JP2020180738A - 加熱調理器 - Google Patents
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Abstract
【課題】加熱調理器の内部に液状異物が流れ込みにくい加熱調理器を提供する。【解決手段】前後延在部17bは、本体部21の前方に配置され、前後方向に延在する。操作パネル1は、前後延在部17bの前方に配置されている。操作パネル1は、パネル本体1aと、庇部1bとを有している。パネル本体1aは、上端1Uと下端1Lとを有し、かつ下端1Lが上端1Uよりも前方に位置した傾斜姿勢を取ることができるように構成されている。庇部1bは、パネル本体1aから本体部21に向かって突き出している。傾斜姿勢において庇部1bは前後延在部17bの上方に位置し、かつ前後延在部17bの前端よりも本体部21側まで延びている。【選択図】図6
Description
本発明は、加熱調理器に関するものである。
従来、加熱手段を操作する操作部材を前面パネルの開口部を介して操作可能にする加熱調理器が知られている。このような加熱調理器は、たとえば特開2016−118337号公報(特許文献1)に開示されている。
特許文献1に記載の加熱調理器は、前面パネルの内面と対向する内装部材を有している。この内装部材と前面パネルとの間に、上記開口部から液状異物が侵入する。そこで上記加熱調理器においては、液状異物を前面パネルの内面に沿って流動させる異物流動路が設けられている。
しかしながら特許文献1に記載の加熱調理器の構成では、前面パネルの内側、つまり加熱調理器の本体部の内側に液状異物が流れ込む。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、加熱調理器の内部に液状異物が流れ込みにくい加熱調理器を提供することである。
本発明の加熱調理器は、加熱部と、本体部と、前後延在部と、操作パネルとを備えている。加熱部は、被加熱物を加熱する。本体部は、上部を有し、上部に加熱部が配置されている。前後延在部は、本体部の前方に配置され、前後方向に延在する。操作パネルは、前後延在部の前方に配置されている。操作パネルは、パネル本体と、庇部とを有している。パネル本体は、上端と下端とを有し、かつ下端が上端よりも前方に位置した傾斜姿勢を取ることができるように構成されている。庇部は、パネル本体から本体部に向かって突き出している。傾斜姿勢において庇部は前後延在部の上方に位置し、かつ前後延在部の前端よりも本体部側まで延びている。
本発明の加熱調理器によれば、傾斜姿勢において庇部は前後延在部の上方に位置し、かつ前後延在部の前端よりも本体部側まで延びている。このため、加熱調理器における調理中に生じた液状異物が庇部に遮られることによって操作パネルと前後延在部の前端との間に流れ込むことが防止される。これにより加熱調理器の内部に液状異物が流れ込みにくくなる。
上記加熱調理器は、前後延在部の前端から上方へ延びる上方突出部をさらに備えている。傾斜姿勢において庇部は、上方突出部の上方を覆っている。これにより液状異物は上方突出部よりも後方の前後延在部上に流れ落ちやすくなる。前後延在部上に流れ落ちた液状異物は上方突出部に阻まれることにより前後延在部の前端と操作パネルとの間に流れ込むことが阻害される。
上記加熱調理器において、前後延在部の上面に凹部が設けられている。これにより前後延在部上に流れ落ちた液状異物が凹部内に入ることにより前後延在部の前端と操作パネルとの間に流れ込むことが阻害される。
上記加熱調理器において、凹部は本体部の側端に向かって下るように傾斜している。これにより凹部に入った液状異物は、凹部に沿って本体部の側端に導かれて、側端から排出されやすくなる。
上記加熱調理器において、本体部は、操作パネルの横に配置されたグリル加熱部を有している。凹部はグリル加熱部から遠ざかるほどに下るように傾斜している。これにより凹部に入った液状異物はグリル加熱部とは反対側に導かれるため、液状異物がグリル加熱部を汚すことが抑制される。
上記加熱調理器において、操作パネルは、傾斜姿勢よりもパネル本体の傾斜角度が大きい起立姿勢に傾斜姿勢から移動することができるように構成されている。これにより操作パネルは傾斜姿勢と起立姿勢との間で移動することができ、傾斜姿勢においてはユーザが操作パネルを視認、操作しやすく、起立姿勢においては加熱調理器がコンパクトな状態となる。
