JP2020167893A - 回転電機及び回転電機の製造方法 - Google Patents

回転電機及び回転電機の製造方法 Download PDF

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祐介 落合
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Abstract

【課題】スロットに対するコイルの占積率を向上するとともに、コイルの発熱による効率低下を抑制した回転電機及びこの回転電機の製造方法を提供する。【解決手段】回転電機は、径方向に沿って延びるとともに周方向に並んで設けられたティース43と、ティース43間に形成されたスロット45と、を有し、環状に形成されたステータコア4と、スロット45に挿入されるコイル5と、ステータコア4の内周部に配置されるロータと、を備え、コイル5は、複数の撚り線57が束ねられて圧縮されたセグメントコイル50により形成されている。回転電機の製造方法は、撚り線57を複数束ねることにより、ステータコア4の軸方向から見て所定の断面積を有するセグメントコイル50を成形するセグメントコイル成形工程と、セグメントコイル成形工程により成形されたセグメントコイル50をスロット45に挿入する挿入工程とを含む。【選択図】図2

Description

本発明は、回転電機及び回転電機の製造方法に関するものである。
従来、ハイブリッド自動車や電気自動車の動力源として回転電機が使用されている。回転電機は、コイルが装着されたステータと、ステータの内側でステータに対して回転するロータと、を有する。ステータでは、ステータコアに設けられたスロットにコイルが挿入されることによりコイルが装着される。近年、回転電機の高回転化に伴い、スロットに対するコイルの占積率を向上してエネルギ効率を向上する技術が種々提案されている。
例えば特許文献1には、環状の支持構造体と、支持構造体から放射状に延びている第1の突起と、第1の突起から円周方向において離間している第2の突起と、第1の突起と第2の突起との間に設けられた断面台形状のスロットと、スロットに配置された第1のワイヤと、を備えたステータの構成が記載されている。第1のワイヤは、その断面の円周方向の長さが放射方向の外側に向かって増大するように形成されている。特許文献1に記載の技術によれば、第1のワイヤが断面台形状に形成されているので、隣接する突起間の空間は第1のワイヤにより実質的に満たされている。これにより、スロットに対するコイルの存在する領域が増大し、高い効率を得ることができるとされている。
特開2011−182637号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術にあっては、第1のワイヤを構成するセグメントコイル1本あたりの太さが太いため、通電時にコイルに渦電流が生じやすい。これにより、コイルの発熱量が増大し、回転電機の効率が低下するおそれがある。
そこで、本発明は、スロットに対するコイルの占積率を向上するとともに、コイルの発熱による効率低下を抑制した回転電機及びこの回転電機の製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、請求項1に記載の発明に係る回転電機(例えば、第1実施形態における回転電機1)は、径方向に沿って延びるとともに周方向に並んで設けられたティース(例えば、第1実施形態におけるティース43)と、前記ティース間に形成されたスロット(例えば、第1実施形態におけるスロット45)と、を有し、環状に形成されたステータコア(例えば、第1実施形態におけるステータコア4)と、前記スロットに挿入されるコイル(例えば、第1実施形態におけるコイル5)と、前記ステータコアの内周部に配置されるロータ(例えば、第1実施形態におけるロータ2)と、を備え、前記コイルは、複数の撚り線(例えば、第1実施形態における撚り線57)が束ねられて圧縮されたセグメントコイル(例えば、第1実施形態におけるセグメントコイル50)により形成されていることを特徴としている。
また、請求項2に記載の発明に係る回転電機は、前記コイルは複数の前記セグメントコイルを有し、複数の前記セグメントコイルの前記スロット内における前記ステータコアの軸方向に直交する断面形状は、前記スロットを前記径方向に分割した形状にそれぞれ形成されていることを特徴としている。
また、請求項3に記載の発明に係る回転電機は、複数の前記セグメントコイルのうち少なくとも一つは、前記断面形状が台形状に形成されることを特徴としている。
また、請求項4に記載の発明に係る回転電機は、複数の前記セグメントコイルのうち少なくとも一つは、前記断面形状が長方形状に形成されることを特徴としている。
また、請求項5に記載の発明に係る回転電機は、複数の前記セグメントコイルは、第一セグメントコイル(例えば、第1実施形態における第一セグメントコイル51)と、前記第一セグメントコイルよりも前記スロットの内径側に挿入される第二セグメントコイル(例えば、第1実施形態における第二セグメントコイル52)と、を含み、前記断面形状における前記第一セグメントコイルの前記径方向の外側に配置される辺の長さは、前記第二セグメントコイルの前記径方向の外側に配置される辺の長さよりも長く、かつ前記第一セグメントコイルの前記径方向に沿う辺の長さは、前記第二セグメントコイルの前記径方向に沿う辺の長さよりも短いことを特徴としている。
また、請求項6に記載の発明に係る回転電機は、複数の前記セグメントコイルは、それぞれ同一数の前記撚り線を有することを特徴としている。
