JP2020180472A - 簡易土質改良システム及び簡易土質改良方法 - Google Patents

簡易土質改良システム及び簡易土質改良方法 Download PDF

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Abstract

【課題】バックホウ工法及びスタビライザ工法に比べて土砂及び改良材の粉塵飛散を抑制でき、自走土質改良機工法に比べて低予算でより高品質の改良土砂を生成でき、且つストックヤードに改良土砂を仮置きすることなく必要量に応じた改良土砂を適宜生成することに適した簡易土質改良システム及び簡易土質改良方法を提供する。【解決手段】必要配合重量の土砂及び改良材が全て移送装置により撹拌装置の撹拌容器に投入されると(S6:Yes)、原料投入工程S5(予備撹拌工程S55を含む。)を終了し、撹拌容器の正転駆動を継続して、撹拌工程S7を一定時間経過するまで継続し(S8:No)、土砂及び改良材を改良土砂へと変化させる。撹拌工程S7の一定時間継続後、輸送工程S9を実行し(S8:Yes)、この間も撹拌工程S7による被撹拌物の撹拌を継続し、撹拌装置の走行体を走行させて、改良土砂を提供場所まで輸送する(S10:No)。【選択図】図5

Description

本発明は、粘性土を除く流動性のある土砂と改良材とを混合した改良土砂を生成する簡易土質改良システムに関し、特に、建設現場その他の工事現場に改良土砂を生成する簡易土質改良システム及び簡易土質改良方法に関するものである。
従来の土質改良工事では、その工事が行われる工事現場の条件や、その工事現場に隣接する周辺地域の環境や、その工事箇所の土質など種々の条件を検討したうえで、その工事に適した土質改良工法(方法)の選定や、その土質改良に適した改良材の選定が行われている。ここで、従来の土質改良工法としては、例えば、バックホウ工法や、スタビライザ工法や、自走式土質改良機工法などが提案されている。
バックホウ工法は、専用の混合バケットを装着したバックホウを用いて、土質改良対象箇所となる軟弱地盤の表層から約2m迄の部分について、その軟弱土と改良材とを混合撹拌して、その土質改良対象箇所を改良処理する工法である。なお、バックホウは、土砂を掬うショベル(バケット)が取り付けられた建設機械であり、いわゆる油圧ショベルなどと総称されるものである。
スタビライザー工法は、スタビライザーを用いて、土質改良対象箇所となる軟弱地盤の表層から約1.2m迄の部分に対し、その地盤に改良材を散布し、スタビライザーを用いて混合撹拌して、その土質改良対象箇所を改良処理する工法である。なお、スタビライザは、土砂を撹拌するための回転刃を有した撹拌機が取り付けられた建設機械であり、そのベースマシンの走行機構にはクローラ式のものやホイール式のものがある。
自走式土質改良機工法は、自走式土質改良機を用いて土砂と改良材とを装置内部で撹拌混合して改良土砂を生成する工法である。自走式土質改良機は、それのホッパーに投入された土砂の容積をその装置内部で計測し、その計測した土砂の容積量に対応した量の改良材を投入して改良土を生成するので、改良材の投入誤差が少なく、その装置内部で土砂及び改良材を撹拌混合するためバックホウ工法やスタビライザ工法に比べて混合効率が高く、改良材の割増率が少なくて済むというメリットがあると言われている。
特開特開2014−40704号
鈴木 浩、福田 淳二、「移動式土質改良機による改良工事事例について」、[online]、平成21年10月29日、平成21年度国土交通省国土技術研究会、[平成31年3月5日検索]、インターネット(URL:http://www.mlit.go.jp/chosahokoku/h21giken/program/kadai/pdf/innovation/inno1-01.pdf)
しかしながら、上記したバックホウ工法やスタビライザ工法では、土質改良対象箇所となる軟弱地盤に対して改良材を直接撒いてバックホウやスタビライザにより軟弱土と改良材を混合するので、屋外が土質改良対象箇所である場合には、改良材が粉塵となって飛散してしまい、改良土砂の混合効率が悪く、改良材の割増率が高くなってしまうという問題点があった。
特に、バックホウ工法は、土砂及び改良材の混合する際に大量の土砂及び改良材を掬ってそれを地面に落下させながら掻き混ぜて混合するため、大量の土砂及び改良材を地面に落下させる度に大量の粉塵が飛散するため、工事現場の周辺地域への粉塵被害が甚大となってしまうという問題点があった。しかも、バックホウ工法は、オペレータが操作するバックホウのバケットにより土砂及び改良材を掬うことで混合するため、そもそも土砂及び改良材を互いに均一に混合することが難しく、なおかつ、オペレータの熟練度によって改良土砂の品質が大きく左右されるため、良質の改良土砂を大量生成することが困難であるという問題点があった。
一方、スタビライザ工法は、回転刃が高速回転する攪拌機により土砂及び改良材を撹拌混合するため、バックホウ工法に比べて改良土砂の撹拌混合は効率良く行える。このため、土砂及び改良材を互いに均一に混合することも、改良土砂の品質も一定化するものではあるが、土砂及び改良材を高速回転する撹拌機により勢いよく掻き混ぜて混合するため、土砂及び改良材が粉塵となって大量に空中に巻き上がり易く、結果、工事現場の周辺地域への粉塵被害を解消できないという問題点がある。
これらに対し、自走式土質改良機工法では、その自走式土質改良機の装置内部が完全な密閉状態である訳ではないが、その装置内部で土砂及び改良材を撹拌混合するため、バックホウ工法及びスタビライザ工法に比べて粉塵の発生は抑制されるが、自走式土質改良機により生成された改良土砂を仮置きするためのストックヤードが必要となってしまう。しかも、このストックヤードには面積の広い用地が必要となるため、改良土砂の提供場所である土質改良箇所の近くに十分な広さのストックヤードを確保することができず、土質改良箇所から離れた場所にストックヤードが設けられることも多く、このような離れた場所にあるストックヤードに仮置きされた改良土砂を、バックホウによりダンプトラックなどの貨物車に積載して、土質改良箇所となる提供場所へ運搬輸送する必要がある。
また、自走式土質改良機工法は、自走式土質改良機により改良土砂を連続的に大量に生成するものであるので、土砂及び改良材の撹拌混合するための時間を十分に確保することができず、土砂及び改良材を互いに均一に混合することができない場合があり、撹拌不足による土砂及び改良材の混合ムラが発生してしまうという問題点がある。また、ストックヤードに仮置きされた改良土砂を、ダンプトラックなどの貨物車両を使用して運搬輸送するので、ダンプトラックから改良土砂を荷下ろしする際に改良土砂がばら撒かれてその周辺の土砂に紛れて分別不能となって、高価な改良土砂を無駄に損失してしまうという問題点がある。
しかも、自走式土質改良機工法により生成した改良土砂は、屋外のストックヤードに一時的に仮置きした場合、改良土砂が単なる残土などと見分けがつかず、事情を知らない現場作業員が無断で勝手に廃棄処分してしまうことがあり、多額の損失となってしまうという問題点がある。例えば、ベークライトと砂とを混合した改良土砂は、その見た目が土のようであるので、改良土砂であるとは知らずに廃棄処分されることが多々あり、かかる改良土砂は、その価格がセメントと同等であり、概ね1立方メートルあたり2万円程度する。仮に、工事全体で使用する改良土砂の価格が2億円とした場合、その工事で生成した改良土砂の2〜3割程度が無駄に廃棄処分されており、その価格は2〜3000万円となり、その経済的損失は多額なものとなる。
そのうえ、自走式土質改良機は、例えば、その1ヶ月当たりのレンタル料が250万円であり、年間レンタル料が総額3000万円と極めて高額となってしまう。このため、工事予算の少ない建設工事では、自走式土質改良機を使用すること自体が到底難しいため、工事箇所の土質改良工法として、従来工法であるバックホウ工法やスタビライザ工法を以前として用いなければならず、これらの従来工法を用いることに伴う種々の不具合を依然として解消できないという問題点があった。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、バックホウ工法及びスタビライザ工法に比べて土砂及び改良材の粉塵飛散を抑制でき、自走土質改良機工法に比べて低予算でより高品質の改良土砂を生成することができ、かつ、ストックヤードに改良土砂を仮置きすることなく必要量に応じた改良土砂を適宜生成することに適した簡易土質改良システム及び簡易土質改良方法を提供することを目的としている。
この目的を達成するため、第1発明の簡易土砂改良システムは、粘性土を除く流動性のある土砂と改良材とを混合した改良土砂を生成するものであり、動力源を有する走行体とその走行体に搭載され土砂及び改良材を含んだ被撹拌物を収容して撹拌する密閉型の撹拌容器とを有する走行移動形の撹拌装置と、その撹拌装置の撹拌容器から離れた位置からその撹拌容器に対して被撹拌物を移送する移送装置と、その移送装置に対して前記撹拌容器の位置より移送方向上流側で土砂を供給する供給機構とその供給機構により供給される土砂を収容可能な収容容器とを有する土砂供給装置と、その土砂供給装置により土砂が供給される前記移送装置に対して前記撹拌容器の位置より移送方向上流側で改良材を供給する供給機構とその供給機構により供給される改良材を収容可能な収容容器とを有する改良材供給装置と、その改良材供給装置の収容容器に収容される改良材の重量を計量する改良材計量装置と、前記土砂供給装置の収容容器に収容される土砂の重量を計量する土砂計量装置とを備えている。
この第1発明の簡易土質改良システムによれば、所定重量の改良土砂を生成する場合、その所定重量と同容量の被撹拌物を撹拌装置の密閉型の撹拌容器に投入する。土砂及び改良材を所定の配合重量割合で含んだ所定重量の改良土砂を生成する場合、その改良土砂と同じ配合重量割合で土砂及び改良材を含んだ被撹拌物が必要となる。つまり、所定重量の改良土砂を生成する場合、この所定重量に土砂の配合重量割合を乗じて得た必要配合重量の土砂と、この所定重量に改良材の配合重量割合を乗じて得た必要配合重量の改良材とを、混ぜ合わせる必要がある。
そこで、まずは、土砂を必要配合重量だけ土砂供給装置の収容容器に入れて、改良材を必要配合重量だけ改良材供給装置に入れる。このとき、土砂を土砂供給装置の収容容器に入れ、土砂計量装置によって、土砂供給装置の収容容器に収容された土砂の重量を計量し、その収容容器に必要配合重量の土砂が入ったことを確認すると、土砂計量装置による土砂重量計量工程を終了する。
また、改良材を必要配合重量だけ改良材供給装置に入れる場合、改良材計量装置によって、改良材供給装置の収容容器に収容された改良材の重量を計量し、その収容容器に必要配合重量の改良材が入ったことを確認すると、改良材計量装置による改良材重量計量工程を終了する。なお、各計量装置による重量の計量値は表示部などに出力されて表示しても良い。
土砂供給装置及び改良材供給装置の収容容器に必要配合重量の土砂及び改良材が入ると、土砂供給装置及び改良材供給装置の供給機構によって、土砂及び改良材を、土砂供給装置及び改良材供給装置の収容容器から必要配合重量に比べて少量ずつ移送装置に対して供給する。この土砂供給装置及び改良材供給装置の供給機構は、移送装置が撹拌装置の撹拌容器に土砂及び改良材の供給する位置に比べて、この移送装置による移送方向上流側で、この移送装置に土砂及び改良材を供給する。
移送装置によって土砂及び改良材を撹拌容器へ移送する形態とすることで、撹拌容器と土砂供給装置及び改良材供給装置とを互いに離れて位置に設置できるので、例えば、撹拌装置が走行体により移動する際に、土砂供給装置及び改良材供給装置の存在が邪魔になることを防止でき、撹拌装置の走行の邪魔になることを防止し易く、工事現場全体の作業性を高めることができる。また、例えば、土砂供給装置及び改良材供給装置が撹拌装置に近接して撹拌容器の撹拌動作を邪魔することがなく、撹拌装置の操作者等が撹拌装置の周りで作業するスペースを確保できる。