以上説明したように本発明によれば、内部に液状異物が流れ込みにくい加熱調理器を実現することができる。
以下、本開示の実施の形態について、図に基づいて説明する。
なお、明細書および図面において、同一の構成要素または対応する構成要素には、同一の符号を付し、重複する説明を繰り返さない。また図面では、説明の便宜上、構成を省略または簡略化している場合もある。また実施の形態と各変形例との少なくとも一部は、互いに任意に組み合わされてもよい。
なお、明細書および図面において、同一の構成要素または対応する構成要素には、同一の符号を付し、重複する説明を繰り返さない。また図面では、説明の便宜上、構成を省略または簡略化している場合もある。また実施の形態と各変形例との少なくとも一部は、互いに任意に組み合わされてもよい。
<加熱調理器30の構成>
本実施の形態の加熱調理器の構成について図1および図2を用いて説明する。
本実施の形態の加熱調理器の構成について図1および図2を用いて説明する。
図1に示されるように、本実施の形態の加熱調理器30は、たとえばガスこんろである。加熱調理器30は、本体部21と、複数の加熱部22と、複数の操作パネル駆動ユニットOUとを主に有している。
本体部21は、ほぼ平坦な上面21T(上部)を有している。本体部21の上面21Tには、複数の加熱部22が配置されている。複数の加熱部22の各々は、被加熱物を加熱するためのものである。
複数の加熱部22の各々には、たとえばブンゼン式のガスバーナが採用されている。ただし複数の加熱部22の各々は、ブンゼン式以外のガスバーナであってもよい。複数の加熱部22は、たとえば3つの加熱部を有している。
本体部21は、前面21Fを有している。前面21Fは、加熱調理器30を使用するユーザーから見て本体部21の手前側の面である。グリル加熱部21Gが本体部21に設けられている。グリル加熱部21Gの取り入れ・取り出し口は、本体部21の前面21Fに配置されている。
複数の操作パネル駆動ユニットOUは、たとえば2つの操作パネル駆動ユニットOUを有している。2つの操作パネル駆動ユニットOUの双方は、本体部21の前面21Fに配置されている。2つの操作パネル駆動ユニットOUは、グリル加熱部21Gを挟み込むようにグリル加熱部21Gの横に配置されている。
2つの操作パネル駆動ユニットOUの一方は、グリル加熱部21Gの一方側端側(加熱調理器30を使用するユーザーから見て右側)に配置されている。また2つの操作パネル駆動ユニットOUの他方は、グリル加熱部21Gの他方側端側(加熱調理器30を使用するユーザーから見て左側)に配置されている。
複数の操作パネル駆動ユニットOUの各々は、操作パネル1を有している。操作パネル1は、操作部を有している。操作パネル1の操作部は、たとえばメンブレンスイッチと液晶表示素子とを有している。また操作パネル1の操作部は、たとえばタッチパネルディスプレイであってもよい。また操作パネル1の操作部は、たとえばメンブレンスイッチ、液晶表示素子およびタッチパネルディスプレイの組み合わせであってもよい。
操作パネル1がタッチパネルディスプレイを有する場合、そのタッチパネルディスプレイは静電容量方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式などのいずれの方式であってもよい。
操作パネル1の操作部は、たとえば加熱部制御スイッチ、グリル制御スイッチ、電源スイッチなどを有している。また操作パネル1の操作部は、加熱調理器30の上方に配置されたレンジフードのファン(図示せず)を制御するためのファン制御スイッチを有していてもよい。
加熱部制御スイッチは、加熱部22の点火(加熱部22の駆動開始)、消火(加熱部22の駆動停止)、火力調整などを操作可能である。グリル制御スイッチは、グリル加熱部21Gの点火(グリル加熱部21Gの駆動開始)、消火(グリル加熱部21Gの駆動停止)、火力調整などを操作可能である。
また電源スイッチは、本体部21の電源をオンまたはオフに操作可能である。またファン制御スイッチは、ファンのオンまたはオフを操作可能であり、またファンの回転速度を制御可能である。
操作パネル1は、本体部21の前面21Fに取り付けられている。操作パネル1は、本体部21に対して移動するように構成されている。操作パネル1は、本体部21に対して移動することにより、図1に示す起立姿勢と、図2に示す傾斜姿勢とを取り得る。
