JP2020187918A - コネクタ - Google Patents
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Abstract
Description
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
本開示のコネクタは、
(1)車両に搭載される機器を収容する導電性のケースに設けられた装着孔に挿入される挿入部と前記挿入部と一体に設けられ前記ケースの外部に配置される外側配置部とを有し、電線の端部に電気的に接続された端子が内側に配置されたコネクタハウジングと、前記挿入部の外周面と前記装着孔の内周面との間をシールするケース側シール部材と、前記ケースに電気的に接続され前記外側配置部の外周を覆うシールドシェルとを備え、前記挿入部は、前記挿入部の外周面における前記ケース側シール部材と前記外側配置部との間の部分に、前記挿入部の全周にわたって連続的に設けられた溝を有するコネクタである。
上記態様によれば、溝に配置された補助シール部材によって、挿入部の外周面と装着孔の内周面との間に浸入した液体がケース側シール部材に至ることを更に抑制できる。従って、当該液体に起因してケース側シール部材の経年劣化が促進されることが更に抑制される。その結果、塩分を含む液体が接触することに起因したケース側シール部材のシール性の低下を更に抑制できる。
上記態様によれば、挿入部の外周面と装着孔の内周面との間に浸入した水等の液体は、ケース側シール部材に至る前に複数の溝内に溜まることができる。従って、挿入部が溝を1つのみ有する場合に比べて、挿入部の外周面と装着孔の内周面との間に浸入した液体がケース側シール部材に至ることを一層抑制しやすくなる。その結果、塩分を含む液体が接触することに起因したケース側シール部材のシール性の低下を一層抑制できる。
(5)車両に搭載される機器を収容する導電性のケースに設けられた装着孔に挿入される挿入部と前記挿入部と一体に設けられ前記ケースの外部に配置される外側配置部とを有し、電線の端部に電気的に接続された端子が内側に配置されたコネクタハウジングと、前記挿入部の外周面と前記装着孔の内周面との間をシールするケース側シール部材と、前記ケースに電気的に接続され前記外側配置部の外周を覆うシールドシェルとを備え、前記装着孔は、前記装着孔の外側開口部に前記装着孔の内側開口端側から前記装着孔の外側開口端に近づくほど前記装着孔の開口面積を大きくするように傾斜した傾斜面を有するものであり、前記挿入部は、前記挿入部の外周面における前記ケース側シール部材と前記外側配置部との間の部分に、前記挿入部の全周にわたって連続的に設けられた溝を有するコネクタである。
本開示のコネクタの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
コネクタ20に水等の液体がかかった場合、当該液体の一部は、装着部14の先端面と被覆部81の第2対向面84との間から挿入部31の外周面と装着孔15の内周面との間に浸入することがある。なお、インバータ11を搭載した車両は様々な環境の場所を走行するため、当該液体には、塩分が含まれていることがある。挿入部31の外周面と装着孔15の内周面との間に浸入した液体がケース側シール部材61の方へ移動した場合、当該液体は、ケース側シール部材61に至る前に第1浸入抑制溝38内に入ることが可能である。このとき、装着孔15の傾斜面16の前端部と第1浸入抑制溝38の後端部とが、挿入部31の外周面と装着孔15の内周面との対向方向に対向して重なっているため、装着部14の先端面と被覆部81の第2対向面84との間に浸入した液体は、傾斜面16上を伝うことにより第1浸入抑制溝38内に入りやすい。そして、当該液体は、第1浸入抑制溝38内に入ることにより、それ以上ケース側シール部材61の方へ移動することが抑制される。
(1)挿入部31の外周面と装着孔15の内周面との間に浸入した水等の液体は、ケース側シール部材61に至る前に第1浸入抑制溝38内に溜まることができる。従って、第1浸入抑制溝38内に液体が満杯になるまでは、当該液体はケース側シール部材61の方へ行き難くなる。よって、ケース側シール部材61に塩分を含んだ水等の液体が接触し難くなるため、当該液体に起因してケース側シール部材61の経年劣化が促進されることが抑制される。その結果、塩分を含む液体が接触することに起因したケース12とコネクタハウジング23との間のケース側シール部材61のシール性の低下を抑制できる。
・上記実施形態では、第1浸入抑制溝38は、挿入部31の外周面と装着孔15の内周面とが対向する方向に装着孔15の傾斜面16と対向している。しかしながら、第1浸入抑制溝38は、挿入部31の外周面と装着孔15の内周面とが対向する方向に傾斜面16と必ずしも対向しなくてもよい。例えば、第1浸入抑制溝38は、挿入部31の外周面において、傾斜面16よりもケース側シール部材61側にずれた位置に形成されてもよい。即ち、第1浸入抑制溝38は、挿入部31の外周面において、ケース側シール部材61と傾斜面16との間となる部分に設けられてもよい。
