JP2020169881A - 物理量センサ素子、圧力センサ、マイクロフォン、超音波センサおよびタッチパネル - Google Patents

物理量センサ素子、圧力センサ、マイクロフォン、超音波センサおよびタッチパネル Download PDF

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Abstract

【課題】感度および耐久性が良好であって、小型化可能な物理量センサ素子、圧力センサなどを提供する。【解決手段】磁化された磁化部である磁化膜123を有し、変形することにより膜の延在方向とは交差する方向に磁化膜123が振動する膜部120と、磁化膜123の振動による磁場の変動によって歪を生じる磁歪部である磁歪層155と、磁歪層155の歪による変形を検知する圧電層152とからなる非接触検知部150と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、物理量センサ素子およびこれを用いる圧力センサ、マイクロフォン、超音波センサおよびタッチパネルに関する。
近年、スマートフォンや、車載機器、IоTデバイスなどに用いるために、小型で検出精度の高い物理量センサが求められている。電気や磁気を利用した従来の物理量センサとしては、たとえば、磁歪層の歪による透磁率変化を、検出コイルにより検出する技術が提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、検出コイルによって磁歪層の歪による透磁率変化を検出するセンサでは、検出コイルによる検出感度が低く、小型化および検出精度の点で課題を有している。一方、MR(磁気抵抗)効果を用いたセンサ(歪検出素子)も提案されており(特許文献2参照)、このようなセンサは、薄膜技術を用いて小型化することが可能である。
しかしながら、MR(磁気抵抗)効果を用いた従来のセンサは、たとえば圧力のような、検出対象からの直接的な力によって変形する膜(メンブレン)に対して、検出素子が直接設けられる接触型であるため、検出素子が変形する、もしくは応力を受けることで、耐久性の点で課題がある。
特開平2−10233号公報 特開2016−161410号公報
本発明は、このような実情に鑑みてなされ、感度および耐久性が良好であって、小型化可能な物理量センサ素子およびこれを用いる圧力センサ、マイクロフォン、超音波センサおよびタッチパネルに関する。
上記目的を達成するために、本発明に係る物理量センサ素子は、
磁化された磁化部を有し、変形することにより膜の延在方向とは交差する方向に前記磁化部が変位する膜部と、
前記磁化部の変位による磁場の変動によって歪を生じる非接触検知部と、を有する。
本発明に係る物理量センサ素子では、振動する磁化部を有する膜部と、磁場の変動によって歪を生じる検知部とを組み合わせて物理量センサ素子を構成している。このような磁化部と、磁化部の変位を検知する検知部は検出感度が高く、小型化に適している。また、検出部が可動な磁化部に対して非接触であるため、検知部の耐久性が良好である。
また、たとえば、前記検知部は、
前記磁場の変動によって歪を生じる磁歪部と、
前記磁歪部の前記歪による応力が伝えられる圧電部と、
前記圧電部に電気的に接続する電極部と、を有してもよい。
本件の物理量センサ素子に用いられる検知部は圧電部を有しており、応力による圧電効果を電極部で検出する構造のため、検出のためのバイアス電流による電力消費を少なくするか、もしくは、無くすことができる。このため、この検知部を用いた物理量センサ素子も低消費電力になる。
また、たとえば、前記検知部は、
層状の前記磁歪部である磁歪層と、
層状の前記圧電部である圧電層と、
層状の前記電極部であって、前記圧電部に直接接触する電極層と、
を含む少なくとも3つの層が積層されてなるものであってもよい。
このような多層構造の検知素子は、磁歪層の歪を、圧電層および電極層を用いて効果的に検出することができるので、検出感度が高く、小型化に有利である。
また、たとえば、 前記磁化部は、磁化の方向が前記磁化部の変位方向に交差する磁化膜を有してもよく、
前記検知部は、前記磁化部に対して、前記変位方向に垂直な方向に配置されてもよい。
磁化の方向が変位方向と交差する磁化膜と、変位方向に垂直な方向に配置される検知部を組み合わせることにより、このような物理量センサ素子は、薄型化の観点で有利である。また、たとえば、磁化膜を挟んで、振幅方向に垂直な方向の両側に、2つの検知部を対称に配置することにより、センサの検出精度を高めることができる。
また、たとえば、前記磁化部は、磁化の方向が前記磁化部の振動の変位方向に平行な磁化膜を有してもよく、
前記検知部は、前記磁化部に対して、前記変位方向に対向するように配置されてもよい。
磁化の方向が変位方向と平行な磁化膜と、変位方向に対向するように配置される検知部を組み合わせることにより、垂直磁気異方性をもたない磁化膜を用いた場合に比べて、検出感度を高めることができる。また、たとえば、磁化膜を挟んで、変位方向に対向する両側に、2つの検知部を対称に配置することにより、センサの検出精度を高めることができる。
