JP2020183875A - タイムインジケーター - Google Patents

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Kenta Suzuki
謙太 鈴木
有輝 成田
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Abstract

【課題】時間の測定を開始したことを、視覚的に容易に認識することができる、タイムインジケーターを提供する。【解決手段】本開示のタイムインジケーターは、第1のバリア層、変色層、及び第2のバリア層がこの順で積層されている積層体を有している。そして、変色層は、大気に露出されることで変色する物質を含有している。また、第1のバリア層の少なくとも一部が光透過性を有し、それによって変色層の少なくとも一部を、第1のバリア層の少なくとも一部を通して目視により観察することができる。本開示のタイムインジケーターは、使用時に変色層の主表面の一部を大気中に露出させ、それによって変色層の大気中に露出された部分から、変色層を連続的に変色させる。【選択図】図1A

Description

本開示は、タイムインジケーターに関する。
近年、商品の有効期限等を表す方法として、種々の方法が検討されている。このような方法の一態様として、大気中の酸素による色変化によって所定の時間の経過を表すタイムインジケーターが提案されている。
例えば、特許文献1は、第1のバリア層、酸素吸収層、及び第2のバリア層をこの順で積層した状態で具備しており、かつ使用時に酸素吸収層の側面の少なくとも一部を大気中に露出させ、それによって酸素吸収層の大気中に露出された部分から酸素を吸収させて酸素吸収層を連続的に変色させる、タイムインジケーターを開示している。
特開2018−4391号公報
特許文献1は、タイムインジケーターの使用時に、タイムインジケーターの一部を切り取ること等により、酸素吸収層の側面を大気中に露出させることを開示している。
ここで酸素吸収層のバリア層と接している面を主表面、大気中に露出している面を側面とした場合、このような使用態様においては、タイムインジケーターの一部を切り取った後、酸素吸収層の側面は大気と接している面積が非常に小さいため、酸素吸収層内を酸素が透過して、酸素吸収層が一定量変色するまで非常に時間がかかり、タイムインジケーターによる時間の測定が開始されたか否かを認識しにくい。
本開示は、時間の測定を開始したことを、視覚的に容易に認識することができる、タイムインジケーターを提供することを目的とする。
本開示者は、以下の手段により上記課題を達成することができることを見出した:
《態様1》
第1のバリア層、変色層、及び第2のバリア層がこの順で積層されている積層体を有しており、
前記変色層は、大気に露出されることで変色する物質を含有しており、
前記第1のバリア層の少なくとも一部が光透過性を有し、それによって前記変色層の少なくとも一部を、前記第1のバリア層の少なくとも一部を通して目視により観察することができ、かつ
使用時に前記変色層の主表面の一部を大気中に露出させ、それによって、前記変色層を、前記変色層のうちの大気中に露出された部分から連続的に変色させる、
タイムインジケーター。
《態様2》
前記大気に露出されることで変色する物質が、酸素を吸収して変色する酸素吸収剤である、態様1に記載のタイムインジケーター。
《態様3》
時間の経過を示す表示を有する、態様1又は2に記載のタイムインジケーター。
《態様4》
前記表示が、前記第1のバリア層側から見えるように配置されている、態様3に記載のタイムインジケーター。
《態様5》
前記変色層の主表面の一部がバリア性剥離シートによって被覆されており、
前記使用時に前記バリア性剥離シートを剥離させることによって、前記変色層の主表面の一部を大気中に露出させ、それによって、前記変色層を、前記変色層のうちの大気中に露出された部分から連続的に変色させる、
態様1〜4のいずれか一つに記載のタイムインジケーター。
《態様6》
前記バリア性剥離シートが、前記第1のバリア層の一部であり、前記使用時に、前記第1のバリア層から、前記バリア性剥離シートを分離させて、前記バリア性剥離シートを剥離させる、態様5に記載のタイムインジケーター。
《態様7》
前記第1のバリア層と前記バリア性剥離シートの境界に少なくとも1以上の分離手段を有する、態様6に記載のタイムインジケーター。
《態様8》
前記第1のバリア層が易カット性フィルムからなる、態様6又は7に記載のタイムインジケーター。
《態様9》
前記第1のバリア層が直線カットフィルムからなる、態様8に記載のタイムインジケーター。
《態様10》
前記バリア性剥離シートが、前記第1のバリア層とは別個の層であり、前記使用時に、前記バリア性剥離シートを剥離させる、態様5に記載のタイムインジケーター。
《態様11》
前記変色層の主表面の一部が円形又は環状であり、
前記使用時において、前記変色層の主表面の一部から、前記変色層を連続的に同心円状に外側又は内側に向かって変色させるようにする、態様5〜10のいずれか一つに記載のタイムインジケーター。
《態様12》
前記変色層は、長手方向と短手方向を有する細長形状であり、
前記変色層の主表面の一部が、前記変色層の長手方向の一方の端部に配置されており、
前記変色層の長手方向の一方の端部からもう一方の端部に向かって直線的に変色させるようにする、
態様5〜10のいずれか一つに記載のタイムインジケーター。
《態様13》
態様5〜12のいずれか一つに記載のタイムインジケーター及び包装材を有しており、
前記バリア性剥離シートが前記包装材と一体となっており、
前記包装材による包装を開封することにより、前記バリア性剥離シートが剥離され、それによって前記変色層の主表面の一部が大気中に露出されて、前記変色層の大気中に露出された部分から、前記変色層が連続的に変色することで、前記包装が開封されたことを検知できる、
タイムインジケーター付き包装システム。
本開示によれば、時間の測定を開始したことを、視覚的に容易に認識することができる、タイムインジケーターを提供することができる。
