JP2020160133A - エージェントシステム、エージェントシステムの制御方法、およびプログラム - Google Patents

エージェントシステム、エージェントシステムの制御方法、およびプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2020160133A
JP2020160133A JP2019056544A JP2019056544A JP2020160133A JP 2020160133 A JP2020160133 A JP 2020160133A JP 2019056544 A JP2019056544 A JP 2019056544A JP 2019056544 A JP2019056544 A JP 2019056544A JP 2020160133 A JP2020160133 A JP 2020160133A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
unit
result
agent
intention interpretation
intention
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019056544A
Other languages
English (en)
Inventor
善史 我妻
Yoshifumi Wagatsuma
善史 我妻
賢吾 内木
Kengo Uchiki
賢吾 内木
基嗣 久保田
Mototsugu Kubota
基嗣 久保田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2019056544A priority Critical patent/JP2020160133A/ja
Publication of JP2020160133A publication Critical patent/JP2020160133A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】エージェント機能の改善に寄与することができるエージェントシステム、エージェントシステムの制御方法、およびプログラムを提供すること。【解決手段】利用者により発生された音声に対して音声認識を行う音声認識部と、前記音声認識の結果に基づいて前記利用者の意図解釈を行う意図解釈部と、前記意図解釈の結果に基づいて前記利用者にサービスを提供するサービス提供部と、前記意図解釈の結果が、前記サービス提供部が提供可能なサービスの範囲を超える場合、前記意図解釈の結果に基づく情報を記憶部に記憶させる記憶制御部と、を備えるエージェントシステム。【選択図】図5

Description

本発明は、エージェントシステム、エージェントシステムの制御方法、およびプログラムに関する。
従来、車両の乗員と対話を行いながら、乗員の要求に応じた運転支援に関する情報や車両の制御、その他のアプリケーション等を提供するエージェント機能に関する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−335231号公報
従来の技術では、利用者が、エージェント機能が予め想定していない発話を行った場合、単に「分からない」「対応できない」といった画一的な応答がなされており、それ以上の工夫がなされていなかった。このため、エージェント機能の改善に寄与することができなかった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、エージェント機能の改善に寄与することができるエージェントシステム、エージェントシステムの制御方法、およびプログラムを提供することを目的の一つとする。
この発明に係るエージェントシステム、エージェントシステムの制御方法、およびプログラムは、以下の構成を採用した。
(1):この発明の一態様に係るエージェントシステムは、利用者により発生された音声に対して音声認識を行う音声認識部と、前記音声認識の結果に基づいて前記利用者の意図解釈を行う意図解釈部と、前記意図解釈の結果に基づいて前記利用者にサービスを提供するサービス提供部と、前記意図解釈の結果が、前記サービス提供部が提供可能なサービスの範囲を超える場合、前記意図解釈の結果に基づく情報を記憶部に記憶させる記憶制御部と、を備えるものである。
(2):上記(1)の態様において、前記記憶部には、更に、前記サービス提供部が提供可能なサービスに関する情報が記憶されているものである。
(3):上記(1)または(2)の態様において、前記サービス提供部は、前記意図解釈の結果が、前記サービス提供部が提供可能なサービスの範囲を超える場合、前記意図解釈の結果に基づく情報を前記記憶部に記憶させるか否かを前記利用者に問い合わせ、前記記憶制御部は、前記問い合わせの結果、前記意図解釈の結果に基づく情報を前記記憶部に記憶させることを要求する回答が得られた場合、前記意図解釈の結果に基づく情報を記憶部に記憶させるものである。
(4):上記(1)から(3)のいずれかの態様において、前記記憶制御部は、前記意図解釈の結果が、前記サービス提供部が提供可能なサービスの範囲を超えることとなった頻度または回数に基づいて、前記意図解釈の結果に基づく情報を記憶部に記憶させるものである。
(5):上記(1)から(4)のいずれかの態様において、前記記憶制御部は、前記音声認識の結果、前記利用者により所定のフレーズが発話されたこと認識された場合に、前記意図解釈の結果に基づく情報を記憶部に記憶させるものである。
(6):上記(2)の態様において、前記記憶制御部は、前記サービス提供部が提供可能なサービスの範囲を超えると判定された前記意図解釈の結果が、前記サービス提供部が提供可能なサービスとなった場合、前記サービス提供部が提供可能なサービスに関する情報が、前記サービス提供部が提供可能なサービスとして前記記憶部に追加するものである。
(7):上記(1)から(6)のいずれかの態様において、前記サービス提供部は、前記意図解釈の結果が、前記サービス提供部が提供可能なサービスの範囲を超える場合において、前記サービス提供部が提供可能なサービスの範囲を超えると判定された前記意図解釈の結果に基づく情報が前記記憶部に記憶されているか否かに基づいて、前記利用者に対して異なる応答を行うものである。
(8):この発明の他の態様に係るエージェントシステムの制御方法は、音声認識部が、利用者により発生された音声に対して音声認識を行い、意図解釈部が、前記音声認識の結果に基づいて前記利用者の意図解釈を行い、サービス提供部が、前記意図解釈の結果に基づいて前記利用者にサービスを提供し、記憶制御部が、前記意図解釈の結果が、前記サービス提供部が提供可能なサービスの範囲を超える場合、前記意図解釈の結果に基づく情報を記憶部に記憶させるものである。
(9):この発明の他の態様に係るプログラムは、コンピュータに、利用者により発生された音声に対して音声認識を行わせ、前記音声認識の結果に基づいて前記利用者の意図解釈を行わせ、前記意図解釈の結果に基づいて前記利用者にサービスを提供させ、前記意図解釈の結果が、前記サービス提供部が提供可能なサービスの範囲を超える場合、前記意図解釈の結果に基づく情報を記憶部に記憶させる処理を行わせるものである。
