JP2020158446A - 油中水型乳化化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、従来技術に比して、シリコーン樹脂の含有量を低減することができつつも、経時安定性に優れ、塗布後の肌にうるおいが感じられ、かつ、べたつきが少ない、油中水型乳化化粧料を提供することにある。【解決手段】上記目的は、(A)疎水化表面処理された微粒子金属酸化物と、(B)アルキル未変性かつポリエーテル変性シリコーンと、(C)ポリグリセリン脂肪酸エステルと、(D)トリエステルとを含有する油中水型乳化化粧料などにより解決される。【選択図】なし

Description

本発明は、紫外線散乱剤を含有する油中水型乳化化粧料に関する。
日常生活における日焼け止め対策の重要性が指摘される中、皮膚への紫外線照射を効果的に遮断する目的として紫外線吸収剤や紫外線散乱剤が配合された化粧料の開発がされている。しかしながら、高いSPF(Sun Protection Factor)を達成しようとして、紫外線吸収剤や紫外線散乱剤を多量に配合すると、種々の問題が生じ得る。
例えば、紫外線吸収剤は、皮膚への刺激性が強く、敏感肌の使用者に対して好ましくない。そこで、紫外線吸収剤の配合を極力避けて、金属酸化物粉末などの紫外線散乱剤により紫外線防御機能を達成することが期待される。しかし、紫外線散乱剤を多く配合すると、粘度が低下することなどにより経時安定性が損なわれ、塗布後の肌が粉っぽく、かさつきがみられるというように使用感が悪くなるという問題がある。
上記のような問題を改善するために、例えば、特許文献1及び2には、シリコーン処理金属酸化物、ポリエーテル変性シリコーン及び油性成分並びに合計量が30質量%以上のジメチルポリシロキサン及びシクロペンタシロキサンを含有する油中水型乳化化粧料が記載されている。
特開2018−35091号公報 特開2018−35092号公報
しかし、特許文献1及び2に記載の油中水型乳化化粧料は、シリコーン樹脂を大量に含有することから、皮膜感が強く、違和感が残るという問題がある。また、特許文献1及び2に記載の油中水型乳化化粧料は、うるおいが感じられず、べたつきが感じられるというように、使用感においても問題がある。
そこで、本発明は、特許文献1及び2に記載の油中水型乳化化粧料に比べて、シリコーン樹脂の含有量を低減することができつつも、経時安定性に優れ、塗布後の肌にうるおいが感じられ、かつ、べたつきが少ない、油中水型乳化化粧料を提供することを、発明が解決しようとする課題とする。
本発明者らは、上記の課題を解決しようとして、疎水化表面処理された微粒子金属酸化物、ポリエーテル変性シリコーン及び油性成分の組合せについて種々検討したところ、経時安定性及び使用感のいずれかが良いものは得られたが、両方ともに優れたものは得られなかった。
そこで、さらに、試行錯誤を繰り返して鋭意研究開発に励んだところ、驚くべきことに、ポリエーテル変性シリコーンとしてアルキル未変性かつポリエーテル変性シリコーンを用い、油性成分としてトリエステルを用い、さらにこれらとポリグリセリン脂肪酸エステルとをともに配合することにより、高濃度の疎水化表面処理された微粒子金属酸化物を含有しても、経時安定性に優れ、塗布後の皮膚にうるおいが感じられ、かつ、べたつきが少ない、油中水型乳化化粧料が得られることを見出した。
本発明者らは、このような知見を基に、本発明の課題を解決するものとして、疎水化表面処理された微粒子金属酸化物と、アルキル未変性かつポリエーテル変性シリコーンと、ポリグリセリン脂肪酸エステルと、トリエステルとを含有する油中水型乳化化粧料を創作することに成功した。本発明は、これらの知見及び成功例に基づき完成された発明である。
したがって、本発明の一態様によれば、以下の油中水型乳化化粧料が提供される。
[1](A)疎水化表面処理された微粒子金属酸化物と、
(B)アルキル未変性かつポリエーテル変性シリコーンと、
(C)ポリグリセリン脂肪酸エステルと、
(D)トリエステルと
を含有し、かつ、前記成分(B)の含有量が3.0質量%以上である、油中水型乳化化粧料。
[2](A)疎水化表面処理された微粒子金属酸化物と、
(B)アルキル未変性かつポリエーテル変性シリコーンと、
(C)ポリグリセリン脂肪酸エステルと、
(D)トリエステルと
を含有し、かつ、前記成分(C)の含有量が0.01質量%〜1.4質量%である、油中水型乳化化粧料。
[3](A)疎水化表面処理された微粒子金属酸化物と、
(B)アルキル未変性かつポリエーテル変性シリコーンと、
(C)ポリグリセリン脂肪酸エステルと、
(D)トリエステルと
を含有し、かつ、前記成分(C)に対する前記成分(B)の割合(成分(B)/成分(C))が2.0以上である、油中水型乳化化粧料。
[4]前記成分(C)が、HLB値が3〜6のポリグリセリン脂肪酸エステルからなる群から選ばれるポリグリセリン脂肪酸エステルである、[1]〜[3]のいずれか1項にに記載の油中水型乳化化粧料。
[5]前記成分(B)が、HLB値が3〜6のアルキル未変性かつポリエーテル変性シリコーンからなる群から選ばれるアルキル未変性かつポリエーテル変性シリコーンである、[1]〜[4]のいずれか1項に記載の油中水型乳化化粧料。
[6]前記成分(D)が、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル及びトリエチルヘキサノインからなる群から選ばれるトリエステルである、[1]〜[5]のいずれか1項に記載の油中水型乳化化粧料。
