JP2020159738A - フラックスゲート磁界センサ - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、従来の磁界センサと同様に、検波においてセンサの感度や雑音が良好となるように調整したままとする一方、励磁電流の直流バイアス成分の極性に応じたピックアップ信号の振幅をそれぞれ独立した増幅率で増幅させる増幅器を回路中に設けるものである。これから図面を参照して、本願発明の説明を行う。まず、本願発明の前提となる、従来のフラックスゲート磁界センサ100の構造について説明する。図1は、従来のフラックスゲート磁界センサ100の概略回路図である。この回路では、典型的な検波方法として同期検波を用いている。また検出した磁界を打ち消すような電流をピックアップコイルに流すことにより、磁性体の特性の良好な領域でセンサを動作させるクローズドループの構成を採用している。
次に、本願発明の前提となる、従来のフラックスゲート磁界センサ100の動作について説明する。図4は、フラックスゲート磁界センサの概略構造を示す図である。図4の(a)には、センサ部104の模式図が示されている。アモルファス磁性ワイヤが上下方向に伸びており、それにピックアップコイルが巻回されている。アモルファス磁性ワイヤの円周方向をx方向、長手方向をz方向とする。検出される外部磁界は、z方向でアモルファス磁性ワイヤに流入する。励磁電流が図で下から上に流れると、その励磁電流による磁界はx方向であり、検出される外部磁界の方向と直交する。図4の(b)には、直流重畳交流励磁部101から出力される、交流電流に直流バイアス電流を重畳させた波形が示されている。励磁極性のスイッチングはまだ行われていないため、片バイアスの状態である。アモルファス磁性ワイヤ内には一軸性の異方性Kuがあり、励磁磁界、異方性、外部磁界のエネルギーが最小化する位置で磁化Jsが振動することとなる。この振動のz軸射影がピックアップコイルに電圧を誘導し、それをピックアップ信号として取り出すことができる。この電圧には外部磁界の影響が変調されており、同期検波により出力を取り出すことができる。外部磁界がない時も異方性の影響でオフセット成分が発生するが、直流バイアス電流の極性を反転させることによって励磁極性の極性を反転すれば、一軸性の対称性により、オフセット成分の大きさを保ったまま、オフセットの極性も反転することとなる。この性質を利用し、周期的に励磁極性を反転して出力を加算(平均化)することで、出力に現れるオフセット成分を抑制することが可能である。図4の(c)には、そのような反転をさせるための、励磁極性スイッチング部103から出力される、周期的に極性が切り替えられた、交流電流に直流バイアス電流を重畳させた励磁電流の波形が示されている。
次に、本発明に係るフラックスゲート磁界センサ200の構造について説明する。フラックスゲート磁界センサ200は、直流バイアス電流の正極性と負極性のそれぞれに対応するピックアップ信号をそれぞれ独立した増幅率で増幅するものである。従来のフラックスゲート磁界センサ100においては、同期検波における参照信号との位相関係は、通常、磁界センサとして感度を最大化したり、雑音を最適化するように調節されている。本発明に係るフラックスゲート磁界センサ200では、一般的なフラックスゲート磁界センサにおいて、バイアススイッチングを適用した際に、励磁電流の直流バイアス成分の極性に応じたピックアップ信号間に存在するアンバランスが実質的に打ち消されるように、直流バイアス成分の極性に対応した独立した増幅率でピックアップ信号を増幅する。このように、アンバランスを打ち消すように直流バイアス成分の極性に応じた増幅率とすることで、温度係数の最小化を実現することができる。フラックスゲート磁界センサ200は、このような原理で、優れた温度特性を実現したものである。
