JP2020179822A - ワイパ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ワイパアームを払拭面の形状変化に追従させることと、ワイパブレードを適正な接触圧で払拭面に圧接させることを、分離して設定する。【解決手段】ワイパ装置10は、車両に設けられた支持軸18(支持部)に基端部28Bが支持されると共に、先端部28Aに連結されるワイパブレード22によって車両の払拭面14が往復払拭されるワイパアーム28と、ワイパアーム28の往復回動時に、ワイパブレード22が払拭面14から受ける力に依存せずにワイパアーム28のリテーナ40を払拭面14の面直方向に変位可能とされた駆動部50と、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、車両用のワイパ装置に関する。
従来、車両用のワイパ装置には、車両に支持されたピボット軸回りに往復揺動されるワイパアームと、該ワイパアームの先端部に連結され、車両のガラス面を払拭するワイパブレードとを備えたものがある。上記のワイパアームは、例えばピボット軸に固定されるアームヘッドと、該アームヘッドに対してヒンジ軸回りに回動可能に連結されるリテーナとを有している。アームヘッドとリテーナとの間には、コイルばね(一般には、引張ばね)が張設されており、アームヘッドに対するリテーナの回動に応じてコイルばねが伸縮する。このコイルばねは、車幅方向及び車両前後方向に大きくに湾曲している車両のガラス面に、ワイパアームを介してワイパブレードを追従させて常にガラス面に圧接させるように張設されており、ガラス面におけるワイパブレードの圧接個所(払拭位置)に応じてコイルばねが伸縮し、リテーナの姿勢が変化する。また、車両の高速走行時には、走行風の影響でワイパアームを持上げようとする揚力が発生する。
上記構成のワイパ装置では、ピボット軸の軸方向においてガラス面が最も低い個所(すなわちコイルばねが引張ばねの場合に最も短くなるワイパアームの回動位置)でも、ワイパブレードがガラス面に追従して圧接されるようにコイルばねの張力が設定されている。このため、上記軸方向においてガラス面が最も高い個所では、コイルばねが伸びることにより、ワイパアーム及びワイパブレードに対して必要以上(余分)の荷重が加わることになる。また、コイルばねの設定においては、車両の高速走行時でも良好な払拭が得られるように、走行風の揚力でワイパブレードが浮き上がらないように高速走行時の走行風を想定した抗力分の張力を考慮して付加している。そのため、通常の走行においては、上記必要以上の荷重がより強められてワイパアーム及びワイパブレードに対して加えられている。このような必要以上の荷重を少なくするために、コイルばねの張力を可変としたワイパ装置が考案されている(例えば、下記特許文献1〜3参照)。
下記特許文献1に記載されたワイパ装置では、ピボット軸を支承するピボットに第一歯車を回転自在に嵌装すると共に固定手段により固定可能とし、アームヘッドに枢着したウォームギアと同軸の第二歯車と第一歯車とを噛み合わせ、ウォームギアに噛み合うウォームホイールに該ウォームホイールの回転支軸から外れた位置にコイルばねの一端を掛止し、第一歯車の固定状態でコイルばねの張力を可変としている。
下記特許文献2、3に記載された自動車用ワイパでは、エアシリンダをコイルばねと並列にリテーナとアームヘッドとの間に介装し、該エアシリンダのピストンヘッドにこれによって区画された2つの室に連通する大径孔とオリフィスを設けると共に、該大径孔を開閉させる一方向弁を上記ピストンヘッドに装着し、エアシリンダが縮小したとき一方向弁が開くように設定している。これにより、ワイパブレードに加わるばね荷重を可変としている。
特開昭59−145647号公報 特開昭61−125952号公報 特開昭61−125954号公報
しかしながら、上記各特許文献に記載された技術は、いずれもワイパアームをガラス面の変化に追従させることと、ワイパブレードを適性な接触圧でガラス面に接触させることとの両方を、ワイパアームに張設したばねのばね荷重で行うものであった。そのため、ガラス面(払拭面)の形状変化や都度変化する走行風の影響などによるワイパアームの追従動作を考慮したばね荷重を付与する必要があり、ワイパブレードがガラス面に接触する接触圧は外的要因による影響を受けやすく、ガラス面への適正な接触圧を安定して得ることが困難であった。
本発明は上記事実を考慮し、ワイパアームを払拭面の形状変化に追従させることと、ワイパブレードを適正な接触圧で払拭面に圧接させることを、分離して設定することができるワイパ装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様のワイパ装置は、車両に設けられた支持部に基端部が支持されると共に、先端部に連結されるワイパブレードによって前記車両の払拭面が往復払拭されるワイパアームと、前記ワイパアームの往復移動時に、前記ワイパブレードが前記払拭面から受ける力に依存せずに前記ワイパアームの少なくとも前記先端部側を前記払拭面の面直方向に変位可能とされた駆動部と、を備えている。
