JP2020159588A - 打揚煙火用遠隔点火システム、無線式点火ユニット、及び無線式点火操作機 - Google Patents

打揚煙火用遠隔点火システム、無線式点火ユニット、及び無線式点火操作機 Download PDF

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Abstract

【課題】打揚場所から離れた遠隔地点から、多数本の煙火(花火)を遠隔操作によって無線方式で点火し、誤作動の余地なくより高い安全性を確保して点火することができる打揚煙火用遠隔点火システム、無線式点火ユニット、及び無線式点火操作機を提供する。【解決手段】打揚煙火用遠隔点火システム2Aは、操作機側送信アンテナ10と、操作機側受信アンテナ20と、無線方式で複数の無線式点火ユニット110に駆動用エネルギーと制御信号を受け渡すとともに無線方式で複数の無線式点火ユニット110から応答信号を受け取って遠隔位置に配置された無線式点火操作機40と、ユニット側受信アンテナと蓄電部とユニット側制御装置とユニット側送信アンテナとを有して複数の打揚筒210内に収容されているそれぞれの煙火玉220の下方に配置されたそれぞれの発射薬230に電気導火線161を介して接続された複数の無線式点火ユニット110と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、煙火すなわち花火の打揚に用いるための、遠隔操作によって無線方式で点火を行うシステムに関し、より詳しくは、多数個の花火を打揚場所から離れた遠隔地点より点火操作を行って無線方式で点火する、打揚煙火用遠隔点火システム、無線式点火ユニット、及び無線式点火操作機に関する。
日本の花火(煙火)の美しさは世界にも類が無い。日本各地で開催される花火大会は年々開催数と開催規模が増大し、クールジャパン資源としてインバウンドの大きな原動力となっている。
例えば、音楽等にシンクロさせて適切なタイミングで、多数本の花火をシーケンシャルに連続打揚して芸術的な美しさを創出するうえで、点火プログラム実行のための電気着火技術は必須となってきている。花火大会の規模の拡大に伴う遠隔点火システムの実現のためにも、さらに電気着火を無線化する技術が実用化されている。
例えば特許文献1には、打揚煙火がセットされた打揚筒のそれぞれの外周面にキャパシタと送信用インダクションコイルを設け、打揚筒内の打揚煙火の下方に受信用インダクションコイルとイグニションデバイスと点火薬等が設けられた、打揚花火点火システムが開示されている。それぞれの打揚筒に設けられたキャパシタは、遠隔地点に配置されたコントローラに、それぞれの有線ケーブルにて接続されている。遠隔地点に配置されたコントローラには、ON/OFFキースイッチ、電源、チャージボタン、ファイアボタン等が設けられている。そしてコントローラは有線ケーブルを介してキャバシタにエネルギーを蓄え、蓄えられたエネルギーは送信用インダクションコイルから受信用インダクションコイルへと無線式にて受け渡されて点火薬を着火している。
また例えば特許文献2には、複数の花火の導火線に接続されたファイアリングモジュールと、ファイアリングモジュールに対して無線で点火を指示するモバイルデバイス(例えばスマートフォン)と、を有する花火点火システムが開示されている。ファイアリングモジュールは、電源と、受信装置と、複数の雷管とを有し、それぞれの雷管にそれぞれの花火の導火線が接続されている。遠隔地点のモバイルデバイスから点火が指示されると、点火指示が無線にてファイアリングモジュールで受信され、点火指示に基づいてファイアリングモジュールが雷管を点火している。
なお非特許文献1に記載されているように、打揚煙火を無線にて点火させる無線式遠隔点火システムでは、事故が発生する場合もある。非特許文献1には、無線式の電気点火器の装置に起因する事故例と、事故の原因(内蔵バッテリの管理の問題や無線信号の混信による誤点火や誤作動の可能性等)と対策等が記載されている。
米国特許出願公開第2010/0170410号明細書 米国特許出願公開第2018/0066927号明細書
公益社団法人日本煙火協会「平成26年度 打揚煙火における無線点火技術検討事業報告書」平成27年2月(2015年2月)、p.4−5、p.25−27
特許文献1に記載された打揚花火点火システムでは、それぞれの打揚筒の外部と内部の間でのみ無線を使用しており、遠隔地点のコントローラからそれぞれの打揚筒のキャパシタに有線ケーブルを接続しているので、打揚までの準備に非常に手間がかかる。またコントローラから各打揚筒までは、長くて多数の有線ケーブルが入り乱れた状態となり、接続間違いや、迷走電流を拾って誤作動する可能性も考えられるので、好ましくない。なお、迷走電流とは、何らかの原因により地中を流れる電流を指す。
また特許文献2に記載された花火点火システムでは、無線で点火信号を受信するファイアリングモジュールが電源を有しているので、ファイアリングモジュールの電源(内蔵バッテリ)の管理が重要であり、当該管理に手間がかかる。また、例えば、点火準備作業が終わって、点火指示の順番を待っている待機状態などの動作が不要な場合でも、電源をONにしておく必要があり、ファイアリングモジュールの受信装置を動作状態としておく必要がある。従って、動作が不要な場合であっても混信や迷走電流等によって誤作動する可能性が考えられるので、好ましくない。ファイアリングモジュールの受信装置は、点火の直前のみ動作していることが好ましい。
また非特許文献1に記載されているように、内蔵バッテリの管理や混信の回避等の手段を講じても、迷走電流を拾うことを防止するのは難しい。点火信号を受信して点火するユニットやモジュールには内蔵バッテリを持たせず、点火の直前に電力を供給することで、迷走電流による誤作動によって思わぬタイミングで点火されることを回避することが好ましい。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、打揚場所から離れた遠隔地点から、多数本の煙火(花火)を遠隔操作によって無線方式で点火し、誤作動の余地なくより高い安全性を確保して点火することができる打揚煙火用遠隔点火システム、無線式点火ユニット、及び無線式点火操作機を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の発明は、操作機側送信アンテナと、操作機側受信アンテナと、前記操作機側送信アンテナを介して無線方式で複数の無線式点火ユニットのそれぞれに駆動用エネルギーと制御信号を受け渡し、前記操作機側受信アンテナを介して無線方式で複数の前記無線式点火ユニットのそれぞれから応答信号を受け取り、複数の前記無線式点火ユニットから離れた遠隔位置に配置された無線式点火操作機と、前記操作機側送信アンテナを介して前記無線式点火操作機から無線方式で前記駆動用エネルギーと前記制御信号を受け取るユニット側受信アンテナと、受け取った前記駆動用エネルギーを蓄える蓄電部と、前記蓄電部に蓄えられた前記駆動用エネルギーによって起動されて受け取った前記制御信号に基づいて動作するユニット側制御装置と、前記ユニット側制御装置からの応答信号を無線方式で前記無線式点火操作機に送信するユニット側送信アンテナと、を有して、複数の打揚筒内に収容されているそれぞれの打揚煙火の下方に配置されたそれぞれの発射薬に電気導火線を介して接続された複数の前記無線式点火ユニットと、を有する、打揚煙火用遠隔点火システムである。
次に、本発明の第2の発明は、上記第1の発明に係る打揚煙火用遠隔点火システムであって、それぞれの前記無線式点火ユニットには、前記無線式点火ユニット毎に割付けられた指定情報が記憶されており、前記無線式点火操作機は、操作機側制御装置を有しており、前記操作機側制御装置は、複数の前記無線式点火ユニットの中から特定の前記無線式点火ユニットを指定することを可能とする前記指定情報を含むとともに前記制御信号の1つである給電開始通知信号を、前記操作機側送信アンテナを介して送信する、指定給電開始部と、前記給電開始通知信号に対する前記無線式点火ユニットからの返答であるとともに前記応答信号の1つであって充電の完了を示す充電完了信号を、前記指定情報にて指定した全ての前記無線式点火ユニットから、前記操作機側受信アンテナを介して受信したか否かを確認する、充電応答確認部と、を有する、打揚煙火用遠隔点火システムである。
次に、本発明の第3の発明は、上記第2の発明に係る打揚煙火用遠隔点火システムであって、前記ユニット側制御装置は、受信した前記給電開始通知信号に含まれている前記指定情報が、記憶している指定情報と一致した場合、かつ、前記蓄電部への充電が完了した場合に、記憶している指定情報を含む前記充電完了信号を、前記ユニット側送信アンテナを介して送信する、充電応答実行部を有する、打揚煙火用遠隔点火システムである。
次に、本発明の第4の発明は、上記第2の発明に係る打揚煙火用遠隔点火システムであって、前記蓄電部は、前記駆動用エネルギーによって充電されて前記ユニット側制御装置の回路動作用エネルギーを蓄える第1蓄電部と、前記駆動用エネルギーによって充電されるとともに前記ユニット側制御装置から充電が制御されて前記発射薬に点火する点火用エネルギーを蓄える第2蓄電部と、を有しており、前記ユニット側制御装置は、前記給電開始通知信号を受信すると、受信した前記給電開始通知信号に含まれている前記指定情報が、記憶している指定情報と一致した場合に、前記第2蓄電部への充電を行う、充電実行部と、前記第2蓄電部への充電が完了した場合に、記憶している指定情報を含む前記充電完了信号を、前記ユニット側送信アンテナを介して送信する、充電応答実行部と、を有する、打揚煙火用遠隔点火システムである。
次に、本発明の第5の発明は、上記第3の発明または第4の発明に係る打揚煙火用遠隔点火システムであって、前記給電開始通知信号には、前記指定情報にて指定された前記無線式点火ユニットの前記ユニット側制御装置をスリープ状態にして前記蓄電部に充電させるスリープ時間を指定するスリープ時間情報と、前記指定情報にて指定された前記無線式点火ユニットの前記ユニット側制御装置が、前記スリープ状態に移行して前記スリープ時間の経過後にウェイクアップして充電が完了している場合は前記充電完了信号を送信する、一連のスリープ充電動作の繰り返し回数を指定する応答繰り返し回数情報と、が含まれている、打揚煙火用遠隔点火システムである。
次に、本発明の第6の発明は、上記第3の発明に係る打揚煙火用遠隔点火システムであって、前記給電開始通知信号には、前記指定情報にて指定された前記無線式点火ユニットの前記ユニット側制御装置をスリープ状態にして前記蓄電部に充電させるスリープ時間を指定するスリープ時間情報と、前記指定情報にて指定された前記無線式点火ユニットの前記ユニット側制御装置が、前記スリープ状態に移行して前記スリープ時間の経過後にウェイクアップして充電が完了している場合は前記充電完了信号を送信する、一連のスリープ充電動作の繰り返し回数を指定する応答繰り返し回数情報と、が含まれており、前記ユニット側制御装置は、前記蓄電部への充電が開始された後、前記充電応答実行部にて実行される一連の前記スリープ充電動作を、前記給電開始通知信号に含まれている前記応答繰り返し回数情報にて指定された回数だけ実行する、打揚煙火用遠隔点火システムである。
次に、本発明の第7の発明は、上記第4の発明に係る打揚煙火用遠隔点火システムであって、前記給電開始通知信号には、前記指定情報にて指定された前記無線式点火ユニットの前記ユニット側制御装置をスリープ状態にして前記蓄電部に充電させるスリープ時間を指定するスリープ時間情報と、前記指定情報にて指定された前記無線式点火ユニットの前記ユニット側制御装置が、前記スリープ状態に移行して前記スリープ時間の経過後にウェイクアップして充電が完了している場合は前記充電完了信号を送信する、一連のスリープ充電動作の繰り返し回数を指定する応答繰り返し回数情報と、が含まれており、前記無線式点火ユニットは、前記第2蓄電部への充電を制御する充電制御部を有しており、前記ユニット側制御装置は、前記充電実行部及び前記充電応答実行部にて、前記充電制御部を動作させて前記第2蓄電部への充電を開始した後、一連の前記スリープ充電動作を、前記給電開始通知信号に含まれている前記応答繰り返し回数情報にて指定された回数だけ実行する、打揚煙火用遠隔点火システムである。
次に、本発明の第8の発明は、上記第1の発明〜第7の発明のいずれか1つに係る打揚煙火用遠隔点火システムであって、前記操作機側送信アンテナは、ループ形状に巻回されて、複数の前記無線式点火ユニットの周囲を囲むように配置されている、打揚煙火用遠隔点火システムである。
次に、本発明の第9の発明は、操作機側送信アンテナと、操作機側受信アンテナと、前記操作機側送信アンテナを介して無線方式で複数の無線式点火ユニットのそれぞれに駆動用エネルギーと制御信号を受け渡して前記操作機側受信アンテナを介して無線方式で複数の前記無線式点火ユニットのそれぞれから応答信号を受け取って複数の前記無線式点火ユニットから離れた遠隔位置に配置された無線式点火操作機と、複数の打揚筒内に収容されているそれぞれの打揚煙火の下方に配置されたそれぞれの発射薬に電気導火線を介して接続された複数の前記無線式点火ユニットと、にて構成された打揚煙火用遠隔点火システムにおける無線式点火ユニットであって、前記操作機側送信アンテナを介して前記無線式点火操作機から無線方式で前記駆動用エネルギーと前記制御信号を受け取るユニット側受信アンテナと、受け取った前記駆動用エネルギーを蓄える蓄電部と、前記蓄電部に蓄えられた前記駆動用エネルギーによって起動されて受け取った前記制御信号に基づいて動作するユニット側制御装置と、前記ユニット側制御装置からの応答信号を無線方式で前記無線式点火操作機に送信するユニット側送信アンテナと、を有し、所定方向に延びる軸をZ軸、前記Z軸に直交する軸をX軸、前記Z軸と前記X軸との双方に直交する軸をY軸とした場合、前記ユニット側受信アンテナは、前記Z軸回りかつ第1磁性体の周囲に、導電線が巻回されたZ軸用受信アンテナと、前記X軸回りかつ第2磁性体の周囲に、導電線が巻回されたX軸用受信アンテナと、前記Y軸回りかつ第3磁性体の周囲に、導電線が巻回されたY軸用受信アンテナと、を有している、無線式点火ユニットである。
