JP2020167402A - 発光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】色純度の高い赤色発光する発光装置を提供する。【解決手段】光源と、前記光源の少なくとも一部を覆い、光源から出射された光を波長変換するフッ化物蛍光体を含む第一層と、前記第一層の少なくとも一部を覆い、前記光源及び/又は前記第一層から出射された光を波長変換する窒化物蛍光体を含む第二層と、を含み、発光装置の発光スペクトルにおける、最大の発光ピーク波長を中心として、前記中心から長波長側及び短波長側それぞれ15nm又は30nmの範囲内の発光スペクトルにおける最も小さい発光強度を基準発光強度とし、前記基準発光強度を1としたときに、前記光源の最大の発光ピーク波長の発光強度比が0を超えて0.1以下の範囲内であり、前記最大の発光ピーク波長の発光強度比が2.8を超える、赤色発光する発光装置である。【選択図】図2

Description

本発明は、発光装置に関する。
発光ダイオード(Light Emitting Diode、以下、「LED」とも称する。)と蛍光体とを組み合わせて白色に発光する発光装置が開発されている。これらの発光装置では、光の混色の原理によって白色光又は赤色光などの所望の発光色が得られる。これらの発光装置は、一般照明、車載照明、ディスプレイ、液晶用バックライトなどの幅広い分野で使用される。発光装置は、色純度が良い混色光が得られるものが求められている。発光装置の発光スペクトルにおいて、発光ピークの半値幅が狭い発光装置が知られている。半値幅は、発光スペクトルにおける発光ピークの半値全幅(Full Width at Half Maximum:FWHM)をいい、発光スペクトルにおける発光ピークの最大値の50%の値を示す発光ピークの波長幅をいう。
例えば特許文献1には、青色発光するLED素子と、LED素子が発した光を波長変換して黄色光及び/又は緑色光を放出する蛍光体と、を含み、この蛍光体として半値幅が狭いマンガンで賦活されたフッ化物蛍光体が用いられ、フッ化物蛍光体の使用量を低減して、光の混色により白色光を発する発光装置が開示されている。
特開2012−104814号公報
本発明の一態様は、優れた光束及び色純度を有する赤色発光する発光装置を提供することを目的とする。
本発明の第一の態様は、光源と、前記光源の少なくとも一部を覆い、光源から出射された光を波長変換するマンガンで賦活されたフッ化物錯体蛍光体及びマンガンで賦活されたフルオロジャーマネート蛍光体の少なくとも一方を含むフッ化物蛍光体を含む第一層と、前記第一層の少なくとも一部を覆い、前記光源及び/又は前記第一層から出射された光を波長変換する窒化物蛍光体を含む第二層と、を含み、前記フッ化物錯体蛍光体を含み、前記フルオロジャーマネート蛍光体を含まない場合に、発光装置の発光スペクトルにおける、最大の発光ピーク波長を中心として、前記中心から長波長側及び短波長側それぞれ15nmの範囲内の発光スペクトルにおける最も小さい発光強度を基準発光強度とし、前記フルオロジャーマネート蛍光体を含む場合に、発光装置の発光スペクトルにおける、最大の発光ピーク波長を中心として、前記中心から長波長側及び短波長側それぞれ30nmの範囲内の発光スペクトルにおける最も小さい発光強度を基準発光強度とし、前記基準発光強度を1としたときに、前記光源の最大の発光ピーク波長の発光強度比が0を超えて0.1以下の範囲内であり、前記最大の発光ピーク波長の発光強度比が2.8を超える、赤色発光する発光装置である。
本発明の一態様によれば、優れた光束及び色純度を有する赤色発光する発光装置を提供することができる。
発光装置の第一の態様を示す模式的断面図である。 発光装置の第一の態様において、発光素子の厚さ、第一層の厚さ、及び、第二層の厚さを示す模式的断面図である。 発光装置の第二の態様を示す模式的断面図である。 発光装置の第三の態様を示す模式的断面図である。 フッ化物錯体蛍光体の発光スペクトルを示す図である。 フルオロジャーマネート蛍光体の発光スペクトルを示す図である。 窒化物蛍光体72−1((Ca,Sr,Eu)AlSiN)の発光スペクトルを示す図である。 窒化物蛍光体72−3((Ca,Eu)AlSiN)の発光スペクトルを示す図である。 実施例1に係る発光装置の600nm以上660nm以下の波長範囲内の発光スペクトルを示す図である。 実施例1に係る発光装置の発光スペクトルにおいて、最大の発光ピーク波長と、基準発光強度を示す図である。 実施例1に係る発光装置の400nm以上500nm以下の波長範囲内の発光スペクトルを示す図である。 実施例13に係る発光装置の発光スペクトルにおいて、最大の発光ピーク波長と、基準発光強度を示す図である。 実施例13に係る発光装置の400nm以上500nm以下の波長範囲内の発光スペクトルを示す図である。 実施例14及び15に係る発光装置の初期から連続点灯後の相対光束を示すグラフである。 比較例1に係る発光装置の態様を示す模式的断面図である。 比較例2に係る発光装置の態様を示す模式的断面図である。 比較例3に係る発光装置の態様を示す模式的断面図である。
以下、本発明に係る発光装置を一実施形態に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための例示であって、本発明は、以下の発光装置に限定されない。なお、色名と色度座標との関係、光の波長範囲と単色光の色名との関係などは、JIS Z8110に従う。
本発明の一実施態様の発光装置の一例を図面に基づいて説明する。図1Aは、本発明の第一の実施態様の発光装置101を示す模式的断面図である。
発光装置101は、光源10と、光源10の少なくとも一部を覆い、光源10から出射された光を波長変換するフッ化物蛍光体71を含む第一層51と、第一層51の少なくとも一部を覆い、光源10及び/又は第一層51から出射された光を波長変換する窒化物蛍光体72を含む第二層52とを含む。第一層51及び第二層52は、蛍光部材50を構成する。
発光装置101は、成形体40を備える。成形体40は、第一リード20と、第二リード30と、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂を含み、成形体40の側壁を構成する樹脂部42と、が一体的に成形されてなるものである。成形体40は底面と側面を持つ凹部40rを形成している。凹部40rの底面には光源10が載置されている。光源10は、発光素子であることが好ましく、光源10は、一対の正負の電極を有しており、その一対の正負の電極は、それぞれ第一リード20及び第二リード30とそれぞれワイヤ60を介して電気的に接続されている。発光装置101は、第一リード20及び第二リード30を介して、外部からの電力供給を受けて発光させることができる。
光源
光源10は、半導体発光素子を用いることが好ましく、GaN系半導体発光素子を用いることがより好ましい。光源としてGaN系半導体発光素子を用いることによって、高効率で入力に対するリニアリティが高く、機械的衝撃にも強い発光装置とすることができる。例えば、窒化物系半導体(InAlGa1−X−YN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)を用いたGaN系半導体発光素子を用いることができる。
光源10の発光ピーク波長は、好ましくは400nm以上480nm以下の範囲内であり、より好ましくは420nm以上460nm以下の範囲内である。
光源10が、発光素子である場合、一対の電極が形成された第一面10aと対向する第二面10bが、凹部40rの底面である第一リード20に載置され、光源10がフェイスアップ実装される場合は、光源10の一対の電極が形成された第一面10aが主に光の取り出し面となる。
第一層
第一層51は、光源10の少なくとも一部を覆い、第二層52とともに蛍光部材50を構成する。第一層51は、樹脂又はガラスと、光源10から出射された光を波長変換するフッ化物蛍光体71と、を含むことが好ましい。第一層51には、光源10からの光を波長変換して赤色発光する、フッ化物蛍光体71以外の他の蛍光体を含んでいてもよい。第一層51は、光源10の光の取り出し面の少なくとも一部を覆うものである。第一層51は、光源10の光の取り出し面の全面を覆うように配置されてもよく、光源10の光の取り出し面の一部を覆うように配置されてもよい。第一層51は、光源10の少なくとも一部と接触するように配置されていることが好ましい。第一層51が、光源10の少なくとも一部と接触するように配置されていると、第一層51が、光源10から間隔あけて配置されている場合よりも、光源10から出射された光を吸収しやすく、効率よく波長変換することができ、光束を向上した赤色発光が得られる。第一層51に含まれるフッ化物蛍光体71は、マンガンで賦活されたフッ化物錯体蛍光体(「Mn賦活フッ化物錯体蛍光体」とも称する。)及びマンガンで賦活されたフルオロジャーマネート蛍光体(「Mn賦活MGF蛍光体」とも称する。)の少なくとも一方を含む。第一層51には、Mn賦活フッ化物錯体蛍光体を含み、Mn賦活MGF蛍光体を含まない場合がある。第一層51には、Mn賦活フッ化物錯体蛍光体を含まず、Mn賦活MGF蛍光体を含む場合がある。第一層51には、Mn賦活フッ化物錯体蛍光体及びMn賦活MGF蛍光体の両方を含む場合がある。
フッ化物蛍光体
第一層に、Mn賦活フッ化物錯体蛍光体及びMn賦活MGF蛍光体の少なくとも一方を含むフッ化物蛍光体を含むことによって、赤色発光蛍光体の光束を高くすることができる。
Mn賦活フッ化物錯体蛍光体
Mn賦活フッ化物錯体蛍光体は、アルカリ金属元素及びNH からなる群から選択される少なくとも一種と、第4族元素及び第14族元素からなる群から選択される少なくとも一種の元素を組成に含み、Mnで賦活されたフッ化物錯体蛍光体が挙げられる。Mn賦活フッ化物錯体蛍光体は、例えば400nm以上480nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する光源からの光を吸収して、610nm以上650nm以下の範囲内に、ピーク波長を有することが好ましく、615nm以上645nm未満の範囲内にピーク波長を有することがより好ましい。Mn賦活フッ化物錯体蛍光体は、半値幅が比較的狭い。Mn賦活フッ化物錯体蛍光体の発光スペクトルにおける半値幅は、具体的には20nm以下であり、好ましくは10nm以下であり、より好ましくは5nm以下である。Mn賦活フッ化物錯体蛍光体は、発光スペクトルにおいて、610nm以上650nm以下の範囲内に複数のピークを有するものであってもよい。第一層にMn賦活フッ化物錯体蛍光体を含むことによって、赤色発光する発光装置の光束を向上することができる。
Mn賦活フッ化物錯体蛍光体は、下記式(I)で表される組成を有することが好ましい。
[M 1−aMn4+ ] (I)
(式(I)中、Aは、アルカリ金属元素及びNH からなる群から選択される少なくとも一種であり、Mは、第4族元素及び第14族元素からなる群から選択される少なくとも一種の元素であり、aは、0<a<0.2を満たす数である。)
