JP2020158343A - リチウム金属複合酸化物粉末の製造方法 - Google Patents

リチウム金属複合酸化物粉末の製造方法 Download PDF

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宏隆 曽根
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尚 杉江
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周平 吉田
裕輔 山本
Hirosuke Yamamoto
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隆行 渡邉
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学 田中
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Abstract

【課題】リチウム金属複合酸化物粉末の製造効率の向上を図ること。【解決手段】リチウム元素、ニッケル元素、マンガン元素、及び、酸素元素を含むリチウム金属複合酸化物源を導入流にて、プラズマ内に導入する工程を有する、平均粒子径がナノ水準であるリチウム金属複合酸化物粉末の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、リチウム元素、ニッケル元素、マンガン元素及び酸素元素を含むリチウム金属複合酸化物粉末、その製造方法、並びにリチウム金属複合酸化物粉末を用いたリチウムイオン二次電池及びその製造方法に関する。
リチウムイオン二次電池に用いられる正極活物質として、各種のリチウム金属複合酸化物が知られている。
例えば特許文献1には、リチウムイオン二次電池の正極活物質として、リチウム金属複合酸化物の1種であるリチウム−ニッケル−マンガン−コバルト複合酸化物を用いる技術が開示されている。特許文献1では、この種のリチウム金属複合酸化物として、LiNi0.8Mn0.1Co0.1、LiNi0.3Mn0.3Co0.3、LiNi0.5Mn0.3Co0.2等が挙げられている。また、特許文献1には、この種のリチウム金属複合酸化物を製造する方法として、共沈法やスプレードライ法などを用い得る旨が記載されている。
特開2015−95329号公報
近年、リチウムイオン二次電池の用途は拡大の一途を辿っている。これに対応すべく、リチウムイオン二次電池には、電池特性の更なる向上が望まれている。そして、リチウムイオン二次電池の電池特性向上に寄与し得る新たな正極活物質が望まれている。
ところで、リチウムイオン二次電池用の正極活物質としては、電池反応の速度を考慮すると、平均粒子径の比較的小さなものを用いるのが好ましいとされている。そして、上記の共沈法やスプレードライ法により製造されたリチウム金属複合酸化物粉末に含まれる粒子は、平均粒子径がμm水準以上と比較的大きいと考えられる。このため、特許文献1に紹介されているような、共沈法やスプレードライ法により製造されたリチウム金属複合酸化物粉末を用いたリチウムイオン二次電池の反応性をより向上させるためには、当該リチウム金属複合酸化物粉末を更に微粉化する必要がある。しかし当該微粉化の工程は、長時間を要するために、リチウム金属複合酸化物粉末の製造効率を悪化させる虞がある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、リチウムイオン二次電池の電池特性向上を向上させ得る、新たなリチウム金属複合酸化物粉末及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明のリチウム金属複合酸化物粉末の製造方法は、
リチウム元素、ニッケル元素、マンガン元素、及び、酸素元素を含むリチウム金属複合酸化物源を導入流にて、プラズマ内に導入する工程を有する、平均粒子径がナノ水準であるリチウム金属複合酸化物粉末の製造方法である。
本発明のリチウム金属複合酸化物粉末の製造方法によると、リチウムイオン二次電池の電池特性を向上させ得る、新たなリチウム金属複合酸化物粉末を製造できる。
プラズマ発生装置の模式図である。 実施例1のリチウムイオン二次電池の充放電曲線である。 比較例1のリチウムイオン二次電池の充放電曲線である。 比較例2のリチウムイオン二次電池の充放電曲線である。 実施例1のリチウム金属複合酸化物粉末のHAADF−STEM像である。 実施例1のリチウム金属複合酸化物粉末のX線回折チャートである。 実施例1のリチウム金属複合酸化物のTEM像である。 図7のTEM像に示されるリチウム金属複合酸化物粒子Aにおける電子回折像である。 図7のTEM像に示されるリチウム金属複合酸化物粒子Bにおける電子回折像である。 図7のTEM像に示されるリチウム金属複合酸化物粒子Cにおける電子回折像である。 実施例1のリチウム金属複合酸化物粉末のSTEM像である。 実施例1のリチウム金属複合酸化物粉末の電子線回折像である。 実施例1のリチウム金属複合酸化物粉末の電子線回折像である。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を説明する。なお、特に断らない限り、本明細書に記載された数値範囲「x〜y」は、下限x及び上限yをその範囲に含む。そして、これらの上限値及び下限値、並びに実施例中に列記した数値も含めてそれらを任意に組み合わせることで数値範囲を構成し得る。さらにこれらの数値範囲内から任意に選択した数値を新たな数値範囲の上限、下限の数値とすることもできる。
(リチウム金属複合酸化物粉末)
本発明のリチウム金属複合酸化物粉末の製造方法は、平均粒子径がナノ水準であるリチウム金属複合酸化物粉末の製造方法である。本明細書において「平均粒子径がナノ水準である」とは、平均粒子径が1nm以上1000nm未満の範囲内であることを指すものとする。つまり本発明の製造方法で得られたリチウム金属複合酸化物粉末の平均粒子径は上記範囲内である。なお、本発明の製造方法により得られたリチウム金属複合酸化物粉末の平均粒子径がナノ水準であるか否かは、後述するように電子顕微鏡像によって確認できる。
