物Oのそれぞれの形状や色彩等に基づいて、各地物OがマーカMa(識別対象地物M)であるか、駐車枠線La(帯状地物L)であるか、その他の地物Oであるかを判別する。また、画像認識部25は、認識した駐車枠線Laの周辺画像中における方位の認識を行う。具体的には、画像認識部25は、周辺画像の画像認識処理によって認識された駐車枠線Laの形状に基づいて、周辺画像中における当該駐車枠線Laの長手方向の延在方位を認識する。後述するように、この周辺画像中における駐車枠線Laの方位に基づいて、車両2と駐車枠線Laとの相対方位を求めることができる。更に、画像認識部25は、認識したマーカMaの周辺画像中における位置の認識も行う。具体的には、画像認識部25は、周辺画像の画像認識処理によって認識されたマーカMaの位置及び形状に基づいて、周辺画像中における当該マーカMaの基準点(ここでは中心点)の周辺画像中における位置を認識する。後述するように、周辺画像中におけるマーカMaの位置に基づいて、車両2とマーカMaとの相対位置を求めることができる。
推定部23は、車両2が目的地Pまで自動走行する間、当該車両2の位置及び方位を推定する推定処理を行う。図7及び図9に示すように、本実施形態では、平面視における車両2の中心位置等、規定の位置を自車基準点2fとし、当該自車基準点2fを「車両2の位置」とする。また、車両2から前方に向かう方位(方向)を「車両2の方位」とする。より具体的には、車両2の車体の前後方向に沿って前方に向かう方向を「車両2の方位」とする。
「車両2の位置」は、車両2を基準とし自車基準点2fを原点として定められたローカル座標系においては、(0,0)となる(図7参照)。また、駐車場1における任意の基準点を原点として定められた絶対座標系における「車両2の位置」を(Xf,Yf)とする(図9参照)。図9中の(Xf,Yf)は、推定部23によって推定処理が実行された後の車両2の位置を示し、以下では、これを推定位置(Xf,Yf)と称することがある。
本実施形態では、「車両2の方位」は、ローカル座標系においては「D0」で示されており(図4参照)、Y´軸に沿う方向となっている。また、「車両2の方位」は、絶対座標系においては「Df」で示されており(図6参照)、ここではY軸に対して傾いた方向となっている。図6中の「Df」は、推定部23によって推定処理が実行された後の車両2の方位を示し、以下では、これを推定方位Dfと称することがある。
〔車両の方位の推定:方位推定処理〕
図4〜図6を参照して、車両2の方位の推定について説明する。車両状態推定システム100では、推定処理として、帯状地物Lの一例である駐車枠線Laを利用して、車両2の方位の推定する方位推定処理を行う。図4は、車両2を基準として設定されたローカル座標系を示している。図5は、駐車場1内における任意の基準位置を原点として設定された絶対座標系を示している。図6は、車両2の推定方位Dfを演算する場合の説明図である。
方位推定処理では、推定部23は、画像認識部25による駐車枠線Laの認識結果に基づいて、車両2に対する駐車枠線Laの相対方位を実相対方位D´として求めると共に、当該実相対方位D´に基づいて車両2の方位Dfを推定する。本実施形態では、推定部23は、更に、駐車枠線Laについての地物情報に含まれる絶対方位情報も用いて車両2の方位を推定する。
図4に示す例では、画像認識部25によって、駐車枠線Laが認識されている。図示の例では、画像認識部25によって認識された駐車枠線Laは、車両2の進行方向を基準として、当該車両2の左側に位置している。そして、方位推定処理では、推定部23が、周辺画像中における駐車枠線Laの傾きから、ローカル座標系における車両2の方位D0に対する駐車枠線Laの実相対方位D´を算出する。具体的には、画像認識部25は、周辺画像中における駐車枠線Laの長手方向の傾きに基づいて、車両2の方位D0に対する駐車枠線Laの長手方向の延在方位を求め、それを駐車枠線Laの実相対方位D´として算出する。そして、推定部23は、ローカル座標系における車両2の方位D0と駐車枠線Laの実相対方位D´とが成す角(以下、偏差角θ´と称する。)を算出する。
図5に示す例では、絶対座標系における駐車枠線Laの絶対方位が「D」となっている。上述のように、駐車枠線Laの絶対方位Dを示す情報は、データ記憶部12によって記憶されている。方位推定処理では、地物情報取得部24が、画像認識部25により認識された駐車枠線Laの絶対方位Dをデータ記憶部12から取得する。駐車枠線Laの絶対方位Dは、車両2との位置関係とは無関係に定まる固定座標上の方位であり、例えば、東西南北を基準に定めることができる。ここでは、図5に示される駐車枠線Laの絶対方位Dが、例えば「北」に沿っているものとする。
図6に示すように、本実施形態に係る方位推定処理では、推定部23は、駐車枠線Laの実相対方位D´と、駐車枠線Laについての地物情報に含まれる絶対方位情報とに基づいて、車両2の方位Dfを推定する。換言すれば、推定部23は、駐車枠線Laの実相対方位D´と絶対方位Dとに基づいて、車両2の方位Dfを推定する。具体的には、方位推定処理では、ローカル座標系における車両2の方位D0と駐車枠線Laの実相対方位D´とが成す角である偏差角θ´を、絶対座標系に適合させる。偏差角θ´は、ローカル座標系および絶対座標系の双方において、同様の値となる。従って、ローカル座標系において算出された偏差角θ´を絶対座標系に適合させることで、実際の車両方位Dfが算出される。すなわち本例では、実際の車両方位Dfは、駐車枠線Laの絶対方位Dから偏差角θ´傾いた方向であるとして推定される(図6参照)。上述のように、駐車枠線Laの絶対方位Dが「北」に沿っている場合には、実際の車両方位Dfは、北(絶対方位D)から偏差角θ´傾いた方向に沿っているものであるとして推定される。
