JP2020168809A - インクジェット画像形成装置 - Google Patents

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和子 福本
英二 田畑
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英二 田畑
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麻紀子 渡邉
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Abstract

【課題】インクジェット画像の乾燥を効率良く実施することのできるインクジェット画像形成装置を提供する。【解決手段】インクジェット方式により所定のインクを用いて、被記録材150上にインクジェット画像を形成するインクジェット画像形成装置1であって、被記録材150上にインクジェット画像を形成する画像形成装置100と、インクジェット画像を乾燥させる乾燥装置200と、を含み、画像形成装置100は、インクに、カーボンブラックのみを顔料とする黒色インクよりも赤外線領域での光反射率の高い赤外線反射黒色インクを用いて前記被記録材上に第1インクジェット画像を形成し、乾燥装置200は、第1インクジェット画像を、赤外線反射黒色インクが光反射する赤外線領域の波長で乾燥させる。【選択図】図1

Description

この発明は、インクジェット画像形成装置に関する。
インクジェット画像形成装置に用いられるインクに関する発明が、特開平8−183952号公報(特許文献1)、および、特開2018−12323号公報(特許文献2)に開示されている。
特開平8−183952号公報 特開2018−12323号公報
インクジェット画像形成装置においてインクジェット画像の乾燥工程には、乾燥効率が良いことから、赤外線照射装置が用いられてきた。しかし、インクの色による吸収率の差は大きく、乾燥状態の差につながることが知られている。
カーボンブラックを主体とした黒色顔料で形成された黒色画像と、白色顔料で形成された白色画像とでは、黒色画像の乾燥速度は速いが、白色画像の乾燥速度は遅い。
この乾燥速度の差を埋めるために、乾燥速度を黒色画像に近づけるため、白色画像に用いられる赤外線吸収率の悪い色のインクに、赤外線吸収材などを混ぜることが考えられる。しかし、赤外線吸収材を入れると、白色画像の発色が悪化する。
他方、プロセス側の工夫として、白色画像の乾燥速度を短縮するため、赤外線照装置の出力を上げることが考えられる。赤外線照装置の出力を上げることで、白色画像に与えられるエネルギーは増加する。しかし、白色画像に合わせた乾燥条件では、黒色画像は乾燥時間が過剰になり、記録材の変形および損傷を招くおそれがある。
この発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、インクジェット画像形成装置においてインクジェット画像の乾燥を効率良く実施することのできるインクジェット画像形成装置を提供することにある。
このインクジェット画像形成装置においては、インクジェット方式により所定のインクを用いて、被記録材上にインクジェット画像を形成するインクジェット画像形成装置であって、上記被記録材上に上記インクジェット画像を形成する画像形成装置と、上記インクジェット画像を乾燥させる乾燥装置と、を含む。
上記画像形成装置は、上記インクに、カーボンブラックのみを顔料とする黒色インクよりも赤外線領域での光反射率の高い赤外線反射黒色インクを用いて上記被記録材上に第1インクジェット画像を形成し、上記乾燥装置は、上記第1インクジェット画像を、上記赤外線反射黒色インクが光反射する上記赤外線領域の波長で乾燥させる。
他の形態においては、上記乾燥装置から出力される赤外線は近赤外線であり、上記赤外線反射黒色インクは、上記近赤外線を反射する反射剤を含む。
他の形態においては、上記赤外線反射黒色インクは、上記反射剤として顔料を含む。
他の形態においては、上記近赤外線のピーク波長は、0.8um以上3.0um以下である。
他の形態においては、上記被記録材は、フィルムである。
他の形態においては、上記画像形成装置は、さらに、赤外線吸収材を有する黒色以外インクの第2インクジェット画像を含み、上記乾燥装置は、上記黒色以外インクが吸収する波長で上記第2インクジェット画像を乾燥させる。
