JP2020159177A - グレージングチャンネル及びガラス窓 - Google Patents
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Abstract
【課題】多用なサッシ枠形状に対応可能なグレージングチャンネルを提供する。【解決手段】ガラス板をサッシ枠に装着するために使用されるグレージングチャンネルであって、前記ガラス板に密着するシール部と、前記サッシ枠に接する側壁部と、前記側壁部の端部を連結する底部とを有する基部とを備え、前記側壁部は、前記底部に連結される板状部と、前記シール部の端部に位置する支点部と、前記板状部の端部に位置し、前記板状部と共に前記底部の方向に移動可能な可動部と、前記支点部及び可動部より外側へ突出する凸部とを有し、前記支点部と、前記可動部と前記凸部とによって、前記側壁部と前記ガラス板との間に空間が形成される。【選択図】図1
Description
本発明は、ガラス板をサッシ枠に装着する際にガラス板の周縁部に装着するグレージングチャンネルに関する。
一般的に、窓の施工では、ガラス板をサッシ枠に装着した後、ガラス板とサッシ溝の隙間に、シーリングを行って、ガラス板の固定や抜けを防止し、水密性や気密性を高めている。このシーリングの出来栄えは作業者の熟練度に左右されることから、シーリングの代替としてグレージングチャンネルと称される部材を使用して、出来栄えを均一化し、作業を簡略化することがある。
グレージングチャンネルには、特許文献1や特許文献2に記載のものがある。
しかし、従来は、サッシ枠の形状に適合するように、複数種類のグレージングチャンネルを準備する必要があり、1種類のグレージングチャンネルで複数の形状のサッシ枠に対応することは考慮されていなかった。
本発明は、多用なサッシ枠形状に対応可能なグレージングチャンネルの提供を目的とする。
すなわち、本発明は、ガラス板をサッシ枠に装着するために使用されるグレージングチャンネルであって、前記ガラス板に密着するシール部と、前記サッシ枠に接する側壁部と、前記側壁部の端部を連結する底部とを有する基部とを備え、前記側壁部は、前記底部に連結される板状部と、前記シール部の端部に位置する支点部と、前記底部と逆側の前記板状部の端部に位置し、前記板状部と共に前記底部の方向に移動可能な可動部と、前記支点部及び可動部より外側へ突出する凸部とを有し、前記支点部と、前記可動部と前記凸部とによって、前記側壁部と前記ガラス板との間に空間が形成されることを特徴とするグレージングチャンネルである。
また、本発明は、前記基部は、硬質樹脂材料で形成され、前記シール部は、軟質樹脂材料で形成されることを特徴とするグレージングチャンネルである。
また、本発明は、前記グレージングチャンネルを前記サッシ枠に装着したとき、前記板状部は、前記ガラス板と面接触することを特徴とするグレージングチャンネルである。
また、本発明は、前記凸部は、前記サッシ枠と接して、前記ガラス板に近接するように、内側に変形可能であることを特徴とするグレージングチャンネルである。
また、本発明は、前記底部から内側に突出し、前記ガラス板の端面と接する複数の内側凸部を有することを特徴とするグレージングチャンネルである。
また、本発明は、前記底部から外側に突出し、その先端が前記底部の下端より下に位置する複数の外側凸部を有することを特徴とするグレージングチャンネルである。
また、本発明は、ガラス板が装着されるガラス窓であって、前述したグレージングチャンネルと、前記グレージングチャンネルと密着して保持されるガラス板と、前記グレージングチャンネルが取り付けられるサッシ枠とを備えることを特徴とするガラス窓である。
本発明の代表的な実施形態のグレージングチャンネルは、複数のサッシ枠形状に装着できる。
<実施例1>
図1は、本発明の実施例のグレージングチャンネル100の断面図である。
図1は、本発明の実施例のグレージングチャンネル100の断面図である。
本実施例のグレージングチャンネル100は、サッシ枠310に装着するガラス板200に密着するシール部1と、グレージングチャンネル100をサッシ枠310に取り付ける基部2とによって構成される。なお、図1において、サッシ枠310及びガラス板200は破線で示す。
