JP2020165391A - 過給機付き内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】過給機の下流で圧力が解放される際に過給機に対して高い温度の空気の流入をできるだけ防止することができる過給機付き内燃機関を提供する。【解決手段】内燃機関31は、機関本体32に接続されて、エアクリーナーケース81a内に収容されるクリーナーエレメント88で外気を濾過し、燃焼室45に向かってエアクリーナーケース81aから流出する浄化空気を生成するエアクリーナー81と、エアクリーナーケース81aから燃焼室45に至る吸気通路91内に配置されて、燃焼室45に向かって吸気通路91内で浄化空気を圧縮する過給機83と、過給機83の下流から過給機83の上流に向かって浄化空気を逃すバイパス通路92内に配置されて、バイパス通路92を開閉するバイパス制御弁93とを備える。バイパス通路92の下流端はエアクリーナーケース81a内の空間に開口する。【選択図】図3

Description

本発明は、エアクリーナーケースから燃焼室に至る吸気通路内に配置されて、燃焼室に向かって吸気通路内で浄化空気を圧縮する過給機と、過給機の下流から過給機の上流に向かって浄化空気を逃すバイパス通路内に配置されて、バイパス通路を開閉するバイパス制御弁とを備える過給機付き内燃機関に関する。
特許文献1は、エアクリーナーケースから燃焼室に至る吸気通路内に配置されて、燃焼室に向かって吸気通路内で浄化空気を圧縮する過給機を開示する。過給機の下流の吸気通路はバイパス通路を通じて過給機の上流の吸気通路に接続される。スロットル弁が閉じた際に、過給機の下流で吸気通路内の圧力が急激に上昇すると、バイパス制御弁が開いてバイパス通路経由で大気に圧力が解放される。こうして吸気通路内で過度の圧力上昇は防止される。
特開2008−82254号公報
空気が過給機で圧縮されると、空気の温度は上昇する。バイパス制御弁が開くと、高い温度の空気はバイパス通路からエアクリーナーの下流の吸気通路に流入する。こうして高い温度の空気が過給機に再流入する。過給機の圧縮効率は低下してしまう。
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、過給機の下流で圧力が解放される際に過給機に対して高い温度の空気の流入をできるだけ防止することができる過給機付き内燃機関を提供することを目的とする。
本発明の第1側面によれば、燃焼室を区画する機関本体と、前記機関本体に接続されて、エアクリーナーケース内に収容されるクリーナーエレメントで外気を濾過し、前記燃焼室に向かって前記エアクリーナーケースから流出する浄化空気を生成するエアクリーナーと、前記エアクリーナーケースから前記燃焼室に至る吸気通路内に配置されて、前記燃焼室に向かって前記吸気通路内で前記浄化空気を圧縮する過給機と、前記過給機の下流から前記過給機の上流に向かって前記浄化空気を逃すバイパス通路内に配置されて、前記バイパス通路を開閉するバイパス制御弁とを備える過給機付き内燃機関において、前記バイパス通路の下流端は前記エアクリーナーケース内の空間に開口する。
第2側面によれば、第1側面の構成に加えて、前記過給機は、クランクシャフトの動力を取り出す動力伝達機構に接続される駆動軸を備え、前記過給器は前記クランクシャフトの回転に同期して駆動される。
第3側面によれば、第1または第2側面の構成に加えて、過給機付き内燃機関は、鞍乗り型車両に搭載される際に、前記過給機および前記エアクリーナーケースの間で、前記鞍乗り型車両のヘッドパイプから斜め後方下方に延びるメインフレームに沿って配置され、前記バイパス通路を区画するバイパス管を備える。
第4側面によれば、第3側面の構成に加えて、過給機付き内燃機関は、鞍乗り型車両に搭載される際に、前記エアクリーナーケースおよび前記過給機の間で前記メインフレームに沿って延び、前記吸気通路を区画する接続管を備え、前記バイパス管は前記メインフレームの内側に配置され、前記接続管は前記メインフレームの外側に配置される。