〔車両の位置の推定:位置推定処理〕
図7〜図9を参照して、車両2の位置の推定について説明する。車両状態推定システム100では、推定処理として、識別対象地物Mの一例であるマーカMaを利用して、車両2の位置を推定する位置推定処理を行う。図7は、車両2を基準として設定されたローカル座標系を示している。図8は、駐車場1内における任意の基準位置を原点として設定された絶対座標系を示している。図9は、車両2の推定位置(Xf,Yf)を演算する場合の説明図である。
位置推定処理では、推定部23は、画像認識部25によるマーカMaの認識結果に基づいて、車両2に対するマーカMaの相対位置を実相対位置(X´1,Y´1)として求めると共に、当該実相対位置(X´1,Y´1)とマーカMaについての地物情報とに基づいて車両2の位置を推定する。
図7に示す例では、画像認識部25によって、マーカMaが認識されている。図示の例では、画像認識部25によって認識されたマーカMaは、車両2の進行方向を基準として、当該車両2の左側に位置している。そして、位置推定処理では、推定部23が、周辺画像中におけるマーカMaの位置から、ローカル座標系における車両2の位置(0,0)に対するマーカMaの実相対位置(X´1,Y´1)を算出する。具体的には、画像認識部25は、周辺画像中におけるマーカMaの位置及び形状に基づいて、車両2の位置(0,0)に対するマーカMaの基準点(ここでは中心点)の位置を求め、それをマーカMaの実相対位置(X´1,Y´1)として算出する。そして、推定部23は、ローカル座標系における車両2とマーカMaとの距離を算出する。図示の例では、ローカル座標系において、マーカMaは、車両2に対して、X´軸に沿って「X´1」離れており、かつ、Y´軸に沿って「Y´1」離れている。
図8に示す例では、絶対座標系におけるマーカMaの絶対位置が(X1,Y1)となっている。上述のように、マーカMaの絶対位置(X1,Y1)を示す情報は、データ記憶部12によって記憶されている。位置推定処理では、地物情報取得部24が、画像認識部25により認識されたマーカMaの絶対位置(X1,Y1)をデータ記憶部12から取得する。マーカMaの絶対位置(X1,Y1)は、車両2との位置関係とは無関係に定まる固定座標上の位置であり、例えば、経度および緯度を基準に定めることができる。
図9に示すように、本実施形態に係る位置推定処理では、推定部23は、マーカMaの実相対位置(X´1,Y´1)とマーカMaについての地物情報とに基づいて車両2の位置(Xf,Yf)を推定する。換言すれば、推定部23は、マーカMaの実相対位置(X´1,Y´1)と絶対位置(X1,Y1)とに基づいて、車両2の位置(Xf,Yf)を推定する。具体的には、位置推定処理では、ローカル座標系における車両2に対するマーカMaの実相対位置(X´1,Y´1)、すなわち車両2とマーカMaとのX´方向及びY´方向の距離、すなわち相対距離を、絶対座標系に適合させる。車両2とマーカMaとのこのような相対距離は、ローカル座標系および絶対座標系の双方において、同様の値となる。従って、ローカル座標系において算出された車両2とマーカMaとの相対距離を絶対座標系に適合させることで、実際の車両位置(Xf,Yf)が算出される。すなわち本例では、実際の車両位置(Xf,Yf)は、マーカMaの絶対位置(X1,Y1)から、ローカル座標系におけるX´軸に沿って距離「X´1」及びY´軸に沿って距離「Y´1」離れた位置にあるとして推定される(図9参照)。
ここで、車両位置(Xf,Yf)を高精度に推定するためには、ローカル座標系と絶対座標系との相対方位を考慮する必要がある。そこで、本実施形態では、上述の方位推定処理により車両2の方位Dfが既に推定されている場合には、この推定結果(推定方位Df)を用いる。すなわち、推定部23は、ローカル座標系のY´軸が、絶対座標系において方位Dfに沿う方向となるようにした状態で、マーカMaの実相対位置(X´1,Y´1)と絶対位置(X1,Y1)とに基づいて、車両2の位置(Xf,Yf)を推定する。なお、上述のように、本実施形態では、自車位置情報取得部22は、車両2に搭載されたGPS受信機G、方位センサS1、及び回転センサS2等を用いて、自車位置情報を取得するように構成されている。自車位置情報取得部22は、これらのセンサ等を用いて、現在の自車の概ねの方位を示す自車方位情報を取得することができる。推定部23は、このように取得された自車方位情報に基づいて、車両2の位置(Xf,Yf)を推定するようにしてもよい。
〔認識パターンに応じた推定処理〕
上述した推定処理(方位推定処理/位置推定処理)は、車両2の停車中または自動走行中に、繰り返し複数回(例えば1000分の1秒毎に)実行される。そのため、車両2の周辺の状況、すなわち、車両2と駐車場1内に存在する地物Oとの、その時々の位置関係によっては、カメラCの撮影エリアCA内に存在する地物Oが異なり、或いは撮影エリアCA内には地物Oが存在しないこともある。従って、画像認識部25による地物Oの認識パターンも、その時々の状況によって異なることとなり、推定処理の態様も異なってくる。そこで、以下では、画像認識部25による地物Oの認識パターンに応じた推定処理について説明する。
〔Case A〕
