JP2020187674A - 情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム - Google Patents

情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム Download PDF

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美奈子 安田
利信 原
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利信 原
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Hiroki Ikeda
浩貴 池田
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純 金子
後藤 博之
Hiroyuki Goto
博之 後藤
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Abstract

【課題】 建物で配線するケーブルの妥当性評価業務を容易に行うことが可能な情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供する。【解決手段】 情報処理装置101は、幹線計算書302(ケーブルの仕様データ)を取り込み、配線対象の図面301上のオブジェクトを決定し、所定の条件及び仕様データに基づいて、オブジェクト間を結ぶ線を描画する。また、情報処理装置101は、描画された線の長さ情報を取得し、線の長さ情報と仕様データとを用いてケーブルの妥当性を評価し、その評価結果を出力する。【選択図】 図4

Description

本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関し、詳細には、建物等の建造物内の配線のチェックを支援する情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
従来から、CAD(Computer Aided Design)を用いて配線経路を作図する技術が開示されている(特許文献1)。また、CADを用いて、図面の配線の仕様を拾い書に記載し、業務の効率化を図る技術(特許文献2)等も開示されている。
例えば、特許文献1には、配線経路として作図したい2点間の位置をCAD上で指示し、指定した2点を通る平面を経路断面として画面表示させ、指定した2点を含む複数の配線経路パターンを画面上に表示させながら、作図したい配線経路を指示して配線ルートを確定することにより、3次元の配線経路データを正確に生成する配線経路の作図入力装置について記載されている。
また、特許文献2には、電気設備配線図、ケーブル凡例設定表、及び機器凡例設定表を作図し、ケーブル凡例設定表からケーブルリストを作表し、機器凡例設定表から機器リストを作表し、電気設備配線図データからケーブルのデータを抽出し、配線系統番号順に画層及びアトリビュート(条数及び条数傍記)を記載したケーブル所要数量表を作表し、電気設備配線図のデータから機器のデータを抽出し、機器番号順に、その図形名を記載した機器所要数量を作表し、ケーブル所要数量表のデータを読み出し、ケーブルリストを参照し、各データに対応するケーブルの配線仕様を抽出し、当該データと共に拾い書の所定欄に記入し、更に、機器所要数量表のデータを読み出し、機器リストを参照し、各データにそれぞれ対応する機器仕様を抽出し、拾い書の所定欄に記入し、拾い書を完成する方法について記載されている。
特開2003−157289号公報 特開2004−206528号公報
しかしながら、CADを用いて配線経路を作図する従来の手法では、単に経路を作図できるだけであり、実際に建物内に配線するケーブルが妥当なものであるか否かをチェックすることについては特に考慮されていなかった。そのため、多くは人の経験による判断で配線のチェックが行われていた。例えば、ケーブルには様々な太さのものがあり、それらのケーブルは一定の間隔をもって配線される必要があるが、こうしたケーブルの太さの情報等は図面上に反映されていない。また、ケーブルの長さによってはケーブルの太さ(種類)を適切に選定する必要もある。そのため、配線チェック業務を図面上で行うことは難しく、これを効率よく行えるようにすることが求められている。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、配線するケーブルの妥当性評価業務を容易に行うことが可能な情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
前述した課題を解決するため第1の発明は、配線するケーブルの仕様データを取り込む取込手段と、配線対象の図面上のオブジェクトを決定する決定手段と、所定の条件及び前記仕様データに基づいて、前記オブジェクト間を結ぶ線を描画する描画手段と、前記描画手段により描画された線の長さ情報を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された線の長さ情報と前記仕様データとを用いて前記ケーブルが所定基準を満たすかを示す妥当性評価結果を出力する出力手段と、を備えることを特徴とする情報処理装置。
第1の発明によれば、情報処理装置は、ケーブルの仕様データを取り込み、配線対象の図面上のオブジェクトを決定し、所定の条件及び前記仕様データに基づいて、前記オブジェクト間を結ぶ線を描画し、描画された線の長さ情報を取得し、前記線の長さ情報と前記仕様データとを用いて前記ケーブルの妥当性を評価し、その評価結果を出力する。これにより、作図された配線経路に使用されるケーブルが妥当なものであるか否かの評価結果を簡単に得ることができる。特に、ケーブルの仕様データを参照して評価を行うため、使用するケーブルの種類やサイズ等が適切なものであるかを正確に判断できる。よって建物等の建造物の実態に沿ってケーブルの妥当性評価を行うことができ、妥当性評価業務を容易に精度よく行うことが可能となる。
第1の発明において、前記描画手段は、同じ属性を有するオブジェクトを特定し、前記線を描画することが望ましい。これにより、例えば、複数階に跨る配線のように複数の図面を跨ぐ配線を含む場合でも、線を結ぶオブジェクトを特定することができ、配線を効率よく描画することが可能となる。
