JP2020176569A - ロータリ圧縮機 - Google Patents
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Abstract
Description
すなわち、従来では、ロータリ圧縮部がガス圧縮時の反力に耐え得る強度が必要なため、一般的に金属材料が用いられている。一方で、ロータリ圧縮機としては、小型化や軽量化による低騒音化が求められている。しかしながら、金属材料により形成されるロータリ圧縮部の軽量化は困難であることから、その点で改善の余地があった。
以下、本発明の実施形態によるロータリ圧縮機について、図面に基づいて説明する。かかる実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。
ここで、ハウジング2の中心軸と回転軸3とは鉛直方向(上下方向)に延在する共通軸上に配置され、この共通軸を以下、回転軸線Oという。回転軸3は、延在方向が上下方向となるように配置され、ハウジング2内において回転軸線O回りに回転可能に収容されている。
このように構成とされた電動モータ5には、電源(図示せず)が接続されている。電動モータ5は、この電源からの電力によって回転軸3を回転させるように構成されている。
なお、回転軸3は、上部軸受4Aと下部軸受4Bによって回転軸線O回りに回転自在に支持されている。
上部軸受4A及び下部軸受4Bにおいて樹脂材料で形成されている箇所は、図2において2種類の太さの線でハッチングした部分であり、回転軸3に対向しておらず、かつ圧縮室60Aに対向していない部分である。上部軸受4A及び下部軸受4Bにおいて樹脂材料で形成されていない部分は、金属材料で形成されている。
筒状部4Aaの内面には、回転軸線Oを中心とした筒状をなす金属製のリング4Hが嵌め込まれている。
フランジ部4Abは、圧縮室60Aに対向して圧縮室60Aを上方から覆っている。フランジ部4Abには、径方向内側の位置で上方に、かつ回転軸線Oを中心として環状に凹む内側凹部4Acが形成されている。この内側凹部4Acに回転軸線Oを中心とした環状をなす金属製のリング4Cが嵌め込まれている。筒状部4Aaに設けられたリング4Hの内面とフランジ部4Abに設けられたリング4Cの内面とは面一に設けられて回転軸3に対向している。また、フランジ部4Abに設けられたリング4Cにおける下面は、圧縮室60Aを上方から覆うことで圧縮室60Aを形成する内面の一部となっている。
フランジ部4Abにはさらに、内側凹部に対して径方向の外側の位置で上方に凹み、かつ回転軸線Oを中心として環状に凹む外側凹部4Adが形成されている。外側凹部4Adには後述するシール4Eが設けられている。
本実施形態では、まず上部軸受4Aの樹脂材料部分を例えば押出し成形、射出成型、又は3Dプリンタによるプリント成形等を用いて形成する。その後、筒状部4Aa及びフランジ部4Abの内面に金属製のリング4C、4Hを嵌め込むことで上部軸受4Aを形成している。
筒状部4Baの内面には、回転軸線Oを中心とした筒状をなす金属製のリング4Jが嵌め込まれている。
フランジ部4Bbは、圧縮室60Aに対向して圧縮室60Aを下方から覆っている。フランジ部4Bbには、径方向内側の位置で下方に、かつ回転軸線Oを中心として環状に凹む内側凹部4Bcが形成されている。この内側凹部4Bcに回転軸線Oを中心とした環状をなす金属製のリング4Dが嵌め込まれている。筒状部4Baに設けられたリング4Jの内面とフランジ部4Bbに設けられたリング4Dの内面とは面一に設けられて回転軸3に対向している。また、フランジ部4Bbに設けられたリング4Dにおける上面は、圧縮室60Aを下方から覆うことで圧縮室60Aを形成する内面の一部となっている。
フランジ部4Bbにはさらに、内側凹部に対して径方向の外側の位置で下方に凹み、かつ回転軸線Oを中心として環状に凹む外側凹部4Bdが形成されている。外側凹部4Bdには後述するシール4Fが設けられている。
本実施形態では、まず上部軸受4Aの樹脂材料部分を例えば押出し成形、射出成型、又は3Dプリンタによるプリント成形等を用いて形成する。その後、筒状部4Aa及びフランジ部4Abの内面に金属製のリング4D、4Jを嵌め込むことで上部軸受4Aを形成している。
シリンダ60において樹脂材料で形成されている部分は、図2において2種類の太さの線でハッチングした部分であり、圧縮室60Aと対向していない部分である。