操作パネル1が図1に示す起立姿勢にある状態では、操作パネル1の上端1Uと下端1Lとは上下方向に沿って位置している。具体的には加熱調理器30が水平な面上に載置された状態において、起立姿勢にある操作パネル1の上端1Uは下端1Lの鉛直方向真上に位置している。
操作パネル1が図2に示す傾斜姿勢にある状態では、操作パネル1の下端1Lが、起立姿勢にある操作パネル1の下端1Lよりも前方(加熱調理器30を使用するユーザーから見て手前側)に移動している。
この傾斜姿勢において操作パネル1の下端1Lは上端1Uよりも前方側に位置している。具体的には加熱調理器30が水平な面上に載置された状態において、傾斜姿勢にある操作パネル1は、後方側の上端1Uから前方側の下端1Lに向かって下り勾配を有している。
また傾斜姿勢における操作パネル1の上端1Uは、起立姿勢における操作パネル1の上端1Uの位置よりも下方に位置している。上記起立姿勢における操作パネル1の傾斜角度θ1は、傾斜姿勢における傾斜角度θ2よりも大きい。ここで傾斜角度θ1、θ2の各々は、加熱調理器30が水平な面上に載置された状態において、水平線と操作パネル1の前面とのなす角度である。
上記加熱調理器30は、外部装置と無線または有線で通信可能な通信部を有していてもよい。加熱調理器30は、この通信部によりインターネットまたはイントラネットに接続可能である。この通信部は、操作パネル1に表示する情報を外部装置から入手してもよい。
上記通信部と外部装置との通信は、たとえばBLUETOOTH(登録商標)、Wi−Fi(登録商標)、Wi−SUN(登録商標)、特定小電力無線、HEMS(Home Energy Management System)上での接続などのいずれかの方法で行われてもよい。
<操作パネル駆動ユニットOUの構成>
次に、上記加熱調理器30に用いられる操作パネル駆動ユニットOUの構成について図3および図4を用いて説明する。
次に、上記加熱調理器30に用いられる操作パネル駆動ユニットOUの構成について図3および図4を用いて説明する。
図3に示されるように、操作パネル駆動ユニットOUは、上記操作パネル1と、支持部材2と、支持構造体とを有している。操作パネル1は、パネル本体1aと、庇部1bとを有している。パネル本体1aは、矩形形状を有している。パネル本体1aは、上記のように上端1Uと下端1Lとを有し、かつ下端1Lが上端1Uよりも前方に位置した傾斜姿勢を取ることができるように構成されている。
またパネル本体1aは、上記のメンブレンスイッチ、液晶表示素子、タッチパネルディスプレイなどの操作部を有している。パネル本体1aの後面には、メンブレンスイッチ、液晶表示素子、タッチパネルディスプレイなどの操作部に電気的に接続された電気回路、配線など(図示せず)が配置されている。
庇部1bは、パネル本体1aから本体部21に向かって突き出している。庇部1bは、パネル本体1aの上端1Uから後方へ延びている。庇部1bは、パネル本体1aの横幅全体に位置している。庇部1bがパネル本体1aの後面から後方へ延びる突き出し長さは、パネル本体1aの横幅全体においてたとえば一定である。
支持部材2は、操作パネル1の後面に取り付けられている。支持部材2は、左右1対の上部支持体2aと、左右1対の下部支持体2bと、取り付け部2cとを有している。
左右1対の上部支持体2a、左右1対の下部支持体2bおよび取り付け部2cは、たとえば1枚の板を折り曲げることにより構成されており、一体的に構成されている。このため左右1対の上部支持体2aおよび左右1対の下部支持体2bの各々は取り付け部2cに接続されている。
取り付け部2cは、たとえば平板形状を有しており、操作パネル1の後面にボルトなどの締結部材により固定されている。左右1対の上部支持体2aおよび左右1対の下部支持体2bの各々は、操作パネル1の後面から後方に延びている。左右1対の下部支持体2bは、左右1対の上部支持体2aの下方に位置している。
支持構造体は、左右1対の上部支持体2aを少なくとも上下方向にスライド可能に支持し、かつ左右1対の下部支持体2bを少なくとも前後方向にスライド可能に支持している。また支持構造体は、左右1対の上部支持体2aおよび左右1対の下部支持体2bの各々を支持構造体に対して回転可能に支持している。
支持構造体は、軸3、4と、軸支持部5と、スライド部材6と、左右1対の支持板11と、レール12とを有している。
