JP2020162210A - コイル挿入装置及びそれを備えたコイル巻線装置 - Google Patents

コイル挿入装置及びそれを備えたコイル巻線装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ブレードとステータコアとの干渉を防止しながら、前記ブレードの剛性を向上可能なコイル挿入装置を提供する。【解決手段】コイル挿入装置1は、ステータコア102の径方向内側に周方向に並んで位置し且つステータコア102の軸方向に延びる複数のブレード10と、複数のブレード10のうち周方向に隣り合うブレード10の間に位置するコイル103を、ステータコア102の径方向内側からスロット102a内に挿入するコイル挿入部20と、複数のブレード10のうち周方向に隣り合う少なくとも一部のブレード10の間で且つ複数のブレード10の径方向外周端部よりも径方向内側に位置し、複数のブレード10における前記軸方向の基端側を保持するブレード保持部材50と、を備える。【選択図】図7

Description

本発明は、コイル挿入装置及びそれを備えたコイル巻線装置に関する。
モータの固定子コアのスロット内にコイルを挿入するコイル挿入装置が知られている。このようなコイル挿入装置として、例えば特許文献1には、センターポストと、前記センターポストの先端部に取り付けられたストリッパ可動ブロックと、ブレード嵌合溝及び押し歯を有し且つ前記ストリッパ可動ブロックに着脱自在に取り付けられたストリッパブロックと、ブレードの基部を保持し且つ前記センターポストの先端部周壁に着脱可能に取り付けられたブレードホルダとを有するコイル挿入装置が開示されている。
なお、前記ブレード嵌合溝は、前記ストリッパブロックにおいて前記ブレードが嵌合する溝である。前記押し歯は、前記ブレードにコイルが引っ掛けられた状態で、前記ブレード嵌合溝の間に突出したコイルを、ステータコアの溝に押し込む。
前記特許文献1のコイル挿入装置では、前記ブレードにコイルを引っ掛けた状態で、前記ステータコアを前記センターポストの軸方向に移動させることにより、前記ステータコアの溝内にコイル挿入を行う。
特開平9−215281号公報
ところで、上述の特許文献1に開示されている構成のように、コイルをブレードに引っ掛けて、押し歯によって前記コイルをステータコアのスロット内に挿入する構成では、前記ブレードは、その基端部でブレードホルダによって片持ち状態で保持されている。
前記ブレードに引っ掛けられたコイルは、押し歯によってステータコアのスロット内に押し込まれる。そのため、前記ブレードには、前記ステータコアの径方向及び周方向に力が作用する。
上述のような力が前記ブレードに作用して該ブレードが径方向及び周方向の少なくとも一方向に変形を生じると、前記ブレードによって前記コイルを整列した状態で保持することができず、前記スロット内に前記コイルをスムーズに挿入できない。
これに対し、ブレードの剛性を向上して、前記ブレードの変形を抑制する方法が考えられる。しかしながら、上述の特許文献1のようにステータコアがコイル挿入装置の径方向外側で軸方向に移動する場合、前記ブレードと前記ステータコアとが干渉する可能性がある。よって、前記ブレードと前記ステータコアとの干渉を防止しながら、前記ブレードの剛性を向上可能な構成が望まれている。
本発明の目的は、ブレードとステータコアとの干渉を防止しながら、前記ブレードの剛性を向上可能なコイル挿入装置を提供することにある。
本発明の一実施形態に係るコイル挿入装置は、ステータコアの複数のスロット内にコイルを挿入するコイル挿入装置である。このコイル挿入装置は、前記ステータコアの径方向内側に周方向に並んで位置し且つ前記ステータコアの軸方向に延びる複数のブレードと、前記複数のブレードのうち周方向に隣り合うブレードの間に位置する前記コイルを、前記ステータコアの径方向内側から前記スロット内に挿入するコイル挿入部と、前記複数のブレードのうち周方向に隣り合う少なくとも一部のブレードの間で且つ前記複数のブレードの径方向外周端部よりも径方向内側に位置し、前記複数のブレードにおける前記軸方向の基端側を保持するブレード保持部材と、を備える。
本発明の一実施形態に係るコイル巻線装置は、上述のコイル挿入装置と、前記ステータコアを、前記複数のブレードの前記基端側に向かって前記軸方向に移動させるステータコア移動装置と、前記ステータコア移動装置によって前記ステータコアが前記複数のブレードにおける前記軸方向の基端側に向かって移動する際に、前記スロット内に前記軸方向にウェッジを挿入するウェッジ挿入装置と、を有する。
