JP2020181636A - 二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】絶縁層の集電体への接着性および物理的強度を向上させた二次電池の提供。【解決手段】ここで開示される二次電池は、正極および負極がセパレータを介在させつつ相互に積層した構造の電極体を備える。上記正負極は、集電体と該集電体上に形成された活物質層とを有し、該活物質層の周縁の少なくとも一部に集電体露出部を有している。上記正負極のうちの少なくとも一方の極側において、上記活物質層と上記集電体露出部との境界に沿って該集電体露出部上に形成された絶縁層であって、その一部は該境界を越えて上記活物質層の該境界に沿う部分の表面にも形成された絶縁層を備える。絶縁層には、無機フィラーとバインダと増粘剤とが含まれる。上記バインダはPVdFとアクリル系樹脂を有し、上記増粘剤はCMCを有する。ここで、上記無機フィラー(A)と、上記バインダ(B)および上記増粘剤(C)との質量比率(A:B+C)は98:2〜60:40である。【選択図】図2

Description

本発明は、二次電池に関する。詳しくは、二次電池の電極体を構成する集電体および活物質層上に形成された絶縁層に関する。
リチウムイオン二次電池、ニッケル水素電池等の二次電池は、既存の電池に比べて軽量かつエネルギー密度が高いことから、近年、パソコンや携帯端末等のいわゆるポータブル電源さらには車両駆動用電源として好ましく用いられている。なかでもリチウムイオン二次電池は、特に、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両の駆動用高出力電源として、益々の普及が期待されている。
リチウムイオン二次電池、ナトリウムイオン二次電池等を構成する電極体の一形態として、シート状正極とシート状負極とがセパレータを介在させつつ交互に積層した構造の電極体を備えるものが挙げられる。また、電極体を構成する集電体であって、活物質層が形成されない集電体未塗工部上に、絶縁層の少なくとも一部が形成されることがある。そして、このような構成の絶縁層を開示している特許文献1では、絶縁層のうち、活物質未塗工部を覆う領域が他の部分よりも柔軟な柔軟部を有することによって、基材層(集電体)からの絶縁層の脱落を抑制でき、これによって正極板と負極板との短絡がより確実に防止されると記載されている。
特開2017−143004号公報
しかしながら、上述のような構成の絶縁層が形成された電極体において、正負極間の短絡を確実に防止するためには、当該絶縁層が、上記特許文献1の絶縁層のように良好な接着性を有しているだけでは足りず、優れた物理的強度も必要とされる。絶縁層が高い物理的強度を有していない場合、例えば電極体の製造プロセスまたは市場等におけるストレスによって、ひびや割れ等の破損が生じることがある。このような不具合が存在していると、活物質がこれらひびや割れ等を介して滑落し、他方の極の集電体と接触することによって、短絡を引き起こす虞がある。このことは、電池の安全性および信頼性を低下させる要因となるため、好ましくない。上記特許文献1においては、絶縁層の物理的強度を向上させることについては詳細な検討がされておらず、優れた物理的強度および接着性の両立については、まだまだ改善の必要があった。
そこで、本発明は、このような課題を解決すべく創出されたものであり、その目的とするところは、集電体露出部に対する接着性と、物理的強度とをともに向上させた絶縁層を備えた二次電池を提供することである。
本発明者は、絶縁層に、構成材料として、無機フィラーと、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)とアクリル系樹脂とを有するバインダと、カルボキシメチルセルロース(CMC)を有する増粘剤とを含ませることに着目した。そして、絶縁層の構成成分中におけるこれらの質量比率を所定範囲内に調整することによって、絶縁層の接着性と物理的強度とがともに向上されることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、上記目的を実現するべく、本発明は、シート状正極およびシート状負極がセパレータを介在させつつ相互に積層した構造の電極体を備える二次電池を提供する。
上記正極は、正極集電体と該集電体上に形成された正極活物質層とを有し、該活物質層の周縁の少なくとも一部に、該活物質層が形成されていない集電体露出部を有している。上記負極は、負極集電体と該集電体上に形成された負極活物質層とを有し、該活物質層の周縁の少なくとも一部に、該活物質層が形成されていない集電体露出部を有している。