左右1対の支持板11の各々は、ガイド穴11aを有している。ガイド穴11aは支持板11を貫通している。右側の支持板11のガイド穴11aと左側の支持板11のガイド穴11aとは互いに同じ形状を有している。
ガイド穴11aは、第1ガイド穴部11aaと、第2ガイド穴部11abとを有している。第1ガイド穴部11aaは、上下方向に沿って延びている。第2ガイド穴部11abは、第1ガイド穴部11aaの下部に接続され、かつ下方に向かうにしたがって前方に位置するように傾斜している。
軸3は、右側の支持板11のガイド穴11aと左側の支持板11のガイド穴11aとの双方に挿通されている。軸3は、左右1対の支持板11の各々におけるガイド穴11aに沿ってスライド可能である。
軸3は、左右1対の上部支持体2aの双方に取り付けられている。これにより左右1対の上部支持体2aは、支持板11に対してガイド穴11aの延在方向に沿ってスライド可能であり、かつ支持板11に対して軸3を中心に回転可能である。
またレール12には、スライド部材6がスライド可能に係合している。スライド部材6は、レール12の長手方向に沿ってスライド移動可能である。レール12の長手方向は、後方から前方に向かって下り勾配となるように傾斜している。このためスライド部材6は、レール12の長手方向に沿って後方から前方へスライド移動するにしたがって上方から下方へ移動する。
スライド部材6の前端には、軸支持部5が取り付けられている。軸支持部5は軸4を介在して下部支持体2bに取り付けられている。これにより軸支持部5およびスライド部材6の各々は、下部支持体2bに対して軸4を中心に回転可能である。
これにより左右1対の下部支持体2bは、レール12の延在方向に沿ってスライド可能であり、かつ軸支持部5およびスライド部材6に対して軸4を中心に回転可能である。
上記のように支持構造体が操作パネル1をスライドおよび回転可能に支持しているため、操作パネル1は起立姿勢と傾斜姿勢との間で移動可能である。
また操作パネル駆動ユニットOUは、ラックギア7と、爪部8と、ロータリーダンパ13と、爪係合部14と、スイッチ15と、付勢部材16(図5参照)と、L字パネル17とをさらに有している。
爪部8は、操作パネル1の後面側に取り付けられている。爪係合部14は、この爪部8に係合可能である。操作パネル1が起立姿勢(図5)にある状態では、爪部8が爪係合部14に係合している。
爪部8が爪係合部14に係合した状態では、爪係合部14は爪部8を係合した状態を維持するように構成されている。また爪係合部14は、爪部8が爪係合部14に係合した状態から爪係合部14側へさらに押し込まれると爪部8との係合を解除するように構成されている。
付勢部材16(図5参照)は、上部支持体2aを下方に向けて付勢している。付勢部材16は、たとえばバネである。付勢部材16の上端はたとえば上部支持体2aまたは軸3に取り付けられている。また付勢部材16の下端は、たとえば支持板11に固定された部材に取り付けられている。
ラックギア7は、スライド部材6のたとえば上面に取り付けられている。このラックギア7に噛み合うようにロータリーダンパ13が設けられている。ロータリーダンパ13は、ラックギア7のスライド運動にブレーキをかけ、ラックギア7およびスライド部材6のスライド移動を減速させるように構成されている。
スイッチ15は、たとえば操作パネル1における操作表示のオン・オフを切り換えるスイッチである。スイッチ15は、本体部15aと、操作部15bとを有している。操作部15bは、本体部15aから突き出している。
操作部15bは、操作パネル1が傾斜姿勢(図6)にあるときに、上部支持体2aにより本体部15a内に押し込まれるよう構成されている。また操作部15bは、操作パネル1が起立姿勢(図5)にあるときに、上部支持体2aから離れ、本体部15a内への押し込みが解除されるよう構成されている。
操作部15bが本体部15a内に押し込まれることにより、操作パネル1における操作表示がオフ状態からオン状態へ切り替わるようにスイッチ15は構成されている。また操作部15bの本体部15a内への押し込みが解除されることにより、操作パネル1における操作表示がオン状態からオフ状態へ切り替わるようにスイッチ15は構成されている。
