JP2020168809A - インクジェット画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
他の形態においては、上記近赤外線のピーク波長は、0.8um以上3.0um以下である。
他の形態においては、上記画像形成装置は、さらに、赤外線吸収材を有する黒色以外インクの第2インクジェット画像を含み、上記乾燥装置は、上記黒色以外インクが吸収する波長で上記第2インクジェット画像を乾燥させる。
図1を参照して、本実施の形態のインクジェット画像形成装置1について説明する。図1は、インクジェット画像形成装置1の全体構成図である。
画像形成装置100について説明する。画像形成装置100は、インクの液滴を吐出して被記録材150上の領域に吐出するインクジェットヘッドを有するヘッドキャリッジ110を含む。ヘッドキャリッジ110は、たとえば、4つのインクジェットヘッド111を有し、それぞれのインクジェットヘッド111が有するノズル112からは、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラック等のインクを被記録材150に吐出して、インクジェット画像を形成する。
図2を参照して、乾燥装置200について説明する。図2は、乾燥装置200の概略構成を示す図である。乾燥装置200は、被記録材150に形成されたインクジェット画像を乾燥させて、インクジェット画像を被記録材150に密着させる。乾燥装置200には、赤外線反射装置を用いる。被記録材150を搬送させる搬送路は、被記録材150を反転させる反転部230を含む。
送り出し装置300は、フィルムなどの被記録材150を画像形成装置100へ送り出す装置である。送り出し装置300の筐体内では、図1に示すように、ロール状の被記録材150が支持軸に巻回されて回転可能に保持されている。送り出し装置300は、たとえば、支持軸に巻回されたフィルムなどの被記録材150を、複数のローラー(例えば、繰り出しローラー、給紙ローラー)を経由して、一定の速度で外部へ搬送する。
回収装置400は、乾燥装置200から搬送されてきたフィルムなどの被記録材150を回収する装置である。回収装置400の筐体内では、ロール状の被記録材150が支持軸に巻回されてロール状に保持される。回収装置400は、乾燥装置200から搬送されてきたフィルムなどの回収装置400を、複数のローラー(例えば、繰り出しローラー、排紙ローラー)を経由して、一定の速度で支持軸に巻き取る。
以下、上記インクジェット画像形成装置1を用いた、被記録材150へのインクジェット画像形成の実施例について説明する。
赤外線反射黒色インク材料の顔料としては、ピグメントグリーン17、アゾ系顔料、レーキ系顔料、チオインジゴ顔系料、アントラキノン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、ジオキサジン系顔料、フタロシアニン系顔料、キノフタロン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリン系顔料及びイソインドリノン系顔料があげられる組み合わせてもよいし、カーボンブラックと混合の顔料であってもよい。
被記録材150としては、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)が好ましい。これらの被記録材150は、インクジェット画像が形成されない領域(非画像部)は、近赤外線の吸収率が低い。その結果、近赤外線で、インクジェット画像を乾燥させても、インクジェット画像が形成された画像部は乾燥する一方、非画像部はほとんど温度の上昇が生じない。
赤外線反射黒色インクとして、IRRブラック#6350の黒色インク顔料を100%使用した水性インクジェット用黒色インクを作成した。IRRブラック#6350は、ブラック#6350(マンガンイットリウムブラック顔料、アサヒ化成工業製)と同等である。溶媒は、プロピレングリコール10%、エチレングリコール20%、水70%の割合である。
黒色インク顔料にクロモファインA1103に変更した以外は、上記実施例1と同様の方法で、赤外線反射黒色インクを作成した。作成した赤外線反射黒色インクを印字する前に、被記録材150に白色インクで下地としての画像(白色下地画像)を作成した。白色インクは、有機顔料であるハッコーケミカル製のShigenoxOWPを使用した。ShigenoxOWP25部、スチレンアクリル酸樹脂のアンモニウム塩10部と13%エチレングリコール水溶液をビーズミルを使用して混合撹拌後、5umのフィルターを用いてろ過して白色インクジェット用インクを得た。