これから、理想状態、すなわち、直流バイアスを切り替えた際のオフセットのアンバランスがない回路における同期検波の動作について各ポイントの信号波形を示しながら説明する。説明のため、センサ部204は、磁気シールド内などの外部磁場が十分に小さい空間に置かれているものとする。図7は、理想状態における、同期検波を説明する図である。図7の(a)には、励磁極性スイッチング部103の直後における、励磁極性スイッチング時の励磁電流波形が示されている。その波形は、直流バイアス成分が重畳された交流の極性を周期的に切り替えた波形である。図で、前半は直流バイアス成分が正極性、後半は直流バイアス成分が負極性である。正極性から負極性に切り替わる際の電圧が不連続となっている。図7の(b)には、増幅器106の直後における励磁極性スイッチング時のピックアップ信号の波形(増幅後)が示されている。前半は、正極性時に現れるオフセットに対応するピックアップ信号であり、後半は負極性時に現れるオフセットに対応するピックアップ信号である。その波形は、励磁電流により磁性コア内に励磁される磁化のz軸射影成分の時間微分に相当する交流波形である。図7の(c)には、同期検波器107の直後における検波信号の波形が示されている。その波形は、直流重畳交流励磁部101内の交流源から交流電流と同一の周波数を持つ方形波の参照信号として生成される同期検波器107のゲートコントロール信号が負(LOW)の時のタイミングで信号の波形を、同期検波器107が極性を反転させて折り返すことによって、検波したものである。検波によって、ピックアップ信号の図で点線の波形の部分が反転させられて実線の波形の部分となり、ゲートコントロール信号が正(HIGH)の部分のピックアップ信号と正負が揃って波形に含まれる情報が出力となる。検波で極性を反転させるタイミングはピックアップ信号の瞬時値がゼロとなる点であるため、検波出力(すなわち感度)は最大となっている。なお、ゲートコントロール信号のタイミングは、フラックスゲート磁界センサ100の感度が最大となる位置で固定される。これは、具体的には、同期検波器107のゲートコントロール信号とピックアップ信号との位相関係を定める移相器102による移相量を、フラックスゲート磁界センサ100の感度が最大となる位置で固定することによって行うことができる。図7の(d)の左側には、ローパスフィルタ108においてなされる平均化における、正極性時に現れるオフセットと、負極性時に現れるオフセットとを示している。図7の(d)の右側には、ローパスフィルタ108において得られる最終的な全体平均値が示されている。全体平均値は、理想状態であってオフセットのアンバランスが存在しないため、常にゼロとなる。
次に、直流バイアスを切り替えた際のオフセットのアンバランスがない理想状態で、センサ部104の温度が変化してオフセットが変化した回路における同期検波の動作について各ポイントの信号波形を示しながら説明する。図8は、理想状態における、温度が変化した場合の同期検波を説明する図である。図8の(a)には、励磁極性スイッチング部103の直後における、励磁極性スイッチング時の励磁電流波形が示されている。その波形は、図7の(a)の場合と同じく、直流バイアス成分が重畳された交流の極性を周期的に切り替えた波形である。図8の(b)には、センサ部104の温度が変化した場合の、増幅器106の直後における励磁極性スイッチング時のピックアップ信号の波形(増幅後)が示されている。前半は、正極性時に現れるオフセットに対応するピックアップ信号であり、図7の(b)の場合と比べると、温度変化により異方性に起因するオフセット成分の量が変動しており、振幅が大きくなっている。後半は、負極性時に現れるオフセットに対応するピックアップ信号であり、図7の(b)の場合と比べると、温度変化により異方性に起因するオフセット成分の量が変動しており、振幅が大きくなっている。ただし、前半と後半を比較すると、いずれも振幅が大きくなっているが、両方の波形は対称的に変化している。図8の(c)には、同期検波器107の直後における検波信号の波形が示されている。その波形は、図7の(c)の場合と比べると、振幅が大きくなっているが、正負オフセットの比率は変化していない。図8の(d)の左側には、ローパスフィルタ108においてなされる平均化における、正極性時に現れるオフセットと、負極性時に現れるオフセットとを示している。図8の(d)の右側には、ローパスフィルタ108において得られる最終的な全体平均値が示されている。検波した波形の振幅は大きくなっているが、正負極性のそれぞれのオフセット変動が同じ割合(1:1)であれば、温度変化にかかわらず正負オフセットの和に変動は無いため、全体平均値は常にゼロのままとなる。そのため、温度変化によって出力が変動することはない。