また、請求項7に記載の発明に係る回転電機の製造方法は、径方向に沿って延びるとともに周方向に並んで設けられたティース(例えば、第1実施形態におけるティース43)と、前記ティース間に形成されたスロット(例えば、第1実施形態におけるスロット45)と、を有し、環状に形成されたステータコア(例えば、第1実施形態におけるステータコア4)と、前記スロットに挿入されるコイル(例えば、第1実施形態におけるコイル5)と、前記ステータコアの内周部に配置されるロータ(例えば、第1実施形態におけるロータ2)と、を備え、前記コイルは複数の撚り線(例えば、第1実施形態における撚り線57)を有し、前記撚り線を複数束ねることにより、前記ステータコアの軸方向から見て所定の断面積を有するセグメントコイル(例えば、第1実施形態におけるセグメントコイル50)を成形するセグメントコイル成形工程と、前記セグメントコイル成形工程により成形された前記セグメントコイルを前記スロットに挿入する挿入工程と、前記挿入工程の後、前記ステータコアの内径側に前記ロータを配置するロータ配置工程と、を有することを特徴としている。
また、請求項8に記載の発明に係る回転電機の製造方法は、前記挿入工程では、前記セグメントコイルは、前記軸方向から前記スロットに挿入されることを特徴としている。
また、請求項9に記載の発明に係る回転電機の製造方法は、前記セグメントコイル成形工程では、複数の前記セグメントコイルを成形し、前記セグメントコイル成形工程と前記挿入工程とが交互に複数回繰り返されることを特徴としている。
また、請求項10に記載の発明に係る回転電機の製造方法は、前記セグメントコイル成形工程では、複数の前記セグメントコイルの前記スロット内における前記軸方向に直交する断面形状は、前記スロットを前記径方向に分割した形状にそれぞれ形成されることを特徴としている。
また、請求項11に記載の発明に係る回転電機の製造方法は、前記セグメントコイル成形工程では、複数の前記セグメントコイルのうち少なくとも一つは、前記断面形状が台形状に形成されることを特徴としている。
また、請求項12に記載の発明に係る回転電機の製造方法は、前記セグメントコイル成形工程では、複数の前記セグメントコイルのうち少なくとも一つは、前記断面形状が長方形状に形成されることを特徴としている。
また、請求項13に記載の発明に係る回転電機の製造方法は、複数の前記セグメントコイルは、第一セグメントコイル(例えば、第1実施形態における第一セグメントコイル51)と、前記第一セグメントコイルよりも前記スロットの内径側に挿入される第二セグメントコイル(例えば、第1実施形態における第二セグメントコイル52)と、を含み、前記セグメントコイル成形工程では、前記断面形状における前記第一セグメントコイルの前記径方向の外側に配置される辺の長さは、前記第二セグメントコイルの前記径方向の外側に配置される辺の長さよりも長く、かつ前記第一セグメントコイルの前記径方向に沿う辺の長さは、前記第二セグメントコイルの前記径方向に沿う辺の長さよりも短くなるように形成されることを特徴としている。
また、請求項14に記載の発明に係る回転電機の製造方法は、前記セグメントコイル成形工程では、複数の前記セグメントコイルは、それぞれ同一数の前記撚り線により形成されることを特徴としている。
本発明の請求項1に記載の回転電機によれば、コイルは、複数の撚り線が圧縮された状態でスロットに挿入されているので、撚り線が一本ずつスロットに挿入される場合と比較して、各撚り線間の距離を近接させることができる。また、例えばセグメントコイルの断面形状をスロットの断面形状に合わせて形成することにより、セグメントコイルとスロットとの間の隙間を小さくすることができる。これにより、スロットに対するコイルの占積率を向上できる。セグメントコイルは複数の撚り線を圧縮することにより形成されているので、コイルに通電する際に必要な断面積を確保しつつ、一本の太いセグメントコイルを使用する従来技術と比較して、細線化により渦電流の発生を抑制できる。よって、コイルの発熱を抑制し、熱損失による回転電機の効率低下を抑制できる。
コイルは撚り線により形成されているので、磁束が通るステータコアに面する各撚り線が交互に並ぶため、撚り線間の発熱量の違いが生じにくい。これにより、モータ効率の低下をより一層抑制できる。
したがって、スロットに対するコイルの占積率を向上するとともに、コイルの発熱による効率低下を抑制した回転電機を提供できる。
本発明の請求項2に記載の回転電機によれば、コイルは複数のセグメントコイルを有し、複数のセグメントコイルの断面形状は、スロットを径方向に分割した形状にそれぞれ形成されているので、各セグメントコイルを順にスロットに挿入することによりコイルが形成される。これにより、セグメントコイルをスロットの断面積と同じとなるように一度に形成する場合と比較して、各セグメントコイルの断面積を小さくできる。よって、撚り線を圧縮する際に撚り線の潰れ代を均等にできる。また、撚り線の圧縮率を高めることができる。したがって、スロットに対するコイルの占積率を向上できる。
本発明の請求項3に記載の回転電機によれば、セグメントコイルのうち少なくとも一つは、断面形状が台形状に形成される。この構成によれば、例えば断面形状が台形状のスロットにセグメントコイルを配置する場合に、スロットとセグメントコイルとの間の隙間を小さくすることができる。よって、台形状のスロットにおけるコイルの占積率を向上できる。
本発明の請求項4に記載の回転電機によれば、セグメントコイルのうち少なくとも一つは、断面形状が長方形状に形成される。この構成によれば、例えば断面形状が長方形状のスロットにセグメントコイルを配置する場合に、スロットとセグメントコイルとの間の隙間を小さくすることができる。よって、長方形状のスロットにおけるコイルの占積率を向上できる。