本発明の一実施形態に係るコイル挿入装置によれば、ブレードとステータコアとの干渉を防止しながら、前記ブレードの剛性を向上可能なコイル挿入装置を提供できる。
図1は、実施形態に係るコイル挿入装置を含むコイル巻線装置の概略構成を示す図である。 図2は、モータの概略構成を示す断面図である。 図3は、ステータコアの概略構成を示す斜視図である。 図4は、クランパによって、コイル挿入装置のプッシャを軸方向に保持する様子を模式的に示す図である。 図5は、移動ピンを軸方向に移動させることによって、プッシャを径方向に移動させる様子を模式的に示す図である。 図6は、ステータコアを軸方向に移動させて、ウェッジをスロット内に挿入する様子を模式的に示す図である。 図7は、図1におけるVII−VII線断面図である。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。なお、図中の同一または相当部分については同一の符号を付してその説明は繰り返さない。また、各図中の構成部材の寸法は、実際の構成部材の寸法及び各構成部材の寸法比率等を忠実に表したものではない。
なお、以下の説明では、回転子の中心軸と平行な方向を「軸方向」、中心軸に直交する方向を「径方向」、中心軸を中心とする円弧に沿う方向を「周方向」、とそれぞれ称する。また、径方向において、対象とする構成に対して中心軸側を「径方向内側」、対象とする構成に対して中心軸とは反対側を「径方向外側」と、それぞれ称する。ただし、方向の定義により、本発明に係るモータの使用時の向きを限定する意図はない。
また、以下の説明において、“固定”、“接続”及び“取り付ける”等(以下、固定等)の表現は、部材同士が直接、固定等されている場合だけでなく、他の部材を介して固定等されている場合も含む。すなわち、以下の説明において、固定等の表現には、部材同士の直接的及び間接的な固定等の意味が含まれる。
(コイル巻線装置の構成)
図1に、本発明の実施形態に係るコイル挿入装置1を有するコイル巻線装置Xの概略構成を示す。コイル巻線装置Xは、モータ100のステータコア102にコイル103を巻線するための装置である。
まず、モータ100の構成を簡単に説明する。図2は、モータ100の概略構成を示す断面図である。図3は、モータ100のステータコア102の概略構成を示す斜視図である。
モータ100は、ステータ101と、ロータ110とを有する。ステータ101は、円筒状である。ロータ110は、円柱状である。ロータ110は、ステータ101の径方向内側で、中心軸Pを中心として回転可能である。ステータ101は、ステータコア102と、ステータコア102の複数のスロット102a内に挿入されるコイル103とを有する。スロット102aは、ステータコア102の周方向に隣り合うティース102bの間に位置する。ロータ110の構成は、従来と同様であるため、説明を省略する。
本実施形態では、モータ100は、円筒状のステータ101内に、ロータ110が中心軸Pを中心として回転可能に配置された、いわゆるインナーロータ型のモータである。
図1に示すように、コイル巻線装置Xは、コイル挿入装置1と、ステータコア移動装置2と、ウェッジ挿入装置3とを有する。
コイル挿入装置1は、モータ100のステータ101のスロット102a内にコイル103を挿入する装置である。ステータコア移動装置2は、スロット102a内にコイル103が挿入されたステータコア102を、軸方向に移動させる装置である。ウェッジ挿入装置3は、ステータコア移動装置2によって軸方向に移動したステータコア102のスロット102a内にウェッジ104を挿入する装置である。
コイル挿入装置1は、コイル103を、ステータコア102のスロット102a内に、挿入する。詳しくは、コイル挿入装置1は、複数のブレード10と、コイル挿入部20と、複数のブレード保持部材50とを有する。コイル挿入装置1は、複数のブレード10に引っ掛けられた状態でステータ101の径方向内側に位置するコイル103を、コイル挿入部20によってステータコア102のスロット102a内に挿入する。