他の形態においては、上記黒色以外インクが吸収する吸収波長ピークは、0.8um以上3.0um以下である。
他の形態においては、上記赤外線反射黒色インクと上記黒色以外インクとの反射率の差は、30%以内である。
このインクジェット画像形成装置によれば、インクジェット画像形成装置においてインクジェット画像の乾燥を効率良く実施することのできるインクジェット画像形成装置の提供を可能とする。
実施の形態のインクジェット画像形成装置の概略構成を示す図である。 実施例1から実施例6および比較例1から比較例5の評価結果を示す図である。 実施例4中に示すインク1からインク4の調製を示す図である。
以下、図を参照しながら、本実施の形態のインクジェット画像形成装置について説明する。以下に説明する実施の形態および実施例において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。同一の部品、相当部品に対しては、同一の参照番号を付し、重複する説明は繰り返さない場合がある。図面においては、実際の寸法の比率に従って図示しておらず、構造の理解を容易にするために、構造が明確となるように比率を変更して図示している箇所がある。
<インクジェット画像形成装置1>
図1を参照して、本実施の形態のインクジェット画像形成装置1について説明する。図1は、インクジェット画像形成装置1の全体構成図である。
本実施の形態のインクジェット画像形成装置1は、被記録材150の搬送方向に沿って上流側から、インクジェット画像を形成する画像形成装置100、および、インクジェット画像を乾燥させる乾燥装置200を備える。インクジェット画像形成装置1は、画像形成装置100の上流側に送り出し装置300を有し、乾燥装置200の下流側に回収装置400を有している。インクジェット画像形成装置1は、さらに制御部500を有している。
(画像形成装置100)
画像形成装置100について説明する。画像形成装置100は、インクの液滴を吐出して被記録材150上の領域に吐出するインクジェットヘッドを有するヘッドキャリッジ110を含む。ヘッドキャリッジ110は、たとえば、4つのインクジェットヘッド111を有し、それぞれのインクジェットヘッド111が有するノズル112からは、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラック等のインクを被記録材150に吐出して、インクジェット画像を形成する。
(乾燥装置200)
図2を参照して、乾燥装置200について説明する。図2は、乾燥装置200の概略構成を示す図である。乾燥装置200は、被記録材150に形成されたインクジェット画像を乾燥させて、インクジェット画像を被記録材150に密着させる。乾燥装置200には、赤外線反射装置を用いる。被記録材150を搬送させる搬送路は、被記録材150を反転させる反転部230を含む。
乾燥装置200は、搬送される被記録材150の下面側に配置される伝熱ヒーターH11、および、搬送される被記録材150の上面側に配置される赤外線ヒーターH12を含む。赤外線ヒーターH12の上面側には、上方に向けて照射される赤外線を被記録材150側に向けて反射するための凹面状の反射鏡M10が配置されている。伝熱ヒーターH11、赤外線ヒーターH12、および、反射鏡M10は、筐体B10内に収容されている。
伝熱ヒーターH11には、ステンレス、シリコンなどを用いたヒーターを用いるとよい。赤外線ヒーターH12には、近赤外線が用いられる。近赤外線のピーク波長は、0.8um以上3.0um以下であるとよい。より好ましくは、ピーク波長は、0.8um以上1.5um以下であるとよい。赤外線ヒーターH12には、たとえば、フィンテック社製ハロゲンランプを用いることができる。赤外線でも可視光に近い近赤外線の波長ほど乾燥パワーは大きい。風速10m/s、吹き出し口温度70度の温風を、被記録材150の搬送方向と並行に搬送方向上流から下流に流すことで、インクジェット画像の揮発成分を除去するとよい。
(送り出し装置300)
