JP2020188117A - ウェーハの製造方法、及びインゴットの分断装置 - Google Patents

ウェーハの製造方法、及びインゴットの分断装置 Download PDF

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Abstract

【課題】インゴットからのウェーハの剥離を早期に検出する【解決手段】インゴット11を分断してウェーハを製造するウェーハの製造方法であって、分離起点27をインゴットに形成する分離起点形成ステップと、液体12を介してインゴットに超音波を付与することにより分離起点でインゴットを分断し、インゴットの一部を剥離してウェーハを製造するウェーハ製造ステップと、を備える。ウェーハ製造ステップ中に、液体が収容された液槽を介してインゴットの表面に光18aを照射する照射ステップと、照射ステップでインゴットの表面に照射された光の反射光を撮像ユニット22で撮像し、表面に生じる凹凸が反映された撮像画像を形成する撮像ステップと、撮像ステップで得られる撮像画像から、インゴットからウェーハが剥離したか否かを判定する判定ステップと、を実施する。【選択図】図4

Description

本発明は、円柱状のインゴットを分断して円板状のウェーハを製造する際にウェーハがインゴットから剥離したことを検出するウェーハの製造方法、及び、分離起点が形成されたインゴットを分断してウェーハを形成するインゴットの分断装置に関する。
半導体材料でなる円板状のウェーハに複数のデバイスを形成し、ウェーハをデバイス毎に分断すると、電子機器に搭載されるデバイスチップを形成できる。デバイスが形成されるウェーハは、円柱状のインゴットを分断することにより形成される。インゴットを分断してウェーハを製造する方法として、例えば、ワイヤーソーを用いる方法が知られている(特許文献1参照)。
しかし、ワイヤーソーを用いる方法ではインゴットを分断する過程で失われる半導体材料の量が多く、原料となるインゴットの量に比して得られるウェーハの数が少なくなるとの問題が生じる。また、ワイヤーソーを用いてインゴットを分断すると得られるウェーハの表裏面にうねりが形成される。そのため、このうねりを除去するためにウェーハの表裏面を研磨する必要があり、研磨の際にさらに半導体材料が失われる。したがって、ワイヤーソーを用いる方法は、生産性が低いとの問題を生じていた。
そこで、半導体材料の損失が比較的少ないウェーハの製造方法として、インゴットを構成する半導体材料に対して透過性を有する波長(半導体材料を透過する波長)のレーザビームを使用する方法が知られている。この方法では、インゴットの表面から所定の深さ位置に分離面を設定し、該分離面に沿ってレーザビームを集光し、改質層と、該改質層から伸長するクラックと、を含む分離起点をインゴットの内部に形成する。そして、分離起点でインゴットを分断してウェーハを形成する(特許文献2参照)。
さらに、分離起点が形成されたインゴットを高効率に分断する方法として、インゴットに超音波を付与することでインゴットからウェーハを剥離する方法が提案されている(特許文献3参照)。
特開2009−90387号公報 特開2016−127186号公報 特開2018−93106号公報
分離起点が形成されたインゴットに超音波を付与してインゴットを分断しウェーハを剥離させる際に、ウェーハの剥離が生じた瞬間を早期に検出できると、ウェーハや残るインゴットに対して次の工程を迅速に開始できてウェーハの生産性をさらに高められる。しかしながら、インゴットの内部に形成された分離起点の全域でインゴットが分断され、インゴットからウェーハが確実に剥離しているか否かを作業者が目視で確認するのは困難である。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、インゴットからウェーハが剥離した際、剥離が生じたことを早期に確実に検出できるウェーハの製造方法及びインゴットの分断装置を提供することである。
本発明の一態様によると、インゴットを表面から所定の深さに設定された分離面で分断してウェーハを製造するウェーハの製造方法であって、該インゴットに対して透過性を有する波長のレーザビームの集光点を該分離面に位置付け、該集光点及び該インゴットを相対的に移動させながら該レーザビームを該表面側から照射して該分離面に沿って該レーザビームを集光させ、改質層と、該改質層から伸長するクラックと、を含む分離起点を該分離面に沿って該インゴットに形成する分離起点形成ステップと、該分離起点形成ステップの後、該インゴットを液体中に浸漬し、該液体を介して該インゴットに超音波を付与することにより該分離起点で該インゴットを分断し、該インゴットの一部を剥離してウェーハを製造するウェーハ製造ステップと、を備え、該ウェーハ製造ステップ中に、該分離起点が形成された該インゴットの該表面に、該液体が収容された液槽を介して光源からの光を所定の入射角で照射する照射ステップと、該照射ステップで該インゴットの該表面に照射された光の反射光を撮像し、該表面に生じる凹凸が反映された撮像画像を形成する撮像ステップと、該撮像ステップで得られる該撮像画像から該インゴットから該ウェーハが剥離したか否かを判定する判定ステップと、を実施することを特徴とするウェーハの製造方法が提供される。