上述の図7、図8を引用した説明は、温度変化にかかわらず正負オフセットにアンバランスがない理想的な状態に基づくものである。しかし実際には、正負オフセットにはアンバランスがあるのが通常である。そのような場合について、以下に説明する。図9は、正負オフセットにアンバランスがある場合の同期検波を説明する図である。図9の(a)には、励磁極性スイッチング部103の直後における、励磁極性スイッチング時の励磁電流波形が示されている。その波形は、図7の(a)の場合と同じく、直流バイアス成分が重畳された交流の極性を周期的に切り替えた波形である。図9の(b)には、センサ部104の温度が常温から変化したの場合の、増幅器106の直後における励磁極性スイッチング時のピックアップ信号の波形(増幅後)が示されている。ここでは典型例として、正負オフセットのアンバランスとして波形に歪みが存在する場合が示されている。オフセットのアンバランスとして、前半の正極性時に比べて後半の負極性時の波形が歪む場合を考える。ここで、温度変化によるオフセット変動で振幅が大きくなるとともに正負オフセットのアンバランスも拡大される。具体的には、前半は正極性時に現れるオフセットに対応するピックアップ信号であり、図7の(b)の場合と同等である。後半は、負極性時に現れるオフセットに対応するピックアップ信号であるが、図7の(b)の場合と比べると、温度変化により振幅と共に歪みも増大している。図9の(c)には、同期検波器107の直後における検波信号の波形が示されている。その波形も図7の(c)の場合と比べると、後半の歪みを含んだままである。ただし、前半、後半とも、検波で極性を反転させるタイミングはピックアップ信号の瞬時値がゼロとなる点であるため、検波出力(すなわち感度)は最大となっている。図9の(d)の左側には、ローパスフィルタ108においてなされる平均化における、正極性時に現れるオフセットと、負極性時に現れるオフセットとが示されている。図9の(d)の右側には、ローパスフィルタ108において得られる最終的な全体平均値が示されている。図9の(d)の右側に示す全体平均値は、歪みを含んだ後半の影響を受けてゼロから負側にずれている。なお、そのずれの量は温度に応じて変化することとなる。このように、正負オフセットにアンバランスがある場合は、温度変化により、全体平均値に波形の歪みに起因するアンバランスによる変動が発生する。そのため、温度変化のためにセンサ出力はゼロとはならない。
これから、本発明に係る、温度による正負オフセット変動にアンバランスがある場合において、直流バイアス電流の極性に対応する独立した増幅率で増幅することによって、最終的な出力に温度による変化を生じさせないようにする手法について説明する。図10は、正負オフセット変動にアンバランスがある場合の、温度を変化させた場合の直流バイアス電流のそれぞれの極性における検波信号(あるいは、その基となるピックアップ信号)内のオフセット成分の絶対値が実質的にお互いに等しいままなるように、それぞれの極性に対応するピックアップ信号を独立した増幅率で増幅することによって、正負オフセットの和が極小となるように増幅割合を調節した場合の同期検波を説明する図である。ここでのセンサ部204の温度は常温である。図10の(a)には、励磁極性スイッチング部203の直後における、励磁極性スイッチング時の励磁電流波形が示されている。その波形は、図7の(a)の場合と同じく、直流バイアス成分が重畳された交流の極性を周期的に切り替えた波形である。図10の(b)には、センサ部204の磁性コアの温度が常温の場合の、増幅器206の直後における励磁極性スイッチング時のピックアップ信号の波形(増幅後)が示されている。正負オフセット(励磁電流の直流バイアス成分が正極性の時のオフセット成分と負極性の時のオフセット成分)のアンバランス(対称的でないこと)により、前半の正極性時のピックアップ波形に対して、後半の負極性時のピックアップ波形は歪みを含んだ状態である。図10の(c)には、同期検波器207の直後における検波信号の波形が示されており、後半は歪みを含んでいる。なお、前半、後半とも、検波で極性を反転させるタイミングはピックアップ信号の瞬時値がゼロとなる点であるため、検波出力(すなわち感度)は最大となっている。