そして、土砂供給装置及び改良材供給装置によって土砂及び改良材がそれぞれ必要配合重量ずつ供給されきると、土砂供給装置及び改良材供給装置による被撹拌物供給工程が終了し、移送装置によって必要配合重量の土砂及び改良材が撹拌装置の撹拌容器に全て運び込まれると、移送装置による被撹拌物の移送工程が終了する。
所定重量の被撹拌物が撹拌容器に入れられた後、撹拌装置は、その撹拌容器に撹拌動作をさせながら、その走行体が動力源により駆動されて、改良土砂の提供場所へ向かって走行移動する。この提供場所への走行移動中に、撹拌装置は、その撹拌容器を撹拌動作させることで、被撹拌物を撹拌して土砂及び改良材が互いに均一に分散し合ってむらのより少ない状態に混合し、所定重量の改良土砂を生成する。
よって、この走行体を備えた撹拌装置によれば、被撹拌物を撹拌して改良土砂を生成する時間を、その改良土砂を提供場所まで運搬する時間として活用できる。そして、撹拌装置が改良土砂の提供場所に到着すると、撹拌装置の撹拌容器内から改良土砂を排出して土質改良箇所に提供する。改良土砂の排出後、撹拌装置は走行体によって移送装置の移送方向下流側へと走行移動して戻り、再び、移送装置によって被撹拌物が投入されるまで待機する。
なお、撹拌装置は複数台であっても良い。かかる場合、1台の撹拌装置が提供場所へ走行移動して不在の場合、他の撹拌装置の撹拌容器に対して被撹拌物を投入することができるので、被撹拌物を撹拌装置に運び入れる工程が中断されたり停滞したりすることを防止できる。
<落下による掻き混ぜ効果>
第2発明の簡易土質改良システムは、第1発明の簡易土質改良システムにおいて 前記移送装置は、前記土砂供給装置及び改良材供給装置の前記供給機構により供給される土砂及び改良材を受け止めて移送方向下流側へ移送する上流移送装置と、その上流移送装置の移送方向下流側から落下した土砂及び改良材を受けて被撹拌物として前記撹拌装置の前記撹拌容器へ向けて移送する下流移送装置とを備えている。
この第2発明の簡易土質改良システムによれば、第1発明の簡易土質改良システムと同様の作用及び効果を奏するうえ、土砂供給装置の収容容器からその供給機構により土砂が上流移送装置に供給され、改良材供給装置の収容容器からその供給機構により改良材が上流移送装置に供給される。土砂及び改良材は、上流移送装置によってその移送方向下流側へ向かって移送されて、この上流移送装置から次段の下流移送装置の移送方向上流側へと落下して乗り移る。下流移送装置へ乗り移った土砂及び改良材は、下流移送装置によってその移送方向下流側へ向かって移送されて、この下流移送装置の下流側の端部から撹拌装置の撹拌容器に入れられる。
撹拌容器へ移送される被撹拌物に含まれる土砂及び改良材は、移送装置によって撹拌容器まで移送される過程で上流移送装置から下流移送装置に落下して移し替えられるので、この下流移送装置へ向かって落下する最中や下流移送装置に受け止められた際に互いに混ざり合って、撹拌容器で撹拌される前に予備的な混ぜ合わせが行われる。しかも、この混ぜ合わせによって改良材が土砂の中に巻き込まれるので、改良材が粉塵となって飛散し難くなる。
特に、移送装置がベルトコンベア装置である場合、かかる移送装置は、被撹拌物を載置可能な搬送ベルトを駆動装置により上流側から下流側へ向かって送り移動させるが、この搬送ベルトの上に土砂と改良材とを載せて移送を行うので、改良材が粉塵となって飛散し易くなるおそれがあるのだが、これら土砂及び改良材を移送途中で落下により混ぜ合わせるので、改良材の飛散量の抑制を図ることができる。
<一対の上流移送装置と2組の土砂供給装置及び改良材供給装置>
第3発明の簡易土質改良システムは、第2発明の簡易土質改良システムにおいて、前記移送装置は、前記土砂供給装置及び改良材供給装置から土砂及び改良材がそれぞれ供給される一対の前記上流移送装置を備えており、前記土砂供給装置及び改良材供給装置は、前記一対の上流移送装置の一方に対して土砂及び改良材を供給する一組の土砂供給装置及び改良材供給装置と、前記一対の上流移送装置の他方に対して土砂及び改良材を供給するもう一組の土砂供給装置及び改良材供給装置とを備えている。
この第3発明の簡易土質改良システムによれば、第2発明の簡易土質改良システムと同様の作用及び効果を奏するうえ、一対の上流移送装置のうち一方には、土砂及び改良材を供給する一組の土砂供給装置及び改良材供給装置が配設されており、一対の上流移送装置のうち他方にも、同じく土砂及び改良材を供給するもう一組の土砂供給装置及び改良材供給装置が配設されている。かかる場合、一組の土砂供給装置及び改良材供給装置によって土砂及び改良材を一方の上流移送装置に供給し続ける一方で、もう一組の土砂供給装置及び改良材供給装置による他方の上流移送装置への土砂及び改良材の供給を中止してこれらに土砂及び改良材を補給することができるので、移送装置による撹拌装置への土砂及び改良材の供給を、これらの補給のために中断させることなく、連続的に継続することができる。
なお、第3発明に関する第1変形例によれば、簡易土質改良システムは、一組の土砂供給装置及び改良材供給装置によって一対の上流移送装置のそれぞれに対して土砂及び改良材を供給するものであっても良い。第3発明に関する第2変形例によれば、簡易土質改良システムは、上流移送装置が土砂供給装置から供給される土砂のみを移送するものであり、改良材供給装置は上流移送装置から下流移送装置に落下する土砂に向けて改良材を供給することで、土砂及び改良材を落下に伴わせて混ぜ合わせるものであっても良い。また、第3発明に関する第3変形例によれば、簡易土質改良システムは、一方の上流移送装置から土砂を、他方の上流移送装置から改良材を、それぞれ別々に移送して下流移送装置に対して落下させて、その落下途中又は下流移送装置の上で土砂及び改良材を混ぜ合わせるものであっても良い。
<土砂及び改良材を含む被撹拌物の連続的移送>
第4発明の簡易土質改良システムは、第1から第3発明のいずれかの簡易土質改良システムにおいて、前記移送装置は、前記撹拌装置の前記撹拌容器へ被撹拌物を連続的に移送するものであり、前記土砂供給装置及び改良材供給装置は、前記供給機構によって土砂及び改良材を前記移送装置に対して連続的に供給するものである。
この第4発明の簡易土質改良システムによれば、第1から第3発明のいずれかの簡易土質改良システムと同様の作用及び効果を奏するうえ、土砂及び改良材は、土砂供給装置及び改良材供給装置によって連続的に移送装置に供給され、被撹拌物として移送装置によって撹拌装置の撹拌容器へ連続的に移送されて運び入れられる。このため、所定重量の改良土砂を生成する場合に、その所定重量に対応する必要配合重量の土砂及び改良材を全て一気に撹拌容器へ入れる訳ではなく、土砂及び改良材は、その必要配合重量に比べて少量ずつ土砂供給装置及び改良材供給装置により当該移送装置に連続的に供給されて、撹拌装置の撹拌容器に対して連続的に移送される。
この連続的な移送によって、土砂及び改良材を少量ずつでも撹拌容器に対して絶え間なく入れ続けられるので、土砂及び改良材をボックホウなどの大型重機で複数回に分けて掬って撹拌容器内へ投入する従来工法(特許文献1参照。)に比べて、必要配合重量の土砂及び改良材を撹拌容器に入れるために要する工程を簡素化でき、作業効率を向上することができる。なお、土砂及び改良材を少量ずつ撹拌容器に入れる場合、かかる土砂及び改良材の全てが撹拌容器に入りきる以前から撹拌容器の撹拌動作を併せて行うことで、撹拌容器内に入った土砂及び改良材の量が少ない状態からその量が徐々に増えて行く過程で、被撹拌物を絶え間なく撹拌できるので、撹拌装置に必要配合重量の土砂及び改良材を全て投入した後に行われる撹拌工程の実行時間を短縮化でき、より短時間で土砂及び改良材をむらなく撹拌混合できる。
<荷重センサを搭載した供給装置>
第5発明の簡易土質改良システムは、第1から第4発明のいずれかの簡易土質改良システムにおいて、前記土砂計量装置は、前記土砂供給装置の前記収容容器の重量を受ける載荷部と、その載荷部上に加わる重量を検出する検出部とを有する荷重センサとを備えており、前記改良材計量装置は、前記改良材供給装置の前記収容容器の重量を受ける載荷部と、その載荷部上に加わる重量を検出する検出部とを有する荷重センサとを備えており、前記土砂供給装置は、前記土砂計量装置の前記荷重センサを搭載しており、前記改良材供給装置は、前記改良材計量装置の前記荷重センサを搭載している。
この第5発明の簡易土質改良システムによれば、第1から第4発明のいずれかの簡易土質改良システムと同様の作用及び効果を奏するうえ、土砂供給装置は、土砂の供給機構及び収容容器に加えて土砂計量装置に備わる荷重センサを搭載しており、改良材供給装置は、改良材の供給機構及び収容容器に加えて改良材計量装置に備わる荷重センサを搭載している。土砂計量装置は、土砂供給装置の収容容器に土砂が入れられると、その荷重センサを介して、その土砂の重量を計量することができる。また、改良材計量装置は、改良材供給装置の収容容器に改良材が入れられると、その荷重センサを介して、その改良材の重量を計量することができる。
このように土砂供給装置及び改良材供給装置は、その収容容器に収容される物の重量を、それらの装置に搭載した荷重センサを介して計量できるので、予め土砂及び改良材の重量を別途計量してから土砂供給装置及び改良材供給装置に入れる必要がなく、土砂供給装置及び改良材供給装置に土砂及び改良材を補給(必要配合重量となるよう土砂又は改良材を供給する(入れる)ことをいう。)する土砂投入工程及び改良材投入工程と、その補給される土砂及び改良材の重量を計量する計量工程とを同時に行うことができる。しかも、計量機能を持たない土砂計量装置及び改良材計量装置を使用する場合のように、土砂計量装置及び改良材計量装置を別途用意する必要もない。
ここで、土砂計量装置によれば、土砂の重量を計量する場合、土砂供給装置に搭載された荷重センサは、その載荷部によって土砂供給装置の収容容器の重量を受けると、この受けた重量をその検出部によって計量する。例えば、土砂計量装置によれば、荷重センサを用いて土砂の重量を計量する場合、まず、土砂の未積載状態(未収容状態)における土砂供給装置の収容容器の重量(未積載重量)を計量し、また、土砂の積載状態(収容状態)におけるその収容容器の重量(既積載重量)を計量し、これら未積載重量と既積載重量との差分値を土砂の重量の計量値として演算し、この演算結果を表示することで作業者等に提示することができる。そして、この表示された土砂の重量の計量値が必要配合重量になるまで、土砂供給装置の収容容器に土砂を入れることで、土砂供給装置に必要配合重量分の土砂を正確に入れることができる。
また、改良材計量装置によれば、改良材の重量を計量する場合、改良材供給装置に搭載された荷重センサは、その載荷部によって改良材供給装置の収容容器の重量を受けると、この受けた重量をその検出部によって計量する。例えば、改良材計量装置によれば、荷重センサを用いて改良材の重量を計量する場合、まず、改良材の未積載状態(未収容状態)における改良材供給装置の収容容器の重量(未積載重量)を計量し、また、改良材の積載状態(収容状態)におけるその収容容器の重量(既積載重量)を計量し、これら未積載重量と既積載重量との差分値を改良材の重量の計量値として演算し、この演算結果を表示することで作業者等に提示することができる。そして、この表示された改良材の重量の計量値が必要配合重量になるまで、改良材供給装置の収容容器に改良材を入れることで、改良材供給装置に必要配合重量分の改良材を正確に入れることができる。
<ミキサトラックを用いた撹拌装置>