次に、本発明の第10の発明は、操作機側送信アンテナと、操作機側受信アンテナと、前記操作機側送信アンテナを介して無線方式で複数の無線式点火ユニットのそれぞれに駆動用エネルギーと制御信号を受け渡して前記操作機側受信アンテナを介して無線方式で複数の前記無線式点火ユニットのそれぞれから応答信号を受け取って複数の前記無線式点火ユニットから離れた遠隔位置に配置された無線式点火操作機と、複数の打揚筒内に収容されているそれぞれの打揚煙火の下方に配置されたそれぞれの発射薬に電気導火線を介して接続された複数の前記無線式点火ユニットと、にて構成された打揚煙火用遠隔点火システムにおける無線式点火操作機であって、前記無線式点火操作機は、操作機側制御装置を有しており、前記操作機側制御装置は、複数の前記無線式点火ユニットの中から特定の前記無線式点火ユニットを指定することを可能とする指定情報を含むとともに前記制御信号の1つである給電開始通知信号を、前記操作機側送信アンテナを介して送信する、指定給電開始部と、前記給電開始通知信号に対する前記無線式点火ユニットからの返答であるとともに前記応答信号の1つである充電完了信号を、前記指定情報にて指定した全ての前記無線式点火ユニットから、前記操作機側受信アンテナを介して受信したか否かを確認する、充電応答確認部と、を有する、無線式点火操作機である。
第1の発明によれば、複数の打揚筒内のそれぞれの発射薬に電気導火線を介して接続された複数の無線式点火ユニットに、(1つの)操作機側送信アンテナから無線方式で駆動用エネルギーと制御信号を受け渡す(送信する)。従って、長くて多数の有線ケーブルが入り乱れることがなく、接続間違いや迷走電流を拾うリスクをより低減することができる。また、複数の無線式点火ユニットは電池を内蔵しておらず、点火の直前に操作機側送信アンテナからの駆動用エネルギーにて動作及び点火するので、点火の順番待ち等、動作が不要な場合における混信や迷走電流等による誤作動を回避することができる。従って、多数の煙火玉(花火玉)を、打揚場所から離れた遠隔地点から遠隔操作によって無線方式で打ち揚げることが可能であり、誤作動の余地なくより高い安全性を確保して打ち揚げることができる。
第2の発明によれば、点火を所望する無線式点火ユニットのみを指定して点火させることができるとともに、指定した全ての無線式点火ユニットが充電完了したことを確認してから点火することができるので、より高い安全性を確保して点火することができる。
第3の発明によれば、指定情報にて指定された無線式点火ユニットのみに充電完了信号の送信をさせるので、混信を抑制し、より高い安全性を確保して点火することができる。
第4の発明によれば、蓄電部を第1蓄電部と第2蓄電部に分けることで、指定情報にて指定された無線式点火ユニットのみに、確実に点火用エネルギーを蓄えさせることができる。従って、より高い安全性を確保して点火することができる。そして、第2蓄電部に充電した無線式点火ユニット(すなわち、指定情報にて指定された無線式点火ユニット)のみに充電完了信号の送信をさせるので、混信を抑制し、より高い安全性を確保して点火することができる。
第5の発明によれば、給電開始通知信号には、スリープ時間情報と応答繰り返し回数情報とが含まれている。つまり、無線式点火操作機から無線式点火ユニットに対して、より速く充電させ、かつ、充電の完了を無駄なく応答させるための、適切なコマンドが含まれている。
第6の発明によれば、ユニット側制御装置は、蓄電部への充電が開始された後、スリープ状態に移行して消費電力を低減するので、蓄電部の充電時間を、より短くすることができる。またユニット側制御装置は、応答繰り返し回数情報にて指定された回数だけ、一連のスリープ充電動作を実行するので、必要以上に送信用の電力を消費することを回避できるとともに、充電の完了を無駄なく応答することができる。
第7の発明によれば、ユニット側制御装置は、第2蓄電部への充電を開始した後、スリープ状態に移行して消費電力を低減するので、第2蓄電部の充電時間を、より短くすることができる。またユニット側制御装置は、応答繰り返し回数情報にて指定された回数だけ、一連のスリープ充電動作を実行するので、必要以上に送信用の電力を消費することを回避できるとともに、充電の完了を無駄なく応答することができる。
第8の発明によれば、例えば複数の無線式点火ユニットを1個所に集めて、その周囲にループ形状の操作機側送信アンテナを配置するだけでよいので、打揚煙火の点火前の準備を、容易に、かつ、より短時間で行うことができる。
操作機側送信アンテナからの駆動用エネルギーと制御信号を受信するためのユニット側受信アンテナは、一般的には指向性があり、操作機側送信アンテナに対するユニット側受信アンテナの向きが適切でない場合、充分に駆動用エネルギーや制御信号を受け取れない可能性がある。しかし、第9の発明によれば、操作機側送信アンテナに対して無線式点火ユニットがどのような向きであっても、充分に駆動用エネルギーや制御信号を受け取ることができる。従って、誤作動の余地なくより高い安全性を確保して点火することができる。
第10の発明の無線式点火操作機によれば、点火を所望する無線式点火ユニットのみを指定して点火させることができるとともに、指定した全ての無線式点火ユニットが充電完了したことを確認してから点火する。従って、多数の煙火玉(花火玉)を、打揚場所から離れた遠隔地点から遠隔操作によって無線方式で打ち揚げ、より高い安全性を確保して打ち揚げることができる。
打揚煙火用遠隔点火システムの全体構成の例(例1A)を示す図である。 打揚煙火用遠隔点火システムの全体構成の例(例1B)を示す図である。 打揚煙火用遠隔点火システムの全体構成の例(例1C)を示す図である。 打揚筒の概略構造と、無線式点火ユニットとの接続の例(例1D)を示す図である。 打揚筒の概略構造と、無線式点火ユニットとの接続の例(例1E)を示す図である。 打揚筒の概略構造と、無線式点火ユニットとの接続の例(例1F)を示す図である。 図4の例に示す無線式点火ユニットの外観の例を示す図である。 図4の例に示す無線式点火ユニットの構造を説明する分解斜視図である。 図4の例に示す無線式点火ユニットのユニット側受信アンテナの外観の例を示す側面図である。 図4の例に示す無線式点火ユニットのユニット側受信アンテナの外観の例を示す斜視図である。 無線式点火ユニットの構成の例(例1G)を示す回路ブロック図である。 無線式点火ユニットの構成の例(例1H)を示す回路ブロック図である。 打揚煙火用遠隔点火システムの無線式点火操作機と無線式点火ユニットの構成の例を示すブロック図である。 無線式点火操作機と無線式点火ユニットの通信及び動作の説明図である。 無線式点火操作機と無線式点火ユニットの事前処理のフローチャートである。 無線式点火操作機と無線式点火ユニットの充電処理のフローチャートである。
以下に本発明を実施するための形態を図面を用いて説明する。なお、無線式点火ユニットの図にX軸とY軸とZ軸が記載されている場合、X軸とY軸とZ軸は互いに直交しており、Z軸方向は無線式点火ユニットの長手方向を示し、X軸方向はZ軸方向に直交する1つの方向を示し、Y軸方向はZ軸方向とX軸方向の双方に直交する方向を示している。
なお、株式会社日本政策投資銀行「花火産業の成長戦略」、2016年7月(平成28年7月)、p.6−10には、音楽にシンクロ等させて多数本の煙火(花火)をシーケンシャルに連続打揚して芸術的な美しさを創出するうえで、点火プログラム実行のための電気着火技術が必須となってきていることが記載されている。近年では、打揚場所から離れた遠隔地点から、多数の煙火玉(花火玉)を遠隔操作によって無線方式で点火し、誤作動の余地なくより高い安全性を確保して点火することができる打揚煙火用遠隔点火システムが所望されている。
●[打揚煙火用遠隔点火システム2A〜2Cの全体構成と配置例(図1〜図3)]
図1〜図3は、打揚煙火用遠隔点火システムの全体構成と配置について、3つの例([例1A]〜[例1C])を示している。図1〜図3に示す打揚煙火用遠隔点火システム2A〜2Cは、いずれも、操作機側送信アンテナ10と、操作機側受信アンテナ20と、中継装置30と、無線式点火操作機40と、複数の無線式点火ユニット110と、にて構成されている。なお、中継装置30は省略してもよいが、本実施の形態の説明では、中継装置30を有する例を説明する。無線式点火操作機40と中継装置30は母線31にて接続され、中継装置30と操作機側送信アンテナ10は補助母線11にて接続され、中継装置30と操作機側受信アンテナ20とは受信補助母線21にて接続されている。
図1〜図3に示すように、打揚煙火用遠隔点火システム2A〜2Cは、打揚筒ユニット200に対して有線で接続された複数の受電ユニット100(図1、図2)または複数の無線式点火ユニット110(図3)と、送電ユニットと、にて構成されている。なお、受電ユニット100は、打揚筒ユニット200に対して有線で接続された複数の無線式点火ユニット110の集合体である。また、送電ユニットは、無線式点火操作機40、中継装置30、操作機側送信アンテナ10、操作機側受信アンテナ20、にて構成されており、無線式点火ユニット110に駆動用エネルギーと制御信号を無線方式にて受け渡す(送信する)。なお、図1の例では、それぞれの無線式点火ユニット110のユニット側受信アンテナ110Aが、別体の平面アンテナにて構成されており、詳細については後述する。
図1〜図3に示すように、打揚筒ユニット200は、煙火玉220、煙火玉220の下方に配置された発射薬230、発射薬230内に配置された点火玉144等を内部に収容している打揚筒210を複数まとめた集合体である。例えば、煙火玉220は管理の識別性を確保するために、打揚グループ毎にまとめられている。そして打揚グループ毎に打揚筒ユニット200が形成され、各打揚筒ユニット200はそれぞれ適切な場所に配置されている。
1個の点火玉144には、電気導火線161を介して1個の無線式点火ユニット110が接続されている。つまり、1本の打揚筒210に対して1つの無線式点火ユニット110が接続されている。それぞれの打揚筒210内のそれぞれの発射薬230には、無線式点火ユニット110から電気導火線161を介して点火される点火玉144が配置されている(図4〜図6参照)。各打揚筒ユニット200の各打揚筒210内の点火玉144に点火するためのシステムが、打揚煙火用遠隔点火システム2A〜2C(図1〜図3)である。
無線式点火操作機40は、例えばパーソナルコンピュータであり、中継装置30と操作機側送信アンテナ10を介して、無線方式にて無線式点火ユニット110に駆動用エネルギー(動作用のエネルギーと点火に必要となるエネルギー)をワイヤレス給電する。そして無線式点火ユニット110は、蓄電部に駆動用エネルギーを蓄電した後、中継装置30と操作機側送信アンテナ10を介して無線式点火操作機40から送信された点火指令信号(制御信号)を受信して、蓄電した点火用エネルギーを用いて点火玉144を点火して、発射薬230に点火する。
無線式点火操作機40は、図1〜図3に示すように、打揚筒ユニット200が設置された打揚場所から離れた遠隔地点に配置され、操作機側制御装置42と、通信部43と、を有している。無線式点火操作機40の操作機側制御装置42は、通信部43と、母線31と、必要に応じて設けられる中継装置30と、補助母線11を介して、操作機側送信アンテナ10に、所定周波数の電流を供給する。これにより、操作機側送信アンテナ10の周囲に磁界が発生し、駆動用エネルギーと制御信号が発信(送信)される。また操作機側制御装置42は、無線式点火ユニット110から無線で送信される応答信号を、操作機側受信アンテナ20と、受信補助母線21と、必要に応じて設けられる中継装置30と、母線31と、通信部43と、を介して受信する。
無線式点火ユニット110は、図11に示すように、ユニット側受信アンテナ110Aと、ユニット側送信アンテナ110Bと、通信部110Cと、ユニット側制御装置110Dと、第1蓄電部110Eと、第2蓄電部110F等を有している。第1蓄電部110Eは、操作機側送信アンテナ10から送信された駆動用エネルギーによって充電され、ユニット側制御装置110Dを起動する電源となる。起動したユニット側制御装置110Dは、操作機側送信アンテナ10から送信された制御信号を、ユニット側受信アンテナ110Aと、通信部110Cと、を介して受信し、制御信号に基づいて第2蓄電部110Fに点火用のエネルギーを充電し、第2蓄電部110Fに充電したエネルギーを電気導火線161に出力する。またユニット側制御装置110Dは、無線式点火操作機40に送信するべき応答信号を、通信部110Cと、ユニット側送信アンテナ110Bを介して、無線方式にて送信する。
中継装置30は、母線31を介して無線式点火操作機40に接続され、補助母線11を介して操作機側送信アンテナ10に接続され、受信補助母線21を介して操作機側受信アンテナ20に接続されている。中継装置30は、同調回路を有しており、無線式点火操作機40と操作機側送信アンテナ10との間、及び無線式点火操作機40と操作機側受信アンテナ20との間、にてインピーダンス変換等の同調を行う。
●[打揚煙火用遠隔点火システムの配置例(図1)]
図1に示す[例1A]は、操作機側送信アンテナ10から無線式点火ユニット110に無線方式で送信する駆動用エネルギーと制御信号を、UHF電波方式とした場合の、打揚煙火用遠隔点火システム2Aの配置の例を示している。この場合の操作機側送信アンテナ10からの電波の周波数は、例えば約100[MHz]〜1[GHz]である。また、操作機側受信アンテナ20が無線式点火ユニット110から無線方式で受信する応答信号の周波数は、例えば約300[MHz]〜3[GHz]であり、かつ、操作機側送信アンテナから送信する電波の周波数と混信しない周波数に設定されている。応答信号の周波数である応答周波数は、例えば、315[MHz]または429[MHz]である。図1に示す例は、見通しがよく電波障害物の無い場所での使用に適しており、操作機側送信アンテナ10をより小型化することが可能であり、遠方まで電波が届くことが見込まれる方式である。