送り出し装置300は、フィルムなどの被記録材150を画像形成装置100へ送り出す装置である。送り出し装置300の筐体内では、図1に示すように、ロール状の被記録材150が支持軸に巻回されて回転可能に保持されている。送り出し装置300は、たとえば、支持軸に巻回されたフィルムなどの被記録材150を、複数のローラー(例えば、繰り出しローラー、給紙ローラー)を経由して、一定の速度で外部へ搬送する。
(回収装置400)
回収装置400は、乾燥装置200から搬送されてきたフィルムなどの被記録材150を回収する装置である。回収装置400の筐体内では、ロール状の被記録材150が支持軸に巻回されてロール状に保持される。回収装置400は、乾燥装置200から搬送されてきたフィルムなどの回収装置400を、複数のローラー(例えば、繰り出しローラー、排紙ローラー)を経由して、一定の速度で支持軸に巻き取る。
制御部500は、送り出し装置300の送り出し動作、画像形成装置100の記録動作、乾燥装置200の乾燥動作および回収装置400の回収動作を制御する。
たとえば、制御部500は、送り出し装置300が有するローラーの回転速度、および回収装置400が有するローラーの回転速度などを変更して、送り出し装置300からの被記録材150の送り出しおよび回収装置400での被記録材150の回収の速度を調整する。
制御部500は、形成すべきインクジェット画像にしたがって、画像形成装置100のインクジェットヘッド111を制御し、インクの液滴をノズル112から吐出させる。
<実施例>
以下、上記インクジェット画像形成装置1を用いた、被記録材150へのインクジェット画像形成の実施例について説明する。
本実施例では、インクジェット方式により所定のインクを用いて、被記録材150上にインクジェット画像を形成する上記インクジェット画像形成装置1において、被記録材150上にインクジェット画像を形成する画像形成装置100と、インクジェット画像を乾燥させる乾燥装置200とを含み、画像形成装置100は、インクに、カーボンブラックのみを顔料とする黒色インクよりも赤外線領域での光反射率の高い赤外線反射黒色インクを用いて被記録材150上に第1インクジェット画像を形成し、乾燥装置200は、第1インクジェット画像を、高光反射率黒色インクが光反射する赤外線領域の波長で乾燥させるものとする。
以下の説明において、黒色インクとは、可視領域0.35um以上0.76um以下の領域において、反射率がカーボンインク100%の黒色インクと同等のものを意味する。
赤外線反射黒色インクとは、上記黒色インクのうち、好ましくは、赤外線領域0.76um以上の領域において、カーボンインクより大きな反射率を有し、かつ、可視領域0.35um以上0.76um以下の領域において、反射率がカーボンインク100%の黒色インクと同等のものを意味する。
より好ましくは、近赤外線領域0.8um以上3.0um以下の範囲の反射率が20%以上のものがよい。さらに好ましくは、近赤外線領域0.8um以上1.5um以下の範囲の反射率が20%以上のものがよい。さらに好ましくは、近赤外線領域0.8um以上1.5um以下の範囲の反射率が70%以上のものがよい。
反射率を上げるために、白色インクの画像を下地にし、その画像の上に赤外線反射黒色インクを重ねて反射率を高めてもよい。そのような白色インクの顔料は、アゾ顔料やペリレン系顔料など赤外線領域で透過性を有するものを用いるとよい。反射率は、形成された黒画像に対してのものである。白色インク下地+赤外線反射黒色インク画像に対して反射率を測定する。
黒色インクの組成は、カーボンブラックと、上記顔料を含むインクでもよい。その場合は、反射率が上記の範囲になるように、たとえば、ペリレンブラック80%、カーボンブラック20%の比率の顔料組成で黒色インクを作成してもよい。
<赤外線反射黒色インク材料>
赤外線反射黒色インク材料の顔料としては、ピグメントグリーン17、アゾ系顔料、レーキ系顔料、チオインジゴ顔系料、アントラキノン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、ジオキサジン系顔料、フタロシアニン系顔料、キノフタロン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリン系顔料及びイソインドリノン系顔料があげられる組み合わせてもよいし、カーボンブラックと混合の顔料であってもよい。