本実施形態では、まずシリンダ60の樹脂材料部分を例えば押出し成形、射出成型、又は3Dプリンタによるプリント成形等を用いて形成する。その後、樹脂材料部分の内側に金属製のリング4Gを嵌め込むことでシリンダ60を形成している。これによりシリンダ60における圧縮室60Aを形成する径方向内側を向く内面は、金属材料で形成されており、それ以外の部分は樹脂材料で形成されている。
また、シリンダ60の樹脂材料部分の上面と上部軸受4Aの樹脂材料部分とが対向する位置の上部軸受4A側にシール4Eが設けられており、シリンダ60の樹脂材料部分の下面と下部軸受4Bの樹脂材料部分とが対向する位置の下部軸受4B側にシール4Fが設けられている。
ピストンロータ63は、シリンダ60の内径よりも小さい外径の円筒状をなしてシリンダ60の内側に配置され、偏心軸部62に挿入され固定されている。ピストンロータ63は、回転軸3の回転に伴って回転軸線Oに対して偏心して回転する。
吐出孔(図示せず)には、ハウジング2の中間圧とされた内部空間にロータリ圧縮部6で圧縮された冷媒が吐出される。
そして、ピストンロータ63の偏心転動により、圧縮室60Aの容積が徐々に減少して冷媒が圧縮される。シリンダ60の所定の位置には、冷媒を吐出する吐出穴(図示省略)が形成されており、この吐出穴にはリード弁(図示省略)が備えられている。これにより、圧縮された冷媒の圧力が高まると、リード弁を押し開き、冷媒をシリンダ60の外部に吐出する。吐出された冷媒は、ハウジング2の上部に設けられた吐出管13から外部の図示しない配管に排出されるようになっている。
本実施形態による圧縮機1では、図1、図2及び図3に示すように、ロータリ圧縮機1の中でも大きな重量となるシリンダ60、上部軸受4A及び下部軸受4Bを一部樹脂材料で形成したことにより軽量化を図ることができ、ロータリ圧縮機1全体を軽量化できる。
さらに、シリンダ60の圧縮室60Aに対向する部分を金属材料で形成したことで、シリンダ内面の圧縮ガスや圧縮室60A内部の各部品に対する耐摩耗性も向上できる。
図4に、本発明の第二実施形態によるロータリ圧縮機1A(以下、単に圧縮機1Aという)のシリンダ160における圧縮機の中心軸線に直交する面の水平断面図を示す。圧縮機1Aは、第一実施形態の構成に加え、シリンダ160において、回転軸3方向の中心付近であり、外周面と内周面との間の部分に、回転軸3を中心として環状にブレード溝65を避けて空洞67が設けられ、空洞67に樹脂材料である充填材68が充填されている。シリンダ160は、充填材68以外は金属材料で形成されている。充填材68の形成は、充填口69より樹脂材料が注入されることにより行われる。
この場合には、全体が樹脂材料で形成された上部軸受及び下部軸受両方の軽量化を図ることができるので、さらにロータリ圧縮機全体を軽量化できる。
2 ハウジング
3 回転軸
4A 上部軸受
4B 下部軸受
5 電動モータ
6 ロータリ圧縮部
10 圧縮機本体
12 アキュムレータ
21 本体部
21a 内面
60 シリンダ
60A 圧縮室
62 偏心軸部
63 ピストンロータ
64 ブレード
65 ブレード溝
65a 内面
66 金属材料層
O 回転軸線
P 固定部
Claims (5)
- ハウジングと、
該ハウジング内で鉛直方向に延びる回転軸と、
該回転軸が挿通された圧縮室を内側に有するシリンダと、
前記回転軸を回転可能に支持し、前記シリンダの上下に固定される上部軸受、及び下部軸受と、を備え、
前記シリンダは、一部が樹脂材料で形成されているロータリ圧縮機。 - 前記上部軸受及び前記下部軸受のうち少なくとも一方の少なくとも一部が樹脂材料で形成されている請求項1に記載のロータリ圧縮機。
- 前記上部軸受及び前記下部軸受における前記回転軸に対向する内面は金属材料で形成され、
前記上部軸受及び前記下部軸受における前記圧縮室に対向する内面は金属材料で形成されている請求項2に記載のロータリ圧縮機。 - 前記シリンダにおける前記樹脂材料で形成された部分と、前記上部軸受及び前記下部軸受のうちの少なくとも一方における前記樹脂材料で形成された部分と、が接する位置にシールを備える、請求項2又は3に記載のロータリ圧縮機。
- 前記シリンダの前記圧縮室を形成する内面は金属材料で形成されている請求項1から4のいずれか記載のロータリ圧縮機。
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2019
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