第1の態様のワイパ装置によれば、ワイパアームは、車両に設けられた支持部に基端部が支持されて往復移動される。これにより、ワイパアームの先端部に連結されるワイパブレードが、車両の払拭面を往復払拭する。また、駆動部は、ワイパアームの往復移動時に、ワイパブレードが払拭面から受ける力に依存せずにワイパアームの少なくとも先端部側を払拭面の面直方向に変位可能とされている。これにより、払拭面の形状変化や走行風等の外的要因があっても、上記少なくとも先端部側を払拭面に追従させることができる。しかも、上記少なくとも先端部側の姿勢(以下、「ワイパアーム姿勢」と称する)が常に払拭面の形状変化に追従できるので、そのワイパアームの先端部に連結されるワイパブレードの払拭面に対する接触圧は、ワイパアーム姿勢の払拭面への追従性とは切り離して設定できる。その結果、例えば必要以上にばね荷重を付与することなく、適正な接触圧を払拭面に安定して付与することが可能となる。
本発明の第2の態様のワイパ装置は、第1の態様において、前記ワイパブレードを前記払拭面側へ付勢する付勢部を備えている。
第2の態様のワイパ装置では、ワイパアームの往復移動時に、駆動部がワイパアームの少なくとも先端部側を払拭面の面直方向に変位させる構成において、ワイパブレードが付勢部により払拭面側へ付勢される。これにより、ワイパアーム姿勢の払拭面への追従性とは切り離してワイパブレードを一定の比較的小さな付勢力で払拭面に接触させることができる。
本発明の第3の態様のワイパ装置は、第1又は第2の態様において、前記駆動部は、前記少なくとも先端部側を前記面直方向に変位させるアクチュエータと、前記ワイパアームの前記往復移動時に、前記先端部と前記払拭面との距離が一定に維持されるように前記アクチュエータの作動を制御する制御部と、を有している。
第3の態様のワイパ装置によれば、ワイパアームの往復移動時には、制御部がアクチュエータの作動を制御し、当該アクチュエータが、ワイパアームの少なくとも先端部側を払拭面の面直方向に変位させる。これにより、ワイパアームの先端部と払拭面との距離が一定に維持される。このように、アクチュエータの作動を制御してワイパアームの先端部と払拭面との距離を一定に維持する構成としたので、制御信号を入力することで状況に応じてワイパアームの追従が成され、ワイパブレードの接触圧は一層安定した適正な接触圧とすることができる。
本発明の第4の態様のワイパ装置は、第3の態様において、前記アクチュエータは、前記支持部自体を前記車両に対して変位させる支持駆動アクチュエータである。
第4の態様のワイパ装置によれば、ワイパアームの往復移動時には、支持駆動アクチュエータが支持部自体を車両に対して変位させることで、ワイパアームの全体が支持部とともに変位し、ワイパアームの少なくとも先端部側が払拭面の面直方向に変位される。これにより、例えばワイパアームの構成を簡素化することができる。
本発明の第5の態様のワイパ装置は、第3の態様において、前記ワイパアームは、前記支持部に固定される固定部と、前記先端部を含み、該先端部を前記固定部に対して前記ワイパアームの移動方向に沿ったヒンジ軸回りに回動可能に支持される可動部と、を有し、前記アクチュエータは、前記可動部を前記固定部に対して回動させるアームアクチュエータである。
第5の態様のワイパ装置によれば、ワイパアームは、支持部に固定される固定部と、ワイパアームの先端部を該固定部に対して前記ワイパアームの移動方向に沿ったヒンジ軸回りに回動可能に支持される可動部とを有している。この可動部は、ワイパブレードが連結されるワイパアームの先端部を含んでいる。そして、ワイパアームの往復移動時には、アームアクチュエータが上記可動部を上記固定部に対して前記ヒンジ軸回りに回動させる。このように、ワイパアームの可動部の先端部が固定部に対してヒンジ軸回りに回動駆動される構成であるため、支持部自体を車両に対して変位させる構成と比較して、例えばアクチュエータの小型化が可能となる。
本発明の第6の態様のワイパ装置は、第5の態様において、前記アームアクチュエータは、前記固定部に支持される。
第6の態様のワイパ装置では、ワイパアームの固定部にアームアクチュエータが支持されるので、ワイパアームの可動部にアームアクチュエータが支持される構成と比較して、可動部側(ワイパアームの先端部側)の構成を軽量化することができる。その結果、ワイパアームを往復移動させた場合の慣性の影響を受け難くなる。
本発明の第7の態様のワイパ装置は、第3の態様又は第3の態様を引用する第4〜第6の態様の何れか1つの態様において、前記制御部は、前記車両に対する前記ワイパアームの位置を検出する測位センサ、前記先端部に加わる荷重を検出する荷重センサ、及び前記先端部と前記払拭面との前記距離を検出する距離センサのうち少なくとも1つを有し、当該少なくとも1つの検出結果に基づいて前記アクチュエータの作動を制御する。
第7の態様のワイパ装置によれば、制御部は、上記の測位センサ、荷重センサ及び距離センサのうちの少なくとも1つの検出結果に基づいて、アクチュエータの作動を制御する。これにより、車両に対するワイパアームの位置、ワイパアームの先端部に加わる荷重、及びワイパアームの先端部と払拭面との距離のうちの少なくとも1つに応じて、ワイパアームの少なくとも先端部側を、高精度に払拭面の面直方向に変位させることが可能となる。