上記正負極のうちの少なくとも一方の極側において、上記活物質層と上記集電体露出部との境界に沿って該集電体露出部上に形成された絶縁層であって、その一部は該境界を越えて上記活物質層の該境界に沿う部分の表面にも形成された絶縁層を備えている。
上記絶縁層には、無機フィラーと、バインダと、増粘剤とが含まれている。上記バインダとして、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)とアクリル系樹脂とを有している。上記増粘剤として、カルボキシメチルセルロース(CMC)を有している。ここで、上記無機フィラー(A)と、上記バインダ(B)および上記増粘剤(C)との質量比率(A:B+C)は、98:2〜60:40であることを特徴とする。
かかる構成の二次電池は、活物質層と集電体露出部との境界に沿って、該集電体露出部上に形成された絶縁層に、無機フィラー、PVdFとアクリル系樹脂とを有するバインダ、および、CMCを有する増粘剤を所定範囲内の質量比率で含ませることによって、該絶縁層に、優れた接着性を与えるとともに、高い物理的強度を与えることができる。
一実施形態に係る二次電池の電極体の層構造を示した模式図である。 一実施形態に係る絶縁層の構成を説明する要部断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明による一実施形態を説明する。なお、以下に説明する図面において、同じ作用を奏する部材、部位には同じ符号を付し、重複する説明は省略または簡略化することがある。また、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は実際の寸法関係を反映するものではない。また、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。
本明細書において「二次電池」とは、繰り返し充放電可能な蓄電デバイス一般をいい、リチウムイオン二次電池、ナトリウムイオン二次電池、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池等のいわゆる蓄電池(すなわち化学電池)のほか、電気二重層キャパシタ等のキャパシタ(すなわち物理電池)を包含する。また、「活物質」とは、二次電池において電荷担体となる化学種(即ち、リチウムイオン二次電池においてはリチウムイオン、ナトリウムイオン二次電池においてはナトリウムイオン)を化学的に吸蔵および放出(典型的には挿入および脱離)可能な物質(活物質)をいう。「カルボキシメチルセルロース(CMC)」とは、セルロースの水酸基を部分的にカルボキシメチル基で置換(エーテル化)して得られるセルロースの誘導体を意味し、無機塩、有機酸塩等の各種塩等をも包含する。
以下、二次電池の典型例として、捲回電極体および電解液を電池ケースに収容した構成のリチウムイオン二次電池(以下、単に「二次電池」ともいう。)に対して本発明を適用する場合を主として、本発明の実施形態を具体的に説明する。なお、以下で説明する実施形態は、本発明をかかる実施形態に記載されたものに限定することを意図したものではない。
<二次電池の全体構造>
まず初めに、図1を参照して本実施形態に係る二次電池の電極体について説明する。図1は、一実施形態に係る二次電池の電極体の層構造を示した模式図である。
ここで開示される二次電池は、扁平形状の電極体20が、電解液とともに電池ケース(図示なし)に収容された構成を有する。
図1に示されるように、電極体20は、シート状正極50およびシート状負極60がセパレータ70を介在させつつ相互に積層して捲回軸の周りに捲回され、扁平形状に成形されている。ここで、正極50は、正極集電体52と該集電体52上(片面または両面。ここでは両面。)に形成された正極活物質層54とを有し、該活物質層54の周縁の少なくとも一部に、該活物質層54が形成されていない集電体露出部52aを有している。また、負極60は、負極集電体62と該集電体62上(片面または両面。ここでは両面。)に形成された負極活物質層64とを有し、該活物質層64の周縁の少なくとも一部に、該活物質層64が形成されていない集電体露出部64aを有している。さらに、正極50においては、絶縁層56が形成されている。