図10に示すように、推定部23は、画像認識部25によってマーカMa(識別対象地物M)が認識されたが駐車枠線La(帯状地物L)が認識されなかった場合(以下、Case Aと称する。)には、マーカMaの認識結果を用いて車両2の位置(Xf,Yf)を推定する。図示の例では、車両2の左側の撮影エリアCAに1つのマーカMaのみが存在しており、かつ、車両2の右側の撮影エリアCAには地物Oが存在していない状況が示されている。例えばこのような状況(Case A)では、推定部23は、マーカMaの認識結果を用いて、車両2の位置(Xf,Yf)を推定する位置推定処理を実行するが、方位推定処理は実行しない。
〔Case B〕
図11に示すように、推定部23は、画像認識部25によって駐車枠線La(帯状地物L)が認識されたがマーカMa(識別対象地物M)が認識されなかった場合(以下、Case Bと称する。)には、駐車枠線Laの認識結果を用いて車両2の方位Dfを推定する。図示の例では、車両2の左側の撮影エリアCAに1つの駐車枠線Laのみが存在しており、かつ、車両2の右側の撮影エリアCAには地物Oが存在していない状況が示されている。例えばこのような状況(Case B)では、推定部23は、駐車枠線Laの認識結果を用いて、車両2の方位Dfを推定する方位推定処理を実行するが、位置推定処理は実行しない。
〔Case C〕
図12に示すように、推定部23は、画像認識部25によってマーカMa(識別対象地物M)及び駐車枠線La(帯状地物L)の双方が認識された場合(以下、Case Cと称する。)には、マーカMaの認識結果を用いて車両2の位置(Xf,Yf)を推定し、駐車枠線Laの認識結果を用いて車両2の方位Dfを推定する。図示の例では、車両2の左側の撮影エリアCA及び右側の撮影エリアCAのそれぞれに、マーカMa及び駐車枠線Laの双方が存在している状況が示されている。例えばこのような状況(Case C)では、推定部23は、マーカMaの認識結果を用いて位置推定処理を実行すると共に、駐車枠線Laの認識結果を用いて方位推定処理を実行する。なお、図示のように、複数の撮影エリアCAに対応する複数の周辺画像において、マーカMa及び駐車枠線Laの少なくとも一方が認識された場合には、それぞれの周辺画像に対して画像認識処理を行っても良いし、同時期に取得された複数の周辺画像の中の一部の周辺画像に対してのみ画像認識処理を行っても良い。そして、推定部23は、これらの一部又は全部の画像認識処理の結果に基づいて、位置推定処理及び方位推定処理の少なくとも一方を行う。
〔処理手順〕
次に、車両状態推定システム100(車両状態推定方法、車両状態推定プログラム)が実行する処理手順について、図13のフローチャートを参照して説明する。なお、図13に示す処理手順は、車両状態推定システム100が実行する処理手順の一部である。
図13に示すように、車両状態推定システム100は、まず、車両2の周辺画像を取得する(#1)。周辺画像は、車両2に搭載されたカメラCによって撮影されたものであり、周辺画像取得部26によって取得される。そして次に、車両状態推定システム100は、周辺画像中に含まれる地物Oの認識処理を行う(#2)。本例では、画像認識部25によって、周辺情報中に含まれる地物Oのうち、識別対象地物MとしてのマーカMaと帯状地物Lとしての駐車枠線Laとを認識する認識処理が実行される。そして、本実施形態では、画像認識部25による認識結果に応じて、異なる処理を実行する。
画像認識部25によって、マーカMaが認識されたが駐車枠線Laが認識されなかった場合、すなわち、画像認識部25による認識結果が「Case A」であった場合(図10も参照)、推定部23は、車両2に対するマーカMaの実相対位置(X´1,Y´1)を算出する(#10)。また、地物情報取得部24は、画像認識部25によって認識されたマーカMaの絶対位置(X1,Y1)を取得する(#11)。本実施形態では、絶対位置(X1,Y1)は、データ記憶部12に予め記憶されており、そこから取得することができる。絶対位置(X1,Y1)の取得後、推定部23は、マーカMaの実相対位置(X´1,Y´1)と絶対位置(X1,Y1)とに基づいて、車両2の位置(Xf,Yf)を推定する位置推定処理を行う(#12)。
一方、画像認識部25によって、駐車枠線Laが認識されたがマーカMaが認識されなかった場合、すなわち、画像認識部25による認識結果が「Case B」であった場合(図11も参照)、推定部23は、車両2に対する駐車枠線Laの実相対方位D´を算出する(#20)。また、地物情報取得部24、画像認識部25によって認識された駐車枠線Laの絶対方位Dを取得する(#21)。本実施形態では、絶対方位Dは、データ記憶部12に予め記憶されており、そこから取得することができる。絶対方位Dの取得後、推定部23は、駐車枠線Laの実相対方位D´と絶対方位Dとに基づいて、車両2の方位Dfを推定する方位推定処理を行う(#22)。
また、画像認識部25によってマーカMa及び駐車枠線Laの双方が認識された場合、すなわち、画像認識部25による認識結果が「Case C」であった場合(図12も参照)、推定部23は、車両2に対するマーカMaの実相対位置(X´1,Y´1)を算出すると共に(#30)、車両2に対する駐車枠線Laの実相対方位D´を算出する(#31)。また、地物情報取得部24は、画像認識部25によって認識されたマーカMaの絶対位置(X1,Y1)、及び、画像認識部25によって認識された駐車枠線Laの絶対方位Dを取得する(#32)。絶対位置(X1,Y1)および絶対方位Dの取得後、推定部23は、車両2の位置(Xf,Yf)を推定する位置推定処理および車両2の方位Dfを推定する方位推定処理を行う(#33)。
〔第2実施形態〕