本発明の第1実施形態に係るワイパ装置を示す斜視図である。 同ワイパ装置を図1とは異なる角度から見た状態で示す斜視図である。 同ワイパ装置のワイパアームにおけるアームヘッドとリテーナとの連結部周辺の構成を示す斜視図である。 図3に示される構成の一部を図3のF4−F4線に沿って切断した状態で示す斜視図である。 図3に示される構成を分解して示す分解斜視図である。 払拭面の形状変化と、従来のワイパ装置におけるリテーナの姿勢の変化との関係について説明するための概念図である。 払拭面の形状変化とばね荷重との関係について説明するための概念図である。 従来のワイパ装置におけるブレードラバーの接触圧分布の一例を示す解析図である。 本発明の実施形態に係るワイパ装置におけるブレードラバーの接触圧分布の一例を示す解析図である。 本発明の第2実施形態に係るワイパ装置の部分的な構成を示す側面図である。
<第1の実施の形態>
以下、図1〜図9を用いて本発明の第1実施形態に係るワイパ装置10について説明する。なお、各図においては、図面を見易くする関係から、一部の符号を省略している場合がある。また、各図においては、説明の都合上、図面の縮尺を適宜変更している。
(構成)
図1に示されるように、本発明の第1実施形態に係るワイパ装置10は、自動車等の車両のウインドシールド12(図1以外では図示省略)の外表面である払拭面14に付着した雨滴等を払拭するための車両用ワイパ装置であり、上記の払拭面14は、車幅方向及び車両前後方向に大きくに湾曲した構成(図1においては車両幅方向両側の部分が大きく湾曲した構成)とされている。
このワイパ装置10は、図1〜図5に示されるように、車両に設けられた支持部としての支持軸18回りに往復回動(往復移動)されるワイパアーム28と、ワイパアーム28の先端部に連結され、払拭面14を払拭するワイパブレード22と、ワイパアーム28の往復回動時に、ワイパブレード22が払拭面14から受ける力に依存せずにワイパアーム28の少なくとも先端部28A側を払拭面14の面直方向(払拭面14に対して垂直な方向)に変位させる駆動部50と、ワイパブレード22を払拭面14側へ付勢する付勢部としての一対の圧縮コイルばね68とを備えている。上記の駆動部50は、ワイパアーム28に支持(搭載)されたアームアクチュエータ52と、アームアクチュエータ52の作動を制御する制御部70(図3以外では図示省略)とによって構成されている。
なお、本実施形態に係るワイパ装置10は、ワイパブレード22及びワイパアーム28のうち少なくともワイパアーム28を有するものであればよい。つまり、ワイパブレード22とワイパ装置10とを別々の構成要素として捉えてもよい。また、上記の駆動部50は、アームアクチュエータ52及び制御部70のうち少なくともアームアクチュエータ52を有するものであればよい。つまり、制御部70と駆動部50とを別々の構成要素として捉えてもよく、制御部70をワイパアーム28に配置するのではなく車両側に配置されるものとしてもよい。言い換えれば、本実施形態は、駆動部50としてのアームアクチュエータ52が搭載されたワイパアーム28の発明の実施形態として捉えることもできる。また、上記のウインドシールド12は、フロントウインドシールドとされているが、これに限らない。
ワイパブレード22は、所謂フラットタイプとされており、例えばゴムによって長尺状に形成されたブレードラバー24と、ブレードラバー24が取り付けられたラバーホルダ26と、ラバーホルダ26内に収容され、ブレードラバー24の長手方向両端側をウインドシールド12側へ付勢する図示しないバッキングとを備えている。ラバーホルダ26は、例えば軟質の樹脂材料によって長尺状に形成されており、バッキングは、例えばバネ鋼材等の金属材料によって長尺板状に形成されている。なお、本発明におけるワイパブレードは、複数のレバーがトーナメント状に連結されたトーナメント構造のものであってもよい。
ワイパアーム28は、車両のフロントカウル部17(図1以外では図示省略)に設けられた支持軸18に支持(固定)され、車両に対して支持軸18回りに回動可能とされた固定部としてのアームヘッド30と、アームヘッド30に対してヒンジ軸46回りに回動可能に連結された可動部としてのリテーナ40とを有しており、全体として長尺状に形成されている。アームヘッド30及びリテーナ40は、金属材料又は樹脂材料、もしくは金属材料が埋設された樹脂材料によって形成されている。なお、各図中に適宜示される矢印X、Y、Zは、ワイパアーム28の長手方向、幅方向、回動軸線方向をそれぞれ示している。
アームヘッド30は、ワイパアーム28の基端側の部位を構成しており、ワイパアーム28の長手方向Xを長手とする長尺な略直方体状をなしている。ワイパアーム28の基端部28Bを構成するアームヘッド30の長手方向一端部には、支持軸18が固定されている。この支持軸18は、ワイパアーム28の回動軸線方向Z、すなわちワイパアーム28の長手方向X及び幅方向Yと直交する方向を軸線方向として配置されている。
