JP2020183041A - タイムインジケーター - Google Patents

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Atsushi Yasuda
篤史 安田
雅之 細井
Masayuki Hosoi
雅之 細井
謙太 鈴木
Kenta Suzuki
謙太 鈴木
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Abstract

【課題】被包装物を開封してから所定の時間の経過を容易に把握することができるタイムインジケーターの提供。【解決手段】接着層10、バリア性剥離シート20、変色層30、及びバリア性基材層40をこの順に有している積層体を有し、変色層30は、大気に露出されることで変色する物質を含有しており、使用時に、積層体から接着層10及びバリア性剥離シート20を分離させることによって、変色層30の少なくとも一部を大気中に露出させ、それによって、変色層30を大気中に露出された部分から連続的に変色させるタイムインジケーター。【選択図】図1A

Description

本開示は、タイムインジケーターに関する。
近年、商品の有効期限等を表す方法として、種々の方法が検討されている。このような方法の一態様として、大気中の酸素による色変化によって所定の時間の経過を表すタイムインジケーターが提案されている。
例えば、特許文献1は、第1のバリア層、酸素吸収層、及び第2のバリア層をこの順で積層した状態で具備しており、かつ使用時に酸素吸収層の側面の少なくとも一部を大気中に露出させ、それによって酸素吸収層の大気中に露出された部分から酸素を吸収させて酸素吸収層を連続的に変色させる、タイムインジケーターを開示している。
なお、特許文献2は、内容物を包装した包装箱体を、シュリンク包装フィルムでシュリンク包装したシュリンク包装体であって、この包装箱体とシュリンク包装フィルムとの間の両面に、芳香フィルムと芳香保護フィルムとを易剥離可能に積層接着した芳香ラベルを開示している。
特開2018−4391号公報 特開平7−267272号公報
医薬品、飲料水、又は食料品等の製品には、腐敗又は劣化等した内容物の飲食又は使用を防止するために、製造時からの経過時間に加えて、製品を開封してからの経過時間に応じて、消費期限が判断されるものがある。
そして、製品を開封してからの経過時間を把握するためには、製品の使用者が製品を開封した直後からの経過時間の測定を開始することが望ましい。
本開示は、被包装物を開封してから所定の時間の経過を容易に把握することができるタイムインジケーターを提供することを目的とする。
本開示者は、以下の手段により上記課題を達成することができることを見出した:
《態様1》
接着層、バリア性剥離シート、変色層、及びバリア性基材層をこの順に有している積層体を有しており、
前記変色層は、大気に露出されることで変色する物質を含有しており、かつ
使用時に、前記積層体から前記接着層及び前記バリア性剥離シートを分離させることによって、前記変色層の少なくとも一部を大気中に露出させ、それによって、前記変色層を、前記変色層のうちの大気中に露出された部分から変色させる、
タイムインジケーター。
《態様2》
前記接着層が、ヒートシール性又は粘着性を有している、態様1に記載のタイムインジケーター。
《態様3》
前記バリア性剥離シート及び前記変色層の間の少なくとも一部にバリア層が配置されており、
前記バリア層は、少なくとも一部が光透過性を有しており、かつ
使用時に、前記積層体から前記接着層及び前記バリア性剥離シートを分離させることによって、前記変色層の一部を大気中に露出させ、それによって、前記変色層を、前記変色層のうちの大気中に露出された部分から連続的に変色させる、
態様1又は2に記載のタイムインジケーター。
《態様4》
前記バリア層が、前記変色層の主表面の一部にわたって延在しており、前記使用時に、前記積層体から前記接着層及び前記バリア性剥離シートを分離させることによって、前記変色層の前記主表面の一部を大気中に露出させる、態様3に記載のタイムインジケーター。
《態様5》
前記変色層は、長手方向と短手方向を有する細長形状であり、
前記主表面の一部が前記変色層の長手方向の一方の端部に配置されており、
使用時において、前記変色層を、前記主表面の一部から、前記変色層の長手方向の他方の端部に向かって直線的に変色させるようにする、
態様4に記載のタイムインジケーター。
《態様6》
前記主表面の一部が円形又は環状であり、
前記使用時において、前記主表面の一部から前記変色層を連続的に同心円状に外側又は内側に向かって変色させるようにする、態様4に記載のタイムインジケーター。
《態様7》
前記バリア層が、前記変色層の主表面全体にわたって延在しており、前記使用時に、前記積層体から前記接着層及び前記バリア性剥離シートを分離させることによって、前記変色層の側面の一部を大気中に露出させる、態様3に記載のタイムインジケーター。
《態様8》
前記変色層が、長手方向と短手方向を有する細長形状であり、かつ
使用時に、前記積層体から前記接着層及び前記バリア性剥離シートを分離させることによって、前記変色層の長手方向の一方の端部の側面の一部を大気中に露出させ、それによって、前記変色層を、前記変色層の長手方向の他方の端部に向かって直線的に変色させる、態様7に記載のタイムインジケーター。
《態様9》
前記変色層が酸素吸収剤を含有している酸素吸収層である、態様1〜8のいずれか一つに記載のタイムインジケーター。
《態様10》
時間の経過を示す表示を有する、態様3〜9のいずれか一つに記載のタイムインジケーター。
《態様11》
前記表示が、前記バリア層側から見えるように配置されている、態様10に記載のタイムインジケーター。
《態様12》
前記表示の色と、大気に露出される前の変色層の色との間において、JIS Z 8781に準拠するL*a*b*表色系で、
明度差ΔL*の絶対値が10.0以下であり、かつ
色差ΔE*abの値が20.0以下である、
態様10又は11に記載のタイムインジケーター。
《態様13》
包装材によって包装されている被包装物であって、
前記被包装物と前記包装材との間に、態様1〜12のいずれか一つに記載のタイムインジケーターが配置されており、
前記タイムインジケーターは、前記被包装物に固定されており、
前記タイムインジケーターの前記接着層は、前記包装材に接着されており、
前記被包装物を開封する際に、前記包装材と共に前記接着層及び前記バリア性剥離シートが前記積層体から分離されることによって、前記使用が開始される、
包装材によって包装されている被包装物。
《態様14》
前記包装材がシュリンクフィルムである、態様13に記載の被包装物。