Mn賦活フッ化物錯体蛍光体は、粒子であることが好ましい。Mn賦活フッ化物錯体蛍光体が粒子である場合、Mn賦活フッ化物錯体蛍光体粒子の平均粒径は、10μm以上90μm以下の範囲内であることが好ましく、15μm以上70μm以下の範囲内であることがより好ましく、20μm以上60μm以下の範囲内であることがさらに好ましい。蛍光体の粒子の平均粒径は、フィッシャーサブシーブサイザー法(Fisher Sub−Sieve Sizer)法(「FSSS法」とも称する。)で測定することができる。FSSS法は、空気透過法の一種であり、空気の流通抵抗を利用して比表面積を測定し、主に一次粒子の粒径を求める方法である。FSSS法で測定された平均粒径は、フィッシャーサブシーブサイザーズナンバー(Fisher Sub−Sieve Sizer’s Number)である。Mn賦活フッ化物錯体蛍光体が粒子であり、FSSS法により測定した平均粒径が10μm以上90μm以下の範囲内であると、光源からの光を効率よく波長変換してより効率よく赤色発光することができる。Mn賦活フッ化物錯体蛍光体が粒子であり、平均粒径が10μm未満であると、光源からの光が効率よく波長変換されない場合がある。Mn賦活フッ化物錯体蛍光体が粒子であり、平均粒径が90μmを超えると、第一層を形成する際に取り扱い難い場合があり、第一層内におけるMn賦活フッ化物錯体蛍光体の配置にむらができる場合がある。
フッ化物蛍光体が粒子である場合、第一層に含まれるフッ化物蛍光体粒子の平均粒径は、第二層に含まれる窒化物蛍光体が粒子である場合に、窒化物蛍光体粒子の平均粒径よりも大きいことが好ましい。第一層に含まれるフッ化物蛍光体粒子の平均粒径が、第二層に含まれる窒化物蛍光体粒子の平均粒径よりも大きい場合には、重力方向にたいして直交するように配置された光源である発光素子、第一層、第二層において、第一層中のフッ化物蛍光体が発光素子側に自然沈降又は遠心沈降によって配置されやすく、第二層中の窒化物蛍光体も、発光素子及び第一層側に配置されやすくなる。
Mn賦活MGF蛍光体
Mn賦活MGF蛍光体は、マグネシウム酸化物と、アルカリ金属元素及び希土類金属元素からなる群から選択される少なくとも一種の元素を含む酸化物と、マグネシウムフッ化物と、ゲルマニウム酸化物と、第13族元素から選択される少なくとも一種の元素を含む酸化物とを組成に含む。Mn賦活MGF蛍光体は、例えば400nm以上480nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する光源からの光を吸収して、好ましくは640nm以上680nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有し、より好ましくは640nm以上670nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有し、さらに好ましくは645nm以上670nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する。Mn賦活MGF蛍光体の半値幅は、具体的には30nm以下であり、好ましくは28nm以下であり、より好ましくは25nm以下である。Mn賦活MGF蛍光体は、発光スペクトルにおいて、640nm以上680nm以下の範囲内に複数のピークを有するものであってもよい。第一層にMn賦活MGF蛍光体を含むことによって、赤色発光する発光装置の光束を向上することができる。
Mn賦活MGF蛍光体は、下記式(II−I)または(II−II)のいずれかで表される組成を有することが好ましい。
3.5MgO・0.5MgF・GeO:Mn(II−I)
(i-j)MgO・(j/2)M ・kMgF・mCaF・(1-n)GeO・(n/2)M :zMn4+ (II−II)
(式(II−II)中、Mは、Li、Na、K、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuからなる群から選択される少なくとも一種の元素であり、Mは、Al、Ga及Inからなる群から選択される少なくとも一種の元素であり、i、j、k、m、n及びzはそれぞれ、2≦i≦4、0≦j<0.5、0<k<1.5、0≦m<1.5、0<n<0.5、及び0<z<0.05を満たす数である。)
第二層
第二層52は、第一層51の少なくとも一部を覆い、第一層51とともに蛍光部材50を構成する。第二層52は、樹脂又はガラスと、光源10及び/又は第一層51から出射された光を波長変換する窒化物蛍光体72と、を含むことが好ましい。第二層52には、光源10からの光を波長変換して赤色発光する、窒化物蛍光体72以外の他の蛍光体を含んでいてもよい。窒化物蛍光体72は、一種の窒化物蛍光体を用いてもよく、蛍光体の組成が異なる二種以上の窒化物蛍光体を用いてもよい。第二層52は、第一層51の少なくとも一部に接触するように配置されていることが好ましい。第二層52が、第一層51の少なくとも一部と接触するように配置されていると、第二層52が、第一層51から間隔あけて配置されている場合よりも、第一層51から出射された光又は第一層51を通過した光を吸収しやすく、光源10及び/又は第一層51から出射された光を吸収しやすく、効率よく波長変換することができ、光束を向上した赤色発光が得られる。
窒化物蛍光体
窒化物蛍光体としては、カルシウム及びストロンチウムの少なくとも一方と、ケイ素と、アルミニウムとを組成に含みユウロピウムで賦活された窒化物蛍光体、又は、アルカリ土類金属元素からなる群から選択される少なくとも一種の元素と、アルカリ金属元素からなる群から選択される少なくとも一種の元素と、アルミニウムとを組成に含み、ユウロピウムで賦活された窒化物蛍光体が挙げられる。窒化物蛍光体は、光源からの光、例えば400nm以上480nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する光源からの光を吸収しやすい、カルシウム及びストロンチウムの少なくとも一方と、ケイ素と、アルミニウムとを組成に含み、ユウロピウムで賦活された窒化物蛍光体であることが好ましい。窒化物蛍光体は、光源から出射された光を効率よく吸収しやすく、発光装置から特定の波長範囲の光が実質的に抜け出ることなく、光源から出射された光を波長変換して、色純度の良い赤色発光が得られる。発光装置から実質的に抜け出ることのない波長範囲の光は、例えば400nm以上480nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する光源からの光であってもよい。発光装置から特定の波長範囲の光が実質的に抜け出ることがないとは、第一層にフッ化物蛍光体を含み、第二層に窒化物蛍光体を含む発光装置の発光スペクトルにおける、最大の発光ピーク波長を中心として、前記中心から長波長側及び短波長側それぞれ15nmの範囲内の発光スペクトルにおける最も小さい発光強度を基準発光強度とし、前記基準発光強度を1としたときに、前記光源の最大の発光ピーク波長の発光強度比が0を超えて0.1以下の範囲内であることをいう。
カルシウム及びストロンチウムの少なくとも一方と、ケイ素と、アルミニウムとを組成に含み、ユウロピウムで賦活された窒化物蛍光体、又は、アルカリ土類金属元素からなる群から選択される少なくとも一種の元素と、アルミニウムとを組成に含み、ユウロピウムで賦活された窒化物蛍光体は、例えば400nm以上480nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する光源からの光を吸収して、620nm以上660nm以下の範囲内にピーク波長を有することが好ましい。
窒化物蛍光体は、粒子であることが好ましい。窒化物蛍光体が粒子である場合、窒化物蛍光体のFSSS法により測定された平均粒径は、5μm以上50μm以下の範囲内であることが好ましく、10μm以上40μm以下の範囲内であることがより好ましく、15μm以上35μm以下の範囲内であることがさらに好ましい。窒化物蛍光体が粒子であり、FSSS法により測定した平均粒径が5μm以上50μm以下の範囲内であると、光源からの光を効率よく吸収し、発光装置から特定の波長範囲の光が実質的に抜け出ることなく、光源から出射された光を波長変換して、色純度の良い赤色発光が得られる。窒化物蛍光体が粒子であり、平均粒径が5μm未満であると、光源からの光の波長変換の効率が低下する場合がある。窒化物蛍光体が粒子であり、平均粒径が50μmを超えると、第二層に含まれる蛍光体の質量あたりの蛍光体の個数が少なくなり、第二層中の光の散乱が少なくなり、例えば光源の光が実質的に抜け出ないように波長変換することが難しくなる場合がある。
窒化物蛍光体は、下記式(III)で表される組成を有することが好ましい。式(III)で表される組成を有する窒化物蛍光体を用いた場合には、光源から出射された光、400nm以上480nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する光を吸収しやすく、光源から発せられた光が波長変換することなく発光装置から抜け出ることを抑制することができ、色純度の良い赤色発光が得られる。
(Ca1−s−tSrEuAlSi (III)
(式(III)中、s、t、u、v、w及びxは、それぞれ0≦s≦1、0<t<1.0、0<s+t<1.0、0.8≦x≦1.0、0.8≦u≦1.2、0.8≦v≦1.2、1.9≦u+v≦2.1、2.5≦w≦3.5を満たす数である。)
窒化物蛍光体は、下記式(IV)で表される組成を有するEuで賦活された窒化物蛍光体であってもよい。
(CaSr1−b−c−dBaEu) Al (IV)
(式(IV)中、Mは、Li、Na、K、Rb及びCsからなる群から選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属元素であり、b、c、d、e、f及びgは、それぞれ0≦b<1.0、0.001<c≦0.1、0≦d≦0.2、3.0≦e≦5.0、0.8≦f≦1.05、0.8≦g≦1.05を満たす数である。)
窒化物蛍光体は、下記式(V)で表される組成を有するEuで賦活された窒化物蛍光体であってもよい。
EuAl (V)
(式中、Mは、Sr、Ca、Ba及びMgからなる群より選択される少なくとも一種の元素であり、Mは、Li、Na及びKからなる群より選択される少なくとも一種の元素であり、h、o、p、及びqは、それぞれ0.80≦h≦1.1、0.4≦o≦1.8、0.001<p≦0.1、1.5≦q≦5.0を満たす数である。)
樹脂
第一層51又は第二層52に用いる樹脂としては、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、エポキシ樹脂及び変性エポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも一種であることが好ましい。中でも、第一層51又は第二層52に用いる樹脂としては、耐熱性及び耐候性に優れるシリコーン樹脂又は変性シリコーン樹脂であることがより好ましい。シリコーン樹脂としては、ジメチルシリコーン樹脂、フェニル−メチルシリコーン樹脂、ジフェニルシリコーン樹脂が挙げられる。第一層51又は第二層52に用いられる樹脂は、一種の樹脂を単独で用いてもよく、二種以上を併用してもよい。第一層51又は第二層52に含まれる樹脂は、同一の樹脂であってもよく、異なる樹脂であってもよい。光源又は第一層から出射される光を効率よく第二層52で波長変換するために、第一層51及び第二層52は屈折率の差が小さいものが好ましく、屈折率の差を小さくするためには、同種の樹脂を用いることが好ましい。
ガラス
第一層51又は第二層52に用いるガラスとしては、ホウケイ酸ガラス、石英ガラス、サファイアガラス、フッ化カルシウムガラス、アルミノホウケイ酸ガラス、オキシナイトライドガラス、カルコゲナイドガラスが挙げられる。