上記の支持軸18は、ここではピボット軸とされており、フロントカウル部17内に設けられた図示しないピボットホルダに回転可能に支持されている。この支持軸18は、車両のフロントカウル部17から上方側へ突出しており、当該突出部分にアームヘッド30の長手方向一端部が固定されている。この支持軸18は、図示しないワイパモータの回転力が図示しないリンク機構を介して伝達され、往復回転される。これにより、ワイパアーム28が支持軸18回りに往復回動される構成になっている。なお、支持軸18がリンク機構を介さずに直接ワイパモータによって回転駆動される構成にしてもよいし、その他の別の駆動装置によって支持軸18回りに往復回動される構成としても良い。
アームヘッド30の長手方向他端側には、段付き状の段部30Cが形成されている。アームヘッド30における段部30Cよりも長手方向一端側(支持軸18側)の部位は、ワイパアーム28の長手方向Xを長手とする略直方体状をなすヘッド本体部30Aとされており、アームヘッド30における段部30Cよりも長手方向他端側の部位は、ヘッド本体部30Aに比べて幅方向Y及び回動軸線方向Zの寸法を縮小されたリテーナ内挿入部30Bとされている。このリテーナ内挿入部30Bは、その先端部(ヘッド本体部30Aとは反対側の端部)側へ向かうほど回動軸線方向Zの寸法が縮小するように形成されている。
リテーナ内挿入部30Bは、ワイパアーム28の長手方向Xを長手とする略直方体状をなしている。リテーナ内挿入部30Bの長手方向一端部(基端部;ヘッド本体部30A寄りの端部)は、リテーナ連結部32とされている。リテーナ内挿入部30Bの長手方向中間部には、払拭面14とは反対側が開放されたモータ収容室34が形成されている。また、リテーナ内挿入部30Bの長手方向他端部(先端部;ヘッド本体部30Aとは反対側の端部)には、ワイパアーム28の幅方向Yに間隔をあけて対向した一対のばね保持部36が形成されている。一対のばね保持部36には、ワイパアーム28の幅方向Yの中央側及び回動軸線方向Zの両側が開放されたばね収容溝(ばね収容室)38がそれぞれ形成されている。各ばね収容溝38は、回動軸線方向Zから見て幅方向Yの中央側が開放された略半円形状をなしている。
リテーナ40は、ワイパアーム28の先端側及び中間側の部位を構成しており、ワイパアーム28の長手方向Xを長手とする長尺な略角筒状をなしている。このリテーナ40は、ワイパアーム28の回動軸線方向Zに対向した上壁40A及び下壁40Bと、ワイパアーム28の幅方向Yに対向した一対の側壁40Cと、を有している。下壁40Bには、ワイパアーム28の基端部28B側から切り欠かれた切欠部41が形成されている。このリテーナ40の長手方向一端部の内側には、アームヘッド30のリテーナ内挿入部30Bが挿入されている。
リテーナ内挿入部30Bのリテーナ連結部32と、リテーナ40の一対の側壁40Cとには、ヒンジ孔33、42が形成されており、これらのヒンジ孔33、42には、ワイパアーム28の幅方向Yを軸線方向とするヒンジ軸46が挿入されている。このヒンジ軸46は、リテーナ40に対して軸線方向の変位が規制されており、リテーナ40は、アームヘッド30に対してヒンジ軸46回り(ワイパアーム28の幅方向Yに沿った軸線回り)に回動可能に連結されている。このリテーナ40の長手方向他端部(アームヘッド30とは反対側の端部)は、ワイパアーム28の先端部28Aを構成しており、当該先端部28Aには、ワイパブレード22の長手方向中間部が連結されている。
上記構成のワイパアーム28では、アームヘッド30のリテーナ内挿入部30Bに、駆動部50のアームアクチュエータ52が支持されて(取り付けられて)いる。なお、図1及び図2では、アームアクチュエータ52を概略的に記載している。このアームアクチュエータ52は、駆動源であるサーボモータ54と、リンク機構58と、従動部材64とによって構成されており、リテーナ40の長手方向一端部内にリテーナ内挿入部30Bとともに収容されている。サーボモータ54は、直方体状をなしており、前述したモータ収容室34内に嵌め込まれた状態でアームヘッド30に固定されている。このサーボモータ54は、ワイパアーム28の先端部28A側へ向けて突出した出力軸56(図5参照)を有している。この出力軸56は、ワイパアーム28の長手方向Xを軸線方向として配置されており、リンク機構58に対応している。
リンク機構58は、上記の出力軸56に一端部が固定された第1リンク部材60と、第1リンク部材60の他端部に一端部が連結された第2リンク部材62とを備えている。第1リンク部材60及び第2リンク部材62は、金属材料又は樹脂材料によって形成されている。第2リンク部材62の一端部は、第1リンク部材60の他端部に対して、ワイパアーム28の長手方向Xを軸線方向とする図示しない軸部回りに回転可能に連結されている。この第2リンク部材62の他端部には、従動部材64が連結されている。