また、前記描画手段は、ケーブル径及び所定の配線間隔に基づいて前記線が重ならないように描画することが望ましい。これにより、ケーブル径や配線間隔を考慮して図面に線が描画されるため、配線を重なりなく描画でき建物等の建造物の実態にそった描画を行える。また、図面から線の長さを正確に得ることができ、妥当性評価を正確に行えるようになる。
また、前記妥当性を評価するために、少なくとも前記取得手段により取り込まれた線の長さ情報及びケーブルの種類の情報を含む情報に基づいて前記線に対応するケーブルの適性を評価する妥当性評価手段を更に備えることが望ましい。これにより、少なくとも図面に描画された線の長さとケーブルの種類の情報を用いて配線に用いるケーブルが妥当であるか否かを評価することが可能となり、建物等の建造物及びケーブルの実態にそって使用ケーブルを容易に評価することが可能となる。ケーブル選定作業を効率化することが可能となる。
また、前記妥当性評価手段は、電圧降下にかかる値を算出し、所定基準を満たすか否かを判定することが望ましい。電圧降下を評価できるためケーブルの特性に応じた評価結果を得ることができ、ケーブル選定作業を効率化することが可能となる。
また、前記出力手段は、前記妥当性評価手段により所定基準を満たすと判定された線と所定基準を満たさないと判定された線とを区別して表示することが望ましい。これにより、妥当性評価の結果の確認が容易となる。
第2の発明は、コンピュータが、配線するケーブルの仕様データを取り込むステップと、配線対象の図面上のオブジェクトを決定するステップと、所定の条件及び前記仕様データに基づいて、前記オブジェクト間を結ぶ線を描画するステップと、描画された線の長さ情報を取得するステップと、取得された線の長さ情報と前記仕様データとを用いて前記ケーブルが所定基準を満たすかを示す妥当性評価結果を出力するステップと、を含むことを特徴とする情報処理方法である。
第2の発明によれば、コンピュータが、ケーブルの仕様データを取り込み、配線対象の図面上のオブジェクトを決定し、所定の条件及び前記仕様データに基づいて、前記オブジェクト間を結ぶ線を描画し、描画された線の長さ情報を取得し、前記線の長さ情報と前記仕様データとを用いて前記ケーブルの妥当性を評価し、その評価結果を出力する。これにより、作図された配線経路に使用されるケーブルが妥当なものであるか否かの評価結果をコンピュータにより簡単に得ることができる。特に、ケーブルの仕様データを参照して評価を行うため、使用するケーブルの種類等が適切なものであるかを正確に判断できる。よって建物等の建造物の実態に沿ってケーブルの妥当性評価を行うことができ、妥当性評価業務を容易に精度よく行うことが可能となる。
第3の発明は、コンピュータを、配線するケーブルの仕様データを取り込む取込手段、配線対象の図面上のオブジェクトを決定する決定手段、所定の条件及び前記仕様データに基づいて、前記オブジェクト間を結ぶ線を描画する描画手段、前記描画手段により描画された線の長さ情報を取得する取得手段、前記取得手段により取得された線の長さ情報と前記仕様データとを用いて前記ケーブルが所定基準を満たすかを示す妥当性評価結果を出力する出力手段、として機能させるためのプログラムである。
第3の発明によれば、コンピュータを第1の発明の情報処理装置として機能させることが可能となる。
本発明によれば、配線のチェックを容易に行うことが可能な情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供できる。
本発明の実施形態におけるCADシステム100のシステム構成の一例を示す図である。 情報処理装置101またはサーバ102として利用するコンピュータのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施形態における情報処理装置101のソフトウェア構成の一例を示す図である。 本発明の実施形態における情報処理装置101の機能構成を示す図である。 線の描画対象とする図面ファイル301の一例を示す図である。 情報処理装置101が実行する処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施形態における、メニュー画面501の一例を示す図である。 仕様データである幹線計算書302から抽出される幹線リスト302Aのデータ構成の一例を示す図である。 本発明の実施形態における、盤(オブジェクト)の属性設定画面502の一例を示す図である。 図6のフローチャートのステップS109における線描画後の図面301Aの一例を示す図である。 図6のフローチャートに続く処理の流れを示すフローチャートである。 図11のフローチャートのステップS201における線の整列について説明する図である。 図11のフローチャートのステップS201における線の整列後の図面301Bの一例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
まず図1〜図4を参照して、本発明の実施形態におけるCADシステム100の構成の一例について説明する。
図1は、CADシステム100のシステム構成の一例を示す図である。本発明のCADシステム100は、情報処理装置101及びサーバ102を有し、それらの装置はLAN(Local Area Network)等のネットワーク103を介して相互にデータ通信可能に接続されている。なお、図1に示すCADシステム100の構成は一例であり、用途や目的に応じて様々な構成例があることは言うまでもない。
図2は、本発明の実施形態における情報処理装置101またはサーバ102を実現するコンピュータのハードウェア構成を示す図である。図2に示すように、情報処理装置101またはサーバ102は、CPU201、ROM202、RAM203、システムバス204、入力コントローラ205、ビデオコントローラ206、メモリコントローラ207、通信I/Fコントローラ208、キーボード209、ディスプレイ210、及び外部メモリ211等を備える。なお、図2の情報処理装置101、サーバ102の構成は一例であり、用途や目的に応じて様々な構成例があることは言うまでもない。