第6発明の簡易土質改良システムは、第1から第5発明のいずれかの簡易土質改良システムにおいて、前記撹拌装置は、前記走行体である自動車と、その自動車に回転自在に搭載される前記密閉型の撹拌容器であるミキシングドラムと、そのミキシングドラム内へ被撹拌物を前記移送装置により投入する投入口と、そのミキシングドラム内から改良土砂を排出する排出口と、前記投入口から投入された被撹拌物を撹拌するため前記ミキシングドラムを正転駆動させる一方、前記排出口から被撹拌物を排出するため前記ミキシングドラムを逆転駆動させる駆動装置とを備えたミキサトラックである。
この第6発明の簡易土質改良システムによれば、第1から第5発明のいずれかの簡易土質改良システムと同様の作用及び効果を奏するうえ、ミキサトラックのミキシングドラムを駆動装置により逆転駆動して、排出口から被撹拌物を排出させる場合、被撹拌物に含まれる土砂が粘性土であると、ミキシングドラム内に被撹拌物が粘り着いてしまうため、排出口から被撹拌物を排出できず、土砂と改良材との混合が十分にできず、改良土砂の生成が困難となるところ、被撹拌物に含まれる土砂は粘性土を除いた土砂であることから、ミキシングドラム内に土砂が粘り着くことを防止でき、結果、排出口を通じて改良土砂を排出でき、ミキシングドラム内で被撹拌物を十分撹拌できる。
<撹拌容器の投入口が狭いことによる粉塵防止>
第7発明の簡易土質改良システムは、第1から第6発明のいずれかの簡易土質改良システムにおいて、前記撹拌装置の撹拌容器は、その撹拌容器の内部に被撹拌物を投入する投入口を有し、その投入口の開口面積が前記撹拌容器の最大断面積に比べて狭く形成されている。
この第7発明の簡易土質改良システムによれば、第1から第6発明のいずれかの簡易土質改良システムと同様の作用及び効果を奏するうえ、撹拌装置の撹拌容器は、その撹拌容器の内部に被撹拌物を投入する投入口の開口面積が撹拌容器の最大断面積に比べて狭く形成されるので、撹拌容器内に収容された被撹拌物が外部へ粉塵となって飛散することを防止できる。また、移送装置によって少量ずつ土砂及び改良材を入れることで、投入口の開口面積が撹拌容器の最大断面積に比べて狭く形成されていても、かかる投入口に土砂及び改良材を円滑に入れることができる。
<一対の上流移送装置からの落下衝突による混合>
第8発明の簡易土質改良システムは、第2発明、第3発明、又は第2若しくは第3発明に従属する第4から第7発明のいずれかの簡易土質改良システムにおいて、前記移送装置は、前記土砂供給装置及び改良材供給装置から土砂及び改良材がそれぞれ供給される一対の前記上流移送装置を備えており、その一対の上流移送装置から前記下流移送装置へ落下する土砂及び改良材の落下経路は互いに交差し又は重なり合っている。
この第8発明の簡易土質改良システムによれば、第2発明、第3発明、又は第2若しくは第3発明に従属する第4から第7発明のいずれかの簡易土質改良システムと同様の作用及び効果を奏するうえ、一対の上流移送装置のそれぞれから下流移送装置へ落下する土砂及び改良材の落下経路が互いに交差し又は重なり合っているので、一方の上流移送装置から落下する土砂及び改良材と、他方の上流移送装置から落下する土砂及び改良材とが、下流移送装置に向かう落下経路の途中で衝突し合い、その衝突に伴う衝撃によって土砂及び改良材の混ぜ合わせがより促進されて、改良材が土砂の中により一層混ざり込みやすくなるので、改良材が更に飛散し難くなる。
<落下妨害部材による掻き混ぜ効果>
第9発明の簡易土質改良システムは、第2発明、第3発明、又は第2若しくは第3発明に従属する第4から第8発明のいずれかの簡易土質改良システムにおいて、前記上流移送装置の移送方向下流側であってその上流移送装置から落下する被撹拌物の落下経路上の一部に設けられその落下経路を通過する被撹拌物を衝突させる落下妨害部材を備えている。
この第9発明の簡易土質改良システムによれば、第2発明、第3発明、又は第2若しくは第3発明に従属する第4から第8発明のいずれかの簡易土質改良システムと同様の作用及び効果を奏するうえ、土砂及び改良材を含んだ被撹拌物を移送装置によって移送する過程で、土砂及び改良材を上流移送装置から下流移送装置へ落下させて、かつ、その落下経路の途中で土砂及び改良材を落下阻害部材に衝突させることで、土砂及び改良材の混ぜ合わせがより促進されて、改良材が土砂の中により一層混ざり込みやすくなるので、改良材が更に飛散し難くなる。
なお、落下妨害部材は、例えば、土砂及び改良材の落下経路に設けられる網状体であって、この網状体は、土砂及び改良材を衝突させる複数の格子材と、その複数の格子材の間に設けられ土砂及び改良材が通過して落下する網目とを備えたものであっても良い。また、落下妨害部材は、土砂及び改良材が衝突する棒状又は板状の部材であって、これら棒状又は板材の部材に衝突してから土砂及び改良材が下流移送装置へ再落下するような物であっても良い。
<計量装置がトラックスケール等の携帯荷重センサ>
第10発明の簡易土質改良システムは、第1から第9発明のいずれかの簡易土質改良システムにおいて、前記土砂計量装置は、前記土砂供給装置が載置される載荷部と、その載荷部上に加わる重量を検出する検出部とを備えている可搬形の荷重センサを備えており、前記改良材計量装置は、前記改良材供給装置が載置される載荷部と、その載荷部上に加わる重量を検出する検出部とを備えている可搬形の荷重センサを備えている。
この第10発明の簡易土質改良システムによれば、第1から第9発明のいずれかの簡易土質改良システムと同様の作用及び効果を奏するうえ、土砂計量装置及び改良材計量装置はいずれも可搬形の荷重センサを備えているので、これらの荷重センサの載荷部に土砂供給装置及び改良材供給装置をそれぞれ載置することで、荷重センサの検出部によって土砂供給装置及び改良材供給装置の重量を検出できる。このため、計量機能のない汎用型の土砂ホッパーや改良材ホッパーなどを土砂供給装置及び改良材供給装置を使用することもでき、簡易形の簡易土質改良システムを容易に構成することができる。
ここで、土砂供給装置は、その可搬形の荷重センサの載荷部に載置されており、この載荷部上にある土砂供給装置の重量が荷重センサの検出部によって計量される。例えば、土砂計量装置によれば、荷重センサを用いて土砂の重量を計量する場合、まず、土砂の未積載状態(未収容状態)で土砂供給装置の重量(未積載重量)を計量し、また、土砂の積載状態(収容状態)で土砂供給装置の重量(既積載重量)を計量し、これら未積載重量と既積載重量との差分値を土砂の重量の計量値として演算し、この演算結果を表示することで作業者等に提示することができる。そして、この表示された土砂の重量の計量値が土砂の必要配合重量になるまで、土砂供給装置の収容容器に土砂を入れることで、土砂供給装置に必要配合重量分の土砂を正確に入れることができる。
また、改良材供給装置は、その可搬形の荷重センサの載荷部に載置されており、この載荷部上にある改良材供給装置の重量が荷重センサの検出部によって計量される。例えば、改良材計量装置によれば、荷重センサを用いて改良材の重量を計量する場合、まず、改良材の未積載状態(未収容状態)で改良材供給装置の重量(未積載重量)を計量し、また、改良材の積載状態(収容状態)で改良材供給装置の重量(既積載重量)を計量し、これら未積載重量と既積載重量との差分値を改良材の重量の計量値として演算し、この演算結果を表示することで作業者等に提示することができる。そして、この表示された改良材の重量の計量値が改良材の必要配合重量になるまで、改良材供給装置の収容容器に改良材を入れることで、改良材供給装置に必要配合重量分の改良材を正確に入れることができる。
<土砂及び改良材をまとめて投入>
第11発明の簡易土質改良システムは、第1から第10発明の簡易土質改良システムにおいて、前記土砂供給装置及び改良材供給装置に代えて、前記移送装置に対して前記撹拌容器の位置より移送方向上流側で被撹拌物を供給する供給機構とその供給機構により供給される被撹拌物に含まれる土砂及び改良材をまとめて収容可能な収容容器とを有する原料供給装置を備えており、前記土砂計量装置及び改良材計量装置に代えて、前記原料供給装置の収容容器に収容される土砂及び改良土の重量を計量する原料計量装置を備えている。
この第11発明の簡易土質改良システムによれば、第1から第10発明の簡易土質改良システムと同様の作用及び効果を奏するうえ、原料供給装置は、土砂及び改良材をそれぞれ必要配合重量ずつ同じ収容容器に入れて、その収容容器から土砂及び改良材を一緒に供給機構によって移送装置へ供給する。かかる場合、この原料供給装置の収容容器に収容される土砂及び改良材の重量は、まとめて1つの原料計量装置によって計量することができる。例えば、原料供給装置の収容容器に土砂及び改良材が未積載状態での重量(未積載重量)とその収容容器に土砂が入れられた積載状態での重量(土砂積載重量)との差分値を土砂の重量の計量値とし、この土砂の重量の計量値が必要配合重量になるまで土砂が収容容器に入れられる。それから、収容容器に土砂が必要配合重量だけ入った状態での重量(土砂必要配合重量)とその収容容器に更に改良材が入れられた積載状態での重量(改良材積載重量)との差分を改良材の重量の計量値とし、この改良材の重量の計量値が必要配合重量になるまで改良材が収容容器に入れられる。この結果、一つの収容容器に土砂及び改良材をそれぞれの必要配合重量ずつ収容させることができる。
<簡易土質改良方法>
第12発明の簡易土質改良方法は、粘性土を除く流動性のある土砂と改良材とを必要配合重量ずつ混合した所定重量の改良土砂を生成する簡易土質改良方法において、土砂が供給装置の収容容器に収容された状態で計量装置により必要配合重量の土砂を計測する土砂計量工程と、改良材が供給装置の収容容器に収容された状態で計量装置により必要配合重量の改良材を計測する改良材計量工程と、その土砂計量工程及び改良材計量工程により計量された必要配合重量の土砂及び改良材を、供給装置によって移送装置へ供給し、その移送装置によりその必要配合重量よりも少量ずつ徐々に撹拌装置の密閉型の撹拌容器に入れる投入工程と、その投入工程により前記撹拌容器に入れられた土砂及び改良材を必要配合重量ずつ含んだ被撹拌物を前記撹拌装置により撹拌して所定重量の改良土砂を生成する撹拌工程と、その撹拌工程の継続中に前記撹拌装置に備わる走行体により改良土砂の提供場所まで走行移動して当該撹拌装置を提供場所に輸送する輸送工程とを備えている。
第13発明の簡易土質改良方法は、第12発明の簡易土質改良方法において、前記土砂計量工程は、前記供給装置の前記収容容器に土砂を入れながらその収容容器に収容されている土砂の重量を前記計量装置により計量し、その計量された土砂の重量が必要配合重量になった場合に、その土砂を入れることを停止するものであり、前記改良材計量工程は、前記供給装置の前記収容容器に改良材を入れながらその収容容器に収容されている改良材の重量を前記計量装置により計量し、その計量された改良材の重量が必要配合重量になった場合に、その改良材を入れることを停止するものである。
本発明の簡易土質改良システムによれば、撹拌装置は、その走行体によって改良土砂の提供場所へ走行移動するものであるので、その撹拌容器に収容可能な所定重量の被撹拌物しか一度に運搬輸送することしかできないことから、改良土砂の1回当たりの生成量を撹拌容器に収容可能な所定重量に限定できる結果、改良土砂が一度に大量生成されてそれがストックヤードなどに山積みに貯め置かれることがなく、改良土砂が極めて高価であることを知らない現場作業員などが自己の勝手な判断であたかも建設残土などの低廉な不要土砂のように知らず知らずのうち廃棄処分されてしまうことを防止でき、かかる改良土砂の廃棄処分に伴う建設コストの損失を抑制できるという効果がある。
しかも、走行体を備えた撹拌装置によれば、被撹拌物を撹拌して改良土砂を生成する時間を、その改良土砂を提供場所まで運搬する時間として活用できる。つまり、撹拌装置が走行体の走行移動によって提供場所に向かって最中に、改良土砂の生成に必要な被撹拌物の撹拌工程を同時進行させることができるので、改良土砂の提供場所への供給に伴うリードタイムを短縮化できるという効果がある。