また、たとえば、前記検知部は、前記磁歪層と前記圧電層との間に配置される中間層をさらに含む、少なくとも4つの層が積層されてなるものであってもよく、
前記中間層は、前記磁歪層の前記歪による変形応力を前記圧電層に伝える剛性を有していてもよい。
検出素子において、このような中間層が磁歪層と圧電層の間に配置されることにより、センサの検出感度を上昇させることが可能であり、また、センサの消費電力も低減することができる。
また、たとえば、前記磁歪部は、Fe、Cо、Niのうちから選ばれる少なくとも1つの元素を含んでもよい。
磁歪部の材質は特に限定されないが、このような元素を含むことにより、磁歪部に生じる単位磁場変化量あたりの磁歪を大きくすることができ、センサの感度向上に資する。
また、たとえば、前記磁歪層は、B、Si、Ge、As、Sb、Teのうちから選ばれる少なくとも1つの元素を含む微結晶もしくはアモルファスを含んでいてもよい。
このような磁歪部は、磁歪部の構造における長距離秩序が減少することに起因して、弱磁場での磁歪が生じやすくなる。このため、このような磁歪部を有する物理量センサ素子は、感度が良好であるとともに、磁歪部の周辺に形成するバイアス磁場を弱くする、もしくは、無くすことが可能であり、小型化に対して有利である。
また、たとえば、本発明に係る圧力センサは、上記いずれかの物理量センサ素子を用いる。
また、たとえば、本発明に係るマイクロフォンは、上記いずれかの物理量センサ素子を用いる。
また、たとえば、本発明に係る超音波センサは、上記いずれかの物理量センサ素子を用いる。
また、たとえば、本発明に係るタッチパネルは、上記いずれかの物理量センサ素子を用いる。
上記した物理量センサ素子を用いることにより、感度および耐久性が良好で、低消費電力の圧力センサ、マイクロフォン、超音波センサおよびタッチパネルを提供することができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る物理量センサ素子の模式外観図である。 図2は、図1に示す本発明の第1実施形態に係る物理量センサ素子のII-II線に沿う断面図である。 図3は、本発明の第2実施形態に係る物理量センサ素子の模式外観図である。 図4は、図3に示す本発明の第2実施形態に係る物理量センサ素子のIV-IV線に沿う断面図である。 図5は、本発明の第3実施形態に係るマイクロフォンの模式外観図である。 図6は、図5に示すマイクロフォンのVI-VI線に沿う断面図である。 図7は、図5に示すマイクロフォンに含まれる第1基材および第2基材などの斜視図である。
以下に、各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。また、本願明細書と各図において、既出の図によって説明したものと同様の要素には、同一の符号を付し、詳細な説明は適宜省略する場合がある。
第1実施形態
まず、図1〜図3を参照して、第1実施形態に係る検知部及びこれを搭載した物理量センサ素子100について説明する。図1〜図3は、第1実施形態に係る物理量センサ素子100の構成を例示する模式図である。第1実施形態では、物理量センサ素子100を例に説明を行うが、他の実施形態等で説明するように、圧力センサ、マイクロフォン、超音波センサ、タッチパネルなど、物理量センサ素子は他のセンサやデバイスなどにも利用することができる。
図1は、第1実施形態に係る物理量センサ素子100の外観斜視図であり、図2は図1に示す物理量センサ素子100のII-II線に沿う断面図である。
図1に示すように、物理量センサ素子100は、基材110と、基材110の内部に設けられる膜部120と、膜部120のX方向両側に、それぞれ配置される検知部150とを有する。また、物理量センサ素子100は、基材110の基材上面115に設けられる第1電極端子114、第2電極端子115、第1の配線112、第2の配線113などを有する。
図1に示すように、物理量センサ素子100は、略直方体形状であり、シリコン基板などから作製された基材110に、後述する膜部120や検知部150が設けられている。図1に示すように、基材110には、基材110をZ軸方向に貫通する空洞部111が形成されている。空洞部111は、基材上面116および基材下面117の両方に開口しており、開口形状は略矩形である。
図1および図2に示すように、膜部120と検知部150は、空洞部111における基材上面116側の開口を、部分的に塞ぐように設けられている。以下、膜部120と検知部150の詳細形状を、断面図である図2を用いて説明する。
膜部120は、磁化された磁化部としての磁化膜123と、基材110に接続する膜支持部121とを有しており、2層構造である。X軸方向に沿って膜部120を通る断面による断面図である図2に示すように、磁化膜123は、膜支持部121の上面に設けられている。
図2に示すように、膜部120は外力を受けて変形するようになっており、膜部120が変形することにより、磁化膜123は、膜の延在方向であるXY平面方向とは交差する方向に変位するようになっている。膜部120の一部である膜支持部121は、基材110の上層部分である基材上層部110aと、膜支持部121のY軸正方向側で一体に連続している。これにより、膜支持部121が接続する基材110は、空洞部111に突出する膜部120が、外力に応じて撓むことができるように、膜部120を支持する。