例えば、図7に示す例では、上記実施形態の挿入部31に代えてコネクタハウジング23に備えられる挿入部31Aは、上記実施形態の第1浸入抑制溝38に加えて第1浸入抑制溝38Aを有する。第1浸入抑制溝38Aは、挿入部31の外周面におけるケース側シール部材61と外側配置部41との間の部分であって第1浸入抑制溝38と挿入部31Aの端面35との間の部分に設けられている。第1浸入抑制溝38Aは、挿入部31Aの全周にわたって連続的に設けられることにより環状をなしている。また、第1浸入抑制溝38Aは、前後方向に沿ってケース側シール部材61から遠ざかるにつれて徐々に深くなるように形成されている。そして、第1浸入抑制溝38Aは、前後方向と平行且つ挿入部31の外周面と装着孔15の内周面とが対向する方向と平行に切った断面の形状が三角形状をなしている。また、第1浸入抑制溝38Aは、挿入部31Aの外周面と装着孔15の内周面とが対向する方向に傾斜面16と対向している。この例では、第1浸入抑制溝38,38Aの両方が「溝」に該当する。
・装着孔15の形状は上記実施形態の形状に限らない。例えば、装着孔15は、傾斜面16を備えないものであってもよい。そして、挿入部31は、上記実施形態の形状に限らず、装着孔15の形状に応じて装着孔15に嵌合可能な外形形状を有するように形成されればよい。
・シールドシェル24の形状は上記実施形態の形状に限らない。シールドシェル24は、ケース12に電気的に接続され外側配置部41の外周を覆うものであればよい。
・上記実施形態では、車両に搭載される機器として、インバータ11を例に挙げてコネクタ20の説明をした。しかしながら、当該機器はインバータに限らない。例えば、当該機器は、モータであってもよい。即ち、コネクタ20は、モータとバッテリとを電気的に接続するために用いられてもよい。
12…ケース
13…ケース本体
14…装着部
15…装着孔
15a…外側開口部
15b…内側開口部
16…傾斜面
17…固定部
18…固定孔
20…コネクタ
21…電線
22…端子
22a…係止孔
23…コネクタハウジング
24…シールドシェル
31,31A,31B,31C…挿入部
32…保持孔
33…係止片
34…係止凸部
35…端面
36…第1装着溝
37…位置決め凹部
38,38A,38B,38C…溝としての第1浸入抑制溝
41…外側配置部
42…係止爪
43…係止凸部
44…収容孔
45…係止孔
46…第2装着溝
47a,47b…装着凸部
48…位置決め凹部
49…第2浸入抑制溝
51…ゴム栓
52…バックリテーナ
53…固定爪
54…挿通孔
61…ケース側シール部材
62…本体部
63…位置決め凸部
71…シールド側シール部材
72…本体部
73…位置決め凸部
81…被覆部
82…固定部
83…第1対向面
84…第2対向面
85…接続部
86…固定孔
91…シールド導電体
101…補助シール部材
Claims (5)
- 車両に搭載される機器を収容する導電性のケースに設けられた装着孔に挿入される挿入部と前記挿入部と一体に設けられ前記ケースの外部に配置される外側配置部とを有し、電線の端部に電気的に接続された端子が内側に配置されたコネクタハウジングと、
前記挿入部の外周面と前記装着孔の内周面との間をシールするケース側シール部材と、
前記ケースに電気的に接続され前記外側配置部の外周を覆うシールドシェルと
を備え、
前記挿入部は、前記挿入部の外周面における前記ケース側シール部材と前記外側配置部との間の部分に、前記挿入部の全周にわたって連続的に設けられた溝を有するコネクタ。 - 前記挿入部は、前記挿入部の外周面における前記外側配置部側の端部に設けられた前記溝を有し、当該溝は、当該溝における前記外側配置部側の端が前記挿入部における前記外側配置部側の端面に至っている請求項1に記載のコネクタ。
- 前記溝に配置され前記挿入部の外周面と前記装着孔の内周面との間をシールする補助シール部材を有する請求項1又は請求項2に記載のコネクタ。
- 前記挿入部は前記溝を複数有する請求項1から請求項3の何れか1項に記載のコネクタ。
- 車両に搭載される機器を収容する導電性のケースに設けられた装着孔に挿入される挿入部と前記挿入部と一体に設けられ前記ケースの外部に配置される外側配置部とを有し、電線の端部に電気的に接続された端子が内側に配置されたコネクタハウジングと、
前記挿入部の外周面と前記装着孔の内周面との間をシールするケース側シール部材と、
前記ケースに電気的に接続され前記外側配置部の外周を覆うシールドシェルと
を備え、
前記装着孔は、前記装着孔の外側開口部に前記装着孔の内側開口端側から前記装着孔の外側開口端に近づくほど前記装着孔の開口面積を大きくするように傾斜した傾斜面を有するものであり、
前記挿入部は、前記挿入部の外周面における前記ケース側シール部材と前記外側配置部との間の部分に、前記挿入部の全周にわたって連続的に設けられた溝を有するコネクタ。
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