発光装置は、発光装置の発光スペクトルにおける、最大の発光ピーク波長を中心として、中心から長波長側及び短波長側それぞれ15nm又は30nmの範囲内の発光スペクトルにおける最も小さい発光強度を基準発光強度とし、前記基準発光強度を1としたときに、光源の最大の発光ピーク波長の発光強度比が0を超えて0.1以下の範囲内であり、最大の発光ピーク波長の発光強度比が2.8を超える光を発するものである。前記発光装置の発光スペクトルにおける最大の発光ピーク波長が645nm未満の場合は、前記基準発光強度が、最大の発光ピーク波長を中心として、中心から長波長側及び短波長側それぞれ15nmの範囲内の発光スペクトルにおける最も小さい発光強度であることが好ましい。また、前記発光装置の発光スペクトルにおける最大の発光ピーク波長が645nm以上の場合は、前記基準発光強度が、最大の発光ピーク波長を中心として、中心から長波長側及び短波長側それぞれ30nmの範囲内の発光スペクトルにおける最も小さい発光強度であることが好ましい。
発光装置の発光スペクトルにおいて、最大の発光ピーク波長は、赤色領域の波長範囲にある。発光装置の発光スペクトルにおいて、最大の発光ピーク波長は、好ましくは610nm以上670nm以下の範囲内にあり、より好ましくは620nm以上670nm以下の範囲内にある。発光装置の発光スペクトルにおいて、最大の発光ピークは、主にMn賦活フッ化物錯体蛍光体又はMn賦活MGF蛍光体の一方のフッ化物蛍光体から出射された赤色発光に由来するものである。発光装置の発光スペクトルにおいて、最大の発光ピーク波長を中心として、最大の発光ピーク波長から長波長側及び短波長側それぞれ15nm又は30nmの範囲内の発光スペクトルにおける最も小さい発光強度も、赤色領域の波長範囲内にあり、主に窒化物蛍光体から出射された赤色発光に由来すると考えられる。発光装置の発光スペクトルにおいて、Mn賦活フッ化物錯体蛍光体又はMn賦活MGF蛍光体の一方のフッ化物蛍光体から出射された赤色発光に由来するスペクトルと、窒化物蛍光体から出射された赤色発光に由来するスペクトルとを区別することは難しく、最大の発光ピーク波長から長波長側及び短波長側に、それぞれ15nm又は30nmの範囲内の発光スペクトルにおける最も小さい発光強度においても、窒化物蛍光体から出射された赤色発光に由来するものと、Mn賦活フッ化物錯体蛍光体又はMn賦活MGF蛍光体の一方のフッ化物蛍光体から出射された赤色発光に由来するものとが混合されている場合がある。
発光装置は、発光スペクトルにおいて、最大の発光ピーク波長から長波長側及び短波長側それぞれ15nm又は30nmの範囲内の発光スペクトルにおける最も小さい発光強度を基準発光強度とし、基準発光強度を1としたときに、光源の最大の発光ピーク波長の発光強度比が0を超えて0.1以下である光を発する。発光装置の発光スペクトルにおいて、基準発光強度に対する光源の最大の発光ピーク波長の発光強度比が0を超えて0.1以下であると、発光装置から出射された光は、光源からの光が実質的に含まれておらず、光源の光が400nm以上480nm以下の青色領域の光である場合には、発光装置から青色光が実質的に抜け出ていないため、色純度の高い赤色発光が得られる。
発光装置は、発光スペクトルにおいて、最大の発光ピーク波長から長波長側及び短波長側それぞれ15nm又は30nmの範囲内の発光スペクトルにおける最も小さい発光強度を基準発光強度とし、基準発光強度を1としたときに、最大の発光ピーク波長の発光強度比が2.8を超える光を発する。発光装置は、発光スペクトルにおいて、前記基準発光強度を1としたときに、最大の発光ピーク波長の発光強度比が、好ましくは3.0以上12.0以下である光を発し、より好ましく3.5以上11.0以下である光を発する。発光装置が、発光スペクトルにおいて、前記基準発光強度を1としたときに、最大の発光ピーク波長の発光強度比が2.8超えると、光束が高い赤色を発光する。発光装置から発せられる赤色の光の主波長が長波長側に移動するほど、視感度が最も高い555nm付近から離れて視感度が低くなり、光束が低下する傾向がある。発光装置は、主波長が長波長側に移動した場合であっても、発光スペクトルにおける基準発光強度を1としたときの最大の発光ピーク波長の発光強度が2.8を超えると、高い光束を維持した赤色を発光する。発光装置は、発光スペクトルにおいて、前記基準発光強度を1としたときに、最大の発光ピーク波長の発光強度比が、3.0以上12.0以下であると、より光束が高く、色純度のより高い赤色を発光する。特に発光装置は、第一層にMn賦活フッ化物錯体蛍光体を含み、Mn賦活MGF蛍光体を含まない場合に、最大の発光ピーク波長から長波長側及び短波長側それぞれ15nmの範囲内の発光スペクトルにおける最も小さい発光強度を基準発光強度とし、基準発光強度を1としたときに、最大の発光ピーク波長の発光強度比が3.0以上11.0以下であると、さらに光束が高く、色純度もさらに高い赤色を発光する。主波長は、CIE1931表色系の色度図において、白色光の色度座標(x=0.333、y=0.333)と、発光装置が発する光の色度座標(x、y)を直線で結び、その延長線とスペクトル軌跡が交わる点の波長である。
第一層51に含まれるフッ化物蛍光体71は、例えば400nm以上480nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する光源からの光を吸収して、赤色発光する。フッ化物蛍光体71は、例えば400nm以上480nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する光源からの光の吸収が、第二層52に含まれる窒化物蛍光体72よりも低く、光源からの光を吸収しきれず、光源からの光が第一層51から抜け出てしまう。第一層51に含まれるフッ化物蛍光体71で吸収できずに第一層51から抜け出た光源10からの光は、フッ化物蛍光体71よりも光源10からの光の吸収がよい第二層52に含まれる窒化物蛍光体72で吸収され、発光装置101から光源の青色光が実質的に抜け出ることがない。光源10からの光は、フッ化物蛍光体71及び窒化物蛍光体72で波長変換されて、発光装置は、色純度が高く、光束が高い赤色を発光する。例えば、第一層51に含まれるフッ化物蛍光体71の屈折率は1.3から1.4付近にあり、第一層51に含まれる樹脂の屈折率は1.4から1.5付近にあり、屈折率差が小さい。そのため、フッ化物蛍光体の粒子に光が照射された際に、フッ化物蛍光体の粒子中を光が透過しやすい。また、複数のフッ化物蛍光体の粒子に光が照射されてもそれぞれのフッ化物蛍光体の粒子で反射される割合が少なく、光路長が短くなるため、実際の反射率よりも低い割合しか反射されていない。それに対して、第二層52に含まれる窒化物蛍光体72の屈折率は2.0から2.3付近にあり、第二層52に含まれる樹脂の屈折率は1.4から1.5付近にあり、屈折率差がフッ化物蛍光体の場合よりも大きい。そのため、フッ化物蛍光体の場合よりも、窒化物蛍光体の粒子に光が照射された際に、窒化物蛍光体の粒子中を光が透過しにくい。また、複数の窒化物蛍光体の粒子に光が照射された場合、それぞれの窒化物蛍光体の粒子で反射される割合が多く、光散乱され、光路長が長くなるため、実際の反射率よりも高い割合で反射される。例えば、光源に450nm付近に発光ピークを持つものを使用すると、第一層51に含まれるフッ化物蛍光体71は、光源からの光の50%以上90%以下を吸収しているが、光源からの光の10%以上は反射若しくは透過されてしまっている。それに対し、第二層52に含まれる窒化物蛍光体72は、光源からの光の90%以上を吸収しているが、光源からの光の8%以下しか反射若しくは透過されていない。蛍光体の反射スペクトル及び励起スペクトルはあくまで参考としての値である。
そのため、樹脂にフッ化物蛍光体と窒化物蛍光体との両方を混合した混合物を用いた場合は光源からの光が混合物を通過する割合が多く、光源からの光が漏れ、色純度の高い赤色発光の発光装置を得ることが難しい。それに対し、本実施形態において、第一層、第二層に特定の蛍光体を混合し、その配置の順番を決めることで、色純度の高い赤色発光の発光装置を得ることができる。
発光装置は、光源と、前記光源の少なくとも一部を覆い、光源から出射された光を波長変換するMn賦活MGF蛍光体を含む第一層と、前記第一層の少なくとも一部を覆い、前記光源及び/又は前記第一層から出射された光を波長変換する窒化物蛍光体を含む第二層と、を含み、発光装置の発光スペクトルにおける、最大の発光ピーク波長を中心として、前記中心から長波長側及び短波長側それぞれ30nmの範囲内の発光スペクトルにおける最も小さい発光強度を基準発光強度とし、前記基準発光強度を1としたときに、前記光源の最大の発光ピーク波長の発光強度比が0を超えて0.1以下の範囲内であり、前記最大の発光ピーク波長の発光強度比が2.8以上である、赤色発光する発光装置であることが好ましい。
第一層又は第二層における樹脂又はガラスに対するフッ化物蛍光体又は窒化物蛍光体の量は、樹脂又はガラス100質量部に対して、フッ化物蛍光体又は窒化物蛍光体の量が、好ましくは20質量部以上200質量部以下の範囲内であり、より好ましくは40質量部以上180質量部以下の範囲内であり、さらに好ましくは60質量部以上180質量部以下の範囲内である。第一層に含まれるフッ化物蛍光体が、第一層に含まれる樹脂又はガラス100質量部に対して、20質量部以上200質量部以下の範囲内で含まれていると、高い光束を有する赤色発光が得られる。第二層に含まれる窒化物蛍光体が、第二層に含まれる樹脂又はガラス100質量部に対して、20質量部以上200質量部以下の範囲内であれば、光源及び/又は第一層から出射された光を効率よく吸収して波長変換し、色純度が高い赤色発光が得られる。
第一層に含まれるフッ化物蛍光体と第二層に含まれる窒化物蛍光体の質量比率は、窒化物蛍光体が100質量部である場合には、フッ化物蛍光体が、好ましくは20質量部以上200質量部以下の範囲内であり、より好ましくは40質量部以上180質量部以下の範囲内であり、さらに好ましくは60質量部以上180質量部以下の範囲内である。第一層に含まれるフッ化物蛍光体と、第二層に含まれる窒化物蛍光体の質量比率が、前記範囲内であれば、高い光束を有する赤色発光が得られる。
第一層又は第二層には、蛍光体、樹脂又はガラス以外に、フィラー、光安定剤、着色剤などのその他の成分を含んでいてもよい。フィラーとしては、例えばシリカ、チタン酸バリウム、酸化チタン、酸化アルミニウムなどを挙げることができる。