[7]前記成分(D)の含有量が、1質量%〜8.5質量%である、[1]〜[6]のいずれか1項に記載の油中水型乳化化粧料。
[8]前記成分(A)の含有量が1質量%〜20質量%である、[1]〜[7]のいずれか1項に記載の油中水型乳化化粧料。
[9]さらに、水の含有量が30質量%〜59質量%である、[1]〜[8]のいずれか1項に記載の油中水型乳化化粧料。
本発明の一態様の油中水型乳化化粧料は、高い紫外線防御効果を発揮しながらも、経時安定性に優れるとともに、うるおい感やべたつき感が良好である。
本発明の一態様の油中水型乳化化粧料によれば、塗布後の肌が粉っぽくなることやかさつきの発生などを低減して、良好な使用感を有するものとして、使用者や利用シーンを選ばずに日常的に利用することが期待できる。本発明の一態様の油中水型乳化化粧料は、経時安定性に優れていることから、長期間の使用及び保存が期待できる。
本発明の一態様の油中水型乳化化粧料によれば、クリーム、乳液、リキッド、ジェルなどの剤形を呈する、化粧下地製品、ファンデーション製品、フェイスカラー製品、コンシーラー製品、サンスクリーン製品などの種々の化粧品形態をとることにより、使用者の日焼けや紫外線によりもたらされる肌への悪影響を低減又は防止することが期待できる。
以下、本発明の一態様である油中水型乳化化粧料の詳細について説明するが、本発明の技術的範囲は本項目の事項によってのみに限定されるものではなく、本発明はその目的を達成する限りにおいて種々の態様をとり得る。
本明細書における各用語は、別段の定めがない限り、化粧品分野における当業者により通常用いられている意味で使用され、不当に限定的な意味を有するものとして解釈されるべきではない。また、本明細書においてなされている憶測や推論は、本発明者らのこれまでの知見や経験によってなされたものであることから、本発明の技術的範囲はこのような憶測や推論のみによって拘泥されるものではない。
例えば、「及び/又は」は、列記した複数の関連項目のいずれか1つ、又は2つ以上の任意の組み合わせ若しくは全ての組み合わせを意味する。
「含有量」は、濃度と同義であり、油中水型乳化化粧料の全体量に対する成分の量の割合を意味する。本明細書では、別段の定めがない限り、含有量の単位は「質量%(wt%)」を意味する。
数値範囲の「〜」は、その前後の数値を含む範囲であり、例えば、「0質量%〜100質量%」は、0質量%以上であり、かつ、100質量%以下である範囲を意味する。なお、整数値の桁数と有効数字の桁数は一致する。例えば、1の有効数字は1桁であり、10の有効数字は2桁である。また、小数値は小数点以降の桁数と有効数字の桁数は一致する。例えば、0.1の有効数字は1桁であり、0.10の有効数字は2桁である。
「使用感」は、油中水型乳化化粧料を塗布した後の皮膚に触れた際の、うるおい、べたつき又はこれらの両方の感触を意味する。また、「うるおいを感じる」とは、油中水型乳化化粧料を塗布した後の皮膚に触れた際に、しっとりとみずみずしい印象を抱く感触をいう。「べたつきを感じる」とは、油中水型乳化化粧料を塗布した後の皮膚に触れた際に、油分特有の重みがあり、ベタベタした感触をいう。使用感は、後述する実施例に記載の使用感官能評価により評価及び確認できる。
「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸及びメタクリル酸を包含する総称である。
本発明の一態様の油中水型乳化化粧料は、疎水化表面処理された微粒子金属酸化物(成分(A))と、アルキル未変性かつポリエーテル変性シリコーン(成分(B))と、ポリグリセリン脂肪酸エステル(成分(C))と、トリエステル(成分(D))とを少なくとも含有する。
本発明の一態様の油中水型乳化化粧料は、成分(B)、成分(C)及び成分(B)と成分(C)との割合によって、3種の具体的態様に分けられる。すなわち、本発明の第1態様の油中水型乳化化粧料は、成分(A)〜(D)を含有し、かつ、成分(B)の含有量が3.0質量%以上である。本発明の第2態様の油中水型乳化化粧料は、成分(A)〜(D)を含有し、かつ、成分(C)の含有量が0.01〜1.4%である。本発明の第3態様の油中水型乳化化粧料は、成分(A)〜(D)を含有し、かつ、成分(C)に対する成分(B)の割合(成分(B)/成分(C))が2.0以上である。本明細書では、「本発明の一態様の油中水型乳化化粧料」という場合は、本発明の第1態様、第2態様及び第3態様の油中水型乳化化粧料をまとめて指す。
成分(A)の疎水化表面処理された微粒子金属酸化物は、通常化粧料において紫外線散乱剤として使用されるものであれば特に限定されず、その形状、疎水化表面処理の方法、金属酸化物の種類、微粒子の形状及び粒子径などは適宜選択し得る。成分(A)の疎水化表面処理された微粒子金属酸化物は、例えば、疎水化表面処理された、形状が球状、棒状、針状、紡錘状、板状又は不定形状であり、かつ、平均粒子径が一次粒子径について100nm以下である酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウムなどが挙げられるが、これらに限定されない。ただし、成分(A)の疎水化表面処理された微粒子金属酸化物について、平均粒子径が一次粒子径について150nm以上である着色顔料は除かれる。なお、平均粒子径は、透過電子顕微鏡写真の画像解析による個数平均径算出によって測定することができる。