図4に示されるように、L字パネル17は、略L字の断面形状を有している。L字パネル17は、上下延在部17aと、前後延在部17bと、上方突出部17cとを有している。上下延在部17a、前後延在部17bおよび上方突出部17cの各々は、本体部21(図1、図2)の前方に配置されている。上下延在部17a、前後延在部17bおよび上方突出部17cの各々の前方に操作パネル1が配置されている。
上下延在部17aは上下方向に沿って延びている。前後延在部17bは上下延在部17aの下端に接続されており、上下延在部17aの下端から前方に延びている。前後延在部17bは前後方向に沿って延びている。前後延在部17bは上下延在部17aに対して交差する方向(たとえば直交方向)に延びている。
上方突出部17cは、前後延在部17bの前端から上方へ延びている。上方突出部17cは、前後延在部17bに対して交差する方向(たとえば直交方向)に延びている。上方突出部17cは、上下延在部17aの延在方向に沿う方向(たとえば平行方向)に延びている。
上方突出部17cは、上下延在部17aと隙間17d(第1隙間)を空けて対向している。上方突出部17cと上下延在部17aとの間の隙間17dは、前後延在部17bの上面に設けられた凹部とみることもできる。
前後延在部17bおよび上方突出部17cの各々は、上下延在部17aの横幅全体に位置している。上方突出部17cの前後延在部17bからの上方への立ち上がり高さは、上下延在部17aの横幅全体においてたとえば一定である。つまり前後延在部17bの上面に設けられた隙間17d(凹部)の深さは、上下延在部17aの横幅全体においてたとえば一定である。
なお操作パネル1の後面側には、側板9が取り付けられている。側板9は、操作パネル1の側端に位置している。側板9は、操作パネル1の起立姿勢および傾斜姿勢との間の移動により他の部材と干渉しないように位置決めされ,かつ形状を決定されている。
<操作パネル駆動ユニットOUの動作>
次に、上記加熱調理器30に用いられる操作パネル駆動ユニットOUの動作について図5および図6を用いて説明する。
次に、上記加熱調理器30に用いられる操作パネル駆動ユニットOUの動作について図5および図6を用いて説明する。
図5に示されるように、操作パネル1が起立姿勢にある状態では、操作パネル1の上端1Uは操作パネル1の下端1Lの真上に位置している。また爪部8が爪係合部14に係合している。このため外部から力が作用しなければ、爪係合部14が爪部8を係合した状態が維持され、操作パネル1が起立姿勢に維持されている。
上部支持体2aとスイッチ15の操作部15bとは離れている。このため操作パネル1における操作表示はオフ状態である。付勢部材16は上部支持体2aを下方に付勢している。
操作パネル1が起立姿勢にある状態では、L字パネル17の前方は操作パネル1により覆われている。このため図1に示されるように、操作パネル1が起立姿勢にあるときには、加熱調理器30の外部からL字パネル17を視認することはできない。これにより操作パネル1が起立姿勢にあるときには、加熱調理器30はシンプルな外観を呈する。
操作パネル1が起立姿勢にある状態では、操作パネル1のパネル本体1aとL字パネル17の上下延在部17aとは略平行に並んでいる。この起立姿勢において、操作パネル1の庇部1bは、L字パネル17の上方突出部17cの真上に位置していてもよい。
この起立姿勢から操作パネル1の下端部が前方から後方へ向かって押し込まれる。これにより爪部8が爪係合部14に係合した状態から爪係合部14側へさらに押し込まれ、爪部8と爪係合部14との係合が解除される。
爪部8と爪係合部14との係合が解除されると、付勢部材16の付勢力により上部支持体2aが下方に移動し、下部支持体2bが前方に移動する。このとき軸3は支持板11のガイド穴11aに沿って下方へ移動し、かつスライド部材6がレール12に沿って前方へ移動する。
図6に示されるように、上記のように上部支持体2aがガイド穴11aに沿って下方へ移動し、かつ下部支持体2bがレール12に沿って前方へ移動することにより操作パネル1が傾斜姿勢へ移行する。
起立姿勢から傾斜姿勢への移行時には、スライド部材6のスライドに伴ってラックギア7もスライドする。このラックギア7にはロータリーダンパ13(図3)が噛み合っている。このロータリーダンパ13は、ラックギア7とかみ合うことにより、ラックギア7のスライド運動にブレーキをかけ、ラックギア7およびスライド部材6のスライド移動を減速させる。これにより操作パネル1は緩やかに起立姿勢から傾斜姿勢へ移行する。
