JP2020186105A - 排出装置、及び、画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1において、排紙トレイ(載置部)は、シートの排出方向上流側から排出方向下流側に向けて上方に傾斜するように形成されている。そして、印刷後のシートが排紙トレイ上に傾斜面に沿うように積載されていく。
このような画像形成装置において、印刷後のシートは、排出部から用紙受け面に向けて排出されて、用紙受け面上に積載される。そして、ユーザーは、用紙受け面と画像形成読取部との間の空間に手を差し入れて、用紙受け面上のシートを取り出すことになる。
これに対して、シートの引っ掛かりが生じないように、載置部の上方の空間を充分に高く設定する方策が考えられる。しかし、そのような場合には、画像形成装置が高さ方向に大型化してしまうことになる。
図1に示すように、本実施の形態1における画像形成装置1は、その上部と中央部との間に開放された空間が形成されたタンデム型カラー複写機である。
画像形成装置本体1の最上方には、原稿Dを搬送する原稿搬送装置10が設置されて、その下方には原稿Dの画像情報を読み込む原稿読込装置2(スキャナ)が設置されている。さらに、その下方には、印刷後のシートPがスタックされるための開放された空間(排出装置30の一部である。)が形成されている。
また、画像形成装置本体1の中央部上方には、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した4つのトナーボトル102Y、102M、102C、102Kが着脱可能(交換可能)に設置されている。さらに、その下方には中間転写ユニット85が設置されて、その側方には定着装置20が設置されている。
また、中間転写ユニット85の下方には、中間転写ベルト78に対向するように、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した作像部4Y、4M、4C、4Kが並設されている。また、作像部4Y、4M、4C、4Kの下方には書き込み装置3が設置されて、画像形成装置本体1の最下方には給送装置12が設置されている。
まず、原稿Dは、原稿搬送装置10の搬送ローラによって、原稿台から図中の矢印方向に搬送(給送)されて、原稿読込装置2上を通過する。このとき、原稿読込装置2では、上方を通過する原稿Dの画像情報が光学的に読み取られる。
そして、原稿読込装置2で読み取られた光学的な画像情報は、電気信号に変換された後に、書込み装置3に送信される。そして、書込み装置3からは、その電気信号の画像情報に基づいたレーザ光等のレーザ光Lが、色ごとに、それぞれの感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上に向けて発せられる。
その後、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、書込み装置3から発せられたレーザ光Lの照射位置に達して、この位置での露光走査によって各色に対応した静電潜像が形成される(露光工程である。)。
その後、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、中間転写ベルト78及び第1転写バイアスローラ79Y、79M、79C、79Kとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上のトナー像が中間転写ベルト78上に転写される(1次転写工程である。)。このとき、感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上には、僅かながら未転写トナーが残存する。
最後に、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、除電装置との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上の残留電位が除去される。
こうして、感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上でおこなわれる、一連の作像プロセスが終了する。
ここで、中間転写ユニット85は、中間転写ベルト78、4つの1次転写バイアスローラ79Y、79M、79C、79K、2次転写対向ローラ82、クリーニング対向ローラ83、中間転写クリーニング装置80、等で構成される。中間転写ベルト78は、複数のローラ82、83によって張架・支持されるとともに、1つのローラ82の回転駆動によって図1の矢印方向に無端移動される。
そして、中間転写ベルト78は、矢印方向に走行して、各1次転写バイアスローラ79Y、79M、79C、79Kの1次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上の各色のトナー像が、中間転写ベルト78上に重ねて1次転写される。