第5側面によれば、第4側面の構成に加えて、前記バイパス管は、車両左右方向の一方で前記バイパス通路の入り口から延びて前記エアクリーナーケースの左右一方に接続され、前記接続管は、車両左右方向の前記一方で前記エアクリーナーケースの前記左右一方から前記過給機の吸入口まで延びる。
第6側面によれば、第5側面の構成に加えて、過給機付き内燃機関は、前記車両左右方向の他方で前記過給機の下流から分岐して、前記エアクリーナーケースの前記左右の他方に接続されるリリーフ通路を開閉するリリーフ弁を備える。
第7側面によれば、第1〜第6側面のいずれか1の構成に加えて、過給機付き内燃機関は、前記過給機の吐出口に接続されて、個々の前記燃焼室に向かって分岐する前記吸気路通路を区画する吸気ダクトを備える。
第8側面によれば、第7側面の構成に加えて、前記機関本体は、回転自在にクランクシャフトを支持し、鞍乗り型車両に搭載される際に下方から前記過給機を支持するクランクケースと、鞍乗り型車両に搭載される際に前記過給機の前方で前記クランクケースに結合されるシリンダーブロックとを備える。
第9側面によれば、第1〜第8側面のいずれか1の構成に加えて、前記バイパス通路は、前記過給機と前記燃料噴射弁との間から分岐する。
第1側面によれば、圧縮機の下流で吸気通路の圧力が予め決められた圧力値よりも高まると、バイパス制御弁は開いて過給機の下流からエアクリーナーケース内の空間に向かって浄化空気を逃す。こうして過給機の下流では予め決められた圧力を超えた圧力の上昇は回避されることができる。エアクリーナーケース内に流入した浄化空気はエアクリーナーケース内の滞留空気と混合され浄化空気の冷却は促進されることができる。吸気効率の低下は防止されることができる。
第2側面によれば、過給機はクランクシャフトの回転に同期して吸気通路内で空気を圧縮する。吸気通路内の圧力はクランクシャフトの回転数に応じて制御されることができる。こうして回転数に応じて適切な圧力は確保されることができる。
第3側面によれば、過給機付き内燃機関は鞍乗り型車両に搭載されることができる。搭載時、バイパス通路はメインフレームの長手方向に沿ってメインフレームの周辺の空間に収められることができる。こうしてメインフレームの周辺で空間は有効利用されバイパス管の管路長さは確保されることができる。
第4側面によれば、メインフレーム周辺の空間は効率的に活用されることができる。バイパス通路および吸気通路では十分に通路面積は確保されることができる。
第5側面によれば、バイパス通路および吸気通路はエアクリーナーケース内のクリーンルームに接続されることから、バイパス管および接続管がエアクリーナーケースの左右一方に結合されることでエアクリーナーケースの構造は簡素化されることができる。
第6側面によれば、内燃機関はコンパクトに形成されることができる。
第7側面によれば、過給機と個々の気筒とは吸気ダクトで接続されるので、過給機の下流にサージタンクが接続される場合に比べて、バイパス制御弁による過給圧の制御性は高められることができる。内燃機関の回転数に応じてバイパス制御弁は作動することから、車両の乗り心地は高められることができる。
第8側面によれば、シリンダーブロックの後方であってクランクケースの上方には空間が形成される。当該空間に過給機は配置されることができる。過給機の配置に拘わらず内燃機関はコンパクトに形成されることができる。
第9側面によれば、バイパス通路からエアクリーナーに流入する空気には燃料成分が混ざらないことから、混合比のばらつきによる燃費やエミッション、出力の影響は防止されることができる。