次に、正負オフセットにアンバランスがある場合において、極性に対応する独立した増幅率で増幅したときの温度が常温から変化した場合について説明する。図11には、図10の場合と同様の正負オフセットにアンバランスがある場合において、温度が常温から変化したときの同期検波を説明する図が示されている。図11の(a)には、励磁極性スイッチング部203の直後における、励磁極性スイッチング時の励磁電流波形が示されている。その波形は、図7の(a)の場合と同じく、直流バイアス成分が重畳された交流の極性を周期的に切り替えた波形である。図11の(b)には、センサ部204の温度が常温から変化した場合の、増幅器206の直後における励磁極性スイッチング時のピックアップ信号の波形(増幅後)が示されている。ここでは典型例として、図10の場合と同様の正負オフセットのアンバランスとして負極性のときの波形に歪みが存在する場合が示されている。ただし、温度が常温から変化したことにより振幅が大きくなるとともに正負オフセットのアンバランスも拡大される。具体的には、前半は正極性時に現れるオフセットに対応するピックアップ信号であり、図10の(b)の場合と比べると、振幅が増大したものとなっている。後半は、負極性時に現れるオフセットに対応するピックアップ信号であるが、図10の(b)の場合と比べると、振幅とともに歪みも増大している。図11の(c)には、同期検波器207の直後における検波信号の波形が示されている。その波形も図10の(c)の場合と比べると、後半の歪みを含んだままである。ただし、前半、後半とも、検波で極性を反転させるタイミングはピックアップ信号の瞬時値がゼロとなる点であるため、検波出力(すなわち感度)は最大のままである。図11の(d)の左側には、ローパスフィルタ108においてなされる平均化における、正極性時に現れるオフセットと、負極性時に現れるオフセットとが示されている。図10の場合と比較すると、オフセットが大きくなっているが、増幅器206の増幅率は、正負それぞれの極性に応じたピックアップ信号間に存在するオフセット成分のアンバランスが実質的に打ち消されるように、一定割合で調節されているため、温度が変化しても正極性、負極性のオフセットの絶対値は同じである。図11の(d)の右側には、ローパスフィルタ108において得られる最終的な全体平均値が示されている。正極性時に現れる正のオフセットと、負極性時に現れる負のオフセットの絶対値は温度が変化してもお互いに等しいままとなるように調節されているため、温度が常温から変化してオフセットの絶対値が大きくなったとしてもそれらの全体平均値はゼロとなる。このように、温度が変化してもオフセットのアンバランスがキャンセルされるように、正極性、負極性のそれぞれの極性のピックアップ信号に対して独立した増幅率によってピックアップ信号が増幅されているため、温度が常温から変化しても、全体平均値は変動せずに、常にゼロとなる。このように、温度変化による出力の変動は極小となる。
次に、正負オフセット変動が極小となるように、直流励磁電流の極性毎の増幅率(増幅割合)をどのように設定するかについて説明する。図13には、直流励磁電流の極性に応じた増幅割合に対する温度係数の実測例のグラフが示されている。図の横軸は正規化した増幅割合のパラメータであり、増幅率を設定する可変抵抗252A及び252Bにより、(可変抵抗252Aの値−可変抵抗252Bの値)/可変抵抗252Aの値で示される値である。そして、縦軸に温度係数が示されている。ある増幅割合における温度係数は、可変抵抗252A及び252Bによってその増幅割合に設定した状態で、環境の温度を変化させながらセンサ出力を実測することによって測定した。図13から理解されるように、増幅割合のパラメータを低い値から高い値に徐々に変化させると、温度係数は高い値から低くなるが、あるところで極小値をとり、次に反転して高くなる。図13の例では、増幅割合のパラメータが−0.2のときに温度係数が最小となっている。従って、負極性時の可変抵抗値を正極性時の可変抵抗値より20%程度高くしたときに、正負オフセット変動が極小となり、温度係数が最小となるものであることが理解される。なお、実際の増幅率は可変抵抗252A及び252Bを切り替えるアナログスイッチのON抵抗の差が加味されるため、増幅割合のパラメータが0の場合が従来の増幅器106を使用した場合に直接は対応しない。このように、極小値となる増幅割合のパラメータが適切な値になるように直流励磁電流の極性毎の増幅率を設定することで、温度係数を最小にすることができる。