次に、車両状態推定システム100(車両状態推定方法、車両状態推定プログラム)の第2実施形態について、図14を参照して説明する。以下、上記第1実施形態と異なる点を中心に説明する。特に説明しない点については、上記第1実施形態と同様である。
上記のとおり、帯状地物Lには、帯状の形状を有する、或いは、周辺検知センサSA(カメラC)により帯状の形状を有する各種の地物Oが含まれる。本実施形態では、図14に示すように、帯状地物Lに、走行経路Rに沿って延在する第1帯状地物L1と、走行経路Rに交差する方向に沿って延在する第2帯状地物L2と、が含まれている場合の例について説明する。図示の例では、帯状地物Lが駐車枠線Laであり、第1帯状地物L1は、駐車枠線Laにおける走行経路Rに沿って延在する部分である。そして、第2帯状地物L2は、駐車枠線Laにおける走行経路Rに交差する方向に沿って延在する部分である。本例では、第2帯状地物L2が、走行経路Rに対して直交していると共に、第1帯状地物L1に対して直交している。
本実施形態では、推定部23は、画像認識部25によって第1帯状地物L1及び第2帯状地物L2の双方が認識された場合に、第1帯状地物L1の認識結果を用いて車両2の方位Dfを推定する。一般的に、車両2の走行中に認識処理を行う場合、走行経路Rに沿って延在する第1帯状地物L1の方が、走行経路Rに交差する方向に沿って延在する第2帯状地物L2よりも、車両2からの相対位置の時間あたりの変化量が小さいため、高精度に認識処理を行い易い。従って、上記構成によれば、画像認識部25によって第1帯状地物L1と第2帯状地物L2との双方が認識された場合に、走行経路Rに沿って延在する第1帯状地物L1の認識結果を用いて車両2の方位Dfを推定するため、方位推定処理の精度を更に高め易くなっている。
なお、図示の例では、1つの撮影エリアCAに対応する1つの周辺画像において、第1帯状地物L1と第2帯状地物L2との双方が認識された場合を例示しているが、第1帯状地物L1と第2帯状地物L2とが同時期に取得された別々の周辺画像においてそれぞれ認識された場合でも同様に考えることができる。すなわち、このような場合には、推定部23は、画像認識部25によって第1帯状地物L1が認識された方の周辺画像に基づく、第1帯状地物L1の認識結果を用いて車両2の方位Dfを推定すると良い。
〔その他の実施形態〕
次に、車両状態推定システム、車両状態推定方法、及び車両状態推定プログラムのその他の実施形態について説明する。
(1)上記の第1実施形態では、画像認識部25によってマーカMa(識別対象地物M)及び駐車枠線La(帯状地物L)の双方が認識される場合を「Case C」として、車両2の左側の撮影エリアCA及び右側の撮影エリアCAのそれぞれに、マーカMa及び駐車枠線Laの双方が存在している状況を例示した(図12参照)。しかし、車両2に搭載された複数のカメラCによって撮影される複数の撮影エリアCA全体として、識別対象地物M及び帯状地物Lの双方が存在している状況であれば、当該状況は「Case C」に含まれる。例えば図15に示すように、車両2の左側の撮影エリアCAにマーカMaが存在し、かつ、車両2の右側の撮影エリアCAに駐車枠線Laが存在している状況も、「Case C」に含まれる。そして、このような状況の場合にも、画像認識部25によってマーカMa(識別対象地物M)及び駐車枠線La(帯状地物L)の双方が認識され、推定部23は、マーカMa(識別対象地物M)の認識結果を用いて車両2の位置(Xf,Yf)を推定し、駐車枠線La(帯状地物L)の認識結果を用いて車両2の方位Dfを推定する。
(2)上記の第2実施形態では、第1帯状地物L1が駐車枠線Laにおける走行経路Rに沿って延在する部分であり、第2帯状地物L2が駐車枠線Laにおける走行経路Rに交差する方向に沿って延在する部分である場合を例示した。しかし、このような例に限定されることなく、他の地物Oであっても、走行経路Rに沿って延在する帯状地物Lは第1帯状地物となり、走行経路Rに交差する方向に沿って延在する帯状地物Lは第2帯状地物L2となり得る。例えば、図16に示すように、走行経路Rに交差する方向に沿って延在する一時停止線Lbも、第2帯状地物L2となり得る。また、図示を省略するが、車両の進行可能方向を示す矢印や歩行者用の通路を示す枠線等のペイント地物も、第1帯状地物L1又は第2帯状地物L2となり得る。なお、帯状地物Lが、第1帯状地物L1とされるか第2帯状地物L2とされるかは、走行経路Rとの相対方位によって定まる。すなわち、同じ帯状地物Lであっても、走行経路Rの方位に応じて、第1帯状地物L1にも第2帯状地物L2にもなり得る。
(3)上記の第2実施形態では、推定部23が、画像認識部25によって第1帯状地物L1及び第2帯状地物L2の双方が認識された場合に、第1帯状地物L1の認識結果を用いて車両2の方位Dfを推定する場合を例として説明したが、これには限定されない。推定部23が、画像認識部25によって第1帯状地物L1及び第2帯状地物L2の双方が認識された場合に、第1帯状地物L1の認識結果と第2帯状地物L2との認識結果との双方を用いて車両2の方位Dfを推定する構成とされていても良い。この場合、例えば、推定部23は、第1帯状地物L1に基づく方位Dfの推定結果と、第2帯状地物L2に基づく方位Dfの推定結果との平均値を車両2の方位Dfとして推定する構成としても良い。更に推定部23は、画像認識部25によって第1帯状地物L1及び第2帯状地物L2の双方が認識された場合に、第1帯状地物L1の認識結果ではなく、第2帯状地物L2の認識結果を用いて車両2の方位Dfを推定しても良い。