図1に示すように、受電ユニット100は、打揚筒210内の点火玉144に電気導火線161を介して接続された無線式点火ユニット110の集合体であり、打揚筒ユニット200毎に形成されている。受電ユニット100の配置は、受電の効率化のため、離散的に配置されている。受電ユニット100は、複数の無線式点火ユニット110と、これらの無線式点火ユニットを収容するラックS1と、にて構成されている。また、それぞれの無線式点火ユニット110に対応させて、平面アンテナであるユニット側受信アンテナ110Aが別体とされて設けられており、それぞれのユニット側受信アンテナ110Aと無線式点火ユニット110とが有線にて接続されている。
図1に示すように、操作機側送信アンテナ10は、例えば、UHFの周波数帯に適した八木アンテナであり、電波の進行方向が、ユニット側受信アンテナ110A(平面アンテナ)の方向となるように設置されている。また平面アンテナ(例えばレクテナ)であるユニット側受信アンテナ110Aは、操作機側送信アンテナ10からの電波を効率良く受信できる方向となるように設置されている。なお、上記の八木アンテナ及び平面アンテナは、UHF周波数帯にて使用される既存の八木アンテナ及び平面アンテナを利用可能であり、八木アンテナ及び平面アンテナの詳細については説明を省略する。また、操作機側受信アンテナ20は、例えばポール状のアンテナであり、操作機側送信アンテナ10からやや離れた位置に立設されている。
受電ユニット100から操作機側送信アンテナ10までの第1所定距離L1は、例えば0〜4[m]程度である。また、受電ユニット100から中継装置30までの第2所定距離L2は、例えば50[m]程度である。また中継装置30から無線式点火操作機40までの第3所定距離L3は、例えば100〜300[m]程度である。また、受電ユニット100から操作機側受信アンテナ20までの第4所定距離L4は、例えば0〜100[m]程度である。
●[打揚煙火用遠隔点火システムの配置例(図2)]
図2に示す[例1B]は、操作機側送信アンテナ10から無線式点火ユニット110に無線方式で送信する駆動用エネルギーと制御信号を、電磁誘導方式とした場合の、打揚煙火用遠隔点火システム2Bの配置の例を示している。この場合の操作機側送信アンテナ10からの電波の周波数は、例えば約100[kHz]〜500[kHz]である。また、操作機側受信アンテナ20が無線式点火ユニット110から無線方式で受信する応答信号の周波数は、例えば約100[MHz]〜1[GHz]である。応答信号の周波数である応答周波数は、例えば、315[MHz]または429[MHz]である。図2に示す例は、見通しがよくない場所での使用に適しており、複数の受電ユニット100を1個所にまとめられる場所が有り、各打揚筒ユニット200が比較的近い場合に有効であり、操作機側送信アンテナ10が1つで済む。
図2に示すように、受電ユニット100は、打揚筒210内の点火玉144に電気導火線161を介して接続された無線式点火ユニット110の集合体であり、打揚筒ユニット200毎に形成されている。受電ユニット100の配置は、受電の効率化のため、集合的に配置され、1個所にまとめられている。受電ユニット100は、複数の無線式点火ユニット110と、これらの無線式点火ユニットを収容するラックS1と、にて構成されている。
図2に示すように、操作機側送信アンテナ10は、導電線がループ形状に複数回巻回され、受電ユニット100(複数の無線式点火ユニット110)の周囲を囲むように配置(載置)されている。操作機側受信アンテナ20は、例えばポール状のアンテナであり、操作機側送信アンテナ10からやや離れた位置に立設されている。
受電ユニット100から中継装置30までの第2所定距離L2は、例えば50[m]程度である。また中継装置30から無線式点火操作機40までの第3所定距離L3は、例えば100〜300[m]程度である。また、受電ユニット100から操作機側受信アンテナ20までの第4所定距離L4は、例えば0〜100[m]程度である。
●[打揚煙火用遠隔点火システムの配置例(図3)]
図3に示す[例1C]は、操作機側送信アンテナ10から無線式点火ユニット110に無線方式で送信する駆動用エネルギーと制御信号を、電磁誘導方式とした場合の、打揚煙火用遠隔点火システム2Cの配置の例を示している。この場合の操作機側送信アンテナ10からの電波の周波数は、例えば約100[kHz]〜500[kHz]である。また、操作機側受信アンテナ20が無線式点火ユニット110から無線方式で受信する応答信号の周波数は、例えば約100[MHz]〜1[GHz]である。応答信号の周波数である応答周波数は、例えば、315[MHz]または429[MHz]である。図3に示す例は、見通しがよくない場所での使用に適しており、複数の受電ユニット100(図2参照)を1個所にまとめられる場所が無い場合に有効であり、操作機側送信アンテナ10が、打揚筒ユニット200毎に必要である。なお図3に示す配置例では、複数の無線式点火ユニット110は有るが、複数の無線式点火ユニット110をまとめた受電ユニット100(図1、図2参照)は無い。
図3に示すように、無線式点火ユニット110は、打揚筒210内の点火玉144に電気導火線161を介して接続され、接続された打揚筒210の近傍に配置されている。
図3に示すように、操作機側送信アンテナ10は、導電線がループ形状に複数回巻回され、それぞれの打揚筒ユニット200及び当該打揚筒ユニット200の各打揚筒210に接続された複数の無線式点火ユニット110の周囲を囲むように配置(載置)されている。操作機側受信アンテナ20は、例えばポール状のアンテナであり、各操作機側送信アンテナ10からやや離れた位置に立設されている。
打揚筒ユニット200から中継装置30までの第2所定距離L2は、例えば50[m]程度である。また中継装置30から無線式点火操作機40までの第3所定距離L3は、例えば100〜300[m]程度である。また、打揚筒ユニット200から操作機側受信アンテナ20までの第4所定距離L4は、例えば0〜100[m]程度である。
●[打揚筒210と無線式点火ユニット110との接続(図4〜図6)]
図4〜図6は、打揚筒210と無線式点火ユニット110との接続について、3つの例([例1D]〜[例1F])を示しており、以下、順に説明する。
図4に示す[例1D]は、無線式点火ユニット110を打揚筒210の外部に配置した例を示しており、打揚筒210については断面図を示している。図4の例では、無線式点火ユニット110内にユニット側受信アンテナ110A(図2、図3の例の場合)、ユニット側送信アンテナ110Bが収容されている。打揚筒210内には煙火玉220が収容されており、煙火玉220の下方には発射薬230が配置され、発射薬230内には点火玉144が配置されている。なお、図1の例の場合では、ユニット側受信アンテナ110Aは、無線式点火ユニット110とは別体とされた平面アンテナ(例えばレクテナ)となる。
電気導火線161Bの一方端には点火玉144が接続されており、電気導火線161Bの他方端は打揚筒210の外部に引き出されてコネクタ161Cを介して電気導火線161Aの一方端に接続されている。なお、電気導火線161Bは、点火玉144を含んでおり、電気導火線161Bと点火玉144は一体とされている。そして電気導火線161Aの他方端は無線式点火ユニット110に接続されている。なお、電気導火線161は、電気導火線161Aとコネクタ161Cと電気導火線161Bにて構成された電気導火線を示している。また打揚筒210の上端の開口部には、蓋211が設けられている。図4に示す構成は、図1、図2、図3のいずれの場合にも適用可能である。なお、図1の例の場合では、ユニット側受信アンテナ110Aは、無線式点火ユニット110とは別体とされた平面アンテナ(例えばレクテナ)となる。
図5に示す[例1E]は、無線式点火ユニット110を打揚筒210の内部に配置した例を示しており、打揚筒210については断面図を示している。図5の例では、無線式点火ユニット110内にユニット側受信アンテナ110A(図2、図3の例の場合)、ユニット側送信アンテナ110Bが収容されている。打揚筒210内には煙火玉220が収容されており、煙火玉220の下方には発射薬230が配置され、発射薬230内には点火玉144が配置されている。また打揚筒210の下端部には、無線式点火ユニット110を収容するユニット空間210Kが設けられており、当該ユニット空間210Kに無線式点火ユニット110が収容されている。なお、図1の例の場合では、ユニット側受信アンテナ110Aは、無線式点火ユニット110とは別体とされた平面アンテナ(例えばレクテナ)となる。
電気導火線161Bの一方端には点火玉144が接続されており、電気導火線161Bの他方端はコネクタ161Cを介して電気導火線161Aの一方端に接続されている。なお、電気導火線161Bは、点火玉144を含んでおり、電気導火線161Bと点火玉144は一体とされている。そして電気導火線161Aの他方端は無線式点火ユニット110に接続されている。なお、電気導火線161は、電気導火線161Aとコネクタ161Cと電気導火線161Bにて構成された電気導火線を示している。
無線式点火ユニット110のユニット側送信アンテナ110Bには、送信補助アンテナ181Aの一方端が接続され、送信補助アンテナ181Aの他方端はコネクタ181Cを介して送信補助アンテナ181Bの一方端に接続されている。そして送信補助アンテナ181Bの他方端は打揚筒210の外部に引き出されている。なお、送信補助アンテナ181は、送信補助アンテナ181Aとコネクタ181Cと送信補助アンテナ181Bにて構成された送信補助アンテナを示している。また打揚筒210の上端の開口部には、蓋211が設けられている。図5に示す構成は、図1、図2、図3のいずれの場合にも適用可能である(打揚筒ユニット200を受電ユニット100とみなす)。なお、図1の例の場合では、ユニット側受信アンテナ110Aは、無線式点火ユニット110とは別体とされた平面アンテナ(例えばレクテナ)となる。なお、図6に示すように、ユニット側受信アンテナ110Aを打揚筒210の外周面に設けるようにしてもよい。
図6に示す[例1F]は、無線式点火ユニット110を打揚筒210の外部に配置した例を示しており、打揚筒210については断面図を示している。図6の例では、無線式点火ユニット110内にユニット側送信アンテナ110Bが収容されており、ユニット側受信アンテナ110Aが打揚筒210の外周面に設けられた例(図2、図3の例の場合)を示している。打揚筒210内には煙火玉220が収容されており、煙火玉220の下方には発射薬230が配置され、発射薬230内には点火玉144が配置されている。なお、図1の例の場合では、ユニット側受信アンテナ110Aは、無線式点火ユニット110とは別体とされた平面アンテナ(例えばレクテナ)となる。
電気導火線161Bの一方端には点火玉144が接続されており、電気導火線161Bの他方端は打揚筒210の外部に引き出されてコネクタ161Cを介して電気導火線161Aの一方端に接続されている。なお、電気導火線161Bは、点火玉144を含んでおり、電気導火線161Bと点火玉144は一体とされている。そして電気導火線161Aの他方端は無線式点火ユニット110に接続されている。なお、電気導火線161は、電気導火線161Aとコネクタ161Cと電気導火線161Bにて構成された電気導火線を示している。
ユニット側受信アンテナ110A(X軸用受信アンテナ117X、Y軸用受信アンテナ117Y、Z軸用受信アンテナ117Z)は、打揚筒210の外周面に設けられており、それぞれ導電線にて無線式点火ユニット110に接続されている。また打揚筒210の上端の開口部には、蓋211が設けられている。図6に示す構成は、図1、図2、図3のいずれの場合にも適用可能である(打揚筒ユニット200を受電ユニット100とみなす)。なお、図1の例の場合では、ユニット側受信アンテナ110Aは、無線式点火ユニット110とは別体とされた平面アンテナ(例えばレクテナ)となる。
●[無線式点火ユニット110の外観と構造の例(図7〜図10)]
次に図7〜図10を用いて、無線式点火ユニット110の外観及び構造について説明する。なお、以下では、図3の例に示す打揚煙火用遠隔点火システム2Cにおいて、ユニット側受信アンテナ110Aを収容している無線式点火ユニット110(図4に示す無線式点火ユニット110)を例として説明する。
図7に示すように、無線式点火ユニット110は、筐体となる筒状の外ケース112と、外ケース112内に収容されている内ケース113と、外ケース112の一方端の側に接続されたキャップ114と、電気導火線161A及びコネクタ161Cと、を有している。
内ケース113は円筒状の形状を有しており、図8〜図10に示すように、外周面には、ユニット側受信アンテナ110Aを構成しているX軸用受信アンテナ117X、Y軸用受信アンテナ117Y、Z軸用受信アンテナ117Zが設けられている。そして内ケース113は、図7及び図8に示すように、外ケース112内に収容されている。