CPU201は、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。ROM202または外部メモリ211(記憶部)には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、サーバ102または情報処理装置101が実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。RAM203は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をRAM203にロードして、プログラムを実行することで各種動作を実現する。
入力コントローラ205は、キーボード209や不図示のマウス等のポインティングデバイスからの入力を制御する。
ビデオコントローラ206は、CRTディスプレイや液晶ディスプレイ等の表示器(ディスプレイ210)への表示を制御する。
メモリコントローラ207は、ブートプログラム、ブラウザソフトウエア、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、各種データ等を記憶するハードディスク(HD)やフロッピーディスク(登録商標 FD)或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるカード型メモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
通信I/Fコントローラ208は、ネットワーク103を介して、外部機器と接続・通信するものであり、ネットワーク103での通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いたインターネット通信等が可能である。
なお、CPU201は、例えばRAM203内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、ディスプレイ210上での表示を可能としている。また、CPU201は、ディスプレイ210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。また、ディスプレイ210は、タッチパネルと一体的に構成されたタッチパネルディスプレイでもよい。その場合はタッチパネルディスプレイへのタッチ操作に対応する信号が入力コントローラ205を介してCPU201に入力される。
本発明の情報処理装置101が後述する処理を実行するために用いられる各種プログラム(配線プログラム303を含む)はROM202または外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM203にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。更に、本発明に係るプログラムが用いる定義ファイルや各種情報テーブルもROM202または外部メモリ211に格納されているものとする。
図3は、情報処理装置101のソフトウェア構成を示す図である。図3に示すように、情報処理装置101は、オペレーティングシステム305上でCADアプリケーション304と後述する配線プログラム303を実行する。CADアプリケーション304と配線プログラム303は、図2に示すコンピュータ(情報処理装置101またはサーバ102)のROM202または外部メモリ211に記憶されており、ユーザからの指示に応じて、CPU201がRAM203に読み出して各種動作を行う。また、情報処理装置101は、2次元図面のCADファイル(図面ファイル301)を記憶している。図面ファイル301は、複数のオブジェクトobj1、obj2、obj3、…等から構成されており、各オブジェクトはオブジェクト名称やオブジェクト種別等の属性値を有している。なお、図面ファイル301は、図面301ともいう。また図面301は、建物における電気設備を示す図面である。
オペレーティングシステム305は、情報処理装置101を動作させるための基本的なアプリケーションである。オペレーティングシステム305上でCADアプリケーション304や配線プログラム303、その他各種プログラムを動作させることができる。
CADアプリケーション304は、ユーザからの操作に応じて、設計物の立体形状を示す3次元モデルの作成や構築、また3次元モデルに基づく2次元図面の作成を行う。CADアプリケーション304はオペレーティングシステム305上で動作するものである。
配線プログラム303は、ディスプレイ210に表示された2次元の図面301に配置されているオブジェクトobj1、obj2、obj3、…の情報(オブジェクト名称やオブジェクトの種別等の属性値)をCADアプリケーション304から取得する。また、配線プログラム303は、幹線計算書(配線の仕様を定義したファイル)302から情報を取得し、図面内のオブジェクトobj1、obj2、obj3、…と幹線計算書302の情報とを紐づけて情報を管理する。そして、配線プログラム303は、CADアプリケーション304のAPI(Application Programming Interface)を用いて、配線先のオブジェクトと配線元のオブジェクトとを結ぶ線を所定の条件に従って描画する。これらの処理の詳細については後述する。
図面ファイル301はCADアプリケーション304にて表示される図面のデータである。図5は図面ファイル301から得られる図面(以下、図面301と呼ぶ)の一例を示す図である。図5に示すように図面301において、オブジェクトobj1は配線の通過位置、オブジェクトobj2、obj3、obj4は分電盤を示している。また、符号Ra、Rbに示す線は、建物(建造物)の天井等に配設されるケーブルラック(以下、ラックと呼ぶ)の幅方向端線を示しており、Rcはラックの中心線を示している。
幹線計算書302は、配線の仕様を定義したファイル(仕様データ)であり、通常複数の幹線計算書302を有する。配線プログラム303は幹線計算書302から必要なデータ項目の値を抽出して取込み、幹線リスト302Aを作成する。幹線リスト302Aの詳細については後述する(図8)。
図1の説明に戻る。