このように、図2に示す膜部120は、変形可能であり、膜部120が有する磁化膜123は、外力に応じて変位する。磁化膜123の変位の振幅方向は、Z軸方向である。図2に示すように、物理量センサ素子100では、基材110の下層部分である基材下層部110bには、Z軸方向に貫通する直方体状の縦穴である空洞部111が形成されており、空洞部111の上方開口を部分的に塞ぐ膜部120が、基材110に対してカンチレバー状(片持ち梁状)に設けられている。
空洞部111の内部は、膜部120を変位させることが出来るように設計されている。空洞部111は、図2に示すように基材110の外部と連通していてもよいが、膜部120が変位できる限りにおいて、これとは異なる構造であってもよい。たとえば、空洞部111は密閉されていてもよく、空洞部111は減圧状態または真空状態であっても良い。また、空洞部111の内部には、空気などの気体または液体が充填されていても良い。
磁化膜123の厚みは特に限定されないが、膜支持部121への重量的負担をかけないために、かつ、磁化膜123の磁化容易軸を形状磁気異方性によって膜部120の変位の振幅方向と交差する方向に向かせるために、非常に薄く形成されることが好ましく、たとえば、膜支持部121より薄いことが好ましい。
膜部120は、基材110と比較して薄く形成される。膜部120の厚み(Z軸方向の幅)は、例えば、0.1μm以上3μm以下とすることができ、0.2μm以上1.5μm以下であることが好ましい。膜支持部121には、たとえば、厚さが0.2μmの酸化シリコン膜と、厚さが0.4μmのシリコン膜との積層体を用いることができるが、これとは異なり、膜支持部121は均一な膜であってもよい。また、膜部120の1辺(平面寸法)は、50μm以上10000μmとすることができる。
磁化膜123は、磁化容易軸の方向が、外力による磁化膜123の変位の振幅方向であるZ軸方向に交差する方向であり、特に垂直磁化を有する膜構成としない。これに、磁化容易軸に沿って外部磁界を印加することで、磁化膜123に残留磁化を形成し、本実施形態における磁化膜123の磁化の方向は、図2に示すように、磁化膜123の振動の変位方向であるZ軸方向に垂直であるX軸方向になる。言い換えると、磁化膜123の磁化の方向は、磁化膜123および膜部120の延在方向に平行であり、このような磁化膜123は、後述する垂直磁化を有する磁化膜(図6参照)に比べて、製造が容易である。
図2に示すように、磁化膜123は、磁化膜123の変位の振幅方向に垂直な方向に広がる磁場を形成する。検知部150周辺の磁場の強さは、検知部150が膜部120の磁化膜123に対して、磁化膜123の変位の振幅方向に垂直な方向に配置されることにより、磁化膜123の変位に伴い大きく変化する。検知部150は、磁化膜123の振動によって生じる磁場変動を検知し、この磁場変動に応じて信号(電位差)を発生する。物理量センサ素子100は、検知部150が生じる信号の変化を検出することにより、膜部120が受ける外力を検出する。
基材110の材質は特に限定されないが、例えばシリコンなどの半導体材料、金属などの導電材料、または、セラミックスや樹脂などの絶縁性材料などが挙げられる。また、基材110は、例えば、酸化シリコンや窒化シリコンなどを含んでいても良い。
膜支持部121の材質は、特に限定されないが、基材110の材質と同じであってもよく、基材110の材質と異なっていてもよい。また、膜支持部121としては、たとえば、シリコン、SiOやSiNのようなシリコンの酸化物または窒化物、ポリイミドまたはパラキシリレン系ポリマーなどのフレキシブルプラスティック材料などが挙げられる。また、膜支持部121の材料には、Al、Pt等の金属材料を用いても良い。また、膜支持部121は、酸化シリコン、窒化シリコン及び酸窒化シリコンの少なくともいずれかを含んでも良い。
磁化膜123の材質は、特に限定されないが、たとえば、Co、Fe及びNiよりなる群から選択された少なくとも1つ以上の元素を含む材料が挙げられる。また、磁化膜123として、Co、Fe及びNiよりなる群から選択された少なくとも1つの元素を含む金属、合金、または、これらに非磁性元素を添加した材料を用いても良い。
図1に示すように、物理量センサ素子100は、2つの検知部150を有しており、2つの検知部150は、膜部120およびこれに含まれる磁化膜123を、X軸方向両側から挟むように、対称に配置されている。検知部150は、図1および図2から理解できるように、Y軸方向の両側で、基材上層部110aを介して基材110に接続している。このように、検知部150は、両端固定梁(両持ち梁)構造により、基材110によって支持されている。
図2に示すように、検知部150は、層状の磁歪部である磁歪層155と、層状の圧電部である圧電層152と、層状の電極部である第1電極153および第2電極154と、支持層151とを有する。検知部150は、磁化膜123の変位による磁場の変動によって歪を生じる磁歪層155を有しており、膜部120が受けた外力を、非接触で検知する。