その後、中間転写ベルト78は、中間転写クリーニング装置80の位置に達する。そして、この位置で、中間転写ベルト78上の未転写トナーが回収される。
こうして、中間転写ベルト78上でおこなわれる、一連の転写プロセスが終了する。
詳しくは、給送装置12には、用紙等のシートPが複数枚重ねて収納されている。そして、給送ローラ97が図1の反時計方向に回転駆動されると、一番上のシートPがレジストローラ対98に向けて給送される。
その後、シートPは、排出ローラ対31(排出部)によって搬送されながら、装置外へと排出される。排出ローラ対31によって装置外に排出されたシートPは、出力画像として、載置部32(スタック部)上に順次スタックされる。
こうして、画像形成装置における、一連の画像形成プロセス(印刷動作)が完了する。
先に図1を用いて説明したように、排出装置30は、排出ローラ対31によって搬送され排出されたシートPが積載される装置である。
図1、図2に示すように、本実施の形態における排出装置30は、排出ローラ対31、載置部32(スタック部)、搬送ガイド部33(上ガイド部)、起立部34(ストッパ部)、などで構成されている。
排出ローラ対31は、軸部に複数のローラ部が間隔をあけて設置された2つのローラが当接してニップを形成したものであって(図4参照)、シートPを所定の搬送方向(図1の破線矢印方向である。)に搬送ながら排出するものである。排出ローラ対31は、駆動機構による駆動によって、図2の矢印方向に回転する。
本実施の形態において、搬送ガイド部33の搬送ガイド面33a〜33c(シートPをガイドする面である。)と、載置部32の載置面(シートPを載置する面である。)と、は略水平面である。そのため、搬送ガイド面や載置面を搬送方向に傾斜して構成する場合に比べて、装置30の全体的な高さを低くすることができる。
そして、画像形成装置本体1において載置部32と搬送ガイド部33との間の空間が開口されている。本実施の形態では、載置部32と搬送ガイド部33との間の空間において、図1、図2の紙面垂直方向手前側と左側とが開口されている。そして、ユーザーは、載置部32に積載された印刷後のシートPを、その開口された部分から手を差し入れて取り出すことになる。
なお、本実施の形態では、搬送ガイド部33を原稿読込装置2(スキャナ)の底部に形成したが、画像形成装置1の構成に応じて、例えば、搬送ガイド部33をファックスや1ビン/4ビントレイなどの底部に形成することもできる。
詳しくは、搬送ガイド部33は、搬送方向の上流側の搬送ガイド面が、搬送方向の下流側の搬送ガイド面に比べて、摩擦抵抗が大きな材料で形成されている。
さらに具体的に、本実施の形態では、図2に示すように、搬送ガイド部33の搬送ガイド面が、表面摩擦係数が異なる3つの搬送ガイド面33a〜33cで構成されている。そして、3つの搬送ガイド面33a〜33cのうち、最上流側の第1搬送ガイド面33aの摩擦抵抗が最も高く、中流の第2搬送ガイド面33bの摩擦抵抗はそれよりも低く、最下流側の第3搬送ガイド面33cの摩擦抵抗が最も低くなっている。
このような3つの搬送ガイド面33a〜33cの摩擦抵抗の違いは、例えば、3つの搬送ガイド面33a〜33c自体の材料を互いに異なるものとすることで達成することもできるし、3つの搬送ガイド面33a〜33cの表面に塗布するコーティング剤の材料を異なるものとすることで達成することもできる。
その後、第1搬送ガイド面33aを通過したシートPは、図2(B)に示すように、第1搬送ガイド面33aに比べて摺動抵抗力が小さな第2搬送ガイド面33bに摺接して、シートPに対してそれほど強くない負荷(ブレーキ力)が作用することになる。第2搬送ガイド面33bは第1搬送ガイド面33aに比べて排出ローラ対31から遠いため、シートPに強い負荷が作用すると座屈などの変形が生じる可能性があるためである。
そして、第2搬送ガイド面33bを通過したシートPは、図2(C)に示すように、第2搬送ガイド面33bに比べて摺動抵抗力がさらに小さな第3搬送ガイド面33cに摺接して、シートPに対してきわめて弱い負荷(ブレーキ力)が作用することになる。第3搬送ガイド面33cは排出ローラ対31から最も遠いため、シートPに作用する負荷を小さくしないと座屈などの変形が生じる可能性があるためである。
そして、図2(D)に示すように、排出ローラ対31(排出部)から送出されたシートPは、上述したように段階的に漸減するようなブレーキ力を受けて、シートPの搬送方向のスピード(勢い)が充分に弱められた状態で、自重落下して載置部32(又は、載置部32に載置された最上方のシートP)の上に載置されることになる。