本開示によれば、被包装物を開封してから所定の時間の経過を容易に把握することができるタイムインジケーターを提供することができる。
図1Aは、使用前における、本開示の第1の実施形態に従うタイムインジケーターの模式断面図である。 図1Bは、使用開始時における、本開示の第1の実施形態に従うタイムインジケーターの模式断面図である。 図1Cは、使用を開始してから一定期間経過した後における、本開示の第1の実施形態に従うタイムインジケーターの模式断面図である。 図2Aは、使用前における、本開示の第2の実施形態に従うタイムインジケーターの模式断面図である。 図2Bは、使用開始時における、本開示の第2の実施形態に従うタイムインジケーターの模式断面図である。 図2Cは、使用を開始してから一定期間経過した後における、本開示の第2の実施形態に従うタイムインジケーターの模式断面図である。 図3Aは、使用前における、本開示の第3の実施形態に従うタイムインジケーターの模式断面図である。 図3Bは、使用を開始してから一定期間経過した後における、本開示の第3の実施形態に従うタイムインジケーターを、バリア層側から見た模式図である。 図4Aは、使用前における、本開示の第4の実施形態に従うタイムインジケーターの模式断面図である。 図4Bは、使用を開始してから一定期間経過した後における、本開示の第4の実施形態に従うタイムインジケーターを、バリア層側から見た模式図である。 図5Aは、使用前における、本開示の第5の実施形態に従うタイムインジケーターの模式断面図である。 図5Bは、使用開始時における、本開示の第5の実施形態に従うタイムインジケーターの模式断面図である。 図5Cは、使用を開始してから一定期間経過した後における、本開示の第5の実施形態に従うタイムインジケーターの模式断面図である。 図6Aは、使用前における、本開示の第6の実施形態に従うタイムインジケーターを、バリア層側から見た模式図である。 図6Bは、使用を開始してから一定期間経過した後における、本開示の第6の実施形態に従うタイムインジケーターを使用している状態を、バリア層側から見た模式図である。 図7Aは、本開示の第1の実施形態に従う被包装物が、包装材によって包装されている状態を示す模式断面図である。 図7Bは、本開示の第1の実施形態に従う被包装物を開封した状態を示す模式断面図である。
以下、本開示の実施の形態について詳述する。なお、本開示は、以下の実施の形態に限定されるのではなく、開示の本旨の範囲内で種々変形して実施できる。
《タイムインジケーター》
本開示のタイムインジケーターは、接着層、バリア性剥離シート、変色層、及びバリア性基材層をこの順に有している積層体を有している。そして、変色層は、大気に露出されることで変色する物質を含有している。
本開示のタイムインジケーターは、使用時に、積層体から接着層及びバリア性剥離シートを分離させることによって、変色層の少なくとも一部を大気中に露出させ、それによって変色層を、変色層のうちの大気中に露出された部分から連続的に変色させる。すなわち、本開示のタイムインジケーターにおいて、変色層は、使用前にはバリア性剥離シート、及びバリア性基材層によって大気から遮蔽されており、使用時に積層体から接着層及びバリア性剥離シートを分離させることによってはじめて大気に露出して変色する。
本開示のタイムインジケーターは、変色層の上に接着層及びバリア性剥離シートが配置されており、例えば、接着層を介して、包装材のような他の基材に接着しておき、使用時に他の基材をタイムインジケーターから分離させることにより、他の基材と共に接着層とバリア性剥離シートが剥がれて変色層の少なくとも一部が大気中に露出する。これにより、タイムインジケーターから他の基材を分離させた時点から、変色層が変色する。したがって、本開示のタイムインジケーターによれば、タイムインジケーターから他の基材を分離させた時点からの経過時間を、視覚的に把握することができる。
図1A〜Cは、本開示の第1の実施形態に従うタイムインジケーター100aの模式図である。
図1Aに示すように、使用前における、本開示の第1の実施形態に従うタイムインジケーター100aは、接着層10、バリア性剥離シート20、変色層30、及びバリア性基材層40をこの順に有している積層体を有している。ここで、図示していないが、変色層30は、大気に露出されることで変色する物質を含有している。
そして、図1Bに示すように、使用開始時には、積層体から接着層10及びバリア性剥離シート20を剥離することによって、変色層30の少なくとも一部を大気中に露出させる。
更に、図1Cに示すように、使用を開始してから一定期間経過すると、変色層30の大気中に露出された部分から変色層30が変色する。
したがって、本開示の第1の実施形態に従うタイムインジケーター100aの変色層30が変色したことを、例えば目視等によって知覚することにより、使用を開始してから一定期間が経過したことを容易に把握することができる。
更に、本開示のタイムインジケーターは、バリア性剥離シート及び変色層の間の少なくとも一部にバリア層が配置されており、バリア層は、少なくとも一部が光透過性を有しており、かつ使用時に、積層体から接着層及びバリア性剥離シートを分離させることによって、変色層の一部を大気中に露出させ、それによって変色層を、変色層のうちの大気中に露出された部分から連続的に変色させる構成を有していることができる。
本開示のタイムインジケーターがこのような構成を有していることにより、タイムインジケーターを使用開始してからの時間の経過を視覚的に連続的に把握することができる。
このような構成としては、より具体的には、タイムインジケーターは、バリア層が、変色層の主表面の一部にわたって延在しており、かつ使用時に、積層体から接着層及びバリア性剥離シートを分離させることによって、変色層の主表面の一部を大気中に露出させる構成を有していることができる。
本開示のタイムインジケーターがこのような構成を有していることにより、使用開始時において変色層の主表面の一部が大気に露出して、当該主表面付近においてすみやかに変色することによって、タイムインジケーターを使用開始したことを視覚的に把握しやすい。
なお本開示において、変色層の主表面とは、変色層を、積層体の積層方向から見たときの面を意味している。より具体的には、使用時に大気中に露出される主表面は、変色層を、積層体の積層方向から見たときの面のうち、バリア層側の面であってよい。
このようなタイムインジケーターの構成のより詳細な具体例としては、例えば、変色層が、長手方向と短手方向を有する細長形状であり、主表面の一部が長手方向の一方の端部に配置されており、使用時において、主表面の一部から変色層の長手方向の他方の端部に向かって変色層を直線的に変色させるようにする構成を挙げることができる。