(1)〜(9)の態様によれば、エージェント機能の改善に寄与することができる。
エージェント装置100を含むエージェントシステム1の構成図である。 第1実施形態に係るエージェント装置100の構成と、車両Mに搭載された機器とを示す図である。 表示・操作装置20の配置例を示す図である。 スピーカユニット30の配置例を示す図である。 エージェントサーバ200の構成と、エージェント装置100の構成の一部とを示す図である。 サービスDB260の内容の一例を示す図である。 乗員(利用者U)の発話に応じてエージェント装置100が応答する内容を例示した図である。 エージェントサーバ200において実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。 エージェント機能の追加(サービスの追加)について説明するための図である。 変形例2に係る処理の内容について説明するための図である。 変形例3に係る処理の内容について説明するための図である。
以下、図面を参照し、本発明のエージェント装置、エージェント装置の制御方法、プログラム、およびエージェントサーバの実施形態について説明する。エージェント装置は、エージェントシステムの一部または全部を実現する装置である。以下では、エージェント装置の一例として、車両(以下、車両M)に搭載され、複数種類のエージェント機能を備えたエージェント装置について説明する。本発明の適用上、必ずしもエージェント装置が複数種類のエージェント機能を有している必要はなく、エージェント装置は、スマートフォンなどの可搬型端末装置であってもよいが、以下の説明では、車両に搭載された複数種類のエージェント機能を備えたエージェント装置を前提とする。エージェント機能とは、例えば、車両Mの乗員と対話をしながら、乗員の発話の中に含まれる要求(コマンド)に基づく各種の情報提供や各種機器制御を行ったり、ネットワークサービスを仲介したりする機能である。複数種類のエージェントはそれぞれに果たす機能、処理手順、制御、出力態様・内容がそれぞれ異なってもよい。エージェント機能の中には、車両内の機器(例えば運転制御や車体制御に関わる機器)の制御等を行う機能を有するものがあってよい。
エージェント機能は、例えば、乗員の音声を認識する音声認識機能(音声をテキスト化する機能)に加え、自然言語処理機能(テキストの構造や意味を理解する機能、換言すると意図解釈機能)、対話管理機能、ネットワークを介して他装置を検索し、或いは自装置が保有する所定のデータベースを検索するネットワーク検索機能等を統合的に利用して実現される。これらの機能の一部または全部は、AI(Artificial Intelligence)技術によって実現されてよい。また、これらの機能を行うための構成の一部(特に、音声認識機能や自然言語処理解釈機能)は、車両Mの車載通信装置または車両Mに持ち込まれた汎用通信装置と通信可能なエージェントサーバ(外部装置)に搭載されてもよい。以下の説明では、構成の一部がエージェントサーバに搭載されており、エージェント装置とエージェントサーバが協働してエージェントシステムを実現することを前提とする。また、エージェント装置とエージェントサーバが協働して仮想的に出現させるサービス提供主体(サービス・エンティティ)をエージェントと称する。
<全体構成>
図1は、エージェント装置100を含むエージェントシステム1の構成図である。エージェントシステム1は、例えば、エージェント装置100と、複数のエージェントサーバ200−1、200−2、200−3、…とを備える。符号の末尾のハイフン以下の数字は、エージェントを区別するための識別子であるものとする。いずれのエージェントサーバであるかを区別しない場合、単にエージェントサーバ200と称する場合がある。図1では3つのエージェントサーバ200を示しているが、エージェントサーバ200の数は2つであってもよいし、4つ以上であってもよい。それぞれのエージェントサーバ200は、互いに異なるエージェントシステムの提供者が運営するものである。従って、本発明におけるエージェントは、互いに異なる提供者により実現されるエージェントである。提供者としては、例えば、自動車メーカー、ネットワークサービス事業者、電子商取引事業者、携帯端末の販売者や製造者などが挙げられ、任意の主体(法人、団体、個人等)がエージェントシステムの提供者となり得る。
エージェント装置100は、ネットワークNWを介してエージェントサーバ200と通信する。ネットワークNWは、例えば、インターネット、セルラー網、Wi−Fi網、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、公衆回線、電話回線、無線基地局などのうち一部または全部を含む。ネットワークNWには、各種ウェブサーバ300が接続されており、エージェントサーバ200またはエージェント装置100は、ネットワークNWを介して各種ウェブサーバ300からウェブページを取得することができる。
エージェント装置100は、車両Mの乗員と対話を行い、乗員からの音声をエージェントサーバ200に送信し、エージェントサーバ200から得られた回答を、音声出力や画像表示の形で乗員に提示する。
[車両]
図2は、第1実施形態に係るエージェント装置100の構成と、車両Mに搭載された機器とを示す図である。車両Mには、例えば、一以上のマイク10と、表示・操作装置20と、スピーカユニット30と、ナビゲーション装置40と、車両機器50と、車載通信装置60と、乗員認識装置80と、エージェント装置100とが搭載される。また、スマートフォンなどの汎用通信装置70が車室内に持ち込まれ、通信装置として使用される場合がある。これらの装置は、CAN(Controller Area Network)通信線等の多重通信線やシリアル通信線、無線通信網等によって互いに接続される。なお、図2に示す構成はあくまで一例であり、構成の一部が省略されてもよいし、更に別の構成が追加されてもよい。
マイク10は、車室内で発せられた音声を収集する収音部である。表示・操作装置20は、画像を表示すると共に、入力操作を受付可能な装置(或いは装置群)である。表示・操作装置20は、例えば、タッチパネルとして構成されたディスプレイ装置を含む。表示・操作装置20は、更に、HUD(Head Up Display)や機械式の入力装置を含んでもよい。スピーカユニット30は、例えば、車室内の互いに異なる位置に配設された複数のスピーカ(音出力部)を含む。表示・操作装置20は、エージェント装置100とナビゲーション装置40とで共用されてもよい。表示・操作装置20とスピーカユニット30のうち少なくとも一方は、「出力部」の一例である。