また、本実施の形態では、載置部32の上方の空間を充分に高く設定するのではなくて、載置部32の上方の空間が比較的低くなるように搬送ガイド部33を設けて、その搬送ガイド部33に対してシートPをあえて摺接させているため(変形が生じないように適度にブレーキ力を与えながら摺接させているため)、画像形成装置1(排出装置30)が高さ方向に大型化してしまうこともない。
なお、本実施の形態では、搬送ガイド部33に表面摩擦係数の異なる3つの搬送ガイド面33a〜33cを設けたが、搬送ガイド面の数はこれに限定されず、2つ又は4つ以上とすることもできる。
なお、シートPに図3に示すようなカールが生じるのは、サイドカール(搬送方向に直交する幅方向のカールである。)したシートPのコシ(リブ効果)によるものである。また、そのようなカールが生じるのは、排出部から排出されるシートPの上面が非定着面(片面印刷時、又は、両面印刷時のウラ面印刷時における非定着面である。)であることによる。すなわち、図1を参照して、定着装置20において熱供給源となる定着ローラ21は、排出時におけるシートPの下面に対応する位置に配置されている。したがって、シートPの下面(定着面)は上面(非定着面)に比べて熱膨張の度合いが大きく伸びやすくなる。
この起立部34は、図2(D)に示すように、搬送ガイド部33にガイドされながら左方に搬送されるシートPが装置外に飛び出さないように、シートPに干渉してストッパ部として機能するものである。
このように起立部34を設けることで、仮に、シートPに加えるブレーキ力が不充分で勢いよく飛び出しそうになっても、シートPの先端部(破線で囲んだ部分である。)が起立部34にぶつかって、そのような飛び出しを防止することができる。
詳しくは、排出ローラ対31を構成する2つのローラは、そのニップ通る仮想接線が斜め上方(図1の破線矢印で示す方向である。)に傾斜するように配置されている。これにより、排出ローラ対31によって搬送・排出されるシートPは、第1搬送ガイド面33aに対して鋭角で進入して当接することになるため、シートPが引っ掛かることなく、積極的に搬送ガイド部33によってガイドされることになる。
図4は、変形例1としての排出装置30の搬送ガイド部33を示す下面図であって、搬送ガイド部33を図2のA視方向からみた図である。
図4に示すように、変形例1における搬送ガイド部33には、白矢印で示す搬送方向の上流側と下流側とに、それぞれ、シートPの搬送方向の搬送を補助する従動コロ36が設置されている。そして、搬送方向の上流側の従動コロ36の数が、搬送方向の下流側の従動コロ36の数よりも少なくなるように構成している。
詳しくは、図4に示すように、第1搬送ガイド面33aの位置には従動コロは設置されておらず、第2搬送ガイド面33bの位置に2つの従動コロ36が幅方向の離れた位置に設置され、第3搬送ガイド面33cの位置に4つの従動コロ36が幅方向の離れた位置に設置されている。これらの従動コロ36は、すべて外周面が低摩擦材料で形成されたコロが軸部に回転可能に支持されたものであって、シートPとの摺接によって従動回転する。第1搬送ガイド面33aでは、先に説明したように、シートPに比較的大きなブレーキ力を作用させたいため従動コロ36を設置していない。これに対して、第2搬送ガイド面33bでは、シートPの座屈変形を防止するために、従動コロ36を設けている。そして、第3搬送ガイド面33cでは、最もシートPの座屈変形が生じやすいために、シートPの引っ掛かりを防止する従動コロ36をたくさん設けている。
このように構成した変形例1においても、本実施の形態のものと同様に、装置が大型化することなく、排出部から排出されたシートPが載置部32の上方(搬送ガイド部33)で引っ掛かってしまう不具合を生じにくくすることができる。なお、従動コロ36の位置や数は図4のものに限定されない。
図5は、変形例2としての排出装置30の搬送ガイド部33を示す下面図であって、前記変形例1の図4に対応する図である。
図5に示すように、変形例2における搬送ガイド部33は、幅方向(搬送方向に直交す方向であって、図5の上下方向である。)の両端部を除く位置に、下方に向けて起立して搬送方向に延在するリブ37が、幅方向に間隔をあけて複数設けられている。
詳しくは、図5に示すように、幅方向両端部にはリブは設けられておらず、破線で示す幅方向中央位置を境界にして幅方向両側に向けて間隔をあけてそれぞれ2つのリブ37(合計4つのリブ37)が設けられている。これらのリブ37は、根元から先端(下方に突起する部分である。)が尖頭状に形成されていて、シートPとの接触面積が小さくなるようになっている。
このようなリブ37は、シートPとの摩擦抵抗が小さくなるため、シートPの座屈変形を軽減することができるものの、幅方向両端部にも設けてしまうとシートPの幅方向端部が引っ掛かってしまいやすい。そのため、幅方向両端部にはリブを設けていない。
