JP2020175735A - ハイブリッド車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】降坂路全体でのエネルギ回収量の低下を抑制する。【解決手段】走行用のエンジンおよびモータと、モータと電力をやりとりする蓄電装置と、車両に油圧による制動力を付与可能な油圧ブレーキ装置と、エンジンおよびモータを制御すると共に運転者のブレーキ操作に応じて油圧ブレーキ装置を作動させ、更に、走行予定ルートに降坂路が含まれる場合、降坂路の開始地点よりも手前の所定地点を通過してから少なくとも降坂路の開始地点を通過するまで、所定地点を通過する前に比して蓄電装置の蓄電割合が小さくなるようにエンジンおよびモータを制御する蓄電割合低下制御を実行する制御装置と、を備えるハイブリッド車両において、制御装置は、降坂路を走行する際にアクセルオフ且つブレーキオフのときには、路面勾配が降坂側の所定勾配よりも大きい場合に路面勾配が所定勾配以下の場合よりも大きい制動力が車両に作用するようにモータを制御する。【選択図】図4

Description

本発明は、ハイブリッド車両に関する。
従来、この種のハイブリッド車両としては、駆動源としてのエンジンおよびモータと、モータと電力をやりとりするバッテリとを備えるハイブリッド車両において、走行予定ルートに対象下り坂区間が含まれる場合、対象下り坂区間の開始地点よりも所定距離だけ手前の所定地点から少なくとも対象下り坂区間の開始地点に到達するまで、バッテリの残容量が所定地点に到達する前よりも小さい目標残容量に近づくようにエンジンおよびモータを制御するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このハイブリッド車両では、こうした制御により、対象下り坂区間で、モータの回生駆動により生じる電気エネルギを十分に回収できるようにしている。
特開2018−1768号公報
上述のハイブリッド車両において、対象下り坂区間の少なくとも一部が急降坂路である場合、急降坂路で、運転者によりブレーキ操作が行なわれて、車両に油圧による制動力を付与可能な油圧ブレーキ装置が作動し、対象下り坂区間全体での電気エネルギの回収量が少なくなってしまう懸念がある。
本発明のハイブリッド車両は、降坂路全体でのエネルギ回収量の低下を抑制することを主目的とする。
本発明のハイブリッド車両は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のハイブリッド車両は、
走行用のエンジンおよびモータと、
前記モータと電力をやりとりする蓄電装置と、
車両に油圧による制動力を付与可能な油圧ブレーキ装置と、
前記エンジンおよび前記モータを制御すると共に運転者のブレーキ操作に応じて前記油圧ブレーキ装置を作動させ、更に、走行予定ルートに降坂路が含まれる場合、前記降坂路の開始地点よりも手前の所定地点を通過してから少なくとも前記降坂路の開始地点を通過するまで、前記所定地点を通過する前に比して前記蓄電装置の蓄電割合が小さくなるように前記エンジンおよび前記モータを制御する蓄電割合低下制御を実行する制御装置と、
を備えるハイブリッド車両であって、
前記制御装置は、前記降坂路を走行する際にアクセルオフ且つブレーキオフのときには、路面勾配が降坂側の所定勾配よりも大きい場合に前記路面勾配が前記所定勾配以下の場合よりも大きい制動力が車両に作用するように前記モータを制御する、
ことを要旨とする。
この本発明のハイブリッド車両では、降坂路を走行する際にアクセルオフ且つブレーキオフのときには、路面勾配が降坂側の所定勾配よりも大きい場合に路面勾配が所定勾配以下の場合よりも大きい制動力が車両に作用するようにモータを制御する。これにより、路面勾配が所定勾配よりも大きい急降坂路区間で、運転者によりブレーキ操作が行なわれて油圧ブレーキ装置が作動するのを抑制することができる。この結果、降坂路全体(降坂路の開始から終了まで)でのモータの回生駆動によるエネルギ回収量が低下するのを抑制することができ、車両のエネルギ効率の向上を図ることができる。
本発明のハイブリッド車両において、前記制御装置は、前記所定地点を通過してから前記降坂路の終了地点まで前記蓄電割合低下制御を実行し、更に、前記所定地点から前記降坂路の終了地点までの距離が所定距離よりも長いときには、前記路面勾配が前記所定勾配よりも大きい場合にアクセルオフ且つブレーキオフのときでも、前記路面勾配が前記所定勾配以下でアクセルオフ且つブレーキオフのときと同一の制動力が車両に作用するように前記モータを制御するものとしてもよい。
本発明のハイブリッド車両において、前記制御装置は、前記エンジンの運転を伴って走行する際に、前記蓄電割合低下制御を実行する場合に前記蓄電割合制御を実行しない場合よりも低い値を前記蓄電装置の目標割合に設定し、前記蓄電装置の蓄電割合が前記目標割合に近づくように前記エンジンおよび前記モータを制御するものとしてもよい。また、前記制御装置は、前記蓄電割合低下制御を実行する場合に前記蓄電割合制御を実行しない場合よりも高い値を前記エンジンの始動停止閾値に設定するものとしてもよい。