本発明の請求項5に記載の回転電機によれば、第一セグメントコイルは、第二セグメントコイルよりも、径方向外側に配置される辺の長さが長く、かつ径方向に沿う辺の長さが短いので、特に断面形状が台形状のスロットにセグメントコイルを配置する場合に、スロットとセグメントコイルとの間の隙間を小さくすることができる。また、第一セグメントコイルと第二セグメントコイルの断面形状における断面積が同等となるように、各セグメントコイルを形成できる。これにより、例えばスロットの形状が決められた従来のステータコアに適用した場合であっても、コイルの占積率を向上できる。よって、汎用性及びコイルの占積率を向上した回転電機とすることができる。
本発明の請求項6に記載の回転電機によれば、複数のセグメントコイルは、それぞれ同一数の撚り線を有するので、各セグメントコイルの断面積を同等とすることができる。これにより、各セグメントコイルにおける撚り線の圧縮率を均等にし、スロットに対してセグメントコイルを高精度に配置できる。
本発明の請求項7に記載の回転電機の製造方法によれば、セグメントコイル成形工程では、ステータコアの軸方向から見て所定の断面積を有するセグメントコイルを成形する。挿入工程では、セグメントコイル成形工程で成形されたセグメントコイルをスロットに挿入する。ロータ配置工程では、コイルが装着されたステータコアの内径側にロータを配置する。このように、セグメントコイル成形工程と、挿入工程と、ロータ配置工程と、を経ることにより回転電機を製造できる。
セグメントコイル成形工程において、セグメントコイルは複数の撚り線を圧縮することにより形成されているので、コイルに通電する際に必要な断面積を確保しつつ、一本の太いセグメントコイルを使用する従来技術と比較して、細線化により渦電流の発生を抑制できる。よって、コイルの発熱を抑制し、熱損失による回転電機の効率低下を抑制できる。また、コイルは撚り線により形成されているので、スロットの壁面に隣接する撚り線において、撚り線を構成する各丸細線がスロットの壁面に対して交互に隣接する。これにより、各丸細線における発熱量の差が小さくなり、効率低下をより一層抑制できる。
挿入工程において、コイルは、複数の撚り線を圧縮した状態でスロットに挿入されているので、撚り線を一本ずつスロットに挿入する場合と比較して、各撚り線間の距離を近接させることができる。また、例えばセグメントコイルの断面形状をスロットの断面形状に合わせて形成することにより、セグメントコイルとスロットとの間の隙間を小さくすることができる。これにより、スロットに対するコイルの占積率を向上できる。
したがって、スロットに対するコイルの占積率を向上するとともに、コイルの発熱による効率低下を抑制した回転電機の製造方法を提供できる。
本発明の請求項8に記載の回転電機の製造方法によれば、挿入工程では、セグメントコイルは軸方向からスロットに挿入されるので、セグメントコイルをスロットに挿入し易い。よって、作業性を向上できる。
本発明の請求項9に記載の回転電機の製造方法によれば、セグメントコイル成形工程では複数のセグメントコイルを成形し、セグメントコイル成形工程と挿入工程とが交互に複数回繰り返されることにより、回転電機が製造される。これにより、セグメントコイルをスロットの断面積と同じとなるように一度に形成する場合と比較して、各セグメントコイルの断面積を小さくできる。よって、撚り線を圧縮する際に撚り線の潰れ代を均等にできる。また、撚り線の圧縮率を高めることができる。したがって、スロットに対するコイルの占積率を向上できる。
本発明の請求項10に記載の回転電機の製造方法によれば、セグメントコイル成形工程では、複数のセグメントコイルの断面形状は、スロットを径方向に分割した形状にそれぞれ形成される。これにより、各セグメントコイルを径方向に沿って順にスロットに挿入することによりコイルを形成できる。また、各セグメントコイルの断面積を小さくできる。
本発明の請求項11に記載の回転電機の製造方法によれば、セグメントコイルのうち少なくとも一つは、断面形状が台形状に形成される。この構成によれば、例えば断面形状が台形状のスロットにセグメントコイルを配置する場合に、スロットとセグメントコイルとの間の隙間を小さくすることができる。よって、汎用性を向上した回転電機の製造方法とすることができる。
本発明の請求項12に記載の回転電機の製造方法によれば、セグメントコイルのうち少なくとも一つは、断面形状が長方形状に形成される。この構成によれば、例えば断面形状が長方形状のスロットにセグメントコイルを配置する場合に、スロットとセグメントコイルとの間の隙間を小さくすることができる。よって、汎用性を向上した回転電機の製造方法とすることができる。
本発明の請求項13に記載の回転電機の製造方法によれば、第一セグメントコイルは、第二セグメントコイルよりも周方向に沿う辺の長さが長く、かつ径方向に沿う辺の長さが短くなるように形成される。この構成によれば、特に断面形状が台形状のスロットにセグメントコイルを配置する場合に、スロットとセグメントコイルとの間の隙間を小さくすることができる。また、第一セグメントコイルと第二セグメントコイルの断面積が同等となるように、各セグメントコイルを形成できる。これにより、例えばスロットの形状が決められた従来のステータコアに適用した場合であっても、コイルの占積率を向上できる。よって、汎用性及びコイルの占積率を向上した回転電機の製造方法とすることができる。
本発明の請求項14に記載の回転電機の製造方法によれば、複数のセグメントコイルは、それぞれ同一数の撚り線を有するので、各セグメントコイルの断面形状における断面積を同等とすることができる。これにより、各セグメントコイルにおける撚り線の圧縮率を均等にし、スロットに対してセグメントコイルを高精度に配置できる。