好ましくは、該インゴットは、SiCインゴットまたはGaNインゴットである。また、好ましくは、該ウェーハ製造ステップでは、該インゴットを該液体中に浸漬させた後、該インゴットに該超音波を付与する前に、該インゴットの該表面を撮像して参照用撮像画像を形成し、該判定ステップでは、該撮像ステップで得られる該撮像画像と、該参照用撮像画像と、を比較することで該インゴットから該ウェーハが剥離したか否かを判定する。
また、本発明の他の一態様によると、表面から所定の深さに改質層と、該改質層から伸長するクラックと、を含む分離起点が形成されたインゴットに超音波を付与して該分離起点で該インゴットを分断してウェーハを形成できるインゴットの分断装置であって、液体が貯留された液槽と、該液槽内の該液体に浸漬された該インゴットを該表面が該液体中に露出された状態で載置できる載置テーブルと、該載置テーブルに載置された該インゴットの該表面に対面するように位置付けることができ、該インゴットに該液体を介して超音波を付与できる超音波付与ユニットと、該載置テーブルに載置された該インゴットの該表面に対して所定の入射角で光を照射できる光源と、該光源から該インゴットの該表面に照射された光が該表面から該入射角に対応する反射角で反射された反射光を撮像して撮像画像を形成する撮像ユニットと、該載置テーブルに載置された該インゴットに対して該超音波付与ユニットで超音波を付与し、該インゴットの該表面に該光源で光を照射し、該インゴットの該表面で反射された反射光を該撮像ユニットで撮像して撮像画像を形成し、該撮像画像から該インゴットの該表面に生じた凹凸を検出し、該表面の該凹凸に基づいて該インゴットが該分離起点で分断されウェーハが該インゴットから剥離したか否かを判定する判定ユニットと、を備えることを特徴とするインゴットの分断装置が提供される。
好ましくは、該判定ユニットは、該撮像画像と、該超音波付与ユニットにより該インゴットに該超音波が付与される前に該撮像ユニットが該インゴットの該表面を撮像して形成した参照用撮像画像と、を比較することで該ウェーハが該インゴットから剥離したか否かを判定する。
本発明の一態様に係るウェーハの製造方法及びインゴットの分断装置では、分離起点が形成されたインゴットに超音波を付与して、インゴットを分断してウェーハを剥離させる。インゴットに実効的に超音波を作用させるために、超音波付与ユニットはインゴットに近づけられるため、該超音波付与ユニットと、該インゴットの表面と、の間の隙間は狭い。そこで、本発明の一態様では、光源から所定の入射角で光をインゴットの表面に照射し、その反射光を撮像することで該インゴットの表面を撮像する。
分離起点におけるインゴットの分断が進行すると、分断の進行状況に応じた凹凸がインゴットの表面に現れる。例えば、凸部では反射される光が散乱するため撮像画像では凸部が暗く写る。また、例えば、凹部では反射される光が収束するため撮像画像で凹部は明るく写る。そのため、撮像ユニットで反射光を撮像すると、インゴットの表面の凹凸の状態を監視できる。そして、分離起点でインゴットが分断されウェーハがインゴットから剥離したとき、ウェーハの剥離が生じたことを早期に確実に検出できる。
したがって、本発明により、インゴットからウェーハが剥離した際、剥離が生じたことを早期に確実に検出するウェーハの製造方法及びインゴットの分断装置が提供される。
図1(A)は、インゴットを模式的に示す斜視図であり、図1(B)は、インゴットを模式的に示す側面図である。 図2(A)は、分離起点形成ステップを模式的に示す斜視図であり、図2(B)は、分離起点が形成されたインゴットを模式的に示す断面図であり、図2(C)は、分離起点が部分的に形成されているインゴットを模式的に示す上面図である。 液槽の液体中に搬入されたインゴットを模式的に示す断面図である。 ウェーハ製造ステップを模式的に示す断面図である。 撮像画像の一例を示す写真である。 図6(A)は、ウェーハの製造方法の各ステップのフローを示すフローチャートであり、図6(B)は、ウェーハ製造ステップで実施される各ステップのフローを示すフローチャートである。
添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。まず、本実施形態に係るウェーハの製造方法及びインゴットの分断装置で分断されるインゴットについて説明する。図1(A)は、インゴット11を模式的に示す斜視図であり、図1(B)は、インゴット11を模式的に示す側面図である。インゴット11は、例えば、表面11aと、該表面11aの反対側の裏面11bと、を有する。表面11a及び裏面11bは、互いに平行である。
円柱状のインゴット11には、例えば、表面11aから所定の距離深い位置に該表面11aに平行な分離面が設定される。そして、インゴット11は該分離面で分断される。インゴット11を分断すると、円板状のウェーハが形成される。
インゴット11は、例えば、シリコン(Si)、シリコンカーバイド(SiC)、ガリウムナイトライド(GaN)、または、その他の半導体材料で形成される。すなわち、インゴット11は、例えば、Siインゴット、SiCインゴット、GaNインゴット等である。または、インゴット11は、タンタル酸リチウム(LT)及びニオブ酸リチウム(LN)等の複酸化物等の材料で形成される。