電極体20の捲回軸方向における中央部分には、捲回コア部分(すなわち、正極50の正極活物質層54と、負極60の負極活物質層64と、セパレータ70とが密に積層された部分)が形成されている。また、電極体20の捲回軸方向の両端部では、正極50における正極集電体露出部52aおよび負極60における負極集電体露出部62aが、それぞれ捲回コア部分から外方にはみ出ている。かかる正極集電体露出部52aおよび負極集電体露出部62aには、正極集電板および負極集電板がそれぞれ付設され、正極端子および負極端子とそれぞれ電気的に接続される。
電極体20の正極50、負極60、および、セパレータ70を構成する材料、部材は従来の一般的な二次電池と同様のものを使用することができる。
正極集電体52としては、例えば、シート状のアルミニウム製の集電体が挙げられる。
正極活物質層54に含まれる正極活物質としては、好適例として、層状系のリチウム含有遷移金属酸化物が挙げられる。例えば、構成元素として少なくともLi,Ni,CoおよびMnを含む層状構造(典型的には、六方晶系に属する層状岩塩型構造)のリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物が好ましい。
正極活物質層54には、必要に応じて導電助剤、バインダなどを含有してもよい。
導電助剤としては、例えば、アセチレンブラック(AB)、ケッチェンブラック等が挙げられる。
また、バインダとしては、例えば、スチレンブタジエンゴム(SBR)、PVdF、ブチルゴム(BR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(ABR)等が挙げられる。
負極集電体62としては、例えば、シート状の銅製の集電体が挙げられる。
負極活物質層64に含まれる負極活物質としては、例えば、天然黒鉛(石墨)や人工黒鉛などの黒鉛系材料、グラファイト、メソカーボンマイクロビーズ、カーボンブラックのような炭素系負極活物質、シリコンおよびスズ、ならびにこれらの化合物が挙げられる。
負極活物質層64には、必要に応じて上述する導電助剤、バインダなどを含有してもよい。なお、その他、増粘剤等の添加剤を適宜使用することもでき、例えば増粘剤としてはCMCやメチルセルロース(MC)が挙げられる。
セパレータ70としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル、セルロース、ポリアミド等の樹脂から成る多孔性シート(フィルム)が挙げられる。該多孔性シートは、単層構造であってもよく、二層以上の積層構造(例えば、PE層の両面にPP層が積層された三層構造)であってもよい。
電解液としては、典型的には、非水溶媒(有機溶媒)中に支持塩(即ち、電解質)を含有する電解液を用いることができる。
非水溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、およびエチルメチルカーボネート(EMC)等のうちの1種を単独で、あるいは2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
支持塩としては、例えばLiPF、LiBF、LiClO等のリチウム化合物(リチウム塩)の1種または2種以上を用いることができる。特に好ましくは、LiPFを用いる。
<絶縁層>
次に、絶縁層56について図1および図2を参照して詳細に説明する。図2は、一実施形態に係る絶縁層の構成を説明する要部断面図である。
絶縁層56は、絶縁性を有し、電荷担体(例えば、リチウムイオン)の透過を可能とする多孔質な層である。図示されるように、例えば、絶縁層56は、正極活物質層54と正極集電体露出部52aとの境界Pに沿って該集電体露出部52a上(片面または両面)に形成されている。また、絶縁層56の一部は該境界Pを越えて正極活物質層54の該境界に沿う部分の表面S(図中では、境界P、および、絶縁層56と正極活物質層54との境界Tにより構成される面である。)にも形成されている。絶縁層56が形成されることにより、例えば、正極集電体52と負極活物質層64との直接接触による短絡を防止することができ、二次電池の安全性を向上させることができる。また、例えば電極体20の製造プロセス(例えば、捲回工程等)または市場等におけるストレスによる正極活物質層54の破損を抑制し、正極活物質層54からの活物質の滑落を防止することができる。
−絶縁層の組成−
絶縁層56には、無機フィラーと、バインダと、増粘剤とが含まれている。
無機フィラーとしては、耐熱性および電気化学的安定性を有する材料を用いることができる。例えば、ベーマイト(Al・HO)、アルミナ(Al)等を好ましく採用し得る。
