JP2020181815A - 高分子電解質膜およびそれを用いたレドックスフロー電池 - Google Patents
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Abstract
Description
イオン性基含有ポリマー(A)を含む高分子電解質膜であって、−0.35V〜1.30Vの範囲に酸化還元電位を示す添加剤(B1)を含有する高分子電解質膜、である。
上記電解質膜を、正極と負極を隔離分離する隔膜として使用したレドックスフロー電池、である。
測定装置
・ポテンショスタット:北斗電工(株)製HZ−3000
・作用電極:白金電極(ビー・エー・エス(株)製、OD:6.3mm、ID:2.0mm)
・カウンター電極:白金電極(ビー・エー・エス(株)製、コイル状:23cm)
・参照電極:非水溶媒系参照電極 Ag/Ag+(ビー・エー・エス(株)製、RE−7)
測定条件
・支持電解質:10mM テトラブチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート
・掃引速度:100mV/秒
・掃引範囲:−1.2V〜1.5V(0V→1.5V→−1.2V→0V)
・溶媒:超脱水アセトニトリル(添加剤が溶解しない場合は、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)やジメチルスルホキシド(DMSO)を用いた。)
・測定前にアルゴンガスで10分間置換を行ってから測定を開始した。
的耐久性、加工性および耐加水分解性の面からより好ましい。なかでも、機械強度、物理的耐久性や製造コストの面から、芳香族ポリエーテル系重合体がさらに好ましい。主鎖骨格構造のパッキングの良さおよび極めて強い分子間凝集力から結晶性を示し、一般的な溶剤に全く溶解しない性質を有する点から、また引張強伸度、引裂強度および耐疲労性の点から、芳香族ポリエーテルケトン(PEK)系ポリマーが特に好ましい。
・カラム:DB−5MS、30m×0.25mm、膜厚0.25μm(アジレント・テクノロジー(株))
・昇温プログラム:50℃(1分ホールド)→320℃(40℃/分)
・キャリアガス圧力:149.0KPa(ヘリウム、定圧力モード)
・注入量:1μL
・注入口温度:320℃
・検出モード:SIM(選択イオンモード)
本発明の電解質膜の少なくとも片面に、添加剤(B2)を含むポリマーからなるP層を有し、P層に含まれる添加剤(B2)の含有量(T2)と、前記電解質膜に含まれる添加剤(B1)の含有量T1とが、T1≦T2の関係を満たすことが好ましい。ここで、P層を構成するポリマーは特に制限されないが、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリアリーレンエーテル系ポリマー、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンスルフィドスルホン、ポリアリーレンケトン、ポリエーテルケトン、ポリアリーレンホスフィンホキシド、ポリエーテルホスフィンホキシド、パーフルオロカーボン重合体、ポリフッ化ビニリデンのいずれかであることが好ましく、上記ポリマーがイオン性基を有していることがさらに好ましい。また、P層は均一な膜であってもよいし、多孔状の膜であってもよい。電解質膜に含まれる添加剤(B1)とP層に含まれる添加剤(B2)は同じでも異なっていても良い。また、P層の添加剤(B2)の含有量(T2)は、0.1重量部より多く80重量部以下であることが好ましい。より好ましくは0.1重量部より多く65重量部以下であり、さらに好ましくは0.1重量部より多く50重量部以下であり、さらにより好ましくは0.1重量部より多く40重量部以下であり、さらにより好ましくは0.1重量部より多く30重量部以下である。
分子量維持率が35%よりも低い場合は、5価のバナジウムの酸化反応による電解質膜の劣化が大きく、レドックスフロー電池の隔膜として好適に用いることができない場合があるため好ましくない。なお、分子量維持率を35%以上とするためには、少なくともイオン性基含有ポリマー(A)からなる電解質膜に 下記式で示すいずれかの構造から選ばれる窒素含有構造を有する添加剤(B)を含有させることで達成可能である。なお、最も右の構造式中、酸素原子およびその右上の点はラジカルを意味する。
(1)核磁気共鳴スペクトル(NMR)
下記の測定条件で、1H−NMRの測定を行い、構造確認を行った。
共鳴周波数 :270MHz(1H−NMR)
測定温度 :室温
溶解溶媒 :DMSO−d6
内部基準物質:TMS(0ppm)
積算回数 :16回
(2)重量平均分子量