サーバ102は、情報処理装置101で作成された各種データ(3次元モデルや2次元図面)を記憶管理する装置である。サーバ102にはファイル管理アプリケーションが動作している。なお、情報処理装置101が、サーバ102の構成を含んでもよいし、サーバ102が情報処理装置101の構成を含んでもよい。本実施形態においては、情報処理装置101に各種データが記憶されおり、ユーザからの操作によって各種データを用いて動作させる形態としているが、本発明はこの形態に限定されず、例えば、情報処理装置101において入力し、サーバ102に送信した図面ファイル301や幹線計算書302のデータを用いて、サーバ102が配線プログラム303を実行し、その結果を情報処理装置101に出力する構成としてもよい。
次に、本発明に係る情報処理装置101の機能構成について説明する。図4は情報処理装置101の機能構成を示すブロック図である。図4に示すように、情報処理装置101は、取込部401、オブジェクト決定部402、描画部403、線長さ取得部404、妥当性評価部405、及び出力部406を有する。
取込部401は、配線するケーブルの仕様データを取り込む。配線するケーブルの仕様データは、本実施形態の幹線計算書302に記されている。図面ファイル301内の各オブジェクトの情報(オブジェクト名称やオブジェクト種別等の属性値を含む)は、配線プログラム303とCADアプリケーション304とが連携することで取得される。
オブジェクト決定部402は、配線対象の図面上のオブジェクトを決定する。具体的には、オブジェクト決定部402は、線でつなぐオブジェクトの選択を受付け、ユーザにより選択されたオブジェクトを配線対象として決定する。また、オブジェクト決定部402は、幹線計算書302のデータと図面ファイル301内の各オブジェクトとの対応付けを行う。具体的には、オブジェクト決定部402は、配線対象とする各オブジェクト(分電盤、通過位置等を示すオブジェクト)に対し、幹線計算書302の「負荷名称」項目(H列)の値を属性値として対応づけるための処理を行う。その際、オブジェクト決定部402は、ユーザインターフェースとして、配線対象とする図面をディスプレイ210に表示するとともに、図面内のオブジェクトを指示するためのポインタを表示することが望ましい。また、オブジェクトに対応づける「負荷名称」等の所定のデータ項目の値を幹線リスト302Aから取得し、ユーザによる選択が可能となるようにリスト表示することが望ましい。
描画部403は、所定の条件及び取込部401により取り込まれた仕様データに基づいて、オブジェクト決定部402により決定されたオブジェクト間を結ぶ線を描画する。具体的には、描画部403は、始点とするオブジェクトと終点とするオブジェクトを決定し、これらのオブジェクト間を結ぶ線を描画する。また描画部403は、線の整列処理を実行する。線の整列処理において、描画部403は、仕様データ(幹線計算書302)から取り込んだ使用電線の情報(幹線リスト302AのN列:種類、O列:サイズ)及び予め決定されている所定の条件(例えば、配線間隔10[mm]等)に基づいて、描画された各線が重ならないように整列して再描画する。また描画部403は、描画された各線に対しそれぞれを識別するための情報である幹線番号を付与する。また描画部403は、複数のレイヤ(各階の図面)間で同じ属性を有するオブジェクト(通過位置オブジェクト)を特定し、特定したオブジェクトに描画されている線であって同じ幹線番号の線の端点同士をつなぐ線を描画する。その線にも同じ属性値(幹線番号)を付与する。これにより階をまたぐ一連の線を描画できる。
線長さ取得部404は、描画部403により整列描画された各線の長さ情報を取得する。線の長さ情報は、図面に描画した同じ幹線番号の一連の線の長さから算出される。例えば、建物が複数階からなり、図面が複数のレイヤ(複数の図面)からなる場合は、各図面(平面)内の線の長さと各階を結ぶ線の長さ(階高さ)とを足し合わせることで、階をまたぐ一連の線の長さ情報を得ることができる。階高さの情報は幹線計算書302(幹線リスト302A)の送出し階高さ(BV列)や負荷側階高さ(BW列)等から求めることができる。このようにして図面から求められた線の長さ情報は、実際の配線に用いられるケーブルの長さ(亘長:M列)に対応する情報として換算され、幹線計算書302(幹線リスト302A)に値が返される。
妥当性評価部405は、ケーブルの妥当性を評価するために、線長さ取得部404により取得された線の長さ情報、及びケーブルの種類(幹線リスト302Aの使用電線の情報(N列:種類、O列:サイズ))等を含む情報に基づいて各線に対応するケーブルの適性をチェックする。妥当性評価部405は、各線について電圧降下にかかる値を算出し、算出した値が所定基準を満たすか否かを判定し、評価結果として出力する。電圧降下にかかる値は、線の長さ情報、種類、サイズ、周囲温度、低減率等に基づいて求められる。
出力部406は、妥当性評価部405による評価の結果である妥当性評価結果を出力する。例えば、出力部406は、妥当性評価部405により所定基準を満たすと判定された線と所定基準を満たさないと判定された線とを区別して表示する。具体的には、所定基準を満たすと判定された線を青、所定基準を満たさないと判定された線を赤のように図面301B上で色を変えて表示する。または、線の近傍に、〇や×等のマークを示してもよいし、所定基準を満たさないと判定された線を点滅表示させるようにしてもよい。表示の仕方は、これらの例に限定されず、所定基準を満たすと判定された線と所定基準を満たさないと判定された線とを図面301B上で区別できればその他の表示の仕方でもよい。また、出力部406は、妥当性評価部405による評価結果を、幹線計算書302(幹線リスト302A)に出力したり、帳票として出力したりしてもよい。
次に、本発明に係る情報処理装置101が実行する処理の流れについて説明する。図6、図11は情報処理装置101が実行する処理の流れを示すフローチャートである。情報処理装置101のCPU201は、ROM202または外部メモリ211に記憶されている配線プログラム303及びCADアプリケーション304をRAM203にロードし、プログラムを実行することで図6、図11のフローチャートに含まれる各種動作を実現する。
図6のステップS101において、情報処理装置101のCPU201は、外部メモリ211またはネットワーク103を介して取り込んだ図面ファイル301(以下、図面301という。)をCADアプリケーション304で実行し、ディスプレイ210に表示する。例えば、図5に示すような図面301がディスプレイ210に表示される。