第一層の厚みをT1とし、第二層の厚みをT2とする。光源が発光素子である場合には、発光素子の厚みTeに対して、第一層及び第二層の合計の厚みT1+T2の方が大きいことが好ましい。第一層及び第二層の合計の厚みは、発光素子の厚みに対して、1.1倍以上3倍以下の範囲内の厚みであることが好ましく、1.3倍以上2.6倍以下の範囲内の厚みであることより好ましく、1.6倍以上2.3倍以下の範囲内の厚みであることがさらに好ましい。第一層及び第二層の合計の厚みT1+T2が、発光素子の厚みTeに対して、1.1倍以上3倍以下の範囲内の厚みであれば、第一層で光源から出射された光を吸収しやすく、効率よく波長変換することができ、光束を向上した赤色光が発せられ、第二層でも光源から出射された光を効率よく吸収しやすく、発光装置から特定の波長範囲の光が実質的に抜け出ることなく、光源から出射された光を波長変換して、色純度の良い赤色光が発せられる。図1Aに示す第一実施態様の発光装置101において、図1Bに示すように発光素子10の厚みは、第一リード20に載置された発光素子10の面10bと対向する一対の電極が形成された第一面10aとの間の厚みを発光素子10の厚みTeをいう。また、後述する第二の態様の発光装置102及び第三の態様の発光装置103においても、発光素子10の厚みは、発光素子10の一つの第二面10bとこれに対向する他方の第一面10aとの間の厚みをいう。図1Bに示す第一実施態様の発光装置101において、第一層51及び第二層52の合計の厚みT1+T2は、発光素子10の第一面10a上の全部位における、発光素子10の第一面10aに垂直方向の同一線上の第一層51及び第二層52の合計の厚みT1+T2が、発光素子10の厚みTeの1.1倍以上3倍以下の範囲内であればよい。第一層51及び第二層52の合計の厚みは、一般的には発光素子10の第一リード20に載置された面10bに対向する第一面10aから第二層52の表面までの距離を第一層51及び第二層52の合計の厚みT1+T2として測定することができる。例えば、発光素子の厚みが150μmである場合、第一層及び第二層の合計の厚みは165μm以上450μm以下の範囲内であることが好ましい。
第一層51の厚みT1は、第二層52の厚みT2よりも大きくてもよい。第二層52の厚みT2を1とした場合に、第一層51の厚みT1は、1.1倍以上5倍以下の範囲内であってもよく、1.2倍以上4.5倍以下の範囲内でもよく、1.3倍以上4倍以下の範囲内でもよく、3.5倍以下でもよく、3倍以下でもよく、2倍以下であってもよい。第一層51の厚みT1と第二層52の厚みT2の比率は、光源が発光素子10である場合であって、図1Aに示す第一実施態様の発光装置101において、図1Bに示すように、発光素子10の第一面10a上における、発光素子10の第一面10aに垂直方向の同一線上の第一層51の厚みT1と第二層52の厚みT2の比率をいう。後述する第二の態様の発光装置及び第三の態様の発光装置においても、第一層の厚みT1及び第二層の厚みT2の比率は、光源が発光素子10である場合に、基板200に対向する発光素子10の第一面10a上における、発光素子10の第一面10aに垂直方向の同一線上の第一層51の厚みT1及び第二層52の厚みT2の比率をいう。第一層51の厚みT1が、第二層52の厚みT2よりも大きい場合は、第一層51で光源から出射された光を吸収しやすく、効率よく波長変換することができ、発光装置101、102又は103から光束の高い赤色発光が発せられる。
発光素子の厚みTeが150μmである場合であって、第二層の厚みT2が30μm以上250μm以下の範囲である場合に、第一層の厚みT1は150μm以上400μm以下の範囲内でもよく、200μm以上350μm以下の範囲内でもよく、200μm以上300μmの範囲内でもよい。発光素子の厚みが150μmである場合であって、第一層の厚みT1が150μm以上400μm以下の範囲内である場合には、第二層の厚みT2は、50μm以上200μm以下の範囲内でもよく、50μm以上150μm以下の範囲内でもよい。発光素子の厚みTeが150μmである場合であって、第一層の厚みT1及び第二層の厚みT2の合計T1+T2は、180μm以上650μm以下の範囲内でもよく、200μm以上600μm以下の範囲内でもよく、230μm以上550μm以下の範囲内でもよい。
第一層の厚みT1は、第二層の厚みT2と同じであるか小さくてもよい。第一層の厚みT1は、第二層の厚みT2を1とした場合に、0.1倍以上1倍以下の範囲内であってもよく、0.2倍以上0.9倍以下の範囲内でもよく、0.3倍以上0.8倍以下の範囲内でもよく、0.7倍以下でもよく、0.6倍以下でもよい。第一層の厚みT1が、第二層の厚みT2よりも小さい場合は、第二層によって酸素や水の発光装置内への侵入が抑制され、酸素や水と反応しやすいフッ化物蛍光体の劣化が抑制され、例えば発光装置を長時間連続点灯した場合に発光装置の光束維持率の低下を抑制することができる。
発光素子の厚みTeが150μmである場合であって、第二層の厚みT2が50μm以上300μm以下の範囲である場合に、第一層の厚みT1は100μm以上300μm以下の範囲内でもよく、150μm以上300μm以下の範囲内でもよい。発光素子の厚みが150μmである場合であって、第一層の厚みT1が100μm以上300μm以下の範囲内である場合には、第二層の厚みT2は、50μm以上300μm以下の範囲内でもよく、100μm以上250μm以下の範囲内でもよい。発光素子の厚みTeが150μmである場合であって、第一層の厚みT1及び第二層の厚みT2の合計(T1+T2)は、150μm以上600μm以下の範囲内でもよく、200μm以上600μm以下の範囲内でもよく、230μm以上550μm以下の範囲内でもよい。
透光体
発光装置101は、第二層52が、第一層51の少なくとも一部に接触するように配置され、第二層52の第一層51と接触する側の反対側に配置された透光体90を含むことが好ましい。第二層52が第一層51の少なくとも一部に接触するように配置されていると、第一層51に含まれるフッ化物蛍光体71によって波長変換された光及び第一層51を透過して出射された光源10からの光が効率よく波長変換されて、発光装置101から高い光束を有する赤色発光が得られる。発光装置101は、第二層52の第一層51と接触する側の反対側に配置された透光体90によって、発光装置101の外部に存在する酸素や水が発光装置101内に入るのが抑制され、第二層52に含まれる窒化物蛍光体72を保護して、赤色発光の高い光束を維持することができる。また、発光装置101は、透光体90を備えることによって、発光装置101の強度を向上することができる。透光体の厚みは、酸素や水の発光装置内への侵入を抑制することができれば、特に制限されず、例えば30μm以上300μm以下の範囲内とすることができ、好ましく40μm以上280μm以下の範囲内であり、より好ましくは50μm以上270μm以下の範囲内である。
透光体は、ガラス材料からなるものであることが好ましい。透光体を構成するガラス材料は、例えば、ホウケイ酸ガラス、石英ガラス、サファイアガラス、フッ化カルシウムガラス、アルミノホウケイ酸ガラス、オキシナイトライドガラス、カルコゲナイドガラスなどが挙げられる。透光体が、ガラス材料からなるものであると、酸素や水の発光装置内への侵入をより抑制することができ、第二層から出射される赤色発光の妨げとなることなく、発光装置の強度を向上することができる。第一層又は第二層がガラス材料からなる場合において、透光体は、第二層と同種のガラス材料からなるものであってもよく、第二層と異なるガラス材料からなるものであってもよい。
透光体と、成形体又は第二層とは、接着材で接合されていてもよい。接着材としては、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂などを含む接着材を用いてもよく、高屈折率の有機接着材、無機系接着材、低融点ガラスなどを用いてもよい。
反射部材
発光装置101は、光源10の一部、第一層51の一部、及び第二層52の一部に接触するように配置される反射部材80を含むことが好ましい。反射部材80は、光源10の一部、第一層51の一部、及び第二層52の一部に接触し、成形体40の凹部40rの底面から内壁面にかけて配置されていることが好ましい。反射部材80は、光源10から出射された光、第一層51及び第二層52で波長変換された光を効率よく反射し、発光装置101から出射される赤色発光の光束を向上することができる。
反射部材は、反射材と、樹脂又はガラスを含むことが好ましい。反射材としては、例えば特定の波長における反射率が特定の値以上のイットリウム、ジルコニウム、アルミニウム、及びチタンからなる群から選択される少なくとも一種を含む酸化物などが挙げられる。例えば400nm以上480nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する光源からの光の反射率が50%以上である、イットリウム、ジルコニウム、アルミニウム及びチタンからなる群から選択される少なくとも一種を含む酸化物が挙げられる。反射部材には、特定の波長における反射率が特定の値以上ではない、白色顔料を含んでいてもよい。白色顔料としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、チタン酸バリウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウムのうちの一種を単独で、又はこれらのうちの二種以上を組み合わせて用いることができる。白色顔料の形状は、特に限定されず、不定形若しくは破砕状でもよいが、流動性の観点では球状が好ましい。また、白色顔料の粒径は、例えば0.1μm以上0.5μm以下程度が挙げられる。
第一の態様の発光装置101の製造方法は、成形体40の凹部40rの底面を構成する第一リード20上に光源10を載置することと、光源10の少なくとも一部の光の取り出し面を、第一樹脂及びフッ化物蛍光体71を含む第一樹脂組成物で覆い、第一樹脂組成物を硬化させて第一層51を形成することと、第一層51の少なくとも一部を、第二樹脂及び窒化物蛍光体72を含む第二樹脂組成物で覆い、第二樹脂組成物を硬化させて第二層52を形成することを含むことが好ましい。
成形体40に光源10を載置する工程において、光源10は、第一リード20にダイボンディングされ、第一リード20に載置された第二面10bに対向する光の取り出し第一面10aに形成された正負の電極は、ワイヤ60を介して第一リード20及び第二リード30にそれぞれ接続される。成形体40は、樹脂成形金型のキャビティ内の所定の位置に第一リード20及び第二リード30を配置して、キャビティ内に成形樹脂を注入して硬化させ、凹部40rを有する成形体40を形成してもよく、予め第一リード20及び第二リード30が樹脂で一体成形されてなる、成形体40を購入して用いてもよい。反射部材80は、第一層51及び第二層52を形成する前に、反射部材用樹脂組成物を成形体40の凹部40rに注入して、形成してもよく、予め反射部材80を備えた成形体40を購入して用いてもよい。
第一層51を形成する工程は、成形体40の凹部40r内に載置された光源10の光の取り出し面の少なくとも一部に第一樹脂組成物が接触するように、第一樹脂組成物をディスペンサーなどを用いて滴下し、第一樹脂組成物を硬化させて、フッ化物蛍光体71を含む第一層51を形成することができる。
第二層52を形成する工程は、第一層51の少なくとも一部に接触するように、第一層51の上から第二樹脂組成物をディスペンサーなどを用いて滴下し、第二樹脂組成物を硬化させて、窒化物蛍光体72を含む第二層52を、第一層51の少なくとも一部に接触するように形成することができる。第二層52を形成したのち、第二層52の第一層51と接触する側の反対側に、透光体90を配置してもよい。複数の凹部40rを含む複数の成形体が一体的に成形された集合成形体を用いた場合には、集合成形体を個々の成形体に切断して個片化する個片化工程を含んでいてもよい。集合成形体を個片化する方法としては、リードカット金型又はダイシングソーによる切断、又は、レーザー光による切断などの方法を用いることができる。