図1Aは、使用開始前における、本開示の第1の実施形態に従うタイムインジケーターの断面を示す模式図である。 図1Bは、使用開始直後における、本開示の第1の実施形態に従うタイムインジケーターの断面を示す模式図である。 図1Cは、使用開始後、一定期間が経過した後における、本開示の第1の実施形態に従うタイムインジケーターの断面を示す模式図である。 図1Dは、使用開始前における、本開示の第2の実施形態に従うタイムインジケーターの断面を示す模式図である。 図2Aは、使用開始直後における、本開示の第3の実施形態に従うタイムインジケーターを、第1のバリア層側から見た模式図である。 図2Bは、図2AにおけるA−A’断面から見た模式図である。 図3Aは、使用開始直後における、本開示の第4の実施形態に従うタイムインジケーターを、第1のバリア層側から見た模式図である。 図3Bは、図3AにおけるA−A’断面から見た模式図である。 図4Aは、使用開始前における、本開示の第5の実施形態に従うタイムインジケーターを、第1のバリア層側から見た模式図である。 図4Bは、図4AにおけるA−A’断面から見た模式図である。 図4Cは、使用開始後、一定期間が経過した後における、本開示の第5の実施形態に従うタイムインジケーターを、図4AにおけるA−A’断面から見た模式図である。 図5Aは、使用開始前における、本開示の第6の実施形態に従うタイムインジケーターの断面を示す模式図である。 図5Bは、使用開始前における、本開示の第7の実施形態に従うタイムインジケーターの断面を示す模式図である。 図5Cは、使用開始前における、本開示の第8の実施形態に従うタイムインジケーターの断面を示す模式図である。 図6Aは、使用開始前における、本開示の第9の実施形態に従うタイムインジケーターを、第1のバリア層側から見た模式図である。 図6Bは、使用開始後、一定期間が経過した後における、本開示の第9の実施形態に従うタイムインジケーターを、第1のバリア層側から見た模式図である。 図7Aは、本開示の第1の実施形態に従う包装システムによって、被包装物が包装されている状態を示す模式図である。 図7Bは、本開示の第1の実施形態に従う包装システムにおいて、包装を開封した状態を示す模式図である。 図8は、実施例1のタイムインジケーターの模式図である。
以下、本開示の実施の形態について詳述する。なお、本開示は、以下の実施の形態に限定されるのではなく、開示の本旨の範囲内で種々変形して実施できる。
本開示のタイムインジケーターは、第1のバリア層、変色層、及び第2のバリア層がこの順で積層されている積層体を有している。そして、変色層は、大気に露出されることで変色する物質を含有している。また、第1のバリア層の少なくとも一部が光透過性を有し、それによって変色層の少なくとも一部を、第1のバリア層の少なくとも一部を通して目視により観察することができる。
本開示のタイムインジケーターは、使用時に変色層の主表面の一部を大気中に露出させ、それによって、変色層を、変色層の大気中に露出された部分から連続的に変色させる。すなわち、本開示のタイムインジケーターにおいて、変色層は、使用前には第1のバリア層及び第2のバリア層によって大気から遮蔽されており、使用時に変色層の主表面の一部を大気中に露出させることによって変色する。なお本発明において主表面とは、変色層を、積層体の積層方向から見たときの面を意味している。より具体的には、使用時に大気中に露出される主表面は、変色層を、積層体の積層方向から見たときの面のうち、第1のバリア層側の面であってよい。
本開示のタイムインジケーターにおいて、変色層は大気に露出されることで変色する物質を含有しているため、使用時において、変色層の主表面の一部が大気に露出することにより、当該部分が直ちに変色する。したがって、タイムインジケーターによる時間の測定が開始したことを、視覚的に容易に認識することができる。
また、大気は、主表面のうち大気に露出した部分を通って変色層の内部に透過して、変色層を連続的に変色させる。これにより、タイムインジケーターによる時間の測定を開始してからの経過時間を把握することができる。
本開示のタイムインジケーターは、例えば、変色層の主表面の一部が、バリア性剥離シートによって被覆されていることができる。すなわち、変色層の主表面は、一部がバリア性剥離シートによって被覆されており、かつ残部が第1のバリア層によって被覆されていることができる。このようなタイムインジケーターは、使用時にバリア性剥離シートを剥離させることによって、主表面の一部を大気に露出させ、それによって、変色層を、変色層のうちの大気に露出された部分から連続的に変色させることができる。
図1Aは、使用開始前における、本開示の第1の実施形態に従うタイムインジケーター100aの断面を示す模式図である。図1Aに示すタイムインジケーター100aは、第1のバリア層10、変色層20、及び第2のバリア層30がこの順で積層されている積層体の構造を有している。また、変色層20の主表面は、一部がバリア性剥離シート40によって被覆されており、残部が第1のバリア層10によって被覆されている。ここで、バリア性剥離シート40は、第1のバリア層10の一部であり、使用時には、第1のバリア層10から、バリア性剥離シート40を分離させて、バリア性剥離シート40を剥離させる。なお、変色層20の主表面のうち、バリア性剥離シート40によって被覆されている部分は、使用時において、主表面のうち大気に露出する部分20aである。
そして、図1Bに示すように、このタイムインジケーター100aは、使用時において、バリア性剥離シート40を剥離させることによって、主表面の一部が大気に露出する。そして、使用開始直後に、白い矢印で示すように、大気が、主表面のうち大気に露出する部分20aから変色層20に吸収され、それによって、変色した領域25が形成される。これにより、タイムインジケーター100aによる時間の測定を開始したことを、視覚的に容易に認識することができる。
そして、図1Cに示すように、主表面のうち大気中に露出する部分20aから吸収された大気成分が、時間の経過とともに、変色層20の内部に拡散して、変色層20の内部に存在する、大気に露出されることで変色する物質と反応することにより、変色層20を変色させる。変色層20のうち変色した領域25は、時間の経過とともに、主表面のうち大気に露出する部分20a側から変色層20の内部、特に主表面のうち大気に露出していない部分の方向に徐々に広がっていくため、第1のバリア層10を通して、変色層のうち変色した領域25と、変色層20のうち変色していない領域27を目視することにより、これらの境界の位置によって、変色層20の主表面の一部が大気に露出された時からの時間を把握することができる。
図1Dは、使用開始前における、本開示の第2の実施形態に従うタイムインジケーター100bの断面を示す模式図である。図1Dに示すタイムインジケーター100bは、第1のバリア層10、変色層20、及び第2のバリア層30がこの順で積層されている積層体の構造を有している。また、変色層20の主表面は、一部がバリア性剥離シート40によって被覆されており、残部が第1のバリア層10によって被覆されている。なお、変色層20の主表面のうち、バリア性剥離シート40によって被覆されている部分は、使用時において、主表面のうち大気に露出する部分20aである。
本開示の第2の実施形態に従うタイムインジケーター100bは、バリア性剥離シート40を剥離した後は、本開示の第1の実施形態に従うタイムインジケーター100aと同様の仕組みで機能する。すなわち、上記の図1B及びCのようにして、タイムインジケーターとして機能する。