図2A〜Cは、本開示の第2の実施形態に従うタイムインジケーター100bの模式図である。
図2Aに示すように、使用前における、本開示の第2の実施形態に従うタイムインジケーター100bは、長手方向と短手方向を有する細長形状であり、接着層10、バリア性剥離シート20、変色層30、及びバリア性基材層40をこの順に有している積層体を有している。ここで、バリア性剥離シート20は、長手方向の一方の端部に配置されている、変色層30の主表面の一部30aにわたって延在しており、変色層30の主表面の他の部分にわたってバリア層50が延在している。ここで、図示していないが、変色層30は、大気に露出されることで変色する物質を含有している。
そして、図2Bに示すように、使用開始時には、積層体から接着層10及びバリア性剥離シート20を分離させることによって、変色層30の主表面の一部30aを大気中に露出させる。ここで、変色層30の主表面の他の部分は、バリア性剥離シート20によって被覆されており、大気中に露出していない。
更に、図2Cに示すように、使用を開始してから一定期間経過すると、白い矢印で示すように、大気中に露出している変色層30の主表面の一部30aから、大気成分が変色層30内に吸収されて、変色層30内の大気に露出されることで変色する物質と反応することにより、変色層30が変色する。変色層30のうち変色した領域35は、時間の経過とともに、変色層30の主表面の一部30a側から長手方向の他方の端部の方向に向かって徐々に変色層30内を広がっていく。すなわち、変色層30が連続的に変色する。
したがって、本開示の第2の実施形態に従うタイムインジケーター100bの変色層30のうち変色した領域35と、変色層30のうち変色していない領域37の境界の位置を、例えば目視等によって知覚することにより、使用を開始してから一定期間が経過したことを容易に把握することができる。
特に、本開示の第2の実施形態に従うタイムインジケーター100bでは、時間の経過とともに変色層30のうち変色した領域35と、変色層30のうち変色していない領域37の境界の位置が移動するため、時間の経過を連続的に把握することができる。
このようなタイムインジケーターの構成のより詳細な更なる具体例としては、例えば、主表面の一部が円形又は環状であり、使用時において、主表面の一部から大気成分を吸収させて、主表面の一部から変色層を連続的に同心円状に外側又は内側に向かって変色させるようにする構成を挙げることができる。
図3A及びBは、本開示の第3の実施形態に従うタイムインジケーター100cの模式図である。
図3Aに示すように、使用前における、本開示の第3の実施形態に従うタイムインジケーター100cは、接着層10、バリア性剥離シート20、変色層30、及びバリア性基材層40をこの順に有している積層体を有している。ここで、変色層30は円形であり、バリア性剥離シート20は、変色層30の外縁の主表面30bにわたって延在しており、変色層30の外縁の内側の主表面にわたってバリア層50が延在している。したがって、変色層30のうち、使用時において大気中に露出する主表面は、環状である。ここで、図示していないが、変色層30は、大気に露出されることで変色する物質を含有している。
そして、図3Bに示すように、本開示の第3の実施形態に従うタイムインジケーター100cは、大気中に露出している環状の部分から、変色層30を連続的に同心円状に内側に向かって変色させる。このタイムインジケーター100cでは、変色層30のうち変色した領域35は環状であり、変色していない領域37は、変色層30のうち変色した領域35によって囲まれている円形部分である。そして、時間の経過とともに変色層30のうち変色した領域35は、連続的に同心円状に変色層30の内側に向かって拡大する。
そのため、この環状の大きさによって、タイムインジケーター100cの使用開始時からの経過時間を認識することができる。
更に、本開示の第3の実施形態に従うタイムインジケーター100cは、バリア層50側から見たときに、「あと1カ月で交換時期です」及び「交換時期です」という、時間の経過を示す表示を有している。これにより、この環状の広がりと、表示の位置の一致により、タイムインジケーター100cの使用開始時からの経過時間をより詳細に認識することができる。
図4A及びBは、本開示の第4の実施形態に従うタイムインジケーター100dの模式図である。
図4Aに示すように、使用前における、本開示の第4の実施形態に従うタイムインジケーター100dは、接着層10、バリア性剥離シート20、変色層30、及びバリア性基材層40をこの順に有している積層体を有している。ここで、変色層30は円形であり、バリア性剥離シート20は、変色層30の主表面の中央部分から円形の部分30cに延在しており、変色層30の外縁の主表面にわたってバリア層50が延在している。したがって、変色層30のうち、使用時において大気中に露出する主表面は、主表面の中央部分の円形の部分30cである。ここで、図示していないが、変色層30は、大気に露出されることで変色する物質を含有している。
そして、図4Bに示すように、本開示の第4の実施形態に従うタイムインジケーター100dは、大気中に露出している円形の部分30cから、変色層30を連続的に同心円状に外側に向かって変色させる。このタイムインジケーター100dでは、変色層30のうち変色した領域35は円形であり、変色していない領域37は、変色層30のうち変色した領域35を囲う環状部分である。そして、時間の経過とともに変色層30のうち変色した領域35は、連続的に同心円状に変色層30の外側に向かって拡大する。
そのため、この円形の大きさによって、タイムインジケーター100dの使用開始時からの経過時間を認識することができる。
更に、本開示の第4の実施形態に従うタイムインジケーター100dは、バリア層50側から見たときに、「あと1カ月で交換時期です」及び「交換時期です」という、時間の経過を示す表示を有している。これにより、この円形の広がりと、表示の位置の一致により、タイムインジケーター100dの使用開始時からの経過時間をより詳細に認識することができる。
また、本開示のタイムインジケーターは、バリア層が、変色層の主表面全体にわたって延在しており、使用時に、積層体から接着層及びバリア性剥離シートを分離させることによって、変色層の側面の一部を大気中に露出させる構成を有していることができる。
このような構成としては、より具体的には、変色層が、長手方向及び短手方向を有する細長形状であり、かつ使用時に、積層体から接着層及びバリア性剥離シートを分離させることによって、変色層の長手方向の一方の端部の側面の一部を大気中に露出させ、それによって、変色層を、変色層の長手方向の他方の端部に向かって直線的に変色させる構成を有していることができる。