図9及び図10に示すように、所定方向(この場合、内ケース113の長手方向の軸線方向であって、無線式点火ユニットの長手方向の軸線方向)に延びる軸をZ軸、Z軸に直交する軸をX軸、Z軸とX軸との双方に直交する軸をY軸、に設定する。この場合、Z軸用受信アンテナ117Zは、図8〜図10に示すように、Z軸回りかつ第1磁性体(図8に示す筒状の磁性体115)の周囲に導電線が巻回されて構成されている。同様に、X軸用受信アンテナ117Xは、図8〜図10に示すように、X軸回りかつ第2磁性体(図8に示す筒状の磁性体115)の周囲に導電線が巻回されて構成されている。同様に、Y軸用受信アンテナ117Yは、図8〜図10に示すように、Y軸回りかつ第3磁性体(図8に示す筒状の磁性体115)の周囲に導電線が巻回されて構成されている。なお図8において、磁性体115(第1〜第3磁性体)は、例えばシート状あるいは筒状であり、磁性体115がシート状の場合では、磁性体115が内ケース113の外周面に巻回されて筒状とされている。
X軸用受信アンテナ117Xは、種々の方向に磁界を発生させる操作機側送信アンテナ10(図1〜図3参照)からのX軸方向の磁界に対して、ユニット側制御装置110Dの駆動用エネルギー(点火用エネルギーを含む)と制御信号を効率よく受け取ることができるアンテナである。同様にY軸用受信アンテナ117Yは、操作機側送信アンテナ10(図1〜図3参照)からのY軸方向の磁界に対して、ユニット側制御装置110Dの駆動用エネルギー(点火用エネルギーを含む)と制御信号を効率よく受け取ることができるアンテナである。同様にZ軸用受信アンテナ117Zは、操作機側送信アンテナ10(図1〜図3参照)からのZ軸方向の磁界に対して、ユニット側制御装置110Dの駆動用エネルギー(点火用エネルギーを含む)と制御信号を効率よく受け取ることができるアンテナである。
外ケース112は、図8に示すように、円筒状の形状を有している。外ケース112の軸方向の一方端の側には、キャップ114を接続するための接続部112Aが設けられ、他方端の側には、内ケース113(及びユニット側受信アンテナ110A)を挿通するための開口部112Bが設けられている。また、外ケース112(または内ケース113)には、表示部112Lがケーブル等にて接続されている。表示部112Lには、例えば、後述する指定情報(無線式点火ユニットのそれぞれに割り付けられた識別情報)が記載されている。なお、表示部112Lは省略されていてもよい。
キャップ114は、図8に示すように、円筒状の形状を有しており、軸方向の一方端の側は蓋部114Aにて塞がれており、他方端の側には、電子回路120を挿入するための開口部114Bが設けられている。そして開口部114Bは、外ケース112の接続部112Aに接続される。
電子回路120は、図8に示すように、ユニット側制御装置110D、通信部110C、第1蓄電部110E、第2蓄電部110F、ユニット側送信アンテナ110B等を有し、キャップ114内に収容される。また後述するように、第2蓄電部110Fには、スイッチ等を介して電気導火線161Aが接続される。
なお、図5に示す無線式点火ユニットの場合では、ユニット側送信アンテナ110Bに、送信補助アンテナ181A及びコネクタ181Cが接続される。また図6に示す無線式点火ユニットの場合では、ユニット側受信アンテナ110Aが、打揚筒210の外周面に取り付けられる。
なお図8は、送信補助アンテナ181Aにおけるコネクタ181Cとは反対側の端部を、ユニット側送信アンテナ110Bに直接接続した例を示しているが、直接接続しなくてもよい。例えば、送信補助アンテナ181Aにおけるコネクタ181Cとは反対側の端部を、ユニット側送信アンテナ110Bの近傍における外ケース112の外周面やキャップ114の外周面に取り付けるようにしてもよい。また、ユニット側送信アンテナ110Bの近傍における外ケース112やキャップ114の外周面に、金属やカーボン等の薄板状あるいは薄膜状の導電体を、外ケース112やキャップ114の軸方向(長手方向)あるいは周方向に沿って貼り付け、当該金属やカーボン等に、送信補助アンテナ181Aにおけるコネクタ181Cとは反対側の端部を接続するようにしてもよい。
以上の説明では、X軸用受信アンテナ117X、Y軸用受信アンテナ117Y、Z軸用受信アンテナ117Zを、それぞれ円筒状に形成し、円筒軸線に沿って重ならないように隣り合わせて配置した例を説明した。しかし、X軸用受信アンテナ117X、Y軸用受信アンテナ117Y、Z軸用受信アンテナ117Zは、円筒状でなくてもよい。例えば立方体(6面体)の対向する3組の面のそれぞれに、平面状の磁性体と平面状のコイル(例えば図9、図10に示すX軸用受信アンテナ117Xのコイル)を配置してもよい。つまり、立方体の対向する3組の面のそれぞれを、X軸用受信アンテナ117X、Y軸用受信アンテナ117Y、Z軸用受信アンテナ117Zとすることもできる。この場合、ユニット側受信アンテナを、よりコンパクトに構成することができる。また、当該立方体のユニット側受信アンテナの内部に、電子回路120を収容させた場合、無線式点火ユニットを、さらにコンパクトにすることができる。なお、立方体のユニット側受信アンテナの内部に、電子回路120を収容させた場合、ユニット側送信アンテナを立方体の外側に突出させておくと(あるいは、当該立方体の外部に送信補助アンテナを引き出しておくと)、より好ましい。
●[無線式点火ユニットの電子回路120の詳細[例1G](図11)]
次に図11の[例1G]に示す回路ブロック図を用いて、電子回路120(図7、図8参照)の詳細について説明する。なお図11は、ユニット側受信アンテナ110A、ユニット側送信アンテナ110B、電子回路120(通信部110C、ユニット側制御装置110D、第1蓄電部110E、第2蓄電部110Fを含む)、電気導火線161、点火玉144、の接続を示す回路ブロック図である。
●[ユニット側受信アンテナ110Aと、ユニット側送信アンテナ110B(図11)]
ユニット側受信アンテナ110Aは、X軸用受信アンテナ117X、Z軸用受信アンテナ117Z、Y軸用受信アンテナ117Y、にて構成されている。X軸用受信アンテナ117Xは、可変コンデンサ等にて構成された同調回路121を介して3軸合成回路124に接続されている。同様に、Z軸用受信アンテナ117Zは、可変コンデンサ等にて構成された同調回路122を介して3軸合成回路124に接続されている。同様に、Y軸用受信アンテナ117Yは、可変コンデンサ等にて構成された同調回路123を介して3軸合成回路124に接続されている。このように、X軸用受信アンテナ117X、Z軸用受信アンテナ117Z、Y軸用受信アンテナ117Yのそれぞれは、導電線111が、同調回路121、122、123、のそれぞれに接続されている。そして、同調回路121、122、123、のそれぞれが、3軸合成回路124に接続されている。
ユニット側送信アンテナ110Bは、例えば電子回路120の電子回路基板(絶縁体)にプリントされた数[cm]程度の導電体であるアンテナ部182にて構成されている。そしてアンテナ部182は、配線パターン153(または導電線)にて送信回路134に接続されている。また、CPU131が応答信号を送信する場合、CPU131からの応答信号は、変調回路133及び送信回路134を経由して配線パターン153(または導電線)を介してユニット側送信アンテナ110Bから送信される。
●[通信部110C(図11)]
通信部110Cは、上記の同調回路121、122、123と、上記の3軸合成回路124と、検波・復調回路125と、上記の変調回路133と、上記の送信回路134等にて構成されている。
同調回路121、122、123、のそれぞれは、対応するX軸用受信アンテナ117X、Z軸用受信アンテナ117Z、Y軸用受信アンテナ117Y、の共振周波数を調整するための可変コンデンサ等にて構成されている。
3軸合成回路124は、CPU131からの合成回路制御信号154に基づいて、X軸用受信アンテナ117X、Z軸用受信アンテナ117Z、Y軸用受信アンテナ117Y、から同調回路121、122、123を介して入力される駆動用エネルギー(回路動作用エネルギーや点火用エネルギー)や制御信号を合成する。そして3軸合成回路124は、経路151から制御信号を出力し、経路152から駆動用エネルギーを出力する。なお、経路151は、受信した制御信号を取り込むルートであり、経路152は、受け取った駆動用エネルギーを整流、蓄電、定電圧化するルートである。
検波・復調回路125は、経路151から入力された信号の中から制御信号を抽出してCPU131に出力する。
変調回路133は、CPU131から出力された応答信号を、所定周波数の信号(この場合、100[MHz]〜1[GHz]中において設定された周波数)に変換して送信回路134に出力する。
送信回路134は、変調回路133から入力された信号を、配線パターン153及びユニット側送信アンテナ110Bを介して、無線方式にて送信する。
●[第1蓄電部110E(図11)]
第1蓄電部110Eは、第1コンデンサ127を有している。第1コンデンサ127には、整流回路126、レギュレータ128、充電スイッチ135等が接続されている。
整流回路126は、例えばダイオードであり、経路152から入力された駆動用エネルギーを整流して第1コンデンサ127及びレギュレータ128に出力する。
第1コンデンサ127は、整流回路126から出力されて整流された駆動用エネルギーを蓄え、蓄えたエネルギーをレギュレータ128及び充電スイッチ135に向けて出力する。
レギュレータ128は、定電圧回路であり、整流回路126及び第1コンデンサ127から供給されたエネルギーを一定電圧に変換してCPU131へ供給する。つまり、第1コンデンサ127とレギュレータ128が、CPU131等の電子回路の電源となる。
●[第2蓄電部110F(図11)]
第2蓄電部110Fは、第2コンデンサ136を有している。第2コンデンサ136には、CPU131から制御される充電スイッチ135(充電制御部に相当)及び点火スイッチ138が接続されており、一方端がCPU131に接続された蓄電状態検出回路137の他方端が接続されている。また点火スイッチ138の先には、電気導火線161の一方端が接続されている。そして電気導火線161の他方端には、点火回路141を有する点火玉144が接続されている。
第2コンデンサ136は、充電スイッチ135が短絡状態かつ点火スイッチ138が開放状態に制御されると、経路152の整流回路126から出力されて整流された駆動用エネルギーを、点火用エネルギーとして蓄える。そしてCPU131は、蓄電状態検出回路137からの検出信号に基づいて、第2コンデンサ136の充電が完了したか否かを検出することができる。そして第2コンデンサ136は、充電スイッチ135が開放状態かつ点火スイッチ138が短絡状態に制御されると、蓄えている点火用エネルギーを、電気導火線161を介して点火回路141に供給して点火玉144を点火させる。
●[点火玉144(図11)]
点火玉144は、点火回路141、電橋線142、非火薬点火剤143等を有し、電気導火線161Bと一体とされている。点火回路141は、点火スイッチ138が短絡状態にされると、第2蓄電部110F(第2コンデンサ136)から点火用エネルギーが供給されて電橋線142を通電する。電橋線142は、例えば、白金−イリジウム線等で形成されて、非火薬点火剤143内に配置されている。電橋線142は、通電された点火用エネルギー(電気エネルギー)を熱エネルギーに変換して電橋線142の近傍の非火薬点火剤143を発火させて非火薬点火剤143に点火する。
発射薬230(図1〜図6参照)の組成は、例えば、Al、CuO、S、B等で構成されており、非火薬点火剤143の組成は、例えば、C63NO4Pb、KMnO4、B、BaCrO4等で構成されている。非火薬点火剤143が点火されると発射薬230が点火される。発射薬230が点火されると、テルミット反応によって、高熱・高温(例えば2000[℃]〜3000[℃]程度)の水蒸気膨張圧を発生させ、煙火玉220を打ち揚げる。
●[ユニット側制御装置110D(図11)]
ユニット側制御装置110Dは、CPU131が相当している。CPU131には、レギュレータ128から電源が供給され、検波・復調回路125から制御信号が入力され、蓄電状態検出回路137から検出信号が入力され、ID記憶装置132から指定情報を読み出すことができる。またCPU131は、応答信号を送信する場合は変調回路133に向けて応答信号を出力し、充電スイッチ135及び点火スイッチ138の開閉を制御する。またCPU131は、充電実行部131Aと充電応答実行部131Bとを有している。なお、充電実行部131A、充電応答実行部131Bについては後述する。
ID記憶装置132には、それぞれの無線式点火ユニットに固有の識別情報である指定情報が記憶されている。なお、図11の例ではID記憶装置132がCPU131とは別に構成されている例を示したが、これに限定されるものではなく、ID記憶装置132がCPU131に内蔵されていてもよい。
また、CPU131は記憶手段を有しており、当該記憶手段には、CPU131の動作を制御するプログラムが記憶されている。
●[図11の電子回路120から第2蓄電部110Fを省略した電子回路120Bの詳細[例1H](図12)]
なお、図11に示す電子回路120を、図12に示す電子回路120Bのように構成してもよい。図12に示す電子回路120Bは、図11に示す電子回路120から第2蓄電部110F(第2コンデンサ136)、充電スイッチ135が省略され、蓄電状態検出回路137が第1蓄電部110E(第1コンデンサ127)に接続されている。図12に示す電子回路120Bでは、第1蓄電部110E(第1コンデンサ127)に蓄えられたエネルギーは、CPU131等の回路動作用エネルギーであり、かつ、点火玉144を点火するための点火用エネルギーとなる。
図12に示す電子回路120Bでは、充電スイッチ135(図11参照)及び第2コンデンサ136(図11参照)を有していないので、CPU131から点火用エネルギーの充電の実行と停止を制御できない。第1蓄電部110E(第1コンデンサ127)は、CPU131等の回路動作用エネルギーの蓄電部と点火用エネルギーの蓄電部とを兼用している。CPU131は、蓄電状態検出回路137からの検出信号に基づいて、点火玉144を点火できるエネルギーが第1蓄電部110Eに充電されたか否かを検出することができる。またCPU131は、充電応答実行部131Bを有している。なお、充電応答実行部131Bについては後述する。