本開示のタイムインジケーターは、例えば、主表面のうち大気に露出している部分が円形又は環状であってよい。タイムインジケーターがこのような構成を有している場合、タイムインジケーターの使用時において、主表面のうち大気に露出している部分から大気を吸収させて、主表面のうち大気に露出している部分から、変色層を連続的に同心円状に外側又は内側に向かって変色させるようにすることができる。
このような構成を有するタイムインジケーターとしては、例えば、図2A及び図3Aに示すようなものを挙げることができる。
図2Aは、使用開始直後における、本開示の第3の実施形態に従うタイムインジケーター100cを使用している状態を、第1のバリア層10側から見た模式図である。
図2Aに示すように、本開示の第3の実施形態に従うタイムインジケーター100cは、第1のバリア層10側から見たときに、変色層20が円形である。そして、主表面のうち大気中に露出する部分20aが、変色層20の外周部分に配置され、すなわち環状を有している。
本開示の第3の実施形態に従うタイムインジケーター100cは、大気に露出している環状の部分から、変色層20を連続的に同心円状に内側に向かって変色させる。このタイムインジケーターでは、変色層のうち変色した領域25は環状であり、変色層のうち変色していない領域27は、変色層のうち変色した領域25によって囲まれている円形部分である。そして、時間の経過とともに変色層のうち変色した領域25は、連続的に同心円状に変色層20の内側に向かって拡大する。
そのため、この環状の大きさによって、タイムインジケーターの使用開始時からの経過時間を認識することができる。
更に、本開示の第3の実施形態に従うタイムインジケーター100cは、第1のバリア層10側から見たときに、「あと1カ月で交換時期です」及び「交換時期です」という、時間の経過を示す表示を有している。これにより、この環状の広がりと、表示の位置の一致により、タイムインジケーター100cの使用開始時からの経過時間をより詳細に認識することができる。
図2Bは、図2AにおけるA−A’断面を示す模式図である。
図2Bに示すように、使用中における本開示の第3の実施形態に従うタイムインジケーター100cは、図2AにおけるA−A’断面から見たときに、第1のバリア層10、変色層20、及び第2のバリア層30が、この順に積層されている。そして、第1のバリア層10は、変色層20の外縁の内側に積層されており、これによって変色層20は大気に露出している環状の部分を有している。
図3Aは、使用開始直後における、本開示の第4の実施形態に従うタイムインジケーター100dを、第1のバリア層10側から見た模式図である。
図3Aに示すように、本開示の第4の実施形態に従うタイムインジケーター100dは、第1のバリア層10側から見たときに、変色層20が円形である。そして、主表面のうち大気中に露出する部分20aが、変色層20の中央部分に配置され、すなわち円形を有している。
本開示の第4の実施形態に従うタイムインジケーター100dは、大気中に露出している円形の部分から、変色層20を連続的に同心円状に外側に向かって変色させる。このタイムインジケーター100dでは、変色層20のうち変色した領域25は、円形であり、変色していない領域27は、変色層のうち変色した領域25を囲んでいる環状部分である。そして、時間の経過とともに変色層のうち変色した領域25は、連続的に同心円状に変色層20の外側に向かって拡大する。
そのため、この円形の大きさによって、タイムインジケーターの使用開始時からの経過時間を認識することができる。
更に、本開示の第4の実施形態に従うタイムインジケーター100dは、第1のバリア層10側から見たときに、「あと1カ月で交換時期です」及び「交換時期です」という、時間の経過を示す表示を有している。これにより、この円形の広がりと、表示の位置の一致により、タイムインジケーター100dの使用開始時からの経過時間をより詳細に認識することができる。
図3Bは、図3AにおけるA−A’断面を示す模式図である。
図3Bに示すように、使用中における本開示の第4の実施形態に従うタイムインジケーター100dは、図3AにおけるA−A’断面から見たときに、第1のバリア層10、変色層20、及び第2のバリア層30が、この順に積層されている。そして、第1のバリア層10は、変色層20の中央部分以外に積層されており、これによって変色層20は大気中に露出している円形の部分を有している。
また、本開示のタイムインジケーターは、例えば、変色層が、長手方向と短手方向を有する細長形状であり、変色層の主表面のうち大気中に露出する部分が細長形状の長手方向の一方の端部に配置されていてよい。タイムインジケーターがこのような構成を有している場合、タイムインジケーターの使用時において、主表面のうち大気中に露出している部分から、変色層を長手方向の一方の端部からもう一方の端部に向かって直線的に変色させるようにすることができる。
このような構成を有するタイムインジケーターとしては、例えば、図4Aに示すようなものを挙げることができる。
図4Aは、使用開始前における、本開示の第5の実施形態に従うタイムインジケーター100eを、第1のバリア層10側から見た模式図である。
図4Aに示すように、本開示の第5の実施形態に従うタイムインジケーター100eは、変色層20が、長手方向と短手方向を有する細長形状であり、主表面のうち大気中に露出する部分20aが細長形状の長手方向の一方の端部に配置されている。
図4Bは、図4AにおけるA−A’断面から見た模式図である。図4Bに示すように、本開示の第5の実施形態に従うタイムインジケーター100eは、第1のバリア層10、変色層20、及び第2のバリア層30がこの順で積層されている積層体の構造を有している。また、変色層20の主表面は、一部がバリア性剥離シート40によって被覆されており、残部が第1のバリア層10によって被覆されている。
そして、図4Cに示すように、本開示の第5の実施形態に従うタイムインジケーター100eの使用時には、主表面のうち大気中に露出する部分20aから吸収された大気成分が、時間の経過とともに、変色層20の内部に拡散して、変色層20の内部の、大気に露出されることで変色する物質と反応することにより、変色層20を変色させる。変色層20のうち変色した領域25は、時間の経過とともに主表面のうち大気に露出する部分20a側から徐々に広がっていくため、第1のバリア層10を通して、変色層のうち変色した領域25と、変色層のうち変色していない領域27を目視することにより、これらの境界の位置によって、変色層20の主表面の一部が大気に露出された時からの時間を把握することができる。
《積層体》
本開示のタイムインジケーターが有する積層体は、第1のバリア層、変色層、及び第2のバリア層がこの順で積層されている。ここで、変色層の主表面の一部は、バリア性剥離シートによって被覆されていてよい。
なお、積層体は、他の層を更に含んでいてよい。このような層としては、例えば積層体の第2のバリア層の側を他の基材に接着させるための積層体接着層や、保管時に第1のバリア層の破損やバリア性剥離シートの剥離等を抑制するための保護層等を有していてもよい。
