JP2020178777A - 金具類及び金釘無し棺 - Google Patents

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Abstract

【課題】約180kgの荷重に耐え全ての霊柩車や火葬炉への移動が円滑にできるようにする。【解決手段】側端部に段差部が形成され、可燃性素材で形成された底板(4)を備え、第1側板(2)の内面の下側には、底板(4)の前記段差部の突出部(52)が嵌合される嵌合溝(7b)が形成されており、前記底板の前記突出部は、前記側板の前記嵌合溝に嵌合されており、前記第1側板の底面と前記底板の外面とが面一になっている。【選択図】図6

Description

本発明は、金具類及び金釘無し棺に関する。
従来、遺体を納め火葬に付する棺は、主構造を木製とし可燃性材料によって箱体が製造されている。一般に、直方体に形成された棺は、2枚の側板、2枚の妻板、底板及び蓋板で構成されている。また、蓋板には、遺体を拝顔するための扉が設けられている。
従来、側板と妻板との接合部、底板と、側板又は妻板との接合部は、金釘やタッカー針などの金具類及び金釘等により固定されていた。このため、1本当たりの棺に使用される金属類及び金釘等は、金釘が45本〜60本、タッカー針が45本〜60本、ピンタッカーが8本〜12本、飾り金具が6個〜10個で、全体の平均重量は、150g〜170g程度にもなる。また、年間葬儀施行数を130万件とすると、火葬による年間の金属類及び金釘等の廃棄量は、195t〜221tにもなる。
また、発明者は、全国150カ所以上の市役所と火葬場の訪問を重ねたところ、火葬場に於けるCO、ダイオキシン群類の排出に関係する、納棺時の副葬品、ドライアイス、棺に使用される金属類及び金釘の火葬後の処理問題、火葬炉の損傷等の問題が共通していることが判明した。
さらに、火葬炉の内部を直視し、火葬中に金釘等が肉体や遺骨に刺さる悲惨な状況や火葬後に残る無数の金属類を目にして強く心を痛めた。火葬後に残った金属類は処理業者によって仕分け整理される。火葬場は金属類による配管の損傷にも大きな問題を抱えていた。
上述のように、多量の金具類及び金釘等の存在により、棺の火葬燃焼時に、金具類及び金釘等が飛散し、遺体や遺骨を傷つけることが遺体の尊厳上、問題となっている。また、火葬後に現場スタッフによる金具類及び金釘等を回収する手間が発生したり、最終的に残った灰などに金具類や金釘等が混ざり吸引パイプで吸い上げるときにパイプを傷つけメンテナンス等で時間と費用を要し、使用できない炉が生じたりするという問題もあった。
また、一般に、棺の製造において金具類及び金釘を用いた場合、棺の燃焼において、有害物質(例:ダイオキシン又は二酸化炭素)が発生する。この有害物質の発生は、火葬場を管轄する役所又は火葬場の現場担当者にとって解決すべき重要な課題となっている。
以上により、棺の製造時には、金具類及び金釘等をできるだけ使用しないことが好ましい。例えば、特許文献1には、金釘及び金具類を用いず、組立てを容易に短時間で行うことができる棺桶が開示されている。
特開2002−282311号公報
しかしながら、特許文献1に開示の構成は、棺桶の運搬保管の観点から想到された構成であって、有害物質の発生の抑制、環境改善、火葬業務の合理化、およびご遺体の尊厳を守る観点から想到されたものでは無い。そのため、特許文献1において、前記のように金具類等が用いられる可能性がある。
また、土葬から火葬に代わり長い年月が経っているのにも関わらず、なぜ上記のような悲惨な事実が知られていないのか。多くの疑問を覚え、この実態を知ったからには何とかしなくてはいけない。環境改善をはじめ火葬業務の合理化とご遺体の尊厳や御霊の尊厳を守るため、従来型の棺の調査と金具類及び金釘を使わない棺の開発をはじめた。
その結果、本発明者は、鋭意研究の末、全ての構成要素が可燃性素材で形成された棺を想到するに至った。具体的に、金具類及び金釘に代わる可燃性の留め具を用いて、可燃性素材で形成された複数の側板を接合する棺を想到するに至った。