一実施形態に係る自動二輪車の全体構成を概略的に示す側面図である。 クランクシャフトの回転軸線に直交しシリンダー軸線を含む切断面を示す内燃機関の拡大垂直断面図である。 吸気系の構成を概略的に示す拡大上面図である。 吸気系の鉛直断面図である。 車両後方から観察される過給機の拡大背面図である。 過給機の駆動歯車および従動歯車を示す拡大側面図である。 メインシャフトの軸心およびアイドル歯車の軸心を含む切断面に沿って過給機の駆動系を概略的に示す垂直断面図である。
以下、添付図面を参照しつつ本発明の一実施形態を説明する。ここで、車体の上下前後左右は自動二輪車に乗車した乗員の目線に基づき規定されるものとする。
図1は本発明の一実施形態に係る鞍乗り型車両である自動二輪車の全体像を概略的に示す。自動二輪車11の車体フレーム12は、ヘッドパイプ18と、ヘッドパイプ18から斜め後方下方に延びて、後下端にピボットフレーム19を有する左右1対のメインフレーム21と、メインフレーム21の下方の位置でヘッドパイプ18から下方に延び、後下端でピボットフレーム19に結合されるダウンフレーム22と、メインフレーム21の湾曲域21aから後上がりに延びトラス構造を構成する左右のシートフレーム23とを有する。シートフレーム23に乗員シートは支持される。
ヘッドパイプ18には操向自在にフロントフォーク24が支持される。フロントフォーク24には車軸25回りで回転自在に前輪WFが支持される。フロントフォーク24の上端には操向ハンドル26が結合される。運転者は自動二輪車11の運転にあたって操向ハンドル26の左右端のグリップを握る。
車両の後方で車体フレーム12にはピボット27回りで上下に揺動自在にスイングアーム28が連結される。スイングアーム28の後端に車軸29回りで回転自在に後輪WRが支持される。前輪WFと後輪WRとの間で車体フレーム12には後輪WRに伝達される動力を生成する内燃機関(筒内噴射エンジン)31が搭載される。内燃機関31はダウンフレーム22およびメインフレーム21に連結されて支持される。内燃機関31の動力は伝動装置を経て後輪WRに伝達される。
内燃機関31は、燃焼室内で混合気を燃焼し、回転軸線Rx回りで動力を生成する機関本体32と、機関本体32に接続されて、燃焼室に向けて混合気の生成に用いられる空気を供給する吸気系33と、機関本体32に接続されて、混合気の生成にあたって空気に燃料を混ぜ合わせる燃料供給系34と、機関本体32に接続されて、燃焼室で燃焼後に生成される排ガスを排出する排気系35とを備える。機関本体32は、メインフレーム21に連結されながらダウンフレーム22上に支持され、回転軸線Rx回りでクランクシャフトから動力を出力するクランクケース32aと、クランクケース32aの前部に上方から結合されて、回転軸線Rxに直交する鉛直面内に位置して水平面に対して起立するシリンダー軸線Cを有するシリンダーブロック32bと、シリンダーブロック32bの上端に結合されて、動弁機構を支持するシリンダーヘッド32cと、シリンダーヘッド32cの上端に結合されて、シリンダーヘッド32c上の動弁機構を覆うヘッドカバー32dとを有する。
図2に示されるように、機関本体32は、クランクシャフト36から動力を取り出す動力伝達機構37を含む。動力伝達機構37は、クランクケース32aに回転自在に支持されるクランクシャフト36に接続される多段変速機37aを備える。多段変速機37aは、クラッチ(図示されず)を介してクランクシャフト36に接続されるメインシャフト38と、複数段で切り替えられる変速ギア39を介してメインシャフト38に接続されるカウンターシャフト41とを備える。クランクシャフト36の動力はカウンターシャフト41から伝動装置に伝達される。
シリンダーブロック32bには、シリンダー軸線Cに沿ってピストン42の線形往復運動を案内するシリンダーボア43が区画される。シリンダーボア43の開口はシリンダーヘッド32cを受け止める座面44で囲まれる。座面44はシリンダー軸線Cに直交する平面内で広がる。ピストン42の頂面とシリンダーヘッド32cとの間には燃焼室45が区画される。