従動部材64は、金属材料又は樹脂材料によって形成されたものであり、サーボモータ54に対してワイパアーム28の先端部28A側(アームヘッド30とは反対側)に配置されている。この従動部材64は、ワイパアーム28の幅方向Yに延びるリンク連結部64Aと、リンク連結部64Aの長手方向両端部からリテーナ40の上壁40A側(払拭面14とは反対側)へ延びる一対の腕部64Bと、一対の腕部64Bの先端部(上端部)から幅方向Yへ互いに反対側へ延びる一対のばね押え部64Cとを有しており、ワイパアーム28の長手方向Xから見て略U字状をなしている。
リンク連結部64Aは、前述した一対のばね保持部36の間において、リテーナ40の下壁40B側に配置されている。このリンク連結部64Aの上面には、ワイパアーム28の長手方向Xに並ぶ一対の軸受部66が形成されており、これら一対の軸受部66の間に第2リンク部材62の他端部が挿入されている。一対の軸受部66は、長手方向Xを軸線方向とするリング状をなしている。そして、これらの軸受部66とリンク連結部64Aの他端部とを、図示しない軸部が貫通している。これにより、第2リンク部材62がリンク連結部64Aに対して上記の軸部回り(長手方向Xに延びる軸線回り)に回動可能に連結されている。
一対の腕部64Bは、一対のばね保持部36の間に配置されており、一対のばね収容溝38に沿って回動軸線方向Zに延びている。一対の腕部64Bの先端部(上端部;リンク連結部64Aとは反対側の端部)から延出された一対のばね押え部64Cは、リテーナ40内における上壁40A側に配置され上壁40Aの内面と当接可能であり、一対のばね収容溝38内に挿入されている。これら一対のばね押え部64Cと、リテーナ40の下壁40Bとの間には、それぞれ圧縮コイルばね68が配置されている。これらの圧縮コイルばね68は、一対のばね収容溝38内に挿入されており、一対のばね押え部64C及びリテーナ40の下壁40Bによって軸線方向の変位を制限されると共に、一対のばね保持部36及び一対の腕部64Bによって径方向への変位を制限されている。
一対の圧縮コイルばね68の軸線方向一端部(上端部)は、従動部材64の一対のばね押え部64Cにそれぞれ支持されており、一対の圧縮コイルばね68の軸線方向他端部(下端部)は、リテーナ40の下壁40Bにそれぞれ固定又は支持されている。これにより、従動部材64とリテーナ40とが一対の圧縮コイルばね68を介して連結(結合)されている。
上記のアームアクチュエータ52では、サーボモータ54の出力軸56が正方向に回転すると、当該正方向の回転力がリンク機構58を介して従動部材64に伝達され、従動部材64がアームヘッド30に対して払拭面14とは反対側(リテーナ40の上壁40A側)へ変位する。そして一対のばね押え部64Cがリテーナ40の上壁40Aの内面に当接する。これにより、一対の圧縮コイルばね68を介して従動部材64に連結されたリテーナ40が、ヒンジ軸46回りの一方側(払拭面14とは反対側)へ回動するようになっている。また、サーボモータ54の出力軸56が逆方向に回転すると、当該逆方向の回転力がリンク機構58を介して従動部材64に伝達され、従動部材64がアームヘッド30に対して払拭面14側(リテーナ40の下壁40B側)へ変位する。これにより、一対の圧縮コイルばね68を介して従動部材64に連結されたリテーナ40が、ヒンジ軸46回りの他方側(払拭面14側)へ回動するようになっている。
このように、本実施形態に係るワイパ装置10では、アームアクチュエータ52を作動させることにより、リテーナ40(すなわちワイパアーム28の先端部28A側及び中間側)を払拭面14の面直方向に変位可能とされており、リテーナ40の姿勢(俯角;デプレッションアングル)を任意に変更(自ら制御)可能とされている。このリテーナ40の姿勢の変更は、ワイパアーム28の往復移動時にワイパブレード22が払拭面14から受ける力(反力)とは無関係に、アームアクチュエータ52の駆動力のみによって実施可能とされている。言い換えれば、ワイパアーム28の往復移動時に、ワイパブレード22に依存することなく(ワイパブレード22が取り外された状態であっても)ワイパアーム28の先端部28Aと払拭面14との距離が一定に維持されるようにアームアクチュエータ52によって払拭面14の面直方向に変位駆動される。
上記のアームアクチュエータ52のサーボモータ54には、制御部70の構成要素であるECU72(図3以外では図示省略)が電気的に接続されている。ECU72は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及び外部の装置との通信を行う入出力インタフェース部(I/O)を備えており、これらがバスを介して互いに接続された構成になっている。このECU72は、例えば車内に搭載されている。なお、ECU72は、複数の電子制御ユニットから構成されていてもよいし、ハードウエア及びソフトウエアのいずれによって実現されてもよい。