一方、このように全ての構成要素が可燃性素材で形成された棺を製造する場合、その耐荷重性が問題となる。例えば、上記特許文献1に基づいて棺を製作して80kgの荷重を加え、大人4人で棺を持つと、キシム音がし、底が抜けた。次に、底板に桟木を入れ荷重に耐える棺を製作して葬儀で使用してみた。耐荷重が何kgあれば良いのか棺メーカー・葬儀社に伺うと、重さはバラバラであるが、副葬品やお別れに生花を入れるので120kg〜150kgは必要であるとのことであった。現状棺は4cm〜6cmの金釘で製作している。底抜けの事故を防ぐ為に通常50本くらいの金釘を使って製作している。また、霊柩車に乗せるとき、火葬炉に移動するとき棺の底が平らでないと作業が円滑に移動できないことを指摘された。以上のように、遺体や副葬品などの総重量を勘案すると、約180kgの高い耐荷重性が求められる。
本発明の一態様は、前記の問題点に鑑みて為されたものであり、その目的は、約180kgの荷重に耐え全ての霊柩車や火葬炉への移動が円滑にできる金具類及び金釘無し棺を実現することにある。さらに、実際の葬儀社が葬儀で使用するためには、全ての霊柩車及び火葬炉に円滑に移動できる構造が必要である。本発明の開発者は実際に本発明の金具類及び釘無し棺を何度も試作品を繰返し製作してあらゆる問題を解決した。
前記課題を解決するために、本発明の一態様に係る金具類及び金釘無し棺は、可燃性素材で形成された複数の側板を互いに接合して壁面が構成され、全ての構成要素が可燃性素材より形成されている金具類及び金釘無し棺であって、側端部に段差部が形成され、可燃性素材で形成された底板を備え、前記側板の内面の下側には、前記底板の前記段差部の突出部が嵌合される嵌合溝が形成されており、前記底板の前記突出部は、前記側板の前記嵌合溝に嵌合されており、前記側板の底面と前記底板の外面とが面一になっている構成である。
前記構成によれば、底板の突出部は、側板の前記嵌合溝に嵌合されており、側板の底面と底板の外面とが面一になっている。このため、約180kgの荷重に耐え全ての霊柩車や火葬炉への移動が円滑にできる。
前記課題を解決するために、本発明の一態様に係る金具類及び金釘無し棺は、可燃性素材で形成された複数の側板を互いに接合して壁面が構成され、全ての構成要素が可燃性素材より形成されている金具類及び金釘無し棺であって、側端部に段差部が形成され、可燃性素材で形成された第1底板を備え、前記側板の内面の下側には、前記第1底板の前記段差部の突出部が嵌合される嵌合溝が形成されており、前記第1底板の前記突出部が前記側板の前記嵌合溝に嵌合された状態で、前記第1底板の底面の側端部を支持し、可燃性素材で形成された桟木が設けられ、前記桟木の底面側を支持し、可燃性素材で形成された第2底板を備えている構成である。
前記構成によれば、第1底板の突出部が側板の嵌合溝に嵌合された状態で、桟木が第1底板の底面の側端部を支持している。このため、第1底板の突出部が側板の嵌合溝から外れることを抑制することができる。また、前記構成によれば、第2底板が、桟木の底面側を支持している。よって、金具類及び金釘無し棺はいわゆる二重底構造となっている。このため、金具類及び金釘無し棺の耐荷重性を高くすることができる。また、前記構成によれば、金具類及び金釘無し棺の底部は、第2底板で構成されているため、霊柩車や火葬炉への移動の際に円滑に移動させることができる。
また、本発明の一態様に係る金具類及び金釘無し棺は、前記桟木は、複数本存在しており、前記第1底板の前記側端部は、前記複数本の前記桟木で支持されていることが好ましい。前記構成によれば、第1底板の突出部が側板の嵌合溝から外れることをより確実に抑制することができる。
また、本発明の一態様に係る金具類及び金釘無し棺は、前記第2底板は、前記複数本の前記桟木のそれぞれの底面側を支持していることが好ましい。前記構成によれば、金具類及び金釘無し棺の耐荷重性をより高くすることができる。
また、本発明の一態様に係る金具類及び金釘無し棺は、可燃性素材で形成された蓋板を備え、前記蓋板の底面側に、可燃性素材で形成された複数本の芯材の組合せで構成された芯組みが設けられていても良い。前記構成によれば、蓋板の強度を高くすることができる。
本発明の一態様によれば、約180kgの荷重に耐え得る。また、霊柩車や火葬炉への移動の際に円滑に移動させることができる。さらに、棺に金具類及び金釘を用いないため、以下のような効果を奏する。〔1〕「ご遺体の尊厳を守る」ことができる。ご遺族様も喜んでいただける。〔2〕火葬時間を短縮できる。これに伴い、遺族の待ち時間を短縮できるとともに、火葬処理の効率化を図れる。〔3〕棺の燃焼後に、金具類及び金釘の除去作業を行う必要が無い。また、定期的な金具類及び金釘の回収作業を行う必要がない。そのため、前記除去作業及び回収作業に対する担当者の負担が無くなり、火葬における担当者の手間を軽減できる。その結果、火葬場での人件費を削減できる。