シリンダーヘッド32cには、燃焼室45の天井面で並んで開口する2つの吸気ポート46と、燃焼室45の天井面で並んで開口する2つの排気ポート47とが形成される。吸気ポート46には、燃料タンク15内のフィードポンプ(図示されず)に接続される燃料噴射弁48が取り付けられる。燃料噴射弁48は吸気ポート46に噴射口48aを臨ませる。
図1に示されるように、吸気系33は、機関本体32に接続されて、燃焼室45に向かってエアクリーナーケース81aから流出する浄化空気を生成するエアクリーナー81と、接続管82でエアクリーナーケース81aに接続されて、燃焼室45に向かって圧縮された空気を送り出す過給機83と、シリンダーヘッド32cの吸気ポート48に過給機83を接続する吸気ダクト84と、吸気ダクト84に接続されて、過給機83の下流から過給機83の上流に向かって浄化空気を逃すバイパス通路を区画するバイパス管85とを備える。接続管82およびバイパス管85は車両左右方向の一方でエアクリーナーケース81aの左端から左側のメインフレーム21に沿って延びる。排気系35は、クランクケース32aの下方をくぐって後輪WRの側方に沿って延び、クランクケース32aの下方で触媒を支持する排気管86を備える。
図3に示されるように、エアクリーナーケース81aには、ダーティルーム87aおよびクリーンルーム87bにエアクリーナーケース81a内の空間を仕切るクリーナーエレメント88が収容される。エアクリーナーエレメント88はインレットダクト89から流入する外気を濾過する。濾過後の浄化空気はクリーンルーム87bに流入する。
接続管82は、車両左右方向の一方でエアクリーナーケース81aの左端に連結され、クリーンルーム87aに開口する吸気通路91を区画する。接続管82は、図4に示されるように、過給機83の吸入口83aまで延びる。浄化空気は接続管82から過給機83に導入される。接続管82は例えば樹脂材から成型される。
図4に示されるように、吸気ダクト84は、車両左右方向の一端に向かって偏った位置で過給機83の吐出口83bから上向きに延びる共通ダクト84aと、共通ダクト84aの上端に接続されて、屈曲しながら下向きに延びる個別ダクト84bとを備える。個別ダクト84bは、個々の燃焼室45に向かって分岐する吸気通路91を区画する。吸気ダクト84は例えば樹脂材から成型される。共通ダクト84aと個別ダクト84bとは圧縮空気の流通断面積を一律に維持するように形成される。過給機83は、エアクリーナーケース81aから燃焼室45に至る吸気通路91内に配置される。過給機83は燃焼室45に向かって吸気通路91内で浄化空気を圧縮する。
共通ダクト84aに並んで過給機83上にはバイパス通路92を開閉するバイパス制御弁93が配置される。バイパス制御弁93は、吸気ダクト84の共通ダクト84aから分岐してバイパス通路92の入り口を形成する管体93aと、バイパス通路92の入り口内に配置されて、軸回りに回転する弁板93bとを備える。バイパス制御弁93はクランクシャフト36の回転数(1分あたり)に応じて弁板93bの開き度を制御する。こうしてバイパス通路92の開閉は制御される。
バイパス管85は、車両左右方向の一方でバイパス制御弁93の流出口から延び、図4に示されるように、エアクリーナーケース81aの左端に連結されクリーンルーム87aにバイパス通路92を接続する。図1から明らかなように、バイパス制御弁93の流出口と過給機83の吸入口とはメインフレーム21に沿って配置される。バイパス管85は例えば樹脂材から成型される。
図3に示されるように、車両左右方向の他方でエアクリーナーケース81aの右端にはリリーフ管94が連結される。リリーフ管94はクリーンルーム87aに開口するリリーフ通路95を区画する。図4に示されるように、リリーフ管94は車両左右方向の他方で吸気ダクト84から分岐して右側のメインフレーム21に沿って延びる。リリーフ管94には、リリーフ通路95を開閉するリリーフ弁96が配置される。吸気ダクト84内の圧力が予め決められた圧力値を超えると、リリーフ弁96はリリーフ通路95を開く。吸気ダクト84内の空気はリリーフ通路95からエアクリーナーケース81a内のクリーンルーム87bに逃される。こうして吸気ダクト84内で過度の圧力上昇は回避されることができる。