(4)上記の各実施形態では、帯状地物Lとして、平面地物である駐車枠線Laを例示した。しかし、帯状地物Lは、この例のように実際の形状が帯状である地物Oに限定されない。帯状地物Lは、周辺検知センサSA(カメラC)により帯状の形状を有するものとして認識される地物Oであっても良く、例えば、駐車枠線La以外の他の平面地物であっても良いし、或いは、立体地物であっても良い。また、一部に直線状部分を有するものであれば、他の部分が非直線状であっても、帯状地物Lとなり得る。そして、立体地物としての帯状地物Lには、例えば柱状や筒状等の三次元形状が帯状でない形状であっても、周辺検知センサSA(カメラC)により検知される形状が帯状(直線状)であるもの、或いは、周辺検知センサSA(カメラC)により検知される形状の一部が帯状(直線状)であるものも含まれる。従って、例えば、ガードレールやフェンスなどの立体地物も帯状地物Lとなり得る。
(5)上記の各実施形態では、識別対象地物Mとして、平面地物であるマーカMaを例示した。しかし、このような例に限定されることなく、位置認識に適した地物Oであれば、識別対象地物Mとすることができる。従って、周辺検知センサSA(カメラC)によってその位置を認識し易いものであれば、例えば、マーカMa以外の他の平面地物であっても良いし、或いは、立体地物であっても良い。識別対象地物Mとなる地物Oの形状に特に制約はないが、実相対位置(X´1,Y´1)の認識の基準となる地物Oの基準点(例えば中心点)を認識し易い形状の地物Oが、識別対象地物Mとして適している。
(6)上記の第1実施形態では、推定部23は、推定部23は、画像認識部25によってマーカMa(識別対象地物M)が認識されたが駐車枠線La(帯状地物L)が認識されなかった場合には、マーカMaの認識結果を用いて車両2の位置(Xf,Yf)を推定し、画像認識部25によって駐車枠線La(帯状地物L)が認識されたがマーカMa(識別対象地物M)が認識されなかった場合には、駐車枠線Laの認識結果を用いて車両2の方位Dfを推定する例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、推定部23は、画像認識部25によってマーカMa(識別対象地物M)及び駐車枠線La(帯状地物L)のうち一方のみが認識された場合に、当該地物Oの認識結果を用いて車両2の位置(Xf,Yf)及び方位Dfの双方を推定しても良い。この場合、マーカMa(識別対象地物M)の絶対方位情報及び駐車枠線La(帯状地物L)絶対位置情報が、地物情報に含まれる。そして、画像認識部25によってマーカMa(識別対象地物M)のみが認識された場合、推定部23は、マーカMa(識別対象地物M)の認識結果を用いて、車両2の位置(Xf,Yf)だけでなく、その方位Dfについても推定する。一方、画像認識部25によって駐車枠線La(帯状地物L)のみが認識された場合、推定部23は、駐車枠線La(帯状地物L)の認識結果を用いて、車両2の方位Dfだけでなく、その位置(Xf,Yf)についても推定する。このような構成により、例えば、識別対象地物M及び帯状地物Lのうち一方のみしか認識できない状況が比較的長時間に亘って継続した場合であっても、認識された地物Oを用いて車両2の位置(Xf,Yf)及び方位Dfの双方を推定することで、比較的円滑に車両2に自動走行を行わせることが可能となる。なお、この場合においても、画像認識部25によってマーカMa(識別対象地物M)及び駐車枠線La(帯状地物L)の双方が認識された場合には、推定部23は、マーカMa(識別対象地物M)の認識結果を用いて車両2の位置(Xf,Yf)を推定し、駐車枠線La(帯状地物L)の認識結果を用いて車両2の方位Dfを推定すると良い。
(7)上記の第1実施形態では、方位推定処理において、推定部23は、車両2に対する駐車枠線La(帯状地物L)の実相対方位D´と、駐車枠線La(帯状地物L)についての地物情報に含まれる絶対方位情報とに基づいて、車両2の方位Dfを推定する例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、方位推定処理では、帯状地物Lについての地物情報に含まれる絶対方位情報を用いることなく、車両2に対する帯状地物Lの実相対方位D´に基づいて、車両2の方位Dfを推定しても良い。例えば、絶対座標系における延在方位が予め定まっている帯状地物Lを認識処理の対象とする場合には、このように絶対方位情報を用いずに車両2の方位Dfを推定する構成としても良い。
(8)上記の各実施形態では、周辺検知センサとして、可視光を利用したカメラC(撮影装置)を用いる例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、周辺検知センサとしては、赤外線や紫外線等の不可視光、各種波長の電磁波、音波などを利用したセンサであってよい。例えば周辺検知センサとして、車両2の周辺の所定範囲に探査波を送信するミリ波レーダ、ソナー、LIDAR(Light Detection and Ranging/Laser Imaging Detection and Ranging)等の各種のセンサを用いることができる。周辺検知センサとしてカメラC以外のセンサを用いる場合にも、周辺検知センサは、当該センサの検知対象についての車両2の周辺情報を検知する。この場合、周辺情報中に含まれる前記地物は、当該周辺検知センサにより検知可能な地物とされる。そして、車両状態推定システム100(車両状態推定方法/車両状態推定プログラム)は、周辺検知センサにより検知された車両2の周辺情報を取得する周辺情報取得部(周辺情報取得ステップ/周辺情報取得機能)と、周辺情報中に含まれる地物Oの認識処理を行う認識部(認識ステップ/認識機能)と、を備える。