棺の外観を示す斜視図である。 (a)は、第1側板の内面を示す正面図(裏面図)である。(b)は、底板の内面を示す上面図である。(c)は、第2側板の内面を示す正面図(裏面図)である。(d)は、第1底板の側面を示す側面図である。 (a)は、棺の外面を示す正面図であり、(b)は、棺の下側を水平方向に平行な平面で切ったときの断面図であり、(c)は、側板の凹部の拡大図であり、(d)は、底板の凸部の拡大図である。(e)は、第2側板の外面を示す正面図である。 (a)は、蓋板の外面のうち、一端付近を示す上面図である。(b)は、図3の(a)中のC−C’断面における矢視断面図である。 (a)は、蓋板の構造を示す上面図である。(b)は、第1底板に用いられる桟木の構造を示す上面図である。(c)は、蓋板に用いられる芯組みの構造を示す上面図である。(d)は、第2側板に用いられる芯組みの構造を示す上面図である。 (a)は、棺を第2側板側から見たときの断面図であり、(b)は、棺の底部の部分拡大図である。 図1の(a)中のA−A’断面の、紙面向かって右側下端部における矢視断面図である。 (a)及び(b)は、蓋板の上面の別の形態を示す上面図である。 (a)及び(c)は、蓋板の構造の別の形態を示す上面図である。(b)及び(d)は、蓋板に用いられる芯組みの別の形態を示す上面図である。
以下、本発明の一実施形態について、詳細に説明する。なお、本明細書中において、「留め具」とは、可燃性を有する留め具を意味する。また、後述する留め具は、木ダボであっても良く、プラスチック釘、プラスチックタッカー、木釘、竹釘、ポリマー樹脂製ステープル・ピンネルであっても良い。また、留め具の材質としては、可燃性素材であれば特に限定されず、例えば、桐材、紙材等が挙げられる。
また、留め具の材料としてはその他、可燃性の非金属性材料、可燃性のプラスチック材料や、可燃性のガラス材料(例えば、グラスファイバーなど)なども含まれる。また、たとえ金属製のものであってもチタンのように可燃性の金属類は、留め具の材料として使用できる。また、貝殻のように石灰質で作られたようなものでも、留め具の材料として使用できる。
図1は、棺1Aの外観を示す斜視図である。棺1Aは、棺1Aの長手方向の側面を構成する2枚の第1側板2(側板)、棺1Aの短手方向の側面を構成する2枚の第2側板3(側板)、底板4及び蓋板5を備える。底板4は、図6の(b)に示すような底板一枚構造の形態と、図7に示すような、第1底板4bと第2底板4cとを備えた、いわゆる二重底構造の形態を取り得る。なお、底板一枚構造における底板4、並びに二重底構造における第1底板4b及び第2底板4cの詳細については後述する。
棺1Aは、可燃性素材で留め具も全て可燃性素材(ダボ・接着剤・プラスチック釘・木釘・竹釘・プラスチックネジ・プラスチック蝶番・プラスチックタッカー等)を用い第1側板2及び第2側板3及び底板4を互いに接合して壁面及び底板が構成され、全ての構成要素が可燃性素材より形成されている棺である。また、互いに接合される複数の第1側板2及び第2側板3同士や底板4を接合するために、可燃性の留め具(ダボ・接着剤・プラスチック釘・木釘・竹釘・プラスチックネジ・プラスチック蝶番・プラスチックタッカー等)が使用されている。
第1側板2、第2側板3、底板4、4d(第1底板4b、第2底板4c)及び蓋板5のそれぞれの材質としては、可燃性素材であれば限定されず、例えば、桐材等が挙げられる。また、第1側板2、第2側板3及び蓋板5の外面においては、外観を向上させるための装飾が施されていても良い。以下、第1側板2、第2側板3、底板4及び蓋板5のそれぞれの構成、及びこれらの部材の接合の仕方について説明する。
第1側板2、第2側板3、底板4及び蓋板5のそれぞれの構成は、以下のようであってもよい。ここで、図2の(b)は、底板4の内面を示す上面図である。また、図2の(d)は、底板4の側面を示す側面図である。図2の(b)及び(d)に示すように、底板4の側端部Xに、段差部45が形成されている。段差部45は、突出部42を備える。なお、本実施形態では、突出部42の形状は、上面と下面とが略平行な矩形形状となっているが、突出部42の上面と下面とは略平行でなくても良い。例えば、突出部42の下面の外側寄りの方が内側よりも斜めに傾斜した形状となっていても良い。このように、突出部42の下面を斜めに傾斜させることにより、突出部42が第1側板2の嵌合孔からより外れにくくなる。