ブレード10は、軸方向に長い板状の部材である。複数のブレード10は、周方向に所定の間隔で並んで位置する。周方向に隣り合うブレード10の間には、軸方向の一端側に、コイル103を径方向に移動させる搬送路11が位置する。複数のブレード10及び搬送路11は、後述の図7に図示する。コイル103をステータコア102のスロット102a内に挿入する際に、ブレード10の軸方向一端側には、一部が搬送路11内に位置するコイル103が引っ掛けられている。
なお、本実施形態において、軸方向一端側とは、コイル巻線装置Xにおいて後述のストリッパ21が位置する側であり、軸方向他端側とは、コイル巻線装置Xにおいて後述のピン移動部25が位置する側である。図1では、軸方向一端側は、紙面上側であり、軸方向他端側は、紙面下側である。
複数のブレード10の軸方向他端側には、図7に示すように、周方向に隣り合うブレード10同士の間にブレード保持部材50が位置する。図7は、図1におけるVII−VII線断面図である。ブレード保持部材50は、接続部材51によって周方向に隣り合うブレード10と接続されている。これにより、複数のブレード10の軸方向他端側は、ブレード保持部材50及び接続部材51によって、互いに接続されている。これにより、ブレード10の軸方向他端側の剛性を向上することができる。
ブレード保持部材50の詳しい構成及び作用効果については、後述する。
図1に示すように、コイル挿入部20は、ストリッパ21と、ガイド部22と、プッシャ23と、移動ピン24と、ピン移動部25とを有する。
ガイド部22は、移動ピン24の軸方向の一端に位置する。ガイド部22は、後述の移動ピン24と一緒に軸方向に移動する。ガイド部22は、コイル挿入部20がステータコア102の径方向内側で軸方向に移動する際に、ステータコア102のスロット102a内を移動する複数のガイド突出部22aを有する。これにより、ガイド部22は、コイル挿入部20がステータコア102の径方向内側で軸方向に移動する際に、コイル挿入部20のガイドとして機能する。
ストリッパ21は、移動ピン24の軸方向においてガイド部22よりも軸方向他端側に位置する。ストリッパ21及びガイド部22は、移動ピン24に対して軸方向に並んで固定されている。ストリッパ21も、移動ピン24と一緒に軸方向に移動する。
ストリッパ21は、コイル挿入部20がステータコア102の径方向内側で軸方向に移動する際に、周方向に隣り合うブレード10の間を移動する複数のストリッパ突出部21aを有する。ストリッパ突出部21aは、コイル挿入部20がステータコア102の径方向内側を軸方向一端側に向かって移動する際に、周方向に隣り合うブレード10の間を移動することにより、ブレード10に引っ掛けられたコイル103を、軸方向一端側に移動させる。
ストリッパ21は、軸方向の他端側に向かって突出する保持部21bを有する。保持部21bは、後述するプッシャ23の凹部23bに係合することにより、プッシャ23を保持する。
移動ピン24は、軸方向の一端側に向かうほど径が細いテーパ軸である。すなわち、移動ピン24は、径方向から見て、軸方向の一端側に向かうほど細いテーパ形状を有する。移動ピン24の軸方向の他端側には、ピン移動部25が接続されている。これにより、移動ピン24は、ピン移動部25によって軸方向に移動可能である。
ピン移動部25は、移動ピン24を軸方向に移動させる。ピン移動部25は、例えばサーボモータなどのアクチュエータ25aと、アクチュエータ25aの駆動によって軸方向に移動可能な軸部25bとを有する。軸部25bの軸方向の一端側は、移動ピン24の軸方向の他端側に接続されている。
上述の構成により、ピン移動部25のアクチュエータ25aの駆動によって、移動ピン24は軸方向に移動する。これにより、移動ピン24の軸方向の一端側に位置するガイド部22及びストリッパ21も、軸方向に移動する。
プッシャ23は、周方向に隣り合うブレード10の間を径方向外側に移動することにより、ブレード10に引っ掛けられたコイル103をステータコア102のスロット102a内に挿入する。詳しくは、プッシャ23は、軸方向に長い平板状の部材である。プッシャ23は、コイル挿入部20がステータコア102の径方向内側で軸方向一端側に向かって移動する際に、周方向に隣り合うブレード10の間、すなわち搬送路11内に位置する。プッシャ23は、移動ピン24に対して径方向外側に位置する。プッシャ23の長手方向は、移動ピン24の軸方向と一致している。プッシャ23は、径方向内側に、移動ピン24の外周面に沿って傾斜する傾斜部23aを有する。