本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 HVECU70により実行される第1処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。 HVECU70により実行される第1処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。 HVECU70により実行される第2処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。 現地点からの各区間の標高と降坂路区間や急降坂路区間、SOC制御区間Ss、回生拡大要求区間Srを設定する様子との一例を示す説明図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、プラネタリギヤ30と、モータMG1,MG2と、インバータ41,42と、蓄電装置としてのバッテリ50と、油圧ブレーキ装置60と、ナビゲーション装置90と、ハイブリッド用電子制御ユニット(以下、「HVECU」という)70とを備える。
エンジン22は、ガソリンや軽油などを燃料として動力を出力する内燃機関として構成されており、ダンパ28を介してプラネタリギヤ30のキャリヤに接続されている。このエンジン22は、エンジン用電子制御ユニット(以下、「エンジンECU」という)24により運転制御されている。
エンジンECU24は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMや、データを一時的に記憶するRAM、入出力ポート、通信ポートを備える。エンジンECU24には、エンジン22を運転制御するのに必要な各種センサからの信号、例えば、エンジン22のクランクシャフト26の回転位置を検出するクランクポジションセンサ23からのクランク角θcrなどが入力ポートを介して入力されている。エンジンECU24からは、エンジン22を運転制御するための各種制御信号が出力ポートを介して出力されている。エンジンECU24は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。エンジンECU24は、クランクポジションセンサ23からのクランク角θcrに基づいてエンジン22の回転数Neを演算している。
プラネタリギヤ30は、シングルピニオン式の遊星歯車機構として構成されており、サンギヤと、リングギヤと、それぞれサンギヤおよびリングギヤに噛合する複数のピニオンギヤと、複数のピニオンギヤを自転(回転)かつ公転自在に支持するキャリヤとを有する。プラネタリギヤ30のサンギヤには、モータMG1の回転子が接続されている。プラネタリギヤ30のリングギヤには、駆動輪39a,39bにデファレンシャルギヤ38を介して連結された駆動軸36が接続されている。プラネタリギヤ30のキャリヤには、上述したように、ダンパ28を介してエンジン22のクランクシャフト26が接続されている。したがって、モータMG1、エンジン22、駆動軸36は、プラネタリギヤ30の共線図においてこの順に並ぶようにプラネタリギヤ30の3つの回転要素としてのサンギヤ、キャリヤ、リングギヤに接続されていると言える。
モータMG1は、例えば同期発電電動機として構成されており、上述したように、回転子がプラネタリギヤ30のサンギヤに接続されている。モータMG2は、例えば同期発電電動機として構成されており、回転子が駆動軸36に接続されている。インバータ41,42は、モータMG1,MG2の駆動に用いられると共に電力ライン54を介してバッテリ50に接続されている。電力ライン54には、平滑用のコンデンサ57が取り付けられている。モータMG1,MG2は、モータ用電子制御ユニット(以下、「モータECU」という)40によってインバータ41,42の図示しない複数のスイッチング素子がスイッチング制御されることにより、回転駆動される。
モータECU40は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMや、データを一時的に記憶するRAM、入出力ポート、通信ポートを備える。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するのに必要な各種センサからの信号、例えば、モータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの回転位置θm1,θm2や、モータMG1,MG2の各相に流れる電流を検出する電流センサ45u,45v,46u,46vからの相電流Iu1,Iv1,Iu2,Iv2などが入力ポートを介して入力されている。モータECU40からは、インバータ41,42の複数のスイッチング素子へのスイッチング制御信号などが出力ポートを介して出力されている。モータECU40は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。モータECU40は、回転位置検出センサ43,44からのモータMG1,MG2の回転子の回転位置θm1,θm2に基づいてモータMG1,MG2の電気角θe1,θe2や角速度ωm1,ωm2,回転数Nm1,Nm2を演算している。