(9)なお、上述した各実施形態で開示された構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示された構成と組み合わせて適用することも可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎない。従って、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
〔上記実施形態の概要〕
以下、上記において説明した車両状態推定システム、車両状態推定方法、及び車両状態推定プログラムについて説明する。
駐車場(1)内において、設定された走行経路(R)に沿って自動走行する車両(2)の位置(Xf,Yf)及び方位(Df)を含む車両状態を推定する車両状態推定システム(100)であって、
前記駐車場(1)に設けられた地物(O)の位置情報を含む地物情報を取得する地物情報取得部(24)と、
前記車両(2)に搭載された周辺検知センサ(C)により検知された前記車両(2)の周辺情報を取得する周辺情報取得部(26)と、
前記周辺情報中に含まれる前記地物(O)の認識処理を行う認識部(25)と、
前記車両(2)の位置(Xf,Yf)及び方位(Df)を推定する推定部(23)と、を備え、
前記認識部(25)は、前記周辺情報中に含まれる前記地物(O)のうち、前記駐車場(1)に設けられた位置認識用の識別対象地物(M)と、前記駐車場(1)に設けられた帯状地物(L)と、を認識し、
前記推定部(23)は、前記認識部(25)による前記識別対象地物(M)の認識結果に基づいて、前記車両(2)に対する前記識別対象地物(M)の相対位置を実相対位置(X´1,Y´1)として求めると共に、当該実相対位置(X´1,Y´1)と前記識別対象地物(M)についての前記地物情報とに基づいて前記車両(2)の位置(Xf,Yf)を推定し、前記認識部(25)による前記帯状地物(L)の認識結果に基づいて、前記車両(2)に対する前記帯状地物(L)の相対方位を実相対方位(D´)として求めると共に、当該実相対方位(D´)に基づいて前記車両(2)の方位(Df)を推定する。
これらの構成によれば、位置認識用の識別対象地物(M)の認識結果を用いて車両(2)の位置(Xf,Yf)を推定し、帯状地物(L)の認識結果を用いて車両(2)の方位(Df)を推定する。ここで、帯状地物(L)は、直線的に延在する形状を備えるため、当該帯状地物(L)の延在方位を認識することが比較的容易であり、車両(2)に対する帯状地物(L)の実相対方位(D´)を求める場合に、当該実相対方位(D´)の推定精度を高め易い。一方、位置認識用の識別対象地物(M)は、位置認識に適したものとされるため、車両(2)に対する識別対象地物(M)の実相対位置(X´1,Y´1)を求める場合に、当該実相対位置(X´1,Y´1)の推定精度を高め易い。また、このように車両位置(Xf,Yf)の推定に利用する地物(O)と車両方位(Df)の推定に利用する地物(O)とを区別することで、車両位置(Xf,Yf)および車両方位(Df)それぞれの推定に適した処理を実行可能となる。従ってこれらの構成によれば、車両(2)の位置(Xf,Yf)および方位(Df)の推定精度を高めることができ、駐車場(1)内における車両(2)の自動走行を円滑に行わせることが可能となる。
ここで、
前記地物情報には、前記帯状地物(L)の延在方位を示す方位情報が含まれ、
前記推定部(23)は、前記実相対方位(D´)と、前記帯状地物(L)についての前記地物情報に含まれる前記方位情報とに基づいて、前記車両(2)の方位(Df)を推定すると好適である。
本構成によれば、車両方位(Df)の推定に、車両(2)に対する帯状地物(L)の実相対方位(D´)に加えて、地物情報に含まれる当該帯状地物(L)の延在方位を示す情報を用いるため、車両(2)の方位(Df)の推定精度を更に高めることができる。
また、
前記帯状地物(L)には、前記走行経路(R)に沿って延在する第1帯状地物(L1)と、前記走行経路(R)に交差する方向に沿って延在する第2帯状地物(L2)と、が含まれ、
前記推定部(23)は、前記認識部(25)によって前記第1帯状地物(L1)及び前記第2帯状地物(L2)の双方が認識された場合に、前記第1帯状地物(L1)の認識結果を用いて前記車両(2)の方位(Df)を推定すると好適である。
一般的に、車両(2)の走行中に認識処理を行う場合、走行経路(R)に沿って延在する地物(O)の方が、走行経路(R)に交差する方向に沿って延在する地物(O)よりも、車両(2)からの相対位置の時間あたりの変化量が小さいため、高精度に認識し易い場合が多い。本構成によれば、走行経路(R)に沿って延在する第1帯状地物(L1)と走行経路(R)に交差する方向に沿って延在する第2帯状地物(L2)との双方が認識された場合に、第1帯状地物(L1)の認識結果を用いて車両(2)の方位(Df)を推定するため、車両(2)の方位(Df)の推定精度を更に高め易い。
また、
前記推定部(23)は、
前記認識部(25)によって前記識別対象地物(M)が認識されて前記帯状地物(L)が認識されなかった場合には、前記識別対象地物(M)の認識結果を用いて前記車両(2)の位置(Xf,Yf)を推定し、
前記認識部(25)によって前記帯状地物(L)が認識されて前記識別対象地物(M)が認識されなかった場合には、前記帯状地物(L)の認識結果を用いて前記車両(2)の方位(Df)を推定すると好適である。