傾斜姿勢では、上部支持体2aはスイッチ15の操作部15bに当接し、操作部15bを本体部15b内へ押し込む。これにより操作パネル1における操作表示がオフ状態からオン状態へ切り替わる。
操作パネル1における操作表示がオンになると、操作表示が点灯し、操作を受け付ける状態となる。この状態でユーザーが操作表示を操作することで加熱調理器30またはレンジフードのファンの操作が可能となる。
操作パネル1が傾斜姿勢にある状態では、L字パネル17の前方は操作パネル1により覆われておらず開放されている。このためL字パネル17の上下延在部17aの前面は操作パネル1により覆われておらず開放されている。
この傾斜姿勢において、操作パネル1の庇部1bは、L字パネル17の前後延在部17bの上方に位置している。また傾斜姿勢において、操作パネル1の庇部1bは、前後延在部17bの前端よりも本体部21側へ延びている。また傾斜姿勢において、操作パネル1の庇部1bは、L字パネル17の上方突出部17cの上方を覆っている。これによりパネル本体1aとL字パネル17との間の隙間21b(第2隙間)の上方は庇部1bにより覆われている。
傾斜姿勢において、庇部1bは、上方突出部17cと上下延在部17aとの間の隙間17d(前後延在部17bの上面の凹部)上に延びていてもよい。傾斜姿勢において庇部1bと上下延在部17aとの間には隙間21a(第3隙間)がある。
この傾斜姿勢からユーザーが操作パネル1の下端部を後方に向かって押し込むことにより、操作パネル1を傾斜姿勢から起立姿勢へ移行させることができる。この場合、下部支持体2bはレール12に沿って後方へスライド移動し、上部支持体2aはガイド穴11aに沿って上方へスライド移動する。
上部支持体2aが上方へ移動することにより、上部支持体2aとスイッチ15の操作部15bとの当接状態が解除され、操作部15bが本体部15aに押し込まれた状態が解除される。これにより操作パネル1における操作表示がオン状態からオフ状態へ切り替わる。
操作パネル1における操作表示がオフになると、操作表示が消灯し、操作を受け付けない状態となる。この状態でユーザーが操作パネルを操作しても加熱調理器30を操作することはできない。
操作パネル1の下端部を後方へ押し込み続けると、最終的には爪部8が爪係合部14内に挿入され、爪係合部14と係合しロックされる。これにより操作パネル1は起立姿勢で維持される。
<変形例>
上記においてはL字パネル17が上下延在部17a、前後延在部17bおよび上方突出部17cからなる構成について説明したが、L字パネル17は上方突出部17cを有していなくてもよい。
上記においてはL字パネル17が上下延在部17a、前後延在部17bおよび上方突出部17cからなる構成について説明したが、L字パネル17は上方突出部17cを有していなくてもよい。
図7(A)に示されるように、L字パネル17が上方突出部17cを有しておらず、前後延在部17bが上下延在部17aに対して鋭角をなすように延びていてもよい。この構成においては前後延在部17bは前後延在部17bの前端に向かうほど高くなる上り勾配を有している。この構成においては、前後延在部17bと上下延在部17aとにより、断面形状においてたとえばV字形状を有する凹部17dが構成されている。
図7(B)に示されるように、L字パネル17が上方突出部17cを有しておらず、前後延在部17bの上面に凹部17dが設けられていてもよい。
図7(A)および図7(B)のいずれの構成においても、操作パネルの傾斜姿勢では操作パネル1の庇部1bは、前後延在部17bの前端よりも本体部21側(後方側)まで延びている。また図7(A)および図7(B)のいずれの構成においても、庇部1bは、傾斜姿勢では前後延在部17bの前端と操作パネル1のパネル本体1aとの間の隙間21bの上方を覆っている。
また図4においてはL字パネル17の上方突出部17cと上下延在部17aとの間の隙間17d(前後延在部17bの上面の凹部)が加熱調理器30の横方向(幅方向)に傾斜せずに延びる構成について説明したが、図8に示されるように隙間17d(凹部)は傾斜していてもよい。ここで隙間17d(凹部)が傾斜しているとは、加熱調理器30が水平な面上に載置された状態において、水平線に対して傾斜していることを意味する。