ナビゲーション装置40は、ナビHMI(Human machine Interface)と、GPS(Global Positioning System)などの位置測位装置と、地図情報を記憶した記憶装置と、経路探索などを行う制御装置(ナビゲーションコントローラ)とを備える。マイク10、表示・操作装置20、およびスピーカユニット30のうち一部または全部がナビHMIとして用いられてもよい。ナビゲーション装置40は、位置測位装置によって特定された車両Mの位置から、乗員によって入力された目的地まで移動するための経路(ナビ経路)を探索し、経路に沿って車両Mが走行できるように、ナビHMIを用いて案内情報を出力する。経路探索機能は、ネットワークNWを介してアクセス可能なナビゲーションサーバにあってもよい。この場合、ナビゲーション装置40は、ナビゲーションサーバから経路を取得して案内情報を出力する。なお、エージェント装置100は、ナビゲーションコントローラを基盤として構築されてもよく、その場合、ナビゲーションコントローラとエージェント装置100は、ハードウェア上は一体に構成される。
車両機器50は、例えば、エンジンや走行用モータなどの駆動力出力装置、エンジンの始動モータ、ドアロック装置、ドア開閉装置、窓、窓の開閉装置及び窓の開閉制御装置、シート、シート位置の制御装置、ルームミラー及びその角度位置制御装置、車両内外の照明装置及びその制御装置、ワイパーやデフォッガー及びそれぞれの制御装置、方向指示灯及びその制御装置、空調装置、走行距離やタイヤの空気圧の情報や燃料の残量情報などの車両情報装置などを含む。
車載通信装置60は、例えば、セルラー網やWi−Fi網を利用してネットワークNWにアクセス可能な無線通信装置である。
乗員認識装置80は、例えば、着座センサ、車室内カメラ、画像認識装置などを含む。着座センサは座席の下部に設けられた圧力センサ、シートベルトに取り付けられた張力センサなどを含む。車室内カメラは、車室内に設けられたCCD(Charge Coupled Device)カメラやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)カメラである。画像認識装置は、車室内カメラの画像を解析し、座席ごとの乗員の有無、顔向きなどを認識する。本実施形態において、乗員認識装置80は、着座位置認識部の一例である。
図3は、表示・操作装置20の配置例を示す図である。表示・操作装置20は、例えば、第1ディスプレイ22と、第2ディスプレイ24と、操作スイッチASSY26とを含む。表示・操作装置20は、更に、HUD28を含んでもよい。
車両Mには、例えば、ステアリングホイールSWが設けられた運転席DSと、運転席DSに対して車幅方向(図中Y方向)に設けられた助手席ASとが存在する。第1ディスプレイ22は、インストルメントパネルにおける運転席DSと助手席ASとの中間辺りから、助手席ASの左端部に対向する位置まで延在する横長形状のディスプレイ装置である。第2ディスプレイ24は、運転席DSと助手席ASとの車幅方向に関する中間あたり、且つ第1ディスプレイの下方に設置されている。例えば、第1ディスプレイ22と第2ディスプレイ24は、共にタッチパネルとして構成され、表示部としてLCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electroluminescence)、プラズマディスプレイなどを備えるものである。操作スイッチASSY26は、ダイヤルスイッチやボタン式スイッチなどが集積されたものである。表示・操作装置20は、乗員によってなされた操作の内容をエージェント装置100に出力する。第1ディスプレイ22または第2ディスプレイ24が表示する内容は、エージェント装置100によって決定されてよい。
図4は、スピーカユニット30の配置例を示す図である。スピーカユニット30は、例えば、スピーカ30A〜30Hを含む。スピーカ30Aは、運転席DS側の窓柱(いわゆるAピラー)に設置されている。スピーカ30Bは、運転席DSに近いドアの下部に設置されている。スピーカ30Cは、助手席AS側の窓柱に設置されている。スピーカ30Dは、助手席ASに近いドアの下部に設置されている。スピーカ30Eは、右側後部座席BS1側に近いドアの下部に設置されている。スピーカ30Fは、左側後部座席BS2側に近いドアの下部に設置されている。スピーカ30Gは、第2ディスプレイ24の近傍に設置されている。スピーカ30Hは、車室の天井(ルーフ)に設置されている。
係る配置において、例えば、専らスピーカ30Aおよび30Bに音を出力させた場合、音像は運転席DS付近に定位することになる。また、専らスピーカ30Cおよび30Dに音を出力させた場合、音像は助手席AS付近に定位することになる。また、専らスピーカ30Eに音を出力させた場合、音像は右側後部座席BS1付近に定位することになる。また、専らスピーカ30Fに音を出力させた場合、音像は左側後部座席BS2付近に定位することになる。また、専らスピーカ30Gに音を出力させた場合、音像は車室の前方付近に定位することになり、専らスピーカ30Hに音を出力させた場合、音像は車室の上方付近に定位することになる。これに限らず、スピーカユニット30は、ミキサーやアンプを用いて各スピーカの出力する音の配分を調整することで、車室内の任意の位置に音像を定位させることができる。
[エージェント装置]
図2に戻り、エージェント装置100は、管理部110と、エージェント機能部150−1、150−2、150−3と、ペアリングアプリ実行部152とを備える。管理部110は、例えば、音響処理部112と、エージェントごとWU(Wake Up)判定部114と、表示制御部116と、音声制御部118とを備える。いずれのエージェント機能部であるか区別しない場合、単にエージェント機能部150と称する。3つのエージェント機能部150を示しているのは、図1におけるエージェントサーバ200の数に対応させた一例に過ぎず、エージェント機能部150の数は、2つであってもよいし、4つ以上であってもよい。図2に示すソフトウェア配置は説明のために簡易に示しており、実際には、例えば、エージェント機能部150と車載通信装置60の間に管理部110が介在してもよいように、任意に改変することができる。
エージェント装置100の各構成要素は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD−ROMなどの着脱可能な記憶媒体(非一過性の記憶媒体)に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることでインストールされてもよい。
管理部110は、OS(Operating System)やミドルウェアなどのプログラムが実行されることで機能する。
管理部110の音響処理部112は、エージェントごとに予め設定されているウエイクアップワードを認識するのに適した状態になるように、入力された音に対して音響処理を行う。