検知部150は、必ずしも多層構造でなくてもよいが、図2に示すように、磁歪層155、圧電層152および第1電極153を含む少なくとも3層が積層されてなる積層構造を有することが、検知部150の感度を向上させる観点から好ましい。Y軸に沿って検知部150を通る断面による断面図である図2に示すように、検知部150の磁歪層155、第1電極153、第2電極154および圧電層152は、支持層151の上面に設けられている。
図5に示すように、検知部150の一部である支持層151は、基材110の上層部分である基材上層部110aと、支持層151のY軸方向両側で一体に連続している。検知部150を図5に示すような両端固定梁構造とすることにより、磁場変動に伴う検知部150の変形をできる限り阻害しない状態で、検知部150を保持できる。また、検知部150自体がZ軸方向に変位することを防止することができる。ただし、検知部150の保持構造は、両端固定梁構造に限定されず、片持ち梁構造その他の構造であってもよい。
図2に示すように、支持層151の上には、磁歪層155、第1電極153、圧電層152および第2電極154が、下から磁歪層155、第1電極153、圧電層152、第2電極154の順に積層されている。第1電極203および第2電極154は、圧電層152に電気的に接続している。本実施形態では、図2に示すように、第1電極153と第2電極154とは、圧電層152と同様に層状であり、間に圧電層152を挟んでZ軸方向に積層している。第1電極153は、圧電層152の下面に直接接触しており、第2電極154は圧電層152の上面に直接接触している。
磁歪層155は、磁場の変動によって歪を生じるものであれば特に限定されないが、磁歪層155としては、たとえば、Co、Fe及びNiよりなる群から選択された少なくともいずれか、もしくは、これらの材料から選択された少なくとも1つの材料を含む合金など、磁気と変位が線形に応答する材料を用いることが好ましい。
さらに、磁歪層155には、Co、Fe及びNiよりなる群から選択された少なくとも1つの材料を含む金属または合金に、非磁性元素を添加した材料を用いた薄膜でも良い。特に半金属材料、B、Si、Ge、As、Sb、Teは、前述の金属及びその合金薄膜のアモルファス化を促進することが知られている。たとえば、FeCо系合金薄膜にSi、Bを添加することで薄膜のアモルファス化が促進され、FeCo薄膜においてbcc構造のピークが消えてハロー化する。アモルファス化された薄膜は、低磁場応答に優れる。したがって、磁歪層155としては、Co、Fe及びNiよりなる群から選択された少なくとも1つの材料を含む金属または合金薄膜に、B、Si、Ge、As、Sb、Teの中から選ばれる1種類以上の元素が含まれる薄膜を用いることが、特に好ましい。
図2に示す検知部150に含まれる圧電層152としては、例えば、PZTやKNN、AlNが用いられるがPZTを用いることが好ましい。
第1電極153および第2電極154としては、導電性の金属や酸化物が用いられるが、Ptを用いることが好ましい。
図2に示す検知部150が、膜部120の磁化膜123の変位による磁場変動を検知して、磁歪層155にX軸方向のひずみが生じると、磁歪層155の歪による応力は、第1電極153を介して圧電層152に伝えられ、圧電層152を含む検知部150が変形する。そうすると、圧電層152の圧電効果によって、第1電極153と第2電極154との間に電位差が生じる。
このように、検知部150では、圧電層152が第1電極153と第2電極154との間に設けられ、第1電極153を介して、検知部150下面側に磁歪層155が設けられる。このような検知部150において、磁歪層155が膜部120の磁化膜123の変位により生じる磁場変動を検知すると、圧電層152を挟む第1電極153と第2電極154との間の電位差が変化する。さらに、第1電極153と第2電極154との間の電位差の変化を、図1に示す第1の配線112、第2の配線113、第1電極端子114および第2電極端子115を介して接続される図示しない電圧計で測定する。これにより、物理量センサ素子100は、膜部120の磁化膜123の変位に伴い検知部150に生じた磁場変動を検出し、膜部120に加えられた外力を検出することができる。出力電圧が小さい場合など必要に応じて、電極端子と電圧計の間に挿入されるチャージアンプなどの増幅器を用いてもよい。
図1に示すように、物理量センサ素子100の基材上面116に設けられる第1電極端子114は、それぞれの検知部150の第1電極153に、第1の配線112を介して電気的に接続されている。また、基材上面116に設けられる第2電極端子115は、それぞれの検知部150の第2電極154に、第2の配線113を介して電気的に接続されている。2つの検知部150は第1電極153同士が外部電極を通じて電気的に接続しており、素子間のグラウンド電圧を安定させている。