微粒子金属酸化物の疎水化表面処理の方法は特に限定されず、例えば、含水シリカ、シリカなどによるシリカ処理;メチルハイドロゲンポリシロキサン、メチルハイドロゲンポリシロキサン・ジメチルポリシロキサンコポリマー、ジメチルポリシロキサン、メチルポリシロキサンなどによるシリコーン処理;水酸化アルミニウム、酸化アルミニウムなどによるアルミニウム処理;トリエトキシカプリリルシラン、オクチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシランなどによるシラン処理;パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸などによる脂肪酸処理;脂肪酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩などによる金属石鹸処理;パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルリン酸ジエタノールアミン塩、パーフルオロアルキルトリメトキシシランなどによるフッ素処理などが挙げられ、これらの1種を単独で、又は2種以上を組み合わせた方法であり得る。上記の表面処理のうち、化粧品分野において微粒子金属酸化物の疎水化表面処理の実績が豊富であり、微粒子金属酸化物の光触媒作用を減じて、適用される皮膚への影響を小さくすることができるという観点から、シリカ処理、シリコーン処理、アルミニウム処理及びシラン処理が好ましく、これらを組合せた処理であることがより好ましい。
成分(A)の疎水化表面処理された微粒子金属酸化物は、常法に従って微粒子金属酸化物を疎水化表面処理したものであっても、市販されているものであっても、どちらでもよい。市販されている疎水化表面処理された微粒子金属酸化物としては、例えば、「ST−457SA」(チタン工業社製)、「MT−100Z」(テイカ社製)、「MT−150EX」(テイカ社製)、「MZY−303S」(テイカ社製)、「LT−050」(テイカ社製)、「LT−051」(テイカ社製)、「LZ−014」(テイカ社製)、「LZ−021」(テイカ社製)、「FLT−01」(テイカ社製)、「FLZ−01」(テイカ社製)、「FINEX−25−LPT」(堺化学工業社製)、「STR−40−LP」(堺化学工業社製)、「DIS−11A」(堺化学工業社製)、「DIS−12C」(堺化学工業社製)、「DIF−AW4」(堺化学工業社製)、「DIF−3W4」(堺化学工業社製)、「SPD−T6」(信越化学工業社製)、「SPD−Z6」(信越化学工業社製)などが挙げられるが、これらに限定されない。
成分(A)の含有量は、光散乱又は光反射効果が認められる量であれば特に限定されないが、例えば、0.1質量%以上であり、分散性を有しつつも、良好な紫外線防御効果が得られるという観点から、1質量%〜20質量%が好ましく、5質量%〜15質量%がより好ましい。
成分(B)のアルキル未変性かつポリエーテル変性シリコーンは、通常知られているとおりのポリエーテル変性シリコーンであって、アルキル変性がされていないものであれば特に限定されない。アルキル未変性かつポリエーテル変性シリコーンは、主鎖であるシリコーン鎖に、ポリエーテル鎖が側鎖として付加し、かつ、アルキル鎖が側鎖として付加していないという構造をとる。ただし、シリコーン鎖は直鎖であっても、分岐鎖であってもどちらでもよい。成分(B)は、成分(C)及び成分(D)とともに、成分(A)による紫外線防御効果を発揮しながらも、良好な経時安定性及び使用感を油中水型乳化化粧料に付与するように機能する。ポリエーテル変性シリコーンであっても、アルキル変性であるラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコンでは、このような機能は得られない。
成分(B)としては、例えば、HLB(親水親油バランス)値が1〜7のアルキル未変性かつポリエーテル変性シリコーンなどが挙げられるが、成分(A)、成分(C)及び成分(D)との相溶性及び上記機能を発揮するという観点から、HLB値が3〜6のアルキル未変性かつポリエーテル変性シリコーンが好ましく、HLB値が3〜6のPEG−3ジメチコン、PEG−9ジメチコン、PEG−10ジメチコン、PEG/PPG−19/19ジメチコン及びPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコンがより好ましく、HLB値が3〜6のPEG−10ジメチコン及びPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコンがさらに好ましい。成分(B)は、上記したものの1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用し得る。
成分(B)のアルキル未変性かつポリエーテル変性シリコーンは、常法に従って製造されたものであっても、市販されているものであっても、どちらでもよい。市販されているアルキル未変性かつポリエーテル変性シリコーンとしては、例えば、「KF−6015」(HLB値:4.5;信越化学工業社製)、「KF−6017」(HLB値:4.5;信越化学工業社製)、「KF−6017P」(HLB値:4.5;信越化学工業社製)、「KF−6028」(HLB値:4.0;信越化学工業社製)、「KF−6028P」(HLB値:4.0;信越化学工業社製)、「BY 11−030」(HLB値:3.0;東レ・ダウコーニング社製)、「ES−5612 FORMULATION AID」(HLB値:4.0;東レ・ダウコーニング社製)などが挙げられるが、これらに限定されない。なお、市販品のHLB値は、それぞれ製造販売会社が公称しているHLB値を示す。