エージェントごとWU判定部114は、エージェント機能部150−1、150−2、150−3のそれぞれに対応して存在し、エージェントごとに予め定められているウエイクアップワードを認識する。エージェントごとWU判定部114は、音響処理が行われた音声(音声ストリーム)から音声の意味を認識する。まず、エージェントごとWU判定部114は、音声ストリームにおける音声波形の振幅と零交差に基づいて音声区間を検出する。エージェントごとWU判定部114は、混合ガウス分布モデル(GMM;Gaussian mixture model) に基づくフレーム単位の音声識別および非音声識別に基づく区間検出を行ってもよい。
次に、エージェントごとWU判定部114は、検出した音声区間における音声をテキスト化し、文字情報とする。そして、エージェントごとWU判定部114は、テキスト化した文字情報がウエイクアップワードに該当するか否かを判定する。ウエイクアップワードであると判定した場合。エージェントごとWU判定部114は、対応するエージェント機能部150を起動させる。なお、エージェントごとWU判定部114に相当する機能がエージェントサーバ200に搭載されてもよい。この場合、管理部110は、音響処理部112によって音響処理が行われた音声ストリームをエージェントサーバ200に送信し、エージェントサーバ200がウエイクアップワードであると判定した場合、エージェントサーバ200からの指示に従ってエージェント機能部150が起動する。なお、各エージェント機能部150は、常時起動しており且つウエイクアップワードの判定を自ら行うものであってよい。この場合、管理部110がエージェントごとWU判定部114を備える必要はない。
エージェント機能部150は、対応するエージェントサーバ200と協働してエージェントを出現させ、車両の乗員の発話に応じて、音声による応答を含むサービスを提供する。エージェント機能部150には、車両機器50を制御する権限が付与されたものが含まれてよい。また、エージェント機能部150には、ペアリングアプリ実行部152を介して汎用通信装置70と連携し、エージェントサーバ200と通信するものがあってよい。例えば、エージェント機能部150−1には、車両機器50を制御する権限が付与されている。エージェント機能部150−1は、車載通信装置60を介してエージェントサーバ200−1と通信する。エージェント機能部150−2は、車載通信装置60を介してエージェントサーバ200−2と通信する。エージェント機能部150−3は、ペアリングアプリ実行部152を介して汎用通信装置70と連携し、エージェントサーバ200−3と通信する。ペアリングアプリ実行部152は、例えば、Bluetooth(登録商標)によって汎用通信装置70とペアリングを行い、エージェント機能部150−3と汎用通信装置70とを接続させる。なお、エージェント機能部150−3は、USB(Universal Serial Bus)などを利用した有線通信によって汎用通信装置70に接続されるようにしてもよい。以下、エージェント機能部150−1とエージェントサーバ200−1が協働して出現させるエージェントをエージェント1、エージェント機能部150−2とエージェントサーバ200−2が協働して出現させるエージェントをエージェント2、エージェント機能部150−3とエージェントサーバ200−3が協働して出現させるエージェントをエージェント3と称する場合がある。
表示制御部116は、エージェント機能部150からの指示に応じて第1ディスプレイ22または第2ディスプレイ24に画像を表示させる。以下では、第1ディスプレイ22を使用するものとする。表示制御部116は、一部のエージェント機能部150の制御により、例えば、車室内で乗員とのコミュニケーションを行う擬人化されたエージェントの画像(以下、エージェント画像と称する)を生成し、生成したエージェント画像を第1ディスプレイ22に表示させる。エージェント画像は、例えば、乗員に対して話しかける態様の画像である。エージェント画像は、例えば、少なくとも観者(乗員)によって表情や顔向きが認識される程度の顔画像を含んでよい。例えば、エージェント画像は、顔領域の中に目や鼻に擬したパーツが表されており、顔領域の中のパーツの位置に基づいて表情や顔向きが認識されるものであってよい。また、エージェント画像は、立体的に感じられ、観者によって三次元空間における頭部画像を含むことでエージェントの顔向きが認識されたり、本体(胴体や手足)の画像を含むことで、エージェントの動作や振る舞い、姿勢等が認識されるものであってもよい。また、エージェント画像は、アニメーション画像であってもよい。
音声制御部118は、エージェント機能部150からの指示に応じて、スピーカユニット30に含まれるスピーカのうち一部または全部に音声を出力させる。音声制御部118は、複数のスピーカユニット30を用いて、エージェント画像の表示位置に対応する位置にエージェント音声の音像を定位させる制御を行ってもよい。エージェント画像の表示位置に対応する位置とは、例えば、エージェント画像がエージェント音声を喋っていると乗員が感じると予測される位置であり、具体的には、エージェント画像の表示位置付近(例えば、2〜3[cm]以内)の位置である。また、音像が定位するとは、例えば、乗員の左右の耳に伝達される音の大きさを調節することにより、乗員が感じる音源の空間的な位置を定めることである。
[エージェントサーバ]
図5は、エージェントサーバ200の構成と、エージェント装置100の構成の一部とを示す図である。以下、エージェントサーバ200の構成と共にエージェント機能部150等の動作について説明する。ここでは、エージェント装置100からネットワークNWまでの物理的な通信についての説明を省略する。
エージェントサーバ200は、通信部210を備える。通信部210は、例えばNIC(Network Interface Card)などのネットワークインターフェースである。更に、エージェントサーバ200は、例えば、音声認識部220と、自然言語処理部222と、対話管理部224と、ネットワーク検索部226と、応答文生成部228と、記憶制御部230とを備える。これらの構成要素は、例えば、CPUなどのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。これらの構成要素のうち一部または全部は、LSIやASIC、FPGA、GPUなどのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めHDDやフラッシュメモリなどの記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD−ROMなどの着脱可能な記憶媒体(非一過性の記憶媒体)に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることでインストールされてもよい。通信部210は「取得部」の一例であり、自然言語処理部222は「意図解釈部」の一例であり、エージェント機能部150と、対話管理部224、ネットワーク検索部226、および応答文生成部228とを合わせたものは、「サービス提供部」の一例である。なお、複数のエージェントサーバ200のうち一部は、記憶制御部230を備えないものであってよい。