第1実施形態に係る回転電機の概略断面図。 第1実施形態に係るステータの部分断面図。 第1実施形態に係るセグメントコイル成形工程の説明図。 第1実施形態の第1変形例に係るセグメントコイル成形工程の説明図。 第2実施形態に係るステータの部分断面図。 第2実施形態に係るセグメントコイル成形工程の説明図。 第2実施形態の第1変形例に係るセグメントコイル成形工程の説明図。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
(回転電機)
図1は、第1実施形態に係る回転電機1の概略断面図である。回転電機1は、例えばハイブリッド自動車や電気自動車等の車両に搭載される走行用モータである。但し、本発明の構成は、走行用モータに限らず、発電用モータやその他用途のモータ、車両用以外の回転電機(発電機を含む)としても適用可能である。
回転電機1は、ケース8と、ロータ2と、ステータ3と、を備える。
ケース8は、ロータ2及びステータ3を収容している。ケース8の内部には、冷媒が収容されている。上述したロータ2及びステータ3は、ケース8の内部において、一部が冷媒に浸漬された状態で配置されている。なお、冷媒としては、トランスミッションの潤滑や動力伝達等に用いられる作動油である、ATF(Automatic Transmission Fluid)等が好適に用いられている。
(ロータ)
ロータ2は、軸線C回りに回転可能に構成されている。ロータ2は、回転軸21と、ロータコア23と、永久磁石25と、を備える。
以下の説明では、ロータ2における軸線Cに沿う方向を単に軸方向といい、軸線Cに直交する方向を径方向といい、軸線C周りの方向を周方向という場合がある。
回転軸21は、軸線Cを中心とする筒状に形成されている。回転軸21は、ケース8に取り付けられた軸受81を介してケース8に回転可能に支持されている。
ロータコア23は、回転軸21の外周部に設けられている。ロータコア23は、環状に形成されている。ロータコア23は、軸線C回りに回転軸21と一体で回転可能に構成されている。
永久磁石25は、ロータコア23の外周部に配置されている。永久磁石25は、例えばロータコア23の内部を軸方向に沿って延びている。永久磁石25は、周方向に間隔をあけて複数形成されている。永久磁石25は、例えば希土類磁石である。希土類磁石としては、例えばネオジム磁石やサマリウムコバルト磁石、プラセオジム磁石等が挙げられる。
(ステータ)
ステータ3は、ロータ2に対して径方向の外側に、間隔をあけて配置されている。ステータ3は、環状に形成されている。ステータ3の外周部は、ケース8の内壁面に固定されている。ステータ3は、ステータコア4と、コイル5と、を有する。
(ステータコア)
図2は、第1実施形態に係るステータ3を軸方向から見た部分断面図である。
ステータコア4は、複数の鋼板を軸方向に積層して形成される積層コアである。ステータコア4は、コア本体41と、ティース43と、スロット45と、を有する。
コア本体41は、軸線Cを中心とする環状に形成されている。
ティース43は、コア本体41の内周部から径方向内側に向かって突出している。ティース43は、周方向に間隔をあけて複数並んでいる。ティース43は、コア本体41と一体形成されている。ティース43は、軸方向から見て略T字状に形成されている。具体的に、ティース43は、径方向に延びるティース本体43aと、ティース本体43aの径方向内側端(先端)から周方向に延びる鍔部43bと、が一体成形されたものである。
スロット45は、周方向において隣り合うティース43同士の間に設けられている。スロット45は、周方向に複数設けられている。軸方向から見て、スロット45の断面形状は、径方向外側から内側に向かうにしたがい周方向に沿う幅寸法が減少する台形状に形成されている。
(コイル)
コイル5は、スロット45に挿入されている。コイル5は、複数のセグメントコイル50を有する。具体的に、本実施形態において、コイル5は、第一セグメントコイル51と、第二セグメントコイル52と、第三セグメントコイル53と、第四セグメントコイル54と、第五セグメントコイル55と、を有する。各セグメントコイル51,52,53,54,55(以下、セグメントコイル50という。)は、スロット45内を径方向に並んでいる。スロット45内における各セグメントコイル50の軸方向と直交する断面形状は、スロット45を径方向に分割した形状にそれぞれ形成されている。
セグメントコイル50は、複数の撚り線57が束ねられて圧縮されることにより形成されている。換言すれば、セグメントコイル50は、複数の撚り線57を有する。スロット45内において隣り合う撚り線57同士は導通可能とされている。このように形成されたセグメントコイル50とステータコア4との間には、絶縁部材62が配置されている。
次に、各セグメントコイル51,52,53,54,55のスロット45内における配置について説明する。
第一セグメントコイル51は、スロット45の最外径側に配置されている。第一セグメントコイル51の断面形状は、径方向内側へ向かうにしたがい周方向の幅寸法が減少する台形状となるように形成されている。第一セグメントコイル51の外形は、スロット45の内形に沿うように形成されている。第一セグメントコイル51の断面形状において、径方向外側に位置する辺と、周方向の両側に位置する辺と、はそれぞれスロット45の内壁に近接している。