バッテリ50は、例えばリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池として構成されており、電力ライン54に接続されている。このバッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、「バッテリECU」という)52により管理されている。
バッテリECU52は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMや、データを一時的に記憶するRAM、入出力ポート、通信ポートを備える。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。バッテリECU52に入力される信号としては、例えば、バッテリ50の端子間に取り付けられた電圧センサ51aからのバッテリ50の電圧Vbや、バッテリ50の出力端子に取り付けられた電流センサ51bからのバッテリ50の電流Ib、バッテリ50に取り付けられた温度センサ51cからのバッテリ50の温度Tbを挙げることができる。バッテリECU52は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。バッテリECU52は、電流センサ51bからのバッテリ50の電流Ibの積算値に基づいて蓄電割合SOCを演算している。蓄電割合SOCは、バッテリ50の全容量に対するバッテリ50から放電可能な電力量の割合である。
油圧ブレーキ装置60は、駆動輪39a,39bや従動輪39c,39dに取り付けられたブレーキホイールシリンダ66a〜66dと、ブレーキアクチュエータ64とを備える。ブレーキアクチュエータ64は、ソレノイドバルブなどを有し、ブレーキホイールシリンダ66a〜66dの油圧を調節して駆動輪39a,39bや従動輪39c,39dに付与する制動力を調節するするためのアクチュエータとして構成されている。このブレーキアクチュエータ64は、ブレーキ用電子制御ユニット(以下、「ブレーキECU」という)68により駆動制御されている。
ブレーキECU68は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMや、データを一時的に記憶するRAM、入出力ポート、通信ポートを備える。ブレーキECU68には、ブレーキアクチュエータ64を駆動制御するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。ブレーキECU68からは、ブレーキアクチュエータ64への駆動制御信号などが出力ポートを介して出力されている。ブレーキECU68は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。
ナビゲーション装置90は、装置本体92と、GPSアンテナ94と、ディスプレイ98とを備える。装置本体92は、図示しないが、CPUやROM、RAM、記憶媒体、入出力ポート、通信ポートを有する。装置本体92の記憶媒体には、地図情報などが記憶されている。地図情報には、サービス情報(例えば、観光情報や駐車場など)や、各区間(例えば、信号機間や交差点間など)の道路情報などがデータベースとして記憶されている。道路情報には、距離情報や、幅員情報、車線数情報、地域情報(市街地や郊外)、種別情報(一般道路や高速道路)、勾配情報、法定速度、信号機の数などが含まれる。GPSアンテナ94は、車両の現在地に関する情報を受信する。ディスプレイ98は、車両の現在地に関する情報や目的地までの走行予定ルートなどの各種情報を表示すると共にユーザが各種指示を入力可能なタッチパネルタイプのディスプレイとして構成されている。ナビゲーション装置90は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。
HVECU70は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMや、データを一時的に記憶するRAM、入出力ポート、通信ポートを備える。HVECU70には、各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。HVECU70に入力される信号としては、例えば、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号や、シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSPを挙げることができる。また、アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや、ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP、車速センサ88からの車速Vも挙げることができる。HVECU70は、上述したように、エンジンECU24やモータECU40、バッテリECU52、ブレーキECU68、ナビゲーション装置90と通信ポートを介して接続されている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、エンジン22の運転を伴って走行するハイブリッド走行(HV走行)モードや、エンジン22の運転停止を伴って走行する電動走行(EV走行)モードで走行する。