図2は、発光装置の第二の態様を示す模式的断面図である。第二の態様を示す発光装置102は、第一の態様を示す発光装置101に対して、光源10が前述の発光素子であり、一対の電極が形成された面が基板200にフリップチップ実装される点と、第一リード及び第二リードを一体成形した成形体40の代わりに、基板200と一体となり、凹部の側壁を構成する樹脂成形部43を備える点が相違し、その他は共通する。
基板
基板200は、少なくとも一つの光源10が載置され、発光装置102を外部と電気的に接続する。基板200は、平板状の支持部材と、支持部材の表面及び/又は内部に配置された導体配線とを備える。基板200の支持部材は、平板状に形成され、支持部材には、放熱部材又は放熱端子が備えられていてもよい。支持部材は、絶縁材料を用いて形成されていることが好ましく、支持部材を構成する絶縁材料としては、アルミナ、窒化アルミニウム、ムライトなどのセラミックス、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミドトリアジンレジン、ポリフタルアミドなどの樹脂が挙げられる。基板200は、樹脂を滴下又はキャビティ内に流入させて硬化させることによって形成することができる。導体配線及び放熱用の端子には、Cu、Ag、Au、Al、Pt、Ti、W、Pd、Fe、Niなどの金属及びこれらの合金などを用いて形成することができる。導体配線は、電解めっき、無電解めっき、蒸着、スパッタなどの方法によって形成することができる。
第二の態様の発光装置102を製造する方法としては、例えば樹脂成形部43の凹部内の基板200上に光源10をフリップチップ実装することと、光源10の周囲に反射部材81を配置することと、反射部材81と接触するように第一層51を配置することと、第一層51上に第二層52を配置することを含む方法が挙げられる。反射部材81は、反射部材80と同様に反射材と、樹脂又はガラスを含むことが好ましく、反射材は、反射部材80と同様の材質のものを用いることができる。反射部材81は、樹脂成形部43の凹部内の光源10の周囲に、反射材と、樹脂又はガラスを含む反射部材用の組成物を滴下し、組成物を硬化させることで、形成することができる。
光源10が、発光素子である場合、正負一対の電極が形成された面10bが、基板200の導体配線上にバンプなどの接合部材を介して、例えばフリップチップ実装(フェイスダウン実装)されてもよい。光源10として、発光素子が、基板200にフリップチップ実装(フェイスダウン実装)された場合、光源10の一対の電極が形成された面10bに対向する第一面10aが主に光の取り出し面となる。
発光装置102は、基板200上にフリップチップ実装された光源10が載置された部分以外の基板200上面と、光源10の少なくも一部、及び第一層51の少なくとも一部が、反射部材81で覆われていることが好ましい。反射部材81は、反射部材81を構成する第三樹脂組成物を樹脂成形部43の凹部43r内に供給し、第三樹脂組成物を硬化させて反射部材81を形成することができる。反射部材81は、第一の態様の発光装置101に用いた反射部材を構成する原料と同様の原料を用いることができ、反射材又は白色顔料と、好ましくは樹脂を含む。反射部材81は、フリップチップ実装された光源10が発光素子である場合に、発光素子の側面の全面を覆うように配置してもよく、側面の一部を覆うように配置してもよい。フリップチップ実装された光源10が、発光素子である場合には、反射部材81が、発光素子の側面の一部又は側面の全面を覆い、基板200の上面から凹部の側壁を構成する樹脂成形部43の上面と一致する高さまで、樹脂成形部43の凹部の内面を覆っていると、光の出射面となりうる第二層52の側面から光が取り出されることがないため、光の出射方向がばらつくことなく、第二層52の上面から赤色光を出射できる。
フッ化物蛍光体71を含む第一層51は、フッ化物蛍光体71と樹脂とを含む第一樹脂組成物を用い、第一樹脂組成物を硬化させて、第一層51を形成することができる。第一樹脂組成物は、反射部材81に接触するように、樹脂成形部43の凹部43rに滴下して硬化させることが好ましい。この第一層51の上から窒化物蛍光体72と樹脂とを含む第二樹脂組成物を滴下して、第二樹脂組成物を硬化させて、第一層51に接触するように、第二層52を形成することができる。第二樹脂組成物を、第一層51の上に滴下せずに、第一層51とは別に、第二樹脂組成物を硬化させて、第二層52を形成し、第一層51に接触させ、接着材を用いて、第一層51と第二層52を接合してもよい。第一層51は、樹脂又はガラスを硬化させる前に、例えば遠心沈降により、フッ化物蛍光体71が光源10側に偏って存在するように配置させ、その後、第一樹脂組成物を硬化させて第一層51を形成してもよい。また、第二層52も、樹脂又はガラスを硬化させる前に、自然沈降又は遠心沈降により、窒化物蛍光体72を、第一層51側に偏って存在するように配置させ、その後、第二樹脂組成物を硬化させて第二層52を形成してもよい。フッ化物蛍光体71又は窒化物蛍光体72を偏って存在させるようにした場合には、第一層51と第二層52の間にフッ化物蛍光体71又は窒化物蛍光体72が存在しないクリア層が形成されてもよく、第二層52の第一層51と接触する反対側に窒化物蛍光体72が存在しないクリア層が形成されてもよい。第二層52の第一層51と接触する反対側に、窒化物蛍光体72が存在しないクリア層が形成されていると、このクリア層によって、酸素や水の発光装置102内への侵入を抑制することができる。
複数の凹部43rを有する樹脂成形部43が一体的に成形された集合体の場合には、集合体を少なくとも1個の光源10を含む個々の発光装置102に切断して、個片化する個片化工程を含んでいてもよい。集合体を個片化する方法としては、前述の集合成形体を個片化する方法と同様の方法を用いることができる。
第二の態様の発光装置102において、発光素子10の第一面10a上であって、発光素子10の第一面10aに垂直方向の同一線上の第一層及び第二層の合計の厚みT1+T2は、発光素子の厚みTeに対して、大きいことが好ましい。第二の態様の発光装置102において、発光素子10の第一面10a上であって、発光素子10の第一面10aに垂直方向の同一線上の第一層及び第二層の合計の厚みT1+T2は、発光素子の厚みTeに対して、1.1倍以上3倍以下の範囲内の厚みであることが好ましく、1.3倍以上2.6倍以下の範囲内の厚みであることより好ましく、1.6倍以上2.3倍以下の範囲内の厚みであることがさらに好ましい。第二の態様の発光装置102において、発光素子10の第一面10a上であって、発光素子10の第一面10aに垂直方向の同一線上の第一層51の厚みT1は、第二層52の厚みT2よりも大きくてもよい。第一層51の厚みT1は、第二層52の厚みT2を1とした場合に、1.1倍以上5倍以下の範囲内であってもよく、1.2倍以上4.5倍以下の範囲内でもよく、1.3倍以上4倍以下の範囲内でもよく、3.5倍以下でもよく、3倍以下でもよく、2倍以下であってもよい。第二の態様の発光装置102において、発光素子10の第一面10a上であって、発光素子10の第一面10aに垂直方向の同一線上の第一層51の厚みT1は、第二層52の厚みT2と同じであるか小さくてもよい。第一層51の厚みT1は、第二層52の厚みT2を1とした場合に、0.1倍以上1倍以下の範囲内であってもよく、0.2倍以上0.9倍以下の範囲内でもよく、0.3倍以上0.8倍以下の範囲内でもよく、0.7倍以下でもよく、0.6倍以下でもよい。
図3は、発光装置の第三の態様を示す模式的断面図である。第三の態様を示す発光装置103は、第二の態様を示す発光装置102に対して、第一層51と第二層52の境界が存在せず、中間領域53が存在する点と、反射部材81が光源10の側面の一部を覆っている点が相違し、その他は共通する。
中間領域
発光装置103は、第一層51と第二層52が連続して配置され、第一層51と第二層52の間に、フッ化物蛍光体71と、窒化物蛍光体72と、樹脂又はガラスとを含む中間領域53を備える。中間領域53は、フッ化物蛍光体71と、樹脂又はガラスを含み、第一層51を構成する第一樹脂組成物を、光源10の周囲に配置した後、第一樹脂組成物が硬化する前に、窒化物蛍光体72と、樹脂又はガラスを含み、第二層52を構成する第二樹脂組成物を、第二樹脂組成物の少なくとも一部が、第一樹脂組成物と連続するように配置し、その後第一樹脂組成物と第二樹脂組成物を硬化させることで、フッ化物蛍光体71と樹脂又はガラスを含む第一層51と、フッ化物蛍光体71と窒化物蛍光体72と樹脂又はガラスを含む中間領域53と、窒化物蛍光体72と樹脂又はガラスを含む第二層52が、それぞれの層又は領域の境界なく連続して製造される。第一層51及び第二層52の境界がある場合と比較して、第一層51、中間領域53及び第二層52のそれぞれが境界なく連続して配置された方が、光源からの熱が外部に放熱されやすく放熱性がよくなる。
発光装置103の製造方法は、フッ化物蛍光体71と樹脂とを含む第一樹脂組成物を光源10上にポッティングし、第一樹脂組成物を硬化させる前に、窒化物蛍光体72を含む第二樹脂組成物をポッティングする。第二樹脂組成物をポッティングする前に、光源10上にポッティングした第一樹脂組成物中のフッ化物蛍光体71を、自然沈降又は遠心沈降によって光源側に偏って存在するように配置させてもよい。第二樹脂組成物は、第一樹脂組成物上にポッティングした後、自然沈降又は遠心沈降によって、第一樹脂組成物側に窒化物蛍光体72が偏って存在するように配置してもよい。第一樹脂組成物が硬化する前であると、第一樹脂組成物と第二樹脂組成物との境界が存在せず、フッ化物蛍光体71と窒化物蛍光体72が混在する中間領域53が形成される。この際、第一層51と第二層52の蛍光体の粒径については、第一層51に含まれるフッ化物蛍光体71の平均粒径が第二層52に含まれる窒化物蛍光体72の平均粒径より大きいことが好ましい。こうすることで、自然沈降又は遠心沈降によって、蛍光体を第一層51及び第二層52に配置する際に、第一層51に含まれるフッ化物蛍光体71が、中間領域53以外の第二層52に混在することを抑制でき、第二層52に含まれる窒化物蛍光体72が、中間領域53以外の第一層51に混在することを抑制でき、優れた放熱性としながら光束の低下を抑制することができる。第一層51と第二層52の間に境界が存在せず、樹脂又はガラスよりも熱伝導性のよいフッ化物蛍光体71及び窒化物蛍光体72を含む中間領域53が形成されている場合は、第一層51と第二層52の間にフッ化物蛍光体71及び窒化物蛍光体72が存在しないクリア層が形成されている場合よりも、放熱経路において、熱伝導率の低い樹脂又はガラスを熱が通過する経路が短くなるため、光源10から発せられる熱の放熱性が良好となる。第二層52には、光源10側の反対側に、窒化物蛍光体72を含まないクリア層が形成されてもよい。第二層52の光源10側の反対側に、窒化物蛍光体72が存在しないクリア層が形成されていると、クリア層によって、酸素や水の発光装置103内への侵入を抑制することができる。