そのうえ、土砂及び改良材の撹拌を密閉型の撹拌容器の中で行うので、その撹拌中に土砂及び改良材が粉塵となって飛散することを防止できるという効果がある。さらに、土砂及び改良材を移送装置によって移送して撹拌装置の撹拌容器に順次移送して入れるので、土砂及び改良材を一度で撹拌容器に入れることができず、土砂及び改良材はそれらの必要配合重量に比べて少量ずつ撹拌容器へ向けて移送されることとなる。したがって、土砂や改良材を一気に大量に撹拌容器に入れる場合に比べて、例えば、撹拌容器の投入口に土砂及び改良材を落下させて入れるときに土砂や改良材の飛散量を低減できるという効果がある。
本発明の一実施形態である土質改良システムの構成を示した正面図である。 図1の拡大図である。 土質改良システムの構成を示した平面図である。 土質改良システムの構成を示す側面図である。 土質改良システムを用いた土質改良方法のフローチャートである。 第2実施形態の土質改良システムに関する説明図であり、第1実施形態の土質改良システムに対する変更部分を示した平面図である。 第2実施形態の土質改良システムに関する説明図であり、第1実施形態の土質改良システムに対する変更部分を示した側面図である。 第3実施形態の土質改良システムに関する説明図であり、第1実施形態の土質改良システムに対する変更部分を示した平面図である。 第3実施形態の土質改良システムに関する説明図であり、第1実施形態の土質改良システムに対する変更部分を示した側面図である。 第4実施形態の土質改良システムに関する説明図であり、第1実施形態の土質改良システムに対する変更部分を示した平面図である。 第4実施形態の土質改良システムに関する説明図であり、第1実施形態の土質改良システムに対する変更部分を示した側面図である。 第5実施形態の土質改良システムに関する説明図であり、第1実施形態の土質改良システムに対する変更部分を示した平面図である。 第5実施形態の土質改良システムに関する説明図であり、第1実施形態の土質改良システムに対する変更部分を示した側面図である。
<第1実施形態>
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。まずは、図1から図5を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態である土質改良システム1の構成を示した正面図であり、図2は、図1の拡大図であり、図3は、土質改良システム1の構成を示した平面図であり、図4は、土質改良システム1の構成を示す側面図であり、図5は、土質改良システム1を用いた土質改良方法のフローチャートである。なお、図1から図4では、図面の簡略化等のために便宜上、適宜図示を省略している部分がある。
図1から図4に示すように、第1実施形態の土質改良システム1は、粘性土を除く流動性のある土砂と改良材とを混合した改良土砂を生成するものであり、走行移動形の撹拌装置2と、移送装置3と、土砂供給装置4と、改良材供給装置5と、土砂計量装置6と、改良材計量装置7とを備えている。この土質改良システム1は、土質改良基地に設置されるものである。土質改良基地は、例えば、建設現場などの各種の工事現場や工事現場に隣接した周辺地域に設けられる。土質改良基地には、主に、移送装置3と、土砂供給装置4と、改良材供給装置5と、土砂計量装置6と、改良材計量装置7とが設置されており、撹拌装置2は、改良土砂を運搬輸送するため、土質改良基地と改良土砂の提供場所となる土質改良箇所との間を往復する。
<撹拌措置>
図1から図3に示すように、走行移動形の撹拌装置2は、動力源としてエンジンを有する走行体21と、その走行体21に搭載され土砂及び改良材を含んだ被撹拌物を収容して混合撹拌する密閉型の撹拌容器22とを備えている。例えば、撹拌装置2は、ミキサトラックであり、走行体21は、貨物トラックなどの自動車であり、撹拌容器22は、その自動車に回転自在に搭載されるミキシングドラムである。また、撹拌装置2であるミキサトラックは、撹拌容器22内へ被撹拌物を移送装置3により投入する投入口23と、撹拌容器22内から改良土砂を排出する排出口24と、投入口23から投入された被撹拌物を撹拌するために撹拌容器22を正転駆動させるとともに、排出口24から被撹拌物を排出するため撹拌容器22を逆転駆動させる撹拌駆動装置25とを備えている。
このミキサトラックを用いた撹拌装置2の撹拌容器22は、その投入口23の開口面積が撹拌容器22の最大断面積に比べて狭く形成されているため(図3参照。)、撹拌容器22内で被撹拌物が撹拌されて動き回っても、被撹拌物が粉塵となって撹拌容器22の中から外部へ飛散し難く、そのうえ、移送装置3によって少量ずつ土砂及び改良材がこの投入口23に入れられるので、開口面積が撹拌容器22の最大断面積に比べて狭くて土砂及び改良材が入りにくい投入口23であっても、土砂及び改良材をスムーズに入れられる。
<移送装置>
図1から4に示すように、移送装置3は、撹拌装置2の撹拌容器22から離れた位置からその撹拌容器22に対して被撹拌物を移送するものである。例えば、移送装置3は、ベルトコンベア装置であり、被撹拌物を載置可能に形成される搬送ベルト3aと、その搬送ベルト3aを上流側から下流側へ向かって送り移動させる駆動モータ及び伝達機構を有したベルト駆動装置3bとを備えている。
<土砂供給装置>
図4に示すように、土砂供給装置4は、移送装置3における撹拌容器22の設置位置より移送方向上流側の位置で、その移送装置3に対して土砂を供給する装置である。この土砂供給装置4は、土砂を収容可能な収容容器41と、その収容容器41にある土砂を移送装置3に対して供給する供給機構42とを備えている。例えば、土砂供給装置4は土砂ホッパーであり、収容容器41は土砂の投入口41a及び排出口41bを有する収容タンクであり、供給機構42は、収容容器41の排出口41bの開度調整する開閉弁(図示せず。)と、その開閉弁の開度操作を行う操作ハンドル42aとを有したものである。なお、供給機構42は、改良材供給装置5の供給機構52と同様に、後述するスクリューバルブ52aを用いても良い。
<改良材供給装置>
また、改良材供給装置5は、移送装置3における撹拌容器22の設置位置より移送方向上流側の位置で、その移送装置3に対して改良材を供給する装置である。この改良材供給装置5は、改良材を収容可能な収容容器51と、その収容容器51にある改良材を移送装置3に対して供給する供給機構52とを備えている。例えば、改良材供給装置5は改良材ホッパーであり、収容容器51は改良材の投入口51a及び排出口51bを有する収容タンクであり、供給機構52は、収容容器51の排出口51bから排出される改良材の重量を駆動モータにより回転されるスクリューの回転量により調整するスクリューバルブ52aとを備えている。
なお、土砂供給装置4及び改良材供給装置5は、その外筐体であるフレームにより収容容器41,51がそれぞれ保持されており、このフレームは、土質改良基地となる場所の地面に敷かれた鋼板などの基礎部材8の上に設置されている。基礎部材8は、土砂供給装置4及び改良材供給装置5を設置地面上で支える基礎構造体であり、かかる設置場所の地盤支持力を補強している。
<土砂計量装置・改良材計量装置>
土砂計量装置6は、土砂供給装置4の収容容器41に収容される土砂の重量を計量する装置である。改良材計量装置7は、改良材供給装置5の収容容器51に収容される改良材の重量を計量する装置である。なお、撹拌装置2、移送装置3(上流移送装置31及び下流移送装置32を含む。)、土砂供給装置4、及び、改良材供給装置5は、運搬して移動可能な、又は、自ら走行して移動可能な可搬形の装置である。また、土砂計量装置6、及び改良材計量装置7は、後述するように土砂供給装置4や改良材供給装置5に搭載されていても良いが、その他にも運搬して移動可能、又は自ら走行して移動可能である可搬形の装置であっても良い。
<移送装置の落下による仮混合>
図3及び図4に示すように、移送装置3は、上流移送装置31と、下流移送装置32とを備えている。上流移送装置31は、土砂供給装置4及び改良材供給装置5の供給機構52により供給される土砂及び改良材を受け止めて移送方向下流側へ移送する装置である。下流移送装置32は、上流移送装置31の移送方向下流側から落下した土砂及び改良材を受けて被撹拌物として撹拌装置2の撹拌容器22へ向けて移送する装置である。これらの移送装置3はいずれもベルトコンベア装置であり、被撹拌物を載置可能に形成される搬送ベルト3aと、その搬送ベルト3aを上流側から下流側へ向かって送り移動させるベルト駆動装置3bとを備えたものである。移送装置3は、土砂及び改良材を含んだ被撹拌物を、上流移送装置31から下流移送装置32に落下させて移し替えるので、土砂及び改良材が下流移送装置32へ向かって落下する最中や下流移送装置32に受け止められた際に互いに混ざり合う。
<一対の上流移送装置>
移送装置3は、土砂供給装置4及び改良材供給装置5から土砂及び改良材がそれぞれ供給される一対の上流移送装置31,31を備えている。一対の上流移送装置31,31は、その移送方向が下流移送装置32の移送方向との直交した状態となっており、更に、各上流移送装置31が、下流移送装置32の移送方向に直交する方向の両側に下流移送装置32を挟んだ状態で設けられている。一対の上流移送装置31,31は、それらの移送方向下流側端部が互いに間隔を隔てた状態で配置されており、かつ、それらの移送方向下流側端部が下流移送装置32の移送方向において互いの搬送ベルト3a,3aの横幅と同程度分だけズレた位置にある。このため、一方の上流移送装置31の移送方向下流側端部は、他方の上流移送装置31の移送方向下流側端部に比べて、下流移送装置32の移送方向下流側に配置されており、一対の上流移送装置31,31から別々に落下した土砂及び改良材が落下途中の空中で衝突せず、下流移送装置32へと移し替えられるようになっている。
例えば、下流移送装置32に用いられるベルトコンベア装置は、ベルトの移動速度が50m/分で、その搬送能力が4.5立方メール/分であるものを用いることができ、一対の上流移送装置31,31による下流移送装置32への土砂及び改良材の移送量(供給量)は、この下流移送装置32の搬送能力を超えない範囲内に設定することが好適である。また、上流移送装置31,31及び下流移送装置32は、いずれも搬送ベルトが3aが移送方向下流側から上流側へ向かって上昇傾斜しており、土砂及び改良材が下方から上方へ向かって移送されるようになっている。
また、移送装置3により単位時間当りに移送される土砂及び改良材の重量及び容量は、移送装置3、即ち、上流移送装置31,31及び下流移送装置32の搬送ベルト3aの上に積載可能な重量及び容量に限定されることとなることから、自ずと、撹拌装置2(ミキサトラック)の撹拌容器22(ミキシングドラム)に収容可能な被撹拌物の許容重量及び許容容量に比べて大幅に少量となる。また、撹拌容器22の投入口23の開口面積も小さいことから、移送装置3による土砂及び改良材の供給量は、その開口面積を通過可能な容量に限定されることとなる。
<二組の土砂供給装置・改良材供給装置>
一組の土砂供給装置4及び改良材供給装置5は一方の上流移送装置31に配設されており、もう一組の土砂供給装置4及び改良材供給装置5は他方の上流移送装置31に配設されている。このため、一組の土砂供給装置4及び改良材供給装置5により一方の上流移送装置31に土砂及び改良材を供給し続けながら、もう一組の土砂供給装置4及び改良材供給装置5については、他方の上流移送装置31への土砂及び改良材の供給を停止して土砂及び改良材の補給を行うこともできる。よって、2組の土砂供給装置4及び改良材供給装置5を一組ずつ交互に供給と補給を繰り返すことで、土砂供給装置4及び改良材供給装置5に土砂及び改良材を補給する際に、移送装置3による撹拌装置2への土砂及び改良材の供給を中断させることなく連続的に継続することができる。
<移送装置の連続的移送>