インゴット11が分断されて形成されたウェーハの表面には、互いに交差する複数の分割予定ラインが設定され、該分割予定ラインによって区画された各領域にIC(Integrated Circuit)、LSI(Large Scale Integration)等のデバイスが形成される。そして、該ウェーハを分割予定ラインに沿って分割すると個々のデバイスチップを形成できる。例えば、インゴット11がSiCインゴットである場合、形成されたウェーハは、インバータやコンバータに代表されるパワーデバイス等の製造に用いられる。
インゴット11を分断する際には、インゴット11に対して透過性を有する波長(インゴット11を透過する波長)のレーザビームを分離面に集光点を位置付けて照射する。そして、集光点を分離面に沿って移動させつつレーザビームをインゴット11に照射すると、インゴット11の内部に分離面に沿った改質層が形成される。さらに、改質層が形成される際に、該改質層から分離面に沿ったクラックがインゴット11の内部に伸長する。
インゴット11の内部に改質層と、クラックと、が形成されているとインゴット11を該分離面に沿って分断でき、インゴット11からウェーハを剥離できる。すなわち、改質層と、クラックと、は、インゴット11を分断してウェーハを剥離させる際の分離起点として機能する。なお、インゴット11の表面11aは、レーザビームの被照射面となるため、予め研磨されて鏡面とされてもよい。
例えば、インゴット11が単結晶のSiCインゴットである場合、図1(A)に示す通り、第1のオリエンテーションフラット13と、第1のオリエンテーションフラット13に直交する第2のオリエンテーションフラット15と、が形成される。第1のオリエンテーションフラット13の長さは、第2のオリエンテーションフラット15の長さより長く形成される。
図1(A)及び図1(B)に示す通り、SiCインゴットであるインゴット11は、表面11aの法線17に対して第2のオリエンテーションフラット15方向にオフ角α傾斜したc軸19と、c軸19に直交するc面21と、を有している。該c軸19は、例えば、表面11aから裏面11bに至る。c面21は、インゴット11の表面11aに対してオフ角α傾斜している。一般的に、SiCインゴットでは、短い第2のオリエンテーションフラット15の伸長方向に直交する方向がc軸19の傾斜方向となる。
c面21は、SiCインゴット中に分子レベルで無数に設定される。オフ角αは、例えば、4°に設定される。しかし、オフ角αは4°に限定されるものではなく、例えば、1°〜6°の範囲で自由に設定してSiCインゴットを製造することができる。なお、本発明の一態様で分断されるインゴット11はSiCインゴットに限定されない。
次に、インゴット11をレーザ加工して分離起点を形成する際に使用されるレーザ加工装置について説明する。図2(A)は、レーザ加工装置2でインゴット11をレーザ加工する様子を模式的に示す斜視図である。図2(A)に示すレーザ加工装置2は、保持テーブル4と、保持テーブル4の上方のレーザ加工ユニット6と、を備える。
保持テーブル4は、内部に図示しない吸引保持機構を備える。例えば、吸引保持機構は、保持テーブル4の上面に露出する多孔質部材と、該多孔質部材に一端が接続された吸引路と、該吸引路の他端に接続された吸引源と、を備え、該吸引源を作動させると保持テーブル4に載せられたインゴット11を吸引保持できる。また、保持テーブル4は、上面である保持面に平行な方向に移動できる。
レーザ加工ユニット6は、保持テーブル4に保持されたインゴット11の所定の深さ位置に該インゴット11に対して透過性を有する波長(該インゴット11を透過する波長)のレーザビーム6aを集光させる機能を有する。図2(B)は、内部に改質層23と、クラック25と、が形成されたインゴット11を模式的に示す断面図である。
レーザビーム6aの集光点をインゴット11の内部に設定される分離面に位置付けて、保持テーブル4と、レーザ加工ユニット6と、を保持テーブル4の保持面に沿った方向に相対的に移動させてレーザビーム6aを該分離面の全域に走査する。この場合、分離面に沿って改質層23と、クラック25と、を含む分離起点27が形成される。その後、インゴット11を分離起点27で分断し、分断されたインゴット11の一部を剥離させると、ウェーハが得られる。
次に、インゴット11を分断してインゴット11からウェーハを剥離させる本実施形態に係るインゴットの分断装置について説明する。図3は、該分断装置8と、該分断装置8に搬入されたインゴット11と、を模式的に示す断面図である。分断装置8は、分離起点27が形成されたインゴット11に液体12を介して超音波を付与しインゴット11を分離起点27で分断してウェーハを形成できる。さらに、分断装置8は、ウェーハを形成する際にインゴット11からのウェーハの剥離を検出できる。
したがって、分断装置8は、インゴット11を分断できる分断装置であるとともに、インゴット11からのウェーハの剥離を検出できる検出装置でもある。さらに、分断装置8は、ウェーハを製造できる製造装置でもある。以下、図3等に示された分断装置8をインゴット11を分断できる分断装置として説明するが、以下の分断装置8についての説明はウェーハの剥離を検出できる検出装置の説明でもあり、ウェーハを製造できる製造装置の説明でもある。