〈第1のバリア層〉
第1のバリア層は、少なくとも一部が光透過性を有する。これにより、変色層の少なくとも一部を、第1のバリア層の少なくとも一部を通して目視により観察することができる。
第1のバリア層としては、光透過性を有し、かつバリア性を有する層であれば、特に限定されない。第1のバリア層としては、例えばシリカ蒸着膜、アルミナ蒸着膜、若しくはシリカ・アルミナ二元蒸着膜等の無機物蒸着膜、又はポリ塩化ビニリデンコーティング膜、若しくはポリフッ化ビニリデンコーティング膜等の有機物コーティング膜等を単層で又は複数積層させて用いることができる。また、第1のバリア層としては、バリア性樹脂層を用いることができる。バリア性樹脂層を構成する樹脂としては、例えば環状オレフィンポリマー、エチレン−ビニルアルコール共重合体等を用いることができる。
ここで、本開示において、「光透過性を有する」とは、例えばJIS−K−7361に準拠する全光線透過率が、10%以上、20%以上、又は30%以上であることを言うものである。全光線透過率が上記の範囲であることにより、変色前の変色層の色及び変色後の変色層の色を識別できる。
また、「一部が光透過性を有する」とは、例えば第1のバリア層が印刷を有しており、一部だけ窓開きになっている状態等を言うものである。この場合においては、第1のバリア層が窓開きになっている部分を通して、変色層の一部を目視により観察することができる。
更に、「バリア性を有する」とは、大気成分の透過度が低いことを意味している。例えば、大気に露出されることで変色する物質として酸素と反応して変色する物質を用いている場合には、「バリア性を有する」とは、酸素透過度が低いことを意味しており、特に、タイムインジケーターの想定される使用可能期間内において、「バリア性を有する」層を透過する酸素の量が、変色層の色を人の目から見て判別できる程度には変色させないことを意味する。ここで、タイムインジケーターの想定される使用可能期間は、本開示のタイムインジケーターの用途等に応じて適宜定められる期間であると理解される。また、「人の目から見て判別できる程度」に該当しない程度、すなわち、「人の目から見て判別できない程度」とは、変色層の色の変化が、JIS Z 8781に準拠するL表色系における、明度差ΔLの絶対値について、10.0以下、8.0以下、6.5以下、5.0以下、3.0以下、1.0以下、又は0.5以下であり、かつ色差ΔEabの値が、20.0以下、15.0以下、10.0以下、8.0以下、6.5以下、5.0以下、3.0以下、1.0以下、又は0.5以下であることを意味する。
なお、大気に露出されることで変色する物質として酸素と反応して変色する物質を用いている場合、第1のバリア層の、JIS K 7126−2に準拠して測定した25℃、50%Rh(相対湿度)における酸素透過度は、15mL/m・24hr・atm以下、10mL/m・24hr・atm以下、5mL/m・24hr・atm以下、3mL/m・24hr・atm以下、又は1mL/m・24hr・atm以下であることができる。
第1のバリア層として無機物蒸着膜又は有機物コーティング膜を用いる場合、第1のバリア層の厚さは、100nm以上、200nm以上、300nm以上、500nm以上、700nm以上、又は1μm以上であることが、強度及びバリア性を確保するする観点から好ましく、また5μm以下、4μm以下、3μm以下、又は2μm以下であることが、蓋材としての取り扱い性を向上させる観点から好ましい。
第1のバリア層としてバリア性樹脂層又は有機物コーティング膜を用いる場合、透明バリア層の厚さは、7μm以上、10μm以上、又は15μm以上であることが、強度及びバリア性を確保する観点から好ましく、また100μm以下、80μm以下、60μm以下、55μm以下、50μm以下、45μm以下、40μm以下、又は35μm以下であることが、蓋材としての取り扱い性を向上させる観点から好ましい。
また、第1のバリア層は、随意の第1のバリア層シーラント層又は接着層を具備していてもよい。
シーラント層は、第1のバリア層を変色層にヒートシールするための随意の層である。シーラント層の存在により、第1のバリア層と変色層を密着させ、その結果、層間からの意図しない大気成分の侵入を防止することができる。
シーラント層としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−メタクリル酸コポリマー(EMAA)、エチレン−アクリル酸コポリマー(EAA)、アイオノマー樹脂、エチレン−酢酸ビニルコポリマーなどの樹脂を用いることができる。
また、シーラント層としては、これらの樹脂で構成されていない、市販のイージーピール樹脂やイージーピールシーラントフィルムを用いてもよい。
接着層は、第1のバリア層を変色層に接着させるための随意の層である。接着層としては、例えば、ドライラミネート接着剤、アンカーコート接着剤、ホットメルト接着剤、水溶性接着剤、エマルション接着剤、及び押出ラミネート用の熱可塑性樹脂等を用いることができる。
〈バリア性剥離シート〉
バリア性剥離シートは、他の基材に張り付けた際に、それ自身及び他の基材を実質的に破壊せずに剥離することが可能なバリア性シートであり、バリア層、及び易剥離性粘着層又は易剥離性樹脂層を少なくとも有する層であってよい。
バリア層としては、第1のバリア層に関して挙げたものに加え、アルミニウム箔等の金属箔、アルミニウム等の有色蒸着層等を用いることができる。すなわち、このバリア層は、バリア性を有していればよく、光透過性を有していても有していなくてもよい。
易剥離性粘着層としては、例えば公知の粘着剤を用いることができる。
易剥離性樹脂層は、易剥離性樹脂を含有している層である。
易剥離性樹脂層の厚さは、良好な接着性を確保する観点から、5μm以上、7μm以上、又は10μm以上であり、かつ30μm以下、25μm以下、又は20μm以下であることが好ましい。
易剥離性樹脂組成物としては、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、熱可塑性エラストマー、アイオノマー樹脂等を単独で又は混合させて用いることができる。
バリア性剥離シートは、第1のバリア層の一部であってよく、使用時に、第1のバリア層から、バリア性剥離シートを分離させて、バリア性剥離シートを剥離させてもよい。この場合には、バリア性剥離シートは、第1のバリア層と同一の材料からなるものであってよい。
バリア性剥離シートが第1のバリア層の一部である場合、例えば第1のバリア層を、易カット性フィルム、より具体的には、直線カットフィルムによって構成することができる。
第1のバリア層が易カット性フィルム、特に直線カットフィルムであることにより、第1のバリア層とバリア性剥離シートとを分離させる際に、第1のバリア層とバリア性剥離シートとの境界に沿った第1のバリア層の端部が、所望の形状、例えば直線状になるように分離することができる。これにより、大気に露出する主表面を狙い通りの形状にすることができ、例えば主表面から変色層に吸収される大気の量に偏りを生じにくくして、タイムインジケーターの精度をより高めることができる。