移送装置3は、その一対の上流移送装置31,31及び下流移送装置32のどれもが撹拌装置2の撹拌容器22へ被撹拌物を連続的に移送するものである。一対の上流移送装置31,31及び下流移送装置32は、どれもベルト駆動装置3bによって搬送ベルト3aが移送方向上流側から下流側へ向けて連続的に移動されることで、その搬送ベルト3a上に載置された被撹拌物を移送方向上流側から下流側へ移送するものである。土砂供給装置4及び改良材供給装置5は、各上流移送装置31に対してそれぞれ一組ずつ配設されており、土砂及び改良材を上流移送装置31に対して連続的に供給するものである。
移送装置3は、所定重量の改良土砂を生成する場合、その所定重量の改良土砂の生成に必要となる必要配合重量の土砂及び改良材を全て一気に撹拌容器22へ入れる訳ではなく、土砂及び改良材の必要配合重量に比べて少量ずつ土砂供給装置4及び改良材供給装置5から連続的に供給を受けて、この供給を少量の土砂及び改良材を、撹拌装置2の撹拌容器22に対して連続的に一定の時間を掛けて運び入れることができる。このように少量ずつ撹拌装置2の投入口23に土砂及び改良材を投入できるので、投入の際に粉塵となって飛散する土砂及び改良材の量を低減できる。
<供給装置に搭載される重量センサを有する土砂計量装置・改良材計量装置>
土砂計量装置6は、土砂供給装置4の収容容器41の重量を受ける載荷部61aと、その載荷部61a上に加わる重量を検出する検出部61bとを有する重量センサ61を備えており、この重量センサ61が土砂供給装置4に搭載されている。また、改良材計量装置7は、改良材供給装置5の収容容器51の重量を受ける載荷部71aと、その載荷部71a上に加わる重量を検出する検出部71bとを有する重量センサ71を備えており、この重量センサ71が改良材供給装置5に搭載されている。なお、重量センサは、その載荷部に加わる重量や力を検出部によってその重量や力の大きさに対応した電気信号に変換して出力するロードセルなどの荷重変換器であり、例えば、ひずみゲージ式・圧電式・容量式・電磁式・音叉式などの各種の検出(変換)方式を用いたものがある(以下同じ。)。
さらに、土砂計量装置6及び改良材計量装置7は、重量センサ61,71が備える載荷部61a,71a及び検出部61b,71bに加えて、検出部61b,71bから入力される電気信号を重量の計量値に変換し、その計量値を用いて各種演算処理を実行し、その計量値又はその演算結果を出力する演算部62,72と、その演算部62,72から入力される計量値又は演算結果を表示する表示部63,73とを備えている。ここで、重量センサ61,71の検出部61b,71bによる重量の検出結果は、有線方式又は無線方式の通信部64,74を介して、土砂計量装置6及び改良材計量装置7の演算部62,72に入力される。なお、土砂計量装置6及び改良材計量装置7の演算部62,72、表示部63,73及び通信部64,74は、PCなどの通信装置及び表示装置を有するコンピュータなどの外部装置であっても、重量センサ61,71に内蔵してもされる内部装置であっても良い。
土砂計量装置6によれば、土砂供給装置4に搭載された重量センサ61は、その載荷部61aによって土砂供給装置4の収容容器41の重量を受けると、その検出部61bによって載荷部61aで受けた重量の大きさに対応した電気信号を出力する。例えば、重量センサ61の検出部61bは、土砂の未積載状態(未収容状態)における土砂供給装置4の収容容器41の重量(未積載重量)に対応した電気信号を出力し、また、土砂の積載状態(収容状態)における土砂供給装置4の収容容器41の重量(既積載重量)に対応した電気信号を出力する。土砂計量装置6の演算部62は、荷重センサ61から出力された未積載重量及び既積載重量の電気信号を重量の計量値に変換し、これら未積載重量と既積載重量との差分値を演算して、この演算結果を土砂の重量の計量値として出力する。土砂計量装置6の表示部63は、この演算部62から出力された土砂の重量の計量値を表示部63に表示することで作業者等に提示する。なお、この表示部に表示される計量値が土砂の必要配合重量になるまで、土砂供給装置4の収容容器41に土砂を入れることで、土砂供給装置4に必要配合重量分の土砂を正確に入れられたことになる。
また、改良材計量装置7によれば、改良材供給装置5に搭載された重量センサ71は、その載荷部71aによって改良材供給装置5の収容容器51の重量を受けると、この受けた重量をその検出部71bによって計量する。例えば、改良材計量装置7によれば、重量センサ71を用いて改良材の重量を計量する場合、まず、改良材が未積載状態(未収容状態)における改良材供給装置5の収容容器51の重量(未積載重量)を検出し、また、改良材が積載状態(収容状態)におけるその収容容器51の重量(既積載重量)を検出し、これら未積載重量と既積載重量との差分値を演算して、この演算結果を改良材の重量の計量値として出力する。改良材計量装置7の表示部73は、この演算部72から出力された改良材の重量の計量値を表示部73に表示することで作業者等に提示する。そして、この表示部73に表示される計量値が改良材の必要配合重量になるまで、改良材供給装置5の収容容器51に改良材を入れることで、改良材供給装置5に必要配合重量分の改良材を正確に入れられたことになる。
<改良土砂・土砂・改良材・簡易土質改良方法>
次に、図5を参照して、上記のように構成された土質改良システム1を用いた土質改良方法について、以下に説明する。また、この土質改良システム1により改良土砂の生成に用いられる土砂及び改良材についても併せて説明する。
<改良土砂・土砂・改良材>
まず、土質材料(以下、単に「土砂」又は「土」ともいう。)は、地盤工学基準「地盤材料の工学的分類方法」(JGS0051−2000)において観察による区分と粒径による区分から分類される。ここで、粗粒土とは、粒径(粒の大きさ)から砂や礫分が構成比で50%より多く含まれる土質材料をいう。また、細粒土とは、粒径0.075mm未満の粘土分やシルト分が構成比で50%より多く含まれる土質材料をいう。また、砂質土(さしつど)とは、粗粒土に属する土のうち、細粒分が50%未満で、粒径2mm以下の土をいう。また、礫質土とは、粗粒土に属する土のうち、細粒分が50%未満で、粒径2mm以上75mm以下の土をいう。
粘性土とは、細粒土に属する土のうち土質区分上の粘りけのある土をいい、経験的には、粘性土を指先に付けたときに水で洗い流すと指先に土が残るものをいう。また、粘性土は、細粒土に属する土であるため、粘土分とシルト分が構成比率で50%より多く含まれるものである。シルトとは、細粒土に属する土のうち、 土質力学的には粒径0.074〜0.005ミリメートルmm(地質学的には粒径が1/16mm以下のもの)の中で、粘土(土質力学的には粒径0.005mm未満(地質学的には粒径が1/256mm以下))より粒が大きく粗いものをいう。
土質改良システム1により生成される改良土砂は、被撹拌物に含まれる土砂中に改良材を均質的に分散混合させた混合土砂であり、土砂中に改良材が全体的に一定の密度で分散した状態となっていることが好ましいものである。例えば、改良土砂には、土砂である砂質土に改良材であるベントナイトを混合したベントナイト混合土や、土砂である砂質土に改良材であるゼオライトを混合したゼオライト混合土などがある。なお、この改良土砂は、土砂及び改良材を含んだ被撹拌物を撹拌することによって、その土砂中に改良材がより均一に混ざり合った状態となる。
改良土砂の原料として用いられる土砂(被改良土砂)は、土質材料のうち砂質土(砂を含む)と礫質土(礫を含む)とを含む粗粒土であり、粘性土を対象外としている。ここで、粘性土を対象外とする理由は、粘性土の場合、粘性が強く水分が多いため、例えば、土砂供給装置4の供給機構42内や撹拌装置2の撹拌容器22内にへばり付くため、土砂の供給や撹拌が困難となるからである。また、粘性土に改良材をムラなく均一に分散するように撹拌装置2によって撹拌すると、粘性土と改良材とが互いに均一に混ざりにくく、結果、粘性土の周りに改良材が付着して、粘性土のダマの周りに改良土が纏わり付くように付着した、いわゆる「きなこ餅」状態となって、改良土砂の品質低下を招いてしまうからである。
なお、土砂が砂質土の場合、その砂質土の含水比は、その最適含水比より乾燥した状態のものが好適である。仮に、砂質土の含水比が最適含水比を上回ると、締め固め作業時に機械にへばり付いて剥がれにくくなり、かつ、急激に締め固め状態が悪くなって締まり難い状態となるからである。そのうえ、砂質土の含水比が最適含水比を上回わると、土砂供給装置4の供給機構42内や撹拌装置2の撹拌容器22内に砂質土がへばり付いて、土砂の供給や撹拌が困難となるからである。
また、改良材は、粉体状のものと液体状のもとがある。粉状改良材には、固化材、凝集剤、吸着剤があり、固化材には、例えば、セメント系のもの、石灰系のもの・石膏系のもの、ベントナイトのもの、ゼオライトがある。また、液状改良材には、固化材、凝集剤、吸着剤その他の改良材がある。
<簡易土質改良方法>
図5に示した本実施形態の土質改良方法によれば、所定重量の改良土砂を生成する場合、その所定重量と同容量の被撹拌物を撹拌装置2の撹拌容器22に投入する必要がある。所定重量の改良土砂は、その改良土砂と同重量の被撹拌物を撹拌して土砂と改良材を均質に混合させたものである。改良土と被撹拌物とは、土砂及び改良材の混合度合いは異なっているが、土砂及び改良材の構成成分の配合重量割合(重量%)が同じ割合である。例えば、改良土砂に含まれる土砂及び改良材の配合重量割合が土砂80重量%で改良材20重量%である場合、被撹拌物に含まれる土砂及び改良材の配合重量割合も同様に土砂80重量%で改良材20重量%となる。即ち、改良土砂に含まれる土砂及び改良材の配合重量割合は、被撹拌物に含まれる土砂及び改良材の配合重量割合と一致する。
このため、土砂及び改良材を所定の配合重量割合で含んだ改良土砂を生成する場合、その改良土砂と同じ配合重量割合で土砂及び改良材を含んだ被撹拌物が必要となる。つまり、所定重量の改良土砂を生成する場合、この所定重量に土砂の配合重量割合を乗じて得た必要配合重量の土砂と、この所定重量に改良材の配合重量割合を乗じて得た必要配合重量の改良材とを、混ぜ合わせる必要がある。
そこで、図5に示すように、まずは、土砂を必要配合重量だけ土砂供給装置4の収容容器41に入れて、改良材を必要配合重量だけ改良材供給装置5の収容容器51に入れる必要がある。このため、土砂計量工程S2と改良材計量工程S4とを実行する。土砂計量工程S2では、土砂の重量が必要配合重量になるまで土砂を土砂供給装置4の収容容器41に入れ(S1:No,S2)、土砂計量装置6によって、土砂供給装置4の収容容器41に収容された土砂の重量を計量し、その収容容器41に必要配合重量の土砂が入ると、この土砂計量工程S2を終了する(S1:Yes)。一方、改良材計量工程S4では、改良材の重量が必要配合重量になるまで改良材を改良材供給装置5の収容容器51に入れ(S3:No,S4)、改良材計量装置7によって、改良材供給装置5の収容容器51に収容された改良材の重量を計量し、その収容容器51に必要配合重量の改良材が入ると、この改良材計量工程S4を終了する(S3:Yes)。
土砂計量工程S2及び改良材計量工程S4の後は、原料投入工程S5を実行する。原料投入工程S5では、土砂計量工程S2及び改良材計量工程S4により計量された必要配合重量の土砂及び改良材の双方を、土砂供給装置4及び改良材供給装置5によって移送装置3における一対の上流移送装置31,31の各々に必要配合重量よりも少量ずつ徐々に供給する(土砂・改良材供給工程S51)。土砂及び改良材が少量ずつ供給された各上流移送装置31は、それぞれ土砂及び改良材を移送方向上流側から下流側へ少量ずつ徐々に移送し(上流移送工程S52)、その移送方向下流側端部から下流移送装置32へ土砂及び改良材を落下させる(仮混合工程S53)。この落下によって、土砂及び改良材は、下流移送装置32に移し替えられて、この下流移送装置32の移送方向上流から下流側へ移送されて必要配合重量よりも少量ずつ徐々に撹拌装置2の撹拌容器22へその投入口23から入れられる(下流移送工程S54)。