以下、必要に応じて、本発明のリチウム金属複合酸化物粉末の製造方法で得られるリチウム金属複合酸化物粉末を、本発明のリチウム金属複合酸化物粉末と称する場合がある。また、本発明のリチウム金属複合酸化物粉末の製造方法を、単に、本発明の製造方法と称する場合がある。
本発明のリチウム金属複合酸化物粉末は多数の粒子からなり、各々の粒子は結晶子からなるものであっても良いし、幾つかの結晶子が複合化したものであっても良い。
以下、本発明の製造方法に沿って、本発明を説明する。
本発明のリチウム金属複合酸化物粉末の製造方法は、平均粒子径がナノ水準であるリチウム金属複合酸化物粉末を製造する方法であり、リチウム元素、ニッケル元素、マンガン元素及び酸素元素を含むリチウム金属複合酸化物源を導入流でプラズマ内に導入する工程を有する。
本発明の製造方法で製造される本発明のリチウム金属複合酸化物粉末は、リチウム金属複合酸化物源に由来するリチウム元素、ニッケル元素、マンガン元素及び酸素元素を含む、粉末状のリチウム金属複合酸化物であるといえる。
リチウム金属複合酸化物は、リチウム元素、ニッケル元素、マンガン元素及び酸素元素を含み、その他の金属元素を含んでも良い。当該その他の金属元素として、第1族元素〜15族元素からなる群から選ばれる少なくとも1種を例示できる。好ましくはCo、Mg、Ru、Ca、Ti、Zr、V、Nb、Mo、W、Cr、Fe、Cu、Zn、Al、Snから選ばれる1種である。
本発明におけるリチウム金属複合酸化物は、LiMnNi(0<b<1、0<c<1、0≦d<1、1.8≦a+b+c+d≦2.2)のようにLiMnNiを基本構造として更にその他の金属元素をドープ元素として含むものであっても良い。更に、当該リチウム金属複合酸化物におけるMnまたはNiの一部はその他の金属元素で置換されても良い。
リチウム金属複合酸化物におけるリチウム元素、マンガン元素、及びニッケル元素の関係は、上記LiMnNi又はLiMnNiにおいて、以下の範囲であるのが好ましい。
aの好ましい範囲としては、0.8≦a≦1.5、0.9≦a≦1.4、1.0≦a≦1.35、1.0<a≦1.3の各範囲を挙げることができる。b+cの好ましい範囲としては、0.5≦b+c≦1.5、0.6≦b+c≦1.2、0.8≦b+c≦1.0の各範囲を挙げることができる。
cとbの好ましい比率としてはc:b=1:0.8〜1:3、c:b=1:1〜1:2.5、c:b=1:1.1〜1:2.4、c:b=1:1.2〜1:2.2、c:b=1:1.4〜1:2.0の各範囲を挙げることができる。なお、当該cとbとの好ましい比率は、ニッケルとマンガンとの好ましい元素比と読み替えることができ、c:bはNi:Mnと読み替えることができる。
なお、上記a、b、cの関係は、a>bかつa>cであるのが好ましく、a>b≧cであるのが特に好ましい。
LiMnNi(0<b<1、0<c<1、1.8≦a+b+c≦2.2)で表される具体的なリチウム金属複合酸化物として、Li1.2Mn0.4Ni0.4、Li1.0Mn0.5Ni0.5、Li1.0Mn0.5Ni0.5、Li1.0Mn0.6Ni0.4、Li1.2Mn0.6Ni0.4、Li1.0Mn0.4Ni0.6、Li1.2Mn0.4Ni0.6を例示できる。
また、LiMnNi(0<b<1、0<c<1、0≦d<1、1.8≦a+b+c+d≦2.2)で表される具体的なリチウム金属複合酸化物として、Li1.2Mn0.4Ni0.3Co0.1、Li1.2Mn0.5Ni0.4Co0.1を例示できる。
これらのリチウム金属複合酸化物は、結晶構造として、空間群R−3mに帰属可能な層状構造を示す。なお、空間群の種類の表記における「R−3m」において、「−3」は上線を付した3を表したものである。
本発明のリチウム金属複合酸化物粉末は、リチウムイオン二次電池用の正極活物質として使用することができる。その場合、本発明のリチウム金属複合酸化物粉末のみを正極活物質として使用しても良いし、その他の正極活物質と併用しても良い。また、2種以上の本発明のリチウム金属複合酸化物粉末を正極活物質として併用しても良い。
本発明のリチウム金属複合酸化物粉末の製造方法は、リチウム金属複合酸化物源を導入流にて、プラズマ内に導入する工程を有する。
リチウム金属複合酸化物源は、リチウム元素、マンガン元素、ニッケル元素、及び、酸素ガスとなり得る酸素元素を含みさえすれば良く、粉末状の本発明のリチウム金属複合酸化物の原料となり得る原料物質又は原料混合物であれば良い。つまり、リチウム金属複合酸化物源は、上記したリチウム金属複合酸化物と同じものであっても良いし、異なるものであっても良いし、単体であっても良いし、複数の単体の混合体であっても良い。更には、リチウム金属複合酸化物源は固体状、液体状、ガス状の何れの性状であっても良いし、これらの混合物であっても良い。
本発明のリチウム金属複合酸化物粉末の製造方法は、リチウム金属複合酸化物源をプラズマ内に導入する工程を含む。このためリチウム金属複合酸化物源は、プラズマ内に導入し易い粉末状、液体状及び/又はガス状であるのが好ましい。
以下、必要に応じて、リチウム金属複合酸化物源に含まれるリチウム元素を有するものをLi源と称し、マンガン元素を有するものをMn源と称し、ニッケル元素を有するものをNi源と称し、酸素ガスとなり得る酸素元素を有するものをO源と称する。リチウム金属複合酸化物源の取り扱い性を考慮すると、少なくともLi源、Mn源及びNi源は粉末状であるのが好ましい。Li源、Mn源及びNi源は、各々単独で使用しても良いし、これらのうち二種以上を含む化合物の状態で使用しても良い。O源はLi源、Mn源及びNi源の少なくとも一種とともに化合物の状態で使用しても良いし、単独でつまり酸素ガスの状態で使用しても良い。
具体的には、Li源は、リチウム単体つまり金属リチウムであっても良いし、リチウム元素に加えてマンガン元素、ニッケル元素及び酸素元素の少なくとも一種を含む化合物であっても良い。更には、リチウム源を必須とし上記以外の元素を含む化合物であっても良い。
このようなLi源としては、リチウム単体、又は、LiCO、LiOH、LiMn、LiNi、LiO、Li、LiOに代表されるリチウム化合物を例示することができる。その他、LiBr、Li、LiCl、LiF、LiH、LiI、LiN、LiN等を用いても良い。Li源は、これらの何れかを単独で用いても良いし、これらの複数を組み合わせて用いても良い。