また、第1搬送ガイド面33aでは、シートPに比較的大きなブレーキ力を作用させたいためリブを設けていない。これに対して、第2、第3搬送ガイド面33b、33cでは、シートPの座屈変形を防止するために、リブ37を設けている。
このように構成した変形例2においても、本実施の形態のものと同様に、装置が大型化することなく、排出部から排出されたシートPが載置部32の上方(搬送ガイド部33)で引っ掛かってしまう不具合を生じにくくすることができる。なお、リブ37の位置や数は図5のものに限定されない。
これにより、装置が大型化することなく、排出部から排出されたシートPが載置部32の上方(搬送ガイド部33)で引っ掛かってしまう不具合を生じにくくすることができる。
また、本実施の形態では、電子写真方式の画像形成装置1に設置される排出装置30に対して本発明を適用したが、本発明の適用はこれに限定されることなく、その他の方式の画像形成装置(例えば、インクジェット方式の画像形成装置や、孔版印刷機などである。)に設置される排出装置に対しても本発明を適用することができる。
また、本実施の形態では、画像形成装置1において画像形成後のシートPが排出される排出装置30に対して本発明を適用したが、シートとしての原稿Dが排出される排出装置としての原稿搬送装置10(自動原稿搬送装置)に対しても本発明を適用することができる。
そして、それらのような場合であっても、本実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。
30 排出装置、
31 排出ローラ対(排出部)、
32 載置部、
33 搬送ガイド部、
33a 第1搬送ガイド面、
33b 第2搬送ガイド面、
33c 第3搬送ガイド面、
34 起立部(ストッパ部)、
36 従動コロ、
37 リブ、
P シート。
Claims (10)
- 排出部から排出されたシートが積載可能に載置される載置部と、
前記載置部に対向して、前記排出部から所定の搬送方向に搬送されながら排出されるシートの上面をガイド可能な搬送ガイド部と、
を備え、
前記搬送ガイド部は、その搬送ガイド面にシートが摺動するときに当該シートに作用する摺動抵抗力が、前記搬送方向の上流側に比べて下流側が小さくなるように形成されたことを特徴とする排出装置。 - 前記搬送ガイド部は、前記搬送方向の上流側の搬送ガイド面が、前記搬送方向の下流側の搬送ガイド面に比べて、摩擦抵抗が大きな材料で形成されたことを特徴とする請求項1に記載の排出装置。
- 前記搬送ガイド部は、画像形成装置本体の外装部の一部であって、
前記画像形成装置本体において前記載置部と前記搬送ガイド部との間の空間が開口されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の排出装置。 - 前記搬送ガイド部は、前記搬送方向の最下流に、下方に向けて起立する起立部が設けられたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の排出装置。
- 前記搬送ガイド部は、前記搬送方向の上流側と下流側とに、それぞれ、シートの前記搬送方向の搬送を補助する従動コロを具備し、
前記搬送方向の上流側の前記従動コロの数が、前記搬送方向の下流側の前記従動コロの数よりも少なくなるように構成したことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の排出装置。 - 前記搬送ガイド部は、前記搬送方向に直交する幅方向の両端部を除く位置に、下方に向けて起立して前記搬送方向に延在するリブが、前記幅方向に間隔をあけて複数設けられたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の排出装置。
- 前記搬送ガイド部の搬送ガイド面と、前記載置部の載置面と、は略水平面であることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の排出装置。
- 前記排出部は、シートを前記搬送方向に搬送ながら排出する排出ローラ対を備え、
前記排出ローラ対は、シートを前記搬送ガイド部に向けて斜め上方に搬送するように構成されたことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の排出装置。 - 前記排出部から排出されるシートの上面が非定着面となることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の排出装置。
- 請求項1〜請求項9のいずれかに記載の排出装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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