ここで、原料投入工程S5の実行中は、撹拌装置2による予備撹拌工程S55も同時に実行する。この予備撹拌工程S55では、移送装置3によって撹拌容器22に土砂及び改良材が投入されている場合に(S6:No)、撹拌装置2の撹拌容器22を撹拌駆動装置25によって正転駆動させて、その撹拌容器22の中で被撹拌物である土砂及び改良材を撹拌混合し、必要配合重量の土砂及び改良材が入りきるまで(S6:Yes)、この撹拌容器22の正転駆動を継続する。なお、かかる場合、撹拌装置2の撹拌容器22は、撹拌駆動装置25によって低速域から高速域までの任意の回転速度で正転駆動させられる。
この予備撹拌工程S55を実行することによって、必要配合重量に至らない少量の状態のうちから、土砂及び改良材を互いにより均一に近い状態に混合するよう促すことができ、その結果、必要配合重量の土砂及び改良材の全てを互いにより均一に近い混合状態にまで仕上げるための所要時間、即ち、撹拌工程S7の所要時間を短縮化でき、撹拌装置2の走行体21による走行移動開始から改良土砂の提供場所に到着するまでの時間が短時間であっても、その間に改良土砂の生成を完了し易くなる。
土砂供給装置4及び改良材供給装置5によって必要配合重量の土砂及び改良材が全て移送装置3へ供給されて、かかる移送装置3によって必要配合重量の土砂及び改良材の全てが撹拌装置2の撹拌容器22に投入されてしまうと(S6:Yes)、原料投入工程S5(予備撹拌工程S55を含む。)が終了する。原料投入工程S5(予備撹拌工程S55を含む。)の終了後は、撹拌容器22の正転駆動を止めることなく、引き続き、撹拌工程S7を実行する。この撹拌工程S7では、引き続き、撹拌装置2の撹拌容器22を撹拌駆動装置25により正転駆動し、撹拌容器22を回転させて、撹拌容器22内にある被撹拌物を撹拌して、かかる被撹拌物に含まれる土砂及び改良材が互いにより均一に混ざりあった状態となるように混合する。この撹拌工程S7では、この撹拌工程S7の開始後の一定時間(例えば10分程度)経過するまで(S8:No)、撹拌容器22を高速で回転させることで、土砂及び改良材が互いにより均一に混ざり合った改良土砂へと変化させる。
輸送工程S9は、撹拌工程S7を一定時間継続した後に実行開始されるが(S8:Yes)、この輸送工程S9の実行中も撹拌工程S7は継続して実行する。具体的には、輸送工程S9では、撹拌工程S7による撹拌容器22の回転速度を低下させて、走行体21による撹拌装置2の移動に適した低速域の回転速度で撹拌容器22を正転駆動させることで、撹拌工程S7による被撹拌物の撹拌を継続しながら、撹拌装置2に備わる走行体21を走行させて、撹拌装置2を土質改良基地から改良土砂の提供場所まで走行移動させて、当該撹拌装置2の撹拌容器22内に収容された改良土砂を提供場所まで輸送する(S10:No)。この輸送によって、改良土砂の提供場所まで撹拌装置2が直接移動されて、撹拌装置2から改良土砂が提供場所に対して直接運搬輸送される。輸送工程S9は、撹拌装置2が提供場所に到着すると(S10:Yes)、この輸送工程S9を終了する。
排出工程S11は、輸送工程S9の終了に実行される。この排出工程S11では、輸送工程S9中も継続した撹拌工程S7を終了し、撹拌装置2の撹拌容器22から改良土砂を排出して提供場所へ供給する。具体的には、ミキサトラックが撹拌装置2の場合は、撹拌容器22の撹拌駆動装置25による正転駆動を一旦停止したうえで、改めて、撹拌容器22を撹拌駆動装置25により逆転駆動させて、撹拌容器22の排出口24から改良土砂を排出して提供場所に供給する。撹拌容器22から提供場所に対して、所定重量の改良土砂を供給し終えるか、又は、必要重量の改良土砂を供給し終えると、排出工程S11を終了する。なお、改良土砂を別の提供場所に再輸送する場合は、排出工程S11を一旦終了し、再度、撹拌工程S7を実行しながら、次の提供場所まで輸送工程S9を実行した後、撹拌工程S7を終了して、排出工程S11を再開する。
返送工程S12では、撹拌装置2が備える走行体21を走行させて、撹拌装置2を改良土砂の提供場所から土質改良基地まで返送する。撹拌装置2を土質改良基地まで返送すると、走行体21を移動させて、撹拌装置2の投入口23を移送装置3の移送方向下流端部の下に位置して、上記した原料投入工程S5、撹拌工程S7、輸送工程S9、排出工程S11、返送工程S12を繰り返し実行する。また、土砂計量工程S2及び改良材計量工程S4は、輸送工程S9、排出工程S11及び返送工程S12の実行中も行うことができる。
ここで、一組の土砂供給装置4及び改良材供給装置5に対して土砂及び改良材を補給して土砂計量工程S2及び改良材計量工程S4を行っている最中に、もう一組の土砂供給装置4及び改良材供給装置5並びに移送装置3を用いて原料投入工程S5及び予備撹拌工程S55を実行することができる。また、一の撹拌装置2で撹拌工程S7を実行している間に、他の撹拌装置2に対して原料投入工程S5を実行することができる。
<本実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態の土質改良システム1によれば、撹拌装置2がミキサトラックであって撹拌容器22がミキシングドラムである場合、撹拌装置2は、その撹拌容器22を用いて所定重量(所定容量)の被撹拌物をバッチ式混合により撹拌することになるので、その撹拌容器22の容量に応じた分量だけ改良土砂を生成することができる。このため、大量の改良土砂を不必要に生成することがなく、不要となった改良土砂が無駄に廃棄処分されることを防止できる。また、撹拌容器22に収容可能な所定重量(例えば、ミキサトラックで数t〜十数t程度)の被撹拌物に限って撹拌混合するので、撹拌不足による混合ムラが生じ難く、土砂及び改良材を互いに均一に混合させることができる。
しかも、撹拌装置2の撹拌容器22が密閉性のあるミキサトラックのミキシングドラムであるので、かかる撹拌容器22内で被撹拌物を混合する場合に、撹拌容器22の外に被撹拌物が粉塵となって飛散することが防止できる。また、改良土砂の提供場所が狭い箇所であるため必要となる改良土砂が極少量な場合であっても、その必要な極少量が撹拌容器22の収容可能容量以内であれば、その極少量に合わせた分量の改良土砂を容易に生成できるので、余分な改良土砂が大量に残って施工(打設)ロスとなる改良土砂を低減できる。しかも、撹拌装置2の台数、即ち、ミキサトラックの台数をその時々の状況に応じて増減することで、改良土砂の提供量(施工量)を容易に調整することもできる。
土砂供給装置4及び改良材供給装置5の収容容器41,51に収容される土砂及び改良材の重量を計量するので、土砂及び改良材の必要配合重量を計量してから、これら土砂及び改良材を土砂供給装置4及び改良材供給装置5の収容容器41,51にそれぞれ移し替える必要がないので、かかる移し替えの際に生じる土砂及び改良材の移し残しによって、土砂及び改良材の配合重量割合に撹拌混合の度にバラツキが出ることを防止でき、より良質の改良土砂を生成することができる。
また、土砂供給装置4及び改良材供給装置5の収容容器41,51に収容される土砂及び改良材の重量を計量するので、改良材を土砂の重量に対して適した必要配合重量を改良材供給装置5により移送装置3を介して撹拌装置2へ供給できるので、改良材の添加ムラを防止して、土砂と改良材との配合重量比率を適正化することができる。また、土砂供給装置4、改良材供給装置5、移送装置3、土砂計量装置6、及び、改良材計量装置7が可搬形のものであるので、土質改良システム1の移動、組み立て、解体を容易に行うことができる。
土質改良システム1は、既存の自走式土質改良機に比べて、被撹拌物を撹拌しながら撹拌装置2を走行体21により移動させて改良土砂を運搬輸送できるので、かかる移動時間を改良土砂の撹拌時間として使用することができ、かかる撹拌時間を十分に確保することができ、その結果、撹拌不足による土砂及び改良材の混合ムラを大幅に改善でき、土砂及ぶ改良材が互いにより均一に混合した良質の改良土砂を生成できる。
また、既存の自走式土質改良機とは異なり、撹拌装置2による被撹拌物を撹拌することによる改良土砂の生成と、撹拌装置2の走行体21による改良土砂の運搬輸送とを同時に行えるので、生成後の改良土砂を運搬輸送用のダンプトラックなどの貨物車両に積み替える必要がなく、かかる積み替えに必要となる時間を削減でき、改良土砂の提供に伴うリードタイムを更に短縮化できる。
また、既存の自走式土質改良機とは異なり、改良土砂の運搬輸送には、例えば、ミキサートラックなどの走行体21を備えた撹拌装置2を使用し、ダンプトラックなどの貨物車両を使用しないので、ダンプトラックから改良土砂を荷下ろしする際に改良土砂がばら撒かれてその周辺の土砂に紛れて分別不能となって損失してしまうことを防止できる。しかも、従来の自走式土質改良機のように生成した改良土砂を、屋外のストックヤードなどに一時的に仮置きする必要がなく、かかる仮置きされた改良土砂が無断で廃棄処分されてしまうことを防止できる。
また、土質改良システム1は、既存の汎用的装置の組み合わせで構成することができる簡易的な土質改良システム1ではあるもの、かかる簡易的な土質改良システム1によって生成された改良土砂の品質は、一般的な改良土砂の生成装置でもあるバッチャープラントで生成される改良土砂と同等の高品質を確保できることを確認できた。
この撹拌装置2としてのミキサトラックは、そのミキシングドラム内に収容された被撹拌物を、概ね10分程度の撹拌動作で、被撹拌物に含まれる土砂及び改良材を十分品質といえる均一混合状態にして改良土砂として製品化することができる。
このように改良土砂は、撹拌装置2として被撹拌物の土砂及び改良材をミキサトラックのミキシングドラムの回転による撹拌だけで生成できるので、このミキサトラックが提供場所に向かって走行移動する輸送工程(S9,S10:No)最中に、改良土砂の生成に必要な撹拌工程S7を同時進行させることができ、リードタイムを短縮化することができる。
また、移送装置3がベルトコンベア形移送装置3であるので、その搬送ベルト3a上に土砂及び改良材を載置した状態で、撹拌装置2の撹拌容器22まで搬送して、撹拌容器22の投入口23へ土砂及び改良材を含んだ被撹拌物を落下させて、その投入口23から撹拌容器22内へ投入するが、かかる搬送移動体の上に土砂及び改良材の必要配合重量に比べて少量ずつ時間を掛けて投入するので、従来方法のように、土砂及び改良材の必要配合重量を数回に分けて大型重機で大量ずつ投入する場合に比べて、土砂及び改良材が粉塵となって飛散することを防止することができる。
<第2実施形態><上流移送装置からの落下衝突による仮混合>
つぎに、図6及び図7を参照して、第2実施形態の土質改良システム200について説明する。
図6及び図7は、第2実施形態の土質改良システム200に関する説明図であり、第1実施形態の土質改良システム1に対する変更部分を図示しており、図6は平面図であり、図7は側面図であって、図7(a)は土砂及び改良材の落下経路(図中の2点鎖線の矢印参照。)が交差した状態を示した一対の上流移送装置31,31の部分拡大図であり、図7(b)は土砂及び改良材の落下経路(図中の2点鎖線の矢印参照。)が重なった状態を示した一対の上流移送装置31,31の部分拡大図である。なお、図6及び図7では、図面の簡略化等のために便宜上、適宜図示を省略している部分があり、第1実施形態の土質改良システム1と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図6に示すように、移送装置3における一対の上流移送装置31,31は、下流移送装置32の移送方向との直交方向両側に下流移送装置32を挟んだ状態で設けられている。一対の上流移送装置31,31は、それらの移送方向下流側端部が互いに間隔を隔てた状態で配置されており、かつ、それらの移送方向下流側端部が互いに真正面に対向した位置にある。よって、一対の上流移送装置31,31から別々に落下した土砂及び改良材が落下途中の空中で衝突して、下流移送装置32へと移し替えられるようになっている。