ステップS102において、ユーザの操作に応じてCPU201はCADアプリケーション304のアドオンプログラムである配線プログラム303を起動する。配線プログラム303を起動すると、CPU201は、例えば図7に示すようなメニュー画面501をディスプレイ210に表示する。
メニュー画面501には、配線プログラム303に含まれる各機能を実行するためのボタン51a、51b、51c、51d等が配置される。「事前準備」ボタン51aは、配線の条件(配線間隔等)を設定する際に操作されるボタンである。「幹線リスト作成」ボタン51bは、幹線計算書302から幹線リスト302Aを作成する際に操作されるボタンである。幹線リスト302Aとは、取り込んだ複数の幹線計算書302から配線プログラム303の実行に必要なデータを抽出し、リスト化したデータファイルである。「盤の属性設定」ボタン51cは、配線対象とするオブジェクトの指定、及びオブジェクトの属性設定を行う際に操作されるボタンである。「仮幹線作成」ボタン51dは、オブジェクト間に配線を示す線を描画する際に操作されるボタンである。なお、メニュー画面501における各ボタンの配置や名称は一例であり、図7の例に限定されない。
メニュー画面501の「幹線リスト作成」ボタン51bが操作されると、CPU201はステップS103の処理を実行する。
ステップS103において、CPU201は配線プログラム303で読み込む幹線計算書302の指定を受け付け、複数の幹線計算書302から本実施形態の配線プログラム303に必要なデータを抽出し、幹線リスト302Aを作成する。幹線リスト302Aは、例えば図8に示すように、表計算アプリケーションをベースとしたデータ構造を有し、所定のセルに所定のデータ項目のデータが保持されるように作成される。なお、本実施形態では、配線プログラム303で利用する幹線計算書302をユーザが任意に立ち上げ、その幹線計算書302からデータを取り込む形態としたが、配線プログラム303で指定した幹線計算書302のデータを一度配線プログラムで取り込み、RAM203または外部メモリ211に記憶されたデータを用いる形態であってもよい。また、複数の幹線計算書302は、1ファイル内の複数シートであってもよい。
具体的には、図8に示す幹線リスト302Aは、データ項目として、幹線番号(A列)、幹線種別(B列)、主開閉器M(C列:AF、D列:AT、E列:遮断容量)、送出し名称(F列)、負荷名称(H列)、負荷容量(I列)、力率[%](J列)、需要率[%](K列)、亘長[m](M列)、使用電線(N列:種類、O列:サイズ)、使用電線(Q列:周囲温度[℃]、R列:低減率)、キューピクル情報(5行目:設置階、階高、設置場所、盤寸法、ブルラック取付高さ、幹線出線部位)、送出し設置階[mm](BT列)、負荷設置階[mm](BU列)、送出し階高さ[mm](BV列)、負荷側階高さ[mm](BW列)、送出し設置場所(BX列)、負荷側設置場所(BY列)、盤高さ[mm](BZ列)、盤幅[mm](CA列)、盤奥行[mm](CB列)、ケーブルラック取付高さ[mm](CC列)、送出し幹線出線部位(上・下)(CD列)、負荷側幹線出線部位(上・下)(CE列)等を含む。
次に、メニュー画面501において「盤の属性設定」ボタン51cが操作されると、CPU201はステップS104の処理を実行する。
ステップS104において、CPU201(CADアプリケーション304)は、ステップS101で表示した図面301内のオブジェクトの指定を受付ける。ユーザは、例えば、マウス等のポインティングデバイスを用いて配線対象とするオブジェクト(分電盤や通過位置等)を図面301上で指定する。
ステップS105において、CPU201(配線プログラム303)は、CADアプリケーション304からステップS104で指定されたオブジェクトのオブジェクト名称を取得する。
ステップS106において、CPU201(配線プログラム303)は、ステップS105で取得したオブジェクト名称と、幹線計算書302から取り込んだデータとを対応付けて表示する。対応付けされたデータは配線プログラム303で記憶・管理される。具体的には、図9に示すように、CPU201は幹線リスト302Aから負荷名称(H列)のデータを取得し、ダイアログ53の「負荷名称」53aに表示する。次に、ダイアログ53内のある負荷名称53a(例えば、「BICL−1」)がユーザにより選択された状態で、図面301内のオブジェクト(本実施形態では分電盤のオブジェクト)がユーザの操作により指定されると、CPU201は、負荷名称53a「B1CL−1」と図面301の指定オブジェクトのオブジェクト名称「分電盤−C4PN7」とを対応づける。CPU201は、ダイアログ53の負荷名称53a「B1CL−1」の隣の「CADアプリ」項目53bにオブジェクト名称「分電盤−C4PN7」を表示する。これにより、幹線計算書302で管理している分電盤の名称と図面ファイル301のオブジェクト名称とが関連付けられる。このような対応付けの処理を配線対象とするオブジェクトすべてについて繰り返し行うものとする。この対応付け処理により、そのオブジェクト(分電盤等)を基準に描画した線に属性値として幹線番号を付与することが可能となる。幹線番号は線の識別情報である。各線に付与された幹線番号をキーに、各階の図面(別図面)間を結ぶ線が特定され、階を跨ぐ一連の線として管理することが可能となる。
なお、ステップS107の配線実行の前に、CPU201(配線プログラム303)は、配線の始点(分電盤オブジェクト)と終点(配線の通過位置オブジェクト)の設定を受け付ける。これにより、配線元のオブジェクト(分電盤)と配線先のオブジェクト(通過位置)が決定され配線(線描画)のための事前設定が完了する。また、以降の処理において、CPU201(CADアプリケーション304)は、配線元のオブジェクトと配線先のオブジェクト間に線を描画するが、線を描画するための基準(ラック幅方向端を示す線Ra、Rb及びラックの中心を示す中心線Rc)は図面301にあらかじめ設定されているものとする。CPU201(CADアプリケーション304)はこの基準を用いて線を描画する。なお、配線の始点(分電盤オブジェクト)と終点(配線の通過位置オブジェクト)は、配線の始点(配線の通過位置オブジェクト)と終点(分電盤オブジェクト)であってもよい。