このECU72には、前述したワイパモータが電気的に接続されると共に、制御部70の構成要素であるセンサ74(図3以外では図示省略)が電気的に接続されている。このセンサ74は、車両に対するワイパアーム28の位置を検出する測位センサ、ワイパアーム28の先端部28Aに加わる荷重を検出する荷重センサ、及びワイパアーム28の先端部28Aと払拭面14との距離を検出する距離センサのうち少なくとも1つを有している。上記の測位センサは、例えば車両に対する支持軸18の回転位置(回転角度)を検出する角度センサであり、上記の荷重センサは、例えばワイパアーム28の先端部28Aに取り付けられたロードセルであり、上記の距離センサは、例えばワイパアーム28の先端部28Aに取り付けられた赤外線センサ又は超音波センサである。このECU72は、ワイパアーム28の往復回動時に、上記センサ74の検知結果に基づいてアームアクチュエータ52の作動を制御し、ワイパアーム28の先端部28Aと払拭面14との距離を一定に維持するように構成されている。
(作用及び効果)
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
上記構成のワイパ装置10によれば、ワイパアーム28は、車両のフロントカウル部17に設けられた支持軸18に基端部28Bが支持されて往復移動される。これにより、ワイパアーム28の先端部28Aに連結されたワイパブレード22が、車両の払拭面14を往復払拭する。また、駆動部50は、ワイパアーム28の往復回動時に、ワイパブレード22が払拭面14から受ける力に依存せずにワイパアーム28のリテーナ40を払拭面14の面直方向に変位可能とされている。これにより、車幅方向及び車両前後方向に大きく湾曲した払拭面14の形状変化や走行風等の外的要因があっても、ワイパアーム28(リテーナ40)の先端部28Aを払拭面14の形状変化に応じて払拭面14との距離を一定に維持することができる。
しかも、常にリテーナ40の姿勢が払拭面14の形状変化に追従されるので、そのリテーナ40に連結されるワイパブレード22の払拭面14に対する接触圧は、リテーナ40の払拭面14への追従性とは切り離して設定することができる。つまり、本実施形態では、上記の接触圧と、リテーナ40の姿勢(俯角)の制御とを分離して設定することができる。その結果、例えば必要以上にばね荷重を付与することなく、適正な接触圧を払拭面14に安定して付与することが可能となる。
また、本実施形態に係るワイパ装置10は、ワイパブレード22を払拭面14側へ付勢する一対の圧縮コイルばね68を備えている。これにより、ワイパアーム28の往復移動時に、駆動部50がリテーナ40を払拭面14の面直方向に変位させる構成において、ワイパブレード22が一対の圧縮コイルばね68により払拭面14側へ付勢される。これにより、リテーナ40の払拭面への追従性とは切り離してワイパブレード22を一定の比較的小さな付勢力で払拭面14に接触させることができる。しかも、ワイパブレード22に対して荷重を印加する方法が、従来の方法(例えば、アームヘッド30とリテーナ40との間に引張コイルばねを架け渡す方法)に限定されなくなり、荷重印加の方法の自由度が向上する。
上記の効果について図6〜図9を用いて補足説明する。図6には、払拭面14の形状変化と、従来のワイパ装置100におけるリテーナ40の姿勢の変化との関係が概念図にて示されており、図7には、払拭面14の形状変化とばね荷重との関係が概念図にて示されている。また、図8には、従来のワイパ装置100におけるブレードラバーの接触圧分布の一例が解析図にて示されており、図9には、本実施形態に係るワイパ装置10におけるワイパブレード22の接触圧分布の一例が解析図にて示されている。なお、図6及び図7では、本実施形態と同様の構成に本実施形態と同符号を付している。また、図8及び図9では、ワイパブレード22の接触圧が高い個所ほどドットの濃さを濃くしている。
図6に示される従来のワイパ装置100では、アームヘッド30とリテーナ40との間に引張コイルばね102が架け渡されている。このワイパ装置100では、支持軸18の軸方向において払拭面14が最も低い個所14A(すなわち引張コイルばね102の係止点(Sa、Sb)間の距離が最も短くなるワイパアーム28の回動位置;図6において二点鎖線で示されるワイパアーム28参照)でも、ワイパブレード22が払拭面14に追従して圧接されるように引張コイルばね102の張力が設定されている。このため、図7に示されるように、支持軸18の軸方向において払拭面14が最も高い個所14Bでは、引張コイルばね102が伸びることにより、ワイパアーム28及びワイパブレード22に対して必要以上(余分)の荷重が加わることになる。その結果、図8に示されるように、適正(均一)な接触圧を払拭面14に安定して付与することができなくなる。
これに対し、本実施形態では、ワイパアーム28の往復回動時には、駆動部50のアームアクチュエータ52が作動されることにより、リテーナ40が払拭面14の面直方向に変位され、ワイパアーム28の先端部28Aと払拭面14との距離が一定に維持される。これにより、図7に概念的に示すように圧縮コイルばね68の長さが一定に維持されるので、ワイパアーム28及びワイパブレード22に対して必要以上の荷重が加わることを防止できる。その結果、図9に示されるように、適正な接触圧を払拭面14に安定して付与することが可能となる。