図5A〜Cは、本開示の第5の実施形態に従うタイムインジケーター100eの模式図である。
図5Aに示すように、使用前における、本開示の第5の実施形態に従うタイムインジケーター100bは、長手方向と短手方向を有する細長形状であり、接着層10、バリア性剥離シート20、変色層30、及びバリア性基材層40をこの順に有している積層体を有している。ここで、バリア層50は、変色層30の主表面の全体にわたって延在しており、バリア層50の主表面全体にわたってバリア性剥離シート20が延在している。ここで、図示していないが、変色層30は、大気に露出されることで変色する物質を含有している。
そして、図5Bに示すように、使用開始時には、積層体から接着層10及びバリア性剥離シート20を分離させることによって、変色層30の長手方向の一方の端部の側面の一部を大気中に露出させる。ここで、変色層30の主表面は、バリア性剥離シート20によって被覆されており、大気中に露出していない。
更に、図5Cに示すように、使用を開始してから一定期間経過すると、白い矢印で示すように、大気中に露出している変色層30の側面の一部から、大気成分が変色層30内に吸収されて、変色層30内の大気に露出されることで変色する物質と反応することにより、変色層30が、長手方向の他方の端部に向かって直線的に変色する。変色層30のうち変色した領域35は、時間の経過とともに、変色層30の側面の一部側から徐々に変色層30内を広がっていく。すなわち、変色層30が連続的に変色する。
したがって、本開示の第5の実施形態に従うタイムインジケーター100eの変色層30のうち変色した領域35と、変色層30のうち変色していない領域37の境界の位置を、例えば目視等によって知覚することにより、使用を開始してから一定期間が経過したことを容易に把握することができる。
特に、本開示の第5の実施形態に従うタイムインジケーター100eでは、時間の経過とともに変色層30のうち変色した領域35と、変色層30のうち変色していない領域37の境界の位置が移動するため、時間の経過を連続的に把握することができる。
〈積層体〉
本開示のタイムインジケーターが有している積層体は、接着層、バリア性剥離シート、変色層、及びバリア性基材層をこの順に有している。
なお、積層体は、他の層を更に含んでいてよい。このような層としては、例えば、バリア性剥離シートと変色層との間の少なくとも一部に配置されるバリア層、保管時に接着層の表面を保護するための保護層、積層体のバリア性基材層の側を被包装物に接着させるための積層体接着層等を有していることができる。
(接着層)
接着層は、本開示のインジケーターを包装体等の他の基材に接着するために使用することができる層である。この接着層は、例えばヒートシール性又は粘着性を有していることによって、包装体等の他の基材に接着することができるものであってよい。
本開示において「ヒートシール性」とは、熱をかけることによって接着することができるものを示し、例えば熱接着や熱融着であってよい。ヒートシール性を有する接着層の材料としては、市販の熱接着性フィルム、例えばテサテープ58480(テサテープ株式会社)等を用いることができ、また下記でバリア層用シーラント層に関して挙げるものを用いることができる。
また、粘着性を有する接着層の材料としては、粘着材、より具体的には、シリコーン系、アクリル系、ウレタン系、エポキシ系等の粘着剤を用いることができる。粘着剤を用いる場合には、保管時にこれらの粘着剤の粘着性が低下又は失われないように、保護層によって接着層を被覆してよく、又は、本開示のインジケーターを包装体に接着する際に、バリア性剥離シートの上に形成してもよい。
(バリア性剥離シート)
バリア性剥離シートは、他の基材に貼り付けた際に、それ自身及び他の基材を実質的に破壊せずに剥離することが可能なバリア性シートであり、バリア性剥離シート用バリア層、及び易剥離性接着層又は易剥離性樹脂層を少なくとも有するシートであってよい。
バリア性剥離シート用バリア層としては、以下のバリア層に関して挙げたものに加え、アルミニウム箔等の金属箔、アルミニウム等の有色蒸着層等を用いることができる。すなわち、このバリア性剥離シート用バリア層は、光透過性を有していてもよく、又は光透過性を有していなくてもよい。
易剥離性接着層としては、例えば公知の易剥離性接着剤を用いることができる。
易剥離性樹脂層は、易剥離性樹脂を含有している層である。
易剥離性樹脂層の厚さは、良好な接着性を確保する観点から、5μm以上、7μm以上、又は10μm以上であり、かつ30μm以下、25μm以下、又は20μm以下であることが好ましい。
易剥離性樹脂組成物としては、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、熱可塑性エラストマー、アイオノマー樹脂等を単独で又は混合させて用いることができる。
(バリア層)
本開示のタイムインジケーターは、バリア層を有していることができる。バリア層は、バリア性を有しており、バリア性剥離シート及び変色層の間の少なくとも一部に配置されていることができる。
バリア層は、少なくとも一部が光透過性を有する。これにより、変色層の少なくとも一部を、バリア層の少なくとも一部を通して目視により観察することができる。
バリア層としては、光透過性を有し、かつバリア性を有する層であれば、特に限定されない。バリア層としては、例えばシリカ蒸着膜、アルミナ蒸着膜、若しくはシリカ・アルミナ二元蒸着膜等の無機物蒸着膜、又はポリ塩化ビニリデンコーティング膜、若しくはポリフッ化ビニリデンコーティング膜等の有機物コーティング膜等を単層で又は複数積層させて用いることができる。また、第1のバリア層としては、バリア性樹脂層を用いることができる。バリア性樹脂層を構成する樹脂としては、例えば環状オレフィンポリマー、エチレン−ビニルアルコール共重合体等を用いることができる。
ここで、本開示において、「光透過性を有する」とは、例えばJIS−K−7361に準拠する全光線透過率が、10%以上、20%以上、又は30%以上であることを言うものである。全光線透過率が上記の範囲であることにより、変色前の変色層の色及び変色後の変色層の色を識別できる。
また、「一部が光透過性を有する」とは、例えばバリア層が印刷を有しており、一部だけ窓開きになっている状態等を言うものである。この場合においては、バリア層が窓開きになっている部分を通して、変色層の一部を目視により観察することができる。