第三の態様の発光装置103において、中間領域53のみの厚みを個別に測定することは難しく、第一層51の厚みT1と中間領域53の厚み、第二層52の厚みT2と中間領域53の厚みを分けて測定することも難しい。発光装置103において、第一層51及び第二層52及び中間領域53が形成されている場合には、第一層51及び第二層52及び中間領域53の合計の厚みは、第一層51の厚みT1及び第二層52の厚みT2の合計の厚みT1+T2として測定することができる。第三の態様の発光装置103において、発光素子10の第一面10a上であって、発光素子10の第一面10aに垂直方向の同一線上の第一層51及び中間領域53及び第二層52の合計の厚みT1+T2は、発光素子10の厚みTeに対して大きいことが好ましい。第三の態様の発光装置103において、発光素子10の第一面10a上であって、発光素子10の第一面10aに垂直方向の同一線上の第一層51及び中間領域53及び第二層52の合計の厚みT1+T2は、発光素子10の厚みTeに対して、1.1倍以上3倍以下の範囲内の厚みであることが好ましく、1.3倍以上2.6倍以下の範囲内の厚みであることより好ましく、1.6倍以上2.3倍以下の範囲内の厚みであることがさらに好ましい。第三の態様の発光装置103において、発光素子10の厚みTe、第一層51及び中間領域53及び第二層52の合計の厚みT1+T2は、発光素子10の第一面10aに垂直方向の同一線上にある、発光素子10の厚みTe、第一層51及び中間領域53及び第二層52の合計の厚みT1+T2であることが好ましい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
フッ化物錯体蛍光体71−1
Mn賦活フッ化物錯体蛍光体71−1として、K[SiMn4+]で表される組成を有するフッ化物蛍光体を準備した。後述する方法で、フッ化物錯体蛍光体71−1の発光スペクトルと反射スペクトルを測定した。K[SiMn4+]で表される組成を有するフッ化物錯体蛍光体71−1は、631nmに発光ピーク波長を有し、最大の発光ピークの半値幅が2.6nmであった。励起光の発光ピーク波長が450nmのとき、フッ化物錯体蛍光体71−1の反射率は22.0%であった。各蛍光体の反射スペクトルから測定した反射率は、参考値である。フッ化物錯体蛍光体71−1及び71−2の屈折率は1.36であった。フッ化物錯体蛍光体、MGF蛍光体、窒化物蛍光体及びシリコーン樹脂の屈折率は計算値である。後述するFSSS法で測定したフッ化物錯体蛍光体71−1の平均粒径は29.0μmであった。
フッ化物錯体蛍光体71−2
Mn賦活フッ化物錯体蛍光体71−2として、K[SiMn4+]で表される組成を有するフッ化物蛍光体を準備した。後述する方法で、フッ化物錯体蛍光体71−2の発光スペクトルと反射スペクトルを測定した。K[SiMn4+]で表される組成を有するフッ化物錯体蛍光体71−2は、631nmに発光ピーク波長を有し、最大の発光ピークの半値幅が2.6nmであった。励起光の発光ピーク波長が450nmのとき、フッ化物錯体蛍光体71−2の反射率は12.2%であった。FSSS法で測定したフッ化物錯体蛍光体71−2の平均粒径は70.5μmであった。
MGF蛍光体71−3
Mn賦活MGF蛍光体71−3として、(i-j)MgO・(j/2)M ・kMgF・mCaF・(1-n)GeO・(n/2)M :zMn4+(前記式(II−II))で表される組成を有するMGF蛍光体71−3を準備した。後述する方法で、MGF蛍光体71−3の発光スペクトルと反射スペクトルを測定した。式(II−II)で表される組成を有するMGF蛍光体71−3は、670nmに発光ピーク波長を有し、最大の発光ピークの半値幅が25nmであった。励起光の発光ピーク波長が450nmのとき、MGF蛍光体71−3の反射率は40%程度であり、屈折率は1.70から1.81であった。FSSS法で測定したMn賦活MGF蛍光体71−3の平均粒径は20.5μmであった。
窒化物蛍光体72−1
窒化物蛍光体72−1として、(Ca,Sr,Eu)AlSiNで表される組成を有する窒化物蛍光体を準備した。後述する方法で、窒化物蛍光体の発光スペクトル反射スペクトルを測定した。(Ca,Sr,Eu)AlSiNで表される組成を有する窒化物蛍光体は、635nmに発光ピーク波長を有し、最大の発光ピークの半値幅が78.9nmであった。励起光の発光ピーク波長が450nmのとき、窒化物蛍光体72−1の反射率は5.8%であった。窒化物蛍光体72−1、72−2、72−3及び72−4の屈折率は2.15から2.25であった。FSSS法で測定した窒化物蛍光体72−1の平均粒径は14.1μmであった。
窒化物蛍光体72−2
窒化物蛍光体72−2として、(Ca,Sr,Eu)AlSiNで表される組成を有する窒化物蛍光体を準備した。後述する方法で、窒化物蛍光体の発光スペクトル反射スペクトルを測定した。(Ca,Sr,Eu)AlSiNで表される組成を有する窒化物蛍光体72−2は、648nmに発光ピーク波長を有し、最大の発光ピークの半値幅が86.8nmであった。励起光の発光ピーク波長が450nmのとき、窒化物蛍光体72−2の反射率は7.0%であった。FSSS法で測定した窒化物蛍光体72−2の平均粒径は10.4μmであった。
窒化物蛍光体72−3
窒化物蛍光体72−3として、(Ca,Eu)AlSiNで表される組成を有する窒化物蛍光体を準備した。後述する方法で、窒化物蛍光体の発光スペクトル反射スペクトルを測定した。(Ca,Eu)AlSiNで表される組成を有する窒化物蛍光体72−3は、665nmに発光ピーク波長を有し、最大の発光ピークの半値幅が90.7nmであった。励起光の発光ピーク波長が450nmのとき、窒化物蛍光体72−3の反射率は6.6%であった。FSSS法で測定した窒化物蛍光体72−3の平均粒径は10.2μmであった。
窒化物蛍光体72−4
窒化物蛍光体72−4として、(Ca,Sr,Eu)AlSiNで表される組成を有する窒化物蛍光体を準備した。後述する方法で、窒化物蛍光体の発光スペクトル反射スペクトルを測定した。(Ca,Sr,Eu)AlSiNで表される組成を有する窒化物蛍光体は、633nmに発光ピーク波長を有し、最大の発光ピークの半値幅が76nmであった。励起光の発光ピーク波長が450nmのとき、窒化物蛍光体72−4の反射率は5.0%であった。FSSS法で測定した窒化物蛍光体72−4の平均粒径は12.0μmであった。
各蛍光体の評価
発光スペクトル
フッ化物錯体蛍光体、MGF蛍光体、及び窒化物蛍光体について、量子効率測定装置(大塚電子株式会社製、製品名:QE−2000)を用いて、励起波長450nmの光をフッ化物蛍光体又は窒化物蛍光体に照射し、室温(25℃±5℃)における発光スペクトルを測定した。図4に、K[SiMn4+]で表される組成を有するフッ化物錯体蛍光体71−1の発光スペクトルを示す。図5に、式(II−II)で表される組成を有するMGF蛍光体71−3の発光スペクトルを示す。図6に、(Ca,Sr,Eu)AlSiNで表される組成を有する窒化物蛍光体72−1の発光スペクトルを示す。図7に、(Ca,Eu)AlSiNで表される組成を有する窒化物蛍光体72−3の発光スペクトルを示す。
反射スペクトル
フッ化物錯体蛍光体、MGF蛍光体、及び窒化物蛍光体について、分光蛍光光度計(株式会社日立ハイテクノロジーズ製、製品名:F−4500)を用いて、室温(25℃±5℃)で、励起光源となるハロゲンランプからの光を、試料となるフッ化物蛍光体又は窒化物蛍光体に照射し、励起側と蛍光側の分光蛍光光度計の波長を合わせて走査することで380nm以上730nm以下の波長範囲内の反射スペクトルを測定した。基準試料としてリン酸水素カルシウム(CaHPO)を用いた。発光ピーク波長が450nmの励起光に対するリン酸水素カルシウムの反射率を基準として、フッ化物錯体蛍光体、MGF蛍光体又は窒化物蛍光体の反射率を相対反射率として求めた。
平均粒径
各蛍光体について、Fisher Sub−Sieve Sizer Model 95(Fisher Scientific社製)を用いて、FSSS法により平均粒径を測定した。
実施例1
図2に示す態様の発光装置102を製造した。光源10として、発光ピーク波長が450nmであるGaN系半導体からなる発光素子を用いた。発光装置102は、基板200上に光源10である発光素子をフリップチップ実装した。シリコーン樹脂と、フッ化物錯体蛍光体71−1を含み、MGF蛍光体を含まないフッ化物蛍光体71を、表1に示す配合比率(質量部)で含む第一樹脂組成物を用いて、光源10の少なくとも一部に接触するように、第一樹脂組成物を滴下し、第一樹脂組成物を硬化させて、フッ化物蛍光体71を含む第一層51を形成した。次いで、シリコーン樹脂と、窒化物蛍光体72−1を、表1に示す配合比率(質量部)で含む第二樹脂組成物を用いて、第一層51の少なくとも一部に接触するように、第二樹脂組成物を、第一層51上に滴下し、第二樹脂組成物を硬化させて、窒化物蛍光体72を含む第二層52を形成した。シリコーン樹脂の屈折率は1.4から1.5であった。
比較例1
図14に示す態様の発光装置104を製造した。発光装置104は、窒化物蛍光体72−1を含む一つの層からなる蛍光層54を備える点が、図2に示す態様の発光装置102と相違する。蛍光層54は、シリコーン樹脂と、窒化物蛍光体72−1を、表1に示す配合比率(質量部)で含む蛍光層用の樹脂組成物を用いて、光源10の少なくとも一部に蛍光層用の樹脂組成物が接触するように滴下し、樹脂組成物を硬化させて、蛍光層54を形成した。
比較例2
図15に示す態様の発光装置105を製造した。発光装置105は、フッ化物錯体蛍光体71−1と、窒化物蛍光体72−1を含む一つの層からなる蛍光層55を備える点が、図2に示す態様の発光装置102と相違する。蛍光層55は、シリコーン樹脂と、フッ化物錯体蛍光体71−1と、窒化物蛍光体72−1を、表1に示す配合比率(質量部)で含む蛍光層用の樹脂組成物を用いて、光源10の少なくとも一部に蛍光層用の樹脂組成物が接触するように滴下し、樹脂組成物を硬化させて、フッ化物錯体蛍光体71−1及び窒化物蛍光体72−1を含む一つの蛍光層55を形成した。
比較例3
図16に示す態様の発光装置106を製造した。発光装置106は、フッ化物錯体蛍光体71−1を含む一つの層からなる蛍光層56を備える点が、図2に示す態様の発光装置102と相違する。蛍光層56は、シリコーン樹脂と、フッ化物錯体蛍光体71−1を、表1に示す配合比率(質量部)で含む蛍光層用の樹脂組成物を用いて、光源10の少なくとも一部に蛍光層用の樹脂組成物が接触するように滴下し、樹脂組成物を硬化させて、フッ化物錯体蛍光体71−1を含む一つの蛍光層56を形成した。
発光装置の評価
発光スペクトル
各実施例及び比較例の発光装置について、相対光束の測定と同様の全光束測定装置を用いて、各発光装置の波長に対する発光強度を示す発光スペクトルを測定した。各発光装置の発光スペクトルにおいて、最大の発光ピーク波長と、最大の発光ピーク波長を中心として、前記中心から長波長側及び短波長側にそれぞれ15nm又は30nmの範囲の発光スペクトルにおける最も小さい発光強度と、その波長を求めた。発光装置の発光スペクトルにおいて、最大の発光ピーク波長と、最大の発光ピーク波長を中心として、前記中心から長波長側及び短波長側にそれぞれ15nm又は30nmの範囲の発光スペクトルにおける最も小さい発光強度を基準発光強度とし、この基準発光強度を1としたときの最大の発光ピーク波長の発光強度比と、光源の発光ピーク波長の発光強度比を求めた。また、実施例1から2及び比較例1から5の発光装置の主波長を求めた。主波長は、CIE1931表色系の色度図において、白色光の色度座標(x=0.333、y=0.333)と、発光装置が発する光の色度座標(x、y)を直線で結び、その延長線とスペクトル軌跡が交わる点の波長を主波長とした。
色度(x、y)
各実施例及び比較例の発光装置について、マルチチャンネル分光器と積分球を組み合わせた光計測システムで、CIE1931系の色度図における色度座標x及びyを測定した。