本構成によれば、認識部(25)による認識処理の結果に応じて、その時々で適切な推定処理を実行することができる。
また、
前記推定部(23)は、
前記認識部(25)によって前記識別対象地物(M)及び前記帯状地物(L)のうち一方が認識された場合には、当該地物(O)の認識結果を用いて前記車両(2)の位置(Xf,Yf)及び方位(Df)の双方を推定し、
前記認識部(25)によって前記識別対象地物(M)及び前記帯状地物(L)の双方が認識された場合には、前記識別対象地物(M)の認識結果を用いて前記車両(2)の位置(Xf,Yf)を推定し、前記帯状地物(L)の認識結果を用いて前記車両(2)の方位(Df)を推定すると好適である。
本構成によれば、識別対象地物(M)及び帯状地物(L)のうちの一方が認識部(25)によって認識された場合には、その認識結果を用いて車両(2)の位置(Xf,Yf)及び方位(Df)の双方を推定することができる。従って、識別対象地物(M)及び帯状地物(L)のうちの一方のみしか認識できない状況がある程度継続した場合であっても、車両(2)の位置(Xf,Yf)及び方位(Df)の双方を推定することができる。
上述した車両状態推定システムの種々の技術的特徴は、車両状態推定方法や車両状態推定プログラムにも適用可能である。例えば、車両状態推定方法は、上述した車両状態推定システムの特徴を備えた方法とすることができる。また、車両状態推定プログラムは、上述した車両状態推定システムの特徴に対応する機能をコンピュータに実現させることが可能である。当然ながらこれらの車両状態推定方法及び車両状態推定プログラムも、上述した車両状態推定システムの作用効果を奏することができる。さらに、車両状態推定システムの好適な態様として例示した種々の付加的特徴を、これら車両状態推定方法や車両状態推定プログラムに組み込むことも可能であり、当該方法及び当該プログラムはそれぞれの付加的特徴に対応する作用効果も奏することができる。
このような車両状態推定方法は、
駐車場(1)内において、設定された走行経路(R)に沿って自動走行する車両(2)の位置(Xf,Yf)及び方位(Df)を含む車両状態を推定する車両状態推定方法であって、
前記駐車場(1)に設けられた地物(O)の位置情報を含む地物情報を取得する地物情報取得ステップと、
前記車両(2)に搭載された周辺検知センサ(C)により検知された前記車両(2)の周辺情報を取得する周辺情報取得ステップと、
前記周辺情報中に含まれる前記地物(O)の認識処理を行う認識ステップと、
前記車両(2)の位置(Xf,Yf)及び方位(Df)を推定する推定ステップと、を備え、
前記認識ステップにおいて、前記周辺情報中に含まれる前記地物(O)のうち、前記駐車場(1)に設けられた位置認識用の識別対象地物(M)と、前記駐車場(1)に設けられた帯状地物(L)と、を認識し、
前記推定ステップでは、前記認識ステップによる前記識別対象地物の認識結果に基づいて、前記車両(2)に対する前記識別対象地物(M)の相対位置を実相対位置(X´1,Y´1)として求めると共に、当該実相対位置(X´1,Y´1)と前記識別対象地物(M)についての前記地物情報とに基づいて前記車両(2)の位置(Xf,Yf)を推定し、前記認識ステップによる前記帯状地物(L)の認識結果に基づいて、前記車両(2)に対する前記帯状地物(L)の相対方位を実相対方位(D´)として求めると共に、当該実相対方位(D´)に基づいて前記車両(2)の方位(Df)を推定する。
また、このような車両状態推定プログラムは、
駐車場(1)内において、設定された走行経路(R)に沿って自動走行する車両(2)の位置(Xf,Yf)及び方位(Df)を含む車両状態を推定する車両状態推定プログラムであって、
前記駐車場(1)に設けられた地物(O)の位置情報を含む地物情報を取得する地物情報取得機能と、
前記車両(2)に搭載された周辺検知センサ(C)により検知された前記車両(2)の周辺情報を取得する周辺情報取得機能と、
前記周辺情報中に含まれる前記地物(O)の認識処理を行う認識機能と、
前記車両(2)の位置(Xf,Yf)及び方位(Df)を推定する推定機能と、をコンピュータに実現させ、
前記認識機能において、前記周辺情報中に含まれる前記地物(O)のうち、前記駐車場(1)に設けられた位置認識用の識別対象地物(M)と、前記駐車場(1)に設けられた帯状地物(L)と、を認識し、
前記推定機能では、前記認識機能による前記識別対象地物(M)の認識結果に基づいて、前記車両(2)に対する前記識別対象地物(M)の相対位置を実相対位置(X´1,Y´1)として求めると共に、当該実相対位置(X´1,Y´1)と前記識別対象地物(M)についての前記地物情報とに基づいて前記車両(2)の位置(Xf,Yf)を推定し、前記認識機能による前記帯状地物(L)の認識結果に基づいて、前記車両(2)に対する前記帯状地物(L)の相対方位を実相対方位(D´)として求めると共に、当該実相対方位(D´)に基づいて前記車両(2)の方位(Df)を推定する。
本開示に係る技術は、駐車場内において、設定された走行経路に沿って自動走行する車両の位置及び方位を含む車両状態を推定する車両状態推定システム、車両状態推定方法、及び車両状態推定プログラムに利用することができる。
100 :車両状態推定システム
1 :駐車場
2 :車両
22 :自車位置情報取得部
23 :推定部
24 :地物情報取得部
25 :画像認識部(認識部)
26 :周辺画像取得部(周辺情報取得部)
SA :周辺検知センサ
Df :車両の方位
D´ :実相対方位
O :地物
L :帯状地物
L1 :第1帯状地物
L2 :第2帯状地物