更に、「バリア性を有する」とは、大気成分の透過度が低いことを意味している。例えば、大気に露出されることで変色する物質として酸素と反応して変色する物質を用いている場合には、「バリア性を有する」とは、酸素透過度が低いことを意味しており、特に、タイムインジケーターの想定される使用可能期間内において、「バリア性を有する」層を透過する酸素の量が、変色層の色を人の目から見て判別できる程度には変色させないことを意味する。ここで、タイムインジケーターの想定される使用可能期間は、本開示のタイムインジケーターの用途等に応じて適宜定められる期間であると理解される。また、「人の目から見て判別できる程度」に該当しない程度、すなわち、「人の目から見て判別できない程度」とは、変色層の色の変化が、JIS Z 8781に準拠するL表色系における、明度差ΔLの絶対値について、10.0以下、8.0以下、6.5以下、5.0以下、3.0以下、1.0以下、又は0.5以下であり、かつ色差ΔEabの値が、20.0以下、15.0以下、10.0以下、8.0以下、6.5以下、5.0以下、3.0以下、1.0以下、又は0.5以下であることを意味する。
なお、大気に露出されることで変色する物質として酸素と反応して変色する物質を用いている場合、バリア層の、JIS K 7126−2に準拠して測定した25℃、50%Rh(相対湿度)における酸素透過度は、15mL/m・24hr・atm以下、10mL/m・24hr・atm以下、5mL/m・24hr・atm以下、3mL/m・24hr・atm以下、又は1mL/m・24hr・atm以下であることができる。
バリア層として無機物蒸着膜又は有機物コーティング膜を用いる場合、バリア層の厚さは、100nm以上、200nm以上、300nm以上、500nm以上、700nm以上、又は1μm以上であることが、強度及びバリア性を確保するする観点から好ましく、また5μm以下、4μm以下、3μm以下、又は2μm以下であることが、蓋材としての取り扱い性を向上させる観点から好ましい。
バリア層としてバリア性樹脂層又は有機物コーティング膜を用いる場合、バリア層の厚さは、7μm以上、10μm以上、又は15μm以上であることが、強度及びバリア性を確保する観点から好ましく、また100μm以下、80μm以下、60μm以下、55μm以下、50μm以下、45μm以下、40μm以下、又は35μm以下であることが、蓋材としての取り扱い性を向上させる観点から好ましい。
また、バリア層は、随意のバリア層用シーラント層又はバリア層用接着層を具備していてもよい。
バリア層用シーラント層は、バリア層を変色層にヒートシールするための随意の層である。バリア層用シーラント層の存在により、バリア層と、変色層又は変色層とを密着させ、その結果、層間からの意図しない大気成分の侵入を防止することができる。
バリア層用シーラント層としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−メタクリル酸コポリマー(EMAA)、エチレン−アクリル酸コポリマー(EAA)、アイオノマー樹脂、エチレン−酢酸ビニルコポリマーなどの樹脂を用いることができる。
バリア層用接着層は、変色層にバリア層を接着させるための随意の層である。接着層としては、例えば、ドライラミネート接着剤、アンカーコート接着剤、ホットメルト接着剤、水溶性接着剤、エマルション接着剤、及び押出ラミネート用の熱可塑性樹脂等を用いることができる。
(変色層)
変色層は、大気に露出されることで変色する物質を含有している層である。「大気に露出されることで変色する物質」とは、大気中に存在する酸素や水蒸気、二酸化炭素等の大気成分、すなわち大気中に含まれる物質に対して反応し、変色する物質を指す。
変色層は、大気に露出されることで変色する物質を含有している樹脂層、紙、又は印刷であってよい。
変色層が大気に露出されることで変色する物質を含有している樹脂層である場合、変色層は、例えば熱可塑性樹脂を更に含んでいることができる。
大気に露出されることで変色する物質が、酸素と反応して変色する物質である場合には、熱可塑性樹脂としては、例えば酸素透過性を有する熱可塑性樹脂を用いることができる。このような熱可塑性樹脂としては、例えばポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、及びこれらの誘導体、並びにこれらの混合物が挙げられる。
本開示に関して、ポリオレフィン系樹脂は、エチレン、プロピレン等のオレフィン系モノマーを有するポリマーを意味するものであり、したがってオレフィン系モノマーのみからなるポリマー(ポリオレフィン)だけでなく、オレフィン系モノマーと、(メタ)アクリル酸、アクリレートモノマー、酢酸ビニル等の他のモノマーから構成されるポリマーも意味する。また、ポリオレフィン系樹脂は、酸変性されていても、酸変性されていなくてもよい。
ポリオレフィン系樹脂としては、特にポリエチレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂が挙げられる。ポリエチレン系樹脂としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−メチルアクリレート共重合体(EMA)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、カルボン酸変性ポリエチレン、アイオノマー、及びこれらの誘導体、並びにこれらの混合物が挙げられる。また、ポリプロピレン系樹脂としては、ポリプロピレン(PP)ホモポリマー、ランダムポリプロピレン(ランダムPP)、ブロックポリプロピレン(ブロックPP)、塩素化ポリプロピレン、カルボン酸変性ポリプロピレン、及びこれらの誘導体、並びにこれらの混合物が挙げられる。
熱可塑性樹脂の熱特性としては、例えば、そのメルトマスフローレート(MFR)が、JIS K7210に準拠して測定した場合に、0.5g/10min以上、1.0g以上、3.0g/10min以上、又は5.0g/10min以上であってもよく、100g/10min以下、50g/10min以下、30g/10min以下、20g/10min以下、又は15g/10min以下、又は10g/10min以下であってもよい。
変色層が紙である場合、変色層は、例えば大気に露出されることで変色する物質を紙シートに含浸させたもの、又は紙パルプに混ぜ込んだものを用いることができる。
変色層が印刷である場合、変色層は、例えば大気に露出されることで変色する物質を液体に溶解又は分散させたインキを用いて、基体上に印刷することによって形成することができる。この基体は、例えばバリア層又はバリア性基材層であってよく、他の追加の層であってよい。
(大気に露出されることで変色する物質)