成分(B)の含有量は、成分(A)、成分(C)及び成分(D)とともに配合することにより、本発明の一態様の油中水型乳化化粧料に対して紫外線防御効果を発揮しながらも、経時安定性及び使用感を付与し得る量である。本発明の第1態様の油中水型乳化化粧料における成分(B)の含有量は、3.0質量%以上であればよく、好ましくは3.0質量%〜10質量%であり、より好ましくは3.0質量%〜5質量%であり、さらに好ましくは3.0質量%〜4質量%である。本発明の第2態様及び第3態様の油中水型乳化化粧料における成分(B)の含有量は、例えば、0.1質量%以上であり、油中水型乳化化粧料に対して良好な経時安定性及び/又は使用感を付与するという観点では、好ましくは1質量%〜10質量%であり、より好ましくは3.0質量%〜5質量%であり、さらに好ましくは3.0質量%〜4質量%である。
成分(C)のポリグリセリン脂肪酸エステルは、通常知られているとおりのグリセリンを重合したポリグリセリンと脂肪酸とのエステル化生成物であれば特に限定されず、モノエステル、ジエステル及びポリエステルのいずれであってもよい。成分(C)は、成分(B)及び成分(D)とともに、成分(A)による紫外線防御効果を発揮しながらも、良好な経時安定性及び使用感を油中水型乳化化粧料に付与するように機能する。同じ脂肪酸エステルであっても、セスキイソステアリン酸ソルビタンでは、このような機能は得られない。
成分(C)としては、例えば、HLB値が1〜7のポリグリセリン脂肪酸エステルなどが挙げられるが、成分(A)、成分(B)及び成分(D)との相溶性及び上記機能を発揮するという観点から、HLB値が3〜6のポリグリセリン脂肪酸エステルが好ましく、HLB値が3〜6のトリイソステアリン酸ポリグリセリル−2、ジイソステアリン酸ポリグリセリル−2、ジイソステアリン酸ポリグリセリル−2、ジステアリン酸ポリグリセリル−2、ジイソステアリン酸ポリグリセリル−3、ジステアリン酸ポリグリセリル−3、ステアリン酸ポリグリセリル−2、ペンタステアリン酸ポリグリセリル−10、ペンタイソステアリン酸ポリグリセリル−10、ペンタオレイン酸ポリグリセリル−10及びポリリシノレイン酸ポリグリセリル−6がより好ましく、HLB値が3〜6のジイソステアリン酸ポリグリセリル−2がさらに好ましい。成分(C)は、上記したものの1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用し得る。
成分(C)のポリグリセリン脂肪酸エステルは、常法に従って製造されたものであっても、市販されているものであっても、どちらでもよい。市販されているポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、例えば、「EMALEX TISG−2」(HLB値:3;日本エマルジョン社製)、「EMALEX DISG−2」(HLB値:4;日本エマルジョン社製)、「EMALEX DISG−2EX」(HLB値:4;日本エマルジョン社製)、「EMALEX DSG−2」(HLB値:4;日本エマルジョン社製)、「EMALEX DISG−3」(HLB値:5;日本エマルジョン社製)、「EMALEX DISG−3EX」(HLB値:5;日本エマルジョン社製)、「EMALEX DSG−3」(HLB値:5;日本エマルジョン社製)、「NIKKOL DGMS」(HLB値:5;日光ケミカルズ社製)、「NIKKOL Decaglyn 5−SV」(HLB値:3.5;日光ケミカルズ社製)、「NIKKOL Decaglyn 5−ISV」(HLB値:3.5;日光ケミカルズ社製)、「NIKKOL Decaglyn 5−OV」(HLB値:3.5;日光ケミカルズ社製)などが挙げられるが、これらに限定されない。
成分(C)の含有量は、成分(A)、成分(B)及び成分(D)とともに配合することにより、本発明の一態様の油中水型乳化化粧料に対して紫外線防御効果を発揮しながらも、経時安定性及び使用感を付与し得る量である。本発明の第2態様の油中水型乳化化粧料における成分(C)の含有量は、0.01質量%〜1.4質量%であればよく、好ましくは0.1質量%〜1.2質量%であり、より好ましくは0.2質量%〜1.1質量%である。本発明の第1態様及び第3態様の油中水型乳化化粧料における成分(C)の含有量は、例えば、0.01質量%〜5質量%であり、油中水型乳化化粧料に対して良好な経時安定性及び/又は使用感を付与するという観点では、好ましくは0.01質量%〜1.4質量%であり、より好ましくは0.1質量%〜1.2質量%であり、さらに好ましくは0.2質量%〜1.1質量%である。
成分(C)は、成分(B)に密接に関連して、本発明の一態様の油中水型乳化化粧料における経時安定性及び/又は使用感に影響を与え得る。本発明の第3態様の油中水型乳化化粧料における成分(C)に対する成分(B)の割合(成分(B)/成分(C))は、2.0以上であればよく、好ましくは2.0〜20であり、より好ましくは2.5〜15である。本発明の第1態様及び第2態様の油中水型乳化化粧料における成分(B)/成分(C)は、例えば、0.1〜100であり、油中水型乳化化粧料に対して良好な経時安定性及び/又は使用感を付与するという観点では、好ましくは2.0〜100であり、より好ましくは2.0〜20であり、さらに好ましくは2.5〜15である。