図1〜図2に示すように、2つ以上の検知部150を磁場の発生方向に合わせた膜部120の両側に配した物理量センサ素子100は、各検知部150から得られる信号の差分解析を行うことでノイズ低減を行い、出力のSN比を高めることができる。たとえば、検知部150を2つ有する物理量センサ素子100において、それぞれの検知部150から2つの信号が得られた場合、各信号に同じ発生源の低周波ノイズ成分がのっていた場合でも、差分信号を取ることで、ノイズをキャンセルした信号が得られる。
ただし、物理量センサ素子100に含まれる検知部150の数は、これに限定されず、1つであってもよく、3つ以上であってもよい。なお、膜部120の膜支持部121と検知部150の支持層151が、同一のSiO/Si層で形成されている物理量センサ素子100は、膜部120の振動に起因する低周波ノイズが、検知部の信号に乗りやすい場合がある。このため、物理量センサ素子100は、差分解析によるノイズ低減を行い、SN比を高めることができるように、2つ以上の検知部150を有することが好ましい。
第1実施形態の説明で述べたように、物理量センサ素子100は、変位する磁化膜123を有する膜部120と、磁場の変動によって歪を生じる検知部150とを組み合わせて構成されている。このような磁化膜123と、磁化膜123の振動による磁歪を用いた検知部150は検出感度が高く、小型化に適している。また、検知部150が磁化膜123に対して非接触であるため、検知部150の耐久性が良好である。また、カンチレバー状の膜部120は、構造が単純で生産性が高く、また、耐久性が高いため、物理量センサ素子100は良好な信頼性を有する。
また、検知部150が圧電層152を有しており、応力による圧電効果を第1および第2電極153、154が検出することにより、このような物理量センサ素子100は、検出のためのバイアス電流などによる電力消費を無くすか、あるいは低減することが可能であり、低消費電力である。また、検知部150は、磁歪層155、第1電極153、第2電極154および圧電層152を積層した構造であり、磁場の変化を効率的に電気信号に変化することが可能であり、感度が良好である。
また、検知部150に含まれる磁歪層155は、アモルファスを含むことが好ましく、このような検知部150は、磁歪層155の周辺に形成するバイアス磁場を弱くするか、あるいはバイアス磁場を無くすことが可能であり、小型化および省電力化に対して、特に有利である。
第2実施形態
図3〜図4を参照して、第2の実施形態に係る物理量センサ素子200について説明する。図3〜図4は、第2の実施形態に係る物理量センサ素子200の構成を例示する模式図である。第2の実施形態に係る物理量センサ素子200の説明は、主に第1の実施形態にかかる物理量センサ素子100との相違点について行い第1実施形態に係る物理量センサ素子100との共通点については、説明を省略する。
図3は第2実施形態に係る物理量センサ素子200の外観斜視図であり、図4は図3に示す第2実施形態に係る物理量センサ素子200のIV-IV線に沿う断面図である。
第2の実施形態にかかる物理量センサ素子200では、図4に示すように、磁化膜223が、第1の実施形態にかかる物理量センサ素子100における磁化膜123に対し、膜支持部221の下面、すなわち基材210の下面である基材下面217側に配置されている点で図2に示す第1の実施形態にかかる物理量センサ素子100とは異なるが、図3〜図4に示すように、基材上層部210aおよび基材下層部210bからなる基材210に対して、カンチレバー状(片持ち梁状)に設けられている点は、第1の実施形態にかかる物理量センサ素子100と同様である。
また、図4に示すように、第2の実施形態にかかる物理量センサ素子200の検知部250において、第1電極253と支持層251を介して、検知部250下面側に磁歪層255が設けられる点が第1の実施形態にかかる物理量センサ素子100と異なるが、圧電層252が第1電極253と第2電極254との間に設けられる点は同様である。
第2の実施形態にかかる物理量センサ素子200の検知部250の支持層251は、磁歪層255と圧電層252との間に配置されており、磁歪層255の歪による応力を圧電層252に伝える剛性を有する。このように、第2の実施形態にかかる物理量センサ素子200の検知部250は、磁歪層255、支持層251、第1電極253、圧電層252を含む少なくとも4つの層が積層されてなることが好ましい。磁歪層255と圧電層252との間に支持層251が配置されていることにより、第1の実施形態にかかる物理量センサ素子100に比して検知部250の感度が向上する。
第3実施形態
図5〜図7を参照して、第3の実施形態に係るマイクロフォン300について説明する。図5は、第3の実施形態に係るマイクロフォン300の構成を例示する模式図である。第3実施形態では、物理量センサ素子100をマイクロフォン300に用いる場合を例に説明を行うが、超音波センサ、タッチパネルなど、物理量センサ素子は他のセンサやデバイスなどにも利用することができる。
図5は、第3の実施形態に係るマイクロフォン300の外観斜視図である。図6は、図5のVI-VI線に沿う断面図である。図7は、マイクロフォン300の筐体380に収容される第1基材310および第2基材330およびこれに設けられる膜部320および検知部350などを示す斜視図である。