Mn源及びNi源は、各々単体であっても良いし、上記のLi源とともに化合物を構成しても良いし、上記のO源とともに酸化物を構成しても良いし、その他の元素とともに化合物を構成しても良い。例えばMn源及びNi源は、単体で使用しても良いし、酸化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、ハロゲン酸塩等の金属化合物の状態で使用しても良い。
具体的には、Mn源としては、マンガン単体、MnO、Mn、Mn、MnO、MnO、Mn、Mn(OH)、MnO(OH)、Mn(OH)、MnCO、Mn(NO、MnSO、Mn(OCOCH、MnC、MnCl、MnI2、MnBr、MnF、MnC等を例示できる。
Ni源としては、ニッケル単体、NiO、Ni(OH)、NiO(OH)、NiCO、Ni、Ni、Ni(NO、NiSO、Ni(OCOCH、NiC、NiCl、NiI、NiBr、NiF、NiC等を例示できる。
リチウム金属複合酸化物源におけるLi源、Mn源及びNi源の割合は、リチウム元素、マンガン元素及びニッケル元素のモル比が、目的物つまりリチウム金属複合酸化物粉末における各元素のモル比に近い値となるよう設定すれば良い。
例えば目的物がLi1.2Mn0.4Ni0.4であれば、リチウム金属複合酸化物源におけるリチウム元素とマンガン元素とのモル比は4:1〜3:2程度であるのが好ましく、当該モル比は3:1に近い程良いと推測される。
また、この場合には、リチウム金属複合酸化物源におけるリチウム元素とニッケル元素とのモル比も同様に、4:1〜3:2程度であるのが好ましく、当該モル比は3:1に近い程良いと推測される。
当該リチウム金属複合酸化物源におけるマンガン元素とニッケル元素とのモル比は、2:1〜1:2程度であるのが好ましく、当該モル比は1:1に近い程良いと推測される。
本発明の製造方法は、プラズマ発生装置を用いて実施される。プラズマは、アーク放電、多相アーク放電、高周波電磁誘導、マイクロ波加熱放電などで発生させればよい。本発明の製造方法は、熱プラズマ法によってリチウム金属複合酸化物粉末を製造する方法と捉えることができる。
高周波電磁誘導式のプラズマ発生装置の場合、その周波数は、例えば0.5〜400MHzの範囲内、好ましくは1〜80MHzの範囲内とすればよい。プラズマ出力は、例えば3〜300kWの範囲内、好ましくは5〜100kWの範囲内とすればよい。プラズマ発生装置内の圧力は適宜設定すればよく、例えば10kPa〜大気圧の範囲内を例示できる。プラズマ出力やプラズマ発生装置内の圧力を変動させることで、本発明のリチウム金属複合酸化物粉末の平均粒子径を変化させることができる。例えば、プラズマ出力を増加することで、本発明のリチウム金属複合酸化物粉末の平均粒子径を小さくすることができる。
導入流はプラズマへ向かう気体の流動によって発生する。導入流としては、プラズマの安定性を考慮して、プラズマ下で使用し得る気体を主流とするのが好ましい。導入流を構成する気体、つまり、導入ガスとしては、ヘリウム、アルゴンなどの希ガスが好ましい。導入ガスの流量としては、20〜120L/分を例示できる。
プラズマ発生装置の種類によるが、本発明の製造方法においては、導入ガスとして、上記したLi源、Mn源、Ni源及びO源を運搬するキャリヤーガス、キャリヤーガスとは別にコイル内に導入されるインナーガス、及び、プラズマ発生部位を不活性雰囲気下にするためのプロセスガスを採用するのが好ましい。
キャリヤーガスの流量としては、1〜10L/分を例示できる。インナーガスの流量としては、1〜10L/分を例示できる。プロセスガスの流量としては、15〜100L/分を例示できる。
導入ガスは酸素ガスを含んでも良いし、含まなくても良い。導入ガスが酸素ガスを含む場合、当該酸素ガスをO源とみなすことができる。なお、本発明の製造方法におけるO源はガス状に限定されず、例えばLi源、Mn源及びNi源の少なくとも一種とともに化合物を構成していても良い。この場合には、導入ガスは酸素ガスを含まなくても良い。
本発明のリチウム金属複合酸化物粉末の生成機構について考察する。プラズマ内の温度は、8000〜20000℃程度である。プラズマ内に導入されたリチウム金属複合酸化物源は、プラズマ内で気化又は分解状態となると考えられる。そして、当該リチウム金属複合酸化物源に含まれるリチウム元素、マンガン元素、ニッケル元素及び酸素元素は、プラズマ内において、各々高温のガスとして存在すると考えられる。
ここで、プラズマ内の上記各元素は、導入ガスとともに流動したり、自重で落下したりすることで、プラズマ外に移動する。このとき、上記各元素がおかれる雰囲気の温度は、急激に降下し、各元素を含むガスの温度もまた急激に降下する。当該温度降下に伴って、上記の各元素は気相→液相→固相の順に相転移する。
リチウム、マンガン、ニッケル及びこれらの化合物のうち、NiOの核生成温度が最も高い。このため、本発明の製造方法においては、先ずNiOが核生成し、次いで、当該NiOの結晶核にリチウム及びマンガンが酸化を伴いながら凝縮することで、目的物であるリチウム金属複合酸化物、例えば上記したLi1.2Mn0.4Ni0.4が生成すると推測される。
本発明の製造方法によると、ナノ水準のリチウム金属複合酸化物粉末が得られる。これは、主として、本発明の製造方法が熱プラズマ法を用いることに因ると考えられる。
つまり、本発明の製造方法において、リチウム金属複合酸化物の合成に用いるプラズマは非常に高温であり、また、高温の範囲もプラズマ内のみであるから、例えば電気炉等に比べて非常に狭い範囲である。このため、プラズマに導入されたリチウム金属複合酸化物源は、プラズマを通過した後に、急激に冷却されてリチウム金属複合酸化物となる。このような急激な冷却に因り、リチウム金属複合酸化物の結晶成長は抑制されるため、本発明の製造方法で得られるリチウム金属複合酸化物粉末は、平均粒子径がナノ水準という非常に微細なリチウム金属複合酸化物粒子で構成される。
プラズマ内で高温に加熱されたリチウム金属複合酸化物源を急激に冷却するためには、導入流の流量を適宜コントロールするのが合理的である。当該導入流の流量の好ましい範囲は、20L/分以上、30L/分以上、50L/分以上、60L/分以上の各範囲を例示できる。当該好ましい流量に上限はないが、強いて挙げるとすれば、200L/分以下とするのが合理的である。