さらに、Lumogen Black FK4280(ペリレン顔料、BASFジャパン(株)製)、Lumogen Black FK4281(ペリレン顔料、BASFジャパン(株)製)、Paliogen Black S0084(ペリレン顔料、BASFジャパン(株)製)、Paliogen Black L0086(ペリレン顔料、BASFジャパン(株)製)、42703−A(複合酸化物顔料、東罐マテリアル・テクノロジー(株))、42707−A(複合酸化物顔料、東罐マテリアル・テクノロジー(株))、AB820ブラック(複合酸化物顔料、川村化学(株))、AB801ブラック(複合酸化物顔料、川村化学(株))、AG235ブラック(複合酸化物顔料、川村化学(株))、ブラック#6301(マンガンイットリウムブラック顔料、アサヒ化成工業製)、ブラック#6303(マンガンイットリウムブラック顔料、アサヒ化成工業製)、ブラック#6350(マンガンイットリウムブラック顔料、アサヒ化成工業製)、ダイピロキサイドブラック#9581(複合酸化物顔料、大日本精化工業(株)製)、ダイピロキサイドブラウン#9290(複合酸化物顔料、大日本精化工業(株)製)、ダイピロキサイドブラック#9590(複合酸化物顔料、大日本精化工業(株)製)、ダイピロキサイドブラック#9595(複合酸化物顔料、大日本精化工業(株)製)、ダイピロキサイドブラック#9598(複合酸化物顔料、大日本精化工業(株)製)、および、CHOMOFINE BLACK A−1103(アゾメチン系顔料、大日本精化工業(株)製)を用いてもよい。
<被記録材150>
被記録材150としては、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)が好ましい。これらの被記録材150は、インクジェット画像が形成されない領域(非画像部)は、近赤外線の吸収率が低い。その結果、近赤外線で、インクジェット画像を乾燥させても、インクジェット画像が形成された画像部は乾燥する一方、非画像部はほとんど温度の上昇が生じない。
インクジェット画像(画像部)の近赤外線吸収率は、非画像部よりも高いことがよい。定率乾燥時は、高めの温度を被記録材150被記録材に与えることができる。
色目成分100%の黒色インク組成とは、カーボンインク5%に樹脂1.5%、残り成分が分散剤1%、界面活性剤1%、液体成分としてエチレングリコール13%水溶液である。カーボンインクとしては、東海カーボンのアクアブラック、三菱ケミカルの三菱カーボンブラックなどが挙げられる。
たとえば、特開2015−174924号公報では、黒色インクは無機顔料のカーボンブラックと有機顔料のアニリンブラックとから構成されたインクを使用している。アニリンブラックも赤外線領域では吸収率が100%近いことから、従来の黒色顔料であって、赤外線を反射するインクではない。
(実施例1)
赤外線反射黒色インクとして、IRRブラック#6350の黒色インク顔料を100%使用した水性インクジェット用黒色インクを作成した。IRRブラック#6350は、ブラック#6350(マンガンイットリウムブラック顔料、アサヒ化成工業製)と同等である。溶媒は、プロピレングリコール10%、エチレングリコール20%、水70%の割合である。
水性インクジェット用黒色インクは、溶媒95%、顔料5%で構成されている。IRRブラック#6350の顔料とプロピレングリコールとを重量比1:1で作成した顔料分散体10部と13%エチレングリコール水溶液とを混合撹拌後、1umのフィルターを用いてろ過して、赤外線反射黒色インクを得た。
作成したインクを15m/minの搬送速度で各色10g/mのインク液量の第1インクジェット画像を有する被記録材150を、乾燥装置200で乾燥させた。被記録材150は、厚さ50umのポリエチレンテレフタラート(PET)である。乾燥長は5mである。乾燥装置200に用いられる赤外線ヒーターH12の近赤外線のピーク波長は、1.5umである。
図2に、乾燥装置200の通過後のインクジェット画像の乾燥状態と被記録材150の変形を評価結果を示す。図2中において、「黒インクの乾燥」および「シアンインクの乾燥」は、インクジェット画像の乾燥状態を示し、「A」は、完全乾燥、「B」は、98%以上乾燥、「C」は、98%乾燥、「D」は、80%乾燥、「E」は、80%未満乾燥、を意味する。