本実施例のグレージングチャンネル100は、図1に示す断面で所定の長さ(例えば、数メートル)の長尺部材として構成され、ガラス板200の周囲側面を覆うように装着され、ガラス板200と共にサッシ枠310の4方向の内周に取り付けられる。
シール部1は、軟質樹脂材料で基部2の上部に形成される。シール部1を構成する軟質樹脂材料は、例えば軟質のPVC樹脂やゴムで形成し、硬度は60度以上80度以下である。なお、硬度はJIS K 6253(2012)に準拠して測定した値である。シール部1は、基部2の先端部22から支点部20Aを覆うように基部2に取り付けられる。シール部1は、硬質樹脂で形成された基部2の弾性によって、グレージングチャンネル100に装着されたガラス板200に押し付けられる。さらに、シール部1の下部がサッシ枠310の上部に接して、サッシ枠310に対するグレージングチャンネル100の位置を決めている。シール部1がガラス板200及びサッシ枠310と密着することによってサッシの気密性を高めている。
基部2は、硬質樹脂材料を用いて、略均一の厚さで、上部が開口したコの字型に形成される。基部2を構成する硬質樹脂材料は、例えば硬質のPVC樹脂で薄厚(例えば、厚さ0.3〜0.5ミリメートル)に形成し、硬度は90度以上100度以下である。薄厚の硬質樹脂で基部2を形成することによって、サッシ枠310に装着時に基部2が適度に変形可能であり、適度な弾性を有し、ガラス板200を適度な押圧で保持する。
基部2は、く字型に折れ曲がって外側へ突出する折れ構造部20を有する左右の側壁部、及び、左右の側壁部の下方の端部を連結する底部23で形成される。左右の側壁部の各々は、く字型に折れ曲がって外側へ突出する折れ構造部20、折れ構造部20の下側に連接する板状部21、及び折れ構造部20の上部に連接する先端部22によって構成される。
折れ構造部20は、シール部1の下端に位置する支点部20A、支点部20Aの下で外側へ突出する凸部20B、折れ構造部20と板状部21との境界(すなわち、板状部21の上端部)を形成する可動部20Cを有し、支点部20A、凸部20B及び可動部20Cのそれぞれで折れ曲がっている。支点部20Aは、凸部20Bより内側に位置し、凸部20Bは支点部20Aよりも外側へ突出し、可動部20Cは凸部20Bより内側に設けられる。このように折れ構造部20をく字型に形成すると、支点部20A、凸部20B及び可動部20Cで囲まれた空間24が形成される。グレージングチャンネル100をサッシ枠に装着すると、凸部20Bが外側から押圧されて、凸部20Bの突出量が減少し、ガラス板200に近接するように折れ構造部20が変形することによって、挿入口の幅によらず、様々な形状のサッシ枠にグレージングチャンネル100を装着できる。すなわち、シール部1と基部2とが支点部20Aでサッシ枠に保持される。
板状部21は、可動部20Cと底部23との間に形成されており、装着されるガラス板200の表面に沿って延在する形状となっている。
底部23は、左右の板状部21の下部を連結して、基部2の底面を構成する。底部23の略中央には排水を目的とした水抜き孔23Aを設けるとよい。また、底部23は略中央が低くなるように傾斜しており、底部23に溜まった水を水抜き孔23Aに誘導する。
また、底部23と板状部21との接続部位には、溝23Bを形成するとよい。一般に樹脂成形では角部で内側に突出するように肉厚になりやすい。板状部21と底部23との間の角部の内側が肉厚になると、当該角部の内側とガラス板200の角(稜部)とが接触し、グレージングチャンネル100の取り付け時に、ガラス板200をグレージングチャンネル100の底部23まで挿入できなかったり、サッシの開閉時に異音が発生することがあるので、これらの不都合を防止するために溝23Bが設けられている。なお、水抜き孔23A及び溝23Bは任意的な構成であり、必ずしも設けられなくてもよい。
図2は、実施例1のグレージングチャンネル100によってガラス板200が装着されるガラス窓の外観図である。