これにより、テーパ形状の移動ピン24が軸方向の一端側に向かって移動することで、プッシャ23の傾斜部23aが移動ピン24の外周面と接触して径方向外側に押される。これにより、プッシャ23が搬送路11内を径方向外側に向かって移動する。よって、移動ピン24の軸方向一端側への移動により、プッシャ23を径方向外側に移動させることができる。
したがって、上述の構成により、移動ピン24が軸方向一端側に移動すると、ストリッパ21を軸方向一端側に移動させることができるとともに、プッシャ23を径方向外側に移動させることができる。
なお、ストリッパ21、移動ピン24及びピン移動部25によって、軸方向移動部40が構成される。プッシャ23、移動ピン24及びピン移動部25によって、径方向移動部41が構成される。すなわち、コイル挿入部20は、コイル103をステータコア102に対して軸方向に移動する軸方向移動部40と、軸方向移動部40によってステータコア102に対して軸方向に移動したコイル103を、径方向に移動させることにより、スロット102a内に挿入する径方向移動部41とを有する。
プッシャ23は、軸方向の一端側に凹部23bを有する。凹部23bには、ストリッパ21の保持部32bが係合する。これにより、プッシャ23の軸方向一端側は、ストリッパ21の保持部21bによって保持されている。プッシャ23とストリッパ21との係合は、後述するように、ストリッパ21がプッシャ23に対して軸方向に移動することにより、ストリッパ21とプッシャ23との係合が解除される。
ステータコア移動装置2は、図示しないアクチュエータによって、コイル挿入装置1に対してステータコア102を移動させる。ステータコア移動装置2は、ステータコア102を、後述のウェッジ挿入装置3の位置まで軸方向に移動させる。ステータコア102は、コイル挿入装置1及びウェッジ挿入装置3の径方向外側で、コイル挿入装置1及びウェッジ挿入装置3に対して軸方向に移動する。
ウェッジ挿入装置3は、コイル挿入装置1に対して軸方向の一端側に位置する。すなわち、ウェッジ挿入装置3及びコイル挿入装置1は、軸方向に並んで位置する。ウェッジ挿入装置3は、ステータコア移動装置2によって軸方向に移動するステータコア102のスロット102a内に、ウェッジ104を挿入する。
ウェッジ挿入装置3は、ウェッジ104を保持するウェッジ保持部31と、コイル押圧部32とを有する。コイル押圧部32は、軸方向において、コイル挿入装置1とウェッジ保持部31との間に位置する。コイル押圧部32は、ステータコア102のスロット102a内に挿入されたコイル103をスロット102aの開口から径方向外側に押すことにより、スロット102aの開口側にウェッジ104を挿入するスペースを形成する。
ウェッジ保持部31は、径方向外側でウェッジ104を保持する。ウェッジ保持部31は、ステータコア移動装置2によってウェッジ保持部31まで移動したステータコア102のスロット102a内に、ウェッジ104を挿入する。
なお、ウェッジ挿入装置3によってステータコア102のスロット102a内にウェッジを挿入する際には、ステータコア102は、ウェッジ挿入装置3の径方向外側に位置する。
(コイル巻線方法)
次に、上述の構成を有するコイル巻線装置Xによって、ステータコア102に対してコイル103を巻線する際のコイル巻線方法を、図1、図4から図6を用いて説明する。
図1は、ステータコア102の径方向内側に、コイル103が引っ掛けられたブレード10を位置付けた状態で、コイル挿入装置1を挿入する様子を示す模式図である。図4は、クランパ60によって、コイル挿入装置1のプッシャ23を軸方向に保持する様子を模式的に示す図である。図5は、移動ピン24を軸方向に移動させることによって、プッシャ23を径方向に移動させる様子を模式的に示す図である。図6は、ステータコア102を軸方向に移動させて、ウェッジ104をスロット102a内に挿入する様子を模式的に示す図である。
図1に示すように、まず、ステータコア102の径方向内側に、軸方向一端側にコイル103が引っ掛けられた複数のブレード10を位置付ける。コイル挿入装置1を、ステータコア102及びブレード10の径方向内側に挿入する。このとき、コイル挿入装置1のストリッパ21のストリッパ突出部21aがブレード10の間を軸方向一端側に向かって移動する。このストリッパ突出部21aの移動により、ブレード10に引っ掛けられているコイル103が軸方向一端側に向かって移動する。図1において、コイル挿入装置1及びコイル103の移動方向を白抜き矢印で示す。