分断装置8は、図3に示す通り、内部に液体12が収容された液槽10を備える。該液体12は、インゴット11に付与される超音波が伝播する媒体となる。液槽10の底部には、インゴット11が載置される載置テーブル14が設けられており、液槽10に搬入されたインゴット11は該載置テーブル14に載せられる。このとき、例えば、インゴット11の表面11aが上方に向けられる。
分断装置8は、超音波を発生できる超音波付与ユニット16を備える。例えば、超音波付与ユニット16は移動可能であり、載置テーブル14にインゴット11を置く際には載置テーブル14の上方から取り除くことができる。また、載置テーブル14にインゴット11を載せた後、インゴット11の表面11aに対面するように載置テーブル14の上方に超音波付与ユニット16を位置付けることができる。
超音波付与ユニット16は、超音波を発生できる超音波振動子16aと、該超音波振動子16aを上方から支持する支持軸16bと、を備える。なお、インゴット11に形成された分離起点27に対して均一にかつ実効的に超音波を付与できるように、対面するインゴット11の表面11aを覆うことのできる大きさの超音波振動子16aを備える超音波付与ユニット16が準備される。
さらに、超音波付与ユニット16は複数の超音波振動子16aを備えてもよく、複数の超音波振動子16aにより表面11aの各所に均一に超音波を付与してもよい。この場合においても、複数の超音波振動子16aでインゴット11の表面11aを覆うように複数の超音波振動子16aが配置される。
液槽10には、超音波付与ユニット16の超音波振動子16aが液体12に接するのに十分な量で液体12が収容され貯留される。そして、超音波振動子16aは、超音波に属する周波数で振動でき、インゴット11に液体12を介して超音波を付与できる。液槽10は、例えば、上方が開口した箱状の部材である。液槽10は、互いに平行な一対の側壁を備え、該一対の側壁の内面及び外面は平坦である。
図4を使用して分断装置8についてさらに説明する。分断装置8は、液槽10の外部に光源18と、撮像ユニット22と、を備える。分断装置8は、光源18が発する光18aをインゴット11の表面11aに導くためのミラー20aと、インゴット11の表面11aで反射された光18aの反射光である光18bを撮像ユニット22に導くためのミラー20bと、をさらに備える。
光源18としては、例えば、白熱電球やLED等が用いられる。ただし、光源18の種類に制限はない。光源18から発せられた光18aは、ミラー20aで反射されて液槽10の側壁を透過してインゴット11の表面11aに照射される。このとき、光18aが液体12を透過できるように、光18aの波長を液体12に対して透過性を有する波長(液体12を透過できる波長)とする。または、光18aを透過できる液体12を液槽10に貯留する。
さらに、液槽10の側壁を光18aが透過できるように、液槽10の側壁には光18aを透過できる材質が予め選択される。例えば、光18aを可視光とする場合、液体12には水やアルコール等の可視光を透過できる材料を使用でき、液槽10の側壁にはガラスやアクリル等の可視光を透過できる材料を使用できる。
また、光源18が発する光18aは、平行光でもよいし非平行光でもよい。例えば、光源18で発せられた光18aが非平行光である場合、インゴット11の表面11aに平行光を照射するために、例えば、光源18で発せられた光18aを反射するミラー20aに凹面鏡を使用するとよい。
インゴット11の表面11aに所定の入射角で光18aが入射すると、該所定の入射角に対応する所定の反射角で光18bが反射される。光18bは、液槽10の他の側壁を透過して液槽10の外部に進行してミラー20bに到達し、ミラー20bで反射される。例えば、ミラー20bに凹面鏡を使用すると、光18bを撮像ユニット22に集光できる。
撮像ユニット22は撮像素子を備えるデジタルスチルカメラまたはデジタルビデオカメラ等であり、光18bを受光して撮像画像を形成できる。撮像ユニット22には、判定ユニット24が接続されており、撮像ユニット22で形成された撮像画像は判定ユニット24に送られる。なお、分断装置8は、光18bが照射されることによって投影像が形成されるスクリーンを備えてもよい。この場合、撮像ユニット22は、光18bに代えて該スクリーンに映し出された投影像を撮像して撮像画像を形成してもよい。
撮像ユニット22により形成される撮像画像は、インゴット11の表面11aで反射された光18bを撮像して得られる撮像画像である。ここで、インゴット11の表面11aは略鏡面であり、光18aは該表面11aで鏡面反射される。ただし、該表面11aに微小な凹凸が形成されている場合、反射された光18bは該凹凸により部分的に拡散又は収束される。
そのため、該撮像画像は、インゴット11の表面11aに形成された微小な凹凸の状態を反映した明暗が現れた像となる。なお、このように鏡面反射された光で形成される像に該鏡面の凹凸の状態が反映された明暗が現れる現象は、魔鏡現象と呼ばれる。そして、撮像ユニット22により形成される撮像画像は、魔鏡現象によりインゴット11の表面11aの凹凸が強調された撮像画像となる。