成分(D)のトリエステルは、化粧品分野においてトリエステルとして知られている分子内にエステル結合を3個有する化学物質であれば特に限定されない。成分(D)は、成分(B)及び成分(C)とともに、成分(A)による紫外線防御効果を発揮しながらも、良好な経時安定性及び使用感を油中水型乳化化粧料に付与するように機能する。
成分(D)としては、例えば、トリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチルなどのジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、トリエチルヘキサノイン、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、トリイソステアリン、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリエチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパンなどが挙げられるが、成分(A)、成分(B)及び成分(D)との相溶性及び上記機能を発揮するという観点から、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル及びトリエチルヘキサノインが好ましく、トリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル及びトリエチルヘキサノインがより好ましい。成分(D)は、上記したものの1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用し得る。
成分(D)のトリエステルは、常法に従って製造されたものであっても、市販されているものであっても、どちらでもよい。市販されているトリエステルとしては、例えば、「サラコスWO−6」(日清オイリオグループ社製)、「T.I.O」(日清オイリオグループ社製)、「ODO」(日清オイリオグループ社製)、「サラコス3318」(日清オイリオグループ社製)、「コスモール 43V」(日清オイリオグループ社製)、「Neosolue−MCT」(日本精化社製)、「IOTG」(日本精化社製)、「NS−308」(日本精化社製)などが挙げられるが、これらに限定されない。
成分(D)の含有量は、成分(A)、成分(B)及び成分(C)とともに配合することにより、本発明の一態様の油中水型乳化化粧料に対して紫外線防御効果を発揮しながらも、経時安定性及び使用感を付与し得る量であれば特に限定されないが、例えば、0.1質量%〜10質量%であり、好ましくは1質量%〜8.5質量%であり、より好ましくは4質量%〜7.5質量%である。成分(D)の含有量が0.1質量%未満又は10質量%を超える場合、他の成分との相溶性及び/又は経時安定性が損なわれるおそれがあることから好ましくない。ただし、成分(D)の含有量は、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の含有量によって適宜設定され得る。
本発明の一態様の油中水型乳化化粧料は、本発明の課題を解決し得る限り、成分(A)〜(D)に加えて、その他の成分を含有してもよい。
その他の成分は特に限定されず、例えば、通常の油中水型乳化化粧料に用いられる成分などが挙げられ、より具体的には水などの基剤、成分(B)〜(D)以外のその他油性成分、保湿剤、清涼剤、防腐剤、キレート剤、界面活性剤、pH調整剤、酸化防止剤、感触改良剤、紫外線吸収剤、増粘剤、美白剤、ビタミン類、その他各種薬効成分、粉体、香料、色材などが挙げられる。その他の成分の含有量は、本発明の課題解決を妨げない限り、当業者により適宜設定し得る。その他の成分のいくつかについて以下に列挙するが、これらはあくまでも例示であり、限定されるものではない。
その他油性成分は、例えば、油性エモリエント成分などが挙げられ、好ましくは油中水型乳化化粧料に通常用いられる室温(25℃)で液体状又は半固形状である油性エモリエント成分である。その他油性成分としての油性エモリエント成分の具体例としては、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、シクロペンタシロキサン、ジメチルポリシロキサン、ジメチルシクロポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサンなどのシリコーン油;フルオロポリエーテル、パーフルオロアルキルエーテルシリコーンなどのフッ素油;オリーブ油、ホホバ油、ラベンダー油、月見草油、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアンナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、胚芽油などの天然油性成分などが挙げられるが、これらに限定されない。成分(A)以外の油性エモリエント成分は、上記したものの1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。その他油性成分としての油性エモリエント成分の含有量は、30質量%未満であることが好ましい。