図4に示されるように、過給機83は、相互に噛み合って回転する羽根車により空気を移送する羽根車ユニット97を収容し、下方からクランクケース32aに支持されるケーシング98を備える。羽根車ユニット97は、図2に示されるように、第1回転軸Xf回りで回転する駆動羽根車97aと、第1回転軸Xfに平行な第2回転軸Xs回りで回転し駆動羽根車97bに噛み合う従動羽根車97bとを有する。駆動羽根車97aおよび従動羽根車97bの噛み合いに応じてケーシング98内で容積の変化は生み出される。
図5に示されるように、ケーシング98の軸方向一端は、第1剛性を有する歯車ハウジング(固定部材)101でクランクケース32aに結合される。クランクケース32aには、水平に広がって歯車ハウジング101を受け止める座面102が形成される。歯車ハウジング101は1以上のボルト(締結具)103でケーシング98に締結される。歯車ハウジング101は1以上のボルト(締結具)104でクランクケース32aに締結される。歯車ハウジング101は例えばアルミニウム材からバルク材として成形される。
ケーシング98の軸方向他端は、第1剛性よりも小さい第2剛性を有する連結具105でクランクケース32aに結合される。連結具105は、ケーシング98の軸方向他端に締結される第1金属板105aと、第1金属板105aから連続し、第1金属板105aから直角に折り曲げられてクランクケース32aに締結される第2金属板105bとを有する。第1金属板105aおよび第2金属板105bは1枚の金属板から折り曲げ成形される。クランクケース32aには、水平に広がって、第2金属板105bを受け止める座面106が形成される。第1金属板105aは1以上のボルト106でケーシング98に締結される。第2金属板105bは1以上のボルト107でクランクケース32aに締結される。図2から明らかなように、シリンダーブロック32bは過給機83の前方でクランクケース32aに結合される。
図4に示されるように、ケーシング98は、軸方向他端で軸方向から空気の流入を受け入れる吸入口83aを区画する。ここでは、過給機83の吸入口83aは車両左右方向の左端で左向きに開口する。ケーシング98は、駆動羽根車97aおよび従動羽根車97bに対して周壁を形成する上壁から上向きに空気を吐出する吐出口83bを区画する。過給機83の吐出口83bは第1回転軸線Xfおよび第2回転軸線Xsに直交する向きに開口する。
図6に示されるように、過給機83は、歯車ハウジング101内で延びて、車両左右方向の右端で第1回転軸線Xfに同軸に駆動羽根車97aに固定される駆動軸106と、第2回転軸線Xsに同軸に従動羽根車97bに固定される従動軸107とを備える。駆動軸106には、歯車ハウジング101内で同軸に駆動歯車108aが固定される。従動軸107には、歯車ハウジング101内で同軸に従動歯車108bが固定される。従動歯車108bは駆動歯車108aに噛み合う。駆動歯車108aの回転は1対1で従動歯車108bに伝達される。こうしてケーシング98内で駆動羽根車97aおよび従動羽根車97bは噛み合う。
図7に示されるように、歯車ハウジング101内には、第1回転軸線Xfに同軸に駆動軸106に固定される入力歯車109と、第1回転軸線Xfに平行な軸線回りで回転し、入力歯車109に噛み合う駆動歯車111と、駆動歯車111に同軸に回転自在に支持され、軸線回りに一方向にのみ駆動歯車111に回転力を伝達するアイドル歯車112とが収容される。アイドル歯車112には、多段変速機37aのメインシャフト38に回転自在に装着されるクラッチアウター113に結合される伝達歯車114が噛み合う。クランクシャフト36の動力は、クラッチアウター113、伝達歯車114、アイドル歯車112、駆動歯車111および入力歯車109を経て過給機83の駆動羽根車97aに伝達される。