次に、図4に示すように、コイル103が、コイル挿入装置1によってステータコア102に対して軸方向の所定位置まで移動すると、コイル挿入装置1のプッシャ23がクランパ60によって、軸方向に保持される。図4において、クランパ60の移動方向を斜線付き矢印で示す。
その後、図5に示すように、ピン移動部25によって移動ピン24が軸方向一端側に向かって移動することにより、プッシャ23が移動ピン24の外周面によって径方向外側に押し出される。これにより、プッシャ23は、周方向に隣り合うブレード10の間、すなわち搬送路11内を径方向外側に移動する。このプッシャ23の移動によって、ブレード10に引っ掛けられたコイル103は、周方向に隣り合うブレード10の間に位置する搬送路11内を径方向外側に移動する。よって、コイル103は、ステータコア102のスロット102a内に径方向に挿入される。図5において、移動ピン24の移動方向を実線矢印で示し、プッシャ23の移動方向を白抜き矢印で示す。
ステータコア102のスロット102a内にコイル103が挿入された後、クランパ60を、コイル挿入装置1のプッシャ23から離脱させ、ピン移動部25によって、移動ピン24を軸方向他端側の元の位置に戻す。
図6に示すように、ステータコア102を、ステータコア移動装置2によって軸方向他端側に向かって移動させて、ウェッジ挿入装置3によってステータコア102のスロット102a内にウェッジ104を挿入する。このとき、ステータコア102は、コイル挿入装置1及びウェッジ挿入装置3の径方向外側で軸方向に移動する。図6において、ステータコア102の移動方向を白抜き矢印で示す。
これにより、ステータコア102のスロット102a内にコイル103及びウェッジ104が挿入される。よって、ステータコア102にコイル103が巻線されたステータ101が得られる。
(ブレード保持部材)
以下で、上述の構成を有するコイル挿入装置1において、ブレード保持部材50の詳しい構成及び作用効果を、図1及び図7を用いて説明する。図7は、図1におけるVII−VII線断面図である。
上述のように、複数のブレード10における軸方向一端側に引っ掛けられたコイル103を、周方向に隣り合うブレード10の間に位置する搬送路11内を通過させて、ステータコア102のスロット102a内に挿入するコイル挿入装置1では、ブレード10の軸方向一端側は自由端である。そのため、図1に示すように、ブレード10は、軸方向他端側のみが支持された、片持ち支持状態である。
このようなブレード10の軸方向一端側に、上述のようにコイル103が引っ掛けられた場合、コイル103の重みやコイル103が周方向に隣り合うブレード10の間に位置する搬送路11内を通過する際の抵抗等によって、ブレード10が径方向及び周方向に変形を生じる可能性がある。そうすると、搬送路11の幅が変化して、搬送路11内をコイル103がスムーズに移動できなくなる可能性がある。この場合には、コイル103をステータコア102のスロット102a内にスムーズに挿入できない場合がある。
これに対し、本実施形態では、図7に示すように、複数のブレード10における軸方向の他端側が、接続部材51によってブレード保持部材50と接続されている。すなわち、ブレード保持部材50は、周方向に隣り合うブレード10の間に位置し、ブレード10に対して接続部材51によって周方向に接続されている。これにより、ブレード保持部材50をその周方向に位置するブレード10に対して接続することができる。接続部材51によって、ブレード10に対してブレード保持部材50を接続することにより、ブレード保持部材50を、ブレード10に対して容易に固定することができる。よって、ブレード保持部材50の取付作業を簡略化することができる。なお、ブレード保持部材50は、ブレード10に対して接続されていれば、どのように接続されていてもよい。
本実施形態では、ブレード10は周方向に3枚連続して並んでいて、周方向に3枚連続して並んだブレードと別の周方向に3枚連続して並んだブレードとの間に、ブレード保持部材50が位置する。また、ブレード保持部材50は、接続部材51によって、周方向に3枚連続して並んだブレードと接続されている。