本発明の製造方法で得られるリチウム金属複合酸化物粉末は、多数のリチウム金属複合酸化物粒子で構成される。本発明のリチウム金属複合酸化物粉末を構成するリチウム金属複合酸化物粒子(以下、本発明の粒子という。)は、上記したように、高温状態から室温付近にまで、急激に冷却されるため、結晶成長する期間がほとんどない。そのため、本発明の粒子は、一般的な製造方法で得られるような、特定の軸が成長した針状結晶となることが妨げられている。その結果、本発明のリチウム金属複合酸化物粉末に含まれる本発明の粒子は、各軸の結晶成長速度にムラの無い形状となっている。
なお、後述する実施例の欄で詳説するように、実施例1のリチウム金属複合酸化物粉末の評価試験において、当該粉末に含まれる粒子が層状構造及び立方岩塩構造の異なる二種の結晶構造を有することが確認された。当該層状構造と立方岩塩構造とは、同一の粒子に含まれる可能性が高いと推測される。
本発明の粉末に含まれる本発明の粒子が、同じ粒子中に二種の異なる結晶構造を有する理由は定かではないが、本発明の粉末が熱プラズマ法を用いた本発明の製造方法で得られることに関連があると考えられる。また、リチウム金属複合酸化物源に含まれる各元素の比も、当該結晶構造に関連があると推測される。各元素の好ましい割合は上記したとおりである。
本発明のリチウム金属複合酸化物粉末を構成する本発明の粒子は、その結晶子径が0.1nm〜150nmの範囲内にあるのが好ましく、1nm〜100nmの範囲にあるのがより好ましく、50nm〜90nmの範囲にあるのがさらに好ましく、60〜80nmの範囲にあるのがなお好ましい。本発明の粒子の結晶子径は、X線回折法で得られた回折ピークの半値幅と回折角を基にシェラーの式を用いて算出できる。なお、当該回折ピークが複数である場合には、各々の回折ピークを基に複数の結晶子径を算出し、その算術平均値を本発明の粒子の結晶子径とみなしても良い。
本発明のリチウム金属複合酸化物粉末は、その平均粒子径が10nm〜400nmの範囲内であるのが好ましく、30nm〜150nmの範囲内がより好ましく、50nm〜100nmであるのがより好ましい。ここでの平均粒子径とは、本発明のリチウム金属複合酸化物粉末を走査型電子顕微鏡や透過型電子顕微鏡などの電子顕微鏡で観察した場合における、観察された粒子像の外接円の直径の算術平均値を意味する。例えば、四角形の粒子像が観察されたら、その外接円を作成し、該外接円の直径を測定する。そのようにして、例えば200個の粒子につき、各外接円の直径を測定して、その算術平均値を算出する。この値が平均粒子径である。
本発明の製造方法において、リチウム金属複合酸化物源を含むガス流の冷却速度が増加すれば、リチウム金属複合酸化物における結晶核の結晶成長が初期段階で中断されるため、より微細であり、かつ形状が均一なリチウム金属複合酸化物粒子が得られるといえる。
したがって、より微細な本発明の粒子を含む本発明のリチウム金属複合酸化物粉末を得るためには、本発明の製造方法に、導入流がプラズマ内を通過した後の通過流を当該通過流に対向する冷却ガス流で冷却する工程を設けるのが良いと言える。
冷却ガス流のガスとしては、ヘリウム、アルゴンなどの希ガスや、酸素、空気を例示することができ、これらを混合して用いてもよい。上記した導入流用の導入ガスと同様に、冷却ガス流用のガスとしては酸素ガスを含まないものを用いるのが好ましい。
冷却ガス流の温度は室温でもよいし、室温以下でもよい。冷却ガスの流量としては、導入流よりも小さい流量であればよく、例えば1〜30L/分の範囲内を例示できる。
なお、微細な本発明の粒子で構成される本発明のリチウム金属複合酸化物粉末が電池の正極活物質として使用された場合、例えば、電池の反応抵抗を低減できる、高速の充放電でも十分な容量を示すことができるなどの効果が期待される。
本発明のリチウム金属複合酸化物粉末は、上述したように電池用の正極活物質として使用可能である。以下、本発明のリチウム金属複合酸化物粉末を具備する正極を本発明の正極と呼び、本発明の正極を具備するリチウムイオン二次電池を本発明のリチウムイオン二次電池と呼ぶ。
(リチウムイオン二次電池)
本発明のリチウムイオン二次電池における正極は、集電体と、集電体の表面に形成されている正極活物質層とを有する。
正極活物質としては、既述したとおり、本発明のリチウム金属複合酸化物粉末を用いる。本発明のリチウムイオン二次電池における正極活物質層は、本発明のリチウム金属複合酸化物粉末以外にも、他の公知の正極活物質、結着剤、導電助剤、その他の添加剤を含有し得る。
正極活物質層全体を100質量%としたときの正極活物質の量の好ましい範囲として、30〜100質量%、40〜90質量%、50〜80質量%を例示できる。その他、50〜99質量%、60〜98質量%、70〜97質量%を例示することもできる。
結着剤は、正極活物質や導電助剤を集電体の表面に繋ぎ止める役割を果たすものである。結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド等のイミド系樹脂、アルコキシシリル基含有樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸等のアクリル系樹脂、スチレン−ブタジエンゴム、カルボキシメチルセルロースを例示することができる。これらの結着剤を単独で又は複数で採用すれば良い。
結着剤の配合量は特に限定されないが、あえて正極活物質層における結着剤の配合量を挙げると、0.5〜10質量%の範囲内が好ましく、1〜7質量%の範囲内がより好ましく、2〜5質量%の範囲内が特に好ましい。結着剤の配合量が少なすぎると正極活物質層の成形性が低下するおそれがある。また、結着剤の配合量が多すぎると、正極活物質層における正極活物質の量が相対的に減少するため、好ましくない。
導電助剤は化学的に不活性な電子高伝導体であれば良く、炭素質微粒子であるカーボンブラック、黒鉛、気相法炭素繊維(Vapor Grown Carbon Fiber)、及び各種金属粒子等が例示される。カーボンブラックとしては、アセチレンブラック、ケッチェンブラック(登録商標)、ファーネスブラック、チャンネルブラック等が例示される。これらの導電助剤を単独または二種以上組み合わせて正極活物質層に添加することができる。
導電助剤の形状は特に制限されないが、その役割からみて、導電助剤の平均粒子径は小さいほうが好ましい。導電助剤の好ましい平均粒子径として10μm以下が例示され、より好ましい平均粒子径として0.01〜1μmの範囲が例示される。