エージェントサーバ200は、記憶部250を備える。記憶部250は、上記の各種記憶装置により実現される。記憶部250には、パーソナルプロファイル252、辞書DB(データベース)254、知識ベースDB256、応答規則DB258、サービスDB260などのデータやプログラムが格納される。
エージェント装置100において、エージェント機能部150は、音声ストリーム、或いは圧縮や符号化などの処理を行った音声ストリームを、エージェントサーバ200に送信する。エージェント機能部150は、ローカル処理(エージェントサーバ200を介さない処理)が可能な音声コマンドを認識した場合は、音声コマンドで要求された処理を行ってよい。ローカル処理が可能な音声コマンドとは、エージェント装置100が備える記憶部(不図示)を参照することで回答可能な音声コマンドであったり、エージェント機能部150−1の場合は車両機器50を制御する音声コマンド(例えば、空調装置をオンにするコマンドなど)であったりする。従って、エージェント機能部150は、エージェントサーバ200が備える機能の一部を有してもよい。
音声ストリームを取得すると、音声認識部220が音声認識を行ってテキスト化された文字情報を出力し、自然言語処理部222が文字情報に対して辞書DB254を参照しながら意図解釈を行う。辞書DB254は、文字情報に対して抽象化された意味情報が対応付けられたものである。辞書DB254は、例えば、機能辞書254Aと汎用辞書254Bを含む。機能辞書254Aは、当該エージェントサーバ200がエージェント装置100と協働して実現するエージェント(以下、当該エージェントと称する)が提供する機能をカバーするための辞書である。例えば、当該エージェントが車載エアコンを制御する機能を提供する場合、機能辞書254Aには、「エアコン」「空調」「つける」「消す」「温度」「上げる」「下げる」「内気」「外気」などの単語が、動詞、目的語などの単語種別、および抽象化された意味と対応付けられて登録されている。また、機能辞書254Aには、同時に使用可能であることを示す単語間リンク情報が含まれてよい。汎用辞書254Bは、当該エージェントの提供する機能に限らず、一般的な物事の事象を抽象化された意味と対応付けた辞書である。機能辞書254Aと汎用辞書254Bのそれぞれは、同義語や類義語の一覧情報を含んでもよい。機能辞書254Aと汎用辞書254Bは、複数の言語のそれぞれに対応して用意されてよく、その場合、音声認識部220および自然言語処理部222は、予め設定されている言語設定に応じた機能辞書254Aおよび汎用辞書254B、並びに文法情報(不図示)を使用する。音声認識部220の処理と、自然言語処理部222の処理は、段階が明確に分かれるものではなく、自然言語処理部222の処理結果を受けて音声認識部220が認識結果を修正するなど、相互に影響し合って行われてよい。
自然言語処理部222は、例えば、認識結果として、「今日の天気は」、「天気はどうですか」等の意図が認識された場合、標準文字情報「今日の天気」に置き換えたコマンドを生成する。これにより、リクエストの音声に文字揺らぎがあった場合にも要求にあった対話をし易くすることができる。また、自然言語処理部222は、例えば、確率を利用した機械学習処理等の人工知能処理を用いて文字情報の意味を認識したり、認識結果に基づくコマンドを生成してもよい。
対話管理部224は、自然言語処理部222の処理結果(コマンド)に基づいて、パーソナルプロファイル252や知識ベースDB256、応答規則DB258を参照しながら車両Mの乗員に対する発話の内容を決定する。パーソナルプロファイル252は、乗員ごとに保存されている乗員の個人情報、趣味嗜好、過去の対話の履歴などを含む。知識ベースDB256は、物事の関係性を規定した情報である。応答規則DB258は、コマンドに対してエージェントが行うべき動作(回答や機器制御の内容など)を規定した情報である。
また、対話管理部224は、音声ストリームから得られる特徴情報を用いて、パーソナルプロファイル252と照合を行うことで、乗員を特定してもよい。この場合、パーソナルプロファイル252には、例えば、音声の特徴情報に、個人情報が対応付けられている。音声の特徴情報とは、例えば、声の高さ、イントネーション、リズム(音の高低のパターン)等の喋り方の特徴や、メル周波数ケプストラム係数(Mel Frequency Cepstrum Coefficients)等による特徴量に関する情報である。音声の特徴情報は、例えば、乗員の初期登録時に所定の単語や文章等を乗員に発声させ、発声させた音声を認識することで得られる情報である。
対話管理部224は、コマンドが、ネットワークNWを介して検索可能な情報を要求するものである場合、ネットワーク検索部226に検索を行わせる。ネットワーク検索部226は、ネットワークNWを介して各種ウェブサーバ300にアクセスし、所望の情報を取得する。「ネットワークNWを介して検索可能な情報」とは、例えば、車両Mの周辺にあるレストランの一般ユーザによる評価結果であったり、その日の車両Mの位置に応じた天気予報であったりする。
応答文生成部228は、対話管理部224により決定された発話の内容が車両Mの乗員に伝わるように、応答文を生成し、エージェント装置100に送信する。応答文生成部228は、乗員がパーソナルプロファイルに登録された乗員であることが特定されている場合に、乗員の名前を呼んだり、乗員の話し方に似せた話し方にした応答文を生成してもよい。
エージェント機能部150は、応答文を取得すると、音声合成を行って音声を出力するように音声制御部118に指示する。また、エージェント機能部150は、音声出力に合わせてエージェントの画像を表示するように表示制御部116に指示する。このようにして、仮想的に出現したエージェントが車両Mの乗員に応答するエージェント機能が実現される。
[発話にサービスが対応していない場合の処理]
以下、一部または全部のエージェント装置100とエージェントサーバ200の組が協働して行う、発話にサービスが対応していない場合の処理について説明する。前述したように、エージェントサーバ200の自然言語処理部222は、音声認識の結果に基づいて利用者の意図解釈を行い、対話管理部224は、意図解釈の結果に基づいて利用者に提供するサービスを決定する。このとき、対話管理部224は、意図解釈の結果が、エージェントとして提供可能なサービスの範囲を超えるか否かを判定する。対話管理部224は、機能辞書254Aを用いて判定を行ってもよいし、サービスDB260を用いて判定を行ってもよい。
図6は、サービスDB260の内容の一例を示す図である。本図は、車両機器50を制御可能なエージェント2に対応するサービスDB260の内容を例示したものである。サービスDB260は、エージェントが提供可能なサービスと、提供できないサービスとをそれぞれ登録した情報である。提供できないサービスには、そのサービスが乗員によって要求された回数(要求回数)が対応付けられている。
対話管理部224は、乗員の発話に基づいて認識される要求が、エージェントの提供可能なサービスの範囲を超える場合(サービスを提供できない場合)、その理由を類型化して乗員に伝える。その理由は、例えば、以下のように分類される。