バインダとしては、例えば、PVdFとアクリル系樹脂とを有していることが好ましい。ここで、アクリル系樹脂としては、アクリル酸、メタクリル酸等のモノマー、コポリマー、オリゴマー、ポリマーが挙げられる。アクリル酸およびメタクリル酸等、水酸基を有し、水和性のあるモノマーあるいはそれらの重合体を好ましく採用し得る。このようなアクリル系樹脂をPVdFと併用することで、PVdFの水分散液を調製することができ(例えば、アクリルモノマーの水溶液にPVdFを分散させる。)、環境負荷を低減することができるため好ましい。さらに、PVdFとアクリル系樹脂はコアシェル構造を有していることが好ましい。「コアシェル構造」とは、表面層(シェル部)の成分と該表面層側の成分以外の内部(コア部)の成分とが異なるような構造をいう。この場合、PVdFがコア部であり、アクリル系樹脂がシェル部となり得る。
水等の水系溶媒を用いる場合、増粘剤としては、例えば、CMC等を有していることが好ましい。CMCは、増粘剤等としての機能を有するとともに、絶縁層に接着性と物理的強度とを与え得る。これにより、絶縁層を形成する際の形成材料の流動性を適正化することができ、材料を混錬する際の作業性を高めるとともに、絶縁層の接着性と物理的強度とを向上することができる。
絶縁層56を構成する材料の質量比率について、無機フィラー(A)、バインダ(B)、および、増粘剤(C)の合計(A+B+C)を100とすると、バインダの質量比率(B)は、例えば、1.5〜35程度であることが好ましい。また、増粘剤の質量比率(C)は、例えば、0.5〜5程度であることが好ましい。即ち、絶縁層56における、バインダと増粘剤とを合わせた質量比率(B+C)は、2〜40程度であることが好ましく、無機フィラーと、バインダおよび増粘剤との好適な質量比率(A:B+C)は、98:2〜60:40である。無機フィラー、バインダ、および、増粘剤が上記質量比率で絶縁層56に含有されることにより、絶縁層56は、良好な物理的強度と、正極集電体52に対する優れた接着性とを、ともに実現することができる。
なお、これら成分を含む絶縁層は、従来の絶縁層を形成する場合と同様、所定の溶媒(水等の水系溶媒、あるいは、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等の有機溶媒)にこれら固形成分を溶解もしくは分散させた組成物(合材ともいう。)を所定の部位に塗工することによって形成することができる。
上述した各種の材料、部材を用いて電池組立体を構築し、公知の方法に従い、所定の条件で初期充電処理、エージング処理を施すことによって、使用可能状態の二次電池が製造される。
ここで開示される二次電池において、上述した構成で絶縁層56が形成されることにより当該絶縁層56は良好な物理的強度を有しており、正極集電体52に対する接着性も向上している。そして、そのような電極体20においては正負極間の短絡が確実に防止されているため、当該電極体20を備えることによって、二次電池の安全性および信頼性が確保される。
以下、本発明に関するいくつかの試験例を説明するが、本発明をかかる具体例に示すものに限定することを意図したものではない。
[正極の作製]
以下に説明するプロセスにより、実施例1〜6、比較例1〜3に係る正極を製造した。
<実施例1>
正極活物質としてのリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物と、導電材としてのABと、バインダとしてのPVdFとを、有機溶媒(NMP等)に分散させて正極合材を調製した。
次いで、無機フィラーとしてのベーマイトと、バインダとしてのPVdFおよびアクリル系樹脂と、増粘剤としてのCMCとを表1の実施例1の欄に示す質量比率になるように水と混合して調製し、正極合材と絶縁層形成用水系合材とを正極集電体上に塗工してこれを乾燥させ、絶縁層を形成させた。このとき、絶縁層形成用水系合材は、正極集電体露出部、および、正極活物質層の表面の一部に塗工された。即ち、絶縁層は、正極集電体露出部上であって、正極活物質層と正極集電露出部との境界に沿って正極集電体露出部上に形成されたものであり、その一部は該境界を越えて正極活物質層の該境界に沿う部分の表面に形成された。
これにより、実施例1に係る正極を作製した。
<実施例2〜6>
絶縁層の作製に、ベーマイトと、PVdFおよびアクリル系樹脂と、CMCとを実施例2〜6の欄に示す質量比率になるように水と混合して絶縁層形成用水系合材を調製した以外は実施例1と同じ材料および手法によって、実施例2〜6に係る正極を作製した。