ステップS107において、CPU201(配線プログラム303)は配線実行指示の入力を受け付ける。例えば、メニュー画面501の「仮幹線作成」ボタン51dの操作を受け付ける。
配線実行指示が入力されると、ステップS108においてCPU201(配線プログラム303)は、配線元のオブジェクト(分電盤)と配線先のオブジェクト(通過位置)を決定する。そして、ステップS109において、CPU201(配線プログラム303)は配線元のオブジェクト(分電盤)と配線先のオブジェクト(通過位置)との間を線で結ぶように、CADアプリケーション304のAPIを用いて描画指示する。これによりCADアプリケーション304が配線元のオブジェクト(分電盤)と配線先のオブジェクト(通過位置)との間に線を描画する(ステップS109)。
ステップS110において、CPU201(配線プログラム303)は、すべての分電盤(配線元のオブジェクト)について線を描画したかを判定する。すべての線を描画していない場合は(ステップS110;No)、ステップS108へ戻る。すべての線を描画した場合は(ステップS110;Yes)、図11のステップS201へ移行する。CPU201は描画した各線に属性として、幹線番号を設定する。
なお、図面ファイル301には、建物の各階ごとの図面が含まれる。すなわち、CADファイルの複数のレイヤにそれぞれ各階の図面が作成されている。したがって、各階ごとに分電盤のオブジェクトと通過位置のオブジェクト間が線で結ばれる。通過位置から分電盤に線を描画する形態であってもよい。
ここで、ステップS109における線の描画方法について具体的に説明する。例えば、分電盤オブジェクトobj2から通過位置オブジェクトobj1に対して線を描画する場合、CPU201はまず分電盤オブジェクトobj2からラックの中心線Rcに対して垂直に線L1を引き、さらにラック中心線Rcに沿って線L1を伸ばし、通過位置オブジェクトobj1に対して垂直に線L1を引く。他の分電盤オブジェクトobj3、obj4からも同様にして、同じ通過位置オブジェクトobj1に対してそれぞれ線L2、L3が描画される。そのため、ラック中心線Rc上やラック中心線Rcから通過位置オブジェクトobj1への垂線上で複数の線L1、L2、L3が重なった状態となる。この段階では、図10の図面301Aに示すような描画状態となる。図10において、L1は分電盤オブジェクトobj2と通過位置オブジェクトobj1とを結ぶ線、L2は分電盤オブジェクトobj3と通過位置オブジェクトobj1とを結ぶ線、L3は分電盤オブジェクトobj4と通過位置オブジェクトobj1とを結ぶ線である。
図11は図6のステップS110に続く処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS201において、CPU201(配線プログラム303)はCADアプリケーション304に対してステップS109で描画した各線L1、L2、L3の線の整列指示を行う。整列処理では、CPU201は、前述したように重なって描画された線L1、L2、L3が重ならないように線を整列して再描画する。
整列の仕方は、例えば配線間隔(ケーブルの間隔)を10[mm](固定の値)とし、各線L1、L2、L3に使用するケーブルの半径(幹線計算書302(幹線リスト302A)から得られる値)を考慮して整列する。幹線リスト302Aの「使用電線」項目の「種類」と「サイズ」(N列、O列)によってケーブルの太さが決まる。この太さからケーブルの半径が算出される。
図12に配線の整列の仕方のイメージ図を示す。図12に示すように、例えば、隣り合う2本の線(幹線Aと幹線B)を整列する場合、幹線Aのケーブルと幹線Bのケーブルとの間に所定のケーブル間隔(例えば、10[mm])をおいて整列する。
図12において、実線A1は図面上に描画される幹線Aを示す線である。実線A1は、幹線Aに使用するケーブルの中心線に該当する。破線A2は幹線Aに使用するケーブルの外縁を示す線である。すなわち、実線A1と破線A2との間の距離が幹線Aに使用するケーブルの半径Acである。同様に、実線B1は図面上に描画される幹線Bを示す線である。実線B1は、幹線Bに使用するケーブルの中心線に該当する。破線B2はケーブルの外縁を示す線である。すなわち、実線B1と破線B2との間の距離が幹線Bに使用するケーブルの半径Bcである。隣り合う幹線A,Bは、ケーブルの外縁A2、B2が所定のケーブル間隔(例えば、10[mm])をおいて整列される。また、所定のケーブル間隔の中央にラック中心線Rcが来るように整列される。
なお、描画された線が重ならない場合には、ラック中心線Rc上に1つの線が描画される。また、描画された線が重なる場合には、初めに描画された線(優先度の高い線)がラック中心線Rc上に1つの線が描画され、幹線Aと幹線Bが整列されるものとする。また、さらに未整列の線がある場合には、上述のルール(ケーブル半径とケーブルの外縁とケーブル間隔を用いたルール)に従って、幹線A又は幹線Bの外側に線を整列していくものとする。
ステップS202において、CPU201(配線プログラム303)は描画した線すべてに対して整列処理を行ったか否かを判定する。整列していない線がある場合は(ステップS202;No)、ステップS201に戻り、未整列の線を上述のルールで整列する。すべての線について整列処理を行った場合(ステップS202;Yes)は、ステップS203へ移行する。
整列した結果を図13に示す。図13に示すように、各分電盤オブジェクトobj2、obj3、obj4から通過位置オブジェクトobj1に引いた線L1、L2、L3は、ラックの中心線Rc付近でそれぞれ所定の間隔をおいて整列されている。
次に、ステップS203においてCPU201(配線プログラム303)は、他の階にある通過位置オブジェクトの情報を取得する。具体的には、通過位置オブジェクトの属性値(負荷名称)を取得するとともに、通過位置オブジェクトにつながっている各線の属性値(幹線番号)を取得する。
ステップS204において、CPU201(配線プログラム303)は、建物の上下階において同じ幹線番号を持つ線同士をつなぐため、同じ名称(属性)を有する通過位置オブジェクトを特定し、線を結ぶオブジェクトとして決定する。