第二セグメントコイル52は、第一セグメントコイル51よりもスロット45の内径側に隣接して配置されている。第二セグメントコイル52の断面形状は、径方向内側へ向かうにしたがい周方向の幅寸法が減少する台形状となるように形成されている。断面形状において、第二セグメントコイル52の径方向外側に配置される辺の長さは、第一セグメントコイル51の径方向外側に配置される辺の長さよりも短い。具体的に、第二セグメントコイル52の径方向外側に配置される辺の長さは、第一セグメントコイル51の径方向内側に配置される辺の長さと同等とされている。第二セグメントコイル52の径方向に沿う辺の長さは、第一セグメントコイル51の径方向に沿う辺の長さよりも長い。第二セグメントコイル52の外形は、スロット45の内形に沿うように形成されている。第二セグメントコイル52の断面形状において、周方向の両側に位置する辺はそれぞれスロット45の内壁に近接している。
第三セグメントコイル53は、第二セグメントコイル52よりもスロット45の内径側に隣接して配置されている。第三セグメントコイル53の断面形状は、径方向内側へ向かうにしたがい周方向の幅寸法が減少する台形状となるように形成されている。断面形状において、第三セグメントコイル53の径方向外側に配置される辺の長さは、第二セグメントコイル52の径方向外側に配置される辺の長さよりも短い。具体的に、第三セグメントコイル53の径方向外側に配置される辺の長さは、第二セグメントコイル52の径方向内側に配置される辺の長さと同等とされている。第三セグメントコイル53の径方向に沿う辺の長さは、第二セグメントコイル52の径方向に沿う辺の長さよりも長い。第三セグメントコイル53の外形は、スロット45の内形に沿うように形成されている。第三セグメントコイル53の断面形状において、周方向の両側に位置する辺はそれぞれスロット45の内壁に近接している。
第四セグメントコイル54は、第三セグメントコイル53よりもスロット45の内径側に隣接して配置されている。第四セグメントコイル54の断面形状は、径方向内側へ向かうにしたがい周方向の幅寸法が減少する台形状となるように形成されている。断面形状において、第四セグメントコイル54の径方向外側に配置される辺の長さは、第三セグメントコイル53の径方向外側に配置される辺の長さよりも短い。具体的に、第四セグメントコイル54の径方向外側に配置される辺の長さは、第三セグメントコイル53の径方向内側に配置される辺の長さと同等とされている。第四セグメントコイル54の径方向に沿う辺の長さは、第三セグメントコイル53の径方向に沿う辺の長さよりも長い。第四セグメントコイル54の外形は、スロット45の内形に沿うように形成されている。第四セグメントコイル54の断面形状において、周方向の両側に位置する辺はそれぞれスロット45の内壁に近接している。
第五セグメントコイル55は、第四セグメントコイル54よりもスロット45の内径側に隣接して配置されている。第五セグメントコイル55は、スロット45の最外径側に配置されている。第五セグメントコイル55の断面形状は、径方向内側へ向かうにしたがい周方向の幅寸法が減少する台形状となるように形成されている。断面形状において、第五セグメントコイル55の径方向外側に配置される辺の長さは、第四セグメントコイル54の径方向外側に配置される辺の長さよりも短い。具体的に、第五セグメントコイル55の径方向外側に配置される辺の長さは、第四セグメントコイル54の径方向内側に配置される辺の長さと同等とされている。第五セグメントコイル55の径方向に沿う辺の長さは、第四セグメントコイル54の径方向に沿う辺の長さよりも長い。第五セグメントコイル55の外形は、スロット45の内形に沿うように形成されている。第五セグメントコイル55の断面形状において、径方向内側に位置する辺の一部と、周方向の両側に位置する辺と、はそれぞれスロット45の内壁に近接している。
このようにスロット45に配置された各セグメントコイル50は、断面形状における断面積が同等となるように形成されている。
また、各セグメントコイル50は、それぞれ同一数の撚り線57を有する。
(回転電機の製造方法)
次に、上述の回転電機1を製造する方法について説明する。回転電機の製造方法は、セグメントコイル成形工程と、挿入工程と、ロータ配置工程と、を有する。
図3は、第1実施形態に係るセグメントコイル成形工程の説明図である。
セグメントコイル成形工程では、撚り線57を複数束ねることにより、ステータ3の軸方向から見て所定の断面積を有するセグメントコイル50を成形する。本実施形態において、セグメントコイル成形工程では、第一セグメントコイル51と、第二セグメントコイル52と、第三セグメントコイル53と、第四セグメントコイル54と、第五セグメントコイル55と、を成形する。各セグメントコイル50は同様の方法により成形される。このため、以下の説明では第一セグメントコイル51を成形する方法について説明し、第二セグメントコイル52、第三セグメントコイル53、第四セグメントコイル54及び第五セグメントコイル55を成形する方法についての説明を省略する。
セグメントコイル成形工程では、まず、複数の撚り線57を束ねる。次に、台形状に形成された金型15の内部に撚り線57を配置する。次に、金型15を圧縮する。最後に、金型15を除去することにより、所望の断面形状に圧縮された第一セグメントコイル51が成形される。
挿入工程では、セグメントコイル成形工程により成形されたセグメントコイル50をスロット45に挿入する。このとき、スロット45に対して軸方向からセグメントコイル50を挿入する。
本実施形態では、セグメントコイル成形工程と、挿入工程と、を交互に複数回繰り返す。具体的に、回転電機の製造方法は、第一セグメントコイル51を成形する1回目のセグメントコイル成形工程と、第一セグメントコイル51をスロット45に挿入する1回目の挿入工程と、第二セグメントコイル52を成形する2回目のセグメントコイル成形工程と、第二セグメントコイル52をスロット45に挿入する2回目の挿入工程と、・・・の順番で合計5回のセグメントコイル成形工程及び挿入工程を交互に繰り返す。これにより、スロット45にコイル5が装着される。