保湿剤としては、例えば、グリセリン、ジグリセリン、トレハロース、ブチレングリコール(BG)、ポリクオタニウム−51、ポリクオタニウム−61、キシリトール、マルチトール、マルトース、ソルビトール、ブドウ糖、果糖、加水分解エラスチン、乳酸ナトリウム、シクロデキストリン、ピロリドンカルボン酸などが挙げられ、これらの1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。保湿剤の含有量は、0質量%〜15質量%であることが好ましい。
防腐剤としては、例えば、プロピルパラベン、メチルパラベンなどのパラオキシ安息香酸エステル、安息香酸、サリチル酸、石炭酸、ソルビン酸、パラクロルメタクレゾール、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカルバニリド、感光素、フェノキシエタノールなどが挙げられ、これらの1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。防腐剤の含有量は、0質量%〜1質量%であることが好ましい。
酸化防止剤としては、例えば、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、トコフェロールなどのビタミンE及びその誘導体、チオタウリン、メマツヨイグサ抽出液、βカロチン、カテキン化合物、フラボノイド化合物、ポリフェノール化合物などが挙げられ、これらの1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。酸化防止剤の含有量は、0質量%〜1質量%であることが好ましい。
増粘剤としては、例えば、ベントナイト、ヘクトライト、ジステアルジモニウムヘクトライト、有機変性ベントナイトなどの有機変性粘土鉱物;ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、アセチル化ヒアルロン酸、アセチル化ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸、コンドロイチン硫酸ナトリウム、フコイダン、チューベロース多糖体、キサンタンガムなどの水溶性多糖類;カラギーナン、アルギン酸などの天然高分子;カルボキシメチルセルロースナトリウムなどの半合成高分子;カルボマー、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸アルキル共重合体などのアクリル酸系ポリマーなどの合成高分子などが挙げられ、これらの1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。増粘剤の含有量は、0質量%〜5質量%であることが好ましい。
感触改良剤としては、例えば、窒化ホウ素、ポリメチルシルセスキオキサン、(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー、(ジフェニルジメチコン/ビニルジフェニルジメチコン/シルセスキオキサン)クロスポリマー、ナイロン−6、ナイロン−11、ナイロン−12、ナイロン−6,6などが挙げられ、これらの1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。感触改良剤の含有量は、0質量%〜5質量%であることが好ましい。
色材としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄などの無機顔料;染料、有機顔料などの有機合成色素;天然色素などが挙げられ、これらの1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。色材の含有量は、0質量%〜0.5質量%であることが好ましい。
本発明の一態様の油中水型乳化化粧料は、化粧料として用いられる限りにおいて、その機能や効果については特に限定されない。本発明の一態様の油中水型乳化化粧料は、経時安定性について、例えば、後述する実施例に記載の経時安定性試験により、粘度変動率が60%未満であり、優れた経時安定性を有するという観点では、粘度変動率が50%未満であることが好ましく、40%未満であることがより好ましい。粘度変動率の下限は特に限定されず、典型的には0%である。
本発明の一態様の油中水型乳化化粧料は、使用感について、例えば、後述する実施例に記載の「うるおい」及び「べたつき」に関する使用感評価により、「○」又は「△」として評価され、優れた使用感を有するという観点では、「○」として評価されることが好ましい。本発明の一態様の油中水型乳化化粧料は、皮膚へ塗布した際にうるおいが感じられ、べたつきが少ないという良好な使用感を有することに特徴がある。
本発明の一態様の油中水型乳化化粧料のより具体的な態様は、成分(A)を1質量%〜20質量%、成分(B)を3.0質量%〜10質量%、成分(C)を0.01質量%〜1.4質量%及び成分(D)を1質量%〜8.5質量%で含有し、かつ、成分(B)/成分(C)は2.0〜20であることにより、経時安定性に優れつつも、うるおいが感じられ、べたつきが少ない使用感が良好である油中水型乳化化粧料であるが、これに限定されない。