ここで、易カット性とは、少なくとも1つの方向に、成人男性が大きなストレスを感じることなく、手で引裂くことができる性質をいう。例えば、易カット性とは、少なくとも1つの方向において引裂強さが、20.0N/mm以下、15.0N/mm以下、10.0N/mm以下、8.0N/mm以下、又は5.0N/mm以下である場合をいう。ここで、引裂き強さは、JIS K7128−1に準拠したトラウザー引裂法に基づいて、株式会社東洋精機製作所製のストログラフVES1Dを用いて、115mm×50mmのサンプルサイズかつ長手方向のスリット45mmで、試験速度200mm/min、つかみ具間距離75mm、測定距離150mmとし、3回の測定値の平均値をいう。また、直線カットフィルムとは、直線カット性を有するフィルムであり、フィルムの直線カット性とは、引き裂こうとすると、フィルムの分子配向等に起因して、直線状に容易に引き裂くことができるフィルムの性質をいう。
また、バリア性剥離シートが第1のバリア層の一部である場合、第1のバリア層とバリア性剥離シートの境界に少なくとも1以上の分離手段を設けるのが好ましい。
第1のバリア層とバリア性剥離シートの境界に分離手段を設けることにより、第1のバリア層とバリア性剥離シートとを分離させる際に、より境界に沿って分離させやすくすることができ、第1のバリア層とバリア性剥離シートとの境界に沿った第1のバリア層の端部を、所望の形状、例えば直線状に形成することができる。
このような分離手段としては、例えば、第1のバリア層とバリア性剥離シートの境界の全部または一部にわたって延在するハーフカットを挙げることができる。
また、分離手段としては、バリア性剥離シートと変色層との間に離形層を設け、バリア性剥離シートを変色層から剥がれやすくすることで、バリア性剥離シートを第1のバリア層から分離させやすくすることが挙げられる。
更に、このような分離手段としては、第1のバリア層とバリア性剥離シートの境界の端部にノッチを設けることが挙げられる。このような場合、ノッチのある部分から第1のバリア層とバリア性剥離シートとの境界部分を引き裂いて、第1のバリア層とバリア性剥離シートとを分離させることができる。
図5Aは、使用開始前における、本開示の第6の実施形態に従うタイムインジケーターの断面を示す模式図である。
図5Aに示すように、本開示の第6の実施形態に従うタイムインジケーター100fは、第1のバリア層10とバリア性剥離シート40の境界に、ハーフカット61が設けられている。タイムインジケーター100fの使用時には、ハーフカット61に沿ってバリア性剥離シート40を第1のバリア層10から切り離すことで、容易にバリア性剥離シートを第1のバリア層から分離させることができる。
また、図5Bは、使用開始前における、本開示の第7の実施形態に従うタイムインジケーターの断面を示す模式図である。
図5Bに示すように、本開示の第7の実施形態に従うタイムインジケーター100gは、バリア性剥離シート40と変色層20との間に、離形層62が設けられている。タイムインジケーター100gの使用時には、バリア性剥離シート40をタイムインジケーター100gから剥離させる際に、バリア性剥離シート40を変色層20から容易に剥離させることができ、他方、第1のバリア層は変色層20に固定されているため、変色層から剥離しにくく、これにより、容易にバリア性剥離シートを第1のバリア層から分離させることができる。
更に、図5Cは、使用開始前における、本開示の第8の実施形態に従うタイムインジケーターの断面を示す模式図である。
図5Cに示すように、本開示の第8の実施形態に従うタイムインジケーター100hは、第1のバリア層10とバリア性剥離シート40の境界の端部に、ノッチ63が設けられている。タイムインジケーター100hの使用時には、ノッチ63を起点として第1のバリア層10とバリア性剥離シート40の境界に沿ってバリア性剥離シート40を第1のバリア層10から切り離すことで、容易にバリア性剥離シートを第1のバリア層から分離させることができる。
また、バリア性剥離シートは、第1のバリア層とは別個の層であってもよい。
〈変色層〉
変色層は、大気に露出されることで変色する物質を含有している層である。「大気に露出されることで変色する物質」とは、大気中に存在する酸素や水蒸気、二酸化炭素等の大気中に含まれる物質に対して反応し、変色する物質を指す。
変色層は、大気に露出されることで変色する物質を含有している樹脂層、紙、又は印刷であってよい。
変色層がこのような物質を含有している樹脂層である場合、変色層は、例えば熱可塑性樹脂を更に含んでいることができる。
熱可塑性樹脂としては、大気透過性を有する熱可塑性樹脂を用いることができる。このような熱可塑性樹脂としては、例えばポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、及びこれらの誘導体、並びにこれらの混合物が挙げられる。
本開示に関して、ポリオレフィン系樹脂は、エチレン、プロピレン等のオレフィン系モノマーを有するポリマーを意味するものであり、したがってオレフィン系モノマーのみからなるポリマー(ポリオレフィン)だけでなく、オレフィン系モノマーと、(メタ)アクリル酸、アクリレートモノマー、酢酸ビニル等の他のモノマーから構成されるポリマーも意味する。また、ポリオレフィン系樹脂は、酸変性されていても、酸変性されていなくてもよい。
ポリオレフィン系樹脂としては、特にポリエチレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂が挙げられる。ポリエチレン系樹脂としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−メチルアクリレート共重合体(EMA)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、カルボン酸変性ポリエチレン、アイオノマー、及びこれらの誘導体、並びにこれらの混合物が挙げられる。また、ポリプロピレン系樹脂としては、ポリプロピレン(PP)ホモポリマー、ランダムポリプロピレン(ランダムPP)、ブロックポリプロピレン(ブロックPP)、塩素化ポリプロピレン、カルボン酸変性ポリプロピレン、及びこれらの誘導体、並びにこれらの混合物が挙げられる。
熱可塑性樹脂の熱特性としては、例えば、そのメルトマスフローレート(MFR)が、JIS K7210に準拠して測定した場合に、0.5g/10min以上、1.0g以上、3.0g/10min以上、又は5.0g/10min以上であってもよく、100g/10min以下、50g/10min以下、30g/10min以下、20g/10min以下、又は15g/10min以下、又は10g/10min以下であってもよい。