「被記録材の変形」は、乾燥後の被記録材150の変形状態を示し、「A」は、変形なし、「B」は、変形見た目なし、「C」は、見た目の変形は問題ない範囲、「D」は、被記録材の変形が明らか、「E」は、被記録材の変形が大きい、を意味する。評価基準として、「A」、「B」、および「C」は、合格レベルとする。以下の各実施例の評価においても同じである。
実施例1においては、「黒インクの乾燥」の評価は「A」、「被記録材の変形」の評価は「A」であった。
(実施例2)
黒色インク顔料にクロモファインA1103に変更した以外は、上記実施例1と同様の方法で、赤外線反射黒色インクを作成した。作成した赤外線反射黒色インクを印字する前に、被記録材150に白色インクで下地としての画像(白色下地画像)を作成した。白色インクは、有機顔料であるハッコーケミカル製のShigenoxOWPを使用した。ShigenoxOWP25部、スチレンアクリル酸樹脂のアンモニウム塩10部と13%エチレングリコール水溶液をビーズミルを使用して混合撹拌後、5umのフィルターを用いてろ過して白色インクジェット用インクを得た。
白色下地画像の上に、作成した赤外線反射黒色インクを15m/minの搬送速度で各色10g/mのインク液量の画像を有する被記録材150を、乾燥装置200で乾燥させた。被記録材150は、厚さ50umのポリエチレンテレフタラート(PET)である。乾燥長は5mである。乾燥装置200に用いられる赤外線ヒーターH12の近赤外線のピーク波長は、1.5umである。
評価の方法は実施例1と同様の方法で実施した。図2に実施例2の評価結果を示す。実施例2においては、「黒インクの乾燥」の評価は「A」、「被記録材の変形」の評価は「A」であった。
(実施例3)
カーボンブラック顔料には、三菱ケミカル製のものを使用した。カーボンブラック顔料で作成した黒色インクは、一般に知られている方法で作成した。カーボンブラック分散体50部、13%エチレングリコール水溶液を混合撹拌し、1umのフィルターでろ過した後、黒色カーボンブラックインクを作成した。
上記実施例2で作成した黒色インクを80%、上記で作成した黒色カーボンブラックインクを20%の割合で混合撹拌し、黒色インクを得た。
評価の方法は実施例1と同様の方法で実施した。図2に実施例3の評価結果を示す。実施例2においては、「黒インクの乾燥」の評価は「A」、「被記録材の変形」の評価は「A」であった。
(実施例4)
黒色インク顔料は、実施例3と同様のものを使用した。第1インクジェット画像(黒色)とは異なる黒色以外インクを用いた第2インクジェット画像としてシアンインクを用いた画像をさらに、被記録材150に形成した。シアンインクには、赤外線吸収剤を入れた。インクジェット用のシアンインクは、一般的な水性シアンインクと同様の方法で作成した。
赤外線吸収剤の分散体は、特開2002−363454号公報に記載の方法で作成した。具体的には、画像形成色材のインク中での最大吸光度に対する赤外吸収性色材の該吸光度が1/10となる量を、インクの溶媒に可溶なものはそのままで、不溶なものは分散液にして添加し、イオン交換水で100部に仕上げ、図3に記載のインク1〜4を調製した。
[赤外吸収性色材の分散方法]
赤外吸収性色材「10.5部:アクリル−スチレン系樹脂、6.0部(ジョンソン社製、ジョンクリル)」、グリセリン「10.0部:イオン交換水、13.0部」を混合し、0.5mmのジルコニアビーズを体積率で50%充実したサンドグラインダーを用いて分散し、赤外吸収性色材分散液を得た。
作成したインクジェット用シアンインクが1.5umでの赤外線吸収率が30%となるように分散体の添加量を調整した。印字方法は、黒色インク層からなる第1インクジェット画像とシアンインク層からなる第2インクジェット画像とを作成した。黒色インク層には実施例2、3と同様の方法で白色インクで下地層を形成した。
本実施例において、赤外線ヒーターH12の近赤外線のピーク波長は、1.5umであり、黒色インク層からなる第1インクジェット画像の反射率は55%、シアンインク層からなる第2インクジェット画像の反射率は30%であることから、両者の反射率の差は、25%であり、30%以内であることから好ましいといえる。
評価の方法は実施例1と同様の方法で実施した。図2に実施例4の評価結果を示す。実施例4においては、「黒インクの乾燥」の評価は「A」、「シアンの乾燥」の評価は「B」、「被記録材の変形」の評価は「A」であった。