本発明の一態様の油中水型乳化化粧料は、成分(A)〜(D)を含有することにより、基剤である水の含有量が多くても、経時安定性が優れていることに特徴がある。ただし、水の含有量が過剰であると経時安定性及び/又は使用感が低下するおそれがあることから、本発明の一態様の油中水型乳化化粧料における水の含有量は60質量%未満であることが好ましく、30〜59質量%であることがより好ましい。
本発明の一態様の油中水型乳化化粧料の製造方法は特に限定されず、例えば、後述する実施例に記載の方法などが挙げられる。すなわち、成分(A)〜(D)及びその他の親油性成分を含むA相及び基剤である水及び親水性成分を含むB相のそれぞれについて、常法に従って加温などすることにより均一的に混合又は分散することにより調製し、次いでA相を40℃〜60℃に加温した後、A相にB相を投入したものを、ホモミキサーなどを用いて機械的に高速撹拌処理に供することにより乳化液を得て、次いで得られた乳化液を、20℃〜40℃になるまで緩やかに撹拌することにより、本発明の一態様の油中水型乳化化粧料が得られる。
本発明の一態様の油中水型乳化化粧料は、その使用態様や剤形については特に限定されず、例えば、スキンケア化粧品、メーキャップ化粧品、フレグランス化粧品、ボディケア化粧品などが挙げられ、より具体的にはクリーム、乳液、化粧下地、美容液、サンスクリーンジェル、ファンデーション、ハンドクリーム、コンシーラー、ほほ紅、アイシャドウ、口紅、日焼け止めクリーム、オールインワン化粧品などが挙げられる。本発明の一態様の油中水型乳化化粧料は、クリーム、乳液、ジェルなどの一定の粘性を有する剤形とすることにより、経時安定性に優れ、さらにうるおいが感じられつつも、べたつきが少ない良好な使用感触を有し得るものとなることから好ましい。また、本発明の一態様の油中水型乳化化粧料は、含有する成分(A)に基づく紫外線防御効果を期待して、紫外線防御用又は日焼け止め用の化粧品、具体的には化粧下地製品、スキンケア製品、ファンデーション製品、フェイスカラー製品、コンシーラー製品、サンスクリーン製品とすることが好ましい。
以下、本発明を実施例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発明の課題を解決し得る限り、本発明は種々の態様をとることができる。
[1.被験化粧料の調製]
表1に示した処方に従い、以下の手順により、実施例1〜9及び比較例1〜6の油中水型乳化化粧料を調製した。なお、表中の数値は、質量%(wt%)を表わす。
表中のA相及びB相のそれぞれについて、各成分を加温して均一混合することにより調製した。次いで、A相を50℃に加温した後、A相にB相を投入して、5,000rpm、10分間の条件で、ホモミキサー(「ラボ・リューション」;プライミクス株式会社製)を用いた高速撹拌処理に供することにより乳化液を得た。得られた乳化液を、30℃になるまで緩やかに撹拌することにより、油中水型乳化化粧料を得た。
表中の「表面処理酸化チタン(微粒子)」は、含水シリカ、水酸化アルミニウム及びハイドロゲンジメチコンにより表面処理された、平均粒子径が一次粒子径について100nm以下である酸化チタンを表す。
表中の「表面処理酸化亜鉛(微粒子)」は、含水シリカ及びハイドロゲンジメチコンにより表面処理された、平均粒子径が一次粒子径について100nm以下である酸化亜鉛を表す。
表中の「表面処理酸化チタン(顔料)」及び「表面処理酸化鉄(顔料)」は、それぞれ疎水表面処理化された、平均粒子径が一次粒子径について150nm以上である酸化チタン及び酸化鉄を表す。
[2.評価方法]
(2−1)経時安定性
被験化粧料について、以下の手順により、調製直後の粘度と所定期間保管後の粘度を測定し、調製直後の粘度に対する保管後の粘度の変動率(%)を求め、以下の基準により経時安定性を評価した。
粘度測定には、BH型粘度計(「VISCOMETER BH−II」;東機産業社製)を使用した。計測条件は、7号ローター、4rpm、1分とした。調製直後の被験化粧料(全て)、20℃、1ヵ月の条件で保管した後の被験化粧料(実施例2〜4及び8〜9並びに比較例3及び6)及び20℃、6ヵ月の条件で保管した後の被験化粧料(実施例1及び5〜7並びに比較例1〜2及び4〜5)について、計測開始後1分間の粘度値を読み取った。
経時安定性の評価基準は以下のとおりとした。
○:粘度変動率が40%未満
△:粘度変動率が40%以上60%未満
×:粘度変動率が60%以上
(2−2)使用感
化粧品の官能評価について訓練を受けたパネラー5名を対象として、被験化粧料を直接的に皮膚へ塗布することにより、皮膚への「うるおい」及び「べたつき」について、下記の基準により点数をつけてパネラー間の平均点及び標準偏差を求めた。
5:うるおいがよく感じられ、かつ、べたつきが感じられない
4:うるおいが感じられ、かつ、べたつきが感じられない
3:うるおいが感じられ、かつ、べたつきがわずかに感じられる
2:うるおいがわずかに感じられ、かつ、べたつきがわずかに感じられる
1:うるおいが感じられず、かつ、べたつきが感じられる
また、パネラー間の平均点が3.0以上であるものを「○」とし、パネラー間の平均点が3.0未満であり、かつ、どのパネラーも1点をつけていないものを「△」とし、パネラーの1名以上が1点をつけたものを「×」として評価した。
(2−3)総合評価
経時安定性及び使用感の評価結果より、以下の基準により総合的な評価をした。
○:経時安定性及び使用感のいずれの評価も「○」であったもの
△:経時安定性及び/又は使用感の評価が「△」であり、かつ、いずれの評価でも「×」がなかったもの