実施例1のグレージングチャンネル100によってガラス板200が装着されるガラス窓は、建物の開口部に設けられるものであり、図2に示すように、枠体110と、枠体110に対して引き違い自在に配置された内障子及び外障子を有している。枠体110は、上下の横枠(上枠111及び下枠112)と左右の竪枠113、114を四周に枠組みしており、内障子及び外障子は、それぞれ上下の横框(上框121、131及び下框122、132)と左右の竪框123、124、133、134を四周に框組しており、周囲側面をグレージングチャンネル100に覆われたガラス板200を内周に嵌め込んで形成される。なお、本実施例のガラス窓は、開閉不能な(いわゆる、はめ殺し)窓でもよい。
図3、図4は、それぞれ、実施例1のグレージングチャンネル100をタイプ1のサッシ枠310、タイプ2のサッシ枠320に装着した状態の断面図である。図3、図4では、サッシ枠310、320の内周下部にグレージングチャンネル100及びガラス板200を装着した状態を示すが、前述したようにグレージングチャンネル100はガラス板200と共にサッシ枠310、320の4方向の内周に取り付けられ、内周下部以外における上下左右の方向は図示したものと異なる。なお、図5から図8においても同じである。
サッシ枠には様々な形状のものがあり、タイプ1のサッシ枠310は上部で内側に折り曲げられて上面311及び上面内側端部312を形成しており、タイプ2のサッシ枠320は上面311の内側が下方に折り曲げられて上垂直部313を形成している。このため、タイプ1のサッシ枠310とタイプ2のサッシ枠320とは、グレージングチャンネル100を保持する部位が異なっている。
まず、図3を参照して、タイプ1のサッシ枠310にグレージングチャンネル100及びガラス板200を装着した例を説明する。ガラス板200は、周囲側面にはグレージングチャンネル100が装着され、底部23に当接する位置まで挿入される。この状態で、ガラス板200は、シール部1の上部及び下部と接触し、その下方において板状部21の内側面と接触(望ましくは面接触)する。このように、ガラス板200は、片側において3箇所でグレージングチャンネル100と接触し、当該3箇所においてグレージングチャンネル100に挟み込まれることによって、ガラス板200を保持する。
タイプ1のサッシ枠310では、上面311がシール部1の下面と接触し、さらに、支点部20Aの位置にサッシ枠310の上面内側端部312が入り込んで、グレージングチャンネル100をサッシ枠310に保持する。
次に、図4を参照して、タイプ2のサッシ枠320にグレージングチャンネル100及びガラス板200を装着した例を説明する。ガラス板200は、周囲側面にはグレージングチャンネル100が装着され、側面が底部23に当接する位置まで挿入される。この状態で、ガラス板200は、シール部1の上部及び下部と接触する。また、ガラス板200は、下方において板状部21の内側面と接触(望ましくは面接触)してもよい。このように、ガラス板200は、片側において3箇所でグレージングチャンネル100と接触し、当該3箇所においてグレージングチャンネル100に挟み込まれることによって、ガラス板200を保持する。グレージングチャンネル100によるガラス板200の保持状態において、タイプ1のサッシ枠310とタイプ2のサッシ枠320とは同じである。
タイプ2のサッシ枠320では、サッシ枠320の上面311がシール部1の下面と接して、さらに、サッシ枠320の上垂直部313が凸部20Bを内側に押圧して、折れ構造部20の外側面と上垂直部313とが接触(望ましくは面接触)して、グレージングチャンネル100をサッシ枠310に保持する。このとき、タイプ2のサッシ枠320では、上垂直部313が凸部20Bを内側に押圧し、底部23、板状部21と共に可動部20Cの位置が下がるので、タイプ1のサッシ枠310に装着した場合より、底部23の位置が低くなる。このように、可動部20Cの位置を下方に移動することによって、ガラス板200が装着されるグレージングチャンネル100内の空間24が狭くなることを防止し、ガラス板200に不要な力が加わることを防止している。
また、タイプ2のサッシ枠320では、凸部20Bが上垂直部313を外側に押圧するので、グレージングチャンネル100がサッシ枠320に容易に装着できる。