カーボンブラック顔料には、三菱ケミカル製のものを使用した。カーボンブラック顔料で作成した黒色インクは、一般に知られている方法で作成した。カーボンブラック分散体50部、13%エチレングリコール水溶液を混合撹拌し、1umのフィルターでろ過した後、黒色カーボンブラックインクを作成した。
黒色インク顔料は、実施例3と同様のものを使用した。第1インクジェット画像(黒色)とは異なる黒色以外インクを用いた第2インクジェット画像としてシアンインクを用いた画像をさらに、被記録材150に形成した。シアンインクには、赤外線吸収剤を入れた。インクジェット用のシアンインクは、一般的な水性シアンインクと同様の方法で作成した。
赤外吸収性色材「10.5部:アクリル−スチレン系樹脂、6.0部(ジョンソン社製、ジョンクリル)」、グリセリン「10.0部:イオン交換水、13.0部」を混合し、0.5mmのジルコニアビーズを体積率で50%充実したサンドグラインダーを用いて分散し、赤外吸収性色材分散液を得た。
実施例5においては、実施例4と同じ黒色インク層からなる第1インクジェット画像とシアンインク層からなる第2インクジェット画像とを作成した。相違点は、赤外線ヒーターH12の近赤外線のピーク波長は、0.8umである。
実施例6においては、実施例1と同じ黒色インク層からなる第1インクジェット画像を作成し、実施例4と同じシアンインク層からなる第2インクジェット画像を作成した。赤外線ヒーターH12の近赤外線のピーク波長は、1.2umである。
カーボンブラック100%の黒色インク顔料を用いて、実施例1と同様の方法で第1インクジェット画像を形成した。図2に比較例1の評価結果を示す。比較例1においては、「黒インクの乾燥」の評価は「A」であるものの、第1インクジェット画像の部分で被記録材150が曲がる変形がみられた結果、「被記録材の変形」の評価は「E」であった。
赤外線ヒーターH12を、遠赤外線ヒーター(ピーク波長5um)に変更した以外は、実施例1と同様に実施した。
実施例4と比較し、シアンインクに赤外線吸収剤を入れないことを除いて、実施例4と同様の方法で評価した。
実施例5と比較し、同条件で黒色インク層からなる第1インクジェット画像およびシアンインク層からなる第2インクジェット画像を形成した。実施例5との相違点は、比較例4は、赤外線ヒーターH12のピーク波長が0.7umである。
実施例6と比較し、同条件で黒色インク層からなる第1インクジェット画像およびシアンインク層(赤外線吸収剤を含まない)からなる第2インクジェット画像を形成した。実施例6との相違点は、比較例5は、赤外線ヒーターH12のピーク波長が1.2umである。シアンインクに赤外線吸収剤を入れない場合、赤外線ヒーターH12の近赤外線のピーク波長が1.2umで、赤外線吸収率は7%であった。
Claims (8)
- インクジェット方式により所定のインクを用いて、被記録材上にインクジェット画像を形成するインクジェット画像形成装置であって、
前記被記録材上に前記インクジェット画像を形成する画像形成装置と、
前記インクジェット画像を乾燥させる乾燥装置と、を含み、
前記画像形成装置は、前記インクに、カーボンブラックのみを顔料とする黒色インクよりも赤外線領域での光反射率の高い赤外線反射黒色インクを用いて前記被記録材上に第1インクジェット画像を形成し、
前記乾燥装置は、前記第1インクジェット画像を、前記赤外線反射黒色インクが光反射する前記赤外線領域の波長で乾燥させる、
インクジェット画像形成装置。 - 前記乾燥装置から出力される赤外線は近赤外線であり、
前記赤外線反射黒色インクは、前記近赤外線を反射する反射剤を含む、請求項1に記載のインクジェット画像形成装置。 - 前記赤外線反射黒色インクは、前記反射剤として顔料を含む、請求項2に記載のインクジェット画像形成装置。
- 前記近赤外線のピーク波長は、0.8um以上3.0um以下である、請求項2または請求項3に記載のインクジェット画像形成装置。
- 前記被記録材は、フィルムである、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のインクジェット画像形成装置。
- 前記画像形成装置は、さらに、赤外線吸収材を有する黒色以外インクの第2インクジェット画像を含み、
前記乾燥装置は、前記黒色以外インクが吸収する波長で前記第2インクジェット画像を乾燥させる、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のインクジェット画像形成装置。 - 前記黒色以外インクが吸収する吸収波長ピークは、0.8um以上3.0um以下である、請求項6に記載のインクジェット画像形成装置。
- 前記赤外線反射黒色インクと前記黒色以外インクとの反射率の差は、30%以内である、請求項7に記載のインクジェット画像形成装置。
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