例えば、表面11aに凹凸が形成されていない場合、該撮像画像に写された表面11aは全体に一様の明るさとなる。また、例えば、表面11aに凹凸が形成されている場合、該撮像画像には表面11aに形成された凹凸の状態が強調された明暗模様が現れる。つまり、該撮像画像から表面11aの凹凸の状態を容易に把握できる。
分断装置8では、インゴット11を分断してウェーハを剥離させる際に、ウェーハの剥離が生じたことを早期に検出できると、ウェーハやインゴット11に対して次の工程を早期に実施できる。
しかしながら、インゴット11を分断する際、超音波付与ユニット16の超音波振動子16aがインゴット11の表面11aに近づけられる。このとき、超音波付与ユニット16によりインゴット11が覆われるため、インゴット11の表面11aを作業者が目視で確認するのは困難である。さらに、超音波付与ユニット16で液体12を介してインゴット11に超音波を付与すると、液体12の上面が振動し、液体12の上面を通してインゴット11の表面11aを観察するのは一層困難である。
しかも、インゴット11が分離起点27で分断されてウェーハが形成される際、インゴット11の表面11a(ウェーハの上面)に現れる凹凸形状の変化は微小である。そのため、仮にインゴット11の表面11aを目視で確認できたとしても、ウェーハの剥離が生じた際に迅速にかつ正確に剥離が生じたことを検出するのは容易ではない。
しかしながら、分断装置8では、超音波振動子16aと、インゴット11の表面11aと、の間の狭小な隙間に光18aを入射できるように、そして、該隙間から外部に光18bが進行できるように光18aの入射角等を設定できる。また、光18aは、液体12の上面よりも振動の小さい液槽10の側壁を透過してインゴット11の表面11aに入射され、光18bは、液体12の上面よりも振動の小さい液槽10の他の側壁を透過して撮像ユニット22に検出される。そのため、撮像画像における超音波の影響は小さい。
したがって、本実施形態に係る分断装置8では、魔鏡現象によりインゴット11の表面11aの凹凸が強調された撮像画像を取得できるため、該撮像画像を使用してインゴット11が分断されウェーハの剥離が生じたことを早期にかつ正確に検出できる。
分断装置8は、さらに、撮像画像からインゴット11が分断されウェーハの剥離が生じたことを判定する判定ユニット24を備える。判定ユニット24は、超音波付与ユニット16、光源18、及び撮像ユニット22に接続されており、超音波付与ユニット16、光源18、及び撮像ユニット22を制御できる。
判定ユニット24は、超音波付与ユニット16を作動させて載置テーブル14に載置されたインゴット11に超音波を付与するとともに、光源18を作動させてインゴット11の表面11aに光18aを照射する。そして、インゴット11の表面11aで反射された反射光である光18bを撮像ユニット22に撮像させて、撮像ユニット22に撮像画像を形成させる。
さらに、判定ユニット24は、撮像ユニット22が光18bを撮像することにより形成する撮像画像を受領し、該撮像画像を解析してインゴット11の表面11aの凹凸の状態に関する情報を得る。そして、該撮像画像からインゴット11の表面11aに生じた凹凸を検出し、表面11aの該凹凸に基づいてインゴット11が分離起点27で分断されウェーハがインゴット11から剥離したか否かを判定する。
図5は、撮像ユニット22により形成される撮像画像の一例を模式的に示す写真である。撮像画像26には、凹凸が強調された状態でインゴット11の表面11aが写る。たとえば、凸部では反射される光が散乱するため撮像画像26においては暗く写る。その一方で、凹部では反射される光が収束するため、撮像画像26においては明るく写る。したがって、撮像画像26の比較的明るい領域28は表面11aの凹部が現れている領域を示し、比較的暗い領域30は表面11aの凸部が現れている領域を示す。
インゴット11に超音波が付与されると、インゴット11の表面11aに超音波の付与による振動や歪みが生じる。そして、分離起点27におけるインゴット11の分断が進行すると、インゴット11の表面11aに現れる振動や歪みの様子が分断の進行状況に応じて変化する。
そのため、撮像ユニット22で光18bの撮像を繰り返してインゴット11の表面11aの凹凸の状態を監視することにより、分離起点27でインゴット11が分断されウェーハがインゴット11から剥離したとき、いち早く剥離が生じたことを検出できる。特に、撮像ユニット22で光18bを連続的に撮像して複数の撮像画像を形成し、該複数の撮像画像が次々に表示される動画により該凹凸の状態を監視すると、ウェーハの剥離が生じたことを瞬時に検出できる。
また、判定ユニット24は、ウェーハが剥離したと判定するとき超音波付与ユニット16を停止できてもよく、インゴット11に対する超音波の付与を停止させてもよい。さらに、判定ユニット24は、載置テーブル14の上からインゴット11及び剥離したウェーハを取り出しやすいように、ウェーハが剥離したと判定するときに超音波付与ユニット16を載置テーブル14の上方から移動させてもよい。
さらに、分断装置8は図示しない警報音発生装置を備えてもよく、判定ユニット24は該警報音発生装置に接続されていてもよい。この場合、判定ユニット24はウェーハの剥離を検出した際に該警報音発生装置を作動させて分断装置8の使用者にウェーハの剥離が生じたことを報知してもよい。