大気に露出されることで変色する物質は大気中に存在する酸素や水蒸気、二酸化炭素等の大気中に含まれる物質に対して反応し、変色する物質である。このような物質としては、例えば酸素を吸収して変色する酸素吸収剤、水蒸気を吸収して変色する吸湿剤、二酸化炭素を吸収して変色する二酸化炭素吸収剤等が挙げられる。したがって、変色層は、酸素吸収剤を含有している酸素吸収層であってよい。
(酸素吸収剤)
酸素を吸収して変色する酸素吸収剤としては、酸素欠損を有する酸化セリウム、酸化チタン、酸化還元色素、又はロイコ染料等が挙げられる。更に他の酸素吸収剤としては、メチレンブルー、メチレングリーン、バリアミンブルーB、ジフェニルアミン、フェロイン、カプリブルー、サフラニンT、インジゴ、インジゴカルミン、インジゴ白、又はインジルビン等が挙げられる。また、酸素吸収剤は、高い酸素吸収能を発揮するため、粉体で用いることができる。酸素吸収剤の平均粒子径としては、0.01〜20μmのものを使用できる。ここで平均粒子径は、レーザー回折散乱式粒度分布装置によって測定される。
ここで、酸化セリウムの酸素欠損は、強還元雰囲気下での還元処理によって、以下の式(1)で表されるように、酸化セリウムの結晶格子中から酸素が強制的に引き抜かれて酸素欠損状態(CeO2−x、0<x<2)となることによりもたらされる。還元処理は、例えば水素ガスなどの還元性雰囲気下、1000℃などの高温で熱処理すること等により行うことができる。
CeO+xH→CeO2−x+xHO ・・・(1)
そして、以下の式(2)に示すように、酸素が欠損した部分が、酸素と反応することにより、酸素吸収剤としての効果が発揮される。
CeO2−x+(x/2)O→CeO ・・・(2)
上記のxの値は、1.0以下の正数であることができ、中でも0.7以下の正数であることが好ましい。上記の式(2)に示すように、酸化セリウムは酸素との反応において雰囲気中に水が存在することは必要とされない。
変色層中の大気に露出されることで変色する物質の含有量は、変色層の質量を基準として、20質量%以上、30質量%以上、40質量%以上又は50質量%以上であることができ、また75質量%以下、70質量%以下、又は60質量%以下であることができる。変色層中の大気に露出されることで変色する物質の含有量が上記の範囲内であることにより、変色前後にわたる良好な色変化及び変色層の成形性を両立させることができる。また、本開示のタイムインジケーターにおいては、大気に露出されることで変色する物質の含有量及び/又はその他の成分、例えば熱可塑性樹脂等の種類を調節することにより、変色層全体が変色するまでの時間を調節することができる。
また、変色層は、随意のスキン層を更に具備していてもよい。スキン層は、変色層の一方又は両方の面に存在していてよい。スキン層の存在により、変色層の表面を平滑にし、他の層との間の隙間をなくし、その結果隙間からの意図しない変色層を変色させる物質の侵入を防止することができる。また、スキン層の存在により、その厚みや材質を選択することで変色層に透過する大気中の物質(例えば酸素等)の量を調整することで、変色の速度を調整することができる。
スキン層は、熱可塑性樹脂で構成されていてよい。熱可塑性樹脂としては、変色層に関して挙げた熱可塑性樹脂を用いることができる。スキン層を構成する熱可塑性樹脂は、変色層を構成する熱可塑性樹脂と同種であっても異なっていてもよい。
スキン層の厚さは、3μm以上、5μm以上、7μm以上、又は10μm以上であることができ、また30μm以下、又は20μm以下であることができる。
スキン層を構成する熱可塑性樹脂の熱特性としては、例えば、そのメルトマスフローレート(MFR)が、JIS K7210に準拠して測定した場合に、0.1g/10min以上、0.5g/10min以上、1.0g以上、3.0g/10min以上、又は1.5g/10min以上であってもよく、30g/10min以下、20g/10min以下、又は15g/10min以下、10g/10min以下、8g/10min以下、又は5.0g/10min以下であってもよい。
(バリア性基材層)
バリア性基材層は、光透過性を有していてもよく、又は光透過性を有していなくてもよい。
バリア性基材層としては、バリア層に関する記載において挙げたものに加え、アルミニウム箔等の金属箔、アルミニウム等の有色蒸着層等を用いることができる。
バリア性基材層の厚さは、3μm以上、5μm以上、7μm以上、又は10μm以上であることができ、また100μm以下、50μm以下、30μm以下、又は20μm以下であることができる。
また、バリア性基材層は、随意のバリア性基材層用シーラント層、バリア性基材層用樹脂層、及びバリア性基材層用接着層を具備していてよい。
バリア性基材層用接着層及びバリア性基材層用シーラント層としてバリア層に関して挙げた接着層及びシーラント層を用いることができる。バリア性基材層におけるバリア性基材層用接着層及びバリア性基材層用シーラント層は、バリア層におけるバリア層用接着層及びバリア層用シーラント層と同一であっても異なっていてもよい。
バリア性基材層用樹脂層としては、例えば耐衝撃性、耐摩耗性等に優れた樹脂を使用することができる。例えば、これに限られないが、特に、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリアクリロニトリル(PAN)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、延伸又は無延伸ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート等の飽和ポリエステル、ナイロン(登録商標)、ナイロン6、ナイロンMXD6等のポリアミド等を単独で、又は2種類以上組み合わせて複層で使用することができる。
バリア性基材層用樹脂層の厚さとしては、10μm以上、又は12μm以上であることができ、また100μm以下、80μm以下、60μm以下、50μm以下、40μm以下、30μm以下、又は20μm以下であることができる。
(積層体接着層)
積層体接着層は、積層体のバリア性基材層の側を他の基材に接着するための随意の接着層である。
積層体接着層としては、上記の接着層に関して挙げたものを用いることができる。
〈表示〉
本開示のタイムインジケーターは、時間の経過を示す表示を有していることができる。
時間の経過を示す表示としては、例えば目盛、文字等、及びこれらの組合せ等が挙げられるが、これらに限定されない。
この表示は、例えばバリア層側から見えるように配置されていることができる。
この表示は、バリア層側から見えるように配置されている限り、その位置は特に限定されず、例えば、積層体の表面、又はバリア層、変色層、及びバリア性基材層のうちいずれか2つの層の間、若しくはいずれかの層の内部に配置されていてよい。