(1)音声認識が十分にできなかった。
(2)音声認識はできたが、意図解釈が十分にできなかった。
(3)意図解釈はできたが、サービス対象外であった。
(3−1)汎用辞書254Bを用いて意図は解釈できたが、サービスDB260に登録されていなかった。
(3−2)サービスDB260に「提供できないサービス」として登録されていた。
記憶制御部230は、乗員の発話に対してエージェントがサービスを提供できない場合において、その理由が上記(3−1)であった場合、乗員の発話から認識される要求を、サービスDB260の「提供できないサービス」のデータセットに新たなレコードとして追加する。記憶制御部230は、乗員の発話に対してエージェントがサービスを提供できない場合において、その理由が上記(3−2)であった場合、サービスDB260の「提供できないサービス」のデータセットにおける、乗員の発話から認識される要求に該当するレコードの「要求回数」を1インクリメントする。なお、要求回数は、車両ごと、すなわち利用者ごとにカウントされてもよいし、利用者を問わず、当該エージェントを利用するすべての利用者について共通してカウントされてもよい。
図7の各図は、乗員(利用者U)の発話に応じてエージェント装置100が応答する内容を例示した図である。
図7の(A)に示すように、乗員の発話に対して、音声認識が十分にできなかった場合、および、(B)に示すように、意図解釈が十分にできなかった場合、応答文生成部228は、対話管理部224の判断を受けて「恐れ入りますが、もう一度お願いします」といった応答文を生成してエージェント装置100に送信する。エージェント装置100のエージェント機能部150は、エージェントサーバ200から応答文を取得すると、そのままの内容で、或いは利用者の特性に応じた修正を行った内容で音声合成を行って、スピーカユニット30に出力させる。
図7の(C)に示すように、乗員の発話に対して、汎用辞書254Bを用いて意図は解釈できたが、サービスDB260に登録されていなかった場合、応答文生成部228は、対話管理部224の判断を受けて「その機能には、対応しておりません」といった応答文を生成してエージェント装置100に送信する。エージェント装置100のエージェント機能部150は、エージェントサーバ200から応答文を取得すると、そのままの内容で、或いは利用者の特性に応じた修正を行った内容で音声合成を行って、スピーカユニット30に出力させる。
図7の(D)に示すように、乗員の発話の内容が、サービスDB260に「提供できないサービス」として登録されていた場合、応答文生成部228は、対話管理部224の判断を受けて「その機能は、現行モデルでは未対応です」といった応答文を生成してエージェント装置100に送信する。エージェント装置100のエージェント機能部150は、エージェントサーバ200から応答文を取得すると、そのままの内容で、或いは利用者の特性に応じた修正を行った内容で音声合成を行って、スピーカユニット30に出力させる。
図8は、エージェントサーバ200において実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。本フローチャートの処理は、エージェントサーバ200がエージェント装置100から音声を取得したときに開始される。
まず、音声認識部220が音声認識処理を行い(ステップS100)自然言語処理部222が自然言語処理を行う(ステップS102)。対話管理部224は、自然言語処理の結果に基づいて通常応答が可能であるか否かを判定する(ステップS104)。通常応答が可能であると判定された場合、応答文生成部228が、利用者の要求(コマンド)に応じた応答文を生成し、通信部210を介してエージェント装置100に送信する(ステップS106)。
ステップS104において通常応答が可能でないと判定された場合、対話管理部224は、音声認識または意図解釈が十分にできなかったことが、通常応答不可の理由であるか否かを判定する(ステップS108)。ステップS108で肯定的な判定を得た場合、応答文生成部228は、通常応答不可理由に応じた応答文(パターン1)を生成し、通信部210を介してエージェント装置100に送信する(ステップS110)。パターン1の応答文とは、例えば、図7の(A)または(B)に示す応答文である。
ステップS108において否定的な判定を得た場合、対話管理部224は、意図解釈の結果がサービスDB260に登録されているか否かを判定する(ステップS112)。ステップS112で肯定的な判定を得た場合、応答文生成部228は、通常応答不可理由に応じた応答文(パターン2)を生成し、通信部210を介してエージェント装置100に送信する(ステップS114)。パターン2の応答文とは、例えば、図7の(C)に示す応答文である。そして、記憶制御部230が、乗員の発話を意図解釈した結果として認識される要求を、サービスDB260の「提供できないサービス」のデータセットに新たなレコードとして追加する(ステップS116)。
ステップS112において否定的な判定を得た場合、応答文生成部228は、通常応答不可理由に応じた応答文(パターン3)を生成し、通信部210を介してエージェント装置100に送信する(ステップS118)。パターン3の応答文とは、例えば、図7の(D)に示す応答文である。そして、記憶制御部230が、サービスDB260の「提供できないサービス」のデータセットにおける、乗員の発話を意図解釈した結果として認識される要求に該当するレコードの「要求回数」を1インクリメントする(ステップS120)。
[サービスDBの利用について]
エージェントの運営者は、各乗員について、或いは乗員間で共通して集計されたサービスDB260を参照し、エージェントの新たな機能を追加することを検討する。例えば、図8で例示した「シートを後ろ向きにして」という要求は、仮に自動的な制御で且つ車両Mの走行中に実行する場合、車両Mが自動運転車両である必要がある。エージェントの運営者は、例えば、車両Mが自動運転車両であることを条件として、当該機能を追加することを決定する。
図9は、エージェント機能の追加(サービスの追加)について説明するための図である。例えば、エージェントの運営者は、サービスDB260における「要求回数」が多いサービスを優先的に追加する。新たな機能を追加することが決定された場合、エージェントの運営者は、エージェント装置100およびエージェントサーバ200が保持しているプログラムを更新する処理を行う。エージェント装置100に対するプログラムの更新は、例えば、ネットワークNWを介して更新プログラムを配信することで行われる。これによって、エージェントが提供可能なサービスの範囲を超えると判定された意図解釈の結果が、エージェントが提供可能なサービスとなる。これによって、上記説明した機能は、エージェント機能の改善に寄与することができる。