変色層が紙である場合、変色層は、例えば紙シートに大気に露出されることで変色する物質を含浸させたもの、又は紙パルプにこのような物質を混ぜ込んだものを用いることができる。
変色層が印刷である場合、変色層は、例えば大気に露出されることで変色する物質を液体に溶解又は分散させたインキを用いて、基体上に印刷することによって形成することができる。この基体は、例えば第1のバリア層又は第2のバリア層であってよく、他の追加の層であってよい。
(大気に露出されることで変色する物質)
大気に露出されることで変色する物質は、大気中に存在する酸素や水蒸気、二酸化炭素等の大気中に含まれる物質に対して反応し、変色する物質である。このような物質としては、例えば酸素を吸収して変色する酸素吸収剤、水蒸気を吸収して変色する吸湿剤、二酸化炭素を吸収して変色する二酸化炭素吸収剤等が挙げられる。したがって、変色層は、酸素吸収剤を含有している酸素吸収層であってよい。
大気に露出されることで変色する物質は、酸素を吸収して変色する酸素吸収剤であってよい。酸素吸収剤としては、酸素欠損を有する酸化セリウム、酸化チタン、酸化還元色素、又はロイコ染料等が挙げられる。更に他の酸素吸収剤としては、メチレンブルー、メチレングリーン、バリアミンブルーB、ジフェニルアミン、フェロイン、カプリブルー、サフラニンT、インジゴ、インジゴカルミン、インジゴ白、又はインジルビン等が挙げられる。また、酸素吸収剤は、高い酸素吸収能を発揮するため、粉体で用いることができる。酸素吸収剤の平均粒子径としては、0.01〜20μmのものを使用できる。ここで平均粒子径は、レーザー回折散乱式粒度分布装置によって測定される。
ここで、酸化セリウムの酸素欠損は、強還元雰囲気下での還元処理によって、以下の式(1)で表されるように、酸化セリウムの結晶格子中から酸素が強制的に引き抜かれて酸素欠損状態(CeO2−x、0<x<2)となることによりもたらされる。還元処理は、例えば水素ガスなどの還元性雰囲気下、1000℃などの高温で熱処理すること等により行うことができる。
CeO+xH→CeO2−x+xHO ・・・(1)
そして、以下の式(2)に示すように、酸素が欠損した部分が、酸素と反応することにより、酸素吸収剤としての効果が発揮される。
CeO2−x+(x/2)O→CeO ・・・(2)
上記のxの値は、1.0以下の正数であることができ、中でも0.7以下の正数であることが好ましい。上記の式(2)に示すように、酸化セリウムは酸素との反応において雰囲気中に水が存在することは必要とされない。
また、大気に露出されることで変色する物質は、大気中の水を吸収して変色する物質であってよい。このような物質としては、例えば塩化コバルトを含浸させた青色シリカゲル(吸収量に応じて、青色→紫色→ピンク色に変色する)を挙げることができるが、特に限定されない。
変色層中の、大気に露出されることで変色する物質の含有量は、変色層の質量を基準として、20質量%以上、30質量%以上、40質量%以上又は50質量%以上であることができ、また75質量%以下、70質量%以下、又は60質量%以下であることができる。変色層中の、大気に露出されることで変色する物質の含有量が上記の範囲内であることにより、大気吸収前後にわたる良好な色変化及び変色層の成形性を両立させることができる。また、本発明のタイムインジケーターにおいては、大気に露出されることで変色する物質の含有量及び/又はその他の成分、例えば熱可塑性樹脂等の種類を調節することにより、変色層全体が大気を吸収することにより変色するまでの時間を調節することができる。
また、変色層は、随意のスキン層を更に具備していてもよい。スキン層は、変色層の一方又は両方の面に存在していてよい。スキン層の存在により、変色層の表面を平滑にし、他の層との間の隙間をなくし、その結果隙間からの意図しない大気の侵入を防止することができる。また、スキン層の存在により、その厚みや材質を選択することで変色層に透過する大気成分、すなわち大気中の物質(例えば酸素等)の量を調整することで、変色の速度を調整することができる。
スキン層は、熱可塑性樹脂で構成されていてよい。熱可塑性樹脂としては、変色層に関して挙げた熱可塑性樹脂を用いることができる。スキン層を構成する熱可塑性樹脂は、変色層を構成する熱可塑性樹脂と同種であっても異なっていてもよい。
スキン層の厚さは、3μm以上、5μm以上、7μm以上、又は10μm以上であることができ、また30μm以下、又は20μm以下であることができる。
スキン層を構成する熱可塑性樹脂の熱特性としては、例えば、そのメルトマスフローレート(MFR)が、JIS K7210に準拠して測定した場合に、0.1g/10min以上、0.5g/10min以上、1.0g以上、3.0g/10min以上、又は1.5g/10min以上であってもよく、30g/10min以下、20g/10min以下、又は15g/10min以下、10g/10min以下、8g/10min以下、又は5.0g/10min以下であってもよい。
〈第2のバリア層〉
第2のバリア層は、バリア性を有する。また、第2のバリア層は、光透過性を有していても有していなくてもよい。
第2のバリア層としては、第1のバリア層に関して挙げたものに加え、アルミニウム箔等の金属箔、アルミニウム等の有色蒸着層等を用いることができる。すなわち、この第2のバリア層は、バリア性を有していればよく、光透過性を有していても有していなくてもよい。
第2のバリア層の厚さは、3μm以上、5μm以上、7μm以上、又は10μm以上であることができ、また100μm以下、50μm以下、30μm以下、又は20μm以下であることができる。
また、第2のバリア層は、随意のシーラント層、樹脂層、及び接着層を具備していてよい。
接着層及びシーラント層としては、第1のバリア層に関して挙げた接着層及びシーラント層を用いることができる。第2のバリア層における接着層及びシーラント層は、第1のバリア層における接着層及びシーラント層と同種であっても異なっていてもよい。
樹脂層としては、例えば耐衝撃性、耐摩耗性等に優れた樹脂を使用することができる。例えば、これに限られないが、特に、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリアクリロニトリル(PAN)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、延伸又は無延伸ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート等の飽和ポリエステル、ナイロン(登録商標)、ナイロン6、ナイロンMXD6等のポリアミド等を単独で、又は2種類以上組み合わせて複層で使用することができる。
樹脂層の厚さとしては、10μm以上、又は12μm以上であることができ、また100μm以下、80μm以下、60μm以下、50μm以下、40μm以下、30μm以下、又は20μm以下であることができる。
〈積層体接着層〉