ロータ配置工程では、挿入工程の後、コイル5が装着されたステータコア4の内径側にロータ2を配置する。
このように、セグメントコイル成形工程と、挿入工程と、ロータ配置工程と、を経ることにより、回転電機1が製造される。
(作用、効果)
次に、回転電機1及び回転電機の製造方法の作用、効果について説明する。
本実施形態の回転電機1によれば、コイル5は、複数の撚り線57が圧縮された状態でスロット45に挿入されているので、撚り線57が一本ずつスロット45に挿入される場合と比較して、各撚り線57間の距離を近接させることができる。また、例えばセグメントコイル50の断面形状をスロット45の断面形状に合わせて形成することにより、セグメントコイル50とスロット45との間の隙間を小さくすることができる。これにより、スロット45に対するコイル5の占積率を向上できる。セグメントコイル50は複数の撚り線57を圧縮することにより形成されているので、コイル5に通電する際に必要な断面積を確保しつつ、一本の太いセグメントコイルを使用する従来技術と比較して、細線化により渦電流の発生を抑制できる。よって、コイル5の発熱を抑制し、熱損失による回転電機1の効率低下を抑制できる。
コイル5は撚り線57により形成されているので、磁束が通るステータコア4に面する各撚り線57が交互に並ぶため、撚り線57間の発熱量の違いが生じにくい。これにより、モータ効率の低下をより一層抑制できる。
したがって、スロット45に対するコイル5の占積率を向上するとともに、コイル5の発熱による効率低下を抑制した回転電機1を提供できる。
コイル5は複数のセグメントコイル50を有し、複数のセグメントコイル50の断面形状は、スロット45を径方向に分割した形状にそれぞれ形成されているので、各セグメントコイル50を順にスロット45に挿入することによりコイル5が形成される。これにより、セグメントコイル50をスロット45の断面積と同じとなるように一度に形成する場合と比較して、各セグメントコイル50の断面積を小さくできる。よって、撚り線57を圧縮する際に撚り線57の潰れ代を均等にできる。また、撚り線57の圧縮率を高めることができる。したがって、スロット45に対するコイル5の占積率を向上できる。
セグメントコイル50のうち少なくとも一つは、断面形状が台形状に形成される。この構成によれば、例えば断面形状が台形状のスロット45にセグメントコイル50を配置する場合に、スロット45とセグメントコイル50との間の隙間を小さくすることができる。よって、台形状のスロット45におけるコイル5の占積率を向上できる。
径方向外側に配置されるセグメントコイル50(例えば、第一セグメントコイル51)は、径方向内側に配置されるセグメントコイル50(例えば、第一セグメントコイル51に対する第二セグメントコイル52)よりも、径方向外側に配置される辺の長さが長く、かつ径方向に沿う辺の長さが短くなるように構成される。この構成によれば、特に断面が台形状のスロット45にセグメントコイル50を配置する場合に、スロット45とセグメントコイル50との間の隙間を小さくすることができる。また、第一セグメントコイル51と第二セグメントコイル52の断面積が同等となるように、各セグメントコイル50を形成できる。これにより、例えばスロット45の形状が決められた従来のステータコア4に適用した場合であっても、コイル5の占積率を向上できる。よって、汎用性及びコイル5の占積率を向上した回転電機1とすることができる。
複数のセグメントコイル50は、それぞれ同一数の撚り線57を有するので、各セグメントコイル50の断面積を同等とすることができる。これにより、各セグメントコイル50における撚り線57の圧縮率を均等にし、スロット45に対してセグメントコイル50を高精度に配置できる。
本実施形態の回転電機の製造方法によれば、セグメントコイル成形工程では、ステータコア4の軸方向から見て所定の断面積を有するセグメントコイル50を成形する。挿入工程では、セグメントコイル成形工程で成形されたセグメントコイル50をスロット45に挿入する。ロータ配置工程では、コイル5が装着されたステータコア4の内径側にロータ2を配置する。このように、セグメントコイル成形工程と、挿入工程と、ロータ配置工程と、を経ることにより回転電機1を製造できる。
ここで、従来、スロット45にコイル5を挿入する際には、予め予備巻きされた導線(例えば、撚り線57)を、インサータ方式によりステータコア4の径方向内側から1本ずつスロット45に挿入する方法が知られている。このようなインサータ方式においては、スロット45内に挿入される導線を所望の位置に配置することが難しい。このため、スロット45に対するコイルの占積率が、想定された占積率よりも小さくなるおそれがあった。
一方、占積率を向上するために、スロット45にセグメントコンダクタを挿入する技術が知られている。しかしながら、セグメントコンダクタを用いた場合には、ティース43からの漏れ磁束によりコイルに渦電流が生じるおそれがあった。
本実施形態の回転電機の製造方法によれば、コイル5は、複数の撚り線57を圧縮した状態で軸方向からスロット45に挿入されているので、撚り線57を内径側から一本ずつスロット45に挿入する従来技術と比較して、各撚り線57を所望の位置に配置できる。これにより、スロット45内に挿入する撚り線57の本数を安定化させることができ、回転電機1の品質を安定的に維持できる。また、各撚り線57間の距離を近接させることができるので、従来技術と比較して、スロット45に対するコイル5の占積率を向上できる。また、セグメントコイル50は軸方向からスロット45に挿入されるので、セグメントコイル50をスロット45に挿入し易い。よって、製造時の作業性を向上できる。