しかしながら、ブレード10は、周方向に2枚連続して並んでいてもよいし、周方向に4枚以上連続して並んでいてもよい。この場合、ブレード保持部材50は、周方向に連続して並んだ複数のブレードと周方向に連続して並んだ別の複数のブレードとの間に位置する。また、ブレード保持部材は、接続部材によって、周方向に連続して並んだブレードと接続される。
ブレード保持部材50は、軸方向に延びる柱状の部材である。ブレード保持部材50は、周方向に隣り合うブレード10の隙間を埋める形状を有する。本実施形態では、接続部材51は、例えばリーマボルトなどの締結部材である。なお、接続部材51は、ピンなどのボルト以外の部材であってもよい。
以上の構成を有するブレード保持部材50及び接続部材51によって、ブレード10の軸方向他端側、すなわちブレード10の基端側を保持できる。よって、ブレード10の剛性を向上できる。これにより、上述のようなブレード10の変形を抑制することができる。
ブレード保持部材50は、ブレード10に対して径方向外側に位置する。これにより、複数のブレードにおいて変形を生じやすい径方向外側を、ブレード保持部材によって、保持することができる。よって、前記複数のブレードの変形をより確実に抑制できる。なお、ブレード保持部材50は、ブレード10に対して径方向内側に位置していてもよいし、ブレード10に対して径方向内側から径方向外側まで位置していてもよい。
しかも、ブレード保持部材50は、ブレード10の径方向外周端部よりも径方向内側に位置する。これにより、ステータコア102のスロット102a内にウェッジ104を挿入する際に、コイル挿入装置1の径方向外側をステータコア102が軸方向に移動する場合でも、ブレード保持部材50がステータコア102と干渉するのを防止できる。
したがって、本実施形態の構成により、コイル挿入装置1の径方向外側で軸方向に移動するステータコア102との干渉を防止しつつ、ブレード10の剛性を向上することができる。
以上より、本実施形態では、コイル挿入装置1は、ステータコア102の複数のスロット102a内にコイル103を挿入する。コイル挿入装置1は、ステータコア102の径方向内側に周方向に並んで位置し且つステータコア102の軸方向に延びる複数のブレード10と、複数のブレード10のうち周方向に隣り合うブレード10の間に位置するコイル103を、ステータコア102の径方向内側からスロット102a内に挿入するコイル挿入部20と、複数のブレード10のうち周方向に隣り合う少なくとも一部のブレード10の間で且つ複数のブレード10の径方向外周端部よりも径方向内側に位置し、複数のブレード10における前記軸方向の基端側を保持するブレード保持部材50とを備える。
上述のように、ブレード保持部材50によって、ブレード10の軸方向の基端側を保持することにより、コイル103をスロット102a内に挿入する際の搬送路11を構成するブレード10の機能を阻害することなく、ブレード10の剛性を向上することができる。
しかも、上述の構成では、ブレード保持部材50は、複数のブレード10のうち周方向に隣り合う少なくとも一部のブレード10の間に位置し且つ軸方向から見て複数のブレード10の径方向外周端部よりも径方向内側に位置する。よって、ブレード10の外周側を、ステータコア102が軸方向に移動する場合などのようにブレード10の径方向外周端部よりも径方向外側に保持部材を設けるスペースがない場合でも、複数のブレード10間の周方向のスペースを有効利用して、ブレード保持部材50によってブレード10を保持することができる。
また、コイル挿入部20は、コイル103をステータコア102に対して軸方向に移動する軸方向移動部40と、軸方向移動部40によってステータコア102に対して軸方向に移動したコイル103を、径方向に移動させることにより、スロット102a内に挿入する径方向移動部41とを有する。
これにより、コイル103を軸方向且つ径方向に移動させてスロット102a内に挿入するコイル挿入装置1においても、ブレード保持部材50によってブレード10の剛性を向上して、ブレード10の変形を抑制することができる。
コイル巻線装置Xは、ステータコア102を、複数のブレード10の前記基端側に向かって前記軸方向に移動させるステータコア移動装置2と、ステータコア移動装置2によってステータコア102が複数のブレード10における前記軸方向の基端側に向かって移動する際に、スロット102a内に前記軸方向にウェッジ104を挿入するウェッジ挿入装置3とを有する。