<比較例1>
正極合材は、上記実施例1と同じ材料によって調製した。
次いで、無機フィラーとしてのベーマイトと、バインダとしてのPVdFとを表1の比較例1の欄に示す質量比率になるように所定の有機溶媒に混合して調製した絶縁層形成用非水系合材を調製した。当該合材にはCMCを含有させなかった。
そして、正極活物質層および絶縁層を、実施例1と同じ手法によって正極集電体露出部、および、正極活物質層の表面の一部に塗工した。
これにより、比較例1に係る正極を作製した。
<比較例2、比較例3>
絶縁層の作製に、ベーマイトと、PVdFとを比較例2または比較例3の欄に示す質量比率になるよう合材を調製した以外は比較例1と同じ材料および手法によって、比較例2または比較例3に係る正極を作製した。
[剥離強度試験]
絶縁層の集電体への接着性を評価するため、上記で得られた各々の正極について、絶縁層の剥離強度を測定した。測定は、市販の表面・界面物性解析装置(SAICAS(登録商標)、ダイプラ・ウィンテス社製)を用いて切削法にて行い、得られた切削強度を剥離強度(N/mm)として評価した。なお、切刃として幅1mmのものを使用し、切削速度は水平方向に1μm/秒、深さ方向に5μm/秒であった。
結果を表1に示す。
Figure 2020181636
表1に示されるように、バインダとしてPVdFおよびアクリル系樹脂が採用され、かつ、無機フィラーと、バインダ、および増粘剤としてのCMCが所定量含有された実施例1〜6は、バインダとしてPVdFが採用され、かつ、CMCが含まれない比較例1〜3に比べて、剥離強度が高く、集電体に対する接着性に優れた絶縁層を有していることが確認された。
[折り曲げ試験]
絶縁層の物理的強度を評価するため、上記作製した各々の正極を、直径φmmの丸棒に沿って所定の回数折り曲げる折り曲げ試験を行った。丸棒に沿った部分の絶縁層に割れが生じた時の丸棒の直径φmmによって、絶縁層の柔軟性を評価した。なお、丸棒の直径φmmが小さいほど柔軟性が高く、物理的強度に優れていると評価される。
結果を表1に示す。
表1に示されるように、実施例1〜6は、比較例1〜3に比べて、絶縁層に割れが生じた時の丸棒の直径が小さかった。即ち、実施例1〜6に係る絶縁層は柔軟性が高く、物理的強度が高いことが確認された。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。例えば、絶縁層は負極に設けられてもよく、正極および負極のいずれにも設けられてもよい。また、絶縁層は、例えば固体電解質を備える全固体電池の正極および/または負極に設けられてもよい。それら場合においても、以上に例示した効果と同様の効果が発揮され得る。
20 電極体
50 正極
52 正極集電体
52a 正極集電体露出部
54 正極活物質層
56 絶縁層
60 負極
62 負極集電体
62a 負極集電体露出部
64 負極活物質層
70 セパレータ
P 境界
S 表面
T 境界

Claims (1)

  1. シート状正極およびシート状負極がセパレータを介在させつつ相互に積層した構造の電極体を備える二次電池であって、
    前記正極は、正極集電体と該集電体上に形成された正極活物質層とを有し、該活物質層の周縁の少なくとも一部に、該活物質層が形成されていない集電体露出部を有しており、
    前記負極は、負極集電体と該集電体上に形成された負極活物質層とを有し、該活物質層の周縁の少なくとも一部に、該活物質層が形成されていない集電体露出部を有しており、
    前記正負極のうちの少なくとも一方の極側において、
    前記活物質層と前記集電体露出部との境界に沿って該集電体露出部上に形成された絶縁層であって、その一部は該境界を越えて前記活物質層の該境界に沿う部分の表面にも形成された絶縁層を備えており、
    前記絶縁層には、無機フィラーと、バインダと、増粘剤とが含まれており、
    前記バインダとして、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)とアクリル系樹脂を有し、
    前記増粘剤として、カルボキシメチルセルロース(CMC)を有しており、
    ここで、前記無機フィラー(A)と、前記バインダ(B)および前記増粘剤(C)との質量比率(A:B+C)は、98:2〜60:40であることを特徴とする、二次電池。
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