HV走行モードでアクセルオンのときには、HVECU70は、最初に、アクセル開度Accと車速Vとに基づいて走行に要求される(駆動軸36に要求される)要求トルクTd*を設定し、設定した要求トルクTd*に駆動軸36の回転数Nd(モータMG2の回転数Nm2)を乗じて走行に要求される走行用パワーPd*を計算する。続いて、バッテリ50の蓄電割合SOCから目標割合SOC*を減じた値(SOC−SOC*)が値0付近になるようにバッテリ50の充放電要求パワーPb*(バッテリ50から放電するときが正の値)を設定し、要求パワーPd*からバッテリ50の充放電要求パワーPb*を減じてエンジン22に要求される要求パワーPe*を設定する。そして、要求パワーPe*がエンジン22から出力されると共に要求トルクTd*が駆動軸36に出力されるようにエンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定する。そして、エンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*をエンジンECU24に送信すると共に、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信する。エンジンECU24は、エンジン22の目標回転数Ne*および目標トルクTe*を受信すると、エンジン22が目標回転数Ne*および目標トルクTe*に基づいて運転されるようにエンジン22の運転制御(吸入空気量制御や燃料噴射制御、点火制御など)を行なう。モータECU40は、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を受信すると、モータMG1,MG2がトルク指令Tm1*,Tm2*で駆動されるようにインバータ41,42の複数のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。
EV走行モードでアクセルオンのときには、HVECU70は、最初に、アクセル開度Accと車速Vとに基づいて要求トルクTd*を設定する。続いて、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定すると共に要求トルクTd*が駆動軸36に出力されるようにモータMG2のトルク指令Tm2*を設定し、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信する。モータECU40によるインバータ41,42の制御については上述した。
HV走行モードやEV走行モードでアクセルオフ且つブレーキオフのときには、HVECU70は、最初に、車速Vおよび後述の回生拡大要求の有無に基づいて負の範囲内で要求トルクTd*を設定する。続いて、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定すると共に要求トルクTd*が駆動軸36に出力されるようにモータMG2のトルク指令Tm2*を設定し、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信する。モータECU40によるインバータ41,42の制御については上述した。なお、このとき、エンジン22は、自立運転または運転停止される。
HV走行モードやEV走行モードでブレーキオンのときには、HVECU70は、最初に、ブレーキペダルポジションBPと車速Vとに基づいて負の範囲内で要求トルクTd*を設定する。続いて、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定すると共に要求トルクTd*が駆動軸36に出力されるようにモータMG2のトルク指令Tm2*および図示しない油圧ブレーキ装置60のトルク指令Tb*を設定し、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信すると共に油圧ブレーキ装置60のトルク指令Tb*をブレーキECU68に送信する。モータECU40によるインバータ41,42の制御については上述した。ブレーキECU68は、ブレーキトルク指令Tb*を受信すると、駆動輪39a,39bや従動輪39c,39dにトルク指令Tb*に応じた制動力が作用するように(詳細には、ブレーキホイールシリンダ66a〜66dから駆動輪39a,39bや従動輪39c,39dに付与する制動力が駆動軸36に換算したときにブレーキトルク指令Tb*となるように)ブレーキアクチュエータ64を制御する。なお、このとき、エンジン22は、自立運転または運転停止される。