積層体接着層は、積層体の第2のバリア層の側を他の基材に接着するための随意の接着層である。
積層体接着層としては、上記の第1のバリア層における接着層に関して挙げた接着層を用いることができる。
〈表示〉
本開示のタイムインジケーターは、時間の経過を示す表示を有していることができる。
時間の経過を示す表示としては、例えば目盛、文字等、及びこれらの組合せ等が挙げられるが、これらに限定されない。
この表示は、例えば第1のバリア層側から見えるように配置されていることができる。
この表示は、第1のバリア層側から見えるように配置されている限り、その位置は特に限定されず、例えば、積層体の表面、又は第1のバリア層、変色層、及び第2のバリア層のうちいずれか2つの層の間、若しくはいずれかの層の内部に配置されていてよい。
また、時間の経過を示す表示の色は、特に限定されないが、大気吸収前の変色層の色と判別がしにくい色であることが好ましい。大気吸収前においては表示の色が変色層の色と同化して視認しにくくなる一方で、大気吸収後においては視認しやすくなるためである。
ここで、「大気吸収前の変色層の色と判別がしにくい色」とは、表示の色と、大気吸収前の変色層の色との間において、JIS Z 8781に準拠するL表色系で、明度差ΔLの絶対値が、10.0以下、8.0以下、6.5以下、5.0以下、3.0以下、1.0以下、又は0.5以下であり、かつ色差ΔEabの値が、20.0以下、15.0以下、10.0以下、8.0以下、6.5以下、5.0以下、3.0以下、1.0以下、又は0.5以下であることを意味するものである。
ここで、時間の経過を示す表示のL値、a値及びb値をそれぞれL 、a 及びb とし、かつ大気吸収前の変色層のL値、a値及びb値をそれぞれL 、a 及びb とすると、表示の色と大気吸収前の変色層の色との間の色差ΔEabの値は、以下の式で表される。
Figure 2020183875
図6Aに示すタイムインジケーター100iは、「1w」、「2w」、及び「3w」との、それぞれ使用開始から1週間、2週間、及び3週間経過したことを示す表示が、第1のバリア層10側から見たときに認識できるように配置されている。このタイムインジケーター100iは、バリア性剥離シート40を剥離させることにより、使用が開始される。
そして、図6Bは、使用開始後、一定期間が経過した後における、タイムインジケーター100iを示している。図6Bに示すように、変色層20のうち変色した領域25が「1w」と「2w」の表示の間にまで到達している。このことは、タイムインジケーター100iの使用を開始してから少なくとも1週間以上経過したことを示している。
このように、タイムインジケーター100iが表示を有することにより、使用開始からの経過時間を容易に認識することができる。
《包装システム》
本開示の包装システムは、本開示のタイムインジケーターのうち、バリア性剥離シートを有するもの、及び包装材を有している。本開示の包装システムにおいて、タイムインジケーターのバリア性剥離シートが包装材と一体となっている。そして、包装材による包装を開封することにより、バリア性剥離シートが剥離され、それによって変色層の主表面の一部が大気中に露出されて、変色層の大気中に露出された部分から、変色層が連続的に変色することで、包装が開封されたことを検知できる。
なお、「バリア性剥離シートが包装材と一体となっている」とは、バリア性剥離シートが包装材と一つの部材となっていることを意味しており、例えば、バリア性剥離シートと包装材とが一つのシートとして構成されていることによって一つの部材となっていてもよく、又はバリア性剥離シートと包装材とが互いに接着されて一つの部材となっていてもよい。
図7Aは、本開示の第1の実施形態に従う包装システムによって、被包装物が包装されている状態を示す模式図である。
図7Aに示すように、本開示の第1の実施形態に従う包装システムにおいて、被包装物200は、バリア性剥離シート40a及び第1のバリア層10で構成されている包装材によって、包装されている。第2のバリア層30は、被包装物200と密着していても、していなくてもよい。
図7Bは、本開示の第1の実施形態に従う包装システムにおいて、包装を開封した状態を示す模式図である。
図7Bに示すように、本開示の第1の実施形態に従う包装システムにおいて、包装材のうちバリア性剥離シート40aと一体となっている部分を、包装材のうち第1のバリア層10と一体となっているから分離することにより、包装が開封されている。これにより、タイムインジケーターの変色層20の主表面の一部が大気に露出し、タイムインジケーターが機能する。
《実施例1〜4及び比較例1》
〈実施例1〉
酸素欠損を有する酸化セリウム(CeO1.5)55質量部と、低密度ポリエチレン45質量部とを混錬し、ペレット状に押出して、変色層用マスターバッチを作製した。
このマスターバッチと、スキン層樹脂としての直鎖状低密度ポリエチレンを用いて、2種3層フィルムのインフレーション製膜機を用いて、スキン層20μm/変色層35μm/スキン層20μmとなるように積層し、次いで幅10mm、長さ40mmの大きさの長方形状になるようにカットし、変色層を作製した。
第2のバリア層としてGXフィルム(GX−P−F 凸版印刷株式会社製)を幅20mm、長さ50mmの大きさの長方形状にカットし、ドライラミネート接着剤を用いて上記変色層を、第2のバリア層の中心部分にくるように積層させた。
第1のバリア層としてGXフィルムを幅30mm、長さ50mmの大きさの長方形状にカットし、変色層が積層されている面側に、変色層及び第2のバリア層の全面が覆いかぶさるように、易剥離性接着剤を用いて第1のバリア層を積層させ、実施例1のタイムインジケーターを作製した。
なお、実施例1のタイムインジケーターは、図8に示すような構成を有していた。図8に示すタイムインジケーター100jは、第1のバリア層10、変色層20、及び第2のバリア層30がこの順で積層されている。また、第1のバリア層10とバリア性剥離シート40は一体として形成されており、これらの境界にノッチ63が設けられている。タイムインジケーター100jの使用時には、ノッチ63を起点として第1のバリア層10とバリア性剥離シート40の境界に沿ってバリア性剥離シート40を第1のバリア層10から切り離すことで、容易にバリア性剥離シートを第1のバリア層から分離させることができる。
また、この実施例1のタイムインジケーターの積層構成は、下記のとおりであった:
GXフィルム/易剥離性接着剤/スキン層/変色層/スキン層//GXフィルム
〈実施例2〉
第1のバリア層として、GXフィルムに代えて、EVOHフィルム(ノンキャッチ 共同印刷株式会社製)を用いたことを除いて、実施例2のタイムインジケーターを作製した。
〈実施例3〉
第1のバリア層として、GXフィルムに代えて、COCフィルム(TOPAS 8007F−600 ポリプラスチックス株式会社製)を用いたことを除いて、実施例3のタイムインジケーターを作製した。
〈実施例4〉