色純度(%)
各実施例及び比較例の発光装置について、マルチチャンネル分光器と積分球を組み合わせた光計測システムを用いて、色純度を測定した。色純度(%)は、発光装置が発光する光の濃さを表す。
光束(lm)
各実施例及び比較例の発光装置について、積分球を使用した全光束測定装置を用いて、光束を測定した。
実施例1、比較例1及び2に係る発光装置の評価結果を、表1に示す。
実施例1に係る発光装置102は、発光スペクトルにおいて、基準発光強度を1としたときに、最大の発光ピーク波長の発光強度比が8.1であり、第一層51に含まれるフッ化物蛍光体71によって波長変換されなかった光源10からの光は、第二層52に含まれる窒化物蛍光体72によって効率よく波長変換するため、光源10から発せられる青色光が発光装置102から実質的に抜け出ることなく、色純度が高く、光束が高い赤色発光が得られた。実施例1に係る発光装置102は、フッ化物錯体蛍光体71−1と窒化物蛍光体72−1を含む蛍光層55を備えた比較例2に係る発光装置105よりも、光束が高くなった。これは、実施例1に係る発光装置102は、光源10により近い第一層51に、第一層51を構成する樹脂との屈折率差が小さく、光の反射率が第二層52に含まれる窒化物蛍光体よりも小さいフッ化物錯体蛍光体71−1が含まれているため、光源からの青色光を効率よく波長変換して光束を高くすることができ、さらに第二層52に含まれる窒化物蛍光体72−1によって、第一層51から抜け出た光源からの青色光を波長変換するため、色純度が高く光束が高い赤色発光を得ることができたと考えられる。
図8及び9は、600nm以上660nm以下の波長範囲内の実施例1に係る発光装置の発光スペクトルを示す。図10は、400nm以上500nm以下の波長範囲内の実施例1に係る発光装置の発光スペクトルを示す。実施例1に係る発光装置の発光スペクトルにおいて、最大の発光ピークに対して、光源の発光ピークが小さいため、図8及び9は、実施例1に係る発光装置の最大の発光ピークを有する発光スペクトルを示した。図8及び9に示す、実施例1の発光装置の発光スペクトルにおいて、最大の発光ピーク波長が631nmであり、631nmから長波長側及び短波長側にそれぞれ15nmの範囲内、すなわち、616nm以上646nm以下の範囲内の最も小さい発光強度を示す波長が642.1nmであった。616nm以上646nm以下の範囲内の最も小さい発光強度を基準発光強度とし、この基準発光強度を1として、上述の光源の最大の発光ピーク波長の発光強度比と、発光装置の最大の発光ピーク波長の発光強度比を求めた。発光装置の発光スペクトルにおける基準発光強度を1としたときの、最大の発光ピーク波長の発光強度比は、前述のとおり、8.1であった。図10は、実施例1に係る発光装置の光源の最大の発光ピークを有する発光スペクトルを示す。発光装置の発光スペクトルにおいて、光源の発光ピーク波長は、441.7nmであった。発光装置の発光スペクトルにおける基準発光強度を1としたときの、光源の最大の発光ピーク波長の発光強度比は、0.017であった。
比較例2に係る発光装置105は、窒化物蛍光体72−1とフッ化物錯体蛍光体71−1を含む蛍光層55を備えていることによって、窒化物蛍光体72−1を含みフッ化物錯体蛍光体71−1を含まない蛍光層54を備えた比較例1の発光装置104よりも、光束が高くなった。一方、比較例3に係る発光装置106は、フッ化物錯体蛍光体71−1を含み、窒化物蛍光体72−1を含まない蛍光層56を備えているため、フッ化物錯体蛍光体71−1のみでは、光源から発せられる青色光を吸収しきれず、主波長が測定できず、発光装置が赤色発光していなかった。
実施例2
第二層52に含まれる窒化物蛍光体72として、窒化物蛍光体72−2を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2に係る発光装置102を形成した。
比較例4
窒化物蛍光体として、窒化物蛍光体72−2を用いて、この窒化物蛍光体72−2を、表2に示す配合比率(質量部)で含む蛍光層用の樹脂組成物を用いたこと以外は、比較例1と同様にして、比較例4に係る発光装置104を形成した。
比較例5
窒化物蛍光体として、窒化物蛍光体72−2を用いて、この窒化物蛍光体72−2を、表2に示す配合比率(質量部)で含む蛍光層用の樹脂組成物を用いたこと以外は、比較例2と同様にして、比較例5に係る発光装置105を形成した。
前述の評価方法によって測定した実施例2、比較例4及び5に係る発光装置の評価結果を、表2に示す。
実施例2に係る発光装置102は、発光スペクトルにおいて、基準発光強度を1としたときに、最大の発光ピーク波長の発光強度比が7.6であり、光源10の最大の発光ピーク波長の発光強度比が0.014であるため、発光装置102から光源10の青色光が抜け出ておらず、色純度が比較例4及び5とほぼ同等であり、光束が高くなった。実施例2に係る発光装置102において、第一層51に含まれるフッ化物錯体蛍光体71−1によって波長変換されなかった光源10からの光は、第二層52に含まれる窒化物蛍光体72−2によって効率よく波長変換するため、光源の青色光が発光装置102から抜け出ることなく、光束が高い赤色発光が得られた。
実施例3から7
第一層51に含まれるフッ化物蛍光体として、フッ化物錯体蛍光体71−2と、第二層52に含まれる窒化物蛍光体として、窒化物蛍光体72−1とを、表3に示す配合比率なるように用いたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例3から7に係る発光装置102を形成した。
前述の評価方法によって測定した実施例3から7に係る発光装置の評価結果を、表3に示す。
実施例3から7に係る発光装置102は、第一層51に含まれるフッ化物錯体蛍光体71−2の配合比率が高くなるほど、発光装置102の発光スペクトルにおける、基準発光強度を1としたときの、最大の発光ピーク波長の発光強度比が大きくなり、光源の発光ピーク波長の発光強度比が小さくなった。この結果から、第一層51に含まれるフッ化物錯体蛍光体71−1の配合比率が高くなるほど、光源10から発せられる青色光が発光装置102から抜け出ることなく、色純度が高く、光束が高い赤色発光が得られた。
実施例8から12
第一層51に含まれるフッ化物蛍光体71として、フッ化物錯体蛍光体71−2と、第二層52に含まれる窒化物蛍光体72として、窒化物蛍光体72−2とを、表4に示す配合比率なるように用いたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例8から12に係る発光装置102を形成した。
前述の評価方法によって測定した実施例8から12に係る発光装置の評価結果を、表4に示す。
実施例8から12に係る発光装置102は、第一層51に含まれるフッ化物錯体蛍光体71−2の配合比率が高くなるほど、発光装置102の発光スペクトルにおける、基準発光強度を1としたときの、最大の発光ピーク波長の発光強度比が大きくなり、光源の発光ピーク波長の発光強度比が小さくなった。この結果から、第一層51に含まれるフッ化物錯体蛍光体71の配合比率が高くなるほど、光源10から発せられる青色光が発光装置102から抜け出ることなく、色純度が高く、光束が高い赤色発光が得られた。
実施例13
フッ化物錯体蛍光体71−1の代わりに、MGF蛍光体71−3を用い、MGF蛍光体71−3と窒化物蛍光体72−3を、表5に示す配合比率(質量部)で含む第一樹脂組成物を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例13に係る発光装置102を形成した。
比較例6
(Ca,Eu)AlSiNで表される組成を有する窒化物蛍光体72−3を、表5に示す配合比率(質量部)で含む蛍光層用の樹脂組成物を用いたこと以外は、比較例1と同様にして、比較例6に係る発光装置104を形成した。
実施例13及び比較例6に係る発光装置の評価結果を、表5に示す。
実施例13に係る発光装置102は、発光スペクトルにおいて、基準発光強度を1としたときに、最大の発光ピーク波長の発光強度比が3.6であり、光源10から発せられる青色光が発光装置102から実質的に抜け出ることなく、色純度が高く、比較例6とほぼ変わらない高い光束を維持した赤色発光が得られた。発光装置から発せられる赤色の光の主波長が長波長側に移動するほど、ヒトの眼が焦点を合わせやすい波長である555nm付近から離れて視感度が低くなり、光束が低下する傾向がある。実施例13に係る発光装置は、主波長が636.2nmであり、比較例6に係る発光装置104よりも主波長が5nm程度長波長側に移動する。実施例13に係る発光装置は、主波長が長波長側に移動しても、比較例6に係る発光装置よりも若干高い光束を維持しており、高い光束を維持した赤色発光が得られた。
比較例6に係る発光装置104は、発光スペクトルにおいて、基準発光強度を1としたときに、最大の発光ピーク波長の発光強度比が1.7と低く、実施例13と比較して光束が若干低くなった。
図11は、600nm以上800nm以下の波長範囲内の実施例13に係る発光装置の発光スペクトルを示す。図12は、400nm以上500nm以下の波長範囲内の実施例13に係る発光装置の発光スペクトルを示す。実施例13に係る発光装置の発光スペクトルにおいて、最大の発光ピークに対して、光源の発光ピークが小さいため、図11は、実施例13に係る発光装置の最大の発光ピークを有する発光スペクトルを示した。図12に示す、実施例13の発光装置の発光スペクトルにおいて、最大の発光ピーク波長が659.9nmであり、659.9nmから長波長側及び短波長側にそれぞれ30nmの範囲内、すなわち、629.9nm以上680.9nm以下の範囲内の最も小さい発光強度を示す波長が630.2nmであった。この基準発光強度を1として、上述の光源の最大の発光ピーク波長の発光強度比と、発光装置の最大の発光ピーク波長の発光強度比を求めた。発光装置の発光スペクトルにおける基準発光強度を1としたときの、最大の発光ピーク波長の発光強度比は、前述のとおり、3.6であった。図12は、実施例13に係る発光装置の光源の最大の発光ピークを有する発光スペクトルを示す。発光装置の発光スペクトルにおいて、光源の発光ピーク波長は、443.4nmであった。発光装置の発光スペクトルにおける基準発光強度を1としたときの、光源の最大の発光ピーク波長の発光強度比は、0.007であった。
実施例14
図2に示す態様の発光装置102を製造した。光源10として、発光ピーク波長が450nmであるGaN系半導体からなる発光素子を用いた。発光装置102は、基板200上に光源10である発光素子をフリップチップ実装した。シリコーン樹脂と、フッ化物錯体蛍光体71−1を含み、MGF蛍光体を含まないフッ化物蛍光体71を含む第一樹脂組成物を準備した。第一樹脂組成物はシリコーン樹脂100質量部に対して、フッ化物錯体蛍光体71−1を150質量部含む。光源10の少なくとも一部に接触するように、第一樹脂組成物を滴下し、第一樹脂組成物を硬化させて、フッ化物蛍光体71を含む第一層51を形成した。次いで、シリコーン樹脂と、窒化物蛍光体72−4を含む第二樹脂組成物を準備した。第二樹脂組成物は、シリコーン樹脂100質量部に対して窒化物蛍光体72−4を100質量部含む。第一層51の少なくとも一部に接触するように、第二樹脂組成物を、第一層51上に滴下し、第二樹脂組成物を硬化させて、窒化物蛍光体72を含む第二層52を形成した。シリコーン樹脂の屈折率は1.4から1.5であった。得られた発光装置102は、遠心沈降によって、第一層51中において、フッ化物蛍光体71が発光素子10側に偏って存在し、第一層51及び第二層52の間にフッ化物蛍光体71又は窒化物蛍光体72を含まないクリア層が形成されていた。得られた発光装置102の断面において、後述する方法で測定した発光素子10の厚みTeは134μmであり、発光素子10の第一面10a上であって、発光素子10の第一面10aに垂直な方向の同一線上の第一層51の厚みT1は76μmであり、第二層52の厚みT2は226μmであった。第一層51と第二層52の間に形成されたクリア層は、第一層51中に含まれており、個別にクリア層のみの厚さを測定することはできなかった。