HV走行モードのときには、バッテリ50の蓄電割合SOCが閾値Sref以上で、且つ、エンジン22の要求パワーPe*が閾値Pref未満に至ったときには、エンジン22の停止条件が成立したと判断し、エンジン22の運転を停止してEV走行モードに移行する。EV走行モードのときには、バッテリ50の蓄電割合SOCが閾値Sref未満に至ったときや、HV走行モードのときと同様に演算した要求パワーPe*が閾値Pref以上に至ったときには、エンジン22の始動条件が成立したと判断し、エンジン22を始動してHV走行に移行する。
また、ハイブリッド自動車20では、ナビゲーション装置90の装置本体92は、ユーザによるディスプレイ98の操作により目的地が設定されると、装置本体92の記憶媒体に記憶された地図情報とGPSアンテナ94からの車両の現在地と設定された目的地とに基づいて車両の現在地から目的地までの走行予定ルートを設定し、設定した走行予定ルートをディスプレイ98に表示してルート案内を行なう。なお、このとき、車両の現在地から目的地までの走行予定ルートの各区間(車両の現在地が含まれる現在区間から目的地が含まれる最終区間までの各区間)には、現在区間が更新されるごとに、S[1],S[2],・・・S[n](n:現在区間から最終区間までの区間数)の順に割り当てる(更新する)ものとした。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特に、ナビゲーション装置90により目的地までの走行予定ルートのルート案内を行なっているときの動作について説明する。図2および図3は、HVECU70により実行される第1処理ルーチンの一例を示すフローチャートであり、図4は、HVECU70により実行される第2処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。以下、順に説明する。
図2および図3の第1処理ルーチンについて説明する。このルーチンは、定期的に(例えば、所定距離ごとや所定時間ごとに)繰り返し実行される。このルーチンが実行されると、HVECU70は、最初に、降坂路検出フラグF1および急降坂路検出フラグF2を共にオフにする(ステップS100)。続いて、現在区間S[1]を対象区間S[i]に設定し(ステップS110)、設定した対象区間S[i]の区間番号iを最終区間S[n]の区間番号nと比較する(ステップS120)。
対象区間S[i]の区間番号iを最終区間S[n]の区間番号n以下のときには、ナビゲーション装置90から通信により対象区間S[i]の路面勾配θd[i](登坂側が正の値)を入力し(ステップS130)、入力した対象区間S[i]の路面勾配θd[i]を負(降坂側)の閾値θdref1と比較する(ステップS140)。ここで、閾値θdref1は、対象区間S[i]が降坂路であるか否かを判定するのに用いられる閾値であり、例えば、−1°〜−2°程度が用いられる。
ステップS140で対象区間S[i]の路面勾配θd[i]が閾値θdref1未満のときには、対象区間S[i]は降坂路であると判断し、降坂路の開始区間である降坂路開始区間Ds1を未設定であるか否かを判定する(ステップS150)。そして、降坂路開始区間Ds1を未設定であると判定したときには、対象区間S[i]を降坂路開始区間Ds1に設定すると共に(ステップS160)、降坂路検出フラグF1をオンにして(ステップS170)、ステップS180に進む。一方、降坂路開始区間Ds1を設定済みであると判定したときには、ステップS160,S170の処理を実行せずに、ステップS180に進む。
続いて、急降坂路の終了区間である急降坂路終了区間De2を未設定であるか否かを判定する(ステップS180)。そして、急降坂路終了区間De2を設定済みであると判定したときには、対象区間S[i]の区間番号iを値1だけインクリメントして(ステップS260)、ステップS120に戻る。
ステップS180で急降坂路終了区間De2を未設定であると判定したときには、対象区間S[i]の路面勾配θd[i]を閾値θdref1よりも小さい(絶対値としては大きい)閾値θdref2と比較する(ステップS190)。ここで、閾値θdref2は、対象区間S[i]が急降坂路であるか否かを判定するのに用いられる閾値であり、例えば、−3°〜−4°程度が用いられる。
ステップS190で対象区間S[i]の路面勾配θd[i]が閾値θdref2未満のときには、対象区間S[i]は急降坂路であると判断し、急降坂路の開始区間である急降坂路開始区間Ds2を未設定であるか否かを判定する(ステップS200)。そして、急降坂路開始区間Ds2を未設定であると判定したときには、対象区間S[i]を急降坂路開始区間Ds2に設定すると共に(ステップS210)、急降坂路検出フラグF2をオンにし(ステップS220)、対象区間S[i]の区間番号iを値1だけインクリメントして(ステップS260)、ステップS120に戻る。
ステップS200で急降坂路開始区間Ds2を設定済みであると判定したときには、ステップS200,S210の処理を実行せずに、対象区間S[i]の区間番号iを値1だけインクリメントして(ステップS260)、ステップS120に戻る。