M :識別対象地物
P :目的地
R :走行経路

Claims (7)

  1. 駐車場内において、設定された走行経路に沿って自動走行する車両の位置及び方位を含む車両状態を推定する車両状態推定システムであって、
    前記駐車場に設けられた地物の位置情報を含む地物情報を取得する地物情報取得部と、
    前記車両に搭載された周辺検知センサにより検知された前記車両の周辺情報を取得する周辺情報取得部と、
    前記周辺情報中に含まれる前記地物の認識処理を行う認識部と、
    前記車両の位置及び方位を推定する推定部と、を備え、
    前記認識部は、前記周辺情報中に含まれる前記地物のうち、前記駐車場に設けられた位置認識用の識別対象地物と、前記駐車場に設けられた帯状地物と、を認識し、
    前記推定部は、前記認識部による前記識別対象地物の認識結果に基づいて、前記車両に対する前記識別対象地物の相対位置を実相対位置として求めると共に、当該実相対位置と前記識別対象地物についての前記地物情報とに基づいて前記車両の位置を推定し、前記認識部による前記帯状地物の認識結果に基づいて、前記車両に対する前記帯状地物の相対方位を実相対方位として求めると共に、当該実相対方位に基づいて前記車両の方位を推定する、車両状態推定システム。
  2. 前記地物情報には、前記帯状地物の延在方位を示す方位情報が含まれ、
    前記推定部は、前記実相対方位と、前記帯状地物についての前記地物情報に含まれる前記方位情報とに基づいて、前記車両の方位を推定する、請求項1に記載の車両状態推定システム。
  3. 前記帯状地物には、前記走行経路に沿って延在する第1帯状地物と、前記走行経路に交差する方向に沿って延在する第2帯状地物と、が含まれ、
    前記推定部は、前記認識部によって前記第1帯状地物及び前記第2帯状地物の双方が認識された場合に、前記第1帯状地物の認識結果を用いて前記車両の方位を推定する、請求項1又は2に記載の車両状態推定システム。
  4. 前記推定部は、
    前記認識部によって前記識別対象地物が認識されて前記帯状地物が認識されなかった場合には、前記識別対象地物の認識結果を用いて前記車両の位置を推定し、
    前記認識部によって前記帯状地物が認識されて前記識別対象地物が認識されなかった場合には、前記帯状地物の認識結果を用いて前記車両の方位を推定する、請求項1から3のいずれか一項に記載の車両状態推定システム。
  5. 前記推定部は、
    前記認識部によって前記識別対象地物及び前記帯状地物のうち一方が認識された場合には、当該地物の認識結果を用いて前記車両の位置及び方位の双方を推定し、
    前記認識部によって前記識別対象地物及び前記帯状地物の双方が認識された場合には、前記識別対象地物の認識結果を用いて前記車両の位置を推定し、前記帯状地物の認識結果を用いて前記車両の方位を推定する、請求項1から3のいずれか一項に記載の車両状態推定システム。
  6. 駐車場内において、設定された走行経路に沿って自動走行する車両の位置及び方位を含む車両状態を推定する車両状態推定方法であって、
    前記駐車場に設けられた地物の位置情報を含む地物情報を取得する地物情報取得ステップと、
    前記車両に搭載された周辺検知センサにより検知された前記車両の周辺情報を取得する周辺情報取得ステップと、
    前記周辺情報中に含まれる前記地物の認識処理を行う認識ステップと、
    前記車両の位置及び方位を推定する推定ステップと、を備え、
    前記認識ステップにおいて、前記周辺情報中に含まれる前記地物のうち、前記駐車場に設けられた位置認識用の識別対象地物と、前記駐車場に設けられた帯状地物と、を認識し、
    前記推定ステップでは、前記認識ステップによる前記識別対象地物の認識結果に基づいて、前記車両に対する前記識別対象地物の相対位置を実相対位置として求めると共に、当該実相対位置と前記識別対象地物についての前記地物情報とに基づいて前記車両の位置を推定し、前記認識ステップによる前記帯状地物の認識結果に基づいて、前記車両に対する前記帯状地物の相対方位を実相対方位として求めると共に、当該実相対方位に基づいて前記車両の方位を推定する、車両状態推定方法。
  7. 駐車場内において、設定された走行経路に沿って自動走行する車両の位置及び方位を含む車両状態を推定する車両状態推定プログラムであって、
    前記駐車場に設けられた地物の位置情報を含む地物情報を取得する地物情報取得機能と、
    前記車両に搭載された周辺検知センサにより検知された前記車両の周辺情報を取得する周辺情報取得機能と、
    前記周辺情報中に含まれる前記地物の認識処理を行う認識機能と、
    前記車両の位置及び方位を推定する推定機能と、をコンピュータに実現させ、
    前記認識機能において、前記周辺情報中に含まれる前記地物のうち、前記駐車場に設けられた位置認識用の識別対象地物と、前記駐車場に設けられた帯状地物と、を認識し、
    前記推定機能では、前記認識機能による前記識別対象地物の認識結果に基づいて、前記車両に対する前記識別対象地物の相対位置を実相対位置として求めると共に、当該実相対位置と前記識別対象地物についての前記地物情報とに基づいて前記車両の位置を推定し、前記認識機能による前記帯状地物の認識結果に基づいて、前記車両に対する前記帯状地物の相対方位を実相対方位として求めると共に、当該実相対方位に基づいて前記車両の方位を推定する、車両状態推定プログラム。
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