図8に示されるように、隙間17d(凹部)は、加熱調理器30の本体部21の側端21Sに向かって下るように傾斜している。つまり隙間17d(凹部)は、加熱調理器30の本体部21の側端21Sに向かって下る下り勾配を有している。
また隙間17d(凹部)は、グリル加熱部21Gから横方向(幅方向)へ遠ざかるほどに下るように傾斜している。つまり隙間17d(凹部)は、グリル加熱部21Gから横方向(幅方向)へ遠ざかるほどに下る下り勾配を有している。
図9に示されるように、この構成においては上方突出部17cの上方への突出高さは、本体部21の側端21Sに向かうほどに高くなっていてもよい。つまり前後延在部17bの上面に設けられた隙間17d(凹部)の深さは、本体部21の側端21Sに向かうほどに深くなっていてもよい。また上方突出部17cの上方への突出高さは、グリル加熱部21Gから横方向(幅方向)へ遠ざかるほどに高くなっていてもよい。つまり前後延在部17bの上面に設けられた隙間17d(凹部)の深さは、グリル加熱部21Gから横方向(幅方向)へ遠ざかるほどに深くなっていてもよい。なお上方突出部17cの上方への突出高さは、横方向(幅方向)の全体において一定であってもよい。
<本実施の形態の効果>
図6において、仮に液状異物が操作パネル1のパネル本体1aと前後延在部17bの前端との間の隙間21bに流れ込むと、液状異物がパネル本体1aの後面に配置された電気回路、配線などに接することにより電気的短絡などを生じるおそれがある。
図6において、仮に液状異物が操作パネル1のパネル本体1aと前後延在部17bの前端との間の隙間21bに流れ込むと、液状異物がパネル本体1aの後面に配置された電気回路、配線などに接することにより電気的短絡などを生じるおそれがある。
これに対して本実施の形態によれば図6に示されるように、操作パネル1の傾斜姿勢において庇部1bは前後延在部17bの上方に位置し、かつ前後延在部17bの前端よりも本体部21側(後方側)まで延びている。このため、加熱調理器30における調理中に生じた液状異物が庇部1bに遮られることによって操作パネル1と前後延在部17bの前端との間の隙間12bに流れ込むことが防止される。これにより加熱調理器30の内部に液状異物が流れ込みにくくなる。
また本実施の形態によれば図6に示されるように、加熱調理器30は、前後延在部17bの前端から上方へ延びる上方突出部17cをさらに有している。操作パネル1の傾斜姿勢において庇部1bは、上方突出部17cの上方を覆っている。これにより液状異物は上方突出部17cよりも後方の前後延在部17b上に流れ落ちやすくなる。前後延在部17b上に流れ落ちた液状異物は上方突出部17cに阻まれることにより前後延在部17cの前端と操作パネル1との間の隙間21bに流れ込むことが阻害される。
また本実施の形態によれば図6、図7(A)、(B)に示されるように、前後延在部17bの上面に凹部17dが設けられている。これにより前後延在部17b上に流れ落ちた液状異物が凹部17d内に入ることにより前後延在部17bの前端と操作パネル1との間の隙間21bに流れ込むことが阻害される。
また本実施の形態によれば図8に示されるように、前後延在部17bの上面に設けられた凹部17dは本体部21の側端に向かって下るように傾斜している。これにより凹部17dに入った液状異物は、凹部17dに沿って本体部21の側端21Sに導かれて、側端21Sから排出されやすくなる。
また本実施の形態によれば図8に示されるように、本体部21は、操作パネル1の横に配置されたグリル加熱部21Gを有している。凹部17dはグリル加熱部21Gから遠ざかるほどに下るように傾斜している。これにより凹部17dに入った液状異物はグリル加熱部21Gとは反対側に導かれるため、液状異物がグリル加熱部21Gを汚すことが抑制される。
また本実施の形態によれば図1に示されるように、操作パネル1は、傾斜姿勢の傾斜角度θ2よりも大きい傾斜角度θ1を有する起立姿勢に傾斜姿勢から移動することができるように構成されている。これにより操作パネル1は傾斜姿勢と起立姿勢との間で移動することができ、図2に示される傾斜姿勢においてはユーザが操作パネル1を視認、操作しやすく、図1に示される起立姿勢においては加熱調理器30がコンパクトな状態となる。