このように、分断装置8を使用すると、インゴット11に超音波を付与してインゴット11を分断でき、インゴット11からウェーハを剥離させてウェーハを製造できる上、インゴット11からのウェーハの剥離を検出できる。すなわち、分断装置8は、ウェーハを製造できる製造装置であるとともに、ウェーハの剥離を検出できる検出装置でもある。
次に、分断装置8を使用してインゴット11を分断し、インゴット11からウェーハを剥離させてウェーハを製造する本実施形態に係るウェーハの製造方法について説明する。なお、以下の該製造方法の説明は、インゴットの分断方法の説明であるとともに、インゴットからのウェーハの剥離を検出する検出方法の説明でもある。
図6(A)は、本実施形態に係るウェーハの製造方法の各ステップのフローを示すフローチャートである。本実施形態に係るウェーハの製造方法では、まず、インゴット11に分離起点27を形成する分離起点形成ステップS1を実施する。次に、分離起点27でインゴット11を分断して、インゴット11の一部を剥離してウェーハを製造するウェーハ製造ステップS2を実施する。
分離起点形成ステップS1について説明する。図2(A)は、分離起点形成ステップS1を模式的に示す斜視図であり、図2(B)は、分離起点形成ステップS1により分離起点27が形成されたインゴット11の断面を模式的に示す断面図である。そして、図2(C)は、改質層23と、該改質層23から伸長するクラック25と、が部分的に形成されたインゴット11を模式的に示す上面図である。分離起点形成ステップS1は、例えば、レーザ加工装置2において実施される。
分離起点形成ステップS1では、まず、インゴット11をレーザ加工装置2の保持テーブル4の上に載せ、保持テーブル4の吸引保持機構を作動させ、保持テーブル4にインゴット11を吸引保持させる。次に、レーザ加工ユニット6をインゴット11の上方に移動させ、レーザ加工ユニット6の光学系を調整し、または、レーザ加工ユニット6の高さを調整し、レーザ加工ユニット6から発せられるレーザビーム6aの集光点を所定の高さ位置に位置付ける。
ここで、レーザビーム6aの集光点が位置付けられる所定の高さとは、予めインゴット11の表面11aから所定の深さに設定される分離面の高さ位置である。分離面は、インゴット11の内部に表面11aに平行に設定される面であり、インゴット11の分断が予定された面である。分離面は、インゴット11から製造されるウェーハの厚さに相当する深さでインゴット11の表面11aから離間した面とされる。
分離起点形成ステップS1では、インゴット11に対して透過性を有する波長のレーザビーム6aの集光点を該分離面に位置付ける。そして、該集光点及びインゴット11を該分離面に沿って相対的に移動させながらレーザビーム6aを表面11a側から照射する。このとき、例えば、インゴット11を保持する保持テーブル4を該分離面に平行な方向に移動させる。
インゴット11の内部にレーザビーム6aを集光させると、集光点の近傍に改質層23が形成される。さらに、形成された改質層23からはクラック25が伸長する。例えば、インゴット11がSiCインゴットである場合、第2のオリエンテーションフラット15に沿って改質層23を形成すると、インゴット11のc面21(図1(B)等参照)に沿ってクラック25が伸長しやすい傾向にある。
そして、分離面に沿って複数の直線状の改質層23を形成し、それぞれの改質層23からクラック25を伸長させると、分離面の全域に改質層23またはクラック25が形成された状態となる。なお、図2(C)に示す上面図では、説明の便宜のために、インゴット11の内部に形成される改質層23及びクラック25を実線で示している。
分離面に沿って改質層23及びクラック25が形成されると、インゴット11は改質層23及びクラック25を起点に分離しやすくなる。すなわち、改質層23及びクラック25は、分離起点27として機能する。分離起点形成ステップS1では、改質層23と、該改質層23から伸長するクラック25と、を含む分離起点27が該分離面に沿ってインゴット11の内部に形成される。
次に、ウェーハ製造ステップS2について説明する。ウェーハ製造ステップS2は、例えば、分断装置8において実施される。ウェーハ製造ステップS2では、図3に示す通り、分断装置8の液槽10に貯留された液体12中にインゴット11を浸漬させ、載置テーブル14の上にインゴット11を載せる。このとき、インゴット11の表面11a側を上方に向ける。そして、超音波付与ユニット16の超音波振動子16aをインゴット11の上方に位置付け、超音波振動子16aをインゴット11に近づける。
このとき、例えば、超音波振動子16a及びインゴット11の間隔を30mm程度とする。なお、超音波振動子16a及びインゴット11の隙間が液体12で満たされるように、予め液槽10に貯留される液体12の量を調整しておく。そして、液体12を介してインゴット11に超音波を付与して分離起点27でインゴット11を分断し、インゴット11の一部を剥離してウェーハを製造する。
さらに、ウェーハ製造ステップS2について詳述する。図6(B)は、ウェーハ製造ステップS2で実施される各ステップのフローを示すフローチャートである。ウェーハ製造ステップS2では、照射ステップS3と、撮像ステップS4と、判定ステップS5と、を実施する。さらに、ウェーハ製造ステップS2では、インゴット11を液体12中に浸漬させた後、インゴット11に超音波を付与する前に、インゴット11の表面11aを撮像して参照用撮像画像を形成してもよい。