図5および図7に示すように、マイクロフォン300は、第1基材310と、第2基材330と、第1基材310の中央部に設けられる検知部350と、第2基材330の内部に設けられる膜部320と、プリント基板360と、プリント基板360を貫通する貫通配線362と、貫通配線362と電気的に接続するASIC361と、筐体380と、筐体380に設けられた音響孔382と、を有する。また、マイクロフォン300は、第1基材310の基材上面316に設けられる第1電極端子314、第2電極端子315、第1の配線312、第2の配線313、第1のワイヤー配線363、第2のワイヤー配線364、などを有する。
図5に示すように、マイクロフォン300は、シリコン基板などから作製された第1基材310と第2基材330とがそれぞれプリント基板360、筐体380へ接合され、上下(Z軸方向)に対向するように、組上げ、接合された略直方体形状を有する。図7に示すように、マイクロフォン300の第1基材310および第2基材330には、第1基材310および第2基材330をZ軸方向に第1基材空洞部311、第2基材空洞部331が形成されている。第1基材空洞部311は、基材上面316から基材下面317へ貫通、両方に開口しており、開口形状は略長方形である。第2基材空洞部331は基材上面332にだけ開口しており、開口形状は略長方形であるが、筐体380の壁面との間に密閉されている(図6)。
図7に示すように、第2基材空洞部331の内部は、膜部320を変位させることが出来るように設計されている。第2基材空洞部331は、第2基材330のうち、基材上層部330bに形成されている。第2基材空洞部331は、第2基材330と筐体380が接合されることにより、密閉されており、第2基材空洞部331は減圧状態または真空状態であっても良い。また、第2基材空洞部331の内部には、空気などの気体または液体が充填されていても良い。また、膜部320が変位できる限りにおいて、これとは異なる構造であってもよい。たとえば、第2基材空洞部331は、第2基材330の基材下面333側から筐体空洞部381と連通していてもよい。
図7に示すように、検知部350は、第1基材空洞部311における基材上面316側の開口を部分的に塞ぐように設けられており、膜部320は、第2基材空洞部331における基材下面333側を塞ぐように設けられている。
図5に示すように、筐体380には、筐体空洞部381、音響孔382が設けられており、音響孔382から筐体空洞部381に音波が入射する。音波が筐体空洞部381内に入射すると、筐体空洞部381内で音波が反響し、図7に示す膜部320および磁化膜323を変位させる。マイクロフォン300は、物理量センサ素子100と同様に検知部350からの出力を得ることにより、音波を検出することができる。
また、図5に示すように、マイクロフォン300には、プリント基板360内の貫通配線362と接触する位置に、ASIC361が実装されている。さらに、ASIC361へ第1のワイヤー配線363、第2のワイヤー配線364が第1電極端子314、第2電極端子315(図7)から配線されており、検知部350で検出した音波の信号がASIC361で信号の増幅などの処理された形で貫通配線362から出力されることで、マイクロフォンとして動作する。なお、マイクロフォン300の実装形態は、図5に示す例に限定されない。
膜部320は、磁化された磁化部としての磁化膜323と、第2基材330に接続する膜支持部321とを有しており、2層構造である。X軸方向に沿って膜部320を通る断面による断面図である図6に示すように、磁化膜323は、膜支持部321の下面に設けられている。
図6に示す膜部320は、図2に示す膜部120と同様に変形可能であり、外力(音波)を受けて変形するようになっており、膜部320が変形することにより、磁化膜323は、膜の延在方向であるXY平面方向とは交差する方向に変位するようになっている。膜部320の一部である膜支持部321は、第2基材330の下層部分である基材下層部330aに対して連続している。これにより、膜部320が、外力に応じて撓むことができる。
図6に示すように、磁化膜323は、第1実施形態に係る磁化膜123(図2参照)とは異なり、磁化容易軸の方向が、外力による磁化膜323の変位の振幅方向であるZ軸方向に平行であり、垂直磁気異方性を有する膜構成とする。垂直磁気異方性を有する構成の磁化膜323に、Z軸方向に平行な外部磁化を印加することにより、磁化膜323の磁化の方向もZ軸方向に平行になる。磁化の方向がZ軸方向の磁化膜323を用いることにより、これに対向するように配置される検知部350の磁歪層355を通過する磁場を強めることが可能である。したがって、このような磁化膜323を有するマイクロフォン300は、小型化および感度向上の観点で有利である。
磁化膜323の材質は、特に限定されないが、たとえば、Ta、Cr、NiCr、Ru、Pd、Pt、Rh、Cuのグループから選ばれた少なくとも1種を含む非磁性材料もしくは積層膜から構成される下地層と、Co、Co/非磁性層積層膜、CoCr系合金、Co多層膜、CoCrPt系合金、FePt系合金、希土類を含むSmCo系合金、TbFeCo合金、Mn系合金、ホイスラー合金の積層構造により構成される。