ポリマーの重量平均分子量をGPCにより測定した。紫外検出器と示差屈折計の一体型装置として東ソー(株)製HLC−8022GPCを、またGPCカラムとして東ソー(株)製TSK gel Super HM−H(内径6.0mm、長さ15cm)2本を用い、N−メチル−2−ピロリドン溶媒(臭化リチウムを10mmol/L含有するN−メチル−2−ピロリドン溶媒)にて、サンプル濃度0.1wt%、流量0.2mL/分、温度40℃で測定し、標準ポリスチレン換算により重量平均分子量を求めた。
(3)純度の測定方法
下記条件のガスクロマトグラフィー(GC)により定量分析した。
キャリヤー:ヘリウム(線速度=35.0cm/秒)
分析条件は次のとおりとした。
Detct.temp.:320℃
Oven:50℃×1分
Rate:10℃/分
Final:300℃×15分
SP ratio:50:1
(4)膜厚
(株)ミツトヨ製グラナイトコンパレータスタンドBSG−20にセットした(株)ミツトヨ製ID−C112型を用いて測定した。
(5)イオン交換容量(IEC)
プロトン置換し、純水で十分に洗浄した電解質膜の膜表面の水分を拭き取った後、100℃にて12時間以上真空乾燥し、乾燥重量を求めた。次に、電解質に5重量%硫酸ナトリウム水溶液を50mL加え、12時間静置してイオン交換した。続いて、0.01mol/L水酸化ナトリウム水溶液を用いて、生じた硫酸を滴定した。指示薬として市販の滴定用フェノールフタレイン溶液0.1w/v%を加え、薄い赤紫色になった点を終点とした。最終的に、下記の式によりイオン交換容量を算出した。
(6)5価バナジウム溶液の色変化確認
電解質膜を5cm×5cmのサイズに切り出し、ポリエチレンテレフタレートフィルム上に貼り付けた。次いで、0.075mol・L−15価バナジウム/3.5mol・L−1硫酸水溶液からなる液を、上記電解質膜の上に1滴たらし、5分後に液滴の色を観察した。5価のバナジウム/硫酸水溶液は黄色であり、4価になると緑色、3価では青色、2価では紫色となることから、電解質膜上の液滴の色の変化により5価のバナジウム溶液が膜中の添加剤によって還元されたどうかを確認することができる。液滴の色が緑、青、紫に変化した場合は「優」とし、液滴の色変化が無い場合は「不可」と評価した。
(7)4価バナジウムイオン透過量
H型セル間に電解質膜(6.6cm2)を挟み、片側に1.5mol・L−1硫酸マグネシウム/3.5mol・L−1硫酸水溶液、もう片側に1.5mol・L−1硫酸バナジウム(IV)/3.5mol・L−1硫酸水溶液を各70mL入れた。マグネチックスターラーを用いて、25℃、300rpmで攪拌した。4日後の硫酸マグネシウム溶液中に溶出した4価のバナジウム濃度をUV分光光度計((株)日立製作所製、U−3010)で765nmの吸光度を測定した。
(7)分子量維持率(耐酸化性)
2cm×2cmに切り出した電解質膜を、0.3mol・L−15価バナジウム/3.5mol・L−1硫酸水溶液に80℃で48時間浸漬し、浸漬前後の電解質膜の分子量を(2)項と同様の手法で測定した。得られた分子量から、下記式により分子量維持率を算出した。
(8)添加剤(B1)
実施例で使用した添加剤を下記する。
T1:トリフェニルアミン(TPA、東京化成工業(株)製試薬)
T2:N,N,N’,N’−テトラフェニルビフェニル4,4’−ジアミン(TPPA、東京化成工業(株)製試薬)
T3:トリ−p−トリルアミン(Me−TPA,東京化成工業(株)製試薬)
T4:N,N,N’、N’−テトラキス(4−メトキシフェニル)ベンジジン(MeO−TPPA、東京化成工業(株)製試薬)
T5:4,4’,4’’−トリス(ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン(TDATPA、東京化成工業(株)製試薬)
[下記一般式で表される2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3−ジオキソラン(K−DHBP)の合成]
[下記一般式で表されるジソジウム3,3’−ジスルホネート−4,4’−ジフルオロベンゾフェノンの合成]
かき混ぜ機、窒素導入管、Dean−Starkトラップを備えた500mL三口フラスコに、炭酸カリウム13.82g(アルドリッチ試薬、100mmol)、前記合成例1で得たK−DHBP20.66g(80mmol、50mol%)、前記合成例2で得たジソジウム3,3’−ジスルホネート−4,4’−ジフルオロベンゾフェノン13.51g(32mmol、20mol%)、および4,4’−ジフルオロベンゾフェノン10.47g(アルドリッチ試薬、48mmol、30mol%)を入れ、窒素置換後、N−メチル−2−ピロリドン(以下、NMP)90mL、トルエン45mL中、180℃で脱水後、昇温してトルエン除去、200℃で3時間重合を行った。多量の水で再沈殿することで精製を行い、高分子電解質材料を得た。