図7に示すように、一対の上流移送装置31,31の配設位置は、これら一対の上流移送装置31,31から下流移送装置32へと落下する土砂及び改良材の落下経路(図中の2点鎖線の矢印参照。)が、互いに交差し又は重なり合うように設定されている。このため、一方の上流移送装置31から落下する土砂及び改良材と、他方の上流移送装置31から落下する土砂及び改良材とが、下流移送装置32に向かう落下経路の途中で衝突し合い、その衝突に伴う衝撃によって土砂及び改良材の混ぜ合わせがより促進されて、改良材が土砂の中により一層混ざり込みやすくなる。
<第3実施形態><落下妨害部材による仮混合>
つぎに、図8及び図9を参照して、第3実施形態の土質改良システム300について説明する。
図8及び図9は、第3実施形態の土質改良システム300に関する説明図であり、第1実施形態の土質改良システム1に対する変更部分を図示しており、図8は平面図であり、図9は側面図であって、図9(a)は一方の上流移送装置31の部分拡大図であり、図9(b)は他方の上流移送装置31の部分的拡大図である。なお、図8及び図9では、図面の簡略化等のために便宜上、適宜図示を省略している部分があり、第1実施形態の土質改良システム1と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図8に示すように、落下妨害部材310は、上流移送装置31の移送方向下流側であって、その上流移送装置31から被撹拌物が落下する箇所(図中の2点鎖線の四角形で囲った範囲及びその周辺を参照。)、即ち、上流移送装置31の移送方向下流側端部に、設けられている。落下妨害部材310は、土砂及び改良材の落下経路(図中の2点鎖線の矢印参照。)のうち、その一部分が土砂及び改良材が通過する開口部311となっており、その残りの部分が土砂及び改良材と衝突してその落下を妨害する閉塞部312となっている。本実施形態の落下妨害部材310は、網状体である。この網状体は、土砂及び改良材を衝突させる複数の格子材が閉塞部312となり、その複数の格子材の間に設けられ土砂及び改良材が通過して落下する網目が開口部311となったものである。
図9に示すように、この落下妨害部材310は、上流移送装置31から落下する被撹拌物の落下経路上の全体を覆い塞ぐ訳ではなく、その一部分を土砂及び改良材が通過する開口部311として、その残りの部分を土砂及び改良材が衝突する閉塞部312として存在させるので、その落下経路を通過する被撹拌物を衝突させてその落下を妨害しつつも、被撹拌物に含まれる土砂及び改良材を下流移送装置32まで落下させることができ、この閉塞部312に衝突することで、土砂及び改良材の混ぜ合わせがより促進されて、改良材が土砂の中により一層混ざり込みやすくなる。なお、閉塞部312に衝突した土砂及び改良材も閉塞部312に隣接して開口部311を通過して落下することができる。
なお、落下妨害部材310の形態は、必ずしも網状体に限定されるものではなく、その一部分が土砂及び改良材を通過させる開口又は空間となっており、その残りの部分が土砂及び改良材と衝突して落下を邪魔する部材となっているものであれば、例えば、土砂及び改良材の落下経路の一部に設けられる棒状又は板状の部材であっても良い。なお、これら棒状又は板状の部材に衝突した土砂及び改良材がかかる部材の上に残らずに再度落下しやすくなるよう、棒状部材の場合は丸棒状にして土砂及び改良材が積もり難い小径状のものとし、板状部材の場合は、これを斜めに傾斜姿勢で設けて、その上面を土砂及び改良材が滑り落ちるようにすると良い。
この第3実施形態の土質改良システム300によれば、一対の上流移送装置31,31からそれぞれ落下する土砂及び改良材は、下流移送装置32に向かう落下経路の途中で、落下妨害部材310に衝突することで掻き混ぜられて、その後、下流移送装置32に向かって再落下して下流移送装置32の搬送ベルト3aに受け止められるので、改良材が土砂の中により一層混ざり込みやすくなる。
<第4実施形態><土砂計量装置・改良材計量装置の可搬形の重量センサ>
つぎに、図10及び図11を参照して、第4実施形態の土質改良システム400について説明する。
図10及び図11は、第4実施形態の土質改良システム400に関する説明図であり、第1実施形態の土質改良システム1に対する変更部分を図示しており、図10は平面図であり、図11は側面図である。なお、図10及び図11では、図面の簡略化等のために便宜上、適宜図示を省略している部分があり、第1実施形態の土質改良システム1と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図10に示すように、第4実施形態の土質改良システム400によれば、土砂計量装置460及び改良材計量装置470は、第1実施形態とは異なり、いずれも可搬形のトラックスケールとして用いられる可搬形の重量センサ461,471を備えている。重量センサ461,471は、上記した基礎部材8の上に設置されており、この基礎部材8によって重量センサ461,471が設置地面上で支えられている。
ここで、土砂計量装置460は、土砂供給装置4全体の重量を受ける載荷部461aと、その載荷部461a上に加わる重量を検出する検出部461bとを有する重量センサ461を備えており、この重量センサ461の載荷部461aには土砂供給装置4が常に載置されている。また、改良材計量装置7は、改良材供給装置5全体の重量を受ける載荷部471aと、その載荷部471a上に加わる重量を検出する検出部471bとを有する重量センサ471を備えており、この重量センサ471の載荷部471aには改良材供給装置5に常に載置されている。
さらに、土砂計量装置460及び改良材計量装置470は、重量センサ461,471が備える載荷部461a,471a及び検出部461b,471bに加えて、検出部461b,471aから入力される電気信号を重量の計量値に変換し、その計量値を用いて各種演算処理を実行し、その計量値又はその演算結果を出力する演算部462,472と、その演算部462,472から入力される計量値又は演算結果を表示する表示部463,473とを備えている。ここで、重量センサ461,471の検出部461b,471bによる重量の検出結果は、図示しない有線又は無線方式の通信部464,474を介して、土砂計量装置460及び改良材計量装置470の演算部462,472に入力される。なお、土砂計量装置460及び改良材計量装置470の演算部462,472、表示部463,473及び通信部464,474は、PCなどの通信装置及び表示装置を有するコンピュータなどの外部装置であっても、重量センサ461,471に内蔵してもされる内部装置であっても良い。
土砂計量装置460によれば、土砂供給装置4を搭載した重量センサ461は、その載荷部461aによって土砂供給装置4全体の重量を受けており、その検出部461bによって載荷部461aで受けた重量の大きさに対応した電気信号を出力する。例えば、重量センサ461の検出部461bは、土砂の未積載状態(未収容状態)における土砂供給装置4全体の重量(未積載重量)に対応した電気信号を出力し、また、土砂の積載状態(収容状態)における土砂供給装置4全体の重量(既積載重量)に対応した電気信号を出力する。土砂計量装置460の演算部462は、検出部461bから出力された未積載重量及び既積載重量の電気信号を重量の計量値に変換し、これら未積載重量と既積載重量との差分値を演算して、この演算結果を土砂の重量の計量値として出力する。土砂計量装置460の表示部463は、この演算部462から出力された土砂の重量の計量値を表示部463に表示することで作業者等に提示する。そして、この表示部463に表示される計量値が土砂の必要配合重量になるまで、土砂供給装置4の収容容器41に土砂を入れると、土砂供給装置4に必要配合重量分の土砂を正確に入ったことになる。
改良材計量装置470によれば、改良材供給装置5を搭載した重量センサ471は、その載荷部471aによって改良材供給装置5全体の重量を受けており、その検出部471bによって載荷部471aで受けた重量の大きさに対応した電気信号を出力する。例えば、重量センサ471の検出部471bは、改良材の未積載状態(未収容状態)における改良材供給装置5全体の重量(未積載重量)に対応した電気信号を出力し、また、改良材の積載状態(収容状態)における改良材供給装置5全体の重量(既積載重量)に対応した電気信号を出力する。改良材計量装置470の演算部472は、検出部471bから出力された未積載重量及び既積載重量の電気信号を重量の計量値に変換し、これら未積載重量と既積載重量との差分値を演算して、この演算結果を改良材の重量の計量値として出力する。改良材計量装置470の表示部473は、この演算部472から出力された改良材の重量の計量値を表示部473に表示することで作業者等に提示する。そして、この表示部473に表示される計量値が改良材の必要配合重量になるまで、改良材供給装置5の収容容器51に改良材を入れると、改良材供給装置5に必要配合重量分の改良材を正確に入ったことになる。
<第5実施形態><原料供給装置・原料計量装置>
つぎに、図12及び図13を参照して、第5実施形態の土質改良システム500について説明する。
図12及び図13は、第5実施形態の土質改良システム500に関する説明図であり、第1実施形態の土質改良システム1に対する変更部分を図示しており、図12は平面図であり、図13は側面図である。なお、図12及び図13では、図面の簡略化等のために便宜上、適宜図示を省略している部分があり、第1実施形態の土質改良システム1と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図12及び図13に示すように、原料供給装置510は、移送装置3の移送方向において撹拌容器22の位置よりもその移送方向の上流側で被撹拌物を供給する供給機構512と、その供給機構512により供給される被撹拌物に含まれる土砂及び改良材をまとめて収容可能な収容容器511とを備えている。また、原料計量装置520は、原料供給装置510の収容容器511に収容される土砂及び改良土の重量を計量するものである。つまり、第5実施形態の土質改良システム500は、第1実施形態の土質改良システム1が土砂及び改良材についてそれぞれ原料供給装置510及び原料計量装置520を備えていたのに対し、土砂及び改良材をまとめて供給する原料供給装置510と、土砂及び改良材をまとめて計量する原料計量装置520とを備えたシステムであっても良い。
原料供給装置510の収容容器511は、土砂及び改良材の投入口511a及び排出口511bを有する収容タンクであり、原料供給装置510の供給機構512は、収容容器511の排出口511bから排出される改良材の重量を駆動モータにより回転されるスクリューの回転量により調整するためにスクリューバルブ512aを備えている。よって、この原料供給装置510によれば、供給機構512がスクリューバルブ512aを用いるので、このスクリューバルブ512aのスクリューの回転を用いて土砂及び改良材を多少なりとも混ぜ合わせることができ、移送装置へ供給される土砂及び改良材は、その土砂の中に改良材が巻き込まれた状態となり、改良材の飛散を抑制できる。