膜部320および磁化膜323の厚みについては、第1実施形態に係る物理量センサ素子100に含まれる膜部120および磁化膜123と同様である。図6に示す第2基材330および膜支持部321の材質についても、第1実施形態に係る基材110と同様とすることができる。なお、第2基材330の基材下層部330aおよび膜支持部321としては、アルティック(Al・TiC)、カーボン(C)、酸化マグネシウムなども採用可能である。
図6に示すように、マイクロフォン300において、検知部350は、第1基材空洞部311のX軸方向中央部に配置されている。マイクロフォン300の検知部350は、図2に示す検知部150と同様に、磁歪層355と、第1電極353と、圧電層352と、第2電極354とを有する。マイクロフォン300の検知部350は、磁歪層355がZ軸正方向側に積層配置される点でも、図2に示す検出部150と同様である。
また、支持層351は、第1基材310の上層部分である基材上層部310aと、支持層351のY軸方向両側で一体に連続している。したがって、検知部350は、第1実施形態と同様に、両端固定梁構造により、基材上層部310aおよび基材下層部310bからなる第1基材310に支持されている。
図6に示すように、検知部350は、膜部320に対してZ軸方向に対向するように配置され、検知部350の磁歪層355は、膜部320の磁化膜323に第1電極353と、圧電層352と、第2電極354とを介して対向する。
図6に示す磁化膜323は、Z軸方向に磁化されているため、磁化膜323の変位の振幅方向に平行な方向(Z軸方向)に広がる磁場を形成する。マイクロフォン300において、磁化膜323に対して対向する検知部350周辺の磁場の強さは、磁化膜323の振動に伴い大きく変化する。検知部350は、磁化膜323の振動によって生じる磁場変動を検知し、この磁場変動に応じて信号(電位差)を発生する。マイクロフォン300は、検知部350が生じる信号の変化から、膜部320が受ける外力(音圧)を検出する。
これにより、第3実施形態に係るマイクロフォン300も、第1実施形態に係る物理量センサ素子100と同様に、第1電極353と第2電極354との間の電位差の変動から、膜部320が受ける圧力を検出することができる。
膜部320と検知部350による物理量センサ素子は高感度であるため、マイクロフォン300は、高感度の音波検出を可能とする。図1に示す物理量センサ素子100、および図6に示すマイクロフォン300は、空洞部381で超音波が反響して膜部320を変位させるように、空洞部381の形状を変更することにより、超音波を検出する超音波センサとすることもできる。
そのほか、第3実施形態に係るマイクロフォン300は、第1実施形態に係る物理量センサ素子100との共通部分については、第1実施形態に係る物理量センサ素子100と同様の効果を奏する。
第4実施形態
本発明の第4実施形態に係るタッチパネルについて説明する。タッチパネルは、ディスプレイの内部及びディスプレイの外部の少なくともいずれかに搭載される。
タッチパネルは、マトリクス状に配置された複数の物理量センサ素子と、所定の間隔を空けて配列される複数の配線とを有する。タッチパネルに含まれる各物理量センサ素子は、配線に、それぞれ接続している。
また、タッチパネルは、複数の制御回路を有する。物理量センサ素子は、第1〜第3の実施形態に係る物理量センサ素子のいずれかと同様である。
たとえば、制御回路は、複数の配線を介して、物理量センサ素子からの出力を受け取る。ここで、タッチ面が押圧された場合、その周辺の物理量センサ素子は、タッチによる圧力を検知して、出力(電位差)を変化させる。制御回路は、配線を介して物理量センサ素子の出力の変化を受け取ることにより、タッチされた場所やタッチの強さなどを特定することができる。
このように、第1、第2もしくは第3の実施形態に係る検知部150、250もしくは350と膜部120もしくは320を搭載した物理量センサ素子は高感度であるため、タッチパネルは、感度良く押圧による圧力を検出する事が可能である。物理量センサ素子は小型であるため、これを用いて解像度の高いタッチパネルを製造する事が可能である。
なお、タッチパネルは、物理量センサ素子の他に、物理量センサ素子と併せてタッチを検出する、静電容量方式などの他の検出要素を備えていても良い。
そのほか、第4実施形態に係るタッチパネルは、第1、第2の実施形態に係る物理量センサ素子100、200や第3実施形態に係るマイクロフォン300との共通部分については、物理量センサ素子100、200マイクロフォン300と同様の効果を奏する。
検知部150、250、350と膜部120、320を搭載した物理量センサ素子は、物理量センサ素子100、200、マイクロフォン300、超音波センサ、タッチパネル570以外にも、気圧センサやタイヤの空気圧センサ等、様々な圧力センサデバイスに応用することができる。