一方、セグメントコイル50は複数の撚り線57を圧縮することにより形成されているので、コイル5に通電する際に必要な断面積を確保しつつ、一本の太いセグメントコンダクタを使用する従来技術と比較して、細線化により渦電流の発生を抑制できる。また、コイル5は複数の撚り線57により形成されているので、セグメントコンダクタを用いる従来技術と比較して、ティース43の幅を一定に設定できる。これにより、ティース43における磁気抵抗を均等化し、従来技術と比較してステータ3の鉄損を低減できる。
したがって、スロット45に対するコイル5の占積率を向上するとともに、コイル5の発熱や損失等による効率低下を抑制した回転電機の製造方法を提供できる。
セグメントコイル成形工程では、複数のセグメントコイル50の断面形状は、スロット45を径方向に分割した形状にそれぞれ形成される。これにより、各セグメントコイル50を径方向に沿って順にスロット45に挿入することによりコイル5を形成できる。また、各セグメントコイル50の断面積を小さくできる。よって、撚り線57を圧縮する際に撚り線57の潰れ代を均等にできる。また、撚り線の圧縮率を高めることができる。したがって、スロット45に対するコイル5の占積率を向上できる。
(第1実施形態の第1変形例)
次に、本発明に係る第1実施形態の第1変形例について説明する。図4は、第1実施形態の第1変形例に係るセグメントコイル成形工程の説明図である。本実施形態では、スロット45が単一のセグメントコイル50を有する点において上述した実施形態と相違している。
本実施形態において、コイル5は、単一のセグメントコイル50を有する。セグメントコイル50の断面形状は、スロット45の断面形状と同等となるように形成されている。本実施形態において、セグメントコイル成形工程では、スロット45の断面形状と同等の形状に形成された金型15の内部に、複数の撚り線57を配置する。これにより、スロット45の断面形状と同等の断面形状に圧縮されたセグメントコイル50が成形される。
本実施形態によれば、回転電機の製造方法は、単一のスロット45に対して、セグメントコイル成形工程と、挿入工程と、をそれぞれ1回ずつ有するので、セグメントコイル成形工程及び挿入工程を複数回繰り返す場合と比較して、工程数を削減できる。よって、作業性を向上できる。
(第2実施形態)
次に、本発明に係る第2実施形態について説明する。図5は、第2実施形態に係るステータ3の部分断面図である。図6は、第2実施形態に係るセグメントコイル成形工程の説明図である。本実施形態では、スロット45の断面形状が長方形状に形成されている点において上述した実施形態と相違している。
図5に示すように、スロット45の断面形状は長方形状となるように形成されている。スロット45には、コイル5が挿入されている。コイル5は、複数のセグメントコイル50を有する。
図6に示すように、複数のセグメントコイル50のうち少なくとも一つは、断面形状が長方形状となるように形成されている。本実施形態において、すべてのセグメントコイル50は、断面形状が長方形状となるように形成されている。各セグメントコイル50の外形は、スロット45の内形に沿うように形成されている。
本実施形態によれば、セグメントコイル50のうち少なくとも一つは断面形状が長方形状に形成される。この構成によれば、例えば断面形状が長方形状のスロット45にセグメントコイル50を配置する場合に、スロット45とセグメントコイル50との間の隙間を小さくすることができる。よって、汎用性を向上した回転電機1及び回転電機の製造方法とすることができる。
(第2実施形態の第1変形例)
次に、本発明に係る第2実施形態の第1変形例について説明する。図7は、第2実施形態の第1変形例に係るセグメントコイル成形工程の説明図である。本実施形態では、単一のスロット45が単一のセグメントコイル50を有する点において上述した第2実施形態と相違している。
本実施形態において、コイル5は、単一のセグメントコイル50を有する。セグメントコイル50の断面形状は、スロット45の断面形状と同等となるように形成されている。セグメントコイル50の断面形状は、長方形状となるように形成されている。本実施形態において、セグメントコイル成形工程では、スロット45の断面形状と同等の形状に形成された金型15の内部に、複数の撚り線57を配置する。これにより、スロット45の断面形状と同等の断面形状に圧縮されたセグメントコイル50が成形される。
本実施形態によれば、コイル5は単一のセグメントコイル50を有するので、セグメントコイル成形工程及び挿入工程を複数回繰り返す場合と比較して、回転電機の製造方法における工程数を削減できる。よって、作業性を向上できる。
なお、本発明の技術範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、単一のスロット45に配置されるセグメントコイル50の個数は1個又は5個に限らない。コイル5は、2個、3個、4個又は6個以上のセグメントコイル50を有してもよい。この場合、セグメントコイル50の個数に応じてセグメントコイル成形工程及び挿入工程の繰り返し回数を設定するのが好ましい。
セグメントコイル50の断面形状は、三角形状や円形状、多角形状等であってもよい。
セグメントコイル50は、スロット45を例えば周方向に分割した形状やランダムに分割した形状にそれぞれ形成されていてもよい。各セグメントコイル50の断面形状における断面積が互いに異なってもよい。但し、各セグメントコイル50における撚り線57の潰れ代を均等にできる点で、各セグメントコイル50の断面積を同等とした場合は優位性がある。