ステップS190で対象区間S[i]の路面勾配θd[i]が閾値θdref2以上のときには、対象区間S[i]は急降坂路でないと判断し、急降坂路検出フラグF2がオンかオフかを判定する(ステップS230)。そして、急降坂路検出フラグF2がオンであると判定したときには、急降坂路を検出済みであると判断し、対象区間S[i]の1つ手前(車両の現在地側)の区間S[i−1]を急降坂路終了区間De2に設定し(ステップS240)、対象区間S[i]の区間番号iを値1だけインクリメントして(ステップS260)、ステップS120に戻る。
ステップS230で急降坂路検出フラグF2がオフであると判定したときには、急降坂路を未検出であると判断し、ステップS240の処理を実行せずに、対象区間S[i]の区間番号iを値1だけインクリメントして(ステップS260)、ステップS120に戻る。
ステップS140で対象区間S[i]の路面勾配θd[i]が閾値θdref1以上のときには、対象区間S[i]は降坂路でないと判断し、降坂路検出フラグF1がオンかオフかを判定する(ステップS250)。降坂路検出フラグF1がオフであると判定したときには、降坂路を未検出であると判断し、対象区間S[i]の区間番号iを値1だけインクリメントして(ステップS260)、ステップS120に戻る。
ステップS250で降坂路検出フラグF1がオンであると判定したときには、降坂路を検出済みであると判断し、対象区間S[i]の1つ手前の区間S[i−1]を降坂路の終了区間である降坂路終了区間De1に設定し(ステップS270)、降坂路開始区間Ds1および降坂路終了区間De1に基づいてSOC制御要求区間Ssを設定する(ステップS280)。実施例では、降坂路開始区間Ds1の開始地点よりも所定距離ΔL(例えば、1km〜3km程度)だけ手前の地点から降坂路終了区間De1の終了地点までをSOC制御要求区間Ssに設定するものとした。
続いて、急降坂路検出フラグF2がオンかオフかを判定する(ステップS290)。そして、急降坂路検出フラグF2がオンであると判定したときには、急降坂路を検出済みであると判断し、対象区間S[i]の1つ手前の区間S[i−1]を急降坂路終了区間De2に設定し(ステップS290)、急降坂路開始区間Ds2および急降坂路終了区間De2に基づいて回生拡大要求区間Srを設定して(ステップS310)、本ルーチンを終了する。実施例では、急降坂路開始区間Ds2の開始地点から急降坂路終了区間De2の終了地点までを回生拡大要求区間Srに設定するものとした。
ステップS290で急降坂路検出フラグF2がオフであると判定したときには、急降坂路を未検出であると判断し、ステップS300,S310の処理を行なわずに、本ルーチンを終了する。
ステップS120で対象区間S[i]の区間番号iが最終区間S[n]の区間番号nよりも大きいときには、降坂路検出フラグF1がオンかオフかを判定する(ステップS320)。そして、降坂路検出フラグF1がオンであると判定したときには、降坂路を検出済みであると判断し、最終区間S[n]を降坂路終了区間De1に設定し(ステップS330)、上述のステップS280の処理と同様にSOC制御要求区間Ssを設定する(ステップS340)。
続いて、急降坂路検出フラグF2がオンかオフかを判定する(ステップS350)。そして、急降坂路検出フラグF2がオンであると判定したときには、急降坂路を検出済みであると判断し、最終区間S[n]を急降坂路終了区間De2に設定し(ステップS360)、上述のステップS310の処理と同様に回生拡大要求区間Srを設定して(ステップS370)、本ルーチンを終了する。
ステップS320で降坂路検出フラグF1がオフであると判定したときには、降坂路を未検出であると判断し、ステップS330〜S370の処理を実行せずに、本ルーチンを終了する。また、ステップS350で急降坂路検出フラグF2がオフであると判定したときには、急降坂路を未検出であると判断し、ステップS360,S370の処理を実行せずに、本ルーチンを終了する。
図5は、現地点からの各区間の標高と降坂路区間や急降坂路区間、SOC制御区間Ss、回生拡大要求区間Srを設定する様子との一例を示す説明図である。図中、「P1」〜「P6」は、走行予定ルートの現在地よりも目的地側の各地点を示す。図示するように、現在地から順に各区間を見て、路面勾配θdが閾値θdref1未満になる最初の区間(地点P2を開始地点とする区間)を降坂路開始区間Ds1に設定すると共にその後に路面勾配θdが閾値θdref1以上になる直前の区間(路面勾配θdが閾値θdref1未満の最後の区間、地点P6を終了地点とする区間)を降坂路終了区間De1に設定する。また、現在地から順に各区間を見て、路面勾配θdが閾値θdref2未満になる最初の区間(地点P3を開始地点とする区間)を急降坂路開始区間Ds2に設定すると共にその後に路面勾配θdが閾値θdref2以上になる直前の区間(路面勾配θdが閾値θdref2未満の最後の区間、地点P4を終了地点とする区間)を急降坂路終了区間De1に設定する。なお、実施例では、その後に路面勾配θdが閾値θdref2未満になっても(地点P5〜P6)、急降坂路開始区間Ds2および急降坂路終了区間De1を設定しないものとした。そして、降坂路開始区間Ds1の開始地点P2よりも所定距離ΔLだけ手前の地点P1から降坂路終了区間De1の終了地点P6までをSOC制御要求区間Ssに設定すると共に、急降坂路開始区間Ds2の開始地点P3から急降坂路終了区間De2の終了地点P4までを回生拡大要求区間Srに設定する。