導電助剤の配合量は特に限定されないが、あえて正極活物質層における導電助剤の配合量を挙げると、0.5〜10質量%の範囲内がよく、1〜7質量%の範囲内が好ましく、2〜5質量%の範囲内が特に好ましい。
導電助剤及び結着剤以外の分散剤などの添加剤は、公知のものを採用することができる。
集電体は、リチウムイオン二次電池の放電又は充電の間、電極に電流を流し続けるための化学的に不活性な電子高伝導体をいう。集電体としては、銀、銅、金、アルミニウム、タングステン、コバルト、亜鉛、ニッケル、鉄、白金、錫、インジウム、チタン、ルテニウム、タンタル、クロム、モリブデンから選ばれる少なくとも一種、並びにステンレス鋼などの金属材料を例示することができる。集電体は公知の保護層で被覆されていても良い。集電体の表面を公知の方法で処理したものを集電体として用いても良い。
集電体は箔、シート、フィルム、線状、棒状、メッシュなどの形態をとることができる。そのため、集電体として、例えば、銅箔、ニッケル箔、アルミニウム箔、ステンレス箔などの金属箔を好適に用いることができる。集電体が箔、シート、フィルム形態の場合は、その厚みが1μm〜100μmの範囲内であることが好ましい。
正極を製造するためには、上記のリチウム金属複合酸化物粉末を必要に応じてその他の材料及び溶剤と混合し、得られた正極活物質層用組成物を上記の集電体に塗布又は圧着すれば良い。
溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、メタノール、メチルイソブチルケトン、水を例示できる。溶剤の使用量は、正極活物質層用組成物がスラリー状になる程度の量であるのが好ましい。
正極活物質層用組成物を集電体に塗布するには、ロールコート法、ダイコート法、ディップコート法、ドクターブレード法、スプレーコート法、カーテンコート法などの従来から公知の方法を用いればよい。
本発明のリチウムイオン二次電池の一態様として、本発明の正極、負極、電解液及びセパレータを具備するものが挙げられる。
負極は、集電体と、集電体の表面に形成されている負極活物質層を有する。集電体については、正極で説明したものを適宜適切に採用すれば良い。負極活物質層は負極活物質、並びに必要に応じて導電助剤、結着剤、添加剤等を含む。
負極活物質としては、リチウムを吸蔵及び放出可能な炭素系材料、リチウムと合金化可能な元素、リチウムと合金化可能な元素を有する化合物、あるいは高分子材料などを例示することができる。
炭素系材料としては、難黒鉛化性炭素、黒鉛、コークス類、グラファイト類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成体、炭素繊維、活性炭あるいはカーボンブラック類が例示できる。ここで、有機高分子化合物焼成体とは、フェノール類やフラン類などの高分子材料を適当な温度で焼成して炭素化したものをいう。
リチウムと合金化可能な元素としては、具体的にNa、K、Rb、Cs、Fr、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Ra、Ti、Ag、Zn、Cd、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Biが例示でき、特に、Si又はSnが好ましい。
リチウムと合金化可能な元素を有する化合物としては、具体的にZnLiAl、AlSb、SiB、SiB、MgSi、MgSn、NiSi、TiSi、MoSi、CoSi、NiSi、CaSi、CrSi、CuSi、FeSi、MnSi、NbSi、TaSi、VSi、WSi、ZnSi、SiC、Si、SiO、SiO(0<v≦2)、SnO(0<w≦2)、SnSiO、LiSiOあるいはLiSnOを例示でき、特に、SiO(0.3≦x≦1.6、又は0.5≦x≦1.5)が好ましい。
中でも、負極活物質は、Siを有するSi系材料を含むものがよい。Si系材料は、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な珪素又は/及び珪素化合物からなるとよく、例えば、SiOx(0.5≦x≦1.5)がよい。珪素は理論充放電容量が大きいものの、珪素は充放電時の体積変化が大きい。そこで、負極活物質を珪素を含むSiOxとすることで珪素の体積変化を緩和することができる。
また、Si系材料は、Si相と、SiO相とをもつことが好ましい。Si相は、珪素単体からなり、Liイオンを吸蔵・放出し得る相であり、Liイオンの吸蔵及び放出に伴って膨張及び収縮する。SiO相は、SiOからなり、Si相の膨張及び収縮を吸収する緩衝相となる。Si相がSiO相により被覆されるSi系材料が好ましい。さらには、微細化された複数のSi相がSiO相により被覆されて一体となって粒子を形成しているものがよい。この場合には、Si系材料全体の体積変化を効果的に抑えることができる。
Si系材料でのSi相に対するSiO相の質量比は、1〜3であることが好ましい。前記質量比が1未満の場合には、Si系材料の膨張及び収縮が大きくなり、Si系材料を含む負極活物質層にクラックが生じるおそれがある。一方、前記質量比が3を超える場合には、負極活物質のLiイオンの吸蔵及び放出量が少なくなり、電池の負極単位質量あたりの電気容量が低くなる。
また、リチウムと合金化反応可能な元素を有する化合物として、スズ合金(Cu−Sn合金、Co−Sn合金等)などの錫化合物を例示できる。
高分子材料としては、具体的にポリアセチレン、ポリピロールを例示できる。
負極活物質として、CaSiを塩酸やフッ化水素酸などの酸で処理して得られる層状ポリシランを、300〜1000℃で加熱して得られるSi材料を採用しても良い。さらに、上記Si材料を炭素源とともに加熱して、カーボンコートしたものを負極活物質として採用してもよい。
負極活物質としては、以上のものの一種以上を使用することができる。
負極に用いる導電助剤、結着剤、その他の添加剤については、正極で説明したものを同様の配合割合で適宜適切に採用すれば良い。
電解液は、非水溶媒と当該非水溶媒に溶解されたリチウム塩とを含む。