ここでは、アイドル歯車112はセラシ歯車に構成される。アイドル歯車112には同軸に相対回転可能に軸方向からサブ歯車115が重ねられる。サブ歯車115はアイドル歯車112とともに伝達歯車114に噛み合う。サブ歯車115には、第1回転軸線Xf回りでアイドル歯車112に対して相対回転を生み出す弾性力が付与される。アイドル歯車112はバックラッシュを除去する機能を果たす。
次に本実施形態の動作を説明する。内燃機関31の動作中、エアクリーナーケース81aにはインレットダクト89から外気が流入する。外気はクリーナーエレメント88で濾過されてクリーンルーム87bに流入する。濾過された浄化空気はエアクリーナーケース81aから接続管82を経て過給機83に流入する。過給機83は吐出口83bから強制的に空気を吐出する。その結果、吸気ダクト84内で空気は圧縮される。圧力は高められる。吸気ポート46から燃焼室45には圧縮された空気が導入される。
過給機83はクランクシャフト36の1分あたりの回転数に応じて空気の流量を増大させる。クランクシャフト36の動力は、クラッチアウター113、伝達歯車114、アイドル歯車112、駆動歯車111および入力歯車109を経て過給機83の駆動羽根車97aに伝達される。駆動羽根車97aの回転は従動羽根車97bの回転を引き起こす。こうして駆動羽根車97aおよび従動羽根車97bの羽根同士の噛み合いに応じて空気は強制的に吐出口83bから吐出される。その結果、過給機83の下流で吸気通路91の空気は圧縮される。吸気ポート46で空気の圧力は高められる。
内燃機関31の低回転域ではバイパス制御弁93はバイパス通路92を開く。過給機83の下流で吸気通路91では内燃機関31の回転数(1分あたり)に応じて圧力は調整される。過給機83から吐出される空気は吸気ダクト84から分岐してバイパス通路92を経てエアクリーナー81のクリーンルーム87bに流入する。流入した空気はクリーンルーム87b内で濾過後の浄化空気に混ざり合う。内燃機関31が低回転域から高回転域に移行するにつれてバイパス制御弁93はバイパス通路92を閉じていく。こうして吸気ポート48内の圧力は1分あたりの回転数の上昇に伴って高まっていく。
過給機83の下流で予め決められた圧力を超えて圧力が上昇すると、リリーフ弁96はリリーフ通路95を開く。したがって、過給機83の下流で吸気通路91では予め決められた圧力を超えて圧力の上昇は回避される。過給機83から吐出される空気は吸気ダクト84から分岐してリリーフ通路95を経てエアクリーナー81のクリーンルーム87bに流入する。流入した空気はクリーンルーム87b内で濾過後の浄化空気に混ざり合う。
本実施形態では、吸気ダクト84の吸気通路91から分岐するバイパス通路92の下流端はエアクリーナーケース81a内でクリーンルーム87bに開口する。圧縮機83の下流で吸気通路91の圧力が決められた圧力値よりも高まると、バイパス制御弁93は開いて過給機83の下流からエアクリーナーケース81a内のクリーンルーム87bに向かって浄化空気を逃す。こうして過給機83の下流では予め決められた圧力を超えた圧力の上昇は回避される。エアクリーナーケース81a内に流入した浄化空気はエアクリーナーケース81a内の滞留空気と混合され浄化空気の冷却は促進される。吸気効率の低下は防止される。
本実施形態に係る過給機83は、クランクシャフト36の動力を取り出すメインシャフト38に接続される駆動軸106を備える。過給機83はクランクシャフト36の動力に基づき吸気通路91内で空気を圧縮する。そして、バイパス制御弁93はクランクシャフト36の回転数に応じて開き度を変更する。バイパス制御弁93の開き度はクランクシャフト36の回転数に応じて制御されることから、吸気通路91内の圧力はクランクシャフト36の回転数(1分あたり)に応じて制御される。こうして1分あたり回転数(回転速度)に応じて適切な圧力は確保される。