なお上記の実施の形態においては加熱調理器30の一例としてガスこんろについて説明したが、本発明の加熱調理器30は加熱コイルにより誘導加熱するIH(Induction Heating)クッキングヒーターのような電磁調理器であってもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 操作パネル、1L 下端、1U 上端、1a パネル本体、1b 庇部、2 支持部材、2a 上部支持体、2b 下部支持体、2c 取り付け部、3,4 軸、5 軸支持部、6 スライド部材、7 ラックギア、8 爪部、9 側板、11 支持板、11a ガイド穴、11aa 第1ガイド穴部、11ab 第2ガイド穴部、12 レール、12b,17d,21a,21b 隙間、13 ロータリーダンパ、14 爪係合部、15 スイッチ、15a,21 本体部、15b 操作部、16 付勢部材、17 L字パネル、17a 上下延在部、17b 前後延在部、17c 上方突出部、17d 凹部、21F 前面、21G グリル加熱部、21S 側端、21T 上面、22 加熱部、30 加熱調理器、OU 操作パネル駆動ユニット。
Claims (6)
- 被加熱物を加熱する加熱部と、
上部を有し、前記上部に前記加熱部が配置された本体部と、
前記本体部の前方に配置され、前後方向に延在する前後延在部と、
前記前後延在部の前方に配置された操作パネルと、を備え、
前記操作パネルは、
上端と下端とを有し、かつ前記下端が前記上端よりも前方に位置した傾斜姿勢を取ることができるように構成されたパネル本体と、
前記パネル本体から前記本体部に向かって突き出した庇部とを有し、
前記傾斜姿勢において前記庇部は前記前後延在部の上方に位置し、かつ前記前後延在部の前端よりも前記本体部側まで延びている、加熱調理器。 - 前記前後延在部の前記前端から上方へ延びる上方突出部をさらに備え、
前記傾斜姿勢において前記庇部は、前記上方突出部の上方を覆っている、請求項1に記載の加熱調理器。 - 前記前後延在部の上面に凹部が設けられている、請求項1または請求項2に記載の加熱調理器。
- 前記凹部は前記本体部の側端に向かって下るように傾斜している、請求項3に記載の加熱調理器。
- 前記本体部は、前記操作パネルの横に配置されたグリル加熱部を有し、
前記凹部は前記グリル加熱部から遠ざかるほどに下るように傾斜している、請求項3または請求項4に記載の加熱調理器。 - 前記操作パネルは、前記傾斜姿勢よりも前記パネル本体の傾斜角度が大きい起立姿勢に前記傾斜姿勢から移動できるように構成されている、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の加熱調理器。
Priority Applications (1)
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JP2019083534A JP2020180738A (ja) | 2019-04-25 | 2019-04-25 | 加熱調理器 |
Applications Claiming Priority (1)
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Family
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Family Applications (1)
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Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59110809U (ja) * | 1983-01-19 | 1984-07-26 | 株式会社東芝 | 高周波加熱調理装置 |
JPS59139808U (ja) * | 1983-03-09 | 1984-09-18 | 株式会社東芝 | 高周波加熱調理装置 |
JP2004138308A (ja) * | 2002-10-17 | 2004-05-13 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 調理機器 |
-
2019
- 2019-04-25 JP JP2019083534A patent/JP2020180738A/ja active Pending
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