ステップS205において、CPU201(配線プログラム303)は、通過位置オブジェクトに描画されている各線の端点を取得して、上下階で同じ幹線番号を持つ線の端点同士を結ぶように線を描画する。これにより、各階をつなぐ線が描画される。なお、各階間の高さは、例えば4mのように決まっているものとして線が描画される。この場合、描画した線は4mの線としてCPU201により管理される。配線プログラム303がCADアプリケーション304に対して描画指示を行うことで描画が行われる。なお、各階間の高さとして任意の値を幹線計算書302(幹線リスト302A)に保持しておき、保持した高さの情報をもとに、上下階で対応する各線(同じ幹線番号を持つ線)を結ぶ線を描画するものとしてもよい。
ステップS206において、CPU201(配線プログラム303)は、ステップS205の線描画処理で各階の線同士を結んだ線を一連の線として管理するために、結んだ線それぞれに対応する属性値(幹線番号)を付与する。
ステップS207において、CPU201(配線プログラム303)は、同じ属性値(幹線番号)を持つ線の長さを取得する。すなわち、全ての階における同じ幹線番号の線の長さと、各階を結ぶ線の長さ(高さの情報)とを足し合わせることで一連の線の長さを求めることができる。
ステップS208において、CPU201(配線プログラム303)は、ステップS207で取得した線の長さの情報を幹線計算書302(幹線リスト302A)へ出力する。
次に、ステップS209において、CPU201(配線プログラム303)は、線(ケーブル)の妥当性をチェック(評価)する。妥当性評価処理において、CPU201(配線プログラム303)は、ステップS208で取り込んだ線の長さ情報と、幹線計算書302のケーブルの情報(種類、サイズ)に基づいてケーブルの妥当性をチェックする。なお、本実施形態では幹線計算書302(表計算アプリケーション)のマクロや関数が実行されることによりケーブルの妥当性が評価されるものとする。ここで、妥当性の評価とは、配線プログラム303により取得した長さのケーブルを配線した場合に、指定されているケーブル(種類、サイズ)で電気にかかる諸条件に耐えられるか否かを評価するものである。ある長さ以上のケーブルの場合、太さによっては基準に満たないと判断される場合がある。基準に満たないと判断された場合は、妥当性なし(NG)と判定され、ケーブルの変更が求められる。
より具体的には、幹線計算書302(表計算アプリケーション)において、線(ケーブル)ごとに電圧降下の値を計算し、そのケーブル(長さと断面積)が適正であるか否かの判断を行う。電圧降下は、ケーブル導体の断面積(電気抵抗に反比例)、長さ(電気抵抗に比例)、流れる電流値(電気抵抗に比例)の要素から計算されるものとする。これらの計算に必要な情報(ケーブルの材質や抵抗値)は幹線計算書302にあらかじめ保持されている。
ここで、ケーブルに流すことのできる電流値は、ケーブル導体(一般的には銅)の断面積と絶縁物等により構成される外装材料により決定される。ただし、この電流値は敷設される環境(周囲温度)により変動するものとする。導体の電気抵抗率は温度に比例し、電流値と相関関係にある。(電流値が上昇すると、電気抵抗率も上昇する)。電気供給元から負荷(電気機器など)に至るまでのケーブル導体でジュール熱として消費されるエネルギーは、電気抵抗率に比例する。よって電源供給元の電圧と負荷(電気機器など)側では電位差が発生する。この電位差を電圧降下という。電位差が大きすぎると負荷(電気機器)が動作しなかったり、不安定な動作になったりする。このような現象が発生しないように電圧降下率が規定されている(内線規程1310節)。
ステップS210において、CPU201(配線プログラム303)は、妥当性評価の結果を線(ケーブル)ごとに幹線計算書302や図面301Bにて表示する。例えば、幹線計算書302において定められている所定の判定基準に基づいて妥当性ありと判定された場合は、「○(ケーブル選定に問題無し)」、妥当性なしと判定された場合は「×(ケーブル選定に問題有)」のように幹線計算書302に表示する。なお、結果表示は配線プログラム303で行うようにしてもよい。
「×(ケーブル選定に問題有)」と判定された場合、ユーザは、ケーブル導体の断面積を大きくしたり、図面301B(CADファイル)上においてケーブルの長さを短くしたりする(分電盤オブジェクト等の位置をケーブルが短くなる方向に移動する)等の調整を行う。この調整作業は、実際には、幹線計算書302(表計算ファイル)上でケーブルの種類を変更したり、図面301B(CADファイル)上で分電盤のオブジェクトの位置を変更したりすることに該当する。
ユーザは、これらの調整作業を行って、再度配線プログラム303を実行し、ケーブルの妥当性のチェックを行う。このトライアンドエラーを繰り返すことで、ケーブルの妥当性を検証し、図面301Bにおける配線チェック(線の妥当性評価)を自動化することが可能となる。
また、ケーブルの妥当性(「○」または「×」)を図面301Bに反映する操作がユーザによりなされると、CPU201(配線プログラム303)は幹線計算書302から妥当性評価結果情報を取得して、図面301Bに反映する。例えば、妥当性無と判定された線は、線の色を赤とし、妥当性有りと判定された線は、線の色を青にする等、妥当性評価結果に応じて図面301B上で区別して線を描画することが望ましい。
以上説明したように、本発明に係る情報処理装置101は、配線するケーブルの仕様データ(幹線計算書302)を取り込み、図面上の配線対象のオブジェクト間を結ぶ線を、所定の条件及び仕様データ(幹線計算書302)に基づいて描画する。また、描画された線の長さ情報を取得して、取得した線の長さ情報と仕様データ(幹線計算書302)のケーブルの種類やサイズ等の情報からケーブルの妥当性をチェックし、その結果を出力する。これにより、建物で配線するケーブルの配線チェックを容易に行うことが可能となる。特に、ケーブル径及び所定の配線間隔に基づいて図面上で線が重ならないように線を描画するため、実際のケーブル配線に近い図面を描けるため、正確に線の長さ情報を得ることができ、線の妥当性評価をより正確に行うことが可能となる。