×:経時安定性又は使用感の評価が「×」であったもの
[3.評価結果]
実施例1〜9の油中水型乳化化粧料及び比較例1〜6の油中水型乳化化粧料について、経時安定性及び使用感の評価結果並びに総合評価結果を表1に示す。
比較例1〜6の油中水型乳化化粧料は経時安定性又は使用感の評価が「×」として評価されるものであったのに対して、実施例1〜9の油中水型乳化化粧料は経時安定性又は使用感が良好なものであった。
特に、実施例1〜4の油中水型乳化化粧料は経時安定性及び使用感のいずれにおいても「○」と評価されるものであり、疎水化表面処理された微粒子金属酸化物を高濃度で含有しながらも、経時安定性に優れ、使用感が良好であり、塗布した皮膚においてかさつきや粉っぽくならない、優れた油中水型乳化化粧料であることがわかった。
以下に本発明の一態様として、総合評価が「○」又は「△」である蓋然性のある油中水型乳化化粧料の処方例を挙げるが、本発明の技術的範囲はこれらの処方例に限定されない。
(処方例1)化粧下地
表2に記載されている成分について、成分(1)〜成分(13)を加温し均一混合して油相を得た。成分(14)〜成分(17)を加温し均一混合した後、50℃に加温した油相に投入し、次いで撹拌することで乳化液を得た。得られた乳化液を30℃まで緩やかに撹拌し、化粧下地を得た。
(処方例2)ファンデーション
表3に記載されている成分について、成分(1)〜成分(15)を加温し均一混合して油相を得た。成分(16)〜成分(19)を加温し均一混合した後、50℃に加温した油相に投入し、次いで撹拌することで乳化液を得た。得られた乳化液を30℃まで緩やかに撹拌し、ファンデーションを得た。
(処方例3)サンスクリーン
表4に記載されている成分について、成分(1)〜成分(11)を加温し均一混合して油相を得た。成分(12)〜成分(15)を加温し均一混合した後、50℃に加温した油相に投入し、次いで撹拌することで乳化液を得た。得られた乳化液を30℃まで緩やかに撹拌し、サンスクリーンを得た。
本発明の一態様の油中水型乳化化粧料は、高い紫外線防御効果を発揮しながらも、経時安定性に優れ、良好な使用感を有するものであることから、化粧下地製品、スキンケア製品、ファンデーション製品、フェイスカラー製品、コンシーラー製品、サンスクリーン製品などの化粧品として利用することができるものである。使用者は、本発明の一態様の油中水型乳化化粧料を使用することにより、日常的に快適に、日焼けや紫外線によりもたらされる皮膚への悪影響を低減又は防止することができるようになる。

Claims (9)

  1. (A)疎水化表面処理された微粒子金属酸化物と、
    (B)アルキル未変性かつポリエーテル変性シリコーンと、
    (C)ポリグリセリン脂肪酸エステルと、
    (D)トリエステルと
    を含有し、かつ、前記成分(B)の含有量が3.0質量%以上である、油中水型乳化化粧料。
  2. (A)疎水化表面処理された微粒子金属酸化物と、
    (B)アルキル未変性かつポリエーテル変性シリコーンと、
    (C)ポリグリセリン脂肪酸エステルと、
    (D)トリエステルと
    を含有し、かつ、前記成分(C)の含有量が0.01質量%〜1.4質量%である、油中水型乳化化粧料。
  3. (A)疎水化表面処理された微粒子金属酸化物と、
    (B)アルキル未変性かつポリエーテル変性シリコーンと、
    (C)ポリグリセリン脂肪酸エステルと、
    (D)トリエステルと
    を含有し、かつ、前記成分(C)に対する前記成分(B)の割合(成分(B)/成分(C))が2.0以上である、油中水型乳化化粧料。
  4. 前記成分(C)が、HLB値が3〜6のポリグリセリン脂肪酸エステルからなる群から選ばれるポリグリセリン脂肪酸エステルである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の油中水型乳化化粧料。
  5. 前記成分(B)が、HLB値が3〜6のアルキル未変性かつポリエーテル変性シリコーンからなる群から選ばれるアルキル未変性かつポリエーテル変性シリコーンである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の油中水型乳化化粧料。
  6. 前記成分(D)が、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル及びトリエチルヘキサノインからなる群から選ばれるトリエステルである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の油中水型乳化化粧料。
  7. 前記成分(D)の含有量が、1質量%〜8.5質量%である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の油中水型乳化化粧料。
  8. 前記成分(A)の含有量が1質量%〜20質量%である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の油中水型乳化化粧料。
  9. さらに、水の含有量が30質量%〜59質量%である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の油中水型乳化化粧料。

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