図2の(a)は、第1側板2の内面を示す正面図である。第1側板2の内面の下側において、左右方向の一端から他端に向かって水平方向へ、突出部42が嵌合される嵌合溝7が形成されている。また、図2の(c)は、第2側板3の内面を示す正面図である。ここで、図2の(c)に示される第2側板3の内面の下側において、溝7が形成されているが、第2側板3の内面の下側に溝7が形成されていなくてもよい。
また、第1側板2、第2側板3、底板4及び蓋板5のそれぞれの構成は、図3に示す構成であってもよい。
図3の(b)は、棺1Aの下側を水平方向に平行な平面で切ったときの断面図である。図3の(c)は、第2側板3aの凹部の拡大図である。図3の(d)は、底板4の凸部の拡大図である。
図3の(b)に示すように、第1側板2aの側面側に、凹部2bが形成されている。また、図3の(b)および(c)に示すように、第2側板3aの側面側に、凹部3bが形成されている。
図3の(d)に示すように、底板4の側端部Yに、段差部46が形成されている。段差部46は、突出部(凸部4a)を備える。また、図3の(a)は、棺1Aの外面を示す正面図である。
図3に示される、第1側板2a、または第2側板3aへ、底板4を接合させる場合、凸部4aと凹部2b、3bとを接合させる。
図4の(a)は、蓋板5の外面のうちの一端付近を示す上面図である。また、図4の(b)は、図4の(a)中のC−C’断面における矢視断面図である。蓋板5の外面上の一端における、紙面向かって上端と下端との略中央部(短手方向の略中央部)には、略四角形の穴(窓部)が形成されている。また、蓋板5には、該穴を覆うために、可動板11が設けられている。
すなわち、蓋板5には、棺1Aの内部を視認するための穴が設けられており、該穴には、スライド式の可動板11(扉)が設けられている。穴に設ける可動板11をスライド式にすることで、可動板11及びその周辺の部材をすべて可燃性の素材で構成することができる。
可動板11は、支持部材10a〜10cにより、使用者が把持部材9を掴み、紙面向かって左右方向へ可動するように設けられている。上記穴が覆われた状態において、可動板11を紙面向かって右方向へ動かすと、支持部材10bの端部において、支持部材10aと対向する位置に設けられている支持部材10cと可動板11とが当接することにより、可動板11の動きが制限される。
なお、本実施形態では、蓋板5がスライド式の扉を有する形態について説明したが、蓋板5の形態は、可動板11及びその周辺の部材をすべて可燃性の素材で構成することができる構造であれば限定されない。
該構造の例を、以下に簡潔に説明する。図8の(a)及び図8の(b)は、蓋板5の上面の別の形態を示す上面図である。図8の(a)に示すように、蓋板5は、観音開き式の扉(把持部材9a、可動板11a及び12)を有する蓋板5aであっても良い。また、図8の(b)に示すように、蓋板5は、取り外しが可能な扉(把持部材9b及び可動板11b)を有する蓋板5bであってもよい。
図5の(a)は、蓋板5の構造を示す上面図であり、(b)は、底板4に用いられる桟木41の構造を示す上面図であり、(c)は、蓋板5に用いられる芯組み40の構造を示す上面図であり、(d)は、第2側板3に用いられる芯組み46の構造を示す上面図である。
蓋板5には、蓋板5の底面(不図示)側に、可燃性素材で形成された複数本の芯材の組合せで構成された芯組み40が設けられる。芯組み40における、芯材の組み合せは特に限定されず、蓋板5の構造に合わせて適宜決定される。例えば、蓋板5が、図5の(a)に示される構造を有している場合、芯組み40は、蓋板5の外縁に沿うような形状となるよう、芯材の組合せ(芯材40a、40e、40d及び40n)が決定される。さらに、蓋板5の扉の形状に合わせて、芯材の組合せ(40b、40c、40f、40g、40h、40i、40j、40k、及び40m)が決定される。上記のように蓋板5の底面側に芯組み40を設けることにより、蓋板5の強度を高くすることができる。
蓋板5に設けられる芯材の組合せは特に限定されない。芯材の組合せの例を、以下に簡潔に説明する。図9の(a)及び図9の(c)は、蓋板5の構造の別の形態を示す上面図であり、図9の(b)及び図9の(d)は、蓋板に用いられる芯組みの別の形態を示す上面図である。