次に、図4の第2処理ルーチンについて説明する。このルーチンは、定期的に(例えば、所定距離ごとや所定時間ごとに)繰り返し実行される。このルーチンが実行されると、HVECU70は、最初に、ナビゲーション装置90から通信により車両の現在地を入力し(ステップS400)、車両の現在地がSOC制御区間Ss内であるか否かを判定する(ステップS410)。
そして、車両の現在地がSOC制御区間Ss外であると判定したときには、バッテリ50の目標割合SOC*に通常の値S1を設定すると共に(ステップS420)、閾値Prefに通常の値P1を設定する(ステップS430)。一方、車両の現在地がSOC制御区間Ss内であると判定したときには、バッテリ50の目標割合SOC*に通常の値S1よりも低い値S2を設定すると共に(ステップS440)、閾値Prefに通常の値P1よりも大きい値P2を設定する(ステップS450)。
こうしたステップS420,S440の処理により、HV走行モードでのアクセルオン時に、SOC制御区間Ss内のときにはSOC制御区間Ss外のときに比して、バッテリ50の充放電要求パワーPb*が大きくなりやすく、エンジン22の要求パワーPe*が小さくなりやすく、バッテリ50の蓄電割合SOCが低下しやすい。また、ステップS430,S450の処理により、車両の現在地がSOC制御区間Ss内のときにはSOC制御区間Ss外のときに比して、HV走行モードおよびEV走行モードのうちEV走行モードを選択しやすく、アクセルオン時にバッテリ50の蓄電割合SOCが低下しやすい。
続いて、車両の現在地が回生拡大要求区間Sr内であるか否かを判定する(ステップS460)。そして、車両の現在地が回生拡大要求区間Sr内であると判定したときには、回生拡大要求を生成して(ステップS470)、本ルーチンを終了する。一方、車両の現在地が回生拡大要求区間Sr外であると判定したときには、ステップS470の処理を実行せずに、本ルーチンを終了する。
実施例では、HV走行モードやEV走行モードでアクセルオフ且つブレーキオフのときには、車速Vおよび回生拡大要求の有無に基づいて、負の範囲内で且つ回生拡大要求が行なわれているときには行なわれていないときに比して小さくなるように(絶対値としては大きくなるように)要求トルクTd*を設定し、要求トルクTd*がモータMG2から駆動軸36に出力されるようにモータMG2を制御する。このように要求トルクTd*を設定することにより、車両の現在地が回生拡大要求区間Sr内のときには回生拡大要求区間Sr外のときに比して小さくなるように要求トルクTd*を設定することになる。これにより、急降坂路で、運転者によりブレーキペダル85が踏み込まれて油圧ブレーキ装置60が作動するのを抑制することができる。この結果、モータMG2の回生駆動によるエネルギ回収量が低下するのを抑制することができ、車両のエネルギ効率の向上を図ることができる。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20では、降坂路開始区間Ds1の開始地点よりも所定距離ΔLだけ手前の地点から降坂路終了区間De1の終了地点までをSOC制御要求区間Ssに設定し、SOC制御要求区間Ss内を走行する際には、SOC制御要求区間Ss外を走行する際に比してバッテリ50の目標割合SOC*を低くすると共に閾値Prefを大きくする。そして、降坂路を走行する際にアクセルオフ且つブレーキオフのときには、急降坂路である場合に急降坂路でない場合よりも大きい制動力が車両に作用するようにモータMG2を制御する。これにより、急降坂路で、運転者によりブレーキペダル85が踏み込まれて油圧ブレーキ装置60が作動するのを抑制することができる。この結果、降坂路でモータMG2の回生駆動によるエネルギ回収量が低下するのを抑制することができ、車両のエネルギ効率の向上を図ることができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、降坂路開始区間Ds1の開始地点よりも所定距離ΔLだけ手前の地点から降坂路終了区間De1の終了地点までをSOC制御要求区間Ssに設定するものとしたが、降坂路開始区間Ds1の開始地点よりも所定距離ΔLだけ手前の地点から降坂路開始区間Ds1の開始地点までをSOC制御要求区間Ssに設定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、降坂路開始区間Ds1の開始地点よりも所定距離ΔLだけ手前の地点から降坂路終了区間De1の終了地点までをSOC制御要求区間Ssに設定すると共に、急降坂路開始区間Ds2の開始地点から急降坂路終了区間De2の終了地点までを回生拡大要求区間Srに設定するものとした。しかし、SOC制御要求区間Ssが所定距離Ssrefよりも長いときには、回生拡大要求区間Srを設定しないものとしてもよい。これは、SOC制御要求区間Ssが比較的長いときには、急降坂路で運転者によりブレーキ操作が行なわれて油圧ブレーキ装置60が作動しても、降坂路全体でモータMG2の回生駆動によるエネルギ回収量を十分に確保することができると考えられるためである。