また、時間の経過を示す表示の色は、特に限定されないが、変色前の変色層の色と判別がしにくい色であることが好ましい。変色前においては表示の色が変色層の色と同化して視認しにくくなる一方で、変色後においては視認しやすくなるためである。
ここで、「変色前の変色層の色と判別がしにくい色」とは、表示の色と、大気に露出される前の、すなわち変色前の変色層の色との間において、JIS Z 8781に準拠するL表色系で、明度差ΔLの絶対値が、10.0以下、8.0以下、6.5以下、5.0以下、3.0以下、1.0以下、又は0.5以下であり、かつ色差ΔEabの値が、20.0以下、15.0以下、10.0以下、8.0以下、6.5以下、5.0以下、3.0以下、1.0以下、又は0.5以下であることを意味するものである。
ここで、時間の経過を示す表示のL値、a値及びb値をそれぞれL 、a 及びb とし、かつ変色前の変色層のL値、a値及びb値をそれぞれL 、a 及びb とすると、表示の色と変色前の変色層の色との間の色差ΔEabの値は、以下の式で表される。
Figure 2020183041
図6A及びBは、本開示の第5の実施形態に従うタイムインジケーター100fの模式図である。
図6Aにおいて、タイムインジケーター100fは、「1w」、「2w」、及び「3w」との、それぞれ使用開始から1週間、2週間、及び3週間経過したことを示す表示がバリア層50側から見たときに認識できるように配置されている。このタイムインジケーター100fは、接着層10及びバリア性剥離シート20を剥離させることにより、使用が開始される。
そして、図6Bに示すように、使用開始から一定期間経過のタイムインジケーター100fでは、変色層30のうち変色した領域35が「1w」と「2w」の表示の間にまで到達している。このことは、タイムインジケーター100fの使用を開始してから少なくとも1週間以上経過したことを示している。
このように、タイムインジケーター100fが表示を有することにより、使用開始からの経過時間を容易に認識することができる。
《被包装物》
本開示の被包装物は、包装材によって包装されている被包装物であって、被包装物と包装材との間に、本開示のタイムインジケーターが配置されている。ここで、タイムインジケーターは、被包装物に固定されており、タイムインジケーターの接着層は、包装材に接着されている。
本開示の被包装物は、開封する際に、包装材と共に接着層及びバリア性剥離シートが積層体から分離されることによって、使用が開始される。
タイムインジケーターは、被包装物に固定されており、タイムインジケーターの接着層は、包装材に接着されているため、被包装物の開封の際に、包装材と共に接着層及び剥離層がタイムインジケーターから剥離し、タイムインジケーターの変色層の少なくとも一部が大気に露出する。これにより、被包装物の開封と同時にタイムインジケーターによる時間の測定が開始する。したがって、タイムインジケーターを目視することによって、被包装物を開封してから所定の時間の経過を目視によって容易に把握することができる。
タイムインジケーターを被包装物に固定する手段は特に限定されず、例えばタイムインジケーターのバリア性基材層上に接着剤を塗布して被包装物に貼り付けて固定してもよく、又はタイムインジケーターのバリア性基材層上にヒートシール性樹脂シートを配置して、ヒートシールによって被包装物に固定してもよい。
タイムインジケーターの接着層の包装材への接着方法は、接着層の種類に応じて異なるが、例えば接着層が粘着性を有している場合、タイムインジケーターの接着層を包装材に直接貼り付けてよく、また、接着層がヒートシール性を有している場合、タイムインジケーターの接着層を包装材にヒートシールしてよい。
被包装物は、特に限定されないが、開封後の経過時間によって使用態様、例えば使用の可否等が変わる物であることが好ましい。このような被包装物としては、例えば医薬品、飲料水、又は食料品等を挙げることができるが、これらに限定されない。
包装材としては、被包装物を包装することができる任意の包装材を用いることができる。包装材は、被包装物を密封していてよい。
包装材としては、具体的には、シュリンクフィルムを挙げることができ、被包装物は、シュリンクフィルムによってシュリンク包装されていることができる。
なお、シュリンクフィルムとしては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリオレフィン等を用いることができる。
図7A及びBは、本開示の第1の実施形態に従う被包装物を示し模式図である。
図7Aは、本開示の第1の実施形態に従う被包装物200が、包装材300によって包装されている状態を示している。
図7Aにおいて、被包装物200と包装材300との間には、本開示のタイムインジケーター100gが配置されている。ここで、タイムインジケーター100gは、バリア性基材層40側が被包装物200に固定されており、かつタイムインジケーター100gの接着層10が包装材300に接着されている。
そして、図7Bに示すように、被包装物200から包装材300を除去して開封すると、タイムインジケーター100gの接着層10及びバリア性剥離シート20が、包装材300と共にタイムインジケーター100gの積層体から分離される。
これにより、タイムインジケーター100gの変色層30の少なくとも一部が大気に露出して、タイムインジケーター100gの使用が開始される。
《実施例1》
酸素欠損を有する酸化セリウム(CeO1.5)55質量部と、低密度ポリエチレン45質量部とを混錬して、ペレット状に押出して変色層用マスターバッチを作製した。
このマスターバッチと、スキン層樹脂としての直鎖状低密度ポリエチレンを用いて、2種3層フィルムのインフレーション製膜機を用いて、層構成がスキン層(20μm)/酸素欠損を有する酸化セリウムを含有している低密度ポリエチレン層(35μm)/スキン層(20μm)、かつ幅400mm及び長さ200mmとなるような、変色層を作製した。
次いで、ポリエチレンテレフタレート/アルミニウム箔の層構成を有するバリア性基材層のアルミニウム箔側に接着剤を塗布して、変色層を貼り付けた。
次いで、変色層のスキン層側に、易剥離性接着層/アルミニウム箔からなるバリア性剥離シートを、変色層と易剥離性接着層とが接するようにして積層した。
最後に、バリア性剥離シートの上にウレタン接着剤を塗布して、接着層としての熱接着性フィルム(テサテープ58480)を積層して、タイムインジケーター用シートを作製した。なお、このときの全体の層構成は、次のようであった。