(実施例5)
実施例5においては、実施例4と同じ黒色インク層からなる第1インクジェット画像とシアンインク層からなる第2インクジェット画像とを作成した。相違点は、赤外線ヒーターH12の近赤外線のピーク波長は、0.8umである。
評価の方法は実施例1と同様の方法で実施した。図2に実施例5の評価結果を示す。実施例5においては、「黒インクの乾燥」の評価は「A」、「シアンの乾燥」の評価は「A」、「被記録材の変形」の評価は「B」であった。
(実施例6)
実施例6においては、実施例1と同じ黒色インク層からなる第1インクジェット画像を作成し、実施例4と同じシアンインク層からなる第2インクジェット画像を作成した。赤外線ヒーターH12の近赤外線のピーク波長は、1.2umである。
本実施例において、赤外線ヒーターH12の近赤外線のピーク波長は、1.2umであり、黒色インク層からなる第1インクジェット画像の反射率は50%、シアンインク層からなる第2インクジェット画像の反射率は30%であることから、両者の反射率の差は、20%であり、30%以内であることから好ましいといえる。
評価の方法は実施例1と同様の方法で実施した。図2に実施例6の評価結果を示す。実施例6においては、「黒インクの乾燥」の評価は「A」、「シアンの乾燥」の評価は「B」、「被記録材の変形」の評価は「A」であった。
(比較例1)
カーボンブラック100%の黒色インク顔料を用いて、実施例1と同様の方法で第1インクジェット画像を形成した。図2に比較例1の評価結果を示す。比較例1においては、「黒インクの乾燥」の評価は「A」であるものの、第1インクジェット画像の部分で被記録材150が曲がる変形がみられた結果、「被記録材の変形」の評価は「E」であった。
(比較例2)
赤外線ヒーターH12を、遠赤外線ヒーター(ピーク波長5um)に変更した以外は、実施例1と同様に実施した。
図2に比較例2の評価結果を示す。比較例2においては、「黒インクの乾燥」については、インクの乾燥は終了しておらず、手で触ると手が汚れるレベルであったため、評価は「D」であった。「被記録材の変形」の評価は「A」であった。
(比較例3)
実施例4と比較し、シアンインクに赤外線吸収剤を入れないことを除いて、実施例4と同様の方法で評価した。
シアンインクに赤外線吸収剤を入れない場合、赤外線ヒーターH12の近赤外線のピーク波長が1.5umで、赤外線吸収率は5%であった。
本比較例において、赤外線ヒーターH12の近赤外線のピーク波長は、1.5umであり、黒色インク層からなる第1インクジェット画像の反射率は55%、シアンインク層からなる第2インクジェット画像の反射率は5%であることから、両者の反射率の差は、30%を超える50%であった。
図2に比較例3の評価結果を示す。比較例3においては、黒色インク層からなる第1インクジェット画像は乾燥していたため、「黒インクの乾燥」の評価は「A」であったが、シアンインク層からなる第2インクジェット画像は、わずかに乾燥不良の場所がみられたため、シアンの乾燥」の評価は「D」であった。「被記録材の変形」の評価は「A」であった。
(比較例4)
実施例5と比較し、同条件で黒色インク層からなる第1インクジェット画像およびシアンインク層からなる第2インクジェット画像を形成した。実施例5との相違点は、比較例4は、赤外線ヒーターH12のピーク波長が0.7umである。
図2に比較例4の評価結果を示す。比較例4においては、黒色インク層からなる第1インクジェット画像は乾燥していたため、「黒インクの乾燥」の評価は「A」、シアンインク層からなる第2インクジェット画像も乾燥していたため、「シアンの乾燥」の評価は「B」であった。しかし、「被記録材の変形」の評価は「D」であった。
(比較例5)
実施例6と比較し、同条件で黒色インク層からなる第1インクジェット画像およびシアンインク層(赤外線吸収剤を含まない)からなる第2インクジェット画像を形成した。実施例6との相違点は、比較例5は、赤外線ヒーターH12のピーク波長が1.2umである。シアンインクに赤外線吸収剤を入れない場合、赤外線ヒーターH12の近赤外線のピーク波長が1.2umで、赤外線吸収率は7%であった。