照射ステップS3では、図4に示す通り、分離起点27が形成されたインゴット11の表面11aに、液体12が収容された液槽10を介して光源18からの光18aを所定の入射角で照射する。そして、撮像ステップS4では、該照射ステップS3でインゴット11の表面11aに照射された光18aの反射光である光18bを撮像し、表面11aに生じる凹凸が反映された撮像画像を形成する。
判定ステップS5では、撮像ステップS4で得られる撮像画像からインゴット11からウェーハが剥離したか否かを判定する。判定ステップS5では、図5の撮像画像26に例示される撮像画像を使用して、インゴット11の表面11aに現れる凹凸の状態を監視し、インゴット11からウェーハが剥離したか否かを判定する。
インゴット11に超音波を付与する前に予めインゴット11の表面11aに光18aを照射し、撮像ユニット22で反射光である光18bを撮像して参照用撮像画像を撮像していた場合、判定ステップS5では、該撮像画像を該参照用撮像画像と比較してもよい。該撮像画像を該参照用撮像画像と比較することで、超音波を付与していない状態におけるインゴット11の表面11aの凹凸の状態を参照してウェーハの剥離の有無を判定できる。
例えば、撮像画像から表面11aの凹凸を検出する場合、検出された凹凸がインゴット11の分断が進行する過程で表面11aに現れたものであるか、分断の進行に無関係に表面11aに現れたものであるか、判別が困難である場合がある。そこで、該撮像画像を該参照用撮像画像と比較する。この場合、インゴット11の分断の進行に起因して表面11aに現れる凹凸をより高精度に検出でき、判定ステップS5におけるウェーハの剥離の検出の精度を向上できる。
判定ステップS5において、インゴット11の分断が未完了でウェーハが剥離したとの判定がされない場合、超音波付与ユニット16によるインゴット11への超音波の付与を継続し、再び照射ステップS3、撮像ステップS4、及び判定ステップS5を実施する。また、判定ステップS5において、インゴット11の分断が完了しウェーハが剥離したとの判定がされた場合、超音波付与ユニット16によるインゴット11への超音波の付与を停止させる。
なお、ウェーハ製造ステップS2では、光18aがインゴット11の表面11aに照射され続けてもよく、撮像ユニット22で光18bが撮像され続けて複数の撮像画像が連続的に形成されてもよい。すなわち、ウェーハ製造ステップS2では、複数の撮像画像が次々に表示される動画によりインゴット11からのウェーハの剥離が検出されてもよい。
さらに言い換えると、ウェーハ製造ステップS2では、照射ステップS3と、撮像ステップS4と、判定ステップS5と、を高速で繰り返すことにより、動画を使用してウェーハの剥離を検出してもよい。このとき、判定ステップS5は、動画を構成するすべての撮像画像が使用されて実施されなくてもよい。例えば、動画を構成する複数の撮像画像のうち所定の数毎に撮像画像を使用して判定ステップS5を実施してもよい。
また、ウェーハ製造ステップS2では、判定ステップS5においてインゴット11からウェーハが剥離したと判定された場合、さらに、ウェーハを液槽10の外部に搬出する搬出ステップS6を実施してもよい。そして、搬出されたウェーハの表面及び裏面を研削加工し、ウェーハを平坦化してもよい。ウェーハに分離起点27の一部が残る場合、ウェーハを研削加工すると分離起点27をウェーハから除去できる。
本実施形態に係るウェーハの製造方法では、インゴット11からのウェーハの剥離を早期に検出できるため、ウェーハの剥離が生じた後、超音波付与ユニット16を不必要に継続して作動させることはない。そのため、ウェーハがインゴット11から剥離した後、搬出ステップS6を実施するまでに生じる時間の損失を最小限にできる。
本実施形態に係るウェーハの製造方法では、製造されたウェーハを早期に取り出すことができるだけでなく、ウェーハが剥離した残りのインゴット11に対してさらなるウェーハを製造するための加工を早期に実施できる。そして、インゴット11からさらなるウェーハを製造した後、さらに早期に該インゴット11に対してさらに次のウェーハを製造するための加工を実施できる。
このように、インゴット11からウェーハを製造する度にこの時間短縮の効果が積み増されていくため、本実施形態に係るウェーハの製造方法によると、製造するウェーハの数が増えるほどウェーハの製造効率が高まる。
なお、本発明は上記実施形態の記載に限定されず、種々変更して実施可能である。例えば、上記実施形態では、インゴット11の表面11aの全域に光18aを照射する場合について主に説明したが、本発明の一態様はこれに限定されない。すなわち、本発明の一態様に係る分断装置8及びウェーハの製造方法では、インゴット11の表面11aの一部に光18aを照射して反射光である光18bを撮像し、部分的に表面11aが写る撮像画像を形成してもよい。
インゴット11からのウェーハの剥離を検出するのに際し、部分的に表面11aが写る撮像画像で十分に剥離を検出できる場合がある。この場合、インゴット11の表面11aの全域に光18aを照射する場合と比較して、該光18aの該表面11aへの入射角の選択の範囲が広がる。したがって、分断装置8における各構成要素のレイアウトの自由度を高められる。