プログラムが更新されるのに伴い、エージェントサーバ200の記憶制御部230は、追加されたサービスの情報を、「提供可能なサービス」のデータセットに追加し、もし「提供できないサービス」のデータセットに含まれている場合は、これを削除する。これによって、エージェントサーバ200は、提供可能なサービスと適用できないサービスを簡易に判定することができる。このとき、機能辞書254Aも併せて更新されてよい。
以上説明した実施形態によれば、利用者(乗員)により発生された音声に対して音声認識を行う音声認識部220と、音声認識の結果に基づいて利用者の意図解釈を行う意図解釈部(222)と、意図解釈の結果に基づいて前記利用者にサービスを提供するサービス提供部(150、224、226、228)と、意図解釈の結果が、サービス提供部が提供可能なサービスの範囲を超える場合、意図解釈の結果に基づく情報を記憶部250に記憶させる記憶制御部230と、を備えることにより、エージェント機能の改善に寄与することができる。
<変形例1>
上記実施形態では、記憶制御部230は、意図解釈の結果が、エージェントが提供可能なサービスの範囲を超える場合、意図解釈の結果に基づく情報(要求)を、特に条件を課すことなく記憶部250に記憶させるものとした。これに代えて、対話管理部224は、意図解釈の結果が、エージェントが提供可能なサービスの範囲を超える場合、意図解釈の結果に基づく情報を記憶部250に記憶させるか否かを乗員に問い合わせるように、応答文生成部228に指示し、記憶制御部230は、問い合わせの結果、意図解釈の結果に基づく情報を記憶部250に記憶させることを要求する回答が得られた場合、意図解釈の結果に基づく情報を記憶部250に記憶させるようにしてもよい。こうすれば、単なる言い間違いなどでサービスDB260に履歴が積みあがってしまうのを抑制することができる。
<変形例2>
また、記憶制御部230は、意図解釈の結果が、サービス提供部が提供可能なサービスの範囲を超えることとなった頻度または回数に基づいて、意図解釈の結果に基づく情報を記憶部250に記憶させるようにしてもよい(以下では回数を例にとって説明するが、全体の発生回数で除算して頻度としてもよい)。図10は、変形例2に係る処理の内容について説明するための図である。この場合、エージェントサーバ200は、一時記憶テーブル262を記憶部250に設ける。記憶制御部230は、意図解釈の結果が、サービス提供部が提供可能なサービスの範囲を超えることとなった度に、一時記憶テーブル262の「要求回数」を1インクリメントする。そして、「要求回数」が閾値以上となった要求を、サービスDB260に登録する。こうすれば、変形例1と同様に、単なる言い間違いなどでサービスDB260に履歴が積みあがってしまうのを抑制することができる。
<変形例3>
また、記憶制御部230は、音声認識の結果、例えば、提供できないサービスが要求された直後または直前に、乗員により所定のフレーズが発話されたこと認識された場合に、意図解釈の結果に基づく情報を記憶部250に記憶させるようにしてもよい。図11は、変形例3に係る処理の内容について説明するための図である。例えば、乗員が「マッサージしてくれる」と発話したのに対して「その機能には対応しておりません」という応答がなされた後、乗員が「サービス追加」というフレーズを含む「サービス追加して」という発話をした場合、エージェント装置100が「ご要望を承りました。ご検討致します。」といった発話を返すと共に、エージェントサーバ200において「マッサージ」というサービスをサービスDB260の「提供できないサービス」に追加する。エージェントの運営者は、例えば、車両のシートにマッサージ機が付設されるのが一般的になったことを契機に、当該サービスをエージェントの機能に追加する。このようにすれば、変形例1と同様に、単なる言い間違いなどでサービスDB260に履歴が積みあがってしまうのを抑制することができる。
上記の説明において、エージェント装置100とエージェントサーバ200が別体であり、ネットワークNWを介した通信によってエージェントを実現するものとしたが、これに限らず、エージェント装置がエージェントサーバの機能を兼ね備え、一つの装置で上記説明した動作を行えるようにしてもよい。
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
10 マイク
20 表示・操作装置
30 スピーカユニット
40 ナビゲーション装置
50 車両機器
60 車載通信装置
70 汎用通信装置
80 乗員認識装置
100 エージェント装置
110 管理部
112 音響処理部
114 エージェントごとWU判定部
116 表示制御部
118 音声制御部
150 エージェント機能部
152 ペアリングアプリ実行部
200 エージェントサーバ
210 通信部
220 音声認識部
222 自然言語処理部
224 対話管理部
226 ネットワーク検索部
228 応答文生成部
230 記憶制御部
250 記憶部
254 辞書DB
254A 機能辞書
254B 汎用辞書
260 サービスDB
262 一時記憶テーブル

Claims (9)

  1. 利用者により発生された音声に対して音声認識を行う音声認識部と、
    前記音声認識の結果に基づいて前記利用者の意図解釈を行う意図解釈部と、
    前記意図解釈の結果に基づいて前記利用者にサービスを提供するサービス提供部と、
    前記意図解釈の結果が、前記サービス提供部が提供可能なサービスの範囲を超える場合、前記意図解釈の結果に基づく情報を記憶部に記憶させる記憶制御部と、
    を備えるエージェントシステム。
  2. 前記記憶部には、更に、前記サービス提供部が提供可能なサービスに関する情報が記憶されている、
    請求項1記載のエージェントシステム。
  3. 前記サービス提供部は、前記意図解釈の結果が、前記サービス提供部が提供可能なサービスの範囲を超える場合、前記意図解釈の結果に基づく情報を前記記憶部に記憶させるか否かを前記利用者に問い合わせ、
    前記記憶制御部は、前記問い合わせの結果、前記意図解釈の結果に基づく情報を前記記憶部に記憶させることを要求する回答が得られた場合、前記意図解釈の結果に基づく情報を記憶部に記憶させる、
    請求項1または2記載のエージェントシステム。
  4. 前記記憶制御部は、前記意図解釈の結果が、前記サービス提供部が提供可能なサービスの範囲を超えることとなった頻度または回数に基づいて、前記意図解釈の結果に基づく情報を記憶部に記憶させる、
    請求項1から3のうちいずれか1項記載のエージェントシステム。
  5. 前記記憶制御部は、前記音声認識の結果、前記利用者により所定のフレーズが発話されたこと認識された場合に、前記意図解釈の結果に基づく情報を記憶部に記憶させる、
    請求項1から4のうちいずれか1項記載のエージェントシステム。
  6. 前記記憶制御部は、前記サービス提供部が提供可能なサービスの範囲を超えると判定された前記意図解釈の結果が、前記サービス提供部が提供可能なサービスとなった場合、前記サービス提供部が提供可能なサービスに関する情報が、前記サービス提供部が提供可能なサービスとして前記記憶部に追加する、
    請求項2記載のエージェントシステム。