●[打揚煙火用遠隔点火システム2Aのブロック構成(図13)]
以上に説明した中で、図3の例に示す打揚煙火用遠隔点火システム2Cを、図4に示す打揚筒210と図11に示す無線式点火ユニット110にて構成した場合のブロック構成を図13に示す。
●[無線式点火操作機40の構成(図13)]
無線式点火操作機40は、例えばパーソナルコンピュータであり、操作機側制御装置42(例えばCPU)と、通信部43と、入力部44(例えばキーボードやマウス)と、記憶装置45(例えばHard Disk Drive)と、表示装置46(例えば液晶モニタ)等を有している。記憶装置45には、後述する処理を実行するためのプログラム等が格納されており、表示装置46は、無線式点火操作機40の動作状態等を表示する。
操作機側制御装置42は、駆動用エネルギーや制御信号を送信する場合、入力部44から入力された指示に基づいて、電源49から供給される電力を用いて、通信部43と中継装置30と操作機側送信アンテナ10を介して無線方式にて駆動用エネルギーや制御信号を送信する。無線方式にて駆動用エネルギーを送信することで、無線式点火操作機40は、無線式点火ユニット110をワイヤレス給電する。また無線方式にて制御信号を送信することで、無線式点火操作機40は、無線式点火ユニット110に充電の開始や点火の実行等を指示する。
また操作機側制御装置42は、応答信号を受信する場合、操作機側受信アンテナ20と中継装置30と通信部43を介して、無線方式にて無線式点火ユニット110から応答信号を受信する。また操作機側制御装置42は、指定給電開始部42Aと、充電応答確認部42Bとを有している。なお、指定給電開始部42Aと充電応答確認部42Bについては後述する。
●[無線式点火ユニット110の構成(図13)]
無線式点火ユニット110は、ユニット側受信アンテナ110A、ユニット側送信アンテナ110B、通信部110C、ユニット側制御装置110D、第1蓄電部110E、第2蓄電部110F等を有している。
無線式点火操作機40から送信された駆動用エネルギーは、ユニット側受信アンテナ110Aと通信部110Cと整流回路126を介して第1蓄電部110Eに蓄電(充電)される。第1蓄電部110Eに蓄電された駆動用エネルギーは、レギュレータ128を介して、ユニット側制御装置110D等の電子回路の電源として供給される。また無線式点火操作機40から送信された制御信号は、ユニット側受信アンテナ110Aと通信部110Cと経路151を介してユニット側制御装置110Dに入力される。電源が供給されたユニット側制御装置110Dは、入力された(受信した)制御信号に基づいて、充電スイッチ135や点火スイッチ138を制御し、通信部110Cとユニット側送信アンテナ110Bを介して、無線方式にて応答信号を送信する。
第2蓄電部110Fは、点火用エネルギーの蓄電部であり、ユニット側制御装置110Dが充電スイッチ135を短絡状態かつ点火スイッチ138を開放状態に制御した場合、整流回路126及び第1蓄電部110Eから駆動用エネルギーが供給され、当該エネルギーを点火用エネルギーとして蓄電(充電)する。また第2蓄電部110Fは、ユニット側制御装置110Dが充電スイッチ135を開放状態かつ点火スイッチ138を短絡状態に制御した場合、電気導火線161を介して点火玉144を点火して発射薬230に点火し、煙火玉220を打揚筒210から打ち揚げる。
●[打揚煙火の無線式遠隔点火方法(図1、図4、図11)]
次に、図1、図4、図11に示す構成における、打揚煙火の遠隔点火準備・実行の各ステップを、以下の(a)〜(h)の各ステップ及び図1、図4、図11を用いて説明する。
<準備(設置)>モード
(a)打揚筒設置ステップ。
(b)点火玉設置ステップ。
(c)操作機側送信アンテナ設置ステップ。
(d)操作機側受信アンテナ設置ステップ。
<実行(給電)>モード
(e)給電開始通知信号送信ステップ。
(f)充電完了信号応答ステップ。
<実行(点火)>モード
(g)点火指令信号送信ステップ。
(h)点火ステップ。
打揚煙火の遠隔点火準備・実行の各ステップは、図1の例における打揚筒ユニット200毎に、上記の<準備(設置)>モード、<実行(給電)>モード、<実行(点火)>モード、の3つのモードのいずれかに含まれる。現場での作業(打揚筒ユニット200の周囲で行う作業)は、<準備(設置)>モードでのみ行う。<実行(給電)>モードと<実行(点火)>モードは、打揚筒ユニット200の周囲から作業者を撤収させて、遠隔位置の無線式点火操作機40を用いて作業する。以下、各ステップの概略を説明する。
(a)打揚筒設置ステップでは、図1に示すように、打揚場所に、各打揚筒ユニット200を設置する。この時点では、打揚筒210内には、発射薬230、点火玉144、煙火玉220は、まだ打揚筒210内に入れられていない。
(b)点火玉設置ステップでは、図4に示すように、発射薬230と点火玉144(電気導火線161Bと一体とされている)を収容した状態の容器を打揚筒210内に配置して、電気導火線161Bとコネクタ161Cを打揚筒210の外部に引き出す。引き出したコネクタ161Cに、無線式点火ユニット110の電気導火線161Aを接続する。打揚筒210内に煙火玉220を配置し、打揚筒210の上端部に蓋211を取り付ける。そして各無線式点火ユニット110と、平面アンテナであるユニット側受信アンテナ110Aとを接続し、ユニット側受信アンテナ110A(平面アンテナ)の平面の向きを、操作機側送信アンテナ10の方向を向くように調整する。
(c)操作機側送信アンテナ設置ステップでは、図1に示すように、打揚場所(打揚筒ユニット200を設置した場所)から第1所定距離L1だけ離れた位置に、操作機側送信アンテナ10を設置する。また図1に示すように、中継装置30を、打揚場所から第2所定距離L2だけ離れた位置に設置し、中継装置30と操作機側送信アンテナ10を補助母線11で接続する。また図1に示すように、無線式点火操作機40を、中継装置30から第3所定距離L3だけ離れた位置に設置し、無線式点火操作機40と中継装置30を母線31で接続する。
(d)操作機側受信アンテナ設置ステップでは、図1に示すように、打揚場所から第4所定距離L4だけ離れた位置に、操作機側受信アンテナ20を設置する。そして図1に示すように、中継装置30と操作機側受信アンテナ20を受信補助母線21で接続する。
(e)給電開始通知信号送信ステップでは、無線式点火操作機40から、操作周波数にて、駆動用エネルギーと制御信号を、中継装置30と操作機側送信アンテナ10を介して、複数の無線式点火ユニット110に向けて無線方式にて送信する(受け渡す)。なお、操作周波数は、図1と、図2及び図3と、では異なる周波数である。また制御信号は、この場合給電開始通知信号である。また、駆動用エネルギーは、無線式点火ユニット110の電子回路120(図11参照)の回路動作用エネルギー(電源)、及び点火用エネルギー(電源)であり、制御信号は、当該電子回路120の動作状態(処理や制御)を指示するコマンドである。
(f)充電完了信号応答ステップでは、それぞれの無線式点火ユニット110の電子回路120(図11参照)が、無線方式にて駆動用エネルギーと制御信号を、ユニット側受信アンテナ110A(図11参照)を介して受信し、駆動用エネルギーの充電を行う。駆動用エネルギー(回路動作用エネルギー)が充分蓄えられると電子回路120のユニット側制御装置110D(図11参照)が起動される。ユニット側制御装置110D(図11参照)が起動されると、受信した制御信号(この場合、給電開始通知信号)に基づいて、点火用エネルギーの充電を開始する。そして点火用エネルギーの充電が完了すると、ユニット側制御装置110D(図11参照)は、応答信号(この場合、充電完了信号)を、通信部110C(図11参照)とユニット側送信アンテナ110B(図11参照)を介して無線方式にて送信する。
(g)点火指令信号送信ステップでは、操作機側受信アンテナ20と中継装置を介して無線方式にて応答信号(この場合、充電完了信号)を受信した無線式点火操作機40が、上記の操作周波数にて、制御信号(この場合、点火指令信号)を、中継装置30と操作機側送信アンテナ10を介して無線方式にて送信する、
(h)点火ステップでは、ユニット側受信アンテナ110Aを介して制御信号を受信した無線式点火ユニット110のユニット側制御装置110D(図11参照)が、充電した駆動用エネルギー(点火用エネルギー)を用いて、点火玉144に点火し、発射薬230に点火させ、煙火玉220を打ち揚げる。なお、制御信号は、この場合、点火指令信号である。
●[無線式点火操作機40と無線式点火ユニット110との通信(図14)]
次に、図14を用いて、図1、図4、図11に示す構成において、上述した「(e)給電開始通知信号送信ステップ」と、「(f)充電完了信号応答ステップ」の通信動作を説明する。図14は、無線式点火操作機40と複数の無線式点火ユニット110(001)〜110(027)(図1の例1Aでは、無線式点火ユニット110は27個が使用されている)との間で行われる通信の例を時系列的に示している。以下、図14に示す通信を順に説明する。
給電開始の際、無線式点火操作機40(操作機側制御装置42)は、操作機側送信アンテナ10を介して、駆動用エネルギーと制御信号を送信する。この場合の制御信号は、給電開始通知信号CAR(複数の制御信号の中の1つ)であり、給電開始通知信号CARには、指定情報とスリープ時間情報と応答繰り返し回数情報等が含まれている。
指定情報は、無線式点火ユニット毎に割付けられた識別情報であり、各無線式点火ユニット110内のID記憶装置132(図11参照)には、それぞれ異なる指定情報が記憶されている。例えば、無線式点火ユニット110(001)〜110(027)のそれぞれのID記憶装置132には、001〜027のそれぞれの値が、指定情報として記憶されている。給電開始通知信号CARに含まれている指定情報には、今回の打ち揚げに使用する煙火玉に対応する無線式点火ユニット110を指定する単数または複数の指定情報が含まれている。この例では、無線式点火ユニット110(001)〜110(027)の全てを指定情報にて指定した例を説明する。
スリープ時間情報は、指定情報にて指定された無線式点火ユニット110のユニット側制御装置110Dを、点火用エネルギーを充電する際にスリープ状態にする時間である。指定情報にて指定されたユニット側制御装置110Dは、点火用エネルギーの充電を開始すると、スリープ時間情報に基づいたスリープ時間の間、スリープ状態に移行し、スリープ時間が経過するとスリープ状態からウェイクアップして動作を再開する。スリープ時間は、図11に示す第1蓄電部110E、第2蓄電部110Fの容量、種類、充電時間、数などに応じた適切な時間が設定されている。
応答繰り返し回数情報は、指定情報にて指定された無線式点火ユニット110のユニット側制御装置110Dであって、スリープ時間が経過してウェイクアップしたユニット側制御装置110Dの、応答信号(充電完了信号)の送信の繰り返し回数である。応答繰り返し回数情報は、例えば「1」以上の数であり、適切な値が設定される。指定情報にて指定されたユニット側制御装置110Dは、スリープ状態からウェイクアップすると、点火用エネルギーの充電が完了している場合、送信繰り返し回数が応答繰り返し回数に達していなければ、充電完了信号を1回送信し、送信繰り返し回数をカウントして再度スリープ状態に移行する。
給電開始通知信号CARを受信した各無線式点火ユニット110(001)〜110(027)のそれぞれは、受信した給電開始通知信号CARに含まれている指定情報と、自身のID記憶装置132に記憶されている指定情報とが一致すると、第2蓄電部110F(図11参照)の充電を開始して、無線式点火操作機40に対して応答信号の1つである充電開始信号ACKを送信する。なお、それぞれの無線式点火ユニット110(001)〜110(027)からの充電開始信号ACKには、それぞれのID記憶装置132(図11参照)に記憶されている指定情報が含まれている。充電開始信号ACK001〜ACK027を受信した無線式点火操作機40は、充電開始信号ACKに含まれている指定情報に基づいて、それぞれの充電開始信号ACKが、どの無線式点火ユニットからの充電開始信号ACKであるかを認識できる。
なお、1度の給電開始通知信号CARに対して、全ての無線式点火ユニット110(001)〜110(027)が充電開始信号ACKを返すことになるが、混信を回避する必要がある。そこで、各無線式点火ユニット110は、例えば給電開始通知信号CARの受信タイミングから自身の指定情報の値に対応する待機時間をもって、充電開始信号ACKを送信する。このようにすることで、各無線式点火ユニット110からの充電開始信号ACKの送信タイミングがずれ、混信が生じない。
図14に示す例では、無線式点火ユニット110(001)〜110(027)が、それぞれの指定情報の値に応じた待機時間の間、待ってから充電開始信号ACKを送信する例を示している。例えば無線式点火ユニット110(001)の待機時間は、1*Td[ms]、無線式点火ユニット110(002)の待機時間は、2*Td[ms]・・という具合に待機時間を設定する。なお「Td」は、待機時間を設定するための定数であり、適切な値が設定されている。
無線式点火操作機40は、給電開始通知信号CARに含ませた指定情報にて指定した全ての無線式点火ユニット110から充電開始信号ACKを受信することで、指定情報にて指定した全ての無線式点火ユニット110にて充電が開始されたことを認識できる。