なお、上述の例は、直流励磁電流の極性に応じた増幅率の増幅器によって温度係数を最小にするものであるが、そのために必要な構成は、直流励磁電流の極性に応じてピックアップ信号のレベルを独立して調節するための構成である。従って、増幅以外の方法で、極性に応じてピックアップ信号のレベルを調節することによっても、温度係数が最小になるように調節することが可能である。例えば、直流励磁電流の極性に応じた独立した減衰率を有する減衰器によっても、同様に温度係数を最小にすることが可能である。この場合、それぞれの極性のピックアップ信号を同じ増幅率で増幅した後に、それぞれの極性に対応する減衰率で減衰させることなどができる。また、ピックアップ信号のレベルに対応する他の信号、例えば、検波信号などに対して、直流励磁電流の極性に応じてそれのレベルを独立して調節する増幅器などの構成を用いることも可能である。
101 :直流重畳交流励磁部
102 :移相器
103 :励磁極性スイッチング部
104 :センサ部
105 :ボルテージフォロア
106 :増幅器
107 :同期検波器
108 :ローパスフィルタ
109 :積分器
110 :フィードバック抵抗
111 :出力端子
200 :フラックスゲート磁界センサ
200A :フラックスゲート磁界センサ
200B :フラックスゲート磁界センサ
201 :直流重畳交流励磁部
202 :移相器
203 :励磁極性スイッチング部
204 :センサ部
205 :ボルテージフォロア
206 :増幅器
207 :同期検波器
208 :ローパスフィルタ
209 :積分器
210 :フィードバック抵抗
211 :出力端子
251 :増幅回路
252A :可変抵抗
252B :可変抵抗
H :励磁磁界
Hdc :直流バイアス磁界
Hex :外部磁界
Js :磁化
Ku :異方性
fbs :切り替え周波数
Claims (6)
- 検出される磁界が印加される細長い磁性体からなる磁性コアと、
前記磁性コアに巻回されたピックアップコイルと、
極性が正極性と負極性の間で周期的に切り替えられる直流バイアス電流を交流電流に重畳させた励磁電流を前記磁性コアに供給する直流重畳交流励磁部と、
前記ピックアップコイルからのピックアップ信号を増幅する増幅器と、
増幅された前記ピックアップ信号を検波することにより検波信号を出力する検波器と、
前記検波信号から前記検出される磁界に対応しない信号を除去した磁界検出信号に基づいてセンサ出力を生成する出力回路と、を含むフラックスゲート磁界センサにおいて、
前記増幅器は、前記直流バイアス電流の前記正極性と前記負極性のそれぞれに対応する前記ピックアップ信号をそれぞれ独立した増幅率で増幅することを特徴とするフラックスゲート磁界センサ。 - 前記検波器は、増幅された前記ピックアップ信号を前記直流重畳交流励磁部からの交流電流と周波数が同期した参照信号を参照して同期検波するものである、請求項1に記載のフラックスゲート磁界センサ。
- 前記交流電流は、前記直流バイアス電流と同じ周期で極性が周期的に反転させられる、請求項1又は2に記載のフラックスゲート磁界センサ。
- 前記増幅器は、前記センサ出力の温度係数が実質的に最小となるようにそれぞれの前記増幅率が独立して調節されている、請求項1から3のいずれか1項に記載のフラックスゲート磁界センサ。
- 前記増幅器は、センサ周辺の温度を変化させた場合に、前記直流バイアス電流が前記正極性と前記負極性のときのそれぞれの前記検波信号に含まれるオフセット成分の絶対値がお互いに等しいままであるように、それぞれの前記増幅率が独立して調節されている、請求項4に記載のフラックスゲート磁界センサ。
- 前記出力回路は、前記磁界検出信号を積分したフィートバック信号を前記ピックアップコイルに前記磁界検出信号を打ち消す極性で入力し、前記フィードバック信号から前記センサ出力を生成する、請求項1から5のいずれか1項に記載のフラックスゲート磁界センサ。
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CN112834815A (zh) * | 2021-01-06 | 2021-05-25 | 唐新颖 | 一种基于脉冲幅度检测法的磁通门数字电流传感器 |
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