本比較例において、赤外線ヒーターH12の近赤外線のピーク波長は、1.2umであり、黒色インク層からなる第1インクジェット画像の反射率は55%、シアンインク層からなる第2インクジェット画像の反射率は7%であることから、両者の反射率の差は、30%を超える48%であった。
図2に比較例5の評価結果を示す。比較例5においては、「黒インクの乾燥」の評価は「A」であったが、「シアンの乾燥」の評価は「D」であった。「被記録材の変形」の評価は「A」であった。
以上、本実施の形態におけるインクジェット画像形成装置によれば、近赤外線領域で反射率の高い黒色インク顔料を含む赤外線反射黒色インクを用いることで色によって乾燥時間が変わるのを抑制することができる。
また、黒色インク層からなる第1インクジェット画像と黒以外の色インク層であるシアンインク層からなる第2インクジェット画像とを採用した場合には、両者の色差が減るので、強力パワーの赤外線を使うことも可能になる。
さらに、近赤外線反射黒色インクと黒以外の色インクとの赤外線吸収率を縮めるために、黒以外の色インクに赤外線吸収剤を添加し、色による乾燥時間の差を短縮することも可能となる。
乾燥時間に色差が大きい場合、乾燥の遅い色が所定乾燥時間になるようにハイパワーな乾燥条件にすると、乾燥時間の速い色は、過剰な加熱となり、被記録材の変形を招く。一方、乾燥の速い色が所定乾燥時間になるようなローパワーな乾燥条件にすると、乾燥の遅い色は乾燥完了前に出力される。
しかし、本実施の形態に示した実施例4から実施例6に示すように、乾燥時間の色差が小さい場合には、被記録材の変形を招く直前の温度までハイパワーな乾燥条件にできるため、乾燥時間を逆に短縮することが可能となる。
以上、実施の形態に基づき各実施例について説明したが、今回開示された実施例はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
1 インクジェット画像形成装置、100 画像形成装置、110 ヘッドキャリッジ、111 インクジェットヘッド、112 ノズル、150 被記録材、200 乾燥装置、230 反転部、300 送り出し装置、400 回収装置、500 制御部。

Claims (8)

  1. インクジェット方式により所定のインクを用いて、被記録材上にインクジェット画像を形成するインクジェット画像形成装置であって、
    前記被記録材上に前記インクジェット画像を形成する画像形成装置と、
    前記インクジェット画像を乾燥させる乾燥装置と、を含み、
    前記画像形成装置は、前記インクに、カーボンブラックのみを顔料とする黒色インクよりも赤外線領域での光反射率の高い赤外線反射黒色インクを用いて前記被記録材上に第1インクジェット画像を形成し、
    前記乾燥装置は、前記第1インクジェット画像を、前記赤外線反射黒色インクが光反射する前記赤外線領域の波長で乾燥させる、
    インクジェット画像形成装置。
  2. 前記乾燥装置から出力される赤外線は近赤外線であり、
    前記赤外線反射黒色インクは、前記近赤外線を反射する反射剤を含む、請求項1に記載のインクジェット画像形成装置。
  3. 前記赤外線反射黒色インクは、前記反射剤として顔料を含む、請求項2に記載のインクジェット画像形成装置。
  4. 前記近赤外線のピーク波長は、0.8um以上3.0um以下である、請求項2または請求項3に記載のインクジェット画像形成装置。
  5. 前記被記録材は、フィルムである、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のインクジェット画像形成装置。
  6. 前記画像形成装置は、さらに、赤外線吸収材を有する黒色以外インクの第2インクジェット画像を含み、
    前記乾燥装置は、前記黒色以外インクが吸収する波長で前記第2インクジェット画像を乾燥させる、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のインクジェット画像形成装置。
  7. 前記黒色以外インクが吸収する吸収波長ピークは、0.8um以上3.0um以下である、請求項6に記載のインクジェット画像形成装置。
  8. 前記赤外線反射黒色インクと前記黒色以外インクとの反射率の差は、30%以内である、請求項7に記載のインクジェット画像形成装置。
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