さらに、インゴット11の表面11aの一部に光18aを照射して光18bを撮像する場合、分断装置8は、載置テーブル14を上面に垂直な軸の周りに回転させる回転駆動源を備えてもよい。この場合、例えば、インゴット11の表面11aの外周部に光18aを照射しながら載置テーブル14を回転させることにより、該外周部の全域を監視できる。例えば、ウェーハの剥離時に表面11aの凹凸の状態の変化が外周部に顕著に現れる場合等に、該外周部を集中して監視できるとウェーハの剥離を効率的に検出できる。
上記実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
11 インゴット
11a 表面
11b 裏面
13,15 オリエンテーションフラット
17 表面の法線
19 c軸
21 c面
23 改質層
25 クラック
27 分離起点
2 レーザ加工装置
4 保持テーブル
6 レーザ加工ユニット
6a レーザビーム
8 分断装置
10 液槽
12 液体
14 載置テーブル
16 超音波付与ユニット
16a 超音波振動子
16b 支持軸
18 光源
18a,18b 光
20a,20b ミラー
22 撮像ユニット
24 判定ユニット
26 撮像画像
28,30 領域

Claims (5)

  1. インゴットを表面から所定の深さに設定された分離面で分断してウェーハを製造するウェーハの製造方法であって、
    該インゴットに対して透過性を有する波長のレーザビームの集光点を該分離面に位置付け、該集光点及び該インゴットを相対的に移動させながら該レーザビームを該表面側から照射して該分離面に沿って該レーザビームを集光させ、改質層と、該改質層から伸長するクラックと、を含む分離起点を該分離面に沿って該インゴットに形成する分離起点形成ステップと、
    該分離起点形成ステップの後、該インゴットを液体中に浸漬し、該液体を介して該インゴットに超音波を付与することにより該分離起点で該インゴットを分断し、該インゴットの一部を剥離してウェーハを製造するウェーハ製造ステップと、を備え、
    該ウェーハ製造ステップ中に、
    該分離起点が形成された該インゴットの該表面に、該液体が収容された液槽を介して光源からの光を所定の入射角で照射する照射ステップと、
    該照射ステップで該インゴットの該表面に照射された光の反射光を撮像し、該表面に生じる凹凸が反映された撮像画像を形成する撮像ステップと、
    該撮像ステップで得られる該撮像画像から該インゴットから該ウェーハが剥離したか否かを判定する判定ステップと、
    を実施することを特徴とするウェーハの製造方法。
  2. 該インゴットは、SiCインゴットまたはGaNインゴットであることを特徴とする請求項1に記載のウェーハの製造方法。
  3. 該ウェーハ製造ステップでは、該インゴットを該液体中に浸漬させた後、該インゴットに該超音波を付与する前に、該インゴットの該表面を撮像して参照用撮像画像を形成し、
    該判定ステップでは、該撮像ステップで得られる該撮像画像と、該参照用撮像画像と、を比較することで該インゴットから該ウェーハが剥離したか否かを判定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のウェーハの製造方法。
  4. 表面から所定の深さに改質層と、該改質層から伸長するクラックと、を含む分離起点が形成されたインゴットに超音波を付与して該分離起点で該インゴットを分断してウェーハを形成できるインゴットの分断装置であって、
    液体が貯留された液槽と、
    該液槽内の該液体に浸漬された該インゴットを該表面が該液体中に露出された状態で載置できる載置テーブルと、
    該載置テーブルに載置された該インゴットの該表面に対面するように位置付けることができ、該インゴットに該液体を介して超音波を付与できる超音波付与ユニットと、
    該載置テーブルに載置された該インゴットの該表面に対して所定の入射角で光を照射できる光源と、
    該光源から該インゴットの該表面に照射された光が該表面から該入射角に対応する反射角で反射された反射光を撮像して撮像画像を形成する撮像ユニットと、
    該載置テーブルに載置された該インゴットに対して該超音波付与ユニットで超音波を付与し、該インゴットの該表面に該光源で光を照射し、該インゴットの該表面で反射された反射光を該撮像ユニットで撮像して撮像画像を形成し、該撮像画像から該インゴットの該表面に生じた凹凸を検出し、該表面の該凹凸に基づいて該インゴットが該分離起点で分断されウェーハが該インゴットから剥離したか否かを判定する判定ユニットと、
    を備えることを特徴とするインゴットの分断装置。
  5. 該判定ユニットは、該撮像画像と、該超音波付与ユニットにより該インゴットに該超音波が付与される前に該撮像ユニットが該インゴットの該表面を撮像して形成した参照用撮像画像と、を比較することで該ウェーハが該インゴットから剥離したか否かを判定することを特徴とする請求項4に記載のインゴットの分断装置。
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