かき混ぜ機、窒素導入管、Dean−Starkトラップを備えた500mL三口フラスコに、炭酸カリウム13.82g(アルドリッチ試薬、100mmol)、前記合成例1で得たK−DHBP16.53g(64mmol、40mol%)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン5.39g(東京化成工業(株)試薬、16mmol、10mol%)、前記合成例2で得たジソジウム3,3’−ジスルホネート−4,4’−ジフルオロベンゾフェノン13.51g(32mmol、20mol%)、および4,4’−ジフルオロベンゾフェノン10.47g(アルドリッチ試薬、48mmol、30mol%)を入れ、窒素置換後、NMP90mL、トルエン45mL中、180℃で脱水後、昇温してトルエン除去、200℃で3時間重合を行った。多量の水で再沈殿することで精製を行い、高分子電解質材料を得た。
窒素導入管を備えた250mL二口フラスコに、イソフタル酸ジフェニル(東京化成工業(株)製)29.7g(93.3mmol)及びポリリン酸(和光純薬製)5gを入れ窒素置換後、150℃まで昇温し、溶融、混合した。室温まで冷却後、3,3’−ジアミノベンジジン(アルドリッチ試薬)20.0g(93.3mmol))を加え、再度150℃まで昇温した。イソフタル酸ジフェニルの融解後、5時間かけ200℃まで昇温した。200℃到達より1時間経過後、30分間減圧しフェノールを除去した後、200℃にて8時間反応を行った。得られた褐色固体を350gのNMPに溶解、濾過後、2重量%重曹水溶液3Lで再沈殿することで精製を行い、ポリベンゾイミダゾール(PBI)化合物25.9g(収率90%)を得た。次いで、得られたPBI5gとジメチルアセトアミド95gをオートクレーブ中に入れて密閉し、250℃まで昇温し24時間保持した。オートクレーブを自然冷却し、PBI濃度5重量%のN,N−ジメチルアセトアミド溶液を作製した。
かき混ぜ機、窒素導入管、Dean−Starkトラップを備えた500mL三口フラスコに、炭酸カリウム13.82g(アルドリッチ試薬、100mmol)、前記合成例1で得たK−DHBP20.66g(80mmol、50mol%)、前記合成例2で得たジソジウム3,3’−ジスルホネート−4,4’−ジフルオロベンゾフェノン11.82g(28mmol、17.5mol%)、および4,4’−ジフルオロベンゾフェノン11.35g(アルドリッチ試薬、52mmol、32.5mol%)を入れ、窒素置換後、NMP90mL、トルエン45mL中、180℃で脱水後、昇温してトルエン除去、200℃で3時間重合を行った。多量の水で再沈殿することで精製を行い、高分子電解質材料を得た。
かき混ぜ機、窒素導入管、Dean−Starkトラップを備えた500mL三口フラスコに、炭酸カリウム13.82g(アルドリッチ試薬、100mmol)、前記合成例1で得たK−DHBP20.66g(80mmol、50mol%)、前記合成例2で得たジソジウム3,3’−ジスルホネート−4,4’−ジフルオロベンゾフェノン16.89g(40mmol、50mol%)、および4,4’−ジフルオロベンゾフェノン8.731g(アルドリッチ試薬、40mmol、50mol%)を入れ、窒素置換後、NMP90mL、トルエン45mL中、180℃で脱水後、昇温してトルエン除去、200℃で3時間重合を行った。多量の水で再沈殿することで精製を行い、高分子電解質材料を得た。
[下記式(O6)で表されるセグメントと下記式(O7)で表されるセグメントからなるポリエーテルスルホン(PES)系ブロックコポリマー前駆体b2’の合成]
無水塩化ニッケル1.78gとジメチルスルホキシド15mLとを混合し、70℃に調整した。これに、2,2’−ビピリジル2.37gを加え、同温度で10分撹拌し、ニッケル含有溶液を調製した。
ブロックコポリマー前駆体b2’0.25gを、臭化リチウム1水和物0.18gとN−メチル−2−ピロリドン8mLとの混合溶液に加え、120℃で24時間反応させた。反応混合物を、6mol/L塩酸80mL中に注ぎ込み、1時間撹拌した。析出した固体を濾過により分離した。分離した固体を乾燥し、灰白色の前記式(O7)で示されるセグメントと下記式(O8)で表されるセグメントからなるブロックコポリマーb2を得た。得られたポリアリーレンの重量平均分子量は19万であった。
合成例3で得られた高分子材料を13重量部溶解させたNMP溶液に、添加剤(B1)としてトリフェニルアミン(TPA)を0.13重量部添加、溶解させたポリマー溶液を調製し、ガラス繊維フィルターを用いて加圧ろ過を行った。この場合、電解質膜に含まれる添加剤(B1)の含有量T1は1wt%となった。