無線式点火ユニット110(001)〜110(027)のそれぞれのユニット側制御装置110Dは、充電開始信号ACKを送信した後、スリープ状態へ移行する。図14の例では、スリープ時間情報にて指定されたスリープ時間が「T秒」である例を示している。図14に示すように、無線式点火ユニット110(001)は充電開始信号ACK001を送信した後、T秒間のスリープ状態に移行する。同様に、無線式点火ユニット110(002)は充電開始信号ACK002を送信した後、T秒間のスリープ状態に移行し、無線式点火ユニット110(027)は充電開始信号ACK027を送信した後、T秒間のスリープ状態に移行する。図14の例では、スリープ状態であることを「SLP」とともに点線で示している。図14の例では、充電開始信号ACK001〜ACK027の送信タイミングがずれることで、各無線式点火ユニット110におけるスリープ状態への移行タイミングもずれることを示している。
なお、給電開始通知信号CARの後の充電は、図11において、充電スイッチ135が短絡状態とされることで、第1蓄電部110E、第2蓄電部110Fの双方に対して行われる。後述するが、最初は事前処理のため、充電スイッチ135が開放状態とされ、第1蓄電部110Eのみが充電される。そして第1蓄電部110Eの充電により、ユニット側制御装置110D等の動作が可能となり、充電の事前処理が行われる。図14の例においては、充電開始信号ACKを送信した後、第2蓄電部110Fの充電を開始すると説明したが、当該充電が開始されるのは、後述する事前処理を行った後となる。そして無線式点火ユニット110がスリープ状態に移行している間は、ユニット側制御装置110D等の動作が行われないため、最低限のスリープ電力の消費のみで充電が継続されることになる。
無線式点火ユニット110(001)〜110(027)は、スリープ状態に移行した後、T秒の経過後にウェイクアップし、図11における蓄電状態検出回路137からの検出信号に基づいて第2蓄電部110Fの充電が完了したか否かを確認する。そして無線式点火ユニット110(001)〜110(027)のそれぞれは、自身の第2蓄電部110Fの充電が完了していた場合、応答信号の1つである充電完了信号FINC001〜FINC027のそれぞれを送信する。
図14に示す例では、無線式点火ユニット110(001)は、時点te001において第2蓄電部の充電が完了しており、最初のスリープ状態への移行を開始してT秒が経過してウェイクアップした後、充電完了信号FINC001を送信している状態を示している。無線式点火ユニット110(001)のユニット側制御装置110Dは、充電完了信号FINC001を送信した後、再度スリープ状態へと移行する。充電完了後もスリープ状態に移行することで、極力電力消費を避け、第2蓄電部110Fへの蓄電量を維持する。なお、無線式点火ユニット110(002)と無線式点火ユニット110(027)については、時点te001では第2蓄電部への充電が完了しておらず、最初のウェイクアップの際には、充電完了信号FINCを送信せず、再びスリープ状態に移行した例を示している。図14に示す例では、無線式点火ユニット110(002)は、時点te002にて第2蓄電部110Fへの充電が完了している。また無線式点火ユニット110(027)は、時点te027にて第2蓄電部110Fへの充電が完了している。そして図14に示す例では、無線式点火ユニット110(002)、110(027)が、その後のウェイクアップ時に充電完了信号FINC002、充電完了信号FINC027を送信している例を示している。
各無線式点火ユニット110(001)〜110(027)は、2回目のスリープ状態への移行の後、それぞれ再度T秒の経過後にウェイクアップして第2蓄電部110Fの充電状態を確認する。図14に示す例では、2回目のウェイクアップの際には、無線式点火ユニット110(001)(時点te001にて充電完了)、無線式点火ユニット110(002)(時点te002にて充電完了)が、第2蓄電部110Fの充電が完了している。従って、無線式点火ユニット110(001)と無線式点火ユニット110(002)は、2回目のウェイクアップの際、それぞれ充電完了信号FINC001、充電完了信号FINC002を送信してスリープ状態へ移行する。なお、無線式点火ユニット110(027)は、2回目のウェイクアップの際、まだ第2蓄電部110Fへの充電が完了していない(時点te027で充電完了)。従って、無線式点火ユニット110(027)は、2回目のウェイクアップの際も充電完了信号FINCを送信することなくスリープ状態へと移行する。
図14に示す例において、無線式点火ユニット110(001)は、1回目のウェイクアップの際に充電完了信号FINC001を送信しており、2回目以降のウェイクアップの際に充電完了信号FINC001を送信することは、必ずしも必要ではない。しかし、無線式点火操作機40が全ての無線式点火ユニット110(001)〜110(027)が充電完了したことを確実に認識するために、2回目以降のウェイクアップの際にも充電完了信号FINC001を送信させている。特に、早期に充電が完了した無線式点火ユニット110は、ワイヤレス充電に有利な環境(操作機側送信アンテナ10に近い等)にあると考えられ、応答信号の送信による電力消費が増えても、すぐに充電量が補充されると考えられるため、ウェイクアップ毎に毎回送信しても、特に問題は無い。ただし、第2蓄電部110Fの容量が比較的小さい場合などには、一度、充電完了信号FINCを送信した無線式点火ユニット110は、その後のウェイクアップの際、充電完了信号FINCの送信を行わないようにしてもよい。
図14に示す例では、3回目のウェイクアップの時点までに、各無線式点火ユニット110(001)〜110(027)で第2蓄電部110Fの充電が完了したとしている。この場合、各無線式点火ユニット110は、それぞれスリープ状態への移行の開始からT秒の経過の後、ウェイクアップして第2蓄電部110Fの充電状態を確認し、充電が完了していた場合は充電完了信号FINCを送信する。この際、無線式点火操作機40は、指定情報にて指定した全ての無線式点火ユニット110(001)〜110(027)から充電完了信号FINC001〜FINC027を受信したことを確認すると、給電動作を終了する。
なお、給電開始通知信号CARに含まれている応答繰り返し回数情報に「3」回が設定されていたとすると、この時点(3回のウェイクアップ時点)で、充電完了信号FINCを送信してこない無線式点火ユニット110が有る場合、エラーとして動作を終了したり、給電開始通知信号CARの送信から再度、やり直すようにしてもよい。以上のような図14の例に示す通信を行うことで、指定情報にて指定した全ての無線式点火ユニット110(001)〜110(027)に対して、第2蓄電部110Fへの充電を開始させ、指定情報にて指定した全ての無線式点火ユニット110(001)〜110(027)から、第2蓄電部110Fへの充電が完了したことを確認することができる。
●[図14に示す動作の処理手順(図13、図15、図16)]
上記の図14に示す動作を実現するための無線式点火操作機40と無線式点火ユニット110の処理手順について、図13のブロック図、図15及び図16に示すフローチャートを用いて説明する。図15及び図16に示すステップS101〜S159は、無線式点火操作機40が動作プログラムに従って実行する処理であり、ステップS201〜S259は、それぞれの無線式点火ユニット110(001)〜110(027)が動作プログラムに従って実行する処理である。
図15は、図14に示した充電のための事前処理を示し、図16は図14に示した充電処理(第2蓄電部110Fへの充電処理)を示している。まず、図15に示す事前処理の処理手順について説明する。
●[事前処理の処理手順(図15、図13)]
ステップS101にて、無線式点火操作機40の操作機側制御装置42(図13参照)は、ワイヤレス給電動作を開始させ、ステップS102に処理を進める。図13において、操作機側制御装置42は、通信部43と中継装置30と操作機側送信アンテナ10を介して、無線方式にて駆動用エネルギーを送信する。各無線式点火ユニット110は、無電源状態である初期状態として、充電スイッチ135と点火スイッチ138(図13参照)が開放状態とされている。各無線式点火ユニット110では、受信した駆動用エネルギーが第1蓄電部110Eに充電される。
ステップS102にて操作機側制御装置42は、一定時間が経過するまで待機し、一定時間が経過した後、ステップS103へ処理を進める。操作機側制御装置42は、無線式点火ユニット110の第1蓄電部110E(図13参照)に必要な充電が行われる間(一定時間の間)、待機する。無線式点火ユニット110は、一定時間の間、駆動用エネルギーを第1蓄電部110Eに充電し、第1蓄電部110Eが充分充電されると、ユニット側制御装置110D(図13参照)が起動されて動作が開始される。
ステップS103にて操作機側制御装置42は、無線式点火ユニット110が事前処理可能となったとみなし、無線式点火ユニット110の設定を行う。具体的には、操作機側制御装置42は、各無線式点火ユニット110に対して、指定情報と点火遅延時間を含む点火遅延時間信号(制御信号の1つ)を送信する。点火遅延時間は、ユニット側制御装置110Dが点火指令信号(制御信号の1つ)を受信してから実際に点火を実行するまでの遅延時間である。指定情報は、上述したように、それぞれの無線式点火ユニット110が自身のID記憶装置132(図13参照)に記憶している識別情報である。操作機側制御装置42は、点火遅延時間信号を送信することで、どの無線式点火ユニットを、どれだけの遅延時間で点火させるか、を設定することができる。なお、遅延時間は、図14に示す充電開始信号ACKやスリーブ状態への移行をずらす時間として利用することもできる。ステップS103の設定を行った後、操作機側制御装置42は、ステップS104に処理を進める。
ステップS201にてユニット側制御装置110Dは、点火遅延時間信号を受信して、ステップS202に処理を進める。
ステップS202にてユニット側制御装置110Dは、受信した点火遅延時間信号に含まれている指定情報の中から、自身のID記憶装置132に記憶されている指定情報と一致する指定情報を抽出する。そしてユニット側制御装置110Dは、抽出した指定情報に対応付けられている点火遅延時間を取得し、自身の点火遅延時間としてセットして、ステップS203に処理を進める。なお、受信した点火遅延時間信号に、自身の指定情報と一致する指定情報が無い場合、ユニット側制御装置110Dは、今回の処理で点火を指定されていないと認識して、ステップS201に戻るようにしてもよい。
ステップS104にて操作機側制御装置42は、指定情報を含むチェック要求信号(制御信号の1つ)を、無線式点火ユニット110に送信し、ステップS105に処理を進める。チェック要求信号は、各無線式点火ユニット110に、自己診断等を要求する信号である。
ステップS203にてユニット側制御装置110Dは、チェック要求信号を受信して、ステップS204に処理を進める。
ステップS204にてユニット側制御装置110Dは、チェック要求信号に含まれている指定情報の中に、自身のID記憶装置132に記憶されている指定情報と一致する指定情報が有る場合、予め設定されている導通チェック等の自己診断を行う。そしてユニット側制御装置110Dは、チェック結果(正常または異常)と指定情報を含むチェック結果信号(応答信号の1つ)を送信し、図16に示すステップS250に処理を進める。
ステップS105にて操作機側制御装置42は、各無線式点火ユニット110からチェック結果信号を受信し、ステップS106に処理を進める。
ステップS106にて操作機側制御装置42は、指定情報にて指定した全ての無線式点火ユニット110からチェック結果信号を受信し、かつ、全てのチェック結果信号に含まれているチェック結果が全て正常であるか否かを判定する。全てのチェック結果が正常である場合(Yes)は図16に示すステップS150に処理を進め、チェック結果が1つでも異常である場合(No)はステップS107に処理を進める。
ステップS107にて操作機側制御装置42は、タイムアップとなるまで、ステップS105に処理を戻し、指定情報にて指定した全ての無線式点火ユニット110からのチェック結果が全て正常となるまで、ステップS105〜S107の処理を繰り返す。ステップS107にてタイムアップとなった場合(Yes)、操作機側制御装置42は、ステップS108に処理を進める。
ステップS108にて操作機側制御装置42は、エラー処理を行って動作を停止する。ステップS108に処理が進んだ場合は、指定情報にて指定した無線式点火ユニット110の中の少なくとも1つがチェック結果信号を送信してこなかった場合、あるいは、送信されてきたチェック結果情報の少なくとも1のチェック結果が異常である場合に、タイムアウトを迎えた場合である。この場合、安全を優先するため、これ以降の処理の進行を中止することが好ましい。
ステップS106にて操作機側制御装置42は、指定情報にて指定した全ての無線式点火ユニット110からチェック結果信号を受信し、かつ、全てのチェック結果信号のチェック結果が正常であった場合(Yes)、かつ、ステップS205にて指定情報にて指定された全てのユニット側制御装置110Dがチェック結果信号を送信した場合、図16に示す充電処理に処理を進める。ここでいう充電処理とは、点火用エネルギーを蓄える第2蓄電部110Fへのワイヤレス給電による充電処理である。図15に示す上記の事前処理に続いて、図16に示す充電処理が開始される。
●[充電処理の処理手順(図16、図14、図13)]
図16に示すステップS150にて操作機側制御装置42は、ワイヤレス給電動作を開始させ、ステップS151に処理を進める。操作機側制御装置42は、通信部43と中継装置30と操作機側送信アンテナ10を介して、無線方式にて駆動用エネルギーを送信する。ただし、ステップS101で開始したワイヤレス給電動作そのまま継続している場合では、この制御は不要である。
ステップS151にて操作機側制御装置42は、図14にて説明したように、指定情報とスリープ時間情報と応答繰り返し回数情報を含む給電開始通知信号CARを、無線式点火ユニット110に送信し、ステップS152に処理を進める。