このように実施例1のグレージングチャンネル100は、基部2の内側に、装着されるガラス板200との間に空間24が形成され、凸部20Bが押圧されて、凸部20Bの突出量が減少し、ガラス板200に近接するように変形して、グレージングチャンネル100の幅が変わる。このため、ガラス板200が挿入されるサッシ枠の装着部の形状や、当該装着部の大きさが異なっても、グレージングチャンネル100をサッシ枠に装着できる。
<実施例2>
次に、本発明の他の実施例について説明する。以下の他の実施例2から7の説明において、実施例1との相違点を主に説明し、実施例1と同じ構成には同じ符号を付し、それらの説明は省略する。
次に、本発明の他の実施例について説明する。以下の他の実施例2から7の説明において、実施例1との相違点を主に説明し、実施例1と同じ構成には同じ符号を付し、それらの説明は省略する。
図5は、実施例2のグレージングチャンネル100をタイプ1のサッシ枠310に装着した状態の断面図である。
実施例2では、凸部20Bの厚みが厚く形成されている。実施例1のグレージングチャンネル100では、基部2が略均一の厚さで形成されているが、樹脂成形において均一な厚さの実現は困難である。このため、実施例2や後述する実施例3のように、部分的に基部2の厚さが変わってもよい。特に、実施例2では、凸部20Bの厚みを厚く形成することによって、基部2の中で可動する折れ構造部20の強度を向上できる。また、折れ構造部20の弾性力が強くなるので、グレージングチャンネル100をタイプ2のサッシ枠320に装着した場合に、グレージングチャンネル100がサッシ枠320を押す力が強くなり、サッシ枠320に対するグレージングチャンネル100の動きや位置ずれを抑制できる。
<実施例3>
図6は、実施例3のグレージングチャンネル100をタイプ1のサッシ枠310に装着した状態の断面図である。
図6は、実施例3のグレージングチャンネル100をタイプ1のサッシ枠310に装着した状態の断面図である。
実施例3では、凸部20Bの厚みが薄く形成されている。これによって、折れ構造部20の可動範囲を大きくでき、折れ構造部20の損傷を防止できる。このため、グレージングチャンネル100が取り付け可能なタイプ2のサッシ枠320の形状や大きさの範囲が大きくなり、多様な形状や寸法のサッシ枠に装着な可能なグレージングチャンネル100を実現できる。
<実施例4>
図7は、実施例4のグレージングチャンネル100をタイプ1のサッシ枠310に装着した状態の断面図である。
図7は、実施例4のグレージングチャンネル100をタイプ1のサッシ枠310に装着した状態の断面図である。
実施例4では、凸部20Bが角張っていない曲面によって形成されている。これによって、凸部20Bの強度を向上できる。また、図示を省略するが、タイプ2のサッシ枠320に装着した場合、サッシ枠320と接する面積が大きくなり、グレージングチャンネル100をサッシ枠320に容易に装着できる。
<実施例5>
図8は、実施例5のグレージングチャンネル100をタイプ2のサッシ枠320に装着した状態の断面図である。
図8は、実施例5のグレージングチャンネル100をタイプ2のサッシ枠320に装着した状態の断面図である。
実施例5では、ストッパ25が設けられている。ストッパ25は、上垂直部313の下端位置に設けられる。つまり、ストッパ25とシール部1の下面との距離は、上垂直部313の長さと同程度にする。ストッパ25は軟質樹脂材料又はゴム材で形成するとよい。また、ストッパ25を硬質樹脂材料で、挿着時に緩い傾斜で、離脱時にきつい傾斜となる形状にしてもよい。このような形状にストッパ25を形成すると、サッシ枠320に装着しやすく、離脱しにくいグレージングチャンネル100を構成できる。
<実施例6>
図9は、実施例6のグレージングチャンネル100をタイプ1のサッシ枠310に装着した状態の断面図である。
図9は、実施例6のグレージングチャンネル100をタイプ1のサッシ枠310に装着した状態の断面図である。