図9の(a)及び図9の(c)に示されるように、蓋板5は、紙面向かって手前方向に突出するような形状を有する蓋板5c又は蓋板5fであってもよい。蓋板5が、紙面向かって手前方向に突出するような形状を有する場合、芯組み43は、蓋板5cの外縁に沿うような形状となるよう、芯材の組合せ(芯材43a、43b、43e及び43g)が決定される。さらに、蓋板(把持部材9c及び可動板11c)の扉の形状に合わせて、芯材43bと43gとを接続する芯材43d及び43f、芯材43dと43fとを接続する芯材43cの組合せが決定される。
芯組み44は、芯組み43と同様、蓋板5f及び扉(把持部材9d及び可動板11d)の外縁に沿うような形状となるよう、芯材の組合せ(芯材44a〜44g)が決定される。
なお、芯材が設けられる対象は、蓋板5に限定されない。例えば、第2側板3の内面側に、図5の(d)に示される芯組み46が設けられてもよい。芯組み46における、芯材の組み合せは特に限定されず、第2側板3の形状に合わせて、芯材(46a、46b、46c、46d及び46f)の組合せが適宜決定される。
また、図5の(b)に示すように、底板4には、第1底板4bの底面の側端部Xを支持し、可燃性素材で形成された桟木41(41a〜41i)が設けられる。桟木41の形状は特に限定されない。また、本実施形態のように、桟木41は複数本存在していてもよい。桟木41が複数本存在する場合は、底板4の側端部Xが、複数本の桟木(41a〜41i)で支持される。これにより、底板4の突出部42が第1側板2の嵌合溝7から外れることをより確実に抑制することができる。
以下に、底板4の構造の形態について説明する。まず、棺1Bの底面における構造(底板一枚構造の形態)について説明する。図6の(a)は、棺を第2側板側から見たときの断面図であり、(b)は、棺の底部の部分拡大図である。
図6の(a)および(b)に示すように、棺1Bは、第1側板2c、2dの側面側を補強する補強部材50および52が設けられる。また、底板4を補強する補強部材51、蓋板5dを補強する補強部材53が設けられる。
図6の(b)に示すように、棺1Bは、第1側板2cの嵌合溝7bに、底板4の突出部52が嵌合される。補強部材50は、第1側板2cの側面2eに接するように設けられる。補強部材51は、底板4の上面4eと、側面2eと対向する対向面2fとに接するように設けられる。
図6の(b)に示すように、棺1Bは、第1側板2cの底面2gと底板4の外面4dとが面一になっている。棺1Bが、上述のような底板一枚構造を有することにより、約180kgの荷重に耐え、全ての霊柩車や火葬炉への移動が円滑にできる。
次に、棺1Aの底面における構造(二重底構造の形態)について説明する。図7は、図1の(a)中のA−A’断面の、紙面向かって右側下端部における矢視断面図である。図7に示すように、棺1Aは、第1側板2の嵌合溝7に、第1底板4bの突出部42が嵌合される。突出部42へ嵌合された第1底板4bの底面側を支持するように、第1底板4bの底面と桟木41iの上面41i−1とが接するように設けられる。桟木41iの底面41i−2側を支持するように、桟木41iの底面41i−2側に接するように、第2底板4cが設けられる。
棺1が、第1底板4b、桟木41及び第2底板4cを備えていることにより、棺1の中へ、遺体等の収容物を収容した場合でも、該収容物の重みにより、棺1の底板4が変形しない。従って、収容物の重みに耐え、かつ底板4の変形を防ぐ棺を実現する。また、棺1の底部は、第2底板4c(平坦な面材)で構成されているため、霊柩車や火葬炉への移動の際に円滑に移動させることができる。
なお、本実施形態において説明した棺1Aの、接合の手順は特に限定されない。接合の手順の一例を、以下に簡潔に説明する。まず、第1底板4b、桟木41及び第2底板4cをそれぞれ接合させる。次に、第1側板2の嵌合溝7へ第1底板4bの突出部42を嵌合させて接合した後、第2側板3と第1側板2とを組み合わせることにより接合する。
上述した棺1Aによれば、第1底板4bの突出部42が第1側板2及び第2側板3の嵌合溝7に嵌合された状態で、桟木41が第1底板4bの底面の側端部を支持している。このため、第1底板4bの突出部42が第1側板2及び第2側板3の嵌合溝7から外れることを抑制することができる。また、棺1Aによれば、第2底板4cが、桟木41の底面側を支持している。よって、棺1Aはいわゆる二重底構造となっている。このため、棺1Aの耐荷重性を高くすることができる。