使用する添加剤(B1)の種類および含有量を表1に示す様に変更した以外は実施例1と同様の方法で電解質膜を得た。すなわち、ポリマー(A)13重量部に対し、添加剤(B1)を0.65重量部(実施例2)、1.30重量部(実施例3)、0.65重量部(実施例4)、1.17重量部(実施例5)、0.78重量部(実施例6)、1.56重量部(実施例7)、1.82重量部(実施例8)をそれぞれ添加した。膜の特性を表1に示す。
(実施例9)
使用するポリマーを合成例4で得られたポリマーに変更し、添加剤は表1の通り添加した以外は実施例1と同様の方法で電解質膜を得た。すなわち、ポリマー(A)13重量部に対し、添加剤(B1)を1.56重量部添加した。この場合、電解質膜に含まれる添加剤(B1)の含有量T1は11wt%となった。膜の特性を表1に示す。
(実施例10)
Nafion(登録商標)Solution D2020(Ion Power Inc.製ナフィオン(登録商標)水溶液)をエバポレーターを用いてNMP置換し、ナフィオン(登録商標)のNMP溶液を調製した。得られた溶液に、ポリフッ化ビニリデンのNMP溶液(株式会社クレハ製 KFPOLYMER L#7305)を混合し、ナフィオン(登録商標)が40重量部、PVDFが60重量部となるように混合し固形分濃度が6重量部の溶液を調製し、次いで添加剤(B2)としてトリフェニルアミン(TPA)を0.6重量部の割合で添加し溶液を調製した。この場合、P層に含まれる添加剤(B2)の含有量T2は9wt%となった。
(実施例11)
使用するポリマーを合成例5で得られたポリマーに変更し、添加剤は表1の通り添加した以外は実施例1と同様の方法で電解質膜を得た。すなわち、ポリマー(A)13重量部に対し、添加剤(B1)を1.17重量部添加した。この場合、電解質膜に含まれる添加剤(B1)の含有量T1は8wt%となった。膜の特性を表1に示す。
(実施例12)
使用するポリマーを合成例6で得られたポリマーに変更し、添加剤は表1の通り添加した以外は実施例1と同様の方法で電解質膜を得た。すなわち、ポリマー(A)13重量部に対し、添加剤(B1)を1.17重量部添加した。この場合、電解質膜に含まれる添加剤(B1)の含有量T1は8wt%となった。膜の特性を表1に示す。
(実施例13)
使用するポリマーを合成例7で得られたポリマーに変更し、添加剤は表1の通り添加した以外は実施例1と同様の方法で電解質膜を得た。すなわち、ポリマー(A)13重量部に対し、添加剤(B1)を1.17重量部添加した。この場合、電解質膜に含まれる添加剤(B1)の含有量T1は8wt%となった。膜の特性を表1に示す。
(比較例1)
合成例3で得られたポリマーを用いて、添加剤(B1)を含有させない以外は実施例1に記載の方法と同様にして電解質膜を得た。膜の特性を表1に示す。
(比較例2)
合成例3で得られたポリマーに、添加剤(B1)を含有させず、これに代えて合成例5で得られたポリベンゾイミダゾール(PBI)を1.30重量部添加した以外は、実施例1と同じ方法で電解質膜を得た。膜の特性を表1に示す。
(比較例3)
市販のナフィオン(登録商標)212膜(デュポン社製)を用い、各種特性を評価した。ナフィオン(登録商標)212膜は100℃の5%過酸化水素水中にて30分、続いて100℃の5%希硫酸中にて30分浸漬した後、100℃の脱イオン水でよく洗浄した。膜の特性を表1に示す。
Claims (9)
- イオン性基含有ポリマー(A)を含む高分子電解質膜であって、−0.35V〜1.30Vの範囲に酸化還元電位を示す添加剤(B1)を含有する高分子電解質膜。
- 請求項1および2に記載の電解質膜が、レドックスフロー電池用である電解質膜。
- 前記イオン性基含有ポリマー(A)が主鎖中に芳香環を有する炭化水素系ポリマーである、請求項1〜3のいずれかに記載の電解質膜。
- 前記電解質膜の少なくとも片面に、添加剤(B2)を含むポリマーからなるP層を有し、P層に含まれる添加剤(B2)の含有量(T2)と、前記電解質膜に含まれる添加剤(B1)の含有量T1とが、T1≦T2の関係を満たす請求項1〜5のいずれかに記載の電解質膜。
- 4価バナジウム濃度1.5mol・L−1、硫酸濃度3.0mol・L−1水溶液に対する単位面積当たりの活物質透過量が1800×10−10cm/分以下である請求項1〜6のいずれかに記載の電解質膜。
- 5価のバナジウム濃度0.3mol・L−1、硫酸濃度3.5mol・L−1水溶液に80℃で48時間浸漬した後の分子量維持率が35%以上である請求項1〜7のいずれかに記載の電解質膜。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の電解質膜を、正極と負極を隔離分離する隔膜として用いたレドックスフロー電池。
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