このため、土砂及び改良材は、それぞれ必要配合重量ずつ同じ原料供給装置510の同じ収容容器511に入れられ、その収容容器511から土砂及び改良材が一緒に同じ原料供給装置510の同じ供給機構512を用いて移送装置3へ一緒に供給される。また、原料供給装置510の収容容器511に収容される土砂及び改良材は、その重量が原料計量装置520によって順番に計量される。例えば、原料供給装置510の収容容器511に土砂及び改良材が未積載状態での重量(未積載重量)とその収容容器511に土砂が入れられた積載状態での重量(土砂積載重量)との差分値を土砂の重量の計量値とし、この土砂の重量の計量値が必要配合重量になるまで土砂が収容容器511に入れられる。それから、原料供給装置510の収容容器511に土砂が必要配合重量だけ入った状態での重量(土砂必要配合重量)とその収容容器511に更に改良材が入れられた積載状態での重量(改良材積載重量)との差分を改良材の重量の計量値とし、この改良材の重量の計量値が必要配合重量になるまで改良材が収容容器511に入れられる。この結果、一つの収容容器511に土砂及び改良材をそれぞれの必要配合重量ずつ収容させることができる。
また、原料計量装置520は、原料供給装置510の収容容器511の重量を受ける載荷部521aと、その載荷部521a上に加わる重量を検出する検出部521bとを有する重量センサ521を備えており、この重量センサ521が原料供給装置510に搭載されている。
この原料計量装置520は、重量センサ521が備える載荷部521a及び検出部521bに加えて、検出部521bから入力される電気信号を重量の計量値に変換し、その計量値を用いて各種演算処理を実行し、その計量値又はその演算結果を出力する演算部522と、その演算部522から入力される計量値又は演算結果を表示する表示部523とを備えている。ここで、重量センサ521の検出部521bによる重量の検出結果は、図示しない有線又は無線方式の通信部524を介して、土砂計量装置6及び改良材計量装置7の演算部522に入力される。なお、原料計量装置520の演算部522、表示部523及び通信部524は、PCなどの通信装置及び表示装置を有するコンピュータなどの外部装置であっても、重量センサ521に内蔵してもされる内部装置であっても良い。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、移送装置3,31,32は、必ずしもベルトコンベア移送装置に限定されるものではなく、例えば、被撹拌物を収容する小容器であるバケットを搬送移動方向に複数設けたバケット形の搬送移動体を用いたバケットコンベア移送装置であっても良い。また、移送装置は、被撹拌物を回転するスクリューにより移送するスクリューコンベア移送装置であっても良い。
1,200,300,400,500 土質改良システム(簡易土質改良システム)
2 撹拌装置(走行移動形の撹拌装置)
21 走行体
22 撹拌容器(密閉型の撹拌容器)
23 投入口(撹拌装置の投入口)
24 排出口(撹拌装置の排出口)
25 駆動装置(撹拌装置の駆動装置)
3 移送装置
31 上流移送装置(移送装置の一部)
32 下流移送装置(移送装置の一部)
4 土砂供給装置
41 土砂供給装置の収容容器
42 土砂供給装置の供給機構
5,5 改良材供給装置
51 改良材供給装置の収容容器
52 改良材供給装置の供給機構
6 土砂計量装置
61 土砂計量装置の荷重センサ
61a 土砂計量装置の荷重センサの載荷部
61b 土砂計量装置の荷重センサの検出部
7 改良材計量装置
71 改良材計量装置の荷重センサ
71a 改良材計量装置の荷重センサの載荷部
71b 改良材計量装置の荷重センサの検出部
310 落下妨害部材
461 土砂計量装置の可搬形の荷重センサ
461a 土砂計量装置の可搬形の荷重センサの載荷部
461b 土砂計量装置の可搬形の荷重センサの検出部
471 改良材計量装置の可搬形の荷重センサ
471a 改良材計量装置の可搬形の荷重センサの載荷部
471b 改良材計量装置の可搬形の荷重センサの検出部
510 原料供給装置
511 原料供給装置の収容容器
512 原料供給装置の供給機構
520 原料計量装置
521 原料計量装置の荷重センサ
521a 原料計量装置の荷重センサの載荷部
521b 原料計量装置の荷重センサの検出部
S2 土砂計量工程
S4 改良材計量工程
S5 原料投入工程(投入工程)
S7 撹拌工程
S9 輸送工程

Claims (13)

  1. 粘性土を除く流動性のある土砂と改良材とを混合した改良土砂を生成する簡易土質改良システムにおいて、
    動力源を有する走行体とその走行体に搭載され土砂及び改良材を含んだ被撹拌物を収容して撹拌する密閉型の撹拌容器とを有する走行移動形の撹拌装置と、
    その撹拌装置の撹拌容器から離れた位置からその撹拌容器に対して被撹拌物を移送する移送装置と、
    その移送装置に対して前記撹拌容器の位置より移送方向上流側で土砂を供給する供給機構とその供給機構により供給される土砂を収容可能な収容容器とを有する土砂供給装置と、
    その土砂供給装置により土砂が供給される前記移送装置に対して前記撹拌容器の位置より移送方向上流側で改良材を供給する供給機構とその供給機構により供給される改良材を収容可能な収容容器とを有する改良材供給装置と、
    その改良材供給装置の収容容器に収容される改良材の重量を計量する改良材計量装置と、
    前記土砂供給装置の収容容器に収容される土砂の重量を計量する土砂計量装置とを備えていることを特徴とする簡易土質改良システム。
  2. 前記移送装置は、前記土砂供給装置及び改良材供給装置の前記供給機構により供給される土砂及び改良材を受け止めて移送方向下流側へ移送する上流移送装置と、その上流移送装置の移送方向下流側から落下した土砂及び改良材を受けて被撹拌物として前記撹拌装置の前記撹拌容器へ向けて移送する下流移送装置とを備えていることを特徴とする請求項1記載の簡易土質改良システム。
  3. 前記移送装置は、前記土砂供給装置及び改良材供給装置から土砂及び改良材がそれぞれ供給される一対の前記上流移送装置を備えており、
    前記土砂供給装置及び改良材供給装置は、前記一対の上流移送装置の一方に対して土砂及び改良材を供給する一組の土砂供給装置及び改良材供給装置と、前記一対の上流移送装置の他方に対して土砂及び改良材を供給するもう一組の土砂供給装置及び改良材供給装置とを備えていることを特徴とする請求項2記載の簡易土質改良システム。
  4. 前記移送装置は、前記撹拌装置の前記撹拌容器へ被撹拌物を連続的に移送するものであり、
    前記土砂供給装置及び改良材供給装置は、前記供給機構によって土砂及び改良材を前記移送装置に対して連続的に供給するものであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の簡易土質改良システム。
  5. 前記土砂計量装置は、前記土砂供給装置の前記収容容器の重量を受ける載荷部と、その載荷部上に加わる重量を検出する検出部とを有する荷重センサとを備えており、
    前記改良材計量装置は、前記改良材供給装置の前記収容容器の重量を受ける載荷部と、その載荷部上に加わる重量を検出する検出部とを有する荷重センサとを備えており、
    前記土砂供給装置は、前記土砂計量装置の前記荷重センサを搭載しており、
    前記改良材供給装置は、前記改良材計量装置の前記荷重センサを搭載していることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の簡易土質改良システム。
  6. 前記撹拌装置は、前記走行体である自動車と、その自動車に回転自在に搭載される前記密閉型の撹拌容器であるミキシングドラムと、そのミキシングドラム内へ被撹拌物を前記移送装置により投入する投入口と、そのミキシングドラム内から改良土砂を排出する排出口と、前記投入口から投入された被撹拌物を撹拌するため前記ミキシングドラムを正転駆動させる一方、前記排出口から被撹拌物を排出するため前記ミキシングドラムを逆転駆動させる駆動装置とを備えたミキサトラックであることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の簡易土質改良システム。
  7. 前記撹拌装置の撹拌容器は、その撹拌容器の内部に被撹拌物を投入する投入口を有し、その投入口の開口面積が前記撹拌容器の最大断面積に比べて狭く形成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の簡易土質改良システム。
  8. 前記移送装置は、前記土砂供給装置及び改良材供給装置から土砂及び改良材がそれぞれ供給される一対の前記上流移送装置を備えており、その一対の上流移送装置から前記下流移送装置へ落下する土砂及び改良材の落下経路は互いに交差し又は重なり合っていることを特徴とする請求項2、請求項3、又は請求項2若しくは3に従属する請求項4から7のいずれかに記載の簡易土質改良システム。
  9. 前記上流移送装置の移送方向下流側であってその上流移送装置から落下する被撹拌物の落下経路上の一部に設けられその落下経路を通過する被撹拌物を衝突させる落下妨害部材を備えていることを特徴とする請求項2、請求項3、又は請求項2若しくは3に従属する請求項4から8のいずれかに記載の簡易土質改良システム。
  10. 前記土砂計量装置は、前記土砂供給装置が載置される載荷部と、その載荷部上に加わる重量を検出する検出部とを備えている可搬形の荷重センサを備えており、
    前記改良材計量装置は、前記改良材供給装置が載置される載荷部と、その載荷部上に加わる重量を検出する検出部とを備えている可搬形の荷重センサを備えていることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の簡易土質改良システム。
  11. 前記土砂供給装置及び改良材供給装置に代えて、前記移送装置に対して前記撹拌容器の位置より移送方向上流側で被撹拌物を供給する供給機構とその供給機構により供給される被撹拌物に含まれる土砂及び改良材をまとめて収容可能な収容容器とを有する原料供給装置を備えており、
    前記土砂計量装置及び改良材計量装置に代えて、前記原料供給装置の収容容器に収容される土砂及び改良土の重量を計量する原料計量装置を備えていることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の簡易土質改良システム。
  12. 粘性土を除く流動性のある土砂と改良材とを必要配合重量ずつ混合した所定重量の改良土砂を生成する簡易土質改良方法において、
    土砂が供給装置の収容容器に収容された状態で計量装置により必要配合重量の土砂を計測する土砂計量工程と、
    改良材が供給装置の収容容器に収容された状態で計量装置により必要配合重量の改良材を計測する改良材計量工程と、
    その土砂計量工程及び改良材計量工程により計量された必要配合重量の土砂及び改良材を、供給装置によって移送装置へ供給し、その移送装置によりその必要配合重量よりも少量ずつ徐々に撹拌装置の密閉型の撹拌容器に入れる投入工程と、
    その投入工程により前記撹拌容器に入れられた土砂及び改良材を必要配合重量ずつ含んだ被撹拌物を前記撹拌装置により撹拌して所定重量の改良土砂を生成する撹拌工程と、
    その撹拌工程の継続中に前記撹拌装置に備わる走行体により改良土砂の提供場所まで走行移動して当該撹拌装置を提供場所に輸送する輸送工程とを備えていることを特徴とする簡易土質改良方法。
  13. 前記土砂計量工程は、前記供給装置の前記収容容器に土砂を入れながらその収容容器に収容されている土砂の重量を前記計量装置により計量し、その計量された土砂の重量が必要配合重量になった場合に、その土砂を入れることを停止するものであり、
    前記改良材計量工程は、前記供給装置の前記収容容器に改良材を入れながらその収容容器に収容されている改良材の重量を前記計量装置により計量し、その計量された改良材の重量が必要配合重量になった場合に、その改良材を入れることを停止するものであることを特徴とする請求項12記載の簡易土質改良方法。
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