このように、スロット102a内にウェッジ104を挿入する際に、ステータコア102を、複数のブレード10の軸方向基端側に向かって前記軸方向に移動させる場合でも、コイル巻線装置Xを上述の構成にすることによって、ステータコア102の移動を阻害することなく、ブレード保持部材50によってブレード10を保持することができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
前記実施形態では、コイル挿入装置1は、コイル103を軸方向及び径方向に移動させてステータコア102のスロット102a内に挿入する。しかしながら、コイル挿入装置は、コイルを周方向に隣り合うブレードの間からスロット内に挿入する構成であれば、コイルをスロットに対して軸方向または径方向に挿入する他の構成を有していてもよい。
前記実施形態では、ステータコア移動装置2によってステータコア102が軸方向に移動することにより、ステータコア102のスロット102a内にウェッジが挿入される。しかしながら、ステータコアに対して、ウェッジ挿入装置を含むコイル巻線装置が軸方向に移動することにより、ステータコアのスロット内にウェッジが挿入されてもよい。
本発明は、ステータコアの複数のスロット内にコイルを挿入するコイル挿入装置に適用可能である。
X コイル巻線装置
1 コイル挿入装置
2 ステータコア移動装置
3 ウェッジ挿入装置
10 ブレード
11 搬送路
20 コイル挿入部
21 ストリッパ
21a ストリッパ突出部
21b 保持部
22 ガイド部
22a ガイド突出部
23 プッシャ
23a 傾斜部
23b 凹部
24 移動ピン
25 ピン移動部
25a アクチュエータ
25b 軸部
31 ウェッジ保持部
32 コイル押圧部
40 軸方向移動部
41 径方向移動部
50 ブレード保持部材
51 接続部材
60 クランパ
100 モータ
101 ステータ
102 ステータコア
102a スロット
102b ティース
103 コイル
104 ウェッジ
110 ロータ
P 中心軸

Claims (6)

  1. ステータコアの複数のスロット内にコイルを挿入するコイル挿入装置であって、
    前記ステータコアの径方向内側に周方向に並んで位置し且つ前記ステータコアの軸方向に延びる複数のブレードと、
    前記複数のブレードのうち周方向に隣り合うブレードの間に位置する前記コイルを、前記ステータコアの径方向内側から前記スロット内に挿入するコイル挿入部と、
    前記複数のブレードのうち周方向に隣り合う少なくとも一部のブレードの間で且つ前記複数のブレードの径方向外周端部よりも径方向内側に位置し、前記複数のブレードにおける前記軸方向の基端側を保持するブレード保持部材と、
    を備える、コイル挿入装置。
  2. 請求項1に記載のコイル挿入装置において、
    前記ブレード保持部材は、前記複数のブレードに対して少なくとも径方向外側に位置する、コイル挿入装置。
  3. 請求項1または2に記載のコイル挿入装置において、
    前記ブレード保持部材を前記ブレードに対して接続する接続部材を有する、コイル挿入装置。
  4. 請求項3に記載のコイル挿入装置において、
    前記接続部材は、前記ブレード保持部材を前記ブレードに対して周方向に接続する、コイル挿入装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一つに記載のコイル挿入装置において、
    前記コイル挿入部は、
    前記コイルを前記ステータコアに対して軸方向に移動する軸方向移動部と、
    前記軸方向移動部によって前記ステータコアに対して軸方向に移動した前記コイルを、径方向に移動させることにより、前記スロット内に挿入する径方向移動部と、
    を有する、コイル挿入装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一つに記載のコイル挿入装置と、
    前記ステータコアを、前記複数のブレードの前記基端側に向かって前記軸方向に移動させるステータコア移動装置と、
    前記ステータコア移動装置によって前記ステータコアが前記複数のブレードにおける前記軸方向の基端側に向かって移動する際に、前記スロット内に前記軸方向にウェッジを挿入するウェッジ挿入装置と、
    を有する、コイル巻線装置。
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