実施例のハイブリッド自動車20では、降坂路に、路面勾配θdが閾値θdref2未満の区間が路面勾配θdが閾値θdref2以上の区間を挟んで複数含まれる場合(図5の地点P3〜P4および地点P5〜P6)、急降坂路区間(回生拡大要求区間Sr)を1つだけ設定するものとしたが、それぞれ急降坂路区間(回生拡大要求区間Sr)として設定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、車両の現在地がSOC制御要求区間Ss内のときには、SOC制御要求区間Ss外のときに比して、HV走行モードのときに用いるバッテリ50の目標割合SOC*を小さくすると共にエンジン22の始動停止判定に用いる閾値Prefを大きくするものとしたが、バッテリ50の目標割合SOC*を小さくすることと、閾値Prefを大きくすることと、のうちの何れか1つだけを行なうものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、蓄電装置として、バッテリ50を用いるものとしたが、キャパシタを用いるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジンECU24とモータECU40とバッテリECU52とHVECU70とを備えるものとしたが、これらのうちの少なくとも2つを単一の電子制御ユニットとして構成するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、駆動輪39a,39bに連結された駆動軸36にプラネタリギヤ30を介してエンジン22およびモータMG1を接続すると共に駆動軸36にモータMG2を接続し、モータMG1,MG2に電力ラインを介してバッテリ50を接続する構成とした。しかし、駆動輪39a,39bに連結された駆動軸36に変速機を介してモータを接続すると共にモータにクラッチを介してエンジンを接続し、モータに電力ラインを介してバッテリを接続するいわゆる1モータハイブリッド自動車の構成としてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン22が「エンジン」に相当し、モータMG2が「モータ」に相当し、バッテリ50が「蓄電装置」に相当し、油圧ブレーキ装置60が「油圧ブレーキ装置」に相当し、HVECU70とエンジンECU24とモータECU40とブレーキECU68とが「制御装置」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、ハイブリッド車両の製造産業などに利用可能である。
20 ハイブリッド自動車、22 エンジン、23 クランクポジションセンサ、24 エンジンECU、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 プラネタリギヤ、36 駆動軸、38 デファレンシャルギヤ、39a,39b 駆動輪、39c,39d 従動輪、40 モータECU、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、45u,45v,46u,46v 電流センサ、50 バッテリ、51a 電圧センサ、51b 電流センサ、51c 温度センサ、52 バッテリECU、54 電力ライン、57 コンデンサ、60 油圧ブレーキ装置、64 ブレーキアクチュエータ、66a〜66d ブレーキホイールシリンダ、68 ブレーキECU、70 HVECU、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、90 ナビゲーション装置、92 装置本体、94 GPSアンテナ、98 ディスプレイ、MG1,MG2 モータ。

Claims (1)

  1. 走行用のエンジンおよびモータと、
    前記モータと電力をやりとりする蓄電装置と、
    車両に油圧による制動力を付与可能な油圧ブレーキ装置と、
    前記エンジンおよび前記モータを制御すると共に運転者のブレーキ操作に応じて前記油圧ブレーキ装置を作動させ、更に、走行予定ルートに降坂路が含まれる場合、前記降坂路の開始地点よりも手前の所定地点を通過してから少なくとも前記降坂路の開始地点を通過するまで、前記所定地点を通過する前に比して前記蓄電装置の蓄電割合が小さくなるように前記エンジンおよび前記モータを制御する蓄電割合低下制御を実行する制御装置と、
    を備えるハイブリッド車両であって、
    前記制御装置は、前記降坂路を走行する際にアクセルオフ且つブレーキオフのときには、路面勾配が降坂側の所定勾配よりも大きい場合に前記路面勾配が前記所定勾配以下の場合よりも大きい制動力が車両に作用するように前記モータを制御する、
    ハイブリッド車両。
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