ポリエチレンテレフタレート(12μm)/アルミニウム箔(9μm)/接着剤(3μm)/変色層/易剥離性接着層(3μm)/アルミニウム箔(9μm)/ウレタン接着剤(3μm)/熱接着性フィルム(25μm)
このタイムインジケーター用シートを、直径10mmのポンチで抜き加工して10日間放置したものを、実施例1のタイムインジケーターとした。このとき、実施例1のタイムインジケーターの変色層は青色であった。
《比較例1》
バリア性基材層を有しないことを除いて、実施例1と同様にしてタイムインジケーター用シートを作製した。なお、このときの全体の層構成は、次のようであった。
変色層/易剥離性接着層(3μm)/アルミニウム箔(9μm)/ウレタン接着剤(3μm)/熱融着性フィルム(25μm)
このタイムインジケーター用シートを、直径10mmのポンチで抜き加工して10日間放置したものを、比較例1のタイムインジケーターとした。このとき、既に比較例1のタイムインジケーターの変色層は変色してクリーム色となっていた。
《タイムインジケーターとしての機能の確認》
実施例1及び比較例1のタイムインジケーターを、スクリュー式プラスチックキャップ付きのガラス瓶に、熱融着性フィルムが表面になるようにして、両面テープで貼り付けて、タイムインジケーターとスクリュー式プラスチックキャップを覆うようにしてシュリンクフィルムをセットした。次いで、ガラス瓶に熱風を当てて、タイムインジケーターをシュリンクフィルムにヒートシールすると共に、シュリンク包装した。
その後、ガラス瓶からシュリンクフィルムを取り外してシュリンク包装を開封したところ、タイムインジケーターから接着層及びバリア性剥離シートがシュリンクフィルムと共に剥がれ、変色層が大気に露出した。
開封後のガラス瓶を3日間放置して、実施例1及び比較例1のタイムインジケーターの放置前後の変色層の色の変化を観察した。
実施例1のタイムインジケーターでは、変色層の色が青色からクリーム色に変化した。これに対して、比較例1のタイムインジケーターでは、放置前から変色層の色がクリーム色であり、放置前後で変化しなかった。
10 接着層
20 バリア性剥離シート
30 変色層
30a 主表面の一部
30b 外縁の主表面
30c 円形の部分
35 変色した領域
37 変色していない領域
40 バリア性基材層
50 バリア層
100a、100b、100c、100d、100e、100f、及び100g タイムインジケーター
200 被包装物
300 包装材

Claims (14)

  1. 接着層、バリア性剥離シート、変色層、及びバリア性基材層をこの順に有している積層体を有しており、
    前記変色層は、大気に露出されることで変色する物質を含有しており、かつ
    使用時に、前記積層体から前記接着層及び前記バリア性剥離シートを分離させることによって、前記変色層の少なくとも一部を大気中に露出させ、それによって、前記変色層を、前記変色層のうちの大気中に露出された部分から変色させる、
    タイムインジケーター。
  2. 前記接着層が、ヒートシール性又は粘着性を有している、請求項1に記載のタイムインジケーター。
  3. 前記バリア性剥離シート及び前記変色層の間の少なくとも一部にバリア層が配置されており、
    前記バリア層は、少なくとも一部が光透過性を有しており、かつ
    使用時に、前記積層体から前記接着層及び前記バリア性剥離シートを分離させることによって、前記変色層の一部を大気中に露出させ、それによって、前記変色層を、前記変色層のうちの大気中に露出された部分から連続的に変色させる、
    請求項1又は2に記載のタイムインジケーター。
  4. 前記バリア層が、前記変色層の主表面の一部にわたって延在しており、前記使用時に、前記積層体から前記接着層及び前記バリア性剥離シートを分離させることによって、前記変色層の前記主表面の一部を大気中に露出させる、請求項3に記載のタイムインジケーター。
  5. 前記変色層は、長手方向と短手方向を有する細長形状であり、
    前記主表面の一部が前記変色層の長手方向の一方の端部に配置されており、
    使用時において、前記変色層を、前記主表面の一部から前記変色層の長手方向の他方の端部に向かって直線的に変色させるようにする、
    請求項4に記載のタイムインジケーター。
  6. 前記主表面の一部が円形又は環状であり、
    前記使用時において、前記主表面の一部から前記変色層を連続的に同心円状に外側又は内側に向かって変色させるようにする、請求項4に記載のタイムインジケーター。
  7. 前記バリア層が、前記変色層の主表面全体にわたって延在しており、前記使用時に、前記積層体から前記接着層及び前記バリア性剥離シートを分離させることによって、前記変色層の側面の一部を大気中に露出させる、請求項3に記載のタイムインジケーター。
  8. 前記変色層が、長手方向と短手方向を有する細長形状であり、かつ
    使用時に、前記積層体から前記接着層及び前記バリア性剥離シートを分離させることによって、前記変色層の長手方向の一方の端部の側面の一部を大気中に露出させ、それによって、前記変色層を、前記変色層の長手方向の他方の端部に向かって直線的に変色させる、請求項7に記載のタイムインジケーター。
  9. 前記変色層が、酸素吸収剤を含有している酸素吸収層である、請求項1〜8のいずれか一項に記載のタイムインジケーター。
  10. 時間の経過を示す表示を有する、請求項3〜9のいずれか一項に記載のタイムインジケーター。
  11. 前記表示が、前記バリア層側から見えるように配置されている、請求項10に記載のタイムインジケーター。
  12. 前記表示の色と、大気に露出される前の前記変色層の色との間において、JIS Z 8781に準拠するL*a*b*表色系で、
    明度差ΔL*の絶対値が10.0以下であり、かつ
    色差ΔE*abの値が20.0以下である、
    請求項10又は11に記載のタイムインジケーター。
  13. 包装材によって包装されている被包装物であって、
    前記被包装物と前記包装材との間に、請求項1〜12のいずれか一項に記載のタイムインジケーターが配置されており、
    前記タイムインジケーターは、前記被包装物に固定されており、
    前記タイムインジケーターの前記接着層は、前記包装材に接着されており、
    前記被包装物を開封する際に、前記包装材と共に前記接着層及び前記バリア性剥離シートが前記積層体から分離されることによって、前記使用が開始される、
    包装材によって包装されている被包装物。
  14. 前記包装材が、シュリンクフィルムである、請求項13に記載の被包装物。
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