実施例6では、底部23の内面に溝23Bが設けられておらず、底部23から内側に突出する内側凸部23Cが設けられている。内側凸部23Cにはグレージングチャンネル100に装着されるガラス板200の端面が接触する。内側凸部23Cは、左右均等の位置に複数(例えば二つ)設けられるとよい。部分的に肉厚箇所があると、成型時に十分な量の樹脂が流入せず、ひけなどの成形不良が生じる可能性を考慮して、内側凸部23Cの高さは底部23の厚みの2倍以下にするとよい。
図9では水抜き孔23Aを図示していないが、実施例6のグレージングチャンネル100でも水抜き孔23Aを設けてもよい。
前述したように、底部23がガラス板200の端部(特に角部)へ接触しないようにして、ガラス板200やグレージングチャネル100の破損を避ける必要があるが、サッシ枠310 に装着されたグレージングチャネル100が変形すると、溝23Bが変形して、底部23がガラス板200の角部に接触することがある。このため、実施例6では、内側凸部23Cを設け、ガラス板200の角部の底部23への接触を抑制し、グレージングチャンネル100やガラス板200の破損を防止している。
<実施例7>
図10は、実施例7のグレージングチャンネル100をタイプ1のサッシ枠310に装着した状態の断面図である。
図10は、実施例7のグレージングチャンネル100をタイプ1のサッシ枠310に装着した状態の断面図である。
実施例7では、底部23の内面に溝23Bが設けられておらず、底部23から外側に突出する外側凸部23Dが左右均等に設けられている。外側凸部23Dの先端は、底部23の下端より下に位置する高さに形成される。部分的に肉厚箇所があると、成型時に十分な量の樹脂が流入せず、ひけなどの成形不良が生じる可能性を考慮して、外側凸部23Dの高さは底部23の厚みの2倍以下にするとよい。外側凸部23Dは、底部23の左右端部の各々に設けられるとよい。なお、外側凸部23Dは、底部23の外側端部以外(例えば端部より内側)に左右均等に設けられてもよい。
図10では水抜き孔23Aを図示していないが、実施例7のグレージングチャンネル100でも水抜き孔23Aを設けてもよい。
グレージングチャンネル100にガラス板200を装着した状態で運搬する際に底部23の中央が床面に接すると、底部23が反るように変形し、板状部21が開き、シール部1の間隔が大きくなる。この状態では、シール部1とガラス板200との間に隙間が生じて、グレージングチャンネル100内に異物が混入することがある。グレージングチャンネル100内に混入した異物は、グレージングチャンネル100内をサッシ枠310に装着した後にガラス板200と接触して、ガラス板200の破損や傷の原因となる。
しかし、実施例7のグレージングチャンネル100では、外側凸部23Dが床面に接し、底部23の中央が床面に接しないので、シール部1とガラス板200との間に隙間が生じることなく、グレージングチャンネル100内への異物の混入を抑制できる。
なお、図示は省略するが、実施例6の内側凸部23Cと実施例7の外側凸部23Dとの両方を一つのグレージングチャンネル100に設けてもよい。この場合、内側凸部23Cと外側凸部23Dとは異なる位置に設けるとよい。これは、部分的に肉厚箇所があると、成型時に十分な量の樹脂が流入せず、ひけなどの成形不良が生じる可能性を考慮して、内側凸部23Cと外側凸部23Dとが同じ位置に設けられることによる局所的に肉厚になることを避けるためである。
本発明の実施例では、グレージングチャンネル100の基部2の弾性変形や、折れ構造部20がガラス板200に近接するような変形によって、サッシ枠310、320の挿入口の幅−0.4mm程度までの厚さのガラス板200を装着できる。また、サッシ枠310、320の挿入口の幅−1.4mm程度までの厚さのガラス板200を良好に保持できる。
例えば、ガラス板の単板や合わせガラスを用いたガラス窓の場合、通常、サッシ枠310、320の挿入口の幅は約8〜11mm程度であり、本実施例のグレージングチャンネル100を用いると、厚みが6.6〜10.6mmのガラス板200に対応可能である。より好ましくは、挿入口の幅を8.5〜9.5mm、ガラス板200の厚みを7.5〜8.7mmとしてもよい。また、装着するガラス板200として厚い複層ガラスを用いても、同じグレージングチャンネル100を使用でき、複層ガラス内にAr、Kr等の断熱性ガスやHe、Ne等の遮音性ガスを封入し、ガラス窓の断熱性能や遮音性能が向上したガラス窓を施工できる。