非水溶媒としては、環状カーボネート、環状エステル、鎖状カーボネート、鎖状エステル、エーテル類等が使用できる。環状カーボネートとしては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネートを例示でき、環状エステルとしては、ガンマブチロラクトン、2−メチル−ガンマブチロラクトン、アセチル−ガンマブチロラクトン、ガンマバレロラクトンを例示できる。鎖状カーボネートとしては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、エチルメチルカーボネートを例示でき、鎖状エステルとしては、プロピオン酸アルキルエステル、マロン酸ジアルキルエステル、酢酸アルキルエステル等を例示できる。エーテル類としては、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、1,2−ジブトキシエタンを例示できる。非水溶媒としては、上記具体的な溶媒の化学構造のうち一部又は全部の水素がフッ素に置換した化合物を採用しても良い。
電解液には、これらの非水溶媒を単独で用いてもよいし、又は、複数を併用してもよい。
電解質としては、LiClO、LiAsF、LiPF、LiBF、LiCFSO、LiN(CFSO等のリチウム塩を例示できる。
電解液としては、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、プロピレンカーボネート、ジエチルカーボネートなどの非水溶媒に、LiClO、LiPF、LiBF、LiCFSOなどのリチウム塩を0.5mol/Lから1.7mol/L程度の濃度で溶解させた溶液を例示できる。
セパレータは、正極と負極とを隔離し、両極の接触による電流の短絡を防止しつつ、リチウムイオンを通過させるものである。セパレータとしては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド、ポリアミド、ポリアラミド(Aromatic polyamide)、ポリエステル、ポリアクリロニトリル等の合成樹脂、セルロース、アミロース等の多糖類、フィブロイン、ケラチン、リグニン、スベリン等の天然高分子、セラミックスなどの電気絶縁性材料を1種若しくは複数用いた多孔体、不織布、織布などを挙げることができる。また、セパレータは多層構造としてもよい。
次に、本発明のリチウムイオン二次電池の製造方法について説明する。
上記した正極および負極に必要に応じてセパレータを挟装させ電極体とする。電極体は、正極、セパレータ及び負極を重ねた積層型、又は、正極、セパレータ及び負極の積層体を捲いた捲回型のいずれの型にしても良い。正極の集電体および負極の集電体から外部に通ずる正極端子および負極端子までを、集電用リード等を用いて接続した後に、電極体に電解液を加えてリチウムイオン二次電池とする。また、本発明のリチウムイオン二次電池は、電極に含まれる活物質の種類に適した電圧範囲で充放電可能であれば良い。
本発明のリチウムイオン二次電池の形状は特に限定されるものでなく、円筒型、角型、コイン型、ラミネート型等、種々の形状を採用することができる。
本発明のリチウムイオン二次電池は、車両に搭載してもよい。車両は、その動力源の全部あるいは一部にリチウムイオン二次電池による電気エネルギーを使用している車両であればよく、たとえば、電気車両、ハイブリッド車両などであるとよい。車両にリチウムイオン二次電池を搭載する場合には、リチウムイオン二次電池を複数直列に接続して組電池とするとよい。リチウムイオン二次電池を搭載する機器としては、車両以外にも、パーソナルコンピュータ、携帯通信機器など、電池で駆動される各種の家電製品、オフィス機器、産業機器などが挙げられる。さらに、本発明のリチウムイオン二次電池は、風力発電、太陽光発電、水力発電その他電力系統の蓄電装置及び電力平滑化装置、船舶等の動力及び/又は補機類の電力供給源、航空機、宇宙船等の動力及び/又は補機類の電力供給源、電気を動力源に用いない車両の補助用電源、移動式の家庭用ロボットの電源、システムバックアップ用電源、無停電電源装置の電源、電動車両用充電ステーションなどにおいて充電に必要な電力を一時蓄える蓄電装置に用いてもよい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良等を施した種々の形態にて実施することができる。なお、本発明のリチウム金属複合酸化物粉末には、不純物が含まれるものもある。
以下に、実施例を示し、本発明をより具体的に説明する。なお、本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示すプラズマ発生装置を用いて、実施例1のリチウム金属複合酸化物粉末を製造した。図1に示すプラズマ発生装置において黒塗り矢印は冷却水を表す。
Li源及びO源としてLiCOを、Mn源としてMn単体を、Ni源としてNi単体を各々準備した。LiCOとMn単体とNi単体とを、リチウム元素とマンガン元素とニッケル元素とのモル比が2:1:1となる量で混合して混合粉体とし、当該混合粉体を粉体供給器に配置した。
プラズマ発生装置内に、プロセスガスとしてアルゴンと酸素を体積比57.5:2.5で混合した混合ガスを60L/分で供給した。
その他、インナーガスとしてアルゴンを5L/分で供給し、キャリヤーガスとしてアルゴンを3L/分で供給した。電力供給装置から電力を供給し、周波数4MHzの磁場をコイルに印加して、出力20〜25kWのプラズマを発生させた。なお、プラズマ発生装置内の圧力は大気圧とした。
このときの導入流の酸素ガス濃度は約3.68体積%であった。また、当該プラズマ発生装置における導入流の流量はプロセスガスとインナーガスとキャリヤーガスとの和、すなわち、68L/分であった。
プラズマの安定後、粉体供給器を作動させ、混合粉体を300mg/分の供給量で、キャリヤーガスとともに、プラズマ内へ導入した。プラズマ内を通過した後の通過流とともに放出された粉末を収集し、実施例1のリチウム金属複合酸化物粉末とした。
なお、実施例1においては冷却ガスを使用しなかったが、既述したアルゴン等の冷却ガスを用い、導入流がプラズマ内を通過した後の通過流を当該通過流に対向する冷却ガス流で冷却する工程を実施しても良い。この場合には、粉末の冷却速度が高まり、より微細な粒子からなる粉末が得られると考えられる。
上記の実施例1のリチウム金属複合酸化物粉末を用いて、以下のとおり、実施例1の正極及びリチウムイオン二次電池を製造した。