以上、本発明の実施形態の一例について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器から構成されるシステム(CADシステム100)に本発明を適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
また、本発明におけるプログラムは、各図に示すフローチャートの処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムである。また、各図に示すフローチャートの処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムを記憶媒体に記憶してもよい。また、本発明に係るプログラムは各装置が実行する処理ごとのプログラムであってもよい。
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読み出し、実行することによっても本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、EEPROM、シリコンディスク等を用いることが出来る。
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、ひとつの機器から成る装置に適用しても良い。また、本発明は、システム或いは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システム或いは装置に読み出すことによって、そのシステム或いは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ、データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステム或いは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
100…………CADシステム
101…………情報処理装置
102…………サーバ
103…………ネットワーク
201……………CPU
202……………ROM
203……………RAM
204……………システムバス
205……………入力コントローラ
206……………ビデオコントローラ
207……………メモリコントローラ
208……………通信I/Fコントローラ
209……………キーボード
210……………ディスプレイ
211……………外部メモリ
301……………図面ファイル
302……………仕様データ(幹線計算書データ)
303……………配線プログラム
304……………CADアプリケーション
305……………オペレーティングシステム
401……………取込部
402……………オブジェクト決定部
403……………描画部
404……………線長さ取得部
405……………妥当性評価部
406……………出力部
501……………メニュー画面
502……………盤の属性設定画面
obj1〜obj4……………オブジェクト(通過位置、分電盤)
Ra、Rb……………ラック幅方向端線
Rc……………ラック中央線
L1〜L3……………線(配線)

Claims (8)

  1. 配線するケーブルの仕様データを取り込む取込手段と、
    配線対象の図面上のオブジェクトを決定する決定手段と、
    所定の条件及び前記仕様データに基づいて、前記オブジェクト間を結ぶ線を描画する描画手段と、
    前記描画手段により描画された線の長さ情報を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得された線の長さ情報と前記仕様データとを用いて前記ケーブルが所定基準を満たすかを示す妥当性評価結果を出力する出力手段と、
    を備えることを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記描画手段は、同じ属性を有するオブジェクトを特定し、特定したオブジェクト同士をつなぐ線を描画することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記描画手段は、ケーブル径及び所定の配線間隔に基づいて前記線が重ならないように描画することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記妥当性を評価するために、少なくとも前記取得手段により取り込まれた線の長さ情報及びケーブルの種類の情報を含む情報に基づいて前記線に対応するケーブルの適性を評価する妥当性評価手段を更に備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の情報処理装置。
  5. 前記妥当性評価手段は、電圧降下にかかる値を算出し、所定基準を満たすか否かを判定することを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
  6. 前記出力手段は、前記妥当性評価手段により所定基準を満たすと判定された線と所定基準を満たさないと判定された線とを区別して表示することを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
  7. コンピュータが、
    配線するケーブルの仕様データを取り込むステップと、
    配線対象の図面上のオブジェクトを決定するステップと、
    所定の条件及び前記仕様データに基づいて、前記オブジェクト間を結ぶ線を描画するステップと、
    描画された線の長さ情報を取得するステップと、
    取得された線の長さ情報と前記仕様データとを用いて前記ケーブルが所定基準を満たすかを示す妥当性評価結果を出力するステップと、
    を含むことを特徴とする情報処理方法。
  8. コンピュータを、
    配線するケーブルの仕様データを取り込む取込手段、
    配線対象の図面上のオブジェクトを決定する決定手段、
    所定の条件及び前記仕様データに基づいて、前記オブジェクト間を結ぶ線を描画する描画手段、
    前記描画手段により描画された線の長さ情報を取得する取得手段、
    前記取得手段により取得された線の長さ情報と前記仕様データとを用いて前記ケーブルが所定基準を満たすかを示す妥当性評価結果を出力する出力手段、
    として機能させるためのプログラム。

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