また、本実施形態では、ワイパアーム28の往復回動時には、制御部70がアームアクチュエータ52の作動を制御し、当該アームアクチュエータ52が、リテーナ40を払拭面14の面直方向に変位(回動)させる。これにより、ワイパアーム28の先端部28Aと払拭面14との距離が一定に維持される。このように、アームアクチュエータ52の作動を制御してワイパアーム28の先端部28Aと払拭面14との距離を一定に維持する構成としたので、制御信号を入力することで状況に応じてワイパアーム28の追従が成され、ワイパブレード22の接触圧は一層安定した適正な接触圧とすることができる。
例えば、払拭面14の状態、走行風の強さ、車両の周囲温度などを検出する各種センサを制御部70のECU72に電気的に接続し、それらのセンサの検出結果に基づいてアームアクチュエータ52の作動を制御するようにしてもよい。それにより、車両の周囲の外的要因が変動しても、リテーナ40を常に最適な位置へ駆動することが可能となり、ワイパブレード22の接触圧の変動を効果的に抑制することができる。
また、本実施形態では、ワイパアーム28は、支持軸18に固定されるアームヘッド30(固定部)と、ワイパアーム28の先端部28Aをアームヘッド30に対してワイパアーム28の回動方向に沿ったヒンジ軸46回りに回動可能に支持されるリテーナ40(可動部)とを有している。このリテーナ40は、ワイパブレード22が連結されるワイパアーム28の先端部28Aを含んでいる。そして、ワイパアーム28の往復回動時には、ワイパアーム28の先端部28Aと払拭面14との距離を一定に維持すべくアームアクチュエータ52がリテーナ40をアームヘッド30に対してヒンジ軸46回りに回動させる。このように、ワイパアーム28のリテーナ40の先端部28Aがアームヘッド30に対してヒンジ軸46回りに回動駆動される構成であるため、支持軸18自体を車両に対して変位させる構成と比較して、例えばアクチュエータの小型化が可能となる。
さらに、本実施形態では、上記のアームアクチュエータ52がアームヘッド30に支持されて(取り付けられて)いるので、リテーナ40にアームアクチュエータ52が支持される構成と比較して、リテーナ40側(ワイパアーム28の先端部28A側)の構成を軽量化することができる。その結果、ワイパアーム28を支持軸18回りに往復回動させた場合の慣性の影響を受け難くなる。
また、本実施形態では、制御部70のセンサ74が、車両に対するワイパアーム28の位置を検出する測位センサ、ワイパアーム28の先端部28Aに加わる荷重を検出する荷重センサ、及びワイパアーム28の先端部28Aと払拭面14との距離を検出する距離センサのうち少なくとも1つを有している。そして、制御部70のECU72は、上記センサ74の検出結果に基づいてアームアクチュエータ52の作動を制御する。これにより、車両に対するワイパアーム28の位置、ワイパアーム28の先端部28Aに加わる荷重、及びワイパアーム28の先端部28Aと払拭面14との距離のうちの少なくとも1つに応じて、ワイパアーム28の少なくとも先端部側を、高精度に払拭面14の面直方向に変位させることができる。
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、第1実施形態と基本的に同様の構成及び作用については、第1実施形態と同符号を付与しその説明を省略する。
図10には、本発明の第2実施形態に係るワイパ装置80の部分的な構成が側面図にて示されている。このワイパ装置80は、第1実施形態に係るアームアクチュエータ52の代わりに、支持駆動アクチュエータ82を備えている。この支持駆動アクチュエータ82は、例えば直動型ステッピングモータであり、ハウジング84に対して円柱状のシャフト86を軸線方向に変位可能とされている。このシャフト86は、本発明における「支持軸」に相当しており、このシャフト86の先端部は、ワイパアーム28の基端部28Bに固定されている。また、上記のハウジング84は、車両のフロントカウル部17に固定されたワイパモータ88の出力軸(図示省略)に固定されている。このワイパモータ88は、支持駆動アクチュエータ82及びワイパアーム28を、上記シャフト86の軸線回りに往復回動可能とされている。
上記の支持駆動アクチュエータ82及びワイパモータ88には、ECU72及びセンサ74(図10では図示省略)が電気的に接続されている。ECU72は、ワイパアーム28の往復回動時に、センサ74の検知結果に基づいて支持駆動アクチュエータ82の作動を制御し、ワイパアーム28の先端部28Aと払拭面14(図10では何れも図示省略)の距離を一定に維持するように構成されている。
この実施形態においても、ワイパアーム28の姿勢が払拭面14の形状変化に追従されるので、ワイパアーム28の先端部28Aに連結されるワイパブレード22(図10では図示省略)の払拭面14に対する接触圧は、ワイパアーム28の払拭面14への追従性とは切り離して設定することができる。その結果、例えば必要以上にばね荷重を付与することなく、適正な接触圧を払拭面14に安定して付与することが可能となる。しかも、この実施形態では、ワイパアーム28の往復回動時には、支持駆動アクチュエータ82がシャフト86(支持軸;支持部)自体を車両に対して変位させることで、ワイパアーム28の全体がシャフト86とともに変位し、ワイパアーム28の全体が払拭面14の面直方向に変位される。これにより、ワイパアーム28にアームアクチュエータ52が搭載される構成と比較して、ワイパアーム28の構成を簡素化することができる。