正極活物質として実施例1のリチウム金属複合酸化物粉末5質量部、導電助剤としてアセチレンブラック4質量部、結着剤としてポリテトラフルオロエチレン1質量部を秤量して、メノウ乳鉢で混合し、粘土状に加工して正極活物質層用組成物を得た。集電体としてメッシュ状のアルミニウムを準備し、これに正極活物質用組成物を圧着することで実施例1の正極を得た。作業は全てアルゴンガス置換された水分濃度1ppm以下のグローブボックス内で行った。
上記の手順で作製した実施例1の正極を作用極として用い、リチウムイオン二次電池(ハーフセル)を作製した。対極は金属リチウム箔とした。
作用極及び対極、並びに両極の間に介装させるセパレータ(ヘキストセラニーズ社製ガラスフィルター及びCelgard社製「Celgard2400」)を配設して電極体とした。この電極体を電池ケース(CR2032型コイン電池用部材、宝泉株式会社製)に収容した。電池ケースに、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを体積比3:7で混合した混合溶媒にLiPFを1Mの濃度で溶解した非水電解液を注入し、電池ケースを密閉して、実施例1のリチウムイオン二次電池を得た。
(比較例1)
リチウム金属複合酸化物として液相法で製造された市販のLi1.0Ni0.33Co0.33Mn0.33(NCM333と称する)を用い、それ以外は、実施例1と同様にして、比較例1のリチウムイオン二次電池を得た。なお、比較例1で用いた市販のNCM333の平均粒子径は10μm程度であった。したがって、当該NCM333の粉末に含まれるリチウム金属複合酸化物粒子の平均粒子径は、マイクロ水準、すなわち、平均粒子径が1μm以上1000μm未満の範囲内であるといい得る。
(比較例2)
リチウム金属複合酸化物として液相法で製造された市販のLi1.0Ni0.5Co0.2Mn0.3(NCM523と称する)を用い、それ以外は、実施例1と同様に、比較例2のリチウムイオン二次電池を得た。なお、比較例2で用いた市販のNCM523の平均粒子径は10μm程度であった。したがって、当該NCM523の粉末に含まれるリチウム金属複合酸化物粒子の平均粒子径もまた、マイクロ水準であるといい得る。
(評価試験1)
実施例1のリチウムイオン二次電池について、室温で、電流値をモニタしつつ充電及び放電を行った。具体的には、開始電圧である2.5Vから電圧を徐々に高める充電を行い、モニタした電流値を基に、正極活物質が分解され始めたと考えられる時点で、当該充電を停止した。その後、電圧を徐々に下げる放電を行い、電圧が2.5Vになった時点で放電を停止した。比較例1のリチウムイオン二次電池及び比較例2のリチウムイオン二次電池についても同様の充電及び放電を行った。
実施例1のリチウムイオン二次電池の充放電曲線を図2に示し、比較例1のリチウムイオン二次電池の充放電曲線を図3に示し、比較例2のリチウムイオン二次電池の充放電曲線を図4に示す。
図2に示すように、実施例1のリチウムイオン二次電池では、4.8V付近まで充電を行うことができ、また、充電時に4.8Vという非常に高い電圧に曝されても、その後、良好に放電した。また、放電時の反応電位についても3.7V以上と高い電圧であった。なお、ここでいう放電時の反応電位(放電電位)とは、図2〜図4の充放電曲線において放電時のピークトップが顕れる電位を意味する。
これに対して、比較例1のリチウムイオン二次電池では、図3に示すように、4.5V付近までしか充電を行うことができなかった。また、図3に示すように、比較例1のリチウムイオン二次電池の放電電位は、3.38Vと比較的低い値であった。
比較例2のリチウムイオン二次電池についても同様に、図4に示すように、4.5V付近までしか充電を行うことができず、また、放電電位は3.68Vと比較的低い値であった。
上記の評価試験1の結果から、実施例1のリチウム金属複合酸化物粉末は、比較例1で用いたNCM333、及び、比較例2で用いたNCM523に比べて、高電圧で充放電可能だといい得る。具体的には、対極リチウムのリチウムイオン二次電池における実施例1のリチウム金属複合酸化物粉末が充電可能な電圧として、4.6V以上、4.7V以上、4.8V以上の各範囲を挙げることができる。また、対極リチウムのリチウムイオン二次電池における実施例1のリチウム金属複合酸化物粉末の放電電位として、3.68V超、3.68V以上、3.69V以上、3.7V以上の各範囲を挙げることができる。更に換言すると、実施例1のリチウム金属複合酸化物は、3.7V未満に放電電位を有しない、ということもできる。
この結果は、実施例1のリチウム金属複合酸化物粉末に含まれる実施例1の粒子は、リチウムイオン二次電池用の正極活物質として従来用いられているNCM333やNCM523の粒子に比べて、結晶構造が安定していることを示唆する。
なお、ここには挙げないが、発明者は、マンガン元素とニッケル元素とのモル比を種々に変更したリチウム金属複合酸化物源を用いて、実施例1と同様に、リチウム金属複合酸化物粉末及びリチウムイオン二次電池を製造した。そして、評価試験1と同様に当該リチウムイオン二次電池の充放電を行った。その結果、発明者は、リチウム金属複合酸化物源におけるマンガン元素とニッケル元素とのモル比に応じて、充放電曲線が変化するという知見を得た。この結果から、リチウム金属複合酸化物源におけるマンガン元素とニッケル元素とのモル比を1:1に近づけることで、実施例1のように、高い充放電電圧を示すリチウム金属複合酸化物粉末を得ることができるといい得る。
(評価試験2)
実施例1のリチウム金属複合酸化物粉末を、高角散乱環状暗視野走査透過顕微鏡(HAADF−STEM)で観察した。実施例1のリチウム金属複合酸化物粉末のHAADF−STEM像を図5に示す。
図5に示すように、実施例1のリチウム金属複合酸化物粉末は粒子径の非常に小さなリチウム金属複合酸化物粒子を含む。HAADF−STEM像を基に実際に測定した実施例1のリチウム金属複合酸化物粉末の平均粒子径は、66nmであった。この結果から、実施例1のリチウム金属複合酸化物粉末がナノ水準であることが裏付けられた。
参考までに、比較例1で用いたNCM333の平均粒子径は10μmであり、比較例2で用いたNCM523の平均粒子径は10μmであった。この結果から、液相法で製造された従来のNCM333及びNCM523はマイクロ水準であることが裏付けられた。なお、NCM333及びNCM523の平均粒子径の測定は、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定したD50である。