ステップS150、S151の処理を実行している操作機側制御装置42は、複数の無線式点火ユニット110の中から特定の無線式点火ユニット110を指定することを可能とする指定情報を含むとともに制御信号の1つである給電開始通知信号CARを、操作機側送信アンテナ10を介して送信する、指定給電開始部42A(図13参照)に相当する。
ステップS250にてユニット側制御装置110Dは、図14にて説明したように、給電開始通知信号CARを受信し、ステップS251に処理を進める。
ステップS251にてユニット側制御装置110Dは、受信した給電開始通知信号CARに含まれている指定情報の中に、自身のID記憶装置に記憶されている指定情報と一致する指定情報を抽出する。そしてユニット側制御装置110Dは、抽出した指定情報に対応付けられているスリープ時間情報に基づいて自身のスリープ時間をセットし、給電開始通知信号CARに含まれている応答繰り返し回数情報に基づいて自身の応答繰り返し回数をセットする。そしてユニット側制御装置110Dは、充電スイッチ135(充電制御部であり、図13参照)を、開放状態から短絡状態へと制御し、ステップS252に処理を進める。ユニット側制御装置110Dは、充電スイッチ135(充電制御部)を短絡状態に制御することで、第2蓄電部110Fへの充電を開始する。なお、ステップS251にてユニット側制御装置110Dは、応答繰り返し回数をカウントする回数カウンタを「1」にセットする。
ステップS250、S251の処理を実行しているユニット側制御装置110Dは、給電開始通知信号CARを受信すると、受信した給電開始通知信号CARに含まれている指定情報が、自身が記憶している指定情報と一致した場合に、第2蓄電部110Fへの充電を行う、充電実行部131A(図11、図13参照)に相当する。
ステップS252にてユニット側制御装置110Dは、応答タイミングとなるまで待機して、応答タイミングとなった場合(Yes)、ステップS253に処理を進める。応答タイミングとなるまでの待機では、図15のステップS201にて受信した点火遅延時間信号に含まれていた遅延時間の間、待機する。指定情報に対応付けられた遅延時間が経過した後、ユニット側制御装置110Dは、ステップS253へと処理を進める。
ステップS253にてユニット側制御装置110Dは、図14にて説明したように、応答信号の1つである充電開始信号ACK(指定情報を含む充電開始信号ACK)を送信し、ステップS254に処理を進める。
ステップS152にて操作機側制御装置42は、充電開始信号ACKの受信処理を行い、ステップS153Aに処理を進める。各無線式点火ユニット110からは時間差で充電開始信号ACKを送信してくるため、応答待ち時間は、最後に充電開始信号ACKを送信してくる無線式点火ユニット110の応答の遅延時間に応じて設定されている。
ステップS153Aにて操作機側制御装置42は、指定情報にて指定した全ての無線式点火ユニットから充電開始信号ACKを受信したか否かを判定する。操作機側制御装置42は、指定情報にて指定した全ての無線式点火ユニット110から充電開始信号ACKを受信した場合(Yes)はステップS154に処理を進め、指定情報にて指定した全ての無線式点火ユニット110の中で1つでも充電開始信号ACKを受信していないものがある場合(1つでも充電開始信号ACKが確認できない無線式点火ユニットが有る場合)(No)はステップS153Bに処理を進める。
ステップS153Bに処理を進めた場合、操作機側制御装置42は、指定情報にて指定した全ての無線式点火ユニット110に対して、応答待ち時間が経過したか否かを判定する。操作機側制御装置42は、応答待ち時間が経過した場合(Yes)はステップS160に進み、給電動作を終了(停止)してエラー処理を行い、応答待ち時間が経過していない場合(No)はステップS152に処理を戻し、充電開始信号ACKの受信を待つ。操作機側制御装置42は、応答待ち時間が経過したとき、指定情報にて指定した全ての無線式点火ユニット110の中で、1つでも充電開始信号ACKが確認できない無線式点火ユニットが有る場合、エラーと判断してステップS160に処理を進める。
ステップS154に処理を進めた場合、操作機側制御装置42は、以降の受信で待機する限度を認識する(タイムアップを認識する)ために時間をカウントする内部タイマをスタートさせ、ステップS155に処理を進める。
ステップS254にてユニット側制御装置110Dは、スリープ状態へと移行し、セットしたスリープ時間の間スリープするとともに第2蓄電部110Fへの充電を継続する。
ステップS255にてユニット側制御装置110Dは、スリープ状態に移行した後、スリープ時間(T秒)が経過したことで自動的にウェイクアップし、ステップS256に処理を進める。
ステップS256にてユニット側制御装置110Dは、蓄電状態検出回路137(図13参照)からの検出信号に基づいて、第2蓄電部110Fへの充電が完了したか否かを判定し、充電が完了していると判定した場合(Yes)はステップS257に処理を進め、充電が完了していないと判定した場合(No)はステップS258に処理を進める。
ステップS257に処理を進めた場合、ユニット側制御装置110Dは、自身の指定情報を含む充電完了信号FINC(応答情報の1つ)を送信し、ステップS258に処理を進める。
ステップS254、S255、S256、S257の一連の動作は、スリープ状態に移行して、スリープ時間の経過後にウェイクアップして、充電が完了している場合は充電完了信号FINCを送信する、一連のスリープ充電動作に相当する。また、ステップS256、S257の処理を実行しているユニット側制御装置110Dは、第2蓄電部110Fへの充電が完了した場合に、自身が記憶している指定情報を含む充電完了信号FINCを、ユニット側送信アンテナを介して送信する、充電応答実行部131B(図11、図13参照)に相当する。
ステップS258に処理を進めた場合、ユニット側制御装置110Dは、回数カウンタCをインクリメントし、ステップS259に処理を進める。
ステップS259にてユニット側制御装置110Dは、回数カウンタCの値が、ステップS250にて受信した給電開始通知信号CARに含まれていた応答繰り返し回数情報に基づいた応答繰り返し回数以上であるか否かを判定する。ユニット側制御装置110Dは、応答繰り返し回数以上である場合(Yes)は当該充電処理を終了し、応答繰り返し回数未満である場合(No)はステップS254に処理を戻し、再度、T秒間のスリープ状態へ移行する。なお、図示省略するが、ユニット側制御装置110Dは、再度、給電開始通知信号CARを受信した場合、ステップS250からの処理を行うようにしてもよい。
ユニット側制御装置110Dは、ステップS259にて、充電制御部(充電スイッチ135)を動作させて(短絡状態にして)第2蓄電部110Fへの充電を開始した後、一連のスリープ充電動作を、給電開始通知信号CARに含まれている応答繰り返し回数情報にて指定された回数だけ実行する。
ステップS155にて操作機側制御装置42は、充電完了信号FINCの受信処理を行い、ステップS156に処理を進める。
ステップS156にて操作機側制御装置42は、充電継続時間が経過したか否かを判定し、充電継続時間が経過した場合(Yes)はステップS157に処理を進め、充電継続時間がまだ経過していない場合(No)はステップS155に処理を戻す。充電継続時間は、スリープ時間(T秒)*応答繰り返し回数情報の値に基づいて設定される時間である。すなわち、無線式点火ユニット110がステップS259で「回数カウンタC≧応答繰り返し回数」と判定されるまでの時間となる。従って、例えば応答繰り返し回数が「3回」の場合、無線式点火ユニット110が3回のスリープ状態/ウェイクアップしての充電完了確認が行われるまでの期間、操作機側制御装置42はステップS155にて充電完了信号FINCを監視することになる。
ステップS157にて操作機側制御装置42は、指定情報にて指定した全ての無線式点火ユニット110から充電完了信号FINCを受信したか否かを判定する。操作機側制御装置42は、指定情報にて指定した全ての無線式点火ユニット110から充電完了信号FINCを受信した場合(Yes)はステップS159に処理を進める。操作機側制御装置42は、指定情報にて指定した無線式点火ユニット110の中で、充電完了信号FINCを受信できなかった無線式点火ユニット110が1つでもある場合(No)はステップS158に処理を進める。
ステップS155、S156、S157の処理を実行している操作機側制御装置42は、給電開始通知信号CARに対する無線式点火ユニット110からの返答であるとともに応答信号の1つであって充電の完了を示す充電完了信号を、給電開始通知信号CARに含めた指定情報にて指定した全ての無線式点火ユニット110から、操作機側受信アンテナを介して受信したか否かを確認する、充電応答確認部42B(図13参照)に相当する。
ステップS158に処理を進めた場合、操作機側制御装置42は、給電開始通知信号CARの再送回数(図示省略するが、給電開始通知信号CARを再送した回数を記憶しておく)が設定再送回数以上であるか否かを判定する。操作機側制御装置42は、再送回数が設定再送回数以上である場合(Yes)はステップS160に処理を進め、再送回数が設定再送回数未満である場合(No)はステップS151に処理を戻す。設定再送回数は、作業者等にて予め設定した回数であり、例えば1回以上の回数が設定されている。このステップS158により、指定情報にて指定した全ての無線式点火ユニット110の充電が完了するまで、設定再送回数を限度として図16に示す充電処理を繰り返すことが可能となる。
ステップS159に処理を進めた場合、操作機側制御装置42は、ワイヤレス給電動作を終了(駆動エネルギーの送信を停止)させ、当該充電処理を終了する。この後は、説明を省略するが、操作機側制御装置42は、指定情報を含む点火指令信号を無線式点火ユニット110に送信し、点火を実行する。
ステップS160に処理を進めた場合、操作機側制御装置42は、ワイヤレス給電動作を終了(駆動エネルギーの送信を停止)させ、ステップS161に処理を進める。
ステップS161にて操作機側制御装置42は、エラー処理を行って動作を停止する。ステップS161に処理が進んだ場合は、設定再送回数だけ給電開始通知信号CARの再送を繰り返し、充電継続時間が経過しても指定情報にて指定した無線式点火ユニット110の中の少なくとも1つが充電完了信号FINCを送信してこなかった場合(あるいは、応答待ち時間が経過したにもかかわらず、少なくとも1つが充電開始信号ACKを送信してこなかった場合)である。この場合、安全を優先するため、これ以降の処理(点火処理)の進行を中止することが好ましい。
●[図12に示す電子回路120Bの場合の充電処理]
図12の例に示す電子回路120Bは、図11の例に示す電子回路120に対して、充電スイッチ135と第2蓄電部110Fが省略され、蓄電状態検出回路137が第1蓄電部110Eに接続されている点が異なる。図12の例に示す電子回路120Bは、無電源状態である初期状態として、点火スイッチ138が開放状態とされている。
図12の例に示す電子回路120Bの場合、図15に示す事前処理については、同じであるので説明を省略する。なお図12の例に示す電子回路120Bの場合、図16に示す充電処理のフローチャートの流れは同じであるが、以下のステップにおいて、処理内容が以下のように変更される。
ステップS251にて、ユニット側制御装置110Dによる自身のスリープ時間のセット、自身の応答繰り返し回数のセットは同じであるが、充電スイッチ135の開放状態から短絡状態への制御が省略される。図12の例に示す電子回路120Bでは、充電スイッチ135及び第2蓄電部110Fが省略され、第1蓄電部110Eが、第1蓄電部110Eと第2蓄電部110Fを兼用しており、特にスイッチを制御しなくても、第1蓄電部110Eの充電が開始されているので、点火用エネルギーの充電も開始されている。
ステップS256にてユニット側制御装置110Dは、蓄電状態検出回路137(図12参照)からの検出信号に基づいて、第1蓄電部110E(回路動作用エネルギーの蓄電部と点火用エネルギーの蓄電部を兼用している)への充電が完了したか否かを判定する。そしてユニット側制御装置110Dは、充電が完了していると判定した場合(Yes)はステップS257に処理を進め、充電が完了していないと判定した場合(No)はステップS258に処理を進める。
ステップS256、S257の処理を実行しているユニット側制御装置110Dは、受信した給電開始通知信号CARに含まれている指定情報が、自身が記憶している指定情報と一致した場合、かつ、蓄電部(この場合、第1蓄電部110E)への充電が完了した場合に、自身が記憶している指定情報を含む充電完了信号を、ユニット側送信アンテナを介して送信する、充電応答実行部131B(図12参照)に相当する。
ユニット側制御装置110Dは、ステップS259にて、蓄電部(この場合、第1蓄電部110E)への充電が開始された後、一連のスリープ充電動作を、給電開始通知信号CARに含まれている応答繰り返し回数情報にて指定された回数だけ実行する。
●[本発明の効果等]
1つの操作機側送信アンテナを用いて、無線方式にて、複数の無線式点火ユニットからの点火を指示できるので、長くて多数の有線ケーブルが入り乱れることがなく、接続間違いや迷走電流を拾うリスクをより低減することができる。また、各無線式点火ユニットは電池を内蔵しておらず、点火の直前に操作機側送信アンテナからの駆動用エネルギーにて動作及び点火するので、より高い安全性を確保することができる。
また、指定情報にて点火動作させる無線式点火ユニットを指定できるので、誤作動や混信を回避して、より高い安全性を確保することができる。また、無線式点火ユニットの充電中はユニット側制御装置をスリープ状態にすることで、不要な電力消費を抑制し、より短時間で充電することができる。