また、棺1Bの、接合の手順も特に限定されない。例えば、底板4および第1側板2cに補強部材50、51をそれぞれ設ける。次に、第1側板2の嵌合溝7bへ底板4の突出部52を嵌合させて接合した後、第2側板3と第1側板2とを組み合わせることにより接合する。
上述した棺1Bによれば、底板4の突出部52は、第1側板2の嵌合溝7bに嵌合されており、第1側板の底面と底板の外面とが面一になっている。このため、約180kgの荷重に耐え全ての霊柩車や火葬炉への移動が円滑にできる。
また、桟木41は、複数本存在しており、第1底板4bの側端部Xは、複数本の桟木41で支持されている。これにより、第1底板4bの突出部42が第1側板2及び第2側板の嵌合溝7から外れることをより確実に抑制することができる。また、第2底板4cは、複数本の桟木41のそれぞれの底面側を支持している。これにより、棺1Aの耐荷重性をより高くすることができる。
また、棺1は、可燃性素材で形成された蓋板5を備え、蓋板5の底面側に、可燃性素材で形成された複数本の芯材の組合せで構成された芯組みが設けられている。これにより、蓋板5の強度を高くすることができる。
なお、棺1の各構成の、接合の方法について、底板4と第1側板2との接合以外は、金釘及び金具類を用いない方法であれば特に限定されない。なお、完成した棺1が全ての霊柩車や火葬炉への移動時に問題なく移動できる構造でなければならない。このため、棺1の底部は、平坦な第2底板で覆われた構造を為している。または、棺1の底部は、第1側板2の底面と底板の外面とが面一になる構造を為している。
また、上述した底板一枚構造または二重底構造を有する棺1は、耐荷重テストを行い180kgに耐え得ることが判明している。
〔付記事項〕
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
1A、B 棺
2、2a、2c 第1側板
3、3a 第2側板
4 底板
4b 第1底板
4c 第2底板
5、5a、5b、5c、5d、5f 蓋板
7、7b 嵌合溝
41、41i 桟木
40a、43、43a、43b、43d、44a 芯材
42、52 突出部
45、46 段差部

Claims (5)

  1. 可燃性素材で形成された複数の側板を互いに接合して壁面が構成され、全ての構成要素が可燃性素材より形成されている金具類及び金釘無し棺であって、
    側端部に段差部が形成され、可燃性素材で形成された底板を備え、
    前記側板の内面の下側には、前記底板の前記段差部の突出部が嵌合される嵌合溝が形成されており、
    前記底板の前記突出部は、前記側板の前記嵌合溝に嵌合されており、
    前記側板の底面と前記底板の外面とが面一になっていることを特徴とする金具類及び金釘無し棺。
  2. 可燃性素材で形成された複数の側板を互いに接合して壁面が構成され、全ての構成要素が可燃性素材より形成されている金具類及び金釘無し棺であって、
    側端部に段差部が形成され、可燃性素材で形成された第1底板を備え、
    前記側板の内面の下側には、前記第1底板の前記段差部の突出部が嵌合される嵌合溝が形成されており、
    前記第1底板の前記突出部が前記側板の前記嵌合溝に嵌合された状態で、前記第1底板の底面の側端部を支持し、可燃性素材で形成された桟木が設けられ、
    前記桟木の底面側を支持し、可燃性素材で形成された第2底板を備えていることを特徴とする金具類及び金釘無し棺。
  3. 前記桟木は、複数本存在しており、
    前記第1底板の前記側端部は、前記複数本の前記桟木で支持されていることを特徴とする請求項2に記載の金具類及び金釘無し棺。
  4. 前記第2底板は、前記複数本の前記桟木のそれぞれの底面側を支持していることを特徴とする請求項2又は3に記載の金具類及び金釘無し棺。
  5. 可燃性素材で形成された蓋板を備え、
    前記蓋板の底面側に、可燃性素材で形成された複数本の芯材の組合せで構成された芯組みが設けられていることを特徴とする請求項2から4までの何れか1項に記載の金具類及び金釘無し棺。
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