なお、本明細書において、「電気的に接続」には、直接接触して接続される場合の他に、他の導電性部材などを介して接続される場合も含む。また、本願明細書において、「垂直」及び「平行」は、厳密な垂直及び厳密な平行だけではなく、例えば製造工程におけるばらつきなどを含むものであり、実質的に垂直及び実質的に平行であれば良い。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明の実施形態は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、磁化膜、第1電極、第2電極、磁歪層および圧電層などの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
たとえば、図2に示す検知部150は、磁歪層155、圧電層152、電極153、154による積層構造を有しているが、検知部150としては、積層構造を有するもののみに限定されない。たとえば、アーム状(層状でない)の伝達部材を介して、磁歪層155の歪による変形応力を圧電層152に伝えるものなども、検知部の一例に含まれる。
また、本明細書における異なる実施形態に含まれる2つ以上の要素を、技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
その他、本発明の実施の形態として上述した圧力センサ、マイクロフォン、超音波センサ及びタッチパネルを基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての圧力センサ、マイクロフォン、超音波センサ及びタッチパネルも、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
100、200…物理量センサ素子
300…マイクロフォン
110、210…基材
310…第1基材
330…第2基材
110a、210a、310a、330b…基材上層部
110b、210b、310b、330a…基材下層部
116、316、332…基材上面
117、217、317、333…基材下面
111、311、331…空洞部
120、320…膜部
121、221、321…膜支持部
123、223、323…磁化膜
150、250、350…検知部
151、251…支持層
152、252、352…圧電層
153、253、353…第1電極
154、254、354…第2電極
155、255、355…磁歪層
112、312…第1の配線
113、313…第2の配線
114、314…第1電極端子
115、315…第2電極端子
360…プリント基板
361…ASIC
362…貫通配線
363、364…ワイヤー配線
380…筐体
381…筐体空洞部
382…音響孔

Claims (12)

  1. 磁化された磁化部を有し、変形することにより膜の延在方向とは交差する方向に前記磁化部が変位する膜部と、
    前記磁化部の変位による磁場の変動によって歪を生じる非接触検知部と、を有する物理量センサ素子。
  2. 前記検知部は、
    前記磁場の変動によって歪を生じる磁歪部と、
    前記磁歪部の前記歪による応力が伝えられる圧電部と、
    前記圧電部に電気的に接続する電極部と、
    を有する請求項1に記載の物理量センサ素子。
  3. 前記検知部は、
    層状の前記磁歪部である磁歪層と、
    層状の前記圧電部である圧電層と、
    層状の前記電極部であって、前記圧電部に直接接触する電極層と、
    を含む少なくとも3つの層が積層されてなる請求項2に記載の物理量センサ素子。
  4. 前記磁化部は、磁化の方向が前記磁化部の変位方向に交差する磁化膜を有し、
    前記検知部は、前記磁化部に対して、前記変位方向に垂直な方向に配置される請求項1から請求項3までのいずれかに記載の物理量センサ素子。
  5. 前記磁化部は、磁化の方向が前記磁化部の変位方向に平行な磁化膜を有し、
    前記検知部は、前記磁化部に対して、前記変位方向に対向するように配置される請求項1から請求項3までのいずれかに記載の物理量センサ素子。
  6. 前記検知部は、前記磁歪層と前記圧電層との間に配置される中間層をさらに含む、少なくとも4つの層が積層されてなり、
    前記中間層は、前記磁歪層の前記歪による応力を前記圧電層に伝える剛性を有する請求項3に記載の物理量センサ素子。
  7. 前記磁歪部は、Fe、Cо、Niのうちから選ばれる少なくとも1つの元素を含む請求項2、請求項3または請求項6に記載の物理量センサ素子。
  8. 前記磁歪層は、B、Si、Ge、As、Sb、Teのうちから選ばれる少なくとも1つの元素を含むアモルファスを含む請求項7に記載の物理量センサ素子。
  9. 請求項1から請求項8までのいずれかに記載の物理量センサ素子を用いる圧力センサ。
  10. 請求項1から請求項8までのいずれかに記載の物理量センサ素子を用いるマイクロフォン。
  11. 請求項1から請求項8までのいずれかに記載の物理量センサ素子を用いる超音波センサ。
  12. 請求項1から請求項8までのいずれかに記載の物理量センサ素子を用いるタッチパネル。
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