また、指定情報にて指定した全ての無線式点火ユニットに対して、1つでも充電完了信号を送信してこなかった場合、処理を中止して点火を行わないことで、より高い安全性を確保することができる。
また、図11の例に示す電子回路120、または図12の例に示す電子回路120Bのように、無線式点火ユニット110を、適切に実現することができる。
また、図8〜図10に示すように、無線式点火ユニット110のユニット側受信アンテナ110Aを、X軸用受信アンテナ117X、Z軸用受信アンテナ117Z、Y軸用受信アンテナ117Y、の3軸(X軸、Y軸、Z軸)の受信アンテナにて構成することで、送信された駆動用エネルギーや制御信号がどのような方向の磁界であっても、効率よく受信することができる。なお、ユニット側受信アンテナ110Aは、3軸の受信アンテナにて構成することがより好ましいが、1軸(X軸用受信アンテナ117Xのみ、またはY軸用受信アンテナ117Yのみ、またはZ軸用受信アンテナ117Zのみ)の受信アンテナの構成としてもよいし、2軸の受信アンテナの構成としてもよい。なお、図1の例に示すUHF電波方式とした場合では、ユニット側受信アンテナ110Aを、平面アンテナ(例えばレクテナ)で構成したが、UHF電波を受信可能であればよく、平面アンテナに限定されるものではない。
本発明の打揚煙火用遠隔点火システム、無線式点火ユニット、無線式点火操作機は、本実施の形態にて説明した外観、構造、構成、形状、処理手順等に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。
また、第1〜第3磁性体の形状、導電線を巻回したコイルの形状(X軸用受信アンテナのコイルの形状及び巻回形状、Y軸用受信アンテナのコイルの形状及び巻回形状、Z軸用受信アンテナのコイルの形状及び巻回形状)は、どのような形状であってもよい。
また、本実施の形態の説明に用いた数値は一例であり、この数値に限定されるものではない。
2A、2B、2C 打揚煙火用遠隔点火システム
10 操作機側送信アンテナ
11 補助母線
20 操作機側受信アンテナ
21 受信補助母線
30 中継装置
31 母線
40 無線式点火操作機
42 操作機側制御装置
42A 指定給電開始部
42B 充電応答確認部
43 通信部
44 入力部
45 記憶装置
46 表示装置
49 電源
100 受電ユニット
110 無線式点火ユニット
110A ユニット側受信アンテナ
110B ユニット側送信アンテナ
110C 通信部
110D ユニット側制御装置
110E 第1蓄電部
110F 第2蓄電部
111 導電線
112 外ケース
113 内ケース
114 キャップ
115 磁性体(第1磁性体、第2磁性体、第3磁性体)
117X X軸用受信アンテナ
117Y Y軸用受信アンテナ
117Z Z軸用受信アンテナ
120、120B 電子回路
121、122、123 同調回路
124 3軸合成回路
125 検波・復調回路
126 整流回路
127 第1コンデンサ(第1蓄電部)
128 レギュレータ
131 CPU
131A 充電実行部
131B 充電応答実行部
132 ID記憶装置
133 変調回路
134 送信回路
135 充電スイッチ(充電制御部)
136 第2コンデンサ(第2蓄電部)
137 蓄電状態検出回路
138 点火スイッチ
141 点火回路
142 電橋線
143 非火薬点火剤
144 点火玉
151、152 経路
153 配線パターン
154 合成回路制御信号
161、161A、161B 電気導火線
161C コネクタ
181、181A、181B 送信補助アンテナ
181C コネクタ
182 アンテナ部
200 打揚筒ユニット
210 打揚筒
211 蓋
220 煙火玉(花火玉)
230 発射薬
L1 第1所定距離
L2 第2所定距離
L3 第3所定距離
L4 第4所定距離
ACK 充電開始信号(応答信号)
CAR 給電開始通知信号(制御信号)
FINC 充電完了信号(応答信号)

Claims (10)

  1. 操作機側送信アンテナと、
    操作機側受信アンテナと、
    前記操作機側送信アンテナを介して無線方式で複数の無線式点火ユニットのそれぞれに駆動用エネルギーと制御信号を受け渡し、前記操作機側受信アンテナを介して無線方式で複数の前記無線式点火ユニットのそれぞれから応答信号を受け取り、複数の前記無線式点火ユニットから離れた遠隔位置に配置された無線式点火操作機と、
    前記操作機側送信アンテナを介して前記無線式点火操作機から無線方式で前記駆動用エネルギーと前記制御信号を受け取るユニット側受信アンテナと、受け取った前記駆動用エネルギーを蓄える蓄電部と、前記蓄電部に蓄えられた前記駆動用エネルギーによって起動されて受け取った前記制御信号に基づいて動作するユニット側制御装置と、前記ユニット側制御装置からの応答信号を無線方式で前記無線式点火操作機に送信するユニット側送信アンテナと、を有して、複数の打揚筒内に収容されているそれぞれの煙火玉の下方に配置されたそれぞれの発射薬に電気導火線を介して接続された複数の前記無線式点火ユニットと、
    を有する、
    打揚煙火用遠隔点火システム。
  2. 請求項1に記載の打揚煙火用遠隔点火システムであって、
    それぞれの前記無線式点火ユニットには、前記無線式点火ユニット毎に割付けられた指定情報が記憶されており、
    前記無線式点火操作機は、操作機側制御装置を有しており、
    前記操作機側制御装置は、
    複数の前記無線式点火ユニットの中から特定の前記無線式点火ユニットを指定することを可能とする前記指定情報を含むとともに前記制御信号の1つである給電開始通知信号を、前記操作機側送信アンテナを介して送信する、指定給電開始部と、
    前記給電開始通知信号に対する前記無線式点火ユニットからの返答であるとともに前記応答信号の1つであって充電の完了を示す充電完了信号を、前記指定情報にて指定した全ての前記無線式点火ユニットから、前記操作機側受信アンテナを介して受信したか否かを確認する、充電応答確認部と、
    を有する、
    打揚煙火用遠隔点火システム。
  3. 請求項2に記載の打揚煙火用遠隔点火システムであって、
    前記ユニット側制御装置は、
    受信した前記給電開始通知信号に含まれている前記指定情報が、記憶している指定情報と一致した場合、かつ、前記蓄電部への充電が完了した場合に、記憶している指定情報を含む前記充電完了信号を、前記ユニット側送信アンテナを介して送信する、充電応答実行部を有する、
    打揚煙火用遠隔点火システム。
  4. 請求項2に記載の打揚煙火用遠隔点火システムであって、
    前記蓄電部は、
    前記駆動用エネルギーによって充電されて前記ユニット側制御装置の回路動作用エネルギーを蓄える第1蓄電部と、
    前記駆動用エネルギーによって充電されるとともに前記ユニット側制御装置から充電が制御されて前記発射薬に点火する点火用エネルギーを蓄える第2蓄電部と、
    を有しており、
    前記ユニット側制御装置は、
    前記給電開始通知信号を受信すると、受信した前記給電開始通知信号に含まれている前記指定情報が、記憶している指定情報と一致した場合に、前記第2蓄電部への充電を行う、充電実行部と、
    前記第2蓄電部への充電が完了した場合に、記憶している指定情報を含む前記充電完了信号を、前記ユニット側送信アンテナを介して送信する、充電応答実行部と、
    を有する、
    打揚煙火用遠隔点火システム。
  5. 請求項3または4に記載の打揚煙火用遠隔点火システムであって、
    前記給電開始通知信号には、
    前記指定情報にて指定された前記無線式点火ユニットの前記ユニット側制御装置をスリープ状態にして前記蓄電部に充電させるスリープ時間を指定するスリープ時間情報と、
    前記指定情報にて指定された前記無線式点火ユニットの前記ユニット側制御装置が、前記スリープ状態に移行して前記スリープ時間の経過後にウェイクアップして充電が完了している場合は前記充電完了信号を送信する、一連のスリープ充電動作の繰り返し回数を指定する応答繰り返し回数情報と、
    が含まれている、
    打揚煙火用遠隔点火システム。
  6. 請求項3に記載の打揚煙火用遠隔点火システムであって、
    前記給電開始通知信号には、
    前記指定情報にて指定された前記無線式点火ユニットの前記ユニット側制御装置をスリープ状態にして前記蓄電部に充電させるスリープ時間を指定するスリープ時間情報と、
    前記指定情報にて指定された前記無線式点火ユニットの前記ユニット側制御装置が、前記スリープ状態に移行して前記スリープ時間の経過後にウェイクアップして充電が完了している場合は前記充電完了信号を送信する、一連のスリープ充電動作の繰り返し回数を指定する応答繰り返し回数情報と、
    が含まれており、
    前記ユニット側制御装置は、
    前記蓄電部への充電が開始された後、前記充電応答実行部にて実行される一連の前記スリープ充電動作を、前記給電開始通知信号に含まれている前記応答繰り返し回数情報にて指定された回数だけ実行する、
    打揚煙火用遠隔点火システム。
  7. 請求項4に記載の打揚煙火用遠隔点火システムであって、
    前記給電開始通知信号には、
    前記指定情報にて指定された前記無線式点火ユニットの前記ユニット側制御装置をスリープ状態にして前記蓄電部に充電させるスリープ時間を指定するスリープ時間情報と、
    前記指定情報にて指定された前記無線式点火ユニットの前記ユニット側制御装置が、前記スリープ状態に移行して前記スリープ時間の経過後にウェイクアップして充電が完了している場合は前記充電完了信号を送信する、一連のスリープ充電動作の繰り返し回数を指定する応答繰り返し回数情報と、
    が含まれており、
    前記無線式点火ユニットは、前記第2蓄電部への充電を制御する充電制御部を有しており、
    前記ユニット側制御装置は、
    前記充電実行部及び前記充電応答実行部にて、前記充電制御部を動作させて前記第2蓄電部への充電を開始した後、一連の前記スリープ充電動作を、前記給電開始通知信号に含まれている前記応答繰り返し回数情報にて指定された回数だけ実行する、
    打揚煙火用遠隔点火システム。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の打揚煙火用遠隔点火システムであって、
    前記操作機側送信アンテナは、ループ形状に巻回されて、複数の前記無線式点火ユニットの周囲を囲むように配置されている、
    打揚煙火用遠隔点火システム。
  9. 操作機側送信アンテナと、操作機側受信アンテナと、前記操作機側送信アンテナを介して無線方式で複数の無線式点火ユニットのそれぞれに駆動用エネルギーと制御信号を受け渡して前記操作機側受信アンテナを介して無線方式で複数の前記無線式点火ユニットのそれぞれから応答信号を受け取って複数の前記無線式点火ユニットから離れた遠隔位置に配置された無線式点火操作機と、複数の打揚筒内に収容されているそれぞれの煙火玉の下方に配置されたそれぞれの発射薬に電気導火線を介して接続された複数の前記無線式点火ユニットと、にて構成された打揚煙火用遠隔点火システムにおける無線式点火ユニットであって、
    前記操作機側送信アンテナを介して前記無線式点火操作機から無線方式で前記駆動用エネルギーと前記制御信号を受け取るユニット側受信アンテナと、
    受け取った前記駆動用エネルギーを蓄える蓄電部と、
    前記蓄電部に蓄えられた前記駆動用エネルギーによって起動されて受け取った前記制御信号に基づいて動作するユニット側制御装置と、
    前記ユニット側制御装置からの応答信号を無線方式で前記無線式点火操作機に送信するユニット側送信アンテナと、
    を有し、
    所定方向に延びる軸をZ軸、前記Z軸に直交する軸をX軸、前記Z軸と前記X軸との双方に直交する軸をY軸とした場合、
    前記ユニット側受信アンテナは、
    前記Z軸回りかつ第1磁性体の周囲に、導電線が巻回されたZ軸用受信アンテナと、
    前記X軸回りかつ第2磁性体の周囲に、導電線が巻回されたX軸用受信アンテナと、
    前記Y軸回りかつ第3磁性体の周囲に、導電線が巻回されたY軸用受信アンテナと、
    を有している、
    無線式点火ユニット。
  10. 操作機側送信アンテナと、操作機側受信アンテナと、前記操作機側送信アンテナを介して無線方式で複数の無線式点火ユニットのそれぞれに駆動用エネルギーと制御信号を受け渡して前記操作機側受信アンテナを介して無線方式で複数の前記無線式点火ユニットのそれぞれから応答信号を受け取って複数の前記無線式点火ユニットから離れた遠隔位置に配置された無線式点火操作機と、複数の打揚筒内に収容されているそれぞれの煙火玉の下方に配置されたそれぞれの発射薬に電気導火線を介して接続された複数の前記無線式点火ユニットと、にて構成された打揚煙火用遠隔点火システムにおける無線式点火操作機であって、
    前記無線式点火操作機は、操作機側制御装置を有しており、
    前記操作機側制御装置は、
    複数の前記無線式点火ユニットの中から特定の前記無線式点火ユニットを指定することを可能とする指定情報を含むとともに前記制御信号の1つである給電開始通知信号を、前記操作機側送信アンテナを介して送信する、指定給電開始部と、
    前記給電開始通知信号に対する前記無線式点火ユニットからの返答であるとともに前記応答信号の1つである充電完了信号を、前記指定情報にて指定した全ての前記無線式点火ユニットから、前記操作機側受信アンテナを介して受信したか否かを確認する、充電応答確認部と、
    を有する、
    無線式点火操作機。
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