上述した実施形態では、コイル5が複数のセグメントコイル50を有する場合、セグメントコイル成形工程及び挿入工程が交互に複数回繰り返される構成について説明したが、これに限らない。始めに1回目から5回目のセグメントコイル成形工程を実施した後、1回目から5回目の挿入工程を順に実施してもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した実施形態及び変形例を適宜組み合わせてもよい。
1 回転電機
2 ロータ
4 ステータコア
5 コイル
43 ティース
45 スロット
50 セグメントコイル
51 第一セグメントコイル
52 第二セグメントコイル
57 撚り線

Claims (14)

  1. 径方向に沿って延びるとともに周方向に並んで設けられたティースと、前記ティース間に形成されたスロットと、を有し、環状に形成されたステータコアと、
    前記スロットに挿入されるコイルと、
    前記ステータコアの内周部に配置されるロータと、
    を備え、
    前記コイルは、複数の撚り線が束ねられて圧縮されたセグメントコイルにより形成されていることを特徴とする回転電機。
  2. 前記コイルは複数の前記セグメントコイルを有し、
    複数の前記セグメントコイルの前記スロット内における前記ステータコアの軸方向に直交する断面形状は、前記スロットを前記径方向に分割した形状にそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  3. 複数の前記セグメントコイルのうち少なくとも一つは、前記断面形状が台形状に形成されることを特徴とする請求項2に記載の回転電機。
  4. 複数の前記セグメントコイルのうち少なくとも一つは、前記断面形状が長方形状に形成されることを特徴とする請求項3に記載の回転電機。
  5. 複数の前記セグメントコイルは、第一セグメントコイルと、前記第一セグメントコイルよりも前記スロットの内径側に挿入される第二セグメントコイルと、を含み、
    前記断面形状における前記第一セグメントコイルの前記径方向の外側に配置される辺の長さは、前記第二セグメントコイルの前記径方向の外側に配置される辺の長さよりも長く、かつ前記第一セグメントコイルの前記径方向に沿う辺の長さは、前記第二セグメントコイルの前記径方向に沿う辺の長さよりも短いことを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の回転電機。
  6. 複数の前記セグメントコイルは、それぞれ同一数の前記撚り線を有することを特徴とする請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の回転電機。
  7. 径方向に沿って延びるとともに周方向に並んで設けられたティースと、前記ティース間に形成されたスロットと、を有し、環状に形成されたステータコアと、
    前記スロットに挿入されるコイルと、
    前記ステータコアの内周部に配置されるロータと、
    を備え、
    前記コイルは複数の撚り線を有し、
    前記撚り線を複数束ねることにより、前記ステータコアの軸方向から見て所定の断面積を有するセグメントコイルを成形するセグメントコイル成形工程と、
    前記セグメントコイル成形工程により成形された前記セグメントコイルを前記スロットに挿入する挿入工程と、
    前記挿入工程の後、前記ステータコアの内径側に前記ロータを配置するロータ配置工程と、
    を有することを特徴とする回転電機の製造方法。
  8. 前記挿入工程では、前記セグメントコイルは、前記軸方向から前記スロットに挿入されることを特徴とする請求項7に記載の回転電機の製造方法。
  9. 前記セグメントコイル成形工程では、複数の前記セグメントコイルを成形し、
    前記セグメントコイル成形工程と前記挿入工程とが交互に複数回繰り返されることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の回転電機の製造方法。
  10. 前記セグメントコイル成形工程では、複数の前記セグメントコイルの前記スロット内における前記軸方向に直交する断面形状は、前記スロットを前記径方向に分割した形状にそれぞれ形成されることを特徴とする請求項9に記載の回転電機の製造方法。
  11. 前記セグメントコイル成形工程では、複数の前記セグメントコイルのうち少なくとも一つは、前記断面形状が台形状に形成されることを特徴とする請求項10に記載の回転電機の製造方法。
  12. 前記セグメントコイル成形工程では、複数の前記セグメントコイルのうち少なくとも一つは、前記断面形状が長方形状に形成されることを特徴とする請求項11に記載の回転電機の製造方法。
  13. 複数の前記セグメントコイルは、第一セグメントコイルと、前記第一セグメントコイルよりも前記スロットの内径側に挿入される第二セグメントコイルと、を含み、
    前記セグメントコイル成形工程では、前記断面形状における前記第一セグメントコイルの前記径方向の外側に配置される辺の長さは、前記第二セグメントコイルの前記径方向の外側に配置される辺の長さよりも長く、かつ前記第一セグメントコイルの前記径方向に沿う辺の長さは、前記第二セグメントコイルの前記径方向に沿う辺の長さよりも短くなるように形成されることを特徴とする請求項10から請求項12のいずれか1項に記載の回転電機の製造方法。
  14. 前記セグメントコイル成形工程では、複数の前記セグメントコイルは、それぞれ同一数の前記撚り線により形成されることを特徴とする請求項9から請求項13のいずれか1項に記載の回転電機の製造方法。
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