実施例15
図3に示す態様の発光装置103を製造した。光源10は、実施例14と同様の発光素子を用いた。発光装置103は、基板200上に光源10である発光素子をフリップチップ実装した。シリコーン樹脂と、フッ化物錯体蛍光体71−1を含み、MGF蛍光体を含まないフッ化物蛍光体71を含む第一樹脂組成物を準備した。第一樹脂組成物は、シリコーン樹脂100質量部に対して、フッ化物錯体蛍光体71−1を150質量部含む。また、シリコーン樹脂と、窒化物蛍光体72−2を含む第二樹脂組成物を準備した。第二樹脂組成物は、シリコーン樹脂100質量部に対して窒化物蛍光体72−2を35質量部と窒化物蛍光体72−4を35質量部含む。発光装置103から発せられる光の色度を調整するため、第二樹脂組成物に含まれる窒化物蛍光体72として、蛍光体の組成の異なる二種の窒化物蛍光体72−2及び窒化物蛍光体72−4を用いた。光源10の少なくとも一部に接触するように、第一樹脂組成物を滴下し、第一樹脂組成物を硬化させて、フッ化物蛍光体71を含む第一層51を形成し、次いで、第二樹脂組成物を用いて第一層51の少なくとも一部に接触するように第二樹脂組成物を、第一層51に上に滴下し、第二樹脂組成物を硬化させて、窒化物蛍光体72を含む第二層52を形成した。得られた発光装置103は、フッ化物蛍光体71を含む第一層51と、フッ化物蛍光体71及び窒化物蛍光体72が混在する中間領域53と、窒化物蛍光体72を含む第二層52を含む。第一層51と、中間領域53と、第二層52が、それぞれの層又は領域の境界なく連続していた。得られた発光装置103の断面において、後述する方法で測定した発光素子10の厚みTeは137μmであり、発光素子10の第一面10a上であって、発光素子10の第一面10aに垂直な方向の同一線上の第一層51及び第二層52及び中間領域53の合計の厚みT1+T2は、301μmであった。得られた発光装置103は、第一層51と中間領域53と第二層52が境界なく連続して形成されているため、第一層51の厚みT1及び第二層52の厚みT2を個別に測定することができなかった。
発光素子、第一層、第二層及び中間領域の厚み
走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)を用いて、実施例14及び15に係る発光装置の断面SEM写真を得た。断面SEM写真において、基板200に載置された光源10の第一面10aとこれに対向する他方の第二面10bに間の厚みを発光素子10の厚みTeとして測定した。また、発光素子10の第一面10a上であって、発光素子10の第一面10aに垂直方向の同一線上において、第一層51及び第二層52の合計の厚みT1+T2を測定した。
実施例14及び実施例15に係る発光装置の評価結果を、表6に示す。
実施例14に係る発光装置102及び実施例15に係る発光装置103は、発光スペクトルにおいて、基準発光強度を1としたときに、最大の発光ピーク波長の発光強度比が7.4又は7.8であり、光源10から発せられる青色光が発光装置102又は発光装置103から実質的に抜け出ることなく、色純度が高く、光束が高い赤色発光が得られた。
信頼性評価(連続点灯後の相対光束)
実施例14及び15に係る発光装置について、温度85℃、湿度85%の高温槽に置いて、350mAで連続点灯させ、各経過時間ごとに積分球を使用した全光束測定装置を用いて、光束を測定した。高温槽に入れる前の350mAで点灯した初期の発光装置の光束を100%とし、初期から各経過時間ごとの光束を相対値で表した。また、初期の発光装置の光束100%に対する、1018時間経過後の発光装置の光束の相対値を光束維持率として算出した。結果を図13に示す。
実施例14に係る発光装置は、光束維持率が42.8%であり、実施例15に係る発光装置は、光束維持率が72.0%であった。光束維持率及び図13に示すように、実施例15に係る発光装置は、第一層及び第二層の間に、フッ化物錯体蛍光体71−1及び窒化物蛍光体72−4及び窒化物蛍光体72−2が混在する中間領域が形成され、第一層、中間領域及び第二層のそれぞれが境界なく連続して配置されているため、光源からの熱が外部に放熱されやすく放熱性がよくなり、光束維持率が高くなったと考えられる。実施例15に係る発光装置は、第一層及び第二層の間に、フッ化物錯体蛍光体71−1及び窒化物蛍光体72−4及び窒化物蛍光体72−2が混在する中間領域を有するため、高い温度で連続点灯させた場合であっても、発光装置の耐久性が向上し、光束維持率が改善された。実施例14に係る発光装置は、第一層と第二層の間に蛍光体の存在しないクリア層が形成されているため、第一層と第二層の間に中間領域を有する実施例15に係る発光装置に比べて、光束維持率が低くなった。
本開示の発光装置は、信号機、照光式スイッチ、各種センサ、各種インジケータ、及び小型ストロボなどに好適に利用できる。
10:光源、10a:第一面、10b:第二面、20:第一リード、30:第二リード、40:成形体、40r:凹部、42:樹脂部、43:樹脂成形部、43r:凹部、50:蛍光部材、51:第一層、52:第二層、53:中間領域、54、55、56:蛍光層、60:ワイヤ、70:蛍光体、71:フッ化物蛍光体、72:窒化物蛍光体、、80、81:反射部材、90:透光体、101、102、103、104、105、106:発光装置、200:基板。

Claims (14)

  1. 光源と、
    前記光源の少なくとも一部を覆い、前記光源から出射された光を波長変換するマンガンで賦活されたフッ化物錯体蛍光体及びマンガンで賦活されたフルオロジャーマネート蛍光体の少なくとも一方を含むフッ化物蛍光体を含む第一層と、
    前記第一層の少なくとも一部を覆い、前記光源及び/又は前記第一層から出射された光を波長変換する窒化物蛍光体を含む第二層と、を含み、
    前記フッ化物錯体蛍光体を含み、前記フルオロジャーマネート蛍光体を含まない場合に、発光装置の発光スペクトルにおける、最大の発光ピーク波長を中心として、前記中心から長波長側及び短波長側それぞれ15nmの範囲内の発光スペクトルにおける最も小さい発光強度を基準発光強度とし、
    前記フルオロジャーマネート蛍光体を含む場合に、発光装置の発光スペクトルにおける、最大の発光ピーク波長を中心として、前記中心から長波長側及び短波長側それぞれ30nmの範囲内の発光スペクトルにおける最も小さい発光強度を基準発光強度とし、
    前記基準発光強度を1としたときに、前記光源の最大の発光ピーク波長の発光強度比が0を超えて0.1以下の範囲内であり、前記最大の発光ピーク波長の発光強度比が2.8を超える、赤色発光する発光装置。
  2. 前記基準発光強度を1としたときに、発光スペクトルにおける最大の発光ピーク波長の発光強度比が3.0以上12.0以下である、請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記フッ化物錯体蛍光体が、下記式(I)で表される組成を有する、請求項1又は2に記載の発光装置。
    [M 1−aMn4+ ] (I)
    (式(I)中、Aは、アルカリ金属元素及びNH からなる群から選ばれる少なくとも一種の元素又はイオンであり、Mは、第4族元素及び第14族元素からなる群から選ばれる少なくとも一種の元素であり、aは、0<a<0.2を満たす数である。)
  4. 前記フルオロジャーマネート蛍光体が、下記式(II−I)または(II−II)のいずれかで表される組成を有する、請求項1から3のいずれか1項に記載の発光装置。
    3.5MgO・0.5MgF・GeO:Mn(II−I)
    (i-j)MgO・(j/2)M ・kMgF・mCaF・(1-n)GeO・(n/2)M :zMn4+ (II−II)
    (式(II−II)中、Mは、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuからなる群から選択される少なくとも一種の元素であり、Mは、Al、Ga及Inからなる群から選択される少なくとも一種の元素であり、i、j、k、m、n及びzはそれぞれ、2≦i≦4、0≦j<0.5、0<k<1.5、0≦m<1.5、0<n<0.5、及び0<z<0.05を満たす数である。)
  5. 前記窒化物蛍光体が、カルシウム及びストロンチウムの少なくとも一方と、ケイ素と、アルミニウムとを組成に含み、ユウロピウムで賦活された窒化物蛍光体から選ばれる少なくとも一種である、請求項1から4のいずれか1項に記載の発光装置。
  6. 前記窒化物蛍光体が、下記式(III)で表される組成を有する、請求項1から5のいずれか1項に記載の発光装置。
    (Ca1−s−tSrEuAlSi (III)
    (式(III)中、s、t、u、v、w及びxは、それぞれ0≦s<1、0<t<1.0、0<s+t<1.0、0.8≦x≦1.0、0.8≦u≦1.2、0.8≦v≦1.2、1.9≦u+v≦2.1、2.5≦w≦3.5を満たす数である。)
  7. 前記光源が、400nm以上480nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する、請求項1から6のいずれか1項に記載の発光装置。
  8. 前記光源が、GaN系半導体発光素子である、請求項1から7のいずれか1項に記載の発光装置。
  9. 前記第一層及び前記第二層が、樹脂又はガラスを含む、請求項1から8のいずれか1項に記載の発光装置。
  10. 前記樹脂が、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、エポキシ樹脂及び変性エポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも一種である、請求項9に記載の発光装置。
  11. 前記第二層が、前記第一層と連続して配置され、前記第一層と前記第二層の間に、前記フッ化物蛍光体と前記窒化物蛍光体と樹脂又はガラスとを含む中間領域を含む、請求項1から10のいずれか1項に記載の発光装置。
  12. 前記第二層が、前記第一層の少なくとも一部に接触するように配置され、前記第二層の前記第一層と接触する側の反対側に配置された透光体を含む、請求項1から11のいずれか1項に記載の発光装置。
  13. 前記透光体が、ガラス材料からなる、請求項12に記載の発光装置。
  14. 前記光源の一部と、前記第一層又は前記第二層の一部と、に接触するように配置された反射部材を含む、請求項1から13のいずれか1項に記載の発光装置。
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