  7. 前記サービス提供部は、前記意図解釈の結果が、前記サービス提供部が提供可能なサービスの範囲を超える場合において、前記サービス提供部が提供可能なサービスの範囲を超えると判定された前記意図解釈の結果に基づく情報が前記記憶部に記憶されているか否かに基づいて、前記利用者に対して異なる応答を行う、
    請求項1から6のうちいずれか1項記載のエージェントシステム。
  8. 音声認識部が、利用者により発生された音声に対して音声認識を行い、
    意図解釈部が、前記音声認識の結果に基づいて前記利用者の意図解釈を行い、
    サービス提供部が、前記意図解釈の結果に基づいて前記利用者にサービスを提供し、
    記憶制御部が、前記意図解釈の結果が、前記サービス提供部が提供可能なサービスの範囲を超える場合、前記意図解釈の結果に基づく情報を記憶部に記憶させる、
    エージェントシステムの制御方法。
  9. コンピュータに、
    利用者により発生された音声に対して音声認識を行わせ、
    前記音声認識の結果に基づいて前記利用者の意図解釈を行わせ、
    前記意図解釈の結果に基づいて前記利用者にサービスを提供させ、
    前記意図解釈の結果が、提供可能なサービスの範囲を超える場合、前記意図解釈の結果に基づく情報を記憶部に記憶させる処理を行わせる、
    プログラム。
JP2019056544A 2019-03-25 2019-03-25 エージェントシステム、エージェントシステムの制御方法、およびプログラム Pending JP2020160133A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019056544A JP2020160133A (ja) 2019-03-25 2019-03-25 エージェントシステム、エージェントシステムの制御方法、およびプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019056544A JP2020160133A (ja) 2019-03-25 2019-03-25 エージェントシステム、エージェントシステムの制御方法、およびプログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020160133A true JP2020160133A (ja) 2020-10-01

Family

ID=72643039

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019056544A Pending JP2020160133A (ja) 2019-03-25 2019-03-25 エージェントシステム、エージェントシステムの制御方法、およびプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020160133A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022063120A (ja) * 2020-10-09 2022-04-21 トヨタ自動車株式会社 車両用エージェント装置、車両用エージェントシステム、及び車両用エージェントプログラム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022063120A (ja) * 2020-10-09 2022-04-21 トヨタ自動車株式会社 車両用エージェント装置、車両用エージェントシステム、及び車両用エージェントプログラム
JP7264139B2 (ja) 2020-10-09 2023-04-25 トヨタ自動車株式会社 車両用エージェント装置、車両用エージェントシステム、及び車両用エージェントプログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2020144663A (ja) エージェント装置、エージェント装置の制御方法、およびプログラム
JP7239366B2 (ja) エージェント装置、エージェント装置の制御方法、およびプログラム
JP2020149106A (ja) エージェント装置、エージェントシステム、サーバ装置、エージェント装置の制御方法、およびプログラム
JP2020144260A (ja) 車載エージェントシステム、車載エージェントシステムの制御方法、およびプログラム
JP7274903B2 (ja) エージェント装置、エージェント装置の制御方法、およびプログラム
JP7239359B2 (ja) エージェント装置、エージェント装置の制御方法、およびプログラム
JP2020144264A (ja) エージェント装置、エージェント装置の制御方法、およびプログラム
JP2020131805A (ja) エージェント装置、エージェント装置の制御方法、およびプログラム
JP2020160833A (ja) 情報提供装置、情報提供方法、およびプログラム
JP2020160826A (ja) エージェント装置、エージェント装置の制御方法、およびプログラム
JP2020160133A (ja) エージェントシステム、エージェントシステムの制御方法、およびプログラム
JP7175221B2 (ja) エージェント装置、エージェント装置の制御方法、およびプログラム
US11797261B2 (en) On-vehicle device, method of controlling on-vehicle device, and storage medium
CN111661065B (zh) 智能体装置、智能体装置的控制方法及存储介质
US11437035B2 (en) Agent device, method for controlling agent device, and storage medium
JP7239365B2 (ja) エージェント装置、エージェント装置の制御方法、およびプログラム
JP2020142758A (ja) エージェント装置、エージェント装置の制御方法、およびプログラム
JP2020152298A (ja) エージェント装置、エージェント装置の制御方法、およびプログラム
JP2020154994A (ja) エージェントシステム、エージェントサーバ、エージェントサーバの制御方法、およびプログラム
JP2020157853A (ja) 車載エージェントシステム、車載エージェントシステムの制御方法、およびプログラム
JP2020154942A (ja) エージェント装置、エージェント装置の制御方法、およびプログラム
JP2020162003A (ja) エージェント装置、エージェント装置の制御方法、およびプログラム
JP2020160848A (ja) サーバ装置、情報提供システム、情報提供方法、およびプログラム
JP2020144275A (ja) エージェント装置、エージェント装置の制御方法、およびプログラム
CN111559317B (zh) 智能体装置、智能体装置的控制方法及存储介质