第1のバリア層として、GXフィルムに代えて、GXフィルムにCOCフィルムを重ねたものを用いたことを除いて、実施例4のタイムインジケーターを作製した。
〈比較例1〉
第1のバリア層として、GXフィルムに代えて、LLDPEフィルム(エボリューSP2520 プライムポリマー株式会社製)を用いたことを除いて、比較例1のタイムインジケーターを作製した。
《インジケーター機能及び直進カット性の確認》
各例のタイムインジケーターの第1のバリア層に、一方の端面から長さ方向10mmの位置に切り込み(ノッチ)を設け、その切り込みから幅方向に向かって真っすぐ第1のバリア層を切り裂くことで、変色層の主表面の一部を大気に露出させ、タイムインジケーターを開始させた。
なお、この実験は各例のタイムインジケーターそれぞれについて、ノッチのみを設けたもの、第1のバリア層の切り裂き予定部分にハーフカット線を設けたもの、及び第1のバリア層の切り裂き予定部分の、変色層及び第2のバリア層との層間に離形層(シリコン)を設けたものの、計3パターンで実験した。それぞれについて結果を表1に示す。
Figure 2020183875
実施例1〜4については、変色層の主表面の大気に露出させた部分から変色が始まり、時間経過とともに変色層の長さ方向に向かって変色していったことから、表1において「〇」で示しているように、インジケーター機能が発揮されていた。
一方、比較例1については、変色層の主表面の一部を大気に露出させる前から、変色層の全面が変色しており、表1において「×」で示しているように、インジケーター機能が発揮されていなかった。これは第1のバリア層に用いたLLDPEフィルムがバリア性を有していなかったため、インジケーター開始前に変色層が変色してしまったと理解できる。
また、表1において「△」で示しているように、比較例1では、ハーフカット線や離形層を設けることにより、第1のバリア層の直線カット性は改善したが、不十分であった。
第1のバリア層としてCOC又はCOCとGXを貼り合わせたものを用いた実施例3及び4では、ハーフカット線や離形層を設けずとも、第1のバリア層を真っ直ぐ切り裂くことができ、表1において「〇」で示しているように、インジケーターの開始部分が長さ方向に対して垂直であった。これは、COCが、直進カット性を有していることによると理解できる。
更に、表1において「◎」で示しているように、実施例3及び4では、第1のバリア層にハーフカット線や離形層を設けることにより、第1のバリア層をより真っ直ぐに切り裂くことができた。
また、第1のバリア層としてGX又はEVOHを用いた実施例1及び2については、表1において「×」で示しているように、ハーフカット線又は離形層を設けなかった場合は真っ直ぐ切り裂くことができなかった。これは、GX又はEVOHが直進カット性を有しないことによると考えられる。
しかしながら、表1において「〇」で示しているように、GX又はEVOHについては、ハーフカット線又は離形層を導入することで、第1のバリアフィルムを真っ直ぐ切り裂くことができた。
10 第1のバリア層
20 変色層
20a 主表面のうち大気中に露出する部分
25 変色した領域
27 変色していない領域
30 第2のバリア層
40 バリア性剥離シート
61 ハーフカット
62 離形層
63 ノッチ
100a〜j タイムインジケーター
200 被包装物

Claims (13)

  1. 第1のバリア層、変色層、及び第2のバリア層がこの順で積層されている積層体を有しており、
    前記変色層は、大気に露出されることで変色する物質を含有しており、
    前記第1のバリア層の少なくとも一部が光透過性を有し、それによって前記変色層の少なくとも一部を、前記第1のバリア層の少なくとも一部を通して目視により観察することができ、かつ
    使用時に前記変色層の主表面の一部を大気中に露出させ、それによって、前記変色層を、前記変色層の大気中に露出された部分から連続的に変色させる、
    タイムインジケーター。
  2. 前記大気に露出されることで変色する物質が、酸素を吸収して変色する酸素吸収剤である、請求項1に記載のタイムインジケーター。
  3. 時間の経過を示す表示を有する、請求項1又は2に記載のタイムインジケーター。
  4. 前記表示が、前記第1のバリア層側から見えるように配置されている、請求項3に記載のタイムインジケーター。
  5. 前記変色層の主表面の一部がバリア性剥離シートによって被覆されており、
    前記使用時に前記バリア性剥離シートを剥離させることによって、前記変色層の主表面の一部を大気中に露出させ、それによって、前記変色層を、前記変色層の大気中に露出された部分から連続的に変色させる、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載のタイムインジケーター。
  6. 前記バリア性剥離シートが、前記第1のバリア層の一部であり、前記使用時に、前記第1のバリア層から、前記バリア性剥離シートを分離させて、前記バリア性剥離シートを剥離させる、請求項5に記載のタイムインジケーター。
  7. 前記第1のバリア層と前記バリア性剥離シートの境界に少なくとも1以上の分離手段を有する、請求項6に記載のタイムインジケーター。
  8. 前記第1のバリア層が易カット性フィルムからなる、請求項6又は7に記載のタイムインジケーター。
  9. 前記易カット性フィルムが直線カットフィルムである、請求項8に記載のタイムインジケーター。
  10. 前記バリア性剥離シートが、前記第1のバリア層とは別個の層であり、前記使用時に、前記バリア性剥離シートを剥離させる、請求項5に記載のタイムインジケーター。
  11. 前記変色層の主表面の一部が円形又は環状であり、
    前記使用時において、前記変色層の主表面の一部から、前記変色層を連続的に同心円状に外側又は内側に向かって変色させるようにする、請求項5〜10のいずれか一項に記載のタイムインジケーター。
  12. 前記変色層は、長手方向と短手方向を有する細長形状であり、
    前記変色層の主表面の一部が前記変色層の長手方向の一方の端部に配置されており、
    前記変色層の長手方向の一方の端部からもう一方の端部に向かって直線的に変色させるようにする、
    請求項5〜10のいずれか一項に記載のタイムインジケーター。
  13. 請求項5〜12のいずれか一項に記載のタイムインジケーター及び包装材を有しており、
    前記バリア性剥離シートが前記包装材と一体となっており、
    前記包装材による包装を開封することにより、前記バリア性剥離シートが剥離され、それによって前記変色層の主表面の一部を大気中に露出させて、前記変色層の大気中に露出された部分が変色することで、前記包装が開封されたことを検知できる、
    タイムインジケーター付き包装システム。
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