本実施形態に係る内燃機関31では、バイパス管85は、過給機83およびエアクリーナーケース81aの間でメインフレーム21に沿って配置される。バイパス通路92はメインフレーム21の長手方向に沿ってメインフレーム21の周辺の空間に収められる。こうしてメインフレーム21の周辺で空間は有効利用されバイパス管85の管路長さは確保される。
バイパス管92はメインフレーム21の内側に配置される一方で、接続管82はメインフレーム21の外側に配置される。メインフレーム21周辺の空間はバイパス管92および接続管82の配置にあたって効率的に活用される。バイパス通路92および吸気通路91では十分に通路面積は確保される。
バイパス管85は、車両左右方向の一方でエアクリーナーケース81aの左右一方に接続され、接続管82は、車両左右方向の一方でエアクリーナーケース81aの左右一方から過給機83の吸入口83aまで延びる。バイパス通路92および吸気通路91はエアクリーナーケース81a内のクリーンルーム87bに接続されることから、バイパス管85および接続管82がエアクリーナーケース81aの左右一方に結合されることでエアクリーナーケース81aの構造は簡素化されることができる。
内燃機関31では、車両左右方向の一方でバイパス管85および接続管82が配置される一方で、車両左右方向の他方で過給機83の下流から分岐して、エアクリーナーケース81aの右端に接続されるリリーフ通路95を開閉するリリーフ弁96が配置される。内燃機関31はコンパクトに形成されることができる。
吸気ダクト84は、過給機83の吐出口83bに接続されて、気筒ごとに燃焼室45に向かって分岐する吸気路通路91を区画する。過給機83と個々の気筒とは吸気ダクト84で接続されるので、過給機83の下流にサージタンクが接続される場合に比べて、バイパス制御弁93による過給圧の制御性は高められる。内燃機関31の回転数(1分あたり)に応じてバイパス制御弁93は作動することから、車両の乗り心地は高められる。
機関本体32では、クランクケース32aは、下方から過給機83を支持するとともに、過給機83の前方でシリンダーブロック32bを支持する。シリンダーブロック32bの後方であってクランクケース32aの上方には空間が形成される。当該空間に過給機83は配置される。過給機83の配置に拘わらず内燃機関31はコンパクトに形成されることができる。
バイパス通路92は、過給機83と燃料噴射弁48との間から分岐する。バイパス通路92からエアクリーナー81のクリーンルーム87bに流入する空気には燃料成分が混ざらないことから、混合比のばらつきによる燃費やエミッション、出力の影響は防止される。
11…鞍乗り型車両(自動二輪車)、18…ヘッドパイプ、21…メインフレーム、31…過給機付き内燃機関(内燃機関)、32…機関本体、32a…クランクケース、32b…シリンダーブロック、36…クランクシャフト、37…動力伝達機構、45…燃焼室、48…燃料噴射弁、81…エアクリーナー、81a…エアクリーナーケース、82…接続管、83…過給機、83a…吸入口、83b…吐出口、84…吸気ダクト、85…バイパス管、88…クリーナーエレメント、91…吸気通路、92…バイパス通路、93…バイパス制御弁、95…リリーフ通路、96…リリーフ弁、106…駆動軸。

Claims (9)

  1. 燃焼室(45)を区画する機関本体(32)と、
    前記機関本体(32)に接続されて、エアクリーナーケース(81a)内に収容されるクリーナーエレメント(88)で外気を濾過し、前記燃焼室(45)に向かって前記エアクリーナーケース(81a)から流出する浄化空気を生成するエアクリーナー(81)と、