<実施形態の補足説明>
前記各実施形態では、ワイパアーム28が支持軸18回りに回動される構成にしたが、本発明はこれに限るものではない。すなわち、本発明におけるワイパアームは、その基端部が車両に対してスライド可能に支持されるものでもよい。その場合、ワイパアームの基端部が直線的にスライドされる構成に限らず、円弧状(曲線状)にスライドされる構成にしてもよい。
また、前記各実施形態では、フロントカウル部17若しくはその周辺に搭載するものとしたが、これに限定されず、シールドガラス近傍の車両天井部位やピラー等に配置しても良い。
また、前記第1実施形態では、ワイパアーム28のアームヘッド30(固定部)にアームアクチュエータ52が支持された構成にしたが、本発明はこれに限らず、リテーナ40にアームアクチュエータ52が支持された構成にしてもよい。
また、前記第1実施形態では、圧縮コイルばね68をワイパブレード22の払拭面14に対する接触圧付与のために用いたが、これに限定されず、従来のようにアームヘッド30とリテーナ40とに架け渡された引張スプリングをワイパブレード22の払拭面14に対する接触圧付与のために用いてもよい。この場合でもこの引張スプリングのスプリング力の設定は、ワイパアーム姿勢の払拭面への追従性とは切り離して設定できるので、必要以上にばね荷重を付与することなく、適切な接触圧を安定して付与することが可能となる。
また、前記各実施形態では、ワイパアーム28の先端部28A側を常に払拭面の形状変化に追従できるよう払拭面14との距離を一定に維持させるものとしたが、さらに、従動部材64を払拭面14側とは反対側に比較的大きく変位できるようにリンク機構58を構成することで、リテーナ40を払拭面14とは反対側に回動させ、ワイパブレード22を払拭面14から離間させた状態で維持させることができる。これにより、例えばワイパ装置の長期不使用時のワイパブレード28のブレードラバーの変形や寒冷地におけるワイパブレード28のブレードラバーの貼り付きを防止することができる。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記実施形態に限定されないことは勿論である。
10・・・ワイパ装置、12・・・ウインドシールド、14・・・払拭面、18・・・支持軸(支持部)、22・・・ワイパブレード、28・・・ワイパアーム、28A・・・先端部、28B・・・基端部、30・・・アームヘッド(固定部)、40・・・リテーナ(可動部)、46・・・ヒンジ軸、50・・・駆動部、52・・・アームアクチュエータ(アクチュエータ)、68・・・圧縮コイルばね(付勢部)、70・・・制御部、80・・・ワイパ装置、82・・・支持駆動アクチュエータ(アクチュエータ)

Claims (7)

  1. 車両に設けられた支持部に基端部が支持されると共に、先端部に連結されるワイパブレードによって前記車両の払拭面が往復払拭されるワイパアームと、
    前記ワイパアームの往復移動時に、前記ワイパブレードが前記払拭面から受ける力に依存せずに前記ワイパアームの少なくとも前記先端部側を前記払拭面の面直方向に変位可能とされた駆動部と、
    を備えたワイパ装置。
  2. 前記ワイパブレードを前記払拭面側へ付勢する付勢部を備えた請求項1に記載のワイパ装置。
  3. 前記駆動部は、
    前記少なくとも先端部側を前記面直方向に変位させるアクチュエータと、
    前記ワイパアームの前記往復移動時に、前記先端部と前記払拭面との距離が一定に維持されるように前記アクチュエータの作動を制御する制御部と、
    を有している請求項1又は請求項2に記載のワイパ装置。
  4. 前記アクチュエータは、前記支持部自体を前記車両に対して変位させる支持駆動アクチュエータである請求項3に記載のワイパ装置。
  5. 前記ワイパアームは、
    前記支持部に固定される固定部と、
    前記先端部を含み、該先端部を前記固定部に対して前記ワイパアームの移動方向に沿ったヒンジ軸回りに回動可能に支持される可動部と、
    を有し、
    前記アクチュエータは、前記可動部を前記固定部に対して回動させるアームアクチュエータである請求項3に記載のワイパ装置。
  6. 前記アームアクチュエータは、前記固定部に支持される請求項5に記載のワイパ装置。
  7. 前記制御部は、前記車両に対する前記ワイパアームの位置を検出する測位センサ、前記先端部に加わる荷重を検出する荷重センサ、及び前記先端部と前記払拭面との前記距離を検出する距離センサのうち少なくとも1つを有し、当該少なくとも1つの検出結果に基づいて前記アクチュエータの作動を制御する請求項3又は請求項3を引用する請求項4〜請求項6の何れか1項に記載のワイパ装置。
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