以上、本発明のいくつかの実施例について、1枚のガラスを用いた単板のガラス板200を装着する例について説明したが、ガラス板200は、2枚以上のガラスを用いた複層ガラスや合わせガラスも本実施例のグレージングチャンネル100を用いてサッシ枠に装着できる。また、使用するガラス板200の種類は、通常使用されているソーダ石灰ガラスの他、無アルカリガラス、高透過ガラス、風冷強化ガラス、化学強化ガラス、ホウケイ酸塩ガラス、低膨張ガラス、ゼロ膨張ガラス、低膨張結晶化ガラス、ゼロ膨張結晶化ガラス、網入りガラス等のいずれも本実施例のグレージングチャンネル100を用いてサッシ枠に装着できる。
以上、本発明を添付の図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこのような具体的構成に限定されるものではなく、添付した請求の範囲の趣旨内における様々な変更及び同等の構成を含むものである。
1 シール部
2 基部
20 折れ構造部
20A 支点部
20B 凸部
20C 可動部
21 板状部
22 先端部
23 底部
23A 水抜き孔
23B 溝
23C 内側凸部
23D 外側凸部
24 空間
25 ストッパ
100 グレージングチャンネル
200 ガラス板
310、320 サッシ枠
311 上面
312 上面内側端部
313 上垂直部
2 基部
20 折れ構造部
20A 支点部
20B 凸部
20C 可動部
21 板状部
22 先端部
23 底部
23A 水抜き孔
23B 溝
23C 内側凸部
23D 外側凸部
24 空間
25 ストッパ
100 グレージングチャンネル
200 ガラス板
310、320 サッシ枠
311 上面
312 上面内側端部
313 上垂直部
Claims (7)
- ガラス板をサッシ枠に装着するために使用されるグレージングチャンネルであって、
前記ガラス板に密着するシール部と、
前記サッシ枠に接する側壁部と、前記側壁部の端部を連結する底部とを有する基部とを備え、
前記側壁部は、
前記底部に連結される板状部と、
前記シール部の端部に位置する支点部と、
前記底部と逆側の前記板状部の端部に位置し、前記板状部と共に前記底部の方向に移動可能な可動部と、
前記支点部及び可動部より外側へ突出する凸部とを有し、
前記支点部と、前記可動部と前記凸部とによって、前記側壁部と前記ガラス板との間に空間が形成されることを特徴とするグレージングチャンネル。 - 請求項1に記載のグレージングチャンネルであって、
前記基部は、硬質樹脂材料で形成され、
前記シール部は、軟質樹脂材料で形成されることを特徴とするグレージングチャンネル。 - 請求項1又は2に記載のグレージングチャンネルであって、
前記グレージングチャンネルを前記サッシ枠に装着したとき、前記板状部は、前記ガラス板と面接触することを特徴とするグレージングチャンネル。 - 請求項1から3のいずれか一つに記載のグレージングチャンネルであって、
前記凸部は、前記サッシ枠と接して、前記ガラス板に近接するように、内側に変形可能であることを特徴とするグレージングチャンネル。 - 請求項1から4のいずれか一つに記載のグレージングチャンネルであって、
前記底部から内側に突出し、前記ガラス板の端面と接する複数の内側凸部を有することを特徴とするグレージングチャンネル。 - 請求項1から5のいずれか一つに記載のグレージングチャンネルであって、
前記底部から外側に突出し、その先端が前記底部の下端より下に位置する複数の外側凸部を有することを特徴とするグレージングチャンネル。 - ガラス板が装着されるガラス窓であって、
請求項1から6のいずれか一つに記載のグレージングチャンネルと、
前記グレージングチャンネルと密着して保持されるガラス板と、
前記グレージングチャンネルが取り付けられるサッシ枠とを備えることを特徴とするガラス窓。
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JP2019054125 | 2019-03-22 | ||
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