    前記エアクリーナーケース(81a)から前記燃焼室(45)に至る吸気通路(91)内に配置されて、前記燃焼室(45)に向かって前記吸気通路(91)内で前記浄化空気を圧縮する過給機(83)と、
    前記過給機(83)の下流から前記過給機(83)の上流に向かって前記浄化空気を逃すバイパス通路(92)内に配置されて、前記バイパス通路(92)を開閉するバイパス制御弁(93)と
    を備える過給機付き内燃機関(31)において、
    前記バイパス通路(92)の下流端は前記エアクリーナーケース(81a)内の空間に開口する
    ことを特徴とする過給機付き内燃機関。
  2. 請求項1に記載の過給機付き内燃機関において、前記過給機(83)は、クランクシャフト(36)の動力を取り出す動力伝達機構(37)に接続される駆動軸(106)を備え、前記過給器(83)は前記クランクシャフト(36)の回転に同期して駆動されることを特徴とする過給機付き内燃機関。
  3. 請求項1または2に記載の過給機付き内燃機関において、鞍乗り型車両(11)に搭載される際に、前記過給機(83)および前記エアクリーナーケース(81a)の間で、前記鞍乗り型車両(11)のヘッドパイプ(18)から斜め後方下方に延びるメインフレーム(21)に沿って配置され、前記バイパス通路(92)を区画するバイパス管(85)を備えることを特徴とする過給機付き内燃機関。
  4. 請求項3に記載の過給機付き内燃機関において、
    鞍乗り型車両(11)に搭載される際に、前記エアクリーナーケース(81a)および前記過給機(83)の間で前記メインフレーム(21)に沿って延び、前記吸気通路(91)を区画する接続管(82)を備え、
    前記バイパス管(85)は前記メインフレーム(21)の内側に配置され、前記接続管(82)は前記メインフレーム(21)の外側に配置されることを特徴とする過給機付き内燃機関。
  5. 請求項4に記載の過給機付き内燃機関において、
    前記バイパス管(85)は、車両左右方向の一方で前記バイパス通路(92)の入り口から延びて前記エアクリーナーケース(81a)の左右一方に接続され、
    前記接続管(82)は、車両左右方向の前記一方で前記エアクリーナーケース(81a)の前記左右一方から前記過給機(83)の吸入口(83a)まで延びる
    ことを特徴とする過給機付き内燃機関。
  6. 請求項5に記載の過給機付き内燃機関において、前記車両左右方向の他方で前記過給機(83)の下流から分岐して、前記エアクリーナーケース(81a)の前記左右の他方に接続されるリリーフ通路(95)を開閉するリリーフ弁(96)を備えることを特徴とする過給機付き内燃機関。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の過給機付き内燃機関において、前記過給機(83)の吐出口(83b)に接続されて、個々の前記燃焼室(45)に向かって分岐する前記吸気路通路(91)を区画する吸気ダクト(84)を備えることを特徴とする過給機付き内燃機関。
  8. 請求項7に記載の過給機付き内燃機関において、前記機関本体(32)は、
    回転自在にクランクシャフト(36)を支持し、鞍乗り型車両(11)に搭載される際に下方から前記過給機(83)を支持するクランクケース(32a)と、
    鞍乗り型車両(11)に搭載される際に前記過給機(83)の前方で前記クランクケース(32a)に結合されるシリンダーブロック(32b)と
    を備えることを特徴とする過給機付き内燃機関。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の過給機付き内燃機関において、前記バイパス通路(92)は、前記過給機(83)と燃料噴射弁(48)との間から分岐することを特徴とする過給機付き内燃機関。
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