(評価試験3)
実施例1のリチウム金属複合酸化物粉末につき、粉末X線回折装置により分析を行った。X線回折チャートを図6に示す。
図6に示すように、実施例1のリチウム金属複合酸化物粉末のX線回折チャートには、層状岩塩構造に由来するピークがみられた。
(評価試験4)
上記のHAADF−STEMに付属するエネルギー分散型X線分析(EDS)により、実施例1のリチウム金属複合酸化物粉末について表面の元素分析を行った。
具体的には、EDSを用いて、図5のHAADF−STEM像に示される実施例1のリチウム金属複合酸化物粉末の表面の任意の20箇所において、酸素元素の量、マンガン元素の量、及びニッケル元素の量を測定した。測定値を基に、各元素の比率を算出し、更に、当該比率の平均値を算出した。結果を表1に示す。
表1の結果から、実施例1のリチウム金属複合酸化物粉末に含まれる各々のリチウム金属複合酸化物粒子は、マンガン元素、ニッケル元素及び酸素元素を含むことが確認された。
また、各リチウム金属複合酸化物粒子に含まれるマンガン元素の割合は、ニッケル元素の割合よりもやや高いことがわかる。実施例1のリチウム金属複合酸化物粉末におけるマンガン元素とニッケル元素との比率は、65:35程度であると考えられる。
ところで、リチウム金属複合酸化物粒子をLiMnNiとし、このうちaが1.0であり、(b+c)が1.0であるとすると、計算上、上記した表1のO/(Mn+Ni)は2となる。また、上記aが1.2であり、上記(b+c)が0.8であるとすると、計算上、上記O/(Mn+Ni)は2.5となる。上記aが1.3であり、上記(b+c)が0.7であるとすると、計算上、上記O/(Mn+Ni)は2.86となる。上記aが1.4であり、上記(b+c)が0.6であるとすると、計算上、上記O/(Mn+Ni)は3.33となる。更に、上記aが1.5であり、上記(b+c)が0.5であるとすると、計算上、上記O/(Mn+Ni)は4となる。
これらと、上記O/(Mn+Ni)の実際の平均値が2.857であったこととを勘案すると、LiMnNiにおけるaの値は、1.3程度であると考えられる。
(評価試験5)
実施例1のリチウム金属複合酸化物粉をTEMで観察した。TEM像を図7に示す。当該TEM像に示される、異なるリチウム金属複合酸化物粒子A、B、Cにおける電子回折像を図8〜図10に示す。
図9に示すように、実施例1のリチウム金属複合酸化物粉末に含まれる或る粒子Bでは、回折斑点が斜め方向に並んだ、一般的な層状構造が観察された。また、図10に示される別の粒子Cでは、大きな又は明度の高い回折斑点と、当該回折斑点の外側に並んだ小さな又は明度の低い回折斑点と、を有する立方岩塩構造が観察された。
図8に示すように、他の粒子Aにおいては、層状構造とも立方岩塩構造とも異なる、小さな又は明度の低い回折斑点の列と、大きな又は明度の高い回折斑点の列とが交互に並ぶ構造が観察された。当該構造は、新規な構造と考えられる。
(評価試験6)
走査型透過顕微鏡法(STEM)を用いて、実施例1のリチウム金属複合酸化物粉末を撮像した。得られたSTEM像を図11に示す。
図11に示すように、実施例1のリチウム金属複合酸化物粉末に含まれる実施例1のリチウム金属複合酸化物粒子には、明るい部分と暗い部分との網目状の明度ムラがみられた。STEM像においては重い原子が暗くみえるため、実施例1のリチウム金属複合酸化物粒子においては原子が偏在していると推測される。当該原子の偏在は、実施例1のリチウム金属複合酸化物粒子が単結晶でないことを示唆する。換言すると、評価試験6の結果は、実施例1のリチウム金属複合酸化物粒子が複数の異なる結晶を含有することを示唆する。
(評価試験7)
図11に示されるSTEM像中の任意の二箇所における電子線回折像を、図12及び図13に示す。
図12に示すように、実施例1のリチウム金属複合酸化物粉末における或る箇所においては、図9に示される構造と同様の層状構造が観察された。
しかし、図13に示すように、他の箇所においては、図8に示される構造と同様の、層状構造でも立方岩塩構造でもない新規な構造が観察された。
図12及び図13を勘案すると、本発明のリチウム金属複合酸化物粉末に含まれる粒子は、同じ粒子のなかに、層状構造及び上記の新規な構造という二種の異なる結晶構造を有するといえる。また当該粒子は、上記の二種の結晶構造に加え、さらに、立方岩塩構造を有する可能性が高いと推測される。

Claims (9)

  1. リチウム元素、ニッケル元素、マンガン元素、及び、酸素元素を含むリチウム金属複合酸化物源を導入流にて、プラズマ内に導入する工程を有する、平均粒子径がナノ水準であるリチウム金属複合酸化物粉末の製造方法。
  2. 前記リチウム金属複合酸化物源におけるニッケルとマンガンとの元素比は、Ni:Mn=1:0.8〜1:1.2の範囲内である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 化学式LiMnNi(但し、0<b<1、0<c<1、1.8≦a+b+c≦2.2)で表され、層状構造と立方岩塩構造とを有する、平均粒子径がナノ水準であるリチウム金属複合酸化物粉末。
  4. 前記層状構造を含む二種以上の異なる結晶構造を同じ粒子の中に有する、請求項3に記載のリチウム金属複合酸化物粉末。
  5. 請求項3又は請求項4に記載の前記リチウム金属複合酸化物粉末を具備する正極。
  6. 請求項5に記載の正極を具備するリチウムイオン二次電池。
  7. 前記リチウム金属複合酸化物粉末は、リチウム基準で4.6V以上で充放電可能である、請求項6に記載のリチウムイオン二次電池。
  8. 請求項1又は請求項2に記載のリチウム金属複合酸化物粉末の製造方法により、リチウム金属複合酸化物粉末を製造する工程、及び、
    前記リチウム金属複合酸化物粉末を用いて正極を製造する工程、を含む正極の製造方法。
  9. 請求項8に記載の製造方法で得られた正極を用いてリチウムイオン二次電池を製造する工程、を含むリチウムイオン二次電池の製造方法。
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